JP2007537329A - 非線形光学デバイス材料組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明の光学デバイス組成物は、架橋性で、架橋後に熱的に安定なポリイミドを含有するトリフルオロビニル基を含む。本発明は、受動的又は能動的のいずれかの導波路光学能力を提供するポリイミド組成物に関する。より特定的には、その組成物が非線形光学能力を示す発色団を含むため、その組成物を、能動的な導波路材料(例えばモジュレータ又はスイッチングデバイス組成物)に用いることが可能である。さらにまた、その組成物は、非線形光学能力をマトリックスポリマー系に含む発色団及びポリイミドを含有するトリフルオロビニルを含んでもよい。

Description

本発明は、受動的及び能動的な光学デバイス材料に関する。より詳しくは、本発明は、受動的又は能動的のいずれかの導波路光学能力を提供するポリイミド組成物に関する。
受動的又は能動的のいずれかの導波路光学デバイス材料は、広範囲にわたる最先端の光学データ通信デバイスのための鍵となる構成要素である。また、広帯域社会における光学技術による信号処理は、速い応答時間で正確に大量の情報を制御するために、重要な課題である。特に、信号変調及びスイッチングのために能動的な非線形光学デバイスを使用することに対する関心が増大しつつある。また、受動的な光学導波路デバイス材料も、光学信号を能動的な非線形光学デバイスに導くための重要な構成要素である。有機能動的な非線形光学材料は、いくつかの利点、すなわち、大きなNLO効果、ナノ秒〜ピコ秒の応答時間、及び、構造設計の融通性を有する。また、これらのポリマーベースの材料は、より良好な処理能力、機械的安定性、及び無機結晶材料(例えば、LiNbO3及びBaTiO3)と比較して高い費用効果を示した。また、応答時間及び変調速度の観点において、有機ポリマーベースの材料は、通常より速い変調及びスイッチング特性に導く低い誘電率を有するから、ポリマーベースの材料は、無機材料より利点を有する。また、受動的な材料は、光学信号が、デバイスと光ファイバとの間で進行できるデバイス部分に利用できるため、能動的な光学デバイスのための基本的な材料である。
ポリマーベースの光学デバイス材料の重大な必要条件は、高い電気光学性能に加えて、高い安定性(熱的、化学的、光化学的、及び機械的安定性)及び低い光損失である。
高い熱安定性を達成するために、高Tgポリマーマトリックス系(例えば、ポリイミド、ポリウレタン、及びポリアミド)が望ましい。特に、ポリイミドは、優れた熱安定性を示し、さまざまな工学プラスチック材料に使用されている。ポリイミドは化学的特性、機械的特性及び温度特性において非常に安定であり、優れた光学特性を有するので、受動的又は能動的な光学デバイスにおいて、その主要な興味深い特性としては、以下のものがある:
a.化学的安定性
写真平板を含むほとんどのマイクロエレクトロニクスプロセス(イオン反応性エッチング(RIE)、プラズマ及びスパッターリング蒸着など)に適合する。適切な溶剤溶解性を有し、それゆえに、架橋前に、種々の技術(回転塗布又はスプレー塗布)を使用して薄膜として容易にコーティングできる。
b.物理的安定性及び熱安定性
ポリイミドは、シリコンと互換性のある熱膨張係数を有し、この性質は、シリコンベースのマイクロエレクトロニクスデバイスを用いたポリマー光学デバイスを組み込むために非常に役立つ性質である。また、300℃程度の高温で化学的に安定である。最近の報告によると、ポリイミド型材料は、非常に良好な熱安定性を示し、二次非線形的性質の重大な悪化は、100℃の空気中で3000時間を超えても観察されなかった。
c.光学的性質
ポリイミドは、可視光の波長からデータ通信の波長までの広範囲にわたって、高い光伝送を有する。光学導波路形状において、伝送損失は、1.3mmで0.1dB/cm程度の低さであると報じられている。
d.電子光学特性
ポリイミドに発色団が供給されると、非線形ポリイミド材料になり、比較的高い非直線性を有することがある。35pm/Vの高い非線形電子光学係数が報告されており、これは、マトリックスポリマー及びNLO発色団が、通常長期にわたって適合するからである。
さらに、特にフッ素化ポリマーは固有の特徴として、例えば、低誘電率、低光損失、及び、良好な溶剤溶解性により、簡単な加工性を有する。通常、架橋前のフッ素化ポリイミドは非常に良好な溶剤溶解性を有し、それにより、光学デバイスの製作におけるスピン塗布方式処理において、容易に作業することができる。
また、誘電率は、フッ素原子の重量含有率が増加するにつれて、より低いことが一般的に知られている。通常、より低い誘電率の材料は、少ないπ−電子相互作用のため、光学信号走行速度、又は変調速度をさらに速くすることができる。
一般に、フッ素化ポリマーは、信号の光損失を減らすことができる。光伝搬損失は、吸収及び散乱による損失を含む。物質特性(すなわち、発色団のバンド間電子吸収、及び発色団及びポリマーホストのC-H振動吸収)は、ポリマーの吸収損失に関与する。散乱による損失は、主に処理(スピン塗布方式、ポーリング、写真平板処理など)の間に導入されるダスト粒子、及びミクロ領域が原因である。それゆえ、フッ素化ポリマーの利点は、主に、吸収損失を低下させるために貢献できる。通常、データ通信において一般的に使われる波長は、1.3〜1.5mmである。したがって、ポリマーベースの材料が、多くのC-H結合、NH2、NH、又はOH官能基を構造中に含有する場合、倍の振動数域のこれらの部分振動吸収が重要であり、材料吸収に対する大きい影響を与えることができる。
以前に報告されたように、ポリイミド型材料は、非常に良好な熱安定性を示し、重大な悪化を示さなかった。時々、二次非線形的性質は、100℃の空気中で3000時間を超えても観察された。このように、ポリイミド及びフッ素化ポリマーの組合せは、光学デバイス材料に関して、満足な改良をもたらした。しかしながら、時々、フッ素化ポリイミドへの発色団の組込みは、より低い熱安定性をもたらした。そのため、熱的安定性を改善するために、架橋する概念は、架橋後の熱安定性をより高く、よりよくする実用法である。
良好な電気光学性能を得るために、マトリックスホスト材料に組み込まれる発色団は、同じ向きに配向させることが望ましい。発色団は、ポーリングプロセス、又は何らかの他の適当なプロセスによって、同じ向きに配向させることが可能である。しかしながら、時間の経過にしたがって、発色団の方向は、最終的に乱れる場合があった。特に、これらの傾向は、低Tg材料の場合にみられる。この不都合を克服するために、架橋する概念は、熱安定性をより高く、よりよくする非常に有用で実用的な方法である。
典型的な架橋部分として、エポキシ/イソシアネート部分及びヒドロキシル/アミノ基が利用できる。しかしながら、このような種類の部分は、NH-又は-OH基の存在をもたらし、それらは、架橋後に1.3〜1.5mmの波長域におけるより高い吸収の一因となる。一方では、不必要なNH-又は-OH基をもたらさない架橋部分の例として、アセチレン基の三環化、シアネートエステル誘導体からのシアヌレート環形成、ジフルオロビスマレイミド、又は、トリフルオロビニル基は、架橋部分の候補となりえる。しかしながら、架橋温度、及び、合成の容易さの見地から、トリフルオロビニル基が、最も実際的な架橋部分のようである。というのは、トリフルオロビニル基は、熱的に不安定な他の構成要素(例えば発色団)の分解温度より十分に低い160〜200℃付近で架橋可能だからである。
本発明は、受動的及び能動的な光学デバイス材料を提供することを目的とする。より詳しくは、本発明は、受動的又は能動的な導波路光学能力を提供するポリイミド組成物に関する。
本発明は、ポリイミド及び非線形光学発色団を含み、前記ポリイミドが式(i)であらわされる単位を含む、非線形光学デバイス組成物である。
式(i)

式中、化学構造中の記号「‡」は、別の化学基に対する結合原子をあらわす。本発明において、ポリイミドが式(ii)であらわされる単位を含むことが好ましい。
式(ii)

式中、Arは、芳香族基を含む二価の基であり、化学構造中の記号「‡」は、本明細書中で、別の化学基に対する結合原子を表す。
さらに、本発明において、Arがポリイミド中に-C(CF32-基を含有することが好ましい。
さらに、非線形光学発色団が式(i)であらわされる単位を含むことが好ましい。
式(i)

化学構造中の記号「‡」は、別の化学基に対する結合原子を特定する。この組成物は、非線形光学能力を提供するポリイミド及び発色団を含有するトリフルオロビニルを含む。この組成物は、いくつかの点で、当該技術分野で以前から知られている光学デバイス組成物とは異なっている。
本発明は、受動的及び能動的な光学デバイス材料のための組成物である。本組成物の好ましい実施形態は、少なくとも、熱的な架橋能力を提供するトリフルオロビニル基を含有するポリイミドマトリックスを含む。また、本組成物の好ましい実施形態は、能動的な導波路能力を提供する非線形光学発色団を含む。さらに、発色団は、熱的な架橋能力を提供するトリフルオロビニル基を含有してもよい。
新規なイミド誘導体含有トリフルオロビニルは、本願発明者によって従来技術において既に報告されており(M.Yamamoto、D.C.Swenson、D.J.Burton、Macromol.Symp.Vol.82、125〜141(1994))、いくつかのステップにより合成可能であり、加熱によって二分子環式化合物を形成できる。モデル化合物実験によって、イミド化合物含有トリフルオロビニルは、2つの環状化合物に変換できる。通常、この熱二量体化反応は、空気の存在下でさえ進行することができ、ポリマー形態に組み組むことができる。
この概念に基づいて、このトリフルオロビニル基は、以下の一般式(ii)において図示されるように、側鎖としてポリイミドを含有するフルオロに組み込むことができる。
式(ii)
このポリマーは、トリフルオロビニル基の2つの官能基のカップリングによって、熱硬化可能であり、熱硬化ポリマーに変換できる。本願発明者が知っている限り、この種のポリイミド含有トリフルオロビニルは知られていなかったが、Alex Jenらがデンドリマー型発色団を含有するトリフルオロビニルエーテルを報告し、これを光学デバイス材料に利用している。
提唱されたポリイミド含有トリフルオロビニルは、マトリックスポリマーを架橋可能であり、発色団をポリマーネットワーク内で配向形態として組み込むことができるため、少なくともよりよい耐熱性を有すると期待される。また、同時に、このポリイミドは、IR領域信号のための低い光損失に導き得る比較的大量のフッ素原子を含有する。
発色団部分のような光学デバイスの別の構成要素に関して、発色団含有トリフルオロビニルが併用される場合、発色団部分はマトリックスポリマーに組み込まれることが可能なだけでなく、より良好な安定性が期待できる。マトリックス及び発色団系を含有するトリフルオロビニルは、固有の特性及び非常に良好な熱特性を与えることができる。
選択的にマトリックスポリイミドは、望ましい場合には、コポリマー成分として他の非線形光学部分を含んでもよい。この場合、架橋部分及び非線形光学成分の両方が、官能基として、典型的には側基としてポリイミド構造に組み込まれてもよい。
この基が側鎖としてポリマーマトリックスに結合する場合、この基は、ポリマーマトリックス組成物を形成するために、重合可能なモノマー中に組み込むことができる。ポリイミドは、酸無水物及びジアミンモノマーのどちらからも調製可能なので、架橋部分は、少なくとも酸無水物モノマー又はジアミンモノマーに組み込まれていればよい。
対応する酸二無水物及びジアミンからのポリイミド合成は、下に図示したように、2つのステップを経る。第1ステップにおいて、ジアミン及び酸二無水物間の重縮合反応が起こり、ポリマー鎖(ポリアミド酸と呼ばれる)が得られる。次いで、第2ステップにおいて、脱水及び閉環反応が起こり、対応するポリイミドが得られる。
このポリイミド含有トリフルオロビニルは、好ましくは、トリフルオロビニル酸二無水物又はジアミンの少なくともいずれかから調製できる。
本発明の固有の点であるトリフルオロビニル基は、少なくとも酸二無水物又はジアミンモノマーに組み込まれてもよい。酸二無水物含有トリフルオロビニル基の構造は、制限されない。例えば、酸二無水物含有トリフルオロビニル基は、式(v)であらわされるものである:
式(v)

式中、Rfはトリフルオロビニル基であり、Arは、エーテル、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、多くとも10個の炭素を有する分岐アルキル基、及び多くとも10個の炭素を有する芳香族基からなる群から選択され;Zは、酸素、硫黄、スルホニル又はアルキレン基(フッ素又はヘテロ原子の有無にかかわらない)をあらわし、例えば、酸素又は硫黄であり、好ましくは、Zは、酸素、-C(CF32-、又は(CH2)pであらわされるアルキレン基であり;pは約2〜6であり;ここで、Ra1〜Ra6、Rb1〜Rb6、Rc1〜Rc2、及びRd1〜Rd2は、独立して、水素原子、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、及び多くとも10個の原子を有する分岐アルキル基からなる群から選択される。
酸無水物コモノマー成分として、他の酸無水物もまた用いることができる。酸二無水物の構造は、制限されない。例えば、酸二無水物は、式(vi)にあらわされるものである:
式(vi)
式中、Arは、エーテル、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、多くとも10個の炭素を有する分岐アルキル基、及び多くとも10個の炭素を有する芳香族基からなる群から選択され;Zは、酸素、硫黄、スルホニル又はアルキレン基(フッ素又はヘテロ原子の有無にかかわらない)をあらわし、例えば、酸素又は硫黄であり、好ましくは、Zは、酸素、-C(CF32-、又は(CH2)pによりあらわされるアルキレン基であり;pは約2〜6であり;ここで、Ra1〜Ra6、Rb1〜Rb6、Rc1〜Rc2、及びRd1〜Rd2は、独立して、水素原子、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、及び多くとも10個の原子を有する分岐アルキル基からなる群から選択される。
酸無水物を含有するトリフルオロビニルと酸無水物を含有する非トリフルオロビニルの比率は、制限されない。いかなる比率の混合物も、用いることが可能である。さらに、トリフルオロビニル基がジアミン部分に組み込まれていれば、酸無水物含有トリフルオロビニルが使われる必要はない。しかしながら、これらの2つのモノマーの比率は、架橋後の最終的な光学組成物の特性に寄与することがある。トリフルオロビニル基の比率が高いほど、最終組成物において、より硬質で、より高いTgが観察され得る。
また、ジアミン含有トリフルオロビニル基の構造は、制限されない。例えば、ジアミンは、式(vii)にあらわされるものである:
式(vii)
式中、Rfはトリフルオロビニル基であり、Arは、エーテル、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、多くとも10個の炭素を有する分岐アルキル基、及び多くとも10個の炭素を有する芳香族基からなる群から選択され;Z及びZ’は独立して、酸素、硫黄、スルホニル又はアルキレン基(フッ素又はヘテロ原子の有無にかかわらない)をあらわし、例えば、酸素又は硫黄であり、好ましくは、Z及びZ’は独立して、酸素、-C(CF32-、又は(CH2)pによりあらわされるアルキレン基であり;pは約2〜6であり;ここで、Re1〜Re8、Rf1〜Rf8、Rg1〜Rg10、及びRh1〜Rh16は、独立して、水素原子、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、及び多くとも10個の原子を有する分岐アルキル基からなる群から選択される。
ジアミンコモノマー成分として、他のジアミンもまた用いることができる。ジアミンの構造は、制限されない。例えば、ジアミンは、式(viii)にあらわされるものである:
式(viii)
式中、Arは、エーテル、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、多くとも10個の炭素を有する分岐アルキル基、及び多くとも10個の炭素を有する芳香族基からなる群から選択され;Z及びZ’は独立して、酸素、硫黄、スルホニル又はアルキレン基(フッ素又はヘテロ原子の有無にかかわらない)をあらわし、例えば、酸素又は硫黄であり、好ましくは、Z及びZ’は独立して、酸素、-C(CF32-、又は(CH2)pによりあらわされるアルキレン基であり;pは約2〜6であり;ここで、Re1〜Re8、Rf1〜Rf8、Rg1〜Rg10、及びRh1〜Rh16、及びRj1〜Rj4は、独立して、水素原子、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、及び多くとも10個の原子を有する分岐アルキル基からなる群から選択される。
ジアミン含有トリフルオロビニル及びジアミンを含有しないトリフルオロビニルの比率は、制限されない。いかなる比率の混合物も、用いることが可能である。さらに、トリフルオロビニル基が酸二無水物部分に組み込まれていれば、ジアミン含有トリフルオロビニルを使う必要はない。しかしながら、これらの2つのモノマーの比率は、架橋後の最終的な光学組成物特性に寄与することがある。トリフルオロビニル基の比率が高いほど、最終組成物において、より硬質で、より高いTgが観察され得る。
ベンゼン環上のトリフルオロビニル基は、以下に説明されるように、好ましくは1ステップ反応によって、対応するヨウ化誘導体から、結合させることが可能である。この変換反応の詳細は、従来技術で既に報告されている(M.Yamamoto、D.C.Swenson、D.J.Burton、Macromol.Symp.Vol.82、125(1994))。
このステップで、トリフルオロビニル亜鉛試薬(化学式は、CF2=CF-ZnXと書かれる)が、パラジウム触媒存在下で上記の反応に用いられてもよい。パラジウム触媒の例として、一般的に、Pd(PPh34を使用することができる。反応は、好ましくは約80℃〜120℃の温度で行われ、約1〜100時間続ける。通常、一般に使用される不活性乾燥ガスは、好ましくは、窒素、アルゴン、又はヘリウムである。反応圧力は、1〜50atm、好ましくは1〜5atmである。亜鉛試薬の添加比率は、存在するヨウ化前駆体に対して1モル当量よりも多いことが望ましい。好ましくは、酸無水物の比率は、1〜3モル当量である。
亜鉛試薬(CF2=CF-ZnX)は、好ましくは、極性溶媒(例えば、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、DMF、THF、又はDMSO)の1つ又は混合物の存在下でトリフルオロハロゲン化エタン(CF2=CF-X)及び亜鉛から調製できる。最も好ましくは、DMFを用いることができ、亜鉛試薬は上記溶媒の溶液形態である。さらに詳細な合成手順も、上記の従来技術に記載されている。
通常、2つのステップがポリイミドを調製するために必要である。重合の第1ステップにおいて、酸二無水物及びジアミンが混合され、極性溶媒(例えば、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、DMF、THF、又はDMSO)の1つ又は混合物の存在下で単に攪拌される。通常、特別な触媒は必要でない。溶媒は、通常、重合性モノマーの合計重量あたり、100〜10000重量%までの量で、好ましくは900〜5000重量%までの量で用いられる。
従来の重縮合は、好ましくは約0℃〜100℃の温度で行われ、所望の最終分子量及び重合温度に依存して、重合速度を考慮して、約1〜100時間続ける。
より純度の高いモノマーからより高い分子量のポリイミドを得ることができるため、モノマーの純度は重要である。望ましくは、ジアミン及び酸二無水物のモノマー純度比率は、98%を超える。より好ましくは、99.5%より高いことである。
通常、一般に使用される不活性乾燥ガスは、好ましくは、窒素、アルゴン、又はヘリウムである。重合圧力は、1〜50atm、好ましくは1〜5atmである。モノマーが望ましくない分解を起こす(特に酸二無水物の場合)のを防ぐ観点から、不活性乾燥ガスを用いた重合雰囲気が好ましい。
ジアミン及び酸二無水物のモノマーモル比は、非常に高分子量のポリイミドを得るために、正確に1.0であることが望まれる。酸二無水物又はジアミンのいずれかがモル比として過剰である場合、ポリマーの分子量は、小さくなってしまう。通常、より高分子量のポリマーは、より良好なポリマー皮膜性能をもたらすことができるが、これはポリマー構造に依存するものである。
ポリイミドの調製の第2ステップは、脱水及び閉環反応ステップである。このプロセスは、通常、熱又は化学的な方法により行われる。
熱による変換方法の場合には、ポリアミド酸を加熱してポリイミドが得られる。このプロセスは、溶媒の存在下又は溶媒の不存在下のいずれかで行うことができる。溶媒存在下では、極性溶媒(例えば、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、DMF、THF、又はDMSO)の1つ又は混合物を使用することができる。また、水と共沸混合物を形成可能な溶媒(例えばトルエン又はキシレン)は、脱水反応後の副生成物の水を除去するために、望ましく添加される。好ましくは、100℃を超える加熱が変換のために必要である。一方、非溶媒型の場合には、得られた水を除去するために、ポリアミド酸をオーブン又は減圧オーブン中で加熱してもよい。好ましくは、100℃を超える高温が非溶媒系の場合に必要である。
しかしながら、本発明において使用されるポリイミドは、好ましくは、熱的に架橋可能なトリフルオロビニル基をその構造中に含有する。そのため、望ましくない架橋が加熱プロセスの際に起こり得るため、高温の加熱プロセスは適切ではない。通常、トリフルオロ基は140℃を超えると架橋し始める場合があり、そのため140℃に近い高温での加熱は避けるべきである。トリフルオロビニル基のこの性質が原因で、通常、加熱プロセスは、ポリアミド酸をポリイミドに変換するのに適したプロセスではないが、最適な条件では、このプロセス中に望ましくない架橋反応を起こすことなく、反応を行うことができる。
一方では、化学的な方法では、高温加熱プロセスが必要ではないため、このポリイミド含有トリフルオロビニル中で、ポリアミド酸をポリイミドにより効率よく変換することができる。
このプロセスでは、過剰量の酸無水物誘導体により、触媒存在下でアミド酸形態からイミド形態への変換を進めることができる。溶媒として、極性溶媒(例えば、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、DMF、THF、又はDMSO)の1つ又は混合物を使用することができる。通常は、重縮合反応に使用される溶媒系が、イミド化ステップのために変更することなく使用することができる。
溶媒は、ポリアミド酸の重量あたり、一般的には100〜10000重量%までの量で、好ましくは900〜5000重量%までの量が用いられる。
この変換反応は、好ましくは約0℃〜100℃の温度で行われ、変換速度に依存して、約1〜100時間続けられる。
通常、一般に使用される不活性乾燥ガスは、好ましくは、窒素、アルゴン、又はヘリウムである。重合圧力は、1〜50atm、好ましくは1〜5atmである。モノマーが望ましくない分解を起こす(特に酸二無水物の場合)のを防ぐ観点から、不活性乾燥ガスを用いた重合雰囲気が好ましい。
好ましい酸無水物は、無水酢酸、無水プロピオン酸、又は無水フタル酸を含む群の1つ又は混合物である。最も好ましくは、無水酢酸を用いることである。酸無水物の添加比率は、存在するアミド酸基に対して1モル当量よりも多いことが望ましい。好ましくは、酸無水物の比率は、1〜10モル当量である。さらに、好ましい触媒は、ピリジン誘導体(例えば、ピリジン、ビピリジン、又はジメチルアミノピリジン)の1つ又は混合物である。触媒の添加比率は、存在するアミド酸基に対して0.01モル当量よりも多いことが望ましい。好ましくは、触媒の比率は0.1〜0.5モル当量である。
これらの重縮合の後で、イミド形態への変換が行われ、反応混合物を、好ましくは、溶媒(例えば、水、メタノール、エタノール、又はイソプロパノール)の1つ又は混合物に注ぐことができる。そうすることによって、ポリイミドポリマーのみを沈殿させ、集めることができる。この沈殿物を上述の溶媒で適切に洗浄し、減圧下で乾燥し、本発明において使用されるこのポリイミド材料を純粋な形で得ることができる。
形成されたポリイミドの物性のうち重要なものは、分子量及びガラス転移温度Tgである。また、必須ではないが、このポリイミドが、標準的なポリマー加工技術(例えば、架橋前の溶媒コーティング、射出成形、及び押出成形)を用いて、膜、コーティング及び種々の成形された形状の物品に形成可能であることは、価値が高く、望ましい。
本発明において、このポリイミドは、好ましくは、約3,000〜500,000、さらに好ましくは、約5,000〜100,000の重量平均分子量Mwを有する。ここで使用される用語「重量平均分子量」は、当該技術分野で周知のポリエチレンオキシド標準を用いたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法によって決定される値を意味する。
良好な能動的な導波路材料特性のため、光屈折性組成物は、コロナポーリングの前には、実質的に不定形かつ非晶質又は非ガラス状であることが好ましい。それゆえに、予め架橋している組成物、比較的低いガラス転移温度Tg(例えば約150℃より低い温度、より好ましくは約100℃より低い温度)を有することが好ましい。トリフルオロビニル基の架橋温度は、通常は140〜170℃付近であるので、あらかじめ架橋している組成物のTgは、この架橋温度よりも低いことが望ましい。この場合には、組成物中の発色団分子は除去可能であり、適切な条件及び組成物のTgと、架橋温度との間の温度を選択することによって配向させることができる。
それにもかかわらず、架橋されたポリイミド自体が比較的高いガラス転移温度を有することが好ましく、そのため、発明者らは、発色団の望ましくない配向の乱れが起こりにくいため、Tgとは約150℃以上のことを意味している。
本発明の別の特徴は、非線形光学発色団成分を含む組成物ということである。この組成物が非線形光学発色団を含む場合、この組成物は、能動的な光学デバイス材料(例えばモジュレータ又はスイッチングデバイス)に使用することができる。
良好な非線形光学能力のために、この組成物は、IBMの米国特許第5,064,264号(本明細書中に参考として組み込まれる)に述べられるように、非線形光学能力を有する発色団とともにポリマーマトリックス全体に分散させることができる。また、文献中に記載される発色団、例えば、D.S.Chemla & J.Zyss,「Nonlinear Optical Properties of Organic Molecules and Crystals」(Academic Press,1987)を使用することができる。また、Cheng Zhangらの米国特許第6,348,992号に記載されるように、立体的に安定なポリエン架橋された二次非線形光学発色団を使用することができる。又は、Pacific Wave Industries Inc.のWO01/53746、Pacific Wave Industries Inc.のUS6,555,027、Chuanguang WangのUS2002/0027220、Cheng ZhangのUS 6,616,865、Larry R. DaltonのUS6,067,186、及びLarry R. DaltonのUS6,361,717に記載される発色団である。
典型的な発色団添加物の非限定例として、好ましくは以下の化学構造の化合物を用いることができる:
式中、Rは、独立して、ヒドロキシル、アセトキシ、水素原子、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、及び多くとも10個の原子を有する分岐アルキル基からなる群から選択される。
これらの典型的な発色団以外として、好ましくは式(iii)に記載される以下の発色団を用いることができる:
式(iii)

式中、Rは、水素原子、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、多くとも10個の炭素を有する分岐アルキル基、多くとも10個の炭素を有する芳香族基、ヒドロキシル、及びアセトキシ基からなる群から選択され;Gは、π−共役結合の架橋を有する基であり;Eacptは、電子受容体基である。
上の定義において、用語「π−共役結合の架橋」とは、2つ以上の化学基をπ−共役結合によって接続する分子フラグメントを意味する。π−共役結合は、原子軌道の重なりによって2つの原子間に形成されるσ結合、及びπ結合を有する原子間の共有結合を含有する(σ結合についてs+p混成原子軌道;π結合についてp原子軌道)。
用語「電子受容体」とは、π−共役架橋に結合可能な高い電子親和力を有する原子の群を意味する。例示的な受容体として、強度が増す順に、以下のようになる:
C(O)NR2<C(O)NHR<C(O)NH2<C(O)OR<C(O)OH<C(O)R<C(O)H<CN<S(O)2R<NO2
典型的で例示的電子受容体基として、従来技術USP6,267,913に記載される官能基、及び以下の構造式に示される官能基を使用することができる。USP6,267,913は、本明細書中で、本発明において有用なドナー及びアクセプターを記載する目的のために、参考として組み込まれる。化学構造中の記号「‡」は、本明細書中で別の化学基に結合する原子を特定しており、その構造が、「‡」が存在しない状態で通常、構造により暗示される水素が存在しないことを示す。
式中、Rは、水素原子、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、多くとも10個の炭素を有する分岐アルキル基、多くとも10個の炭素を有する芳香族基からなる群から選択される。
選択された発色団は、好ましくは多くとも約50重量%の濃度で、より好ましくは10〜30重量%の濃度でマトリックスコポリマー中に混合される。
本発明の別の特徴は、好ましくは、式(i)であらわされるトリフルオロビニル単位を含有する非線形光学発色団を含む組成物である:
式(i)

化学構造中の記号「‡」は、別の化学基に対する結合原子をあらわす。この部分を含有するトリフルオロビニルは、好ましくは、加熱によって、二分子環状化合物を形成することができる。それと同時に、この基は、ポリイミドマトリックス側鎖に組み込まれる。対応する熱二量体化架橋反応は、空気存在下でさえ進行することができ、マトリックスの内側に組み込むことさえできる。また、このトリフルオロビニル基が発色団部分にも組み込まれる場合、発色団部分も、マトリックスポリマー含有トリフルオロビニルを用いて架橋される。結果として、発色団含有の非トリフルオロビニルの場合よりも、さらに剛性の組成物を得ることができる。さらに、もともとの発色団の向きを固定することができ、マトリックス中で動く可能性が低くなる。そこで、この系を架橋する前に発色団の向きがポーリングプロセスによって一方向に配向させる場合、配向した発色団の向きを固定でき、さらに長期間の熱安定性を期待することができる。
非線形光学発色団含有トリフルオロビニルの典型的な非限定例として、好ましくは以下の化学構造の化合物を用いることができる:
式中、Rは、独立して、ヒドロキシル、アセトキシ、水素原子、多くとも10個の炭素を有する直鎖のアルキル基、及び多くとも10個の原子を有する分岐アルキル基からなる群から選択される。
ベンゼン環上のトリフルオロビニル基は、上記と同様に、1ステップ反応によって対応するヨウ化誘導体から結合させることが可能である。
このステップで、トリフルオロビニル亜鉛試薬が、好ましくは、パラジウム触媒存在下で上記の反応に用いられる。その反応は、好ましくは約80℃〜120℃の温度で行われ、約1〜100時間続けられる。通常、一般に使用される不活性乾燥ガスは、好ましくは、窒素、アルゴン、又はヘリウムである。重合圧力は、1〜50atm、好ましくは1〜5atmである。亜鉛試薬の添加比率は、存在するヨウ化前駆体に対して1モル当量よりも多いことが望ましい。好ましくは、酸無水物の比率は、1〜3モル当量である。
亜鉛試薬は、極性溶媒(例えば、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、DMF、THF、又はDMSO)の1つ又は混合物の存在下でトリフルオロハロゲン化物及び亜鉛から調製できる。最も好ましくは、DMFを用いることができ、亜鉛試薬は上記溶媒の溶液形態として安定に保存することができる。
トリフルオロビニル基は、上述の式(iii)の発色団にも組み込むこともできる。
選択された発色団含有トリフルオロビニルは、好ましくは、多くとも約50重量%の濃度で、より好ましくは10〜30重量%の濃度でマトリックスコポリマー中に混合される。
本発明の材料の測定及び特徴としては、以下が挙げられる:屈折率、損失測定、EO係数(r33)測定値及び処理互換性。
組成物の目的は、デバイス性能を改良することと、デバイスのコストを減らすことである。デバイス性能の改良としては、(a)伝搬損失を減らす;(b)加工性を改良する;(c)電子光学安定性を向上させること、が挙げられる。コスト削減としては、加工コスト及び包装コストが挙げられる。
本発明は、以下の実施例によってさらに記載され、これらは本発明を説明することを意図しているが、その範囲やその根本的な原理を限定することを意図するものではない。
(鍵となる試薬の調製)
(トリフルオロ亜鉛試薬(CF2=CF-ZnBr))
テフロン(米国デュポン社の登録商標)コーティングされた磁気攪拌棒、ドライアイス/IPAコンデンサ、及び浸水温度計を取り付けた2口フラスコに、亜鉛(8.8g、138mol)及び無水DMF140mLを入れた。フラスコの内容物を、室温で20分間、激しく撹拌した。ブロモトリフルオロエチレン(26g、0.16mol)をドライアイス/IPAコンデンサを介してメスシリンダに入れ、このメスシリンダに取り付けたコンデンサを三さ管とすばやく交換した。三さ管の他端を反応フラスコの上でドライアイス/IPAコンデンサと接続した。ブロモトリフルオロエチレンをゆっくりと加温し、ガスをドライアイス/IPAコンデンサを経て反応フラスコ内で圧縮した。反応の開始は、50〜70℃までの温度上昇によって示された。すべてのエチレンを添加した後、フラスコを室温で取り外し、減圧下において、未反応の過剰のエチレンを除去した。そして、CF2=CF-ZnBr/DMF試薬を得た。
(製造例1)
(a)テトラフェニルジアミン含有トリフルオロビニル(TF-BAPF)の合成方法
本発明において使用されるポリイミド材料を得るために、対応するテトラフェニルジアミン含有トリフルオロビニルを合成することが必要となった。合成研究を最適化することによって、合成手順の1つとして、以下の合成経路が最も効率がよいと考えられる。
ステップ1:
2−フルオロ−5−ニトロアニリン(5.8g、23.3mmol)を水(25mL)中で懸濁させた。この混合物に、塩酸(4.2mL、30mmol)を加えた。次いで、NaNO2(4g、30mmol)水溶液を氷浴で冷却しながら加えた。この溶液を0℃で2時間攪拌した。次いで、ヨウ化カリウム(5.8g、23.3mmol)水溶液を添加し、室温で2時間攪拌した。冷却した後、粗生成物を沈殿させ、集めた。沈殿物をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出剤:ヘキサン/アセトン=9/1)によって精製した。粉末状の化合物を得た(収量:6.0g(80%))。
ステップ2:
ビス−4−ヒドロキシフェニルトリフルオロイソプロピリデン(2.4g、7.1mmol)をDMSO(12mL)に溶解した。カリウムtert−ブトキシド(90%)(2.0g、16mmol)をこの溶液に室温で添加し、室温で2時間攪拌した。この反応溶液に、3−ヨード−4−フルオロ−ニトロベンゼン(3.8g、14.2mmol)のTHF(12mL)溶液を添加し、50℃で2時間加熱した。次いで、反応混合物を冷却し、水に注ぎ、エーテルで抽出した。エーテル層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:ジクロロメタン)によって精製した。粉末状の化合物を得た(収量:3.9g(95%))。
ステップ3:
窒素導入口を取り付けた2口フラスコに、Pd(PPh34(2.1g)、及びジヨード誘導体(73.0g、87.9mmol)を入れた。前述のDMF(140mL)中のCF2=CF-ZnBrを添加し、溶液を85℃で一晩加熱した。溶液を食塩水に注ぎ、得られた懸濁化合物をろ過によって除去した。エーテルによって懸濁物を抽出し、すすいで目標のジニトロ誘導体を得た。エーテル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去した後、溶媒を除去し、残渣化合物をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/ジクロロメタン=1:1)によって精製した。その化合物の収量は44.8g(69%)であった。
ステップ4:
還流コンデンサを取り付けたフラスコ中で、ジニトロ誘導体(10.0g、13.5mmol)及び鉄(5.29g、94.8mmol)をエタノール(200mL)中で懸濁させた。この混合物に、濃塩酸(10.5mL)を滴下した。この溶液を加熱し、2時間還流させた。反応後、鉄触媒をろ過によって除去した。中和のために溶液を1M NaOH水溶液(50mL)に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル/ジクロロメタン=2/1/2)によって精製した。その化合物の収量は8.73g(95%)であった。
H-NMR(CDC13) 7.3 (4H, d, H1), 7.0 (2H, m, H2), 6.9 (4H, d, H3), 6.9 (2H, d, H4), 6.7 (2H, d, H5), 3.7 (3H, bs, H6) (J 1,3= 8Hz, J 4,5 = 9Hz), 13C NMR (CDCl3) : 158.7 (s), 145.0 (s), 143.1(s), 131.6 (s), 127.2 (s), 125.8 (td), 125.3 (d), 124.4 (q), 123.6 (s), 119.3 (s), 117.0 (s), 114.8 (d), 107.9 (dt), 63.8
(b)ポリイミド(6F-DA/TF-BAPF)誘導体の合成方法
ジアミンモノマー(TF-BAPF)を用いて、目標のポリイミドを合成することができる。TF-BAPF 7.326g(10.798mmol)と酸二無水物(6F-DA)4.797g(10.798mmol)(Central Glassにより製造)をフラスコ中で注意深く混合した。次いで、十分に乾燥したDMAc65mLをTF-BAPF、及び6FDAの混合物に添加し、ポリアミド酸ポリマーを室温で調製した。溶液を16時間攪拌する。次いで、無水酢酸5mL及びピリジン2.5mLをこの混合物に室温で加え、さらに16時間攪拌し、ポリイミド形態に変換した。このポリイミド溶液をMeOH中に注ぎ、MeOHで数回洗浄すると、ポリマーが白色沈殿としてあらわれる。白色ポリマー沈殿を減圧下P2O5で乾燥する。
ポリエチレンオキシド標準法を用いたGPCの結果によれば、得られたポリマーの分子量は;Mw(重量平均分子量)=44,941、Mn(数平均分子量)=22,773、及びMw/Mn(多分散性、polydispersity)=1.97である。
(製造例2)
4成分ポリイミド(TF-BAPF/APB/6F-DA/ODA)型の合成方法
ジアミンモノマー(TF-BAPF)を用いて、目標のポリイミドを合成することができる。TF-BAPF 2.650g(3.906mmol)及びAPB 1.142g(3.906mmol)と酸二無水物(6F-DA)1.736g(3.906mmol)及びOPDA 1.213g(3.906mmol)とをフラスコ中で注意深く混合した。次いで、十分に乾燥したDMAc40mLをTF-BAPF及び6FDAの混合物に添加し、ポリアミド酸ポリマーを室温で調製した。溶液を16時間攪拌する。次いで、無水酢酸5mL及びピリジン2.5mLをこの混合物に室温で加え、さらに16時間攪拌し、ポリイミド形態に変換した。このポリイミド溶液をMeOHに注ぎ、MeOHで数回洗浄すると、ポリマーが白色沈殿としてあらわれる。白色ポリマー沈殿を減圧下P2O5で乾燥する。
ポリエチレンオキシド標準法を用いたGPCの結果によれば、得られたポリマーの分子量は;Mw(重量平均分子量)=33,080、Mn(数平均分子量)=7,700、及びMw/Mn(多分散性、polydispersity)=4.30である。
<TMA分析>
TMAフィルム伸長法に従って、フィルムのTg(ガラス転移温度)を測定すると、架橋前に150℃であることがわかった(1回目の操作)。ここで、フィルムの熱膨張係数比は劇的に変化した。2回目の加熱操作中に、この転移温度は220℃まで上昇した。このことは、ガラス転移温度が、加熱及び架橋後に上昇したことを示す。図1にその結果を示す。
(製造例3)
トリフルオロビニル DR-1発色団(TF-DR-1)の合成方法
ステップ1:
DR-1(1.57g、5.0mmol)及び4−ヨード安息香酸(1.24g、5.0mmol)を無水THF(20mL)に溶解した。この混合物に、ジクロロカルボジイミド(1.13g、5.5mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(200mg、1.64mmol)を氷浴によって冷却しつつ、ゆっくりと添加した。室温で一晩攪拌した後、反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/アセトン=1/1)によって直接精製した。化合物の収量は5.38g(76%)であり、化合物の純度は99%であった(GCによる)。
ステップ2:
窒素導入口を取り付けた2口フラスコに、Pd(PPh34(540mg)及びヨウ化エステル(8.43g、15.5mmol)を入れた。DMF中のCF2=CF-ZnBr(60ml、18mmol)を添加し、溶液を70〜80℃で一晩加熱した。溶液を食塩水に注ぎ、エーテルで抽出した。エーテル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去した後、溶媒を除去し、残ったアクリレート化合物をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/アセトン=1/1)によって精製した。化合物の収量は4.23g(55%)であった。
(製造例4)
トリフルオロビニルFTC発色団(TF-FTC)の合成方法
ステップ1:
ブロモペンチルアセテート(5mL、30mmol)及びトルエン(25mL)に、トリエチルアミン(4.2mL、30mmol)及びN−エチルアニリン(4mL、30mmol)を室温で加えた。この溶液を120℃で一晩加熱した。冷却した後、反応混合物をロータリーエバポレーターにより蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/アセトン=9/1)によって精製した。油状アミン化合物を得た(収量:6.0g(80%))。
ステップ2:
無水DMF(6mL、77.5mmol)を氷浴で冷却した。次いで、POCl3(2.3mL、24.5mmol)を25mLフラスコに滴下し、混合物を室温にした。アミン化合物(5.8g、23.3mmol)を、ジクロロエタンとともに、シリンジを用いてゴムセプタムを介して添加した。30分攪拌した後、この反応混合物を90℃まで加熱し、反応をアルゴン雰囲気下で一晩進めた。
次の日に、反応混合物を冷却し、水に注ぎ、エーテルで抽出した。エーテル層を炭酸カリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)によって精製した。アルデヒド化合物を得た(収量:4.2g(65%))。
ステップ3:
アルデヒド化合物(3.92g、14.1mmol)をメタノール(20mL)に溶解した。この混合物に、炭酸カリウム(400mg)及び水(1mL)を室温で添加し、溶液を一晩攪拌した。次の日に、溶液を食塩水に注ぎ、エーテルで抽出した。エーテル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/アセトン=1/1)によって精製した。アルデヒドアルコール化合物を得た(収量:3.2g(96%))。
ステップ4:
出発アルデヒドアルコール(5g、21.2mmol)をチオフェン塩(2.15g、21.2mmol)とともに無水エタノール56mLに溶解した。この溶液に、ナトリウムエトキシドの0.85M溶液(NaOEt2.15gをエタノール37mLに溶解)を滴下した。添加後、混合物を80℃の浴に入れた。5時間後に透明黄色溶液をロータリーエバポレーターで蒸発させた。混合物をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出剤としてヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製した。生成物は黄色油状物であった。収率は77%であった。
ステップ5:
出発アルケン(4g、12.7mmol)を乾燥DMF50mLに溶解した。反応混合物を氷浴で冷却した。シラン試薬(2.3g、15.2mmol)、及びイミダゾール(2.1g、30.8mmol)を添加し、室温で20分間攪拌した。反応混合物を水、及びペンタンで抽出し、その後、有機層をロータリーエバポレーターで蒸発させた。黄色油状物を得た。収率は100%であった。
ステップ6:
出発物質のシリル保護されたアルケン(5g、11.6mmol)をアルゴン下で、−78℃に冷却した乾燥THF(Na/ベンゾフェノンで乾燥)50mLに溶解した。1.6MのBuLi(23.4mmol)14.6mLを滴下した。暗青色溶液を0℃まで加温し、この後、乾燥DMF4.2mLを加えた。赤色溶液を室温で1時間攪拌した。溶液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、酢酸エチル及び水で抽出した(重炭酸ナトリウムで飽和)。有機層をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出剤として7 DCM:3アセトン)によって精製した。生成物は赤色液体であった。収率は93%であった。
アルデヒド(4g、8.7mmol)生成物をTHF28.7mLに溶解し、HCl/H2Oの混合物(H2O 39.84mL中の12.1M HCl 8mL)を加えた。42℃の浴中で5時間攪拌し、その後、THFをロータリーエバポレーターによって蒸発させた。5Mアンモニウム水溶液を用いて溶液を中和し、DCMで抽出した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(7酢酸エチル:3ヘキサン)によって精製した。生成物は赤色液体であった。収率は87%であった。
ステップ7:
アルデヒドアルコール(2g、5.8mmol)をTHF35mLに溶解した。ヨード安息香酸(1.44g、5.8mmol)及びDCC(1.2g、5.8mmol)及びDMAP(0.21g、1.7mmol)を添加した。室温で一晩攪拌し、その後に生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(7酢酸エチル:3ヘキサン、次いで、7ヘキサン:3酢酸エチル)によって精製した。生成物は赤色粘性液体であった。収率は100%であった。
ステップ8:
出発アルデヒド(3.51g、6.1mmol)をDMF37mLに溶解した。CF2=CF-ZnBr試薬1M溶液12.2mLを添加した。さらに、Pd(PPh34(189.7mg、0.16mmol)を添加し、75℃の浴にいれ、一晩放置した。冷却した後、混合物をエーテル、及び酢酸エチルでそれぞれ抽出した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(DCMのみ、次いで7ヘキサン:3酢酸エチル)によって精製した。生成物は赤色固体であった。収率は100%であった。
ステップ9:
トリフルオロアルデヒド(3.89g、7.4mmol)をクロロホルム43mLに溶解した。トリシアノフラン(1.76g、8.8mmol)、及びTEA(195mL、1.4mmol)を添加した。Ar下、61℃の浴中で攪拌した。6.5時間攪拌した後、生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(1ヘキサン:2無水酢酸、次いで1ヘキサン:1酢酸エチルを非常に長いカラムで)によって精製した。生成物は暗緑色固体であった。収率は24%であった。この反応における出発物質を回収することができ、もっと生成物が必要な場合には反応を再開させた。
(実施例1)
EOモジュレータ組成物サンプルを調製した。この組成物の成分は以下のとおりであった:
(i)6F-DA/TF-BAPF型ポリイミド(製造例1に記載):80重量%
(ii)TF-DR-1の調製された発色団粉末(製造例3):20重量%
(非線形光学試験サンプルの調製)
試験フィルムサンプル製作の手順を以下に記載する:
(i)マトリックスTF-PIM及び発色団を記載のように混合した。
(ii)DMAc-THF(1/1)溶媒を添加して10wt/vol%溶液を用意した。
(iii)溶液を特定の時間攪拌した(通常は少なくとも4〜6時間)。次いで、0.2mmPTFEフィルターディスクを用いてこの溶液をろ過した。
(iv)スピンコーティング:基板(ガラス、石英、又はITOコーティングされたガラス)上で、430rpmで9秒間
(v)溶媒を除去する:減圧及び乾燥環境下で、70℃2分間
後処理:減圧環境下で50℃16時間
上記方法を用いることによって、ガラス又は石英の基板上に試験サンプルを調製した。サンプルのフィルム厚を表面プロフィール測定機(Dektak Co.LTDによって製造)によって決定した。サンプル厚は2.2mmであった。
(測定1)
物質の特性決定は以下を含む:屈折率測定、損失測定、ポーリング処理、EO係数(r33)測定及び処理互換性など。
(屈折率測定)
調製された薄膜(ガラス基板上2.2mm厚)の導波路サンプルを2つのモード(TE及びTMの両方)で、それぞれ1.3mmで支持した。結果は、それぞれ1.565(TEモード)及び1.558(TMモード)であった。
(損失測定)
吸収及び散乱による損失を含むポリマー中の挿入損失は、材料の性質、すなわち、発色団のバンド間電子吸収、及び発色団及びポリマーホストのC-H振動吸収に起因する。散乱による損失は、主に処理(スピン塗布方式、ポーリング、写真平板処理など)の間に導入されるダスト粒子、及びミクロ領域が原因である。ポリマー材料における挿入損失を測定するためのいくつかの技術が存在する。Tengによって開発された非破壊方法、及び浸入方法は比較的簡便であり、ポリマー導波路デバイスの損失測定として、一般的に使用される正確な技術であり、その設備は図2に示される。図2に示されるような導波路の損失測定のための実験設備は、レーザ1、プリズム2、導波路3、屈折率整合液体を含むガラス容器4、レンズ5、検出器6、平行移動ステージ7、アクチュエータ8、及びアクチュエータコントローラ9で構成される。コンピュータ制御ソフトウェアを用いた損失測定の設備は、図に模式的に示される。レーザ信号の強度は、導波路の距離を変えることによって測定された。データの傾斜率に基づいて、伝搬損失を算出できる。
実施例1のサンプルの伝搬損失測定結果は、プリズムカップリング技術を用いたTMモード1.3mmで〜0.06dB/cmであった。
(EO係数r33測定)
回折格子法を用いて、サンプルのr33値を測定した。結果として、実施例1のサンプルの場合では4.4pm/Vであった。
(実施例2)
EOモジュレータ組成物サンプルを調製した。この組成物の成分は、以下のとおりであった:
(i)6F-DA/TF-BAPF型ポリイミド(製造例1に記載):80重量%
(ii)CLD-75(以下の図に記載)の調製された発色団粉末:20重量%
(EO係数r33測定)
同様の回折格子法を用いて、サンプルのr33値を測定した。結果として、実施例2のサンプルの場合では、70pm/Vであった。
(実施例3)
EOモジュレータ組成物サンプルを調製した。この組成物の成分は、以下のとおりであった:
(i)4成分(TF-BAPF/APB/6F-DA/ODA)型ポリイミド(製造例2に記載):80重量%
(ii)TF-DR-1の調製された発色団粉末(製造例3):20重量%
(実施例4)
EOモジュレータ組成物サンプルを調製した。この組成物の成分は、以下のとおりであった:
(i)4成分(TF-BAPF/APB/6F-DA/ODA)型ポリイミド(製造例2に記載):80重量%
(ii)TF-FTCの調製された発色団(製造例4):20重量%
(実施例5)
EOモジュレータ組成物サンプルを調製した。この組成物の組成は、以下のとおりであった:
(i)4成分(TF-BAPF/APB/6F-DA/ODA)型ポリイミド(製造例2に記載される):80重量%
(ii)DR-1の調製された発色団(Aldrichから供給):20重量%
多くの種々の改良が本発明の意図から逸脱することなくなされることが、当業者に理解されるであろう。従って、本発明の形態は単なる例示であり、本発明の範囲を限定することを意図していないことが明らかに理解されるべきである。
図1は、加熱して架橋した後のガラス転移温度の変化を示す。 図2は、導波路損失測定のための実験装置を示す図である。

Claims (12)

  1. ポリイミド及び非線形光学発色団を含み、前記ポリイミドが式(i)であらわされる単位を含む、非線形光学デバイス材料組成物:
    式(i)

    〔式中、化学構造中の記号「‡」は、別の化学基に対する結合原子をあらわす〕。
  2. 前記ポリイミドが式(ii)であらわされる単位を含む、請求項1に記載の組成物:
    式(ii)

    〔式中、Arは、芳香族基を含む二価の基であり、化学構造中の記号「‡」は、別の化学基に対する結合原子をあらわす〕。
  3. Arが、基の中に-C(CF32-部分を含有する、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記非線形光学発色団は、式(i)であらわされる単位を含む、請求項1に記載の組成物:
    式(i)

    〔式中、化学構造中の記号「‡」は、別の化学基に対する結合原子をあらわす〕。
  5. 前記非線形光学発色団は、式(i)によってあらわされる単位を含む、請求項2に記載の組成物:
    式(i)

    〔式中、化学構造中の記号「‡」は、別の化学基に対する結合原子をあらわす〕。
  6. 前記非線形光学発色団は、式(i)によってあらわされる単位を含む、請求項3に記載の組成物:
    式(i)

    〔式中、化学構造中の記号「‡」は、別の化学基に対する結合原子をあらわす〕。
  7. 前記非線形光学発色団が、多くとも約50重量%の濃度で前記ポリイミドに混合される、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記非線形光学発色団が、多くとも約50重量%の濃度で前記ポリイミドに混合される、請求項2に記載の組成物。
  9. 前記非線形光学発色団が、多くとも約50重量%の濃度で前記ポリイミドに混合される、請求項3に記載の組成物。
  10. 前記非線形光学発色団が、多くとも約50重量%の濃度で前記ポリイミドに混合される、請求項4に記載の組成物。
  11. 前記非線形光学発色団が、多くとも約50重量%の濃度で前記ポリイミドに混合される、請求項5に記載の組成物。
  12. 前記非線形光学発色団が、多くとも約50重量%の濃度で前記ポリイミドに混合される、請求項6に記載の組成物。

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