JP2008011329A - 携帯通信機およびアンテナ制御方法 - Google Patents

携帯通信機およびアンテナ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 受信合成ダイバーシティ用のアンテナと通常の送受信に使用されるアンテナが相互に影響し、通信品質が劣化するという課題があった。
【解決手段】 本発明の携帯通信機は、W−CDMA送受信部12、GSM送受信部13のうちいずれか一方を第一のアンテナ1と接続する第一のアンテナ制御ユニット10と、W−CDMA信号を受信する第二のアンテナ2を、整合回路9とW−CDMA受信部14のうちいずれかと接続するとともに、バイアスを調整する第二のアンテナ制御ユニット11と、W−CDMA送受信部12およびW−CDMA受信部14からの受信信号を用いてダイバーシティ処理を実行しない場合、第二のアンテナ2を整合回路9に接続し、スイッチ4のバイアスをオフにする制御部15を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、W−CDMA(Wideband Code division Multiple Access)及びGSM(Global System for Mobile communication)のような異なる通信方式を用いて通信可能な携帯通信機に関する。
第3世代と呼ばれる通信方式のうち、W−CDMA(Wideband Code division Multiple Access)方式が2001年から日本で商用サービスが開始されている。また、近年、下りリンクを用いたデータ送信の更なる高速化を実現するために、従来の下りリンク(個別データチャネル、個別制御チャネル)にパケット伝送用のチャネル(HS-DSCH: High Speed-Downlink Shared Channel)を追加するとともに、下りの高速パケットデータに対する応答データを基地局に送信するための制御用チャネル(HS-DPCCH: High Speed-Dedicated Physical Control Channel)を上りリンクに追加するHSDPA(High Speed Down Link Packet Access)方式が提案、検討されている。
また、HSDPAで新たに導入されたパケット伝送用のチャネルの変調方式(3GPP記載のQPSK、16QAM)を適応的に制御する適応変調制御(Adaptive Modulation and Coding)が採用されることが決まっており、各変調方式での基地局が送信可能なパケットデータ量、例えば3GPP記載のトランスポートブロックサイズが決定されている。このパケットデータの伝送速度の指標として、HSDPAではスループット(bps)で規定されている。さらに、例えばマルチパスが存在するような伝播環境においてスループットを上げるための方法として、受信ダイバーシティについて検討がなされている。携帯電話機のような移動局が実行する受信合成ダイバーシティとしては、複数の受信信号のうち品質のよいものを選択する選択ダイバーシティや、複数の受信信号を同相合成する方式(最大比合成、等利得合成)がある。
また、日本国内では第3世代通信方式を利用するユーザーが増加するのに伴い、複数の周波数帯域を割り当てるマルチバンド化が進められている。マルチバンド化により、移動端末によっては、全送受信帯域を1本のアンテナでカバーすることができないため、複数のアンテナが必要になる。さらに、W−CDMA方式が世界的に普及しつつあることに伴い、GSM方式とW−CDMA方式の通信システムを利用可能な「デュアル端末」の需要も高くなっている。
ところで、HSDPA通信時に受信合成ダイバーシティを実行する携帯通信機は、通常のW−CDMA送受信部に加えて、受信合成ダイバーシティを実行するためのW-CDMA受信部を有する。このW−CDMA受信部には、受信合成ダイバーシティ用のアンテナが設けられる。また、マルチバンドを受信可能な携帯通信機には、受信帯域(バンド)ごとにアンテナが設けられる。つまり、W−CDMAとGSMで通信を行う携帯通信機や、マルチバンドで通信を行う携帯通信機は、複数のアンテナを切り替え制御するアンテナスイッチが設けられる。このアンテナスイッチは、3GPP TS25.101で規定されているOut-of-band Blocking条件における歪に対する要求を満たすために高い線形性が要求されるため、Out-of-Band Blockingを満たすようなバイアスを与えアンテナスイッチの線形性を上げている。このため、アンテナスイッチが増えると消費電流が増加し、待ち受け時間が減少するという課題が生じる。
また、端末のサイズや端末形状によりアンテナ配置が制限されてしまう小型の携帯通信機やスライド型の携帯通信機では、通常の送受信に使用されるアンテナ(以下、通常アンテナ)と受信合成ダイバーシティ用アンテナ間の距離を取ることが難しいため、アンテナ同士が相互に影響し、合成ダイバーシティ用アンテナにより通常アンテナのインピーダンスがずれてしまうことがある。通常アンテナのインピーダンスが所望インピーダンスからずれるとアンテナ性能が低下し、通信品質が劣化するという課題が生じる。
特許文献1には、PDC(Personal Digital Cellular)などのTDMA(Time Division Multiple Access)方式でのアンテナ性能向上の方法が開示されている。具体的には、同じ通信方式の信号を送受信する2本のアンテナのうち使用していないアンテナを整合回路に接続することで、使用中のアンテナの性能を向上させている。しかしながら、複数の通信方式を切り替えて通信するデュアルモード端末や、受信合成ダイバーシティを用いたシステムでのアンテナ性能向上の方法は開示されていない。また、低消費電流化についての方法が開示がない。
特開2001−119222
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、W−CDMA及びGSMの両方式で通信可能であり、かつHSDPAに対応した携帯通信機において、アンテナ性能の劣化を防止するとともに、低消費電流化を実現した携帯通信機を提供することを目的とする。
本発明に係る携帯通信機は、第一の通信方式で通信を行う第一の送受信部、第二の通信方式で通信を行う第二の送受信部のうちいずれか一方を第一のアンテナと接続する第一のアンテナ制御ユニットと、前記第一の通信方式の信号を受信する第二のアンテナを、整合回路と前記第一の通信方式で受信処理を行う第一の受信部のうちいずれかと接続するとともに、バイアスを調整可能なスイッチを有する第二のアンテナ制御ユニットと、前記第一の送受信部からの第一の受信信号と前記第一の受信部からの第二の受信信号を用いてダイバーシティ処理を実行しない場合、前記第二のアンテナを前記整合回路に接続するように前記スイッチを切り替えるとともに、前記スイッチのバイアスをオフにするよう前記第二のアンテナ制御ユニットを制御する制御部とを設けたものである。
本発明に係るアンテナ制御方法は、第一の通信方式で通信を行う第一の送受信部、第二の通信方式で通信を行う第二の送受信部のうちいずれか一方を第一のアンテナと接続する第一のアンテナ制御ユニットと、前記第一の通信方式の信号を受信する第二のアンテナを、整合回路と前記第一の通信方式で受信処理を行う第一の受信部のうちいずれかと接続するとともに、バイアスを調整可能なスイッチを有する第二のアンテナ制御ユニットとを有する携帯通信機が実行するアンテナ制御方法において、前記第一の通信方式および前記第二の通信方式のうちいずれの通信方式で通信を行うか選択する処理と、前記第一の通信方式を選択した場合に、前記第一の送受信部が受信した第一の受信信号と、前記第一の受信部が受信した第二の受信信号とを用いてダイバーシティ処理を実行するか判断する処理と、前記第二の通信方式を選択した場合、あるいは前記第一の通信方式を選択した場合であって、かつダイバーシティ処理を実行しない場合に、前記第二のアンテナを整合回路に接続するように前記スイッチを切り替えるとともに、前記スイッチのバイアスをオフにする処理とを含むものである。
本発明に係る携帯通信機は、第一の通信方式で通信を行う第一の送受信部、第二の通信方式で通信を行う第二の送受信部のうちいずれか一方を第一のアンテナと接続する第一のアンテナ制御ユニットと、前記第一の通信方式の信号を受信する第二のアンテナを、整合回路と前記第一の通信方式で受信処理を行う第一の受信部のうちいずれかと接続するとともに、バイアスを調整可能なスイッチを有する第二のアンテナ制御ユニットと、前記第一の送受信部からの第一の受信信号と前記第一の受信部からの第二の受信信号を用いてダイバーシティ処理を実行しない場合、前記第二のアンテナを前記整合回路に接続するように前記スイッチを切り替えるとともに、前記スイッチのバイアスをオフにするよう前記第二のアンテナ制御ユニットを制御する制御部とを設けたので、第二のアンテナが第一のアンテナに影響し、前記第一のアンテナの性能が劣化する問題を防止できる。また、前記第二のアンテナを使用しないときにはバイアスをオフにすることで低消費電力化を実現できるという効果を奏する。
本発明に係るアンテナ制御方法は、第一の通信方式で通信を行う第一の送受信部、第二の通信方式で通信を行う第二の送受信部のうちいずれか一方を第一のアンテナと接続する第一のアンテナ制御ユニットと、前記第一の通信方式の信号を受信する第二のアンテナを、整合回路と前記第一の通信方式で受信処理を行う第一の受信部のうちいずれかと接続するとともに、バイアスを調整可能なスイッチを有する第二のアンテナ制御ユニットとを有する携帯通信機が実行するアンテナ制御方法において、前記第一の通信方式および前記第二の通信方式のうちいずれの通信方式で通信を行うか選択する処理と、前記第一の通信方式を選択した場合に、前記第一の送受信部が受信した第一の受信信号と、前記第一の受信部が受信した第二の受信信号とを用いてダイバーシティ処理を実行するか判断する処理と、前記第二の通信方式を選択した場合、あるいは前記第一の通信方式を選択した場合であって、かつダイバーシティ処理を実行しない場合に、前記第二のアンテナを整合回路に接続するように前記スイッチを切り替えるとともに、前記スイッチのバイアスをオフにする処理とを含むので、第二のアンテナが第一のアンテナに影響し、前記第一のアンテナの性能が劣化する問題を防止できる。また、前記第二のアンテナを使用しないときにはバイアスをオフにすることで低消費電力化を実現できるという効果を奏する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る携帯通信機の構成を示すブロック図である。図1において、第一アンテナ1Aは、例えばW−CDMAのBand1帯域、およびGSMのPCS1900帯域のような周波数帯域を通すアンテナである。第一アンテナ1Bは、例えば、W−CDMAのBand6帯域、およびGSMのGSM850帯域のような周波数帯域を通すアンテナである。第一アンテナ1A、1Bは、第一の通信方式(W−CDMA方式)で通信を行う第一の送受信部(W−CDMA送受信部12)、第二の通信方式(GSM方式)で通信を行う第二の送受信部(GSM送受信部13)のうちいずれか一方と接続される第一のアンテナである。
受信合成ダイバーシティ用のアンテナである第二アンテナ2Aは、例えばW−CDMAのBand1帯域の周波数帯域を通すアンテナである。第二アンテナ2Bは、例えばW−CDMAのBand6帯域の周波数帯域を通すアンテナである。第二アンテナ2A、2Bは、第一の通信方式であるW−CDMAの信号を受信する第二のアンテナである。
第一スイッチ3Aおよび3Bは、第一アンテナ1Aの接続先をW−CDMA送受信部12とGSM送受信部13のいずれかに切り替えるスイッチである。また、第一スイッチ3Cおよび3Dは、第一アンテナ1Bの接続先をW−CDMA送受信部12とGSM送受信部13のいずれかに切り替えるスイッチである。第一スイッチ3A〜3Dはいずれもバイアスを調整する機能をも有している。第二スイッチ4A、4E、4C、4FはW−CDMA受信部14に接続されるアンテナを、第二アンテナ2Aと2Bのいずれかに切り替えるスイッチである。また、第二スイッチ4Bおよび4Dは、受信合成ダイバーシティを行わない場合、具体的にはGSM方式で通信を行う場合やW−CDMA方式で通信を行う場合であってもHSDPAで通信を行わない場合に、第二アンテナ2Aおよび2Bを整合回路9Aおよび9Bに接続するスイッチである。第二スイッチ4A〜4Fはいずれもバイアスを調整する機能をも有している。
第一バイアス部5は、制御部15からの制御信号に応じて第一スイッチ3A〜3Dのバイアスを制御する機能を有する。第一バイアス部5からの信号は、例えば、3GPP TS25.101で規定されているOut-of-band Blockingのような特性を満たすような線形性を確保するために第一スイッチ3A〜3Dで用いられる。第一デコーダ部6は、制御部15からの制御信号に応じて第一スイッチ3A〜3Dのオン/オフを制御する機能を有する。また、第二バイアス部7は、制御部15からの制御信号に応じて第二スイッチ4A〜4Fのバイアスを制御する機能を有する。第二バイアス部7からの信号は、例えば3GPP TS25.101で規定されているOut-of-band Blockingのような特性を満たすような線形性を確保するために第二スイッチ4A〜4Fで用いられる。第二デコーダ部8は、制御部15からの制御信号に応じて第二スイッチ4A〜4Fのオン、オフを制御する機能を有する。
整合回路9は、携帯通信機が受信合成ダイバーシティを行わない場合、具体的にはGSM方式で通信を行う場合やW−CDMA方式で通信を行う場合であってもHSDPAで通信を行わない場合に、第二アンテナ2Aおよび2Bと接続され、第一アンテナ1Aおよび1Bのインピーダンスを調整する。第一アンテナ制御ユニット10は、第一スイッチ3A〜3D、第一バイアス部5、第一デコーダ部6を含み、第一アンテナ1Aおよび1BをW−CDMA送受信部12とGSM送受信部13のいずれかに接続する。第二アンテナ制御ユニット11は、第二スイッチ4A〜4F、第二バイアス部7、第二デコーダ部8を含み、第二アンテナ2Aおよび2Bの接続先を、W−CDMA受信部14と整合回路9A、9Bのいずれかに切り替える。
W−CDMA送受信部12は、例えばDPX、HPA、RFIC、SAWフィルタ等の送受信用の回路が含まれており、制御部15からの制御信号に応じて、例えば3GPP記載のUARFCN(UTRA Absolute Radio Frequency Channel Number 3GPP TS25.101)の無線周波数を送受信する機能を有する。GSM送受信部13は、例えばHPA、RFIC、SAWフィルタ等の送受信用の回路が含まれており、制御部15からの制御信号に応じて、例えば3GPP記載のARFCN(Absolute Radio Frequency Channel Number)の無線周波数を送受信する機能を有する。第二アンテナスイッチ4A〜4Dのバイアスは、GSM方式が選択された場合には全バイアスがLになる。W−CDMA受信部14は、例えばRFIC、SAWフィルタ等の受信用の回路が含まれており、制御部15からの制御信号に応じて、例えば3GPP記載のUARFCNの無線周波数を受信する機能を有する。
制御部15は、W−CDMA、GSM用ベースバンド信号を生成する機能、およびW−CDMA、GSM用受信ベースバンド信号を復調する機能、および、アンテナスイッチ1、アンテナスイッチ2を制御する機能を有する。具体的には、制御部15は、基地局からのデータを復調して基地局との制御を行うためのデータを生成し、W−CDMA送受信部12、W−CDMA受信部14、GSM送受信部13、第一アンテナ制御ユニット10、第二アンテナ制御ユニット11を制御する機能を有する。また、W−CDMA方式で通信を行っている場合であって、かつHSDPAによる通信が許可されて、基地局からパケットデータを受信している場合に、制御部15は、W−CDMA送受信部12からの受信信号とW−CDMA受信部14からの受信信号を用いて、受信合成ダイバーシティ処理を行う。
以下、本発明に係る携帯通信機の動作について説明する。本発明に係る携帯通信機は、W−CDMAとGSMの両方の通信方式で通信することが可能な、いわゆるデュアルモード端末と呼ばれるものである。W−CDMAからGSMへ切り替える場合、制御部15は、例えば、3GPPで規定されているコンプレスモード等の区間を用いて、GSMのPCS1900帯域、次にGSM850帯域でARFCN(Absolute Radio Frequency Channel Number 3GPP TS45.005)の周波数を受信するようにGSM送受信部13、第一スイッチ3を制御し、GSMシステムを調査する。GSMシステムの調査としては、例えば、GSM電界強度とW−CDMA電界強度のような通信品質指標を用いて通信環境を比較し、通信環境が良好なシステムを用いて通信するよう一連の制御を行う。
携帯通信機がGSMで通信を行っているとき、第一アンテナ制御ユニット10、第二アンテナ制御ユニット11のスイッチ3A〜3D、4A〜4Fは図2に示すような状態に設定されている。例えば、PCS1900の周波数帯で通信するとき、制御部15は、第一アンテナ制御ユニット10の第一デコーダ部6を介して、第一スイッチ3Aをオフ、第一スイッチ3Bをオン、第一スイッチ3C、3Dをともにオフに設定し、アンテナ1AとGSM送受信部13を接続する。一方、制御部15は、第一アンテナ制御ユニット10の第一バイアス部5を介して、オンに設定されている第一スイッチ3BのバイアスをHに設定し、第一スイッチ3Bの線形性を上げる。そして、オフに設定されている第一スイッチ3A、3C、3DのバイアスはLに設定する。なお、GSM850の周波数帯で通信するときには、第一アンテナ1Bが用いられるので、第一アンテナ1BとGSM送受信部13が接続されるように、第一スイッチ3Cがオンに設定され、ほかのスイッチはオフに設定される。また、第一スイッチ3Cの線形性を上げるため、第一スイッチ3CのバイアスはHに設定される。
携帯通信機がGSMで通信を行っているときには、受信合成ダイバーシティ処理を行わないので、第二アンテナ制御ユニット11は、第二アンテナ2Aおよび2BをW−CDMA受信部14から切り離すとともに整合回路9A、9Bに接続するよう、制御部15は、第二アンテナ制御ユニット11の第二デコーダ部8を介して、第二スイッチ4E、4Fをオフに設定する。そして、制御部15は、第二アンテナ制御ユニット11の第二バイアス部7を介して、全ての第二スイッチ4A〜4FのバイアスをLに設定する。
上記説明のように、受信合成ダイバーシティ処理を行わないときには、第二アンテナ2A、2Bを整合回路9A、9Bに接続することにより、使用しない第二アンテナ2A、2Bが第一アンテナ1A、1Bに影響し、使用中のアンテナ性能を劣化させるという問題を解決することができる。また、受信合成ダイバーシティ処理を行わないときには、第二アンテナ制御ユニット11内のアンテナスイッチの線形性を上げるためにバイアスをHに制御する必要はない。したがって、受信合成ダイバーシティ処理を行わないときには、第二アンテナ制御ユニット11内の全スイッチのバイアスをオフに設定することにより、低消費電流化を図ることができる。
GSMからW−CDMAへ切り替える場合には、制御部15は、例えば、自携帯通信機向けの送受信バースト区間以外を用いて、W−CDMA Band1帯域およびBand6帯域でUARFCN(UTRA Absolute Radio Frequency Channel Number 3GPP TS25.101)の周波数を受信するようにW−CDMA送受信部12、第一スイッチ3を制御し、W−CDMAシステムを調査する。W−CDMAシステムの調査としては、例えば、GSM電界強度とW−CDMA電界強度のような通信品質指標を用いて通信環境を比較し、通信環境が良好なシステムを用いて通信するよう一連の制御を行う。なお、通信システムを変えない場合、制御部15は現在使用中の通信方式で通信を継続する。
携帯通信機がW−CDMAで通信を行っているとき、第一アンテナ制御ユニット10、第二アンテナ制御ユニット11のスイッチ3A〜3D、4A〜4Fは図3に示すような状態に設定されている。例えば、Band1の周波数帯で通信するとき、制御部15は、第一アンテナ制御ユニット10の第一デコーダ部6を介して、第一スイッチ3Aをオン、第一スイッチ3B、3C、3Dをともにオフに設定し、アンテナ1AとW−CDMA送受信部12を接続する。一方、制御部15は、第一アンテナ制御ユニット10の第一バイアス部5を介して、オンに設定されている第一スイッチ3AのバイアスをHに設定し、第一スイッチ3Aの線形性を上げる。そして、オフに設定されている第一スイッチ3B、3C、3DのバイアスはLに設定する。なお、Band6の周波数帯で通信するときには、第一アンテナ1Bが用いられるので、第一アンテナ1BとW−CDMA送受信部12が接続されるように、第一スイッチ3Dがオンに設定され、ほかのスイッチはオフに設定される。また、第一スイッチ3Dの線形性を上げるため、第一スイッチ3DのバイアスはHに設定される。
携帯通信機がW−CDMAで通信を行っている場合であって、HSDPA通信が許可されていない場合には、受信合成ダイバーシティ処理を行わない。したがって、この場合の第二アンテナ制御ユニット11の第二スイッチ4A〜4Fの状態はGSMで通信を行っているときと同じ状態であるので、詳細な説明は省略する。
一方、W−CDMA方式で通信を行う場合であって、基地局が携帯通信機に対してHSDPAを用いた通信が許可した場合に、携帯通信機は、下りリンクに設けられたパケットデータ伝送用のチャネル(HS-DSCH)を介してパケットデータを受信し、上りリンクに設けられた制御チャネル(HS-DPCCH)を用いて応答信号(ACK/NACK)を送信する。一方、W−CDMA方式で通信を行う場合であって、基地局が携帯通信機に対してHSDPAを用いた通信を許可していない場合、携帯通信機は、上りリンク及び下りリンクに設けられた個別データチャネル(DPDCH Dedicated Physical Data CHannel)及び個別制御チャネル(DPCCH Dedicated Physical Control CHannel)を用いて基地局とデータの送受信を行う。また、HSDPA通信時の下りスループットを改善すべく、受信合成ダイバーシティ処理を実行する。
基地局が携帯通信機に対してHSDPAを用いた通信を許可した場合、受信合成ダイバーシティを行うために、制御部15は、W−CDMA受信部14、第二アンテナ制御ユニット11を制御し、通信中のUARFCNの周波数と同じ周波数で受信を開始する。制御部15は、W−CDMA送受信部12が受信した受信データ(第一の受信信号)と、W−CDMA受信部14が受信した受信データ(第二の受信信号)を、例えば、電界強度のような通信品質を指標としてスロット、フレームのような単位で、より品質のよい受信データを選択的に受信するように制御を行う。また、上記説明のように、W−CDMA送受信部12とW−CDMA受信部14の受信データのうち、品質のよい受信データを選択的に受信して時間的に合成を行うのではなく、例えば、W−CDMA送受信部12とW−CDMA受信部14のデータを同相合成してもよい。
携帯通信機がW−CDMAで通信を行い、かつHSDPAによる通信が許可されている場合、携帯通信機は、受信合成ダイバーシティ処理を実行する。このとき、第一アンテナ制御ユニット10、第二アンテナ制御ユニット11のスイッチ3A〜3D、4A〜4Fは図4に示すような状態に設定されている。第一アンテナ制御ユニット10の第一スイッチ3A〜3Dの状態は、図3を用いて説明したものと同様であるので説明は省略する。一方、第二アンテナ制御ユニット11は、Band1の周波数帯を使用しているときには、第二アンテナ2AとW−CDMA受信部14を接続するよう、制御部15が第二アンテナ制御ユニット11の第二デコーダ部8を介して、第二スイッチ4A、4C〜4Eをオンに設定し、第二スイッチ4B、4Fをオフに設定する。そして、制御部15は、第二アンテナ制御ユニット11の第二バイアス部7を介して、第二アンテナ2AとW−CDMA送受信部14を接続する第二スイッチ4Aと4EのバイアスをHに設定し、ほかの第二スイッチ4B〜4D、4FのバイアスはLに設定する。ここで、Band6の第二アンテナ2BはW−CDMA受信機14と接続されていないので、3GPP TS25.101で規定されているような歪に対する要求を考慮しなくてもよい。つまり、第二スイッチ4C、4Dの線形性を上げるためにバイアスをHにする必要がないので、オンに設定されている第二スイッチ4C、4DはバイアスがLに設定する。
なお、Band1ではなくBand6の第二アンテナ2Bを使用するときには、第二アンテナ2BとW−CDMA受信部14を接続するよう、制御部15が第二アンテナ制御ユニット11の第二デコーダ部8を介して、第二スイッチ4A〜4C、4Fをオンに設定し、第二スイッチ4D、4Eをオフに設定する。そして、制御部15は、第二アンテナ制御ユニット11の第二バイアス部7を介して、第二アンテナ2AとW−CDMA送受信部14を接続する第二スイッチ4Cと4FのバイアスをHに設定し、ほかの第二スイッチのバイアスはLに設定する。
以上の処理をフローチャートで示すと、下記のとおりとなる。図5は、本発明に係る携帯通信機が実行するアンテナ制御方法の処理を示すフローチャートである。ステップ1において、まず、携帯通信機がW−CDMA方式とGSM方式のいずれで通信を行うのか、通信モードを選択するステップが開始され、ステップ2において、W−CDMAかGSMか決定される。W−CDMAからGSMへ切り替える場合には、コンプレスモード等の区間を用いて、PCS1900帯域、GSM850帯域でARFCNの周波数を受信し、例えば、W−CDMA電界強度とGSM電界強度のような通信品質指標を用いて通信環境を考慮し、GSMへの切り替えを判断する。一方、GSMからW−CDMAへ切り替える場合には、例えば、自携帯通信機向けの送受信バースト区間以外を用いて、Band1帯域、Band6帯域でUARFCNの周波数を受信し、例えば、W−CDMA電界強度とGSM電界強度のような通信品質指標を用いて通信環境を考慮し、W−CDMAへの切り替えを判断する。
ステップ1および2の処理の結果、GSMで通信を行う場合(ステップ3)、受信合成ダイバーシティ処理は実行されないので、第二アンテナ2A、2Bが第一アンテナ1A、1Bに影響しないように、ステップ5において、第二アンテナ2Aと2Bを整合回路9A、9Bに接続する処理を行う。また、受信合成ダイバーシティ処理を行わないときには、第二アンテナ制御ユニット11内のアンテナスイッチの線形性を上げるためにバイアスをHに制御する必要はないので、低消費電流化を図るべく、第二スイッチ4A〜4FのバイアスをLに設定する。したがって、低消費電流化を図ることができる。
一方、ステップ1および2の処理の結果、W−CDMAで通信を行う場合(ステップ4)、受信合成ダイバーシティを行うかさらに判断を要するため、ステップ7において、HSDPA通信が許可されているか判断する。HSDPA通信が許可されている場合には(ステップ7でYES)、受信ダイバーシティ処理が必要になるので、使用する周波数帯に応じて第二アンテナ2Aないし2Bを選択し、選択されたアンテナをW−CDMA受信部14に接続するようスイッチング処理を行う。また、選択されたアンテナとW−CDMA受信部14を接続するスイッチの線形性を高くするため、第二バイアス部7はオンされたスイッチのバイアスをHに設定する。HSDPA通信が許可されていない場合には(ステップ7でNO)、受信ダイバーシティ処理は行わないので、ステップ5とステップ6の処理が実行される。
上記説明のように、W−CDMAとGSMで通信を行う携帯通信機において、GSM通信時や、W−CDMA通信時であってHSDPAで通信しない時には受信合成ダイバーシティ処理は行わない。このようなときに、受信合成ダイバーシティ用の第二アンテナ2A、2Bを整合回路に接続することにより、第一アンテナ1A、1Bの性能劣化を抑制することができる。また、受信合成ダイバーシティ用の第二アンテナ2A、2BとW−CDMA受信部を接続するスイッチは、受信合成ダイバーシティを行わないときには線形性を上げる必要がないのでバイアスをLにしておくこととした。したがって、上記効果と合わせて低消費電流化という効果を得ることができた。
本発明に係る携帯通信機の構成を示すブロック図である。 GSM方式で通信を行うときのスイッチの状態を示す説明図である。 W−CDMA方式であって、HSDPAが許可されていない場合のスイッチの状態を示す説明図である。 W−CDMA方式であって、HSDPAが許可されている場合のスイッチの状態を示す説明図である。 本発明に係る携帯通信機が実行するアンテナ制御方法の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 第一アンテナ、2 第二アンテナ、3 第一スイッチ、4 第二スイッチ、
5 第一バイアス部、6 第一デコーダ部、7 第二バイアス部、8 第二デコーダ部、
9 整合回路、10 第一アンテナ制御ユニット、11 第二アンテナ制御ユニット、
12 W−CDMA送受信部、13 GSM送受信部、14 W−CDMA受信部、
15 制御部



Claims (2)

  1. 第一の通信方式で通信を行う第一の送受信部、第二の通信方式で通信を行う第二の送受信部のうちいずれか一方を第一のアンテナと接続する第一のアンテナ制御ユニットと、
    前記第一の通信方式の信号を受信する第二のアンテナを、整合回路と前記第一の通信方式で受信処理を行う第一の受信部のうちいずれかと接続するとともに、バイアスを調整可能なスイッチを有する第二のアンテナ制御ユニットと、
    前記第一の送受信部からの第一の受信信号と前記第一の受信部からの第二の受信信号を用いてダイバーシティ処理を実行しない場合、前記第二のアンテナを前記整合回路に接続するように前記スイッチを切り替えるとともに、前記スイッチのバイアスをオフにするよう前記第二のアンテナ制御ユニットを制御する制御部を設けた携帯通信機。
  2. 第一の通信方式で通信を行う第一の送受信部、第二の通信方式で通信を行う第二の送受信部のうちいずれか一方を第一のアンテナと接続する第一のアンテナ制御ユニットと、前記第一の通信方式の信号を受信する第二のアンテナを、整合回路と前記第一の通信方式で受信処理を行う第一の受信部のうちいずれかと接続するとともに、バイアスを調整可能なスイッチを有する第二のアンテナ制御ユニットとを有する携帯通信機が実行するアンテナ制御方法において、
    前記第一の通信方式および前記第二の通信方式のうちいずれの通信方式で通信を行うか選択する処理と、
    前記第一の通信方式を選択した場合に、前記第一の送受信部が受信した第一の受信信号と、前記第一の受信部が受信した第二の受信信号とを用いてダイバーシティ処理を実行するか判断する処理と、
    前記第二の通信方式を選択した場合、あるいは前記第一の通信方式を選択した場合であって、かつダイバーシティ処理を実行しない場合に、前記第二のアンテナを整合回路に接続するように前記スイッチを切り替えるとともに、前記スイッチのバイアスをオフにする処理とを含むアンテナ制御方法。
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