JP2007535415A6 - 多層通気性編織布 - Google Patents

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Abstract

本発明は多層通気性布に関し、特に(しかし、排他的ではなく)、衣類用の編織布に関する。特定の実施形態では、本発明は、熱、炎またはアーキングなどの影響に対する防護用の作業用衣類品を製造するための布に関する。したがって、本発明は、内側層として新規の通気性水分輸送布を有する防火衣類品にも関する。しかしながら、編織布は、例えば機能性下着を製造するために、レジャー部門で使用することもできる。

Description

本発明は、多層通気性(すなわち、水蒸気浸透性)編織布(織物および編物を含む)に関し、特に(しかし、排他的ではなく)、衣類用の編織布に関する。特定の実施形態では、本発明は、熱、炎、電気アークなどの影響に対する防護用の作業用衣類品を製造するための布に関する。したがって、本発明は、内側層として新規の通気性水分輸送布を有する防火衣類品にも関する。しかしながら、編織布は、例えば機能性下着を製造するために、レジャー部門で使用することもできる。
最先端技術では、既に、ゴアテックス(GORETEX)(登録商標)という名称で販売されているものなどの「通気性」布の構成が説明されている。通気性布は本質的に一方の面が不透水性であるが、他方の面において、水蒸気が布を通って逃出するのを可能にする。これらの布は、衣類品、特にジャケットおよびコートおよびズボンのために使用される。ここで、布は防水性であるが、それと同時に、汗により生じる水蒸気のコートの下での捕集を防止する。特許文献1は、少なくとも2つの異なる層を有する防水性布について記載している。
特許文献2は、汗およびその他の体液を輸送するために使用される、異なるデニール値の2つの布層からなる多層編織布について記載している。布層は、ポリエステル、ナイロンおよびアクリル樹脂よりなる群からの材料を有する。しかしながらこの布は、防護衣類を製造するためには適切でない。
特許文献3は、マイクロファイバの内側層を有する多層編織布について記載しており、該布はウィッキングまたは毛管効果を有し、内側から外側への水蒸気輸送を改善する。記載される編織布は、スポーツ用衣類、レジャー用衣類などを製造するために使用することができる。
通例、例えば消防士用の防護衣類は、それ自体が非常に重い。防護服は大きくて重いことによって防護を提供するが、これは、着用者の運動能力を大きく制限し、厳しい熱応力をもたらし、したがって、着用の快適性はかなり損なわれる。
更に、防火衣類は、例えば、DIN EN469規格またはSN054551規格などの国家規格を満たさなければならないことを考慮に入れなければならない。
上記で説明したように、これまで、内側防護服からの汗の輸送が足りないために、問題となる人々、すなわち消防士は、外側からの危険に対しては非常に十分に防護されるが、着用の快適性は、多層構造にもかかわらず生理学的見地からは最適でないことがわかっている。更に、皮膚の上に大量の水分がたまると、蒸気の発生の結果、ここで深刻なやけどが心配されるので、火事の場合には非常に危険である。
したがって、消防士用の防護衣類の領域では、繊維に水分を蓄えることなく、汗の輸送を容易にすることにより、防護機能、防炎性および断熱性、ならびにより優れた着用快適性を組み合わせる材料を発見することが長い間必要とされている。
米国特許第3,272,685号明細書 独国特許出願公開第19547704A1号明細書 独国特許出願公開第4307501A1号明細書
したがって、本発明の目的は、衣類品、特に防火衣類品を製造するために使用することができる新規の多層通気性布を提供することである。
この目的は、容易な水分輸送により着用の快適性が高められた衣類品のための多層通気性編織布1によって達成され、該編織布1は、ドットまたはラインによって、あるいは表面全体にわたって互いに結合された少なくとも2つの別個の層2、3を含んでなり、そのたて糸およびよこ糸は、アラミド糸またはアラミド撚糸またはアラミドフィラメント糸またはポリベンゾイミダゾール繊維およびアラミド繊維を含有するブレンド繊維で製造された糸からなり、該層2、3が、個々の繊維の細かさの程度が異なることにより布1の厚さ7にわたって繊度勾配をもたらし、層3の本質的に皮膚に面する側面6は、より粗い個々の繊度を有し、皮膚の反対側に面する側面4の層はより微細な個々の繊度を有することを特徴とする。
編織布の知的構造化によって、比較的低い平方メートル重量で良好な絶縁効果が達成される。更に、着用者が発する汗は、皮膚の反対側に面する側面へ即座に輸送される(ウィッキング効果)ので、着用者はもはや湿った感触を経験することはなく、水分が蓄積する可能性はない。
最先端技術による定評のあるリファレンス材料、すなわちアラミド裏打ち材料と比較して、本発明に従う布は、実質的に同一の断熱性を提供しながら、平方メートル重量に対する水分吸収性が従来技術の材料と比較して約4〜8倍も高い。汗の液滴が吸収される時間は、本発明に従う材料では1秒よりも短い。従来の材料、すなわちアラミド裏打ち材料では、この値は約5分である。
本発明による編織布1の作用モードは、次のように説明される。布1は、皮膚の反対側に面するプライ3の一部である選択された接結糸(bounding yarn)によって所定の位置5で互いに結合された少なくとも2つの別個のシングルプライ2,3で構成される。接結糸は、皮膚側のプライ2を通して織られるまたは編まれるまたは縫い合わせられる。接結糸は、皮膚面6のこの所定の位置で、ドットの形態で目に見える。
皮膚上に形成される水分は、皮膚面6上に位置するドット5を形成する接結糸を構成するマイクロファイバによって吸収され、次に、水分は、毛管作用と皮膚の反対側に面するプライ3に向かう接結糸の好ましい方向とによって、接結糸に沿ってプライまたは層3の後方へマイクロファイバの毛管作用で輸送される。皮膚に面する側面6では、ワッフル構造の大きい表面のために水分は急速に蒸発する。したがって、皮膚に面する側面6は、例えば通常のアラミド裏打ち布などの通常の材料と比較して、常に比較的乾燥したままである。
本発明の好ましい実施形態によると、多層通気性編織布1は、例えば消防士のための作業用衣類品を製造するために使用される。編織布1は、基布、プライまたは層2、およびマイクロファイバ布、プライまたは層3からなり、各層2、3はたて糸およびよこ糸を有する。
層2、3のそれぞれのたて糸およびよこ糸は、アラミド紡績糸(ステープルファイバから製造される)で製造することができ、マルチフィラメント連続糸も使用することができる。組合せも可能である。しかしながら、本発明によると、フェノールホルムアルデヒド繊維、ポリアミド/ポリイミド繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、または上記繊維で製造される繊維混合物、あるいはアラミド糸との繊維混合物、もしくはポリベンゾイミダゾールおよびアラミド繊維を含有するブレンド繊維を使用することも可能である。
本発明に従う布1をレジャー部門で使用する場合には、当然のことながら、もはやアラミド糸を使用する必要はない。この場合、層2、3のいずれかまたは両方に、ポリエステルおよび/またはポリアミド糸を使用することができる。このような材料は、基本的に当業者に知られている。
本発明によると、アラミド糸は、ノーメックス(Nomex)(登録商標)、ケブラー(Kevlar)(登録商標)、トワロン(Twaron)(登録商標)、テクノーラ(Technora)(登録商標)、およびテイジンコーネックス(Teijinconex)(登録商標)よりなる群からのアラミド繊維からなる。フェノールホルムアルデヒド繊維としてはカイノール(Kynol)(登録商標)などの製品が使用され、ポリアミド/ポリイミド繊維としてはカーメル(Kermel)(登録商標)などの製品が使用される。
可能な織り方は、全ての基本的な織物または編物タイプの織り方、ならびにその変化形である。
アラミド繊維は自然色であるか、あるいは染色される。
本発明によると、布層2、3は、50〜450g/mの範囲の平方メートル重量を有する。
本発明によると、好ましい実施形態では、通気性布1は、互いに結合された少なくとも2つの層またはプライ2、3を含んでなる二重構成である。層2、3は、皮膚の反対側に面するプライ3の一部であり、ドット5またはラインを形成する、あるいは表面全体にわたる、選択された接結糸によって互いに結合される。それによって、1つの実施形態では、図1に示されるパターンが形成され得る。個々のマイクロファイバドット5はそれぞれ、図1に示されるように、互いによこ糸方向にx、たて糸方向にxの距離にある。距離xおよびxは、皮膚に面する層2の表面6上の微小の水滴が、ドット5またはラインのうちの少なくとも1つに接触するような方法で選択されるべきである。本発明による基布または層2は、基本的には、基本織りまたは編みの基布からなり、該層2、3は、個々の繊維デニール、すなわち個々の繊維の細かさの程度が異なることにより布1の厚さ7にわたって繊度勾配をもたらす。しかしながら本発明によると、より微細なデニール層3は外側、すなわち皮膚の反対側に面する側面4にある。特に、この層3は、個々の繊度が1.3デシテックス未満であり、特に1デシテックス未満である。好ましくは、マイクロファイバ層3は高度に構造化された表面10を有する。層3で使用される繊維はマイクロファイバ、すなわち新世代の超微細繊度の繊維である。これらのマイクロファイバ糸を用いて、手触りが柔らかいが汗をかいている人の水蒸気または水分を上手に放散する、非常に防風性で撥水性の微細孔布を製造することができる。この効果は図2に示される。皮膚上に形成される汗8は、マイクロファイバドット5によって受け取られ、布3の接結糸の毛管作用(ウィッキング効果9)によって外側に輸送される。このウィッキング効果9は、内側6から外側4への水分8(汗、凝縮水)の輸送のために必須である。
1つの実施形態では、編織布1は、防火ジャケットにおいて使用され得る。編織布1または絶縁性の裏打ちは、他の材料との複合体で使用されてもよい。例えば、
(A)単独もしくは2層または3層積層体としての外側層または殻と、
(B)中間防水層:バッキング層を有するまたは有さない積層体と、
(C)内側布1:フリッチェ(Fritsche)「ファンクション(Function)」(本発明に従う)、例えば、95%ノーメックス(Nomex)(登録商標)、5%ケブラー(Kevlar)(登録商標)を100%アラミドマイクロファイバと混合、100〜350g/mの範囲、特に280g/mの平方メートル重量、100〜200cmの範囲、特に160cmの幅;糸の繊度、たて糸およびよこ糸:布1の層2ではノーメックス(Nomex)(登録商標)III、パリスブルーNm40/2であり、布1の層3ではメタ−アラミドマイクロファイバ、ナチュラルホワイトNm80/2;そして、布1の織り型:布:特別な両面(層)織り、特にソニア(Sonja)0203パターンと、
を含んでなる物品を製造することができる。
5cmのカット長を有し、
95重量%の着色ポリ−メタフェニレンイソフタルアミド(メタ−アラミド)の1.7デシテックスステープルファイバと、
5重量%のポリ−パラフェニレンテレフタルアミド(パラ−アラミド)繊維と、
からなり、米国デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.duPont de Nemours and Company,Wilmington,Delaware,U.S.A.)から商品名ノーメックス(Nomex)(登録商標)N301で市販されている繊維ブレンドを、従来のコットンステープル加工装置を用いて、単一のステープル糸(Y1)にリング精紡した。
Y1は、Nm40/1または250デシテックスの線密度と、Z方向に700回転/メートル(TPM)の撚り数とを有した。そして、次にこれを蒸気処理して、そのしわになる傾向を安定化させた。次に2本のY1糸を一緒に合わせて撚った。得られた合撚糸(TY1)は、Nm40/2または500デシテックスの線密度と、S方向の500TPMの撚り数とを有した。TY1は、皮膚に面するプライまたは基布2のためのたて糸およびよこ糸として使用した。
5cmのカット長を有し、100%のポリ−メタフェニレンイソフタルアミド(メターアラミド)の1.1デシテックスステープルファイバからなり、米国デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.duPont de Nemours and Company,Wilmington,Delaware,U.S.A.)から商品名ノーメックス(Nomex)(登録商標)T450で市販されている繊維を、従来のコットンステープル加工装置を用いて、単一のステープル糸(Y2)にリング精紡した。
Y2は、Nm80/1または125デシテックスの線密度と、Z方向に1070回転/メートル(TPM)の撚り数とを有した。そして、次にこれを蒸気処理して、そのしわになる傾向を安定化させた。次に2本のY2糸を一緒に合わせて撚った。得られた合撚糸(TY2)は、Nm80/2または250デシテックスの線密度と、S方向の750TPMの撚り数とを有した。TY2は、皮膚の反対側に面するプライ3のためのたて糸およびよこ糸として使用した。またTY2は、最も高度の毛管現象を有するので、2つのプライ間の接結糸としても使用した。
図3a〜dに示されるようなソニア(Sonja)0203パターンに従って、TY1およびTY2を特別の両面織りに織った。
この布1を、多層構造(表Iの衣服)で使用される内側ライナー断熱層として試験した。多層構造は、更に、(1)85重量%のノーメックス(Nomex)(登録商標)および15重量%のケブラー(Kevlar)(登録商標)から製造され、135g/mの比重を有する不織布(米国デラウェア州のW.L.ゴア・アンド・アソシエーツ(W.L.Gore and Associates,Delaware,U.S.A)社から商品名ゴアテックス(GORETEX)(登録商標)ファイアーブロッカーNで市販されている)上のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜積層体である中間防水層と、(2)195g/mの比重を有し、米国デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.duPont de Nemours and Company,Wilmington,Delaware,U.S.A.)から商品名ノーメックス(Nomex)(登録商標)N305で市販されているカット長5cmを有する繊維ブレンドで構成される外側殻とを含んでなるものであった。該繊維ブレンドは、
(1)75%の着色着色ポリ−メタフェニレンイソフタルアミド(メタ−アラミド)の1.7デシテックスステープルファイバと、
(2)23%のポリ−パラフェニレンテレフタルアミド(パラ−アラミド)繊維と、
(3)2%の炭素芯ポリアミド鞘型の帯電防止繊維と、
からなる。
この布の組合せを、熱防護性能(TPP)法(ISO−FDIS17492)ASTM D−4108(NFPA1971)に従って、輻射熱および対流熱の組合せに対して試験した。
Figure 2007535415
布破損係数(Fabric Failure Factor、FFF)は、100×TPP評価(第2度のやけどをシミュレートするのに測定されたエネルギー(cal/cm)である)を、布重量(g/m)で除することによって定義される。FFF=100×TPP/布重量。
従来技術またはベンチマークが5.2〜6.7の間であるのと比較して、FFFは5.3であった。
この5.3のFFFは、この実施例の布が、熱防護衣服において使用可能であることを示す。
また、この布1を透水試験に従って試験し、布1の上に60mlの水滴をシリンジで付与した。試験は、浸透および吸収の時間を測定することで構成された。第2のプライ3および接結糸を使用せずに、皮膚に面するプライ2のみに対して、この試験を繰り返した。結果は表2に示される。
Figure 2007535415
この試験は、本発明を使用しない皮膚に面するプライが、標準の布よりも良くないことを示す。従って、この試験は、本発明が、毛管作用と、皮膚に面するプライに向かう接結糸の好ましい方向とによって、接結糸で構成されるドットの効果に依存することを確認する。
吸水試験法に従って、この布1を試験した。試験は、皮膚布に面する布のプライ上に色の付いた20mlの水滴を付与することで構成され、60秒後に、サンプルの各層の上の水滴のサイズを測定した。結果は表3および表4に示される。
Figure 2007535415
Figure 2007535415
この試験は、布が、皮膚の反対側に面するプライ上で水を拡散する能力を実証する。したがって、フェルト250g/mでキルティングされた対照のアラミド裏打ち布のような通常の材料と比較して、皮膚に面するプライは常に比較的乾燥したままである。
湿った皮膚と接触した布の生理学的特性をシミュレートする、ザクスィッシーズ・テクスティール・フォルシュング・インスティトゥート(Sachsisches Textil Forschung Institute)からの多孔性ディスク法STFI−Vorschr.PE03における水分吸収に対して布1を試験した。水分吸収をg/dmで測定し、布表面重量に従って、相対的な水分吸収を計算した。また、Ret値を得るために、発汗保護ホットプレート試験ISO−11092に対しても布1を試験した。この布を、190g/mのノーメックス(Nomex)(登録商標)の編んだ断熱層でキルティングされた140g/mのノーメックス(Nomex)(登録商標)コンフォート(Comfort)ライナーで構成される対照のフリッチェ(Fritsche)48101330022941と比較した。結果は表5に示される。
Figure 2007535415
これらの結果は、布が、従来技術の材料と比較して約4倍も高い、平方メートル重量に対する水分吸収を有することを実証している。これらは良好な結果であり、布1が着用者の皮膚から水分を容易に受け取り得ることを示す。5.78のRet値は、非常に良好であると評価され(<6非常に良好、6〜13良好、13〜20十分、>20不十分)、この布1が非常に通気性であることが実証される。
prEN702に従って、この布1を接触耐熱性試験により試験した。100℃における限界時間t(秒)は19.8秒で測定され、100℃におけるt(秒)値18.4秒を有するノーメックス(Nomex)(登録商標)N307からの標準の布よりも大幅に優れていた。
本発明に従う衣類品は、所望されるように構成することができる。
本発明に従う布は、当然のことながら、防護衣類を製造するための使用に制限されない。特に、布は、レジャー用衣類を製造するため、特に機能性下着を製造するために使用することができる。
本発明に従う多層布1の平面図であり、側面6が皮膚に面している。 図1の本発明に従う多層布1の線2−2に沿った断面図である。 実施例で使用される二重織布1の実施形態の平織パターンの繰返し部分の、皮膚面6に向かって見た機械的な図である。 図3aの布1の繰返し単位の、側面4から見た機械的な図である。 図3aおよび図3bの布1の記号的な織りデザインである。 図3cの記号デザインのための織機のハーネス・リフティング・プラン(harness lifting plan)であり、各カラムは別個のハーネスに相当する。
符号の説明
1 本発明の「フリッチェファンクション(Fritsche Function)」に従う編織布
2 基布、プライまたは層
3 1.3デシテックス未満の個々の繊度を有するマイクロファイバのプライまたは層
4 皮膚の反対側に面する、層3の側面または表面
5 層3からのまたは層3のマイクロファイバ接結糸で製造されたマイクロファイバドット
6 皮膚に面する、層2の側面または表面
7 布1の厚さ
8 水分(汗、凝縮水、蒸気、水)
9 ウィッキング効果
10 マイクロファイバ層3の高度に構造化された表面
マイクロファイバドット間のよこ方向の距離
マイクロファイバドット間のたて方向の距離

本発明に従う布は、当然のことながら、防護衣類を製造するための使用に制限されない。特に、布は、レジャー用衣類を製造するため、特に機能性下着を製造するために使用することができる。
本発明の好適な実施の態様は次のとおりである。
1. 容易な水分輸送により着用の快適性が高められた衣類品のための多層通気性編織布(1)であって、
前記編織布(1)が少なくとも2つの別個の層(2、3)を含んでなり、前記2つの別個の層が、皮膚の反対側に面する前記層(3)の一部である選択された接結糸によって所定の位置(5)で互いに結合されており、前記接結糸は皮膚側のプライ(2)を通して織られるまたは編まれるまたは縫い合わされており、そのたて糸およびよこ糸が、アラミド糸またはアラミド撚糸またはアラミドフィラメント糸またはポリベンゾイミダゾールおよびアラミド繊維を含有するブレンド繊維から製造される糸からなり、前記層(2、3)が、個々の繊維の細かさの程度が異なることにより布(1)の厚さ(7)にわたって繊度勾配をもたらし、前記層(2)の本質的に皮膚に面する側面(6)がより粗い個々の繊度を有し、皮膚の反対側に面する側面(4)の層がより微細な個々の繊度を有することを特徴とする多層通気性編織布。
2. 層(2)が、織物、編物またはたて編物であることを特徴とする上記1に記載の編織布。
3. 第2の層(3)が、織物、編物またはたて編物であることを特徴とする上記1に記載の編織布。
4. 層(2、3)の全てが、少なくとも2つの異なる個々の繊維の繊度を示す構造を有することを特徴とする上記1、2または3に記載の編織布。
5. 互いに結合された2つの層を有する二重構成であることを特徴とする上記1〜4のいずれか一項に記載の編織布。
6. 層(2)および層(3)は皮膚に面する側面(6)において可視的であるが、表面の割合が変化できることを特徴とする上記1〜5のいずれか一項に記載の編織布。
7. 皮膚に面する側面(6)の再乾燥時間が、極めて細かい繊維と衣類品の大きい表面積との組合せによって、最適に短縮されることを特徴とする上記1〜6のいずれか一項に記載の編織布。
8. 2つの層(2、3)が、特別な両面織りによって、特別な両面編みによって、あるいは特別な両面たて編みによって、互いに結合されることを特徴とする上記1〜7のいずれか一項に記載の編織布。
9. 層(2、3)が、50g/m2〜450g/m2の範囲の平方メートル重量を有し、個々の層の平方メートル重量が同一または異なり得ることを特徴とする上記1〜8のいずれか一項に記載の編織布。
10. 層(3)が、外側(4)、すなわち皮膚の反対側に面する側面(4)に配置されると共に、1.3デシテックス未満の個々の繊度を有することを特徴とする上記1〜9のいずれか一項に記載の編織布。
11. たて糸がマルチフィラメントアラミド糸またはマルチフィラメントアラミド撚糸またはアラミドフィラメント糸を含んでなり、よこ糸が、マルチフィラメントアラミド糸またはマルチフィラメントアラミド撚糸またはアラミドフィラメント糸を交互に含んでなることを特徴とする上記1に記載の編織布。
12. よこ糸中に存在するマルチフィラメントアラミド糸またはマルチフィラメントアラミド撚糸またはアラミドフィラメント糸が、たて糸を形成する2つの交互に配置された異なるマルチフィラメント糸またはマルチフィラメント撚糸またはアラミドフィラメント糸のうちの1つと類似または同一であることを特徴とする上記1または11に記載の編織布。
13. アラミド糸が、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミド繊維、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド繊維、またはポリ−m−フェニレンイソフタルアミドおよびポリ−p−フェニレンテレフタルアミド繊維の混合物よりなる群から選択される繊維を含有することを特徴とする上記1または12に記載の編織布。
14. 内側層と、場合によりポリエステルまたはポリアミドまたはアラミドマイクロファイバ布で製造された中間層と、外側層とを有する、少なくとも1つの2層織物複合体からなる構造であって、上記1〜13のいずれか一項に記載の多層通気性編織布が前記内側層を形成する構造を特徴とする衣類品。
15. 熱、炎または電気アークの影響に対する防護のための、高温耐性繊維で製造された織物被覆層を有する作業用衣類品であって、
内側層と、場合によりポリエステルまたはポリアミドまたはアラミドマイクロファイバ布で製造された中間層と、高温耐性繊維で製造された織物材料からなる外側層とを有する、少なくとも2層織物複合体からなる構造であって、前記内側層が上記1〜13のいずれか一項に記載の多層通気性編織布を含有する構造を特徴とする作業用衣類品。
16. 耐火性ジャケットまたは耐火性ズボンであることを特徴とする上記15に記載の作業用衣類品。

Claims (16)

  1. 容易な水分輸送により着用の快適性が高められた衣類品のための多層通気性編織布(1)であって、
    前記編織布(1)が、ドットまたはラインによって、あるいは表面全体にわたって互いに結合された少なくとも2つの別個の層(2、3)を含んでなり、そのたて糸およびよこ糸が、アラミド糸またはアラミド撚糸またはアラミドフィラメント糸またはポリベンゾイミダゾールおよびアラミド繊維を含有するブレンド繊維から製造される糸からなり、前記層(2、3)が、個々の繊維の細かさの程度が異なることにより布(1)の厚さ(7)にわたって繊度勾配をもたらし、前記層(3)の本質的に皮膚に面する側面(6)がより粗い個々の繊度を有し、皮膚の反対側に面する側面(4)の層がより微細な個々の繊度を有することを特徴とする多層通気性編織布。
  2. 層(2)が、織物、編物またはたて編物であることを特徴とする請求項1に記載の編織布。
  3. 第2の層(3)が、織物、編物またはたて編物であることを特徴とする請求項1に記載の編織布。
  4. 層(2、3)の全てが、少なくとも2つの異なる個々の繊維の繊度を示す構造を有することを特徴とする請求項1、2または3に記載の編織布。
  5. 互いに結合された2つの層を有する二重構成であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の編織布。
  6. 層(2)および層(3)は皮膚に面する側面(6)において可視的であるが、表面の割合が変化できることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の編織布。
  7. 皮膚に面する側面(6)の再乾燥時間が、極めて細かい繊維と衣類品の大きい表面積との組合せによって、最適に短縮されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の編織布。
  8. 2つの層(2、3)が、特別な両面織りによって、特別な両面編みによって、あるいは特別な両面たて編みによって、互いに結合されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の編織布。
  9. 層(2、3)が、50g/m〜450g/mの範囲の平方メートル重量を有し、個々の層の平方メートル重量が同一または異なり得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の編織布。
  10. 層(3)が、外側(4)、すなわち皮膚の反対側に面する側面(4)に配置されると共に、1.3デシテックス未満の個々の繊度を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の編織布。
  11. たて糸がマルチフィラメントアラミド糸またはマルチフィラメントアラミド撚糸またはアラミドフィラメント糸を含んでなり、よこ糸が、マルチフィラメントアラミド糸またはマルチフィラメントアラミド撚糸またはアラミドフィラメント糸を交互に含んでなることを特徴とする請求項1に記載の編織布。
  12. よこ糸中に存在するマルチフィラメントアラミド糸またはマルチフィラメントアラミド撚糸またはアラミドフィラメント糸が、たて糸を形成する2つの交互に配置された異なるマルチフィラメント糸またはマルチフィラメント撚糸またはアラミドフィラメント糸のうちの1つと類似または同一であることを特徴とする請求項1または11に記載の編織布。
  13. アラミド糸が、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミド繊維、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド繊維、またはポリ−m−フェニレンイソフタルアミドおよびポリ−p−フェニレンテレフタルアミド繊維の混合物よりなる群から選択される繊維を含有することを特徴とする請求項1または12および13のいずれか一項に記載の編織布。
  14. 内側層と、場合によりポリエステルまたはポリアミドまたはアラミドマイクロファイバ布で製造された中間層と、外側層とを有する、少なくとも1つの2層織物複合体からなる構造であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載の多層通気性編織布が前記内側層を形成する構造を特徴とする衣類品。
  15. 熱、炎または電気アークの影響に対する防護のための、高温耐性繊維で製造された織物被覆層を有する作業用衣類品であって、
    内側層と、場合によりポリエステルまたはポリアミドまたはアラミドマイクロファイバ布で製造された中間層と、高温耐性繊維で製造された織物材料からなる外側層とを有する、少なくとも2層織物複合体からなる構造であって、前記内側層が請求項1〜13のいずれか一項に記載の多層通気性編織布を含有する構造を特徴とする作業用衣類品。
  16. 耐火性ジャケットまたは耐火性ズボンであることを特徴とする請求項15に記載の作業用衣類品。
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