JP2008028526A - 光波長選択型可変adm装置を用いた波長多重光通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光スイッチのオン・オフにより波長分割多重光信号から任意の波長の光信号を分岐・挿入させることのできる光波長選択型可変ADM装置を備えた複数のノードにより構成される光リング型ネットワークであって、光信号のトラフィック量を監視するトラフィック監視手段と、光スイッチを制御する制御手段とを備える。制御手段は、リング内の通信用として共通波長を割り当てる機能と、リング外との通信用として固定波長を割り当てる機能と、トラフィック監視手段により監視されている各波長のトラフィックの偏在に応じて光スイッチを制御する機能と、光スイッチの制御に伴って光信号の波長とアドレスとの対応付けを変更する機能とを備える。
【選択図】図1
Description
これらのサービスでは、光スプリッタなどの光デバイスを使用していることから、一般的にEPON(Ethernet(登録商標)、Passive Optical Network)と呼ばれている。EPON方式では、通常、光ファイバーを最大32戸で共用するシステムとなっている。そうすると、たとえば、100メガFTTHが32戸で固定的に共用された場合、1戸あたりの転送速度は、3.1Mbpsとなる。これが、GE−PON(ギガビットイーサネット(登録商標)−PON)方式のギガFTTHの場合、1戸あたりの転送速度は31Mbpsとなる。一般的な、FTTHサービスでは、最大32戸で光ファイバーを共用するスター型結線により構成されている。しかしながら、スター型結線ではシステムの拡張性や柔軟性に欠けるという問題があることから、特許文献1において、システムの拡張に対して柔軟に対応できるリング型の光ネットワークが提案されている。このリング型光ファイバーネットワークでは、大容量の情報を扱うために種々の多重技術が検討されており、たとえば、CWDM(Coarse WDM)方式などの波長分割多重方式が有望な方式と考えられている。
このような方法は、現在の家庭やオフィスなどのアクセスネットワークと比較して大量、かつ変動の少ないトラフィックを扱うため切り替え回数の頻度が少ない条件で使用される日本中を結ぶバックボーンネットワークのDWDM(Dense WDM)方式を採用しているネットワークにおいて用いられる。
また、光クロスコネクト装置を用いた場合、メインルータ、もしくはレイヤ3スイッチに対応した光クロスコネクト装置に使用するすべての波長フィルタに対応するために、すべてのノードですべての波長合波器、波長分波器、光スイッチおよび光メディアコンバータなどが必要となるため、システムとして大きく、かつ、高価になるなどの問題点が生じる。
図1に、本発明の一実施形態にかかる可変ADM装置を用いた波長多重光通信システムのシステム構成図を示す。波長多重光通信システム20は、光リング型ネットワーク22と上位の通信システムと接続するための上位通信用ノード24と、下位の通信システムと接続するための下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fと、トラフィック監視・制御装置30とにより構成される。
出力ポート−アドレステーブル38Mは、主にレイヤ3スイッチ28Mにおける出力ポートと下位通信システム等におけるアドレスとの対応関係を示したものである。ここで、アドレスは、通信をするための必要なIPアドレス等の各情報を含んでいる。出力ポート−アドレステーブル38Mにおける情報は、たとえば、ネットワーク管理者等により明示的に設定される。
WDMテーブル40は、光リング型ネットワーク22を伝搬する光の波長とレイヤ3スイッチ28Mの出力ポートとの対応を示したものである。図2に示すWDMテーブル40の設定例を図3に示す。ここで、図3に記載の各下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fの各波長付された番号は、各下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fのレイヤ3スイッチ28Sにおける各波長に対応する出力ポートに対して順に番号を付したものである。
また、レイヤ3スイッチ28Sは、出力ポート−アドレステーブル38Sを備える。
出力ポート−アドレステーブル38Sは、主にレイヤ3スイッチ28Sにおける出力ポートと下位通信システムにおけるアドレス等との対応関係を示したものである。ここで、アドレスは、通信をするための必要なIPアドレス等の各情報を含んでいる。
出力ポート−アドレステーブル38Sにおける情報は、たとえば、ネットワーク管理者等により明示的に設定される。
可変ADM装置10Sにおける光スイッチのオン・オフは、前述の制御部34に備えられた光スイッチ設定テーブル36の設定に基づいて制御される。
他方、下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fには、主として上位通信用ノード24に接続された可変ADM装置10Mとの光通信のために利用される固定波長が設けられている。共通波長に割り当てられるか、固定波長に割り当てられるかは、たとえば、WDMテーブル40において、設定される。図3に示すWDMテーブル40では、λ11が共通波長、それ以外の波長が固定波長を示している。
なお、光リング型ネットワーク22内のトラフィックに偏りが生じている場合には、上述の各波長における使用目的をこえて柔軟に対応するようにしてもよい。
図5(b)では、下位通信用ノード26aの波長λ11のみがオン状態であり、下位通信用ノード26b、下位通信用ノード26c、下位通信用ノード26dの分岐・挿入可能な波長が、それぞれ2、1、3と増加していることが分かる。
すなわち、図5(a)から図5(b)における時間変化に伴って、下位通信用ノード26aのλ12,λ13,λ14が、オン状態からオフ状態に変化し、下位通信用ノード26bのλ12,λ15、下位通信用ノード26cのλ16、下位通信用ノード26dのλ12,λ13,λ14が、オフ状態からオン状態に変化している。
図8において、図1のすべての下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fにおけるトラフィック量を計測し、波長毎にトラフィック量の総量を求めて、それが所定量を超えているかどうかを調べる(S102)。すべての波長で所定量を超えていない場合は、波長の使用不使用を決定する光スイッチの切り替えを行わず、S114に進む。
波長毎のトラフィック量の総量が所定量を超える波長が存在する場合は、トラフィック量が所定量を超える波長がなくなるまで、S104から繰り返す(S112)。
各下位通信用ノードに対して、光スイッチ設定テーブル36の情報を送信する際には、光信号に専用の波長を割り当てることで、既存の光リング型ネットワーク22を利用することができる。そうすることで、別途、専用の回線を設けることなく光スイッチ設定テー
ブル36を送信することができる。なお、別途、専用回線を設けてもかまわない。
他方、共通波長は、光リング型ネットワーク22内での通信を主な役割とすることから、基本的にはすべての下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fが利用する。よって、共通波長の使用頻度が高く、共通波長でしか通信できない下位通信用ノード26a,26b,・・・,26f間の通信も存在することから、共通波長に対する所定量は、固定波長に対する所定量より低く設定される。また、共通波長の所定量の設定値は、その波長を利用している下位通信用ノードの数や共通波長数にも影響される。
次に、波長毎のトラフィック量が所定量を超えていない場合は、光スイッチの冗長状態を解消するために、トラフィック量が所定量より少ないかどうかを判断する(S116)。この所定量は、前述の所定量とは異なり、光スイッチをオフにするかどうかを判断するためのものであって、トラフィック量が0に近い状態で設定される。トラフィック量が所定量より少ない波長があれば、その波長の光スイッチをオフにしてS114に戻る(S118)。トラフィック量が所定量より少ない波長がなくなれば、処理を終了する(S120)。
各下位通信用ノードに対して、光スイッチ設定テーブル36の情報を送信する際には、光信号に専用の波長を割り当てることで、既存の光リング型ネットワーク22を利用することができる。
この制御方法は、図1に示している上位通信用ノード24および下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fを通過するパケットのあて先IPアドレスとその時点のトラフィック量に着目し、各下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fに入ってきたパケットのあて先IPアドレスに基づいて光リング型ネットワーク22の内外いずれに対して送信されるものかを判別し、固定波長と共通波長とを使い分けることによりトラフィック制御を行うものである。
あて先IPアドレスがリングの外側に存在する場合には、使用されている固定波長のトラフィック量が所定量を超えているか否かを調べる(S204)。いずれかの固定波長のトラフィック量が所定量を超えていない場合は、当該通信にそのいずれかの固定波長を割り当てる(S206)。
共通の固定波長がある場合は、使用されている固定波長のトラフィック量が所定量を超えているか否かを調べる(S222)。いずれかの固定波長のトラフィック量が所定量を超えていない場合は、当該通信にそのいずれかの固定波長を割り当てる(S224)。
いずれの固定波長のトラフィック量も所定量を超えている場合は、共通波長のトラフィック量を所定量と比較する(S226)。いずれかの共通波長のトラフィック量が所定量より小さい場合は、当該通信にそのいずれかの共通波長を割り当てる(S228)。一方、いずれの共通波長のトラフィック量も所定量よりも大きい場合は、使用されていない波長(すなわち、トラフィック量が0の波長)の有無の判断がなされる(S230)。使用されていない波長がある場合は、当該通信およびその使用されていない新しい波長を割り当て(S232)、さらに、新しく割り当てられた波長に当該アドレスを割り当てるため、出力ポート−アドレステーブル38Sの書き換えを行う。また、使用されていない波長がない場合には、当該通信に共通波長を割り当てる(S234)。
図1に示すような光リング型ネットワーク22に接続された各下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fの各々の固定波長におけるトラフィック量の状態としては、(1)ほとんどトラフィックが流れていない状態、(2)多少のトラフィックが流れている状態、(3)各ノードの各々の固定波長におけるトラフィック量の許容範囲の限界値に近いトラフィックが流れている状態、の3つの状態が考えられる。ここで、トラフィック量の制御を行う必要がある状態とは、(3)の状態である。この状態では、トラフィック量が帯域の許容範囲において100%に近い状態であり、よって、輻輳が発生している可能性があるため、他の波長に割り振るための光スイッチの切り替えを行う必要がある。
本制御方法では、環境に応じて切り替えるべき光スイッチの割り出し処理(S302)を行った上で、実際の光スイッチの切り替え処理(S304)を行う。そして、リアルタイム処理の場合は、光スイッチの割り出し処理(S302)に戻り、リアルタイム処理でない場合は、ここで終了(S306)する。なお、所定の時間間隔をおいて光スイッチの割り出し処理(S302)を行う場合には、前回の光スイッチの状態を初期値として用いると収束までの時間を短縮することができる。なお、光スイッチの切り替えを行う前の初期状態は、たとえば、すべてオン状態とし、輻輳が起こらないように設定される。
環境に応じた光スイッチの割り出し処理(S302)には、たとえば、強化学習、ニューラルネットワーク等のようなAI技術を用いることができる。
ここでは、強化学習により、光スイッチが決定された後、光スイッチの切り替え処理(S304)を行う。なお、光スイッチの切り替え処理(S304)の詳細については、後述する。
評価は、各固定波長のトラフィック量から算出された光スイッチの状態と学習モデルの光スイッチ状態との比較により行う。各固定波長のトラフィック量から算出された光スイッチの状態とは、各下位通信用ノードの各固定波長のトラフィック量を計測し、計測値が所定値を超えている場合を「1」とし、超えていない場合を「0」として算定される。そして、学習モデル内の光スイッチの状態と各固定波長のトラフィック量から算出された光スイッチの状態とを比較し、たとえば、各光スイッチの状態が一致している数を算出する。この一致数が、すなわち、評価である。なお、この評価は、一致しない数によって行うようにしてもよい。
そして、各遷移状態においての各波長のトラフィック量の推定を行う。続いて、推定されたトラフィック量に基づいて、上述の評価方法により各遷移状態における評価を算出する。算出された評価値のうち、最も高い評価値を得た遷移状態における個体を選択する。
報酬は、現在の光スイッチの状態の評価と次の状態に遷移したときの評価との差により算出する。すなわち、トラフィック量から求めた光スイッチ状態と学習モデル内での光スイッチ状態との差を求める。差とは、固定波長の光スイッチの状態(オン・オフの状態)が一致しているか否かを数量的に表現したものであり、一致している個数もしくは異なっている個数を算出する。その個数が評価であって、現在の光スイッチ状態の評価と次の状態に遷移したときの評価との差が報酬として与えられる。
続いて、価値が算出されるが、価値は報酬の累積により求められる。
ここで初期状態の価値関数Vk=0とする。
価値関数が高い状態を選択するものとする。ただし、入れ替えは1回だけと限定しており、価値が上がる場合はVk+1とし、価値が上がらない場合はVk−1とする。価値関数が高い状態が複数ある場合は、その中の1つを選択する。
この評価と行動を繰り返し、価値関数の値がある一定の値に収束したときに終了する。
このとき、割り出された光スイッチの状況とトラフィック量との計測結果とに基づいて、各波長のトラフィック量の占有率を推定し、評価を算出する。
図11に、前述の図1のシステム構成におけるニューラルネットワークモデルの構成例を示す。ネットワークモデルは、入力層50、第1中間層52、第2中間層54、出力層56の4層で構成される。入力層50では、各下位通信用ノードの各波長のトラフィック量を取り込む。ただし、ここでは入力の対象となる各下位通信用の各波長は、固定波長に限定している。
第1中間層52のB部では、各波長におけるトラフィック量が最大のノードを抽出するための処理が行われる。すなわち、[数2]に基づいて、すべての下位通信用ノードにおけるトラフィック量を比較し、最大トラフィック量のノードを選択する。
出力層56では、第2中間層54より出力されてきた値に対して、所定量の閾値を設定することで、所定量より値が高い場合は、「1」を、低い場合は、「0」を出力する。これにより、切り替えるべき光スイッチの状態が出力される。
ここで行っている教師信号を与える処理において、たとえば、光スイッチを切り替える必要があるほどトラフィックが流れている状態では、トラフィック量が帯域の100%となっている可能性があり、輻輳が生じている可能性がある。そのため、他の波長に割り振るための光スイッチの切り替えを行う必要があり、出力層56からの出力結果に基づき、切り替えるべき光スイッチの割り出しを行う。
これにより、ある時間間隔、例えば、1時間間隔で学習させることにより、光スイッチ状態を求め、それを用いて、1日、1週間などの周期に応じた予測切り替えを行うことが可能となる。
図12(a)に、前述の図1のシステム構成における染色体の構成例を示す。この染色体は、各下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fの固定波長により構成される。図12(a)では、各ノードに割り当てられている固定波長を順に列挙している。
最初に、初期集団を生成する(S400)。この初期集団を構成する染色体の数量は、ネットワークシステムの規模に依存している。すなわち、各下位通信用ノード26a,26b,・・・,26fにおける各固定波長の数量に対応しており、たとえば、ここではN個とする。各染色体は、各々遺伝子を保持している。各遺伝子は、「1」もしくは「0」の数値を持ち、各ノードの各光スイッチのオン・オフの状態に対応している。初期集団の個体数はM個とし、各個体における各染色体の遺伝子の初期値はランダムに与えられている。まず、この初期状態における個体の各染色体の評価を行う。なお、評価の値は、後に述べる適応度の算出に利用される。
まず、M個の各個体における光スイッチの状況とトラフィック量の計測結果とに基づいて、各波長のトラフィック量の占有率を推定し、推定された占有率に基づいて各染色体を評価する。評価は、占有率が80%以上または10%以下の場合、染色体毎に評価として「1」が加算される。このように、各個体におけるすべての染色体について評価を行った結果、得られた値を染色体数Nで除算し、「1」から差し引くことにより、適応度が算出される。
また、交叉した後には突然変異処理を行う(S406)。突然変異処理は、交叉後の各染色体について染色体の一部を書き換える。ここでは、染色体内のi番目の遺伝子を書き換える。iは染色体の長さNより小さい値をとる。書き換えは、ランダムに「0」または「1」に書き換える。この突然変異を発生させる確率はPmとする。
この光スイッチ切り替え処理(S412)を行った後に、再び上述した方法と同様の方法で評価を行い、適応度が閾値以下の場合は、S410に戻って置換処理を行い、選択処理から処理を繰り返す。適応度が閾値以上の場合は、処理を終了する。
たとえば、一週間のデータを集め、その集めたデータに基づいて学習パターンを作成し、予測切り替えに利用することができる。
まず、制御部34において光スイッチ割り出し処理(S302)または評価処理(S408)により割り出された光スイッチのオン・オフ情報が出力されると(S500)、該オン・オフ情報に基づいて制御部34の光スイッチ設定テーブル36が書き換えられる(S502)。続いて、書き換えられた光スイッチ設定テーブル36の情報に基づいて、書き換えられた光スイッチに対する下位通信用ノードに対して光スイッチ設定テーブル36の情報が送信される(S504)。そして、光スイッチ設定テーブル36の情報を受信した下位通信用ノードは、受信した情報に基づいて、可変ADM装置10Sの光スイッチの切り替えを行う(S506)。また、光スイッチ設定テーブル36の書き換えに伴って、対応する下位通信用ノードの出力ポート−アドレステーブル38Sが書き換えられ(S508)、終了(S510)する。
ブロック1(S602)は、トラフィック量に対して割り当てられている波長数が、少ない状態に対応して光スイッチをオンする機能を持っている。
対して、ブロック2(S604)は、固定波長のトラフィック量が所定量より少なくなった場合、その固定波長の光スイッチ状態をオフにする機能を持っており、ブロック1(S602)における固定波長の冗長性を改善する役割を持っている。
続いて、以下、本発明にかかる可変ADM装置を用いた波長多重光通信システムによる環境変化への対応機能の例について述べる。
なお、共通波長として設定する際には、増加しているデータの通信量に応じて、共通波長に切り替える光スイッチの数を調整することができる。このようにデータの通信量の増加している下位通信用ノード間に共通の波長を割り当てることによりトラフィック量の制御を行うことができる。
たとえば、ニューラルネットワークのモデルは、下位通信用ノード間の相互通信量が多いという特徴に対応したものではない。相互通信量が多いことにより共通の固定波長を多く設定することがシステム設計としてなされる。つまり、これにより、相互通信量が多い下位通信用ノードに対処したシステムの構築が可能となる。それは、相互通信量の多い下位通信用ノード間に与えた共通の固定波長を共通波長として扱い常にオン状態とすることにより対処するという方法である。共通の固定波長が多く存在している場合は、状況にもよるが1つを共通波長として扱い、他の波長を固定波長として扱い、学習アルゴリズムにより光スイッチを制御する方法がある。
また、遺伝的アルゴリズムによっても同様で、相互通信量の多い下位通信用ノード間で共通している固定波長を共通波長として扱い、染色体に含まないような処理をすることが可能となる。これにより、上述したニューラルネットワークのモデルと同様に相互通信量を考慮システム構成とすることができる。
これまでの処理は、学習アルゴリズムの前処理として行われる。また、この前処理を2つの基本の制御方法に適用しても一定の効果が得られる。この処理の後、強化学習やニューラルネットワーク等の学習アルゴリズムを実施する(S708)。
波長スイッチの切り替えについては、何の変更なしに使用することができる。以前に学習アルゴリズムを使用していた場合も2つの基本の制御方法を使用していたとしても、それらのシステムをそのまま使用することが可能な適応性に優れた光リング型ネットワーク22における波長多重光通信システム20を構成することができる。
12 光スイッチ
14 波長合波器
16 波長分波器
18 スイッチ信号
20 波長多重光通信システム
22 光リング型ネットワーク
24 上位通信用ノード
26 下位通信用ノード
28 レイヤ3スイッチ
30 トラフィック監視・制御装置
32 トラフィック監視部
34 制御部
36 光スイッチ設定テーブル
38 出力ポート−アドレステーブル
40 WDMテーブル
42 光電変換装置
50 入力層
52 第1中間層
54 第2中間層
56 出力層
Claims (11)
- 上位の通信システムに接続する上位通信用ノードと、下位の通信システムに接続する複数の下位通信用ノードとを含み、波長分割多重伝送を行う光リング型ネットワークであって、
前記上位通信用ノードおよび前記下位通信用ノードに備えられ、光スイッチを用いて、波長分割多重光信号に含まれる複数の光信号から任意の波長の光信号を組み合わせて上位または下位の通信システムに分岐・挿入させることができる光波長選択型可変ADM装置と、
前記光波長選択型可変ADM装置に分岐・挿入される波長ごとのトラフィック量を監視するトラフィック監視手段と、
前記光波長選択型可変ADM装置の前記光スイッチを制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記波長分割多重光信号に含まれる複数の波長の少なくとも一つを主として下位通信用ノード間の光通信のために利用する共通波長として割り当てる機能と、
前記共通波長を除く波長を主として上位通信用ノードと少なくとも一つの下位通信用ノードとの間の光通信のために利用する固定波長として割り当てる機能とを有し、
前記トラフィック監視手段により監視されている各波長の光信号のトラフィックの偏在に応じて前記光スイッチを制御する機能を有することを特徴とする波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記光波長選択型可変ADM装置の前記光スイッチの設定に基づいて、前記波長分割多重光信号の波長と宛先アドレスとを対応付ける設定を変更する機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記光リング型ネットワーク内の波長分割多重光信号に含まれる各波長のパケットの宛先アドレスを抽出する機能と、
前記抽出された宛先アドレスが前記下位の通信システムのいずれかに存在するか否かを判定する機能とを含み、
前記宛先アドレスが前記下位の通信システムに存在する場合は、前記光信号を前記共通波長に割り当て、
前記宛先アドレスが前記下位の通信システムに存在しない場合は、前記光信号を前記固定波長に割り当てることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記下位通信用ノードにおける光スイッチの状態を導出する学習モデルを有し、
前記複数の下位通信用ノードの各固定波長におけるトラフィック量が所定量を超えているか否かを判定する機能と、
前記学習モデル内の光スイッチの状態と各波長のトラフィック量から算出された光スイッチの状態とを比較し、光スイッチの状態が一致している数を算出することで評価する機能と、
前記学習モデル内での各波長の光スイッチの状態を逐一逆にした遷移状態を生成する機能と、
前記各遷移状態において、各波長のトラフィック量を推定する機能と、
前記推定されたトラフィック量に基づいて前記各遷移状態を評価する機能と、
前記遷移状態のうち、最も高い評価を得た遷移状態を選択する機能と、
遷移状態前の評価と遷移状態後の評価との差を報酬として算出する機能と、
前記算出された報酬を累積することで価値として算出する機能とを有し、
前記算出された価値が収束したときの遷移状態における光スイッチの設定情報を前記光波長選択型可変ADM装置に出力するようにしたことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記下位通信用ノードの各固定波長におけるトラフィック量を入力する機能と、
前記入力されたトラフィック量の総量を算出する機能と、
前記算出されたトラフィック量の総量と所定値とを比較した結果を出力する機能と、
前記各固定波長における前記算出されたトラフィック量の総量が最大の前記下位通信用ノードを選択する機能と、
現状のトラフィック量から算定した光スイッチ状態を教師信号として与えることにより重み付け係数を算出する機能と、
前記出力された比較した結果と前記選択された前記下位通信用ノードとにそれぞれ前記算出された重み付け係数を乗算して累積する機能と、
前記累積された結果と所定値とを比較することにより切り替える光スイッチを出力する機能とを有し、
現状のトラフィック量から算定した光スイッチの状態を教師信号として学習させることにより得られた光スイッチの設定情報を前記光波長選択型可変ADM装置に出力するようにしたことを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記下位通信用ノードの各固定波長における前記光スイッチの状態を表現した染色体を含む遺伝子モデルを有し、
前記染色体を備える個体をランダムに複数生成することで初期集団を生成する機能と、
前記遺伝子モデルにおける各個体の光スイッチの状態に対応するトラフィック量を推定する機能と、
前記推定された結果に基づいて各波長のトラフィック量の占有率を演算する機能と、
前記演算された占有率に基づいて前記染色体を評価する機能と、
前記染色体の評価に基づいて適応度を算出する機能と、
前記算出された適応度に基づいて親個体を選び交叉させることで子個体を生成する機能と、
前記交叉された個体の染色体の一部を書き換える機能と、
前記交叉された個体または前記染色体の一部を書き換えられた個体の適応度を算出する機能と、
前記算出された適応度を定められた所定値と比較し、2つの前記親個体と2つの前記子個体のうち適応度が高い2個体を親個体として置換する機能とを有し、
前記算出された適応度が一定の条件を満たしたときの個体における光スイッチの設定情報を前記光波長選択型可変ADM装置に出力するようにしたことを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記光リング型ネットワークにおけるトラフィック量の増減に応じて、前記光リング型ネットワークに接続されるノードが追加または削除された場合に、波長選択情報を再設定する機能を有し、システム構成の変更に迅速に対応できるようにしたことを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記光リング型ネットワークにおけるトラフィック量の増減に応じて、前記光リング型ネットワークに接続されている前記上位通信用ノードを、前記上位通信用ノードよりも多い波長数が割り当てられた光波長選択型可変ADM装置を含む上位通信用ノードに置換された場合に、前記固定波長の選択肢を増加させる機能を有し、トラフィックの輻輳を迅速に解消できることを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記複数のノードまたは前記下位の複数の通信システムから障害が発生した場合に、前記複数のノードまたは前記下位の複数の通信システムが接続されるノードに対して光信号の分岐・挿入を停止させる機能を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記光リング型ネットワークに接続されている前記複数のノードのうち特定のノード間において、前記共通波長とは異なる共通の波長を共通波長として通信できるように前記波長選択型可変ADM装置の光スイッチを制御する機能を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の波長多重光通信システム。 - 前記制御手段は、
前記光リング型ネットワークに接続される前記複数のノードのうち、少なくとも1つのノードの前記光リング型ネットワークにおける接続場所が変更された場合に、波長選択情報を再設定する機能を有し、システム構成の変更に迅速に対応できるようにしたことを特徴とする、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の波長多重光通信システム。
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