JP2008031280A - ラジカル重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法。 - Google Patents

ラジカル重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】増感剤を併用しなくとも、エネルギー線、特に250から450nmの波長領域の光に高い感度を有し、ラジカルを触媒とする重合反応、架橋反応などを利用した各種用途に効果的に使用しうる、ラジカル重合開始剤を提供することを目的とする。
【解決手段】ラジカル重合開始剤は、α−アミノアセトフェノン誘導体のベンゼン環部位を、複素環アシル基を有するヘテロ原子を含んでもよい炭素原子数4〜16からなる芳香族環縮合基に置き替えた構造を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は新規なラジカル重合開始剤、重合性組成物、および該重合性組成物を使用した重合物の製造方法に関する。さらに詳しくは、エネルギー線、特に光の照射によりフリーラジカルを効率よく発生し、発生したラジカルを利用した重合反応あるいは架橋反応により重合性組成物を短時間に確実に重合させて良好な物性を有する重合物を得ることが可能な材料と方法に関し、さらには、成形樹脂、注型樹脂、光造形用樹脂、封止剤、歯科用重合レジン、印刷インキ、塗料、印刷版用感光性樹脂、印刷用カラープルーフ、カラーフィルター用レジスト、ブラックマトリクス用レジスト、液晶用フォトスペーサー、リアプロジェクション用スクリーン材料、光ファイバー、プラズマディスプレー用リブ材、ドライフィルムレジスト、プリント基板用レジスト、ソルダーレジスト、半導体用フォトレジスト、マイクロエレクトロニクス用レジスト、マイクロマシン用部品製造用レジスト、エッチングレジスト、マイクロレンズアレー、絶縁材、ホログラム材料、光学スイッチ、導波路用材料、オーバーコート剤、粉末コーティング、接着剤、粘着剤、離型剤、光記録媒体、粘接着剤、剥離コート剤、マイクロカプセルを用いた画像記録材料のための組成物、各種デバイスなどの分野において良好な物性を持った重合物を得るための新規なラジカル重合開始剤、重合性組成物および該重合性組成物を使用した重合物の製造方法に関する。
UV光の照射によって、アクリレート等の重合を引き起こす光重合開始剤は広い分野で用いられており、市販の光重合開始剤については、フォトポリマー懇話会編、「感光材料リストブック」、55〜72頁、1996年(ぶんしん出版)などにまとめられている。
近年、これら市販の光重合開始剤を上回る高い感度を持った光重合開始剤の研究が活発に行われており、その例として、α−アミノアセトフェノン誘導体がある(特許文献1)。上記誘導体が、フェニル基の4位にイオウ原子もしくは酸素原子を含有する置換基を有する時、該誘導体は、特に例えば、UV硬化性印刷インクのような顔料を含む光硬化系の光開始剤として適当であることが知られている(特許文献2、3)。フェニル基の4位にアミノ基を有するα−アミノアセトフェノン誘導体は芳香族カルボニル化合物類の光増感剤と合わせて使用されることも知られている(特許文献4)。上記α−アミノアセトフェノン誘導体のフェニル基がN−置換カルバゾール基であるα−アミノケトン誘導体も知られている(特許文献5)。上記α−アミノアセトフェノン誘導体を含む重合性組成物は、少ない光照射量で硬化し得る高感度な重合性組成物であることが知られている。しかし、近年のコストダウンや生産性の向上の観点から、より短時間でより少ない光照射量で硬化し得る高感度な重合性組成物が求められている中にあっては、上記α−アミノアセトフェノン誘導体と芳香族カルボニル化合物類の光増感剤とを合わせて使用した系でさえ、新しく提案される様々なプロセスに対応するには感度が十分とはいえなかった。そこで、高感度な光開始剤として、α位に少なくとも1種のアリル基もしくはアルアルキル基(アリールアルキル基)を含有するα−アミノアセトフェノンを含む重合性組成物が提案された(特許文献6)。また、高感度な光開始剤として、同一分子内に2つの官能基を含有するα−アミノアセトフェノン誘導体も提案された。同一分子内に2つの官能基を含有するα−アミノアセトフェノン誘導体は、高い活性度を示すだけでなく、さらに、揮発性物質を存在させないことも知られている(特許文献7)。しかし、これらのα位に少なくとも1種のアリル基もしくはアルアルキル基を含有するα−アミノアセトフェノン誘導体や同一分子内に2つの官能基を含有するα−アミノアセトフェノン誘導体でさえも、露光領域の大面積化に代表されるような、新しく提案される様々なプロセスに対応するには感度が十分とはいえず、重合開始剤のさらなる高感度化が求められている。
特開昭54−99185号公報 特開昭58−157805号公報 特開昭59−167546号公報 特開昭60−84248号公報 特開昭61−21104号公報 特開昭63−264560号公報 特表2002−530372号公報
これらの重合開始剤を含む重合性組成物は、各種用途において使用され得る。しかし、コストダウンや生産性の向上の観点から、少ない添加量かつ少ない光照射エネルギーで硬化しうる材料、すなわち高感度な材料が求められるようになり、従来公知のラジカル重合開始剤では必ずしも十分とはいえず、更に高感度な重合開始剤が求められている。
本発明者らは、上記の問題点を考慮し解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。すなわち本発明は、下記一般式(1)で表記されるラジカル重合開始剤に関する。
一般式(1)
Figure 2008031280
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、または置換もしくは未置換のアルケニル基を表す。また、R1とR2とが一体となって環を形成してもよい。
3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、またはCOR5を表す。また、R3とR4とが一体となって環を形成してもよい。
6は、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、または置換もしくは未置換の複素環オキシ基を表す。
Xは、置換もしくは未置換の、ヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族環縮合基を表し、
Ar1は、置換もしくは未置換の複素環基を表す。)
また、本発明は、Xが、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、または一般式(5)である上記ラジカル重合開始剤に関する。
一般式(2)
Figure 2008031280
一般式(3)
Figure 2008031280
一般式(4)
Figure 2008031280
一般式(5)
Figure 2008031280
(一般式(2)〜(5)は、それぞれ、未置換であっても置換基を有していてもよく、式中、YおよびZは、それぞれ独立に、−O−、−S−、>S=O、>SO2、−N(R6)−、−CO−、−CH2−、−CH2CH2−、−CH=CH−、炭素原子数2〜6のアルキリデン基もしくは直接結合を表し、
Uは、−O−、−S−、または−N(R6)−を表し、
VおよびWは、窒素原子を表し、
6は、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、または置換もしくは未置換の複素環オキシ基を表す。)
また、本発明は、Xが、一般式(2)である上記ラジカル重合開始剤に関する。
また、本発明は、上記ラジカル重合開始剤(A)とラジカル重合性化合物(B)とを含んでなる重合性組成物に関する。
また、本発明は、上記重合性組成物に250nmから450nmの波長領域の光を含むエネルギー線を照射して重合させる、重合物の製造方法に関する。
本発明のラジカル重合開始剤は、従来公知のα−アミノアセトフェノン誘導体のベンゼン環部位を複素環アシル基を有するヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる芳香族環縮合基に置き替えることにより、エネルギー線、特に250nmから450nmの波長領域に良好な吸収特性を有するようになるとともに、該波長領域の光照射に対して、増感剤を併用しなくとも非常に高感度な光ラジカル発生剤として機能することが可能となっている。そのため、本発明の重合開始剤を使用すれば、従来公知のα−アミノアセトフェノン誘導体の重合開始剤から発生するラジカルを利用した重合反応、架橋反応などをより短時間に確実に実現することが可能となり、結果としてこれらの反応を応用した各種用途の大幅な高感度化や特性の向上を実現することが可能となる。
以下、詳細にわたって本発明の実施形態を説明する。
まず、本発明のラジカル重合開始剤(A)について説明する。本発明のラジカル重合開始剤(A)は一般式(1)で表記される構造を有しており、α−アミノアセトフェノン誘導体のベンゼン環部位を、複素環アシル基を有するヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる芳香族環縮合基に置き替えた特徴的な構造を有する。この芳香族環縮合基を導入することにより、本発明の化合物は250nmから450nmの波長領域に好適な光の吸収特性を持つことができる。また、この構造を有することにより、本発明の化合物は該波長領域の光照射に対して、増感剤を併用しなくとも非常に効率的に分解するため、その結果、多量のラジカルを効率的に発生する高感度な材料として機能することが可能となっている。
一般式(1)
Figure 2008031280
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、または置換もしくは未置換のアルケニル基を表す。また、R1とR2とが一体となって環を形成してもよい。
3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、またはCOR5を表す。また、R3とR4とが一体となって環を形成してもよい。
5は、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、または置換もしくは未置換の複素環オキシ基を表す。
Xは、置換もしくは未置換の、ヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族環縮合基を表し、
Ar1は、置換もしくは未置換の複素環基を表す。)
本発明の、ラジカル重合開始剤(A)の具体例の1つを化合物(a)として示した。
化合物(a)
Figure 2008031280
また、化合物(a)のアセトニトリル中の吸収スペクトルを図1に示した。また、比較化合物として従来のα−アミノアセトフェノン誘導体、化合物(b)の吸収スペクトルも併せて図1に示した。
化合物(b)
Figure 2008031280
図1からわかるように、化合物(a)は、化合物(b)に比べて、250から450nmの波長領域に満遍なく吸収特性を持っている。そのため、化合物(a)は化合物(b)に比べて、250から450nmの波長領域の照射光を、より多く吸収することができる。
また、本発明のラジカル重合開始剤(A)である化合物(a)は、例えば水銀ランプの輝線の1つに相当する365nmの光を照射した場合、α−アミノアセトフェノン誘導体(b)を単独または増感剤を併用して使用した場合を大幅に凌駕するラジカル発生剤として革新的な機能を有する材料である。
現時点では、光照射に対する大幅な高感度化を実現している機構の詳細は明らかではないが、光照射に対する大幅な高感度化を実現している理由として、以下の2点を考えている。1点目は、ラジカル重合開始剤(A)に対して紫外線領域の光を照射すると、励起〜ラジカル発生のプロセスが、公知のα−アミノアセトフェノン誘導体に比べて、高効率に行われていることである。2点目は、本発明の開始剤の吸収特性である。光照射する光源の波長領域に満遍なく吸収特性を持っているため、ラジカルを発生するために必要な光エネルギーを大量に吸収できるのである。
本発明のラジカル重合開始剤(A)からラジカルを発生するために使用するエネルギー線源は特に限定されないが、特に好適な感度を発現する250nmから450nmの波長領域の光を照射できる光源が好ましく、上記波長領域の光と同時に他のエネルギー線を発していても良い。特に好ましい光源としては、250nmから450nmの波長領域に発光の主波長を有する光源であり、具体例としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、パルス発光キセノンランプ等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、重水素ランプ、蛍光灯、Nd−YAG3倍波レーザー、He−Cdレーザー、窒素レーザー、Xe−Clエキシマレーザー、Xe−Fエキシマレーザー、半導体励起固体レーザー等の250nmから450nmの波長領域に発光波長を有するレーザーも好適なエネルギー線源として使用することができる。
本発明のラジカル重合開始剤(A)はいずれも250nmから450nmの波長領域に好適な吸収を有しており置換基によって吸収特性がやや異なるが、上記した光源を適宜選択することにより、非常に高感度なラジカル重合開始剤として機能することが可能である。また、これらの光源は適宜、フィルター、ミラー、レンズ等の光学機器を介して照射することも可能である。
次に、本発明のラジカル重合開始剤(A)の構造について詳細に説明する。
本発明のラジカル重合開始剤(A)は、その特性を阻害しない範囲において、一般式(1)に示したように、各種の置換基を導入することが可能である。置換基の導入により、本発明のラジカル重合開始剤(A)は吸収極大波長や透過率などのエネルギー線の吸収特性、併用する樹脂や溶剤に対する溶解度を適当に調整して用いることができる。
一般式(1)中の置換基R1およびR2は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、または置換もしくは未置換のアルケニル基である。
ここで、アルキル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基が挙げられ、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、sec−ペンチル基、t−ペンチル基、t−オクチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
アリール基としては、炭素数6から24の単環または縮合多環アリール基が挙げられ、具体例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基、9−アンスリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、1−アセナフチル基、2−フルオレニル基、9−フルオレニル基、3−ペリレニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル基、2,5−キシリル基、メシチル基、p−クメニル基、p−ドデシルフェニル基、p−シクロヘキシルフェニル基、4−ビフェニル基、o−フルオロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、m−カルボキシフェニル基、o−メルカプトフェニル基、p−シアノフェニル基、m−ニトロフェニル基、m−アジドフェニル基等が挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、炭素原子数2〜24の芳香族あるいは脂肪族の複素環基が挙げられ、2−チエニル基、2−ベンゾチエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、3−チアントレニル基、2−チアンスレニル基、2−フリル基、2−ベンゾフリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、2−アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、3−フェニキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基、チオキサントリル基、4−キノリニル基、4−イソキノリル基、3−フェノチアジニル基、2−フェノキサチイニル基、3−クマリニル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
アルケニル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルケニル基が挙げられ、それらは構造中に複数の炭素−炭素二重結合を有していてもよく、具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプロペニル基、イソブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、1,3−ブタジエニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロペンタジエニル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、R1およびR2は、上記以外の置換位置で一般式(1)の炭素原子と結合していてもよく、それらも本発明のR1およびR2で表記される置換基の範疇に含まれる。
また、R1とR2は一体となって環を形成してもよい。
1とR2が一体となって環を形成する場合、形成される部位としては、置換もしくは未置換の、炭素原子数2〜8からなるアルキレン基、炭素原子数3〜9のオキサアルキレン基、もしくは炭素原子数3〜9のアザアルキレン基が挙げられる。
ここで、炭素原子数2〜8からなるアルキレン基である場合に形成される環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
炭素原子数3〜9のオキサアルキレン基、もしくは炭素原子数3〜9のアザアルキレン基である場合に形成される環としては、テトラヒドロフラン環、ピロリジン環、ピペリジン環等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
上記置換基のうち、R1としては合成の難易度の面や、ラジカル発生剤としての感度の点で、アルキル基またはアルケニル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、ベンジル基、p−メチルベンジル基、または2−プロペニル基が特に好ましい。
一般式(1)中の置換基R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、またはCOR5である。
3およびR4における置換もしくは未置換のアルキル基としては、前述のアルキル基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
3およびR4における置換もしくは未置換のアリール基としては、前述のアリール基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
3およびR4における置換もしくは未置換の複素環基としては、前述の複素環基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
3およびR4における置換もしくは未置換のアルケニル基としては、前述の複素環基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
5は、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、または置換もしくは未置換の複素環オキシ基である。
5における置換もしくは未置換のアルキル基としては、前述のアルキル基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
5における置換もしくは未置換のアリール基としては、前述のアリール基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
5における置換もしくは未置換の複素環基としては、前述の複素環基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
5における置換もしくは未置換のアルケニル基としては、前述のアルケニル基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
5における置換もしくは未置換のアルコキシル基としては、炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルコキシル基があげられ、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、tert−オクチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、ボロニルオキシ基、4−デシルシクロヘキシルオキシ基、2−テトラヒドロフラニルオキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
5における置換もしくは未置換のアリールオキシ基としては、炭素数4〜18の単環または縮合多環アリールオキシ基が挙げられ、具体例としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基、9−フェナントリルオキシ基、1−ピレニルオキシ基、5−ナフタセニルオキシ基、1−インデニルオキシ基、2−アズレニルオキシ基、1−アセナフチルオキシ基、9−フルオレニルオキシ基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、アリール基と酸素原子が上記以外の位置で結合していてもよく、それらも本発明のR5で表記される置換基の範疇に含まれる。
一般式(1)中の置換基R5における置換もしくは未置換の複素環オキシ基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、炭素数2〜18の単環または縮合多環状の複素環オキシ基が挙げられ、具体例としては、2−フラニルオキシ基、2−チエニルオキシ基、2−インドリルオキシ基、3−インドリルオキシ基、2−ベンゾフリルオキシ基、2−ベンゾチエニルオキシ基、2−カルバゾリルオキシ基、3−カルバゾリルオキシ基、4−カルバゾリルオキシ基、9−アクリジニルオキシ基等が挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、複素環基と酸素原子が上記以外の位置で結合していてもよく、それらも本発明のR5で表記される置換基の範疇に含まれる。
また、R3とR4は一体となって環を形成してもよい。
3およびR4が一体となって環を形成する場合、形成される部位としては、炭素原子数2〜6のアルキレン基、炭素原子数2〜6の、炭素原子数2〜6のオキサアルキレン基、炭素原子数2〜6のチアアルキレン基、もしくは炭素原子数2〜6のアザアルキレン基が挙げられる。
ここで、炭素原子数2〜6のアルキレン基である場合に形成される環としては、プロピレンイミン環、ピロリジン環、ピペリジン環、またはピペコリン環等を形成することを例として挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
炭素原子数2〜6の、炭素原子数2〜6のオキサアルキレン基、炭素原子数2〜6のチアアルキレン基、もしくは炭素原子数2〜6のアザアルキレン基である場合に形成される環としては、モルホリン環、チオモルホリン環、チアゾリジン環、ピペラジン環、またはホモピペラジン環等を形成することを例として挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
上記置換基のうち、R3およびR4としては合成の難易度の面や、ラジカル発生剤としての感度の点で、アルキル基、アルケニル基、R3およびR4が一体となって形成する炭素原子数2〜6のアルキレン基、R3およびR4が一体となって形成する炭素原子数2〜6のオキサアルキレン基、R3およびR4が一体となって形成する炭素原子数2〜6のチアアルキレン基もしくは、R3およびR4が一体となって形成する炭素原子数2〜6のアザアルキレン基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、またはピペラジノ基が特に好ましい。
一般式(1)中のAr1は、置換もしくは未置換の複素環基であり、前述の複素環基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)中のXは、置換もしくは未置換の、ヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族環縮合基である。
本発明において、芳香族環縮合基とは、2つ以上の環が縮合したものであって、少なくとも1つの環が芳香族環であるものを示す。特に、前記芳香族環は、一般式(1)の2つのカルボニル基のうちの少なくとも一方と共役するように結合していることが好ましい。
Xにおけるヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族環縮合基としては、特に限定はなく、ヘテロ原子の種類、ヘテロ原子の数、ヘテロ原子の置換位置についても特に限定はない。
Xにおけるヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族基におけるヘテロ原子の種類は、特に限定はないが、窒素原子、酸素原子、硫黄原子が好ましい。
Xにおけるヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族基におけるヘテロ原子の数は、特に限定はないが、0〜4個が好ましい。
Xにおけるヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族基におけるヘテロ原子の置換位置は、特に限定はないが、Xの含む芳香族環と一般式(1)の2つのカルボニル基のうちの少なくとも一方との共役を遮らないように結合していることが好ましい。
Xにおける、置換もしくは未置換の、ヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基、ナフタセニル基、ピレニル基、フェニルナフチル基、インデニル基、アズレニル基、アセナフチレニル基、アセナフテニル基、フラニル基、ピロリル基、チエニル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インデニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、フルオレニル基、ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕ジオキシニル基、フェノキサチイニル基、フェノチアジニル基、チアントレニル基、キサンテニル基、チオキサンテニル基、フェノキサジニル基、フェナジニル基、アクリジニル基、キサントニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンズイミダゾリル基、インダゾリル基、1,2−ベンズイソキサゾリル基、フェナナントリジニル基、フェナントロリニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、イミノスチルベニル基、アクリドニル基、トリフェニルアミン基、N−フェニルピロリル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Xにおける、置換もしくは未置換の、ヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族基の好ましい例としては、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、または一般式(5)である。
一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、または一般式(5)中の置換基R6は、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、または置換もしくは未置換の複素環オキシ基である。
6における置換もしくは未置換のアルキル基としては、前述のアルキル基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
6における置換もしくは未置換のアリール基としては、前述のアリール基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
6における置換もしくは未置換の複素環基としては、前述の複素環基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
6における置換もしくは未置換のアルケニル基としては、前述のアルケニル基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
6における置換もしくは未置換のアルコキシル基としては、前述のアルコキシル基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
6における置換もしくは未置換のアリールオキシ基としては、前述のアリールオキシ基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
6における置換もしくは未置換の複素環オキシ基としては、前述の複素環オキシ基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、または一般式(5)としては、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インデニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、フルオレニル基、ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕ジオキシニル基、フェノキサチイニル基、フェノチアジニル基、チアントレニル基、キサンテニル基、チオキサンテニル基、フェノキサジニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンズイミダゾリル基、インダゾリル基、1,2−ベンズイソキサゾリル基、イミノスチルベニル基、キサントニル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、または一般式(5)のうち、合成の難易度の面や、ラジカル発生剤としての感度の点で、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、フルオレニル基、ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕ジオキシニル基、フェノキサチイニル基、フェノチアジニル基、チアントレニル基、キサンテニル基、チオキサンテニル基、フェノキサジニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンズイミダゾリル基、インダゾリル基である場合が特に好ましい。
上述した一般式(1)〜(5)中の置換基R1〜R6、置換基Ar1、置換基X、および置換基Xである一般式(2)〜(5)は、さらに他の置換基で置換されていてもよく、そのような他の置換基としては、ヒドロキシル基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアリールアミノ基、ベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基が挙げられ、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、tert−オクチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜18の単環または縮合多環アリール基が挙げられ、具体例としては、フェニル基、1ーナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、1−アセナフチル基、9−フルオレニル基等が挙げられる。
複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、炭素数2〜18の単環または縮合多環複素環基が挙げられ、具体例としては、2−フラニル基、2−チエニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−アクリジニル基等が挙げられる。
アシル基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族が結合したカルボニル基、あるいは、炭素数6から18の単環状あるいは縮合多環状アリール基が結合したカルボニル基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、炭素数4〜18の単環状あるいは縮合多環状複素環基が結合したカルボニル基が挙げられ、それらは構造中に不飽和結合を有していてもよく、具体例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、シンナモイル基、3−フロイル基、2−テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、9−アンスロイル基、5−ナフタセノイル基等が挙げられる。
アルコキシル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状あるいは縮合多環状アルコキシル基があげられ、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、sec−ペンチルオキシ基、t−ペンチルオキシ基、t−オクチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、ボロニルオキシ基、4−デシルシクロヘキシルオキシ基、2−テトラヒドロフラニルオキシ基、2−テトラヒドロフラニルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、炭素数6〜18の単環状または縮合多環状アリールオキシ基が挙げられ、具体例としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基、9−フェナントリルオキシ基、1−ピレニルオキシ基、5−ナフタセニルオキシ基、1−インデニルオキシ基、2−アズレニルオキシ基、1−アセナフチルオキシ基、9−フルオレニルオキシ基等が挙げられる。
複素環オキシ基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、炭素数2〜18の単環状または縮合多環状複素環オキシ基が挙げられ、具体例としては、2−フラニルオキシ基、2−チエニルオキシ基、2−インドリルオキシ基、3−インドリルオキシ基、2−ベンゾフリルオキシ基、2−ベンゾチエニルオキシ基、2−カルバゾリルオキシ基、3−カルバゾリルオキシ基、4−カルバゾリルオキシ基、9−アクリジニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族が結合したカルボニルオキシ基、あるいは、炭素数6から18の単環状または縮合多環状アリール基が結合したカルボニルオキシ基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、炭素数4〜18の単環状または縮合多環状複素環基が結合したカルボニルオキシ基が挙げられ、具体例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ラウロイルオキシ基、ミリストイルオキシ基、パルミトイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、シクロペンチルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、クロトノイルオキシ基、イソクロトノイルオキシ基、オレオイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、1−ナフトイルオキシ基、2−ナフトイルオキシ基、シンナモイルオキシ基、3−フロイルオキシ基、2−テノイルオキシ基、ニコチノイルオキシ基、イソニコチノイルオキシ基、9−アンスロイルオキシ基、5−ナフタセノイルオキシ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキルチオ基が挙げられ、具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、オクタデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、炭素数6〜18の単環状または縮合多環状アリールチオ基が挙げられ、具体例としては、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、9−アンスリルチオ基、9−フェナントリルチオ基等が挙げられる。
複素環チオ基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、炭素数2〜18の単環状または縮合多環状複素環チオ基が挙げられ、具体例としては、2−フリルチオ基、2−チエニルチオ基、2−ピロリルチオ基、6−インドリルチオ基、2−ベンゾフリルチオ基、2−ベンゾチエニルチオ基、2−カルバゾリルチオ基、3−カルバゾリルチオ基、4−カルバゾリルチオ基等が挙げられる。
アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、ドデシルアミノ基、オクタデシルアミノ基、イソプロピルアミノ基、イソブチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、sec−ペンチルアミノ基、tert−ペンチルアミノ基、tert−オクチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、シクロブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、シクロヘプチルアミノ基、シクロオクチルアミノ基、シクロドデシルアミノ基、1−アダマンタミノ基、2−アダマンタミノ基等が挙げられる。
ジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジヘプチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、ジノニルアミノ基、ジデシルアミノ基、ジドデシルアミノ基、ジオクタデシルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジイソペンチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、メチルブチルアミノ基、メチルイソブチルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基等が挙げられる。
アリールアミノ基としては、アニリノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、o−トルイジノ基、m−トルイジノ基、p−トルイジノ基、2−ビフェニルアミノ基、3−ビフェニルアミノ基、4−ビフェニルアミノ基、1−フルオレンアミノ基、2−フルオレンアミノ基、2−チアゾールアミノ基、p−ターフェニルアミノ基等が挙げられる。
ジアリールアミノ基としては、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、N−フェニル−1−ナフチルアミノ基、N−フェニル−2−ナフチルアミノ基等が挙げられる。
アルキルアリールアミノ基としては、N−メチルアニリノ基、N−メチル−2−ピリジノ基、N−エチルアニリノ基、N−プロピルアニリノ基、N−ブチルアニリノ基、N−イソプロピル、N−ペンチルアニリノ基、N−エチルアニリノ基、N−メチル−1−ナフチルアミノ基等が挙げられる。
以下に具体的な構造を示すが、本発明のラジカル重合開始剤(A)の構造はそれらに限定されるものではない。
Figure 2008031280



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本発明のラジカル重合開始剤(A)を得るための合成方法は特に限定されず、従来公知の化学反応、後処理方法、精製方法および分析方法を適宜、組み合わせることにより、容易に合成して構造確認することが可能である。α−アミノアセトフェノン誘導体の合成方法は、ヨーロッパ特許出願第3002号、特開昭58−157805号公報、特開昭63−264560号公報などに記載の方法などが挙げられ、これらに記載の合成に使用されている原料を適宜、置き換えることにより、本発明のラジカル重合開始剤(A)を合成することが可能である。
本発明のラジカル重合開始剤(A)はエネルギー線、特に250nmから450nmの波長領域の光照射により、非常に高感度なラジカル重合開始剤として機能するため、従来公知のα−アミノアセトフェノン誘導体系ラジカル重合開始剤を用いる重合反応、架橋反応などをより短時間に確実に実現することが可能となり、結果としてこれらの反応を応用した各種用途の大幅な高感度化や特性の向上を実現することが可能となる。以下に本発明のラジカル重合開始剤(A)の利用方法について記述する。
本発明のラジカル重合開始剤(A)とラジカル重合性化合物(B)とを含む組成物はエネルギー線、特に250nmから450nmの波長領域の光の照射により、迅速かつ確実に硬化し、良好な特性を有する硬化物を得ることが可能な重合性組成物として使用することができる。
次に、本発明のラジカル重合性化合物(B)について説明する。本発明のラジカル重合性化合物(B)は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物とは、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも一つ以上を有する化合物であればどのようなものでも良く、モノマー、オリゴマ−、ポリマー等の化学形態を持つものである。これらはただ一種のみ用いても、目的とする特性を向上するために任意の比率で二種以上混合した系でもかまわない。
このようなラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸およびそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロ二トリル、スチレン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロへキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチラングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−へキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル酸誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体等が挙げられ、さらに具体的には、山下晋三ら編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年、大成社)や加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1985年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79項、(1989年、シーエムシー)、赤松清編、「新・感光性樹脂の実際技術」、(1987年、シーエムシー)、滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性ないし架橋性モノマー、オリゴマ−、ポリマーが挙げられる。
本発明のラジカル重合開始剤(A)の使用量は、ラジカル重合性化合物(B)100重量部に対して通常、0.01から60重量部であり、好ましくは0.01から30重量部であり、より好ましくは0.1から10重量部である。
本発明の重合性組成物は、さらに重合を促進する目的で、増感剤を添加することが可能である。増感剤は、紫外から近赤外領域にかけての光に対する活性を高めるため、重合性の促進が必要な場合には増感剤の添加が好ましい。
このような増感剤の具体例としては、カルコン誘導体やジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、カルバゾール誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、ミヒラーケトン誘導体等が挙げられ、その他さらに具体例には大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤が挙げられ、これらは必要に応じて任意の比率で二種以上用いてもかまわない。上記、増感剤の中で本発明の光重合開始剤を特に好適に増感しうる増感剤としては、チオキサントン誘導体、ミヒラーケトン誘導体が挙げられる。さらに具体的には、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、4,4‘−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)で表されるラジカル重合開始剤(A)と増感剤の比率は任意であるが、100/1〜1/100(重量比)の範囲が好ましく、より好ましくは50/1〜1/50の範囲であり、さらに好ましくは20/1〜1/30の範囲である。
本発明の重合性組成物は有機高分子重合体等のバインダーと混合し、ガラス板やアルミニウム板、その他の金属板、ポリエチレンテレフタレート等のポリマーフィルムに塗布して使用することが可能である。
本発明の重合性組成物と混合して使用可能なバインダーとしては、ポリアクリレート類、ポリ−α−アルキルアクリレート類、ポリアミド類、ポリビニルアセタール類、ポリホルムアルデヒド類、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリスチレン類、ポリビニルエステル類等の重合体、共重合体があげられ、さらに具体的には、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテート、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂その他、赤松清監修、「新・感光性樹脂の実際技術」、(1987年、シーエムシー)や「10188の化学商品」、657〜767頁(1988年、化学工業日報社)記載の業界公知の有機高分子重合体が挙げられる。
さらに本発明の重合性組成物は、フォトレジスト材料として画像形成用に用いる等の目的のために、下記に示すカルボキシル基含有ポリマーを添加して用いても良い。カルボキシル基含有ポリマーはアルカリ水溶液に対する溶解性を有するため、本発明の光重合性組成物を用いて作成した膜を部分的に硬化すれば、アルカリ水溶液に対する溶解度の違いから、いわゆるネガ型レジストのパターンを形成することが可能である。ここでカルボキシル基含有ポリマーとは、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとアクリル酸との共重合体、メタアクリル酸エステルとメタアクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノマーとの共重合体が挙げられる。これらの共重合体は単独であるいは2種以上混合しても差し支えない。
ここで、メタアクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルへキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート等が挙げられる。
メタアクリル酸エステルとメタアクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノマーとしては、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、テトラヒドリフルフリルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、アクリルアミド、スチレン等が挙げられる。
本発明の重合性組成物は、粘度調整をはじめとする塗工適正の向上等を目的として、必要に応じて溶媒を添加して使用することも可能である。本発明の重合性組成物に添加して使用することのできる溶媒は特に限定されず、本発明の重合性組成物と均一に混合することのできる溶媒であればいかなるものも使用可能である。例えば、アルコール系、ケトン系、エステル系、芳香族系、炭化水素系、ハロゲン化炭化水素系などの公知の溶媒などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明の重合性組成物はさらに感度向上の目的で他の重合開始剤と併用することが可能である。
本発明の重合性組成物と混合して併用可能な他の重合開始剤としては、特公昭59−1281号公報、特公昭61−9621号公報ならびに特開昭60−60104号公報記載のトリアジン誘導体、特開昭59−1504号公報ならびに特開昭61−243807号公報記載の有機過酸化物、特公昭43−23684号公報、特公昭44−6413号公報、特公昭47−1604号公報ならびにUSP第3567453号明細書記載のジアゾニウム化合物公報、USP第2848328号明細書、USP第2852379号明細書ならびにUSP第2940853号明細書記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062号公報、特公昭37−13109号公報、特公昭38−18015号公報ならびに特公昭45−9610号公報記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39162号公報、特開昭59−140203号公報ならびに「マクロモレキュルス(MACROMOLECULES)」、第10巻、第1307頁(1977年)記載のヨードニウム化合物をはじめとする各種オニウム化合物、特開昭59−142205号公報記載のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第109851号明細書、ヨーロッパ特許第126712号明細書、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.IMAG.SCI.)」、第30巻、第174頁(1986年)記載の金属アレン錯体、特開昭61−151197号公報記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(COORDINATION CHEMISTRY REVIEW)」、第84巻、第85〜第277頁(1988年)ならびに特開平2−182701号公報記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477号公報記載のアルミナート錯体、特開平2−157760号公報記載のホウ酸塩化合物、特開昭55−127550号公報ならびに特開昭60−202437号公報記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特開昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物、特開平5−255347号公報記載のスルホニウム錯体またはオキソスルホニウム錯体、特開昭54−99185号公報ならびに特開昭63−264560号公報記載のアミノケトン化合物、特開2001−264530号公報、特開2001−261761号公報、特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、特表2004−534797号公報、USP3558309号明細書(1971年)、USP4202697号明細書(1980年)ならびに特開昭61−24558号公報記載のオキシムエステル化合物等があげられ、これらの重合開始剤を併用する場合にはラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物100重量部に対して0.01から10重量部の範囲で含有されるのが好ましい。
また、本発明の重合性組成物は保存時の重合を防止する目的で熱重合防止剤を添加することが可能である。
本発明の重合性組成物に添加可能な熱重合防止剤の具体例としては、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、tert−ブチルカテコール、フェノチアジン等をあげることができ、これらの熱重合防止剤を添加する場合には、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物100重量部に対して0.001から5重量部の範囲で添加されるのが好ましい。
また、本発明の重合性組成物はさらに重合を促進する目的で、アミンやチオール、ジスルフィド等に代表される重合促進剤や連鎖移動触媒等を添加することが可能である。
本発明の重合性組成物に添加可能な重合促進剤や連鎖移動触媒の具体例としては、例えば、N−フェニルグリシン、トリエタノールアミン、N,N−ジエチルアニリン等のアミン類、USP第4414312号明細書や特開昭64−13144号公報記載のチオール類、特開平2−291561号公報記載のジスルフィド類、USP第3558322号明細書や特開昭64−17048号公報記載のチオン類、特開平2−291560号公報記載のO−アシルチオヒドロキサメートやN−アルコキシピリジンチオン類があげられる。
本発明の重合性組成物はさらに目的に応じて、染料、有機および無機顔料、ホスフィン、ホスホネート、ホスファイト等の酸素除去剤や還元剤、カブリ防止剤、退色防止剤、ハレーション防止剤、蛍光増白剤、界面活性剤、着色剤、増量剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発砲剤、防カビ剤、帯電防止剤、磁性体やその他種々の特性を付与する添加剤、希釈溶剤等と混合して使用しても良い。
本発明の重合性組成物は重合反応に際して、紫外線や可視光線、近赤外線等、電子線等によるエネルギーの付与により重合し、目的とする重合物を得ることが可能であるが、エネルギーの付与をする光源として、250nmから450nmの波長領域に発光の主波長を有する光源が好ましい。250nmから450nmの波長領域に発光の主波長を有する光源の例としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、パルス発光キセノンランプ、重水素ランプ、蛍光灯、Nd−YAG3倍波レーザー、He−Cdレーザー、窒素レーザー、Xe−Clエキシマレーザー、Xe−Fエキシマレーザー、半導体励起固体レーザーなどの各種光源が挙げられる。なお本明細書でいう、紫外線や可視光、近赤外線などの定義は久保亮五ら編「岩波理化学辞典第4版」(1987年、岩波)によった。
故に、バインダーその他とともに基板上に塗布して各種インキ、各種刷版材料、フォトレジスト、電子写真、ダイレクト刷版材料、光ファイバー、ホログラム材料等の感光材料やマイクロカプセル等の各種記録媒体、さらには接着剤、粘着剤、粘接着剤、剥離コート剤、封止剤および各種塗料に応用することが可能である。
以下、合成例、実施例および比較例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は下記のみに限定されるものではない。
実施例および比較例に用いた化合物を表1に示す。
表1
Figure 2008031280


合成例1
化合物(13)の合成
N−エチル−カルバゾール15gをベンゼン100mlに溶解し、さらに塩化アルミニウム10.25gを添加して0℃にて攪拌下、2−テノイルクロライド11.04gをベンゼン10mlに溶解した溶液を1時間かけて添加した。添加終了後、25℃で4時間攪拌した。反応液を氷水400gにあけ、酢酸エチル400mlにて抽出した。有機層を水洗(300ml×2回)後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:クロロホルム)で精製後、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、化合物(13)21.5gを得た(収率94%)。
合成例2
化合物(14)の合成
合成例1の2−テノイルクロライドを2−フロイルクロライドに置き換えた他は、合成例1と同様の方法で、化合物(14)を得た。
合成例3
化合物(1)の合成
2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−2−メチルプロパン−1−オンの合成
化合物(13)16.1gをジクロロメタン100mlに溶解し、さらに塩化アルミニウム15.4gを添加して0℃にて攪拌下、2−ブロモイソブチリルブロマイド13.3gをジクロロメタン20mlに溶解した溶液を1時間かけて添加した。添加終了後、25℃で5時間攪拌した。反応液を氷水300gにあけ、クロロホルム200mlにて抽出した。有機層を水洗(200ml×2回)後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:クロロホルム)で精製後、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−2−メチルプロパン−1−オンを21.2g得た(収率89%)。
次に、2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−2−メチルプロパン−1−オン9.0gをTHF90mlに溶解して、ナトリウムメトキシド28%メタノール溶液4.011gを添加し、60度にて2時間攪拌した後、反応溶液の揮発成分を留去した。得られた残留物をトルエン100mlに溶解させて、水洗(50ml×2回)後、硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤をろ過して除き、有機層の溶媒を留去した。得られた黄色油状物に、モルホリン30.0g、アセトニトリル30mlを加えて攪拌しながら60℃に加熱し、この溶液に無水リチウム・パークロレート10.5gを加え、60℃にて窒素中で、6時間攪拌した。この反応混合物を冷却し、水で希釈し、トルエン200mlで抽出した。有機層を水洗(200ml×3回)後、硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、ジクロロメタン−ヘキサンから再結晶して、化合物(1)を白色結晶として7.75g得た(収率85%)。
合成例4
化合物(2)の合成
合成例3の出発物質である化合物(13)を化合物(14)に置き換えた他は、合成例3と同様の方法で、化合物(2)を得た。
合成例5
化合物(3)の合成
2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−ブタン−1−オンの合成
化合物(13)25.0gをジクロロメタン150mlに溶解し、さらに塩化アルミニウム21.9gを添加して0℃にて攪拌下、2−ブロモブチリルブロマイド20.7gをジクロロメタン30mlに溶解した溶液を30分かけて添加した。添加終了後、25℃で5時間攪拌した。反応液を氷水500gにあけ、クロロホルム300mlにて抽出した。有機層を水洗(300ml×2回)後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:クロロホルム)で精製後、クロロホルム−ヘキサンから再結晶して、2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−ブタン−1−オンを33.8g得た(収率91%)。
2−ジメチルアミノ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−ブタン−1−オンの合成
2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−ブタン−1−オン22.0gをTHF150mlに溶かした。この溶液を0℃でTHF150ml中のジメチルアミン13.1gの混合物にゆっくりと滴下した。この混合物を0℃で12時間攪拌後、過剰のジメチルアミンを室温でN2を吹きつけることにより除去し、この懸濁液を氷水500gに加え、酢酸エチル400mlにて抽出した。有機層を水洗(300ml×2回)後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、2−ジメチルアミノ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−ブタン−1−オンを19.5g得た(収率94%)。
次に、2−ジメチルアミノ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−ブタン−1−オン15.0gを酢酸エチル150mlに溶かし、ベンジルブロマイド12.6gをゆっくり滴下した。12時間攪拌後、溶媒を溜去し、残留物をDMF50mlに溶かし、この溶液を60℃に加熱した。この温度で、34%NaOH水溶液8.0gを滴下し、滴下後、5時間攪拌した。この混合溶液を氷水300gに加え、析出物をろ過した。得られた析出物をアルミナカラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル/トルエン=1:4)で精製後、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、化合物(3)を14.2g得た(収率78%)。
合成例6
化合物(4)の合成
2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(フラン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタン−1−オンの合成
合成例5記載の2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタン−1−オンの合成法の化合物(13)を化合物(14)に置き換えた他は、2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(チオフェン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタン−1−オンと同様の方法で、2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(フラン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタン−1−オンを得た。
2−モルホリノ−1−[9−エチル−6−(フラン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタン−1−オンの合成
2−ブロモ−1−[9−エチル−6−(フラン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタン−1−オン15.0gをTHF100mLに溶解し、この溶液にモルホリン22.1gを滴下後、室温にて時間攪拌した。反応液を氷水300gにあけ、酢酸エチル300mlにて抽出した。有機層を水洗(200ml×2回)後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、2−モルホリノ−1−[9−エチル−6−(フラン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタン−1−オンを14.6g得た(収率96%)。
次に、へキサン50ml中の55%水素化ナトリウム1.33gの分散剤をDMF50mlで希釈し、DMF50ml中の2−モルホリノ−1−[9−エチル−6−(フラン−2−カルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタン−1−オン12.0gの溶液を攪拌しながら30分かけて滴下した。1時間攪拌後、アリルブロマイド3.69gを室温で30分かけて滴下し、出発物質がサンプル中で薄層クロマトグラフィーにより見つけることができなくなるまで反応混合物を110℃で攪拌した。冷却後、反応混合物を氷水500gに注ぎ、トルエン300mlで抽出した。有機層を水洗(200ml×2回)後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をトルエン−ヘキサンから再結晶して、化合物(4)を8.37g得た(収率64%)。
合成例7〜8
上記した合成例1から合成例6の方法を応用することにより、本発明のラジカル重合開始剤である化合物(5)、化合物(6)を得ることができた。
上記合成例3〜8で合成した本発明のラジカル重合開始剤の元素分析の結果を表2として示した。
Figure 2008031280
実施例1〜6
本発明のラジカル重合開始剤(A)として表3に示す化合物5重量部、ラジカル重合性化合物(B)としてペンタエリスリトールトリアクリレート100重量部、バインダーとしてポリメチルメタクリレート50重量部と、溶剤としてシクロヘキサノン325重量部を配合し、塗工液を調整した。この塗工液をスピンコーターを用いてステンレス板上に塗工し、オーブン中40℃で10分間乾燥した。乾燥により溶媒を除去した後の膜厚は約1.5μmであった。この塗工膜に、高圧水銀ランプの光を365nmの光のみを選択的に透過するバンドパスフィルターおよび光量調節のためのNDフィルターを介して9.0mW/cm2の強度にて照射した。この光照射の間、反射式のIRを使用して、ステンレス板上の塗工膜のアクリル基の特性吸収に相当する810cm-1の吸収強度をモニターした。この吸収強度の経時変化から、光照射前の上記特性吸収の強度を基準とした場合のアクリルモノマー消費率を算出した結果を表3に示した。
比較例1〜10
ラジカル重合開始剤として表3示す化合物5重量部、ラジカル重合性化合物としてペンタエリスリトールトリアクリレート100重量部、増感剤として表3に示す化合物を0または1重量部、バインダーとしてポリメチルメタクリレート50重量部と、溶剤としてシクロヘキサノン325重量部を配合し、塗工液を調整した。この塗工液を上記実施例1〜6と同様の手順および条件で成膜、光照射して、実験を行った。その結果を表3にまとめた。
表3
Figure 2008031280
本発明の実施例1〜6は、365nmの光照射により、増感剤を用いなくとも重合に関与するラジカルを発生し、アクリル基を消費させている。実施例1、2、5、比較例3との比較、また、実施例3と比較例4との比較より、α−アミノケトン骨格が同じ骨格である場合、本発明のラジカル重合開始剤は、本発明以外の公知のラジカル重合開始剤に比べ、365nmの光照射による感度が明らかに高い。また、実施例1および2と比較例1および2との比較より、複素環アシル基により置換された化合物(1)、化合物(2)の方が、芳香族アシル基を有さない化合物(8)、および、アルカノイル置換された化合物(7)より、明らかに高感度である。比較例9および10より、複素環アシル基により置換されたカルバゾール化合物を増感剤として併用しても、本発明のように増感剤一体型ラジカル重合開始剤と比較して、結果は著しく劣る。よって本発明のラジカル重合開始剤は効果が大きい。
本発明のラジカル重合開始剤を用いた場合、公知のα−アミノアセトフェノン誘導体を重合開始剤として用いた場合よりも感度が向上していることがわかる。また、公知のα−アミノアセトフェノン誘導体を増感剤と併用して重合開始剤として用いた場合よりも感度が向上していることがわかる。
本発明はエネルギー線の照射、特に250から450nmの光の照射に対して非常に高感度なラジカル発生剤として機能するラジカル重合開始剤を提供するものである。従って本発明のラジカル重合開始剤は、従来より用いられてきたエネルギー線の照射により発生するラジカルを触媒とした重合、架橋反応などを迅速かつ確実に進行させることができ、その結果として各種用途のエネルギー線に対する高感度化、あるいは反応が十分進行することによる各種用途の特性向上等が期待できる。本発明により、高感度化や特性向上が期待できる用途の例としては、重合あるいは架橋反応を利用した成形樹脂、注型樹脂、光造形用樹脂、封止剤、歯科用重合レジン、印刷インキ、塗料、印刷版用感光性樹脂、印刷用カラープルーフ、カラーフィルター用レジスト、ブラックマトリクス用レジスト、液晶用フォトスペーサー、リアプロジェクション用スクリーン材料、光ファイバー、プラズマディスプレー用リブ材、ドライフィルムレジスト、プリント基板用レジスト、ソルダーレジスト、半導体用フォトレジスト、マイクロエレクトロニクス用レジスト、マイクロマシン用部品製造用レジスト、エッチングレジスト、マイクロレンズアレー、絶縁材、ホログラム材料、光学スイッチ、導波路用材料、オーバーコート剤、粉末コーティング、接着剤、粘着剤、離型剤、光記録媒体、粘接着剤、剥離コート剤、マイクロカプセルを用いた画像記録材料のための組成物、各種デバイスなどが挙げられる。
化合物(a)、化合物(b)の吸収スペクトル(アセトニトリル)である。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表されるラジカル重合開始剤。
    一般式(1)
    Figure 2008031280



    (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、または置換もしくは未置換のアルケニル基を表す。また、R1とR2とが一体となって環を形成してもよい。
    3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、またはCOR5を表す。また、R3とR4とが一体となって環を形成してもよい。
    5は、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、または置換もしくは未置換の複素環オキシ基を表す。
    Xは、置換もしくは未置換の、ヘテロ原子を含んでも良い炭素原子数4〜16からなる2価の芳香族環縮合基を表し、
    Ar1は、置換もしくは未置換の複素環基を表す。)
  2. Xが、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、または一般式(5)である請求項1記載のラジカル重合開始剤。
    一般式(2)
    Figure 2008031280



    一般式(3)
    Figure 2008031280



    一般式(4)
    Figure 2008031280



    一般式(5)
    Figure 2008031280



    (一般式(2)〜(5)は、それぞれ、未置換であっても置換基を有していてもよく、式中、YおよびZは、それぞれ独立に、−O−、−S−、>S=O、>SO2、−N(R6)−、−CO−、−CH2−、−CH2CH2−、−CH=CH−、炭素原子数2〜6のアルキリデン基もしくは直接結合を表し、
    Uは、−O−、−S−、または−N(R6)−を表し、
    VおよびWは、窒素原子を表し、
    6は、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、または置換もしくは未置換の複素環オキシ基を表す。)
  3. Xが、一般式(2)である請求項2記載のラジカル重合開始剤。
  4. 請求項1〜3いずれか記載のラジカル重合開始剤(A)とラジカル重合性化合物(B)とを含んでなる重合性組成物。
  5. 請求項4記載の重合性組成物に250nmから450nmの波長領域の光を含むエネルギー線を照射して重合させる、重合物の製造方法。

JP2006205847A 2006-07-28 2006-07-28 ラジカル重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法。 Pending JP2008031280A (ja)

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