JP2007510542A - 炭化水素質原料ストリームを水素化する際に用いるのに適切な水素化触媒系 - Google Patents

炭化水素質原料ストリームを水素化する際に用いるのに適切な水素化触媒系 Download PDF

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Abstract

平均細孔直径10nm超を有する従来の水素化触媒から選択される少なくとも一種の第一の触媒およびバルク金属水素化触媒を含む少なくとも一種の第二の触媒を含む積層床触媒系が開示される。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭化水素質原料ストリームを水素化する際に用いるのに適切な水素化触媒系に関する。より詳しくは、本発明は、平均細孔直径10nm超を有する従来の水素化触媒から選択される少なくとも一種の第一の触媒およびバルク金属水素化触媒を含む少なくとも一種の第二の触媒を含む積層床触媒系に関する。
環境および規制主導から、留出燃料中の硫黄および芳香族の両者について、更により低いレベルが求められつつある。例えば、欧州連合で2005年に市販される留出燃料に対する硫黄限界値案は、50wppm以下である。また、留出燃料およびより重質の炭化水素生成物中に見出される全芳香族のより低いレベル、同様に多環芳香族のより低いレベルを求める限界値案が存在する。更に、CARB参照ディーゼルおよびスウェーデンのクラスIディーゼルに対する最大の許容可能全芳香族は、それぞれ、10および5容積%である。更に、CARB参照燃料は、多環芳香族(PNA)1.4容積%以下を認める。従って、より多くの検討が、現在、これらの規制案のために、水素化分野で行われつつある。
更にまた、環境に対する関心事の増大と共に、潤滑油基油自体に対する性能要求もまた増大している。例えば、グループII基油に対するアメリカ石油協会(API)の要求は、飽和分含有量少なくとも90%、硫黄含有量0.03重量%以下および粘度指数(VI)80〜120を含む。現在、潤滑油市場には、より高品質の基油(燃料経済性の増大、排出の低減等をもたらす)に対する需要を満たすために、グループI基油の替わりにグループII基油を用いる傾向が存在する。例えば、グループII基油に対するアメリカ石油協会(API)の要求は、飽和分含有量少なくとも90%、硫黄含有量0.03重量%以下および粘度指数(VI)80〜120を含む。
従って、環境および規制主導の増大と共に、硫黄および窒素除去並びに芳香族飽和の活性が向上された新規な別のプロセス、触媒および触媒系に対する探索は、絶えず継続する課題である。従って、燃料経済性の増大、排出の低減等に対する要求を満たす炭化水素質生成物を提供する必要性が存在する。
本発明は、炭化水素質原料材を水素化する際に用いるのに適切な積層床触媒系に関する。前記触媒系は、
a)平均細孔直径10nm超を有する従来の水素化触媒から選択される少なくとも一種の第一の触媒;および
b)バルク金属水素化触媒から選択される少なくとも一種の第二の触媒
を含む。
本明細書で用いられる用語「原料材」および「原料ストリーム」は、同義語であることに留意されたい。
本発明は、炭化水素質原料材を水素化する際に用いるのに適切な積層床触媒系に関する。前記触媒系は、平均細孔直径10nm超を有する従来の水素化触媒から選択される少なくとも一種の第一の触媒およびバルク金属水素化触媒から選択される少なくとも一種の第二の触媒を含む。前記積層床水素化触媒系は、炭化水素質原料材を水素化する際に用いるのに適切である。
上述されるように、本発明は、第一および第二の水素化触媒を含む積層床触媒系である。「積層床」とは、第一の触媒が、別の触媒床、反応器または反応域中に現れ、第二の水素化触媒が、別の触媒床、反応器または反応域中に、潤滑油原料材の流れに関して第一の触媒から下流に現れることを意味する。
第一の水素化触媒は、担時触媒である。本触媒系の第一の触媒として用いるのに適切な水素化触媒には、いかなる従来の水素化触媒も含まれる。本明細書で用いられる従来の水素化触媒は、少なくとも一種の第VIII族金属(好ましくはFe、CoおよびNi、より好ましくはCoおよび/またはNi、最も好ましくはNi)および少なくとも一種の第VI族金属(好ましくはMoおよびW、より好ましくはMo)を、高表面積担体物質(好ましくはアルミナ)上に担持してなるものをいうことを意味する。第VIII族金属は、典型的には2〜20重量%、好ましくは4〜12重量%の範囲の量で存在する。第VI族金属は、典型的には5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは20〜30重量%の範囲の量で存在する。全金属重量%は担体基準(on support)である。「担体基準」とは、%が担体の重量を基準とすることを意味する。例えば、担体が重量100gである場合には、第VIII族金属20重量%は、第VIII族金属20gが担体上にあることを意味する。
ただし、上記の基準に適合する従来の水素化触媒が、全て本発明で用いるのに適切であるわけではない。本発明者らは期せずして、第一の触媒の平均細孔直径は、本明細書で用いるのに適切である特定のサイズを有さなければならないことを見出した。従って、本発明を実施するに際しては、上記の、ただし水吸着多孔度法によって測定して平均細孔直径10nm超を有する従来の触媒は、本積層床触媒系の第一の触媒として用いられるに違いない。本積層床触媒系の第一の触媒(即ち、従来の水素化触媒)の平均細孔直径は、11nm超であることが好ましい。より好ましくは、12nm超である。
第二の水素化触媒は、バルク金属触媒である。バルク金属とは、触媒は担持されず、バルク触媒粒子は、少なくとも一種の第VIII族非貴金属および少なくとも一種の第VIB族金属を、バルク触媒粒子の全重量を基準として、金属酸化物として計算して30〜100重量%含み、バルク触媒粒子は、表面積少なくとも10m/gを有することを意味する。本明細書で用いられるバルク金属水素化触媒は、少なくとも一種の第VIII族非貴金属および少なくとも一種の第VIB族金属を、粒子の全重量を基準として、金属酸化物として計算して50〜100重量%、更により好ましくは70〜100重量%を含むことが更に好ましい。第VIB族および第VIII族非貴金属の量は、VIB TEM−EDXにより容易に決定できる。
一種の第VIII族非貴金属および二種の第VIB族金属を含むバルク触媒組成物が好ましい。この場合、バルク触媒粒子には焼結耐性があることが見出された。従って、バルク触媒粒子の活性表面積は、使用中保持される。第VIB族/第VIII族非貴金属のモル比は、一般には10:1〜1:10、好ましくは3:1〜1:3の範囲である。コア−シェル構造の粒子の場合においては、これらの比率は、勿論、シェルに含まれる金属に当てはまる。バルク触媒粒子に二種以上の第VIB族金属が含まれる場合には、異なる第VIB族金属の比率は、一般に臨界的ではない。同じことは、二種以上の第VIII族非貴金属が適用される場合にも当てはまる。第VIB族金属としてモリブデンおよびタングステンが存在する場合には、モリブデン:タングステン比は、好ましくは9:1〜1:9の範囲にある。好ましくは、第VIII族非貴金属は、ニッケルおよび/またはコバルトを含む。第VIB族金属がモリブデンとタングステンの組み合わせを含むことは、更に好ましい。好ましくは、ニッケル/モリブデン/タングステン、コバルト/モリブデン/タングステンおよびニッケル/コバルト/モリブデン/タングステンの組み合わせが用いられる。これらのタイプの沈殿物には、焼結耐性があると思われる。従って、沈殿物の活性表面積は、使用中保持される。金属は、好ましくは、対応する金属の酸化化合物として、または触媒組成物が硫化された場合には、対応する金属の硫化化合物として存在する。
また、本明細書で用いられるバルク金属水素化触媒は、表面積少なくとも50m/g、より好ましくは少なくとも100m/gを有することが好ましい。また、バルク金属水素化触媒の細孔サイズ分布は、従来の水素化触媒のものとほぼ同じであることが望ましい。より詳しくは、これらのバルク金属水素化触媒は、窒素吸着によって決定して、好ましくは細孔容積0.05〜5ml/g、より好ましくは0.1〜4ml/g、更に好ましくは0.1〜3ml/g、最も好ましくは0.1〜2ml/gを有する。好ましくは、1nmより小さな細孔は存在しない。更に、これらのバルク金属水素化触媒は、好ましくは少なくとも50nm、より好ましくは少なくとも100nm、かつ好ましくは5000μm以下、より好ましくは3000μm以下のメディアン直径を有する。更に好ましくは、メディアン粒子直径は0.1〜50μmの範囲、最も好ましくは0.5〜50μmの範囲にある。
本発明で用いられる積層床水素化触媒系を含む反応段は、一個以上の固定床反応器または反応域からなりうる。そのそれぞれは、同じか、または異なる触媒の一個以上の触媒床を含みうる。他のタイプの触媒床を用いてもよいが、固定床が好ましい。これらの他タイプの触媒床には、流動床、沸騰床、スラリー床および移動床が含まれる。いくらかのオレフィン飽和が起こりうるので、反応器間または反応域間、もしくは同じ反応器内における触媒床間の、段間冷却または加熱を用いうる。オレフィン飽和および脱硫反応は、一般に発熱性である。水素化中に生成される熱の一部を回収してもよい。この熱回収という選択肢が利用不可能である場合には、冷却設備(冷却水または空気など)によって、または水素クエンチストリームを用いることによって、従来の冷却を行ってもよい。この方式においては、最適反応温度をより容易に維持できる。
本発明の積層床触媒系は、第一の触媒5〜95容積%を含み、第二の触媒が残りを構成する。好ましくは、40〜60容積%、より好ましくは5〜50容積%である。従って、触媒系が第一の触媒50容積%を含む場合には、第二の触媒はまた、50容積%を構成する。
上記されるように、本触媒系は、炭化水素質原料ストリームの水素化で用いるのに適切である。炭化水素質原料ストリームとは、主に、原油から、タールサンドから、並びに石炭液化、シェール油および炭化水素合成から得られる、または誘導される炭化水素物質を意味する。従って、本発明による処理に適切な炭化水素質原料ストリームには、ナフサ沸点範囲〜重質の原料材から沸騰する原料ストリーム(軽油および残油など)およびフィッシャー−トロプシュプロセスから誘導されるものが含まれる。典型的には、沸点範囲は、40℃〜1000℃である。適切な原料ストリームの限定しない例には、減圧軽油;ナフサ、ディーゼル、灯油およびジェット燃料を含む留出油;重質軽油;ラフィネート;潤滑油等が含まれる。
本発明による処理に適切な炭化水素質沸点範囲の原料ストリームには、とりわけ、窒素および硫黄汚染物質が含まれる。典型的には、これらのストリームの窒素含有量は、窒素50〜1000wppm、好ましくは窒素75〜800wppm、より好ましくは窒素100〜700wppmである。窒素は、塩基性および非塩基性の両窒素種として現れる。塩基性窒素種の限定しない例には、キノリンおよび置換キノリンが含まれうるし、非塩基性窒素種の限定しない例には、カルバゾールおよび置換カルバゾールが含まれうる。炭化水素質沸点範囲の原料ストリームの硫黄含有量は、一般には50wppm〜7000wppm、より典型的には100wppm〜5000wppm、最も典型的には100〜3000wppmの範囲である。硫黄は通常、有機的に結合された硫黄として存在する。即ち、簡単な脂肪族、ナフテンおよび芳香族メルカプタン、硫化物、ジおよびポリ硫化物などの硫黄化合物として存在する。他の有機的に結合された硫黄化合物には、ヘテロ環硫黄化合物の種(チオフェン、テトラヒドロチオフェン、ベンゾチオフェン並びにそれらの高級同族体および類似体など)が含まれる。本明細書で用いるのに適切な炭化水素質原料ストリームはまた、芳香族を含む。これは、典型的には、炭化水素質沸点範囲の原料ストリームを基準として、0.05重量%〜2.5重量%の範囲の量で存在する。
本発明による処理に適切な好ましい原料材は、潤滑油範囲で沸騰するワックス含有原料である。これは、典型的には、ASTM D86またはASTM 2887によって測定して、10%留出点650°F(343℃)超および終点800°F(426℃)超を有する。これらの原料材は、鉱物素材、合成素材または二つの混合物から誘導されうる。適切な潤滑油原料材の限定しない例には、溶剤精製プロセスから誘導される油(ラフィネートなど)、部分溶剤脱ロウ油、脱歴油、留出油、減圧軽油、コーカーガスオイル、スラックワックス、フート油など、脱ロウ油、自動変速機流体の原料材およびフィッシャー−トロプシュワックスなどの素材から誘導されるものが含まれる。自動変速機流体(「ATF」)の原料材は、初留点200℃〜275℃および10%留出点300℃超を有する潤滑油原料材である。ATF原料材は、典型的には、75〜110Nの原料材である。
これらの原料材はまた、高い含有量の窒素および硫黄汚染物質を有していてもよい。本プロセスでは、原料を基準として窒素0.2重量%までおよび硫黄3.0重量%までを含む原料を処理できる。高いワックス含有量を有する原料は、典型的には、200以上までの高い粘度指数を有する。硫黄および窒素含有量は、それぞれ、標準ASTM方法D5453およびD4629によって測定されうる。
上記されるように、本発明は、水素化プロセスで適切である。本明細書で用いられる用語「水素化」とは、水素含有処理ガスが、主に、硫黄および窒素などのヘテロ原子除去および芳香族飽和に活性である適切な触媒の存在下で用いられるプロセスをいうことに留意されたい。本発明が水素化プロセスで用いられる場合には、炭化水素質原料ストリームは、効果的な水素化条件下で運転される反応段において、積層床触媒系と接触される。効果的な水素化条件とは、硫黄汚染物質の少なくとも一部を炭化水素質原料ストリームから除去する際に効果的な条件を意味する。効果的な水素化条件には、一般に、温度150〜400℃、水素分圧1480〜20786kPa(200〜3000psig)、空間速度0.1〜10液空間速度(LHSV)および水素/原料比89〜1780m/m(500〜10000scf/B)が含まれる。
炭化水素質原料と積層床水素化触媒系との接触により、少なくともガス状生成物および水素化された炭化水素質原料材を含む水素化流出物が製造される。水素化流出物をストリッピングして、ガス状生成物の少なくとも一部を、水素化流出物から除去する。水素化流出物をストリッピングするのに用いられる手段は、使用可能な既知のあらゆるストリッピング方法、プロセス、手段から選択できる。適切なストリッピング方法、手段およびプロセスの限定しない例には、フラッシュドラム、分留装置、ノックアウトドラム、スチームストリッピング等が含まれる。
上記の記載は、本発明の好ましい実施形態に関する。当業者は、等しく効果的な他の実施形態を、本発明の精神を実施するために考案しうると解する。
次の実施例は、本発明の向上された効果を例証する。これはしかし、いかなる形においても本発明を限定することを意味するものではない。
実施例1
概略を表1に示す特性を有する中間減圧軽油を、等温パイロットプラントで、三種の触媒系により水素分圧1200psigで処理した。触媒系および運転条件を表2に示す。触媒Bは、第VI族金属4.5重量%、第VIII族金属23重量%をアルミナ担体上に担持して有し、平均細孔サイズ14.0nmを有する従来の水素化触媒である。バルク金属水素化触媒は、Akzo−Nobelによって商品名Nebulaで市販される商業バルク金属水素化触媒である。
実施例においては、全ての触媒系は、50日間通油された。活性化エネルギー31,000カロリー/gモルの一次動力学モデルを用いて、触媒間の容積活性を比較した。
Figure 2007510542
Figure 2007510542
各触媒系に対する窒素除去相対容積活性(「RVA」)を、簡単な一次動力学モデルによって計算した。表2に示されるように、50/50容積%積層床触媒系(大きな平均細孔サイズの触媒Bをバルク金属触媒の上流に有する)は、単一の触媒系がそれ自体で示すもののいずれよりも高い窒素除去活性を示した。
実施例2
上記実施例1で用いたと同じ等温パイロットプラント装置の二つの並行する反応器列において、触媒BおよびNebulaの異なる積層床の水素化能力を、異なる原料ストリームを、積層床により水素化することによって解析した。用いた原料ストリームは、FCC装置からの中間サイクル油(「MCO」)であり、MCOと直留原料材とのブレンドを、二つの並行する反応器列内で試験した。原料特性を下記表3に記載する。
この実施例において、一つの反応器列は完全に、平均細孔直径7.5nmを有する従来のアルミナ担持NiMo水素化触媒(触媒C)からなった。他の反応器列は、触媒C 75容積%およびこれに続く触媒A(平均細孔直径5.5nmのバルク多元金属硫化物触媒)25容積%を有する積層床系を含んだ。
両列における別々の反応器を、効率的に熱交換するため流動サンドバスに浸漬した。従って、触媒Cの最初の75容積%の温度は、列1にあるか、列2にあるかに係わらず同じ温度にあった。同様に、列1における触媒Cの終りの25容積%は、列2における触媒Aの終りの25容積%と同じ温度にあった。従って、実施例2においては、二つの反応器列の何れも、二つの別々の反応器槽に分離され、その反応器の触媒充填量の75容積%を含む最初の75容積%の温度は、独立に、終りの触媒25容積%とは別に制御できた。
二つの列に対する運転条件は、H 1350psig、液空間速度(「LHSV」)1.4容積/時/容積および水素5500〜6300SCF/Bであった。両列に対する温度方式を、次の表4に記載する。
Figure 2007510542
Figure 2007510542
触媒Aと比較した積層床の触媒C/触媒Aにつき、相対HDN容積活性を図面に示す。50%、67%および100%のFCC MCO原料に対し、触媒Aを25容積%だけ有する積層床系は、275%という安定した有利な活性を示すことに注目されたい。
図面に示すように、100%重質FCC MCOを原料として用いると、それを含む積層床系に対する有利な活性は、275%から225%に減少し始め、その後、20日間に亘って150%未満弱まで減少したことに注目されたい。
実施例3
この実施例においては、触媒B 75容積%およびNebula 25容積%を含む積層床触媒系(何れも上記される)を用いて、下記表5に記載の、軽質サイクルキャット油原料(「原料A」)およびより重質の中間サイクルキャット油原料(「原料B」)を水素化した。上記実施例2に記載したと同じ二つの反応器列パイロットプラント装置で、実施例2を行った。二つの列に対する運転条件は、H 1200psig、液空間速度2容積/時/容積および水素5000SCF/Bであった。
反応器流出物を、窒素を用いて、オーブン中100℃でストリッピングして、実質的に全てのガス状炭化水素生成物を除去した。次いで、液体反応器流出物の窒素含有量を、ASTM 4629によって分析した。両列に対する温度方式を、この実施例の結果に加えて、下記表5に記載する。
Figure 2007510542
表5に見られるように、平均細孔直径14nmの従来の触媒を、反応器の最初の75容積%で用いると、触媒系に対する窒素除去相対容量活性(「RVA」)は、より重質の原料を用いた際にも不変のままである。実施例3の結果を、実施例2で得られたものと比較すると、細孔容積7.5nmの触媒がバルク金属触媒に先行すると、触媒系のRVAは低下したことが分かる。しかし、実施例3においては、より重質の原料は、触媒系のRVAに悪影響を示さなかった。
(種々の触媒および触媒系の相対容量活性):(各触媒および触媒系に通油した日数)のプロットである。

Claims (12)

  1. a)平均細孔直径10nm超を有する従来の水素化触媒から選択される少なくとも一種の第一の触媒;および
    b)バルク金属水素化触媒から選択される少なくとも一種の第二の触媒
    を含むことを特徴とする積層床触媒系。
  2. 前記第一の水素化触媒は、少なくとも一種の第VIII族金属2〜20重量%および少なくとも一種の第VI族金属5〜50重量%を、平均細孔直径10nm超を有する高表面積担体物質上に担持して含む担持水素化触媒から選択されることを特徴とする請求項1に記載の積層床触媒系。
  3. 前記第VIII族金属は、Co、Niおよびそれらの混合物から選択され、前記第VI族金属は、Mo、Wおよびそれらの混合物から選択され、前記高表面積担体物質は、シリカ、アルミナおよびそれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の積層床触媒系。
  4. 前記第二の触媒は、バルク金属水素化触媒であって、少なくとも一種の第VIII族非貴金属および少なくとも一種の第VIB族金属を、金属酸化物として計算して、前記バルク触媒粒子の全重量を基準として30〜100重量%含み、
    前記バルク触媒粒子は、表面積少なくとも10m/gを有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層床触媒系。
  5. 前記バルク金属水素化触媒は、一種の第VIII族非貴金属および二種の第VIB族金属を含み、第VIB族/第VIII族非貴金属のモル比は、10:1〜1:10の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層床触媒系。
  6. 前記少なくとも一種の第VIII族非貴金属および少なくとも一種の第VIB族金属は、対応する金属の酸化化合物として、または触媒組成物が硫化されている場合には、対応する金属の硫化化合物として存在することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層床触媒系。
  7. 前記バルク金属水素化触媒は、表面積少なくとも50m/g、細孔容積0.05〜5ml/g、メディアン直径少なくとも50nmを有することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の積層床触媒系。
  8. 前記第一の水素化触媒5〜95容積%を含み、前記第二の水素化触媒は残りを構成することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層床触媒系。
  9. 前記第一の水素化触媒は、平均細孔直径11nm超を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の積層床触媒系。
  10. 前記第一の水素化触媒は、平均細孔直径12nm超を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の積層床触媒系。
  11. 前記第一の触媒40〜60容積%を含み、前記第二の水素化触媒は残りを構成することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の積層床触媒系。
  12. 前記第一の触媒5〜50容積%を含み、前記第二の水素化触媒は残りを構成することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の積層床触媒系。
JP2006539575A 2003-11-10 2004-10-29 炭化水素質原料ストリームを水素化する際に用いるのに適切な水素化触媒系 Pending JP2007510542A (ja)

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