JP2008015161A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】横電界によって微粒子を移動させて透過率を変調する表示法が提案されていたが、表示セルの構成において難点を有していたため明るさ、コントラストなどの表示性能において満足できる状況ではなく、製造プロセスにおいても問題を有していた
【解決手段】光軸と垂直方向の横電界で微粒子を移動させ、分散状態の粒子量を可変にして光学的透過性を変化させる新規なセル構成と駆動モードによって表示性能を顕著に向上でき、併せて製造法簡易化、パネル構成の簡略化がはかれ、フルカラー電子ペーパのほか種々のパネルへの適用が可能になった。
【選択図】図10

Description

本発明は、液体またはガス体に分散された微粒子の横電界による移動によって光透過性を変調することを特徴とした電子ペーパに適した表示装置に関するものである。
透明液体に分散された微粒子を表示面に対して水平方向に移動集積させることによって光線透過性を変化させる横電界方式粒子移動表示法が提案されている(特許文献1〜7)。その構成は図1に示す通り、透明カウンター電極3を設けた透明基板1と、コレクト電極4を設けた基板2との間に微粒子分散系が挟まれており、電極3と電極4間に電圧を印加してカウンター電極3上に堆積させるか、面積の小さいコレクト電極4上に堆積させるかによってセルの光透過率を変えることを特徴としている。すなわち微粒子が黒色光吸収性の場合(A)では暗状態、(B)では明状態になる。
他の構成は図2に示されている。ここでは一対の電極は同一基板上にあり、図1と同様面積の大きい透明カウンター電極に粒子を堆積させた時暗状態、コレクト電極4に堆積させた時明状態となる。
特開昭49−24695公報 USP5,745,094 特開平9−211499 特開2001−201770 特開2004−20818 特表2005−500572 特開2002−333643
従来の横電界方式粒子移動表示法は図1および図2に示される通り、面積の異なる一対の電極上に微粒子を堆積させてその面積の違いによって光線透過率を変えるものであったため、図1では暗状態は良好であっても明状態はコレクト電極上に堆積した粒子によって遮られる分が犠牲になっており、図2においてはコレクト電極4が不透明であっても、カウンタ電極とコレクト電極間の隙間から漏れる光が暗状態を悪化させ、明状態は不透明なコレクト電極で遮られる分が犠牲になっていた。さらにいずれの場合も面積の大きいカウンター電極
には透明電極が用いられている点、表示の明るさ、装置の信頼性、装置のコストなどの面で好ましいものではなかった。すなわち横電界方式粒子移動表示法は表示にメモリ性を有することや表示が明るいなどの特徴からバッテリで動作させる電子ペーパに好適と見なされプラスチック基板で構成することが期待されている。しかしながら従来の構成ではプラスチックフィルム上に透明導電膜を設ける必要があり、(1)クラックやハクリが入り易く信頼性に難点があること。(2)透明電極といえどもある程度の光吸収は避けられず、特に多層で構成するカラー表示では透明電極での光ロスは極めて大きくなり、表示の明るさを減じるという致命的難点がある(3)透明電極は金属電極にくらべて面積電気抵抗が高いから高精細のX−Yマトリクスパネルを製造する場合など電極配線まで透明電極で構成することは出来ず、透明電極形成という余分のプロセスを必要とするため製造コストをアップさせる要因となる などの問題点を抱えていた。
更に、従来の横電界方式粒子移動表示法の難点は用いる分散系の微粒子の帯電極性は単一でなければならないことである。図1および図2を見て容易に想像できる通りもしも微粒子が正帯電、負帯電のものが混在しているとどちらの電極にも堆積してしまい、白色度ならびにコントラストを甚だしく悪化させてしまう。従って使用できる分散系は粒子が単一極性になるように厳密に管理されなければならないという制約があった。
本発明では従来同様横電界を用いるものであるが、粒子を電極上に強制的に堆積させるのではなく、セル中に分散している粒子の量をコントロールするという発想に立つことによって従来の諸種の課題を解決したものである。本願の構成ではカウンター電極やコレクト電極に強制的に粒子を堆積させる必要はなく、従ってこれら透明ないし不透明の面状電極を必要としない。すなわち新規な駆動モードに基づくものであって、粒子の分散状態を最大の不透明状態とし、粒子をセル端に集積させてセル中の粒子分散量を減ずることによって明状態を実現するものである故に、電極の形状に関しては線状でも点状でもよく透明電極を不要とすることに成功したものである。
受動型表示装置に於て開口率というのは重要なパラメータの1つであり特に反射型表示装置では開口率を最大化することが明るい表示を得るための必須用件となるが、本発明の構成によって最大の開口率の達成が可能となった。
本発明の表示装置は図3Aに原理図として示す通り、少なくとも一方は透明な2枚の基板1,2間に設けられた隔壁8によりセル7が構成され、該セル内に微粒子5が分散された分散系26が充填されている。微粒子5がカーボンなどのように黒色であれば、分散状態の光吸収性微粒子5のため中央右側のセル7−2では光透過は妨げられる。隔壁8の内面に設けられた電極6−1と6−2間にDC電圧を印加すると微粒子5の帯電極性に対応して微粒子はクーロン力により引かれて電極6−1ないし電極6−2上に堆積し、セル中に分散状態の光吸収性粒子量が減じるためにセルは光透過性になる。一方6−1、6−2間に逆極性のDC電圧パルスを印加するかAC電圧を印加すれば6−1ないし6−2上の微粒子は電極を離れてセル7中に拡散分布し再びセルを光吸収性にすることができる。セル7内はガス又は透明な液体中に微粒子5が分散された分散系26で満たされており、液体の場合は粒子の移動は電気泳動となる。すなわち分散状態の粒子量をどれだけセル端の電極に集積させて減じるかを印加する電圧の値やパルス幅によって制御してセル7の光線透過率を制御することが可能となり中間調が再現でき、粒子堆積状態も粒子分散状態も電圧を切って後もその状態が保持される特徴があるため表示はメモリ性を有する。液体分散系の場合は微粒子と液体の比重は出来るだけ近接していることが望ましい。本発明で分散状態とはブラウン運動により比重差に拘わらず液体中に安定に微粒子が均一分散したコロイド状態は勿論、基板1,2内面のいずれかないし両面に一部ないし殆どの粒子がゆるく付着した状態をも含むものである。また微粒子は1種類である必要はなく、光学的特性を最適化するため各種のものが混在していてもよく、帯電極性も同一である必要はない。微粒子5は通常光吸収性のものが使用されるが、二酸化チタンのように光散乱反射性のものを用いることも可能であり、この場合セル7−1の微粒子分散状態では入射光が微粒子で散乱反射されその程度に応じて透過光は減衰する。
微粒子を隔壁で形成されるセル内部に閉じ込めているのは微粒子が隣のセルに移動するのを妨げ表示装置面内での粒子濃度の均一性を維持するためである。図3Bは隔壁で分散系を閉じ込める代りに、微粒子をあらかじめカプセル粒子10内に閉じ込めた例を示す。この場合も粒子濃度を装置面内で均一に維持することが可能である。
カプセル粒子10の壁は透明な無機あるいは有機薄膜からなり、カプセル粒子内の分散系はガス体または透明液体に光吸収性ないし光散乱性微粒子が分散されたものである。カプセル粒子間の隙間はバインダー樹脂ないし液体で埋められている。電極6−1、6−2は面状として説明したが粒子をセル端に集積するかセル中に分散できればよく製法の容易さから電極は基板1ないし基板2に設けられその形状は線状ないし点状であってもかまわない。またセル7の水平方向に微粒子を移動できればよいから対向する電極は同一面上にある必要はない。図3Aの隔壁で囲まれたセルないし図3Bのカプセル粒子10の1個が1画素を構成してもよく、多数のセルないしカプセル粒子が1画素を構成してもかまわない。またセルないしカプセル粒子は必ずしも単層である必要はない。本願では光吸収性ないし光散乱性微粒子の分布状態によってセルを透過する方向の実質的な光線吸収ないし散乱断面積を変化させることに基づいており、微粒子間距離が密になった堆積状態の方が、微粒子間距離がより離れた分散状態に較べて光線吸収ないし散乱断面積が減じて透明度が向上することになるからである。
図3Bのカプセル粒子は球体として描かれているが粒子形状は球体に限られるものではない。またたとえ球体カプセル粒子であっても基板間に挟みこんで変型させて使用した方が光変調効果を増大できる場合がある。
図4は球状カプセル粒子を変型させて利用する場合を示す。スペーサ9をカプセル直径より小さくしておくことによって球体カプセルがカドのない直方体に変型されており、図3Aの隔壁型セルと同様に扱うことができる。
図5は本発明の表示装置を色変調素子として構成した場合の原理図であり、図3Aないし図3Bのセル7ないしカプセル粒子10を少なくとも3層積層することによって構成される(図5では隔壁型は図示を省略している)。ただし3層の微粒子5は各々Y(イエロー)、M(マゼンタ),C(シアン)色のものが用いられる。Y,M粒子が適度に分散状態にあり、C粒子がセル端に堆積状態にあれば、その部分はR(赤)となり、M,C粒子が適当に分散状態にあれば、B(青)色となるように3層の減法混色によりフルカラーが実現できる。C,M,Yパネルに加えて、より完全に光を遮断するために白-黒に変調できる第4のパネルが追加され4層構成をとる場合もある。またセルの積層はY,M,Cの順に固定される必要はない。図5BではAにくらべて基板が2枚省略されており、より薄型である以外に視角特性に於てもより優れたものとなる。
上記説明から明らかな通り、本発明の表示装置では隔壁部分ないしカプセル粒子間の隙間は光線透過率は変化しない。従って光線透過方向のこの部分の幅は出来るだけ狭いことが望ましい。逆にこの部分が透明性であると光り抜けを生じ表示装置の光線遮断力を低下させ純黒が得られなくなるからこの部分を黒色光吸収性にすることが望まれる。光り抜けを生じる基板1ないし2の領域にブラックマトリクスないし反射型パネルでは光反射膜を設けておくことが望ましい。
本発明の表示パネルで1000:1以上の透過率変調を達成するには隔壁部を含む微粒子分散状態でのセルの光透過率を0.1%未満に押さえ込む必要があるが、隔壁部やカプセルのすき間からの光り抜けを防止した上でセルないしカプセルに含有される微粒子の濃度を調整することによって容易に達成可能である。
図6に各画素にTFTなどのスイッチ素子を導入したX−Yアクティブマトリクス(AM)アレーを用いた表示装置を製造する1例を示す。ガラスなどの透明基板2に蒸着、スパッタ、印刷、インクジェットなどの方法でアルミ、タンタル、クロム、金、銅などの電極膜を形成し、フォトエッチング法などで(A)のようにY電極14を形成する。ついで表示領域に蒸着、スパッタなどの方法で第一絶縁膜16を形成しフォトエッチングによりY電極14とソース(S)電極18を繋ぐための孔17を設ける(B)。ついでY電極形成と同様の方法でS(ソース)電極18、D(ドレイン)電極19を形成する(C)。a-Siなどの無機半導体あるいは有機半導体とゲート絶縁膜を相次いで設けて、必要ならエッチングで、ソース、ドレイン部の積層20を残して取り除く(D)。次に第二絶縁膜を設け半導体部/ゲート絶縁膜部を穴あけしてのちY電極形成と同様の方法でX電極15およびゲート電極24を形成する(E)。つぎに第三絶縁膜23を設けて後、Y電極形成と同様の方法で共通電極22を形成する(F)。最後に微粒子を移動させるためのドレイン電極19および共通電極22のセル側の絶縁膜をフォトエッチ、サンドブラストなどで取り除いて露出させる。ドレイン電極19と共通電極22間が微粒子を移動させる対向電極となるから、これらを覆うようにカプセル粒子を敷き詰めるか、隔壁を形成後分散系を充填してのち、他の透明基板1を貼り付け、周辺部において接着剤で接着する。COGやCOFなど公知の方法でX,Y電極に信号を供給するためのLSIを実装して表示装置が完成する。カプセル粒子を所定位置に設置するには印刷法やインクジェット法などが利用でき、(1)あらかじめ基板2にカプセル粒径に対応した凹みを設けておき凹みをカプセル粒子で埋めつくす(2)所定位置にスペーサ突起を設けておきカプセル粒子の設置位置を規制する(3)透明基板に敷き詰められたカプセル粒子層を位置合わせしてマトリクスアレー側に転写する などの方法が採用できる。図6の共通電極22は素子周辺部で互いに結合されている。ドレイン電極、共通電極の幅は隔壁の幅より少し狭く、互いに向かい合う側は絶縁層を被らずセル内で露出しているのは駆動電圧を低減するためである。周知のMIM(Metal
Insulator Metal)などの非直線抵抗素子など2端子スイチイング素子をTFTの代わりに使用する場合は半導体、ゲート絶縁膜を設ける工程で2端子素子をソースとドレイン電極間に形成すればよくこの場合X電極と繋がるゲート電極24は不要であり、共通電極は一括接続せずセルの各ゲート電極と結合する構成を取る。
上ではスタッガー型のTFTを各画素に導入した構成を示したが、S,D電極形成とゲート電極形成、半導体とゲート絶縁膜成膜の順序など変更すれば逆スタッガ型TFT構成も容易である。
TFTや非直線素子を設けたマトリクスパネルの利点はクロストークを防止できることは勿論、粒子が十分に移動し得ない短い電圧パルスで走査されても、セル内に電圧が保持されることにより非選択期間にも粒子を移動させ得る点にあり、高速アクセスが可能になる。
粒子の移動速度が表示の応答性を決めるが、微粒子の移動はガス体でサブミリ秒、電気泳動で数ミリ秒から数百ミリ秒が実状である。もし応答10ミリ秒のセルの場合走査線(X電極)が1000本ならば表示の全面更新に10秒かかってしまう。しかし走査は20マイクロ秒で行ってもスイッチ素子により10ミリ秒程度の電圧保持がなされれば、毎秒50枚の画像更新が可能になり、TVなどの動画表示も実現できる。ドレイン電極と共通電極間のセルの時定数が粒子移動時間より小さい場合は、ドレイン電極と共通電極間に並列容量を設けて時定数を増大すればよい。
透過は勿論、反射で使用するX−Yアクティブマトリクス型表示装置で特に重要なことは、良好なコントラスト、色純度を実現するため出来る限り開口率を高くすることである。ここで開口率とは全表示面積に対して光変調できる領域の面積の割合をいう。たとえばX−Y電極の幅(ほぼ隔壁の幅)が10μでセルピッチが60μの場合セルの有効サイズは50μ角になるから開口率は69%(堆積粒子層の厚みなどを無視した場合)になり、電極幅が5μの場合に84%、2μの場合93%となり電極幅を極力狭くするのが有効なことは明らかである。電極幅一定の時、セルを大きくすれば開口率は向上するが駆動電圧が高くなるか応答が遅くなるとうトレードオフの関係にあるため用途に応じてセルピッチを決めるべきである。
X−Yマトリクス表示装置で各マトリクス交点のセルを1画素に相当させてもよいが、複数のセルをまとめて1画素とすることも可能であり、駆動源を減じることができる。
本発明は横電界による微粒子の集積ないし分散によって光透過性を変調するもので、微粒子の表示装置面内での濃度均一性を維持するために微粒子を隔壁で閉じ込めたり、カプセル内に閉じ込めている。微粒子をカプセルに閉じ込めることによる他の利点は、液状ないし流動性粉体としての微粒子分散系を固体化でき表示装置面への塗布、上下基板の貼り合わせ等における取り扱いの容易さである。
特許文献7にC,M,Yの粒子層を積層した横電界方式フルカラー表示装置が示されており、
図8にこの構成の表示パネルを示す。透明な面状電極に粒子を堆積させるか、小さい第2電極に堆積させるかによって透過率を変化させるものであることは図1、図2に関して述べた通りである。特許文献7では開口率=L1/L0を80%にするにはL2=100μ、粒子径=1μとしてセル厚=5μで可能と述べられているが開口率の定義自体隔壁部を考慮していない点で不十分と言わざるを得ない。隔壁部をたとえばL2と同様100μと仮定して厳密に開口率を求めると、L1/(L0+L2)より66%となる。
また、1色当り1層の透明電極を用いており、反射では往復6回透明電極を通るから透明電極の透過率を90%としても0.96=0.53となり、開口率と合わせて33%の反射になってしまい、反射型カラー表示としてははなはだ不満足なものになってしまうという問題点を抱えていた。
本発明のカラーパネルは図9に示す通り、特許文献7と同様少なくともC,M、Yに変化する粒子層を3層積層するものであるが、透明電極を用いていない故、低コストで高信頼性のパネルが製造できること以外に少なくとも66%以上の明るさが確保されるという重大なメリットが生じる。
C,M、Yに変調できる粒子層の積層型はR,G,Bカラーフィルタ並置型にくらべて光線ロスが少ない点で理想的であるが表示装置の構成が複雑化することは避けられない。従って、白黒に透過率を変調できる粒子層をライトバルブとして使用し、隣り合うセルにR,G,Bカラーフィルタを設けたものは簡便なカラーパネルとして利用できる。
この構成の表示装置を図7に断面図で示す。現在の液晶カラーパネルのライトバルブとしての液晶を、白黒の透過率を変調できる微粒子分散系に置き替えたものである。すなわちX−Yマトリクス構成のAMアレーが形成された透明ガラス基板2とストライプ状あるいはドット状にR,G,Bカラーフィルタが設けられた基板1との間に分散系が挟まれて構成される。ここでは共通電極22はカラーフィルタ側に設けており、ブラックマトリクスの下に設けているが、ブラックマトリクスに導電性のものを用いれば共通電極22とブラックマトリクスを兼用することは可能である。R,G,B併置カラーフィルタを用いているため表示装置への入射光の2/3をロスする欠点はあるが、現状確立しているTFTアレーの量産プロセスと設備がほぼそのまま利用できる利点がある。
TFTアレーの電極構成は図4で述べたように液晶用の場合から若干変更すればよい。
液晶表示装置の場合と違って、ITO透明電極、配向膜、偏光板、配向処理プロセスなどは不要であり、プロセスの簡易化、部材の低減化に加えて、偏光板が不要であるから表示装置への入射光の50%ロスから開放されるメリットが生じる。
尚、R,G,Bカラーフィルタを用いる替わりに、各々R,G,Bに着色した分散系に黒色粒子を分散した分散系を互いに隣り合うように配置してもよいことは言うまでもない。
図10には図9と同様C,M,Yカプセル粒子を積層構造で用いたフルカラー表示装置の断面図を示す。ここでは1画素を3×3個の単層カプセル粒子から成るとして図示している。カプセル粒子径が20μであればスペーサは約60μの高さを必要とする。あらかじめ基板にカプセル粒子の半径に相当する凹みを設けておけばスペーサは約50μでよい。図5では2層目、3層目のカプセル粒子に電界を作用させるためのTFTはすべて下基板2に形成されているとして図示してある。ただし図5のような構成のアクティブマトリクスパネルを製造する方法として大きくは4つの方法が可能である。すなわち(1)C,M,Yカプセル粒子駆動用TFTはすべて基板2に形成されており、各色用ドレイン電極とこれに対向する共通電極は絶縁性スペーサの内部ないし表面を通して形成し、アレー基板とスペーサが形成された後にカプセル粒子を1層ずつ積み上げる。(2)C,M,Yカプセル粒子駆動用TFTはすべて基板2に形成されている点で(1)と同様であるが、各色用ドレイン電極、共通電極などの形成及び下部に形成されている対応する色用ドレイン電極との配線は各色カプセルを敷き詰めた後に追加してゆく。(3)1色目のアレーが形成された基板に1色目のカプセル粒子を敷き詰めて、表面を平坦化して後2色目のTFTアレーを形成するというように、アレーとカプセル粒子層を順次形成してゆく。(4)あらかじめTFTアレーと色粒子で構成された単色アクティブマトリクスが形成された転写用基板から、接着層を設けた最終基板側に順次転写して3層を積層する。以上いずれの方法に於ても導体の積み上げには導体ペーストのインクジェット描画法やアディティブ法として広く用いられている電解ないし無電解メッキ法などが利用できる。
図11は上記(1)、(2)の構成における隔壁内部の構成を示す1例である。
図2および図5の表示装置構成はまさにカラーフィルムの電子版と言えるもので、R,G,B併置カラーフィルタを用いていないから光源からの光束ロスが生じず、偏光板も不要であるから理想的な単板型フルカラー表示装置に成り得る。
セルを多数積層する表示装置において注意すべきは、界面反射である。屈折率が異なる界面では必ず界面反射が生じる。図5や図9の3層積層型表示装置では、モノクロ素子1層辺り多数の層(基板、カプセル膜、表示媒体、バインダー膜、接着層)から成るから各層は出来るだけ透明性が高いのは勿論、屈折率のできるだけ等しい材料で構成し、不要な界面反射を出来るだけ軽減することが重要である。また図9の3層積層型表示装置では画素サイズにくらべて間に入る基板の厚さが厚い場合、視角が制約される。図9において基板垂線からの角度θを越えた方向から見ると反射光線は3層すべてを通過していないから正しい色を見ることが出来ない。1色分のセル厚(上基板、粒子層、下基板、接着層の合計)をd、画素サイズをxとし、θとの関係はd=x/tanθ/3となるから、θ=45度(tan(θ)=1)を確保するにはdはxの1/3にする必要がある。すなわち300μの画素サイズの場合、1色分のセル厚は100μにする必要がある。θ=60度(tan(θ)=1.73)ではd=x/5.19より、d≒58μとなる。すなわち3層型反射表示装置は間に入る基板を極力薄くしないと視野角に優れた表示を実現することが困難になる。その点図10の如く間に基板が入らないものが積層型反射パネルでは視角特性に優れた好ましいものとなる。
背面にバックライトを用いる透過型表示装置ではバックライト光をほぼ平行光にして入射させることが可能になり、出射時に散乱板を設けておけば視野角も拡大されるから、基板の厚さは反射型ほどには問題にならない。
本発明に使用する材料について述べる。
微粒子としては白黒用にはカーボンブラック、ピグメントブラック、黒鉛などまたはこれらが樹脂に埋め込まれたいわゆるトナーが使用できる。C,M,Y微粒子としては印刷インキ、カラー複写機用トナー、インクジェット用インキなどに用いられているアゾ系、フタロシアニン系、ニトロ系、ニトロソ系など各種有機顔料や酸化鉄、カドミウムエロー、カドミウムレッドなどの無機顔料など多様なものを用いることが出来る。Y色微粒子としてはハンザイエロー、ベンジジンイエロー、キノリンイエローなど、M色微粒子としてはピグメントレッド、ローダミンB、ローズベンガル、ジメチルキナクリドンなど、C色微粒子としてはアニリンブルー、フタロシアニンブルー、ピグメントブルーKなど、黒色微粒子としてはC,M,Y微粒子を混合して用いてもよい。微粒子は単体ばかりではなく帯電性や色調を最適化するため染料、顔料およびいくつかの色材を樹脂や液体と共に内包したカプセル微粒子を使用してもよい。粒子の形状は球形はじめ針状、鱗片状など異方形状のものは分散状態では光線吸収能、光散乱能が高く、積み重なった集積状態で吸収ないし散乱断面積が減じるものは本願で用いるのにふさわしいものである。
表示装置に用いるための微粒子のサイズは5nm〜5μ程度が望ましい。微粒子は原子や分子レベルでの表面コートで表面変性したり、分散剤、界面活性剤等を用いて適切に電荷を付与しかつ良分散状態が維持されることが望ましい。
本発明で使用するマイクロカプセルの製法は公知の種々の方法が適用できる。すなわち、
(1)化学的方法として代表的な界面重合法やin-site 重合法(界面反応法)
(2)物理
化学的方法として代表的な液中乾燥法、コアセルベーション法、融解分散冷却法 (3)機
械的方法として代表的な噴霧乾燥法、乾式混合、オリフィス法 などである。マイクロカプ
セルの膜材としてはゼラチン、アラビアゴム、メラミン樹脂、尿素樹脂、ホルマリン樹脂、
ウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、アミノ酸樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂など多様な
高分子材料が使用可能である。内部がガス体のマイクロカプセルは一般にマイクロバルーン
と称される。微粒子を内蔵したマイクロバルーンの製法としては、(1)微粒子にたとえば紫外光照射で窒素ガス等を発生するジアゾ成分などを導入ないし表面に吸着させておき、微粒子群を高分子樹脂で覆って後、紫外光を照射して内部にガスを発生させて微粒子内蔵中空カプセルを形成する (2)粒子群を気泡と共にカプセル化する (3)たとえばドライアイスなど常温近辺で気体状態の物質を低温で液体化あるいは微粉末固体化して微粒子と共に低温下でカプセル化する などの方法が利用できる。分散媒7がガス体のものは微粒子移動に抵抗が少ないから高速応答の表示パネルに適する。
分散媒が液体の場合シリコン系、石油系やハロゲン化炭化水素など多種類の高絶縁性溶媒が利用できる。分散媒として液晶を用いると電界によって分子配列状態が変化し、併せてセルないしカプセル内での流体の流れが影響を受けるから、微粒子として2色性色素や先に述べた針状や鱗片状のような異方形粒子を分散しておくと、集積状態と分散状態での吸収断面積比を向上させる効果が期待できる。
非直線素子材料としてはTa,Alなどの薄膜を陽極酸化して他方の金属で挟み込んだMIMや、カルコゲナイト系、酸化亜鉛などの半導体が利用でき、TFT材料としてはa−Sia-InGaZnO、ポリシリコンなどの無機半導体またペンタセン、ポリフルオレン、ポリフェキシルチオフェンなどの低分子や高分子の有機半導体が用いられる。
本発明は次のような効果を奏する。
本発明は基板面に平行な横電界の作用で、セル中に微粒子が分散した光吸収ないし散乱性の状態から微粒子をセル端に集積することによって透過性を向上させるものであり、偏光板を用いる従来の液晶シャッタのような光線ロスが回避できるゆえ、明るい表示が可能となり、R,G,Bカラーフィルタと併用した加色混合法でフルカラー表示が可能であるばかりか、C,M,Yパネル積層型では光線ロスのない、より明るいフルカラー表示が実現できるものである。一旦形成した画像はメモリ性を有するために電力を消費しないこと、偏光板などが不要であるため超薄型、フレキシブルで明るい表示が可能であることからモノクロは勿論フルカラー電子ペーパにふさわしいものとなる。また超小型・高精細に構成したものは投射型表示装置のライトバルブとして極めて有用なものとなる。
は従来の横電界粒子移動型表示装置の原理を示す横断面図である。 は従来の横電界粒子移動型表示装置の原理を示す他の横断面図である。 は本発明の横電界粒子移動型表示装置の原理を示す横断面図である。 は図3Bの他の構成を示す横断面図である。 は本発明のカラー表示装置の横断面図である。 は本発明のX−Yアクティブマトリクス表示装置を形成するためのX―Yアクティブマトリクスアレー形成プロセスを示す工程図である。 は本発明の他のカラー表示装置の横断面図である。 は従来のカラー表示装置の横断面図である。 は本発明のカラー表示装置の横断面図である。 は本発明のアクティブマトリクス型カラー表示装置の横断面図である。 は図10のカラー表示装置の隔壁部の構造を示す一例の図である。
符号の説明
1 透明基板
2 下基板
3 カウンタ電極
4 コレクト電極
5 微粒子
6−1,6−2、6−3、6−4 電極
7 分散系
8 隔壁
9 スペーサ
10 カプセル粒子
11 バインダー
12 接着剤
13a カラーフィルタ
13b ブラックマトリクス
13c X−Yアクティブマトリクスアレー
14 Y電極
15 X電極
16 第一絶縁層
17 孔
18 ソース電極
19 ドレイン電極
20 半導体と絶縁層の積層
21 第二絶縁層
22 共通電極
23 第三絶縁層
24 ゲート電極
25 白色拡散板
26 分散系

Claims (11)

  1. 少なくとも1方は透明な2枚の基板間に、微粒子が分散された分散系が挟まれて多数のセルを構成しており、基板面と平行な横電界により該微粒子を移動させて、該セルの基板に垂直方向の光透過性を変化させる表示装置において、該横電界はセルの両端に設けられた一対の電極によって形成され、セル内の微粒子の分散量を変えることによってセルの光透過性を変化させるように構成したことを特徴とした表示装置。
  2. 請求項1において、微粒子がそれぞれシアン色透過性、マゼンタ色透過性、イエロー色透過性であり、各色が層を構成しており、少なくともこれら3層が積層されて、各色の透過性を独立に制御できるように構成されていることを特徴としたカラー表示装置。
  3. 請求項1〜請求項2において微粒子を移動させるための電界を作用する手段はX−Yアクティブマトリクスで構成されていることを特徴とした表示装置。
  4. 請求項3のX−Yアクティブマトリクスで構成された隣り合うセルに対応してR,G,Bカラーフィルタが設けられていることを特徴としたカラー表示装置。
  5. 請求項2の表示装置はアクティブマトリクスで構成されており、各層用のアクティブ素子は同一基板上に形成されていることを特徴としたカラー表示装置。
  6. 請求項2の表示装置は各色層がアクティブマトリクスで構成されていることを特徴としたカラー表示装置。
  7. 請求項1〜請求項6の表示装置において微粒子が分散されている分散媒は液体またはガス体であることを特徴とした表示装置。
  8. 請求項1、請求項3において微粒子は黒色で、分散媒は着色液体であり、隣り合うセルの分散媒が各々R,G,B色であることを特徴としたカラー表示装置。
  9. 請求項1〜請求項8においてセルは基板間に設けられた隔壁によって形成されているかまたは分散系を内蔵したカプセル粒子によって形成されていることを特徴とした表示装置。
  10. 請求項2の表示装置において、基板垂線からの角度をθ、1色当りの表示装置の厚みをd、画素サイズをxとした時、必要なθを得るために、d≦x/tan(θ)/3を満たすように構成されていることを特徴としたカラー表示装置。
  11. 請求項1〜請求項10の表示装置に使用するマイクロバルン型カプセル粒子は次の3つのプロセスのいずれかから選ばれたものであることを特徴とした表示装置。
    (1) 光照射でガスを発生する物質を含有した微粒子をカプセル化して後光照射する
    (2) 微粒子を気泡と共にカプセル化する
    (3) 常温で気体の物質を含有した微粒子を低温下でカプセル化する
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