JP2007520221A - 突然変異rna分解酵素を用いた短い二重鎖rnaの組成物および製造方法 - Google Patents
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Abstract
hsiRNA混合物を調製し、遺伝子発現をイン・ビボで沈黙化する組成物および方法が提供される。組成物は屁にRNA分解酵素IIIに関する。方法はdsRNAの調製物を有効量の変異RNA分解酵素IIIと反応させてhsiRNA混合物を製造することを対象とする。
【選択図】 図3
【選択図】 図3
Description
本発明は、突然変異RNA分解酵素を用いた短い二重鎖RNAの組成物および製造方法に関するものである。
短い二重鎖RNA(siRNA)を用いたRNA干渉(RNAi)は遺伝子発現を沈黙化(silence)する強力なツールである(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。二重鎖RNA(dsRNA)の大きいフラグメントは哺乳類においてインターフェロン(IFN)応答経路の活性化による非特異的応答を導き、翻訳を抑制し、細胞の死をもたらす(非特許文献1および非特許文献2)。siRNAの標準的な生成方法は所定の短いシーケンスの化学的合成に基づいている。この方法のコストが高いことに加えて、RNAi実験に有効な短いシーケンスを予測するのに一般にコンピュータモデルが必要である。
マグネシウムイオンバッファの存在下で大きいdsRNAの部分的消化により得られた短い長さのdsRNAの混合物は培養哺乳類細胞系統における同起源(cognate)遺伝子の発現をRNAiを介してノックダウンすることが示されている(非特許文献3)。しかしながら、適切なサイズ範囲の生産物を生じる部分消化を達成することはしばしば困難でありかつ時間のかかるプロセスであり、所望のサイズのフラグメントを得るのにゲル分離を必要とする。さらに、出発物質に含まれている全ての可能なシーケンスを含むことが保証されない。特許文献4は、引用により本明細書において参照されるが、遷移金属イオンの存在下でRN分解酵素IIIが遺伝子沈黙化(silencing)に適したサイズのフラグメントの非均質な混合物をどのようにして生成することが可能であるかについては記載していない。これはsiRNAフラグメントを作製する既存の方法に対する顕著な改善である。
しかしながら、方法論の自由度を向上させて、例えば実験者の都合により決定される広い範囲内で変化し得る非臨界的培養時間を可能にし、および/または非均質siRNA混合物を創出するのに用いられるバッファの範囲を広げることを許容するようにすることが望ましい。
一実施形態において、本発明は、非均質siRNA(hsiRNA)混合物を調製する方法であって、dsRNAを有効量の変異RNA分解酵素IIIと反応させてhsiRNA混合物を生成する工程を含む方法を提供する。
本明細書において記載したいかなる実施形態においても、変異RNA分解酵素IIIは、例えば大腸菌RNA分解酵素IIIのE38に対応する位置、例えばE38A、E38T、E38Wにおける変異、または大腸菌RNA分解酵素IIIのE65に対応する位置、例えばE65Aにおける変異を特徴としている。
本発明の一実施形態では、hsiRNAの調製品形成方法であって、大きいdsRNAを変異RNA分解酵素IIIと有効時間結合させて前記大きいdsRNAを切断してhsiRNA調整品を形成することを含み、(i)ゲル電気泳動により決定されるように前記大きいdsRNAの少なくとも90%が切断され、かつ(ii)前記hsiRNA調製品を構成する前記切断されたdsRNAの少なくとも30%が18〜30nt(ヌクレオチド)のフラグメントサイズを有する方法が提供される。有効時間は約1分〜20時間、例えば10分以上、5時間以上または10時間であってもよい。
本明細書に記載のいずれの実施形態においても、前記大きいdsRNAは少なくとも約50ntの長さを有する。
本発明の一実施形態では、対象遺伝子の遺伝子発現の下方制御方法であって、(a)大きいdsRNAの調製品から変異RNA分解酵素を用いてdsRNAフラグメントを含有する非均質siRNA混合物を調製すること、(b)前記siRNA混合物から選択されたdsRNAに対象遺伝子から転写されたmRNAを分解させること、および(c)前記対象遺伝子の遺伝子発現を下方制御することを含む方法が提供される。工程(a)および(b)の少なくとも1つはイン・ビボで起きるようにすることができる。それらの場合、前記イン・ビボ工程は真核細胞内行われ、前記真核細胞は哺乳類、または、より一般的には人以外の動物内に、1つ以上の対象遺伝子の発現を低減すると表現型変化を引き起こすように存在することが可能である。表現型変化は哺乳類における病気の診断を提供することが可能であり、または選択された表現型に対して診断的であることが可能である。遺伝子発現の下方制御は遺伝子生産物が機能する生化学的経路を分析するツールとして使用することができる。この生化学的経路はさらに診断試薬、例えば1つ以上の抗体である診断試薬と組み合わせてさらに分析することが可能である。
本発明の一実施形態では。上述の方法の工程(a)は、さらに、遺伝子表現を下方制御するために第1のhsiRNA混合物を1つ以上の追加のhsiRNA混合物と組み合わせることを含んでいてもよい。
本発明の一実施形態では、個々のsiRNAフラグメントをhsiRNA混合物から選択し、前記個々のsiRNAフラグメントを遺伝子表現下方制御のために真核細胞内に導入する方法が提供される。
本発明の一実施形態では、hsiRNA調製品が提供され、この調製品では前記調製品の少なくとも30%が18〜30ntのサイズのフラグメントを用いてなり、前記調製品は10を越える異なるシーケンスのフラグメントを含み、前記調製品は細胞における対象遺伝子表現を下方制御することが可能であり、前記対象遺伝子はAkt1,2,3、Erk1,2、Msk1、p38、IRS1、PKR、pTEN、CREB、ERa、Erb、DAX、p53、DNMT1、DnMT3B、DnMT3A、TRIP、Rb、MeCp2、カスパーズ(Caspase)3、La、Furin、EGFP、RFP、Fflucおよびレニラ(Renilla)からなる群から選ばれる方法が提供される。
本発明の一実施形態では、1つ以上の変異を含む変異RNA分解酵素IIIを含む組成物であって、1つの変異が大腸菌のRNA分解酵素IIIのE38に相当する位置に配置され、グルタミン酸(E)がアラニン(A)に変異したものである組成物が提供される。この組成物はさらに大きいdsRNAを含んでいてもよい。
本発明者はマグネシウムイオン(図3〜11)またはマンガンイオンを含む標準バッファの存在下でRNA分解酵素III変異体を用いた消化により遺伝子発現を有効に沈黙化するのに適したdsRNAフラグメントの選択的生成を報告する。異なるタイプの変異体は、RNA結合または切断残基を変える単一点変異と、二点変異体を含むものとして記載されている。マンガン含有バッファ(米国特許出願公開第2004−0038278号明細書)中の野生型RNA分解酵素IIIに対して記載された活性に匹敵または改善された活性を有する変異体の例は図面(図12)および実施例(例えば実施例1参照)に提供される。
変異RNA分解酵素IIIは組換により高収率で製造することができる。これらの酵素は使用するのが便利であるが、その理由としては:基質と一緒に酵素をインキュベートする時間は臨界的に重要ではないこと、および酵素はそれぞれの使用のための特定の濃度を決定するために滴定する必要がないことが挙げられる。これらの特徴により変異RNA分解酵素IIIは高処理量反応に特に有効である。変異RNA分解酵素III消化後に得られるdsRNA生産物はここに遺伝子沈黙化に有効であることが示された。
ここに、野生型または活性変異RNA分解酵素IIIを不活性変異体(E117D)と混合すると図13〜図16に示されるように拡散サイズラダーを形成することができる。図13において、E38A変異RNA分解酵素IIIおよびE117DをテンプレートDNAと反応させて種々のサイズの生産物を生成する。これはE117Dがテンプレートに結合するが基質を切断してE38A用の潜在的な切断サイトをブロックすることはないからである。この効果は図14に示される。同様に、野生型RNA分解酵素IIIおよびE117Dを一緒に混合すると、異なるサイズのフラグメントのラダーが観察される(図16)。
明細書および任意の請求項において使用されている下記の用語は以下に定義される。これらの定義はこれらの用語が用いられている文脈が別様であることを必要としない限り適用されるべきである。
「hsiRNA混合物」は、遺伝子発現を沈黙化するのに適した少なくとも1つのフラグメント(siRNA)を含む短い二本鎖RNAフラグメントの非均質(h)混合物をいう。hsiRNA混合物のRNAフラグメントは一貫して、エチジウム染色生(native)ポリアクリルアミドゲル分析により決定した18〜25塩基対の長さを有するかなりの部分(フラグメントの総数の約15%より大きい)を含む。25ヌクレオチドより大きいかまたは18ヌクレオチドより小さいフラグメントの存在は除外されない。hsiRNA混合物は「大きい」dsRNAを変異RNA分解酵素IIIで消化することにより得るのが好ましい。
「沈黙化(Silencing)」は細胞内の遺伝子発現を標的阻害することにより部分的または完全に機能喪失させることをいい、「ノックダウン(knock down)」ともいわれる。場合によって、および対応すべき生物学的課題に応じて、遺伝子発現を部分的に低減するのが好ましいことがある。あるいはまた、遺伝子発現をできるだけ低減するのが望ましいことがある。沈黙化の程度は当技術において既知の任意の方法により決定することが可能であり、それらの方法のあるものは引用により本明細書において参照される国際出願公開第99/32619号パンフレット中にまとめられている。検定に応じて、遺伝子発現の定量により種々の量、例えば10%、33%、50%、90%、95%または99%よりも大きい量の阻害の検出が可能になる。
「大きい二本鎖RNA(large double−stranded RNA)」は約40塩基対(bp)よりも大きい、例えば100bp以上、特に300bpよりも大きい二本領域を有する任意のdsRNAまたはヘアピンをいう。大きいdsRNAの配列は1つ以上のmRNAまたは全RNAの1つ以上のセグメントを表すものであってもよい。大きいdsRNAの最大サイズはここでは限定されない。dsRNAは修飾された塩基を含んでいてもよく、この修飾はリン酸糖骨格にまたはヌクレオチドになされていてもよい。そのような修飾としては窒素またはイオウヘテロ元素または当技術において既知の任意の修飾を挙げることができる。dsRNAは酵素的に、組換技術により、および/または化学合成により、あるいは市販のキット例えばメガスクリプト(MEGASCRIPT(登録商標)(アンビオン社、テキサス州オースチン市)および当技術において既知の方法を用いて作製することができる。本発明の一実施形態では、大きいdsRNAを作製するのにハイスクライブ(HiScribeTM)(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)が使用される。大きいdsRNAを作製し保存する他の方法が国際出願公開第99/32619号パンフレットに記載されている。
二本鎖構造はヘアピンやマイクロRNAに生じるような自己相補的RNA鎖により、または2つの異なる自己相補型RNA鎖により形成することができる。
hsiRNA混合物の文脈における「非均質」は、RNA分解酵素IIIまたはその変異体で切断した後の単一の大きいdsRNAまたは大きいdsRNAの混合物から生成された同一でない配列を有するdsRNAフラグメントをいう。これらのフラグメントは集合的に大きいRNAの全長からの配列を含み、それ故非均質な混合物を形成する。
「RNA分解酵素III」は天然の酵素またはその組換体をいう。dsRNA特異的エンドヌクレアーゼのRNA分解酵素IIIファミリーは高度に保存された9アミノ酸ストレッチがRNA分解酵素IIIシグナチュア・モチーフ(signature motif)として知られる触媒センターに存在することを特徴としている(下記参照)。変異体も誘導体もこの定義に含まれる。ここに記載されているバクテリアRNA分解酵素IIIの哺乳類細胞において沈黙化を達成する用途を持つことにより、共通の特徴的コンセンサス配列の存在に基づいて、本実施形態において真核生物、原核生物、ウイルスまたは始原細菌(archea)由来のRNA分解酵素を使用することの根拠を与えている。本発明の実施形態は1つより多いRNA分解酵素を使用してRNAフラグメント混合物を調製することを除外していない。ここでは、RNA分解酵素がアミノ酸コンセンサス配列[DEQ][kRQT][LM]E[FYW][LV]GD[SARH](PROSITE:RNA分解酵素III用のPDOC00448資料)を含む任意のRNA分解酵素を使用することができる。理論に拘束されるつもりはないが、ここで示唆されることは、このタイプのRNA分解酵素IIIには基質RNAに特異的に接触する領域があるということである。この領域は4つの特異的アミノ酸を含み、ここでは、この領域の少なくとも1つの特定のアミノ酸が変異するとdsRNAフラグメントを生成するためのRNA分解IIIの活性が増加することが示されている。図1はRNA分解酵素の特徴的機能を示し、図2は異なる出所のRNA分解酵素に保存された配列を示し、図12は本出願人により試験されたRNA分解酵素IIIの異なる領域における種々の変異を示す。
変異体に対する名称指定は特定のRNA分解酵素単離物におけるアミノ酸位置により割り当てられる。これらのアミノ酸位置は出所の異なるRNA分解酵素III同士の間で変えることができる。例えば大腸菌におけるE38は超好熱細菌(Aquifex aeolicus)におけるE37に対応する。大腸菌における位置E38と超好熱細菌における位置E37は上記のコンセンサス配列の第1のアミノ酸位置に対応し、公開データベースからのRNA分解酵素IIIのアミノ酸配列をそれらのコンセンサス配列により整列することにより決定される。本発明の実施形態は実際の数の指定に限定されるものではない。好ましい実施形態はRNA分解酵素IIIのコンセンサス配列におけるアミノ酸の相対的位置に言及している。
RNA分解酵素IIIにおける変異は点変異、追加、欠失(切断ドメインではないことが好ましい)、再配置(ドメイン結合領域内であることが好ましい)のいずれにも言及している。変異はRNA分解酵素IIIタンパク質の単一のサイトまたは複数のサイトのいずれにおいてでもよい。変異はランダム突然変異生成および標的遺伝学を含む標準的技法により生成することができる。実施例1は変異体の作製に対する一つのアプローチを与えるが、このアプローチは限定的であることを意図したものではない。
変異体の例としては、23bp生産物を生成したE38A、E38T、E38WおよびE65Aが挙げられる。ゲル電気泳動により決定されたE65A、E38T、E38Wは16時間インキュベーションにおける安定性(図11参照)に関してE38Aとは異なるが、dsRNAフラグメントの生成においては野生型RNA分解酵素IIIと少なくとも同程度に有効であった。E38A、E38T、E38WおよびE65A変異体はMg2+バッファにおいて野生型RNA分解酵素IIIと比べて23bp生産物の収率が増加した。理論に拘束されるつもりはないが、ここでは、E38AがdsRNAテンプレートを結合および切断しそのためdsRNA生産物から容易に分離されないことが想定される。この複合体は比較的安定であり、dsRNA生産物はRNA文化酵素III、野生型(wt)または変異体、によるさらなる切断に利用できない。このことが変異体RNA分解酵素IIIの消化が、全サンプルが11ntフラグメントのような小さなフラグメントに切断されることなく、一夜行うことが可能であることの説明になるであろう。
「完全消化」は、約30塩基対よりも大きなサイズのdsRNAのフラグメント(装荷ウェル内に保持されたまたは酵素に結合された消化された材料を除く)がエチジウムブロマイド染色20%ポリアクリルアミドゲル上で容易に検出されないような低濃度であるRNA分解酵素III反応をいう。
「宿主細胞」は培養真核細胞またはヒトを含む哺乳類のような脊椎動物および昆虫のような無脊椎動物を含む動物の細胞をいう。宿主細胞はまた植物および微生物由来の細胞もいう。
「重複(Overlapping)」は、2つのRNAフラグメントが1本鎖上の複数のヌクレオチドで重複する配列を有する場合、例えば、複数のヌクレオチド(nt)数が2〜5ヌクレオチドと少数または5〜10ヌクレオチド以上の場合をいう。
「相補的配列」は当該配列がハイブリッド形成する配列と100%同等である必要はないが、特定の核酸にストリンジェントな条件でハイブリッド形成することが可能である配列をいい、この場合、ストリンジェントな条件としては、400mM NaCl、40mM PIPES pH6.4、1mM EDTA、50℃または70℃、12〜16時間反応させた後水洗することを含む。配列変動は、遺伝子突然変異、株多型性、進化的分岐(evolutionary divergence)または化学的修飾により起きるもののように、許容し得る。
メッセンジャーRNAの「部分または全部」はメッセンジャーRNA(mRNA)の大きいdsRNAに相補的である部分をいう。
「実質的部分」は、hsiRNA混合物中に含まれる配列に表される大きいdsRNAの配列の量をいう。一実施形態では、代表的配列は20%より大きい。他の実施形態では、代表的配列は30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%よりも大きくてもよい。
「1つ以上のdsRNA」は配列が相互に異なるdsRNAをいう。
「対象遺伝子またはmRNA」は関心のある任意の遺伝子またはmRNAをいう。実際、遺伝学または配列決定により先に同定されている遺伝子のいずれかを対象として表すことができる。対象遺伝子またはmRNAとしては発生遺伝子および制御遺伝子並びに代謝または構造遺伝子、あるいは酵素をコードする遺伝子を挙げることができる。対象遺伝子は表現型を調査している細胞または生体において表現型特徴に直接または間接的に影響を与えるように発現させることが可能である。対象遺伝子は内生的、または外生的のいずれであってもよい。そのような細胞としては成体または配偶子を含む胚性動物または植物の任意の細胞、あるいは例えば不死の細胞系統や一次細胞培養に生じるような任意の単離細胞が挙げられる。
「安定な調製品」という用語は本明細書および特許請求の範囲において変異RNA分解酵素IIIの存在下で切断されるテンプレートdsRNAの調製品であって出発物質の少なくとも30%が約18〜30nt、特に約21〜23ntのサイズを有するフラグメントに切断され、切断生産物が2時間より長く、特に5時間、さらに16時間安定であるものを記載するのに用いられている。安定性はサイズプロフィルおよび特定の時間におけるゲル上のRNA分解酵素III反応生成物の量に検知し得る変化が存在しないことに関する。安定性は変異体RNA分解酵素生成物を野生型RNA分解酵素III反応生成物と比較することにより観察される相対的尺度であってもよい。
hsiRNA混合物を脊椎動物、無脊椎動物、植物またはプロトプラスト細胞、あるいは微生物に導入することは直接細胞内にまたは細胞外から空腔または間質腔内に、生体の循環系内に、経口的に、入浴により、経皮的に、経粘膜ルートにより、局所的にまたはウイルスベクターを使用して宿主にDNAをトランスフェクトすることにより行うことができる。
トランスフェクションまたは形質転換の標準的プロトコルを用いてdsRNAを培養細胞内に導入することができ、例えばNEBカタログ(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)のトランスフェクション試薬またはリポフェクタミン2000、オリゴフェクタミン(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールスバード市)、トランスイット TKO(TRANS−IT TKO(登録商標))(マイラス(Mirus)社、ウィスコンシン州マジソン市)、ターゲフェクト(ターゲティング・システムズ社、カリフォルニア州サンティー市)、リン酸カルシウムまたはエレクトロポレーション(電気穿孔法)を用いるプロトコルである。hsiRNAまたはsiRNA由来のフラグメントを含有する改変されたベクターとしては全生体をトランスフェクションまたは形質転換するためのバクテリアベクター、プラスミドまたはウイルスベクター改変されたベクターを挙げることができる。遺伝子銃を植物に対して用いてdsRNAを例えば葉緑体内に指向させることも可能である。外来の拡散を生体および細胞内に導入するための方法論は当技術において周知である。dsRNA混合物を、特定のdsRNA混合物由来の個々のフラグメントを発現するDNAクローンを介して全体動物に導入することは拡散を導入するための標準的技法を用いて達成することが可能である。
本明細書および特許請求の範囲において、単数形で表現されていても、文脈が明かに別様に規定していない限り、単数形に限定されるものではない。
本発明の方法の利点としては下記の点が挙げられる。
(a)さらなるサイズ分離工程に依存しない急速かつ経済的な方法による遺伝子発現の沈黙化に適したサイズの、高濃度のdsRNAフラグメントを急速に(数分内に)得ること。この方法は複数の重複するdsRNAフラグメントで約20%未満が未切断の大きいdsRNAであり、約30%超が18〜30塩基対、特に21〜23bpのフラグメントサイズを有するものからdsRNAフラグメント調製品を提供する。本方法の好適な実施形態では、大きいdsRNAの60%もが21〜23ntのフラグメントに切断される。簡単であるために、このアプローチは自動化および高スループット化しやすい。
(b)遺伝子沈黙化効果を生じる特定のフラグメントを同定する必要がなく遺伝子沈黙化活性を有するdsRNAフラグメントの調製品を形成すること。ここに、前記調製品はさらに精製することなく長期間既存の酵素的アプローチに関して実質的に安定である。
(c)前記方法の生産物を個々のフラグメントをクローニングし、またはクローンのライブラリもしくはアレイを形成することにより、これらのフラグメントをそれらが由来するRNAに関してマッピングすることを可能にし、並びに個々のフラグメントを遺伝子沈黙化活性について試験してこれらのフラグメントをそれらが由来したRNAに関してマッピングすることを可能にする手段を提供し、ここで、前記ライブラリは必要であればゲノム全体に及ぶものであってもよく、かつ、イン・ビボの用途に対しては、siRNAの連続的供給を提供すること。例えば、siRNAはプラスミドまたはウイルスベクターに導入することが可能である。RNAウイルス、例えばレンチウイルスは細胞を感染させる手段並びにクローニングベヒクルを提供する。
(d)種々の用途用のdsRNA試薬を提供すること。それら用途としては、真核細胞または生物の単一の遺伝子または遺伝子のファミリーを沈黙化して核酸に対する標準的なトランスフェクション又は形質転換技法を用いて機能を研究することが挙げられる。
(e)例えば、対象遺伝子を一意的に表し、ゲノムの他の領域への相同性をできるだけ小さくするように設計された大きいdsRNA構築物を選択することにより、的外れの効果を合成dsRNA調製物と比べて減らすこと。
(f)これらのdsRNAフラグメントを治療剤または治療剤のスクリーニングあるいは対象妥当性確認試験に用いること。
(g)dsRNAフラグメントをコードするDNAをクローニングして、各実験についてデノボ(de novo)合成の必要がなく、遺伝子沈黙化dsRNAの連続的またはイン・ビボの調整された供給を提供すること。
(a)さらなるサイズ分離工程に依存しない急速かつ経済的な方法による遺伝子発現の沈黙化に適したサイズの、高濃度のdsRNAフラグメントを急速に(数分内に)得ること。この方法は複数の重複するdsRNAフラグメントで約20%未満が未切断の大きいdsRNAであり、約30%超が18〜30塩基対、特に21〜23bpのフラグメントサイズを有するものからdsRNAフラグメント調製品を提供する。本方法の好適な実施形態では、大きいdsRNAの60%もが21〜23ntのフラグメントに切断される。簡単であるために、このアプローチは自動化および高スループット化しやすい。
(b)遺伝子沈黙化効果を生じる特定のフラグメントを同定する必要がなく遺伝子沈黙化活性を有するdsRNAフラグメントの調製品を形成すること。ここに、前記調製品はさらに精製することなく長期間既存の酵素的アプローチに関して実質的に安定である。
(c)前記方法の生産物を個々のフラグメントをクローニングし、またはクローンのライブラリもしくはアレイを形成することにより、これらのフラグメントをそれらが由来するRNAに関してマッピングすることを可能にし、並びに個々のフラグメントを遺伝子沈黙化活性について試験してこれらのフラグメントをそれらが由来したRNAに関してマッピングすることを可能にする手段を提供し、ここで、前記ライブラリは必要であればゲノム全体に及ぶものであってもよく、かつ、イン・ビボの用途に対しては、siRNAの連続的供給を提供すること。例えば、siRNAはプラスミドまたはウイルスベクターに導入することが可能である。RNAウイルス、例えばレンチウイルスは細胞を感染させる手段並びにクローニングベヒクルを提供する。
(d)種々の用途用のdsRNA試薬を提供すること。それら用途としては、真核細胞または生物の単一の遺伝子または遺伝子のファミリーを沈黙化して核酸に対する標準的なトランスフェクション又は形質転換技法を用いて機能を研究することが挙げられる。
(e)例えば、対象遺伝子を一意的に表し、ゲノムの他の領域への相同性をできるだけ小さくするように設計された大きいdsRNA構築物を選択することにより、的外れの効果を合成dsRNA調製物と比べて減らすこと。
(f)これらのdsRNAフラグメントを治療剤または治療剤のスクリーニングあるいは対象妥当性確認試験に用いること。
(g)dsRNAフラグメントをコードするDNAをクローニングして、各実験についてデノボ(de novo)合成の必要がなく、遺伝子沈黙化dsRNAの連続的またはイン・ビボの調整された供給を提供すること。
ここに記載されたE38AのようなRNA分解酵素IIIの他の利点としては、さらに、(i)対象mRNAの大部分または全配列に対応するより大きいdsRNA分子の実質的に完全な消化により生成されるdsRNA生産物の所望のサイズ範囲を得て、有効な対象短配列を選択する必要をなくすようにする能力、(ii)標準バッファ中でインキュベーションしてdsRNAを作製し、それを単一の反応容器内で所望のサイズに切断するのを容易にすること、(iii)所望のサイズ範囲のフラグメントの野生型RNA分解酵素IIIに関して収率が向上していること、(iv)変異酵素を用いて得られたフラグメントの安定性が標準マグネシウムバッファにおいて野生型RNA分解酵素IIIと比較して向上していること、(v)完全な反応が10分という短い時間で達成でき、少なくとも16時間までのより長いインキュベーション時間は所望の反応生産物を得るのに有害ではないというインキュベーション時間に柔軟性があること、(vi)合成生産物に対して遺伝子沈黙化試薬のコストが低いこと、(vii)反応を多重化する機会およびフラグメントのライブラリを生成する機会があること、(vii)約50bpもの小さいサイズを持つフラグメントから約23bpのdsRNAの多数のランダムに切断されたフラグメントを形成する能力、および(viii)イン・ビボ(細胞培養または全体生物)の大きいdsRNAから、標準的プロトコルを用いてトランスフェクション、感染または注入により変異RNA分解酵素IIIを導入することにより、約23bpのフラグメントを生成する能力が挙げられる。
直線状dsRNAまたはヘアピンを含む大きいdsRNA分子(約40bpより大きく、少なくとも10kbまで)をフラグメント化すると、沈黙化するmRNAに対応する多数の有効な短い配列(18〜30bp)を含む一群の短いRNAが提供される。
加えて、ここに記載された方法の利点により、閾値を越える消化時間または酵素使用量を較正する必要がなくなる(図2、3、4および6)。ここで、時間の閾値は数分であり、濃度の閾値は酵素:基質の1:1(w/w)の範囲を含むことができる。ゲル電気泳動または他の面倒な分離方法により不所望の消化生産物を除去する任意的な追加工程を省略して本方法を自動化し易くし、かつ高スループット様式に適したものにすることができる。RNA出発材料はイン・ビトロの酵素転写(NEBカタログ、ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)により、または化学合成により容易に得ることができ、二本鎖分子または二本鎖ヘアピンを形成する一本鎖RNAであることができる。
出発材料(大きいdsRNA)のの一部分、例えば少なくとも30%、さらに詳しくは40%または50%より大きい部分は変異RNA分解酵素IIIで消化した後のサイズが培養した哺乳類および昆虫細胞における遺伝子沈黙化に適した18〜30bp、特に21〜23bpの範囲内である。これらのフラグメントも植物、微生物およびヒトを含む動物のような全体生物並びにこれらに由来する培養細胞において遺伝子沈黙化に活性であることが期待される。ダイサー(Dicer)とは異なり、21〜23ntの範囲外のサイズを有するフラグメントは遺伝子沈黙化に干渉しない。
好適な一実施形態では、RNA分解酵素IIIのE38A変異体は標準バッファ(NEBバッファ2、ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)中37℃で10分以内に基質の60%も前記好ましいサイズ範囲に変換することが可能である。大きいdsRNAのRNA分解酵素III E38A変異体で消化することによるRNAフラグメントの収率は、例えば、マンガンイオンの存在下RNA分解酵素III(wt)を用いて得られる収率の2倍にもなり、マグネシウムイオンの存在下RNA分解酵素III(wt)を用いて得られる収率の約10倍にもなることがある(例えば、図7参照)。
遺伝子沈黙化の分野における問題の一つは、特定のメッセンジャーRNA、他のRNAまたは遺伝子を有効に標的とする所望の目標を達成することができる短いdsRNA(15〜30bp)を同定する問題である。本発明の実施形態では、この問題は対象のすべてまたは一部に同等である配列を有する大きいdsRNAを用い、この大きいRNAを遺伝子の沈黙化に適したサイズの多数の重複するフラグメントに切断することにより解決される。dsRNAの適した配列を切断前に選択することは、例えば、実施例VIのアルゴリズムにより決定することができる。ここで断言されるのは、切断生産物は大きいdsRNAの全長の代表であることであり、そしてdsRNAフラグメント調製物は昆虫細胞および哺乳類細胞を含む広範囲の細胞における遺伝子沈黙化を可能にすることである。重要なことは、的外れ効果がhsiRNA混合物の使用により最小限になることである。
いったんdsRNAフラグメント混合物が得られると、混合物中の個々のdsRNAフラグメントに対応するDNA配列を含むクローンのライブラリを作製することが可能である。適切なプロモーターが提供されると、ここのクローンまたはそれらの混合物を用いて細胞をトランスフェクションして長期遺伝子沈黙化に使用するための短いdsRNAの連続的供給が提供されるようにすることが可能である。個々のクローンまたはクローンの選択された混合物を対象細胞または生物にトランスフェクション下結果としての遺伝子発現の沈黙化は、例えば治療用途において、細胞をdsRNA自体でトランスフェクションすることにより達成される遺伝子沈黙化効果よりも特段の利点を有することがある。これにより特定の遺伝子の遺伝子発現を特異的に調節する作用物の無制限の供給を提供する治療用途用の新しい試薬が提供される。
遺伝子沈黙化の特異性
特定の対象mRNA用の遺伝子沈黙化の特異性を、対象mRNAにおける配列のBLAST分析を用いて確認して、RNAの延長領域(11塩基を越える長さ)は他の遺伝子の転写物と同等ではないことが見いだされ、非特異的遺伝子沈黙化を避けることが可能である。
特定の対象mRNA用の遺伝子沈黙化の特異性を、対象mRNAにおける配列のBLAST分析を用いて確認して、RNAの延長領域(11塩基を越える長さ)は他の遺伝子の転写物と同等ではないことが見いだされ、非特異的遺伝子沈黙化を避けることが可能である。
ここに記載された方法を用いて、遺伝子ファミリーの一成員のみに特異的でありその遺伝子ファミリーの他の成員に由来するmRNを沈黙化しないARNA調製物を対象mRNAのセグメントに相補的な配列を持つ長いdsRNA(長いdsRNAセグメントともいわれる)から調製することができる。あるいはまた、遺伝子ファミリーの任意の遺伝子に特異性を有するがこの遺伝子ファミリー外の他の遺伝子に対する特異性を持たないRNA調製物を調製することができる。
特異であるか、またはmRNAのファミリーのコンセンサス領域の一部分もしくは全部を形成するmRNA配列を対象とすることにより適切な遺伝子沈黙化効果を達成することが可能である。
変異RNA分解酵素IIIが他の酵素調製物と比べて改善された切断活性を有するかを決定するのに容易に使用することができる検定法は下記のイン・ビボおよびイン・ビトロ試験を含む。
(1)イン・ビボ検定:マーカータンパク質の転写物に相補的配列を有するdsRNAをRNA分解酵素III消化して非均質dsRNAフラグメント調製物を生成する。正常に前記マーカータンパク質を発現する宿主細胞をRNAフラグメント調製物を用いてトランスフェクションし、マーカー表現型の発現の変化を測定してRNAフラグメント混合物を用いたトランスフェクションの結果、発現におけるノックダウン効果が生じたかを確かめる。イン・ビボ検定は、引用により本明細書において参照される米国特許出願公開第2004−0038278号明細書にさらに詳細に記載されている。
(2)イン・ビトロ検定:dsRNAをRNA分解酵素III消化し、消化物をアクリルアミドゲルにかけて、選定されたバッファ中で種々のインキュベーション時間において生成されるフラグメントのサイズを決定する。
(1)イン・ビボ検定:マーカータンパク質の転写物に相補的配列を有するdsRNAをRNA分解酵素III消化して非均質dsRNAフラグメント調製物を生成する。正常に前記マーカータンパク質を発現する宿主細胞をRNAフラグメント調製物を用いてトランスフェクションし、マーカー表現型の発現の変化を測定してRNAフラグメント混合物を用いたトランスフェクションの結果、発現におけるノックダウン効果が生じたかを確かめる。イン・ビボ検定は、引用により本明細書において参照される米国特許出願公開第2004−0038278号明細書にさらに詳細に記載されている。
(2)イン・ビトロ検定:dsRNAをRNA分解酵素III消化し、消化物をアクリルアミドゲルにかけて、選定されたバッファ中で種々のインキュベーション時間において生成されるフラグメントのサイズを決定する。
ここに記載された方法は複数dsRNAフラグメント混合物を生成することに適用することも可能であり、次いで、これら混合物は複数の遺伝子を同時に沈黙化するのに使用することができる。追加の用途としては、上流または下流制御領域をdsRNAを用いて標的として発現を調節することが挙げられる。したがって、単一のDNAテンプレートまたは複数の異なるDNAテンプレートから得られる大きいdsRNAの非均質な集団をマグネシウムイオンの存在下に変異RNA分解酵素IIIにより消化することができる。
選定されたsiRNAフラグメントを作製するための上述のdsRNAフラグメント混合物またはそれらのクローンの生成は実施例Vに記載されたタイプのキットを用いることにより部分的にまたは全体的に達成することができる。所望の大きいdsRNAを作製、dsRNA混合物を生成、およびそのような混合物で細胞をトランスフェクションする方法のいずれかまたは全部の記載を含む指示書を提供することができる。
例示的用途
hsiRNAフラグメントが利用できるようになったので所望のノックダウン効果を全体生物において遺伝子治療の欠点なしに達成することができる試薬または治療剤および新規な治療アプローチの供給が提供される。しかしながら、siRNAフラグメントまたはdsRNA混合物を発現するクローンを、対象遺伝子の完全な、調節されたまたは一時的なイン・ビボ沈黙化に用いることが可能である。
hsiRNAフラグメントが利用できるようになったので所望のノックダウン効果を全体生物において遺伝子治療の欠点なしに達成することができる試薬または治療剤および新規な治療アプローチの供給が提供される。しかしながら、siRNAフラグメントまたはdsRNA混合物を発現するクローンを、対象遺伝子の完全な、調節されたまたは一時的なイン・ビボ沈黙化に用いることが可能である。
病原体に由来する遺伝子を阻害の対象にすることができる。例えばこの遺伝子は宿主の免疫抑制を直接引き起こすことができるか、または病原体の複製、病原体の感染または感染の維持に重要であり得る。阻害的RNAを細胞内にイン・ビボまたはエクス・ビボで導入し、次いで生物体内に置いて治療することができ、あるいは生物体を直接イン・ビボ投与により処置することが可能である。遺伝子治療方法を想定することができる。例えば、病原体による感染の危険のある細胞または既に感染した細胞、特にヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症を本発明のRNA導入による処置の対象とすることが可能である。対象遺伝子は病原体または宿主内に病原体が侵入する原因となる宿主遺伝子、病原体または宿主による薬剤代謝、病原体のゲノムの複製または一体化、宿主における感染の確立または拡大、または病原体の次世代の組立であり得る。予防法(すなわち、感染の阻止または危険の低減)並びに感染に関連する症状の頻度および重篤度の低減を想定することができる。
本発明の実施形態は固形腫瘍および白血病を含む任意のタイプの癌の治療または治療の開発に適用することができる。
本発明の実施形態は以下のように例示される。これらの実施例は本発明の理解のために提供され、本発明を限定するものではない。
本明細書に記載されている引用例は、米国仮特許出願第60/538,805号、第60/572,240号および60/543,880号明細書を含め、すべて引用により本明細書の一部を構成するものとする。
大腸菌RNA分解酵素III変異体の調製
大腸菌RNA分解酵素III変異体はすべて(PCRを用いた突然変異誘発により生成されたE117Dを除く)標準2工程PCR縫製技法[「メソッズ オブ エンザイモロジー」第185巻第60〜89頁(1990年)(Methods Enzymol.185:60−89(1990)]により構築した。ここで用いた他のクローニング技法は当技術において標準的なものであり、サムブルック、ジェイ.、フリッチュ、イー.エフ.、マニアティス、ティー.著、「分子クローニング:実験室のマニュアル」、コールド・スプリング・ハーバー出版、ニューヨーク州コールド・スプリング・ハーバー市1,989年(Sambrook,J.,Fritsch,E.F.,Maniatis,T.”Molecular Cloning:A Laboratory Manual”、Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY、1989)に見出すことができる。出発プラスミドとして用いたのは、pET16Bにクローニングした大腸菌RNA分解酵素III(EMDバイオサイエンス社、カリフォルニア州サンジエゴ市であり、His−タグ付きRNA分解酵素IIIタンパク質をT7プロモーターの制御下に生成した。
大腸菌RNA分解酵素III変異体はすべて(PCRを用いた突然変異誘発により生成されたE117Dを除く)標準2工程PCR縫製技法[「メソッズ オブ エンザイモロジー」第185巻第60〜89頁(1990年)(Methods Enzymol.185:60−89(1990)]により構築した。ここで用いた他のクローニング技法は当技術において標準的なものであり、サムブルック、ジェイ.、フリッチュ、イー.エフ.、マニアティス、ティー.著、「分子クローニング:実験室のマニュアル」、コールド・スプリング・ハーバー出版、ニューヨーク州コールド・スプリング・ハーバー市1,989年(Sambrook,J.,Fritsch,E.F.,Maniatis,T.”Molecular Cloning:A Laboratory Manual”、Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY、1989)に見出すことができる。出発プラスミドとして用いたのは、pET16Bにクローニングした大腸菌RNA分解酵素III(EMDバイオサイエンス社、カリフォルニア州サンジエゴ市であり、His−タグ付きRNA分解酵素IIIタンパク質をT7プロモーターの制御下に生成した。
WT RNA分解酵素III
大腸菌RNA分解酵素IIIをpMalE/RNA分解酵素IIIクローンから下記のプライマーを用いて増幅した:
ACAGGATCCCATGAACCCCATCGTAATTAAT (配列番号1)
ACAGGATCCTCTAGAGTCATTCCAGCTCCAGTTTTT (配列番号2)
大腸菌RNA分解酵素IIIをpMalE/RNA分解酵素IIIクローンから下記のプライマーを用いて増幅した:
ACAGGATCCCATGAACCCCATCGTAATTAAT (配列番号1)
ACAGGATCCTCTAGAGTCATTCCAGCTCCAGTTTTT (配列番号2)
このPCR生産物をBamHIで切断しpET16bのBamHIサイトにクローニングし、His−タグ付きWT RNA分解酵素IIIを合成するプラスミドを得た。このHis−タグ付きWT RNA分解酵素IIIのpET16bにおけるクローンをPCR反応において基質として用いてすべてのアミノ酸置換変異体(E117Dを除く)を下記のように形成した。
E38A変異体の形成
E38A変異を有する大腸菌RNA分解酵素III(寄託番号X−02946)のカルボキシ末端半分を構築するのに用いたプライマーは下記である:
CAGTAAACATAACGCGCGTTTAGAAT (配列番号3)
ACAGGATCCTCTAGAGTCATTCCAGCTCCAGTTTTT (配列番号2)
E38A変異を有する大腸菌RNA分解酵素III(寄託番号X−02946)のカルボキシ末端半分を構築するのに用いたプライマーは下記である:
CAGTAAACATAACGCGCGTTTAGAAT (配列番号3)
ACAGGATCCTCTAGAGTCATTCCAGCTCCAGTTTTT (配列番号2)
E38A変異を有する大腸菌RNA分解酵素IIIのアミノ末端半分を構築するのに用いたプライマーは下記である:
AATTCTAAACGCGCGTTATGTTTACT (配列番号4)
TAATACGACTCACTATAGGG (配列番号7)
(NEBプライマーカタログ#1248(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)。
AATTCTAAACGCGCGTTATGTTTACT (配列番号4)
TAATACGACTCACTATAGGG (配列番号7)
(NEBプライマーカタログ#1248(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)。
これら2つのPCR生産物を、次に両者を反応のための基質とプライマーとして用いて一緒に1つのPCR反応で「縫製し」た。得られた生成物をXbaIで切断し、修飾されたpET16bに戻してXbaIサイトにおいてクローニングしてE38A変異を有するHis−タグ付きRNA分解酵素IIIを得た。
E65A RNA分解酵素IIIの形成
E65A RNA分解酵素IIIを同様の2工程方法で構築した。第1の工程で、His−タグ付きRNA分解酵素IIIプラスミドを2つのPCRで下記のプライマーのセットを用いて増幅した:
CTCGTGTGGATGCAGGCGATATGAGCCGGAT (配列番号 5)
ACAGGATCCTCTAGAGTCATTCCAGCTCCAGTfT (配列番号 2)
遺伝子の3’−端を増幅。
TCCGGCTCATATCGCCTGCATCCACACGAGGGA (配列番号6)
TAATACGACTCACTATAGGG (配列番号 7)
遺伝子の5’−端を増幅。
E65A RNA分解酵素IIIを同様の2工程方法で構築した。第1の工程で、His−タグ付きRNA分解酵素IIIプラスミドを2つのPCRで下記のプライマーのセットを用いて増幅した:
CTCGTGTGGATGCAGGCGATATGAGCCGGAT (配列番号 5)
ACAGGATCCTCTAGAGTCATTCCAGCTCCAGTfT (配列番号 2)
遺伝子の3’−端を増幅。
TCCGGCTCATATCGCCTGCATCCACACGAGGGA (配列番号6)
TAATACGACTCACTATAGGG (配列番号 7)
遺伝子の5’−端を増幅。
2つのPCR生産物を次いで次オンPCR反応の基質として用い、I.B.に記載された修飾されたpET16bベクターのXbaIサイトにクローニングした。
追加のRNA分解酵素IIIの形成
任意の特異点変異を、クローニングした野生型(wt)RNA分解酵素III遺伝子からE38AおよびE65A変異体を作製するのに説明されたものと同様の方法により構築することが可能である。第1の工程で、1つはコーディング鎖用、他方は非コーディング鎖用の2つのプライマーをそれらが所望の変異を選択されたアミノ酸に導入するように設計する。これらのプライマーは十分な長さとスパンを持ち変異を導入するのに必要な不一致が与えられても依然として基質にアニールするようにしている。コーディング鎖用のプライマーはRNA分解酵素III遺伝子のこの領域を増幅する、PCRにおける対向鎖上の適切な下流プライマーと合致される。非コーディングプライマーと対向鎖上の上流の適切なプライマーとを用いて同様のpCRを行いRNA分解酵素III遺伝子の重複する上流フラグメントを得る。これら2つのフラグメントを基質と外部プライマーとして用いてこれら2つのフラグメントを「縫い合わせる」。得られたRNA分解酵素III遺伝子は所望の点変異を含み、適切なベクターに戻してクローニングすることができる。E117Dを除くすべての変異はこのようにして構築した。
任意の特異点変異を、クローニングした野生型(wt)RNA分解酵素III遺伝子からE38AおよびE65A変異体を作製するのに説明されたものと同様の方法により構築することが可能である。第1の工程で、1つはコーディング鎖用、他方は非コーディング鎖用の2つのプライマーをそれらが所望の変異を選択されたアミノ酸に導入するように設計する。これらのプライマーは十分な長さとスパンを持ち変異を導入するのに必要な不一致が与えられても依然として基質にアニールするようにしている。コーディング鎖用のプライマーはRNA分解酵素III遺伝子のこの領域を増幅する、PCRにおける対向鎖上の適切な下流プライマーと合致される。非コーディングプライマーと対向鎖上の上流の適切なプライマーとを用いて同様のpCRを行いRNA分解酵素III遺伝子の重複する上流フラグメントを得る。これら2つのフラグメントを基質と外部プライマーとして用いてこれら2つのフラグメントを「縫い合わせる」。得られたRNA分解酵素III遺伝子は所望の点変異を含み、適切なベクターに戻してクローニングすることができる。E117Dを除くすべての変異はこのようにして構築した。
大腸菌RNA分解酵素III遺伝子のE38残基は超好熱細菌(Aquifex aeolicus)RNA分解酵素III遺伝子のE37残基に対応する。同様に、D45はD45に、E65はE64に、E117はE110に対応する。これはいくつかの標準多重配列一致ソフトウェアパッケージにより決定された。対応するアミノ酸残基は任意のRNA分解酵素III遺伝子について同様の方法により決定することができる。
RNA分解酵素III変異体の生成と精製
発現と精製
各変異体の培養物30mlとWTクローンを大腸菌ER2566(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)において対数期中程まで成長させ、次いでIPTGを終濃度100mMまで添加することにより誘導し、15℃で一夜震盪した。誘導された培養物を超音波処理により溶解した。
発現と精製
各変異体の培養物30mlとWTクローンを大腸菌ER2566(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)において対数期中程まで成長させ、次いでIPTGを終濃度100mMまで添加することにより誘導し、15℃で一夜震盪した。誘導された培養物を超音波処理により溶解した。
RNA分解酵素III変異体を明澄にした溶解物からキアジェン・ニッケル(Qiagen Nickel)樹脂アフィニティー精製(製造元の指示に従う)により精製し、標準的方法により検定した。酵素反応をNEBバッファ2(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)中で37℃1時間0.5μgの900bp dsRNAを基質として用いて行った。この反応の生成物を非変成ポリアクリルアミド電気泳動により分析した。
0.5μgのMalE dsRNA(ハイスクライブ キット(Hiscribe kit)−ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)をRNA分解酵素III(野生型(wt)および変異体)で20μlの反応混合物における最適条件と矛盾しない範囲で、NEBバッファ2(0.05M NaCl、50mM Tris−HCl、pH7.9、10mM MgCl2、1mMジチオスレイトール)(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)中で37℃、1時間消化した。
図3Aから分かるように、dsRNAをE38Aで消化した最終生産物は主に約23bp長のdsRNAフラグメントである(レーン7、8および9)。この生産物は1分という短い時間で出現し、反応は10分で「完了した」(図6)。加えて、この23bp生産物は少なくとも16時間安定であり(図3B、レーン7〜9)、数日間かけて徐々に消失した(図5)。
E65A(図10)の活性はブラスチュク、ジェイ.他著、「ストラクチャー」第9巻第1225〜1236頁(2001年)(Blaszczyk,J.,et al.Structure 9:1225−1237(2001))に報告されているものとは正反対である。この報文では、著者はRNA分解酵素IIIのE65A変異をRNA分解酵素IIIの機能を無効化するものと記載している。本発明者の検定によると、E65AはE38Aと同様の生産物を精製した(図10、レーン6〜8)。しかしながら、この生産物は安定性が低いと考えられ、16時間までに消失した(図10B、レーン4および6)。
培養細胞におけるdsRNA切断と遺伝子沈黙化活性
RNA分解酵素III変異体消化のdsRNA生産物のRNA干渉を誘導する能力を試験するために、米国特許出願公開第2004−0038278号明細書に従うイン・ビボ検定を以下のように行った:ホタルルシフェラーゼをコードするDNA配列から作製されたdsRNAを野生型(wt)RNA分解酵素III(ショートカット(Shortcut)またはE38A変異RNA分解酵素IIIを切断した(図9)。NIH 3T3細胞を、ホタルルシフェラーゼ遺伝子を発現するリポータープラスミド、トランスフェクションコントロールとして作用する他のリポーターおよびdsRNAでトランスフェクションした。リポーターでトランスフェクションしたがdsRNAではトランスフェクションしなかった細胞、または関係のない消化dsRNAでトランスフェクションした細胞は顕著なルシフェラーゼ活性を示した。
RNA分解酵素III変異体消化のdsRNA生産物のRNA干渉を誘導する能力を試験するために、米国特許出願公開第2004−0038278号明細書に従うイン・ビボ検定を以下のように行った:ホタルルシフェラーゼをコードするDNA配列から作製されたdsRNAを野生型(wt)RNA分解酵素III(ショートカット(Shortcut)またはE38A変異RNA分解酵素IIIを切断した(図9)。NIH 3T3細胞を、ホタルルシフェラーゼ遺伝子を発現するリポータープラスミド、トランスフェクションコントロールとして作用する他のリポーターおよびdsRNAでトランスフェクションした。リポーターでトランスフェクションしたがdsRNAではトランスフェクションしなかった細胞、または関係のない消化dsRNAでトランスフェクションした細胞は顕著なルシフェラーゼ活性を示した。
野生型または変異RNA分解酵素III由来のhsiRNAでトランスフェクションした細胞はルシフェラーゼ活性がノックダウンされていた。得られた結果を図9に示す。
E38A RNA分解酵素IIIでdsRNAを切断した切断生産物は一組の重複する非均質フラグメントである。
変異RNA分解酵素IIIの短いdsRNA切断生産物は親配列全体を表す配列を含む。これはdsRNA切断生産物をクローニングしdsRNA切断生産物を配列決定することにより、またはテンプレートDNA配列フラグメントにハイブリッド形成することにより決定される。クローニングしたRNA分解酵素III生産物のライブラリの生成は容易に達成される。ここで重複するフラグメントが存在することを示すのに用いられる技法は、引用により本明細書の一部を構成する米国特許出願公開第2004−0038278号明細書に記載されたものと同じである。
変異RNA分解酵素IIIの短いdsRNA切断生産物は親配列全体を表す配列を含む。これはdsRNA切断生産物をクローニングしdsRNA切断生産物を配列決定することにより、またはテンプレートDNA配列フラグメントにハイブリッド形成することにより決定される。クローニングしたRNA分解酵素III生産物のライブラリの生成は容易に達成される。ここで重複するフラグメントが存在することを示すのに用いられる技法は、引用により本明細書の一部を構成する米国特許出願公開第2004−0038278号明細書に記載されたものと同じである。
hsiRNAを生成するキットおよび哺乳類細胞において遺伝子を沈黙化するためのキット
dsRNA混合物をイン・ビボで生成し、任意にRNAフラグメントを哺乳類細胞にトランスフェクションするキットが提供される。
dsRNA混合物をイン・ビボで生成し、任意にRNAフラグメントを哺乳類細胞にトランスフェクションするキットが提供される。
本発明の一実施形態では、各キットは複数の大きいdsRNAを細胞のトランスフェクションのために処理する試薬を含むとともに、使用法の指示を含む。
キットの成分
キットは酵素と任意にベクター、プライマーおよび/またはバッファを含むことができる。キットは以下に示す試薬(それぞれニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド(マサチューセッツ州ビバリー市)から得ることができる)の1つ以上を含むことができる。
キットは酵素と任意にベクター、プライマーおよび/またはバッファを含むことができる。キットは以下に示す試薬(それぞれニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド(マサチューセッツ州ビバリー市)から得ることができる)の1つ以上を含むことができる。
さらに、キットはトランスフェクション試薬、RNAサイズマーカーおよびストレプトアビジン−被覆ビーズを含んでいてもよい。
キットは変異RNA分解酵素IIIを最適化されたバッファ中で用いて長いdsRNAから約18〜30nt(特に21〜23nt)の範囲のフラグメントを生成する。dsRNA生産物を変異RNA分解酵素IIIで切断して遺伝子発現沈黙化に適したdsRNA混合物を再現可能に生成する。混合物中の異なるsiRNAの配列を全対象遺伝子の配列にマッピングする。dsRNA混合物はエタノール沈殿により生成することができ、トランスフェクションに使用することができる。
キットに添付された指示の例としては下記が挙げられる:
(1)イン・ビトロ転写に先立ってDNAテンプレートをクローニングしてdsRNAを生成
転写用DNAテンプレートを作製する一つのアプローチは関心のあるDNAをリトマス(Litmus)28i/38i双方向転写ベクター(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)にクローニングすることである。次いで、関心のあるDNAを、単一のT7プロモーター特異プライマー、例えばBT7ミニマル・プライマー(Minimal Primer)を用いるPCRにより増幅することができ、このプライマーは対象配列の側面に終端をなすT7プロモーターが配列した線状生産物を生成する。
(1)イン・ビトロ転写に先立ってDNAテンプレートをクローニングしてdsRNAを生成
転写用DNAテンプレートを作製する一つのアプローチは関心のあるDNAをリトマス(Litmus)28i/38i双方向転写ベクター(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)にクローニングすることである。次いで、関心のあるDNAを、単一のT7プロモーター特異プライマー、例えばBT7ミニマル・プライマー(Minimal Primer)を用いるPCRにより増幅することができ、このプライマーは対象配列の側面に終端をなすT7プロモーターが配列した線状生産物を生成する。
あるいはまた、T7プロモーターを付加した対象遺伝子特異プライマーを用いて任意の特異的cDNA配列を増幅することができる。例えば、増幅プライマー:
ここでT7プロモーター(下線)は5’端にあり、対象特異配列(太字)に先行している、を任意のcDNAテンプレートを増幅するために使用することができる。
ビオチン化BT7プライマーを用いてT7プロモーターを側面に配置した任意の配列を増幅することができる。任意に、この増幅されたビオチン化DNAテンプレートをストレプトアビジン磁性ビーズ(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)に結合することにより単離することができ、転写のテンプレートとして直接使用することができる。固定化DNAテンプレートを形成するために、25〜50μlのストレプトアビジン磁性ビーズ懸濁物を等量の1M NaClとともに増幅(PCR)反応混合物に添加し、室温で10〜15分間インキュベートする。上清を磁力の存在下に除去し、ビーヅを0.5mlのTE、0.5M NaClで洗浄する。再懸濁したビーズは転写反応に直接用いることができる。不動化DNAテンプレートのイン・ビトロ転写によりDNA−を含まないdsRNAが生成される。
増幅は任意のポリメラーゼ依存方法、例えばPCRにより達成することができる。増幅生産物をエタノール沈殿またはクロマトグラフィー法[例えばキアクイック(QiaQuick(登録商標))カラム(キアジェン(Qiagen)社、カリフォルニア州スチューディオ・シティ市)によりに精製し、TE(10mM Tris−HCl、pH8.0、1mM EDTA、ミリ−Q(Milli−Q)水または同等のものを用いて調製)に再懸濁して終濃度〜500μg/mlにする。
GL3ルシフェラーゼからなるコントロールを、GL3ルシフェラーゼ遺伝子の1.0−kbpフラグメントをリトマス(Litmus)38iのSphIおよびNgoMIVサイトにクローニングしたリトマス(Litmus)38iLucプラスミドを用いて調製することができる。MfeIおよびStuIで(別個の反応で)線状化し、次いで結合した線状化されたテンプレートをイン・ビトロ転写して1.0kbp長のdsRNAが生成される。
パイロット研究を行って、100〜600bp長のdsRNAを切断することにより得られた、リトマス(Litmus)28i/38iベクター(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)にサブクロニングしたcDNAの制限フラグメントに由来するRNAを含む1つ以上のフラグメントを用いて、hsiRNA混合物を特定の遺伝子沈黙化のために提供するようにすることができる。
イン・ビトロ転写
上述のようにして調製したDNAテンプレートを用いてイン・ビトロ転写を行う。転写反応に用いられるテンプレートの体積は精製方法によって決まる。未精製PCR産物用には、5μl以下が30μl反応毎に用いられる。添加されるテンプレートDNAの量は30μl毎に1μgを越えるべきではない。
上述のようにして調製したDNAテンプレートを用いてイン・ビトロ転写を行う。転写反応に用いられるテンプレートの体積は精製方法によって決まる。未精製PCR産物用には、5μl以下が30μl反応毎に用いられる。添加されるテンプレートDNAの量は30μl毎に1μgを越えるべきではない。
42℃でインキュベーションを行うと大量の二次構造を含むRNA転写物の収率を改善することができる。二次構造の含量を特定の転写物において計量することは困難であるため、本発明者は可能であればすべての転写を42℃で行うことを推奨する。転写収率は最初の90分間は(ほぼ)直線状に増加し、2〜3時間後に最大になる。要すれば、反応を一夜行うことができるが、収率はそれ以上高くならない。二本鎖RNAは37℃で長期間インキュベーションを行っても安定である。
転写反応は、RNA分解酵素のコンタミネーションがないように注意しながら、1%アガロースゲル上で分析することができる。二本鎖RNAは反応において使用したDNAテンプレートとほぼ同様に移動する。リトマス(Litmus)38ilucコントロールテンプレートからの転写物の予想される長さは1000bpである。
dsRNA転写生産物をエタノール沈殿により精製する。10分の1の体積の3M NaOAcをpH5.5で2体積の冷95%エタノールと一緒に添加する。氷上で15分間インキュベーションするか、または−20℃で一夜貯蔵する。微小遠心機(microcentrifuge)を用い15分間14,000rpmで高速回転し、2体積の80%エタノールを添加し、室温で10分間インキュベーションし、5分間延伸し、遠心管を傾斜して排液する。ペレットを風乾する。乾燥したRNAを10mM Tris−HCl、pH8.0、1mM EDTAまたは水に溶解する。
dsRNA混合物の形成
1X(10倍希釈)(0.14μg/μl)の濃度のRNA分解酵素IIIおよび0.07μg/μlのdsRNAを以下の実施例のように消化反応において使用する。
1X(10倍希釈)(0.14μg/μl)の濃度のRNA分解酵素IIIおよび0.07μg/μlのdsRNAを以下の実施例のように消化反応において使用する。
消化生産物を監視するためには、10〜20%生ポリアクリルアミドゲルが適している。消化生産物は、長いdsRNAが切断されて、出発材料の長いdsRNAの長さとは関係なく、18〜25ヌクレオチドの範囲のサイズを有するフラグメントのdsRNA混合物を生じる。この混合物はトランスフェクションに使用する前にエタノール沈殿の単一工程により精製することができる。
hsiRNAフラグメントのエタノール沈殿
10分の1の体積の3M NaOAc、pH5.5、2μlグリセロール溶液および3体積の冷95%エタノールを添加する。−70℃に30分間、または−20℃に2時間〜一夜置く。微小遠心機(microcentrifuge)を用い15分間14,000rpmで高速回転する。慎重に小さなペレットを避けながら上清を除去し、2体積の80%エタノールを添加し、室温で10分間インキュベーションし、5分間遠心し、遠心管を傾斜して排液する。ペレットを風乾する。乾燥したRNAを10mM Tris−HCl、pH8.0、1mM EDTAまたはdH2Oに溶解する。
10分の1の体積の3M NaOAc、pH5.5、2μlグリセロール溶液および3体積の冷95%エタノールを添加する。−70℃に30分間、または−20℃に2時間〜一夜置く。微小遠心機(microcentrifuge)を用い15分間14,000rpmで高速回転する。慎重に小さなペレットを避けながら上清を除去し、2体積の80%エタノールを添加し、室温で10分間インキュベーションし、5分間遠心し、遠心管を傾斜して排液する。ペレットを風乾する。乾燥したRNAを10mM Tris−HCl、pH8.0、1mM EDTAまたはdH2Oに溶解する。
dsRNA濃度の決定
dsRNA濃度はUV分光光度計(260nmにおけるODの1は40μg/ml dsRNAに相当する)または蛍光光度計[リボグリーン(RIBOGREEN(登録商標))、モレキュラー・プローブ(Molecular Probe)社、オレゴン州ユジーン市]を用いて、または当技術において用いられるsiRNA標準との比較により測定することができる。
dsRNA濃度はUV分光光度計(260nmにおけるODの1は40μg/ml dsRNAに相当する)または蛍光光度計[リボグリーン(RIBOGREEN(登録商標))、モレキュラー・プローブ(Molecular Probe)社、オレゴン州ユジーン市]を用いて、または当技術において用いられるsiRNA標準との比較により測定することができる。
トランスフェクションのガイドライン
エタノール沈殿後、オリゴヌクレオチドのトランスフェクションに適した試薬およびプロトコル、例えばリポフェクチン(lipofectin)2000、オリゴフェクタミン(oligofectamine)、トランスイット(TRAMS−IT(登録商標))(マイラス(Mirus)社、ウィスコンシン州マジソン市)、およびターゲフェクト(Targefect)(ターゲティング・システムズ(Targeting Systems)社、カリフォルニア州サンティー市)またはニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド(マサチューセッツ州ビバリー市)により提供されるトランスフェクション試薬を用いて、dsRNA混合物を直接哺乳類の細胞にトランスフェクションすることができる。さらに、リン酸カルシウムと電気穿孔法が短いRNAをトランスフェクションするのに有効であると報告されている。
エタノール沈殿後、オリゴヌクレオチドのトランスフェクションに適した試薬およびプロトコル、例えばリポフェクチン(lipofectin)2000、オリゴフェクタミン(oligofectamine)、トランスイット(TRAMS−IT(登録商標))(マイラス(Mirus)社、ウィスコンシン州マジソン市)、およびターゲフェクト(Targefect)(ターゲティング・システムズ(Targeting Systems)社、カリフォルニア州サンティー市)またはニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド(マサチューセッツ州ビバリー市)により提供されるトランスフェクション試薬を用いて、dsRNA混合物を直接哺乳類の細胞にトランスフェクションすることができる。さらに、リン酸カルシウムと電気穿孔法が短いRNAをトランスフェクションするのに有効であると報告されている。
トランスフェクション・ウェル(24−ウェル方式)当り25〜100ngの量のdsRNAを最初の量として用い、実験的発見にしたがって調整することができる。
大きいdsRNAを上述のようなイン・ビトロトランスフェクションにより合成することができるが、これは改変されたリボヌクレオチド、例えば2−フルオロ−リボ−CTP、2−O−メチル−リボ−UTP、2−O−メチル−リボ−ATP、2−O−メチル−リボ−GTPまたはdsRNAをより安定にもしくは分解に抵抗性にする、他の2’改変体をNTPSの代わりに上述の10Xバッファ中に含む改変された転写バッファを用いて行うことができる。これらの目的のためにデュラスクライブ(DURASCRIBE(登録商標))キット(エピセンター・テクノロジーズ(Epicenter Technologies)社、ウィスコンシン州マジソン市)を使用することができる。
特異的siRNA混合物
同定された対象用のmRNA配列のセグメントを、各対象配列を用いて行った遺伝子データベースとの配列の比較に引き続いて選択することができる。
同定された対象用のmRNA配列のセグメントを、各対象配列を用いて行った遺伝子データベースとの配列の比較に引き続いて選択することができる。
アルゴリズムを使用して配列を例えば16〜21bpの窓を用いて走査する。次いで、BLSTスコアが各セグメントについて完全なデータベース(例えば、ユニジーン(UNIGENE))と位置合わせさせた後に得られる。設定された限界よりも高いBLASTスコアから計算した事項は報告から削除した。他の対象に対するヒットのないことを示す対象配列を選択するのが好ましい。
セグメントサイズは特に限定されないが、セグメントは約150〜1000bpの範囲内、例えば200〜400bpの範囲の長さのものを選択することができる。
対象dsRNAに対応する選択されたDNAセグメントを効率的に増幅するPCRプライマーを用いて、PCRプライマー設計用の標準的プロトコルを使用して増幅することができる。例えば、プライマーはT7プロモーター配列を5’端に含んでいてもよい。他の配列をT7プロモーターの代わりに用いて二重T7プロモーターベクター(リトマス(Litmus)28i、リトマス38i、リトマス−U、ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)の一方に対するクローニングを容易にすることが可能である。
リトマスUについて、以下のプライマー配列を使用することができる:gggqaaaguおよびggagacau、ここにuはウラシルを表す。PCR反応後、増幅されたDNA生産物を、USERプロトコル(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポレイテッド、マサチューセッツ州ビバリー市)を用いて直接リトマスU内でクローニングすることができる。次いで、クローニングされたフラグメントをdsRNAの製造に使用することができる(例えば、米国特許出願公開第2004−0038278号明細書参照)。
hsiRNAの調製に使用するのに適していると決定された各配列について表1に寄託番号および配列を記載した。
hsiRNA混合物の調製を実施例2に記載した。
hsiRNA混合物の機能を実施例3に記載したとおおりに細胞をトランスフェクションすることにより決定することができる。さらに、ウエスタンブロット法またはタンパク質活性検定法をトランスフェクション後の種々の時点で実施して遺伝子発現が下方制御されたかを決定することができる。
表1はここに記載した変異RNA分解酵素IIIを用いて調製することができ、培養されまたはイン・ビボで生じる細胞における遺伝子沈黙化のために使用することができる対象遺伝子の例を挙げている。遺伝子(cDNA)配列のための座標は上記のGenBankの寄託番号中に含まれている。
hsiRNA混合物を形成するための適切なRNA配列を選択のためのアルゴリズム
1.長さNの対象配列SOをユーザーから入力する。
2.ユーザーにより特定された長さLのすべての可能なオリゴヌクレオチド部分配列(S1、S2、S3...S(n-L+1))をSOから抽出する。
3.各オリゴヌクレオチド部分配列のヌクレオチド組成を計算する。
4.へリックス形成の自由エネルギーの熱安定性を各オリゴヌクレオチド部分配列に沿って計算する。この計算のために、この配列は2塩基の3’オーバーハングを持つ二本鎖RNAデュプレックス(duplex)であるとして取り扱う。
5.(任意)二本鎖RNAデュプレックスオの2つの端部の安定性の差を計算する。差について、5’センス鎖末端の安定性が有利であると採点する。対向末端の差を不利であると採点する。
6.ユーザーにより選択された対象生物のトランスクリプトームを表す配列のデータベースを配列SOで検索してユーザーにより特定されたレベルのSOに対する類似性を持つ配列を突き止める。これらの類似配列を対象配列の均等物としてマークし、それらのアイデンティティーを記録する。
7.ユーザーにより選択された対象生物の同じトランスクリプトーム・データベースを検索してそのトランスクリプトーム内の各オリゴヌクレオチド部分配列の出現頻度を決定する。オリゴヌクレオチド部分配列がユーザーに特定されたレベルの類似度をこのトランスクリプトーム・データベースからの部分配列に対して持つ場合、このオリゴヌクレオチド部分配列の存在を記録する。各存在について、トランスクリプトーム内の一致セグメントも同様に記録する。一致セグメントは「クロスターゲット(cross target)」または「オフターゲット(off target)」一致と呼ばれる。先行するステップの対象SOに均等であると同定された配列を抜き出し、クロスターゲット一致としては算入しない。
8.各オリゴヌクレオチド部分配列について、トランスクリプトームにおけるクロスターゲット一致の頻度を表すデータ、ヌクレオチド組成およびその末端の熱安定性の差が提示される。
9.一般に低クロスターゲット頻度の領域、注程度の%GC組成および高密度の好適熱安定性差が以後のプライマー選択用の望ましい領域であると考えられる。
1.長さNの対象配列SOをユーザーから入力する。
2.ユーザーにより特定された長さLのすべての可能なオリゴヌクレオチド部分配列(S1、S2、S3...S(n-L+1))をSOから抽出する。
3.各オリゴヌクレオチド部分配列のヌクレオチド組成を計算する。
4.へリックス形成の自由エネルギーの熱安定性を各オリゴヌクレオチド部分配列に沿って計算する。この計算のために、この配列は2塩基の3’オーバーハングを持つ二本鎖RNAデュプレックス(duplex)であるとして取り扱う。
5.(任意)二本鎖RNAデュプレックスオの2つの端部の安定性の差を計算する。差について、5’センス鎖末端の安定性が有利であると採点する。対向末端の差を不利であると採点する。
6.ユーザーにより選択された対象生物のトランスクリプトームを表す配列のデータベースを配列SOで検索してユーザーにより特定されたレベルのSOに対する類似性を持つ配列を突き止める。これらの類似配列を対象配列の均等物としてマークし、それらのアイデンティティーを記録する。
7.ユーザーにより選択された対象生物の同じトランスクリプトーム・データベースを検索してそのトランスクリプトーム内の各オリゴヌクレオチド部分配列の出現頻度を決定する。オリゴヌクレオチド部分配列がユーザーに特定されたレベルの類似度をこのトランスクリプトーム・データベースからの部分配列に対して持つ場合、このオリゴヌクレオチド部分配列の存在を記録する。各存在について、トランスクリプトーム内の一致セグメントも同様に記録する。一致セグメントは「クロスターゲット(cross target)」または「オフターゲット(off target)」一致と呼ばれる。先行するステップの対象SOに均等であると同定された配列を抜き出し、クロスターゲット一致としては算入しない。
8.各オリゴヌクレオチド部分配列について、トランスクリプトームにおけるクロスターゲット一致の頻度を表すデータ、ヌクレオチド組成およびその末端の熱安定性の差が提示される。
9.一般に低クロスターゲット頻度の領域、注程度の%GC組成および高密度の好適熱安定性差が以後のプライマー選択用の望ましい領域であると考えられる。
このアルゴリズムの本実施形態において、BLASTアルゴリズムの変形例を使用するNCBIからのメガブラスト・プログラムを用いてトランスクリプトーム・データベースを検索する。クロスターゲットを同定するのに用いられる類似度の基準は、対象オリゴヌクレオチド部分配列とトランスクリプトーム・データベース中の主題(subject)配列との間のユーザーにより特定された最小数の連続ヌクレオチドの一致があることである。表示されたヌクレオチド組成の指標は%GCである。オリゴヌクレオチド部分配列の量末端における熱安定性は4末端塩基対ヌクレオチドを用いて計算し、不対合オーバーハング配列は除外する。
Claims (30)
- hsiRNA混合物を調製する方法であって、二本鎖RNA(dsRNA)の調製物を有効量の変異RNA分解酵素IIIと反応させて前記hsiRNA混合物を生成することを含む方法。
- 前記変異RNA分解酵素IIIはマグネシウムバッファまたはマンガンバッファに含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記変異RNA分解酵素IIIは大腸菌RNA分解酵素IIIのE38に対応する位置に変異を有することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
- 前記変異は大腸菌RNA分解酵素IIIのE38A、E38T、E38WまたはE65Aであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
- hsiRNA混合物の形成方法であって、
大きいdsRNAを変異RNA分解酵素IIIと有効時間の間結合させて前記大きいdsRNAを切断して前記hsiRNA混合物を形成し、
(i)ゲル電気泳動により決定されるように前記大きいdsRNAの少なくとも90%が切断され、かつ
(ii)前記hsiRNA調製品を構成する前記切断されたdsRNAの少なくとも30%が18〜30ntのフラグメントサイズを有する方法。 - 前記有効時間は約1分間〜20時間であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
- 前記工程(i)および(ii)は20分後に達成されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
- 前記工程(i)および(ii)は5時間後に達成されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
- 前記工程(i)および(ii)は10時間後に達成されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
- 前記変異RNA分解酵素IIIはE38AまたはE65Aであることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
- 前記大きいdsRNAは少なくとも50ntの長さを有することを特徴とする、請求項1および5のいずれかに記載の方法。
- 対象遺伝子の遺伝子発現の下方制御方法であって、
(a)大きいdsRNAの調製品から変異RNA分解酵素IIIを用いてdsRNAフラグメントを含有する非均質siRNA混合物を調製すること、
(b)前記siRNA混合物から選択されたdsRNAに対象遺伝子から転写されたmRNAを分解させること、および
(c)前記対象遺伝子の遺伝子発現を下方制御することを含む方法。 - 前記変異RNA分解酵素IIIはE38AまたはE65Aであることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 工程(a)および(b)の少なくとも一方はイン・ビトロで起きることを特徴とする請求項12に記載の方法。
- 工程(a)および(b)の少なくとも一方はイン・ビボで起きることを特徴とする請求項12に記載の方法。
- 前記前記イン・ビボ工程は真核細胞内で起きることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 前記真核細胞は哺乳類に1つ以上の対象遺伝子の発現を低減すると表現型変化を引き起こすように存在することを特徴とする、請求項16に記載の方法。
- 前記表現型変化は哺乳類における病気の診断を提供することを特徴とする、請求項16に記載の方法。
- 前記表現型変化は前記哺乳類における所望の特徴の向上であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
- 前記表現型は選択された表現型に対して診断的であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
- 遺伝子発現の下方発現は遺伝子生産物が機能する生化学的経路を分析するツールであることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
- 前記生化学的経路はさらに診断試薬と組み合わせてさらに分析することができることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
- 前記診断試薬は1種以上の抗体であることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
- 前記真核細胞は非ヒト動物中に存在するものであることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
- 前記真核細胞は前記DNA配列を含有する受精卵細胞から創出される遺伝子同入導入動物の成分であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
- 前記工程(a)はさらに第1のhsiRNA遺伝子表現を下方制御するために第1のhsiRNA混合物を1つ以上の追加のhsiRNA混合物と結合することを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
- 個々のsiRNAフラグメントをhsiRNA混合物から選択し、前記個々のsiRNAフラグメントを遺伝子表現下方制御のために真核細胞内に導入することをさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 前記調製品の少なくとも30%が18〜30ntのサイズのフラグメントを用いてなり、前記調製品は10を越える異なるシーケンスのフラグメントを含み、前記調製品は細胞における対象遺伝子表現を下方制御することが可能であり、前記対象遺伝子はAkt1,2,3、Erk1,2、Msk1、p38、IRS1、PKR、pTEN、CREB、ERa、Erb、DAX、p53、DNMT1、DnMT3B、DnMT3A、TRIP、Rb、MeCp2、カスパーゼ(Caspase)3、La、Furin、EGFP、RFP、Fflucおよびレニラ(Renilla)からなる群から選ばれる、hsiRNA混合物。
- 1つ以上の変異を含む変異RNA分解酵素IIIを含む組成物であって、1つの変異が大腸菌のRNA分解酵素IIIのE38に相当する位置に配置され、グルタミン酸(E)がアラニン(A)に変異したものである組成物。
- さらに大きいdsRNAを含むことを特徴とする、請求項29に記載の組成物。
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