JP2008031756A - 中空材の中掘り圧入装置 - Google Patents

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和男 駒澤
Kazuo Yamazaki
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Abstract

【課題】 中空材の大径、長尺化に伴い周面土砂抵抗が大きくなっても、中空材を確実に圧入することを課題とする。
【解決手段】 マストに回転駆動装置及び中空材圧入装置をそれぞれ昇降自在に支持し、
上記回転駆動装置の出力軸に、ロッド外周面にスクリュー羽根を、ロッド下端部に掘削ヘッドをそれぞれ突設された掘削スクリューロッドを、その上端部において接続して垂下し、
上記中空材圧入装置に、上端部に排土口を開設された中空材を、該排土口を外部に開通した状態で、その上端部において着脱自在に把持させて垂下すると共に、上記中空材に上下振動を加えるべきバイブロハンマーを搭載し、
上記中空材内に上記掘削スクリューロッドを回転自在に挿通した、
中空材の中掘り圧入装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鋼管杭、鋼管矢板、コンクリート中空パイル等の中空材の中空内に掘削スクリューロッドを挿通し、該掘削スクリューロッドの回転により先掘りしつつ中空材を圧入していく中空材の中掘り圧入装置に関する。
従来、例えば鋼管杭や鋼管矢板の中掘り圧入装置として、地上に起立したマストに回転駆動装置を昇降自在に支持し、該回転駆動装置の出力軸に、ロッド外周面にスクリュー羽根を、ロッド下端に掘削ヘッドをそれぞれ突設された掘削スクリューロッドを接続し、この掘削スクリューロッドを鋼管杭内に挿通すると共に、上記鋼管杭の上端部に連結された絞りワイヤロープにより鋼管杭に下方への引張りを加えるようにし、使用においては、上記掘削スクリューロッドの回転により鋼管杭下方の地盤を先掘りしつつ該先掘り孔内に鋼管杭を圧入し、掘削土砂は上記スクリュー羽根により鋼管杭内を上方へ搬送していく構造のものが広く知られている。
しかし、上記の従来装置では、鋼管杭等の杭径を大きくし、さらには杭長を長くした場合、鋼管杭圧入時に鋼管杭外周面の土砂抵抗や、鋼管矢板の場合は、それに加えて、隣りの矢板との継手部の摩擦抵抗がそれぞれ過大となり、それらが絞りワイヤロープによる引張りだけでは、鋼管杭等の圧入が困難となっていた。
本発明は、中空材の大径、長尺化に伴い周面土砂抵抗や摩擦抵抗が大きくなっても、中空材を確実に圧入することができる中空材の中掘り圧入装置を提供することを課題とする。
上記課題解決の手段として、本発明は、
マストに回転駆動装置及び中空材圧入装置をそれぞれ昇降自在に支持し、
上記回転駆動装置の出力軸に、ロッド外周面にスクリュー羽根を、ロッド下端部に掘削ヘッドをそれぞれ突設された掘削スクリューロッドを、その上端部において接続して垂下し、
上記中空材圧入装置に、上端部に排土口を開設された中空材を、該排土を外部に開通した状態で、その上端部において着脱自在に把持させて垂下すると共に、上記中空材に上下振動を加えるべきバイブロハンマーを搭載し、
上記中空材内に上記掘削スクリューロッドを回転自在に挿通した、
中空材の中掘り圧入装置を提案する。
本発明の中空材の中掘り圧入装置によれば、中空材の大径、長尺化に伴い、中空材圧入時に過大な周面土砂抵抗や摩擦抵抗が発生しても、上記バイブロハンマーの駆動により中空材を容易に圧入することができるようになり、しかもバイブロハンマーは必要時にのみ駆動すればよいから、騒音、振動を最小限に止めることができる。
さらに、本発明によれば、掘削スクリューロッドの回転により、掘削土砂を中空材内を上方へ搬送し、ついで排土口から外部へ排出する排土作用において、上記バイブロハンマーの振動が中空材を介して掘削スクリューロッドにも伝わることにより、掘削スクリューロッドに付着、圧密した掘削土砂をスクリューロッドから分離解放すると共に、掘削土砂を破砕、分散させ、それにより排土口から円滑に排出することができるのである。
以下図面を参照して本発明の実施例について詳述する。図1において、ベースマシン(1)の前端部に垂直に支持されたマスト(2)の前側面に、マスト全長にわたるガイドレール(3)、(3)を敷設し、該ガイドレール(3)、(3)に、モータ及び減速機を内蔵する回転駆動装置(4)をスライド金具(5)‥を介して上下走行自在に支持し、又上記回転駆動装置(4)の下位に、中空材圧入装置(6)をスライド金具(7)、(7)を介して同様に上下走行自在に支持し、これら両装置(4)、(6)を、トップシーブブロック(8)からそれぞれ垂下したワイヤロープ(9)及び(10)、(10)により昇降自在に吊支してある。
上記回転駆動装置(4)の下端から、所要回転数に減速された回転出力軸(11)が突出され、該出力軸(11)に、ロッド外周面にスクリュー羽根(13)を、ロッド下端に掘削ヘッド(14)をそれぞれ突設された掘削スクリューロッド(12)の上端を接続してある。
上記中空材圧入装置(6)は、円筒状の土砂回収室(15)と、その下端に連設された本例では鋼管杭(P)の上端部分を着脱自在に把時すべきチャック装置(16)と、上記土砂回収室(15)の上部に搭載されたバイブロハンマー装置(17)とから主として構成される。
上記土砂回収室(15)は、図2に示すように上記鋼管杭(P)の内径より若干大径の円筒体で、その前側面に、フード(19)つきの排土口(18)を開設すると共に、上下両端面に、上記掘削スクリューロッド(12)が挿脱自在の円形開口(20)、(21)を設けてある。
上記土砂回収室(15)の下端には、上記鋼管杭(P)と同一内径の補助筒(22)を接続し、該補助筒(22)に、油圧シリンダ(23)、(23)の駆動により開閉される一対のチャック爪(24)、(24)を直径方向相対する位置に対設し、両チャック爪により鋼管杭(P)の上端部を着脱自在に把持するようにした、従来公知の通常のチャック装置(16)が装備されている(図1参照)。
上記チャック装置(16)に把持された鋼管杭(P)は、その開口上端を杭の排土口として、上記補助筒(22)内及び土砂回収室(15)内を経て上記フード(19)つき排土口(18)から外部に開通している。
上記土砂回収室(15)の上部には、左右に張り出す扁平なバイブロボックス(25)が連設され、該ボックス(25)上面の左右両側部に、図3に示すようにモータ(26)、(26)をそれぞれ設置すると共に、各モータの下位のボックス(25)内に、一列として偏心回転重錘型バイブロハンマー(27)、(27)を設置し、各モータ(26)、(26)の駆動プーリー(28)、(28)から各バイブロハンマー(27)、(27)の従動プーリー(29)、(29)にそれぞれベルト(30)、(30)を掛け渡してある。
かくして、モータ(26)、(26)を始動すると、バイブロハンマー(27)、(27)の偏心重錘が回転して上下振動を生起し、該振動がバイブロボックス(25)、土砂回収室(15)及び補助筒(22)を経て鋼管杭(P)に伝達される。
(36)は、上記バイブロボックス(25)の中央部に垂直に縦通した円形通孔で、上記土砂回収室(15)の円形開口(20)、(21)と同径で、それら開口と連通している。
上記中空材圧入装置(6)を吊支するワイヤロープ(10)、(10)に、上記バイブロハンマー(27)、(27)の振動がそのまま伝達されないようにする振動減衰装置として、上記バイブロボックス(25)上面における上記円形通孔(36)をはさんで左右両側部に、図3に示すように上方への振動を吸収するスプリング(32)及び下方への振動を吸収するスプリング(33)を備える従来公知の通常の減衰筒(31)を複数本づつ垂直に設置し、これら減衰筒(31)(31)、(31)(31)をそれぞれ連結するブリッジ(34)、(34)にシーブブロック(35)、(35)をそれぞれ連結し、両シーブブロック(35)、(35)に上記ワイヤロープ(10)、(10)をそれぞれ掛けてある。
この場合、バイブロボックス(25)上面の左右両側に、モータ(26)、(26)及び減衰筒(31)(31)、(31)(31)を振り分けて設置し、その中央部に回転駆動装置(4)を降下させて、掘削スクリューロッド(12)を中央の円形通孔(36)内を経て土砂回収室(15)、補助筒(22)ついで鋼管杭(P)内に挿通できるようにしてある。
なお、上記補助筒(22)の背面に滑車(37)を取りつけ、該滑車(37)に掛けた絞りワイヤロープ(38)を下方へ導いてベースマシン(1)のウインチに巻き取り、該絞りワイヤロープ(38)の引張りにより鋼管杭(P)に圧入力を付与している。
上例の作用を操作とともに説明する。掘削スクリューロッド(12)を鋼管杭(P)内に挿通し、その下端の掘削ヘッド(14)を鋼管杭下端から突出させた図1の状態で、回転駆動装置(4)の始動により掘削スクリューロッド(12)を回転させ、その掘削ヘッド(14)により鋼管杭(P)下方の地盤を先掘りしつつ、その先掘り縦孔内に、絞りワイヤロープ(38)により圧入力を付与された鋼管杭(P)を圧入していき、掘削土砂はスクリューロッド(12)のスクリュー羽根(13)により鋼管杭(P)内を土砂回収室(15)まで搬送され、そこで排土口(18)から外部へ排出される。
鋼管杭(P)の周面土砂抵抗が大きくなり、絞りワイヤロープ(38)の引張りによっては鋼管杭(P)の圧入が困難に至ったときは、モータ(26)、(26)の始動によりバイブロハンマー(27)、(27)を起動し、その上下振動をバイブロボックス(25)、土砂回収室(15)、補助筒(22)を経て鋼管杭(P)に加え、それにより鋼管杭(P)を周面土砂抵抗に抗して先掘り縦孔内に圧入する。
その場合、上記バイブロハンマー(27)、(27)の上下振動が掘削スクリューロッド(12)にも伝達され、該振動によりスクリューロッド(12)に付着又は圧密した土砂をスクリューロッドから分離解放すると共に、土砂を破砕、分散させ、それにより回収室(15)内から排土口(18)を経て円滑に外部へ排出する。
鋼管杭(P)の圧入が容易になったら、上記バイブロハンマー(27)、(27)を停止し、絞りワイヤロープ(38)による圧入に戻す。以下必要時にバイブロハンマー(27)、(27)を使用して圧入を行っていく。
必要により、上記回転駆動装置(4)を左右のモータ(26)、(26)及び減衰筒(31)(31)、(31)(31)の間を通してバイブロボックス(25)上面近くまで降下させて、掘削スクリューロッド(12)によるさらなる先掘りと、鋼管杭(P)のさらなる圧入を行い、それにより圧入深度をさらに進める。
(イ)本発明による鋼管杭の中掘り圧入装置の側面図である。 (ロ)同上正面図である。 図1(ロ)のA−A線拡大断面図である。 図1(ロ)のB−B線拡大断面図である。
符号の説明
2 マスト
4 回転駆動装置
6 中空材圧入装置
11 出力軸
12 掘削スクリューロッド
13 スクリュー羽根
14 掘削ヘッド
27 バイブロハンマー
P 鋼管杭

Claims (1)

  1. マストに回転駆動装置及び中空材圧入装置をそれぞれ昇降自在に支持し、
    上記回転駆動装置の出力軸に、ロッド外周面にスクリュー羽根を、ロッド下端部に掘削ヘッドをそれぞれ突設された掘削スクリューロッドを、その上端部において接続して垂下し、
    上記中空材圧入装置に、上端部に排土口を開設された中空材を、該排土口を外部に開通した状態で、その上端部において着脱自在に把持させて垂下すると共に、上記中空材に上下振動を加えるべきバイブロハンマーを搭載し、
    上記中空材内に上記掘削スクリューロッドを回転自在に挿通した、
    中空材の中掘り圧入装置。



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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101097359B1 (ko) * 2009-01-23 2011-12-23 석정건설주식회사 연약지반 강화를 위한 새로운 심층혼합처리 공법 및 그 장치
JP2013053495A (ja) * 2011-09-06 2013-03-21 Ohbayashi Corp 起振装置、打設機、及び打設方法
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