JP2007535341A - 注入カニューレおよびシャンデリア照明器を有する顕微手術チューブ - Google Patents

注入カニューレおよびシャンデリア照明器を有する顕微手術チューブ Download PDF

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Abstract

ある長さの柔軟なチューブが反対どうしの近位端と遠位端とを有し、近位端は手術用光源または手術用流体源に接続されるように構成され、遠位端は眼科手術器具に取り付けられるように構成される。チューブは、チューブの全長に沿って延びる内孔を有する。ある長さのワイヤまたは中空パイプが、チューブの全長に沿ってチューブに固定される。ワイヤまたはパイプは柔軟であり、曲線形状にチューブを保持する。

Description

本特許出願は、2004年9月14日に出願された現在係属中の出願番号第10/940,401号の一部継続であって、2004年3月5日に出願された仮出願番号第60/550,671号ならびに2004年3月5日に出願された第60/550,794号の優先権を主張する。
本発明は、主として眼科手術器具用に使用することを意図する、ある長さを有する柔軟なチューブに関する。さらに詳細には、本発明は反対どうしの近位端と遠位端とを有する、ある長さのチューブに関し、近位端は手術用光源または手術用流体源に接続されるように構成され、遠位端は眼科手術器具に取り付けられるように構成される。チューブはチューブの全長に沿って延びる内孔を有する。ある長さのワイヤまたは細いパイプがチューブの全長に沿ってチューブに固定される。ワイヤまたはパイプは柔軟であり、ワイヤまたはパイプを曲げることにより、曲線形状にチューブを保持する。
チューブの別の実施形態においては、ある長さのワイヤまたはパイプが、チューブの内孔の内側面に固定されるか、または内孔の内側面とチューブの外側面との間のチューブの側壁内に収納される。本発明の両方の実施形態はさらに、チューブ上に手動操作できるクリップおよび/または移動可能なサポートを含むことができる。
多くの眼科手術処置においては、眼の内部を照射するために光源を設け、また眼の内部への吸引、液注入のいずれか、あるいは両方を可能にする、追加の手術器具を設ける必要がある。上記に加えて、多くの場合、外科医が操作する眼科手術器具を受け入れる分離切開部を眼に設ける必要がある。眼に固定されるこれら手術器具のそれぞれは一般に、器具から延びる、ある長さのチューブを有する。例えば、眼の内部に供給される光は一般に、1つ以上の光ファイバを含む、ある長さのチューブにより伝播される。チューブの遠位端は眼の内部に延びる光ファイバの遠位端を用いて眼に固定される。チューブの近位端は光源に接続される。眼の内部の吸引および/または注入は一般に、遠位端を眼に固定され、反対にある近位端を吸引源および/または注入源に接続された、ある長さのチューブにより実現される。多くの場合、外科医により用いられる手術器具はさらに、器具から延びる、ある長さのチューブを有する。例えば、顕微手術レーザプローブは、レーザ光を器具に導く光ファイバの全長を収納する、ある長さのチューブを有する。
なお、眼の手術部位の小領域から延びる複数の長さのチューブは、外科医が手術部位にアクセスするのを難しくし、手術の実施において外科医に複雑性と精神的ストレスを加えることが分かる。手術部位へ延び、かつ外科医が手術部位に容易にアクセスする、複数の長さのチューブを組み込みできる顕微手術器具に関するあらゆる修正形態は、眼科手術の分野に大きく貢献するであろう。
本発明は、眼科手術部位へ延びる、1つ以上の長さのチューブの位置合わせを制御し、それにより、外科医の手術部位へのアクセスを容易にする方法を探索する。
基本的には、本発明は様々な異なる顕微手術器具で使用できる、ある長さの柔軟な眼科手術用チューブを提供する。例えば、本発明の柔軟なチューブは、本発明のチューブを使用できる手術器具の2、3の例の名前だけを挙げると、顕微手術レーザプローブ、照明器、ならびに吸引/注入カニューレにおいて使用できる。
柔軟な眼科手術チューブは、チューブの反対どうしの近位端と遠位端との間に延びる、任意の所望の長さで実現される。チューブの遠位端は、例えば上述のタイプのような手術器具に取り付けられるように構成される。チューブの近位端は、このチューブ近位端を照明源、吸引源および/または液注入源に接続するコネクタに取り付けられるように構成される。チューブは、チューブの全長に沿って延びる中空内孔を有する。チューブが、照明源と手術部位に光を供給する手術器具と共に使用される場合、内孔はある長さの光ファイバを収納する寸法とされる。ある長さの光ファイバに加えて、あるいはある長さの光ファイバの代わりに、チューブの内孔はさらに、吸引および/または注入液を発生源と手術部位との間に導入する。チューブは全長の大部分、特に手術器具に近いチューブ部分の長さに沿って柔軟性がある。これにより、外科医はチューブ全長の大部分を容易に操作できる。
本発明の手術チューブは、ある長さのワイヤまたは細長いパイプがチューブの全長に沿ってチューブに固定される点で、従来技術のチューブと異なる。ワイヤおよびパイプは曲線形状に曲げることができ、この場合ワイヤまたはパイプはワイヤの曲線形状にチューブを保持する。これによりチューブ全長の手術部位に近い部分を曲げることができ、これによりその部分を手術部位を基準にして、ある長さのチューブが手術部位への容易なアクセスを妨害しない位置に移動できる。さらに、パイプの中空内孔を利用して、ある長さの光ファイバを収納するか、あるいは流体を手術部位に導入、または手術部位から抽出できる。このようにして、本発明の柔軟な眼科手術チューブは外科医の手術部位へのアクセスを容易にする。
本発明の柔軟な眼科手術チューブの追加の特徴は、本発明の以下の詳細な説明および以下の図面によって記述される。
図1は、本発明の柔軟な眼科手術チューブを使用する、顕微手術器具、照明器の一実施形態を示す。本発明の装置および方法が顕微手術照明器12を参照して説明されるが、本発明の装置および方法は、別のタイプの手術器具における用途にも同様に優れた適合を示すことは理解されるべきであり、上記別のタイプの手術器具は、内孔を通って延びるある長さの光ファイバを収納して保護する内孔を有し、および/または手術器具を、吸引源および/または注入液源、ならびに別のタイプの手術器具に連通する内孔を有する、ある長さのチューブを含む。したがって、特定のタイプの手術器具において使用する本発明の柔軟な眼科手術チューブの説明は、単に例示を意図するものであり、特定のどのタイプの器具における本発明のチューブの用途をも限定すると解釈されるべきではない。
図1に示されるとおり、顕微手術器具12は基本的に、照明光を放射する器具先端14と、器具12を通って延びる、ある長さの光ファイバ16と、光ファイバ16の一部を囲んで保護する、ある長さのファイバチューブ18と、ある長さの流体移送チューブ22と、本発明の柔軟な眼科手術チューブ24とから構成される。先に説明したとおり、本発明の柔軟なチューブ24は様々な異なるタイプの手術器具において使用できるため、図1および図3に示される顕微手術照明器12の構成部品は、詳細には説明されない。
照明器先端14は、所望の手術部位における眼の表面に固定される、曲線状ベースプレートまたは柄(hilt)28を有する。支持プレートの一部28’は光ファイバ16から外側に非対称に突き出る。プレートの突出部分28’は外科医によりアクセスでき、プレート28を手術部位に取り付けるのに使用される。ベースプレート28は先端14の中心軸から半径方向外側に突き出る。ベースプレート28は凹状表面30を有し、この表面30は、眼に対して先端14の方向を合わせて眼の表面に係合するように位置合わせされる。表面30は眼の壁面半径に一致する形状とされる。プレート28はさらに、眼に対して先端14を安定に保つ。
チューブ状カニューレ32が、ベースプレート28の凹状表面30から短い距離だけ突き出る。図示された実施形態では、カニューレ32は斜めに切断された先端を有する20ゲージニードルとして形成され、眼の切開部を通してカニューレを挿入するのを容易にしている。
中空カラー34がベースプレート28の反対側の凸状表面から突き出ている。カラー34はこのカラーを覆って延び、ベースプレート28に当接するチューブによってチューブ24に固定される。チューブ内孔は、カニューレ32およびカラー34に整列された内孔と連通する。カニューレ32およびカラー34の内孔は光ファイバ16の遠位端部分36を収納する。
光ファイバ16はその遠位端部分36から、本発明の柔軟な眼科手術用チューブ24と、Yコネクタ42と、光ファイバチューブ(optic tubing)18とを通り、光源コネクタ44に収納される光ファイバの近位端部分まで延びる。図1に示される特定の光源コネクタ44は単に、本発明の手術器具で使用される光源コネクタの一例であるにすぎない。光ファイバの遠位端には円錐形先端38が形成されている。先端38の円錐形状は手術部全体に光を散乱する。他の同等タイプの散乱方法を使用することも可能であって、例えば、ファイバの遠位端にレンズまたは球面ガラスマイクロビーズを備えることもできる。図3で明らかなとおり、光ファイバの遠位端部分36は、カニューレ32およびカラー34の内部に、カニューレ32およびカラー34の内側面がファイバの外側面から半径方向外側に間隔を空けるようにして固定される。これにより、光ファイバ遠位端部分36まわりにカニューレ32およびカラー34を通過する流体流路を形成する。この結果、流体がチューブ22および手術器具先端14を通過でき、流体は光ファイバ先端38の領域内に放出される。図示された実施形態においては、単一のある長さの光ファイバ16が示されている。本発明の別の実施形態においては、単一のある長さの光ファイバは、結束して配置される複数の長さの光ファイバに置き換えできる。
手動操作できるクリップ46が光ファイバチューブ18に取り付けられている。クリップ46は、光ファイバチューブ18まわりに装着されるスリーブ48を含む。スリーブ48は、光ファイバチューブ18の外側面を覆ってスライドできる寸法とされる。クリップ46は、光ファイバチューブ18および手術器具12を別個の物体に着脱可能に固定して、器具を支持するように操作できる。従来と同様に、光ファイバ16は光源に固定される光源コネクタ44によって、手術器具12を通して光ファイバの遠位端部分36に光を伝播し、その部分で光が手術部位上に放射される。
流体チューブ22がYコネクタ42に接続された遠位端から、流体源コネクタ52に接続された近位端まで延びる。図1に示される流体源コネクタ52は単に、本発明の手術器具12で使用できる流体源コネクタの一例であるにすぎない。従来と同様に、流体源コネクタ52は、流体源、空気圧力、吸引または液に接続され、ある長さの流体チューブ22と、Yコネクタ42の内部と、柔軟なチューブ24および器具先端14とを通して、流体を移送する。
本発明の柔軟な眼科手術チューブ24は、反対どうしの近位端56と遠位端58とを備える、ある長さを有する。柔軟なチューブ24の全長は、チューブが使用される特定の手術処置に対して器具12が最適適合するように選択できる。チューブ24はチューブの全長を通して延びる内孔62を有する。内孔62はチューブの円筒形内側面64により画定される。チューブはさらに、反対側にほぼ円筒形の外側面66を有する。好ましくは、チューブ24はシリコンなどの柔軟な材料で形成される。好ましい実施形態においては、材料はチューブ24の全長に沿って、およびチューブの内側面64と外側面66との間で不変である。別の実施形態においては、材料の別の層を加えて眼科手術チューブを強化するか、またはチューブの特性を変更できる。しかし、チューブのこれら変形形態はチューブの曲げ能力を損なうことなく、説明される曲線形状を保持するであろう。
本発明の柔軟な眼科手術チューブ24は、チューブに固定されるある長さのワイヤ72を備える点で、従来技術のチューブと異なる。ある長さのワイヤ72は、チューブの近位端56に位置するワイヤの近位端74と、チューブの遠位端58に位置するワイヤの遠位端76との間で、チューブに沿って延びる。好ましい実施形態においては、ワイヤ72は一本の銅より線であるが、別の種類の材料を使用することもできる。一本の銅より線72は、外科医がワイヤを任意の所望の形状に曲げることを容易にするため、好ましい。同様の実施形態においては、一本のワイヤ72の代わりに複数ワイヤおよび編組ワイヤを使用できる。ワイヤ72の各実施形態においては、ワイヤは外科医により曲げることができ、その曲線形状を維持する。図1、図2、および図3に見られるとおり、ワイヤ72は全体を、チューブ内孔62の片側のチューブ24の側壁内に収納される。図2に示されるとおり、ワイヤ72は、チューブの内側面64とチューブの外側面66との間のチューブ側壁の材料内に封入される。ワイヤ72の寸法およびワイヤの材料は、ワイヤを任意の所望の形状に曲げ、かつその曲線形状を維持できるように選択される。さらに、ワイヤ72は、曲線形状に曲げられると、柔軟な眼科手術チューブ24およびある長さの光ファイバ16をワイヤの曲線形状に保持することも必要とされる。
上述の顕微手術器具12の構造では、柔軟な眼科手術チューブ24は外科医により任意の所望の形状に曲げられ、その形状を維持できることが分かる。これにより、外科医はある長さのチューブ24を複数の所望形状のいずれかおよび/または位置に形成および位置合わせして、妨害されることなく手術部位にアクセスできる。
図4、図5、および図6は顕微手術器具82の別の実施形態を示す。図の手術器具82は別のタイプの顕微手術照明器である。しかしながら、先の説明のとおり、本発明の柔軟な眼科手術チューブは別のタイプの手術器具において使用できる。手術器具の基本構造は公知であるため、詳細には説明しない。手術器具82は基本的に、器具先端84と、ある長さの光ファイバ86と、一部が本発明の柔軟な眼科手術チューブ92である、ある長さの手術チューブ88とで構成される。
器具先端84は、上述の実施形態と同様に、眼の表面の所望の手術部位に取り付けるように構成された曲線状ベースプレート94を有する。円筒形カラー96がベースプレート94の片側から突き出ている。中空の内孔がカラー96およびベースプレート94の両方を通って延び、光ファイバ86の遠位端部分98を収納している。光ファイバ遠位端部分98の別の実施形態では、遠位端に近接する光ファイバの部分は小さな隆起部分100を備える。この隆起部分100は光ファイバの周囲全体から外側方向に突き出るか、あるいは光ファイバ周囲の一部分または複数部分から外側方向に突き出ていてもよい。隆起部分100は光ファイバ遠位端98に設けられ、眼の切開部から光ファイバ端部を取り外すことに逆らい、かつ光ファイバ遠位端を切開部内に固定する機能を有する、妨害機能を提供する。
ある長さのチューブ88が、器具先端カラー96からチューブの反対端にある光源コネクタ102まで延びる。上述のとおり、光源コネクタ102は、手術器具82が装着できる唯一のタイプのコネクタである。
上述の実施形態におけるのと同様に、手術器具82はさらに、チューブ88の全長の一部に沿って移動するための、スリーブ106に取り付けられた手動操作されるクリップ104を備える。
さらに、スライド移動するために、V型スタビライザまたは二脚サポート108がチューブ88の外側に取り付けられる。このサポートはチューブ88の外側に取り付けられた円筒形スリーブ109を含む。スリーブ109はチューブを覆ってスライドする寸法とされ、スリーブを器具上に調整して位置合わせできる。スリーブ109はチューブ88の外側面に摩擦係合して結合することにより、器具の全長に沿って調整された位置に保持される。サポートはスリーブ109から外側方向に突き出る一対の曲げられる脚110を有する。一対の脚110はV型に曲げられる一体部品であり、スリーブ109上に取り付けられる。脚110は器具チューブ88から前方に突き出ており、脚110が眼のまわりの患者の顔面に一致するように任意の所望の形状に曲げられ、手術テープまたは他の同等手段により患者の顔面に取り付けできる。サポート108を患者の顔面に固定することにより、患者の眼に対して光ファイバの遠位端98を安定させる。
上述の実施形態におけるのと同様に、ある長さのチューブ88はチューブの円筒形内側面114により画定される内孔112を有する。内孔112はチューブ全長を通って延び、光ファイバ86を囲んで保護する。チューブの側壁は、チューブの円筒形内側面114とチューブの円筒形外側面116との間に画定される。
チューブの柔軟部分96はチューブのその部分に収納される、ある長さのワイヤ122により画定される。ある長さのワイヤ122は、ワイヤの近位端124から反対にあるワイヤの遠位端126に延びる、単一のより線である。ワイヤの近位端74はチューブの柔軟部分の近位端128を画定し、ワイヤの遠位端76はチューブの柔軟部分の遠位端132を画定する。柔軟なチューブのこの実施形態は、ワイヤ72の中間部分がチューブ92に固定されず、チューブ内孔112内を自由に動く点で、上述の実施形態と異なる。ワイヤ122の全長はチューブ内孔112を通って延び、ワイヤ近位端124および遠位端126のみが、接着剤または他の同等手段によってチューブ内側面114に固定される。チューブ92の柔軟部分内に固定される、ある長さのワイヤ122により、そのチューブ部分は外科医により任意の所望の形状に曲げて位置合わせでき、外科医は妨害されることなく手術部位にアクセスできる。
図7は、図1から図3に示される顕微手術器具の別の実施形態である。図7に示される器具の多くの構造形態は、図1から図3に示される手術器具の形態と同一であり、図1から図3におけるこれらの構造形態を識別するのに用いられる同一参照符号は図7においても使用され、図7の参照符号はプライム符号(’)を付されている。
図7に示される顕微手術器具の別の実施形態は、同一の器具先端14’を使用する。光ファイバ16’が器具を通って延び、光ファイバの遠位端部分36’は器具先端14’内にある。カニューレ32’が先端ベースプレート28’の片側から突き出ており、カラー34’が反対側から突き出ている。光ファイバ遠位端36’は、先端カニューレ32’を通って延びる。
図7に示される手術器具は、図1から図3の手術器具に比べて、上述の実施形態の柔軟なワイヤがある長さの柔軟なパイプ142に置き換わっている点で、基本的に異なる。柔軟なパイプ142は、パイプの近位端146と遠位端148との間のパイプ全長を通って延びる中空内孔144を有する。上述の実施形態の柔軟なワイヤと異なり、パイプ142はチューブの内孔62’内に収納され、チューブ24’自体の材料内に収納されない。さらに、ある長さのパイプ142が器具の全長にわたって延び、パイプ近位端146は、光源コネクタ44または流体源コネクタ52のいずれかの近くに突き出ている。これによりパイプの近位端146を別個の吸引源またはバキューム源に接続し、パイプの内孔144を通して吸引またはバキュームを提供できる。光ファイバがパイプ142の内孔144を通されている場合、パイプの近位端146は光源に接続される。パイプの遠位端148は先端カニューレ32’の遠位端に近接して位置決めされ、その位置で吸引またはバキュームを手術部位近くに供給できる。本発明の上述の実施形態と同様に、柔軟なパイプ142により器具の全長を任意の所望の位置または形状に曲げることができ、その曲がった形状を維持できる。
図7の実施形態と同様に、図8に示される器具の多くの構造形態は図4から図6に示される手術器具の形態と同一である。図1から図3の器具の構造形態を識別するのに用いられる同一参照符号は、図8の器具の構造形態を識別するのにも使用され、図8の参照符号はプライム符号(’)を付されている。
図8に示される顕微手術器具の別の実施形態は、同一の器具先端84’を使用する。光ファイバ86’が器具を通って延び、光ファイバの遠位端部分98’は器具先端84’内にある。光ファイバ遠位端部分98’は、先端ベースプレート94’から外側方向に突き出ている。先端カラー96’はベースプレート94’の反対端から突き出て、眼科手術チューブ92’の遠位端に当接している。
図8の手術器具は、図4から図6に示される手術器具に比べて、上述の実施形態の柔軟なワイヤが、図7の実施形態におけるのと同様に、ある長さの柔軟なパイプ152に置き換わっている点で、基本的に異なる。柔軟なパイプ152は、パイプの近位端156と遠位端158との間のパイプ全長を通って延びる中空内孔154を有する。ある長さのパイプ152はある長さのチューブ92’の内孔112’に収納される。図7の実施形態と同様に、ある長さのパイプ152が器具チューブの全長にわたり延び、パイプ近位端156は、光源コネクタ44または流体源コネクタ52のいずれかの近くに突き出ている。これによりパイプの近接端156を別個の吸引またはバキューム源に接続し、パイプの内孔154を通して吸引またはバキュームを供給できる。光ファイバがパイプ152の内孔154を通されている場合、パイプの近位端156は光源に接続される。パイプの遠位端158は先端ベースプレート94’の遠位端に近接して位置決めされ、その位置でパイプを通して供給される吸引またはバキュームを手術部位近くに実現できる。本発明の上述の実施形態と同様に、柔軟なパイプ152により器具の全長を任意の所望の位置または形状に曲げることができ、その曲がった形状を維持できる。
本発明のさらに別の実施形態においては、ある長さの柔軟なワイヤが、チューブ状の柔軟な外側ジャケット(図示せず)によって、ある長さの光ファイバチューブの外側面に保持される。ある長さのワイヤは、上述の実施形態と同様に光ファイバチューブの全長に沿って延び、ある長さの外側ジャケットもまた光ファイバチューブの全長に沿って延びる。好ましい実施形態においては、外側ジャケットは軟質シリコンで形成され、このシリコン材料がジャケットに所望の柔軟性を与え、柔軟なワイヤを光ファイバチューブの外側に固定して保持する。光ファイバチューブおよび柔軟なワイヤが曲げられると、外側ジャケットがチューブおよび光ファイバを曲がった形状で、ある長さのワイヤに近接して保持する。
本発明を特定の実施形態を参照して説明してきたが、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の多くの修正形態および変形形態を構成できることは理解されるべきである。
本発明の柔軟なチューブを使用する眼科手術器具の一例の平面図である。 図1の柔軟な眼科手術用チューブの断面図である。 図1のチューブの遠位端の拡大部分図である。 本発明の柔軟な眼科手術用チューブを使用する眼科手術器具の、別の実施形態の平面図である。 図4のチューブの遠位端の拡大部分図である。 図4の柔軟な眼科手術用チューブの断面図である。 図5の器具の別の実施形態の遠位端の拡大部分図である。 図6の器具の別の実施形態の遠位端の拡大部分図である。

Claims (20)

  1. 手術装置であって、
    反対どうしの近位端および遠位端とチューブ全長を通って延びる内孔とを備えた、ある長さを有する柔軟なチューブであって、内孔を囲む内側面および反対側の外側面を有する、柔軟なチューブと、
    チューブに固定され、チューブの全長に沿って延びるワイヤであって、ワイヤを曲線形状に曲げることにより、ワイヤがワイヤの曲線形状にチューブを保持できる、ワイヤと、
    チューブ近位端およびチューブ内孔に連通する光源コネクタと、
    光源コネクタに取り付けられ、チューブを通って延びる光ファイバであって、光ファイバを曲線形状に曲げることにより、ワイヤが曲線形状に光ファイバを保持できる、光ファイバと、
    を備える、手術装置。
  2. チューブの遠位端に取り付けられた手術器具をさらに備える、請求項1に記載の装置。
  3. チューブの内孔に連通する内孔を有する手術器具をさらに備える、請求項2に記載の装置。
  4. チューブの近位端およびチューブの内孔に連通する流体源コネクタをさらに備える、請求項2に記載の装置。
  5. チューブ内側面の内部のチューブ内孔を通って延びるワイヤをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  6. チューブ外側面の内部のチューブ全長を通って延びるワイヤをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  7. チューブ外側面とチューブ内側面との間のチューブ全長を通って延びるワイヤをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  8. 内孔をチューブ内側面で囲む側壁と側壁上の外側面とを有するチューブと、
    側壁内部のチューブ全長に沿って延びるワイヤと、
    をさらに備える、請求項1に記載の装置。
  9. チューブ全長に沿ってクリップの移動を調節するために、チューブに取り付けられたクリップをさらに備える装置であって、クリップはチューブを別個の物体に着脱可能に固定するように手動操作可能である、請求項1に記載の装置。
  10. チューブ全長に沿ってスタビライザの移動を調節するために、チューブに取り付けられたスタビライザをさらに備える装置であって、スタビライザは、チューブから突き出た一対の曲げることができる脚を有し、チューブを保持するために別個の物体に固定できる、請求項1に記載の装置。
  11. 手術装置であって、
    反対どうしの近位端および遠位端とチューブ全長を通って延びる内孔とを備える、ある長さを有する柔軟なチューブと、
    反対どうしの近位端および遠位端を備え、チューブ内孔を通って延びる、ある長さを有する光ファイバであって、チューブ内孔が、チューブ内孔内を光ファイバ全長の少なくとも一部に沿って延びる流体流路を形成している、光ファイバと、
    チューブ遠位端に取り付けられた支持プレートであって、支持プレートが眼の外側面に接触して置かれるように構成された表面を有することにより、光ファイバ遠位端を眼の内部に位置合わせし、チューブ内孔と眼の内部を連通させる、支持プレートと、
    を備える、手術装置。
  12. 眼の外側面と相補的な凹形状面である支持プレート表面をさらに備える、請求項11に記載の装置。
  13. 支持プレート表面から突き出る光ファイバ遠位端をさらに備える、請求項11に記載の装置。
  14. 光散乱先端を有する光ファイバ遠位端をさらに備える、請求項13に記載の装置。
  15. 光ファイバから外側に突き出る隆起部分を有する光ファイバ遠位端をさらに備える、請求項13に記載の装置。
  16. チューブ全長に沿ってサポートを移動するために、チューブに取り付けられたサポートをさらに備える装置であって、サポートは一対の曲げることができる脚を有する、請求項11に記載の装置。
  17. 支持プレート表面から突き出るチューブ状のニードルをさらに備える装置であって、ニードルが、チューブ内孔と連通する内孔を有し、光ファイバ遠位端がニードルの孔を通って延びる、請求項11に記載の装置。
  18. Y型コネクタにより一体に接続される3つの部分を有する柔軟なチューブをさらに備える、請求項11に記載の装置。
  19. 流体源に接続されるように構成された第1チューブ部分と、光源に接続されるように構成された第2チューブ部分と、Y型コネクタにより第1および第2チューブ部分に接続されるように構成された第3チューブ部分とをさらに備える装置であって、曲線形状に動かされ、その曲線形状を維持するように構成された、請求項18に記載の装置。
  20. 光ファイバ遠位端から外側に非対称に突き出る一部分を有する支持プレートをさらに備える装置であって、これにより、支持プレートの一部分が、別個の取付手段により支持プレートの一部分を眼に取り付けるためにアクセスできる、請求項11に記載の装置。
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