JP2008019678A - 低温岩盤内タンク施設の施工方法 - Google Patents

低温岩盤内タンク施設の施工方法 Download PDF

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【課題】メンブレン式の低温岩盤内タンク施設を対象としてその施工を充分に合理化し、構造的な安定性や信頼性も充分に向上させることができる有効適切な施工方法を提供する。
【解決手段】空洞3内からその周囲岩盤に凍結ボーリング孔5を穿孔し、その先端部の周囲岩盤を凍結させることによって、空洞を取り囲む凍結領域Aを形成するとともに該凍結領域Aと空洞との間には非凍結領域Bを確保する。非凍結領域内から地下水の排水を行って不飽和状態とした後、空洞内面にメンブレン材による覆工を設ける。地表より作業斜坑2を設けて、その先端部から空洞3を先上がり勾配のトンネル状に施工しつつ、切羽後方にて凍結ボーリング孔5を穿孔し、非凍結領域Bを残してその外側に凍結領域Aを形成し、空洞の先端部にも同様に凍結領域を形成する。空洞内に流入した地下水を後方に自然流下させて集水し排水する。
【選択図】図1

Description

本発明は、岩盤内に掘削した空洞を低温流体を貯蔵するための貯槽とする構造の低温岩盤内タンク施設の施工方法に関する。
この種の低温岩盤内タンク施設は、安定した岩盤内に大規模な空洞を掘削し、その空洞を貯槽(タンク)としてLPGやLNG、DME(ジメチルエーテル)等の低温液化ガス、あるいはその他の低温液体や低温気体を貯蔵するための施設であって、空洞の内面に設ける覆工の構造によって特許文献1に示されているような所謂「凍結式」のものと、特許文献2に示されているような所謂「メンブレン式」のものに大別される。
凍結式の低温岩盤内タンク施設は、貯蔵物が氷点以下の低温であることから貯槽周囲に存する地下水が自ずと凍結してしまって貯槽周囲に安定な凍結領域が形成され、したがって岩盤に多少の亀裂や間隙があっても貯槽の気密性や液密性が自ずと安定に確保されることが期待できることから、空洞の内面に吹き付けコンクリートとロックボルト程度の簡易な支保を設けるだけに留めるものであって、格別のライニング材や大がかりな覆工を設ける必要がないことから構造が簡略であって建設コストを抑えることができるものである。この凍結式は、LNG(沸点−162℃)のように貯蔵温度が極めて低いと岩盤に温度クラックが発生するため、低温岩盤貯蔵が困難になるが、貯蔵温度が−60℃〜−80°C程度より高い場合は温度クラックが発生しないといわれており、DME(沸点−25℃)やLPG(沸点−42℃)のような比較的貯蔵温度が高い燃料の場合には好適に採用可能であるとされている。
それに対し、メンブレン式の低温岩盤内タンク施設は、LNGのように貯蔵温度がさらに低温である場合に適用するものとして提案されたもので、貯槽として要求される気密性と液密性をメンブレン材により確保するというものである。この場合、具体的には空洞の内側に覆工コンクリートと断熱材とメンブレン材とによる3層構造の躯体を形成することが提案されており、したがって凍結式のものに比べて構造が複雑にはなるものの岩盤の影響を受け難いものとなるし、凍結式の場合と同様にいずれは貯槽の外側に凍結領域が形成されてそれが二次的なバリアになるとも考えられることから、信頼性や安定性の点ではより有利であるとされている。
特開2005−195110号公報 特開平7−54366号公報
ところで、凍結式の低温岩盤内タンク施設は運用後には貯槽周囲に良好な凍結領域が確実に形成されなければならないことから、貯槽としての空洞を掘削する際にもその周囲岩盤に常に地下水が飽和状態で存在していることが必要である。すなわち、空洞を掘削するに際して周囲岩盤の地下水位が低下して一時的にでも不飽和状態になってしまうと、その後に地下水位を回復させたとしても完全な飽和状態に回復させることは困難であり、そのために運用後においても貯槽周囲に良好な凍結領域が形成されないことも想定され、この種の施設に要求される信頼性や安全性の点で問題を残す懸念があるためである。
そのため、凍結式の低温岩盤内タンク施設の施工に際しては、必要に応じて貯槽としての空洞を掘削するに先立ってその上方に大規模な注水トンネルや注水ボーリング孔を先行施工し、そこから空洞掘削領域の周囲岩盤に対して人工的な地下水涵養としての多量の注水を連続的に行うことによって周囲岩盤を常に飽和状態に維持しつつ空洞を掘削する場合もあり、そのために多大な手間とコストを要するものであった。
一方、メンブレン式の低温岩盤内タンク施設では、逆に施工途中においては空洞周囲の地下水位を低下させて周囲をドライとして掘削を行うことが有利である。すなわち、メンブレン式の場合には地中に掘削した空洞内に覆工としての躯体を施工するのであるが、そのような施工を地下水位以深の岩盤内で行うことは、多量の地下水流入が生じるばかりでなく施工途中の覆工材、特にメンブレン材に対して地下水圧が外圧として作用してしまうことから、著しく困難である。
したがって、メンブレン式の低温岩盤内タンク施設の施工に際しては、通常の土中工事の場合と同様に周囲岩盤から地下水を排水して地下水位を低下させることにより、施工領域をドライとして空洞を掘削し覆工を施工する必要がある。そして、そのためには空洞を掘削するべき領域の下方に集水および排水のための大規模な排水トンネルや排水ボーリング孔を先行施工し、そこから地下水を多量に汲み上げて地下水位を低下させて空洞周囲をドライに維持する必要があり、そのために大規模な排水工法を実施するために多大な手間とコストを要する。しかも、そのような工法によっても岩盤状況によっては必ずしも充分にドライにできないことも想定され、その場合には覆工時に地下水圧が作用して施工性が良くないばかりか施工品質に悪影響が及ぶ懸念がある。
また、メンブレン式の場合においても、貯槽完成後に周囲岩盤からの排水を中止することによりいずれは地下水位が回復し、したがって運用後には貯槽周囲に凍結領域が形成されてそれが二次バリアとして機能するとも考えられるが、上述したように施工中には周囲岩盤が不飽和化されることから良好な凍結領域が形成される保証はなく、そのような凍結領域には二次バリアとして充分な機能を期待できないことも想定されるから、それを見越して覆工の設計を行う必要がある。
さらに、貯槽を完成させた後には運用を開始するに先だって液体窒素等によるプレクーリングを行って貯槽自体を低温とし、かつ周囲岩盤を予め凍結させて二次バリアとしての凍結領域を形成することが好ましいとされてはいるが、プレクーリングにより周囲岩盤が凍結されていく際の挙動は充分に解明されているとはいえず、上記のように良好な凍結領域が形成される保証がないばかりか、プレクーリングに起因して生じることが想定される凍結膨張が貯槽に対して悪影響を及ぼしたり、凍結膨張により周囲岩盤に異常なクラックが生じるような懸念も完全には否定できず、構造的な安定性や信頼性を確保するためにはプレクーリングの悪影響を可及的に排除する必要があると考えられている。
以上のような事情に鑑み、本発明は特にメンブレン式の低温岩盤内タンク施設を対象としてその施工を充分に合理化でき、かつプレクーリングの悪影響を排除して構造的な安定性や信頼性も充分に向上させることができる有効適切な施工方法を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、岩盤内に掘削した空洞の内面にメンブレン材による覆工を設けて低温流体を貯蔵するための貯槽とする構造の低温岩盤内タンク施設を施工する方法であって、空洞内からその周囲岩盤に凍結ボーリング孔を穿孔し、該凍結ボーリング孔の先端部の周囲岩盤を凍結させることによって、空洞を取り囲む凍結領域を形成するとともに該凍結領域と空洞との間には非凍結領域を確保し、該非凍結領域内から地下水の排水を行って不飽和状態とした後、空洞内面にメンブレン材による覆工を設けて貯槽を完成させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、地表より作業斜坑を設けてその先端部から空洞の掘進を開始して空洞を先上がり勾配のトンネル状に施工していきつつ、切羽後方にて周囲岩盤に対する凍結ボーリング孔の穿孔と該凍結ボーリング孔の先端部の周囲岩盤に対する凍結領域の形成を実施していき、施工するべき空洞の先端部まで掘進した時点でその前方に対して凍結ボーリング孔を穿孔して該凍結ボーリング孔の先端部の周囲岩盤への凍結領域の形成を行い、上記工程中においては周囲岩盤から空洞内に流入してくる地下水を後方に自然流下させて集水し排水するとともに、前記凍結領域を形成した後はその内側の非凍結領域から空洞内に流入してくる地下水を同様に排水して該非凍結領域内を不飽和状態とし、しかる後に、空洞内面へのメンブレン材による覆工を実施することを特徴とする。
本発明の施工方法によれば、空洞の周囲に凍結領域を形成するとともにその内側には非凍結領域を残し、その非凍結領域から排水を行って非凍結領域のみを限定的に不飽和状態とするので、非凍結領域を容易にかつ確実に不飽和化でき、そこへのメンブレン材による覆工工程を地下水圧を受けることなく支障なく実施することができ、施工性と施工品質を充分に確保することができる。
また、非凍結領域のみから限定的に排水すれば良く、在来の排水工法による場合のように空洞周囲の岩盤全体の地下水位を空洞以深まで下げる必要がないから、大規模な排水トンネルや排水ボーリング孔は不要であるし、総排水量を大幅に削減することができ、在来の排水工法による場合に比べて大幅な工期短縮と工費削減を図ることができる。
さらに、貯槽完成後のプレクーリングにより凍結領域およびその外側には二次バリアとして機能する良好な凍結領域が形成されるとともに、施工中に不飽和化された非凍結領域では充分な凍結が期待できないことから凍結膨張による貯槽への悪影響を回避でき、したがって総合的には施設全体の安全性と信頼性を充分に高めることができる。
特に、地表から作業斜坑を設けてその先端からトンネル状の空洞を先上がり勾配で掘進していきつつ、それに後追いして凍結工程を実施していくこととすれば、大規模な空洞の施工を容易に行い得るし、施工中に空洞内に流入する地下水を空洞内を後方に自然流下させて合理的に集水し排水することができ、極めて施工性に優れる。
図1〜図2に本発明の実施形態を示す。本実施形態では、図示しているように、岩盤内の地下水面以深にメンブレン式の貯槽1を施工するに際して、まず地表より作業斜坑2を掘削し、その先端部から掘進を開始してトンネル状の空洞3を掘削していく。
その際、掘進はやや先上がり勾配で行うとともに、掘進開始地点付近には集水ピット4を設けておいて、以降の工程中に空洞3内に流入した地下水が空洞3内を自然流下して集水ピット4に自ずと集水されるようにしておき、集水ピット4に集水した地下水を作業斜坑2を通して地表に排水することとする。
空洞3の掘進に後追いして、切羽後方においては空洞3内から周囲岩盤に対して多数の凍結ボーリング孔5を斜め前方に向けて穿孔し、その内部にたとえば−20℃〜−30℃程度の冷媒を循環供給することにより、空洞3の周囲岩盤を凍結させていく。
その際、空洞3の周囲岩盤全体をそのまま凍結させるのではなく、図示しているように凍結ボーリング孔5の先端部側のみを凍結させて基端部側に対しては凍結を行わず、それにより凍結ボーリング孔5の先端部側に凍結領域Aを形成するとともにその内側には非凍結領域Bを敢えて残すこととする。そのように非凍結領域Bを残しつつその外側にのみ凍結領域Aを形成する工程は、凍結ボーリング孔5の基端部の内側に断熱材6による保孔を行うことで容易にかつ確実に行うことができる。
なお、凍結領域Aおよび非凍結領域Bの厚さは、貯蔵対象の低温流体の種類や貯蔵温度、岩盤の状況、空洞3の大きさ、その他の諸条件を考慮して適宜設定すれば良い。
上記のようにして、空洞3の掘進工程と、それに後追いしつつ非凍結領域Bを残しながら凍結領域Aを形成していく凍結工程とを実施していき、施工するべき空洞3の先端部まで掘進したら、空洞3の前方に対しても同様に凍結工程を実施することにより、空洞3全体を凍結領域Aにより取り囲み、かつその凍結領域Aと空洞3との間には非凍結領域Bを確保する。
以上の工程中においては、凍結領域Aが空洞3全体を取り囲むように完全に形成されるまでは周囲岩盤から空洞3内に地下水が流入してくるので、上述したようにその地下水を後方に自然流下させて集水ピット4に集水し排水する。
凍結領域Aが完全に形成された後は、凍結領域Aによる遮水性が確保されてその内側への地下水の流入は自ずと阻止され、したがって空洞3への地下水流入量は格段に減少する。そして、凍結領域Aの内側の非凍結領域B内に残された地下水が排水されるまでそのまま排水を継続すれば、非凍結領域Bは自ずと不飽和状態となり、図2に示すように集水ピット4の周囲の僅かな領域を残して非凍結領域B全体が充分にドライな状態となる。
そこで、空洞3内面にメンブレン材による覆工を行う。具体的には、図示は省略したが、空洞3内面に覆工コンクリートを形成し、その上に断熱材を取り付け、さらにその上にメンブレン材を取り付けることによって3層構造の躯体を施工する工程を実施し、それにより低温流体の貯槽1として必要な気密性と液密性を確保する。
なお、上記の覆工工程を開始するに先立って、あるいはその覆工工程を実施しながら、上記の凍結工程を適宜の時点で一斉にあるいは順次終了すれば良いが、いずれにしても覆工が完成するまでは非凍結領域Bをドライな状態に確保しておく必要があるので、それまでは凍結領域Aの融解が進行しないように凍結工程の終了のタイミングは覆工工程との関連により適切に決定すれば良い。
上記の工程を実施しながら、また、それに並行して所望の関連諸工事を実施して貯槽1および施設全体を完成させ、貯槽1周囲に対するプレクーリングを実施した後、運用を開始する。
本実施形態の施工方法によれば、空洞3の周囲を取り囲むように凍結領域Aを形成するとともにその内側には非凍結領域Bを残して、その非凍結領域Bのみを限定的に不飽和化するので、非凍結領域Bを容易にかつ確実にドライにした状態で覆工を行うことができ、したがってメンブレン材による覆工工程を地下水圧を受けることなく支障なく実施することができ、施工性と施工品質を充分に確保することができる。
また、在来の排水工法による場合のように空洞3周囲の岩盤全体の地下水位を空洞3以深まで下げる必要がないことから、そのための大規模な排水トンネルや排水ボーリング孔を不要とできるし、総排水量を大幅に削減することができ、在来の排水工法による場合に比べて大幅な工期短縮と工費削減を図ることができる。
しかも、本実施形態では、空洞3の掘進工程や凍結領域Aの形成工程の段階での排水や非凍結領域Bを不飽和化するための排水をいずれも空洞3を通して行うようにしており、そのために空洞3を先上がり勾配として掘進して流入した地下水を自ずと後方まで自然流下させるようにしており、それにより何等格別の排水手段を必要とせずに極めて合理的にかつ容易に排水を行うことができるものとなっている。
さらに、本実施形態により施工された貯槽1では、運用開始前にプレクーリングが実施されても、施工中に既に不飽和化されている非凍結領域Bに対しては二次バリアとして機能するような良好な凍結領域の形成は期待できないが、その反面、非凍結領域Bが凍結する場合には懸念される凍結膨張による悪影響が貯槽1に直接及ぶ懸念もないから、その点では運用後の安全性と信頼性を確保するうえで有利である。勿論、非凍結領域Bの外側の凍結領域Aやさらにその外側の岩盤は、施工中においても飽和状態が維持されているからそこには良好な二次バリアが自ずと形成されることになり、以上のことから総合的には施設全体の安全性と信頼性を充分に確保することができる。
なお、非凍結領域Bを設けることなく空洞3の周囲全体をそのまま凍結させて空洞3全体を凍結領域Aによって直接的に取り囲んでしまうことも考えられようが、そのようなことは好ましくない。すなわち、その場合には覆工を凍結岩盤の表面に対して直接的に設けることになるから、凍結領域Aにおける凍結膨張等の悪影響が覆工に直接的に及んでしまうことが想定されるばかりでなく、凍結岩盤の表面に対する覆工の施工は必ずしも容易に行えることではないし施工品質確保の点でも現実的ではなく、本発明のように凍結領域Aの内側には所定厚みの非凍結領域Bを必ず設け、それを不飽和層としてドライな状態で施工すべきである。
以上で本発明の一実施形態を説明したが、上記実施形態はあくまで好適な一例に過ぎず、本発明は空洞の周囲に非凍結領域Bを残してその外側に凍結領域Aを形成し、非凍結領域Bのみを限定的に不飽和化してそこにメンブレン材による覆工を設ける限りにおいて、具体的な工程や細部の構造については、施工するべき貯槽の形態や全体の規模、その他の諸条件を考慮して適宜の設計的変更を行えば良い。
たとえば、上記実施形態は大規模なトンネル状の空洞3を貯槽1とするものであることから、その空洞3を掘進しつつその外側に非凍結領域Bを残しつつ全体として筒状をなすような凍結領域Aを順次形成していくものとしたが、仮に比較的小規模の球状やドーム状の空洞を貯槽とするような場合には、空洞全体を一括して掘削した後、その外側を取り囲むようにして非凍結領域Bと凍結領域Aとを形成すれば良い。
また、上記実施形態ではトンネル状の空洞3を先上がり勾配で掘進することにより、空洞3内に流入した地下水を自然流下させて集水ピット4に集水して排水するようにしたが、必ずしもそうすることはなく、適宜の排水設備を設けて機械的に集水し排水することでも勿論良い。
さらに、凍結領域Aを形成するための工法や具体的な工程も、空洞との間に非凍結領域Bを残しつつ凍結領域Aを形成できるものであれば任意の工法や工程が採用可能であり、貯槽としての空洞の規模や形態、岩盤状況等の諸条件を考慮して最適な工法や工程を適宜選択して実施すれば良い。
本発明の施工方法の実施形態を示す縦断面図である。 同、拡大横断面図(図1におけるII−II線視)である。
符号の説明
A 凍結領域
B 非凍結領域
1 貯槽
2 作業斜坑
3 空洞
4 集水ピット
5 凍結ボーリング孔
6 断熱材

Claims (2)

  1. 岩盤内に掘削した空洞の内面にメンブレン材による覆工を設けて低温流体を貯蔵するための貯槽とする構造の低温岩盤内タンク施設を施工する方法であって、
    空洞内からその周囲岩盤に凍結ボーリング孔を穿孔し、該凍結ボーリング孔の先端部の周囲岩盤を凍結させることによって、空洞を取り囲む凍結領域を形成するとともに該凍結領域と空洞との間には非凍結領域を確保し、
    該非凍結領域内から地下水の排水を行って不飽和状態とした後、空洞内面にメンブレン材による覆工を設けて貯槽を完成させることを特徴とする低温岩盤内タンク施設の施工方法。
  2. 請求項1記載の低温岩盤内タンク施設の施工方法であって、
    地表より作業斜坑を設けてその先端部から空洞の掘進を開始して空洞を先上がり勾配のトンネル状に施工していきつつ、
    切羽後方にて周囲岩盤に対する凍結ボーリング孔の穿孔と該凍結ボーリング孔の先端部の周囲岩盤に対する凍結領域の形成を実施していき、
    施工するべき空洞の先端部まで掘進した時点でその前方に対して凍結ボーリング孔を穿孔して該凍結ボーリング孔の先端部の周囲岩盤への凍結領域の形成を行い、
    上記工程中においては周囲岩盤から空洞内に流入してくる地下水を後方に自然流下させて集水し排水するとともに、
    前記凍結領域を形成した後はその内側の非凍結領域から空洞内に流入してくる地下水を同様に排水して該非凍結領域内を不飽和状態とし、
    しかる後に、空洞内面へのメンブレン材による覆工を実施することを特徴とする低温岩盤内タンク施設の施工方法。
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