JP2008008157A - カム軸受け構造 - Google Patents
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- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
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- F01L1/047—Camshafts
- F01L2001/0476—Camshaft bearings
Abstract
【解決手段】本発明におけるカム軸受け構造において、シリンダヘッド1とヘッドカバー2との間に形成されたカム収容空間6には、複数のカムピース21Aとシャフト21Bとから構成されているカムシャフト21と、シャフト21Bを回転可能に軸支する挿通孔20を有し、シリンダヘッド1に固定されている複数の軸受けピース3とが設けられている。挿通孔20の内周面は、全周に沿って切れ目なく連続し、全周がシャフト21Bの外周面と摺接する摺接面とされている。これにより、カムキャップの脱着作業が不要となって挿通孔の真円度が一定に保たれるため、カムシャフト21の組み付け時における手間が軽減され、挿通孔20の内周面とシャフト21Bの外周面との間のフリクション増加が規制される。
【選択図】図1
Description
請求項1の発明によると、挿通孔の内周面は、全周に沿って切れ目なく連続しているから、従来のようにカムシャフトを組み付ける際にカムキャップを取り外して再び組み付けるという工程が不要となり、組み付けに伴う手間が軽減される。また、請求項1の発明によると、挿通孔の真円度を一定に保つことができるため、挿通孔とカムシャフトとの間のフリクション増加を規制することができる。
請求項2の発明によると、シャフトの外周面を全周に沿って支持することができるから、カムシャフトを安定した状態で回転させることができる。この場合の組み付け作業は、組み立て式カムシャフトを採用し、カム収容空間においてカムピースをシャフトの組み付け方向同軸上に待機させて、シャフトを挿通孔に挿入しつつ連結孔に挿入することで、カムシャフトの組み立てを行いつつ、この組み立てられたカムシャフトを軸受けピースに組み付ける方式により行われる。この組み付け作業によると、カムピースの輪郭が挿通孔の内径より大きい場合でもカムシャフトを軸受けピースに組み付けることができる。
各軸受けピースを個別にシリンダヘッドに設置する場合には、各挿通孔の軸心が同軸となるように位置調整を行う必要がある。その点、請求項3の発明によると、各挿通孔の軸心が同軸となった状態で一体成形することで、各軸受けピースの位置調整が不要となる。また、請求項5の発明によると、各軸受けピースを高精度に配置することが可能となるため、挿通孔の内周面とシャフトの外周面との間のフリクションを低減することができる。さらに、各軸受けピースがユニット化されることで、シリンダヘッドへの設置作業が容易になる。
請求項4の発明によると、吸気側カムシャフトと排気側カムシャフトを支持する各軸受けピースがユニット化されることで、シリンダヘッドへの設置作業が容易になる。また、軸受けピースをシリンダヘッドにボルト締めする箇所を共用化する等して、全体として構造を簡素化することも可能である。
請求項5の発明によると、各カムピースが所定方向を向くように角度調整されて、かつ固定された状態の組み立て式カムシャフト、または、各カムピースが予め所定方向を向くように一体成形された一体型カムシャフトに対して、個別の軸受けピースを回転させながら組み付けていき、全ての軸受けピースがカムシャフトに組み付けられた後、シリンダヘッド上に固定することができる。したがって、カムシャフトを摺接面に押し当てた状態に付勢しておくことで回転可能に軸支することができる。
請求項6の発明によると、切り欠き部がバルブに対向する側を向いているから、バルブに組み込まれているバルブスプリングのばね力によってシャフトを摺接面に押し当てた状態に付勢することができる。
本発明の実施形態1を図1ないし図3によって説明する。本実施形態におけるカム軸受け構造は、図1に示すように、複数のシリンダ7が並んで(図1では紙面と直交する方向に)配されているシリンダブロック(図示しない)の上面においてヘッドガスケット(図示しない)を介してボルト締めにより固定されているシリンダヘッド1と、そのシリンダヘッド1の上面を覆うようにして同じくボルト締めにより固定されているヘッドカバー2とを備えている。シリンダヘッド1の上面は、後述するバルブ10,11を収容するバルブ収容部1Aと、その上方において後述するカムシャフト21,22を収容するカムシャフト収容部1Bとから構成されている。バルブ収容部1Aの上部には、バルブ収容部1Aの外周壁から連続して立ち上がる外壁4が設けられている。この外壁4は、カムシャフト収容部1Bの外周壁を構成している。
まず、各軸受けピース3をバルブ収容部1Aの上面に載せて、各挿通孔20の軸心が同軸となるように位置調整を行う。そして、軸受け固定用ボルト23を固定部3Bの通し穴24に挿通し、ボルト締めを行うことにより各軸受けピース3をバルブ収容部1Aの上面に固定する。次に、各カムピース22Aをカム収容空間6内において各シリンダ7と対応する位置に保持しておく。この状態で、シャフト21Bを各シリンダ7の並び方向に沿って各挿通孔20と各連結孔25に順次挿入していく。シャフト21Bの挿入が完了すると、カムピース21Aのカム作用部21Cが所定の方向を向くように角度調整を行い、連結孔25の内周面をシャフト21Bの外周面に固定する。こうして、カムシャフト21の組み立てを行いつつカムシャフト21の軸受けピース3への組み付けが行われる。
1.従来のようにカムキャップを取り外して再び組み付けるという工程が不要となり、組み付けに伴う手間が軽減される。
2.挿通孔20の真円度を一定に保つことができるため、挿通孔20の内周面とシャフト21Bの外周面との間のフリクション増加が規制される。
3.シャフト21Bの外周面を全周に沿って支持することができるから、カムシャフト21を安定した状態で回転させることができる。
4.カムシャフト21の組み立てを行いつつカムシャフト21を軸受けピース3に組み付ける方式としたので、カムピース21Aの輪郭が挿通孔20の内径より大きい場合でもカムシャフト21を軸受けピース3に組み付けることができる。
図4は本発明の実施形態2を示す。本実施形態におけるカム軸受け構造は、実施形態1の軸受けピース3の挿通孔20の形状を一部変更したものであり、その他の重複する構造については説明を省略する。また、吸気側カムシャフト21と排気側カムシャフト22の構造説明において重複する部分については、吸気側カムシャフト21を代表として説明し、以下、単にカムシャフト21という。本実施形態における軸受けピース30は、挿通孔31を備えており、挿通孔31は、カムピース21Aとほぼ適合する孔形状とされており、カムピース21Aが挿通孔31の内部に挿通可能とされている。挿通孔31においてカム作用部21Cを通過させるための切り欠き部32は、その出っ張り方向が全て同一方向(バルブ10と対向する側)を向いており、挿通孔31の内周面31Aにおいて切り欠き部32と反対側の面がシャフト21Bに対する摺接面とされている。
図5は本発明の実施形態3を示す。本実施形態におけるカム軸受け構造は、実施形態1における各軸受けピース3の各固定部3Bが各シリンダ7の並び方向に沿って互いに連結されて一体成形されることで軸受けピース33が設けられており、その他の重複する構造については説明を省略する。すなわち、本実施形態によると、各挿通孔20の軸心が同軸となった状態で一体成形されることで、各軸受けピース3を高精度に配置することが可能となる。この結果、挿通孔20の内周面とシャフト21B(22B)の外周面との間のフリクションを低減させることができる。また、各軸受けピース3がユニット化されることで、バルブ収容部1Aの上面への設置作業が容易になる。
図6は本発明の実施形態4を示す。本実施形態におけるカム軸受け構造は、実施形態1において吸気側カムシャフト21と排気側カムシャフト22を支持する両軸受けピース3,3の固定部3Bのうち隣り合う固定部3B,3B同士が連結されて一体形成されるとともに、隣り合う固定部3B,3Bの2個の通し穴24,24のうち1個の通し穴24を省略することで軸受けピース34が設けられており、その他の重複する構造については説明を省略する。すなわち、本実施形態によると、両カムシャフト21,22の並び方向に沿って隣り合う両軸受けピース3,3がユニット化されることで、バルブ収容部1Aの上面への設置作業が容易になる。また、通し穴24を一部共用化することにより、全体として構造を簡素化することが可能である。
図7は本発明の実施形態5を示す。本実施形態におけるカム軸受け構造は、実施形態4における軸受けピース34の両端に配されている両固定部3B,3Bが各シリンダ7の並び方向に沿って連結されて一体形成されることで軸受けピース35が設けられている。その他の重複する構造および効果については実施形態3および4と同様であるため、ここではその説明を省略する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
2…ヘッドカバー
3,30,33,34,35…軸受けピース
6…カム収容空間
7…シリンダ
10…吸気バルブ
11…排気バルブ
20,31…挿通孔
20A,31A…挿通孔の内周面
21…吸気側カムシャフト
22…排気側カムシャフト
21A,22A…カムピース
21B,22B…シャフト
21C,22C…カム作用部
25…連結孔
Claims (6)
- 複数のシリンダが並んで配されているシリンダブロックに組み付けられるシリンダヘッドには、ヘッドカバーがシール状態で組み付けられており、前記シリンダヘッドと前記ヘッドカバーとの間に形成されたカム収容空間には、前記各シリンダと対応して配されている複数のカムピースと丸棒状をなすシャフトとから構成されているカムシャフトと、前記シャフトを回転可能に軸支する挿通孔を有し、前記シリンダの並び方向に沿って配され、かつ前記シリンダヘッドに固定されている複数の軸受けピースとが設けられているカム軸受け構造であって、
前記挿通孔の内周面は、全周に沿って切れ目なく連続し、前記カムシャフトが前記軸受けピースに組み付けられた状態において前記シャフトの外周面と摺接する摺接面を含んでいることを特徴とするカム軸受け構造。 - 前記挿通孔の内周面は、全周に沿って前記摺接面とされており、前記カムシャフトは、別体で形成された前記カムピースと前記シャフトとを組み立てることで構成された組み立て式カムシャフトとされ、前記カムピースには、前記シャフトの外周面に連結するための連結孔が貫通して設けられており、前記組み立て式カムシャフトの前記軸受けピースへの組み付けは、前記カム収容空間において前記カムシャフトの組み付け方向同軸上に前記各カムピースを待機させて、前記シャフトを前記挿通孔に挿入しつつ前記連結孔に挿入することで、前記組み立て式カムシャフトの組み立てと並行して行われる方式であることを特徴とする請求項1記載のカム軸受け構造。
- 前記軸受けピースは、前記シリンダの並び方向に沿って互いに連結されて一体化されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のカム軸受け構造。
- 前記カム収容空間には、吸気側カムシャフトと排気側カムシャフトとが並列して一対配されており、これらを支持する前記軸受けピースは、互いに連結されて一体化されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のカム軸受け構造。
- 前記カムピースは、前記連結孔から一方向に突出するカム作用部を有し、全てが同一形状とされ、前記挿通孔は、前記カムピースの輪郭形状とほぼ適合する孔形状とすることで、前記カムピースが内部に挿通可能とされ、前記挿通孔において前記カム作用部を通過させるための切り欠き部は、全て同一方向を向いており、前記挿通孔の内周面において前記切り欠き部と反対側の面が前記摺接面であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のカム軸受け構造。
- 前記切り欠き部は、バルブに対向する側を向いていることを特徴とする請求項5記載のカム軸受け構造。
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- 2006-06-27 JP JP2006176788A patent/JP2008008157A/ja active Pending
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