JP2007528849A - 増殖性疾患の治療のためのSrcキナーゼ阻害剤および化学療法剤の併用 - Google Patents

増殖性疾患の治療のためのSrcキナーゼ阻害剤および化学療法剤の併用 Download PDF

Info

Publication number
JP2007528849A
JP2007528849A JP2006518903A JP2006518903A JP2007528849A JP 2007528849 A JP2007528849 A JP 2007528849A JP 2006518903 A JP2006518903 A JP 2006518903A JP 2006518903 A JP2006518903 A JP 2006518903A JP 2007528849 A JP2007528849 A JP 2007528849A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
alkyl
substituted
hydrogen
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006518903A
Other languages
English (en)
Inventor
リー・フランシス・ワイ・エフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bristol Myers Squibb Co
Original Assignee
Bristol Myers Squibb Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bristol Myers Squibb Co filed Critical Bristol Myers Squibb Co
Publication of JP2007528849A publication Critical patent/JP2007528849A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/41Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with two or more ring hetero atoms, at least one of which being nitrogen, e.g. tetrazole
    • A61K31/425Thiazoles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/41Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with two or more ring hetero atoms, at least one of which being nitrogen, e.g. tetrazole
    • A61K31/425Thiazoles
    • A61K31/4261,3-Thiazoles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/41Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with two or more ring hetero atoms, at least one of which being nitrogen, e.g. tetrazole
    • A61K31/425Thiazoles
    • A61K31/427Thiazoles not condensed and containing further heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

開示される組成物および方法は、増殖性障害における治療および予防に有用である。

Description

本発明は、腫瘍学および改良された化学療法の分野に関する。
(背景技術)
本明細書で引用される各論文および発行された特許文献の開示は、参照によってその全体を引用する。
国立癌研究所は、合衆国だけで3人に1人が人生の間に癌にかかるということを推測した。さらに、癌にかかる約50%〜60%の人が、該疾患で最終的に死亡する。本疾患の広範囲の発生は、悪性腫瘍の治療のための改良された抗癌療法が必要であることを物語っている。
多種多様な癌が現在観察されるため、体内で癌を破壊するための多数の抗癌剤が、開発されてきている。これらの化合物は、正常で健康な細胞が影響を受けないようにしながら、悪性細胞を破壊、または成長を阻害する別の方法で、癌患者に投与される。抗癌剤は、それらの作用機構に基づいて分類されている。
一つのタイプの化学療法剤は、金属配位錯体と呼ばれる。このタイプの化学療法は、主に細胞核内で、DNAのストランド間の交差結合を形成し、それ故、細胞複製を防止すると考えられる。結果として、腫瘍成長は、初期に抑制され、次いで好転する。別のタイプの化学療法剤は、アルキル化剤と呼ばれる。これらの化合物は、外部の組成物または分子を、癌細胞を分裂する該DNAに挿入することによって機能する。これらの外部成分の結果として、癌細胞における通常の機能を混乱させ、増殖が妨げられる。別のタイプの化学療法剤は、抗腫瘍剤である。このタイプの薬剤は、癌細胞における成長および拡大を防止し、殺傷し、または遮断する。さらに他のタイプの抗癌剤は、非ステロイド性アロマターゼ阻害剤、二機能性のアルキル化剤等を含む。
本発明は、ある従来の化学療法剤と併用するとき、相乗的に作用するSrcキナーゼ阻害剤を対象にする。
(発明の概要)
本発明は、(1)少なくとも一つの抗増殖性剤および/または一つの抗増殖性細胞毒性薬および(2)式I:
Figure 2007528849
[式中、Q、Z、N、X1およびX2、R1、R2、R3、R4、R5は、以下に定義されるか、またはその医薬的に許容される塩または水和物である]
の化合物の治療上の相乗的に有効な量をその必要とする哺乳類に投与することからなる、癌を含む増殖性疾患の相乗的な治療方法を提供する。
式Iの化合物は、’N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボキサミドおよびその医薬的に許容される塩で代表される。
本発明の方法において、使用するための適当な抗増殖性剤は、これに限らないが、アルキル化剤(これに限らないが、ナイトロジェンマスタード、エチレンイミン誘導体、アルキルスルホネート、ニトロソウレアおよびトリアゼンを含む):ウラシルマスタード、クロルメチン、シクロホスファミド(サイトキサン(登録商標))、イフォスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレン−メラミン、トリエチレンチオホスホラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、およびテモゾロミド;代謝拮抗剤(これに限らないが、葉酸アンタゴニスト、ピリミジンアナログ、プリンアナログおよびアデノシンデアミナーゼ阻害剤を含む)、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、フルダラビンホスホネート、ペントスタチン、およびゲムシタビン;天然物およびそれらの誘導体(例えば、ビンカアルカロイド、抗癌抗生物質、酵素、リンホカイン、およびエピポドフィロトキシン):ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、Ara−C、パクリタキセル(パクリタキセルは、タキソール(登録商標)として、市販品として入手可能である)、ミトラマイシン、デオキシホルマイシン、マイトマイシン−C、L−アスパラギナーゼ、インターフェロン(とりわけ、IFN−α)、エトポシド、およびテニポシド;ナベルべン、CPT−11、アナストラゾール、レトラゾール、カペシタビン、レロキサフィン、シクロホスファミド、イフォスアミド、およびドロロキサフィンおよび放射線治療を含む。
さらに本発明は、少なくとも一つの抗増殖性剤、および式Iの化合物、ならびに医薬的に許容される担体からなる癌の相乗的な治療のための医薬組成物を提供する。
本発明における別の態様として、該抗増殖性剤は、式Iの化合物の投与と同時またはその前後で投与される。
(発明の詳細な説明)
本発明によれば、増殖性疾患の治療および予防のために、少なくとも一つの追加の抗腫瘍性剤を相乗的に併用して、Srcキナーゼ阻害剤を計画的に投与するための方法を提供する。
従って、本発明の一態様として、本発明の化学療法は、式IのSrcキナーゼ阻害剤と他の抗癌剤と組み合わせて用いる投与を含む。本明細書で開示される該Srcキナーゼ阻害剤は、少なくとも一つの他の抗癌剤と併用で使用されるとき、より優れた細胞毒性活性を示す。
本発明は、治療に使用するための新規な相乗作用のある組合せを提供する。
本発明は、腫瘍疾患の治療のための医薬品製造における新規な相乗的な併用を提供する。
本発明は、腫瘍疾患の治療のための新規な相乗作用のある組合せを提供する。
本発明の方法において、使用するためのSrcキナーゼ阻害剤は、式I:
Figure 2007528849
[式中、
Qは、チアゾールであり;
Zは、一重結合であり;
1およびX2は、一緒に=Oを形成し;
1は、
(1)水素またはR6
その中で、R6は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロ、またはヘテロシクロアルキルであり、それら各基は、Z1、Z2および1もしくはそれ以上の基Z3で置換されないかまたは置換され;
(2)−OHまたは−OR6
(3)−SHまたは−SR6
(4)−C(O)2H、−C(O)q6、または−O−C(O)q6
その中で、qは1または2であり;
(5)−SO3Hまたは−S(O)q6
(6)ハロ;
(7)シアノ;
(8)ニトロ;
(9)−Z4−NR78
(10)−Z4−N(R9)−Z5−NR1011
(11)−Z4−N(R12)−Z5−R6;または
(12)−P(O)(OR62であり;
2は、水素、R6、−Z4−R6、または−Z13−NR78であり;
3は、−Z4−R6であり、その中で、Z4は一重結合であって、R6はZ1、Z2および1もしくはそれ以上の基Z3で置換されないかまたは置換されるヘテロアリールであり;
4およびR5は、各々独立して、
(1)水素またはR6
(2)−Z4−N(R9)−Z5−NR1011;または
(3)−N(R9)Z46であるか;あるいは
(4)それらが結合する窒素原子と一緒になって、Z1、Z2およびZ3で置換されないかまたは置換される飽和または不飽和の3員〜8員ヘテロ環を形成し、その中でヘテロ環は、Z1、Z2およびZ3で置換されないかまたは置換されるベンゼン環と適宜縮合していてもよく;
7、R8、R9、R10、R11およびR12は、
(1)各々独立して水素またはR6であるか;
(2)R7およびR8が共に、アルキレン、アルケニレンまたはヘテロアルキルであって、それらが結合する窒素原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成してもよく、その環は、Z1、Z2およびZ3で置換されないか置換され;または
(3)R9、R10およびR11のうちいずれか2つが共に、アルキレンまたはアルケニレンであって、それらが結合する窒素原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成してもよく、その環は、Z1、Z2およびZ3で置換されないか置換され;
13は、
(1)シアノ;
(2)ニトロ;
(3)−NH2
(4)−NHOアルキル;
(5)−OH;
(6)−NHOアリール;
(7)−NHCOOアルキル;
(8)−NHCOOアリール;
(9)−NHSO2アルキル;
(10)−NHSO2アリール;
(11)アリール;
(12)ヘテロアリール;
(13)−Oアルキル;または
(14)−Oアリールであり;
14は、
(1)−NO2
(2)−COOアルキル;または
(3)−COOアリールであり;
15は、
(1)水素;
(2)アルキル;
(3)アリール;
(4)アリールアルキル;または
(5)シクロアルキルであり;
1、Z2およびZ3は、各々独立して、
(1)水素またはZ6
その中でZ6は、
(i)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロ、またはヘテロシクロアルキルであるか;
(ii)1またはそれ以上の同一または異なった置換基(i)で、それ自体置換される置換基(i)であるか;または
(iii)Z1、Z2およびZ3の定義のうち、1またはそれ以上の下記の(2)〜(16)の置換基によって置換される置換基(i)または(ii)であり;
(2)−OHまたは−OZ6
(3)−SHまたは−SZ6
(4)−C(O)qH、−C(O)q6、または−O−C(O)q6
(5)−SO3H、−S(O)q6;またはS(O)qN(Z9)Z6
(6)ハロ;
(7)シアノ;
(8)ニトロ;
(9)−Z4−NZ78
(10)−Z4−N(Z9)−Z5−NZ78
(11)−Z4−N(Z10)−Z5−Z6
(12)−Z4−N(Z10)−Z5−H;
(13)オキソ;または
(14)−O−C(O)−Z6であるか;あるいは
(15)Z1、Z2、およびZ3のうちいずれか2つが共に、アルキレンまたはアルケニレンであって、それらが結合する原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成してもよく;または
(16)Z1、Z2、およびZ3のうちいずれか2つが共に、−O−(CH2r−O−(rは1〜5)であって、それらが結合する原子と一緒になって、4員〜8員環を形成してもよく、;
4およびZ5は各々独立して、
(1)一重結合;
(2)−Z11−S(O)q−Z12−;
(3)−Z11−C(O)−Z12−;
(4)−Z11−C(S)−Z12−;
(5)−Z11−O−Z12−;
(6)−Z11−S−Z12−;
(7)−Z11−O−C(O)−Z12−;または
(8)−Z11−C(O)−O−Z12−であり;
7、Z8、Z9およびZ10は、
(1)各々独立して水素またはZ6であるか;
(2)Z7およびZ8、またはZ6およびZ10が共に、アルキレンまたはアルケニレンであって、それらが結合する原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成してもよく、その環は、Z1、Z2およびZ3で置換されないか置換され;または
(3)Z7またはZ8が、Z9と一緒になって、アルキレンまたはアルケニレンであって、それらが結合する窒素原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成してもよく、その環は、Z1、Z2およびZ3で置換されないかまたは置換され;
11およびZ12は、各々独立して、
(1)一重結合;
(2)アルキレン;
(3)アルケニレン;または
(4)アルキニレンであり;および
13は、
(1)一重結合;
(2)−Z11−S(O)q−Z12−;
(3)−Z11−C(O)−Z12−;
(4)−Z11−C(S)−Z12−;
(5)−Z11−O−Z12−;
(6)−Z11−S−Z12−;
(7)−Z11−O−C(O)−Z12−;
(8)−Z11−C(O)−O−Z12−;
(9)−C(NR13)−;
(10)−C(CHR14)−;または
(11)−C(C(R142)−である]
で示される化合物である。但し、式(vii):
Figure 2007528849
[式中、
3eは、ハロゲンまたはアルキルで適宜置換されたピリジルまたはピリミジニルであり;
50およびR51は、各々独立して、水素、ハロゲンまたはアルキルであり;
52およびR53は、各々独立して、水素、ハロゲン、アルキルまたはハロアルキルであり;
54およびR56は、各々独立して、水素、ハロゲン、アルキル、ニトロまたはアミノであり;
55は、水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、またはアルコキシカルボニルであり;および
nは、0または1である]
の化合物は除かれる。
別の態様として、本発明は、R1が、水素、ハロ、アルキル、アリール、アルコキシ、アルコキシカルボニル、またはアリールオキシカルボニルである式Iの化合物を含む、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、R1が水素である式Iの化合物を含む、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、R2が水素である式Iの化合物を含む、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、R4が水素である式Iの化合物を含む、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、R5が、Z1、Z2および1もしくはそれ以上の基Z3で置換されるアリール基である式Iの化合物を含む、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、R1が水素またはアルキルであり、R2およびR4が独立して水素またはアルキルであって、R5がZ1、Z2および1もしくはそれ以上の基Z3で置換されないかまたは置換されるアリールである式Iの化合物を含む、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、R5が、非置換または1もしくはそれ以上のアルキルもしくはハロで独立して置換されるアリールである式Iの化合物を含む、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、R3が、Z1およびZ2で適宜置換され、少なくとも一つの基Z3(Z3はZ6である)で置換されたヘテロアリールである式Iの化合物を含む、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、Z6が1またはそれ以上のヒドロキシアルキルで適宜置換されたヘテロシクロである、式Iの該化合物を含む、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、相乗作用のある治療上の有効量の(1)少なくとも一つの抗増殖性剤および(2)式Iの化合物を含む、式Iの化合物の使用を対象とする。
別の態様として、本発明は、該抗増殖性剤が、アントラサイクリン薬、ビンカ薬、マイトマイシン、ブレオマイシン、細胞毒性ヌクレオシド、タキサン、エポチロン、ディスコデルモライド、プテリジン薬、ジインエン、アロマターゼ阻害剤およびポドフィロトキシンからなる群から選択される増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、該抗増殖性剤が、カルボプラチン、ドキソルビシン、およびCPT−11から選択される、増殖性疾患の治療方法を対象とする。
別の態様として、本発明は、少なくとも一つの抗増殖性剤および式Iの化合物、ならびに医薬的に許容される担体の相乗作用のある組合せを含む、癌の治療のための医薬組成物を対象とする。
別の態様として、本発明は、該抗増殖性剤が、微小管安定化剤、微小管分裂剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、エピドフィロトキシン、抗腫瘍性酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、プロカルバジン、ミトキサントロン、細胞周期の進行阻害剤、白金配位錯体、アントラサイクリン薬、ビンカ薬、CDK阻害剤、マイトマイシン、ブレオマイシン、細胞毒性ヌクレオシド、タキサン、エポチロン、ディスコデルモライド、プテリジン薬、ジインエン、アロマターゼ阻害剤およびポドフィロトキシンからなる群から選択される1またはそれ以上の薬剤である医薬組成物を対象とする。
本発明は、その精神または本質的な属性から離れることなく、他の具体的な様式において、具現化されてもよい。本発明は、本明細書に記載された本発明の別の態様のすべての組合せも含む。本発明のありとあらゆる態様が、本発明の付加的な態様を記載するために他のいずれかと併せて受け入れられてもよいと理解される。さらに、態様におけるいずれかの要素は、付加的な態様を記載するために該態様のいずれかから他の要素のありとあらゆる組み合わされることを意味する。
用語「アルク(alk)」または「アルキル」とは、1〜12個の炭素原子、または1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を意味する。表現「低級アルキル」は、1〜4個の炭素原子のアルキル基を意味する。
用語「アルケニル」とは、少なくとも一つの二重結合を有する、2〜10個または2〜4個の炭素原子の直鎖または分枝鎖の炭化水素基を意味する。アルケニル基が、窒素原子と結合する場合、該基は、二重結合をつなぐ炭素と直接介して結合されないのが好ましい。
用語「アルキニル」とは、少なくとも一つの三重結合を有する、2〜10個または2〜4個の炭素原子の直鎖または分枝鎖の炭化水素基を意味する。アルキニル基が、窒素原子と結合する場合、三重結合をつなぐ炭素と直接介して結合されないのが好ましい。
用語「アルキレン」とは、1〜3個の低級アルキル基で置換された一重結合(例えば、−(CH2x−、xは、1〜5である)で結合される、1〜5個の炭素原子における直鎖の架橋を意味する。
用語「アルケニレン」とは、一重結合で結合される、1または2個の二重結合を有する2〜5個の炭素原子の直鎖の架橋を意味し、1〜3個の低級アルキル基で置換されてもよい。具体的なアルケニレン基は、−CH=CH−CH=CH−、−CH2−CH=CH−、−CH2−CH=CH−CH2−、−C(CH32CH=CH−および−CH(C25)−CH=CH−である。
用語「アルキニレン」とは、式中に三重結合を有する2〜5個の炭素原子における直鎖の架橋を意味し、一重結合によって結合され、1〜3個の低級アルキル基で置換されてもよい。具体的なアルキニレン基は、−C≡C−、−CH2−C≡C−、−CH(CH3)−C≡C−および−C≡C−CH(C25)CH2−である。
用語「アル(ar)」または「アリール」とは、6〜14個の炭素原子を含む、芳香環基(例えば、6員単環、10員二環または14員三環系)を意味する。具体的なアリール基は、フェニル、ナフチル、ビフェニルおよびアントラセンを含む。
用語「シクロアルキル」および「シクロアルケニル」とは、3〜12個の炭素原子の環状炭化水素基を意味する。
用語「ハロゲン」および「ハロ」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味する。
用語「不飽和環」とは、部分的に不飽和および芳香環を含む。
用語「ヘテロ環」「ヘテロ環の」または「ヘテロシクロ」とは、少なくとも一つの炭素原子を含む環内に少なくとも一つのヘテロ原子を有する、例えば、4〜7員の単環、7〜11員の二環、または10〜15員の三環系のような芳香環基(すなわち、「ヘテロアリール」)を含む、高度に飽和または不飽和であることを意味する。ヘテロ原子を含む該ヘテロ環基における各環は、窒素原子、酸素原子および/または硫黄原子から選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を有し、該窒素および硫黄ヘテロ原子は、適宜酸化され、該窒素ヘテロ原子は、適宜4級化されてもよい。該ヘテロ環基は、環または環系におけるヘテロ原子または炭素原子のいずれかで結合されうる。
具体的な単環ヘテロ環基は、ピロリジニル、ピロリル、ピラゾリル、オキセタニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、フリル、テトラヒドロフリル、チエニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、4−ピペリドニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、1,3−ジオキソランおよびテトラヒドロ−1,1−ジオキソチエニル、トリアゾリル、トリアジニル等を含む。
具体的な二環式ヘテロシクロ基は、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、キノリニル−N−オキシド、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフリル、クロモニル、クマリニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジニル(例えば、フロ[2,3−c]ピリジニル、フロ[3,1−b]ピリジニルまたはフロ[2,3−b]ピリジニルのような)、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキナゾリニル(例えば、3,4−ジヒドロ−4−オキソ−キナゾリニル)、ベンゾイソチアゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾジアジニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズピラゾリル、ジヒドロベンゾフリル、ジドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、ジヒドロベンゾピラニル、インドリニル、イソクロマニル、イソインドリニル、ナフチリジニル、フタラジニル、ピペロニル、プリニル、ピリドピリジル、キナゾリニル、テトラヒドロキノリニル、チエノフリル、チエノピリジル、チエノチエニル等を含む。
用語「ヘテロアリール」とは、芳香族ヘテロ環基を意味する。
具体的なヘテロアリール基は、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、フリル、チエニル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、トリアジニルなどを含む。
qが1または2の場合、「−C(O)qH」は、−C(O)−Hまたは−C(O)−OHを意味し;「−C(O)q6」または「−C(O)q6」は、それぞれ−C(O)−R6または−C(O)−OR6、もしくは−C(O)−Z6または−C(O)−OZ6を意味し;「−O−C(O)q6」または「−O−C(O)q6」は、それぞれ−O−C(O)−R6または−O−C(O)−OR6、もしくは−O−C(O)−Z6または−O−C(O)−OZ6を意味し;および「−S(O)q6」または「−S(O)q6」は、それぞれ−SO−R6または−SO2−R6、もしくは−SO−Z6または−SO2−Z6を意味する。
グループが、適宜置換されることを意味するとき、例えば、F、Cl、Br、I、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シクロアルコキシ、ヘテロシクロオキシ、オキソ、低級アルカノイル、アリールオキシ、低級アルカノイルオキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアミノ、該二つのアミノ置換基が独立して、低級アルキル、アリールまたはアラルキルから選択されるジ置換されたアミン、低級アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アラルカノイルアミノ、置換された低級アルカノイルアミノ、置換されたアリールアミノ、置換されたアラルキルアノイルアミノ、チオール、低級アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルチオ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロチオ、低級アルキルチオノ、アリールチオノ、アラルキルチオノ、低級アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アラルキルスルホニル、スルホナミド(例えば、SO2NH2)、置換されたスルホナミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル(例えば、CONH2)、置換されたカルバミル(例えば、CONH−低級アルキル、CONH−アリール、CONH−アラルキルまたは低級アルキル、アリールまたはアラルキルから独立して選択される該窒素上に二つの置換基がある場合)、低級アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、グアニジノ、およびヘテロシクロ(例えば、インドリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジル等)のような1〜5個、または1〜3個の置換基で置換されうる。上で述べたように、該置換基は、さらに置換され、F、Cl、Br、I、適宜置換された低級アルキル、ヒドロキシ、適宜置換された低級アルコキシ、適宜置換されたアリール、または適宜置換されたアラルキルで置換される。
本発明の式Iの化合物のすべての立体異性体は、混合物または純粋もしくはほとんど純粋な形のいずれかを意味する。式Iの化合物における定義は、すべての可能な立体異性体およびそれらの混合物を含む。式Iの定義は、極めて特にラセミ体および特定の活性を有する単離された光学異性体を含む。
式Iの化合物は、ある場合において、塩を形成し、本発明の範囲内に属する。本明細書の式Iの化合物は、特に指示しない限り、その塩に関するものを含むことが理解される。本明細書において、用語「塩」とは、無機および/または有機の酸および塩基で形成される酸性および/または塩基性塩を意味する。両性イオン(内部または分子内塩)は、本明細書において、用語「塩」の中に含まれる(および例えば、該R置換基が、カルボキシル基のような酸性部分からなる場合、形成されてもよい)。また、本明細書には、アルキルアンモニウム塩のような四級アンモニウム塩も含まれる。他の塩も有用であるが、医薬的に許容される(すなわち、無毒、生理的に許容される)塩は、例えば、製造中に用いられる単離または精製段階において、有用である。式Iにおける化合物の塩は、例えば、塩が沈殿するか、または後に凍結乾燥する水性媒体中において、例えば、当量の酸または塩基の量で、化合物Iと反応することにより形成されてもよい。
具体的な酸付加塩は、酢酸塩(酢酸、または例えばトリフルオロ酢酸のようなトリハロ酢酸で形成される)、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパルギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ボラン酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩(例えば、硫酸で形成される)、スルホネート(例えば、本明細書に記載)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩等を含む。
具体的な塩基性塩(例えば、該R置換基が、カルボキシル基のような酸性部分を含み、形成される)は、アンモニウム塩、ナトリウム、リチウム、およびカリウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウムおよびマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、ベンザチン、ジシクロヘキシルアミン、ヒドラバミン、N−メチル−D−グルカミン、N−メチル−D−グルカミド、t−ブチルアミン、およびアルギニン、リジン等のようなアミノ酸塩のような有機塩基(例えば、有機アミン)塩を含む。該塩基性の窒素含有基は、低級アルキルハロゲン化物(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチル、塩化物、臭化物およびヨウ化物)、ジアルキル硫酸塩(例えば、ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル硫酸塩)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル塩化物、臭化物およびヨウ化物)、アラルキルハロゲン化物(例えば、ベンジルおよびフェネチル臭化物)等のような試剤で四級塩化されてもよい。
本発明化合物のプロドラッグおよび溶媒和物も、本明細書に含むことを意味する。本明細書において、用語「プロドラッグ」とは、患者に投与し、代謝または化学過程によって化学変換され、式Iの化合物、またはその塩および/または溶媒和物を得る化合物を意味する。式Iの化合物の溶媒和物は、水和物であってもよい。
例えば、エナンチオ体およびジアステレオ体を含む、式Iの化合物のR置換基上の不斉炭素のために存在しうる、すべての立体異性体は、本発明の範囲内に含むことを意味する。該発明化合物の個々の立体異性体は、例えば、他の異性体において、ほとんど遊離しているか、または例えば、ラセミ体として、またはすべての他の、または他の選択される立体異性体との混合物であり得る。本発明の該不斉中心は、IUPAC1974年提言によって定義されるとおり、SまたはR配置を有することができる。
明細書の至る所で、その基および置換基は、安定な部分および化合物を提供するために選択される。
化合物の併用は、相乗作用のある組合せである。例えば、チョウおよびタラレイの文献:Chou and Talaly, Adv. Enzyme Regul. 22:27 55 (1984)に記載されるとおり、相乗効果は、併用で投与されるときの該化合物の効果が、単剤として単独で投与するときの該化合物の付加的な効果よりも大きくなる。一般に、相乗効果は、次善最適な該化合物の濃度で明らかに示されうる。相乗効果は、組み合わせた場合と個々の成分を比較して、低い細胞毒性、増大する有効性、または他の有利な効果に関する。
「治療上の有効量」とは、本発明化合物の単独の量または要求される化合物の併用投与量、もしくは本明細書に記載される炎症性疾患を治療するために有効である他の活性成分と組み合わせる本発明化合物の量を含むことを意味する。
「相乗作用のある治療上の有効量」とは、相乗作用のある組合せによって提供される治療上の有効量である。
とりわけ、本発明の方法において、使用するためのSrcキナーゼ阻害剤は、化合物1:’N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボキサミドである。
本発明の具体的なSrcキナーゼ阻害剤である化合物1は、選択される蛋白質チロシンキナーゼ(PTK)のキナーゼドメインのATP結合部において、ATPと競合し、該Srcファミリーキナーゼ(SFK:Fyn、Yes、Yrk、Blk、Fgr、Hck、Lyn、およびFrk/RakおよびIyk/BskのようなFrkサブファミリーメンバーを含む)を強力に阻害する。
本発明の別の態様として、式Iの化合物は、少なくとも一つの抗腫瘍剤と組み合わせて投与される。
本明細書において、語句「抗腫瘍剤」とは、「化学療法剤」および/または「抗増殖性剤」と同義語であり、増殖からの癌、または過剰増殖性細胞を予防する化合物を意味する。抗増殖性剤は、(1)細胞の複製DNAを作る能力を妨害および(2)癌細胞において、細胞死および/またはアポトーシスを含むことによって、増殖から癌細胞を予防する。
抗増殖性細胞毒性薬および/または抗増殖性剤として使用される化合物の分類は、以下の:
アルキル化剤(これに限らないが、ナイトロジェンマスタード、エチレンイミン誘導体、アルキルスルホネート、ニトロソウレアおよびトリアジンを含む):ウラシルマスタード、クロルメチン、シクロホスファミド(サイトキサン(登録商標))、イフォスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、およびテモゾロミドを含む。
代謝拮抗剤(これに限らないが、葉酸アンタゴニスト、ピリミジンアナログ、プリンアナログおよびアデノシンデアミナーゼ阻害剤を含む):メトトレキサート、5−フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、リン酸フルダラビン、ペントスタチン、およびゲムシタビンを含む。
天然物およびそれらの誘導体(例えば、ビンカアルカロイド、抗癌抗生物質、酵素、リンホカインおよびエピポドフィロトキシン):ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、Ara−C、パクリタキセル(パクリタキセルは、タキソール(登録商標)として、市販品として入手可能である)、ミトラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン−C、L−アスパラギナーゼ、インターフェロン(とりわけ、IFN−α)、エトポシド、およびテニポシド。
他の抗増殖性細胞毒性薬および/または抗増殖性剤は、ナベルベン、CPT−11、アナストラゾール、レトラゾール、カペシタビン、レロキサフィン、シクロホスファミド、イフォスファミド、およびドロロキサフィンである。
語句「放射線治療」とは、これに限らないが、光線のような外部に適用される源または少量の放射線源の注入によって、いずれかから生じるX線またはガンマ線を含む。
微小管に影響を及ぼす薬剤は、細胞分裂を妨害し、それらの抗増殖性細胞毒性活性に対して、当該技術分野で周知である。本発明において、有用な微小管に影響を及ぼす薬剤は、これに限らないが、アロコルヒチン(NSC406042)、ハリコンドリンB(NSC609395)、コルヒチン(NSC757)、コルヒチン誘導体(例えば、NSC33410)、ドラスタチン10(NSC376128)、メイタンシン(NSC153858)、リゾキシン(NSC332598)、パクリタキセル(タキソール(登録商標)NSC125973)、タキソール(登録商標)誘導体(例えば、誘導体(例えば、NSC608832)、チオコルヒチン(NSC361792)、トリチルシステイン(NSC83265)、硫酸ビンブラスチン(NSC49842)、硫酸ビンクリスチン(NSC67574)、これに限らないが、エポチロンA、エポチロンB、エポチロンC、エポチロンD、デスオキシエポチロンA、デスオキシエポチロンB、[1S−[1R*,3R*(E),7R*,10S*,11R*,12R*,16S*]]−7−11−ジヒドロキシ−8,8,10,12,16−ペンタメチル−3−[1−メチル−2−(2−メチル−4−チアゾリル)エテニル]−4−アザ−17−オキサビシクロ[14.1.0]ヘプタデカン−5,9−ジオン(2001年7月17日発行された米国特許6262094号で公開)、[1S−[1R*,3R*(E),7R*,10S*,11R*,12R*,16S*]]−3−[2−[2−(アミノメチル)−4−チアゾリル]−1−メチルエテニル]−7,11−ジヒドロキシ−8,8,10,12,16−ペンタメチル−4−17−ジオキサビシクロ[14.1.0]−ヘプタデカン−5,9−ジオン(2000年2月17日に出願されたUSSN09/506481で公開され、本明細書の実施例7および8)、[1S 1R*,3R*(E),7R*,10S*,11R*,12R*,16S*]]−7,11−ジヒドロキシ−8,8,10,12,16−ペンタメチル−3−[1−メチル−2−(2−メチル−4−チアゾリル)エテニル]−4−アザ−17オキサビシクロ[14.1.0]−ヘプタデカン−5,9−ジオン、[1S−[1R*,3R*(E),7R*,10S*,11R*,12R*,16S*]]−3−[2−[2−(アミノメチル)−4−チアゾリル]−1−メチルエテニル]−7,11−ジヒドロキシ−8,8,10,12,16−ペンタメチル−4,17−ジオキサビシクロ[14.1.0]ヘプタデカン−5,9−ジオン、およびその誘導体;および他の微小管分裂剤を含む、天然および合成エポチロンを含む。さらに、抗腫瘍剤は、ディスコデルモライド(サービスを参照:(1996) Science, 274:2009)、エストラムスチン、ノコダゾール、MAP4等を含む。該薬剤の具体例は、科学的および特許文献にも記載され、例えば、ブリンスキーの文献:(1997) J. Cell Sci. 110:3055 3064;パンダの文献:(1997) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:10560-10564;ムールラッドの文献:(1997) Cancer Res. 57:3344-3346;ニコラウの文献:(1997) Nature 387:268-272;バスケスの文献:(1997) Mol. Biol. Cell. 8:973-985;パンダの文献:(1996) J. Biol. Chem 271:29807-29812 を参照する。
本発明の化学療法で治療を併用するか、または使用前に、異常増殖細胞の静止を提供することが望ましい場合において、ホルモンおよびステロイド(合成アナログを含む):17α−エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、テストラクトン、酢酸メゲストロール、メチルプレドニゾロン、メチル−テストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ロイプロリド、フルタミド、トレミフェン、ゾラデックスは、該患者に投与されてもよい。
また、組み合わせて使用するために適当な本発明の化学療法は、マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤のような抗血管新生剤、および抗VEGF抗体およびZD6474およびSU6668のような小分子等の他のVEGF阻害剤も含まれる。ジェネテック社から入手できる抗Her2抗体も利用されてもよい。適当なEGFR阻害剤は、EKB−569(不可逆的な阻害剤)である。さらに、イムクローン抗体C225は、EGFRに対して免疫特異的であり、src阻害剤に含まれる。
また、抗増殖性として使用するために適当な細胞増殖抑制剤は、非増殖性であるアンドロゲン依存性癌を提供するカソデックス(登録商標)である。さらに細胞増殖抑制剤の別の具体例は、エストロゲン依存性の乳房癌の増殖または成長を阻害する抗エストロゲンであるタモキシフェンである。細胞増殖シグナル伝達阻害剤は、細胞増殖抑制剤である。具体例は、上皮細胞増殖因子阻害剤、Her−2阻害剤、MEK−1キナーゼ阻害剤、MAPKキナーゼ阻害剤、PI3阻害剤、Srcキナーゼ阻害剤、およびPDGF阻害剤である。
述べてきたとおり、特定の抗増殖性剤は、固体癌への血流を妨害し、栄養をそれらに与えないようにすることによって、癌細胞の静止を提供する抗血管新生および抗血管剤である。非増殖性のアンドロゲン依存性癌を提供する去勢も、利用されうる。血流の外科的な途絶以外の手段による飢餓は、細胞増殖抑制剤の別の具体例である。抗血管性の細胞増殖抑制剤における特定のクラスは、コンブレタスタチンである。他の具体的な細胞増殖抑制剤は、METキナーゼ阻害剤、MAPキナーゼ阻害剤、非レセプターおよびレセプターチロシンキナーゼの阻害剤、インテグリンシグナル阻害剤、およびインスリン様成長因子レセプター阻害剤を含む。
また、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン)、シタラビン(ara−C;サイトサール−U(登録商標));6−チオグアニン(タブロイド(登録商標))、ミトキサントロン(ノバントロン(登録商標))およびエトポシド(ベペシド(登録商標))、アムサクリン(AMSA)、およびオールトランスレチノイン酸(ATRA)が適する。
従って、本発明は、これに限らないが、以下の:
膀胱(促進性および転移性膀胱癌を含む)、乳房、大腸(結腸直腸癌を含む)、腎臓、肝臓、肺(小および非小細胞性肺癌および肺腺癌)、卵巣、前立腺、精巣、尿生殖路、リンパ系、直腸、喉頭、膵臓(膵臓外分泌腺癌を含む)、食道、胃、胆嚢、頸部、甲状腺、および皮膚(扁平上皮細胞癌を含む)を含む癌;
白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B−細胞リンパ腫、T−細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞リンパ腫、組織球性リンパ腫、およびバーケットリンパ腫を含むリンパ系の造血系腫瘍;
急性および慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄球性白血病、および前骨髄球性白血病を含む、骨髄球系の造血系腫瘍;
星状細胞種、神経芽細胞種、神経膠腫、および神経鞘腫を含む、中枢および末梢神経系の腫瘍;
線維肉腫、横紋筋肉腫、および骨肉腫を含む、間葉に由来する腫瘍;および
黒色腫、色素性乾皮症、角化棘細胞腫、精上皮腫、甲状腺濾胞腺癌、および奇形癌を含む、他の腫瘍を含む、多様な癌の相乗的な治療のための方法を提供する。
本発明は、多様な非癌性の増殖性疾患における相乗的な治療のための方法を提供する。本発明は、GIST、乳房癌、膵臓癌、大腸癌、NSCLC、CML、およびALL、肉腫、および種々の小児癌を治療するために使用される。
本発明化合物は、慢性骨髄性白血病(CML)、消化管間質腫瘍(GIST)、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、卵巣癌、黒色腫、肥満細胞症、病原菌細胞腫瘍、急性骨髄性白血病(AML)、小児肉腫、乳房癌、結腸直腸癌、膵臓癌、前立腺癌等のような癌の治療に有用であり、例えば、SRC、BCR−ABLおよびc−KITのような蛋白質チロシンキナーゼと関連することが公知である。本発明化合物は、例えば、グリーベック(登録商標)(STI−571)のようなBCR−ABLおよびc−KITを標的とする化学療法剤に敏感であり、抵抗する癌の治療にも有用である。
本発明の別の態様として、方法は、癌性腫瘍の相乗的な治療のために提供される。有利なことに、本発明の相乗的な方法は、腫瘍の進行を減退し、全身腫瘍組織量を減らすか、または哺乳類宿主において、腫瘍の退行を生じる。
これらのほとんどの化学療法剤の安全で有効な投与方法は、当業者に公知である。さらに、それらの投与は、標準的な文献に記載される。
例えば、多くの該化学療法剤の投与は、例えば、「米医薬品便覧」(PDR)、1996年版(メディカルエコノミクスカンパニー、モントベール、NJ07645−1742、米国)に記載され、該開示を参照によって本明細書に引用する。
本発明の方法において、使用するための式Iの化合物は、’N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボキサミド;およびその医薬的に許容される塩、溶媒和物および水和物を含む。
式Iの化合物は、2000年10月26日に発行されたPCT公報WO00/62778に記載される手順によって製造される。
本発明は、医薬的に許容される担体または希釈剤の有無で、本発明の組合せによる治療上の有効量の投与からなる癌の治療に有用である医薬組成物も含む。本発明の相乗的な医薬組成物は、抗増殖性剤または薬剤、式Iの化合物、および医薬的に許容される担体を含む。該方法は、式Iの化合物と併用する腫瘍性の薬剤の使用を必要とする。本発明組成物は、さらに、ミョウバン、安定化剤、抗菌剤、緩衝剤、着色剤、香料、補助剤等のような1またはそれ以上の医薬的に許容される追加の成分を含みうる。本発明の抗腫瘍剤、式Iの化合物および組成物は、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、経腸および局所投与経路を含む、経口または非経口で投与されてもよい。
経口使用のために、本発明の抗腫瘍剤、式Iの化合物および組成物は、例えば、錠剤またはカプセル、粉剤、分散性の顆粒、または小袋、もしくは水溶液または懸濁液の形態で、投与され得る。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体は、ラクトース、トウモロコシデンプン、炭酸マグネシウム、タルク、および砂糖を含み、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤が一般的に加えられる。カプセルの形態で経口投与するために有用な担体は、ラクトース、トウモロコシデンプン、炭酸マグネシウム、タルク、および砂糖を含む。水性懸濁液を経口投与のために使用するとき、乳化および/または懸濁剤が一般的に加えられる。
さらに、甘味料および/または香味剤を経口組成物に加えてもよい。筋肉内、腹腔内、皮下および静脈内に使用するために、該活性成分の無菌溶液が通常使用され、該溶液のpHは、適当に調整し緩衝される。静脈内使用のために、溶質の全濃度は、等張な製造品を提供するためにコントロールされる。
本発明において、坐薬を調製するために、脂肪酸グリセリドまたはココアバターの混合物のような低融点のロウは、最初溶解し、該活性成分を、例えば、攪拌しながら、ロウ内に均質に分散する。該融解された均質混合物は、次いで、簡便に標準サイズの型に注ぎ、冷却させて、それにより固体にする。
液体の調製は、溶液、懸濁液および乳液を含む。該調製は、非経口注射のための水または水/プロピレングリコール溶液によって具現化される。液体調製は、鼻腔内投与のための溶液も含みうる。
吸入に適当なエアロゾルの調製は、粉末形態において、溶液および固体を含み、例えば、不活性な圧縮気体のような医薬的に許容される担体と組み合わされてもよい。
また、経口または非経口投与のいずれかにおいて、液体の調製が使用前にすぐに変換することを意図する固体の調製も含む。該液体の形態は、溶液、懸濁液、および乳液を含む。
本明細書に記載される式Iの化合物および抗腫瘍剤は、経皮的にも輸送されうる。該経皮組成物は、クリーム、ローション、エアロゾルおよび/または乳液の形態をとり、この目的のために当該技術分野で決まりきった該基質の経皮パッチまたは貯留タイプを含みうる。
本発明の併用は、治療される症状に対して、特に有用であると選択される他の周知の治療と組み合わせて使用され得る。
固定の投与量で製剤化されるなら、本発明の併用する組成物の活性成分は、以下に記載する範囲の投与量で使用される。別法として、該抗腫瘍剤、および式Iの化合物は、以下に記載された該投与量の範囲で、別々に投与されてもよい。本発明の別態様として、該抗腫瘍剤は、以下に記載された投与量の範囲で、以下に記載された投与量の範囲の式Iの化合物の投与に引き続いて投与するか、または同時に投与する。
表1は、本発明の方法において、使用するための化学療法剤の組合せおよび具体的な投与量を説明する。「式Iの化合物」を示す場合、本明細書で説明される多様な式Iのいずれかが、化学療法剤の組合せの使用を意味する。
Figure 2007528849
Figure 2007528849
上記の表1において、「5FU」は、5−フルオロウラシルを意味し、「ロイコボリン」は、ロイコボリンカルシウム塩として用い、「UFT」は、分子比がテガフール:ウラシル=1:4であり、「エポチロン」は、WO99/02514またはWO00/50423に記載された化合物であり、両特許ともに全体を本明細書に引用する。
表1は、式Iの化合物および本発明の特定の抗癌剤の具体的な投与量の範囲を提供すると同時に、本発明の医薬組成物を製剤化するとき、臨床医は、治療される患者の症状によって、正当性を保証する投与量で使用され得る。例えば、化合物1は、3週間ごとに25〜60mg/m2で投与されてもよい。化合物2は、治療が必要である期間、3週間ごとに25〜500mg/m2の範囲にある投与量で投与されてもよい。シスプラチンの投与量は、3週間ごと75〜120mg/m2で投与される。カルボプラチンの投与量は、200〜600mg/m2または0.5〜8mg/ml×分のAUC;または4〜6mg/ml×分のAUCの範囲内である。用いる方法が放射線治療を利用するとき、投与量は、200〜6000cGYの範囲内にある。CPT−11の投与量は、週に一度、100〜125mg/m2以内である。パクリタキセルの投与量は、21日ごとに、130〜225mg/m2である。ゲムシタビンの投与量は、週に1度、80〜1500mg/m2で投与される。UFTは、ロイコボリン投与と併用するとき、1日当たり300〜400mg/m2の範囲内で使用される。ロイコボリンの投与量は、週に1度、10〜600mg/m2で投与される。
用いられる実際の投与量は、治療される患者の必要量および該症状の重症度に依存して変化させてもよい。特定の状況において、適当な投与量の決定は、当該技術分野の範囲内である。一般的に、治療は、該化合物の最適な投与量より少ない投与量で開始される。その後、該投与量は、最適な効果が出る状況に達するまで、少ない量で増加させる。例えば、1日の投与量の合計は、望むなら分けてもよく、1日の間で分割して投与してもよい。一時的な治療(例えば、1週から3週または3週から4週)にも使用され得る。
特定の癌は、式Iの化合物および多数の抗癌剤で有効に治療されてもよい。3種類および4種類の組合せは、より大きな効果を提供することができる。3種類および4種類の組合せが使用されるとき、上で説明した投与量が使用される。上記の表1以外の組合せは、それによって、「化合物1」と(1)ミトキサントロン+プレドニゾン;(2)ドキソルビシン+カルボプラチン;または(3)ヘルセプチン+タモキシフェンの組合せを含むことができる。5−FUは、上記の組合せのいずれかにおいて、UFTに置き換えることができる。
本発明の方法または組成物を使用するとき、制吐剤のような薬が使用される状況では、腫瘍の成長または転移の調節に使用される他の薬剤は、目的とおりに投与されてもよい。
本発明は、腫瘍性の薬剤および式Iの化合物が、同時または連続的に投与される場合、癌の相乗的な治療方法を含む。従って、抗腫瘍剤および式Iの化合物からなる医薬製剤が、ある特定の治療のための併用で投与することにおいて有利であると同時に、該抗腫瘍剤の前の投与は、別の治療において、有利であり得る。抗腫瘍剤および式Iの化合物の即時の併用は、これに限らないが、放射線治療および外科的なものを含む、癌(癌性腫瘍のような)を治療する他の方法と組み合わせて使用されてもよいことが理解される。さらに、細胞増殖抑制または細胞停止剤があれば、ありとあらゆる他の相乗的な治療を用いて連続的または同時に投与されてもよいことが理解される。さらに、投与経路は、式Iの化合物および抗腫瘍性の間で変更してもよいことが理解される。
本発明の併用は、治療される症状に対して、それらの特に有用なものから選択される他の周知の治療剤とともに投与されてもよい。複数の併用処方が不適当であるとき、本発明の併用はまた公知の医薬的に許容される薬剤で連続的に使用されてもよい。
該化学療法剤および/または放射線治療は、当該技術分野で周知の治療プロトコルで投与されてもよい。化学療法剤および/または放射線治療の投与が、治療される疾病および疾病における化学療法剤および/または放射線治療の公知の効果に依存して変更されてもよいことは、当業者にとって明らかである。また、臨床医学技術の知識によって、治療プロトコル(例えば、投与量および投与時期)は、患者に投与される治療剤(すなわち、抗腫瘍剤または放射線治療)の観察される効果を考慮して、投与された治療剤に対する該疾病の観察される応答に考慮して、変更されてもよい。
本発明の方法において、式Iの化合物は、抗増殖剤および/または放射線治療を用いて、同時または連続的に投与される。従って、該化学療法剤および式Iの化合物、または該放射線治療および式Iの化合物は、同時またはほとんど同時に投与されることは必要ではない。同時またはほとんど同時に投与する有利さは、当該臨床医学の技術を持った者の決定できる範囲内である。
また、一般的に、式Iの化合物、および化学療法剤は、同一の医薬組成物において、投与する必要はなく、異なった物理的および化学的な性質のために、異なった経路で投与しなければならないことがあり得る。例えば、式Iの化合物は、該化学療法剤が、静脈内に投与しながら、その良好な血液レベルを生じ、維持するために経口投与されてもよい。投与様式および投与の適否の決定は、同一の医薬組成物で可能である場合、当該臨床医の知識で適用できる範囲内である。初期投与は、当該技術分野で公知の確立したプロトコルと一致させて、次いで観察される効果に基づいて、投与量、投与様式および投与時期が、当該臨床医によって修正されうる。
式Iの化合物および抗増殖性細胞毒性薬または放射線治療の特定の選択は、主治医の診断および患者の症状および適当な治療プロトコルのそれらの判断に依存されるであろう。
式Iの化合物および抗腫瘍剤および/または放射線治療が、同時またはほとんど同時に投与されないなら、式Iの化合物の最初の投与の順番、および化学療法剤および/または放射線治療は、変更されてもよい。従って、例えば、式Iの化合物をまず最初に投与し、続いて抗増殖剤および/または放射線治療を投与する。;または抗増殖剤および/または放射線治療をまず最初に投与し、続いて式Iの化合物を投与する。この交互の投与法は、単一の治療プロトコルの間繰り返されてもよい。投与の順番の決定、および治療プロトコル中の各治療剤の投与の反復数は、治療される疾病および患者の症状の評価後に、当該臨床医の知識の充分な範囲内である。例えば、抗腫瘍剤および/または放射線治療は、とりわけ、細胞毒性剤が用いられるなら、最初に投与され得る。次いで、該治療は、適宜、細胞増殖抑制剤の投与および適宜式Iの化合物の投与を行い、もし望むなら、該治療プロトコルが完了するまで、継続される。
従って、経験および知識により、主治医は、該治療が進むにつれて、個々の患者の必要性に応じて、治療における成分(治療剤、すなわち、式Iの化合物、抗腫瘍剤、または放射線治療)の該投与のための各プロトコルを修正することができる。
治療で投与される投与量において、有効であるかどうかを判断する該主治医は、疾病に関連する症状の軽減、腫瘍の成長阻害、腫瘍の実際の縮小、または転移の阻害のようなより明確な徴候と同じくらい該患者の一般的な幸せを考えるであろう。該腫瘍の大きさは、例えば、CATまたはMRIスキャンのような放射線研究の標準的な方法によって測定され得て、連続的な測定は、該腫瘍の成長が妨害されてきたか、またはさらに反対となっているか、なっていないかを判断するために使用されてもよい。痛みのような疾病に関連する症状の軽減、および全体的な症状の改善は、治療の有効性における判断を助けるためにも使用されてもよい。
さらに、本発明のさらなる理解を容易にするために、以下の実施例をそのより具体的な詳細を説明する目的のために最初に示す。本発明の範囲は、該実施例によって限定されるものではなく、請求項によって定義されるすべての主題を包含する。
(実験プロトコール)
化合物:
以下の表示を実施例によって、試験化合物を示すのに使用する:
化合物1:’N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボキサミド;
化学品および溶媒
特定しない限り、細胞培養液の維持のために使用される化学品および溶液は、GIBCO/BRLから入手した。無菌組織培養液は、コーニング社、NYから入手した。すべての他の試薬は、高グレードな市販品で、シグマ社またはフィッシャー社から入手した。
薬剤投与
マウスへのPOおよびIV投与のために、該Src阻害剤は、プロピレングリコール/水(50:50)の混合液で溶解した。投与されたすべての化合物の体積は、マウスに対して、0.01ml/gmであった。
インビボでの抗腫瘍試験
該ヒトの腫瘍異種移植片は、Balb/cnu/nuヌードまたはSCIDマウス(ハーラン(Harlan)、インディアナポリス)で維持した。腫瘍は、ドナーマウスから得られた腫瘍フラグメントを用いて、皮下移植により増殖した。
有意の応答を探索するために必要とされる動物の必要数を実験の開始時にプールして、各々13−ゲージトロカールで腫瘍フラグメントの皮下移植(〜50mg)を得た。初期段階の腫瘍における治療のために、動物は、種々の処置群およびコントロール群に分ける前に、再びプールした。進行した段階での疾病を有する動物の処置のために、腫瘍は、所定の大きさのウィンドウ(該範囲の外側の腫瘍は除外した)まで成長させ、動物を種々の処置群およびコントロール群にさらに分配した。各動物の処置は、個々の体重を基準にした。処置した動物は、処置に関連する毒性/死亡率について毎日チェックした。動物の各群は、処置の開始前(Wt1)に体重を量り、最後の処置投与後に再度測定した(Wt2)。体重の差(Wt2−Wt1)は、処置に関連する毒性の尺度になる。腫瘍応答は、腫瘍が所定の「標的」サイズである1gmに到達するまで、週に2回、ノギスを用いて、腫瘍を測定することによって決定した。腫瘍の重さ(mg)は、式:
腫瘍の重さ=(長さ×幅2)÷2
から測定した。抗腫瘍活性は、過剰な毒性(すなわち、一より多い死)が生じる投与量レベルのすぐ下として定義される最大耐量(MTD)で評価した。MTDは、頻繁に、ODと同等であった。死亡したとき、死亡した日を記録した。腫瘍を目的の大きさに達せさせる前に死亡した処置マウスは、薬剤の毒性で死亡したとみなした。コントロールのマウスは、目的の大きさ未満の腫瘍では死亡しなかった。薬剤の毒性によって引き起こされた1より多い死亡を伴った処置群は、過剰な毒性のある処置をさせたとみなして、それらのデータは、化合物の抗腫瘍効果の評価に含まなかった。
終点で応答する腫瘍は、腫瘍成長遅延(T−C値)および腫瘍成長阻害(%T/C)で表した。腫瘍成長遅延は、コントロール群(C)と比較して、所定の標的サイズに到達するまでに処置された腫瘍(T)が必要であった時間差(日付)として定義される。この目的のために、群の腫瘍重量は、培地の腫瘍重量(MTW)として表す。
腫瘍細胞の死滅を評価するために、腫瘍大きさが二倍になる時間は、式:
TVDT=標的サイズに到達するまでのコントロールの腫瘍重量に対する中間の時間(日)−該標的サイズの半分に達するまでのコントロールの腫瘍重量に対する中間の時間(日)、および
Log細胞死(Lck)=T−C÷(3.32×TVDT)
によって、最初に計算した。
腫瘍成長阻害を評価するために、処置の終点における該MTWは、処置群(T)および未処置コントロール群(C)について、決定する。阻害は、処置群(T)/コントロール群(C)の比(%)として表す。
治癒は、活性を評価するためにも使用された。その実験において、>10のTVDTに相当する何日もの予後投与の後、マウスは、腫瘍移植の部分において35mg以下の質量で存在したとき、治癒したとみなされた。治療結果は、最適投与量(OD)で報告されて、結果は、処置群において、1より多い死亡が生じたら、使用しなかった。最大耐量(MTD)は、ODと同義語であるけれど、許容されない毒性(すなわち、1より多い死亡)を引き起こすすぐ以下の投与量であると定義され、またはまったく死が起こらない場合は、>20%の体重の減少を伴ったときにみなされた。典型的には、処置群およびコントロール群あたり8匹であった。
細胞毒性薬の活性は、〜1のLckまたは3.32×TVDTに相当する腫瘍成長遅延の到達として定義される。細胞増殖抑制剤の活性は、処置期間の最後において、〜50%T/C(MTW)の成長阻害の達成として定義される。
実施例1
インビボでの固体の悪性腫瘍の治療において、を有糸分裂阻害剤(具体的には、パクリタキセル)と相互作用するチューブリンとの化合物1の相乗作用のある組合せ
化合物1およびパクリタキセルの組み合わせた抗腫瘍効果は、ヌードマウスにおいて、PC3ヒト前立腺癌異種移植片で評価した。化合物1は、1日2回、5日投与、2日休薬で、合計14日間(2qd×7)経口で投与された。パクリタキセルは、週に1度で3回、ivで投与した。10mpkの投与量での単剤の化合物1は、58%の%T/Cおよび4.5日の成長遅延(T−C)(図1A)を生じた。18mpkの投与量での単剤のパクリタキセルは、22.5日のT−Cを誘発した。併用での投与計画では、37.2日のT−Cで、単剤のみの個々の効果の合わせたものより抗腫瘍活性が生じ、単剤のみの効果(P=0.05)のいずれかの効果よりも有意によい抗腫瘍効果が生じた。しかし、インビトロでの二剤の併用は、クローン原生細胞生存アッセイ(図1B)において、付加的な効果のみを生じた。これらの結果は、インビボでの化合物1およびパクリタキセルの相乗的な相互作用が、腫瘍細胞自体から直接生じない機構を含みうることを示唆する。
図1:
図1A(A):PC3前立腺癌を有するマウスは、腫瘍が、〜100mgに達したときに処置した。化合物は、以下の通り投与された:化合物1は、5日の処置ごとに続いて2日休薬(5日投与、2日休薬)で、1日2回、14日間(2QD×14)、経口(PO)で投与された。パクリタキセルは、IVで投与されて、1週に1度、3週間与えた。両方の薬剤での治療は、同日に始めて、パクリタキセルは、化合物1の1日2回投与の1回目の1時間後に、与えた。各記号は、8匹のマウスにおける群の腫瘍重量の中間値を表す。(B):指数関数的増殖相におけるPC3細胞は、最初に、化合物1に48時間、続いて、パクリタキセルにさらに16時間暴露した。次いで、細胞を洗浄し、コロニー形成アッセイ用に処理した。二つを組み合わせた薬剤が相加的な細胞毒性を生ずるなら、加算性の線は細胞毒性レベルを表し、単独で得られる各薬剤における生存フラクションの成果結果である。Srcファミリーキナーゼは、G2から細胞周期の有糸分裂(M)期での有糸分裂の進行において、重要な役割を果たし、このことは、Src阻害剤のパクリタキセルのような抗有糸分裂剤との相乗的な相互作用を説明しうる。
本発明は、とりわけ、上述した態様に限定されないが、添付された請求項の範囲から逸脱することなく、変更および修正をすることができる。
図1Aおよび1Bは、インビボ(A)およびインビトロ(B)での該PC3ヒト前立腺癌に対する化合物1およびパクリタキセルの併用化学療法を示す。

Claims (22)

  1. (1)少なくとも一つの抗増殖性の細胞毒性薬および
    (2)式I:
    Figure 2007528849
    [式中、
    Qは、チアゾールであり;
    Zは、一重結合であり;
    1およびX2は、一緒に=Oを形成し;
    1は、
    (1)水素またはR6
    6は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロ、またはヘテロシクロアルキルであり、それら各基は、非置換またはZ1、Z2および1またはそれ以上のグループZ3で置換され;
    (2)−OHまたは−OR6
    (3)−SHまたは−SR6
    (4)−C(O)2H、−C(O)q6、または−O−C(O)q6、qは、1または2であり;
    (5)−SO3Hまたは−S(O)q6
    (6)ハロ;
    (7)シアノ;
    (8)ニトロ;
    (9)−Z4−NR78
    (10)−Z4−N(R9)−Z5−NR1011
    (11)−Z4−N(R12)−Z5−R6
    (12)−P(O)(OR62
    2は、水素、R6、−Z4−R6、または−Z13−NR78であり;
    3は、−Z4−R6であり、該Z4が、一重結合であって、R6が非置換またはZ1、Z2および1またはそれ以上のグループZ3で置換されるヘテロアリールであり;
    4およびR5は、各々独立して、
    (1)水素またはR6
    (2)−Z4−N(R9)−Z5−NR1011
    (3)−N(R9)Z46;または
    (4)それらが結合する窒素原子と一緒になって、非置換またはZ1、Z2およびZ3で置換される飽和または不飽和の3員〜8員ヘテロ環を形成し、該ヘテロ環は、非置換またはZ1、Z2およびZ3で置換されるベンゼン環と適宜縮合していてもよく;
    7、R8、R9、R10、R11およびR12は、
    (1)各々独立して水素またはR6であり;
    (2)R7およびR8は、それらが結合される該窒素原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成するアルキレン、アルケニレンまたはヘテロアルキルであってもよく、その環は、非置換またはZ1、Z2およびZ3で置換されるか;または
    (3)R9、R10およびR11のうちいずれか2つは、それらが結合する該窒素原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成するアルキレンまたはアルケニレンであってもよく、その環は、非置換またはZ1、Z2およびZ3で置換され;
    13は、
    (1)シアノ;
    (2)ニトロ;
    (3)−NH2
    (4)−NHOアルキル;
    (5)−OH;
    (6)−NHOアリール;
    (7)−NHCOOアルキル;
    (8)−NHCOOアリール;
    (9)−NHSO2アルキル;
    (10)−NHSO2アリール;
    (11)アリール;
    (12)ヘテロアリール;
    (13)−Oアルキル;または
    (14)−Oアリールであり;
    14は、
    (1)−NO2
    (2)−COOアルキル;または
    (3)−COOアリールであり;
    15は、
    (1)水素;
    (2)アルキル;
    (3)アリール;
    (4)アリールアルキル;または
    (5)シクロアルキルであり;
    1、Z2およびZ3は、各々独立して、
    (1)水素またはZ6であり、
    6は、
    (i)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロ、またはヘテロシクロアルキルであり;
    (ii)1またはそれ以上の同一または異なったグループ(i)で、それ自体置換されるグループ(i)であるか;または
    (iii)Z1、Z2およびZ3の定義のうち、1またはそれ以上の下記の(2)〜(16)のグループによって置換されるグループ(i)または(ii)であり;
    (2)−OHまたは−OZ6
    (3)−SHまたは−SZ6
    (4)−C(O)qH、−C(O)q6、または−O−C(O)q6
    (5)−SO3H、−S(O)q6;またはS(O)qN(Z9)Z6
    (6)ハロ;
    (7)シアノ;
    (8)ニトロ;
    (9)−Z4−NZ78
    (10)−Z4−N(Z9)−Z5−NZ78
    (11)−Z4−N(Z10)−Z5−Z6
    (12)−Z4−N(Z10)−Z5−H;
    (13)オキソ;
    (14)−O−C(O)−Z6
    (15)Z1、Z2、およびZ3のうちいずれか2つは、それらが結合する該原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成するアルキレンまたはアルケニレンであってもよく;または
    (16)Z1、Z2、およびZ3のうちいずれか2つは、それらが結合する該原子と一緒になって、4員〜8員環を形成する−O−(CH2r−O−であってもよく、rは、1〜5であり;
    4およびZ5は、各々独立して、
    (1)一重結合;
    (2)−Z11−S(O)q−Z12−;
    (3)−Z11−C(O)−Z12−;
    (4)−Z11−C(S)−Z12−;
    (5)−Z11−O−Z12−;
    (6)−Z11−S−Z12−;
    (7)−Z11−O−C(O)−Z12−;または
    (8)−Z11−C(O)−O−Z12−であり;
    7、Z8、Z9およびZ10は、
    (1)各々独立して、水素またはZ6であり;
    (2)Z7およびZ8、またはZ6およびZ10は、それらが結合する原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成するアルキレンまたはアルケニレンであってもよく、その環は、非置換またはZ1、Z2およびZ3で置換されるか;または
    (3)Z7またはZ8は、Z9と一緒になって、それらが結合する窒素原子と一緒になって、飽和または不飽和の3員〜8員環を形成するアルキレンまたはアルケニレンであってもよく、その環は、非置換またはZ1、Z2およびZ3で置換され;
    11およびZ12は、各々独立して、
    (1)一重結合;
    (2)アルキレン;
    (3)アルケニレン;または
    (4)アルキニレンであって;
    13は、
    (1)一重結合;
    (2)−Z11−S(O)q−Z12−;
    (3)−Z11−C(O)−Z12−;
    (4)−Z11−C(S)−Z12−;
    (5)−Z11−O−Z12−;
    (6)−Z11−S−Z12−;
    (7)−Z11−O−C(O)−Z12−;
    (8)−Z11−C(O)−O−Z12−;
    (9)−C(NR13)−;
    (10)−C(CHR14)−;または
    (11)−C(C(R142)−である]
    で示される化合物
    の治療上の相乗的に有効な量を必要な哺乳類に投与することからなる癌を含む、増殖性疾患の治療方法であって、但し、
    式Iが、式(vii):
    Figure 2007528849
    [式中、
    3eは、ハロゲンまたはアルキルで適宜置換されたピリジルまたはピリミジニルであり;
    50およびR51は、各々独立して、水素、ハロゲンまたはアルキルであり;
    52およびR53は、各々独立して、水素、ハロゲン、アルキルまたはハロアルキルであり;
    54およびR56は、各々独立して、水素、ハロゲン、アルキル、ニトロまたはアミノであり;
    55は、水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、またはアルコキシカルボニルであって;
    nは、0または1である]
    の化合物以外である、該方法。
  2. 1が、水素、ハロ、アルキル、アリール、アルコキシ、アルコキシカルボニル、またはアリールオキシカルボニルである、請求項1の化合物。
  3. 1が、水素である、請求項1〜2の化合物。
  4. 2が、水素である、請求項1〜3の化合物。
  5. 4が、水素である、請求項1〜4の化合物。
  6. 5が、Z1、Z2および1またはそれ以上のグループZ3で置換されるアリール基である、請求項1〜5の化合物。
  7. 1が、水素またはアルキルであり、R2およびR4が、独立して水素またはアルキルであって、R5が、非置換またはZ1、Z2および1またはそれ以上のグループZ3で置換されるアリールである、請求項1〜6の化合物。
  8. 5が、非置換または1またはそれ以上のアルキルまたはハロで独立して置換されるアリールである、請求項1〜7の化合物。
  9. 3が、Z1およびZ2で適宜置換され、少なくとも一つが、グループZ3で置換されたヘテロアリールであり、Z3がZ6である、請求項1〜8の化合物。
  10. 6が、1またはそれ以上のヒドロキシアルキルで適宜置換されたヘテロシクロである、請求項1〜9の化合物。
  11. 式Iの化合物が、’N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボキサミドである、請求項1の方法。
  12. 抗増殖性細胞毒性薬を式Iの化合物の投与に続いて投与する、請求項1〜11の方法。
  13. 抗増殖性細胞毒性薬を式Iの化合物の投与前に投与する、請求項1〜11の方法。
  14. 該抗増殖性細胞毒性薬を式Iの化合物と同時に投与する、請求項1〜11の方法。
  15. 癌性の固体腫瘍の治療のための請求項1〜11の方法。
  16. 難治性の腫瘍の該治療のための請求項1〜11の方法。
  17. 該抗増殖性細胞毒性薬が、微小管安定化剤、微小管分裂剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、エピドフィロトキシン、抗腫瘍性酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、プロカルバジン、ミトキサントロン、細胞周期進行阻害剤、放射線治療および白金配位錯体からなる群から選択される、請求項1〜11の方法。
  18. 該抗増殖性細胞毒性薬が、パクリタキセルである、請求項17の方法。
  19. 少なくとも一つの抗増殖性細胞毒性薬および請求項1〜11の化合物の相乗的な併用、ならびに医薬的に許容される担体とからなることを特徴とする、癌の治療のための医薬組成物。
  20. 癌性の固体腫瘍の治療のための請求項19の組成物。
  21. 難治性腫瘍の治療のための請求項19の組成物。
  22. 該抗増殖性細胞毒性薬が、パクリタキセルである、請求項19の組成物。

JP2006518903A 2003-07-09 2004-07-09 増殖性疾患の治療のためのSrcキナーゼ阻害剤および化学療法剤の併用 Pending JP2007528849A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US48577903P 2003-07-09 2003-07-09
PCT/US2004/021890 WO2005013983A1 (en) 2003-07-09 2004-07-09 Combination of src kinase inhibitors and chemotherapeutic agents for the treatment of proliferative diseases

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007528849A true JP2007528849A (ja) 2007-10-18

Family

ID=34135068

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006518903A Pending JP2007528849A (ja) 2003-07-09 2004-07-09 増殖性疾患の治療のためのSrcキナーゼ阻害剤および化学療法剤の併用

Country Status (20)

Country Link
US (2) US20050009891A1 (ja)
EP (1) EP1643996A4 (ja)
JP (1) JP2007528849A (ja)
KR (1) KR20060032627A (ja)
CN (1) CN1849119A (ja)
AU (1) AU2004263095B2 (ja)
BR (1) BRPI0411864A (ja)
CA (1) CA2531675A1 (ja)
GE (1) GEP20094677B (ja)
IL (1) IL173008A0 (ja)
IS (1) IS8221A (ja)
MX (1) MXPA06000191A (ja)
NO (1) NO20060392L (ja)
NZ (1) NZ544587A (ja)
RS (1) RS20060011A (ja)
RU (1) RU2006103858A (ja)
TW (1) TW200505443A (ja)
UA (1) UA83850C2 (ja)
WO (1) WO2005013983A1 (ja)
ZA (1) ZA200600176B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014198737A (ja) * 2009-07-20 2014-10-23 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニーBristol−Myers Squibb Company 増殖性疾患の相乗的処置のための抗ctla4抗体と多様な治療レジメンとの組み合わせ

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2260592C9 (ru) * 1999-04-15 2017-04-07 Бристол-Маерс Сквибб Ко. Циклические ингибиторы протеинтирозинкиназ
US7491725B2 (en) * 2004-02-06 2009-02-17 Bristol-Myers Squibb Company Process for preparing 2-aminothiazole-5-aromatic carboxamides as kinase inhibitors
JP4879165B2 (ja) * 2004-04-20 2012-02-22 トランス テック ファーマ,インコーポレイテッド メラノコルチン受容体の調節因子としての置換チアゾール及びピリミジン誘導体
TW200628156A (en) * 2004-11-04 2006-08-16 Bristol Myers Squibb Co Combination of a SRC kinase inhibitor and a BCR-ABL inhibitor for the treatment of proliferative diseases
PE20061394A1 (es) * 2005-03-15 2006-12-15 Bristol Myers Squibb Co Metabolitos de n-(2-cloro-6-metilfenil)-2-[[6-[4-(2-hidroxietil)-1-piperazinil]-2-metil-4-pirimidinil]amino]-5-tiazolcarboxamidas
US20060235006A1 (en) * 2005-04-13 2006-10-19 Lee Francis Y Combinations, methods and compositions for treating cancer
CA2610157A1 (en) * 2005-06-09 2006-12-21 Bristol-Myers Squibb Company Methods of identifying and treating individuals exhibiting mutant kit protein
EP1937270A1 (en) * 2005-09-21 2008-07-02 Brystol-Myers Squibb Company Oral administration of n-(2-chloro-6-methylphenyl)-2-[[6-4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazinyl]-2-methyl-4-pyrimidinyl]amino]-1,3-thiazole-5-carboxamide and salts thereof
US20070093499A1 (en) * 2005-10-20 2007-04-26 Bristol-Myers Squibb Company Use of dasatinib for the treatment of bone metastasis
US20090099197A1 (en) * 2005-11-15 2009-04-16 Bristol-Myers Squibb Company Methods of Identifying and Treating Individuals Exhibiting MDR-1 Overexpression With Protein Tyrosine Kinase Inhibitors and Combinations Thereof
US20090306094A1 (en) * 2006-03-17 2009-12-10 Bristol-Myers Squibb Company Methods Of Identifying And Treating Individuals Exhibiting Mutant Bcr/Abl Kinase Polypeptides
WO2008076883A2 (en) * 2006-12-15 2008-06-26 Abraxis Bioscience, Inc. Triazine derivatives and their therapeutical applications
GB0625691D0 (en) * 2006-12-22 2007-01-31 Astrazeneca Ab Combination product
CN101265275B (zh) * 2007-02-16 2012-09-05 中国医学科学院药物研究所 4-{6-[5-(2-氯-6-甲基苯胺甲酰基)-噻唑-2-氨基]-2-甲基嘧啶-4}-哌嗪-1-磷酸二乙酯
US8119129B2 (en) 2008-08-01 2012-02-21 Bristol-Myers Squibb Company Combination of anti-CTLA4 antibody with dasatinib for the treatment of proliferative diseases
JP2012501334A (ja) * 2008-08-29 2012-01-19 トランス テック ファーマ,インコーポレイテッド 置換アミノチアゾール誘導体、医薬組成物、および使用の方法
SG10201610869TA (en) 2012-06-26 2017-02-27 Del Mar Pharmaceuticals Methods for treating tyrosine-kinase-inhibitor-resistant malignancies in patients with genetic polymorphisms or ahi1 dysregulations or mutations employing dianhydrogalactitol, diacetyldianhydrogalacti
TWI770624B (zh) 2018-06-15 2022-07-11 漢達生技醫藥股份有限公司 尼洛替尼十二烷基硫酸鹽在製備用於治療慢性骨髓性白血病之劑型的用途

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002542193A (ja) * 1999-04-15 2002-12-10 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー 環状タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5051910A (en) * 1989-10-16 1991-09-24 Honeywell Inc. Wind forecast error compensation for 4-D guidance in a aircraft flight management system
US5121325A (en) * 1990-04-04 1992-06-09 Smiths Industries Aerospace & Defense Systems, Inc. Required time of arrival (RTA) control system
ZA200007412B (en) * 1998-05-15 2002-03-12 Imclone Systems Inc Treatment of human tumors with radiation and inhibitors of growth factor receptor tyrosine kinases.
US7125875B2 (en) * 1999-04-15 2006-10-24 Bristol-Myers Squibb Company Cyclic protein tyrosine kinase inhibitors
US6507782B1 (en) * 2001-05-14 2003-01-14 Honeywell International Inc. Aircraft control system for reaching a waypoint at a required time of arrival
US20040248906A1 (en) 2001-08-10 2004-12-09 Donato Nicholas J Use of c-src inhibitors alone or in combination with st1571 for the treatment of leukaemia
US20040209930A1 (en) * 2002-10-02 2004-10-21 Carboni Joan M. Synergistic methods and compositions for treating cancer
US20050215795A1 (en) * 2004-02-06 2005-09-29 Bang-Chi Chen Process for preparing 2-aminothiazole-5-aromatic carboxamides as kinase inhibitors
US7652146B2 (en) * 2004-02-06 2010-01-26 Bristol-Myers Squibb Company Process for preparing 2-aminothiazole-5-carboxamides useful as kinase inhibitors

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002542193A (ja) * 1999-04-15 2002-12-10 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー 環状タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014198737A (ja) * 2009-07-20 2014-10-23 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニーBristol−Myers Squibb Company 増殖性疾患の相乗的処置のための抗ctla4抗体と多様な治療レジメンとの組み合わせ

Also Published As

Publication number Publication date
CN1849119A (zh) 2006-10-18
NZ544587A (en) 2009-07-31
RU2006103858A (ru) 2006-06-27
RS20060011A (en) 2007-12-31
CA2531675A1 (en) 2005-02-17
EP1643996A1 (en) 2006-04-12
UA83850C2 (ru) 2008-08-26
US20050009891A1 (en) 2005-01-13
WO2005013983A1 (en) 2005-02-17
US7622472B2 (en) 2009-11-24
AU2004263095B2 (en) 2009-10-29
MXPA06000191A (es) 2006-04-11
TW200505443A (en) 2005-02-16
US20080153842A1 (en) 2008-06-26
GEP20094677B (en) 2009-05-10
IL173008A0 (en) 2006-06-11
EP1643996A4 (en) 2009-06-03
KR20060032627A (ko) 2006-04-17
AU2004263095A1 (en) 2005-02-17
ZA200600176B (en) 2010-06-30
NO20060392L (no) 2006-02-03
BRPI0411864A (pt) 2006-08-08
IS8221A (is) 2006-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7622472B2 (en) Combination of Src kinase inhibitors and chemotherapeutic agents for the treatment of proliferative diseases
US8569347B2 (en) Combination of epothilone analogs and chemotherapeutic agents for the treatment of proliferative diseases
JP5110756B2 (ja) 癌を処置するための相乗方法および組成物
AU2002248542A1 (en) Combination of epothilone analogs and chemotherapeutic agents for the treatment of proliferative diseases
US7008936B2 (en) Combination of epothilone analogs and chemotherapeutic agents for the treatment of proliferative diseases
JP2006503867A (ja) 癌を処置するための相乗的な方法および組成物
US20030114504A1 (en) Compositions and methods for the treatment of cancer

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100824

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101124

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111011