JP2008015941A - プログラム調整装置およびプログラム調整方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ターゲットプログラム3を主記憶装置に読み込ませ、キャッシュライン情報生成部5aが構成されるために、キャッシュ性能情報6bとともに、キャッシュライン上のターゲットプログラム3の関数におけるメモリアドレス情報とシンボル情報とを有するキャッシュライン情報6aが表示される。これにより、キャッシュコンフリクトを生じさせている関数を容易に特定でき、同一のキャッシュラインを共有しないようにそのような関数をリンクオプションで再配置することができ、キャッシュミスを削減することができる。
【選択図】図1
Description
図16は、従来のプログラム調整の処理手順を示したフローチャートである。
[ステップS1] プロジェクトが作成され、ソースプログラムが編集される。
[ステップS3] ソースプログラムがコンパイル、アセンブル、リンクなどのビルドによってターゲットプログラムに変換される。
[ステップS8] メインメモリに読み込まれるとCPUによってターゲットプログラムのキャッシュ性能情報(キャッシュヒット数およびキャッシュミス数)の測定が実行される。
[ステップS11] キャッシュ性能情報がGUI(Graphical User Interface)で表示される。
[ステップS14] ステップS9で得られたキャッシュ性能情報を参照して、プログラム中のロジックの変更、外部アクセスの局所性の構成、キャッシュへの事前配置措置、コンパイラなどのビルドオプションの調整などが行われる。調整後、ステップS3に戻って再度ステップS3からステップS11を経て、ステップS13にてプログラムが十分な性能を有するか否かが判断され、十分な性能があれば、ステップS15に進む。
キャッシュミスを改善するために、例えば、C言語のようなプログラムの調整を行う場合、キャッシュミスから特定の関数のロジックやキャッシュメモリ上の配置を最適化する必要があるが、従来のプログラム調整の方法では、キャッシュミス数などは表示されるが、同じキャッシュラインを共有する他の関数や変数への影響が見えない。このため、関数同士や変数同士のキャッシュライン上から追い出し合い(キャッシュコンフリクト)が発生しても原因となる関数や変数の特定が難しいという問題があった。
本発明は、キャッシュメモリを搭載したコンピュータ用のアプリケーションプログラムについて、キャッシュライン情報およびキャッシュ性能情報を表示させ、その情報をもとに、プログラムの調整を行う。このようなプログラムの調整を行うことによって、キャッシュミスを削減させ、メモリ使用効率の向上が実現できる。
本発明に係るプログラム調整の処理手順は、ビルド部2、メモリロード部4、キャッシュライン情報生成部5a、キャッシュ性能情報生成部5b、キャッシュ情報統合部7およびキャッシュ情報表示部9より構成されている。
ターゲットプログラム3がメモリロード部4により、メインメモリに読み込まれ、開発環境に認識される。開発環境に認識されることによって、キャッシュライン情報生成部5aによりシンボル情報とメモリアドレス情報とを有するキャッシュライン情報6aが生成され、キャッシュ性能情報生成部5bにより、ターゲットプログラム3に関するキャッシュヒット数とキャッシュミス数を有するキャッシュ性能情報6bが生成される。
キャッシュ情報表示部9において、キャッシュ情報8が、例えばGUIで表示される。
図2に示すように、プログラム調整装置300は、CPU301によって、装置全体が制御されている。CPU301には、バス304を介してRAM(Random Access Memory)302、キャッシュメモリ302a、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)303、モニタ310が接続されたグラフィック処理装置307、マウス308およびキーボード309が接続された入力インタフェース306および通信インタフェース305が接続されている。このようなハードウェア構成によって、本発明のプログラム調整の処理手順が実行され、プログラム調整装置300を実現することができる。
図3は、第1の実施の形態の処理手順を示したフローチャートである。
第1の実施の形態に係るプログラム調整は、本発明の原理にて説明したように、プログラム調整の処理手順をコンピュータに実行させることにより、コンピュータはプログラム調整の処理手順を実行し、プログラム調整装置として機能する。
第1の実施の形態のプログラム調整の処理手順は、図16に示す従来のプログラム調整の処理手順のステップS4のターゲットロードのあとに、ステップS5のシンボル情報抽出、ステップS6のメモリアドレス情報抽出およびステップS7のキャッシュライン情報生成、そして、ステップS9のキャッシュ性能情報取得のあとに、ステップS10のキャッシュ性能情報マージ、およびステップS11のキャッシュ性能情報表示のあとに、ステップS12のキャッシュライン情報表示が新たに具備されている。
[ステップS1] プロジェクトが作成され、ソースプログラムが編集される。
[ステップS3] ソースプログラムがコンパイル、アセンブル、リンクなどのビルドによってターゲットプログラムに変換される。
[ステップS5] ターゲットプログラムが読み込まれることによって、開発環境にシンボル情報およびメモリアドレス情報が認識される。そして、認識されたシンボル情報が抽出される。
[ステップS7] ターゲットプログラムのどの関数がどのキャッシュラインにコピーされるのかを知るために、シンボル情報とメモリアドレス情報を有するキャッシュライン情報が計算されてテーブル管理される。
[ステップS10] キャッシュライン情報とキャッシュ性能情報とが統合されて、1つのテーブルにして管理する。
[ステップS12] キャッシュライン情報をGUIで表示させる。
[ステップS13] 表示されたキャッシュライン情報およびキャッシュ性能情報から、プログラムが十分な性能を有するか否かが判断される。十分な性能に至っていない場合は、ステップS14に進む。
図4〜図6は、第1の実施の形態による内部データのイメージ図、図7は、第1の実施の形態によるメモリウィンドウ中にキャッシュイメージが表示されたGUIのイメージ図である。
以上のような処理手順を経ることによって、ターゲットプログラムにおいて、キャッシュライン上にコピーされる関数を容易に表示することができる。このため、キャッシュコンフリクトを生じさせている関数や変数を容易に特定でき、そのような関数や変数が同一のキャッシュラインを共有しないようにリンクオプションで再配置することができ、キャッシュミスを削減することができ、キャッシュメモリの使用効率を向上させることが可能となる。
図8は、第2の実施の形態の処理手順を示したフローチャートである。
第1の実施の形態ではメインメモリ上のターゲットプログラムの関数と、キャッシュラインとの対応に関する情報を表示できるようにしたのに対し、第2の実施の形態では、複数の関数および変数が、同一のキャッシュラインを共有している情報について強調表示されるようにした。これを実現するために、ステップS7のキャッシュライン情報生成に代わってステップS7aのキャッシュライン共有情報生成を設けた。
以上のような第2の実施の形態のプログラム調整の処理手順が、以下のようなステップに沿って実行される。
[ステップS2] ソースプログラム中に測定範囲が、必要に応じて設定される。
[ステップS3] ソースプログラムがコンパイル、アセンブル、リンクなどのビルドによってターゲットプログラムに変換される。
[ステップS5] ターゲットプログラムが読み込まれることによって、開発環境にシンボル情報およびメモリアドレス情報が認識される。そして、認識されたシンボル情報が抽出される。
[ステップS7a] ターゲットプログラムのどの関数がどのキャッシュラインにコピーされるのかを知るために、シンボル情報とメモリアドレス情報を有するキャッシュライン情報が計算されてテーブル管理される。各キャッシュラインを共有する関数が判別され、後にGUIで強調表示される。
[ステップS10] キャッシュライン情報とキャッシュ性能情報とが統合されて、1つのテーブルにして管理する。
[ステップS12] キャッシュライン情報をGUIで表示させる。
[ステップS13] 表示されたキャッシュライン情報およびキャッシュ性能情報から、プログラムが十分な性能を有するか否かが判断される。十分な性能に至っていない場合は、ステップS14に進む。
図9〜図11は、第2の実施の形態による内部データのイメージ図、図12は、第2の実施の形態によるメモリウィンドウ中にキャッシュイメージが表示されたGUIのイメージ図である。
図13は、第3の実施の形態の処理手順を示したフローチャートである。
第1の実施の形態ではメインメモリ上のターゲットプログラムの関数と、キャッシュラインとの対応に関する情報を表示できるようにして、さらに第2の実施の形態ではターゲットプログラムの関数が同一のキャッシュラインを共有している情報が強調して表示されるようにした。第3の実施の形態では、第2の実施の形態に対して、ステップS14の調整手段に代わってステップS14aの配置調整手段、ステップS14bのアドレス計算手段、ステップS14cのリンカオプション生成手段を設けることで最適なリンカオプションができるようにした。
以上のような第3の実施の形態のプログラム調整の処理手順が、以下のようなステップに沿って実行される。
[ステップS2] ソースプログラム中に測定範囲が、必要に応じて設定される。
[ステップS3] ソースプログラムがコンパイル、アセンブル、リンクなどのビルドによってターゲットプログラムに変換される。
[ステップS5] ターゲットプログラムが読み込まれることによって、開発環境にシンボル情報およびメモリアドレス情報が認識される。そして、認識されたシンボル情報が抽出される。
[ステップS7a] ターゲットプログラムのどの関数がどのキャッシュラインにコピーされるのかを知るために、シンボル情報とメモリアドレス情報を有するキャッシュライン情報が計算されてテーブル管理される。各キャッシュラインを共有する関数が判別され、後にGUIで強調表示される。
[ステップS10] キャッシュライン情報とキャッシュ性能情報とが統合されて、1つのテーブルにして管理する。
[ステップS12] キャッシュライン情報をGUIで表示させる。
[ステップS13] 表示されたキャッシュライン情報およびキャッシュ性能情報から、プログラムが十分な性能を有するか否かが判断される。十分な性能に至っていない場合は、ステップS14aに進む。
[ステップS14b] 配置調整後の配置に対して、境界整合を計算し、再配置後のアドレスを計算し、表示する。
図14は、第3の実施の形態によってメモリウィンドウ中にキャッシュイメージを表示したGUIのイメージ図、図15は、第3の実施の形態によってメモリウィンドウ中に再配置後のキャッシュイメージを表示したGUIのイメージ図である。
この統合された内部データイメージがGUIによって、図14に示すようにメモリウィンドウイメージ9b中にキャッシュイメージ9aとして表示される。このとき、同一のline_0を共有している関数の情報について強調表示される(図14中では、点線で囲まれている。)。
以上のような処理手順を経ることによって、ターゲットプログラムにおいて、キャッシュライン上にコピーされる関数を容易に表示することができる。このため、キャッシュコンフリクトを生じさせている関数や変数を容易に特定でき、そのような関数や変数が同一のキャッシュラインを共有しないようにリンクオプションで再配置することができ、キャッシュミスを削減することができ、キャッシュメモリの使用効率を向上させることが可能となる。
2 ビルド部
3 ターゲットプログラム
4 メモリロード部
5a キャッシュライン情報生成部
5b キャッシュ性能情報生成部
6a キャッシュライン情報
6b キャッシュ性能情報
7 キャッシュ情報統合部
8 キャッシュ情報
9 キャッシュ情報表示部
Claims (10)
- キャッシュの情報を管理し、調整を行うプログラム調整装置において、
受信したソースプログラムをビルドによりターゲットプログラムに変換させるビルド部と、
前記ターゲットプログラムを主記憶装置に読み込ませるメモリロード部と、
前記ターゲットプログラムのシンボル情報とメモリアドレス情報とを有するキャッシュライン情報を生成させるキャッシュライン情報生成部と、
前記ターゲットプログラムのキャッシュヒット数とキャッシュミス数とを有するキャッシュ性能情報を生成させるキャッシュ性能情報生成部と、
前記キャッシュライン情報と前記キャッシュ性能情報とを統合させ、キャッシュ情報を生成させるキャッシュ情報統合部と、
前記キャッシュ情報を表示させるキャッシュ情報表示部と、
を有することを特徴とするプログラム調整装置。 - 前記キャッシュライン情報生成部により、前記キャッシュライン情報とともに、同一のキャッシュラインを共有する前記ターゲットプログラムの関数が判別され、前記キャッシュ情報表示部にて、前記キャッシュ情報とともに、前記判別された前記関数が表示されることを特徴とする請求項1記載のプログラム調整装置。
- 前記判別された前記関数と前記キャッシュ情報を用いて、前記関数を再配置する配置調整部と、前記再配置後のアドレスを計算するアドレス計算部と、前記再配置後の配置にリンカオプションを生成するリンカオプション生成部とを有することを特徴とする請求項2記載のプログラム調整装置。
- 前記再配置にドラッグアンドドロップまたは規定のアルゴリズムを用いることを特徴とする請求項3記載のプログラム調整装置。
- 前記関数が、着色されて表示されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のプログラム調整装置。
- キャッシュの情報を管理し、調整を行うプログラム調整方法において、
受信したソースプログラムをビルドによりターゲットプログラムに変換させるビルド工程と、
前記ターゲットプログラムを主記憶装置に読み込ませるメモリロード工程と、
前記ターゲットプログラムのシンボル情報とメモリアドレス情報とを有するキャッシュライン情報を生成させるキャッシュライン情報生成工程と、
前記ターゲットプログラムのキャッシュヒット数とキャッシュミス数とを有するキャッシュ性能情報を生成させるキャッシュ性能情報生成工程と、
前記キャッシュライン情報と前記キャッシュ性能情報とを統合させ、キャッシュ情報を生成させるキャッシュ情報統合工程と、
前記キャッシュ情報を表示させるキャッシュ情報表示工程と、
を有することを特徴とするプログラム調整方法。 - 前記キャッシュライン情報生成工程により、前記キャッシュライン情報とともに、同一のキャッシュラインを共有する前記ターゲットプログラムの関数が判別され、前記キャッシュ情報表示工程にて、前記キャッシュ情報とともに、前記判別された前記関数が表示されることを特徴とする請求項6記載のプログラム調整方法。
- 前記判別された前記関数と前記キャッシュ情報を用いて、前記関数を再配置する配置調整工程と、前記再配置後のアドレスを計算するアドレス計算工程と、前記再配置後の配置にリンカオプションを生成するリンカオプション生成工程とを有することを特徴とする請求項7記載のプログラム調整方法。
- 前記再配置にドラッグアンドドロップまたは規定のアルゴリズムを用いることを特徴とする請求項8記載のプログラム調整方法。
- 前記関数が、着色されて表示されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のプログラム調整方法。
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