JP2007525528A - オピオイド送達系 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図13A
Description
エアゾール粒子の処方を、痛覚脱失を与えるために効果的速度で、肺に送達させるように適合化された肺性薬剤送達装置を使用して処方を連続的に吸入させる工程;および
十分な痛覚脱失が達成されるかまたは副作用の発症時に吸入を停止させる工程。
前記処方は、有効量の少なくとも一つの即効開始型オピオイドと薬学的に許容可能なキャリアとを含む。各オピオイドの濃度およびタイプ、粒子の送達の効果的速度は、吸入の間、痛覚脱失が前記副作用の発症前に達成され、前記副作用の発症が毒性の発症前に起こるように選択され、かつ最大総オピオイド血漿濃度が毒性レベルに達しないように選択される。その結果、前記副作用の発症は、毒性を回避するために吸入を終了する患者によって使用され得る。
上述したような処方を含む容器;
前記容器に結合した出口;ならびに
前記出口を通して前記処方の粒子を分配するための、および意識のある患者の力による活動を通して肺に前記処方の粒子を分配するための、および効果的速度で前記処方の粒子を分配するための前記容器と結合した手段であって、吸入の間、痛覚脱失がオピオイド副作用の発症前に達成され、かつ前記副作用の発症が毒性の発症前に起こり、その結果、最大の総オピオイド血漿濃度が毒性レベルに達しない、かつ、前記副作用の発症が毒性を回避する吸入を停止する患者によって使用され得る手段。
有効量の少なくとも一つの即効型オピオイドおよび薬学的に許容可能なキャリアを含む処方を含む容器;
前記容器に結合した出口;
前記出口を通して前記処方の粒子を分散させるための、および肺に前記処方の粒子を分散させるための容器と結合した手段であって、意識ある患者の力を必要とする手段;
ここで、各オピオイドの濃度およびタイプならびに粒子の送達の効果的速度が、吸入の間、痛覚脱失がオピオイド副作用の発症前に達成され、かつ前記副作用の発症が毒性の発症前に起こり、その結果、最大の総オピオイド血漿濃度が毒性レベルに達しない、かつ、前記副作用の発症が毒性を回避する吸入を停止する患者によって使用され得るように選択される。
上述したような肺性薬剤送達装置;および
処方を連続的に吸入する工程と、十分な痛覚脱失が達成されるときかまたは副作用の発症時に吸入を停止させる工程とを含む前記装置を使用するための説明書(インストラクション)。
有効量の少なくとも一つの即効開始型オピオイドおよび薬剤的に許容可能なキャリアを含む処方;
容器、前記容器と結合した出口、ならびに容器内部に含まれる処方の粒子を前記出口を通して分散させるための、および意識ある患者の力による活動を通して肺に分散させるための、および効果的速度で処方の粒子を分散させるための容器と結合した手段を含む肺性薬剤送達装置(吸入の間、痛覚脱失が前記副作用の発症の前に達成され、かつ前記副作用の発症が毒性の発症の前に起こるように選択され、かつ最大総オピオイド血漿濃度が毒性レベルに達しないように選択される。その結果、前記副作用の発症が毒性を回避するために吸入を終了する患者によって使用され得る);ならびに
容器を前記処方で充満させる工程と、前記装置を使用して前記処方を連続的に吸入させる工程と、十分な痛覚脱失が達成されたときかまたは副作用の発症時に吸入を停止させる工程とを含む、前記装置を使用するための説明書。
150〜250 mcg/mlの遊離フェンタニル;
200〜400 mcg/mlのリポソームで被包されたフェンタニル;および
薬学的に許容可能なキャリア。
二以上の異なるオピオイド(但し、2つのオピオイドがフェンタニルおよびリポソームで被包されたフェンタニルからなる処方を除く);および
薬剤的に許容可能なキャリア。
[0135] 「痛覚脱失効果(鎮痛効果)」または「痛覚脱失(鎮痛)」は、薬剤の作用から生じる疼痛の軽減を意味する。
[0177] 図1は、図1は、鎮静のコンピューターシミュレーションモデルを表すフローチャートである。全てのフローチャートにおいて、正方形は量を表し、矢印は速度(単位時間当たりの量)を表し、円は計算値、速度、または定数を表す。
[0199] 以下の例は、本発明の実施態様を制限するものではない。
[0200] 例2〜4は、オピオイド送達についての理論モデルに基づいている; この理論モデルは、例1において詳細に記載されている。
[0203] オピオイド誘導型の鎮静モデルを設計した(図1−鎮静モデル)。「作用部位のオピオイド1010」を、薬剤作用部位でのオピオイドの濃度を意味する変数として使用した。一以上のオピオイドが薬剤作用の部位に存在する場合、「作用部位のオピオイド1010」を、それらの相対的な作用強度に各々標準化された、存在するオピオイドの合計を表すように構築した(例えば、以下の例3および4)。
[0206] 換気抑制シミュレーションを、プログラムした(図2)。このモデルにおいて、CO2は、ある速度 [CO2 産生2010] で体の代謝活性によって生産され、血漿中に流れ込む(血漿CO2 2020)。CO2産生2010は、実験的に決定されるかまたは先行技術から知得した(例えば、Bouillon T, Schmidt C, Garstka G, Heimbach D, Stafforst D, Schwilden H, Hoeft A. Pharmacokinetic-pharmacodynamic modeling of the respiratory depressant effect of alfentanil. Anesthesiology. 1999 Ju1 ; 91 (1): 144-55 and Bouillon T, Bruhn J, Radu-Radulescu L, Andresen C, Cohane C, Shafer SL. A model of the ventilatory depressant potency of remifentanil in the non-steady state.Anesthesiology. 2003 Oct; 99 (4): 779-87.を参照)。「血漿CO2 2020」は、ある速度(「脳−血漿CO2平衡2030」)で、脳内のCO2(「脳CO2 2040」)を平衡化した。CO2を、パラメータ「換気抑制2060」によって媒介された速度「CO2除去2050」で、空気の肺からの発散をシミュレートする方法において血漿から除去した。
[0210] 吸入装置のモデルは、図3において表される。「投与量3050」は、吸入器に加えられるオピオイドの総量を表す。「オピオイド投与量3050」は、ある速度「吸入器への充填 3010」で吸入器に加えられる。この速度は、シミュレーションを行うために必要であるが、瞬間的な速度で算出される。「吸入器内の処方3020」は、吸入器内に含まれるオピオイドを表す。患者は、肺への吸入の速度(「吸入3030」)で処方を吸入する(「肺内の処方3040」)。「吸入3030」は、「換気抑制2060」および「鎮静状態1040」によってもたらされる。具体的には、「吸入3030」は「換気抑制2060」の増加によって遅くなる。例えば、「換気抑制2060」が基線の50%であった場合、薬剤は基線速度の半分で吸入された(「吸入3030」は、基線の半分であった)。しかしながら、「鎮静状態1040」=1である場合、肺末端へ薬剤が吸入され、かつ更なる薬剤が吸入される。
[0211] 全身性オピオイドについての薬物動態学的モデルをプログラムした。肺内の処方3040は、ある速度「全身性吸収4010」で全身の血漿中に吸入された(「血漿中のオピオイド 4020」)。「血漿中のオピオイド4020」は、薬剤作用部位のオピオイド(「作用部位のオピオイド1010」)とともに、ある速度「血漿-作用部位の薬剤平衡4030」で平衡化された。オピオイドはまた、ある速度「オピオイド再分配4050」で組織「組織内のオピオイド4060」に再分布されるか、あるいはある速度「オピオイド除去4070」で血漿から除去された。「組織内のオピオイド4060」および「オピオイド再分配4050」が、使用される特定のオピオイドの薬物動態学的モデルに従って使用され得または使用され得ない、任意のパラメータとしてプログラムされた。速度「全身性吸収4010」、「血漿−作用部位の薬物平衡4030」、「オピオイド除去4070」、および「オピオイド再分配4050」は全て、投与される特定のオピオイドの薬物動態学的パラメータのベクターによって決定され、「オピオイド薬物動態学的パラメータ4080」としてモデルにおいて表され、かつ薬物動態学的モデリングによって計算された。
[0213] この例は、例1の応用である:オピオイド送達の理論的なモデル。この例は、使用中のオピオイド送達のための理論的モデルを例示することを意味する;モデルパラメータは、任意の特異的なオピオイドを反映していない。その代わりに、この例におけるモデルパラメータは、明らかにオピオイド送達の提示されたシステムの自己制限的側面を実証するように設計された。この例は、例1に記載されたような4つのシミュレーションの統合と、シミュレーションを実行するときのモデルからの出力とを表す。
[0214] 図5Aと5Bは、例1に記載されたモデルの要素を示し、一種類のオピオイドが呼気を通して投与される。図5は、2つの部分:図5Aと図5Bに分けられる。図5Aには、図3の全体として例1で示されかつ説明された装置モデルに相当する「装置モデル5010」と;図4の全体として例1において示されかつ説明された薬物動態学的モデルに相当する「薬物動態学的モデル5020」とが含まれる(任意のパラメータ「組織内のオピオイド4060」および「オピオイド再分配4050」の除外を除いて、さらに、「オピオイド薬物動態学的パラメータ4080」が、「全身性吸収4010」、「オピオイド除去4070」および「血漿-作用部位の平衡4030」、および分離パラメータとして示されていないもので構築されることを除いて※より詳細な情報についてはソースコードを参照)。図5Bには、図2の全体として例1において示されかつ説明された「換気抑制モデル」に相当する「換気抑制モデル5030」{「モデルパラメータ2070」が「拡大された」形態(「モデルパラメータ2070」、すなわちPACO2@0 2071、KelCO2 2072、ke0CO2 2073、C50 2074、ガンマ2075、およびF 2076を含む様々な要素)において示されることを除く}; および、図1に示された鎮静モデルに相当する「鎮静モデル5040」が含まれる。図5Aおよび5Bに示されるモデルは、同じシミュレーションの一部であるが、参照が容易なため、2つの図において示される。図5Aおよび5Bに示される4つのモデルの機構は、以下にその機構の説明のある「モデルパラメータ2070」の範囲を除いて、例1において詳細に記載されている。
「CO2除去2050」=「kel CO2 2072」×「血漿CO2 2020」×「換気抑制2060」
[0222] この方法において、例1のモデルは、オピオイド作用の一つのモデルに組み合わされる。図5Aおよび5Bに示されたこのモデルはまた、Stellaプログラミング言語(ソースコード)において表された、以下の数学的モデルによって説明され得る:
[0223] (a)において設計および記載されたモデルは、以下の初期パラメータを使用する、オピオイド作用のシミュレーションとして行われた:「吸入器内の処方3020」=5mL(時間)=0。該モデルを2時間のタイムコースで行った。このシミュレーションでは、換気抑制モデルの薬剤摂取の側面でのフィードバック循環(すなわち、「装置モデル5010」での「換気抑制2060」の効果のフィードバック)および鎮静モデルを無効にした。実行されたときの該モデルの出力を、図6および7において様々なパラメータについてプロットした。
[0226] (b)において使用されたシミュレーションが、換気抑制モデルを有効にすることによって修飾され、「吸入器内の処方3020」=5 mL(0時間)の同じ初期パラメータで再度行われた。様々なパラメータの出力を、経時にわたってプロットした。図8は、換気抑制{本発明の二つの自己制限的側面の一つ(もう一つは鎮静)}の存在下において、吸入器において放出される薬剤の量を示す「吸入器内の処方3020」(ライン1)と、肺内の薬剤の量を示す「肺内の処方3040」(ライン2)とを表す。例2(b)と比較したときに、予期されたように、シミュレーションが、換気抑制モデルを有効にして行われたときに薬剤をより長く吸入した−すなわち、図8における薬剤の吸入は、図6の10分間に対して約17分間にわたって行われた。これは、換気抑制によって引き起こされる換気の減少に起因するものであり、患者がオピオイドにさらされる量が制限された。換気の減少は、同じシミュレーションについて経時にわたる「換気抑制2060」をプロットした図9において詳細に例証される。「換気抑制2060」は、図9において50%まで減少した。図7において示されたシミュレーションと比較したとき、患者は、シミュレーションが不活性化された換気抑制モデル(図7)で行われたときと比較して半分程度の呼吸を行う(図9)。このシミュレーションは、オピオイド摂取の自己制限によって引き起こされる換気の変化が、患者に十分な安全を与えることを示している。
[0227] 同じシミュレーション(吸入器の処方3020=5 mL(時間=0))が、換気抑制モデル5030および鎮静モデル5040を可能にして行われた。様々なパラメータの出力が経時にわたってプロットされた。図10は、換気抑制および鎮静の存在下において、吸入器の処方3020(ライン1)および肺の処方3040(ライン2)の経時変化を示す。図において見られるように、8分後に薬剤の吸入を完全に停止させた。その理由は、患者が鎮静状態に至り、吸入器を口元にあて続けることができなくなったからである (0〜1まで変化する「鎮静状態1040」としてシミュレートされた)。この時点で、約2 mLが「吸入器内の処方3020」にとどまり、その結果、約40%のオピオイド投与量が吸入器内にとどまり、吸入されなかった。図11は、このシミュレーションの時間経過にわたる「換気抑制2060」をプロットする。図11における換気の最大の抑制は約60%である。図9と比較すると、オピオイドによって誘導された鎮静に起因する向上した安全性は明らかである。
[0229] このシミュレーションでは、モデルパラメータは、任意の特異的オピオイドを反映しないが、オピオイド送達の提示されたシステムの自己制限的側面を実証するように調整された。該シミュレーションは、異なる薬物動態学を示す二つの異なるオピオイドを含むオピオイド組成物について、同じ変化、時間でモデル化されかつ測定された。
[0230] 図12は、二つのオピオイドがどのようにして該モデルのための単一のオピオイドに組み合わされるのかについて知らせる。二つのオピオイドのシミュレーションにおいて、「作用部位の即効型オピオイド12010」は、即効開始型オピオイドの濃度を表す;「作用部位の遅延型オピオイド12020」は、遅延開始型オピオイドを表す。これらの各々は、単一のオピオイドモデル(例2)と同様に並行してかつ同じ方法において決定される。しかしながら、各々は別々に決定され、その後に組み合わされて、「組み合わされたオピオイド作用部位の濃度12030」を決定する。「組み合わされたオピオイド作用部位の濃度12030」は、各オピオイドの既知の相対的効力「相対的効力12040」を使用して計算される。「組み合わされたオピオイド作用部位の濃度12030」は、図13A、13B、13Cおよび図17A、17Bおよび17Cにおいて例示された二つのオピオイドモデルにおける「作用部位のオピオイド1010」と等しい。
[0233] 同一のシミュレーション(吸入器の処方3020=5 mL(時間=0))が、例3 (a)および図13A、13Bおよび13Cにおいて図示されたような二つのオピオイドモデルにおいて行われた。図14は、換気抑制および鎮静の存在下における、吸入器の処方3020(ライン1)、肺の処方(即効型オピオイド)3040(ライン2)、および肺の処方(遅延型オピオイド)3040(ライン3)の時間経過を示す。該シミュレーションは、12分間の実施にわたり、薬剤が患者に吸入されることを示す。吸入器内の薬剤の量の低下の速度は完全に直線ではなく、オピオイド誘導型の換気抑制によって遅くなった呼気を反映する。約12分後、患者はさらなるオピオイドを吸入することを止め、オピオイドによって誘導された鎮静を反映した。即効性作用のオピオイドは、全身性循環において急速に上昇し、肺内に堆積された量が制限され、患者がさらなるオピオイドを吸入することを止めたとき、肺内の濃度は急激に低下した。遅延性作用のオピオイドは、肺でゆるやかに上昇し、吸入中の肺内にさらなる薬剤が堆積され得、患者へのオピオイド送達の終了後2時間を経過して全身性循環にオピオイドが堆積された。
[0238] この例は、二つの特定の薬剤、すなわちアルフェンタニルとモルヒネに対する例3の適用を示す。アルフェンタニルは即効性作用のオピオイドであり、モルヒネは遅延性作用のオピオイドである。
(a) 遊離型およびリポソーム被包型のフェンタニル製剤の調製方法
[0244] 遊離型およびリポソーム被包型のフェンタニルの混合物を含む製剤は、エタノール相を水相と混合することによって調製された。エタノール相は、エタノール、クエン酸フェンタニル、ホスファチジルコリンおよびコレステロールで構成される。水相は、注入用の水で構成される。混合する前に、両方の相を、摂氏約56〜60℃の温度まで加熱した。二つの相を混合し、かつ、混合物を摂氏56〜60℃でさらに10分間にわたって撹拌した。その後、混合物は、約2時間にわたって室温下で冷却された。一般に、最終的な水性処方には、注入用の水の溶液中において、1mL当たり500mcgのフェンタニル(800mcgのクエン酸フェンタニル)、40mgのホスファチジルコリン、4mgのコレステロール、および100mgのエタノールが含まれる。充填後、製剤を最終的滅菌のためにオートクレーブした。最終製剤には、35〜45%のフェンタニルが遊離型の薬剤として含まれる(残りは被包型の画分である)。
[0245] 以下の例の手順は、患者の肺を通した遊離型およびリポソーム被包型のフェンタニルの混合物の投与が、どのように治療学的有効濃度を血流に送達するのか、そして、低酸素症の副作用が、投与期間中の眠気、眩暈感または鎮静の後にどのようにもたらされるのかについて示す(但し、低酸素症の副作用が常に投与期間中の眠気などの後にもたらされるわけではない)。
[0248] 被験者が、毒作用が発症する前に、薬剤を自己制限することによって薬剤の毒性レベルを防ぐことができるか否かについて決定するために、最大血漿濃度(Cmax)を、投与の終点での血漿濃度(Ceod)に対してプロットした(図20A)。Ceodは、ほとんどの場合にCmaxの80%〜100%の範囲になることが解った。この結果は、オピオイドの最大濃度が、被験者がオピオイドを摂取することを止めた時点での濃度と比較してあまり高くないことを示している。この結果は、静脈注射でフェンタニルを与えられた被験者が、Ceod濃度よりもかなり高いCmax濃度を示したこととは際立って対照的な結果である。そして、この結果は、オピオイドの濃度(および結果として生じる毒作用)が、被験者がオピオイドの摂取を停止した後にそれほど上昇しないので、被験者による薬剤の滴定において安全性が増加したことを示す。さらに、この結果は、比較的長期間(2〜20分)にわたって吸入されたオピオイド処方の開示された濃度において、「投与量の終点」が非毒性である場合、被験者によって摂取されたオピオイドの最大濃度もまた非毒性であることを示す。
[0249] 被験者自身が効果的に自己滴定するためには、嗜眠状態、眩暈感または換気抑制のような薬剤の副作用が毒作用の開始前に起こる必要がある。この毒作用は、本実験においては被験者の正常状態の90%未満の血液酸素飽和度で発症する血液低酸素症として定義した。副作用が毒作用の前に起こるか否かを決定するために、副作用に至る時間および毒作用に至る時間を、投与の終わりまでの時間に対してプロットした(図21)。あらゆる投与時間の終点について、副作用に至る時間は、毒作用に至る時間と同等またはより短時間であった。この結果は、嗜眠状態、眩暈感または換気抑制が、毒作用に至る時間と同等またはその時間の前に常に発生することを示す。
[0250] 被験者自身が効果的に自己滴定するためには、毒作用が、原則的には、薬剤の投与の休止をもたらす(または知らせる)副作用の後に起こる必要がある。図22は、本研究の全被験者について、副作用が毒作用と密接に関連していることを示す。この結果は、毒作用を示す患者は副作用も示す可能性が極めて高いことを示す。
[0252] 図3、5、13および17は、長期間にわたる吸入の速度および肺に送達された薬剤の量に依存する装置モデルを図示したものである。図5、13および17の換気抑制モデルは、副作用がどのように吸入速度を制限するかについて予測する。さらに、肺上でのオピオイド堆積の速度を作用部位での効果の発症の速度と釣り合わせる必要がある。薬剤処方が4〜20分の期間にわたって都合よく、安全かつ効果的に投与されるように、一回の吸入で投与される薬剤の量を、選択した閾値未満に制御しなければならない。処方と装置の選択の最適化を援助するために、特定の処方での装置の性能を、インビトロで特徴づけることができる。以下の例は、薬剤の肺への最適な送達のための噴霧器技術の試験を例証する。
[0258] 以下の例は、適切に吸入された薬剤処方の鎮痛作用と副作用が、患者によってどのように使用され、治療学的有効量の鎮痛を与えるのかについて示す。
[0267] 以下の例は、本発明に使用するための様々な適切なオピオイド処方を示す。該処方は、薬剤成分の既知の薬物動態学的かつ薬力学的側面、フェンタニルと比較した既知の等価作用強度(equivalent potency)、および上述の臨床試験の結果に基づいている。
Claims (106)
- 毒性を回避する間、患者に痛覚脱失を与える方法において使用するためのオピオイド処方であって; 前記方法には、痛覚脱失を生み出す肺性薬剤送達装置を使用して前記処方を連続的に吸入させ、十分な痛覚脱失が達成されるかまたは副作用の発症時に吸入を停止させることが含まれ; 前記肺性薬剤送達装置は、効果的速度で肺内に処方の粒子を堆積させるのに適合し; 前記処方には、有効量の少なくとも1つの即効開始型オピオイドと、有効量の少なくとも1つの徐放効果型オピオイドと、薬剤的に許容可能なキャリアとが含まれ; 各オピオイドの濃度およびタイプは、吸入の間、痛覚脱失が前記副作用の発症の前に達成され、かつ前記副作用の発症が毒性の発症の前に起こるように選択され、および最大オピオイド血漿濃度が毒性レベルに達しないように選択され、その結果、前記副作用の発症が毒性を回避するために吸入を終了する患者によって使用され得る、オピオイド処方。
- 前記各オピオイドの濃度およびタイプが、副作用の発症時の最大オピオイド血漿濃度が、66%以上の最大オピオイド血漿濃度になるように選択される請求項1に記載の処方。
- 前記各オピオイドの濃度およびタイプが、副作用の発症時の最大オピオイド血漿濃度が、80%以上の最大オピオイド血漿濃度になるように選択される請求項1に記載の処方。
- 前記少なくとも1つの即効開始型オピオイドが、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニルおよびレミフェンタニルから選択される請求項1〜3のいずれか一項に記載の処方。
- 前記少なくとも1つの即効開始型オピオイドが、フェンタニルおよびアルフェンタニルから選択される請求項4に記載の処方。
- 前記少なくとも1つの徐放効果型オピオイドが、モルヒネ、モルヒネ-6-グルクロニド、メサドン、ヒドロモルフォン、メペリジン、肺表面で薬剤の放出を遅延させる生物適合性キャリア内に被包されたオピオイド、およびリポソームで被包されたオピオイドから選択される請求項1〜5のいずれか一項に記載の処方。
- 前記リポソームで被包されたオピオイドが、リポソームで被包されたフェンタニルである請求項6に記載の処方。
- 前記少なくとも1つの徐放効果型オピオイドが、モルヒネおよびリポソームで被包されたフェンタニルから選択される請求項7に記載の処方。
- 前記処方におけるオピオイドが、遊離フェンタニルおよびリポソームで被包されたフェンタニルからなる請求項1〜8のいずれか一項に記載の処方。
- 前記総オピオイド濃度が、250〜1500mcg/mlである請求項9に記載のオピオイド処方。
- 前記遊離フェンタニル対リポソームで被包されたフェンタニルの濃度比が、約2:3である請求項10に記載の処方。
- 濃度100〜400 mcg/mlの遊離フェンタニルを含む請求項10または11に記載のオピオイド処方。
- 濃度250〜750 mcg/mlのリポソームで被包されたフェンタニルを含む請求項10〜12のいずれか一項に記載のオピオイド処方。
- 前記総オピオイド濃度が約500 mcg/mlであり、前記遊離フェンタニル濃度が約200 mcg/mlであり、かつ前記リポソームで被包されたフェンタニル濃度が約300 mcg/mlである請求項10〜13のいずれか一項に記載のオピオイド処方。
- 前記オピオイドが遊離フェンタニルおよびリポソームで被包されたフェンタニルのみからなる処方を除く、二以上の異なるオピオイドを含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の処方。
- 前記処方におけるオピオイドが、アルフェンタニルおよびモルヒネからなる請求項1〜15のいずれか一項に記載の処方。
- 300〜6700 mcg/mlの濃度においてアルフェンタニルを含む請求項16に記載の処方。
- 650〜13350 mcg/mlの濃度においてモルヒネを含む請求項16または17に記載の処方。
- 毒性を回避する間、患者に痛覚脱失を与えるオピオイド処方を投与する方法であって、
痛覚脱失を生み出す効果的速度で肺内に処方の粒子を送達するように適合された、肺性薬剤送達装置を使用して前記処方を連続的に吸入させる工程と、
十分な痛覚脱失が達成されるかまたは副作用の発症時に吸入を停止させる工程と
を含み、
前記処方には、有効量の少なくとも1つの即効開始型オピオイドと、薬剤的に許容可能なキャリアとが含まれ; 各オピオイドの濃度およびタイプ、および前記粒子の送達の効果的速度は、吸入の間、痛覚脱失が前記副作用の発症の前に達成され、かつ前記副作用の発症が毒性の発症の前に起こるように選択され、および最大オピオイド血漿濃度が毒性レベルに達しないように選択され、その結果、前記副作用の発症が毒性を回避するために吸入を終了する患者によって使用され得る、方法。 - 前記処方が、1〜5ミクロンの質量媒体空気力学的直径で、肺性薬剤送達装置によって分配される請求項19に記載の方法。
- 前記処方が、1〜3ミクロンの質量媒体空気力学的直径で、肺性薬剤送達装置によって分配される請求項20に記載の方法。
- 前記処方が、1.5〜2ミクロンの質量媒体空気力学的直径で、肺性薬剤送達装置によって分配される請求項21に記載の方法。
- 前記各オピオイドの濃度およびタイプが、副作用の発症時の最大オピオイド血漿濃度が、最大オピオイド血漿濃度の66%以上になるように選択される請求項19〜22のいずれか一項に記載の方法。
- 前記各オピオイドの濃度およびタイプが、副作用の発症時の最大オピオイド血漿濃度が、最大オピオイド血漿濃度の80%以上になるように選択される請求項19〜23のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも一つの即効開始型オピオイドが、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、およびレミフェンタニルから選択される請求項19〜24のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも一つの即効開始型オピオイドが、フェンタニルおよびアルフェンタニルから選択される請求項25に記載の方法。
- 徐放性の放出を提供する有効量の少なくとも一つの徐放効果型オピオイドをさらに含む請求項19〜26のいずれか一項に記載の方法であって、前記処方における各オピオイドの濃度およびタイプが、吸入の間、痛覚脱失が前記副作用の発症前に達成され、かつ前記副作用の発症が毒性の発症前に起こるように選択され、および最大総オピオイド血漿濃度が毒性レベルに達しないように選択され、その結果、前記副作用の発症が毒性を回避するために吸入を終了する患者によって使用され得る、方法。
- 前記少なくとも一つの徐放効果型オピオイドが、モルヒネ、モルヒネ-6-グルクロニド、メサドン、ヒドロモルフォン、メペリジン、肺表面で薬剤の放出を遅延させる生物適合性キャリア内に被包されたオピオイド、およびリポソームで被包されたオピオイドから選択される請求項27に記載の方法。
- 前記リポソームで被包されたオピオイドが、リポソームで被包されたフェンタニルである請求項28に記載の方法。
- 前記少なくとも一つの徐放効果型オピオイドが、モルヒネおよびリポソームで被包されたフェンタニルから選択される請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法。
- 前記処方におけるオピオイドが、遊離フェンタニルおよびリポソームで被包されたフェンタニルからなる請求項27〜30のいずれか一項に記載の方法。
- 前記遊離フェンタニル対リポソームで被包されたフェンタニルの濃度比が、1:5〜2:1である請求項31に記載の方法。
- 前記遊離フェンタニル対リポソームで被包されたフェンタニルの濃度比が、約2:3である請求項32に記載の方法。
- 前記総オピオイド濃度が、250〜1500 mcg/mlである請求項31〜33のいずれか一項に記載の方法。
- 前記処方が、100〜400 mcg/mlの濃度において遊離フェンタニルを含む請求項19〜33のいずれか一項に記載の方法。
- 前記処方が、250〜750 mcg/mlの濃度においてリポソームで被包されたフェンタニルを含む請求項19〜33のいずれか一項に記載の方法。
- 前記オピオイド濃度が約500 mcg/mlであり、前記遊離フェンタニル濃度が約200 mcg/mlであり、かつリポソームで被包されたフェンタニル濃度が約300 mcg/mlである請求項19〜36のいずれか一項に記載の方法。
- 4〜50 mcg/分の遊離フェンタニルが、吸入中に肺に堆積される請求項31〜37のいずれか一項に記載の方法。
- 10〜20 mcg/分の遊離フェンタニルが、吸入中に肺に堆積される請求項38の方法。
- 約15 mcg/分の遊離フェンタニルが、吸入中に肺に堆積される請求項39の方法。
- 5〜150 mcg/分のリポソームで被包されたフェンタニルが、吸入中に肺に堆積される請求項31〜37のいずれか一項に記載の方法。
- 10〜90 mcg/分のリポソームで被包されたフェンタニルが、吸入中に肺に堆積される請求項41に記載の方法。
- 15〜60 mcg/分のリポソームで被包されたフェンタニルが、吸入中に肺に堆積される請求項42に記載の方法。
- 20〜45 mcg/分のリポソームで被包されたフェンタニルが、吸入中に肺に堆積される請求項43に記載の方法。
- 5〜100 mcg/分の総オピオイドが、吸入中に肺に堆積される請求項19〜44のいずれか一項に記載の方法。
- 10〜40 mcg/分の総オピオイドが、吸入中に肺に堆積される請求項45に記載の方法。
- 30〜35 mcg/分の総オピオイドが、吸入中に肺に堆積される請求項46に記載の方法。
- 前記処方が、二以上の異なるオピオイドを含む請求項19〜30のいずれか一項に記載の方法(但し、二つのオピオイドが遊離フェンタニルおよびリポソームで被包されたフェンタニルからなる処方を除く)。
- 前記処方におけるオピオイドが、アルフェンタニルとモルヒネからなる請求項48に記載の方法。
- 前記処方が、300〜6700 mcg/mlの濃度においてアルフェンタニルを含む請求項49に記載の方法。
- 100〜500 mcg/分のアルフェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項49または50に記載の方法。
- 約250 mcg/分のアルフェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項51に記載の方法。
- 前記処方が、650〜13350 mcg/mlの濃度においてモルヒネを含む請求項49〜52のいずれか一項に記載の方法。
- 100〜2000 mcg/分のモルヒネが、吸入中の肺において堆積される請求項49〜53のいずれか一項に記載の方法。
- 200〜1000 mcg/分のモルヒネが、吸入中の肺において堆積される請求項54に記載の方法。
- 約500 mcg/分のモルヒネが、吸入中の肺において堆積される請求項55に記載の方法。
- 前記投与が、50〜500回の吸入を通して行われる請求項19〜56のいずれか一項に記載の方法。
- オピオイド毒性を防ぐオピオイドの副作用の使用。
- 患者において痛覚脱失を生み出すオピオイド処方を含む肺性薬剤送達装置であって、前記装置が、
請求項1〜18のいずれか一項に記載の処方を含む容器と、
前記容器に連結された出口と、
前記出口を通して前記処方の粒子を、自発的な患者の努力による作動を通して効果的な速度で肺に分配するための、容器に連結された手段であって、吸入中、痛覚脱失がオピオイド副作用の開始前に達成され、かつ前記副作用の開始が毒作用の開始前に起こり、その結果、最大オピオイド血漿濃度が毒性値に達成しない、ならびに、前記副作用の開始が、毒作用を回避するために吸入を停止する患者によって使用され得る手段と
を具備する肺性薬剤送達装置。 - 患者において痛覚脱失を与えるオピオイド処方を含む肺性薬剤送達装置であって、前記装置が、
有効量の少なくとも一つの即効開始型オピオイドと薬学的に許容可能なキャリアとを含む処方を含む容器と、
容器に結合した出口と、
前記処方の粒子を前記出口を通して肺に分配するために、容器に連結された手段であって、作動させるためには患者の自発的な努力が必要である手段と
を具備し、
各オピオイドの濃度および種類、ならびに粒子の送達の有効な速度が、吸入中、痛覚脱失が前記副作用の開始前に達成され、かつ前記副作用の開始が毒作用の開始前に起こり、その結果、最大オピオイド血漿濃度が毒性値に達成せず、それによって、前記副作用の開始が、毒作用を回避するために吸入を停止する患者によって使用され得る
肺性薬剤送達装置。 - 前記処方が選択された閾値未満で分配される速度に制限するための、送達速度制限手段をさらに含む請求項59または60に記載の装置。
- 前記出口が、前記処方を分配するために、患者の唇によって封止される必要のある開窓を含む請求項59〜61のいずれか一項に記載の装置。
- 前記分配手段が、呼吸によって作動される請求項59〜61のいずれか一項に記載の装置。
- 前記粒子が、1〜5ミクロンの質量媒体空気力学的直径を有する請求項59〜63のいずれか一項に記載の装置。
- 前記粒子が、1〜3ミクロンの質量媒体空気力学的直径を有する請求項64に記載の装置。
- 前記粒子が、1.5〜2ミクロンの質量媒体空気力学的直径を有する請求項65に記載の装置。
- 前記粒子を分配するための手段が、一吸入当たり0.2%〜1%の処方を分配する請求項61〜63のいずれか一項に記載の装置。
- 前記各オピオイドの濃度および種類が、副作用の開始時点の最大オピオイド血漿濃度が最大オピオイド血漿濃度の66%以上になるように選択される請求項60〜67のいずれか一項に記載の装置。
- 前記各オピオイドの濃度および種類が、副作用の開始時点の最大オピオイド血漿濃度が最大オピオイド血漿濃度の80%以上になるように選択される請求項60〜67のいずれか一項に記載の装置。
- 前記少なくとも一つの即効開始型オピオイドが、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニルおよびレミフェンタニルから選択される請求項60〜69のいずれか一項に記載の装置。
- 前記少なくとも一つの即効開始型オピオイドが、フェンタニルおよびアルフェンタニルから選択される請求項70に記載の装置。
- 徐放性の放出を提供する有効量の少なくとも一つの徐放効果型オピオイドをさらに含む請求項60〜71のいずれか一項に記載の装置であって、前記処方における各オピオイドの濃度および種類が、吸入中、痛覚脱失が前記副作用の開始前に達成され、かつ前記副作用の開始が毒作用の開始前に起こり、その結果、最大オピオイド血漿濃度が毒性値に達成せず、それによって、前記副作用の開始が、毒作用を回避するために吸入を停止する患者によって使用され得るように選択される装置。
- 前記少なくとも一つの徐放効果型オピオイドが、モルヒネ、モルヒネ-6-グルクロニド、メサドン、ヒドロモルフォン、メペリジン、肺表面で薬剤の放出を遅延させる生物適合性キャリア内に被包されたオピオイド、およびリポソームで被包されたオピオイドから選択される請求項72に記載の装置。
- 前記リポソームで被包されたオピオイドが、リポソームで被包されたフェンタニルである請求項73に記載の装置。
- 前記少なくとも一つの徐放効果型オピオイドが、モルヒネおよびリポソームで被包されたフェンタニルから選択される請求項72〜74のいずれか一項に記載の装置。
- 前記処方中のオピオイドが、遊離フェンタニルおよびリポソームで被包されたフェンタニルからなる請求項72〜75のいずれか一項に記載の装置。
- 遊離フェンタニル対リポソームで被包されたフェンタニルの濃度比が、1:5〜2:1である請求項76に記載の装置。
- 遊離フェンタニル対リポソームで被包されたフェンタニルの濃度比が、約2:3である請求項77に記載の装置。
- 前記総オピオイド濃度が、250〜1500 mcg/mlである請求項59〜78のいずれか一項に記載の装置。
- 前記処方が、100〜400 mcg/mlの濃度の遊離フェンタニルを含む請求項59〜79のいずれか一項に記載の装置。
- 前記処方が、250〜1500 mcg/mlの濃度のリポソームで被包されたフェンタニルを含む請求項59〜80のいずれか一項に記載の装置。
- 前記総オピオイド濃度が約500 mcg/mlであり、かつ前記遊離フェンタニル濃度が約00 mcg/mlであり、かつ前記リポソームで被包されたフェンタニル濃度が約300 mcg/mlである請求項59〜81のいずれか一項に記載の装置。
- 4〜50 mcg/分の遊離フェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項76〜82のいずれか一項に記載の装置。
- 10〜20 mcg/分の遊離フェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項83に記載の装置。
- 15 mcg/分の遊離フェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項84に記載の装置。
- 5〜150 mcg/分のリポソームで被包されたフェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項76〜85のいずれか一項に記載の装置。
- 10〜90 mcg/分のリポソームで被包されたフェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項86に記載の装置。
- 15〜60 mcg/分のリポソームで被包されたフェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項87に記載の装置。
- 20〜45 mcg/分のリポソームで被包されたフェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項88に記載の装置。
- 5〜100 mcg/分の総オピオイドが、吸入中の肺において堆積される請求項59〜89のいずれか一項に記載の装置。
- 10〜40 mcg/分の総オピオイドが、吸入中の肺において堆積される請求項90に記載の装置。
- 30〜35 mcg/分の総オピオイドが、吸入中の肺において堆積される請求項91に記載の装置。
- 前記処方が、二以上の異なるオピオイドを含む請求項59〜75のいずれか一項に記載の装置(但し、二つのオピオイドが遊離フェンタニルおよびリポソームで被包されたフェンタニルからなる処方を除く)。
- 前記処方中のオピオイドが、アルフェンタニルおよびモルヒネからなる請求項93に記載の装置。
- 前記処方が、300〜6700 mcg/mlの濃度においてアルフェンタニルを含む請求項94に記載の装置。
- 100〜500 mcg/分のアルフェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項94または95に記載の装置。
- 約250 mcg/分のアルフェンタニルが、吸入中の肺において堆積される請求項96に記載の装置。
- 前記処方が、650〜13350 mcg/mlの濃度においてモルヒネを含む請求項93〜97のいずれか一項に記載の装置。
- 100〜2000 mcg/分のモルヒネが、吸入中の肺において堆積される請求項93〜98のいずれか一項に記載の装置。
- 200〜1000 mcg/分のモルヒネが、吸入中の肺において堆積される請求項99に記載の装置。
- 約500 mcg/分のモルヒネが、吸入中の肺において堆積される請求項100に記載の装置。
- 請求項59〜101のいずれか一項に記載の肺性薬剤送達装置と、
前記装置を使用して前記処方を継続的に吸入する工程と、満足な痛覚脱失が達成されたときかまたは副作用の開始時点で吸入を停止させる工程とを含む、前記デバイスを使用するための指示書と
を含むオピオイド投与キット。 - 有効量の少なくとも一つの即効開始型オピオイドと薬学的に許容可能なキャリアとを含む処方と、
容器と、前記容器に連結された出口と、その内部に含まれた処方の粒子を前記出口を通して分配させ、自発的な患者の努力による作動を通して効果的な速度で肺に至らせるための、前記容器に連結された手段であって、吸入中、痛覚脱失がオピオイド副作用の開始前に達成され、かつ前記副作用の開始が毒作用の開始前に起こり、その結果、最大オピオイド血漿濃度が毒性値に達成しない、ならびに、前記副作用の開始が、毒作用を回避するために吸入を停止する患者によって使用され得る手段とを含む肺性薬剤送達装置と、
前記処方を前記容器に充填させる工程と、前記装置を使用して前記処方を継続的に吸入する工程と、満足な痛覚脱失が達成されたときかまたは副作用の開始時点で吸入を停止させる工程とを含む、前記デバイスを使用するための指示書と
を含むオピオイド投与キット。 - 前記処方が、有効量の少なくとも一つの徐法性効果型オピオイドを含む請求項103に記載のオピオイド投与キット。
- 患者に痛覚脱失を与える方法において使用するためのオピオイド処方であって、
150〜250 mcg/mlの遊離フェンタニルと、
200〜400 mcg/mlのリポソームで被包されたフェンタニルと、
薬学的に許容可能なキャリアと
を含むオピオイド処方。 - 肺性経路の投与を通して患者に痛覚脱失を与える方法において使用するためのオピオイド処方であって、
二以上の異なるオピオイド(但し、二つのオピオイドが、遊離フェンタニルおよびリポソームで被包されたフェンタニルからなる処方を除く)と、
薬学的に許容可能なキャリアと
を含むオピオイド処方。
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