JP2008026735A - 画像投影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画質の向上を図ると共に、装置の小型化と低コスト化を実現し、さらに光量の低下を極力押さえることができる画像投影装置を提供する。
【解決手段】平行な光束を発生する照明ユニットと、前記照明ユニットよりの光束を集光させる集光レンズと、画像を生成するように前記集光レンズよりの光を光変調する光変調ユニットと、前記光変調ユニットにより光変調された光をスクリーン上に投影する投影レンズとを具備し、前記光変調ユニットが、通常のカラー画像を生成するための第1の光変調素子と、高コントラストのモノクロ画像を生成するための第2の光変調素子とからなり、前記第1の光変調素子と第2の光変調素子とが、それぞれ画像生成部を有し、前記第1の光変調素子と第2の光変調素子とが、それぞれの画像生成部を対向するよう接近して設置されている構成となっている。
【選択図】図1

Description

この発明は、テレビ画像やコンピュータ出力をスクリーンに投影する画像投影装置に関し、特に、画質の向上を図ると共に、装置の小型化と低コスト化を実現し、さらに光量の低下を極力押さえることができる画像投影装置に関するものである。
近年、テレビ画像やコンピュータ出力をスクリーンに投影する種々のタイプのプロジェクタ装置が提供されている。
図10は、一般的な画像投影装置(プロジェクタ)の基本構成図である。
図10に示すように、この画像投影装置(プロジェクタ)では、高輝度ランプやLEDなどを用いた光源1から発光された光が、反射鏡3でほぼ平行な光束に集光され、さらに集光レンズ5で収束されながら光変調ユニット7を照射し、投影レンズ9の中に集光される。光変調ユニット7には画像が生成され、投影レンズ9によってスクリーン上に投影される。
この画像投影装置で画像を生成する光変調素子(ライトバルブとも呼ばれる)としては、液晶が広く使われているが、その他にも微細な可動ミラーを2次元に多数配置したマイクロミラーアレイ(DMD:Digital Mirror Device)なども使われている。
しかし、液晶パネルの問題点としては、液晶自体の特性に起因する階調性の狭さが挙げられる。またDMDでは、ミラーを高周波で駆動することで階調性を広げているが、ミラーが駆動可能な周波数には限界があり、階調性を広げるのが難しい場合がある。
この階調性とは、投影される画像が生成される全領域内で、最も暗い部分から最も明るい部分までの明暗(或いは濃淡)を、どれくらいの段階に分けて表示できるかの度合いである。
画面内でとくに明るい部分は「ハイライト」、とくに暗い部分は「シャドー」と呼ばれる。例えば映画作品などの実景を撮影した画像の場合、日中の屋外などの太陽光が直接当たり、非常に明るい領域がハイライト部分、建物内などの全く日が当たらず、かなり暗い領域がシャドー部分となる。
画像を表示する装置において、その装置が十分に広い階調を持たない場合は、ハイライト部ではディテール(微細な画像の描写)が全て白くなり細部が識別できない状態、いわゆる「(ハイライトが)飛ぶ」という現象が起きる。またシャドー部では全て黒くなり細部が識別できない状態、いわゆる「(シャドーが)潰れる」という現象が起きる。
旧来より映画の撮影や上映に広く使われてきた銀塩フィルムは、非常に広い階調性を持ち、ハイライト部からシャドー部までの広い濃度域で微細な画像の再現と描写が可能である。また、液晶は、比較的安価に小型で高画素数の表示素子が製作できるため、プロジェクタの光変調素子として広く使われている。しかし液晶は、銀塩フィルムに比べると階調性が狭く、映画作品の鑑賞には十分な画質が得られない場合が多い。
これを解決するため、2枚の光変調素子を使うことで、単独の光変調素子だけの場合に比べて、階調性を広げた画像投影装置が、従来より提案されている。
この原理を以下に説明する。これら投影装置の基本的な構成は図10に示した例と同じだが、図11に示すように、光変調ユニット7は2枚の光変調素子7a、7bで構成されている。
この2枚の光変調素子7a、7bの内、一方7aでは通常のカラー画像を生成し、他の一方7bでは高いコントラストの画像を生成させる。照明ユニットよりの照射された光束は、2枚の光変調素子7a、7bを透過した後スクリーン等に投影される。
ここで、例えば、どちらか一方の光変調素子が、図12に示すように、最も暗い部分から最も明るい部分までの6段階の明暗しか表示でない狭い階調性であった場合でも、もう一方の光変調素子で、図13に示すように、明部(ハイライト)と暗部(シャドー)、及びその中間部分の3段階の明暗より成る画像、言い換えれば非常に高いコントラストの画像を生成すれば、2枚の光変調素子を連続して透過した画像は、図14に示すように、18段階の広い階調性を持つことになる。
なお、先行技術としては、特許文献1として、投射型表示装置は、光源と、透過率を独立に制御可能な複数の画素を有する輝度変調ライトバルブと、輝度変調ライトバルブからの光を入射しかつ透過率を独立に制御可能な複数の画素を有する単板式の色変調ライトバルブとを備え、輝度変調部と色変調部の光路上に、輝度変調ライトバルブの光学像を色変調ライトバルブの画素面に結像するリレーレンズを設けた技術が開示されている。
特許文献2として、投射型表示装置は、光源と、透過率を独立に制御可能な複数の画素を有する輝度変調ライトバルブと、輝度変調ライトバルブからの光をRGB3原色の光に分離するダイクロイックミラーと、ダイクロイックミラーで分離した光をそれぞれ入射しかつ透過率T2を独立に制御可能な複数の画素を有する複数の色変調ライトバルブと、各色変調ライトバルブからの光を合成するダイクロイックプリズムとを備え、輝度変調部と色変調部の光路上に、輝度変調ライトバルブの光学像を各色変調ライトバルブの画素面に結像するリレー光学系を設けた技術が開示されている。
特許文献3として、投射型表示装置は、光源と、反射率を独立に制御可能な複数の画素を有する反射型液晶ライトバルブと、反射型液晶ライトバルブの光学像を各色変調ライトバルブの画素面に結像するリレーレンズと、リレーレンズからの光をRGB3原色の光に分離するダイクロイックミラーと、ダイクロイックミラーで分離した光をそれぞれ入射しかつ透過率を独立に制御可能な複数の画素を有する複数の色変調ライトバルブと、各色変調ライトバルブからの光を合成するダイクロイックプリズムとを備える技術が開示されている。
特許文献4として、投射型表示装置は、光源と、透過率を独立に制御可能な複数の画素を有する輝度変調ライトバルブと、輝度変調ライトバルブからの光を入射しかつ透過率を独立に制御可能な複数の画素を有する色変調パネルとを備え、色変調パネルの光入射面に光拡散部材を密着させて設けた技術が開示されている。
特許文献5として、光源と、該光源からの照明光を変調する光変調器とを備えた表示装置において、前記光変調器への照明光を分割し、かつ分割された各照明光による照明光量を変調する技術が開示されている。
特許文献6として、複数の画素をライン状に配列した光変調素子と、該光変調素子へ光束を照射する照明手段と、入力映像信号を該光変調素子を駆動する為の駆動信号へ変換する処理手段と、該光変調素子で光変調された光束を走査する光走査手段と、該光走査手段からの光束をスクリーン面上に投射する投射レンズと、を有し、該光走査手段の光走査により該スクリーン面上で2次元画像の観察を行う投射型表示装置であって、該照明手段は該入力映像信号に応じて該照射光量を変調している技術が開示されている。
特許文献7として、画像表示部と、画像表示部内を照明する複数の照明領域を有する照明部と、入力画像信号に基づいて照明部の各照明領域の輝度を制御する照明輝度制御部と、照明輝度制御部で得られる照明部の各照明領域に対する輝度情報に基づいて入力画像信号を変換し、変換された画像信号を画像表示部に向けて供給する画像信号変換部とを備える技術が開示されている。
特許文献8として、映像表示液晶パネル4とコリメートレンズ2の間に、スクリーン上の照度を制御するための照度制御液晶パネル3を設けた技術が開示されている。
特許文献9として、複数の画素を有し、各画素に入射された光の偏光状態または光強度を変調することによって画像を形成する空間光変調素子からなる空間光変調器において、前記空間光変調素子の画素ピッチと等しいアレイピッチを有するマイクロレンズアレイを空間光変調素子の近傍に配置し、かつ、前記マイクロレンズアレイの屈折力を有する面に、表示画像のコントラスト比の低下を低減するための減反射手段を設け、これにより光利用効率が向上するとともに、レンズによる屈折光の偏光面の回転が小さくなり表示画像のコントラスト比の低下が低減される技術が開示されている。
特許文献10として、複数の画素を有し、各画素に入射された光の偏光状態または光強度を変調することによって画像を形成する空間光変調素子からなる空間光変調器において、前記空間光変調素子の画素ピッチと等しいアレイピッチを有するマイクロレンズアレイを空間光変調素子の近傍に配置し、かつ、前記マイクロレンズアレイの屈折力を有する面に、表示画像のコントラスト比の低下を低減するための減反射手段を設け、これにより光利用効率が向上するとともに、レンズによる屈折光の偏光面の回転が小さくなり表示画像のコントラスト比の低下が低減される技術が開示されている。
特開2005−189282公報 特開2005−208573公報 特開2005−227477公報 特開2005−234539公報 特開2001−100689公報 特開2001−174919公報 特開2002−099250公報 特開平9−116840号公報 特開2004−325769公報 特開2005−181965公報
しかしながら、上記従来より提案されている2枚の光変調素子を使った画像投影装置では、図11に示したように、2枚の光変調素子7a、7bで生成された画像を重ね合わせるためのリレーレンズのようなリレー光学系10等を中間に配置する必要があり、装置とくに光変調ユニットが大きくなるという問題の他に、装置全体のコストが高くなる、とくに液晶パネルを使った場合に投影画像が暗くなる、などの欠点もあった。
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、画質の向上を図ると共に、装置の小型化と低コスト化を実現し、さらに光量の低下を極力押さえることができる画像投影装置を提供することである。
上述の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、平行な光束を発生する照明ユニットと、前記照明ユニットよりの光束を集光させる集光レンズと、画像を生成するように前記集光レンズよりの光を光変調する光変調ユニットと、前記光変調ユニットにより光変調された光をスクリーン上に投影する投影レンズとを具備し、前記光変調ユニットが、通常のカラー画像を生成するための第1の光変調素子と、高コントラストのモノクロ画像を生成するための第2の光変調素子とからなり、前記第1の光変調素子と第2の光変調素子とが、それぞれ画像生成部を有し、前記第1の光変調素子と第2の光変調素子とが、それぞれの画像生成部を対向するよう接近して設置されていることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、前記第1および第2の光変調素子が、それぞれ液晶パネルからなることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルが、光路中から自在に退避されることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルが、前記カラー画像を生成する第1の光変調素子の液晶パネルより低い解像度の液晶パネルからなることを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルが、前記カラー画像を生成する第1の光変調素子の液晶パネルより狭い階調の液晶パネルからなることを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルが、前記カラー画像を生成する第1の光変調素子の液晶パネルより遅い駆動周波数の液晶パネルからなることを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、前記カラー画像を生成する第1の光変調素子液晶パネルと、前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルの周波位相をずらして駆動させることを特徴とする。
本発明によれば、2枚の光変調素子の画像生成部を対向するよう接近させて設置し、中間のリレー光学系を不要としている。各光変調素子の間に一切の別ユニットを介在させないため、装置の小型化と低コスト化を実現し、さらにリレーレンズ等の光学部材による光量の低下を極力押さえている。
また、本発明によれば、プロジェクタの光変調素子として、比較的に安価で高性能の製品が広く提供されている液晶パネルを使っているため、装置としてコストパフォーマンスが向上する。
また、本発明によれば、ビジネス・プレゼンテーションなど、階調性よりも明るさが重要となる場合にも、投影される画像を明るくすることが可能となる。
また、本発明によれば、高コントラスト画像用の液晶パネルに、通常の画像を生成する液晶パネルより解像度が低い、すなわち画像を構成する画素の数が少ないものを用いているので、画像投影装置のコストの低減を計ることができる。
また、本発明によれば、高コントラスト画像用の液晶パネルに、通常のカラー画像を生成する液晶パネルより階調性が狭いものを用いているので、画像投影装置のコストの低減を計ることができる。
また、本発明によれば、高コントラスト画像用の液晶パネルに、通常の画像を生成する液晶パネルより応答性が遅いものを用い、より遅い周波数で駆動させるようにしているので、画像投影装置のコストの低減を計ることができる。
また、本発明によれば、通常の画像用と高コントラストの画像用の双方の液晶パネルに、それぞれ同じ周波数で駆動するものを用いながらも、各々の位相をずらして駆動させるようにしているので、画像投影装置のコストを上げることなく、フリッカーを押さえることができる。
以下に添付の図を参照してこの発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明による画像投影装置(プロジェクタ)の一実施形態の概略図である。
図1に示すように、この画像投影装置(プロジェクタ)では、高輝度ランプやLEDなどを用いた光源1から発光された光が、反射鏡3でほぼ平行な光束に集光され、さらに集光レンズ5で収束されながら光変調ユニット11を照射し、投影レンズ9の中に集光される。光変調ユニット11には画像が生成され、投影レンズ9によってスクリーン上に投影される。
ここで、この光変調ユニット11は、階調性を広げる目的で設けられた2枚の光変調素子11a、11bを、それぞれの画像生成部11c、11dを対向するよう接近させて配置した構成となっている。
これにより、2枚の光変調素子11a、11bの間には、結像光学系としてのリレーレンズのようなリレー光学系等を設置する必要がなく、装置の小型化や低コスト化が実現でき、中間に介在する光学部材による光量の低下を極力押さえられる。
すなわち、2枚の光変調素子11a、11bを、光変調素子11a、11bの画像生成部11c、11dを対向するよう接近させて設置し、中間のリレー光学系を不要とし、各光変調素子の間に一切の別ユニットを介在させないため、装置の小型化と低コスト化を実現し、さらにリレーレンズ等の光学部材による光量の低下を極力押さえている。
従来例では、図12の6階調と図13の3階調が合成されて18階調となったが、もし図1の光変調素子11a、11bで6階調の画像を生成させれば、合成された画像は36階調となる。このように、合成された画像の階調性は、2枚の光変調素子11a、11bがそれぞれに持つ階調の掛け算となるため、通常の光変調素子1枚に比べて、表示可能な階調が飛躍的に広がる。ここで、図13に示した高コントラストの画像は、図12に画像の明暗を表示する段階の幅を広げるのが目的であるため、モノクロ画像であっても差し支えない。
なお、プロジェクタの光変調素子としては、微細な可動ミラーを2次元に多数配置したマイクロミラーアレイ(DMD)も使用されるが、マイクロミラーアレイは高価な製品が多い。
それに対し、この実施形態では、光変調素子11a、11bとして液晶パネルを使っている(請求項2)。液晶パネルは透過型の光変調素子であるため、図1で示した構成例のように、2枚の光変調素子11a、11bの画像生成部11c、11dを対向するよう接近させて配置するのに適している。また液晶パネルは、マイクロミラーアレイなどに比べ、安価で高性能な製品が広く提供されており、画像投影装置として装置の低価格化に寄与できる。
このように、ここでは、比較的に安価で高性能の製品が広く提供されている液晶パネルを使っているため、装置としてコストパフォーマンスが向上する。
次に、図2を参照して、本発明による画像投影装置(プロジェクタ)の他の実施形態について説明する。図2は、本発明による画像投影装置(プロジェクタ)の他の実施形態の概略図である。
一般的に液晶パネルは透過率が低くなる性質がある。これは液晶パネルが、ガラス基板、液晶層、透明電極、偏光フィルタなど、幾層もの透明媒体から構成されているためで、パネル全体を透過した光は、入射光に比べて光量が少なくなる。
一般に、映画作品の投影では、映画館での上映環境に模して、ある程度暗くした部屋で鑑賞する場合が多く、投影画像の暗さはさほど問題とならず、むしろ広い階調性の恩恵に浴することとなる。
これに対してビジネス・プレゼンテーションで投影される画像は文字や図表が中心で、画像に使われる色数が限られており、さほど広い階調を必要としない。しかしプレゼンテーションは比較的に明るい会議室などで投影される場合が多く、画像の明るさが求められる。
そこで、この実施形態では、ビジネス・プレゼンテーションなど、階調性よりも明るさが重要となる場合には、図7に示すように、2枚の液晶パネルのうち、高コントラスト画像を生成する液晶パネルの光変調素子11bを光路外に退避させ、通常のカラー画像を生成する液晶パネルのみを使うことで、投影される画像を必要に応じて明るくすることができるようにしている(請求項3)。
これにより、投影画像の階調性よりも明るさを重視する場合に、自在に明るさを増やすことが出来る。なお、高コントラスト画像を生成する液晶パネルの光変調素子11bを光路外に退避させる手段としては、光変調素子11bを矢印Aの方向へスライド可能に設け、アクチュエータ等の手段で矢印Aの方向へ駆動するようにする方法が考えられる。
また、一般的に液晶の価格は、解像度、階調性、応答速度などの性能によって決まる。高い解像度のもの、すなわち画像を生成する画素の数が多いものほど、広い階調性を有するものほど、速い応答速度を持つものほど、それぞれ価格は高くなる。
そこで、本実施形態では、これらの要素を鑑み、2枚の光変調素子11a、11bの液晶パネルのうち、高コントラストのモノクロ画像生成する液晶パネルを低い仕様のものとすることで、装置としてのコスト低減を図っている。
通常の画像では、画像内の狭い領域、例えばハイライト部やシャドー部のみに限ると、図14に示したように、その領域内での明るさの変化は少なく、明暗の変化度合は狭い。すなわち、ごく狭い領域内で、極端に明るい分と極端に暗い部分が隣接して存在することは稀である。さらに肉眼で鑑賞する上でも、微細な部分での階調の差は目立ち難い。
このため、狭い領域内では広い階調性は必要とせず、図13に示したように、高コントラストのモノクロ画像が当該領域内で同じ明るさ、すなわち同じ透過率であっても差し支えはない。
カラー画像を生成する液晶パネルは、微細な像形状を再現するために十分な解像度が必要となるが、高コントラストのモノクロ画像生成する液晶パネルは必ずしも同程度の高い解像力は必要としない。この様子を図3と図4に示す。図3には、カラー画像の各画素の明暗状態を2次元的に示している。図4には、ハイライト部、中間部、シャドー部の各領域の明暗の状態を2次元的に示している。
なお、ここで、「通常の画像」とは、図14に示したように、多階調で表示した画像のことである。つまり、元の画像が持つ明るさの分布を、表示装置が有する階調数で表現可能な範囲で、出来るだけ忠実に明暗を再現した画像で、ビデオ、写真、映画などの普段鑑賞している映像が相当する。
これに対して「高コントラストの画像」とは、図13に示したように、少ない階調(図13の例では4階調)で、明暗をはっきりと分離させた状態で表示した画像で、暗い部分(シャドー部)は全体が黒く潰れ、(ハイライト部)は全体が白く飛んだ状態となり、見た目には不自然な画像となる。墨絵のような白黒がくっきりしたイメージで、印刷の墨版などもこれに相当する。
そこで、この実施形態では、高コントラスト画像用の光変調素子11bの液晶パネルに、通常の画像を生成する液晶パネルより解像度が低い、すなわち画像を構成する画素の数が少ないものを用いることで、画像投影装置のコストの低減を計っている(請求項4)。
すなわち、ここでは、高コントラスト画像用の光変調素子11bの液晶パネルに、通常の画像を生成する液晶パネルより解像度が低い、すなわち画像を構成する画素の数が少ないものを用いることで、画像投影装置のコストの低減を計っている。通常のカラー画像用の光変調素子11aの液晶パネルでは、図3に各画素の明暗の状態を2次元的に示すように、投影画像に求められる解像力を満足する画素数が必要だが、高コントラスト画像用の光変調素子11bの液晶パネルでは、図4に各領域の明暗の状態を2次元的に示すように、ある程度の広がりを持つハイライト部やシャドー部などの領域を満足させる解像度があればよい。
2枚の液晶パネルで合成された画像の階調は掛け算となるため、高コントラスト画像を生成する光変調素子11bの液晶パネルは、図13に示したように、通常のカラー画像を生成する液晶パネルに比べて狭い階調性しか持たなくても、図14に示したように、合成される画像の階調性は十分に高くなる。
このため高コントラスト画像を生成する光変調素子11bの液晶パネルは、通常のカラー画像を生成する液晶パネルよりも階調性が狭くても、投影される画像の家長は十分に広くなる。極端な例として、高コントラスト画像がハイライト部とシャドー部の2段階しか表示できない、極めて狭い階調しか持たなくても、合成された画像の階調性は1枚の液晶パネルのみの場合より遙かに広くなる。
この原理を利用し、この実施形態では、高コントラスト画像用の光変調素子11bの液晶パネルに、通常のカラー画像を生成する液晶パネルより階調性が狭いものを用いることで、画像投影装置のコストの低減を計っている(請求項5)。
すなわち、ここでは、高コントラスト画像用の光変調素子11bの液晶パネルに、通常の画像を生成する液晶パネルより階調性が狭いものを用いることで、画像投影装置のコストの低減を計っている。図12と図13の例で示したように、高コントラスト画像用の液晶パネルの階調性は広くなくとも、合成された画像では図14のような広い階調性を持つことになる。
画像が表示される全領域のうちの各部分、ハイライト部やシャドー部などには、それぞれ明度の微妙な空間的な変化があり、これらのディテールを再現するためには、画像全体としては広い階調を必要とする。しかし、一般的には時間的な明暗領域の変動は少ない。
この様子を図5と図6に模式的に示す。図5は、ある瞬間での各領域の明暗状態を示している。図6には、図5の状態から僅かに時間が経過した後の明暗状態を示している。このように、ハイライト部やシャドー部それぞれの領域内での高速で細かな動きはあっても、画像領域内全体でハイライト部とシャドー部が目紛しく入れ替わる場合は少ない。このため、高コントラスト画像を生成する光変調素子11bの液晶パネルでは、それ程速い応答性は必要としない。
また、本実施形態では、高コントラスト画像用の光変調素子11bの液晶パネルに、通常の画像を生成する液晶パネルより応答性が遅いものを用い、より遅い周波数で駆動させることで、画像投影装置のコストの低減を計っている(請求項6)。
すなわち、ここでは、高コントラスト画像用の光変調素子11bの液晶パネルに、通常の画像を生成する液晶パネルより応答性が遅いものを用いることで、画像投影装置のコストの低減が可能となる。図5と図6に、一般的な動画での時間的な変化を模式的に示めしているが、ハイライト部やシャドー部などの各領域内での明るさの変化は頻繁に起こる。しかし各領域が高速で入れ替わることは少ない。このため高コントラスト画像用の液晶パネルは、応答性が遅いものであっても差し支えない。
画像を投影するために用いられる液晶パネルは、標準TV方式のフレーム速度である毎秒30駒か、その倍の毎秒60駒の割で画面を切り替えながら表示するよう駆動している。すなわち、毎秒30回か60回で画像が点滅していることになる。
これよりも遅いフレーム速度、すなわち少ない駒数で駆動した場合、投影された画面がちらつく現象、いわゆるフリッカーが生じ、非常に見づらいものとなる。逆に速いフレーム速度で駆動した場合は、フリッカーは全く目立たなくなり、スムーズで見やすくなる。
しかし、速いフレーム速度で表示させるには、液晶パネルを駆動させる回路には高周波に対応したものが必要で、液晶パネル自体も応答速度の速いものが必要となり、画像投影装置の製造コストが上がる。
ここで、2枚の液晶を同じ周波数で駆動させながらも、図7と図8に示すように、それぞれの位相をずらした周波数で駆動させると、図9に示すように、合成された投影画像は、個々の液晶パネルの点滅より高い周波数での点滅となる。
また、本実施形態では、通常の画像用と高コントラストの画像用の双方の液晶パネルに、それぞれ同じ周波数で駆動するものを用いながらも、各々の位相をずらして駆動させることで、画像投影装置のコストを上げることなく、フリッカーを押さえることを計っている(請求項7)。
すなわち、ここでは、通常の画像用と高コントラストの画像用の双方の液晶パネルを駆動させる周波数の位相をずらすことで、高価な高周波駆動の液晶パネルを使うことなく、フリッカー(画像のちらつき)を押さえることができる。図7と図8に示すように、2枚の液晶パネルの駆動する位相をずらすことで、合成された画像は、図9に示すように、2倍の周波数となり、フリッカーは大幅に改善される。
それぞれの液晶パネルを通常の半分の低い周波数で駆動した場合でも、各々の位相をずらして駆動することで、通常の周波数で駆動した画像と同等な低いフリッカーの画像となり、よりコストの低い、応答速度の遅い液晶パネルの使用が可能となる。
本発明による画像投影装置の一実施形態の概略構成図である。 本発明による画像投影装置の他の実施形態の概略構成図である。 カラー画像での各画素ごとの明暗の分布例のグラフ図である。 高コントラスト画像での各画素ごとの明暗の分布例のグラフ図である。 ある瞬間での各領域の明暗状態を示すグラフ図である。 他の瞬間での各領域の明暗状態を示すグラフ図である。 カラー画像の駆動周波の位相を示すグラフ図である。 高コントラスト画像の駆動周波の位相を示すグラフ図である。 合成画像の駆動周波の位相を示すグラフ図である。 一般的な画像投影装置の概略構成図である。 従来より提案されている画像投影装置の概略構成図である。 通常のカラー画像の明暗の分布例のグラフ図である。 高コントラスト画像の明暗の分布例のグラフ図である。 合成された画像の明暗の分布例のグラフ図である。
符号の説明
1…光源、2…コリメートレンズ、3…反射鏡、4…映像表示液晶パネル、5…集光レンズ、7…光変調ユニット、9…投影レンズ、10…リレー光学系、11…光変調ユニット、11a…光変調素子、11b…光変調素子、11c、11d…画像生成部

Claims (7)

  1. 平行な光束を発生する照明ユニットと、前記照明ユニットよりの光束を集光させる集光レンズと、画像を生成するように前記集光レンズよりの光を光変調する光変調ユニットと、前記光変調ユニットにより光変調された光をスクリーン上に投影する投影レンズとを具備し、前記光変調ユニットが、通常のカラー画像を生成するための第1の光変調素子と、高コントラストのモノクロ画像を生成するための第2の光変調素子とからなり、前記第1の光変調素子と第2の光変調素子とが、それぞれ画像生成部を有し、前記第1の光変調素子と第2の光変調素子とが、それぞれの画像生成部を対向するよう接近して設置されていることを特徴とする画像投影装置。
  2. 前記第1および第2の光変調素子が、それぞれ液晶パネルからなることを特徴とする請求項1に記載の画像投影装置。
  3. 前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルが、光路中から自在に退避されることを特徴とする請求項2に記載の画像投影装置。
  4. 前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルが、前記カラー画像を生成する第1の光変調素子の液晶パネルより低い解像度の液晶パネルからなることを特徴とする請求項2に記載の画像投影装置。
  5. 前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルが、前記カラー画像を生成する第1の光変調素子の液晶パネルより狭い階調の液晶パネルからなることを特徴とする請求項2に記載の画像投影装置。
  6. 前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルが、前記カラー画像を生成する第1の光変調素子の液晶パネルより遅い駆動周波数の液晶パネルからなることを特徴とする請求項2に記載の画像投影装置。
  7. 前記カラー画像を生成する第1の光変調素子液晶パネルと、前記高コントラストのモノクロ画像を生成する第2の光変調素子の液晶パネルの周波位相をずらして駆動させることを特徴とする請求項2に記載の画像投影装置。
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