JP2007518071A - 生体分子のマーキング方法および装置 - Google Patents

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Abstract

マイクロミキサーの補助によりプロテインを効果的にマーキングする方法、更に、追加の補助手段を用いて経済的な方法で本発明の方法を実施することができるデバイスに関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、マイクロミキサーを用いて、生体分子、好ましくはプロテイン、核酸および単糖類を効果的にラベリング(または標識化もしくはラベル化)する方法、ならびに本発明の方法を、更なる補助手段をそれほど必要とせずに実施することができる装置にも関する。マイクロミキサーでのラベリング反応は、生体分子をラベリングする常套の方法に比べて優れている。
生体分子、特にプロテインは、感度の高い特異的な検出のためにラベル分子が付与されている必要がしばしばあることが知られている。これらのラベル分子は、染料、電気化学的に活性な化合物、または他のプロテイン自身(例えば、ペルオキシダーゼもしくは緑色蛍光タンパク質(GFP))であってよい。そのようなラベリングは、例えば、M.BrinkleyによるBioconjugate Chemistry 1992、3 2−13、およびR.P.HauglandによるMethods in Molecular Biology 1995、45、205−221に記載されている。
ひとつのラベリング手段は生体分子を反応させることであり、特異的なラベリングの目的で、生体分子はラベル分子の活性化された形態を含む変性形態でも存在し得る。典型的には、生体分子に存在するアミノまたはスルフヒドリル基をラベリングする。
例えば、プロテインに存在するアミノ酸リジンのε−アミノ基等のアミノ基をラベリングするために、ラベル分子には、適切に活性化される官能性が備わっている。この官能性は、例えば、N−ヒドロキシサクシンイミド基(NHS)またはテトラフルオロフェニル基(TFP)によって活性化されるラベル分子におけるイソチオシアネート(ITC)またはカルボン酸機能(または基)であってよい。次いで、NHSエステルは例えば1級アミノ基と反応して、以下の反応に従って対応するアミド基を生成する。
Figure 2007518071
スルフヒドリル基の活性化には、適切なマレイミドを用いる。
プロテイン等の生体分子をラベリングするために、蛍光ラベルの適切な活性化誘導体が、種々な製造業者によって多数提供されている。プロテインのラベリングに関して明記されている方法を比較すると、異なる方法間において実質的な一致が見られる:プロテインを約10mg/mlの濃度でアミンフリーな緩衝液(pH7〜9)に溶解する。溶解度を向上させるために、5%のジメチルスルホキシド(DMSO)が添加される場合がある。次いで、DMSOに溶解させた2〜10モル当量の染料を添加し、5分〜2時間、室温で攪拌して反応させる。続いて、ヒドロキシルアミン溶液を添加することによって、または遊離染料を除去することによって、例えばゲル透過クロマトグラフィーによって反応を停止させる。
しかしながら、例えば染料または蛍光ラベルによる生体分子(特にプロテイン)のこれまでの常套のラベリングでは、生体分子との反応の後に不溶性の析出物が時折生成するため問題が存在し得る。この析出物は、ラベルによる過度のラベリングに起因している。過度にラベリングされた分子は更なる用途に用いることができず、従って損失する。
生体分子を不規則にラベリングする場合、更に、個々の分子の非常に高いラベリングが起こり得る。このことは、これらの分子内での蛍光の自己消光、従ってサンプル全体のより低い蛍光強度をもたらす。
従って、本発明の課題は、可能な限り各々の生体分子が所望の数のラベル分子と正確に反応する方法を見出すこと、および該方法に適する装置を提供することである。従って、プロテインまたは生体分子およびラベル分子を、事前に決められた(または所定の)量比で非常に小さい体積空間で互いに迅速に混合する必要がある。その後、分子が十分に長い時間接触して互いに反応するのを確保する必要がある。この時間の後、反応を終了させて副反応を防ぐ。
例えば遊離アミノ、チオール、アルコール、アルデヒド/ケトンおよび/またはカルボン酸基等の遊離反応基を有する生体分子、好ましくはプロテイン、核酸または単糖類を、反応して共有結合を形成するラベル化合物によってラベリングする方法であって、両方の化合物の溶液、即ち生体分子溶液およびラベル化合物溶液を所定量の流量でマイクロミキサー、好ましくはスタティックミキサーに供給し、ミキサーで激しく混合させる方法を見出した。その後、反応混合物を好ましくは滞留(または滞留)構造体に供給し、該構造体の体積および反応混合物の流量によって所定の(または予め決めた)時間放置する。反応条件によって所定の(または予め決めた)時間の後に反応を終了させる。
用いるプロテイン、核酸および/または単糖類は、全て一般的な化合物であってよく、例えば酵素、膜タンパク質、抗体、デオキシリボ核酸(DNA)、RNA、多糖類等であってよい。
本発明により、マイクロミキサーおよび滞留構造体の使用は、反応体のより良好な混合および計量供給ならびに非常に正確に調節できる狭い滞留分布に起因して、これまで知られている全ての方法に比べてラベリング反応の効率が大幅に増加する。
本発明の方法に関し、全ての既知のスタティックマイクロミキサーを使用することができる。本発明では、連続して通過するスタティックミキサー、例えばマルチラミネーション(または多積層型:multilamination)ミキサーが好ましい。これらの例として、例えばスタックミキサー、スロット・プレートミキサー、即ち、2つの異なる液体ストリームを散開させ、サブストリームをインターデジタル(interdigital)構造によって交互に混合するミキサー、または、混合すべき2つの流体ストリームを多数の薄層もしくは薄膜に散開し、次いでこれらの薄層を互いに混合して、拡散および二次流によって迅速な混合をもたらす他のくし形(comb)ミキサーが挙げられる。これらは、例えばEhrfeld Mikrotechnik BTS GmbH(EMB)の製品範囲から入手することができる。
同様に可能であるのは、V型ミキサー(Forschungszentrum Karlsruhe(FZK)製);溶液ストリームをより小さいストリームに分割し、これらのより小さいストリームを混合して繰り返し分割する例えばカスケードミキサーもしくはファセットミキサー(faceted mixer)(EMB)等の分割・再合流型(split and recombine)ミキサー;キャタピラー型ミキサー(Institut fuer Mikrotechnik Mainz(IMM)製)または例えばフォーカス(focus)ミキサーもしくはサイクロンミキサー(IMM)等の断面積が狭い他のミキサー;またはジェット(もしくは噴流式)ミキサー(Synthesechemie社製)および衝突噴流式(impingement jet)ミキサー(IMM)またはバルブミキサー(EMB)である。
本発明の方法に関し、連結部および供給ラインが、実際のマイクロ構造体の入口または出口に至るまでにほんの少しの体積のみが流れるように形成されているマイクロミキサー(小さいデッドボリュームのマイクロミキサー)を用いることが好ましい。この体積は、混合すべき溶液の体積の好ましくは10%未満、より好ましくは1%未満、即ち、500μlの溶液量では5μl未満である。特に適切なマルチラミネーションマイクロミキサーは、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)から製造されている。例において、供給ラインのキャピラリー入口は、マイクロ構造体の口のすぐ対向側に取り付けられていて、これによりデッドボリュームを更に小さくする。
本発明の好ましい態様において、100μmよりも小さいチャンネル幅を有するマイクロミキサーを用いる。
そのようなマイクロミキサーにおいて、生体分子およびラベル分子の溶液を、正確な低パルス(または振動)ポンプ(例えばシリンジポンプ)によって計量供給する。その後、このようにして混合した反応溶液を所定の滞留(または滞留)時間を有する滞留構造体内に供給するのが好ましい。
別法では、互いに組み合わせた2つのシリンジを介して溶液をマイクロミキサー内に計量供給する。
ミキシングデバイスは、計量供給シリンジを取り付けるための2つの口;実際にマイクロ構造化されたミキシング構造体;より容易に計量供給するためにある滞留時間および圧力降下を実現する短いキャピラリー様構造体;混合された反応溶液の出口;ならびにミキシング装置を常套の反応容器(例えばEppendorf製の反応容器(例えば0.5〜2ml)またはGreiner-Bio One製のスクリューキャップチューブ(例えば2〜50ml))に確実に取り付けることができる凹部を好ましくは含む。
ミキシング装置に溶液を計量供給するために、2つの市販のシリンジを用いることができる;例えば、図2または3を参照。シリンジは溶液で充満している。シリンジの体積は、2つの溶液の所望の計量供給比によって好ましくは決められる。溶液で満たされた後、シリンジをミキシング装置の適切なオリフィス(または口)に取り付ける。本発明の一態様において、2つのシリンジバレルおよびプランジャーは小さな補助デバイスによって互いに接続されていて、接続されているプランジャーを下に押すと、両方のプランジャーは同じ速度で下側に押される。このことによって、2つの反応溶液がシリンジシリンダーの直径比に対応する体積比でミキシング装置内に計量供給されることが確実になる;図4を参照。
ミキシング装置は、多目的用途の装置であってよい。しかしながら、安価な製造方法を用いて、例えば射出成形によって、一回使用を意図した多数の安価なミキシング装置を製造することもできる。
既に記載の方法の別法として、図5の例に示すように、遠心力によるマイクロミキサーへの計量供給も可能である。
この目的のために、ミキシング装置は、上側に2つの貯蔵器(10/11);実際にマイクロ構造化されたミキシング構造体(3);より容易に計量供給するためにある滞留時間および圧力降下を実現することができる短いキャピラリー様構造体;混合された反応溶液の出口;ならびにミキシング装置を常套の反応容器に確実に取り付けることができる凹部を好ましくは含む。
溶液をミキシング装置に計量供給するために、2つの溶液を貯蔵器(10/11)に導入する。貯蔵器の寸法比は典型的に反応に用いられる溶液の体積比に対応する。貯蔵器は、小さな正確に規定されたオリフィスを介してミキシング構造体(3)に接続されている。オリフィスおよび供給ラインの寸法は、貯蔵器において溶液に力が作用するときにのみ2つの溶液を所望の比でミキシング構造体に計量供給することができるように、好ましくは選択する。
実験用遠心機の収集容器(例えば2mlの反応容器)に取り付けられている充満したミキシング装置を遠心作用に付すことによって、力を発生させることができる。2つのオリフィスが遠心機の回転軸に対して正確に直角でミキシング構造体に対して整列されている態様が好ましく、両方の溶液に同じ力が作用する。より容易な整列を可能にするために、ミキシング装置には適切なマーキングが施されている。
同様に、貯蔵器の上側に圧力を適用することによって、またはミキシング装置の出口に減圧を適用することによって力を発生させることができる。
ミキシング装置は、さらに、多目的用途の装置であってよい。しかしながら、安価な製造方法によって、例えば射出成形によって、一回使用を意図したミキシング装置を多数安価に製造することも可能である。
反応基を有する生物分子、好ましくはプロテインのラベリング方法を実施する本発明の装置は、それゆえに、必要に応じて計量供給ユニットを有する2つの液体貯蔵器、好ましくは2つのシリンジ、マイクロミキサー、必要に応じて滞留構造体、および必要に応じていずれかの生成物収集デバイスを好ましくは含む。
本発明に関連して、滞留構造体は、例えばキャピラリーまたは他のマイクロミキサー等の内部体積に基づいて予め定めた時間内で流れることができる体積を有する。それぞれが非常に狭い滞留時間分布によって特徴づけられ、また、小さいデッドボリュームを有する、別の滞留構造体を用いることができる。最も単純な場合には、滞留構造体は所定の長さのキャピラリーから成るが、均一な流れを伴う他の体積のものまたはアレンジメントを用いることもできる。更に、混合物をポンプ循環さる滞留構造体を用いることも可能であり、この場合、マイクロミキサーは、必要に応じてサーキット内に挿入されている。2相および相分離が存在する場合には後者が特に正確である。
滞留構造体を通過した後、反応溶液を集める。反応は、更なるマイクロミキサーを用いて追加の試薬を計量供給することによって、マイクロ熱交換器を用いて熱処理することによって、または適切な停止試薬を含む収集容器に反応混合物を滴下して添加することによって停止することができる。
用いるラベル化合物は、反応基、即ち遊離アミノ、チオール、アルコール、アルデヒド/ケトンおよび/またはカルボン酸基を有する好ましくは染料分子である。例えば、M.BrinkleyによるBioconjugate Chemistry 1992、3、2−13、およびR.P.HauglandによるMethods in Molecular Biology 1995、45、205−221に記載のように、反応基を有するこれらのラベル化合物が反応して共有結合を形成する。
例えばプロテイン(例えばセリン、トレオニンおよびチロシン等)の生体分子におけるアルコールのラベリングは、例えばダンシルクロライド(5−ジメチルアミノナフタレン−1−スルホニルクロライド)等のスルホニルクロライドを用いて好ましくは実施するか、または過ヨウ素酸ナトリウムで酸化してアルデヒドを生成し、その後、染料のヒドラジン誘導体、例えばヒドラジド、セミカルバジド、カルボヒドラジド、例えばフルオレセイン−5−チオセミカルバジドを用いてラベリングする。
アルデヒド/ケトンは、好ましくはアミン(シッフ塩基)またはヒドラジン誘導体を用いてラベリングしてヒドラジドを生成するが、カルボン酸は、ヒドラジン誘導体を用いて好ましくはラベリングしてヒドラジドを生成する。
ラベル分子は、遊離アミン、チオール、アルコールおよび/またはアルデヒド/ケトンを有する生体分子と反応して共有結合を形成する反応基を有すること、ならびにラベル分子は、容易に検出できる色変化またはその基質(例えばペルオキシダーゼおよびアルカリ性ホスファターゼ等)の酸化還元電位の変化をもたらす化学反応に、付加的に触媒作用を及ぼすことが特に好ましい。
特に好ましい反応基は、アミノおよび/またはチオール基である。
滞留構造体を出た後、まだ転化されていないラベル分子と迅速に反応する化合物を添加することによって、ラベリング反応を終了させることができる。これらは、例えばヒドロキシルアミン、グルタチオンまたはメルカプトエタノール等のアミノおよび/またはチオール基を含む市販の化合物である。
滞留構造体を出た後、まだ転化されていないラベル分子をクロマトグラフィーによって除去することにより、同様に反応を終了させることができる。例えばセファデックス(sephadex)(登録商標)Gもしくはバイオゲル(Biogel)(登録商標)Pを用いた例えばゲル透過クロマトグラフィー、またはイオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー(HPLC)および固相抽出等の全ての一般的に用いられるクロマトグラフィープロセスがこの目的に適している。
本発明の更なる態様において、滞留構造体を出た後、反応溶液の熱処理によって反応を終了させることができる。このことは、好ましくはマイクロ構造化された熱交換器を用いて反応溶液を冷却することによって、または好ましくはマイクロ構造化された熱交換器を用いて反応溶液を加熱することによって好ましくは実施する。
本発明の方法は、2つの反応物質の迅速かつ十分な混合がマイクロミキサーで起こり、また、滞留構造体での滞留時間を非常に正確に調節することができるため、より高い収率および改善されたサンプル特性をもたらす。
本発明を添付の図面および以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明は、これらに制限されない。
実施例1
目的は、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)を用いて(ヤギからの)抗ヒトIgG抗体をラベリングすることである。抗体(提供者:Sigma, Saint Louis)を0.1Mの炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH8.5)(10mg/ml)に溶解した。10mgのFITC(提供者:Molecular Probes, Eugene)を1mlのDMSOに溶解した。さらに、反応を停止させるために、1.5Mのヒドロキシルアミン溶液(pH8.4)を調製した。
蛍光ラベルに付随の説明に記載されている常套のラベリング方法を、マイクロミキサーでの本発明のラベリングと比較する。
A1およびA2−常套のラベリング方法
各場合において75μlの抗体溶液を含む2つのバッチを1.5mlの2つの反応容器に導入した。37.5μlの染料溶液を1のバッチ(A1)に添加し、10μlの染料をもう1つのバッチ(A2)に添加した。容器を室温で1時間、激しく振盪した。その後、各場合において100μlのヒドロキシルアミン溶液を添加し、容器を再び室温で20分間振盪した。その後、ゲル透過クロマトグラフィー(PD−10カラム、提供者:Amersham、溶離液:リン酸塩緩衝生理食塩水(PBS))を用いることによって遊離染料を除去した。
このようにして精製された抗体溶液を紫外(UV)/可視(Vis)分光法によって分析した。
B−本発明のラベリング方法
図2に示す2つのシリンジ(1、2)を、キャピラリーを介してマイクロミキサー(3)に接続した。加えて、図3に示すフラッシュラインをシリンジのうちの1つのキャピラリーに取り付け、クランプを用いて初めに閉じた状態にした。このフラッシュラインを(二重に蒸留した)水が供給されるHPLCポンプに取り付けた。続いてマイクロミキサー(3)を28cmの長さのキャピラリー(4)に接続した。キャピラリーの端に、反応溶液を収集する収集容器(5)を備えた。
次いで、本発明のラベリング方法を以下のように実施した:
抗体溶液および染料溶液をそれぞれ1mlのシリンジに吸い込み、各場合においてシリンジポンプ(6)および(7)のうちの1つにクランプした。
バッチB1:
75μlのプロテイン溶液(流量:150μl/min)および37.5μlの染料溶液(流量:75μl/min)を30秒以内にミキサーに計量供給した。その後、フラッシュラインのクランプを開け、依然としてキャピラリー内に存在する溶液を流量0.2μl/minでHPLCポンプを用いて押し出した。収集容器(5)を閉じて室温で1時間振った。
バッチB2:
75μlのプロテイン溶液(流量:150μl/min)および10μlの染料溶液(流量:20μl/min)を30秒以内にミキサーに計量供給した。その後はB1に記載のようにバッチを処理した。
Bシリーズの2つのバッチを1時間振盪した後、各場合において100μlのヒドロキシルアミン溶液と混合し、室温で20分間再び振盪した。その後、遊離染料をゲル透過クロマトグラフィー(PD−10カラム、提供者:Amersham、溶離液PBS)を用いて除去した。
このようにして精製した抗体溶液をUV(紫外)/可視(Vis)分光法によって分析した。
全ての4つのバッチにおいて、反応の精製の後、用いた0.75mgの抗体から0.6〜0.7mgのラベリングされた抗体を得た。ラベリング度(プロテイン分子あたりの染料分子)は、A1では8.62、A2では4.91、B1では4.91、そしてB2では2.30である。
ラベリングされた抗体を、顆粒球の染色に対する適合性について試験した。
Aシリーズのサンプルは、非常に高いバックグラウンドを有することが分かった。Bシリーズのサンプルは、低いバックグラウンドを示した。細胞核および有糸分裂の紡錘体は予想通り非常に容易に見ることができた。
このように、マイクロミキサーを使用することにより、はっきりと改善されたサンプル特性を得ることができた。これは、抗体のより均一なラベリングに起因している。
実施例2
この実施例で示す反応では、プロテインに蛍光ラベルを付与する。蛍光ラベルのNHSエステルを用いて、プロテイン中に存在するアミノ酸リジンのε−アミノ基と非特異的に反応させた。
0.27μMのプロテインを1800μlのNaHCO緩衝液(0.1M、pH8)に溶解させた。より良好な溶解のために100μlのDMSOを添加した。1.08μMの染料NHSエステルを140μlのDMSOに溶解させた。マイクロミキサーにおいて、プロテインおよび染料溶液を1/6”のキャピラリーを介してシリンジポンプを用いて計量供給した。全流量は400μl/minであった。
ミキサーの出口には十分に長いキャピラリーを配置して、この系における反応溶液の滞留時間は5分であった。その後、停止溶液(ヒドロキシルアミン溶液)を満たした収集容器(5)に溶液を滴下して添加した。適量のプロテインおよび染料溶液を計量供給した時点で、最後に計量供給した体積を、キャピラリーを介して更に5分間押し進める必要があった。これは、400μl/minの流量でキャピラリーを介して水をポンピングするHPLCポンプによって実施した。
反応が終わった後、停止溶液に集められたラベルバッチを更に15分間攪拌し、その後、ベンチ遠心機(Eppendorf 5804R)によって室温および13200rpmで遠心分離して不溶性成分を除去した。しかしながら、この反応において不溶性成分は殆ど観察されなかった。
ピペットを用いて混合物をPD−10カラム(提供者:Amersham)に適用した。溶離液を凍結乾燥用ガラス瓶に集めて凍らせ、その後に凍結乾燥させた。
用いたプロテインの量に対し、2.9のラベリング度で86.6%の収率を達成した。製造業者によって推奨されている標準的な方法では、2.7のラベリング度では収率は45%にすぎなかった。
加えて、マイクロミキサーで調製したサンプルは、後の活性試験において、常套的に調製されたサンプルに比べて少し向上した活性を示した。
図1は、小さいデッドボリュームのマイクロミキサーの分解図を示す。 図2は、マイクロミキサーを有する模式的な実験装置を示す。 図3は、完全な実験装置を示す。 図4は、2つのシリンジによって同時の計量供給を可能にするマイクロミキサーを有する概略の実験装置を示す。 図5は、遠心力または圧力によって2つの貯蔵器から計量供給により添加する概略の実験装置を示す。
符号の説明
1…シリンジ1、2…シリンジ2、3…マイクロミキサー、4…キャピラリーライン、5…収集容器、6…シリンジポンプ1、7…シリンジポンプ2、8…2つのバレルの接続部、9…2つのプランジャーの接続部、10…貯蔵器1、11…貯蔵器2。

Claims (8)

  1. 遊離反応基を有する生体分子を、反応して共有結合を形成するラベル化合物によってラベリングする方法であって、両方の化合物の溶液をマイクロミキサー、好ましくはスタティックミキサーに所定量の流量で供給し、ミキサーにおいて激しく混合し、次いで反応混合物を必要に応じて滞留構造体に供給し、該構造体の体積および反応混合物の流量に応じて所定の時間放置し、反応条件に応じて所定の時間の後に反応を終了させることを特徴とする方法。
  2. 遊離反応基は、アミノ、チオール、アルコール、アルデヒド/ケトンおよび/またはカルボン酸基であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 生体分子は、プロテイン、核酸および/または単糖類であることを特徴とする、請求項1および/または2に記載の方法。
  4. 100μmより小さいチャンネル幅を有するマイクロミキサーを用いることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 用いるマイクロミキサーは、マルチラミネーションミキサーまたは分割・再合流型ミキサーであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 用いる滞留構造体は、所定の体積または均一な流れを伴う他の体積もしくは均一な流れを伴うアレンジメントを有するキャピラリーであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 用いる滞留構造体において反応混合物を循環させてポンピングし、マイクロミキサーが必要に応じてサーキット内に挿入されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 請求項1〜7のうちの1つ又は複数に記載の方法を実施するための装置。
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