JP2008007007A - 衛星管制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 衛星からのテレメトリをチェックして衛星搭載電子機器の動作不良の発生を検出することができるとともに、不具合発生の予兆や不具合発生があったときに、迅速に不具合分析を行う。
【解決手段】 衛星1からセンサのテレメトリ情報と衛星1のテレメトリ代表値を送出し、センサのテレメトリ情報を地上の衛星シュミレータ5に入力して、衛星搭載電子機器の動作をシュミレーションする。衛星シュミレータ5のシュミレーション結果と、衛星1から送られてきたテレメトリー代表値とを比較することによって、衛星搭載電子機器の異常を検出する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、人工衛星(以下、衛星)の管制を行う衛星管制装置に関する。
従来、衛星管制のためのコマンドによって構成されるコマンド計画を生成し、生成したコマンド計画に基づいて、コマンドを実行した場合の衛星状態をシュミレーションする方法が知られていた。この方法では、例えば、シュミレーションの結果、コマンド実行時に衛星に不具合が生じたり、コマンドにコンフリクトが生じると判定された場合、そのコマンドはコマンド計画に採用しないように計画が立案される。また、コマンド計画評価部を設けて複数のコマンド計画を評価し、処理優先順位が高いコマンドが多く採用されているコマンド計画の評価点を上げてコマンド計画をソートし、最終的に衛星に送信するコマンド計画を決定する。(例えば、特許文献1参照)
特開2003−285800号公報(図2)
特許文献1に示された従来技術では、コマンドに従って実際に衛星が正常動作しているか否かを判断することはできない。これに対し、コマンドを送信する都度、衛星から送出されるテレメトリを地上でチェックし、コマンドに対して衛星が正しくテレメトリを返送しているか否かを確認する方法が知られていた。
この方法では、地上装置からコマンドが送出されると、宇宙機からテレメトリが地上装置に返送され、受信テレメトリファイルへ格納される。地上装置は、コマンド・テレメトリ照合条件テーブルを参照し、コマンド送信番号、テレメトリ照合条件を得る。次いで、コマンド送信番号をキーとして受信テレメトリファイルを走査し、テレメトリ照合条件で参照されているテレメトリ項目を見つけ、照合条件や照合上限時間に基づきチェックを行い、結果をオペレータに通知する。これによって、コマンドに応じてテレメトリが正しく変化しているか否かがチェックされる。(例えば、特許文献2参照)
特開平11−355221号公報(図1)
しかし、特許文献2に示された従来技術では、コマンドに対応したテレメトリの変化をチェックするだけであり、衛星搭載電子機器がコマンドの計画通りに正常動作して、期待されるテレメトリを出力しているか否かを確認することはできないという問題があった。
また、ある程度の時間幅で衛星の動作(イベント)が計画通りに遂行しているかどうかを、確認する術もなかった。
更に、テレメトリの変化をオフライン、ノンリアルタイムでチェックしているため、テレメトリの変化をリアルタイムで監視することができない。このため、衛星の不具合が発生する予兆を即座に検知することができず、迅速に不具合発生の回避策を取ることができない。特に、姿勢制御系や太陽電池パドルの不具合等、衛星にとって致命的な障害が発生した場合、その不具合原因の追求と是正対策を早急に実施する必要がある。しかし、特許文献2に示された従来技術では、オフラインでチェックが実施されるため不具合の予兆検出が遅れ、不具合回避策が後手に回ってしまうという問題があった。
なお、衛星から送信されるテレメトリの数を減らせば、テレメトリチェックをより速く行うことができる。しかし、テレメトリの数を単純に減らす場合は、衛星の不具合発生時に、送信されてくるテレメトリのみでは詳細な不具合分析を行うことが難しくなる、という新たな問題が生じる。
この発明は、係る問題点を解決するためになされたものであり、衛星からのテレメトリを逐次チェックして衛星搭載電子機器の動作不良の発生を検出することができるとともに、不具合発生の予兆や不具合発生があったときには、詳細に不具合分析を行うことのできる、衛星管制装置を得ることを目的とする。
この発明による衛星管制システムは、センサと、センサの出力情報に基づいて演算処理を行い、演算した特定の演算結果をデータ処理装置に送る衛星搭載電子機器と、地上から送信されたコマンド情報を受信して上記衛星搭載電子機器に出力し、コマンド情報に基づいて得られる衛星搭載電子機器の演算結果とセンサの出力情報と時刻を含むテレメトリ情報を、地上に送信するデータ処理装置と、を有した衛星と、
地上に設置され、衛星に対しコマンド情報を送信し、衛星から受けたテレメトリ情報を受信する監視制御部と、
上記衛星に送信されるコマンド情報を上記監視制御部から受信し、当該コマンド情報と衛星からのテレメトリ情報に含まれるセンサの出力情報に基づいて衛星搭載電子機器の演算処理を模擬し、模擬した特定の演算結果と時刻から擬似テレメトリを生成する衛星シュミレータと、
上記監視制御部が受信したテレメトリ情報に含まれる時刻と上記衛星シュミレータからの擬似テレメトリに含まれる時刻に基づいて、当該テレメトリ情報と擬似テレメトリ情報との時刻差を補正する時刻誤差補正部と、
上記時刻誤差補正部で時刻補正された、上記テレメトリ情報と擬似テレメトリ情報との、一致比較を行う比較検証部と、
を備え、
上記比較検証部は、上記一致比較の結果不一致である場合、上記衛星搭載電子機器の動作を通常時動作モードから異常時動作モードに切換えるモード切換指令を、上記監視制御部に出力し、
上記監視制御部は上記比較検証部から上記モード切換指令を受けると、上記衛星の衛星搭載電子機器に対しモード切換コマンドを送信し、
上記衛星の衛星搭載電子機器は上記モード切換コマンドを受けると、通常時は内部演算処理されて出力されない通常時非出力情報を含むテレメトリ情報を生成し、
上記衛星は、上記通常時非出力情報を含むテレメトリ情報を上記監視制御部に送信する、ものである。
この発明によれば、少ないテレメトリ情報で、衛星搭載電子機器の動作不良をリアルタイムに近い時間で検出することができる。また、不具合発生の予兆や不具合発生があったときに、直ちに詳細な不具合分析を行うことができる。
実施の形態1.
以下、図を用いてこの発明に係る実施の形態1について説明する。
図1は実施の形態1に係る衛星管制の概念及び衛星管制装置の構成を示す図であり、図2は衛星の構成を示す図である。
衛星管制装置は、打ち上げられた衛星からの電波を受信して、衛星の位置や姿勢、衛星搭載電子機器が正しく作動しているかを確認する。また、衛星に対して衛星制御用コマンド(指令)の電波を送信して、衛星の運用管制を行う。ここでは、この衛星管制装置の機能のうち、発明の主旨とするところに限って説明する。
図1において、衛星1及び地上局2は各々通信用アンテナを有しており、衛星1と地上局2の間で通信が行われる。この際、地上局2から衛星1に対して衛星制御用コマンド(以下、衛星制御CMD)信号を送信し、衛星1は衛星制御CMD信号を受信する。地上局2は衛星管制装置3に接続されている。
衛星管制装置3は、監視制御部4、衛星シュミレータ5、時刻誤差補正部6、端末部7、比較検証部8、格納部9と、時計60を備えており、衛星1の運用管制を行う。
また、図2において、衛星1に搭載された複数の衛星搭載電子機器100は、地上局2から送信された衛星制御CMD信号に基づいて各種処理を実行する。各衛星搭載電子機器100では、衛星制御CMD信号に基づく衛星搭載電子機器100の実行処理内容や各種センサ情報から、衛星テレメトリ(以下、衛星TLM)信号が生成される。衛星TLM信号は人工衛星1から地上局2に送信され、地上局2が衛星TLM信号を受信する。
衛星1は、センサ11と、データ処理装置18と、通信装置19と、時計43と、GPS受信機50と、複数の衛星搭載電子機器100を備えている。衛星搭載電子機器100は、各種センサや、制御機器、信号処理機器から成る。時計43はクロック信号を発生する。時計43はデータ処理装置18に内蔵されていても良い。GPS受信機50は、GPS衛星から擬似ランダムコードを受信し、受信した擬似ランダムコードからGPS衛星が配信する時刻情報やクロックを得て、時刻情報やクロックをデータ処理装置18に送信する。
通信装置19はアンテナや送受信機を有して構成される。通信装置19は地上局2から衛星制御CMD信号を受信し、一方で、地上局2に対して衛星TLM信号を送信する。通信装置19は、衛星制御CMD信号をデータ処理装置18に送出し、データ処理装置18から衛星TLM信号を受ける。衛星制御CMD信号及び衛星TLM信号は、例えばCCSDS勧告にてデータフォーマットが規定されている。
データ処理装置18は、通信装置19の受信した衛星制御CMD信号を、各衛星搭載電子機器100に分配する。また、データ処理装置18は、時計43またはGPS受信機50の出力信号に基づいて衛星時刻を発生し、各衛星搭載電子機器100に時刻配信を行う。衛星搭載電子機器100は、タイムスタンプ(生成時刻)を付加したテレメトリデータを生成する。データ処理装置18は、センサ11の観測データを収集するとともに、衛星搭載電子機器100にて生成されるテレメトリデータを収集する。データ処理装置18は、収集したテレメトリデータにタイムスタンプ(生成時刻)を付加するとともに、パケット多重化、符号化、フレーム多重化等の処理を行った後、処理後のテレメトリ情報を通信装置19に送信する。データ処理装置18は、フレーム生成、フレーム多重処理等を行うCDMS(command & data management system)や、パケット多重、データレコード、フレーム生成、符号化処理等を行うMDP(mission data processor)や、CDMSから送出されたコマンド情報を衛星搭載電子機器に配信したり、衛星搭載電子機器の出力データをサンプリングしサンプリングデータを多重化してパケットデータを生成してCDMSに送信するデータ処理を行うRIM(relational information management system)等の複数の機器で構成される。
衛星管制装置3は、監視制御部4、衛星シュミレータ5、時刻誤差補正部6、端末部7、比較検証部8、格納部9と、時計60を備えている。
衛星運用者は、衛星に実行させるべきコマンド計画を立案し、端末部7を通じて衛星搭載電子機器毎に計画したコマンド情報を入力する。
監視制御部4は、この入力されたコマンド情報に基づいて、衛星搭載電子機器毎に衛星制御CMD情報を生成し、生成された衛星制御CMD情報に符号化処理、パケット化を行い、変調した後、変調された衛星制御CMD信号を地上局2に送信する。地上局2は、衛星1に対してこの衛星制御CMD信号を送信する。この衛星制御CMD情報は、対象とする衛星搭載電子機器のモード設定、パラメータ設定を行うものであり、コマンドの実行形態に応じて、リアルタイムコマンド、時刻指定コマンド、自律化コマンド等から構成される。衛星制御CMD情報は、上位のネットワーク層において、例えば次のデータ形式を有している。
衛星制御CMD情報=[ヘッダ、コマンド実行時刻、コマンドデータ]
ここで、ヘッダは、パケットID、パケットの伝送順番を示す情報、パケット長等から構成され、パケットIDはバージョン情報やAPID(Application Process Identifier)から構成される。APIDは、1つのアプリケーションユーザから複数のアプリケーションユーザへの論理データパスを定義する。またAPIDは、リアルタイムコマンド、時刻指定コマンド、自律化コマンド等のコマンドの実行形態を識別できるように設定される。コマンドデータのデータ領域は可変長であり、モード設定コマンドの場合はシリアルコードデータで構成され、パラメータ設定コマンドの場合はパラメータの種別を識別するパラメータIDとパラメータ値から構成される。
また、監視制御部4は、衛星1から送信され地上局2で受信した衛星TLM信号が、地上局2から送られてくると、衛星TLM信号を復調し、符号化されたデータを解読するデコード処理、パケット分離等を行い、衛星TLM情報を抽出する。衛星TLM情報は、次のデータ形式を有している。
衛星TLM情報=[ヘッダ、パケット生成時刻、テレメトリデータ]
ここで、ヘッダは、パケットID、パケットの伝送順番を示す情報、パケット長等から構成され、パケットIDはバージョン情報やAPID(Application Process Identifier)から構成される。テレメトリデータのデータ領域は可変長であり、各衛星搭載機器100で生成されるテレメトリ情報や、センサ11の観測データ(センサ情報)を有している。
監視制御部4は、時刻誤差補正部6に対してデコード処理された衛星TLM情報を送信する。監視制御部4は、衛星シュミレータ5に対して、地上局2に送信する衛星制御CMD情報と同じ情報を送出する。この衛星制御CMD情報には変調処理や符号化処理はなされていない。
また、監視制御部4は、デコード処理された衛星TLM情報中のセンサ情報を取り出して、衛星センサテレメトリ(衛星センサTLM)情報として衛星シュミレータ5に送出する。また、衛星1と地上局2の間では、衛星制御CMD情報及び衛星TLM情報がパケット化されて情報の授受が行われ、衛星1や監視制御部4ではパケット化やパケット分解処理が適宜行われる。なお、説明を簡単にするため、以下の説明では衛星搭載電子機器が1つである場合について説明する。
衛星シュミレータ5は、衛星制御CMD情報及び衛星センサTLM情報を受けると、この衛星制御CMD情報及び衛星センサTLM情報に基づいて、衛星搭載電子機器の動作を模擬したシュミレーションを行う。衛星シュミレータ5は、シュミレーションの結果、衛星搭載電子機器の出力信号を模擬した模擬情報を衛星制御CMD情報毎に生成する。また、衛星シュミレータ5は、生成した模擬情報から擬似的なテレメトリ(衛星SimTLM)情報を生成する。このテレメトリ情報は時刻誤差補正部6に送出される。なお、衛星SimTLM情報には、対応する衛星制御CMD情報及び衛星センサTLM情報が付帯されている。
時計60は、衛星管制装置内の時刻管理を行う。また、GPS受信機を有している場合は、GPS時刻に同期したクロックを生成しても良い。
時刻誤差補正部6は、監視制御部4から得た衛星TLM情報と、衛星シュミレータ5から得たSimTLM情報について、時計60の基準時刻に基づいて、それぞれ時刻補正を行う。図の例では、時刻誤差補正部6は、衛星TLM情報を時刻補正した時間にTLM1として出力し、SimTLM情報を時刻補正した時間にTLM2として出力する。
比較検証部8では、TLM1とTLM2との一致比較を行う。ここで、TLM1とTLM2が一致している場合は、比較検証部8は端末部7に対して衛星搭載機器の動作が正常であることを示す情報を表示する。
また、TLM1とTLM2が不一致である場合は、比較検証部8は端末部7に対して衛星搭載機器の動作が異常であることを示す情報を表示する。また、比較検証部8は衛星シュミレータ5に対し、通常時の動作モードから異常時動作モードに変更するためのモード切換指令を送出する。同時に、比較検証部8は監視制御部4に対し、通常時の動作モードから異常時動作モードに変更するためのモード切換指令を送出する。
衛星シュミレータ5は、比較検証部8からのモード切換指令を受けると、衛星搭載電子機器100において内部演算処理され、通常時は出力されない通常時非出力情報を用いてテレメトリ情報を生成する。生成された通常時非出力情報を含む衛星SimTLM情報は、比較検証部8に送信される。
また、監視制御部4は、衛星1に対してモード切換指令を送信する。衛星1はモード切換指令を衛星搭載電子機器100に送信する。衛星搭載電子機器100はモード切換指令を受けると、内部演算処理されて通常時は出力されない通常時非出力情報を用いて、テレメトリ情報を生成する。生成された通常時非出力情報を含む衛星TLM情報は、衛星1から地上局2に送信され、比較検証部8に送出される。
比較検証部8は、衛星シュミレータ5から受信した衛星SimTLM情報と、衛星1から受信した衛星TLM情報との、全テレメトリの比較検証を行う。また、格納部9は、比較検証部8の比較結果が格納されるとともに、比較に用いられたTLM1とTLM2が、順次格納される。
図3は、衛星TLM情報と衛星SimTLM情報の比較動作について説明した図であり、(a)は異常時動作モードでの衛星TLM情報と衛星SimTLM情報の比較例、(b)は通常時動作モードでの衛星TLM情報と衛星SimTLM情報の比較例を示す。
図3(a)において、符号61は衛星TLM情報、符号62は衛星SimTLM情報を示し、各ライン番号はテレメトリのシリアル番号の表示例を示し、時間経過とともにシリアル番号は増加する。図の上位データはセンサ情報、中位データは演算パラメータ情報、下位データは演算結果を示す。
異常時動作モードでは、ステップS11において、衛星搭載電子機器100にて生成される衛星TLM情報61と、衛星SimTLM情報62とを比較する。この場合、衛星TLM情報65と衛星SimTLM情報66の演算パラメータと演算結果とが、全て比較される。
また、ステップS12において、比較結果に基づいて判定を行う。例えば、比較結果に基づき、衛星TLM情報61と衛星SimTLM情報62が一致している場合に異常なしと判断する。しかし、不一致であれば、衛星TLM情報61を生成した際の動作に、何らかの問題有りと判断する。
一方、図3(b)において、符号65は衛星TLM情報、符号66は衛星SimTLM情報を示し、各ライン番号はテレメトリのシリアル番号の表示例を示し、時間経過とともにシリアル番号は増加する。図において、衛星TLM情報65の上位データはセンサ情報、下位データは演算結果を示し、衛星SimTLM情報66の上位データはセンサ情報、中位データは演算パラメータ情報、下位データは衛星TLM情報65の代表値としての演算結果を示す。
通常時動作モードでは、ステップS13において、衛星搭載電子機器100にて生成される衛星TLM情報65と、衛星SimTLM情報66とを比較する。この場合、符号67にて示した情報はテレメトリとして送出されず、衛星TLM情報65と衛星SimTLM情報66の代表値である演算結果のみが比較される。
また、ステップS14において、比較結果に基づいて判定を行う。例えば、比較結果に基づき、衛星TLM情報61と衛星SimTLM情報62が一致している場合に異常なしと判断する。しかし、不一致であれば、衛星TLM情報61を生成した際の動作に、何らかの問題有りと判断する。
以上説明したとおり、この実施の形態よる衛星管制システムは、センサ11と、センサ11の出力情報に基づいて演算処理を行い、演算した特定の演算結果をデータ処理装置18に送る衛星搭載電子機器100と、地上局2から送信されたコマンド情報を受信して衛星搭載電子機器100に出力し、コマンド情報に基づいて得られる衛星搭載電子機器100の演算結果とセンサの出力情報と時刻を含むテレメトリ情報を、地上に送信するデータ処理装置18と、を有した衛星1と、地上局2に設置され、衛星1に対しコマンド情報を送信し、衛星1から受けたテレメトリ情報を受信する監視制御部4と、衛星1に送信されるコマンド情報を監視制御部4から受信し、当該コマンド情報と衛星1からのテレメトリ情報に含まれるセンサ11の出力情報に基づいて、衛星搭載電子機器100の演算処理を模擬し、模擬した特定の演算結果と時刻から擬似テレメトリを生成する衛星シュミレータ5と、監視制御部4が受信したテレメトリ情報に含まれる時刻と上記衛星シュミレータ5からの擬似テレメトリに含まれる時刻に基づいて、当該テレメトリ情報と擬似テレメトリ情報との時刻差を補正する時刻誤差補正部6と、時刻誤差補正部6で時刻補正された、上記テレメトリ情報と擬似テレメトリ情報との、一致比較を行う比較検証部8とを備える。比較検証部8は、上記一致比較の結果不一致である場合、衛星搭載電子機器100の動作を通常時動作モードから異常時動作モードに切換えるモード切換指令を、監視制御部4に出力し、監視制御部4は比較検証部8からモード切換指令を受けると、衛星1の衛星搭載電子機器に対しモード切換コマンドを送信し、衛星1の衛星搭載電子機器100はモード切換コマンドを受けると、通常時は内部演算処理されて出力されない通常時非出力情報を含むテレメトリ情報を生成し、衛星1は、通常時非出力情報を含むテレメトリ情報を上記監視制御部に送信する。監視制御部4の送信したコマンド情報と衛星からのテレメトリ情報と衛星シュミレータ5で生成した擬似テレメトリ情報とは、対応付けされて格納部9に格納される。
これによって、不具合発生の予兆や不具合発生があったときに、テレメトリ情報の散逸なく、直ちに詳細な不具合分析を行うことができる。従って、衛星1の運用をスムーズに行うことができる。
また、少ないテレメトリ情報で、衛星搭載電子機器100の動作不良をリアルタイムに近い時間で検出することができる。
次に、衛星搭載電子機器の具体的例として、衛星の中で最も重要なミッションを持つAOCE(attitude & orbit control system Electronic;姿勢軌道制御電子回路)を例に説明する。
AOCEは、CPU、メモリとその周辺装置を複数系搭載している。メモリにはフライトソフトウェアが搭載されている。
AOCEは、ロケットからの衛星分離後に、衛星が三軸姿勢を確立すること、姿勢を保持すること、衛星の軌道制御を行うこと、衛星の太陽電池パドルの駆動を行うことの、4つの制御を行う。AOCEは軌道上で故障すると、部品ユニットの交換がほとんど期待できない。このため、通常複数系のAOCEによって冗長系が構成され、障害の発生したAOCEを冗長系のAOCEに切換えることで、信頼性の向上が図られている。しかし、冗長系が構成されているとはいえ、AOCEの動作に障害が発生していることを検知できないと、その障害対策が後手に回ってAOCEの復旧が意味をなさなくなることになりかねない。例えば、AOCEの動作不良によって、モーメンタムホイールや太陽電池パドルを異常動作させ、破壊してしまった場合は、衛星の復旧は不可能となる場合がある。
図4は、センサ11と、衛星搭載電子機器100としての、AOCE、及び駆動装置の接続構成を示す図である。
図において、AOCE10は、そのCPUで管理されるRAMを搭載したメモリ部41が接続される。また、AOCE10は、センサ11と、姿勢を制御する駆動装置15と、時計43が接続される。センサ11は、姿勢角センサ20や慣性センサ12等の各センサで構成される。姿勢角センサ20は、地球センサ13 、スターセンサ14を搭載している。駆動装置15は、リアクションホイール16、スラスタ17を搭載している。AOCE10は、データ処理装置18に接続され、データ処理装置18は通信装置19に接続される。データ処理装置18は、GPS受信機50で得られるGPS時刻に同期した基準時刻や時計43の生成クロックに基づいて、衛星内の時刻管理を行う。
データ処理装置18は、通信装置19を介して地上局2から受信した衛星制御CMD信号を復調及び解読して、解読された衛星制御CMD情報を衛星搭載電子機器毎に分配し、各衛星搭載電子機器に入力する。AOCE10は、この分配された衛星制御CMD情報が入力される。
AOCE10は、衛星制御CMD情報に含まれたAPIDに基づいて、自己に対応したAPIDであることを確認する。衛星制御CMD情報のAPIDは、コマンドの実行形態を示す情報(例えば8ビット情報)と、発信元から行き先への論理データパスを示す情報(例えば16ビット)で定義され、衛星搭載電子機器毎にユニークにAPIDが割当てられ、行き先指定がなされる。受信した衛星制御CMD情報のAPIDが自機宛てでない場合、受信したスペースパケットは棄却される。コマンドの実行形態を示す情報は、リアルタイムコマンド、時刻指定コマンド、自律化コマンド等の何れの形態であるかを指定する。リアルタイムコマンドは、地上局2から衛星可視の状態において衛星制御CMD情報を各衛星搭載電子機器へ伝送するものである。時刻指定コマンドは、地上局2から衛星可視の状態において実行時刻を絶対時刻で指定したコマンドを、データ処理装置18のメモリ部41へ伝送する。データ処理装置18では、メモリ部41のコマンドテーブルに、衛星制御CMD情報を格納し、指定時刻になると、各衛星搭載電子機器へ衛星制御CMD情報を送出する。自律化コマンドは、データ処理装置18に設定されたデータ判定テーブルに基づいて、設定された判定条件を満足する場合に限り、衛星制御CMD情報を各衛星搭載電子機器へ伝送する。
AOCE10は、衛星制御CMD情報に基づいて各種処理を行う。AOCE10は、この処理結果からテレメトリ情報を生成し、タイムスタンプを付与して、生成したテレメトリ情報をデータ処理装置18に出力する。データ処理装置18は、AOCE10から受信したテレメトリ情報を変調及び符号化して、衛星TLM信号を生成する。AOCE10が生成した衛星TLM信号は、通信装置19を介して地上局2に送信される。データ処理装置18は、CCSDS勧告に基づくプロトコルが用いられて各種データ処理を行う。なお、AOCE10と、データ処理装置18と、センサ11と、駆動装置15は、MIL−1553Bで規定されるデータバスや専用回線等で接続されているが、図の例ではデータバスや専用回線の図示を略す。
慣性センサ12は、衛星の局所基準座標系に固定されたジャイロを備えて構成され、ジャイロで検出される角速度や角度変化の積分値に基づいて、慣性系に対して衛星がどのような角速度や姿勢角を有しているかを検出する。
地球センサ13は、走査鏡を回動させて地球周縁をスキャンし、走査鏡の反射光を温度センサに結像して、その温度変化を測定することにより地球センサ13に対する地球周縁位置を検出し、これによって衛星に対する地球の存在方向を計測する。例えば、特開平8−178689号公報には一例が記載される。
スターセンサ19は、2次元撮像素子(CCD)とCCDに結像する結像光学系と画像メモリを備えており、CCDで恒星の画像を撮像して、画像メモリに撮像データを格納する。例えば、特開2002−324041号公報には一例が記載される。そして、格納後にAOCE10によって、画像メモリに格納した画像データに所定の画像処理を行い、撮影画像から所定の輝度以上の画像データを抽出し、恒星群の位置と明るさを検出する。また、AOCE10の扱うことのできる周辺メモリにスターマップを有しており、スターマップと画像処理後の画像データとが比較されて、画像データが対応する恒星群が判別され、スターセンサ19に対して判別された恒星群の存在方向が特定されることにより、衛星の絶対姿勢角が計測される。
この他、センサとして、衛星に対する太陽の位置を計測することによって衛星の姿勢角を検出する太陽センサ14や、GPS衛星から発信されるGPS測位信号を用いて衛星の絶対位置を計測するGPS受信機50を有しても良い。
センサ11を構成する各センサは、所定のサンプリングレートTsmpで、検出データからテレメトリ情報を生成する。生成されたテレメトリ情報は、各センサからデータ処理装置18に送出される。データ処理装置18は、各センサのテレメトリ情報を収集し、収集したテレメトリ情報に基づいて対応するセンサ毎に衛星TLM情報(A)を生成する。衛星TLM情報(A)はヘッダが付与されてパケット化される。また、収集データはメモリ部41に記録される。
衛星TLM情報(A)は、例えば次のデータ形式を取る。
衛星TLM情報(A)=[ヘッダ(パケットID、パケットシーケンス制御情報、パケット長)、センサ情報生成時刻、センサ情報]
センサ情報生成時刻は、データ処理装置18の管理する衛星時刻に基づいて、衛星TLM情報(A)のパケット生成時に設定される。
パケットIDはテレメトリの発信元を識別するAPIDやバージョン情報を含み、パケットシーケンス制御情報はパケットシーケンスカウンタを有する。
衛星TLM情報(A)は、センサ情報生成時刻やパケットIDに基づいて識別することができる。
センサ情報は、各センサの検出データから構成される。例えば、姿勢角センサ20に対応したセンサ情報は、地球センサ13やスターセンサ19で得られる衛星の姿勢角検出データを有する。慣性センサ12に対応したセンサ情報は、ジャイロで計測した衛星の角速度の検出データを有する。
スラスタ17は、AOCE10からの制御信号に応じて、初期姿勢補足及び軌道制御に必要な推力を発生する。リアクションホイール16は、AOCE10からの制御信号に応じて、ホールの角速度を変化させて所要の角運動量を発生する。
AOCE10は、コマンド情報に基づいて制御目標値として目標姿勢角、駆動力、角速度等が与えられて、衛星の状態が計画通りに制御目標値に達したかどうかを確認し、衛星の状態が制御目標値に達するように衛星の姿勢を制御する。
ここで、地上局2から衛星1に送信する衛星制御CMD情報に基づいてAOCE10が動作する。AOCE10の動作結果に基づいて、データ処理装置18が衛星TLM情報を生成する。生成された衛星TLM情報は、通信装置19を介して地上局2に送信される。
以下、この一連の動作について更に説明する。
なお、情報の性質によって衛星TLM情報の内容が異なるので、便宜的に衛星TLM情報(A)、衛星TLM情報(B)、衛星TLM情報(C)と称し、区別して説明する。
図5は、AOCE10における制御機能ブロックの一例を示す図である。
図において、AOCE10は、演算部40とメモリ部41を備えて構成される。この他、AOCE10には、バスを通じて各種センサやデータ処理装置18と通信を行うための通信制御部や、電源制御やヒータ制御を行う各種制御部が設けられているが、ここでは説明を省く。
演算部40は、FPGA(Field Programmable Gate Array)を用いたロジック回路や書換え可能なROMに組み込まれたプログラムによって構成される。
リアクションホイール16は、駆動部32とモーメンタムホイール31で構成される。
データ処理装置18から分配されたAOCEに対応した衛星制御CMD情報が、メモリ部41に入力される。メモリ部41は、データ処理装置18から分配されたAOCEに対応した衛星制御CMD情報を受け、受けた情報を格納する。
演算部40は、メモリ部41に格納された衛星制御CMD情報中のコマンド情報に基づいて、制御動作を開始する。例えば、衛星1のヨー軸(z軸)を地球に指向させるように、衛星1の姿勢角を、ロール軸(y軸)及びピッチ軸(x軸)周りに一定の角度に安定化させる場合を想定する。この衛星制御CMD情報の実行形態としては、時刻指定コマンドや、自律化コマンドが用いられる。
この場合、コマンド情報によって、ロール軸(z軸)及びピッチ軸(y軸)周りの姿勢角を一定に維持するための角度指令値が、制御目標値として与えられる。この角度指令値は姿勢制御系の角度目標値となり、メモリ部41に格納される。また、衛星制御CMD情報により、制御目標値として、ロール軸(z軸)及びピッチ軸(y軸)周りの姿勢角を一定に維持するための角速度目標値が与えられ、メモリ部41に格納される。
次に、角度目標値及び角速度目標値に基づく、演算部40の動作について説明する。
姿勢角センサ20は、地球センサ13もしくはスターセンサ19を用いて、衛星の姿勢角(姿勢角信号Sθ)を検出する。また、慣性センサ12は、ジャイロを用いて衛星の角速度(角速度信号Sω)を検出する。検出された姿勢角信号Sθ、及び角速度信号Sωは、演算部40に入力される。また、モーメンタムホール31の角運動量Swが、駆動部32がモーメンタムホール31に与える指令電圧値(後述する)や、モーメンタムホール31に設けられたエンコーダ等の回転角度検出器によって検出される。
データ処理装置18は、所定の時間間隔tsで、姿勢角センサ20により検出された姿勢角度Sθ、慣性センサ12により検出された角速度Sω、及びモーメンタムホイール31により検出された角運動量Sw等の、各センサ情報を所定の時間間隔tsで収集する。データ処理装置18は、収集した各センサのテレメトリ情報から、上記した衛星TLM情報(A)を生成する。
また、演算部40は、姿勢角センサ20から得た姿勢角度Sθ、慣性センサ12から得た角速度Sω、及びモーメンタムホール31から得た角運動量Sw等の、各センサ情報を所定の時間間隔(サンプリング間隔)tsで得る。各センサ情報はメモリ部41に一時格納され、各センサ情報を得る度に異なる値に更新される。所定の時間間隔tsは、所望の制御レートとの兼ね合いによって適宜設定される。また、データ処理装置18が収集するセンサ情報と、演算部40が得るセンサ情報とが、同一時間帯で同一のデータ値となるように、時間間隔tsが設定される。
演算部40は、メモリ部41に格納されたセンサ情報に基づいて、所定の時間間隔tsで、駆動指令値を算出する。
具体的には、演算部40では、センサ情報として得られた衛星の姿勢角度に基づいて、慣性系と衛星に固定された局所座標系との座標変換を行う方向余弦行列を生成する。また、方向余弦行列に基づいて、衛星の角速度を慣性座標系から衛星の局所座標系に変換する。演算部40は、衛星のダイナミクスモデルに基づいて、衛星の駆動部に付与すべき角運動量を求め、この角運動量を与える駆動指令値(角運動量指令値)を算出してモーメンタムホイール31を駆動する。
この際、古典制御則に基づいてPI(比例積分)制御により姿勢制御を行っても良い。
例えば、姿勢角センサ20から入力されるピッチ軸周りの姿勢角度と、慣性センサ12から入力されるピッチ軸周りの角速度に対し、それぞれ角度目標値及び角速度目標値との差分を取り、それぞれ姿勢角差分値、角速度差分値が得られる。この姿勢角差分値及び角速度差分値に対して、それぞれ負のフィードバックゲイン定数−Kp、−KDを乗算し、この二つの乗算値を加算した値を駆動部32に入力する。姿勢角差分値については、フィードバックゲイン定数−Kpとの乗算前に、角度リミッタによって角度制限を施す。
駆動部32は、モーメンタムホイール31に対し角運動量指令値Smを入力する。実際には、モーメンタムホイール31を回転させるモータの駆動電圧を指令値として入力する。例えば、特公平4−74239号公報には、このような制御方法について詳細に記載されている。
また、ピッチ軸周りの駆動制御を行う際、モーメンタムホイール31による最差運動や、擾乱によって、ヨー軸及びピッチ軸周りにも影響を受ける。この場合、ヨー軸及びピッチ軸については、角度目標値及び角速度目標値を0として、ロール、ピッチ、ヨーの各3軸を独立で制御すれば良い。
このようにして求めた角運動量に基づいて、衛星ダイナミクスに基づいて、衛星1が姿勢変更動作を行う。
なお、スラスタ17を制御して角運動量を制御する場合は、駆動部32への駆動指令値としてスラスタ17への推力指令値Svmが入力され、この入力値に基づいてスラスタ17が駆動される。
また、モーメンタムホール31の角運動量Swと姿勢角誤差に基づいて、フィードフォワード制御を行うフィードフォワード演算部を加えて、角運動量指令値Smを求めても良い。この場合、姿勢角誤差は、角度目標値と姿勢角センサ20の姿勢角度の差分から算出される。例えば、特許第2754910号公報には、このような制御方法について詳細に記載されている。
なお、姿勢制御には各種手法があり、演算部40は上記以外の手法によって制御演算を行ってもいいことは言うまでもない。特に、ロール、ピッチ、ヨー軸の3軸周りのジャイレーションやコリオリ力等のカップリング力を考慮して、3軸制御を行っても良い。
また、姿勢制御だけでなく、衛星1を並進移動させて衛星1を所望の軌道に投入する軌道制御が行われても良い。この場合は、駆動指令値としてスラスタ17への推力指令値Svtが入力され、この入力値に基づいてスラスタ17が駆動される。
何れにせよ、演算部40は駆動部32への駆動指令値として角運動量指令値Sm、スラスタ推力指令値Svm、Svt等の駆動指令値を生成し、生成された駆動指令値を代表的なテレメトリ情報としてデータ処理装置18へ出力する。
データ処理装置18は、駆動指令値を含んだテレメトリ情報から、AOCE10の衛星TLM情報(B)を生成する。
衛星TLM情報(B)は、例えば次の[]内のデータ形式を有している。
衛星TLM情報(B)=[ヘッダ(パケットID、パケットシーケンス制御情報、パケット長)、テレメトリ生成時刻、駆動指令値]
衛星TLM情報(B)は、センサ情報を含んだ衛星TLM情報(A)よりも、10〜100msec程度の遅れ時間を有して出力される。これは、センサ情報を得てから駆動指令値を出力するまでに、演算時間を要するからである。
なお、データ処理装置18は、センサ情報を含んだ衛星TLM情報(A)を出力した後、所定の時間間隔ts内に、引き続いて同センサ情報に基づいて得られた衛星TLM情報(B)を出力する。すなわち、衛星TLM情報(A)と衛星TLM情報(B)が順に出力されていく。
演算部40は、角運動量指令値Smを生成するために演算する内部パラメータとして、方向余弦行列や、姿勢角差分値及び角速度差分値、姿勢角差分値とフィードバックゲイン定数−Kpとの乗算値、角速度差分値とフィードバックゲイン定数−KDとの乗算値等を求める。この各内部パラメータは、通常動作時はデータ処理装置18へ出力されない。
また、メモリのリソースを確保するため、メモリ部41に一時格納された各センサ情報は、上記駆動指令値を算出するまでの間に、順次生成される各内部パラメータの値によって、メモリアドレス上の値が上書される。同様に、演算の遂行上、メモリ部41に一時格納される内部パラメータの値も、上記駆動指令値を算出するまでの間に、順次生成される他の内部パラメータの値によって上書される。
演算部40が動作不良となる異常時には、各内部パラメータの何れかの演算値が異常値を出力することによって、結果として、角運動量指令値Smが不適正な値となる。このため、演算部40の演算処理によって生成される各内部パラメータ値を調査することによって、演算部40の動作不良が何処で生じているのかを判断することができる。例えば、演算部40の演算プログラムに内在するバグや、演算回路の故障箇所を詳細に検出することができる。
この内部パラメータ値は数量が多いので、常時全ての情報を衛星TLM情報に含めて送信すると、テレメトリの情報量が膨大になり、衛星1を運用する上でデータ送信量が制約されてしまう。このため、通常時は角運動量指令値Smのような代表的なテレメトリ情報のみが出力される。一方で、異常時には、代表的なテレメトリ情報以外に、通常時はテレメトリ情報として出力されない内部パラメータ値のような通常時非出力情報が出力される。
演算部40は、制御CMD情報に基づいて、通常時動作モードと異常時動作モードを切換えるように設定されている。この制御CMD情報の実行形態としては、AOCE10のモード設定を即座に行うことのできるリアルタイムコマンドが用いられる。
制御CMD情報に、異常時動作モードへの切換え指令が入っている場合、演算部40は異常時動作モードに切り換る。反対に、制御CMD情報に通常時動作モードへの切換え指令が入っている場合、演算部40は異常時動作モードに切り換る。
異常時動作モードにおいて、演算部40は、角運動量指令値Sm以外の通常時非出力情報と代表的なテレメトリ情報としての角運動量指令値Smを、所定の間隔で、演算順序に従って順次出力する。通常時非出力情報としては、方向余弦行列や、姿勢角差分値及び角速度差分値、姿勢角差分値とフィードバックゲイン定数−Kpとの乗算値、角速度差分値とフィードバックゲイン定数−KDとの乗算値等の各内部パラメータが出力される。なお、制御方式によって内部パラメータは異なるので、通常時非出力情報はこの内部パラメータに限られたものではない。
演算部40から出力される通常時非出力情報と代表的なテレメトリ情報を含む全テレメトリ情報は、演算部40の規定の演算順序に従って演算される度に、順次データ処理装置18に送出される。データ処理装置18は、このテレメトリ情報から衛星TLM情報(C)を生成する。
衛星TLM情報(C)は、例えば次の[]内のデータ形式を有している。
衛星TLM情報(C)=[ヘッダ(パケットID、パケットシーケンス制御情報、パケット長)、テレメトリ生成時刻、全テレメトリ情報]
次に、AOCE10を模擬した衛星シュミレータ5の動作例について説明する。
衛星シュミレータ5は、AOCE10に組み込まれたFPGAで構成されたロジック回路、もしくは同じプログラムが格納されたROMが搭載されている。すなわち、AOCE10が正常に動作する場合は、衛星シュミレータ5はAOCE10と同じ動作を行う。
具体的には、以下のように動作する。
まず、衛星シュミレータ5は、監視制御部4から衛星制御CMD情報が入力される。
同時に、監視制御部4から衛星センサTLM情報が入力される。この際、監視制御部4は、地上局2で受信した衛星TLM情報から衛星センサTLM情報を取り出して、衛星シュミレータ5に出力する。具体的には、衛星TLM情報のAPIDに基づいて、各センサによる衛星TLM情報(A)であることを識別し、衛星TLM情報(A)を衛星センサTLM情報として抽出する。
衛星センサTLM情報は、衛星TLM情報と同じ次のデータ形式を有している。
衛星センサTLM情報=[ヘッダ(パケットID、パケットシーケンス制御情報、パケット長)、テレメトリ生成時刻、センサ情報]
衛星シュミレータ5に入力された衛星制御CMD及び衛星センサTLM情報は、衛星シュミレータ5の内部メモリに、順次一時格納される。この際、内部メモリに一時格納された衛星センサTLM情報は、そのテレメトリ生成時刻が一時格納した時刻に書換えられ、書換え後のデータが衛星SimTLM情報(A)として生成される。生成された衛星センサTLM情報(A)は、順次、時刻誤差補正部6に送出される。また、衛星センサTLM情報における元のテレメトリ生成時刻Ts’は、衛星SimTLM情報に付帯情報としてそのままの値が付加される。
なお、情報の性質によって衛星SimTLM情報の内容が異なるので、便宜的に衛星SimTLM情報(A)、衛星SimTLM情報(B)、衛星SimTLM情報(C)と称し、区別して説明する。
衛星SimTLM情報(A)は、例えば次のデータ形式で生成される。
衛星SimTLM情報(A)=[ヘッダ(APID、パケットシーケンス制御情報)、衛星SimTLM生成時刻Tsi、センサ情報、テレメトリ生成時刻Ts’]
なお、衛星シュミレータ5は、パケットシーケンス制御情報やセンサ情報生成時刻に基づいて、内部メモリに一時格納された衛星センサTLM情報を、時間順もしくはシーケンスカウンタ値順に、適宜データソートしても良い。
次に、衛星シュミレータ5は、衛星制御CMDからコマンド情報(制御目標値)を抽出する。衛星制御CMDと衛星センサTLM情報は、地上局2から衛星1に送信された衛星制御CMDと、衛星1から送信され地上局2で受信した衛星TLM情報との、送信及び受信時間によって対応付けがなされる。
なお、静止衛星の姿勢制御系のコマンドの場合は、長時間に亘り衛星制御CMDがほとんど変化せず、制御目標値はほぼ一定となる。
衛星シュミレータ5は、抽出したコマンド情報(制御目標値)と、内部メモリに格納されたセンサ情報に基づいて、AOCE10の動作を模擬する。
具体的には、図5の機能ブロック図に示した演算部40の機能を模擬して、制御目標値である角度目標値及び角速度目標値と、センサ情報である姿勢角信号Sθ、及び角速度信号Sωに基づいて、駆動指令値である角運動量指令値Smを算出(シュミレーション)する。
衛星シュミレータ5は、この算出した角運動量指令値Smから、擬似テレメトリ情報として衛星SimTLM情報(B)を生成し、生成した衛星SimTLM情報(B)を時刻誤差補正部6に送出する。
衛星SimTLM情報(B)は、例えば次のデータ形式で生成される。
衛星SimTLM情報(B)=[ヘッダ(APID、パケットシーケンス制御情報)、衛星SimTLM生成時刻Tsi、駆動指令値]
なお、衛星SimTLM生成時刻としては、時計60の時刻に従い、時刻誤差補正部6に送出する際の、衛星SimTLMの生成時刻が設定される。
また、ヘッダの情報は、APIDは衛星シュミレータ5が対象としている衛星搭載電子機器のAPIDが割り当てされる。パケットシーケンス制御情報は、衛星SimTLM情報の生成の度に設定してもいいし、衛星SimTLM情報の生成に利用した衛星センサTLM情報のパケットシーケンス制御情報に基づいて適宜設定しても良い。
時刻誤差補正部6は、監視制御部4から得た衛星TLM情報と、衛星シュミレータ5から得た衛星SimTLM情報の時刻補正を行う。
ここで、時刻誤差補正部6の時刻補正動作について説明する。
衛星1と地上局2の間のデータ伝搬経路により、衛星TLM情報(A)及び衛星TLM情報(B)のデータ伝送に1〜2秒程度の遅延を生じ、衛星TLM情報(B)はこの遅延に応じて遅れ時間を生じる。また、衛星SimTLM情報(B)は、衛星TLM情報(A)から得られる衛星センサTLM情報に基づき、シュミレーションによって求められる。このため、衛星SimTLM情報(B)は地上局2が衛星TLM情報(A)を受けてから所定の遅延時間を生じて生成される。時刻誤差補正部6では、これらの遅れ時間の補正を行う。
ここでは、例えば以下のように補正する。
図6(a)は、時刻誤差補正部6の内部メモリに設けられたデータテーブルを示す。図中、データ内容については記号で示している。
監視制御部4から得た衛星TLM情報と、衛星シュミレータ5から得た衛星SimTLM情報とが、順次、時刻誤差補正部6の内部メモリのデータテーブルに格納される。この際、衛星TLM情報と内部メモリへのデータ格納時刻とが対応付けされ、衛星SimTLM情報と内部メモリへのデータ格納時刻とが対応付けされて、データテーブル上に記録される。
時刻誤差補正部6は、センサ情報を有した衛星TLM情報(A)と衛星SimTLM情報(A)のデータ格納時刻の差に基づいて、次のようにして、衛星TLM情報(A)と衛星SimTLM情報(A)の時間差を求める。
まず、データテーブルを参照し、衛星TLM情報(A)のテレメトリ生成時刻と衛星SimTLM情報(A)の元となるテレメトリ生成時刻とで、一致するものを抽出する。
次いで、抽出した衛星TLM情報(A)のセンサ情報と衛星SimTLM情報(A)のセンサ情報とが、一致するか否かを確認する。
両者が一致した場合に、抽出された衛星TLM情報(A)のデータ格納時刻TT1と、抽出された衛星SimTLM情報(A)のデータ格納時刻TT1’が抽出され、両者の差分を取って、衛星TLM情報(A)と衛星SimTLM情報(A)の時間差を求める。
図の例の場合、衛星TLM情報(A)のテレメトリ生成時刻Tsと、衛星SimTLM情報(A)のテレメトリ生成時刻Ts’とが、値T1で一致しているデータを抽出する。このとき、値T1に対応した衛星TLM情報(A)及び衛星SimTLM情報(A)の各センサ情報が、値SJ1で一致していることを確認すると、データ格納時刻の差分を算出する。ここでは、衛星TLM情報(A)のデータ格納時刻TT1衛星SimTLM情報(A)のデータ格納時刻TT1’の差分値として、ΔT=TT1’−TT1(TT1’>TT1)を求め。この差分値ΔTを衛星TLM情報(A)と衛星SimTLM情報(A)の時間差とする。
かくして、求めた差分時間ΔT分だけ、衛星TLM情報(B)を衛星SimTLM情報(B)よりも遅延させて出力する。これによって、時刻補正された衛星TLM情報(B)がTLM1として比較検証部8に出力され、時刻補正された衛星SimTLM情報(B)がTLM2として比較検証部8に出力される。また、衛星TLM情報(A)と衛星SimTLM情報(A)についても、順次比較検証部8に出力される。
なお、衛星TLM情報(A)と衛星SimTLM情報(A)の時間差は常にモニタされ、差分値ΔTは適宜修正される。
次に、比較検証部8の動作について説明する。
図7は、比較検証部8による不具合チェックの動作を示すフロー図である。
まず、通常時(通常時動作モード)の動作について説明する。
比較検証部8は、時刻誤差補正部6によって時刻補正されたTLM1とTLM2について特定のデータの一致比較を行う(ステップ1)。
ここでは特定のデータとして、センサ番号順に、TLM1中の駆動指令値SRaと、TLM2中の駆動指令値SRbとが比較される。
駆動指令値SRaが駆動指令値SRbに一致した場合、AOCE10は、正常に動作していると判断する。そして、通常時動作モードを継続し、次のTLM1とTLM2について特定のデータの一致比較を行う(ステップ2)。
しかし、駆動指令値SRaが駆動指令値SRbに不一致である場合は、AOCE10は、不具合が発生している、もしくは不具合の発生する予兆があると判断される。
このように、不具合が発生している、もしくは不具合の発生する予兆があると判断された場合は、端末部7に設けられた表示部を通じて、運用者に対して警報を発する(ステップ3)。
この警報は、例えば、“不具合が発生有り“や、”今後不具合発生の予兆有り”のメッセージを表示部に設けられたディスプレイに表示する。或いは、同メッセージの音声出力が行われる。
また、比較実施後、TLM1とTLM2とが対応付けされて、格納部9に順次格納される。
なお、衛星TLM情報(A)と衛星SimTLM情報(A)についても、格納部9に順に格納される。
図6(b)、(c)は、それぞれTLM1、TLM2のデータテーブル例を示す図である。データ内容については記号で示している。
比較検証部8では、TLM1中の駆動指令値と、TLM2中の駆動指令値について、受信順に、一致比較を行う。
図の例では、No1〜4までの受信情報については、データ値が一致しているので、不具合の発生はないと判断する。
一方、No5において、データ値が異なっているので、不具合が発生しているか、もしくは不具合発生の予兆有りと判断する。
図7に戻って更に説明を行う。
不具合が発生しているもしくは不具合発生の予兆有りと判断された場合、比較検証部8は、衛星シュミレータ5に対して通常時動作モードから異常時動作モードに切り換える指令を送信する。
同時に、監視制御部4に対して通常時動作モードから異常時動作モードへのモード切換指示を行う。
監視制御部4は、地上局2を介して、衛星1に対して通常時動作モードから異常時動作モードへモードを切換えるためのコマンド情報(異常時動作モードへの切換え指令)を、衛星制御CMD情報に含めて送信する(ステップ4)。
衛星1ではこの切換コマンドを受けて、AOCE10を異常時動作モードに切換える(ステップ5)。
異常時動作モード時において、AOCE10は通常時非出力情報を含むテレメトリ情報を、テレメトリ情報として出力する。このテレメトリ情報は、衛星TLM情報(C)として、地上局2に送信される。
また、衛星シュミレータ5は、異常時動作モードへの切り換え指令を受けて、動作を通常時動作モードから異常時動作モードに切り換える(ステップ6)。
衛星シュミレータ5は、AOCE10において内部処理され、通常時は出力されない通常時非出力情報を演算し、演算結果を用いて、通常時非出力情報を含む衛星SimTLM情報(C)を生成する。
異常時動作モード時には、時刻誤差補正部6及び比較検証部8が通常時動作モードと同様にして、通常時非出力情報をそれぞれ含む衛星TLM情報(C)と衛星SimTLM情報(C)の時刻補正を行い、時刻補正されたTLM1とTLM2の一致比較を行う。
この場合、通常時非出力情報を含んだAOCE10からのテレメトリ情報とシュミレーション結果とを比較することにより、AOCE10のプログラムステップもしくは論理フローをより詳細に確認することができる。これによって、AOCE10の不具合原因やバグの発生原因を解析するために、通常時動作よりも有用な情報を得ることができる。これら比較情報や、TLM1とTLM2は、端末部7の表示部に表示される。
運用者は、端末部7の表示情報を見て、不具合原因を解析する(ステップ7)。
この結果、不具合原因が判明し、運用者によって不具合対策が実施されたら、端末部7を通じて、AOCE10及び衛星シュミレータ5の動作を、通常時動作モードに復旧する作業を行う。
なお、不具合原因がAOCE10に搭載された動作プログラムのバグである場合は、不具合対策として、例えば、地上局2から衛星1のAOCE10に対して変更プログラムを送信し、演算部40のFPGAのロジックや、書換え可能なROMに格納されたプログラムを書換えることが行われる。
以上により、比較検証部8は、AOCE10のテレメトリ情報とシュミレーション結果とを比較することによって、AOCE10がコマンドに従って計画通りに動作しているか否かを判断することができるので、AOCE10の異常を検出することができる。
また、異常を検出した場合は、不具合発生の予兆や不具合発生有りと判断し、格納部9に格納されたTLM1のデータ内容や、衛星TLM情報を用いて、即座に不具合分析を行うことができる。
この際、コマンド番号単位で、センサ情報番号Snの順に一致比較が実施されるので、1つのコマンドに対応した纏まったイベント(コマンド)毎に、衛星が計画通りに動作していることを確認することができる。
かくして、この実施の形態では、地上局2に送信される膨大なテレメトリの情報量を減らすため、衛星1の通常運用時はあまり利用されることのないAOCE10の生成情報を圧縮する。
例えば、方向余弦行列のような内部パラメータを非出力とし、駆動指令値のような代表的な値のみを出力するようにしている。これによって、衛星ミッションに係わる他のテレメトリの送信量を増大することが可能となる。
また、衛星に搭載されたAOCE10のフライトソフトウェアは、その入力値となるセンサデータと、代表的なテレメトリ情報のみを地上局に送信する。これによって、少ない情報量でAOCEにプログラミングされたロジックをうまく使って、テレメトリ情報量を削減可能としている。
また、衛星から送られてきた情報より、フライトソフトウェアと同じ入力値を、地上の衛星シュミレータ5に入力し、衛星1のテレメトリ代表値のみを比較検証することができる。衛星シュミレータ5には、シュミレーションに使われる計算式が入力されており、衛星1から送られてきたテレメトリー情報が1つでも異常であれば、その異常を検出することができる。
また、一旦不具合が検出された場合、格納部9の格納データを用いることによって、データ散逸を少なく不具合分析することができ、確実な不具合解析ができるようになる。
さらに、異常検出時には、異常時動作モードに切換えることにより、通常時非出力情報である内部パラメータ情報を、AOCE10からテレメトリ情報として出力することができる。また、衛星シュミレータ5に組み込まれた計算式を用いて、AOCE10が生成する内部パラメータ情報を再現することができる。これよって、衛星1から送信されるテレメトリ数以上の情報が地上で手に入り、より詳細な不具合解析に容易に取り組むことができる。
また、衛星1から送られてくるテレメトリ情報を、地上の衛星シュミレーション結果と比較する際に、時刻誤差が発生するため、テレメトリ情報に誤差が生じる。これを補うために時刻誤差補正部6を備えて、衛星から送られてくるテレメトリ情報の送信時間のズレを考慮して、地上側で時刻誤差を自動で補正することができる。
なお、上述では、AOCE10を例にして説明したが、これ以外の他のシュミレーション可能な衛星搭載電子機器について、テレメトリ情報とシュミレーション結果を用いて、同様にして不具合検知を行うことができることは、言うまでもない。
また、駆動指令値が一つだけの例について説明したが、複数あっても良いことは言うまでもなく、比較検証部8では、駆動指令値以外の他の代表的なテレメトリー情報を用いて不具合検知を行っても良いことは論を待たない。
この発明の実施の形態1による衛星管制システムの構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による衛星の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による衛星TLM情報と衛星SimTLM情報の比較動作について説明した図である。 この発明の実施の形態1による衛星搭載機器の接続構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による制御系の機能構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による格納部に格納される情報テーブルを示す図である。 この発明の実施の形態1による比較検証部の動作フローを示す図である。
符号の説明
1 衛星、2 地上局、3 衛星管制装置、4 監視制御部、5 衛星シュミレータ、6 時刻誤差補正部、7 端末部、8 比較検証部、9 格納部、10 AOCE(姿勢軌道制御電子回路)、11 センサ、12 慣性センサ、16 リアクションホイール、18 データ処理装置、20 姿勢角センサ、100 衛星搭載電子機器。

Claims (4)

  1. センサと、センサの出力情報に基づいて演算処理を行い、演算した特定の演算結果をデータ処理装置に送る衛星搭載電子機器と、地上から送信されたコマンド情報を受信して上記衛星搭載電子機器に出力し、コマンド情報に基づいて得られる衛星搭載電子機器の演算結果とセンサの出力情報と時刻を含むテレメトリ情報を、地上に送信するデータ処理装置と、を有した衛星と、
    地上に設置され、衛星に対しコマンド情報を送信し、衛星から受けたテレメトリ情報を受信する監視制御部と、
    上記衛星に送信されるコマンド情報を上記監視制御部から受信し、当該コマンド情報と衛星からのテレメトリ情報に含まれるセンサの出力情報に基づいて衛星搭載電子機器の演算処理を模擬し、模擬した特定の演算結果と時刻から擬似テレメトリを生成する衛星シュミレータと、
    上記監視制御部が受信したテレメトリ情報に含まれる時刻と上記衛星シュミレータからの擬似テレメトリに含まれる時刻に基づいて、当該テレメトリ情報と擬似テレメトリ情報との時刻差を補正する時刻誤差補正部と、
    上記時刻誤差補正部で時刻補正された、上記テレメトリ情報と擬似テレメトリ情報との、一致比較を行う比較検証部と、
    を備え、
    上記比較検証部は、上記一致比較の結果不一致である場合、上記衛星搭載電子機器の動作を通常時動作モードから異常時動作モードに切換えるモード切換指令を、上記監視制御部に出力し、
    上記監視制御部は上記比較検証部から上記モード切換指令を受けると、上記衛星の衛星搭載電子機器に対しモード切換コマンドを送信し、
    上記衛星の衛星搭載電子機器は上記モード切換コマンドを受けると、通常時は内部演算処理されて出力されない通常時非出力情報を含むテレメトリ情報を生成し、
    上記衛星は、上記通常時非出力情報を含むテレメトリ情報を上記監視制御部に送信する、
    ことを特徴とした衛星管制装置。
  2. 上記比較検証部は、上記一致比較の結果不一致である場合、上記衛星シュミレータの動作を通常時動作モードから異常時動作モードに切換えるモード切換指令を出力し、
    上記衛星シュミレータは、上記比較検証部からのモード切換指令を受けると、衛星搭載電子機器において内部演算処理され通常時は出力されない通常時非出力情報を用いてテレメトリ情報を生成する、
    ことを特徴とした請求項1記載の衛星管制装置。
  3. 上記衛星搭載電子機器は、姿勢制御電子回路であることを特徴とした請求項1もしくは請求項2に記載の衛星管制装置。
  4. センサと、センサの出力情報に基づいて演算処理を行い、演算した特定の演算結果をデータ処理装置に送る衛星搭載電子機器と、地上から送信されたコマンド情報を受信して上記衛星搭載電子機器に出力し、コマンド情報に基づいて得られる衛星搭載電子機器の演算結果とセンサの出力情報と時刻を含むテレメトリ情報を、地上に送信するデータ処理装置と、を有した衛星に対し、コマンド情報を送信し、衛星から受けたテレメトリ情報を受信する、地上に設けられた監視制御部と、
    上記衛星に送信されるコマンド情報を上記監視制御部から受信し、当該コマンド情報と衛星からのテレメトリ情報に含まれるセンサの出力情報に基づいて衛星搭載電子機器の演算処理を模擬し、模擬した特定の演算結果と時刻から擬似テレメトリを生成する衛星シュミレータと、
    上記監視制御部が受信したテレメトリ情報に含まれる時刻と上記衛星シュミレータからの擬似テレメトリに含まれる時刻に基づいて、当該テレメトリ情報と擬似テレメトリ情報との時刻差を補正する時刻誤差補正部と、
    上記時刻誤差補正部で時刻補正された、上記テレメトリ情報と擬似テレメトリ情報との、一致比較を行う比較検証部と、
    を備え、
    上記比較検証部は、上記一致比較の結果不一致である場合、上記衛星搭載電子機器の動作を通常時動作モードから異常時動作モードに切換えるモード切換指令を、上記監視制御部に出力し、
    上記監視制御部は上記比較検証部から上記モード切換指令を受けると、
    上記衛星搭載電子機器が、通常時は内部演算処理されて出力されない通常時非出力情報を含むテレメトリ情報を生成し、上記監視制御部に送信するように、上記衛星の衛星搭載電子機器に対してモード切換コマンドを送信する、
    ことを特徴とした衛星管制装置。
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