JP2008030255A - インクジェットヘッドと画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】共通インク室内に部分的に存在する気泡による画質低下を防止する。
【解決手段】インク層21、及び該インク層21よりも重力方向の上方に一様に形成された空気層16を収容する共通インク室14と、インク層21のインクを吐出する複数のインク吐出孔6と、空気層16の空気量を制御する複数の排出孔15とを有するオリフィスプレート5と、インク吐出孔6とインク層21とを連通させる複数のインク吐出溝4と、排出孔15と空気層16とを連通させる複数の空気層形成溝10と、を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクを吐出口から噴射してインク液滴を形成するインクジェットヘッドとこのインクジェットヘッドを備えた画像記録装置に関する。
インクジェット記録は、インクジェットヘッドに設けられたインク吐出穴から微量のインクを噴射し、記録媒体へインクを着弾させ所望の記録を行うもので、圧電素子を用いたピエゾ方式や、ヒーターを用いたサーマル方式が知られている。
このようなインクジェットヘッドでは、画像記録装置に搭載されているインクタンクからインクが供給されるが、その際気泡が混入する事があり、その気泡を含んだインクがインクジェットヘッドに供給されると、インクジェットヘッド内の共通インク室に残留し、その近傍にあるインクを吐出する為の溝に吸い込まれ、吐出異常を引き起こす事がある。
また、図22のように、インクジェットヘッド100の共通インク室101の一部に気泡102がそのまま残留していると、インク吐出が行われる際に発生する圧力や衝撃波が部分的に影響を受け、図に示すエリア103とエリア104のインク吐出特性が変化し、印字品位の問題、特にエリア境界付近での濃度ムラを発生させるという問題があった。
そこで、上述した気泡を除去する手段として、従来、ヘッド全体を傾けて気泡を片側に集め、インクを加圧注入することにより気泡を外部に排出する技術(例えば、特許文献1と特許文献2参照)や、共通インク室の内壁の形状を傾斜させ、内壁面に沿ったインクの流れを発生させ、加圧注入又はオリフィス面からの吸引動作により気泡を除去する技術(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特開2004−167929号公報 特開平10−329341号公報 特開平06−091874号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3によると、共通インク室内の気泡を除去する作業は印刷動作を行っていないときに行われている。このように、気泡除去作業により共通インク室内に気泡が存在しない状態で印刷動作が開始されたとしても、印刷動作時においては、インクは絶えず上流に位置するインクタンクから共通インク室に供給されるので、インクに混入した気泡、例えばインクをろ過するフィルタ部やインク経路に配置された弁、チューブの継ぎ手等のインク経路に残存する気泡が、インクジェットヘッドに供給されることになる。
よって、結果的に印刷動作時においては、インジェットヘッド内の共通インク室に気泡の存在しない状態と、部分的に気泡の存在する状態が発生し、濃度ムラによる画質低下を引き起こしてしまうおそれがあった。
更に、キャビテーションによる影響で、インク内に溶存する気体が気泡化し、この気泡が、前述と同様にインジェットヘッド内の共通インク室の一部に溜まっていき、部分的な濃度ムラによる画質低下を起こすおそれもある。
また近年、オンデマンド印刷の市場要求が高まる中、併せて高速カラー印刷を可能とするために、ラインヘッドを用いた画像記録装置が提案されている。このラインヘッドを用いた画像記録装置では、高速印刷を可能にするため、複数回走査を行うインターレース印刷ではなく、紙搬送1回走査で印刷を完了する1パスでの印刷を行っている。
このような画像記録装置を設置する際、例えば紙搬送方向と略直交方向の傾きが発生すると、共通インク室内の一部に留まった気泡が端部に寄ってしまうおそれもある。
この時、複数のインクジェットヘッドを繋ぎ合わせたラインヘッドの場合、残留する気泡の影響により、隣接するヘッド間の濃度差が問題となり、インクジェットヘッド間でのつなぎ目で画質低下を招く。
この対応策として、隣接間の印字濃度を合わせるように各インクジェットヘッドの濃度を調整する方法も考えられるが、この場合でも、ラインヘッドの両端部での濃度差が大きくなるという課題が発生する。
このように、印刷動作中にインクジェットヘッド内の共通インク室に気泡が部分的に残留すると、濃度ムラや、隣接するインクジェットヘッド間での濃度差による画質低下が大きな課題となってくる。
本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、印刷時において共通インク室内に部分的に存在する気泡による画質低下を防止し得るインクジェットヘッドと画像記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明のインクジェットヘッドは、インク層、及び該インク層よりも重力方向の上方に一様に形成された空気層を収容する共通インク室と、インク層のインクを吐出する複数のインク吐出孔と、空気層の空気量を制御する複数の排出孔とを有するオリフィスプレートと、インク吐出孔とインク層とを連通させる複数のインク吐出溝と、排出孔と空気層とを連通させる複数の空気層形成溝と、を備えていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の画像記録装置は、インク層、及び該インク層よりも重力方向の上方に一様に形成された空気層を収容する共通インク室と、インク層のインクを吐出する複数のインク吐出孔と、空気層の空気量を制御する複数の排出孔とを有するオリフィスプレートと、インク吐出孔とインク層とを連通させる複数のインク吐出溝と、排出孔と空気層とを連通させる複数の空気層形成溝と、を備えたインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドのインク吐出面側に装着され、空気層形成溝から負圧で少なくとも空気を吸引する第1の吸引室、及びインク吐出溝から負圧でインクを吸引する第2の吸引室を有する吸引部と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、印刷時において共通インク室内に部分的に存在する気泡による画質低下を防止し得るインクジェットヘッドと画像記録装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3は、それぞれ本実施形態のインクジェットヘッド1の組立斜視図、側面図、及び平面図である。
同図1〜図3において、本実施形態のインクジェットヘッド1は、ベース11と、共通インク室ブロック8と、天板7と、インクインレット12と、オリフィスプレート5と、で構成されている。
ベース11は、圧電素子からなる圧電部材2と絶縁基板3とからなり、これら圧電部材2と絶縁基板3は接着手段により接着固定されている。また、絶縁基板3は、熱による歪で破損しないように、圧電部材2と線膨張係数が同じか又はそれに近い材料が用いられている。
この絶縁基板3としては、上述した線膨張係数の条件に加え、インク吐出の際に発生する熱を、ベース11が固定されるキャリッジ(図示せず)に効率良く放熱させるよう、熱伝導性の高い材料が適している。本実施形態では、例えば窒化アルミニウム、炭化珪素、又はアルミナが用いられている。
ベース11には、ダイシング加工により複数のインク吐出溝4が略等間隔に形成されている。更に、インク吐出溝4の側壁及び絶縁基板3の上面には、リソグラフィー工程及びエッチング工程を経て、不図示の電極及び電気配線パターンが形成されている。
この電極及び電気配線パターンは電気的に接続されており、不図示の画像記録装置本体から電気信号が供給される。また、ベース11には、複数のインク吐出溝4の幅方向(配列方向)の両端側から離間してダイシング加工された空気層形成溝10が、各1ライン(又は複数ラインでも良い)形成されている。
ベース11の上面には、略T字型の貫通孔9が形成された共通インク室ブロック8が接着固定されている。そして、インク吐出溝4と空気層形成溝10とは、それぞれ開口17及び開口18を通して貫通孔9と連通している。この時、インク吐出溝4の開口17を除く溝部分は、上部を共通インク室ブロック8の下面で覆われる事により、インク吐出溝4が管状の経路となり、上述した画像記録装置本体からの電気信号により、圧力室として機能する。同様に、空気層形成溝10の開口18を除く溝部分は、上部を共通インク室ブロック8で覆われることにより、空気層形成溝10が管状の経路となっている。
なお、上述した説明では、空気層形成溝10には電極及び電気配線が施されていないとして説明したが、これに限らず、例えばインク吐出溝4と同様に電極及び電気配線を形成しても構わない。
共通インク室ブロック8の上面には、該共通インク室ブロック8に形成された貫通孔9を覆うように天板7が接着手段により接着されている。これにより、ベース11と共通インク室ブロック8、及び天板7にて囲われた貫通孔9により、略T字型の共通インク室14が形成されている。尚、この共通インク室14は、インク層21と当該インク層21よりも重力方向上方の空気層16とにより形成されている。天板7には、インクインレット12を固定すると共に、インクを共通インク室14に供給するためのインク供給穴20が形成されている。
インクインレット12には、不図示の画像記録装置に配備されたインクタンクから、インク供給チューブ13の管内を通りインクが供給されるようになっている。このインクは、インクインレット12を経て、インク供給穴20(図3参照)から共通インク室14へ供給される。
インク供給チューブ13は、本実施形態では、サンゴバン・ノートン社製のタイゴンやデュポン社製のバイトン、フッ素系のチューブが用いられている。また、インクインレット12は、複数のインク吐出溝4の並び方向の略中央に配置されている。
圧電部材2には、オリフィスプレート5が接着固定されている。このオリフィスプレート5には、インク吐出溝4及び空気層形成溝10に対応する位置に、インク吐出孔6及び排出孔15が形成されている。この排出孔15は、空気層形成溝10を介して共通インク室14内の空気層16と連通し、空気層16内に溜まっている余分な空気又は気泡を外部へ排出し、空気量を制御している。
更に、この排出孔15は、共通インク室14内に空気層16を形成する上で、空気層形成溝10を介して余剰となるインクを外部へ排出する。なお、本実施形態では、インク吐出溝4を介してインク吐出孔6から吐出されるインクの吐出方向は重力方向と一致している。
また、本実施形態では、排出孔15は、インク吐出孔6と略同形でかつ略同じ大きさのものが形成されている。但し、単位時間当たりの空気又はインクの排出量を増やすために、空気層形成溝10の1ラインに対し、複数の排出孔15を設けても良い。更には、空気層形成溝10の溝幅をインク吐出溝4よりも広く設定し、その溝に対向するように複数の排出孔15を設けても良い。なお、インク吐出孔6はインク吐出溝4よりも小さく(例えば1/4程度の大きさ)形成されている。
図4は、天板7を取り外した状態で、ベース11と、共通インク室ブロック8と、インク吐出溝4と、空気層形成溝10と、共通インク室14にインクを供給するインク供給穴20と、の位置関係を示した図である。
インク吐出溝4と空気層形成溝10は、オリフィスプレート5と対向する共通インク室14内の重力方向の上端面19に向けて各々の溝が延びているが、インク吐出溝4よりも空気層形成溝10の方が、より長く形成されている。
また、空気層形成溝10における空気層16側の開口18から、共通インク室14の重力方向の上端面19まで、所定距離Lを有している。この距離Lにより、インクジェットヘッド1へのインク充填やメンテナンス動作を行った後に、共通インク室14の幅方向(複数のインク吐出溝4の配列方向)の全域に亘って、該共通インク室14の上部に空気層16が一様に形成されるようになっている。
例えば、インク吐出溝4の列幅が略56mm、画像記録装置の設置によるヘッドの傾き角度の許容範囲が略2°とすれば、距離Lは略3.5mm以上(L≧3.5mm)に設定することができる。この値は、インク吐出溝4の列幅である図のエリアCや、画像記録装置の設置によるヘッドの傾きの条件を考慮した値である。よって、この条件が変る場合は、設定値(L)によらず、共通インク室14内に所定の空気層16が形成されるよう距離Lを設定すれば良い。
こうして、共通インク室14の重力方向の上部に、安定した空気層16が一様に形成されるので、インク吐出が行われる際に発生する圧力や衝撃波の影響を受けることはなく、インク吐出溝4の幅方向の全域にわたり均一な吐出条件が得られるため、気泡による濃度ムラを防止することができる。
また、インク経路に残留している気泡が上流から供給された場合や、キャビテーションにより発生した気泡については、空気層16内に取り込まれ、インク吐出溝4の幅方向の全域にわたり平準化されるため、気泡による濃度ムラの発生を防止することができる。
更に、空気層形成溝10における空気層16側の開口18は、インク吐出溝4におけるインク層21側の開口17よりも所定距離Nだけ重力方向の上方に位置している。
これは、空気層16がインク吐出溝4の開口17に近接していると、印刷動作が行われる際、インク吐出溝4内でのインク吐出動作による圧力変動の影響によリ、空気層16内の空気をインク吐出溝4に巻き込むおそれがあるからである。そして、空気を巻き込んだ場合、インク吐出溝4からのインクの吐出不良が発生し、画質低下を起こしてしまうからである。
そのため、本実施形態では、空気層16の下面(空気層面)25がインク吐出溝4から離間してインク層21が形成されるように、距離Nが略3mm以上(N≧3mm)に設定されている。また、インク吐出溝4と空気層形成溝10、及びインク供給穴20との関係については、次のように設定されている。
インク供給穴20は、インク吐出溝4におけるインク層21側の開口17と、空気層形成溝10における空気層16側の開口18との間にインク供給穴20が設けられ、このインク供給穴20とインク吐出溝4の開口17との間に所定の間隙を有している。
そして、本実施形態では、上述した距離Nについて、インク供給穴20が空気層16及びインク吐出溝4の開口17に接触しないように設定されている。更に、空気層16の下面25とインク供給穴20との距離Mは、0mmより大きい値(M>0mm)に設定されている。
これは、インク供給穴20が空気層16に重なることにより、供給されるインクが空気層16からインク層21へ流入するため、共通インク室14内で気泡が発生し易く、その気泡の影響でインク吐出不良が発生するのを防止するためである。
例えば、インク供給穴20の内径を略3mmとした場合、空気層16の空気を巻きこまないように、又は気泡を発生させないために、空気の巻き込みも考慮し、距離Nは、上述した略3mmよりも大きい値に設定すれば良い。更に好ましくは、画像記録装置の設置条件も加味して略4mm以上とするのが望ましい。
図5及び図6は、共通インク室14へのインク供給前及びインク供給中の状態を示す図である。
図5において、共通インク室14内にインクを供給する前では、インク供給穴20からのインクの供給はなく、共通インク室14内には空気層16のみが存在している。また、図6は、インク供給穴20から共通インク室14内にインクが供給されている状態を示している。この状態では、共通インク室14の重力方向の下部に若干のインク層21が形成され、その上部に空気層16が形成されている。
次に、共通インク室14内に一様な空気層16を形成する上で、インク吸引動作を設定する。以下、その内容を説明する。
図7は、画像記録装置28の概略図を示している。同図は、画像記録装置28におけるインクジェットヘッド1と、負圧発生部30と、吸引部31と、インク供給部32とを示した図であり、他の構成要素については省略した図である。
図8は、前記画像記録装置28によるインクジェットヘッド1のインク吸引及びインク供給状態を示す図である。また、共通インク室14からのインクの吸引は、負圧発生部において吸引動作に必要となる負圧を生成して行われる。
図7及び図8において、画像記録装置28は、任意の負圧値に設定できる負圧発生部30と、インクジェットヘッド1のオリフィスプレート5をキャッピングし、負圧発生部30で任意に設定された負圧値により、インク吐出孔6及び排出孔15よりインク又は余剰な空気を吸い出す吸引部31と、インクジェットヘッド1のインクインレット12へ、インク供給チューブ13の管内を通してインクを供給するインク供給部32と、を少なくとも有している。
負圧発生部30は、負圧を貯める圧力タンク39と、圧力タンク39に通ずる全ての経路を各々封鎖可能な弁41、弁42、弁34、弁35と、負圧タンク内の空気を外気に吸い出すポンプ40とで構成されている。圧力タンク39内の圧力を任意の負圧値に設定する場合、上述した弁41、弁42、弁34、弁35を全てクローズ(閉止)し、ポンプ40を任意に設定された時間駆動する事により、所定の負圧値を得ることができる。
また、所定の負圧値を設定する別の手段としては、圧力タンク39に、内部圧力をモニタする圧力計を配置し、その圧力計の値に対してポンプの駆動を制御する構成にしても良い。
吸引部31は、弁35に通じている第2の吸引室としての吸引室36と、弁34に通じている第1の吸引室としての吸引室33を備えた吸引キャップ37が、インクジェットヘッド1のオリフィスプレート5をキャッピングする事により、吸引室36と吸引室33は分断され、個々の独立した吸引動作を可能にしている。
このキャッピングの際、吸引室36は、インクジェットヘッド1のインク吐出孔6と対向する位置に、また、吸引室33は、排出孔15と対向する位置にセットされている。
インク供給部32は、インクジェットヘッド1に供給するインクを、任意の水頭値に保ちながら蓄えているインクタンク48と、弁47の開閉によりインクタンク48にインクを供給するインクボトル49と、インクタンク48のインク量が所定の水頭値を超えた場合に、インクを廃液タンク38に排出する弁50と、インクタンク48内の気圧を大気に開放する弁46とで構成されている。
なお、インク供給部32からインク供給チューブ13を通ってインクジェットヘッド1にインクが供給されるが、インク内に存在する異物を除去する為、インクジェットヘッド1に供給されるインクをろ過するフィルタ45が、インク供給チューブ13に組み込まれている。
ここで、図7〜図9を参照し、インクジェットヘッド1にインクを供給する供給動作について説明する。
図9は、吸引部31に加わる圧力波形を表している。この図は、縦軸が圧力(kPa)を示し、横軸は経過時間(sec)を示している。先ず、弁41、弁42、弁34及び弁35を閉じた状態で圧力タンク39を任意の負圧値P1、例えば略−25kPaになるようポンプ40の動作を行う。その後、弁41、弁42、弁34及び弁35は閉じたままインクジェットヘッド1へのキャッピングを行う。
インク供給部32は、弁47を開くことによりインクボトル49からインクタンク48にインクが供給され、設定された水頭値、例えば、インクタンク48内のインク液面がオリフィスプレート5から重力方向下側に略90mm下がった状態になった所で弁47が閉じられる。この時、弁46は開いており、インクタンク48内の気圧は大気圧と同レベルとなっている。この状態が、圧力タンク39の負圧動作であり、共通インク室14の内部は、図5に示したように、まだ空気層16で満たされている。
次に、弁35を開くことにより、吸引室36の圧力が負圧となり、インク吐出孔6を通じて共通インク室14の空気が吸引される。こうして、共通インク室14内がインクタンク48の水頭差による負圧値より高い負圧値になったところで、インクタンク48からインク供給チューブ13の管内を通り、共通インク室14内にインクが供給される。
この状態が、吸引室36の吸引動作であり、共通インク室14の内部は、図6に示したように、インク吐出溝4近傍の空気が排出され、インク吐出溝4の上部近傍に空気層面25が形成される。
この時、弁34は閉じた状態にしている。これは、負圧の高い状態でインクを吸い上げている時は、共通インク室14の液面が不安定になっているため、弁34を開いた状態にした場合、過剰に空気の排出が行われ、所望の位置に空気層16ができない場合が発生するからである。
そこで、弁35を開いた時間Tlより任意の時間遅らせた時間T2の後に弁34を開く。この時の負圧値をP2とする。このことにより、インク液面が安定した状態で、共通インク室14に存在する余剰な空気が、空気層形成溝10を通り排出孔15より吸引室33へ排出され、共通インク室14の空気層面25が徐々に上がってくる。
空気層面25が、空気層形成溝10の開口18を越えると、空気の排出は行われなくなり、余剰となるインクが空気層形成溝10より排出され、共通インク室14には所望の空気層16及びインク層21が形成される。
この状態が、吸引室33、36の吸引動作であり、共通インク室14の内部は、図4に示したように、空気形成溝10の端部に位置する開ロ18に略近接するように空気層面25が形成される。
そして、吸引部31側の負圧値と、共通インク室14の水頭差の影響による負圧値が略均衡してくるが、この時間T3の段階で負圧発生部30の弁41を開き、圧力タンク39内を大気に開放する。
これは、急激な圧力変化によるインク吐出孔6や排出孔15からのインクや気泡の逆流を防ぐためである。この状態が、圧力タンク39の大気開放であり、共通インク室14内は、図4に示したように、所望の位置に空気層16とインク層21が形成された状態が維持される。
インク供給動作が完了したところで、吸引キャップ37をインクジェットヘッド1から外し、弁34、弁35を閉じる動作を行う。なお、インク吸引動作の後には、オリフィスプレート5の表面に残っているインク滴を排除する為に、不図示のワイピングブレードでオリフィスプレート5上を擦る動作が行われる。
なお、空気形成溝10内はインクで満たされ、排出孔15にはインクの張力と水頭差によるインクタンク48からの負圧で、インク吐出孔6と同様にメニスカス(界面張力により液体表面がつくる凹凸面)が形成され、印字動作中でのインク漏れは発生しない。
更に、印字動作前や印字動作間に行われるインクジェットヘッド1のメンテナンスについても、前述したインク供給動作と同じ方法で行うことにより、印字中に発生した気泡により変動した空気層16を正常な状態に戻す事ができる。
なお、前述した印字動作前や印字動作間に行われるインクジェットヘッド1のメンテナンス時においては、インクの消耗防止や時間短縮の為、初期圧力Plを小さく設定(但し、|Pl|>|P2|:絶対値)し、吸引室36の吸引動作の時間T2を短く設定しても良い。更に、共通インク室14に所望の空気層16及びインク層21が形成されれば任意に設定しても構わない。
また、インク供給動作で、初期の圧力設定Plの負圧値を大きく、例えば、略−50kPaに設定したい場合、T2までの時間が長くかかり吸引動作上の問題となる。この場合は、図10に示す様に、吸引室36の吸引動作を行っている任意の開放時間tの間、負圧発生部30の弁41を一時的に開き、所望の圧力値になるよう動作しても構わない。
また、通常動作では発生しない画像記録装置の異常により、液面が上がり空気層16がインクにより満たされてしまった場合、共通インク室14の上部には部分的な気泡が残り易くなり、濃度ムラが発生する。
この場合、インクタンク48内のインクを弁50より一時的に抜き、吸引動作を行う事により、インクタンク48から空気が供給されてくるため、共通インク室14のインクが排出され、空気で満たされる。次に、インクタンク48内にインクを入れ、前述したインク供給動作を行う事により、新たに空気層16が形成される。
上述の様に、画像記録装置の異常により液面が所望の範囲を越える場合に備え、液面検出機能を付加しても良い。例えば、液面の異常を検出する為、天板7を透明体又は天板7の一部に透明体の小窓を付け、共通インク室14内のインクを外部より確認できるよう構成し、光学的な反射型の検出センサを配置することにより液面の検出を行うことができる。
このよう検出方法の場合、透明体の表面にインクが付着し検出能力が低下するため、透明体の表面には油性インクでは撥油、水性インクでは撥水性の高いコーティングが施されている。検出センサは、液面上昇及び液面低下の検出を行い、その電気信号は、画像記録装置のコントローラに送られ、検出センサの検出結果に応じてヘッドのメンテナンスや、液面上昇時の処理が自動的に行われる。
本実施形態によれば、インク吐出溝4と略同一平面上に空気層形成溝10を形成したため、製造時に両溝の位置関係を容易に出すことができる。また、インク吐出孔6と対向する共通インク室14の上層部に一様な空気層16を形成したため、インクの吐出動作時に発生する圧力や、衝撃波への影響が均一化され、濃度ムラを発生させない又は減少させる事が出来る。
また、インク吐出溝4の開口17から空気層16までが十分離間しているため、印字動作時におけるインク吐出溝4への気泡吸込みを防止することができる。更に、インク供給穴20がインク層21内に配置されているため、印字動作時に上流からインクが供給さる際、空気層16の空気を巻き込み気泡を発生させるおそれがない。
また、本実施形態によれば、共通インク室14内に一様な空気層が形成されているため、上流から気泡を含んだインクが供給された場合でも、気泡は空気層内に取り込まれて平準化されるため、濃度ムラの発生を防止することができる。
なお、本実施形態では、吸引キャップ37に形成される2つの吸引室33,36を、共通のポンプ40を有する負圧発生部30によって圧力制御を行った。しかし、これに限らず、各々の吸引室33,36毎に負圧発生部30を設けて圧力制御を行っても構わない。
また、本実施形態では、インク吐出溝4と略同一面に空気層形成溝10を形成したが、空気層形成溝10は、共通インク室ブロック8のベース11との貼付け面側又は、天板7との貼り付け面側に形成しても良く、共通インク室ブロック8の両面に形成しても構わない。更に、天板7の共通インク室ブロック8との貼付け面側に形成しても構わない。これらの場合は、本実施形態と同様に、オリフィスプレート5には、空気層形成溝10に対応する位置に、排出孔15が形成されている。
(第2の実施の形態)
図11及び図12は、第2の実施の形態のインクジェットヘッド1の側面図と平面図であり、図13及び図14は共通インク室ブロック8、天板7、及びオリフィスプレート5を取り外した状態のインクジェットヘッドの側面図と平面面である。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
本実施形態のインクジェットヘッド1は、ベース11と、共通インク室ブロック8、8'と、天板7と、インクインレット12と、オリフィスプレート5と、で構成されている。
ベース11は、圧電素子からなる圧電部材2と絶縁基板3とからなり、これら圧電部材2と絶縁基板3は接着手段により接着固定されている。このベース11は、ダイシング加工により複数のインク吐出溝4が略等間隔に形成されている。更に、インク吐出溝4の側壁及び絶縁基板3の上面には、リソグラフィー工程及びエッチング工程を経て、不図示の電極及び電気配線パターンが形成されている。
そして、絶縁基板3上に、インクインレット12の固定及びインクを供給するためのインク供給穴20(図13及び図14参照)が側面に形成された共通インク室ブロック8'が接着固定されている。更に、インク吐出溝4の両端から離間してダイシング加工された空気層形成溝10が、インク吐出溝4の両端部に各1ライン(又は複数ライン)形成されている。
ベース11の上部には、略U型の共通インク室ブロック8が貫通孔9の開口側を共通インク室ブロック8'に向け、かつ幅方向の両端を共通インク室ブロック8'に当接するように接着固定されている。インク吐出溝4の開口17を除く溝部分は、上部を共通インク室ブロック8で覆われることにより、インク吐出溝4が管状の経路となり、不図示の画像記録装置本体からの電気信号により圧力室として機能する。
また、空気層形成溝10も同様に、開口18を除く溝部分は、上部を共通インク室ブロック8で覆われることにより、空気層形成溝10が管状の経路となっている。
圧電部材2には、オリフィスプレート5が接着固定されている。このオリフィスプレート5には、インク吐出溝4及び空気層形成溝10と対応する位置に、夫々インク吐出孔6及び排出孔15が形成されている。
排出孔15は、空気層形成溝10を介して共通インク室14内に溜まっている余分な空気又は気泡、更に空気層16を共通インク室14内で形成する上で余剰となるインクを外部へ排出する。
排出孔15は、インク吐出孔6と略同形でかつ略同じ大きさのものがオリフィスプレート5上に形成されている。この場合、単位時間当たりの排出量を増やす為に、インク吐出溝4の1ラインに対し、複数の排出孔15を設けても良い。更には、空気層形成溝10の溝幅をインク吐出溝4よりも広く設定し、その溝に対向するオリフィスプレート5に複数の排出孔15を設けても良い。なお、インク吐出孔6はインク吐出溝4よりも小さく(例えば1/4程度の大きさ)形成されている。
なお、本実施形態では、インク吐出溝4を介してインク吐出孔6から吐出されるインクの吐出方向は、重力方向と直交する方向である。
図15と図16は、天板7を取り外した状態のインクジェットヘッドの側面図と平面図を示している。同図に示すように、インク吐出孔6から開口17までは、インク吐出溝4により連通し、排出孔15から開口18までは、空気層形成溝10により連通している。
次に、共通インク室ブロック8と共通インク室ブロック8'の上部には、共通インク室ブロック8に形成された貫通孔9を覆うように天板7が接着されている。そして、ベース11と、両共通インク室ブロック8、8'と、天板7とで囲われた貫通孔9により、共通インク室14が形成されている。
天板7には、空気層16を形成する為の凹部が形成されている。共通インク室ブロック8'の側面に貫通したインク供給穴20には、インクインレット12が組付けられている。このインクインレット12には、図示しない画像記録装置に配備されたインクタンクからインク供給チューブ13の管内を通りインクが供給され、インクインレット12の管内を経由し、共通インク室14へインクが送られる。また、インクインレット12は、インク吐出孔6が多数配列された幅方向に対して、略中央に配置されている。
本実施形態では、図11に示したように、インク吐出溝4の開口17と、空気層形成溝10の開口18とは、重力方向に対して、両共通インク室ブロック8、8'の厚さでもある厚さTの高低差があり、空気層形成溝10の開口18から天板7の凹部の上面までは、距離Sだけ離間している。
これは、インクジェットヘッド1へのインク充填や、メンテナンス動作を行った後、共通インク室14に開口17と対向する重力方向で上側に、空気層16が一様に形成されるように設定したものである。
例えば、インク吐出溝4の列幅が略56mm、画像記録装置の設置によるヘッドの傾き角度の許容範囲が略2°とすれば、距離Sは、略3.5mm以上(S≧3.5mm)に設定することができる。この値は、画像記録装置の設置によるヘッドの傾きの条件を考慮した値で、この条件が変る場合は、上述の設定値によらず、オリフィス面と対向する共通インク室14内に空気層16が一様に形成されるような距離Sを設定すれば良い。
また、空気層16がインク吐出溝4に近接していると、印字動作が行われる際、インク吐出溝4内でのインク吐出動作による圧力変動の影響により、空気層16内の空気をインク吐出溝4に巻き込む恐れがあり、空気を巻き込んだ場合、インクの吐出不良が発生し、画質低下を起こしてしまう。
そのため、空気層16がインク吐出溝4の開口17から離間して形成されるように、両共通インク室ブロック8、8'の厚さTが略3mm以上(T≧3mm)に設定されている。また、インク供給穴20は空気層16に接触しないように空気層形成溝10の開口18よりも、重力方向で下側に配置されている。
次に、本実施形態のインクジェットヘッド1の共通インク室14に一様な空気層16を形成する上で、インク吸引動作を設定する事により、更に安定した空気層16を形成することができる。
その方法は、第1の実施形態と同様に、吸引部31と、負圧発生部30と、インク供給部32で構成し、図9又は図10の吸引圧力動作を行う事により、共通インク室14の内部に所望の空気層16とインク層21が形成される。参考までに、図9の圧力動作に対応したインク液面の変化を図17〜図19に示す。
図9の負圧動作時には、インクジェットヘッド1の共通インク室14内にはインクは供給されていない為、図17に示すように、共通インク室14内は空気層16で満たされている。
次に、吸引室36の吸引動作に移ると、共通インク室14内にインクが供給され、インク吐出溝4の開口17の上部近傍にある空気は、インク吐出溝4を通り外部に排出される。そして、図18に示すように、インクの液面が開口17の上部近傍にあるインク層21が形成され、インク層21の上部には空気層16が形成される。
次に、吸引室33、36の吸引動作に移ると、開口18から空気層16の余剰な空気が空気層形成溝10を通り、排出孔15より外部に排出される。更に、インクの液面が開口18を越えると空気は排出されなくなり、余剰となるインクが排出される。そして、図19に示すように、所望の空気層16が形成される。
インク供給動作が完了したところで、吸引キャップ37をインクジェットヘッド1から外し、弁34、弁35を閉じる動作を行う。なお、インク吸引動作の後には、オリフィスプレート表面に残っているインク滴を排除する為に、図示しないワイピングブレードでオリフィスプレート上を擦る動作が行われる。
なお、空気層形成溝10内はインクで満たされ、排出孔15にはインクの張力と水頭差によるインクタンク48からの負圧で、インク吐出孔6と同様にメニスカスが形成され、印字動作中でのインク漏れは発生しない。
更に、印字動作前や印字動作中に行われるインクジェットヘッド1のメンテナンスについても、前述したインク供給動作と同じ方法で行う事により、印字中に発生した気泡により変動した空気層16を正常な状態に戻す事ができる。
なお、前述した印字動作前や印字動作間に行われるインクジェットヘッド1のメンテナンス時においては、インクの消耗防止や時間短縮の為、初期圧力Plを小さく設定(但し、|Pl|>|P2|:絶対値)し、吸引動件の時間T2を設定しても良く、共通インク室14に所望の空気層16及びインク層21が形成されれば任意に設定しても構わない。
また、インク供給動作で、初期の圧力設定Plの負圧値を大きく、例えば、略−50kPaに設定したい場合、T2までの時間が長くかかり吸引動作上問題となる場合は、図8において、吸引動作を行っている任意の時間、負圧発生部30の弁41を一時的に開き、所望の圧力値になるよう操作しても構わない。
また、通常動作では発生しない画像記録装置の異常により、インク液面が上がり空気層16がインクにより満たされてしまった場合、共通インク室14内の上部には部分的な気泡が残り易くなり、印字の濃度ムラが発生する。
その場合、インクタンク48のインクを弁50により一時的に抜き、吸引動作を行う事により、インクタンク48から空気が供給されてくる為、共通インク室14のインクが排出され、空気で満たされる。
次に、インクタンク48にインクを入れ、前述したインク供給動作を行う事により、新たに空気層16が形成される。
なお、画像記録装置の異常により液面が所望の範囲を越える場合に備え、液面検出機能を付加しても良い。例えば、液面の異常を検出する為、天板7を透明体又は天板7の一部に透明体の小窓を付け、共通インク室14内のインクを外部より確認出来るよう構成し、光学的な反射型の検出センサを配置する事により、液面の検出を行うことができる。
このような検出方法の場合、透明体の表面にインクが付着し検出能力が低下する為、透明体の表面には油性インクでは撥油、水性インクでは撥水性の高いコーティングが施されている。前記検出センサは、液面上昇及び液面低下の検出を行い、その電気信号は、画像記録装置のコントローラに送られ、検出センサの検出結果に応じてヘッドのメンテナンスや、液面上昇時の処理が自動的に行われる。
このように前述した第1の実施形態では、インクの吐出方向を重力方向と一致させたのに対し、本実施形態のようにインクの吐出方向を重力方向と直交する方向にしてもインク吐出溝4と略同一平面上に空気層形成溝10が形成されているため、両溝の位置関係が出し易い。また、インク吐出溝4の共通インク室14側に形成される開口17と対向する共通インク室14の上層部に一様な空気が形成されている為、インクの吐出動作時に発生する圧力や衝撃波への影響が均一化され、濃度ムラを発生させない又は、減少させる事が出来る。
更に、本実施形態によれば、インク吐出溝4の共通インク室14側に形成される開口17から空気層16までが十分離間している為、印字動作時における、インク吐出溝4への気泡吸込みを防止することができる。
また、インク供給穴20がインク層21内に位置するよう配置されている為、印字動作時に上流からインクが供給される際、空気層16の空気を巻き込み気泡を発生させるおそれがない。更に、共通インク室14内に一様な空気層16が形成されているため、上流から気泡を含んだインクが供給された場合でも、気泡は空気層16内に取り込まれて平準化され、濃度ムラの発生を防止することができる。
(変形例)
図20及び図21は、第2の実施形態の変形例を示す図である。図20は、インクジェットヘッド1の側面図であり、図21は、これをオリフィスプレート側から見た図であり、図20内の矢印は、重力方向を示している。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
本変形例が第2の実施形態と相違するのは、空気層形成溝10が共通インク室ブロック8上に複数列形成された点である。オリフィスプレート5には、空気層形成溝10と対応する位置に複数の排出孔15が形成されているまた、排出孔15は、インク吐出孔6の列と略平行した位置関係に設けられ、この排出孔15の穴数は、インク吐出孔6と略同数形成されている。
本変形例によれば、共通インク室14から余剰する空気やインクを排出する際、その排出経路となる空気層形成溝10と排出孔15が多数配列されている事により、排出能力が高い。又、溝加工の際、インク吐出溝4と独立した列に空気層形成溝10が形成可能なため、排出能力を考慮した溝数の形成を任意に設定することができる。
第1の実施の形態のインクジェットヘッドの組立斜視図である。 同上の側面図である。 同上の平面図である。 同上の天板を取り外した状態の平面図である。 共通インク室へのインク供給前の平面図である。 同上のインク供給中の平面図である。 画像記録装置の概略を示す図である。 画像記録装置によるインクジェットヘッドのインク吸引状態を示す図である。 インク吸引時の吸引室内の圧力と時間との関係を示す図である。 インク吸引時の吸引室内の圧力と時間との関係を示す図である。 第2の実施の形態のインクジェットヘッドの側面図である。 同上の平面図である。 共通インク室ブロックの一部、天板及びオリフィスプレートを取り外した状態のインクジェットヘッドの側面図である。 同上の平面図である。 天板を取り外した状態のインクジェットヘッドの側面図である。 同上の平面図である。 共通インク室へのインク供給前の側面図である。 同上のインク供給中の側面図である。 同上のインク供給後の側面図である。 変形例のインクジェットヘッドの側面図である。 同上のオリフィスプレート側から見た図である。 従来のインクジェットヘッドの平面図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
2 圧電部材
3 絶縁基板
4 インク吐出溝
5 オリフィスプレート
6 インク吐出孔
7 天板
8 共通インク室ブロック
8' 共通インク室ブロック
9 貫通孔
10 空気層形成溝
11 ベース
12 インクインレット
13 インク供給チューブ
14 共通インク室
15 排出孔
16 空気層
17 開口
18 開口
19 上端面
20 インク供給穴
21 インク層
25 下面(空気層面)
28 画像記録装置
30 負圧発生部
31 吸引部
32 インク供給部
33 吸引室
34 弁
35 弁
36 吸引室
37 吸引キャップ
38 廃液タンク
39 圧力タンク
40 ポンプ
41 弁
42 弁

Claims (9)

  1. インク層、及び該インク層よりも重力方向の上方に一様に形成された空気層を収容する共通インク室と、
    前記インク層のインクを吐出する複数のインク吐出孔と、前記空気層の空気量を制御する複数の排出孔とを有するオリフィスプレートと、
    前記インク吐出孔と前記インク層とを連通させる複数のインク吐出溝と、
    前記排出孔と前記空気層とを連通させる複数の空気層形成溝と、を備えている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記空気層形成溝における前記空気層側の開口部から、前記共通インク室の重力方向の上端部まで所定距離を有している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記所定距離が3.5mm以上である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記空気層形成溝における前記空気層側の開口部は、
    前記共通インク室にインクを供給するインク供給穴よりも重力方向の上方に位置している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記空気層形成溝における前記空気層側の開口部は、前記インク吐出溝における前記インク層側の開口部よりも所定距離だけ重力方向の上方に位置する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記所定距離が3mm以上である、
    ことを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記インク吐出溝における前記インク層側の開口部は、
    前記共通インク室にインクを供給するインク供給穴よりも重力方向の下方に位置している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  8. インク層、及び該インク層よりも重力方向の上方に一様に形成された空気層を収容する共通インク室と、前記インク層のインクを吐出する複数のインク吐出孔と、前記空気層の空気量を制御する複数の排出孔とを有するオリフィスプレートと、前記インク吐出孔と前記インク層とを連通させる複数のインク吐出溝と、前記排出孔と前記空気層とを連通させる複数の空気層形成溝と、を備えたインクジェットヘッドと、
    該インクジェットヘッドのインク吐出面側に装着され、前記空気層形成溝から負圧で少なくとも空気を吸引する第1の吸引室、及び前記インク吐出溝から負圧で少なくともインクを吸引する第2の吸引室を有する吸引部と、を備えている、
    ことを特徴とする画像記録装置。
  9. 前記第1の吸引室内の圧力と前記第2の吸引室内の圧力とを独立して制御可能な制御弁を備えている、
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009292021A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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