JP2008020929A - 液晶ディスプレイ - Google Patents

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Tatsuo Uchida
龍男 内田
Takahiro Ishinabe
隆宏 石鍋
Tetsuya Miyashita
哲哉 宮下
Minoru Shibazaki
柴▲崎▼稔
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Abstract

【課題】補償フィルムあるいはさらに液晶層を最適化することにより簡素な構成とした、黒表示での光漏れが極めて小さい、あるいはさらに広い視角範囲に亘り階調反転のない、液晶ディスプレイを提供する。
【解決手段】補償フィルム5(N枚の第j枚目)を、これに対応させる液晶層2の仮想分割要素(均一な配向を有する微小液晶層7(N分割の第j層))とのリタデーションの和がほぼゼロとなるような、屈折率A、B(常光、異常光)、厚さDj 、ティルト角βj 、方位Φj をもつものとすることで黒表示での光漏れをほとんどなくし、あるいはさらに、液晶層2の平均的なティルト角αavを設計最大入射角Θi での屈折角θo に対しθo <αav<90−θo の範囲とすることで諧調反転をなくする。
【選択図】図7

Description

本発明は、液晶ディスプレイ(LCD)に関し、とくに、黒表示での光漏れが極めて小さい、あるいはさらに、広い視角範囲に亘り階調反転のない液晶ディスプレイに関する。
近年、IPS(非特許文献1参照)、MVA(非特許文献2参照)、OCB(非特許文献3参照)など広視野角LCDが提案されている。これらは視角を変化させても黒輝度がほとんど上昇せず、広い視角範囲で高いコントラストを有している。しかし、階調反転を抑えるために配向分割などの工夫が必要であり、開口率が落ちたり、工程が増えたりするといった問題があった。
M.Ohta et al, Proceeding ofthe 15th International Display Research Cnference p.707(1995) A.Takeda et al, SID Digest of technical Papers Vol.XXIX p.1077(1998) Y.Yamaguchi et al, SID Digest of technical Papers Vol.XXIV p.277(1993)
本発明の目的は、前記従来技術の問題を解決し、補償フィルムあるいはさらに液晶層を最適化することにより簡素な構成とした、黒表示での光漏れが極めて小さい、あるいはさらに、広い視角範囲に亘り階調反転のない液晶ディスプレイを提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するために、平行配向液晶セルを用いたECBモードについて次のような理論的検討を行った。
平行配向液晶セルでは通常、電圧Vを印加すると図2(a)に示すようにセル厚(液晶層の厚み)dに対して液晶分子1のティルト角αは一定とならずセル厚方向位置zの関数となる。ここでは計算を単純化するため図2(b)に示すようにティルト角αをセル厚方向位置zによらず一定とした。このとき液晶セルの透過率Tは、クロスニコル下で、次式(1) のように表すことができる。
T=sin2〔{d・Δn(α)/λ}・π〕 (1)
ここで、d・Δn(α)はリタデーション、dはセル厚、α(>0)はティルト角、λは波長、Δn(α)は液晶のティルト角αのときの複屈折率である。
リタデーションは、図3に示すように、視角(:入射角度θi )を変えると変化してしまう。さらに、ティルト角αによって変化の割合が異なるため、正面での各階調のリタデーションの大小が、視角を変化させたときに逆転する。つまり、階調反転が生じることになる。
そこで、このような階調反転が生じる条件を求めるために、図4に示すようにECBモードの液晶層を斜めから観察したとき、リタデーションが見かけ上どのように振舞うかを鋭意検討し、見かけのリタデーション RetLCが次式でよく表現できることを見出した。
RetLC=〔±√{( 1−p2 /b2 )・(b2 /q2 −1)}・sin θi +(p/q)√(q2 −sin 2 θi )−√(a2 −sin 2 θi )〕・d (2)
ここに、a:常光屈折率(光軸に垂直な方向の屈折率)、b:異常光屈折率(光軸方向の屈折率)、α:ティルト角、d:セル厚、φ:方位(入射光方位)、p=a・b/m、q=b・m/n、m2 =a2 cos2α+b2 sin2α、n2 =b2cos2φ+m2 sin2φ、であり、第1項の符号は−90°<φ≦90°のとき負、90°<φ≦270 °のとき正となる。
階調反転しないためには、正面で観察したときのリタデーションの大小関係が、視角を変化させたときにも同じ関係になればよい。正面のリタデーションの大小関係は、ティルト角αが大きくなるとリタデーションが小さくなっていくことから、 RetLCをαで微分した式はα:0〜90°の範囲で常に負の値をとる。すなわち、d RetLC/dα(;θi =0)<0、である。したがって、視角を変化させた場合についても同様に、d RetLC/dα(;θi ≠0)<0、が常に成り立てばよい。かかる条件を満たすティルト角αの範囲を計算し、該範囲が次式で表せることがわかった。
θo <α<90−θo (度) (3)
ここに、θo は入射角度θi に対する屈折角であり、θo =arcsin{(ni /nLC)sin θi }で表される。ここに、ni :空気の屈折率、nLC:液晶層の屈折率(=(n1 +n2 )/2、n1 :液晶分子長軸方向の屈折率、n2 :液晶分子短軸方向の屈折率)である。
つぎに、立ち上がり角を式(3) の範囲で変化させてリタデーションの視角特性を計算し、図5に示すような結果が得られた。図示のように、視角を振ってもリタデーションの大小関係は逆転しない。すなわち階調反転は起こらない。
しかしながら、視角に対するリタデーションの変化が大きいので、このままディスプレイとした場合、明るさの変化が非常に大きく、画質が非常に悪いことがわかる。とくに黒輝度の変化は画質に最も大きく影響するので、黒輝度の光学補償が必要である。
そこで、次に、視角補償するための補償フィルムの条件を検討した。この条件とは、 RetLCと補償フィルムのリタデーション RetFILMとが全てのθi とφにおいて RetLC+ RetFILM=0を満足すること、すなわち、液晶層と補償フィルムのリタデーションの符号が逆で、かつ、液晶層と補償フィルムの光軸が平行であることである。このことから、補償フィルムとして以下の属性を有するものを用いればよいことが導き出された。
常光屈折率(光軸に垂直な方向の屈折率):A
異常光屈折率(光軸方向の屈折率):B(ただしA>B)
厚さ:D=a×(b−g)/g/(A−P)×d
光軸のティルト角:β=arccos√{A2 ×(B2 −P2 )/P2 /(B2 −A2 )}
光軸の方位:Φ=φ
ただし、g2 =a2 ×cos2α+b2 ×sin2α
P:次式で表される方程式の解
(A+B)×(B2 −P2 )/(A−P)=A2 ×B2 ×(g+b)×(g2−a2 )/a2 /g2 /(g−b)
本発明は、これらの知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1) 液晶層を支持体で挟んでなる液晶パネルの片側または両側に補償フィルムが配置されその外側に偏光板を有する液晶ディスプレイにおいて、前記液晶層が均一に配向した層数N(N≧1)の微小液晶層の積層で表され、該積層内の第j層が、液晶分子長軸方向の屈折率(n1 =)a、液晶分子短軸方向の屈折率(n2 =)b、厚さdj 、ティルト角αj 、方位φj を有するとき、前記補償フィルムをN枚用い、その第j枚目が下記条件を満足し、前記片側配置では、前記液晶層の第1層側に補償フィルムの第1枚目を配置しあるいはさらにその上に第2〜第N枚目を同順に積層し、前記両側配置ではN≧2であって、前記液晶層の第1層側に補償フィルムの第1枚目を配置しあるいはさらにその上に第2〜第M枚目(1<M<N)を昇順に積層し、かつ前記液晶層の第N層側に補償フィルムの第N枚目を配置しあるいはさらにその上に第N−1〜第M+1枚目を降順に積層してなることを特徴とする液晶ディスプレイ。

常光屈折率(光軸に垂直な方向の屈折率):A
異常光屈折率(光軸方向の屈折率):B(ただしA>B)
厚さ:Dj =式(#1)の値の±K1 %以内の範囲
式(#1):a×(b−g)/g/(A−P)×dj
光軸のティルト角:βj =式(#2)の値の±K2 %以内の範囲
式(#2):arccos√{A2 ×(B2 −P2 )/P2 /(B2 −A2 )}
光軸の方位:Φj =φj の±K3 %以内の範囲
ただし、g2 =a2 ×cos2αj +b2 ×sin2αj
P:次式で表される方程式の解
(A+B)×(B2 −P2 )/(A−P)=A2 ×B2 ×(g+b)×(g2−a2 )/a2 /g2 /(g−b)
1 =20、K2 =20、K3 =20
(2) 前記液晶層の平均的なティルト角αavを下記式で表される同液晶層の屈折角θo (単位:deg.)に対し、θo <αav<90−θo の範囲としてなることを特徴とする(2)記載の液晶ディスプレイ。

θo =arcsin{(ni /nLC)×sin Θi
i :空気の屈折率、nLC:液晶層の屈折率(=(n1 +n2 )/2、n1 :液晶分子長軸方向の屈折率、n2 :液晶分子短軸方向の屈折率)、Θi :設計最大入射角
本発明によれば、理論的検討結果に基づいて、補償フィルムあるいはさらに液晶層を最適化したので、非常に簡素な構造でありながら、黒表示での光漏れが極めて小さい広視野角特性、あるいはさらに階調反転を起こさない広視野角特性、を確保しうる液晶ディスプレイが実現するという優れた効果を奏する。
本発明において、液晶層の支持体は、透過型LCDの場合、液晶層の両側に設けられ、ITO等の導電膜及び配向処理を施した配向膜を有したガラス基板、高分子材料基板等で構成され、偏光板は液晶パネルの両側に配置される。また、反射型LCDの場合、液晶層の片面側(反観察者側)の支持体がミラー機能を有したガラス基板、高分子材料基板等で構成され、偏光板は観察者側に配置される。
また、本発明において、液晶層の平均的なティルト角αavは、電圧Vとセル厚方向位置zの両方に依存するティルト角α(V,z)を有する実際の液晶セル(図2(a))の正面からのリタデーションを、電圧Vのみに依存するティルト角α(V)を有する仮想的な液晶セル(図2(b))の正面からのリタデーションと等値したときの、該仮想的な液晶セルのティルト角として導出される。
参考発明では、液晶層の平均的なティルト角αavを、θo <αav<90−θo (単位:deg.)の範囲とする。θo は液晶層の屈折角であり、式:θo =arcsin{(ni /nLC)×sin Θi }で表される。ここで、ni :空気の屈折率、nLC:液晶層の屈折率(=(n1 +n2 )/2、n1 :液晶分子長軸方向の屈折率、n2 :液晶分子短軸方向の屈折率)、Θi :設計最大入射角である。設計最大入射角Θi は、階調反転を起こさせたくない視野角範囲の上限値であり、設計者により適宜決定される。例えば、Θi =60°、nLC=1.7 の場合、θo ≒30°となるから、LCDは、動作時に液晶層のαavが30°<αav<60°の範囲から外れないように設計される。こうすることにより、前記したように、d RetLC/dα(;θi ≠0)<0が、θi ≦Θi の範囲において満足され、図5に示したように、広い視角範囲で階調反転のないLCDとすることができる。したがって、階調反転を起こさせたくない視野角範囲において、望み通り階調反転が起こらなくなる。しかも、製造に際して配向分割などの措置は必要なく、開口率の低下や工程増などの憂いは解消される。
次に、本発明(1)では、例えば図10(a)に示すような、液晶層2を支持体3、3で挟んでなる液晶パネル4の片側(例えば観察者側)に補償フィルム5が配置されその外側に偏光板6を有する液晶ディスプレイ(補償フィルムが配置されない側の外側にもう1つの偏光板6を有するものも含まれる)、または、例えば図10(b)に示すような、液晶層2を支持体3、3で挟んでなる液晶パネル4の両側(観察者側および反観察者側)に補償フィルム5、5が配置されその外側に偏光板6、6を有する液晶ディスプレイにおいて、補償フィルムを液晶層の光学特性に応じて最適化したLCDが提供される。
本発明(1)では、液晶層が、液晶分子長軸方向の屈折率a、液晶分子短軸方向の屈折率bを有し、かつ、図7に示すように、仮想的にN(N≧1)層に分割され、その第j層が、厚さdj 、ティルト角αj 、方位φj を有する、均一に配向した微小液晶層7からなるもので近似される(すなわち、液晶層2が均一に配向した層数N(N≧1)の微小液晶層7の積層で近似的に表され、該積層内の第j層が、液晶分子長軸方向の屈折率a、液晶分子短軸方向の屈折率b、厚さdj、ティルト角αj 、方位φj を有する)ものとする。ここで、「均一に配向した」とは、各微小液晶層(第j層;j=1,‥‥N)内でのティルト角αj 、方位φj の分布がそれぞれ、平均値±15%以内の範囲に収まっていることを意味する。
このとき、前記補償フィルムをN枚用い、その第j枚目には前記補償フィルム条件を満足せしめるものとする。なお、この補償フィルム条件で用いるパラメータA,B,Dj ,βj , Φj の定義を図8に示す。そして、N枚の補償フィルムを液晶パネルの片側に配置する場合は、図9 (a) に示すように、液晶層2の第1層側に補償フィルム5の第1枚目を配置し、あるいはさらにその上に補償フィルム5の第2〜第N枚目を同順に積層する。なお、補償フィルムを配置した側を観察者側とする。
また、N枚の補償フィルムを液晶パネルの片側に配置する場合はN≧2であって、図9 (b) に示すように、液晶層2の第1層側に補償フィルム5の第1枚目を配置し、あるいはさらにその上に補償フィルム5の第2〜第M枚目(1<M<N)を昇順に積層し、かつ液晶層2の第N層側に補償フィルム5の第N枚目を配置し、あるいはさらにその上に補償フィルム5の第N−1〜第M+1枚目を降順に積層する。
これにより、各微小液晶層(第j層)のリタデーション RetLCj とそれに符合する補償フィルム(第j枚目)のリタデーション RetFILMj とが、
| RetLCj + RetFILMj |≦Z×| RetLCj
(Zは、十分な黒輝度補償が得られる閾値で、0.03以下の定数である。)
なる関係を満足し、液晶層と補償フィルム全体のリタデーションがほぼ RetLC+RetFILM=0を満たすものとなって、広い視野角範囲で光漏れが小さいLCDとすることができる。
なお、補償フィルム条件におけるDj ,βj , Φj の製造上の許容誤差範囲をそれぞれ表す(K1 、K2 、K3 )の値は、所望の黒輝度補償効果を確保するために上記のように(20、20、20)とする必要があるが、好ましくは(10、10、10)、より好ましくは(5、5、5)、より一層好ましくは(1、1、1)である。
次に、本発明(2)は、液晶層として参考発明に係る液晶層を用いたものであり、これにより、単純な構造でありながら、広い視野角範囲で、階調反転がなくかつ光漏れが小さいLCDとすることができる。
図1は、本発明(2)に係るLCDの1例を示す模式図である。この例は、平行配向液晶セルで、N=1とした例である。なお、この例は透過型の場合で、液晶層2の両側の支持体3はITO等の導電膜及び配向処理を施した配向膜を有したガラス基板で構成した。なお、反射型にする場合は、反観察者側の支持体をミラー機能を有したガラス基板で構成し、同側の偏光板を省略すればよい。
液晶層のティルト角αは、平均的なティルト角αavがθo <αav<90−θo (単位:deg.)の範囲を外れないように、電圧を印加することによって制御される。補償フィルムは、前記補償フィルム条件を満たすように設計されている。
なお、本発明は、平行配向液晶セルのみならず、垂直配向液晶セル、ねじれ配向液晶セル、ハイブリッド配向液晶セルなど全ての液晶セルに適用することができる。
図1に示した構造の本発明例と比較例(平行配向液晶セル)とで透過率の視角依存性を計算で求め、両者を比較した。
なお、本発明例において液晶層と補償フィルムの条件設定に用いたパラメータの値は次のとおりである(N=1としているので、添字「j 」は省略)。
〔液晶層:〕 ni =1、n1 =a=1.49、n2 =b=1.58、Θi =60°、(θo =35°)、d=8μm 、α=αav=35°(暗状態時)、φ=0°
〔補償フィルム:〕 A=1.6 、B=1.5 、D=7.46μm 、β=38°、Φ=0°
また、比較例では、液晶層は、上記〔液晶層:〕の設定値においてα=αav=90°(暗状態時)、およびd=3μm と変えた以外は本発明例と同じにし、補償フィルムは無しとした。
その結果を図6に示す。この図は、ラビング方向に対するものである。(b)の比較例では視角20°付近で階調反転が生じているのに対し、(a)の本発明例では、階調反転は生じておらず、また、黒輝度(:階調レベル<1> に対応) の変化もほとんどないことがわかる。
なお、ここでは傾斜均一配向状態として計算したが、電圧印加状態とした場合でも同様の結果が得られることを確認している。
本発明のLCDの構造の1例を示す模式図である。 平行配向セルの構造を示す模式図(a:実際的、b:簡略化)である。 平行配向セルのリタデーションの視角特性を示すグラフである。 液晶層の斜め観察状態を示す模式図である。 階調反転のないリタデーションの視角特性の例(光学補償なしの場合)を示すグラフである。 本発明例(a)と比較例(b)とでLCDの透過率の視角依存性を比較して示すグラフである。 均一に配向した微小液相層の積層で液晶層を近似する概念を示す説明図である。 補償フィルムのA,B,Dj ,βj , Φj の定義を示す説明図である。 本発明に係る補償フィルム配置状態を示す説明図である。 本発明が適用されるLCDの例を示す説明図で、(a)は液晶パネルの片側に補償フィルムを配置した例、(b)は液晶パネルの両側に補償フィルムを配置した例である。
符号の説明
1 液晶分子
2 液晶層
3 支持体
4 液晶パネル
5 補償フィルム
6 偏光板
7 微小液晶層
20 液晶層ダイレクタ方向
21 微小液相層ダイレクタ方向
22 光軸
23 屈折率楕円体

Claims (2)

  1. 液晶層を支持体で挟んでなる液晶パネルの片側または両側に補償フィルムが配置されその外側に偏光板を有する液晶ディスプレイにおいて、前記液晶層が均一に配向した層数N(N≧1)の微小液晶層の積層で表され、該積層内の第j層が、液晶分子長軸方向の屈折率a、液晶分子短軸方向の屈折率b、厚さdj 、ティルト角αj 、方位φj を有するとき、前記補償フィルムをN枚用い、その第j枚目が下記条件を満足し、前記片側配置では、前記液晶層の第1層側に補償フィルムの第1枚目を配置しあるいはさらにその上に第2〜第N枚目を同順に積層し、前記両側配置ではN≧2であって、前記液晶層の第1層側に補償フィルムの第1枚目を配置しあるいはさらにその上に第2〜第M枚目(1<M<N)を昇順に積層し、かつ前記液晶層の第N層側に補償フィルムの第N枚目を配置しあるいはさらにその上に第N−1〜第M+1枚目を降順に積層してなることを特徴とする液晶ディスプレイ。

    常光屈折率(光軸に垂直な方向の屈折率):A
    異常光屈折率(光軸方向の屈折率):B(ただしA>B)
    厚さ:Dj =式(#1)の値の±K1 %以内の範囲
    式(#1):a×(b−g)/g/(A−P)×dj
    光軸のティルト角:βj =式(#2)の値の±K2 %以内の範囲
    式(#2):arccos√{A2 ×(B2 −P2 )/P2 /(B2 −A2 )}
    光軸の方位:Φj =φj の±K3 %以内の範囲
    ただし、g2 =a2 ×cos2αj +b2 ×sin2αj
    P:次式で表される方程式の解
    (A+B)×(B2 −P2 )/(A−P)=A2 ×B2 ×(g+b)×(g2−a2 )/a2 /g2 /(g−b)
    1 =20、K2 =20、K3 =20
  2. 前記液晶層の平均的なティルト角αavを下記式で表される同液晶層の屈折角θo (単位:deg.)に対し、θo <αav<90−θo の範囲としてなることを特徴とする請求項1記載の液晶ディスプレイ。

    θo =arcsin{(ni /nLC)×sin Θi
    i :空気の屈折率、nLC:液晶層の屈折率(=(n1 +n2 )/2、n1 :液晶分子長軸方向の屈折率、n2 :液晶分子短軸方向の屈折率)、Θi :設計最大入射角
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