JP2008004379A - 燃料電池システム - Google Patents

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敏浩 中井
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Abstract

【課題】燃料電池発電の効率化を図りつつ、二次電池の破損を防止する燃料電池システムを提供することである。
【解決手段】燃料を化学反応させて発電可能な燃料電池1と、充放電可能なリチウムイオン電池3と、燃料電池1で発生された電力を昇圧してリチウムイオン電池3に充電させる昇圧充電回路2とを備えた燃料電池システムであって、昇圧充電回路2は、第1の充電回路201と、第2の充電回路202と、切換回路203と、リチウムイオン電池3の端子電圧を検出して燃料電池1からリチウムイオン電池3への経路を導通または遮断させる保護回路204とを備え、保護回路204はリチウムイオン電池3が過放電になった時に経路を遮断させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水と水素発生物質とを反応させて水素を発生させて発電を行う燃料電池システムに関する。特に、燃料電池で発生した電力を蓄電装置(リチウムイオン電池)に蓄電させる燃料電池システムに好適である
近年、パソコン、携帯電話端末などのコードレス機器の普及に伴い、その電源である二次電池はますます小型化、高容量化が要望されている。現在、エネルギー密度が高く、小型軽量化が図れるリチウムイオン二次電池が実用化されており、ポータブル電源として需要が増大している。しかし、使用されるコードレス機器の種類によっては、このリチウム二次電池では未だ十分な連続使用時間を保証するまでには至っていない。
このような状況の中で、上記要望に応え得る電池の一例として、固体高分子型燃料電池がある。固体高分子型燃料電池は、電解質に固体高分子電解質、正極活物質に空気中の酸素、負極活物質に燃料(水素、メタノール等)がそれぞれ用いられ、リチウムイオン電池よりも高エネルギー密度化が期待できる系として注目されている。このような燃料電池において、その水素供給源として、アルミニウム粉と水とを反応させて水素を発生させることが、特許文献1などで提案されている。この場合、アルミニウム粉に水を添加し加熱することにより、100℃以下の低温で水素を発生させることができるので、携帯用燃料電池に好適である。実際には、燃料の供給、すなわち水素の生成量の迅速な加減制御が困難であるため、燃料電池出力を二次電池(リチウムイオン電池等)に蓄電させるように構成することで、小型の携帯用燃料電池システムとして利用が容易となる。一般的な燃料電池は、電解質とそれを挟む一対の電極とで構成される単位であるセル(基本電池)を、複数個直列接続してスタックを形成している。複数のセルを直列接続することで、出力電圧を高めている。
また、一般的に固体高分子型燃料電池の出力電圧は、1セル当たり1V以下となることが多く、それに対しリチウムイオン電池は3.6V程度の電圧である。リチウムイオン電池は、自己放電が少なく、重量当たりの蓄電量が大きい等の理由から、燃料電池で発電された電力を蓄積するバッファとして好適である。リチウムイオン電池を燃料電池システムのバッファとして利用する場合、複数のセルをシリーズ化して発生電圧を高電圧化するか、燃料電池で発生した電圧を昇圧回路により高電圧に変換した後に、リチウムイオン電池に充電させる必要がある。
ところで、このような燃料電池と二次電池とを組み合わせた燃料電池システムの一例は、特許文献2及び3に開示されている。特許文献2には、燃料電池の発電効率が最大になるように燃料電池出力電圧を制御しており、使用時間の長時間化が期待できる構成が開示されている。また、特許文献3には、二次電池の充電についての配慮がなされており、満充電判定を行って二次電池を充電することにより、電池の残容量等の管理を行う構成が開示されている。
しかしながら上記特許文献1から3に開示された構成では、燃料電池における発電、およびリチウムイオン電池に対する充電を、効率よく行うことができないという問題があった。
例えば、特許文献2には、発生させた水素を用いて燃料電池を如何に効率よく発電させるかについて記載されているが、リチウムイオン電池の残量や充電状況に応じて適切な充電を行う構成については開示されていない。
また、特許文献3には、外部負荷がオフとなった場合に満充電判定を行って充電を制御すること(すなわち二次電池の充電管理)が記載されているが、燃料電池は急速な水素発生制御が困難なため、外部負荷の有無によらず発生した水素とリチウムイオン電池の状態とに基づく充電管理を行なう必要があり、この点に関しての配慮が不十分である。
特許文献1〜3の課題を解消する構成として、PWM制御回路を使ってリチウムイオン電池を昇圧充電させる構成がある。
図7は、従来の燃料電池システムの構成を示す回路図である。図7において、燃料電池システムは、燃料電池1,昇圧充電回路2,二次電池であるリチウムイオン電池3とを備えている。
燃料電池1は、水素発生部と固体高分子型燃料電池(以下、PEFCと称する。PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)とを備えている。水素発生部は、アルミニウム粉に水を添加し加熱することにより、水素を発生させている。発生された水素は、PEFCに供給されている。PEFCは、電解質とそれを挟む一対の電極(正極・負極)とで構成されたセルを、複数個備えてスタックを形成している。電解質には、固体高分子電解質が使われている。また、正極には正極活物質である空気中の酸素が供給され、負極には負極活物質である燃料(水素、メタノール)が供給されている。負極には、水素発生部で発生した水素が供給される。この構成において、負極活物質の水素イオンが電解質を通って正極側へ移動し、酸素分子と結合する時に、外部回路中を電子が移動し発電される。なお、PEFCにおいて使用される電解質、正極活物質、負極活物質の構成は、上記に限定されるものではない。
昇圧充電回路2は、燃料電池1とリチウムイオン電池3とに接続され、充電制御回路210、PWM制御回路250、変換回路260を備えている。
図8は充電制御回路210の回路図を示しており、充電制御回路210は、第1の充電回路220、第2の充電回路230、切換回路240より構成されている。
第1の充電回路220は、端子221,222,223、基準電源224、誤差増幅回路225を備えている。第2の充電回路230は、端子231,232,233,234、基準電源235、誤差増幅回路236、ダイオード237、分圧抵抗238,239を備えている。切換回路240は、端子241,242,243,244,245、基準電源246、コンパレータ247、スイッチ248を備えている。
図9はPWM制御回路250の回路図を示しており、PWM制御回路250は、端子251,252,253,基準電源254、誤差増幅回路255、スイッチ制御回路256を備えている。
以下、動作について説明する。
図7及び図8に示すように、燃料電池1において発電された電力は、昇圧充電回路2により昇圧され、リチウムイオン電池3に充電される。充電制御回路210は、リチウムイオン電池3を充電するにあたって、リチウムイオン電池3の両端端子301及び302において測定される電圧に基づき、充電制御回路210における切換回路240が切り替えられて、第1の充電回路220または第2の充電回路230によってリチウムイオン電池3の充電が行われる。
なお、図8に示す切換回路240は、予め設定されている基準電源246による第1の充電電圧と、リチウムイオン電池3の端子電圧とを比較し、第1の充電回路220と第2の充電回路230のうちいずれか一方を選択するよう切り替えられる。
すなわち、充電制御回路210において、リチウムイオン電池3の端子電圧が第1の充電電圧未満の場合は、第1の充電回路220が選択される。第1の充電回路220は、燃料電池1の出力電圧が基準電源224による第1の設定電圧となるように、燃料電池1から電流を取り出す電流制御を行ない、それを昇圧し、充電電流としてリチウムイオン電池3に充電する。
一方、リチウムイオン電池3の電圧が第1の充電電圧に達した場合は、第2の充電回路230が選択され、第1の充電電圧を維持するように充電制御回路210の出力電圧を制御し、リチウムイオン電池3の充電が行われる。その際、同時に、燃料電池1の出力電圧を監視し、燃料電池1の出力電圧が第1の設定電圧以下にならないように制御されている。すなわち、リチウムイオン電池3から出力端子301及び302に出力される電力が増加し、充電制御回路210が燃料電池1の出力電流を増加させようとした場合でも、第2の充電回路230によってそれが阻止されることにより、燃料電池1の出力電圧の低下を防止している。つまり、リチウムイオン電池3の充電電圧が、第1の充電電圧と一致あるいは近似する電圧になるように、定電圧充電制御(CV充電)を行なうとともに、過度に燃料電池1の出力電圧が低下することを防止することにより、セルの劣化を防いでいる。
このように、充電制御回路210は、充電時にリチウムイオン電池3の端子電圧を測定し、第1の充電電圧未満の場合は第1の充電回路220で充電が行われるように制御し、第1の充電電圧以上の場合は第2の充電回路230によって充電が行われるように制御している。また、第1の充電回路220で充電中に、端子電圧が第1の充電電圧に到達した時は、第2の充電回路230に切り替えられる。
次に、負荷接続時の動作を説明する。
図7及び図8において、負荷に給電を行う場合、まずリチウムイオン電池3から出力端子301及び302を介して、負荷に電流が流れる。この時、燃料電池1の水素発生部において、アルミニウム粉からの水素発生の開始や停止に時間を要するため、リチウムイオン電池3の端子電圧は低下する。リチウムイオン電池3の端子電圧が第1の充電電圧未満に低下すると、切換回路240は第1の充電回路220を選択するよう切り換えられ、第1の充電回路220は燃料電池1の出力電流を制御してリチウムイオン電池3の充電が行われる。充電中にリチウムイオン電池3の端子電圧が第1の充電電圧に到達したら、切換回路240は第2の充電回路230を選択するよう切り換えられ、リチウムイオン電池3は第2の充電回路230によって定電圧充電(CV充電)が行われる。
また、燃料電池1からの電力供給を停止させる際、水素発生部における水素発生動作を停止させる必要があるが、水素発生部の水素発生動作を停止させても、すぐにPEFCへの水素供給は停止されず、水素の供給がしばらく継続される。したがって、PEFCにおいては発電動作が継続され、充電制御回路210の動作によりリチウムイオン電池3の充電が進んでしまう。
しかし、充電が進行し、リチウムイオン電池3が満充電状態近くになったとしても、切換回路240によって第1の充電回路220から第2の充電回路230に切り替えられることにより、定電圧充電によって充電電圧の上昇を抑えつつ、燃料電池1の出力電圧の低下を防止しながら充電が継続される。すなわち、充電動作による燃料電池1の出力電圧の過度の低下を防止しつつ、リチウムイオン電池3の過充電を防止している。
以上のような燃料電池システムによれば、燃料電池1において水素発生に時間を要する場合でも、負荷変動に対応した充電を行うことができる。また、効率的で、機器の保護を配慮した充電を行うことができる。
次に、PWM制御回路250の動作について説明する。
図9に示すPWM制御回路250において、端子251には充電制御回路210から出力される電圧が入力されており、誤差増幅回路255の反転入力端子に入力されている。誤差増幅回路255の非反転入力端子には、基準電源254の基準電圧VR3が入力されている。誤差増幅回路255は、各々の電圧を比較し、その誤差分を増幅して出力している。誤差増幅回路255から出力される誤差電圧は、スイッチ制御回路256に入力される。スイッチ制御回路256は、入力される誤差電圧に基づき、所定のデューティ比を有するPWMパルスを出力する。スイッチ制御回路256は、スイッチ263をオン/オフするよう切換制御する回路であり、スイッチ263がFET(電界効果トランジスタ)等で構成されている場合、通常、一定周期のパルスを出力し、そのデューティ比を誤差増幅回路255からの出力により変化させる回路である。本例では、誤差増幅回路255の出力が高くなった場合はオンの期間を長くし、より負荷に電力を供給する動作を行うように構成されている。
PWM制御回路250から出力されるPWMパルスは、変換回路260のスイッチ263に入力され、スイッチ263は一定の周期でオン/オフに切換え制御される。
次に、第1の充電回路220の具体的な動作について説明する。
図8において、燃料電池1で発生した電圧VINに基づく電圧V1は、端子211を介して充電制御回路210に入力される。入力される電圧は、端子221を介して誤差増幅回路225の反転入力端子に入力される。一方、基準電源224の基準電圧VR1は、誤差増幅回路225の非反転入力端子に入力される。誤差増幅回路225は、入力される電圧V1と基準電圧VR1とを比較し、両電圧の誤差分を増幅して出力する。誤差増幅回路225の出力電圧は、端子222から出力される。端子222から出力される電圧は、切換回路240を介して端子213から出力される。端子213から出力される電圧は、前述したPWM制御回路250へ入力される。
PWM制御回路250は、電源回路に一般的に使用される周知のPWM制御回路で構成され、誤差増幅回路225から出力される電圧と基準電圧VR3とに基づき、所定のデューティ比を有するPWMパルスを出力する。PWM制御回路250から出力されるPWMパルスは変換回路260のスイッチ263に入力され、スイッチ263は一定の周期でオン/オフに切換え制御される。
なお、PWM制御回路250の出力パルスは、そのデューティ比が、誤差増幅回路225からの出力によって変化する。後ほど詳細に説明するが、本例では、PWM制御回路250の出力が変換回路260に入力され、その変換動作により燃料電池1からリチウムイオン電池3に電圧が変換され電力が供給される。今、誤差増幅回路225の出力が低くなった場合(入力電圧V1が高い場合)は、スイッチ263のオン期間を長くし、変換回路260のインダクタ261に流れる電流を増加させエネルギーを蓄積することにより、燃料電池1からリチウムイオン電池3に、より大きな電力を供給している。また、誤差増幅回路225の出力が高い場合(入力電圧V1が低い場合)は、スイッチ263のオン期間を短くし、変換回路260のインダクタ261に流れる電流を減少させ、燃料電池1からリチウムイオン電池3への電力供給を低下させている。
このように制御動作を設定されていることにより、先ず、燃料電池1の電圧V1が下降すると、誤差増幅回路225から出力され、切換回路240を介して、PWM制御回路250へ入力される電圧は上昇する。そのため、変換回路260におけるスイッチ263のオン期間が短くなり、スイッチング動作による電流供給、すなわち電力供給が低下するので、リチウムイオン電池3の充電電流、すなわち燃料電池1の出力電流が低下し、燃料電池1の電圧VIN及び電圧V1は上昇する。
燃料電池1の出力電圧V1が下降した場合も同様であり、基準電源224の設定に応じて、燃料電池1が一定の出力電圧となるように電流制御される。このように制御されるため、基準電源224の出力電圧VR1の設定を、燃料電池1の運転効率が高くなるように設定すれば、燃料電池システムの効率化が図れる。
以上のように、燃料電池1の出力電圧を一定に保ちつつ、リチウムイオン電池3への充電を行うことができる。
次に、第2の充電回路230の動作について説明する。
図8において、まず、燃料電池1の出力電圧VINが高い場合の動作について説明する。この場合、誤差増幅回路236の−端子側に燃料電池1の出力電圧VINが接続されており、その為、誤差増幅回路236の出力電圧は低下しているので、PWM制御回路250の入力に対してダイオード237は逆極性となり、燃料電池1の出力電圧の影響は受けない。一方、リチウムイオン電池3の電圧VCGは、分圧抵抗238及び239により分圧され、PWM制御回路250に入力される。従って、リチウムイオン電池3の電圧VCGの電圧が低下した場合、PWM制御回路250の入力電圧が低下するので、PWM制御回路250の出力によるスイッチ263のオン期間が長くなり、電力供給を増加させ、リチウムイオン電池3の電圧VCCの電圧を上昇させようとする。このように、リチウムイオン電池3の電圧VCCを一定電圧に保とうとする閉ループ制御が形成されるので、第2の充電回路230の系では、一定電圧出力を保とうとするDC−DC変換動作を行なうことになり、変換回路260からは一定の電圧がリチウムイオン電池3に出力され、定電圧充電が行われる。
この場合に、分圧抵抗238及び239における分圧比の設定により、リチウムイオン電池3への充電電圧を、所望の電圧(第1の充電電圧)に設定することができる。よって、充電電圧をリチウムイオン電池3の充電の際に利用される終止電圧に設定しておくことにより、リチウムイオン電池3の過充電を防止することができる。
図8に示す充電制御回路は、上記のようにリチウムイオン電池3に対して定電圧充電を継続するが、端子301及び302は外部負荷に電力が供給されているので、外部負荷の状態によっては、リチウムイオン電池3が大きく放電する場合がある。このような場合、リチウムイオン電池3の両端の電圧VCGが低下する。電圧VCGが低下すると、分圧抵抗238及び239によって分圧される電圧が低下するため、PWM制御回路250の入力電圧が低下する。よって、PWM制御回路250は、デューティ比が高いPWMパルスをスイッチ263へ出力し、スイッチ263はオン期間が長いスイッチング動作が行われる。これにより、燃料電池1は、出力電流が増大し、出力電圧が低下することになる。
過度の電流増加による燃料電池1の出力電圧の低下は、燃料電池1の劣化を招くため、これを防止する必要がある。このような状態が生じた場合、電圧V1が低下するため誤差増幅回路236の出力電圧が上昇し、ダイオード237が導通する。導通したダイオード237はその出力先の電圧を引き上げようとするので、これによりPWM制御回路250へ入力される電圧が上昇する。そのため、変換回路260の変換動作が低下(PWM信号のデューティ比が低くなる)し、燃料電池1の出力電流が低下するので、燃料電池1の電圧VINの低下を防止できる。
このような動作により、第2の充電回路230は、燃料電池1の出力電圧VINが第1の設定電圧に対して低下することを防止しつつ、リチウムイオン電池3の充電電圧VCGを第1の充電電圧に保つように制御することにより、定電圧充電制御を継続できる。
なお、外部負荷が大きくなった場合、燃料電池1の出力による充電電流と、リチウムイオン電池3の放電電流との総和により負荷電流が供給され、負荷が低下した場合はリチウムイオン電池3に充電が再開される。このような動作により、リチウムイオン電池3はバッファとしての動作を実現している。
また、図面には示さなかったが、燃料電池1を動作させるため、例えばアルミニウム粉への水の供給、或いは、それを加熱する等の処置をする必要があり、そのためのポンプ等の機器、いわゆる補機を動作させる必要があるが、補機を動作させるための電源は、リチウムイオン電池3を利用することで、部品点数の削減などの効果がある。なお、補機へ給電するための構成や動作については、説明を省略する。
次に、切換回路240の動作について説明する。
図8に示すように、切換回路240は、リチウムイオン電池3の両端の電圧VCGを監視し、電圧VCGが第1の充電電圧に達するまでは第1の充電回路220からの出力をPWM制御回路250に伝え、電圧が第1の充電電圧に達した後は第2の充電回路230からの出力をPWM制御回路250に伝えることにより、2つの充電回路を切り替えて動作させている。なお、スイッチ248は、説明の都合上、コンパレータ247から出力される制御電圧が高い(Hi)の場合は、端子241側を選択し、コンパレータ247から出力される制御電圧が低い(Lo)の場合は、端子242側を選択するものとする。
このような回路構成において、端子241に入力される第1の充電回路220からの電圧がスイッチ248により選択されて、端子243を通じてPWM制御回路250に出力される場合には、第1の充電回路220によるリチウムイオン電池3の充電動作が行われる。一方、スイッチ248により端子242側が選択されて、端子243を通じてPWM制御回路250に出力される場合は、第2の充電回路230によるリチウムイオン電池3の充電動作が行われる。従って、基準電源246を第1の充電電圧に設定しておけば、端子244の電圧が基準電源246の基準電圧VR3より低い場合、すなわち、リチウムイオン電池3の電圧が第1の充電電圧より低い場合、コンパレータ247の出力はHiとなり、スイッチ248は端子241側を選択するので、第1の充電回路220による充電動作が行われることになる。
充電が進行し、リチウムイオン電池3の電圧が第1の充電電圧より上昇した場合、コンパレータ247の出力が反転するので、スイッチ248は端子242側を選択し、第2の充電回路230による充電動作が行われる。
次に、変換回路260の動作について説明する。
図7において、変換回路260では、スイッチ263がオンになっている期間、燃料電池1からインダクタ261に電流が流れて、インダクタ261において磁界エネルギーが蓄えられる。スイッチ263がオフとなった場合、インダクタ261に蓄積された磁界エネルギーにより、インダクタ261が電流の流れを継続させるようにインダクタ261の両端電圧が反転し増加するため、ダイオード262を通じてリチウムイオン電池3に電流が供給されるような動作が行なわれる。このような動作により、燃料電池1より高い電圧をリチウムイオン電池3に供給し、充電することができる(いわゆる昇圧形DC−DCコンバータの基本動作)。
特開2004−231466号公報 特開2002−184443号公報 特開2005−295705号公報
しかしながら、一般的なPWM−ICを用いた簡単な構成の昇圧充電回路では、リチウムイオン電池3が過放電となり、燃料電池出力電圧V1が相対的に高くなった場合は、例えスイッチ263を開放し昇圧動作を中断していても、ダイオード262を通じて燃料電池1からリチウムイオン電池3に電流が流れ込むので、DC−DCコンバータとしての動作が制御不能となり、リチウムイオン電池に過大な電流Iimpが流入し、リチウムイオン電池3を破損してしまう可能性があるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、燃料電池発電の効率化を図りつつ、二次電池の破損を防止する燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の燃料電池システムでは、燃料を化学反応させて発電する燃料電池と、充放電可能な二次電池と、前記燃料電池で発生された電力を、昇圧して前記二次電池に充電させる昇圧充電回路とを備えた燃料電池システムであって、前記昇圧充電回路は、前記二次電池の端子電圧が第1の充電電圧未満の場合、前記燃料電池の出力電圧が第1の設定電圧となるように前記燃料電池の出力電流の制御を行なう第1の充電回路と、前記二次電池の端子電圧が第1の充電電圧以上の場合、前記燃料電池の出力電圧が第1の設定電圧以下へ低下することを防止するよう電流制御するとともに、前記二次電池への充電電圧を第1の充電電圧に保持する定電圧充電制御を行なう第2の充電回路と、前記第1の充電回路と前記第2の充電回路のうちいずれか一方を選択して、前記二次電池の充電を行うよう制御する切換回路と、前記二次電池の端子電圧を検出し、その検出出力に応じて前記燃料電池から前記二次電池への経路を導通または遮断させる保護回路とを備えたものである。
本発明によれば、燃料電池発電の効率化を図りつつ、二次電池の破損を防止することができる。
本発明の燃料電池システムは、前記保護回路は、前記二次電池の過放電状態を検出する電圧検出回路と、前記経路を導通または遮断させるスイッチとを備え、前記電圧検出回路は、前記二次電池の端子電圧に基づき過放電を検出した時、前記スイッチを遮断状態にするよう制御する構成とすることが好ましい。この構成にすることにより、二次電池が過放電状態になった時に、制御不能電流が二次電池へ流入されるのを防ぐことができる。
また、前記スイッチは、電界効果トランジスタで構成されていることが好ましい。この構成にすることにより、安価に実現することができるとともに、速くスイッチングさせることができる。
また、前記二次電池は、リチウムイオン電池で構成されていることが好ましい。
また、前記燃料電池の燃料は、アルミニウム粉と水とから発生させた水素で構成されていることが好ましい。
また、前記昇圧充電回路は、前記第1の充電回路と、前記第2の充電回路と、前記第1の充電回路および前記第2の充電回路のうち一方を選択する切換回路とを備えた充電制御回路と、前記充電制御回路から出力される誤差電圧によってデューティ比が可変されたパルスが出力されるPWM制御回路と、前記PWM制御回路から出力されるパルスによってオンまたはオフに切り換えられ、前記二次電池の充電電流を増減させる変換回路と、前記変換回路と前記二次電池との間に接続されているスイッチと、前記二次電池の端子電圧に基づいて前記スイッチを導通または遮断させる保護回路とを備えたことが好ましい。この構成にすることにより、二次電池が過放電状態になった時に、制御不能電流が二次電池へ流入するのを防ぐことができる。
また、前記昇圧充電回路は、前記第1の充電回路と、前記第2の充電回路と、前記第1の充電回路および前記第2の充電回路のうち一方を選択する切換回路とを備えた充電制御回路と、前記充電制御回路から出力される誤差電圧によってデューティ比が可変されたパルスが出力されるPWM制御回路と、前記PWM制御回路から出力されるパルスによってオンまたはオフに切り換えられ、前記二次電池の充電電流を増減させる変換回路と、前記燃料電池と前記変換回路との間に接続されているスイッチと、前記二次電池の端子電圧に基づいて前記スイッチを導通または遮断させる保護回路とを備えたことが好ましい。この構成にすることにより、二次電池が過放電状態になった時に、制御不能電流が二次電池へ流入するのを防ぐことができる。
また、前記スイッチは、前記燃料電池から前記二次電池への経路を導通または遮断させる第1の電界効果トランジスタと、前記第1の電界効果トランジスタのソース−ゲート間に接続されている抵抗と、前記第1の電界効果トランジスタのゲートと接地との間に接続され、ゲートに前記保護回路から出力される制御信号が入力される第2の電界効果トランジスタとを備え、前記第2の電界効果トランジスタは、前記保護回路から出力される制御信号により、前記第1の電界効果トランジスタを導通または遮断状態に切り換えることが好ましい。これは、通常保護回路は二次電池から回路動作用の電源の供給を受けて動作しているが、過放電により電池電圧が低下すると保護回路動作が不安定となり、十分な遮断動作が困難となることも想定される。そこで、この構成とすることにより、第1の電界効果トランジスタのゲート−ソース間を短絡する抵抗により十分な遮断効果を得るとともに、経路を導通させるように抵抗に電圧が印加されるのは二次電池の充電が開始される場合であり、その際に抵抗による電力消費が発生するので、充電待機中の消費電力を抑えることができる。
また、前記スイッチは、前記燃料電池から前記二次電池への経路を導通または遮断させる第1の電界効果トランジスタと、前記第1の電界効果トランジスタのソース−ゲート間に接続されている抵抗と、前記第1の電界効果トランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記燃料電池の出力が接続されている第3の電界効果トランジスタと、前記第3の電界効果トランジスタと接地との間に接続され、ゲートに前記保護回路から出力される制御信号が入力される第2の電界効果トランジスタとを備え、前記第2の電界効果トランジスタは、前記保護回路から出力される制御信号により、前記第1の電界効果トランジスタを導通または遮断状態に切り換え、前記第3の電界効果トランジスタは、前記燃料電池の出力電圧に基づき前記第1の電界効果トランジスタを導通状態にすることが好ましい。これは、先の回路構成と同様に、通常保護回路は二次電池から回路動作用の電源の供給を受けて動作しているが、過放電により電池電圧が低下すると保護回路動作が不安定となり、十分な遮断動作が困難となることも想定される。そこで、このような構成とすることにより、第1の電界効果トランジスタのゲート−ソース間を短絡する抵抗により十分な遮断効果を得るとともに、経路を導通させるように抵抗に電圧が印加されるのは二次電池の充電が開始される場合であり、その際に抵抗による電力消費が発生するので、充電待機中の消費電力を抑えることができる。
(実施の形態1)
〔燃料電池システムの基本構成〕
図1は、実施の形態1における燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、燃料電池システムは、燃料電池1と、昇圧充電回路2と、リチウムイオン電池3と、出力端子4とを備えている。
燃料電池1は、水素発生部101とPEFC104とを備えている。昇圧充電回路2は、第1の充電回路201と第2の充電回路202と切換回路203と保護回路204とを備えている。
水素発生部101は、アルミニウム粉102に水を添加し加熱することにより、水素103を発生させている。発生された水素103は、PEFC104に供給されている。
PEFC104は、電解質とそれを挟む一対の電極(正極・負極)とで構成されたセルを、複数個備えてスタックを形成している。電解質には、固体高分子電解質が使われている。また、正極には正極活物質である空気中の酸素が供給され、負極には負極活物質である燃料(水素、メタノール)が供給されている。負極には、水素発生部101で発生した水素103が供給される。この構成において、負極活物質の水素イオンが電解質を通って正極側へ移動し、酸素分子と結合する時に、外部回路中を電子が移動し発電される。なお、PEFC104において使用される電解質、正極活物質、負極活物質の構成は、上記に限定されるものではない。
第1の充電回路201は、リチウムイオン電池3の電圧が第1の充電電圧未満の場合に、リチウムイオン電池3の充電を行う回路である。具体的な充電制御は、PEFC104の出力電圧が第1の設定電圧となるようにPEFC104から電流を取り出す電流制御を行ない、それを昇圧し、充電電流としてリチウムイオン電池3に充電する。その際、第1の設定電圧は、燃料電池1の出力効率を高める電圧に設定されていることにより、効率化を図ることができる。
第2の充電回路202は、リチウムイオン電池3の電圧が第1の充電電圧に達した場合に切換回路203によって選択され、第1の充電電圧を維持するように昇圧充電回路2の出力電圧を制御し、リチウムイオン電池3の充電を行う回路である。その際、同時に、燃料電池1の出力電圧を監視し、出力電圧が第1の設定電圧以下とならないように昇圧動作を制限している。すなわち、リチウムイオン電池3の出力増加により昇圧充電回路2が燃料電池1の出力電流を増加させようとした場合でも、それを阻止することにより燃料電池1の出力電圧の低下を防止している。
切換回路203は、リチウムイオン電池3の両端端子電圧に基づき、第1の充電回路201と第2の充電回路202のうちいずれかを選択するよう切り替える回路である。本実施の形態では、リチウムイオン電池3の両端端子電圧が第1の充電電圧未満の時は第1の充電回路201を選択し、第1の充電電圧以上の時は第2の充電回路202を選択するように切り換えている。なお、切換回路203は、スイッチ素子の接点の接続/非接続で切り換える構成や、トランジスタやダイオードなどの半導体素子のオン/オフで切り換える構成などが考えられる。また、切換回路203は、リチウムイオン電池3の両端端子電圧と第1の充電電圧との比較に基づいて切り換えられている構成の他に、第1の充電電圧よりも低い第2の充電電圧を設定し、端子電圧が第1の充電電圧に到達した時は第2の充電回路202に切り換え、端子電圧が第2の充電電圧まで低下した時は第1の充電回路201に切り換えるように構成してもよい。
保護回路204は、リチウムイオン電池3に入力される電流を検出する保護回路と、保護回路における検出結果によってオン/オフ切り換えされるスイッチとから構成され、リチウムイオン電池3に対する過充電や、リチウムイオン電池3における過放電を防止している。なお、保護回路204の詳しい回路構成については後述する。
出力端子4は、負荷(携帯端末の電源回路など)が接続される端子であり、出力端子4に電源回路などを接続させることで、リチウムイオン電池3から電源回路へ給電が行われ、携帯端末を動作させることができる。
以下、基本的な充放電動作を簡単に説明する。
燃料電池1において、水素発生部101でアルミニウム粉102と水とによって発生された水素103は、PEFC104へ供給され、PEFC104において発電される。PEFC104から出力される電圧は、昇圧充電回路2により昇圧され、リチウムイオン電池3に充電される。昇圧充電回路2は、リチウムイオン電池3を充電するにあたって、リチウムイオン電池3の両端で測定される電圧に基づき切換回路203が切り替えられて、第1の充電回路201または第2の充電回路202で充電が行われる。
なお、切換回路203は、予め設定されている第1の充電電圧と、リチウムイオン電池3の端子電圧とを比較し、第1の充電回路201と第2の充電回路202のうちいずれか一方を選択するよう切り替えられている。
また、昇圧充電回路2において、リチウムイオン電池3の端子電圧が第1の充電電圧未満の場合は、第1の充電回路201が選択される。第1の充電回路201は、PEFC104の出力電圧が第1の設定電圧となるように、PEFC104から電流を取り出す電流制御を行ない、それを昇圧し、充電電流としてリチウムイオン電池3に充電する。
一方、リチウムイオン電池3の電圧が第1の充電電圧に達した場合は、第2の充電回路202が選択され、第1の充電電圧を維持するように昇圧充電回路2の出力電圧を制御し、リチウムイオン電池3の充電が行われる。その際、同時に、PEFC104の出力電圧を監視し、PEFC104の出力電圧が第1の設定電圧以下にならないように制御されている。すなわち、リチウムイオン電池3から出力端子4に出力される電力が増加し、昇圧充電回路2がPEFC104の出力電流を増加させようとした場合でも、第2の充電回路202によってそれが阻止されることにより、PEFC104の出力電圧の低下を防止している。つまり、リチウムイオン電池3の充電電圧が、第1の充電電圧と一致あるいは近似する電圧になるように、定電圧充電制御(CV充電)が行われている。
このように、昇圧充電回路2は、充電時にリチウムイオン電池3の端子電圧を測定し、第1の充電電圧未満の場合は第1の充電回路201で充電が行われ、第1の充電電圧以上の場合は第2の充電回路202によって充電が行われる。また、第1の充電回路201で充電中に、端子電圧が第1の充電電圧に到達した時は、第2の充電回路202に切り替えられる。
次に、負荷接続時の動作を説明する。
負荷に給電を行う場合、まずリチウムイオン電池3から出力端子4を介して、負荷に電流が流れる。この時、燃料電池1の水素発生部101において、アルミニウム粉102からの水素発生の開始や停止に時間を要するため、リチウムイオン電池3の端子電圧は低下する。リチウムイオン電池3の端子電圧が第1の充電電圧未満に低下すると、切換回路203は第1の充電回路201を選択するよう切り換えられ、第1の充電回路201は燃料電池1の出力電流を制御してリチウムイオン電池3の充電が行われる。充電中にリチウムイオン電池3の端子電圧が第1の充電電圧に到達したら、切換回路203は第2の充電回路202を選択するよう切り換えられ、リチウムイオン電池3は第2の充電回路202によって定電圧充電(CV充電)が行われる。
また、燃料電池1からの電力供給を停止させる際、水素発生部101における水素発生動作を停止させる必要があるが、水素発生部101の水素発生動作を停止させても、すぐにPEFC104への水素供給は停止されず、水素103の供給がしばらく継続される。したがって、PEFC104においては発電動作が継続され、昇圧充電回路2の動作によりリチウムイオン電池3の充電が進んでしまう。しかし、充電が進行し、リチウムイオン電池3が満充電状態近くになったとしても、切換回路203によって第1の充電回路201から第2の充電回路202に切り替えられることにより、定電圧充電によって充電電圧の上昇を抑えつつ、燃料電池1の出力電圧の低下を防止しながら充電が継続される。すなわち、充電動作による燃料電池1の出力電圧の過度の低下を防止しつつ、リチウムイオン電池3の過充電を防止している。
以上のような燃料電池システムによれば、燃料電池1において水素発生に時間を要する場合でも、負荷変動に対応した充電を行うことができる。また、効率的で、機器の保護を配慮した充電を行うことができる。
〔燃料電池システムの具体回路構成〕
図2は、本実施の形態の燃料電池システムの具体構成を示している。
図2において、昇圧充電回路2は、充電制御回路210、PWM制御回路250、変換回路260、スイッチ270、電圧検出回路280を備えている。
充電制御回路210の具体回路構成は、前述した図8に示すように構成されている。よって、詳しい説明は省略する。
PWM制御回路250は、前述の図9に示すように誤差増幅回路255、基準電圧源254、スイッチ制御回路256を備えている。動作としては、誤差増幅回路において、充電制御回路210から入力される電圧と基準電圧源からの基準電圧とを比較して、その誤差分を増幅して出力し、スイッチ制御回路において所定のデューティ比を有するPWMパルスを出力する。PWM制御回路250から出力されるPWMパルスはスイッチ263に入力され、スイッチ263は一定の周期でオン/オフに切換え制御される。なお、PWM制御回路250の出力パルスは、そのデューティ比が、充電制御回路210からの出力によって変化する。本例では、例えば燃料電池1の出力電圧を一定電圧に制御しつつ充電する制御動作では、先に説明したように充電制御回路210は反転増幅器である誤差増幅回路225が選択されているので、制御回路210の出力が低くなった場合(入力電圧V1が高い場合)は、スイッチ263のオン期間を長くし、リチウムイオン電池3に、より大きな電力を供給している。また、充電制御回路210の出力が高い場合(入力電圧V1が低い場合)は、スイッチ263のオン期間を短くし、リチウムイオン電池3に小さな電力を供給している。
また、PWM制御回路250において、端子213を介して入力される電圧が上昇する場合、変換回路260の昇圧動作を低下(すなわち、スイッチ263のオン時間を縮小しダイオード262を通じて出力される電流を低下させる)させており、この動作を利用して第1の充電回路201(図1参照)を実現している。具体的な動作としては、燃料電池1の電圧V1が下降すると、充電制御回路210から端子213を介してPWM制御回路250へ入力される電圧は上昇する。そのため、PWM制御回路250から出力されるPWMパルスによるスイッチ263のオン期間が短くなり、変換回路260におけるスイッチ263のスイッチング動作による変換量が低下するので、リチウムイオン電池3の充電電流、すなわち燃料電池1の出力電流が低下し、燃料電池1の電圧VIN及び電圧V1は上昇する。一方、燃料電池1の電圧V1が上昇した場合は、PWM制御回路250へ入力される電圧が下降し、PWM制御回路250から出力されるPWMパルスによるスイッチ263のオン期間が長くなり、変換回路260におけるスイッチ263のスイッチング動作による変換量が増大するので、リチウムイオン電池3の充電電流、すなわち燃料電池1の出力電流が増加し、燃料電池1の電圧VIN及び電圧V1は下降する。この動作を継続することにより、燃料電池1の出力電圧は一定電圧に保たれる。
変換回路260は、インダクタ261、ダイオード262、スイッチ263を備えている。変換スイッチ263がオンになっている期間、燃料電池1からインダクタ261に電流が流れて、インダクタ261において磁界エネルギーを蓄えられる。スイッチ263がオフとなった場合、インダクタ261に蓄積された磁界エネルギーにより、インダクタ261が電流の流れを継続させるようにインダクタ261の両端電圧が増加するため、ダイオード262を通じてリチウムイオン電池3側に電流が供給されるような動作が行なわれる。このような動作により、燃料電池1から高い電圧をリチウムイオン電池3に供給させることができる(DC−DCコンバータの基本動作)。
スイッチ270は、電圧検出回路280からの制御によりオンまたはオフに切り換えられる。スイッチ270は、最も単純な構成として2接点スイッチがあるが、トランジスタやFETなどで構成してもよい。
電圧検出回路280は、リチウムイオン電池3から供給される電圧を監視し、所定値以上の電圧低下を検出した場合は、スイッチ270に対してオフするよう制御し、リチウムイオン電池3への電流経路を遮断させている。これにより、前述の制御不能電流Iimpがリチウムイオン電池3側へ流入するのを防いでいる。
以下、動作について説明する。
図2及び図8に示すように、燃料電池1において発電された電力は、昇圧充電回路2により昇圧され、リチウムイオン電池3に充電される。充電制御回路2は、リチウムイオン電池3を充電するにあたって、リチウムイオン電池3の両端端子301及び302において測定される電圧に基づき、充電制御回路2における切換回路240が切り替えられて、第1の充電回路220または第2の充電回路230によってリチウムイオン電池3の充電が行われる。
なお、図8に示す切換回路240は、予め設定されている第1の充電電圧と、リチウムイオン電池3の端子電圧とを比較し、第1の充電回路220と第2の充電回路230のうちいずれか一方を選択するよう切り替えられている。
また、図8に示すように、充電制御回路210において、リチウムイオン電池3の端子電圧が第1の充電電圧未満の場合は、第1の充電回路220が選択される。第1の充電回路220は、燃料電池1の出力電圧が第1の設定電圧となるように、燃料電池1から電流を取り出す電流制御を行ない、それを昇圧し、充電電流としてリチウムイオン電池3に充電する。
一方、リチウムイオン電池3の電圧が第1の充電電圧に達した場合は、第2の充電回路230が選択され、第1の充電電圧を維持するように充電制御回路210の出力電圧を制御し、リチウムイオン電池3の充電が行われる。その際、同時に、燃料電池1の出力電圧を監視し、燃料電池1の出力電圧が第1の設定電圧以下にならないように制御されている。すなわち、リチウムイオン電池3から出力端子301及び302に出力される電力が増加し、充電制御回路210が燃料電池1の出力電流を増加させようとした場合でも、第2の充電回路230によってそれが阻止されることにより、燃料電池1の出力電圧の低下を防止している。つまり、リチウムイオン電池3の充電電圧が、第1の充電電圧と一致あるいは近似する電圧になるように、定電圧充電制御(CV充電)が行われている。
このように、充電制御回路210は、充電時にリチウムイオン電池3の端子電圧を測定し、第1の充電電圧未満の場合は第1の充電回路220で充電が行われるように制御し、第1の充電電圧以上の場合は第2の充電回路230によって充電が行われるように制御している。また、第1の充電回路220で充電中に、端子電圧が第1の充電電圧に到達した時は、第2の充電回路230に切り替えられる。
次に、負荷接続時の動作を説明する。
図2及び図8において、負荷に給電を行う場合、まずリチウムイオン電池3から出力端子301及び302を介して、負荷に電流が流れる。この時、燃料電池1の水素発生部において、アルミニウム粉からの水素発生の開始や停止に時間を要するため、リチウムイオン電池3の端子電圧は低下する。リチウムイオン電池3の端子電圧が第1の充電電圧未満に低下すると、切換回路240は第1の充電回路220を選択するよう切り換えられ、第1の充電回路220は燃料電池1の出力電流を制御してリチウムイオン電池3の充電が行われる。充電中にリチウムイオン電池3の端子電圧が第1の充電電圧に到達したら、切換回路240は第2の充電回路230を選択するよう切り換えられ、リチウムイオン電池3は第2の充電回路230によって定電圧充電(CV充電)が行われる。
また、燃料電池1からの電力供給を停止させる際、水素発生部における水素発生動作を停止させる必要があるが、水素発生部の水素発生動作を停止させても、すぐにPEFCへの水素供給は停止されず、水素の供給がしばらく継続される。したがって、PEFCにおいては発電動作が継続され、充電制御回路210の動作によりリチウムイオン電池3の充電が進んでしまう。
しかし、充電が進行し、リチウムイオン電池3が満充電状態近くになったとしても、切換回路240によって第1の充電回路220から第2の充電回路230に切り替えられることにより、定電圧充電によって充電電圧の上昇を抑えつつ、燃料電池1の出力電圧の低下を防止しながら充電が継続される。すなわち、充電動作による燃料電池1の出力電圧の過度の低下を防止しつつ、リチウムイオン電池3の過充電を防止している。
〔リチウムイオン電池3の保護動作〕
リチウムイオン電池は、一般に特定の電圧(例えば4.2V等)を超える電圧での過充電や、端子電圧が特定の電圧(例えば2.7V等)より低下するような過剰な放電である過放電などを行なうと、リチウムイオン電池の容量の低下や、発熱による発火等を引き起こす可能性がある。そこで、通常リチウムイオン電池の電池パックには、通電経路を遮断するFET等の電子スイッチを設け、その電子スイッチを保護回路(いわゆる保護IC)により切り換え制御することにより、過充電や過放電を防止する保護手段が搭載されいる。保護ICは、既に市販されており、例えば2セル用としてセイコーインスツルメント製のS−8242Bシリーズがある。この保護ICは、電池電圧における過充電や過放電を検出すると、制御出力を反転させて、FET(充電経路を遮断可能なスイッチ)を遮断させるように制御する。通常、このような保護ICは、リチウムイオン電池に常に接続され、リチウムイオン電池を消耗させるので、ICの消費電流を非常に小さく抑えていることが特徴である。
次に、リチウムイオン電池3を保護するためのスイッチ270及び電圧検出回路280の具体構成について説明する。
図3は、図2に示す構成において、スイッチ270及び電圧検出回路280の具体構成を追加した例を示している。図3に示すように、スイッチ270は、Pチャネル型FET(以下、簡単のためP型FETと称する。Nチャネル型FETも同様にN型FETと称する)271で構成され、ゲート電圧が高い(Hi)場合は遮断状態となり、ゲート電圧が低い(Low)の場合はオン状態となる。また、P型FET271は、ドレインが燃料電池1側に接続され、ソースがリチウムイオン電池3側に接続されている。また、ドレイン−ソース間にボディダイオードが接続されている状態になっている。また、電圧検出回路280は、抵抗281及び282、電圧源283、コンパレータ284で構成されている。コンパレータ284の+端子には電圧源283が接続され、−端子には抵抗281及び282のノードが接続されている。また、コンパレータ284の出力端子は、P型FET271のゲートに接続されている。
次に、保護動作を説明する。なお、消費電流を抑える回路設計については、内部の分圧抵抗を高くしたり動作電流を抑えたりする等の回路設計を行なうことで可能であるので、詳細は省略する。図3において、今、リチウムイオン電池3が放電され、それにより抵抗281と抵抗282とで分圧される電圧が、電圧源283における電圧より低下すると、コンパレータ284の出力はHiとなる。コンパレータ284の出力がHiになると、P型FET271は遮断され、燃料電池1の側からリチウムイオン電池3の側には電流が流れなくなる。これにより、リチウムイオン電池3は保護される。
ここで、リチウムイオン電池3が過放電状態となり、P型FET271のゲートがオフ状態になっても、燃料電池1側が低電圧の場合、P型FET271にはボディダイオードが接続されている状態になっているため、リチウムイオン電池3から燃料電池1側へ電流が流出しようとする。しかし、切換回路260におけるダイオード262によって、リチウムイオン電池3から流出される電流を阻止することができるため、リチウムイオン電池3からの放電を阻止することができる。
なお、このような保護回路は、スイッチ270に使う素子の種類や、過放電電圧の設定値により、コンパレータ284の入力の接続を変更したり、電圧源283や抵抗を変更することにより、様々な保護動作が可能であることは言うまでも無い。
また、充電制御回路210の端子214を通じて放電される可能性があるが、充電制御回路210内の分圧抵抗238及び239の抵抗値を十分高くすることで、放電電流を抑圧することができる。また、前述の制御不能電流の遮断方法と同様に、端子214の経路にスイッチを接続し、そのスイッチをオン/オフさせることで放電を防止することもできる。
また、上記説明では、スイッチ270を、ダイオード262とリチウムイオン電池3との間に接続しているが、図4に示すように、燃料電池1と変換回路260との間に接続する構成としてもよい。
図4は、入力側である燃料電池1と変換回路260との間にP型FET271(スイッチ270)を接続した例を示す。図4に示すように、271のボディダイオードを、燃料電池1から変換回路260側への電流方向と逆方向になるように接続する。図4に示すような構成であっても、上記同様、リチウムイオン電池3の過放電状態を電圧検出回路280によって検出された時に、スイッチ270をオフにすることで、リチウムイオン電池3へ制御不能電流が流入されることを防ぐことができる。
図5は、スイッチ270におけるP型FET271のゲート−ソース間を抵抗で接続し、P型FET271のゲート−グランド間にN型FET273を接続した構成を示している。
通常、FETで充電経路を遮断させる場合、FETのゲート電圧をソース電圧以上に設定しておけばよいが、リチウムイオン電池の過放電により保護回路電圧が燃料電池電圧より低下することを想定して、FETのゲート電圧を設定しておく必要がある。
そのために、図5に示すように、P型FET271のゲートとソースとを高抵抗値を有する抵抗272で結線し、通常はN型FET273を非導通状態にしておく。その後、リチウムイオン電池3の充電を行う際に、N型FET273を導通状態にして、P型FET271のゲートを接地させる。これにより、P型FET271が導通状態になり、燃料電池1からリチウムイオン電池3への充電経路が導通状態となり、リチウムイオン電池3の充電を実行させることができる。
なお、これらの制御を実施する際には、電圧検出回路280からN型FET273へ出力される制御信号の極性を適時設定しておけばよいが、図5に示す回路では、電圧検出回路280はリチウムイオン電池3の過放電を検出した場合、制御信号の極性をLowとしている。このような構成にしたことにより、燃料電池1から出力が発生(すなわち充電開始状態)した時に、初めて抵抗272に電圧が印加されて消費電力が発生するようになり、電力消費を抑えることができる。
なお、先にリチウムイオン電池3の充電を行なう際に、N型FET273を導通状態にする等の動作を行なわせ、充電状態を検出しつつN型FET273を制御することとしたが、もちろん、リチウムイオン電池3の電圧のみに対応してN型FET273を制御してもよいことは言うまでも無い。リチウムイオン電池3が過放電に至っていない場合は、N型FET273を導通状態にするようにそのゲート−ソース間に電圧を印加すればよいが、この場合、ゲート−ソース間への電圧印加後、動作状態が確定すればN型FET273による電流消費は殆ど発生しなくなり、また、燃料電池1が発電を開始し電圧が出力されて初めて抵抗272に電流が流れて電力消費が生じるので、充電待機中の電力消費を抑圧することができる。
また、図6に示すように構成してもよい。
図6は、他の例での保護回路を含んだ燃料電池システムの構成を示している。図6において、P型FET271は、切換回路260とリチウムイオン電池3との間に接続されている。また、P型FET271のソース−ゲート間には抵抗272が接続されている。また、P型FET271のゲートには、N型FET274のドレインが接続されている。N型FET274は、ゲートが燃料電池1の出力に接続され、ソースがN型FET273のドレインに接続されている。N型FET273は、ゲートが電圧検出回路280に接続され、制御信号が入力される。また、N型FET273のソースは接地されている。
図6において、リチウムイオン電池3が過放電となりリチウムイオン電池3の電圧が低下し、相対的に燃料電池1の出力電圧が高くなると、制御不能電流が切替回路260を介してリチウムイオン電池3へ流入されようとする。そこで、電圧検出回路280がこの過放電状態を検出し、制御信号(Low)をN型FET273へ出力すると、N型FET273はゲート電圧が低下することにより非導通状態になる。N型FET273が非導通状態になると、N型FET274を経由してP型FET271のゲートが接地されることが無くなるので、P型FET271のゲート−ソース間の抵抗272はゲート−ソース間を短絡することになり電圧が低下し、P型FET271が遮断状態になる。これにより、燃料電池1からリチウムイオン電池3への充電経路が遮断されるため、リチウムイオン電池3に制御不能電流が流入されるのを防ぐことができる。
次に、リチウムイオン電池3の充電を開始させる際、燃料電池1の出力電圧が上昇すると、N型FET274のゲート電圧が上昇し、N型FET274は導通状態になる。リチウムイオン電池3が過放電ではない場合は、電圧検出回路280からはN型FET273を導通とする制御信号(Hi)が出力されるので、N型FET273とN型FET274とが導通状態となり、P型FET271のゲートが接地され電圧が低下し、P型FET271は導通状態になる。これにより、燃料電池1からリチウムイオン電池3への充電経路が導通状態となるため、リチウムイオン電池3の充電を行なうことができる。
よって、図6に示す構成では、リチウムイオン電池3が過放電状態になった時に、充電経路を遮断させ、制御不能電流がリチウムイオン電池3へ流入されることを防ぐことができるとともに、燃料電池1によるリチウムイオン電池3の充電開始時に、充電経路を導通させ、リチウムイオン電池3の充電を開始させることができる。
以上のように本実施の形態によれば、リチウムイオン電池3が第1の充電電圧に達するまでは燃料電池1の出力電圧が第1の設定電圧となるように燃料電池1の出力電流を制御する第1の充電回路と、リチウムイオン電池3が第1の充電電圧に到達した後に燃料電池1の出力が第1の設定電圧以下へ低下することを防止するよう定電圧充電を行う第2の充電回路とを備え、それぞれの充電回路を選択的に切り換えてリチウムイオン電池3の充電を行う構成としたことにより、燃料電池運転の効率化を図ることができる。
また、リチウムイオン電池3の過放電状態を検出する電圧検出部280と、電圧検出部280の制御により燃料電池1からリチウムイオン電池3への充電経路を遮断させるスイッチ270とを備え、電圧検出部280においてリチウムイオン電池3が過放電状態になったことを検出すると、スイッチ270において経路を遮断させるよう制御する。これにより、リチウムイオン電池3を保護することができる。
また、充電経路を遮断または導通させるP型FET271と接地との間にN型FET273を接続し、P型FET271のソース−ゲート間に抵抗272を接続したことにより、充電待機時において抵抗272に電圧が印加されないため、消費電力を抑えることができる。
なお、本実施の形態では、燃料電池1における発電の燃料は水素であるが、他の燃料であってもよい。
また、本実施の形態では、燃料電池1で発生された電力をリチウムイオン電池3に充電させているが、充電させる二次電池はリチウムイオン電池に限らない。
また、本実施の形態では、リチウムイオン電池3を一つのみ図示しているが、複数接続させてもよい。すなわち、燃料電池1のスタック構成などに応じて、複数のリチウムイオン電池3をシリーズ接続あるいはパラレル接続して構成することもできる。
なお、充電制御回路210として図8等を示し説明してきたが、これに限らず構成できることは言うまでもない。例えば、第2の充電回路230は、燃料電池1の出力電圧の低下を防止しつつ、リチウムイオン電池3を定電圧充電するような動作を行なうように構成したものであるので、これ自体でも燃料電池1の定電圧出力制御とリチウムイオン電池3の定電圧充電制御は可能であるが、更に、この構成を積極的に利用することにより、リチウムイオン電池3の電圧が充電終止電圧になるまでは、燃料電池1の出力電流を制御し出力電圧を正確に一定電圧に保つように制御し、充電終止電圧に到達した後は、その充電終止電圧を正確に保つように一定電圧出力で充電するように構成することができる。
その例を、図10に示し、以下説明する。これは、第2の充電回路230におけるダイオード237のダイオード特性を誤差増幅回路240に付加することにより改善し、燃料電池1の定電圧出力制御とリチウムイオン電池3の定電圧充電制御での電圧設定精度を向上させ、切替回路203による切替え制御を行わなくても、所望の充電制御が可能となるように構成したものである。
本構成において、端子233にはリチウムイオン電池3が接続され、抵抗238と抵抗239とによる分圧電圧が端子232に出力される。今、燃料電池1からの出力電流が増大すると燃料電池1の出力電圧が低下するが、端子231から入力されるその際の燃料電池1の電圧が基準電圧源235の電圧よりも低下しようとする場合は、誤差増幅回路236の出力が上昇する。その場合、誤差増幅回路240の出力電圧も増大し、ダイオード237を導通させるように動作するので、端子232の電圧も上昇する。端子232の電圧が上昇すると、PWM制御回路250は変換回路260(図7等参照)のスイッチのオン期間を短縮し、燃料電池1からの出力電流を減少させ、出力電圧を上昇させるように動作する。
一方、燃料電池1の出力電流が減少し燃料電池1の出力電圧が上昇した場合は、誤差増幅回路236の出力電圧が低下し、誤差増幅回路240の出力電圧も低下するのでダイオード237は非道通状態となる。この場合、リチウムイオン電池3の出力電圧が低い場合は、その分圧された電圧が出力される端子232の電圧も低下するので、PWM制御回路250は変換回路260(図7等参照)のスイッチのオン期間を増加させ、燃料電池1からの出力電流を増大させ、燃料電池1の出力電圧を低下させるように動作する。
このように、リチウムイオン電池3の電圧が低い場合は、燃料電池1の出力電圧が一定となるように、出力電流を制御する燃料電池1の一定電圧出力制御動作が継続する。
リチウムイオン電池3の電圧が上昇してくると、燃料電池1の出力電圧が上昇してダイオード237が非道通状態となっても、抵抗による分圧電圧がPWM制御回路250の基準電源254(図9参照)よりも下降しない場合が生じてくる。このような場合には、PWM制御回路250は変換回路260のスイッチのオン期間を増加させ、燃料電池1からの出力電流を増加させることはできないので、燃料電池1の出力電圧を低下させるような燃料電池1の一定電圧出力制御動作が継続できなくなる。
このような場合、PWM制御回路250の入力端子251には、端子233から入力されるリチウムイオン電池3の電圧を抵抗238と抵抗239とにより分圧された電圧が伝達されるようになり、変換回路260の出力電圧を一定電圧に保ち、リチウムイオン電池3を定電圧充電するような定電圧出力制御に変化する。
なお、リチウムイオン電池3から端子4を通じて外部に電力が供給され、リチウムイオン電池3の電圧が低下してくると、再び燃料電池1の一定電圧出力制御に戻ることになるが、これらを継続することにより、リチウムイオン電池3の出力電圧の状態に応じた充電制御がなされることになるので、図10に示した回路構成により、燃料電池1とリチウムイオン電池3の保護を配慮した充電制御が可能となる。
本発明は、小型携帯機器用の燃料電池システムに有用である。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムの概要を示すブロック図 燃料電池システムの具体構成を示す回路図 燃料電池システムの具体構成を示す回路図 燃料電池システムの具体構成を示す回路図 燃料電池システムの具体構成を示す回路図 燃料電池システムの具体構成を示す回路図 従来の燃料電池システムの構成を示す回路図 従来の燃料電池システムにおける充電制御回路の構成を示す回路図 従来の燃料電池システムの構成を示す回路図 従来の燃料電池システムにおける第2の充電回路の他の構成を示す回路図
符号の説明
1 燃料電池
101 水素発生部
102 アルミニウム粉
103 水素
104 PEFC
2 昇圧充電回路
201 第1の充電回路
202 第2の充電回路
203 切換回路
204 保護回路
210 充電制御回路
250 PWM制御回路
260 切換回路
270 スイッチ
271 P型FET(第1の電界効果トランジスタ)
272 抵抗
273 N型FET(第2の電界効果トランジスタ)
274 N型FET(第3の電界効果トランジスタ)
280 保護回路
3 リチウムイオン電池(二次電池)
4 出力端子

Claims (9)

  1. 燃料を化学反応させて発電する燃料電池と、
    充放電可能な二次電池と、
    前記燃料電池で発生された電力を、昇圧して前記二次電池に充電させる昇圧充電回路とを備えた燃料電池システムであって、
    前記昇圧充電回路は、
    前記二次電池の端子電圧が第1の充電電圧未満の場合、前記燃料電池の出力電圧が第1の設定電圧となるように前記燃料電池の出力電流の制御を行なう第1の充電回路と、
    前記二次電池の端子電圧が第1の充電電圧以上の場合、前記燃料電池の出力電圧が第1の設定電圧以下へ低下することを防止するよう電流制御するとともに、前記二次電池への充電電圧を第1の充電電圧に保持する定電圧充電制御を行なう第2の充電回路と、
    前記第1の充電回路と前記第2の充電回路のうちいずれか一方を選択して、前記二次電池の充電を行うよう制御する切換回路と、
    前記二次電池の端子電圧を検出し、その検出出力に応じて前記燃料電池から前記二次電池への経路を導通または遮断させる保護回路とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記保護回路は、
    前記二次電池の過放電状態を検出する電圧検出回路と、
    前記経路を導通または遮断させるスイッチとを備え、
    前記電圧検出回路は、前記二次電池の端子電圧に基づき過放電を検出した時、前記スイッチを遮断状態にするよう制御する請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記スイッチは、電界効果トランジスタで構成されている請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 前記二次電池は、リチウムイオン電池で構成されている請求項1記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池の燃料は、アルミニウム粉と水とから発生させた水素で構成されている請求項1記載の燃料電池システム。
  6. 前記昇圧充電回路は、
    前記第1の充電回路と、前記第2の充電回路と、前記第1の充電回路および前記第2の充電回路のうち一方を選択する切換回路とを備えた充電制御回路と、
    前記充電制御回路から出力される誤差電圧によってデューティ比が可変されたパルスが出力されるPWM制御回路と、
    前記PWM制御回路から出力されるパルスによってオンまたはオフに切り換えられ、前記二次電池の充電電流を増減させる変換回路と、
    前記変換回路と前記二次電池との間に接続されているスイッチと、
    前記二次電池の端子電圧に基づいて前記スイッチを導通または遮断させる保護回路とを備えた請求項1記載の燃料電池システム。
  7. 前記昇圧充電回路は、
    前記第1の充電回路と、前記第2の充電回路と、前記第1の充電回路および前記第2の充電回路のうち一方を選択する切換回路とを備えた充電制御回路と、
    前記充電制御回路から出力される誤差電圧によってデューティ比が可変されたパルスが出力されるPWM制御回路と、
    前記PWM制御回路から出力されるパルスによってオンまたはオフに切り換えられ、前記二次電池の充電電流を増減させる変換回路と、
    前記燃料電池と前記変換回路との間に接続されているスイッチと、
    前記二次電池の端子電圧に基づいて前記スイッチを導通または遮断させる保護回路とを備えた請求項1記載の燃料電池システム。
  8. 前記スイッチは、
    前記燃料電池から前記二次電池への経路を導通または遮断させる第1の電界効果トランジスタと、
    前記第1の電界効果トランジスタのソース−ゲート間に接続されている抵抗と、
    前記第1の電界効果トランジスタのゲートと接地との間に接続され、ゲートに前記保護回路から出力される制御信号が入力される第2の電界効果トランジスタとを備え、
    前記第2の電界効果トランジスタは、前記保護回路から出力される制御信号により、前記第1の電界効果トランジスタを導通または遮断状態に切り換える請求項6または7記載の燃料電池システム。
  9. 前記スイッチは、
    前記燃料電池から前記二次電池への経路を導通または遮断させる第1の電界効果トランジスタと、
    前記第1の電界効果トランジスタのソース−ゲート間に接続されている抵抗と、
    前記第1の電界効果トランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記燃料電池の出力が接続されている第3の電界効果トランジスタと、
    前記第3の電界効果トランジスタと接地との間に接続され、ゲートに前記保護回路から出力される制御信号が入力される第2の電界効果トランジスタとを備え、
    前記第2の電界効果トランジスタは、前記保護回路から出力される制御信号により、前記第1の電界効果トランジスタを導通または遮断状態に切り換え、
    前記第3の電界効果トランジスタは、前記燃料電池の出力電圧に基づき前記第1の電界効果トランジスタを導通状態にする請求項6または7記載の燃料電池システム。
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