JP2007516733A - 脊椎の可撓固定のための方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 脊柱の傷ついた部分に望ましい程度の可撓性を提供すると同時に、脊柱に長期間の耐久性と持続した安定性を提供する、改良された動的脊椎固定装置の創出。
【解決手段】 脊柱の非剛的安定化のための、可撓性金属結合ユニットを有する可撓性の脊柱固定装置である。この固定装置は、2以上の固定部材を持ち、各固定部材は連結アセンブリを持ち、隣り合った椎弓根に挿入されるようになっている。さらにこの固定装置は可撓性の金属結合ユニットを含み、各固定部材の連結アセンブリと固定され、脊椎患部領域を可撓性を保ちつつ安定化する。
【選択図】 図2

Description

関連出願
本出願は、米国特許法第119条(a)項(35USC§119(a))に基づき、2003年11月24日に出願した韓国出願番号2003-0066108、表題「脊椎の動的固定装置」に基づく優先権の利益を主張し、この韓国出願は参照により本書に組み込む。
本発明は、脊柱の固定及び安定化のための方法及びシステム、特に患者の脊柱の一部に1以上のねじ式固定具を埋め込み、固定し、その固定具の上端に可撓性のある、半剛性のロッド又はプレートをつなげて固定し、脊柱の動的安定性を提供するための脊椎固定の方法及びシステムに関する。
退行性脊柱症たとえば椎間板退行症(DDD)、脊椎狭窄症、脊椎すべり症等は、伝統的な管理によっても快方に向かわない場合は、外科的手術が必要となる。通常、最初の外科的処置として脊椎除圧法がとられる。除圧の第1の目的は、脊柱内のある組織を除去することにより、脊柱管とその内部の神経根への圧力を減らして、圧力が原因となっている痛みを軽減又は除去することである。脊柱組織が除去されると、痛みは軽減されるが脊柱は弱くなる。そこで除圧処置の後で脊柱の安定化のために、癒合手術(たとえばALIF、PLIFあるいは後外側の癒合)がしばしば必要となる。しかし、外科的処置の後、癒合は最大の安定性が得られるまで時間がさらに必要となり、期待どおりのレベルの癒合が達成されるまで脊柱を保持するために脊椎固定装置が通常用いられる。患者の特別な環境及び状況により、癒合処置をしないで脊椎固定手術が除圧の直後に実施されることがある。固定手術は、ほとんどの場合、手術後の安定化が迅速に得られるために行われるが、癒合手術も行われた場合には、十分な癒合及び安定性が得られるまで脊椎を保持することになる。
脊椎固定の従来の方法は、負傷した脊椎部を保持し、動かないようにする剛的な脊椎固定装置を用いる。このような従来的脊椎固定装置には、背骨の椎弓根又は仙骨に決められた深さと角度で挿入するように構成された固定ねじ、負傷した脊椎部の隣に配置するよう構成されたロッド又はプレート、及びロッド又はプレートと固定ねじを結合、連結して負傷した脊椎部を保持し相対的に固定した位置に保つための連結部材を含む。
米国特許第6,193,720号に、背骨の椎弓根又は仙骨に挿入された1本以上のねじの上端部に、ロッド又はプレートタイプの結合部材を有する従来的な脊椎固定装置が開示されている。ロッドやプレートのような結合ユニットが、除圧によって弱くなった脊柱の負傷部を安定化させるために用いられている。結合ユニットは、脊柱の動きを実質的に抑止することで、患者のさらなる痛みや負傷を防止してもいる。しかし、結合ユニットは脊柱の自然な動きも制限するため、長期間使用すると、脊椎固定装置は「接合症候群(junction syndrome)」(過渡症候群(transitional syndrome))や「癒合症(fusion disease)」といった病状の原因となり、さらにそれによって脊柱に関わる合併症や異常の原因ともなりうる。特に、従来型固定装置に用いられているロッド又はプレートは剛性が高く、手術後の患者の固定された接合部は動かすことができず、手術部位の上又は下に位置する脊椎接合部の動きが増加する。従って、そのような脊椎固定装置は患者の可動性を減少させ、手術部位に隣接する脊柱接合部への応力と不安定さを増加させる。
過度の剛的脊椎固定は、その剛的固定により負荷を遮断するため、癒合プロセスには有益ではないとの報告がなされてきた。そのため、この問題を解消し、骨の癒合プロセスを補助するために負荷を一部かける半剛性の脊椎固定装置を用いる試みがなされてきた。たとえば、米国特許第5,672,175号、第5,540,688号、米国特許出願公開第2001/0037111号には、骨の癒合を促進するための軸方向負荷伝達(すなわち脊椎の縦軸に沿って)が可能な柔軟設計を持つ動的脊椎安定化装置が開示されている。しかし、これらの装置は、続く骨の癒合プロセスに用いることを目的としているものであり、癒合のない脊椎固定には十分適合するものではない。従って、最終的な結果として、これらの装置は癒合から生じる剛的固定の問題点を防止することはしない。
剛的固定に関連する上記の問題点を解決するために、非癒合技術が開発されてきた。グラフバンド(Graf band)は、骨の癒合のない除圧後に適用される、非癒合固定装置の1つの例である。グラフバンドは、ポリエチレンバンドと、そのポリエチレンバンドを安定化が必要な脊椎骨とつなぐ椎弓根ねじとから構成される。グラフバンドの第1の目的は、負傷した脊椎部の、サジタル(sagittal)回転(湾曲不安定性)を防止することである。そのため、それは選択されたケースでは有効であるが、しかしより大きな安定性と固定を必要とするケースでは適切ではない。カナヤマ(Kanayama)他、Journal of Neurosurgery 95(1 Suppl):5-10, 2001, マークワルダー&ウェンガー(Markwalder & Wenger), Acta Nuerochrgica 145(3):209-14.)を参照。「ダイネシス(Dynesys)」と呼ばれる、別の非癒合固定装置が最近紹介された。ストール(Stoll)他、European Spine Journal 11 Suppl 2:S170-8,2002,シュメルツ(Schmoelz)他、J of spinal disorder & techniques 16(4):418-23,2003 を参照。ダイネシス装置は、2つの椎弓根ねじの頭すなわちねじが固定されている隣りあった脊椎骨の間の間隔を保持するためのねじの間のスペーサにポリカルボウレタンを用いていることを除けば、グラフバンドと似ている。ダイネシスの発明者による初期の報告によれば、それは多くのケースで成功を収めたとされる。しかし、ダイネシス装置が管理された研究において、長期間にわたって可撓性と耐久性を備えた安定性を保つことができるかどうかは確定されていない。なぜならそれは、ポリエチレンの部材と境界面を持ち、機械的破損の恐れがあるからである。さらに、その装置の機械的構成から、その装置を脊柱に取り付けるのに要求される外科的技術が複雑で込み入っているからである。
米国特許第5,282,863号及び第4,748,260号に、非金属のプラスチックロッドを用いた可撓性脊椎安定化システム及び方法が開示されている。米国特許出願公開第2003/0083657号には、可撓性の延長した部材を用いる可撓性脊椎安定化装置の別の例が開示されている。これらの装置は可撓性だが、これらは長期間の軸方向の負荷及び応力に耐えるには十分適合していない。さらに、可撓性と剛性の望ましい程度は患者ごとに変わる。現在の可撓固定装置のデザインは、個々の志願者に最適な結果を提供するための異なるレベルの可撓性を提供するには十分適合していない。たとえば、米国特許第5,672,175号には、金属合金及び/又は複合材料で作った可撓ロッドを用いた可撓性脊椎固定装置が開示されている。さらに、圧縮又は伸張ばねを、脊椎骨の上で望む方向で、回転を抑える力を提供するためにロッドに巻いている。しかしこの特許は、主に、脊椎の「垂直軸方向に沿った、相対的な縦移動的すべり運動」を可能にする脊椎固定装置を提供することに関するものであり、種々の可撓特性を提供する結合ユニット(たとえばロッドやプレート)の特別なデザインを教えたり示唆するものではない。上記の米国特許第5,672,175号のような公知の可撓性ロッドは、通常、望ましいレベルの可撓性を提供するために比較的小さな直径を持つ剛的構造をしている。適度な可撓性を提供するために、通常それらは非常に細いため、そのような公知技術のロッドは機械的に破損しやすく、患者に埋め込んだ後に折れることが知られている。
米国特許第6,193,720号 米国特許第5,672,175号 米国特許第5,540,688号 米国特許出願公開第2001/37111号 米国特許第5,282,863号 米国特許第4,748,260号 米国特許出願公開第2003/83657号
そのため、従来の脊椎固定装置は、脊椎症の治療に関連する問題点を総合的かつバランスよく解決するものではなかった。公知装置の多くは、過度に剛的という特徴があり、上述の問題点を生じ、一方で他の装置はいくらかの可撓性は提供するものの、程度の異なる可撓性を提供するのに適したものではない。さらに、現在の可撓固定装置は、長期間の安定性と耐久性を提供することが証明されていない非金属の部材を用いている。そのため、脊柱の負傷部分に望ましい程度の可撓性を提供すると同時に、脊柱に長期間の耐久性と持続した安定性を提供する、改良された動的脊椎固定装置が必要となっている。
さらに、脊柱に脊椎固定装置を固定するための従来の外科的方法では、外科医は背中の中線を約10から15センチメートル切開し、それから切り裂いて両側に開創する。こうして外科医は筋肉を切開して椎間関節の表面を露出させる。次に、切開後、外科医は放射線測定装置(たとえばCアーム式蛍光検査装置)を用いて椎弓根の挿入点を見つけ、椎弓根に脊椎固定装置(「椎弓根ねじ」という。)の固定部材を挿入する。その後、結合ユニット(たとえばロッド又はプレート)が、脊柱の負傷部を支持し安定させるために椎弓根ねじの上端部に取り付けられる。このように、従来の脊椎固定方式では患者の背中が10から15センチメートル切開され、その結果、脊柱を保持するのに重要な背筋が切られあるいは傷つき、重大な手術後の患者の痛みと回復の遅さを生じる。
最近、患者の外傷を減らすため、外科的処置の段階で患者の背中に作られる比較的小さな穴又は「窓」を通じて脊椎固定手術を行うことができる、体に与える傷を最小限度にする外科的処置が開発された。内視鏡又は顕微鏡を用いることにより、最小負荷手術は、患者の病変部の切開をかなり小さくできる。この小さな切開部を通じて、脊椎固定装置の2以上の固定部材(たとえば椎弓根ねじ)が誘導システムを用いてそれぞれの椎弓根部にねじ込まれる。その後、固定装置の安定化部材(たとえばロッド又はプレート)を固定部材に結合するために、特別な道具が用いられる。代替的又は追加的に、外科的処置は、段階的拡張器を切開部に挿入し、次第に拡張器の直径を増やすことも含み得る。その後、管状の開創器が拡張部分に挿入され、患者の筋肉を開創して手術のための視野を提供する。視野が確保されたら、除圧ともし望むなら癒合処置が行われ、その後に、内視鏡又は顕微鏡を用いて、椎弓根の位置を見つけ、椎弓根に椎弓根ねじを挿入し、弱った脊柱を安定化し支持するために安定化部材(たとえばロッド又はプレート)を椎弓根ねじに固定するという手順を含む固定処置を行う。
最小負荷脊椎固定処置を行う上で最も困難な面の1つは、内視鏡又は顕微鏡による映像の下で、椎弓根ねじを挿入するための挿入点を位置決めすることである。通常、解剖学的目印及び/又は放射線測定装置が挿入点を見つけるために用いられるが、明確な解剖学的関係は、その限られた作業スペースから見つけることが困難であることが多い。さらに、最小負荷処置は、椎弓根ねじを挿入するための領域の解剖学的構造を明らかにするために、かなりの量の軟組織を除去する必要がある。この軟組織の除去は病変部に出血をもたらし、そのため固定部材を挿入する正確な位置を発見するのがさらに困難となり、手術部位の周辺の筋肉や軟組織を傷つける原因となる。さらに、固定部材を挿入する点を正確に位置決めすることが困難であることから、従来の処置では不必要に傷つけがちである。
固定部材を挿入する椎弓根の位置をより正確かつ迅速に見つける試みとして、放射線検査技術が提案され、実行されてきた。しかし、外科手術に使用される金属性の道具や装置による放射線妨害により、放射線検査技術を用いて椎弓根の対応位置を見つけるために必要なきれいな映像を得ることはしばしば困難である。さらに、放射線映像を読み取り、解析することは多大な訓練と熟練を要する複雑な仕事である。そしてさらに放射線検査は、患者がかなりの量の放射線を被ばくするという問題を提起する。
椎弓根ねじを椎弓根の望みの挿入点に挿入する誘導をする誘導システムがいくつか開発されたが、これらの公知技術は用いるのが困難で、さらに手術処置の妨害となることが明らかになった。たとえば、公知の椎弓根ねじ挿入誘導システムは、患者の背筋及び組織を貫通して挿入されるガイド管を通じて挿入される長いワイヤを用いる。ガイド管の挿入位置は放射線検査手段(たとえば蛍光検査装置)によって決定され、ガイド管の第1の先端が椎弓根骨の表面の望む位置に達するまで送られる。その後、通常生体親和性のある金属材から作られたガイドワイヤの第1の先端がガイド管に挿入され、椎弓根骨まで送り込まれる一方、反対側のワイヤ端部は患者の背中に突き出ている。ガイドワイヤが椎弓根骨内に固定された後、ガイド管が除去され、ガイドワイヤを中心とする穴が拡張され、開創される。最終的に、中心軸にガイドワイヤを通すように形成された穴又はチャンネルを持つ椎弓根ねじが、ガイドワイヤに誘導されて椎弓根骨の望む位置に到達し、そこで椎弓根ねじが椎弓根にねじ込まれる。
ワイヤ誘導システムは概念としては良いのだが、現実的にはガイドワイヤは使うのが非常に困難であった。それは比較的長くて細いワイヤであるため、ワイヤの一端を椎弓根骨に送る作業中にガイドワイヤの構造的健全性が破壊され、手順が不必要に長引き、困難なものになる。さらに、ワイヤは挿入中に曲がり、カールするため、続いて椎弓根ねじを椎弓根の挿入点に誘導するためのスムーズでしっかりした止め具にはならない。さらに、現在の経皮ワイヤ誘導システムは、内視鏡又は顕微鏡を用いた直接画像を使わず、Cアーム式蛍光検査装置(又は他の放射線画像装置)とともに用いられる。従って、現在のワイヤ誘導システムは、設置ミス又は椎弓根破損の潜在的リスクを有している。最終的に、ワイヤの一端が椎弓根ねじの頭そして患者の背中から突き出したままであるので、外科医が脊椎固定手術に関するその後の種々の処置を行うにあたり、このワイヤが外科医の動きの自由度を妨害する。そのため、内視鏡又は顕微鏡による映像下で最小負荷椎弓根ねじ固定処置に適用でき、椎弓根により容易に埋め込むことができて、続く外科医による処置を妨害しない、改良された誘導システムが必要である。
これまで論じたように、脊椎症の治療に用いられる現在の方法と装置は多くの改良が必要である。最も普通の脊椎固定装置は、固すぎて可撓性がない。この過剰な剛性は、患者に大きな不快感を与えると同時に、さらなる脊椎の異常や病気の原因となる。現在の脊椎固定装置のいくつかは、確かにある程度の可撓性を有するが、これらの装置は、それぞれ個別の患者ごとに望ましい程度の可撓性を提供できるように、可撓性の程度を容易に変えられるようにデザイン又は作られていない。さらに、可撓性のある結合ユニット(たとえばロッド又はプレート)を有する公知の装置は、機械的破損の大きなリスクを有しており、脊椎の長期間にわたる耐久性と安定性を提供するものではない。さらに、現在の脊椎固定手順は、脊椎固定装置が固定される椎弓根又は背骨仙骨の正確な位置を見つけるのが困難であることから、患者を不必要に傷つけてしまう。
本発明は、負傷し、弱った脊柱を安定化する改良された方法及びシステムを提供することにより、上記及びその他の必要性に対応するものである。
従来の脊椎固定装置の欠点を克服するために、1つの実施形態において、本発明の発明者は望ましい程度の可撓性、安定性及び耐久性を提供するために金属部材又は金属−プラスチック複合部材を用いた、改良した構造とデザインを有する新規な可撓性脊椎固定装置を発明した。
最小負荷脊椎手術に要求される手術時間の短縮と、手術部位近傍の組織の損傷を最小限にするための長い間の研究の結果、別の実施形態において、本発明は、脊椎固定装置の固定部材を挿入する脊柱での位置を正確かつ迅速に発見する方法と装置を提供する。固定部材が挿入される脊柱での位置を示すために、新規な誘導/マーキング装置が用いられる。
本発明の詳細は以下に図を参照して記載され、図の中で同じ部材は全体を通じて同じ番号で示されている。
図1は、本発明の1つの実施形態による脊椎固定装置を示す。この脊椎固定装置は、2つの固定部材2(2’と2”で示す)と、図3によって以下により詳細に示すように、連結アセンブリ14に受容され固定されるように形成された可撓固定ロッド4とを含む。各固定部材2は、患者の椎弓根に挿入、ねじ込みされるように形成したねじ軸10を含む。図1に示すように、ねじ軸10は、ねじ軸10の外側全長にわたって形成されたねじ溝12と、ねじ軸10の端部に、患者の脊柱の指定位置に挿入されるように形成された円錐形の先端部を含む。固定部材2が脊柱に挿入、固定され、ロッド4にしっかりと結合されるように、固定部材2の他の公知の形態が、本発明に関連して用いられうる。
上述したように、脊椎固定装置は固定部材2を脊柱の望ましい位置に設置することにより、脊椎症の外科的治療に用いられる。1つの実施形態において、2以上の椎骨の動きを安定化するため、ロッド4が2以上の脊柱の椎骨にわたって延長され、固定部材2で固定される。
図2は本発明のさらに別の実施形態における、脊椎固定装置の透視図である。図2の脊椎固定装置は、ロッド4が、2つの剛的端部9の間に並置された可撓中間部8を含む点を除いて、図1の脊椎固定装置と似ている。
図3は、本発明の1つの実施形態における、図1及び図2の固定部材2の分解図であり、連結アセンブリ14の種々の構成部品を示す。図3に示すように、連結アセンブリ14はねじ軸10の上端部に位置する円筒形の頭部16、円筒形頭部16の内壁面に沿って形成されたねじ溝18及びロッド4を受容するように形成されたU型の台座くぼみ20を含む。連結アセンブリ14はさらに、側面にねじ溝24を有する外ねじナット22を含み、ねじ溝24は円筒形頭部16の内側のねじ溝18と合うように形成されている。さらに別の実施形態において、連結アセンブリ14は、外ねじナット22を覆って保護し、ロッド4を台座くぼみ20によりしっかりと保持するために、円筒形頭部16を覆うように形成される固定キャップ26を含む。1つの実施形態において、固定キャップ26の内径は、円筒形頭部16の外径とちょうど一致するように形成される。固定キャップ26を円筒形頭部に固定する方法として、対応する切り込みや溝(図示していない)を作ることが当業者にはすぐに明らかであろう。より好ましい実施形態において、固定部材2の部材及び部品は、剛性が高く耐久性のある生体親和性のある材料、たとえばステンレススチール、鉄鋼、チタン又はチタン合金から作られうる。当業者にはよく知られているように、ここで用いる「生体親和性のある」材料とは、患者の体内に埋め込まれた後で有害な化学的、免疫学的反応を起こさない材料を意味する。
図1及び図2に示すように、好ましい実施形態において、ロッド4は固定部材2のねじ軸10の長さ方向に対し直角に、連結アセンブリ14の台座くぼみ20内にロッド4を水平に配して固定部材2に連結される。それから外ねじナット22が、ロッド4を台座くぼみ20に固定するために、ロッド4の上から円筒形頭部16にねじ込まれる。その後固定キャップ26が、円筒形頭部16の内側の部材を覆い、保護し、よりしっかりと固定するために円筒形頭部を覆って設置される。図4から図7は、本発明に関連して、固定装置に用いられうるロッド4の種々の実施形態の透視図である。図4はロッド全体が可撓性を持つように作られ、デザインされた図1のロッド4である。この実施形態において、ロッド4はあらかじめ決められた厚さの円筒壁5を有する金属管又はパイプを含む。1つの実施形態において、ロッド4に可撓性を与えるために、円筒壁5はロッド4の長さ方向に沿って螺旋状に切られ、螺旋状の切り込み又は溝6を形成する。当業者には明らかなように、螺旋状の溝6の幅と密度は望ましいレベルの可撓性を得るために調節されうる。1つの実施形態において、溝6はロッド4の円筒壁の厚さ全体を通して非常に細い螺旋状の切除又は切り込みで形成される。当業者に知られているように、管壁5の厚さ及び材質もまた、可撓性のレベルに影響を与える。
1つの実施形態において、ロッド4は実質的に正常な背骨と同じ可撓性を持つようにデザインされる。正常な背骨の可撓性の範囲は、当業者にはよく知られており、当業者は、正常な背骨の範囲内の望ましい可撓性又は可撓性の範囲を達成するために、管壁5の厚さと材料、溝6の幅と密度を容易に決定できる。ここで溝6について、「密度」とは螺旋溝6の混み具合、言い換えるとたとえば図4に示す隣り合う溝線6の間の距離(ピッチ)を意味する。しかし、本発明は特定の、あらかじめ決められた可撓性の範囲に限定されないことが理解される。1つの実施形態において、横方向への望ましい可撓特性に加えて、患者の残りの正常な脊椎と同じように、ロッド4の剛性は患者の脊椎の垂直軸方向にかかる脊柱への軸負荷に耐えられる必要がある。
図5は、中間部8のみ可撓性があるよう作られ、デザインされ、2つの端部9は剛的に作られる図2のロッド4を示す。1つの実施形態において、溝のない金属製の端管又はキャップ9’が、端部9に剛性を持たせるために図4のロッド4の端部に適用されうる。端管又はキャップ9’は、金属同士の圧着及び/又は溶接といった公知の技術でロッド4の端に恒久的に取り付けられうる。他の実施形態において、螺旋溝6は、中間部8にのみ切られ、端部9は溝6のない管壁5を含む。剛性金属又は金属複合材料から作られた溝6のない管壁5は、高い剛性を示す。
図6は、さらなる実施形態において、複数の部分すなわち3つの剛体部9の間に配置した2つの可撓部8を有するロッド4を示す。この実施形態は、たとえば3つの隣り合った椎骨を互いに固定するために用いられ、そこでは3つの椎弓根ねじはそれぞれ1つの椎骨に固定され、3つの剛体部9が図3で述べたようにそれぞれの椎弓根ねじ2の連結アセンブリ14に連結される。可撓部8と剛体部9はそれぞれ図5で述べた方法で作られうる。
図7は、他の実施形態において、脊柱を安定化する間、「脊柱前湾」で知られる患者の脊椎の湾曲に合わせ、保持するためにあらかじめ湾曲させた構造、形態を持つロッド4を示す。一般的に、患者の腰はC形をしており、ロッド4の形状は、本発明の1つの実施形態において、図2の脊椎固定装置が用いられた場合の正常な腰の形状に一致して形成される。1つの実施形態において、あらかじめ湾曲させたロッド4は、2つの剛性端部9にはさまれ、可撓性のあるように作られデザインされた中間部8を含む。中間部8と端部9は、上記図5に関して述べたように作られうる。種々のサイズ、長さの、及びあらかじめ湾曲させた構造の金属又は金属複合管状ロッドの製造方法は当業者によく知られている。さらに、又は代替的に、ロッド4のあらかじめ湾曲させた構造及びデザインは、図23Aに関して後で詳述するように、隣り合う2つの椎弓根ねじが互いに平行に挿入されていない場合の傾斜角を相殺しうる。
可撓性管状ロッド4又は可撓性中間部8を作るのに用いられる、さらなるデザインと材料が以下の図8から図10に述べられている。図8は、1つの実施形態における可撓性管状ロッド4又はロッド部8の透視断面図である。この実施形態では、可撓ロッド4,8は、図4から図7で述べたように切った螺旋状溝6を持つ第1の金属管5から作られる。螺旋状溝31を持ち、第1の管5より小さな直径を持つ第2の管30が、管5の円筒空間に挿入される。1つの実施形態において、第2の管30の螺旋状溝31は、第1の管5の螺旋状溝6に対して反対方向に切ることによって、第2の管30の回転ねじれ特性が第1の管5の回転ねじれ特性を多少なりとも相殺する。第2の可撓管30は、可撓ロッド4,8にさらなる耐久性と強度を与えるため、第1の管の芯部に挿入される。第2の管30は、第1の管5と同じ又は異なる材料で作られうる。好ましい実施形態として、第1の管5と第2の管30を作る材料として、ステンレススチール、鉄鋼、チタン及びチタン合金といった典型的な金属のいずれか、又はその組合せが用いられうる。
図9は、本発明の別の実施形態における可撓ロッド4,8の透視断面図である。この実施形態においては、可撓ロッド4,8は、スチール線、チタン線、チタン合金線のような複数の重ね合わせた細い金属線を含む金属ワイヤ32からなる内部芯を含む。ワイヤ32は先に述べたように螺旋状溝6を有する金属又は複合金属可撓管5にはめ込まれる。ワイヤ32の金属線の数及び太さもまたロッド4,8の剛性及び可撓性に影響を与える。線の数、太さ、又は材料を変えることにより、可撓性を増加又は減少できる。従って、ワイヤ32の金属線の数、太さ及び/又は材料は、患者のそれぞれの必要性に応じた望ましい剛性と可撓性を提供するために調節可能である。当業者は、ロッド4,8の望ましい剛性対可撓性の特性を得るため、与えられた管5の可撓性とあわせて、線の数、太さ及び材料を容易に決定できる。
図10は、さらに別の実施形態における、可撓管5に非金属製で可撓性のある芯34を入れた可撓ロッド4を示す。芯34は、公知の生体親和性のある形状記憶合金(たとえばNITINOL)又は炭素繊維、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトンエーテルケトン(PEKKEK)又は超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)といった、生体親和性のあるプラスチック材料から作られうる。
図11は、他の実施形態における、図9に関して述べたような複数の金属ワイヤ32を、織り合わせないし撚り合わせて組みひも状にして金属ワイヤロッド35とする、可撓ロッド35の透視図である。従って、組みひも状の金属ワイヤロッド35は金属ワイヤ32と同じ材料から作られうる。上述のようにワイヤ32の剛性と可撓性に多様性があることに加え、望みの特性を得るために、組みひも構造35に用いられるワイヤ32の数と太さを変えることによって、組みひも状ロッド35の剛性と可撓性はさらに修正できる。たとえば、公知の正常で健康な脊椎の湾曲範囲の中で、種々の湾曲の程度又は範囲を達成するため、当業者は容易に、組みひも状ワイヤロッド35に用いるワイヤの異なる規格、数及び材料によって得られる湾曲を変え、測定することによって、組みひも状ワイヤロッド35の種々のデザインを作ることができる。さらなる実施形態において、組みひも状ワイヤロッド35の両端を、図5から図7で説明したように剛性の金属キャップ又は管9’に封入することにより、可撓中間部8と剛性の端部9を持つロッド4が得られる。さらなる実施形態(図示していない)において、組みひも状金属ワイヤロッド35は、図8から図10に示した実施形態と同様に、螺旋状溝6を有する金属管5の可撓性内部芯に用いて金属ロッド4又はロッド部8にすることができうる。ここに用いられているように、「組みひも(braid)」又は「組みひも構造(braided structure)」は、2以上のワイヤ、ひも、ストランド、リボン及び/又は他の形状の物質が、重なり合って織(撚)り合わされたものを含む。ワイヤ、ひも、ストランド、リボン及び/又は他の形状の物質を織(撚)り合わせる方法は当業者に公知である。このような織(撚)り合わせ技術は本発明に取り込まれている。他の典型的な実施形態(図示していない)では、可撓性金属ロッド35は、斜めに重なり合うパターンで織(撚)り合わされた2以上の金属製のひも、ストランド又はリボンを有する組みひも状金属構造を含む。
図12Aは、さらなる実施形態における、2つの剛性端部9’と、典型的な数の剛性スペーサ37を持つ可撓結合ユニット36を示す。1つの実施形態において、剛性端部9’とスペーサは、先に議論した生体親和性の金属又は金属複合材料から作られうる。結合ユニット36はさらに、図9で議論したように剛性端部9’とスペーサ37の軸孔又は穴(図示していない)を貫通する可撓ワイヤ32を含む。図12Bは、結合ユニット36の分解図であり、どのようにワイヤ32が剛性端部9’とスペーサ37の中心軸孔を貫通して挿入されているかを詳しく示している。図12Bに詳しく示されているように、端部9’とスペーサ37は、それらのすぐ隣の端部9’とスペーサ37にある凹状の雌接合部(図示していない)と合うように形成された凸状の雄接合部38を含む。図12Cは、分解側面図であり、凸状の雄接合部38を受ける凹状の雌接合部39の位置と形状を点線で示している。
図13は、本発明の他の実施形態における可撓結合ユニット40の透視図である。結合ユニット40は、上記の結合ユニット36と似ているが、スペーサ42が剛性端部9’と同じ形状のデザインである。さらに、端部9’には側面にワイヤ32が出てくる出口穴ないし溝44があり、ワイヤを引っ張って金属クリップ(図示していない)か他の公知技術で締め付けるか固定する。このようにして、可撓結合ユニット36又は40は、手術時に患者の独特な解剖学的特徴にあわせてその長さを変えられうる。1つの実施形態において、ワイヤ32は金属クリップ又はストッパー(図示していない)を用いて固定されうる。たとえば、クリップ又はストッパーはワイヤ32が通るようにワイヤ32の直径よりやや大きい内径の小さな管状円筒を含みうる。ワイヤ32を管状のストッパーを通して望みの張力で引いた後、ストッパーがその内部のワイヤ32を挟むように圧縮される。或いは、ワイヤ32は所定の数のスペーサ37,42を有するロッド状結合ユニット36,40を製造する時に公知技術であらかじめ固定されうる。
図14は、本発明の他の実施形態における脊椎固定装置を示す。脊椎固定装置は、外側に螺旋状の溝12を持つ細長いねじ軸10を含む2以上の固定部材2と、連結アセンブリ14を含む。装置はさらに、2つの固定部材2の各連結アセンブリ14にしっかりと連結するように形成された、プレート状結合ユニット50あるいは単に「プレート50」を含む。プレート50は、平面部を持つ2つの剛的結合部材51を有し、これらは互いに可撓中間部8で結びついている。可撓中間部8は、先に図4から図11について述べた実施形態のいずれによっても作られうる。各結合部材51は、連結アセンブリ14の第2のねじ軸54(図15)を通して受容する連結孔52を含む。
図15に示すように、固定部材2の連結アセンブリ14は、第1のねじ軸10の上端部につながり、第1のねじ軸10より大きな直径又は円周を持つボルトヘッド56を含む。第2のねじ軸54はボルトヘッド56から上に伸びている。連結アセンブリ14はさらに、第2のねじ軸54と合うように形成された、内側にねじを切ったナット58と、結合部材51をボルトヘッド56上面に対してはさみつける1以上のワッシャー60を含み、これでプレート50を椎弓根ねじ2にしっかりと取り付ける。
図16Aと図16Bは、2以上の結合部材51と、2つの隣り合う結合部材51に挟まれ、つながれた1以上の可撓中間部8を有するプレート状結合ユニット40の2つの実施形態を示す。図16Aと図16Bに示すように、可撓中間部8は図11に関して述べたように組みひも状の可撓性金属ワイヤ構造36を含む。しかし、可撓中間部8は、図4から図11に関して述べた実施形態のいずれか、又はどの組み合わせに従ってでもデザイン、製作されうる。図16Cと図16Dは、それぞれ図16Aのプレート50の側面図と上面図である。上記のような異なるタイプの可撓中間部8を有する可撓結合ユニット50と58の異なった実施形態の製作は、公知の冶金学的製造プロセスを用いて容易に達成できる。
図16Eは、本発明のさらなる実施形態における、あらかじめ湾曲させたプレート状結合ユニット50’の側面図である。このプレート状結合ユニット50’は、結合部材51’がプレート状結合ユニット50’の製作時に平行面53に対して角度θで形成され又は曲げられている点を除き、プレート50と似ている。図7のあらかじめ湾曲させたロッド状結合ユニット4に関して述べたように、このあらかじめ湾曲させた形態は脊椎の自然な湾曲(たとえば前湾(lordosis))にあわせて保持するようにデザインされる。さらに、又は代替的に、このあらかじめ湾曲させた構造は、後で図23Aに関して詳述するように、2つの隣り合う椎弓根ねじが互いに平行に挿入されていない場合には、傾斜角を相殺しうる。
図17は、椎弓根ねじ2の第2のねじ軸54を通して固定する連結孔64を有する2つの平面結合部材62を持つプレート状結合ユニット60の透視図である。可撓中間部8が2つの結合部材62の間にあり、それに結合している。1つの実施形態において、可撓中間部8は、図9に示した形状では円柱又は円形であるのに対し、四角の形状である点を除き、図9のワイヤ32と同じ方法で作られる。しかし、可撓中間部8は先に述べたどの実施形態によるデザイン及び材料によっても作られうることが理解される。
図18は、図17のプレート60の更なる実施形態の透視図であり、連結孔64は、ナット58(図15)が連結孔64に収まり固定されるように、結合部材62の上部に切り込んだ1以上のナット誘導溝66を含む。ナット誘導溝66は、ナット58の少なくとも一部分を受容・固定するように形成され、結合部材62が椎弓根ねじ2のボルトヘッド56に挟みつけられた後でナット58が連結孔64の中で横滑りするのを防止する。
図19は、結合ユニット70の一端には図4から図7に関して述べた剛性ロッド結合部材4,9又は9’を有し、他端には図14から図18に関して述べたプレート状結合部材51又は62を有するプレート−ロッド複合結合ユニット70の透視図である。1つの実施形態において、ロッド結合部材9(9’)とプレート状結合部材51(62)の間に可撓部8が存在する。可撓部8は上記の図8から図13に関して議論したいずれの実施形態によってもデザインされ作られうる。
図20は、図19のプレート−ロッド複合結合ユニット70を用いた脊椎固定装置の透視図である。図20に示すように、この固定装置は2種類の固定部材2(たとえば椎弓根ねじ)を用いており、第1の固定部材2’は図15に関して述べたようにプレート状結合部材51(62)をしっかりと固定するように形成され、第2の固定部材2”は図3に関して述べたようにロッド結合部材4,9又は9’をしっかりと固定するように形成されている。
図21は、図1に示す実施形態における脊椎固定装置を、2つの隣り合う椎骨80と82に、椎骨を可撓性を保って安定化するために装着した後の透視上面図である。図22Aと図22Bは、図16Aと図16Bの可撓安定化部材50と58を用いた脊椎固定装置を、2以上の隣り合う脊椎骨に装着した後の透視上面図である。
図23Aは、2つの隣り合う椎骨の椎弓根に、脊椎固定装置を埋め込んだ後の側断面図である。図に示すように、椎弓根ねじ2は、その中心軸80が平行面82に対して角度θでずれており、2つの椎弓根ねじ2の中心軸80は互いに約2θずれて椎弓根骨に装着されている。椎弓根ねじ2のこのような非平行挿入は、最小負荷手術において使用できるスペースが限られていることからしばしば生じる。さらに、椎弓根ねじ2は患者の背中の自然な湾曲(たとえば前湾)により、平行から傾く傾向がありうる。従って、椎弓根ねじ2が最終的にどのように脊椎に固定されたとしても、その非平行の特性から、それぞれの椎弓根ねじ2にロッド又はプレート状結合ユニットを装着するときに、この傾きを相殺することが望ましい。
図23Bは、本発明の1つの実施形態における、椎弓根ねじの頭部の側面図である。ねじ2は、上記のように椎弓根ねじ2の傾斜又は傾きθを相殺するように傾けた可撓ロッド4を受容、固定するように形成された傾斜台座86を含む以外は、図3に関して述べた円筒形頭部16と同じである円筒形頭部84を含む。改良椎弓根ねじ2はさらに、円筒形頭部84内部の孔にしっかりフィットし、傾斜台座86と同じ傾斜でロッド4を押さえつけるように形成された、傾斜固定スペーサ88を含む。椎弓根ねじ2はさらに、円筒形頭部84の内側に切られた螺旋ねじ(図示していない)と合い、傾斜スペーサ88とロッド4を傾斜台座86に、そして椎弓根ねじの円筒形頭部84に押さえつけて固定する、外側にねじを切ったナット22を含む。
図23Cは、本発明の実施形態における傾斜スペーサ88の透視図である。スペーサ88は、円形の中央部90と、その両側に突き出た2つの四角形の端部92を含む。図23Dは、スペーサ88の側面図であり、椎弓根ねじ2の傾斜角θを補償又は相殺する一端から他端への傾きを示す。図23Eは、ロッド4と傾斜スペーサ88をその内部で受容するように形成された円筒形頭部84の上面図である。ロッド4は、円筒形頭部84の円筒壁の2つの開口又は溝穴94を通して円筒形頭部84の円形又は円筒形の孔96に入り、その円形又は円筒形の孔96の内部に形成された傾斜台座86の上面に置かれる。ロッド4が傾斜台座86に置かれた後、傾斜固定スペーサ88が、2つの四角形をした端部92が2つの溝94に収まるように孔96に配置されることにより、スペーサ88が円筒形の孔96の中で横回転しないようにする。最後に、外側に溝を切ったナット22と固定キャップ26が傾斜スペーサ88の上部に挿入され、スペーサ88とロッド4を円筒形頭部84内にしっかりと固定する。
図24は、椎弓根ねじ2を挿入すべき椎弓根上の望ましい位置にマーキングし、椎弓根ねじ2を最小負荷手術法を用いてマーキングした場所まで誘導するための、マーキング・誘導(ガイド)装置100の透視図である。図24に示すように、マーキング装置100は中空ガイド管102を含み、その中空内部に、患者の筋肉と組織を貫通して椎弓根に到達するとがった先端105を持つ内部貫通装置(以下「トロカール」とも称する)104を有している。内部トロカール104はさらに、反対側の端に、トロカール104の挿入、回収を容易にするためのトロカールグリップ106を含む。1つの実施形態において、マーキング・誘導装置100は、該装置100の取扱いを容易にするためのガイドハンドル108を含む。
図25に示すように、トロカール104は、中空ガイド管102の内部に挿入できるようにガイド管102の内径より小さい直径を持つ長いチューブ又は円筒状をしている。トロカール104はさらに、椎弓根を通して椎骨体に突き刺すための鋭い尖った先端105を有する。トロカール104はさらに、トロカール104が完全に中空部に入らないように、中空ガイド管102の内径より大きな直径を持つトロカールグリップ106を有する。トロカールグリップ106は、トロカール104の操作を容易にもできる。
図26A、図26Bは、マーキング・誘導装置100が、患者の背中に挿入され、筋肉と軟組織を貫通し、椎弓根の望みの位置に到達した後の透視図である。望みの位置の決定には、比較的短時間で可能なX線又は放射線画像技術といった公知技術が用いられる。マーキング・誘導装置100が挿入された後は、それ以上の患者へのX線照射は不要である。図26Bに示すように、ガイド管102が椎弓根の望みの位置に達した後は、マーキングピン(以下「基準ピン」とも称する)(図示していない)がガイド管102の内部に挿入され、椎弓根に固定されるように内部トロカール104が引き抜かれる。
図27A、図27Bは、2つの基準ピンの実施形態110,112の透視図である。上記のように、本発明に従って基準ピン110,112は中空ガイド管102を通して椎弓根に挿入、固定される。ピン110,112は、ガイド管102の内部を通過できるようにガイド管102の内径より小さい直径を持つ円筒形をしている。基準ピンの一端は、脊柱の椎弓根に容易に挿入し、固定されるように尖った先端111になっている。1つの実施形態において、図27Bに示すように、基準ピンの他端はねじ軸114になっており、ピン112の回収のための回収装置(図示していない)のチューブ内面ねじと合うように形成されている。この回収装置は図32に関して以下にさらに詳しく述べる。
基準ピン110,112は、椎弓根骨に容易に挿入できるように、好ましくは耐久性があり、剛的な生体親和性金属(たとえばステンレススチール、鉄鋼、チタン、チタン合金)によって作られる。公知技術のガイドワイヤに比べて、その比較的短い長さとより固い構造から、基準ピン110,112は曲がったり破損したりするリスクなしに椎弓根まで容易に誘導できる。既に述べたように、公知技術のガイドワイヤの操作プロセスはしばしば困難で時間がかかるものであった。基準ピン110,112を椎弓根の挿入点に挿入することは、外科医にとってずっと容易で便利であり、その上、患者の背中から突き出たガイドワイヤによってその後の処置を邪魔されることがない。
図28は、その胴体の直径より大きな直径の円筒ヘッド118を持つ円筒形の押し込み装置(以下「押し込みトロカール」とも称する)116を示す。本発明における押し込みトロカール116は、基準ピン110,112がガイド管102の中空部に挿入された後、ガイド管102の中空部に挿入し、基準ピン110,112を椎弓根に打ち込んで固定する。このピンの挿入操作中、医師はピン110,112を椎弓根に打ち込むためにトロカールヘッド118をたがね又はハンマーで叩く。好ましい実施形態として、押し込みトロカール116はガイド管102の内径より小さい直径を持つ円筒形である。押し込みトロカール116はまた、医師が容易にたがね又はハンマーで叩くことができるように、押し込みトロカールの直径よりも大きな直径の円筒ヘッド118を含む。もちろんその他の実施形態として、ハンマー又はたがねは必ずしも必要ではない。たとえば、それぞれのケースの状況に応じ、外科医は押し込みトロカール116のヘッド118を掌その他のもので押したり叩いたりを選択しうる。
図29Aは、ハンマー又は小槌120と押し込みトロカール116を用いて、ピン110,112をガイド管102を通して椎弓根の所定の位置に打ち込む方法を示したものである。図29Bは、2つの隣り合った椎骨に基準ピン110,112が打ち込まれて固定された後の脊柱の透視断面図である。
上述のように基準ピン110,112を椎弓根に挿入した後、1つの実施形態において、各ピン110,112を中心とするより大きな穴又は範囲が、椎弓根骨への椎弓根ねじ2の挿入取り付けを容易にするために設けられる。より大きな穴は、図30に示すようにカニューレ錐122を用いて作られる。カニューレ錐122は、椎弓根の所定の位置に固定された基準ピン110,112の上に挿入される。錐122は中空状の円筒形であり、その内径はピン110,112が錐122の中空部に入るようにピン110,112の直径より大きい。錐122は、先端に1以上の鋭い歯(刃)124を備え、椎弓根ねじ2を椎弓根にさらに容易に埋め込むことができるように基準ピン110,112の周りの組織や骨を切り、削ってより大きな挿入点を作ることができる。図31は、椎弓根ねじ2(図示していない)のためのより大きな挿入穴を作るため、カニューレ錐が患者の背中の最小負荷切開部の、基準ピン110,112の上に挿入された後の、患者の脊柱の断面透視図である。図31に示すように、開創器130が手術部の上から最小負荷切開部に挿入され、開創器130の下部円筒胴部が、医師が手術するためのスペースと視野を広くするため、手術部から外側に押し広げられている。1つの実施形態において、開創器130を挿入するために、2つの基準ピン110,112を挿入するために用いたガイドチューブ102の隣り合った2つの挿入点の間の患者の背中に、最小負荷切開が行われる。開創器130が挿入される前に、各拡張器が前のそれより大きくなる段階的拡張器(図示していない)を用いた最小負荷切開の事前の拡張が通常必要となる。最後の段階の拡張器がセットされた後、開創器130がその下部円筒胴部を縮め、開いていない状態で挿入される。開創器130が椎弓根方向へ所定の深さまで押し込まれた後、下部胴部が図31のように拡張される。段階的拡張器と開創器の使用法は当業者によく知られている。
1つの実施形態において、カニューレ錐122が椎弓根ねじ2のための大きな挿入孔を空けた後、基準ピン110,112が除去される。上記のように、基準ピン112が用いられていた場合は、椎弓根ねじ2の埋め込みの前に基準ピン112を除去するためには回収装置140が用いられうる。図32に示すように、回収装置140は、基準ピン112の上部の外ねじ部114と合うように形成された、内ねじ端部142を持つ長いチューブないしは円筒部を含む。回収装置の端部142が外ねじ端部114にねじ込まれた後、医師は基準ピン112を椎弓根から引き抜く。他の実施形態において、ねじ切り部を持たない基準ピン110が用いられた場合、適当な用具(たとえば特別にデザインされた先端が細いニードルペンチ)を用いてピン110を引き抜くことができうる。
或いは他の実施形態においては、基準ピン110,112は椎弓根から抜かれない。その代わりに、特別に設計された椎弓根ねじ144が、ピン110,112を引き抜かないでその上から椎弓根に挿入されうる。図33に示すように、特別に設計された椎弓根ねじ144は、外ねじ軸10と、可撓ロッド結合ユニット4(図4から図13)を受容する円筒形頭部16(図3)を含む連結アセンブリ14(図3)とを含む。或いはまた、連結アセンブリ14は図14から図20に示すようにプレート状結合ユニットを受容するように形成されうる。椎弓根ねじ144はさらに、内部に長軸方向チャンネル(図示していない)をねじ軸10に有し、ねじ軸10の先端には基準ピン110,112を受け入れるように開口部146を持つ。
図34は、挿入装置150を用いて最初の椎弓根に椎弓根ねじ2が挿入された後の、患者の脊柱の透視断面図である。椎弓根ねじ2を挿入するためには、当業者に知られた種々のタイプの挿入装置150が用いられうる。図34に示すように、最初の椎弓根ねじ2が埋め込まれた後、2番目の基準ピン110,112の位置において2番目の椎弓根ねじの挿入のためのスペースと視野を提供するため、開創器130が調整され、わずかに移動される。
図35は、本発明に従って、2つの隣り合う椎弓根に2つの椎弓根ねじが埋め込まれた後の患者の脊柱の透視断面図である。椎弓根ねじ2が装着された後、図4から図20に関して上に述べた可撓ロッド、プレート又は複合結合ユニットが、脊椎に可撓安定性を与えるために椎弓根ねじに結合される。その後、開創器130が除去され、最小負荷切開部が閉じられ、及び/又は縫い合わされる。
種々の実施形態について上記に述べた。しかし普通の当業者は、上記の好ましい実施形態は単に典型例であり、本発明はここに開示された装置や技術の改良例や変形例によって実施されうることが理解されるであろう。当業者は、ここに記載した本発明の特定の実施形態と等しい多くの例に気がつくか、単なる通常の実験によって確認できるであろう。そのような改良例、変形例、等価例は、請求の範囲に述べる本発明の真意と範囲に含まれると考察される。
本発明の1つの実施形態における脊椎固定装置の透視図である。 本発明の別の実施形態における脊椎固定装置の透視図である。 本発明の1つの実施形態における、図1及び2における椎弓根ねじ2の連結アセンブリ14の分解図である。 本発明の1つの実施形態における可撓性ロッド結合ユニットの透視図である。 本発明の別の実施形態における可撓性ロッド結合ユニットの透視図である。 本発明のさらに別の実施形態における可撓性ロッド結合ユニットの透視図である。 本発明の1つの実施形態における、あらかじめ湾曲させた可撓性ロッド結合ユニットの透視図である。 本発明の1つの実施形態における、結合ユニットの可撓部の透視断面図である。 本発明の別の実施形態における、結合ユニットの可撓部の透視断面図である。 本発明のさらに別の実施形態における、結合ユニットの可撓部の透視断面図である。 本発明の1つの実施形態における、可撓性ロッド結合ユニットの透視図である。 本発明の1つの実施形態における、2つの端部の間に1以上のスペーサを有する可撓性結合ユニットの透視図である。 図12Aの可撓性結合ユニットの分解図である。 本発明の1つの実施形態における、図12A及び図12Bの可撓性結合ユニットの雄及び雌接合部である。 本発明のさらに別の実施形態における可撓性結合ユニットの透視図である。 本発明の別の実施形態における脊椎固定装置の透視図である。 図14の脊椎固定装置の分解図である。 本発明の1つの実施形態における可撓性プレート状結合ユニットの透視図である。 本発明のさらに別の実施形態における可撓性プレート状結合ユニットの透視図である。 図16Aの可撓性プレート状結合ユニットの側面図である。 図16Aの可撓性プレート状結合ユニットの上面図である。 本発明のさらに別の実施形態における、あらかじめ湾曲させた形態を持つ図16Aの可撓性プレート状結合ユニットの側面図である。 本発明の別の実施形態における可撓性プレート状結合ユニットの透視図である。 本発明の別の実施形態における可撓性プレート状結合ユニットの透視図である。 本発明のさらに別の実施形態における、可撓性の中央部を有するロッド-プレート複合結合ユニットの透視図である。 図19のロッド-プレート複合結合ユニットを用いた脊椎固定装置の透視図である。 図1の脊椎固定装置を患者の脊柱に埋め込んだ後の透視図である。 図16Aのプレート状結合ユニットを用いた場合の脊椎固定装置の透視図である。 図16Bのプレート状結合ユニットを用いた場合の脊椎固定装置の透視図である。 本発明の1つの実施形態における、2つの隣り合った椎骨の椎弓根に斜めに挿入した2つの椎弓根ねじの透視図である。 本発明の1つの実施形態における椎弓根ねじの連結アセンブリの構造図である。 本発明の1つの実施形態における傾斜した安定化スペーサの透視図である。 図23Cの傾斜安定化スペーサの側面図である。 図23の椎弓根ねじの円柱状頭部の上面図である。 本発明の1つの実施形態におけるマーキング及び誘導装置の透視図である。 図24のマーキング及び誘導装置の分解図である。 図24のマーキング及び誘導装置が手術中に挿入された患者の脊椎の透視断面図である。 図24のマーキング及び誘導装置の内部トロカールが抜かれている患者の脊椎の透視断面図である。 基準ピンの1つの実施形態における透視図である。 基準ピンの1つの実施形態における透視図である。 本発明のさらに別の実施形態における押し込みトロカールの透視図である。 本発明の1つの実施形態における、図28の押し込みトロカールが椎弓根の指定した位置に基準ピンを送り込むために用いられた、患者の脊椎の透視断面図である。 本発明の1つの実施形態における、2本の基準ピンが隣り合った2つの椎弓根に埋め込まれた後の、患者の脊椎の透視断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるカニューレ錐の透視図である。 本発明の1つの実施形態における、図30のカニューレ錐が椎弓根ねじのための挿入穴を広げるために用いられた患者の脊椎の透視断面図である。 本発明の1つの実施形態における基準ピン回収装置の透視図である。 本発明のさらに別の実施形態における、基準ピンの少なくとも一部を受ける軸方向円筒空洞を持つ椎弓根ねじの透視図である。 本発明の1つの実施形態における、1つの椎弓根ねじが椎弓根の指定した位置に埋め込まれた後の患者の脊椎の透視断面図である。 本発明の1つの実施形態における、2つの椎弓根ねじが2つの隣り合う椎弓根の指定した位置に埋め込まれた後の患者の脊椎の透視断面図である。

Claims (43)

  1. 脊椎固定装置であって:
    別々の隣り合った2つの椎骨の指定した挿入点に挿入できるように形成されたねじ軸部をそれぞれ持つ第1及び第2の固定部材を含み、該固定部材はそれぞれ、結合ユニットのそれぞれの端部をその中に受容・固定する連結アセンブリを持ち;
    該第1固定部材の該連結アセンブリ内に受容・固定されるように形成された第1端部と該第2固定部材の該連結アセンブリ内に受容・固定されるように形成された第2端部とを持つ可撓結合ユニットを含み、該可撓結合ユニットは、該結合ユニットに可撓性を与えるために、その管状部の少なくとも一部に沿って形成した螺旋状の溝を持つ金属管を含む、
    脊椎固定装置。
  2. 前記第1及び第2端部はロッド状の結合部材として形成され、前記各連結アセンブリは前記第1及び第2端部を受容・固定するよう形成された、請求項1に記載の脊椎固定装置。
  3. 前記第1及び第2端部はプレート状の結合部材として形成され、前記各連結アセンブリは前記第1及び第2端部を受容・固定するよう形成された、請求項1に記載の脊椎固定装置。
  4. 前記第1端部はロッド状の結合部材として形成され、前記第2端部はプレート状の結合部材として形成され、前記第1固定部材の前記連結アセンブリは前記第1端部を受容・固定するよう形成され、前記第2固定部材の前記連結アセンブリは前記第2端部を受容・固定するよう形成された、請求項1に記載の脊椎固定装置。
  5. 前記可撓結合ユニットは、2つの剛性部に挟まれた可撓中間部を含み、該可撓中間部は前記金属管の前記管状部に前記螺旋状の溝を有する前記一部を含む、請求項1に記載の脊椎固定装置。
  6. 前記可撓結合ユニットは、あらかじめ湾曲した形態をした、請求項1に記載の脊椎固定装置。
  7. 前記第1及び第2固定部材は椎弓根ねじであり、前記各連結アセンブリはそれぞれ前記可撓結合ユニットの端部を角度θで支える傾斜台座と、該可撓結合ユニットの該端部を該傾斜台座に対してしっかりと固定するように形成された傾斜スペーサとを含む、請求項1に記載の脊椎固定装置。
  8. 脊椎固定装置であって:
    別々の隣り合った2つの椎骨の指定した挿入点に挿入できるように形成されたねじ軸部をそれぞれ持つ第1と第2の固定部材を含み、該固定部材はさらにそれぞれ、結合ユニットのそれぞれの端部をその中に受容・固定する連結アセンブリを持ち;
    該第1固定部材の該連結アセンブリ内に受容・固定されるように形成された第1端部と該第2固定部材の該連結アセンブリ内に受容・固定されるように形成された第2端部とを持つ可撓結合ユニットを含み、該可撓結合ユニットは、該結合ユニットに可撓性を与えるために、複数の金属線を含む1以上の金属ワイヤを含む、
    脊椎固定装置。
  9. 前記第1及び第2端部はロッド状の結合部材として形成され、前記各連結アセンブリは前記第1及び第2端部を受容・固定するよう形成された、請求項8に記載の脊椎固定装置。
  10. 前記第1及び第2端部はプレート状の結合部材として形成され、前記各連結アセンブリは前記第1及び第2端部を受容・固定するよう形成された、請求項8に記載の脊椎固定装置。
  11. 前記第1端部はロッド状の結合部材として形成され、前記第2端部はプレート状の結合部材として形成され、前記第1固定部材の前記連結アセンブリは前記第1端部を受容・固定するよう形成され、前記第2固定部材の前記連結アセンブリは前記第2端部を受容・固定するよう形成された、請求項8に記載の脊椎固定装置。
  12. 前記可撓結合ユニットは、2つの剛性部に挟まれた可撓中間部を含み、該可撓中間部は前記金属ワイヤを含む、請求項8に記載の脊椎固定装置。
  13. 前記可撓結合ユニットは、あらかじめ湾曲した形態をした、請求項8に記載の脊椎固定装置。
  14. 前記第1及び第2固定部材は椎弓根ねじであり、前記各連結アセンブリはそれぞれ前記可撓結合ユニットの端部を角度θで支える傾斜台座と、該可撓結合ユニットの該端部を該傾斜台座に対してしっかりと固定するように形成された傾斜スペーサとを含む、請求項8に記載の脊椎固定装置。
  15. 前記可撓結合ユニットは、前記可撓結合ユニットに望ましい程度の可撓性を与えるために、組みひも状に織(撚)り合わされた構造とした複数の金属ワイヤを含む、請求項8に記載の脊椎固定装置。
  16. 前記可撓結合ユニットは、2つの剛性部に挟まれた可撓中間部を含み、該可撓中間部は前記組みひも状に織(撚)り合わされた構造とした複数の金属ワイヤを含む、請求項15に記載の脊椎固定装置。
  17. 脊椎固定装置であって:
    別々の隣り合った2つの椎骨の指定した挿入点に挿入できるように形成されたねじ軸部をそれぞれ持つ第1及び第2の固定部材を含み、該各固定部材はさらに、結合ユニットのそれぞれの端部をその中に受容・固定する連結アセンブリを持ち;
    該第1固定部材の該連結アセンブリ内に受容・固定されるように形成された第1端部と該第2固定部材の該連結アセンブリ内に受容・固定されるように形成された第2端部とを持つ可撓結合ユニットを含み、該可撓結合ユニットは、該結合ユニットに可撓性を与えるために、該第1及び第2端部の間に1以上の金属スペーサと、該1以上の金属スペーサの長軸方向チャンネル内に配置された可撓金属材とを含む、
    脊椎固定装置。
  18. 前記1以上の金属スペーサは、さらに凸状の雄接合部と凹状の雌接合部とを含み、それらは互いに、それぞれ対応する凹状の雌接合部と凸状の雄接合部を持つ隣の金属スペーサ又は端部と構造的に連結するように形成された、請求項17に記載の脊椎固定装置。
  19. 前記可撓金属材は、複数の金属線を含む金属ワイヤを含む、請求項17に記載の脊椎固定装置。
  20. 前記可撓金属材は、複数の織(撚)り合わされた金属ワイヤを含む組みひも状に織(撚)り合わされた金属ワイヤ構造を含む、請求項17に記載の脊椎固定装置。
  21. 前記第1及び第2端部はロッド状の結合部材として形成され、前記各連結アセンブリは前記第1及び第2端部を受容・固定するように形成された、請求項17に記載の脊椎固定装置。
  22. 前記第1及び第2端部はプレート状の結合部材として形成され、前記各連結アセンブリは前記第1及び第2端部を受容・固定するよう形成された、請求項17に記載の脊椎固定装置。
  23. 前記第1端部はロッド状の結合部材として形成され、前記第2端部はプレート状の結合部材として形成され、前記第1固定部材の前記連結アセンブリは前記第1端部を受容・固定するよう形成され、前記第2固定部材の前記連結アセンブリは前記第2端部を受容・固定するよう形成された、請求項17に記載の脊椎固定装置。
  24. 脊椎固定装置に使用される可撓金属結合ユニットであって、該結合ユニットに可撓性を与えるために、その管状部の少なくとも一部に沿って形成した螺旋状の溝を持つ第1金属管を含む、可撓金属結合ユニット。
  25. 前記第1金属管の長軸方向チャンネル内部に適合するように前記第1金属管より小さな直径を持つように形成された第2金属管を含み、該第2金属管はその管状部の少なくとも一部に沿って形成された第2の螺旋状の溝を含む、請求項24に記載の可撓金属結合ユニット。
  26. 複数の金属線を含む金属ワイヤを含み、該金属ワイヤは前記第1金属管の長軸方向チャンネル内部に適合するように形成された、請求項24に記載の可撓金属結合ユニット。
  27. 複数の織(撚)り合わされた金属ワイヤを含む組みひも状に織(撚)り合わされた金属ワイヤ構造を含み、該組みひも状に織(撚)り合わされた金属ワイヤ構造は前記第1金属管の長軸方向チャンネル内部に適合するように形成された、請求項24に記載の可撓金属結合ユニット。
  28. 前記第1金属管の長軸方向チャンネル内に配置された可撓芯材を含む、請求項24に記載の可撓金属結合ユニット。
  29. 前記可撓芯材は、カーボングラファイト、PEEK、PEEKEK、NITINOL、UHMWPEのうちの1以上からなる、請求項28に記載の可撓結合ユニット。
  30. 2つの剛性部に挟まれた可撓中間部を含み、該可撓中間部は、前記金属管の管状部の前記螺旋状の溝を有する前記一部を含む、請求項24に記載の可撓結合ユニット。
  31. 前記可撓結合ユニットは、あらかじめ湾曲した形態をした、請求項24に記載の可撓結合ユニット。
  32. 脊椎固定装置に使用される可撓結合ユニットであって、複数の金属線を有する1以上の金属ワイヤを含み、該線の材料、太さ及び数によって該可撓結合ユニットの可撓性の程度を決定する、可撓結合ユニット。
  33. 2つの剛性部に挟まれた可撓中間部を含み、該可撓中間部は前記金属ワイヤを含む、請求項32に記載の可撓結合ユニット。
  34. 前記可撓結合ユニットは、あらかじめ湾曲した形態をした、請求項32に記載の可撓結合ユニット。
  35. 組みひも状に織(撚)り合わされた金属の構造を含む、脊椎固定装置に使用される可撓結合ユニット。
  36. 前記可撓結合ユニットの可撓性を望ましい程度に提供するために、前記組みひも状の構造は、組みひも状に織(撚)り合わされた複数の金属ワイヤを含む、請求項35に記載の可撓結合ユニット。
  37. 2つの剛性部に挟まれた可撓中間部を含み、該可撓中間部は前記組みひも状に織(撚)り合わされた複数の金属ワイヤを含む、請求項36に記載の可撓結合ユニット。
  38. 前記可撓結合ユニットは、あらかじめ湾曲した形態をした、請求項35に記載の可撓結合ユニット。
  39. 脊椎固定装置に使用される可撓結合ユニットであって、該可撓結合ユニットに可撓性を提供するために、2つの端部に挟まれた1以上の金属スペーサと、該1以上の金属スペーサの長軸方向チャンネル内に配置された可撓金属材とを含む、可撓結合ユニット。
  40. 前記1以上の金属スペーサは、凸状の雄接合部と凹状の雌接合部とを含み、それらは互いに、それぞれに対応する凹状の雌接合部と凸状の雄接合部を持つ隣の金属スペーサ又は端部と構造的に連結するように形成された、請求項39に記載の可撓結合ユニット。
  41. 前記可撓金属材は、複数の金属線を含む金属ワイヤを含む、請求項39に記載の可撓結合ユニット。
  42. 前記可撓金属材は、複数の織(撚)り合わされた金属ワイヤを含む組みひも状に織(撚)り合わされた金属ワイヤ構造を含む、請求項39に記載の可撓結合ユニット。
  43. 脊椎固定装置に使用される椎弓根ねじであって、脊柱の椎弓根に挿入し、固定されるように形成されたねじ軸部と、該ねじ軸部の上端部に連結される連結アセンブリとを含み、該連結アセンブリは、前記可撓結合ユニットの端部を角度θで支える傾斜台座と、該可撓結合ユニットの該端部を該傾斜台座に対してしっかりと固定するよう形成された傾斜スペーサとを含む、椎弓根ねじ。
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