JP2007525866A - フロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理の制御方法および装置 - Google Patents

フロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理の制御方法および装置 Download PDF

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Abstract

モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいて、モバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク・オペレーションの制御方法および装置。ワイヤレス通信ネットワークにおいて、モバイル・ステーションがデータサービスに常時接続を利用しているかどうかを示す表示が識別される。モバイル・ステーションが常時接続を利用していることを示す表示に基づいて、フロー制御プロセスが回避される。そうでなければ、フロー制御プロセスが実施される。常時接続は、モバイル・ステーションの電子メール・アプリケーションに利用でき、ポイント−ツー−ポイント・プロトコル(PPP)セッションを含む。

Description

(関連出願のクロスレファレンス)
本出願は、2004年2月9日出願の米国仮特許出願(出願番号:60/543,113)「フロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク・オペレーションの制御方法および装置」の利益を主張し、これはここに援用される。
(技術分野)
本発明は、概してワイヤレス・ネットワーク・オペレーションに関し、特に「常時接続」モバイル・ステーションの「フロー制御」プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク・オペレーションの制御方法および装置に関する。
携帯電話またはモバイル・ステーションなどのワイヤレス通信装置は、ワイヤレス通信ネットワークを通じて音声電話を発受信および/またはデータを送受信することができる。これらのモバイル・ステーションの中には、ネットワークにおいて継続的に維持されるポイント−ツー−ポイント・プロトコル(PPP)セッション接続に依存する電子メール通信、あるいは他の「プッシュ」タイプ・アプリケーションなどのデータ・アプリケーションを主に利用するため「常時接続」装置とみなされるものがある。
ワイヤレス通信ネットワークは、第3世代パートナーシップ・プロジェクト2(3GPP2)に従って運用できる。3GPP2システムに関しては、TIA‐835‐C/IOSv4.3以前に、パケット・データサービスノード(PDSN)および無線アクセス・ネットワーク(RAN)に問題があり、常時接続モバイル・ステーションへのデータ送信力に影響を及ぼした。PDSNからデータを配信するようRANがモバイル・ステーションに連絡する場合、モバイル・ステーションが一時的にサービスエリア外になると、PDSNおよび前記モバイル・ステーション間のPPP接続が崩壊し、モバイル・ステーションはそれを認識しない。これによって、PPP接続が再構築されるまで、モバイル・ステーションへのデータ配信が順に停止する。この場合、常時接続モバイル・ステーションが安定して処理を行うには、携帯電話のバッテリー寿命および無線インターフェース容量の両方を消耗する一時的なサービスエリア外状態になる度に、余分なメッセージングを行う必要がある。
TIA‐835‐C/IOSv4.3では、これらの問題が解決された。常時接続モバイル・ステーションに対するこれらの処理機能停止を解消するため、基準に変更が加えられた。3GPP2において、「フロー制御」プロセスは、ワイヤレス・リンクの状態に基づいて、PDSNがモバイル・ステーションへのデータ・フローを停止するよう要求する能力をパケット制御機能(PCF)に付与すると提唱されている。前記機能の理論的根拠は、PDSNに無線インターフェースを越えるメッセージングを行わずに、モバイル・ステーションとの圧縮状態を再度同期化させることによって、無線インターフェース容量を節約することである。
電子メール通信および他のプッシュ・タイプ・アプリケーションを提供する常時接続モバイル・ステーションには、PPPペイロード圧縮を使用することなくアプリケーション層で圧縮を行うものもある。このようなモバイル・ステーションの場合、フロー制御プロセスによって得られる利益はほとんどない。さらに、これらのモバイル・ステーションでフロー制御プロセスを使用すると、TIA‐835‐C/IOSv4.3以前に存在したのと同じ問題が生じる。PDSNからPCFへのデータ・フローが遮断されると、モバイル・ステーションに対する処理機能の停止、あるいは無線インターフェース・メッセージングを増加してフロー制御の影響に対抗する必要性が生じる。
従って、従来技術の欠陥を克服するようなフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク・オペレーションの制御方法および装置が必要となる。
モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外(out−of−coverage)状態に基づいて、モバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク・オペレーションの制御方法および装置について記述する。ワイヤレス通信ネットワークにおいて、モバイル・ステーションがデータサービスに常時接続を利用しているかどうかを示す表示(indication)が識別される。モバイル・ステーションが常時接続を利用していることを示す表示に基づいて、フロー制御プロセスが回避される。そうでなければ、フロー制御プロセスが実施される。常時接続は、モバイル・ステーション用の電子メール通信アプリケーションに利用することができ、ポイント−ツー−ポイント・プロトコル(PPP)セッションを必要とする。
ここで、本発明の実施形態を添付の図を参照して例示する。
モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいて、モバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク・オペレーションの制御方法および装置について記述する。ワイヤレス通信ネットワークにおいて、モバイル・ステーションがデータサービスに常時接続を利用しているかどうかを示す表示が識別される。前記モバイル・ステーションが常時接続を利用していることを示す表示に基づいて、フロー制御プロセスが回避される。そうでなければ、フロー制御プロセスが実施される。常時接続は、モバイル・ステーション用の電子メール通信アプリケーションに利用することができ、ポイント−ツー−ポイント・プロトコル(PPP)セッションを必要とする。
背景技術において前述したように、3GPP2において「フロー制御」プロセスは、ワイヤレス・リンクの状態に基づいて、パケット・データ・サポート・ノード(PDSN)がモバイル・ステーションへのデータ・フローを停止するよう要求する能力をパケット制御機能(PCF)に付与すると提唱されている。前記機能の理論的根拠は、PDSNに無線インターフェースを越えるメッセージングを行わずにモバイル・ステーションとの圧縮状態を再度同期化させることによって、無線インターフェース容量を節約することである。しかしながら、常時接続モバイル・ステーション(電子メール通信および他のプッシュ・タイプ・アプリケーションを提供するものなど)には、PPPペイロード圧縮を使用することなくアプリケーション層で圧縮を行うものもある。そのようなモバイル・ステーションの場合、フロー制御プロセスによって得られる利益はほとんどない。さらに、これらのモバイル・ステーションでフロー制御プロセスを使用すると、TIA‐835‐C/IOSv4.3以前に存在したのと同じ問題が生じる。PDSNからPCFへのデータ・フローが遮断されると、モバイル・ステーションに対する処理機能の停止、あるいは無線インターフェース・メッセージングを増加してフロー制御の影響に対抗する必要性が生じる。
「常時接続」モバイル・ステーションに対するフロー制御の潜在的な負の影響を軽減する技術をここに記載する。この技術は、(1)常時接続でないモバイル・ステーションのみに対してフロー制御するアプリケーション(すなわち、モバイル・ステーションが常時接続である場合、PDSNはデータ・フローを停止しない)、(2)PPPペイロード圧縮がPDSN/MSによって使用されているか否かに基づいてフロー制御するアプリケーション(すなわち、PPPペイロード圧縮が使用されていない場合、PDSNはデータ・フローを停止しない)、(3)フロー制御がPDSNによって使用されているか否かに係らず制御する能力をモバイル・ステーションに付与すること(例えば、複数の同時処理の場合等、特定の処理例において、モバイル・ステーションからPDSNに送信された3GPP2ベンダー特定パケットのビットを使用する)、モバイル・ステーションがビットの設定によって許可しない限り、PDSNはデータ・フローを停止しない、(4)送信されるデータの量および/または頻度に応じて、PDSNにデータ・フローを遮断させる(例えば、アプリケーションが大量のデータを送信しようとしている場合、PDSNにフロー制御を適用し、少量で頻度の少ない電子メールパケット送信には適用しない)ことを含む。詳細については、図1〜5に照らして以下に記載する。
図1は、ワイヤレス通信ネットワーク104を介して通信するモバイル・ステーション102を含む通信システム100のブロック図である。モバイル・ステーション102は、好ましくは画像ディスプレイ112、キーボード114、および場合によって1つまたは複数の補助ユーザ・インターフェース(UI)116を備え、それぞれコントローラ106に結合している。コントローラ106は、無線周波数(RF)トランシーバ回路108およびアンテナ110にも結合される。
一般的に、コントローラ106はメモリ部品(図示せず)においてOSソフトウェアを実行する中央演算処理装置(CPU)として具現化される。通常、コントローラ106はモバイル・ステーション102のオペレーション全体を制御するのに対して、通信機能に関連するシグナル処理オペレーションは、一般にRFトランシーバ回路108で行われる。コントローラ106は装置ディスプレイ112と連動して、受信情報、保存情報、ユーザ入力などを表示する。電話型キーパッドまたは全英数字キーボードなどのキーボード114は、通常モバイル・ステーション102に保存されるデータ、ネットワーク104に転送する情報、電話をかけるための電話番号、モバイル・ステーション102上で実行されるコマンド、およびその他または異なるユーザ情報を入力するために提供される。
モバイル・ステーション102は、アンテナ110を介してワイヤレス・リンク上のネットワーク104と通信シグナルの送受信を行う。RFトランシーバ回路108は、変調/復調、場合によってはコード/デコードおよび暗号化/解読を含む無線ネットワーク(RN)128と同様の機能を実施する。また、RFトランシーバ回路108が、RN128によって実施される機能に加えて、特定の機能を遂行することも考えられる。RFトランシーバ回路108が特定のワイヤレス・ネットワークまたはそこでモバイル・ステーション102が作動することが意図されるネットワークに適合することは、当業者には明らかであろう。
モバイル・ステーション102は、1つまたは複数の充電式バッテリー124用のバッテリー・インターフェース122を備えている。バッテリー124は、モバイル・ステーション102内の電気回路に電力を提供し、バッテリー・インターフェース122は、バッテリー124に対して機械的および電気的接続を提供する。バッテリー・インターフェース122は、前記装置への電力を調整するレギュレータ126と結合する。モバイル・ステーション102が完全に作動している場合、RFトランシーバ回路108のRFトランスミッタは、一般的にネットワークに送信している時にのみオンになり、それ以外は節電のためオフになる。同様に、RFトランシーバ回路108のRFレシーバーは、通常、指定の期間中にシグナルまたは情報(もしあれば)を受信する必要がなければ、節電のため定期的にオフになる。
モバイル・ステーション102は、インターフェース118でモバイル・ステーション102に接続または挿入される加入者識別モジュール(SIM)またはリムーバブル加入者情報モジュール(R‐UIM)などのメモリ・モジュール120を使用して作動する。SIMまたはR‐UIMの代替として、モバイル・ステーション102は、サービス・プロバイダによってメモリ・モジュール120にプログラム化された不揮発性メモリであるコンフィギュレーション・データに基づいて作動する。モバイル・ステーション102は、データ通信装置、携帯電話、データおよび音声通信機能を備えた多機能通信装置、ワイヤレス通信が可能な携帯情報端末(PDA)、または内蔵モデムを組み込んだコンピュータなどの単一ユニットで構成してもよい。代替として、モバイル・ステーション102は、コンピュータまたはワイヤレス・モデムに接続される他の装置を含むがそれらに限定されない複数の個別の構成要素から成る複数モジュール・ユニットであってもよい。特に、例えば図1のモバイル・ステーションのブロック図において、RFトランシーバ回路108およびアンテナ110は、ラップトップ・コンピュータのポートに挿入される無線モデム・ユニットとして実装してもよい。この場合、ラップトップ・コンピュータはディスプレイ112、キーボード114、1つまたは複数の補助UI116、およびコンピュータのCPUとして具現化されるコントローラ106を備える。ワイヤレス通信が通常不可能なコンピュータまたは他の装置を適合して接続しても、上述のような単一ユニット装置のRFトランシーバ回路108およびアンテナ110を効果的に制御すると考えられる。そのようなモバイル・ステーション102は、図2のモバイル・ステーション202に照らして後述するように、さらに具体的な実装を持つ。
モバイル・ステーション102は、ワイヤレス通信ネットワーク104内およびそのネットワークを介して通信する。図1の実施形態において、ワイヤレス・ネットワーク104は、符号分割多重接続(CDMA)技術に基づく第2世代(2G)または第3世代(3G)サポート・ネットワークである。特に、ワイヤレス・ネットワーク104は、図1に示す結合された固定ネットワーク構成要素を含むCDMA2000(登録商標)ネットワークである。CDMA2000型のワイヤレス・ネットワーク104は、無線アクセス・ネットワーク(RAN)128、移動通信交換局(MSC)130、信号システム7(SS7)ネットワーク140、ホーム・ローケーション・レジスタ/認証センター(HLR/AC)138、パケット・データサービスノード(PDSN)132、IPネットワーク134、および遠隔認証ダイヤルイン・ユーザ・サービス(RADIUS)サーバ136を含む。SS7ネットワーク140は、モバイル・ステーション102を他の通話相手に接続するネットワーク142(例えば、公衆交換電話網あるいはPSTN)と連通する。一方、IPネットワーク134はインターネットなどの別のネットワーク144に連通する。CDMA2000が電気通信工業会(TIA‐USA)の登録商標であることに留意すること。
作動中、モバイル・ステーション102は、呼設定、呼処理、および移動管理機能を行うRAN128と通信する。RAN128は、ベース・ステーション・コントローラ(BSC)129およびBTS131といったベース・ステーション・トランシーバ・システム(BTS)を複数備えている。特定のサービスエリアに対してワイヤレス・ネットワーク域を提供するBTS131はすべて、一般に「セル」と呼ばれる。RN128の指定BTS131は、そのセル内のモバイル・ステーションと通信シグナルを送受信する。一般にBTS131は、通常は所定の特定の通信プロトコルおよびパラメータに従って、モバイル・ステーションに伝達されるシグナルの変調、場合によってはコード化および/または暗号化といった機能をそのコントローラの制御下で実施する。同様にBTS131は、そのセル内のモバイル・ステーション102から受信した通信シグナルを復調し、必要な場合はデコードおよび解読する。通信プロトコルおよびパラメータは、個別のネットワーク間で異なる。例えば、あるネットワークは、異なる変調スキームを用いて他のネットワークとは異なる頻度で作動する。その特定のプロトコル改定に基づいて、基礎的な処理も異なる。
BSC129は、BTS131をすべて制御し、無線ネットワーク・リソースを管理してユーザ可動性を提供する。BSC129は、音声圧縮または音声コード化を行い、引継ぎを処理し、電力制御を管理してネットワーク容量の効率的な使用を保証し、タイミングおよびRNA128内の同期化を制御して、BTS131およびPDSN132にインターフェースを提供する。BSC129は、1つまたは複数のサーバとして具現化されるパケット制御機能(PCF)133を含み、通信する。PCF133は、R‐PまたはA10/A11インターフェースとしても知られるRAN‐to‐PDSNインターフェースを介してPDSN132にインターフェースを提供する。A10インターフェースはユーザ・データを運び、A11はシグナル・データを運ぶ。PCF133は、モバイル・ステーションのパケット・データ状態(例えば、活動および休止状態)を管理し、モバイル・ステーションおよびPDSN132間でパケットを中継し、休止状態のモバイル・ステーション用PDSN132から受信したデータをバッファし、引継ぎを容易にするよう作動する。
図1の通信システム100に示すワイヤレス・リンクは、1つまたは複数の異なるチャンネル、通常異なる無線周波数(RF)チャンネル、およびワイヤレス・ネットワーク104およびモバイル・ステーション102間で使用される関連プロトコルを示す。一般に全体の帯域幅およびモバイル・ステーション102のバッテリー電源には制限があるため、RFチャンネルは節約しなければならない限りある資源である。当業者であれば、ネットワーク・サービスエリア全体の望ましい拡大によって、現実のワイヤレス・ネットワークに数百のセルを含んでもよいことを理解するであろう。複数のネットワーク・コントローラで制御される複数のスイッチおよびルータ(表示せず)によってすべての関連構成要素を接続してもよい。
ネットワーク・オペレータに登録されるすべてのモバイル・ステーション102の場合、永久的なデータ(モバイル・ステーション102ユーザのプロファイルなど)だけでなく、一時的なデータ(モバイル・ステーション102の現行位置など)がHLR/AC138に保存される。モバイル・ステーション102への音声電話の場合、HLR/AC138を照会してモバイル・ステーション102の現行位置を判別する。MSC130のビジター・ロケーション・レジスタ(VLR)は、一群のロケーション・エリアを担当し、現在その担当領域に存在するモバイル・ステーションのデータを保存する。これは、より高速なアクセスのためHLR/AC138からVLRに転送される永久的なモバイル・ステーション・データの一部を含む。しかし、MSC130のVLRは、一時的な識別などのローカル・データも割り当て、保管する。またモバイル・ステーション102は、HLR/AC138によってシステム・アクセス上で認証される。
CDMA2000ベースのネットワークにあるモバイル・ステーション102にパケット・データサービスを提供するために、RAN128はPDSN132と通信する。PDSN132は、IPネットワーク134を通じてインターネット144(またはイントラネット、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(WAP)サーバなど)に対してアクセスを提供する。PDSN132は、仮想プライベート・ネットワーク用パケット輸送だけでなく、モバイルIPネットワークにおいて外部エージェント(FA)の機能性も提供する。PDSN132は一連のIPアドレスを持ち、IPアドレス管理、セッション管理、および任意でキャッシングを実施する。RADIUSサーバ136は、パケット・データサービスの認証、承認、および課金(AAA)に関連する機能の実施を担当し、AAAサーバと呼ばれてもよい。
モバイル・ステーション102が、電子メール通信アプリケーションである初期アプリケーションを持ち、ワイヤレス・ネットワーク104に対して「常時」接続を利用してこの処理を容易にすることに留意する。このため、モバイル・ステーション102およびワイヤレス・ネットワーク104間のパケット・データ接続は、電子メール・アプリケーションのために継続的に維持される。この理由から、モバイル・ステーション102は「常時接続」装置とも呼ばれる。前記処理は、サーバ150といった、ネットワークへのサーバ接続によって促進される。モバイル・ステーション102上の他のアプリケーションは常時接続を必要としない場合があることに留意する。PPPセッションを設定するために、モバイル・ステーション102はパケット・データ・コールを開始する。一旦モバイル・ステーション102およびRAN128間に無線リンクが確立されると、R‐PインターフェースがRAN128/PCF133およびPDSN132の間に設定される。次に、モバイル・ステーション102とPDSN132の間でPPPネゴシエーションが始まる。モバイル・ステーション102がPDSN132へのPPP接続を形成すると、ワイヤレス・ネットワーク104に接続されたままになる。それに続くモバイル・ステーション102およびPDSN132間のすべてのデータ転送は、PPP接続上のモバイル・ステーション102あるいはPDSN132によって開始できる。モバイル・ステーション102がデータの送信も受信も行わず、一定期間不活動状態であった場合、PCF133はモバイル・ステーション102とRAN128の間の無線リンクを切断するが、モバイル・ステーション102およびPDSN132間のPPP接続は維持することに留意する。これは休止状態と呼ばれる。
3GPP2において、「フロー制御」プロセスは、ワイヤレス・リンクの状態(特定のサービスエリア外状態)によってPDSN132がモバイル・ステーション102へのデータ・フローを停止するよう要求する能力をPCF133に付与すると提唱されている。前記機能の理論的根拠は、PDSN132に無線インターフェースを越えるメッセージングを行わずにモバイル・ステーション102との圧縮状態を再度同期化させることによって、無線インターフェース容量を節約することである。電子メール通信(例えば、モバイル・ステーション102)を提供する常時接続モバイル・ステーションには、PPPペイロード圧縮を使用することなくアプリケーション層で圧縮を行うものもある。そのようなモバイル・ステーションの場合、フロー制御プロセスによって得られる利益はほとんどない。さらに、これらのモバイル・ステーション102でフロー制御プロセスを使用すると、TIA‐835‐C/IOSv4.3以前に存在したのと同じ問題が生じる。PDSN132からPCF133へのデータ・フローが遮断されると、モバイル・ステーション102に対する処理機能の停止、あるいは無線インターフェース・メッセージングを増加してフロー制御の影響に対抗する必要性が生じる。無線リンク・プロトコル(RLP)が無線チャンネルの障害も処理することに留意する。一方、フロー制御プロセスは、他のタイプのモバイル・ステーションと接続して使用する場合に有益となる。
図1には明示していないが、場合によっては他のネットワークを含む他のシステムとワイヤレス・ネットワーク104を接続してもよいことも理解できる。実際に交換するパケット・データがない場合でも、通常、ネットワークは少なくとも数種類のページングおよびシステム情報を継続的に転送する。ネットワークは多くの部品で構成されるが、これらの部品はすべて協働して、ワイヤレス・リンクにおける特定の動作を行う。
図2は、好ましいモバイル・ステーション202の詳細なブロック図である。モバイル・ステーション202は、他のコンピュータ・システムとの通信機能を含み、好ましくは少なくとも音声および高度データ通信機能を備えた双方向通信装置である。モバイル・ステーション202によって提供される機能性によって、それはデータ・メッセージング装置、双方向ページャー、データ・メッセージング機能付き携帯電話、ワイヤレス・インターネット家電、またはデータ通信装置(電話機能付きまたは電話機能なし)を意味する。モバイル・ステーション202は、その地理的サービスエリア内にある複数のベース・ステーション・トランシーバ・システム200のいずれか1つと通信する。詳細は図3および4に照らして後述するが、モバイル・ステーション202は通信するベース・ステーション・トランシーバ・システム200を選択するか、または選択を補助する。
モバイル・ステーション202は通常、レシーバ212、トランスミッタ214、および1つまたは複数の(好ましくは組み込み式あるいは内蔵型)アンテナ要素216および218などの関連構成要素、局部発振器(LO)213、およびデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)220などの処理モジュールを含む通信サブシステム211を組み込む。通信サブシステム211は、図1に示すRFトランシーバ回路108およびアンテナ110に類似している。通信分野の当業者には明らかなように、特定デザインの通信サブシステム211は、そこでモバイル・ステーション202が作動することが意図される通信ネットワークに依存する。
モバイル・ステーション202は、必要なネットワーク登録または起動プロシージャが完了するとネットワーク上で通信シグナルを送受信する。ネットワークを通じてアンテナ216により受信されたシグナルは、シグナル増幅、周波数ダウン・コンバージョン、フィルタリング、チャンネル選択、および図2に例示するアナログ・デジタル(A/D)変換など通常のレシーバ機能を実行するレシーバ212に入力される。受信したシグナルをA/D変換することによって、DSPで実施される復調およびデコードといった、より複雑な通信機能が可能になる。同様に、転送されるシグナルについては、例えばDSP220によって変調およびコード化を含む処理が行われる。これらのDSP処理シグナルは、デジタル・アナログ(D/A)変換、周波数アップ・コンバージョン、フィルタリング、増幅およびアンテナ218を介して通信ネットワーク上への転送のために、トランスミッタ214に入力される。DSP220は通信シグナルを処理するだけでなく、レシーバおよびトランスミッタ制御も提供する。例えば、レシーバ212およびトランスミッタ214において通信シグナルに適用される利得は、DSP220において実施される自動利得制御アルゴリズムを通じて適宜制御される。
ネットワーク・アクセスは、モバイル・ステーション202の加入者またはユーザと関連しているため、ネットワークで作動するためには、モバイル・ステーション202に加入者識別モジュールまたは「SIM」カード、あるいはリムーバブル・ユーザ識別モジュール(R‐UIM)などのメモリ・モジュール262を挿入するか、またはモバイル・ステーション202のインターフェース264と接続する必要がある。代替として、メモリ・モジュール262は、モバイル・ステーション202がネットワーク内で作動するように、サービス・プロバイダがコンフィギュレーション・データを用いてプログラム化する不揮発性メモリであってもよい。モバイル・ステーション202はバッテリー電源供給される移動装置であるため、1つまたは複数の充電式バッテリー256を受け取るバッテリー・インターフェース254も含む。そのようなバッテリー256は、モバイル・ステーション202にあるすべてとは言えないにせよ大部分の電気回路に電力を提供し、バッテリー・インターフェース254は機械的および電気的接続を提供する。バッテリー・インターフェース254は、電力(電圧Vで示される)をすべての回路に提供するレギュレータ(図2に表示せず)に結合される。
モバイル・ステーション202は、モバイル・ステーション202のオペレーション全体を制御するマイクロプロセッサ238(図1のコントローラ106の一実施形態)を含む。少なくともデータ通信および音声通信を含む通信機能は、通信サブシステム211を通じて実施される。またマイクロプロセッサ238は、ディスプレイ222、フラッシュ・メモリ224、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)226、補助入出力(I/O)サブシステム228、シリアル・ポート230、キーボード232、スピーカー234、マイク236、短距離通信サブシステム240、および一般に242で指定される任意の他の装置サブシステムといった追加の装置サブシステムと相互作用する。図2に示されるサブシステムには、通信関連機能を実施するものもあり、そのため、他のサブシステムは「常駐」またはオン・デバイス機能を提供してよい。特に、キーボード232およびディスプレイ222などのいくつかのサブシステムは、通信ネットワーク上の転送用テキスト・メッセージ入力などの通信関連機能と、計算機またはタスク・リストなどのデバイス常駐機能の両方に使用してもよい。マイクロプロセッサ238によって使用されるオペレーティング・システム・ソフトウェアは、好ましくはフラッシュ・メモリ224といった永続的記憶装置に保管される。代替として読取専用メモリ(ROM)あるいは類似するストレージ・エレメント(図示せず)でもよい。当業者であれば、オペレーティング・システム、特定の装置アプリケーション、またはその部品がRAM226などの揮発性記憶装置に一時的に負荷されることを理解するであろう。
マイクロプロセッサ238は、そのOS機能に加えて、好ましくはモバイル・ステーション202上のソフトウェア・アプリケーションを実行できる。少なくともデータおよび音声通信アプリケーション(ネットワーク再構築スキームなど)を含む基本的な装置オペレーションを制御する所定のアプリケーションは、通常、製造の過程でモバイル・ステーション202上にインストールされる。モバイル・ステーション202上にロードされる好ましいアプリケーションは、例えば、電子メール、カレンダー・イベント、ボイス・メール、予約、およびタスク項目などを含むがそれらに限定されないユーザに関連するデータ項目を組織化および管理する能力を備えたスケジュール管理(PIM)アプリケーションであってもよい。一般に、1つまたは複数のメモリ・記憶装置をモバイル・ステーション202およびSIM256で使用して、PIMデータ項目および他の情報の格納を容易にする。
PIMアプリケーションは、好ましくはワイヤレス・ネットワークを介してデータ項目を送受信する機能を備える。好ましい実施形態において、PIMデータ項目は、ホスト・コンピュータ・システムに格納されるデータ項目および/または関連するモバイル・ステーション・ユーザの対応データ項目を用いて、ワイヤレス・ネットワークを介して途切れなく統合、同期化、更新され、それによってそのような項目を参照してモバイル・ステーション202上にミラード・ホスト・コンピュータが生成される。これは特に、ホスト・コンピュータ・システムがモバイル・ステーション・ユーザのオフィス・コンピュータ・システムである場合に有効である。追加アプリケーションは、ネットワーク、補助I/Oサブシステム228、シリアル・ポート230、短距離通信サブシステム240、あるいは任意の他の適したサブシステム242を介してモバイル・ステーション202上にロードしてもよく、またRAM226または好ましくはマイクロプロセッサ238が実施する不揮発性記憶装置(図示せず)においてユーザがインストールしてもよい。アプリケーション・インストールにおけるそのような柔軟性によって、モバイル・ステーション202の機能性が増し、拡張されたオン・デバイス機能、通信関連機能、あるいはその両方を提供できる。例えば、安全な通信アプリケーションは、電子商取引機能およびモバイル・ステーション202を使用して実施される他の金融取引を可能にする。
データ通信モードにおいて、テキスト・メッセージ、電子メール・メッセージ、あるいはウェブ・ページのダウンロードといった受信シグナルは、通信サブシステム211によって処理され、マイクロプロセッサ238に入力される。好ましくは、マイクロプロセッサ238は、ディスプレイ222または代替として補助I/O装置228に出力するため前記シグナルをさらに処理する。モバイル・ステーション202のユーザは、例えばディスプレイ222および場合によっては補助I/O装置228と併せてキーボード232を使用して、電子メール・メッセージなどのデータ項目を構成してもよい。キーボード232は、好ましくは完全な英数字キーボードおよび/または電話型キーパッドである。これらの構成アイテムは、通信サブシステム211を介して通信ネットワーク上で転送される。
音声通信の場合、モバイル・ステーション202の全体オペレーションは、受信シグナルがスピーカー234に出力され、転送用シグナルがマイク236によって生成されることを除けば、実質的に類似している。音声メッセージ録音サブシステムなどの代替音声またはオーディオI/Oサブシステムは、モバイル・ステーション202上で実装してもよい。音声またはオーディオ・シグナル出力は、好ましくは主にスピーカー234を通じて実施されるが、幾つかの例に示すように、ディスプレイ222を使用して通話者の識別、音声通話時間、または他の音声電話関連情報を表示してもよい。
図2のシリアル・ポート230は通常、たとえオプションであっても、ユーザのデスクトップ・コンピュータが望ましいコンポーネントである携帯情報端末(PDA)型の通信装置において実装される。シリアル・ポート230によって、ユーザは外部装置またはソフトウェア・アプリケーションを通じて優先項目を設定し、ワイヤレス通信ネットワークを介することなくモバイル・ステーション202に情報やソフトウェアのダウンロードを提供することによって、モバイル・ステーション202の能力を拡大することができる。安全なデバイス通信を提供するために、例えば、代替のダウンロード・パスを使用して、直接的で信頼できる確かな接続を通じてモバイル・ステーション202上に暗号キーをロードしてもよい。
図2の短距離通信サブシステム240は、類似した装置である必要のないモバイル・ステーション202および異なるシステムまたはデバイス間の通信を提供する追加のオプション要素である。例えばサブシステム240は、同様に機能するシステムおよび装置で通信を提供するために、赤外線装置および関連する回路や構成要素、あるいはBluetoothTM信モジュールを含んでよい。BluetoothTMは、BluetoothTMSIGの登録商標である。
図3は、モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいて、モバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理の制御方法を説明するフローチャートである。前記方法は、上述のような付属システム構成要素と関連して(例えば、パケット制御機能(PCF)において)、1つまたは複数のサーバおよびコンピュータ・インストラクションを使用して、無線アクセス・ネットワーク(RAN)によって実施してもよい。前記方法は、1つまたは複数のサーバまたはプロセッサによって実施できるコンピュータ・インストラクションを格納するコンピュータ格納媒体(例えば、メモリあるいはコンピュータ・ディスク)を含むコンピュータ・プログラム製品において具現化される。
前記方法は、図3の開始ブロック300で開始する。RANにおいて、モバイル・ステーションがデータサービスに常時接続を利用しているかどうかを示す表示が識別される(図3のステップ302)。モバイル・ステーションが常時接続を利用していることを前記表示が示す場合(図3のステップ304)、モバイル・ステーションに対するフロー制御プロセスは回避される(図3のステップ306)。そうでなければ、モバイル・ステーションに対するフロー制御プロセスはステップ304から実施されることになる(図3のステップ308)。前記フローチャートは、終了ブロック310で終了する。常時接続がモバイル・ステーションによって使用される場合、フロー制御プロセスは電子メール・アプリケーション用になり、ポイント−ツー−ポイント・プロトコル(PPP)セッションを必要とする。
ステップ302において、モバイル・ステーションが常時接続装置であることが表示される場合がある。代わりに、ステップ302において、前記アプリケーション、データ・セッション、および/またはモバイル・ステーションのデータ接続が、常時接続アプリケーション、データ・セッション、および/またはデータ接続であると識別されることが表示される場合がある。複数の処理を同時に行う場合、モバイル・ステーションおよびPDSN間で相互に合意したように、指定したサービス・インスタンスにフロー制御を選択的に適用してもよい。ここで、前記セッションが最初に確立された場合、また必要に応じて後で利用される場合に、前記表示が受信される。前記表示がデータ形式である場合、前記データはビット・フラグ(「1」=常時接続)のように単純か、あるいはより大きなデータとなる。
モバイル・ステーションが常時接続を利用しているかどうかを示す表示は、様々に異なる名前を持つことに留意する。例えば、前記表示は「常時接続装置インジケータ」または「常時接続インジケータ」と呼ばれる。別の例では、「制御フロー可能/不可能」と示される場合もある。後者の例においても、「制御フロー可能/不可能」表示とモバイル・ステーション/データ接続間の関係は存在する(例えば、その名前に関わらず、モバイル・ステーションが常時データ接続を使用するかどうかが表示される)。
前記表示は、モバイル・ステーションからワイヤレス通信ネットワークに送信されるデータ形式で受信される。モバイル・ステーションは、そのメモリにこの属性を保存する(モバイル・ステーション=常時接続装置)、あるいは代替として、前記モバイル・ステーションのそれぞれに適した常時接続アプリケーション(アプリケーションA=常時接続アプリケーション、アプリケーションB=非常時接続アプリケーション)に関連して属性を保存してもよい。例に示すように、サービス・パーソンまたはエンド・ユーザによって、属性情報をモバイル・ステーションのメモリにプログラム化、および/または再プログラム化することができる。この表示は、モバイル・ステーションからのメッセージで一度送信され、前記ネットワークに適切に保存される。代替として、前記装置または前記アプリケーションを使用する度に、モバイル・ステーションからのメッセージで表示が送信される。ネットワークは、次にこの情報を(例えば、RANあるいは詳しくはPCFに)保存し、必要に応じて本出願の目的で使用する。モバイル・ステーションのユーザ・インターフェースにおける入力シグナルに応答してモバイル・ステーションから表示が送信されることに留意する。よってエンド・ユーザは、制御フロー・プロセスを利用すべきか否かを制御する。前記属性は、モバイル・ステーションからネットワークに送信される3GPP2ベンダー固有のパケット形式である。
代替として、前記表示は常時接続に利用される任意の所定プロセスの検出に基づく。例えば、所定のプロセスは圧縮プロセスでもあり、利用してもしなくてもよい。例えば、本出願の好ましい常時接続モバイル・ステーションは、電子メール通信用のPPPレベルで圧縮を利用しないが、他のモバイル・ステーションはPPP圧縮を利用する。このため、前記接続がPPP圧縮を利用しないことをRANまたはPCFが検出すると、フロー制御が回避される。逆に、前記接続がPPP圧縮を利用することをRANまたはPCFが検出すると、フロー制御が実施される。
別の代替案として、前記表示はデータサービスを使用して通信されるデータの量および/または頻度に基づく。例えば、RANまたはPCFは前記接続におけるデータ通信の速度が比較的遅いか比較的速いかを識別する。このため、前記接続が比較的少量のパケット・データを電子メール通信用の低頻度の間隔で送信することをRANまたはPCFが検出すると、フロー制御は回避される。逆に、前記接続が比較的大量のパケット・データを頻繁に送信することをRANまたはPCFが検出すると、フロー制御が実施される。特定の代替案として、前記表示はデータサービスのサービスの質(QoS)データの検討に基づく。(1)ストリーミング(例えば、ビデオ)、(2)双方向(例えば、ウェブ・ブランジング)、(3)バックグラウンド、および(4)対話型(例えば、音声)を含むデータ通信の多くの異なるタイプのQoSトラフィック・クラスが定義される。電子メール・データ通信は「バックグラウンド」トラフィック・クラスに分類され、ネットワークにおいてそのように識別される。従って、RANまたはPCFはQoSデータを読み取り、データサービスがバックグラウンド・トラフィック・クラス型であるかどうかを識別し、そうであればPPP接続が常時接続であると推察する。
図4は、ワイヤレス・ネットワークと関連したモバイル・ステーション処理のシステム・フロー図である。図4の例において、PCF133は本技術に従ってフロー制御プロセスで制御を行う構成要素である。アプリケーション用データ接続は、モバイル・ステーションおよびサーバ間で確立される(図4のプロセス402)。この例において、モバイル・ステーションは常時接続装置ではなく、前記データ接続は常時接続を含まない。モバイル・ステーションおよびネットワークによって検出されるRAN128のBTS間でサービスエリア外状態が発生する(図4のプロセス404)。そのため、RAN128またはPCF133は、フロー制御プロセスを実施すべきか否かをチェックする(図4のプロセス405)。この場合、RAN128またはPCF133は、モバイル・ステーションおよび/またはそのデータ接続が常時接続でないことを識別する。モバイル・ステーションおよび/またはそのデータ接続が常時接続でないため、RAN128またはPCF133はフロー制御プロセスを実行させ、PDSN132に同様の要求を送信する(図4のプロセス406)。この要求はA11メッセージに入れることができる。データ・フローは終了し(図4のプロセス408)、PPPセッションは終了する場合もしない場合もある。
図4に関する第二の議論は、常時接続装置であるモバイル・ステーションおよび/または常時接続を持つモバイル・ステーションに関する。アプリケーションのデータ接続は、モバイル・ステーションおよびサーバ間で維持される(図4のプロセス410)。データ接続は、モバイル・ステーション102およびPDSN132間のPPP接続を必要とする常時接続を含む。次に、モバイル・ステーションおよびネットワークによって検出されるRAN128のBTS間にサービスエリア外状態が生じる(図4のプロセス412)。そのため、RAN128またはPCF133は、フロー制御プロセスを実施すべきか否かをチェックする(図4のプロセス414)。この場合、RAN128またはPCF133はモバイル・ステーションおよび/またはそのデータ接続が常時接続であることを識別する。セッションが最初に確立されると、PDSN132は、フロー制御を好ましくはセッションごとに利用すべきか否かについてPCF133にシグナルする。メッセージングはA11メッセージを利用する。モバイル・ステーションおよび/またはそのデータ接続は常時接続であるため、RAN128またはPCF133はフロー制御プロセスを回避させる。ここでデータ・フローは終了せず、PPPセッションは維持される(図4のプロセス416)。RAN128またはPCF133からPDSN132への要求は必要ない。
図5は、ワイヤレス・ネットワークに関連するモバイル・ステーション処理のためのもう一つのシステム・フロー図である。図5の例において、PDSN132は本技術に従ってフロー制御プロセスで制御を実行する構成要素である。アプリケーション用データ接続はモバイル・ステーションおよびサーバ間に確立される(図5のプロセス502)。この例において、モバイル・ステーションは常時接続装置ではなく、データ接続は常時接続を含まない。モバイル・ステーションおよびネットワークによって検出されるRAN128のBTS間にサービスエリア外状態が生じる(図5のプロセス504)。そのため、RAN128または特にPCF133は、フロー制御プロセスを開始し、PDSN132に対してフロー制御プロセス要求を送信する(図5のプロセス506)。この場合、PDSN132はモバイル・ステーションおよび/またはそのデータ接続が常時接続でないことを識別する(図5のプロセス507)。モバイル・ステーションおよび/またはそのデータ接続は「常時接続」でないため、PDSN132はフロー制御プロセスを実施させてデータ・フローを終了する(図5のプロセス508)、またPPPセッションは終了する場合もしない場合もある。
図5に関する第二の議論は、常時接続装置であるモバイル・ステーションおよび/または常時接続を持つモバイル・ステーションに関する。アプリケーションのデータ接続は、モバイル・ステーションおよびサーバ間で維持される(図5のプロセス510)。データ接続は、モバイル・ステーション102およびPDSN132間のPPP接続を必要とする常時接続を含む。次に、モバイル・ステーションおよびネットワークによって検出されるRAN128のBTS間にサービスエリア外状態が生じる(図5のプロセス512)。そのため、RAN128または特にPCF133は、フロー制御プロセスを開始し、PDSN132に対してフロー制御プロセス要求を送信する(図5のプロセス514)。この場合、PDSN132はモバイル・ステーションおよび/またはそのデータ接続が常時接続であることを識別する(図5のプロセス515)。モバイル・ステーションおよび/またはそのデータ接続は常時接続であるため、PDSN132はフロー制御プロセスを回避させる。ここでデータ・フローは終了せず、PPPセッションは維持される(図5のプロセス516)。
モバイル・ステーションが常時接続を利用しているかどうかを示す表示は、様々に異なる名前を持つことに再度留意する。例えば、前記表示は「常時接続装置インジケータ」または「常時接続インジケータ」と呼ばれる。別の例では、「制御フロー可能/不可能」と示される場合もある。後者の例においても、「制御フロー可能/不可能」表示とモバイル・ステーション/データ接続間の関係は存在する(すなわち、その名前に関わらず、モバイル・ステーションが常時データ接続を使用するかどうかが表示される)。
単一モバイル・ステーションに対して複数のデータ接続が確立されることにも留意する。例えば、モバイル・ステーションは、第一アプリケーションに対して常時接続を含む第一接続を持ち、第二アプリケーションに対して常時接続を含まない第二接続を持つ。ネットワークにおいて、フロー制御プロセスは第一接続に対して回避されるが、第二接続に対して利用される。このため、任意の指定されたモバイル・ステーションに対して有効な同時処理が複数ある場合、特定の処理に対して選択的に相互合意されたフロー制御が行われる。
最後に、モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいてモバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理の制御方法および装置について述べる。ワイヤレス通信ネットワークにおいて、モバイル・ステーションがデータサービスに常時接続を使用するかどうかを示す表示が識別される。モバイル・ステーションが常時接続を利用することを示す表示に基づいて、フロー制御プロセスは回避される。そうでなければ、フロー制御プロセスが実施される。常時接続は、モバイル・ステーション用の電子メール通信アプリケーションに利用でき、ポイント−ツー−ポイント・プロトコル(PPP)セッションを必要とする。
一実施形態において、モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいてモバイル・ステーションに対してデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理を制御するように構成されるワイヤレス通信ネットワークの無線アクセス・ネットワーク(RAN)が利用される。RANはパケット・データサービスノード(PDSN)と連通するパケット制御機能(PCF)を含む。PCFが作動して、ワイヤレス通信ネットワークを通じて提供されるデータサービスに対してモバイル・ステーションが常時接続を利用するか、モバイル・ステーションが常時接続を利用することを示す表示に基づいて前記モバイル・ステーションに対してフロー制御プロセスを回避させるか、またそうでなければ、PDSNと関連してモバイル・ステーションに対してフロー制御プロセスを実施させるかどうかを示す表示を識別する。
別の実施形態において、無線アクセス・ネットワーク(RAN)のパケット制御機能(PCF)と連通するパケット・データサービスノード(PDSN)が利用される。PDSNは、モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいて、モバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理を制御するために構成される。PDSNが作動して、ワイヤレス通信ネットワークを通じて提供されるデータサービスに対してモバイル・ステーションが常時接続を利用するか、モバイル・ステーションが常時接続を利用することを示す表示に基づいて前記モバイル・ステーションに対してフロー制御プロセスを回避させるか、またそうでなければ、PDSNと関連してモバイル・ステーションに対してフロー制御プロセスを実施させるかどうかを示す表示を識別する。
本出願の上記実施形態は、あくまで例にすぎない。当業者であれば、本出願の範囲を逸脱することなく、特定の実施形態に対して変更、修正、およびバリエーションをもたらすことができる。列挙された請求項において本書に記載の発明は、そのような技術的変更すべてを網羅し包含することを意図する。
本発明は、モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいてモバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理の制御方法および装置を提供する。
図1は、ワイヤレス通信ネットワークの関連構成要素およびこのネットワーク内で通信するモバイル・ステーションを示すブロック図である。 図2は、ワイヤレス通信ネットワーク内で通信するモバイル・ステーションの詳細図である。 図3は、モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいて、モバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク・オペレーションの制御方法を説明するフローチャートである。 図4は、常時接続を持たないモバイル・ステーション、および常時接続を持つモバイル・ステーションのシステム・フロー図である。 図5は、常時接続を持たないモバイル・ステーション、および常時接続を持つモバイル・ステーションの別のシステム・フロー図である。

Claims (21)

  1. モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいて前記モバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理の制御方法であって、該方法は、
    モバイル・ステーションが前記ワイヤレス通信ネットワークを通じて提供されるデータサービスに常時接続を利用するかどうかを示す表示を識別するアクトと、
    前記モバイル・ステーションが前記常時接続を利用することを示す表示に基づいて前記モバイル・ステーションへの前記フロー制御プロセスを回避させるアクトと、
    そうでなければ、前記モバイル・ステーションへの前記フロー制御プロセスを実施させるアクトと
    を包含する、ワイヤレス・ネットワーク処理の制御方法。
  2. 前記常時接続は、ポイント−ツー−ポイント・プロトコル(PPP)セッションを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記常時接続を、電子メール通信サービスを含むデータサービスに使用する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記識別するアクトが、前記モバイル・ステーションまたは前記データサービスに関連するデータに基づいて、前記表示を受け取ることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記識別するアクトが、前記ワイヤレス通信ネットワークを通じて前記モバイル・ステーションから前記表示を受け取ることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記識別するアクトが、前記モバイル・ステーションのユーザ・インターフェースにおける入力シグナルに応答して前記ワイヤレス通信ネットワークを通じて前記モバイル・ステーションから前記表示を受け取ることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記表示を識別するアクトが、前記データサービスに関連するデータに基づいて前記常時接続を識別することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記表示を識別するアクトが、前記データサービスの比較的低いデータ速度を識別することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記表示を識別するアクトが、前記データサービスと関連する所定のサービスの質(QoS)を識別することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記データサービスが、前記モバイル・ステーションによって併用される複数のデータサービスのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
  11. 無線アクセス・ネットワーク(RAN)のパケット制御機能(PCF)と通信するパケット・データサービスノード(PDSN)であって、モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいて前記モバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理を制御するように構成され、該PDSNは、
    モバイル・ステーションが前記ワイヤレス通信ネットワークを通じて提供されるデータサービスに常時接続を利用するかどうかを示す表示を識別し、
    前記モバイル・ステーションが前記常時接続を利用していることを示す表示に基づいて前記モバイル・ステーションへの前記フロー制御プロセスを回避させ、
    そうでなければ、前記モバイル・ステーションへの前記フロー制御プロセスを実施させるように作動する、パケット・データサービスノード(PDSN)。
  12. 前記常時接続は、ポイント−ツー−ポイント・プロトコル(PPP)セッションを含む、請求項11に記載のPDSN。
  13. 前記フロー制御プロセスを実施させるかまたは回避させる前に、前記PCFからの前記フロー制御プロセス要求を受け取とるようにさらに構成された、請求項11に記載のPDSN。
  14. 前記モバイル・ステーションまたは前記データサービスに関連するデータに基づいて前記表示を識別することによって前記表示を識別するようにさらに構成された、請求項11に記載のPDSN。
  15. 前記ワイヤレス通信ネットワークを通じて前記モバイル・ステーションから表示を受け取ることによって、前記表示を識別するようにさらに構成された、請求項11に記載のPDSN。
  16. 前記モバイル・ステーションのユーザ・インターフェースでの入力シグナルに応答して、前記ワイヤレス通信ネットワークを通じて前記モバイル・ステーションから表示を受け取ることによって前記表示を識別するようにさらに構成された、請求項11に記載のPDSN。
  17. 前記データサービスに関連するデータに基づいて前記常時接続を識別することによって、前記表示を識別するようにさらに構成された、請求項11に記載のPDSN。
  18. 前記データサービスの比較的低いデータ速度を識別することによって、前記表示を識別するようにさらに構成された、請求項11に記載のPDSN。
  19. 前記データサービスに関連する所定のサービスの質(QoS)を識別することによって、前記表示を識別するようにさらに構成された、請求項11に記載のPDSN。
  20. 前記データサービスが、前記モバイル・ステーションによって併用される複数のデータサービスのうちの1つである、請求項11に記載のPDSN。
  21. モバイル・ステーションおよびワイヤレス通信ネットワーク間のサービスエリア外状態に基づいてモバイル・ステーションへのデータ通信を終了するフロー制御プロセスに関連するワイヤレス・ネットワーク処理を制御するように構成される、ワイヤレス通信ネットワークの無線アクセス・ネットワーク(RAN)であって、該RANは、
    パケット・データサービスノード(PDSN)と通信するパケット制御機能(PCF)を備え、
    前記PCFは、モバイル・ステーションが前記ワイヤレス通信ネットワークを通じて提供されるデータサービスに常時接続を利用しているか否かを示す表示を識別するように動作し、
    前記PCFは、前記モバイル・ステーションが前記常時接続を利用していることを示す前記表示に基づいて前記モバイル・ステーションに対する前記フロー制御プロセスを回避させるように動作し、
    前記PCFは、そうでなければ、PDSNに関連して前記モバイル・ステーションに対する前記フロー制御プロセスを実施させるように動作する、無線アクセス・ネットワーク(RAN)。
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