JP2007535927A - コラーゲン分解を検出する方法及びツール - Google Patents

コラーゲン分解を検出する方法及びツール Download PDF

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Abstract

細胞培養容器に共有結合したフルオロフォア標識コラーゲンは、破骨細胞及び腫瘍細胞を含む、様々な細胞型によるコラーゲン分解をアッセイするために用いられ得る。そのようなアッセイは、例えば腫瘍転移、又は破骨細胞の分化及び/もしくは機能の、潜在的な多数の調節因子を迅速にスクリーニングするための高処理な基盤を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、コラーゲン分解を検出する方法及びツールに関する。
コラーゲン分解は骨吸収及び腫瘍転移を含む種々の過程に関与する。破骨細胞のコラーゲン分解活性のin vitroでのアッセイは、例えば、骨粗鬆症の治療薬剤の発見に有用である。「TRAP」(酒石酸耐性酸性ホスファターゼ)アッセイは、組織化学的又は免疫組織化学的な染色を通して、成熟破骨細胞により産生される酸性ホスファターゼを検出する。他の現行のアッセイは、破骨細胞の活性を検出するために骨基質の代わりとして合成リン酸カルシウムベースの基質を用いており、破骨細胞の培養が可能なリン酸カルシウムコートされた培養皿が市販されている。
あるアッセイでは、骨基質の代わりとして象牙質又はウシの皮質骨のいずれかの切片を用いる。Stearns, Clin Exp Metastasis. 1998 May; 16 (4): 332-9は、まず骨芽細胞が3H-ヒドロキシプロリンを用いて培養されるアッセイを開示する。その骨芽細胞は3H-コラーゲンを産生し、これが他の基質蛋白質と共に培養プレート表面上に沈着される。骨芽細胞は取り除かれ、その後、他の細胞が、沈着した3H-コラーゲンを分解する能力について評価され得る。
腫瘍細胞は細胞外基質成分を分解するコラゲナーゼを分泌し、転移を促す(Garbisa et al., Cancer Lett. 9, 359-66, 1980; Liotta et al., Cancer Metastasis Reviews 1, 277-88, 1982)。この過程を遮断する可能性のある薬剤に対する細胞ベースのアッセイは、抗転移性薬剤を同定するのに有用である。
潜在的治療薬剤の迅速なスクリーニングのために使用可能な、高感度で簡便な細胞ベースのコラーゲン分解のアッセイ法が当該分野で必要とされる。
(発明の要旨)
本発明の1実施形態は、コラーゲン分解を検出する方法である。コラーゲンを分解可能な、又はコラーゲン分解し得る細胞に分化可能な細胞が、細胞培養容器の培養表面に共有結合したフルオロフォア標識コラーゲン上で、培養液中で培養される。蛍光シグナルが存在するか否かが培養液の試料中で検出される。蛍光シグナル強度は、培養液の試料中のフルオロフォア標識コラーゲンフラグメントの濃度を反映する。
本発明の別の実施形態は、コラーゲン分解を検出する方法である。破骨細胞又は破骨細胞前駆体が、細胞培養容器の培養表面に共有結合したフルオロフォア標識コラーゲン上で、培養液中で培養される。培養液の試料は細胞培養容器からアッセイ容器に移される。蛍光シグナルが存在するか否かがアッセイ容器中で検出される。蛍光シグナル強度は、培養液の試料中のフルオロフォア標識コラーゲンフラグメントの濃度を反映する。
本発明のなお別の実施形態は、細胞培養容器の培養表面に共有結合したフルオロフォア標識コラーゲンを含む細胞培養容器である。
本発明のさらに別の実施形態は、細胞培養容器の培養表面に共有結合したユーロピウムキレート標識ヒトI型コラーゲンを含む細胞培養容器である。
本発明の他の実施形態は、コラーゲン分解を検出するためのキットである。該キットは本発明の方法を実行するための細胞培養容器及び説明書を含んでいる。
示したように、本発明は、コラーゲン分解の迅速で高感度な検出を実行するための方法及びツールを提供する。
(発明の詳細な説明)
本発明は、骨吸収及び腫瘍転移に関与するコラーゲン分解を含む、細胞ベースのアッセイにおける基質(例えば、骨又は細胞外基質)コラーゲン分解の、in vivoでの測定のためのツール及び方法を提供する。本発明のアッセイは、例として腫瘍転移、又は破骨細胞の分化及び機能を潜在的に調節する(例えば、潜在的に活性化又は阻害する)多数の化合物を迅速にスクリーニングするための、高処理な基盤を提供する。事実、本発明のアッセイは、骨吸収を検査するために現在利用されているアッセイよりも、はるかに時間を要さない。さらに、このようなアッセイで得られるデータは、TRAPアッセイ(Janckila et al., Am J. Clin. Pathol. 70 (1): 45-55, 1978)のような、破骨細胞の機能についてのより旧来のアッセイと深く相関しているが、本発明のアッセイは、はるかに容易に定量でき、処理量を大いに増加させるものである。
(1段階及び2段階アッセイ法)
本発明のアッセイは、フルオロフォア標識コラーゲンの細胞培養容器の細胞培養表面への共有結合に基づく。細胞は共有結合したコラーゲン上に播種され、使用される特定の細胞型に好適な培養液中で培養される。細胞型、培養条件、又は試験化合物の存在に依存して、細胞は共有結合したコラーゲンを分解するかもしれないし、分解しないかもしれない。共有結合したコラーゲンの分解が起こると、フルオロフォア標識コラーゲンフラグメントが培養液中に放出される。培養液の試料中の蛍光シグナルの強度は、試料中のフルオロフォア標識コラーゲンフラグメントの濃度を反映し、従って、コラーゲン分解の量を反映する。蛍光シグナルは、細胞培養容器自体で(「1段階アッセイ」)か、又は細胞培養液の試料をアッセイ容器へ移した後で(「2段階アッセイ」)か、のいずれかで検出され得る。
ある実施形態において、破骨細胞又は破骨細胞前駆体(下記で定義される)が、細胞培養容器の培養表面に共有結合したフルオロフォア標識コラーゲン、好ましくはI型コラーゲン上に播種される。破骨細胞前駆体を用いる場合、アッセイを行う前に、前駆体を多核破骨細胞に分化させる。破骨細胞の骨吸収活性は、フルオロフォア標識コラーゲンフラグメントの放出により反映されるため、細胞培養の好適な期間後に細胞培養液をサンプリングすることにより測定可能である。そのようなアッセイは、マトリックスメタロプロテイナーゼの、破骨細胞の吸収窩への放出を直接的に測定する(Delaisse et al., Microsc Res Tech. 61: 504-13, 2003)。本発明のアッセイはまた、例えば破骨細胞の機能の潜在的修飾因子(潜在的阻害剤又は潜在的活性化剤)をスクリーニングするために用いられ得る。そのようなスクリーニングでは、アッセイを行う前に試験化合物が、分化した破骨細胞の培地に加えられる。本発明のアッセイはまた、破骨細胞分化の修飾因子のスクリーニングにも用いられ得る。この場合、試験化合物は破骨細胞前駆体の培地に加えられるが、アッセイが行われる前に除去される。
他の実施形態において、本発明のアッセイは、軟骨II型及びX型を分解する軟骨吸収細胞、又はマクロファージのような他のコラーゲン分解細胞の機能及び/又は分化をモニターするために用いられ得る。試験化合物は、そのような細胞の機能及び/又は分化への影響が評価され得る。
さらなる他の実施形態において、本発明のアッセイは、腫瘍細胞(例として、原発腫瘍細胞、転移性腫瘍細胞、又は、転移性もしくは非転移性の腫瘍細胞系の細胞)のコラーゲン分解活性をモニターするために用いられ得る。腫瘍転移の潜在的阻害剤のような、この機能を調節し得る化合物をスクリーニングするために、細胞培養容器の培養表面に共有結合したフルオロフォア標識コラーゲン、好ましくはIV型コラーゲン上に、腫瘍細胞が播種される。
(1段階及び2段階アッセイで用いられる構成要素)
(細胞培養容器)
容器の培養表面(すなわち容器の内面の細胞が播種される部分)が、コラーゲンが共有結合可能な物質であるならば、細胞を培養するのに好適ないかなる容器であっても細胞培養容器として使用可能である。そのような容器としては、例えば市販の組織培養フラスコ、又は1,4,6,8,12,24,96もしくは384ウェルのプラスチック組織培養プレート、又はペトリ皿が挙げられる。細胞培養容器は、細胞を培養するのに好適であり、かつコラーゲンと共有結合するために誘導体化され得る、いかなる物質からも作成可能である。そのような物質の例としてはこれらに限定されないが、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、共重合体(例えばエチレン酢酸ビニル共重合体)、ポリエステルなどが挙げられる。
(コラーゲン)
組み換え型、又は天然に存在するあらゆる型のコラーゲンが本発明のアッセイに使用可能である。コラーゲンは好ましくは脊椎動物コラーゲン、より好ましくは哺乳動物コラーゲン、さらにより好ましくはヒトコラーゲンである。該コラーゲンは、細胞培養容器の培養表面へ共有結合可能であり、またコラーゲン上で培養された細胞により放出される酵素により分解が可能である程十分にインタクトであり、非変性である。コラーゲンは、本発明のアッセイの特異性及び感度を増すために、可能な限りインタクトで非変性なものが好ましい。
培養される細胞型に依存して、任意の型のコラーゲンが使用可能である(例として、I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、VIX又はX型コラーゲン等)。破骨細胞又は破骨細胞前駆体がアッセイに用いられる場合、I型コラーゲンが好ましい。I型コラーゲンの由来としては、ラット尾コラーゲン、ウシ真皮コラーゲン、ヒト胎盤コラーゲン及びカンガルー尾コラーゲンが挙げられる。腫瘍細胞がアッセイに用いられる場合、IV型コラーゲンが好ましい。IV型コラーゲンの由来としては、ヒト又は他の哺乳動物胎盤コラーゲン、及びEngelbreth-Holm-Swarmマウス肉腫コラーゲンが挙げられる。
コラーゲン標品は、検出された蛍光が不純物の分解でなく真のコラーゲン分解を反映するように、可能な限り純度が高いことが好ましい。少なくとも純度約90%のコラーゲン標品(すなわち、標品中の蛋白質の少なくとも約90重量%がコラーゲンである)が好ましい。さらに、少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98又は99%の純度のコラーゲン標品がより好ましい。好ましくは、コラーゲンは約100%の純度である。本明細書で用いる「約」とは、「プラスマイナス5%以下」を意味する。
(フルオロフォア)
コラーゲンに共有結合可能であり、かつ検出性をなおも保持するならば、いかなるフルオロフォアであっても本発明のアッセイに使用可能である。そのような多種のフルオロフォアが入手可能であり、例としてはこれらに限定されないがAlexa Fluor 350、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 555、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 647、Alexa Fluor 680、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、Rhodamine 110、Rhodamine 123、Rhodamine 6G、Rhodamine Green、Rhodamine Red、及びRhodamine Bが挙げられる。
他の好適なフルオロフォアとしては、量子ドット、すなわちサイズ依存的な光学的及び電子的特性を持つ半導体ナノ結晶が挙げられる。量子ドットは、それらの発光特性に量子閉じ込め効果を示す。量子ドットが一次エネルギー源で照射されると、量子ドットにおいて用いられる半導体物質のバンドギャップに相当する周波数でエネルギーの二次放出が起こる。量子ドットのバンドギャップエネルギーは結晶の粒径に伴って変化する。米国特許6,326,144を参照。
高発光性の半導体量子ドット(硫化亜鉛キャップされたセレン化カドミウム)が、超高感度な生物学的検出での使用のために生体分子に共有結合されてきた(米国特許 6,656,695、 Stupp et al., Science 277, 1242-48, 1977、Chan et al., Science 281, 2016-68, 1998)。従来のフルオロフォアと比較して、量子ドットナノ結晶は、精密で、調節可能であり、対称的な発光スペクトルを示し、かつ光化学的に安定である(Bonadeo et al., Science 282, 1473-76, 1998)。Jaiswal et al., Nat. Biotechnol. 21, 47-51, 2003、Watson et al., Biotechniques 34, 296-300, 2003、Wu et al., Nat. Biotechnol. 21, 41-46, 2003、Kaul et al., Cell Res. 13, 503-07, 2003も参照。
(ランタニドキレート)
好ましいフルオロフォアは、時間分解蛍光法で用いられ得るランタニドキレート(例えば、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム又はイッテルビウムのβ-ジケトンキレート)である。ランタニドキレートは長い蛍光減衰時間及び非常に大きなストークスシフトを示す。これらの特性により、バックグラウンド蛍光の減少後に蛍光を測定することが可能となる。Soini and Kojola, Clin. Chem. 29, 65, 1983、Hemmila et al., Anal. Biochem. 137, 335, 1984、Lovgren et al., In: Collins & Hoh, eds., Alternative Immunoassays, Wiley, Chichester, U. K., p. 203, 1985、Hemmila, Scand. J. Clin. Lab. Invest. 48, 389, 1988、Mikola et al., Bioconjugate Chem. 6, 235, 1995、Peruski et al., J. Immunol. Methods 263, 35-41, 2002、米国特許4,374,120及び米国特許6,037,185を参照。好適なβ-ジケトンは、例えば2-ナフトイルトリフルオロアセトン(2-NTA)、1-ナフトイルトリフルオロアセトン(1-NTA)、p-メトキシベンゾイルトリフルオロアセトン(MO-BTA)、p-フルオロベンゾイルトリフルオロアセトン(F-BTA)、ベンゾイルトリフルオロアセトン(BTA)、フロイルトリフルオロアセトン(FTA)、ナフトイルフロイルメタン(NFM)、ジテノイルメタン(DTM)、及びジベンゾイルメタン(DBM)である。好ましいランタニドキレートは、Eu3+-N1-(p-イソチオシアナトベンジル)ジエチレントリアミン-N1,N2,N3-四酢酸(Perkin-Elmer)である。ランタニドキレートはとりわけ2段階アッセイに適している。
(フルオロフォアをコラーゲンへ共有結合させる方法)
フルオロフォアをコラーゲンに共有結合させるのに有用な、当該分野で公知の様々な方法が存在する。例えば、結合は、コラーゲンの官能基(例としてアミノ、カルボキシル及びスルフヒドリル基)とフルオロフォアの反応性基とを介して直接的であり得る。コラーゲン中の遊離アミノ基は、イソチオシアネート、無水マレイン酸、N-ヒドロキシスクシンイミド、テトラフルオリルフェニル(tetrafluorylphenyl)及びペンタフルオリル(pentafluoryl)エステルで誘導体化されたフルオロフォアと反応可能である。コラーゲン中の遊離カルボキシル基は、1-エチル-3-[ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩のようなカルボジイミドと反応して、フルオロフォアのアミン部分と反応する反応性部分を形成し得る。コラーゲンのスルフヒドリル基は、マレイミド及びヨードアセチル基で修飾されたフルオロフォアに結合し得るが、そのような結合は遊離アミノ基を含む結合よりも還元の影響を受けやすい。コラーゲンはまた、中間リンカー又はスペーサ基を介して、上述のような化学基を用いて、間接的に結合され得る。コラーゲンは、水溶性量子ドットの親水性結合基に対するあらゆる安定な物理的又は化学的な会合により、米国特許6,468,808及び米国特許6,236,144開示のような任意の好適な手法により、直接的又は間接的に結合し得る。
(フルオロフォア標識コラーゲンの細胞培養容器への共有結合)
フルオロフォア標識コラーゲンは、当該分野で公知のあらゆる方法を用いて細胞培養容器の誘導体化された表面に共有結合され得る。例えば、結合はコラーゲンの反応性基(例として、アミノ、カルボキシル、及びスルフヒドリル基)とプラスチック表面上の化学実体とを介して直接的であり得る。遊離アミノ基は、無水マレイン酸、N-ヒドロキシスクシンイミド、テトラフルオリルフェニル、及びペンタフルオリルエステルと反応可能であり、遊離カルボキシル基は、1-エチル-3-[ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩のようなカルボジイミドと反応して、アミノ修飾されたプラスチック表面に結合可能な反応性部分を形成し得る。さらに、コラーゲンのスルフヒドリル基は、マレイミド及びヨードアセチル基で修飾されたプラスチック表面に結合し得る。コラーゲンはまた、中間リンカー又はスペーサ基を介して、上述のような化学基を用いて間接的にも結合可能である。
可溶性のフルオレセイン標識コラーゲンは、Molecular Probes, Incより市販されており(「DQコラーゲン」)、本発明の1段階アッセイに用いられ得る。フルオレセイン標識コラーゲンは高濃度に標識されているので、フルオロフォアの内部消光が起こる。従って、消光を回避するほど十分に、分解がいくつかのフルオレセイン部分に分けるときにのみ、フルオレセイン標識が検出可能である。他のフルオロフォアはまた、コラーゲンを高濃度に標識し内部消光を引き起こすために用いられ得る。
DQコラーゲン(又は、他の同様な高濃度標識コラーゲン)が用いられる場合、それが遊離アミノ基を用いて細胞培養容器に結合することは好ましくない。恐らく、高濃度なフルオレセイン標識がDQコラーゲンの遊離アミノ基の大部分を細胞培養容器の細胞培養表面への結合に利用できないものとするために、そのような結合は本発明の2段階アッセイの感度を大いに低減させるからである。実施例13を参照。DQコラーゲンが他の方法(例えば、安定なチオエステル結合を介して、又はカルボキシル基を介して)により細胞培養容器に結合されることが好ましい。
(細胞及び培養条件)
本発明のアッセイは、コラーゲンを分解可能か、又はコラーゲンを分解し得る細胞に分化可能かのどちらかである、あらゆる型の細胞を用いて利用され得る。例えば、破骨細胞、破骨細胞前駆体又は腫瘍細胞のような細胞が使用可能である。本明細書で用いる場合、「破骨細胞」とは破骨細胞様細胞系のみならず分化した破骨細胞も含み、「破骨細胞前駆体」とは前破骨細胞、前駆破骨細胞、及び破骨細胞前駆体細胞系を含み、また、「腫瘍細胞」とは原発腫瘍細胞、転移性腫瘍細胞、又は腫瘍細胞系(転移性であるか非転移性であるかのいずれか)を含む。精製された細胞集団(すなわち、細胞の全てか又は大部分が所望の細胞型である集団)が使用される必要はない。
破骨細胞又は破骨細胞前駆体は、例えばトリ又は哺乳動物が可能である。トリ破骨細胞又は破骨細胞前駆体は例えば、Collin-Osdoby et al., Methods Mol Med. 2003; 80: 65-88、Collin-Osdoby et al., J Bone Miner Res. 2002 Oct; 17 (10): 1859-71に開示されている。好適な哺乳動物破骨細胞又は破骨細胞前駆体としては、これらに限定されないが、ラット(Bushinsky, J Bone Miner Res. 1994 Nov; 9 (11): 1839-44)又はマウス(Takahashi et al., Methods Mol Med. 2003; 80: 129-44)のような齧歯動物、ウサギ(Coxon et al., Methods Mol Med. 2003; 80: 89-99、Shimizu et al., Bone Miner. 1989 Jul; 6 (3): 261-75)、非ヒト霊長類(Povolny & Lee, Exp Hematol. 1993 Apr; 21 (4): 532-7、Takahashi et al., J Bone Miner Res. 1987 Aug; 2 (4): 311-7)、並びにヒト(Sabokbar & Athanasou, Methods Mol Med. 2003; 80: 101-11、Benito et al., Cytometry. 2002 Oct 15; 50 (5): 261-6)が挙げられる。
ヒト破骨細胞前駆体の好ましい由来は、Cambrex Corporationより市販されている(「PoieticsTM Osteoclest Precursors」、product no. 2T-110)。これらの細胞の好ましい培養条件の説明は実施例2を参照。破骨細胞前駆体細胞を培養するための培養液及び添加剤も、Cambrex Corporationより購入可能である(例えば、PT-8001、PT-8201及びPT-9501)。
他の好適な細胞としては、これらに限定されないが、MOCP-5破骨細胞前駆体(Chen & Li, J Bone Miner Res. 1998 Jul; 13 (7): 1112-23)、H-2KbtsA58トランスジェニックマウス由来の破骨細胞誘導性で破骨細胞形成性な細胞系(Chambers et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 5578-82, 1993)、並びに、bcl-XL及びlarge T抗原で二重に遺伝子導入されたマウス由来の不死化破骨細胞(OCL)前駆体細胞系(Hentunen et al., Endocrinology 140, 2954-61, 1999)が挙げられる。前破骨細胞及び破骨細胞様細胞系もまた使用可能である。例えば、Fiorelli et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92, 2672-76, 1995、Miyamoto & Suda, Keio J. Med. 52, 1-7, 2003、Arai et al., J. Exp. Med. 190, 1741-54, 1999、Espinosa et al., J. Cell Sci. 115, 3837-48, 2002、Mbalaviele et al., J. Cell Biol. 141, 1467-76, 1998、Thomas et al., Endocrinol. 140, 4451-58, 1999、Quinn et al., Endocrinol. 139, 4424-27, 1998、Itoh et al., Endocrinol. 142, 3656-62, 2001及びRagab et al., Am. J. Physiol. Cell Physiol. 283, C679-C687, 2002を参照。MacDonald et al., J Bone Miner Res. 1986 Apr; 1 (2): 227-33も参照。
原発腫瘍細胞は典型的に、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、非ヒト霊長類、又はヒト細胞のような哺乳動物細胞である。それらは、例えば非ヒト哺乳動物又はヒトにおける自然発生的な腫瘍(例えば外科的もしくは生検標本)から、あるいは非ヒト哺乳動物の実験モデルにおいて植えられた腫瘍から入手可能である。そのような腫瘍としては、これらに限定されないが、メラノーマ、非小細胞肺腫瘍、小細胞肺腫瘍、腎腫瘍、大腸腫瘍、乳房の腫瘍、膵臓腫瘍、胃腫瘍、膀胱腫瘍、卵巣腫瘍、子宮腫瘍、リンパ腫細胞、白血病細胞及び前立腺腫瘍が挙げられる。転移性腫瘍細胞は、例えば原発腫瘍の転移から入手可能である。
あるいは、哺乳動物、好ましくはヒトの転移性又は非転移性細胞系が使われ得る。転移性細胞系としては、例えばメラノーマ細胞系A2058、MV3、BLM、SK-MEL-19、Hs 688(A).T、 WM-115及び1F6m、乳癌細胞系MDA435、MDA231及びHs578T、横紋筋肉腫細胞系SMF-Ai、前立腺腫瘍細胞系DU145/M、PC-3-M、直腸結腸腺癌細胞系SW480、胃腺癌細胞系RF-1、肺扁平上皮癌細胞系KLN205、並びに骨肉腫細胞系KHOSが挙げられる。非転移性細胞系としては、横紋筋肉腫細胞系SMF-Deposit Account No. 19-0733、乳癌細胞系NM-2C5、MDA-MB-23 1又はMCF-7、メラノーマ細胞系530及び前立腺癌細胞系LNCaPが挙げられる。
既定の細胞系に好適な培養液の選択は、温度及び二酸化炭素の割合のような他の培養条件と同様に、当業者の技量の範囲内である(例えば、ANIMAL CELL CULTURE, R.I. Freshney, ed., 1986を参照)。
培養時間は、培養される細胞型に従って可変である。例えば破骨細胞前駆体が用いられる場合、細胞が機能的な破骨細胞に分化可能なように、それらは典型的に、アッセイが行われる前に少なくとも3〜4日間培養される(図1を参照)。破骨細胞又は破骨細胞様細胞系が用いられる場合、播種のほぼ直後にアッセイが行われ得る。
(本発明の2段階アッセイで使用されるアッセイ容器)
アッセイ容器は、プラスチック又はガラスプレートが可能であり、透明、白色、又は好ましくは黒色であり得る。より好ましくは、アッセイ容器の底面が透明であり壁面が黒色である。アッセイ容器は、高処理なアッセイを容易にするために多ウェル(例えば96又は384ウェル)を持ち得る。
(蛍光シグナルの検出)
本発明の1段階又は2段階アッセイのいずれかにおける蛍光シグナルの検出は、定性的又は定量的のいずれかであり得る。フルオロフォア標識コラーゲンフラグメントは、使用される特定のフルオロフォアを検出するための当該分野で公知の手法により検出可能である。例えばコラーゲンがフルオロセインで標識される場合、その蛍光は、それぞれ485nm及び535nmの励起波長及び蛍光波長を持つ蛍光光度計の使用により検出可能である。他のフルオロフォアはそれら特有の励起極大及び蛍光極大を持ち、それらは当該分野で公知である。量子ドットのようないくつかの型のフルオロフォアは、蛍光を検出する画像解析システムを用いて撮像され得る。
(ランタニドキレートの時間分解蛍光の検出)
ランタニドキレートは、典型的に本発明の2段階アッセイで用いられる。所望ならば、ランタニドキレートに関連する蛍光は、キレートからランタニドイオンが解離することなしに測定され得る(米国特許4,808,541を参照)。しかしながら、好ましくは標識コラーゲンからランタニド標識を解離するために低pHの増強溶液が用いられ、次いで遊離ランタニド(例えば、Eu3+、Sm3+、Tb3+、Dy3+)が、保護的なミセル内部で増強溶液の構成成分と安定な蛍光キレートを形成する。
増強溶液は、解離後に蛍光を増幅するために、Triton X-100のような好適な界面活性剤、及びβ-ジケトンを含有し得る。さらに蛍光を向上させるために、とりわけ水溶液中で、ルイス塩基のような相乗作用化合物が加えられ得る。好適な相乗作用化合物としては、ホスフィン及び酸化ホスフィン(例えば酸化トリオクチルホスフィン)ばかりでなく、N-複素環式化合物(例えばo-フェナントロリン)が挙げられる(米国特許4,565,790を参照)。EG&G Wallac DELFIA(登録商標)法は、とりわけランタニドキレートに関連する蛍光を測定するのに有用である。米国特許5,998,146、5,859,215、5,637,509及び5,457,186を参照。
ある好適な増強溶液は、フタル酸アセテート緩衝液pH 3.2中に、15μM β-ナフトイルトリフルオロアセトン、50μM 酸化トリオクチルホスフィン、0.1% Triton X-100を含有する(参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許4,808,541を参照)。DELFIA(登録商標)Enhancement Solution(増強溶液)(EG&G Wallac)が好ましいが、ランタニドイオンをキレート剤から解離させ、β-ジケトンのような第二のキレート剤と錯体形成させて、蛍光キレートを形成するのに十分なあらゆる酸性溶液が用いられ得る。
蛍光は、非特異的なバックグラウンド蛍光の検出シグナルへの寄与を低減、又は解消する、時間遅延を用いた手法により検出されることが好ましい。好ましい検出法は、とりわけ蛍光ランタニドキレートとの使用に最適な、時間分解蛍光測定法である(Soini et al., Clin. Chem. 25, 353-61, 1979、米国特許4,374,120、及び下記の実施例1を参照)。時間分解蛍光測定法を実行するのに好適な装置としては、Victor蛍光光度計(例えばEG&G Wallac のVictor又はVictor2TM)、SPECTRAmax GEMINI (Molecular Devices)、LJL-Analyst及びBMG Lab TechnologiesのFLUOstarが挙げられる。米国特許6,042,785も参照。
(試験化合物)
コラーゲン分解調節能、とりわけコラーゲン分解阻害能についてスクリーンされる試験化合物は、すでに当該分野で公知のあらゆる薬理学的薬剤、又はこれまでにどんな薬理学的活性を持つことも知られていない化合物であり得る。試験物質は天然に存在するものでも、又は実験室で合成したものでもよい。それらは微生物、動物もしくは植物から単離されたものでも、又は組み換えにより作成され、もしくは当該分野で公知の化学的手法により合成されたものであってもよい。
試験化合物はまた、化合物ライブラリから入手可能である。試験化合物のコンビナトリアルライブラリの作成法は当該分野で公知であり、これらに限定されないが、「生物学的ライブラリ」の形成、空間的にアドレス可能なパラレル固相又は液相ライブラリ、デコンボリューションを要する合成ライブラリ法、「one-bead one-compound」ライブラリ法、及びアフィニティークロマトグラフィー選択を用いる合成ライブラリ法が挙げられる。例えば、DeWitt et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 90, 6909, 1993、Erb et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 91, 11422, 1994、Zuckermann et al., J. Med. Chem. 37, 2678, 1994、Cho et al., Science 261, 1303, 1993、Carell et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 33, 2059, 1994、Carell et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 33, 2061, 1994、Gallop et al., J. Med. Chem. 37, 1233, 1994、及びLam, Anticancer Drug Des. 12, 145, 1997を参照。
試験化合物は、例えば溶液中(Houghten, Biotechniques 13, 412-21, 1992)、ビーズ上(Lam, Nature 354, 82-84, 1991)、プラスミド中(Cull et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 89, 1865-69, 1992)、又はファージ中(Scott & Smith, Science 249, 386-90, 1990、Devlin, Science 249, 404-06, 1990、Cwirla et al., Proc. Natl. Acad. Sci. 97, 6378-82, 1990、Felici, J. Mol. Biol. 222, 301-10, 1991、及び米国特許5,223,409)で細胞に提示され得る。
(細胞培養容器)
本発明は、本発明のアッセイを実行するために用いる細胞培養容器も提供する。本発明の細胞培養容器は、上記のフルオロフォア標識コラーゲンが共有結合した容器である。細胞培養容器の物理的な形態は、この容器がフルオロフォア標識コラーゲンの共有結合及びコラーゲン分解細胞の十分な培養を可能にする限り、比較的重要でない。
好ましい細胞培養容器は、共有結合したユーロピウムキレート標識コラーゲン、例えばEu3+-N1-(p-イソチオシアナトベンジル)ジエチレントリアミン-N1,N2,N3-四酢酸標識されたコラーゲンを含む。さらに好ましい細胞培養容器は、ユーロピウムキレート標識ヒトI型コラーゲン、又はユーロピウムキレート標識IV型コラーゲンが共有結合した、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレン組織培養プレートである。他の好ましい細胞培養容器は、内部消光され蛍光を発しない、共有結合したフルオロフォア標識コラーゲン(DQコラーゲンのような)を含む。
(キット)
本発明はまた、本発明のアッセイを実行するためのキットを提供する。キットは、例えば、本明細書開示のアッセイの1つ又はそれ以上の実施形態を実行するための、1つ又はそれ以上の本発明の細胞培養容器、及び説明書を含み得る。キットは、アッセイ容器、蛍光を検出するための試薬(例として増強溶液)、緩衝液、破骨細胞又は破骨細胞前駆体、腫瘍細胞、培養液成長因子、及び蛍光標準物質(例としてユーロピウム標準物質)のような、他の構成要素を含み得る。
好ましい実施形態においてキットは、増強溶液、ユーロピウムキレート標識ヒトI型コラーゲンが共有結合した、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレン組織培養プレート、及びOsteoLyseTMアッセイを実行するための説明書を含む。他の好ましい実施形態においてキットは、増強溶液、ユーロピウムキレート標識IV型コラーゲンが共有結合した、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレン組織培養プレート、及び腫瘍細胞によるコラーゲン分解活性を検出するアッセイを実行するための説明書を含む。そのようなキットにおいて用いられる好ましいユーロピウムキレートは、Eu3+-N1-(p-イソチオシアナトベンジル)ジエチレントリアミン-N1,N2,N3-四酢酸である。他のキットは、フルオロフォア標識コラーゲンが共有結合した細胞培養容器、及び1段階アッセイ、2段階アッセイ又は両アッセイを実行するための説明書を含む。いくつかのキットでは、フルオロフォア標識コラーゲンの蛍光が内部消光されている。
本開示で引用した全ての特許、特許出願及び参考文献は、参照することによりその全体が本明細書中に明示的に含まれるものとする。上記開示は本発明を一般的に記載している。より完全な理解は下記の特定の実施例を参照することによりなされ得るが、これら実施例は説明のみを目的として提供され、本発明の範囲を限定する意図はない。
(OsteoLyseTMアッセイプロトコル)
この実施例は、「OsteoLyseTMアッセイ」と名付けられた本発明の2段階アッセイの1実施形態における工程について述べる。
ユーロピウムキレート標識コラーゲン(例えば、Eu3+-N1-(p-イソチオシアナトベンジル)ジエチレントリアミン-N1,N2,N3-四酢酸で標識されたコラーゲン)が共有結合した96ウェル細胞培養プレートを4℃貯蔵から取り出し、室温まで温める。成熟破骨細胞又は破骨細胞前駆体(ヒトもしくは非ヒト)を、M-CSF及び可溶性RANKリガンド含有培地中で細胞培養プレート上に播種する。Cambrexの初代ヒト破骨細胞前駆体(PoieticsTM Human Osteoclast Precursors)を用いる場合、破骨細胞前駆体分化培地(Cambrex product # PT-8001)中に10,000細胞/ウェルの密度で細胞を播種する。初代ヒト破骨細胞前駆体(Cambrex product # 2T-110)の培養についての詳細なプロトコルは実施例2を参照。可溶性RANKリガンドの非存在下で培養した前駆体は、「未分化」対照として役立ち得る。
細胞を6日間培養し、その後細胞培養溶液を更新する。新しい培地は元の0日目培地中と同じ濃度のM-CSF及び可溶性RANKリガンドを含有することが好ましい。0日目の未使用対照及び分化培地を(0日目に)凍結し、6日目の培地交換のために用い得る。
少なくとも2つの異なるタイプのプロトコルが使用可能である。アッセイが試験化合物の破骨細胞前駆体の分化への影響を測定するために用いられる場合、試験化合物は典型的には0日目に加え、6日目に除去する。しかしながらアッセイが試験化合物の成熟破骨細胞の機能(例えば骨基質コラーゲン分解)への影響を測定するために用いられる場合、試験化合物は典型的には6日目に新たな培地の添加とともに加える。
細胞培養液は、培地交換後いつでもサンプリングできる。大変少量(5から10μl)の培地をサンプリングするので、培地を連続した日々、繰り返しサンプリングすることによる経時的な研究が大変行い易い。10μlより多い培地量は必要ない。試料に対して過剰のフルオロフォア放出試薬が望まれるので、試料に対するフルオロフォア放出試薬の割合が減少するのに伴い、そのような培地量は実際には非効率的なフルオロフォア計数を導き得る。
細胞培養液をサンプリングする前に、フルオロフォア放出試薬(「Fluorophore Releasing Reagent」としてCambrex Corp.より入手可能なDELFIA(登録商標) Enhancement Solution)を4℃貯蔵から取り出し、室温まで温める。この試薬を水浴中で温めてはいけない。黒/黒壁96-ウェルアッセイ容器の各ウェルに200μlのフルオロフォア放出試薬を置く。黒壁の低バックグラウンドプレートが推奨される。
フルオロフォア放出試薬を含むアッセイ容器のウェルに、新たな細胞培養液ごとに別個のピペットチップを用いて、10μlの細胞培養液を移す。アッセイ容器中で試料を手短に混ぜる。
時間分解蛍光光度計(例えば340nmでの励起、及び615nmでの発光を持つWallac Victor)で、最初の400μ秒の遅延後、400μ秒の時間にわたりアッセイ容器の各ウェルの蛍光を測定する。
総有効コラーゲンの割合として分解されたコラーゲンの量を計算する場合、培養プレートの3つの未使用ウェルそれぞれに200μlのフルオロフォア放出試薬を置くことにより、ウェルあたりのインタクトコラーゲンの総量を決定する。ウェルの内容物を混ぜ、その後ウェルあたり1μlを、上記の(0049)項で述べたように、ウェルあたり200μlのフルオロフォア放出試薬を含むアッセイ容器中の対応するウェルに移す。時間分解蛍光光度計でアッセイ容器の各ウェルの蛍光を測定し、その結果を200倍してウェルあたりのインタクトコラーゲンの総量を計算する。
(ヒト破骨細胞前駆体の培養)
この実施例は、本発明の1段階又は2段階アッセイのいずれかのためにPoieticsTM Human Osteoclast Precursorsを培養することについての詳細な指示を提供する。
(培地の準備)
破骨細胞前駆体を培養するために、あらかじめ温めた(37℃)補充培地を用いる。Osteoclast Precursor Basal Medium (Cambrex product no. PT-8201)の100ml瓶の外面を70% v/vエタノールもしくはイソプロパノールで除染する。ウシ胎児血清(FBS)、L-グルタミン、ペニシリン、及びストレプトマイシン「SingleQuots」をOsteoclast Precursor Basal Mediumの瓶に加えることにより、Osteoclast Precursor Growth Mediumを作成する。補充物質の最終濃度はそれぞれ、10%、2mM、100単位/ml、及び100μg/mlとなる。
(細胞の解凍/培養過程の開始)
37℃の水浴で100mlのOsteoclast Precursor Growth Mediumを温める。37℃の水浴中で、凍結細胞のバイアルを手早くであるが完全に解凍する。70%エタノールでバイアルの外側を拭く。細胞懸濁液を50mlコニカルチューブに無菌的に移す。1mlのOsteoclast Precursor Growth Mediumでクライオバイアルをリンスする。チューブを穏やかに旋回させながら、リンス液を細胞に滴下する(約1分)。
数滴の培地の各々の添加後、穏やかに旋回させながら、総量が5mlになるまで細胞にさらなる培地を徐々に滴下する(約3分)。培地の各々の添加後、穏やかに旋回させながら、1〜2ml量の培地を滴下することにより容量を40mlまで徐々に上げる(約10分)。
細胞懸濁液を15分間室温で、200xgで遠心する。細胞ペレットを乱さないように、およそ3mlを残し洗浄液のほとんどをピペットにより注意深く除き、保存する。残存培地中で細胞ペレットを穏やかに再懸濁し、15mlコニカルチューブに移す。
50mlコニカルチューブを2mlのOsteoclast Precursor Growth Mediumでリンスし、15mlコニカルチューブ中の細胞に滴下する。培地の各々の添加後、穏やかに旋回させながら、1〜2ml量のOsteoclast Precursor Growth Mediumを滴下することにより容量を10mlまで徐々に上げる。
細胞懸濁液を15分間室温で、200xgで遠心する。1mlを除いて全ての洗浄液をピペットにより注意深く除く。残存培地中で細胞ペレットを穏やかに再懸濁し、計数する(例えば血球計数器を用いて)。細胞を洗浄する際、過度の洗浄液を除こうとしてはならない。チューブの底に少なくとも1mlの洗浄液を残す。最終細胞数が低い場合、ペレットのいくらかが洗浄液とともに除かれた可能性がある。
20μlの細胞懸濁液を20μlの0.4% Trypan Blueで希釈し、細胞を計数し、%生存率を決定する。回収率は90%を超えるべきである。細胞数が予期されるよりも低い場合、必要に応じて、以前に保存した洗浄液をより高速で遠心し、計数して合わせる。
(保持、及び破骨細胞前駆体分化の方法)
初代ヒト破骨細胞前駆体は「継代」できない。それらは分化可能であるが、特定の分化シグナル非存在下で細胞は老化する。ネガティブ対照として、いくつかの細胞を可溶性RANKリガンドの非存在下で培養し得る。前駆体の数は増えるが、機能的な分化した破骨細胞は可溶性RANKリガンドを含まない対照中では発生しない。
(前駆体を試験試料で処理しない場合)
Osteoclast Differentiation Medium (Cambrex product no. PT-8201)を準備するために、M-CSF SingleQuotの全内容物を30mlのOsteoclast Precursor Growth mediumに加え、最終濃度を33ng/mlとする。バイアルの全内容物を回収するため、M-CSFのバイアルは非常に低速で遠心しなければならないかもしれない。未分化の対照細胞の培養のために1 mlのM-CSF補充培地を取り出す。
M-CSF含有培地の1.0mlを、凍結乾燥した可溶性RANKリガンドのバイアルに加える。バイアルに蓋をし、混ぜ合わせ、内容物を取り出し、RANKリガンドSingleQuotを、残存する29mlのM-CSF補充培地に加える。可溶性RANKリガンドの最終濃度は66ng/mlとなる。破骨細胞前駆体を50,000細胞/ml濃度で対照及びDifferentiation Mediumに加える。ウェルあたり10,000個の破骨細胞前駆体を0.2ml/ウェルで播種する。
(前駆体を試験試料で処理する場合)
Osteoclast Differntiation Mediumを準備するために、M-CSF SingleQuotの全内容物を15mlのOsteoclast Precursor Growth mediumに加える。0.1mlの試験試料を加えると、最終濃度は33ng/mlとなる。バイアルの全内容物を回収するため、M-CSFのバイアルは非常に低速で遠心しなければならないかもしれない。未分化の対照細胞の培養のために0.5mlのM-CSF補充培地を取り出す。
M-CSF含有培地の1.0mlを、凍結乾燥した可溶性RANKリガンドのバイアルに加える。バイアルに蓋をし、混ぜ合わせ、内容物を取り出し、RANKリガンドSingleQuotを残存する14.5 mlのM-CSF補充培地に加える。可溶性RANKリガンドの最終濃度は、0.1mlの試験試料を加えると、66ng/mlとなる。
破骨細胞前駆体を100,000細胞/mlの濃度で、対照及びDifferentiation Mediumに加える。ウェルあたり10,000個の破骨細胞前駆体を0.1ml/ウェルで播種する。
24ウェル希釈プレートをウェルあたり適切な容量のOsteoclast Precursor Growth Mediumで準備し、アッセイすべき試験試料の段階希釈を作成する。破骨細胞前駆体のウェルに、0.1mlのそれぞれ異なる濃度の試験試料を加える。各アッセイは3連で行うべきである。
1)添加された試験試料を含まない、及び2)試験試料がDMSO、エタノール等のような溶媒中で溶解される場合に限り溶媒を含む、対照ウェルが準備され得る。
(細胞培養)
5% CO2の加湿雰囲気中で、細胞を37℃でインキュベートする。
7日目の破骨細胞は、位相差顕微鏡法により非常に大きな多核細胞として同定できる。各ウェルの底面の大部分が、そのような細胞により覆われているはずである。栄養を与えても与えなくても、培養はさらに1週間続けることができ、その間破骨細胞が大きくなり続ける。
破骨細胞の分化を記録するために、培養物を、αvβ3インテグリン複合体又は酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(TRAP)について染色し得る。
(OsteoLyseTMアッセイでの経時的な蛍光コラーゲンペプチドの放出)
初代ヒト破骨細胞前駆体を、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレート(Pierce Reacti-BindTM)に共有結合した、ユーロピウムキレート標識コラーゲン(Eu3+-N1-(p-イソチオシアナトベンジル)ジエチレントリアミン-N1,N2,N3-四酢酸、Perkin-Elmer)上に10,000細胞/ウェルで播種し、実施例2で述べたようにM-CSF及び可溶性RANKリガンド含有培地中で培養した。培養液の試料(10μl)を24時間ごとに取り出し、時間分解蛍光対応プレートリーダーで、200μlのFluorophore Releasing Reagent (DELFIA(登録商標) Enhancement Solution)中で計数した。
分化初代ヒト破骨細胞による蛍光コラーゲンペプチドの放出が、培養の3日目と4日目との間に起こる。図1を参照。
Fluorophore Releasing Reagentを含むウェル中で希釈した培地試料の蛍光は、成熟破骨細胞の骨吸収活性に正比例する。OsteoLyseTMアッセイの蛍光読み出しは、細胞数及び破骨細胞分化の度合いに比例する。コラーゲンフラグメントの蓄積が細胞培養の継続時間に直接関係しているということの証拠資料として、図2を参照。
コラーゲン分解フラグメントの放出は、時間に対して実質的に直線状であり、シグナルバックグラウンド比もまた時間に伴い増加し、培養の10日後には38という高さであった。OsteoLyseTMアッセイの変動係数は20%未満であり、Z’値は0.5〜0.7の範囲であった。
(OsteoLyseTMアッセイでの、培地交換後の蛍光コラーゲンペプチドの放出)
初代ヒト破骨細胞前駆体を、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレート(Pierce Reacti-BindTM)に共有結合したユーロピウムキレート標識コラーゲン上に10,000細胞/ウェルで播種し、可溶性RANKリガンド含有培地中で培養した。培地は6日後に交換した。
培養液の試料(10μl)を取り出し、時間分解蛍光対応プレートリーダーで、200μlのFluorophore Releasing Reagent (DELFIA(登録商標) Enhancement Solution)中で、7、8、9及び10日の総細胞培養時間後に、計数した。
OsteoLyseTMアッセイのシグナルノイズ(S:N)比は、6日目の培地交換後に、インキュベーション時間に伴い増加した。これらの結果は、図3に示される。各棒対の左側の棒は培地交換しなかった場合、各棒対の右側の棒は培地交換した場合を表す。
(OsteoLyseTMアッセイでの、破骨細胞のコラーゲン分解活性の、M-CSF及び可溶性RANKリガンドへの依存性)
初代ヒト破骨細胞前駆体を、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレート(Pierce Reacti-BindTM)に共有結合したユーロピウムキレート標識コラーゲン上に10,000細胞/ウェルで播種し、分化培地中で培養した。培養の7日後に、M-CSF及び可溶性RANKリガンドの様々な組み合わせを含有する、又は含有しない培地を更新した。さらに1(図4A)、2(図4B)及び3(図4C)日後に、培養液の試料(10μl)を取り出し、計数した。「2 GF」はM-CSF (33ng/ml)及びRANKリガンド(66ng/ml)を、「0 GF」はM-CSFもRANKリガンドもどちらも含有しないことを表す。
この実施例は、分化した(6日目)初代ヒト破骨細胞のコラーゲン分解活性がM-CSF及び可溶性RANKリガンドの両方の存在に依存することを示す。
(OsteoLyseTMアッセイでの、カルシトニンによる骨基質吸収の阻害)
初代ヒト破骨細胞前駆体を、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレート(Pierce Reacti-BindTM)に共有結合したユーロピウムキレート標識コラーゲン上に10,000細胞/ウェルで播種し、(1)カルシトニンを含有しない、(2)5日目にのみ加えられたカルシトニンを含有する、又は(3)0日目と5日目の両方に加えられたカルシトニンを含有する、分化培地中で培養した。培養液の10μl試料を、合計6日間の後に計数した。アレンドロネートによる骨吸収のin vivoでの阻害の測定もまたOsteoLyseTMアッセイにおいて同様に測定し、およそ2μMのIC50値を得た。
その結果が図5に示される。24時間の1nMカルシトニンでのヒト破骨細胞の処理(培養5日目)が、骨基質分解を88%阻害した。0日目のカルシトニンへの前曝露後の、カルシトニンでの細胞処理は、破骨細胞の骨吸収活性にほとんど影響を示さなかった。0日目添加のカルシトニンにより、破骨細胞は効果的に、5日目添加のカルシトニンに対して不応となった。
(TRAP及びOsteoLyseTMアッセイの比較)
初代ヒト破骨細胞前駆体を、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレートに共有結合したユーロピウムキレート標識コラーゲン上に10,000細胞/ウェルで播種し、インターフェロンγを含むものと含まないものとで、可溶性RANKリガンド含有培地中で培養した。9日後、細胞培養液を、実施例1で述べた蛍光コラーゲンペプチドについてアッセイした。プレート中の細胞を、続けてTRAPについて染色した(Sigma # 386-A)。
その結果は図6に示される。データは、インターフェロンγで処理されていない対照と比較した阻害率として表される。上側の曲線はTRAPアッセイの結果である。下側の曲線はOsteoLyseTMアッセイの結果である。これら2つのアッセイから得られるデータは、およそ0.1ng/mlというIC50値をもつほぼ同様な結果を示した。
(破骨細胞機能のアレンドロネート媒介阻害の測定における、TRAPとOsteoLyseTMアッセイとの比較)
初代ヒト破骨細胞前駆体を、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレートに共有結合したユーロピウムキレート標識コラーゲン上に10,000細胞/ウェルで播種し、M-CSFのみを含有する培地中で、又はアレンドロネート(10μM)を含むものと含まないものとで、M-CSF及び可溶性RANKリガンドの両方を含有する培地中で培養した。
培地を7日後に更新した。さらに24時間後、細胞培養液を実施例1で述べたようにサンプリングした。その結果は図7に示される。
別の実験において、破骨細胞前駆体を、異なる濃度のアレンドロネートを含有する、及び含有しない分化培地中で培養した。7日後に培地を更新し、さらに3日後に細胞培養液を実施例1で述べたようにサンプリングした。プレート中の細胞を、続けてTRAPについて染色した(Sigma # 386-A)。
その結果は図8に示される。アレンドロネートは多核TRAP陽性破骨細胞の存在によって測定されるように、破骨細胞前駆体の分化を阻害しなかった。
(経時的な、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレン組織培養プレートへのユーロピウムキレート標識コラーゲンの共有結合)
ユーロピウムキレート標識ヒトI型コラーゲンを、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレン組織培養プレートのウェル中に置き(50μl/ウェル)、37℃でインキュベートした。いろいろな時に、ウェルを吸引し、界面活性剤及び1M塩化ナトリウムで洗浄して、非結合コラーゲンを取り除いた。Fluorophore Releasing Reagent (100μl/ウェル)を各ウェル中に置き、その後ウェルあたり1μlを取り出し、96ウェルアッセイ容器中で200μlのFluorophore Releasing Reagentで希釈した。その後、各ウェルの蛍光を測定した。その結果は図9に示される。
(経時的な、非共有結合ユーロピウムキレート標識コラーゲンの放出)
ユーロピウムキレート標識ヒトI型コラーゲン(55μg/ml)を非誘導体化96ウェル組織培養プレートのウェル中に置いた(50μl/ウェル)。プレートをその後37℃で2.5時間インキュベートした。過度のコラーゲンを取り除き、ウェルを終夜風乾した。各ウェルをその後細胞培養液(200μl/ウェル)で5回リンスし、200μlの培地で満たし、37℃で24時間インキュベートした。その後培地をサンプリングし(5μl)、各ウェルを200μlの培地で4回リンスした。各リンス液を保存し、サンプリングした(5μl)。
その後ウェルを培地(200μl)で満たし、さらに96時間及び120時間インキュベートし、その後培地をサンプリングした。その後ウェルを空にし、200μlのFluorophore Releasing Reagent (DELFIA(登録商標) Enhancement Solution)で満たし、その後そのうちの5μlをサンプリングした。各5μlの試料を200μlのFluorophore Releasing Reagentで希釈し、計数した。
データは、5日間のインキュベーションの後に、総ユーロピウムキレート標識コラーゲンの5%未満が培養プレートのプラスチック表面に結合したままであったことを示している。結果は図10に示される。
(ユーロピウムキレート標識コラーゲン分解フラグメントの見掛けの分子量の実証)
破骨細胞前駆体を、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレートに共有結合したユーロピウムキレート標識コラーゲン上で培養し、実施例2で述べたように分化させた。7日間の培養後に培地を更新し、培養を続けた。24時間後、培養液を合わせ、100μlの蛋白質標準物質と混ぜ、16nm x 600nm Sephacryl-300 HDゲル濾過カラム上に載せた。カラムを、0.5ml/分で、リン酸緩衝生理食塩水で溶出した。3つの150ml画分を収集し、それぞれの10μl試料をFluorophore Releasing Reagent (DELFIA(登録商標) Enhancement Solution)中で計数した。蛋白質標準物質の溶出プロフィールは、405nmでの画分の吸光度により決定した。
結果は、コラーゲンのユーロピウムキレート標識分解フラグメントが12,000ダルトン未満の見掛けの分子量を持つことを示す。図11を参照。
(コラゲナーゼによるフルオロフォア標識コラーゲンフラグメントの放出)
コラゲナーゼ(I型、Worthington)をDMEM細胞培養液中で調製し、ユーロピウム標識コラーゲン(1単位/mlで100μl/ウェル)が共有結合した無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレートのウェルに加え、37℃でインキュベートした。10、20及び30分後、5μlの酵素溶液を200μlのFluorophore Releasing Reagent (DELFIA(登録商標) Enhancement Solution)に加え、計数した。
結果は、共有結合したコラーゲン基質のコラゲナーゼ分解がフルオロフォア標識フラグメントを細胞培養液中に放出したことを示す。図12を参照。
(FITC標識コラーゲンの破骨細胞媒介分解)
FITC標識ウシI型コラーゲン(DQコラーゲン、Molecular Probes, Inc.)を、無水マレイン酸誘導体化96ウェル組織培養プレートの表面に共有結合させた。破骨細胞前駆体を、実施例2で述べたようなプレート中で、分化ありと分化なしとで培養した。インターフェロンγ(1ng/ml)をいくつかのウェルに加えた。培養の5、7、及び9日目に、各ウェルの10μl試料を回収し、200μlのリン酸緩衝生理食塩水へ加え、蛍光光度計(485/535nm)で計数した。
結果は図13に示される。未分化細胞と分化細胞との間には統計的な違いがあった。インターフェロンγは破骨細胞媒介コラーゲン分解を完全に阻害した。しかしながら、RFUの絶対数はとても低く、S:N比は1に近かった。この不適当に対する可能な説明は、高濃度なフルオレセイン標識が、DQコラーゲンの遊離アミノ基を細胞培養容器の細胞培養表面に結合するのに利用できないものにする、ということである。
(細胞ベースのコラーゲン分解アッセイにおける可溶性DQコラーゲンの不適当)
実施例2で述べたように、破骨細胞前駆体をプラスチックの96ウェル組織培養プレート中で分化ありと分化なしとで培養した。0日目に可溶性DQ FITC標識コラーゲン(Molecular Probes, Inc.)を培養物に加えた(1μg/ウェル)。
9日間の培養後に、培地の試料(10μl)を200μlのリン酸緩衝生理食塩水に加え、蛍光光度計(485/535nm)で計数した。
結果は図14に示される。分化細胞と未分化細胞との間で、相対蛍光単位(RFU)に統計的に有意な違いは無かった。これらの結果は、可溶性DQコラーゲンが本発明の細胞ベースのコラーゲン分解アッセイでの使用に適さないということを示す。この不適当に対する可能な説明は、蛍光標識コラーゲン基質が細胞培養容器の細胞培養表面に結合されなければならないということである。成熟破骨細胞は細胞の底側に、細胞培養液から分離され、蛋白質分解酵素がそこに分泌される、「吸収窩」又は「隔室」を形成する。上清中のコラーゲンは、これらの酵素に利用できない。
(1段階アッセイでのDQコラーゲンの破骨細胞媒介分解)
初代ヒト破骨細胞前駆体(Cambrex product # 2T-110)を、安定なチオエステル結合を介してマレイミド誘導体化ポリスチレンプレート(Pierce Reacti-BindTM)に共有結合したDQコラーゲン上に10,000細胞/ウェルで播種し、実施例2で述べたように、M-CSF及び可溶性RANKリガンド含有培地中で培養する。
7日間の培養後、組織培養プレートを蛍光光度計(485/535nm)で読み取る。蛍光読み出しは、もっぱらフルオロフォア標識コラーゲンフラグメントに起因する。これは共有結合したDQコラーゲンの蛍光が高濃度の標識密度(すなわち、フルオレセイン分子同士が近接している)が原因で消光されるからである。したがって、組織培養プレートのウェルでの細胞培養液中の蛍光シグナルは、成熟破骨細胞の骨吸収活性に正比例する。
(転移性腫瘍細胞によるI型コラーゲン分解のアッセイ)
2つの癌細胞株(高い転移性が示されているHT-1080及び、より低い転移性が示されているBT-474)を、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレートに共有結合したユーロピウムキレート標識コラーゲン上に10,000細胞/ウェルで播種し、37℃で培養した。24時間ごとに10μlの細胞培養液を回収し、200μlのFluorophore Releasing Reagent (DELFIA(登録商標) Enhancement Solution)を含む96ウェルプレート中で計数した。結果は図15に示される。
本発明を特定の実施態様と関連して述べてきたが、上記の説明及び実施例は本発明を解説することを意図し、本発明の範囲を限定することを意図しない。本願は、本発明の精神と範囲とから離れることなしに当業者によりなされ得る、それらの変更と置換とを含むことを意図する。他の態様、利点、及び改変は、本発明が関連する分野の当業者に明らかであり、これらの態様と改変とは、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される本発明の範囲内である。
図1は、破骨細胞前駆体を培養した無水マレイン酸誘導体化ポリスチレンプレート(「OsteoLyseTMプレート」)に共有結合したユーロピウムキレート標識コラーゲンからの、ユーロピウムキレート標識コラーゲンの分解フラグメントの経時的な放出に起因した蛍光を示すグラフである。 図2は、破骨細胞前駆体を培養したOsteoLyseTMプレートからのユーロピウムキレート標識コラーゲンの分解フラグメントの、7、8、9及び10日目の、経時的な放出を示すグラフである。 図3は、培地の交換を行った場合と行っていない場合の、OsteoLyseTMアッセイにおける経時的なシグナルノイズ比の増加を示すグラフである。 図4は、OsteoLyseTMアッセイにおける、7日目に成長因子[マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)及び可溶性NF-κB活性化受容体リガンド(RANKリガンド)]を加えたことによる影響を示すグラフである。図4Aはさらに1日間培養した後の結果をプロットしている。 図4は、OsteoLyseTMアッセイにおける、7日目に成長因子(M-CSF及び可溶性RANKリガンド)を加えたことによる影響を示すグラフである。図4Bはさらに2日間培養した後の結果をプロットしている。 図4は、OsteoLyseTMアッセイにおける、7日目に成長因子(M-CSF及び可溶性RANKリガンド)を加えたことによる影響を示すグラフである。図4Cはさらに3日間培養した後の結果をプロットしている。 図5は、in vitroでの破骨細胞媒介骨基質分解へのカルシトニンの影響を示すグラフである。 図6は、TRAP染色と本発明のアッセイとの比較を示すグラフである。上側の線がTRAPデータ(8日目のウェルあたりの多核性TRAP陽性細胞数)を、下側の線がOsteoLyseTMアッセイデータを示す。 図7は、アレンドロネートによるin vivoでの骨基質吸収の阻害を示すグラフである。 図8は、OsteoLyseTM及びTRAPアッセイで測定した、初代ヒト破骨細胞によるin vitroでの骨基質分解のアレンドロネート媒介阻害を示すグラフである。 図9は、無水マレイン酸誘導体化ポリスチレン組織培養プレートへのユーロピウムキレート標識コラーゲンの共有結合を示す経時的なグラフである。 図10は、NunclonTMΔ組織培養プレートへの静電気的なコラーゲン付着を示すグラフである。 図11は、ユーロピウムキレート標識コラーゲン分解フラグメントの見掛けの分子量を示すグラフである。 図12は、コラゲナーゼによるユーロピウムキレート標識フラグメントの放出に起因する蛍光を示すグラフである。 図13は、経時的なFITC標識コラーゲンの破骨細胞媒介分解を示すグラフである。 図14は、可溶性DQ FITC標識コラーゲンと共に9日間培養した破骨細胞前駆体からの細胞培養液試料の蛍光読み取りを示すグラフである。OCTPは破骨細胞前駆体を、OCは破骨細胞を表す。 図15は、ヒト腫瘍細胞系によるヒトI型コラーゲン分解の時間経過を示すグラフである。

Claims (34)

  1. コラーゲン分解を検出する方法であって、該方法は、
    (a) 細胞培養容器の培養表面に共有結合したフルオロフォア標識コラーゲン上で、培養液中で細胞を培養する工程であり、細胞がコラーゲンを分解可能であるか、又はコラーゲンを分解し得る細胞に分化可能である工程、及び
    (b) 培養液の試料中に蛍光シグナルが存在するか否かを検出する工程であり、蛍光シグナル強度が培養液の試料中のフルオロフォア標識コラーゲンフラグメントの濃度を反映する工程、
    を含む、方法。
  2. 検出する工程の前に培養液の試料を細胞培養容器からアッセイ容器へと移す工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 共有結合したフルオロフォア標識コラーゲンの蛍光が消光されており、かつ検出する工程が細胞培養容器中で起こる、請求項1に記載の方法。
  4. 検出する工程の前に細胞を試験化合物に接触させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. コラーゲンがI型である、請求項1に記載の方法。
  6. コラーゲンがIV型である、請求項1に記載の方法。
  7. コラーゲンが哺乳動物である、請求項1に記載の方法。
  8. コラーゲンがヒトである、請求項1に記載の方法。
  9. 細胞がヒトである、請求項1に記載の方法。
  10. 細胞が破骨細胞である、請求項1に記載の方法。
  11. 細胞が破骨細胞前駆体である、請求項1に記載の方法。
  12. 細胞が腫瘍細胞である、請求項1に記載の方法。
  13. フルオロフォアがランタニドキレートでありアッセイ容器が促進液を含む、請求項2に記載の方法。
  14. ランタニドキレートがユーロピウムキレートである、請求項13に記載の方法。
  15. ユーロピウムキレートがEu3+-N1-(p-イソチオシアナトベンジル)ジエチレントリアミン-N1,N2,N3-四酢酸である、請求項14に記載の方法。
  16. コラーゲン分解を検出する方法であって、該方法は、
    (a) 細胞培養容器の培養表面に共有結合した、ユーロピウムキレート標識ヒトI型コラーゲン上で、培養液中で破骨細胞及び破骨細胞前駆体からなる群から選択される細胞を培養する工程、
    (b) 培養液の試料を細胞培養容器からアッセイ容器に移す工程、及び
    (c) アッセイ容器中に蛍光シグナルが存在するか否かを検出する工程であり、蛍光シグナル強度が培養液の試料中のユーロピウムキレート標識コラーゲンフラグメントの濃度を反映する工程、
    を含む、方法。
  17. 移す工程の前に細胞を試験化合物に接触させる工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
  18. ユーロピウムキレートがEu3+-N1-(p-イソチオシアナトベンジル)ジエチレントリアミン-N1,N2,N3-四酢酸である、請求項16に記載の方法。
  19. 細胞がヒト破骨細胞前駆体である、請求項16に記載の方法。
  20. 細胞培養容器の培養表面に共有結合したフルオロフォア標識コラーゲンを含む、細胞培養容器。
  21. フルオロフォアがランタニドキレートである、請求項20に記載の細胞培養容器。
  22. ランタニドキレートがユーロピウムキレートである、請求項21に記載の細胞培養容器。
  23. ユーロピウムキレートがEu3+-N1-(p-イソチオシアナトベンジル)ジエチレントリアミン-N1,N2,N3-四酢酸である、請求項22に記載の細胞培養容器。
  24. コラーゲンがI型である、請求項20に記載の細胞培養容器。
  25. コラーゲンがIV型である、請求項20に記載の細胞培養容器。
  26. コラーゲンが哺乳動物である、請求項20に記載の細胞培養容器。
  27. コラーゲンがヒトである、請求項20に記載の細胞培養容器。
  28. 共有結合コラーゲンの蛍光が消光された、請求項20に記載の細胞培養容器。
  29. 細胞培養容器の培養表面に共有結合したEu3+-N1-(p-イソチオシアナトベンジル)ジエチレントリアミン-N1,N2,N3-四酢酸標識ヒトI型コラーゲンを含む、細胞培養容器。
  30. コラーゲン分解を検出するためのキットであって、該キットは、
    (a) 請求項20に記載の細胞培養容器、及び
    (b) 請求項1に記載の方法の説明書、
    を含む、キット。
  31. フルオロフォアがランタニドキレートである、請求項30に記載のキット。
  32. ランタニドキレートがユーロピウムキレートである、請求項31に記載のキット。
  33. コラーゲン分解を検出するためのキットであって、該キットは、
    (a) 請求項29に記載の細胞培養容器、
    (b) 増強溶液、及び
    (c) 請求項13に記載の方法の説明書、
    を含む、キット。
  34. コラーゲン分解を検出するためのキットであって、該キットは、
    (a) 請求項28に記載の細胞培養容器、及び
    (b) 請求項3に記載の方法の説明書、
    を含む、キット。
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