JP2007500558A - 液状活性製剤の制御型放出のための透過抵抗性浸透エンジンおよび投薬剤形物 - Google Patents
液状活性製剤の制御型放出のための透過抵抗性浸透エンジンおよび投薬剤形物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007500558A JP2007500558A JP2006522127A JP2006522127A JP2007500558A JP 2007500558 A JP2007500558 A JP 2007500558A JP 2006522127 A JP2006522127 A JP 2006522127A JP 2006522127 A JP2006522127 A JP 2006522127A JP 2007500558 A JP2007500558 A JP 2007500558A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- osmotic
- permeation resistant
- dosage form
- permeation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- RTMQIRDUBCMDSV-UHFFFAOYSA-N CCCC(C)C(F)(F)F Chemical compound CCCC(C)C(F)(F)F RTMQIRDUBCMDSV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/0002—Galenical forms characterised by the drug release technique; Application systems commanded by energy
- A61K9/0004—Osmotic delivery systems; Sustained release driven by osmosis, thermal energy or gas
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/48—Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
Abstract
本発明は液状活性製剤の制御型放出を提供する浸透エンジンおよび投薬剤形物に関する。より詳細には、本発明は浸透的に駆動される投薬剤形物における浸透エンジンの機能性を保存し、そしてボイド容量の形成を減らす浸透エンジン、投薬剤形物および方法を対象とし、液状活性製剤の制御型放出を提供する。
Description
発明の分野:本発明は、液状活性製剤(liquid active agent formulation)の制御型放出を提供する浸透エンジン(osmotic engine)および投薬剤形物に関する。より詳細には、本発明は浸透的に駆動される投薬剤形物における浸透エンジンの機能性を保存し、そしてボイド容量の形成を減らす浸透エンジン、投薬剤形物および方法を対象とし、液状活性製剤の制御型放出を提供する。
技術の現状:液状活性製剤の制御放出を提供する浸透性投薬剤形物(osmotic dosaga form)は、当該技術分野では既知である。例えば特許文献1(’547特許)、特許文献2(’502特許)、特許文献3(’578特許)、特許文献4(’285公報)、および特許文献5(’742公報)は、液状活性製投薬剤形物の制御型放出を提供するために形成された制御型放出投薬剤形物を教示する。これらの参考文献に教示される投薬剤形物には、リザーバーとして役立つカプセル、カプセル内に含まれる液状活性製剤、カプセル内に配置された膨張可能な浸透性組成物を使用して形成された浸透エンジン、カプセル上に形成された速度制御膜、および出口開口部を含む。’285特許で教示されるように、カプセル内に配置された膨張可能な浸透性組成物は、液体の通過に対して実質的に不透過性のバリア層により液状活性製剤から離すことができる。操作では、使用環境からの水がカプセル壁を通って膨張可能な浸透性組成物に引き込まれる。水が膨張可能な浸透性組成物に引き込まれると、浸透エンジンはカプセル内で膨張し、そして液状活性製剤を出口開口部を通して使用環境に放出する。
’547特許、’502特許、’578特許、’285公報および’742公報に教示されている投薬剤形物は、経時的に液状活性製投薬剤形物の制御型放出を達成するために有用であるが、そのような投薬剤形物に含まれる浸透エンジンの機能性は低下し得る。これが起こる場合、浸透エンジンの低下は、目的とする速度から有意に変動する放出速度により、液状活性製剤の不完全なポンプ作用により、あるいは浸透エンジン内で増加した残存薬剤含量の検出を介して明示される。さらに投薬剤形物が’547特許、’502特許、’578特許、’285公報または’742公報の教示に従い設計されている場合、放出可能な液状活性製剤の量は、経時的に測定できるほどに減少し得る。特にボイド容量(void volume)が液状活性製剤を含有するリザーバー内に形成され得る。そのようなボイド容量は投薬剤形物から送達することができる液状活性製剤の量に減少を表すだけでなく、ボイド容量が形成されれば液状活性製剤の放出に影響を与えるか、またはそれを改変する恐れもあり、目的とする値から離れて変動する活性剤の放出速度を引き起こす。
’547特許、’502特許、’578特許、’285公報および’742公報の教示に従い製造された投薬剤形物において表される浸透エンジンの低下およびボイド容量の形成は、浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物への液状活性製剤の移動から生じ得ることも分かった。たとえそのような投薬剤形物が膨張可能な浸透性組成物と液状活性製剤との間に配置されたバリア層を含んでも、投薬剤形物に含まれる液状活性製剤がバリア層の回り、および膨張可能な浸透性組成物の中に運ばれ得ることが分かった。また経時的に液状活性製剤はバリア層自体にも移動し、これが投薬剤形物内のボイド容量の形成にさらに貢献し、そして浸透エンジン内に含まれる残存薬剤の量を増加させ得ることも観察された。液状活性製剤が浸透エンジンの膨張可能な浸透性組成物に経時的に移動する場合、浸透エンジンの機能性は低下し得る。例えば液状活性製剤が疎水性である場合、それが
浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物に吸収されるならば、疎水性製剤は浸透エンジンの完全な水和を妨げ、そしてエンジン活動の未熟な停止を引き起こし得る。さらに液状活性製剤が膨張可能な浸透性組成物に移動すると、投薬剤形物のリザーバー内に存在する液状活性剤の量は減少し、リザーバー内にボイド容量の形成を、そして送達に利用できる製剤の量に減少をもたらす。
浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物に吸収されるならば、疎水性製剤は浸透エンジンの完全な水和を妨げ、そしてエンジン活動の未熟な停止を引き起こし得る。さらに液状活性製剤が膨張可能な浸透性組成物に移動すると、投薬剤形物のリザーバー内に存在する液状活性剤の量は減少し、リザーバー内にボイド容量の形成を、そして送達に利用できる製剤の量に減少をもたらす。
したがって当該技術分野において、液状活性製剤の制御型送達のための投薬剤形物の生産に有用であるだけでなく、投薬剤形物に含まれる液状活性製剤による、より良い耐透過性も設計される浸透エンジンを提供することは進歩である。そのような浸透エンジンは経時的に制御された放出の液状活性投薬剤形物の製造を促進し、放出速度性能に増加した安定性を、そしてボイド容量の形成から生じる送達または投与問題の発生に減少を現す。当業者にはこれらの特性を現す投薬剤形物が投薬剤形物の開発および商業化をさらに促進し、特に投与前に投薬剤形物の長期貯蔵が想定される場合に液状活性製剤から活性剤の制御型送達を提供することは明白であろう。
米国特許第6,174,547号明細書
米国特許第5,830,502号明細書
米国特許第5,614,578号明細書
国際公開第95/34285号パンフレット
国際公開第01/41742号パンフレット
発明の要約
1つの観点では、本発明は活性製剤の制御型送達を提供する投薬剤形物に使用するのに適する浸透エンジンを含む。特に本発明は、液状活性製剤による透過に抵抗性である浸透エンジンを提供する。1つの態様では、本発明の透過抵抗性浸透エンジン(permeation resistant osmotic engine)は、膨張可能な浸透性組成物の少なくとも一部上に提供された透過抵抗性被膜を含む膨張可能な浸透性組成物を含む。別の態様では、本発明の透過抵抗性浸透エンジンは、透過抵抗性被膜により内包されている膨張可能な浸透性組成物を含む。場合により本発明による透過抵抗性浸透エンジンはバリア層を含むことができる。本発明による透過抵抗性エンジンがバリア層および透過抵抗性被膜の両方を含む場合、バリア層は透過抵抗性被膜内または透過抵抗性被膜の外側に提供され得る。本発明の浸透エンジンの透過抵抗性は、液状活性製剤の制御型放出を提供するだけでなく、改善された長期放出速度の機能性も現し、しかも経時的に製剤内に形成されるボイド容量に関して減少する傾向も現す投薬剤形物の組み立て(fabrication)を容易にする。
1つの観点では、本発明は活性製剤の制御型送達を提供する投薬剤形物に使用するのに適する浸透エンジンを含む。特に本発明は、液状活性製剤による透過に抵抗性である浸透エンジンを提供する。1つの態様では、本発明の透過抵抗性浸透エンジン(permeation resistant osmotic engine)は、膨張可能な浸透性組成物の少なくとも一部上に提供された透過抵抗性被膜を含む膨張可能な浸透性組成物を含む。別の態様では、本発明の透過抵抗性浸透エンジンは、透過抵抗性被膜により内包されている膨張可能な浸透性組成物を含む。場合により本発明による透過抵抗性浸透エンジンはバリア層を含むことができる。本発明による透過抵抗性エンジンがバリア層および透過抵抗性被膜の両方を含む場合、バリア層は透過抵抗性被膜内または透過抵抗性被膜の外側に提供され得る。本発明の浸透エンジンの透過抵抗性は、液状活性製剤の制御型放出を提供するだけでなく、改善された長期放出速度の機能性も現し、しかも経時的に製剤内に形成されるボイド容量に関して減少する傾向も現す投薬剤形物の組み立て(fabrication)を容易にする。
本発明による透過抵抗性浸透エンジンが透過抵抗性被膜を含む場合、被膜の形状および配合は、例えば透過抵抗性浸透エンジンと接触することになり得る液状活性製剤の性質に依存して変化することができる。1つの態様では、透過抵抗性被膜は水性またはそうではない親水性の液状活性製剤による透過を減じる、または防ぐために配合された疎水性被膜である。別の態様では、透過抵抗性被膜は疎水性の液状活性製剤による透過を減じる、または防ぐために配合された親水性被膜である。しかし本発明による透過抵抗性浸透エンジンに含まれる透過抵抗性被膜は、エンジンにより提供される放出速度性能に悪い影響を及ぼさない。故に本発明の透過抵抗性浸透エンジンが透過抵抗性被膜を含む場合、被膜は操作環境から透過抵抗性浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物への水の通過を可能とするように配合または形成される。
別の観点では、本発明は透過抵抗性浸透エンジンの製造法を含む。1つの態様では、透過抵抗性エンジンを製造するための本発明による方法は、膨張可能な浸透性組成物を提供し、そして該膨張可能な浸透性組成物を透過抵抗性被膜で被膜することを含み、透過抵抗
性被膜は膨張可能な浸透性組成物の外側の少なくとも一部を覆う。別の態様では、透過抵抗性エンジンを製造するための本発明による方法は、膨張可能な浸透性組成物を透過抵抗性被膜中に実質的に内包することを含む。透過抵抗性エンジンを製造するための本発明による方法のさらに別の態様では、この方法は膨張可能な浸透性組成物およびバリア層を提供し、そして透過抵抗性被膜をバリア層の外側上、および該膨張可能な浸透性組成物の外側面の少なくとも一部上に提供することを含む。そのような態様では、該膨張可能な浸透性組成物およびバリア層は、二層の錠剤化組成物として提供される。さらに別の態様では、透過抵抗性エンジンを組み立てるための本発明の方法は、膨張可能な浸透性組成物を提供し、該組成物を、膨張可能な浸透性組成物の外側面の少なくとも一部を覆う透過抵抗性被膜で被膜し、続いてバリア層を透過抵抗性被膜の外側面上に配置することを含む。バリア層が透過抵抗性被膜の外側面上に提供される場合、バリア層は抵抗性被膜に接着させるか、またはそれと単に接触させて配置することができる。
性被膜は膨張可能な浸透性組成物の外側の少なくとも一部を覆う。別の態様では、透過抵抗性エンジンを製造するための本発明による方法は、膨張可能な浸透性組成物を透過抵抗性被膜中に実質的に内包することを含む。透過抵抗性エンジンを製造するための本発明による方法のさらに別の態様では、この方法は膨張可能な浸透性組成物およびバリア層を提供し、そして透過抵抗性被膜をバリア層の外側上、および該膨張可能な浸透性組成物の外側面の少なくとも一部上に提供することを含む。そのような態様では、該膨張可能な浸透性組成物およびバリア層は、二層の錠剤化組成物として提供される。さらに別の態様では、透過抵抗性エンジンを組み立てるための本発明の方法は、膨張可能な浸透性組成物を提供し、該組成物を、膨張可能な浸透性組成物の外側面の少なくとも一部を覆う透過抵抗性被膜で被膜し、続いてバリア層を透過抵抗性被膜の外側面上に配置することを含む。バリア層が透過抵抗性被膜の外側面上に提供される場合、バリア層は抵抗性被膜に接着させるか、またはそれと単に接触させて配置することができる。
別の観点では、本発明は液状活性製剤の制御型送達を提供する浸透性投薬剤形物を含む。本発明の投薬剤形物は、本発明による透過抵抗性浸透エンジン、リザーバーおよびリザーバー内に含まれる液状活性製剤を含む。本発明の投薬剤形物は液状活性製剤の制御型放出を提供するために形成され、そして本発明による投薬剤形物の設計は液状活性製剤が浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物に移動することを減ずるか、または妨ぐように働く。特に本発明による投薬剤形物に含まれる透過抵抗性浸透エンジンは、液状活性製剤が透過抵抗性浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物に移動することを低減するか、または全く妨ぐために役立つ。したがって本発明による投薬剤形物の設計は、投薬剤形物の放出速度の機能性を経時的により良く保存するために働き、投薬剤形物のリザーバー内でボイド容量形成の発生を減少させる。
1つの態様では、本発明の投薬剤形物はリザーバー、リザーバー内の液状活性製剤、膨張可能な浸透性組成物および透過抵抗性被膜を含む透過抵抗性浸透エンジン、速度制御膜、および液状活性製剤を通して送達することができる出口開口部を含む。速度制御膜は、投薬剤形物を操作環境に投与すると、水が制御された速度で速度制御膜を通って膨張可能な浸透性組成物を通過するように形成され、そして配合される。水の透過抵抗性浸透エンジンの膨張可能な浸透性組成物への制御された流入は、膨張可能な浸透性組成物の膨張を引き起こし、液状活性製剤が出口開口部を通り制御されて放出されることをもたらす。
さらに別の観点では、本発明は液状活性製剤の制御された放出を提供する投薬剤形物を組み立てるための方法を含む。各々の態様において、制御型放出投薬剤形物を組み立てるための本発明の方法には、透過抵抗性エンジン、リザーバーおよび液状活性製剤を提供し、液状活性製剤をリザーバーに装填し、そして透過抵抗性エンジンが作動すると、液状活性製剤がリザーバーから放出されるように、透過抵抗性エンジン、リザーバーおよび液状活性製剤を操作可能に連結することを含む。本発明による透過抵抗性浸透エンジンの任意の態様は、制御型放出投薬剤形物を組み立てる方法に使用することができる。また液状活性製剤の制御型放出を提供する投薬剤形物を組み立てるための本発明の方法は、投薬剤形物の操作環境への投与で透過抵抗性エンジンの制御された膨張を提供するように配合され、そして形成される速度制御膜を提供し、そして投薬剤形物が作動すると液状活性製剤をリザーバー内から放出できる出口開口部を提供することを含む。
発明の詳細な記述
本発明は透過抵抗性浸透エンジンを含む。本発明による透過抵抗性浸透エンジンは、膨張可能な浸透性組成物を含む。用語「透過抵抗性浸透エンジン」および「透過抵抗性エンジン」は本明細書では互換可能に使用し、そして膨張可能な浸透性組成物を含む浸透エンジンを示し、そして投薬剤形物に包含される場合、浸透エンジンは投薬剤形物の投与前に5重量%未満の液状活性製剤の取り込みを現すように形成または配合される。好ましくは本発明の透過抵抗性浸透エンジンは、投薬剤形物に含まれる場合、浸透エンジンが投与前
に3重量%以下の液状活性製剤の取り込みを現すように配合または形成され、投薬剤形物の投与前に1重量%以下の液状活性製剤の取り込みを現す透過抵抗性エンジンが特に好ましい。本発明による透過抵抗性浸透エンジンは、投薬剤形物から浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物中に送達される液状活性製剤の移動に付随する潜在的な性能に関する問題を減じるか、または防ぐ。
発明の詳細な記述
本発明は透過抵抗性浸透エンジンを含む。本発明による透過抵抗性浸透エンジンは、膨張可能な浸透性組成物を含む。用語「透過抵抗性浸透エンジン」および「透過抵抗性エンジン」は本明細書では互換可能に使用し、そして膨張可能な浸透性組成物を含む浸透エンジンを示し、そして投薬剤形物に包含される場合、浸透エンジンは投薬剤形物の投与前に5重量%未満の液状活性製剤の取り込みを現すように形成または配合される。好ましくは本発明の透過抵抗性浸透エンジンは、投薬剤形物に含まれる場合、浸透エンジンが投与前
に3重量%以下の液状活性製剤の取り込みを現すように配合または形成され、投薬剤形物の投与前に1重量%以下の液状活性製剤の取り込みを現す透過抵抗性エンジンが特に好ましい。本発明による透過抵抗性浸透エンジンは、投薬剤形物から浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物中に送達される液状活性製剤の移動に付随する潜在的な性能に関する問題を減じるか、または防ぐ。
本発明による投薬剤形物の透過抵抗性エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物は、投薬剤形物に含まれるリザーバーと操作可能に連結することができ、投薬剤形物の意図する応用に許容され、所望する期間にわたり使用環境から水を引き出すために十分な浸透圧を現し、そして水が組成物に取り込まれた時に膨張して、リザーバー内から液状活性製剤の放出を引き起こすに十分な力を発揮する組成物を生じる任意の材料および手段を使用して配合および形成することができる。本発明による透過抵抗性エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物は、既知の材料および方法を使用して製造することができ、そしてそれ自体が透過抵抗性であるか、または透過抵抗性とすることができる膨張可能な浸透性組成物を提供するために配合することができる。現在、本発明による透過抵抗性エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物は、水または水性の生物学的流体との相互作用で膨潤または膨張することができる親水性ポリマーを含む錠剤化組成物として好ましくは形成される。
本発明による透過抵抗性エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物は、膨張可能な浸透性組成物により発揮される浸透圧を増すためのオスマジェント(osmagent)、膨張可能な浸透性組成物に安定性および均一性を提供するための沈殿防止剤、錠剤化潤滑剤または非毒性の着色剤または色素をさらに含むことができる。本発明の透過抵抗性浸透エンジンに使用するために適する膨張可能な浸透性組成物を形成するために使用できる材料および方法は、例えば米国特許第6,174,547号および同第6,245,357号明細書、および国際公開第95/34285号パンフレット、US−2002−0071863A1、US−2003−0232078A1およびUS−2003−0918619A1に教示されており、その各内容は引用により全部、本明細書に編入する。
本発明による浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物が錠剤化された親水性のポリマー組成物から形成される場合、膨張可能な浸透性組成物は膨張可能な浸透性組成物を液状活性化製剤による透過に対して抵抗性とするために、典型的にはさらなる加工が必要である。例えば膨張可能な浸透性組成物には膨張可能な浸透性組成物の少なくとも一部の領域上に透過抵抗性被膜を提供することができ、ここで被膜は所定の液状活性製剤による透過に対して抵抗性となるように配合される。したがって図1に具体的に説明するように、本発明による透過抵抗性浸透エンジン10の1つの態様は、透過抵抗性被膜14により覆われた膨張可能な浸透性組成物12を含む。
本発明の透過抵抗性浸透エンジン10に含まれる透過抵抗性被膜14を形成するために使用する材料は、膨張可能な浸透性組成物が透過抵抗性でなければならない液状活性製剤の性質に依存して変動する。特に膨張可能な浸透性組成物12を、疎水性の液状活性製剤による透過に対して抵抗性とするために、膨張可能な浸透性組成物上に提供される透過抵抗性被膜14は、典型的には疎水性の液状活性製剤に対して実質的に不透過性である親水性被膜である。あるいは膨張可能な浸透性組成物12を、親水性の液状活性製剤による透過に対して抵抗性とするために、膨張可能な浸透性組成物上に提供される透過抵抗性被膜14は、典型的には親水性の液状活性製剤に対して実質的に不透過性である疎水性被膜である。本明細書で使用する「実質的に不透過性」とは、本明細書で定義するように膨張可能な浸透性組成物を透過抵抗性とするために、液状活性製剤に対して十分不透過性である被膜組成物を指す。しかし各々の場合で、本発明による透過抵抗性浸透エンジン10に含まれる透過抵抗性被膜14は、透過抵抗性エンジン10が投薬剤形物に包含された時、透
過抵抗性浸透エンジン10に含まれる膨張可能な浸透性組成物12が必要に応じて機能できように配合され、そして形成される。
過抵抗性浸透エンジン10に含まれる膨張可能な浸透性組成物12が必要に応じて機能できように配合され、そして形成される。
透過抵抗性被膜14は様々な天然由来または合成物質を使用して配合することができる。疎水性の液状活性製剤に実質的に不透過性である透過抵抗性被膜14の配合に使用することができる物質の例には、限定するわけではないがアルブミン動物性膠(albumin animal glue)、カゼイン、シェラック、ミツロウのような天然由来の動物性材料、油、樹脂、ロウ、ゴム、アラビアガム、トラガカント、コロホニー、バルサム、カルナバロウ、亜麻仁油および植物由来のタンパク質、澱粉およびデキストランのような天然由来の植物性材料、珪酸塩、マグネシア、リン酸塩、リサージおよび硫黄含有物質のような無機および鉱物材料、合成エラストマー、合成ゴム、ブチル、ポリイソブチレン、ポリブタジエンブレンド、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ポリウレタン、シリコーン、ポリスルフィドおよびポリオレフィンのような合成的に誘導化した材料、アセテート、アセテート−ブチレート、カプレート、ニトレート、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのような熱可塑性材料およびセルロース誘導体、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコールおよびポリビニルクロライドのようなビニルポリマー、ポリエステル、ポリスチレンおよびポリアミドのようなポリエステル材料、メタクリレートおよびアクリレートポリマー、シアノアクリレートのようなポリアクリレート材料、ポリヒドロキシエーテルおよびポリフェノール性エーテルのようなポリエーテル材料、ポリスルホン材料、ウレアおよびメラミンホルムアルデヒドのような熱硬化性アミノプラスチック、エポキシポリアミド、エポキシビチューメン、エポキシポリスルフィドおよびエポキシナイロンのようなエポキシ材料、フェノールおよびレゾルシノールホルムアルデヒド、フェノール性−ニトリル、フェノール性−ネオプレンおよびフェノール性エポキシのようなフェノール性樹脂、ポリイミド、ポリベンズイミダゾールおよびポリフェニレンのようなポリ芳香族材料、およびフェノールフルフラールのようなフラン材料を含む。現在、ヒドロキシポリメチルセルロース(HPMC)およびヒドロキシエチルセルロース(HEC)のような親水性ポリマー材料が、疎水性の液状活性製剤に実質的に不透過性の透過抵抗性被膜14を形成するために好ましく使用される。親水性の液状活性製剤に実質的に不透過性の透過抵抗性被膜14を提供するために使用することができる材料の例には、限定するわけではないがラテックス材料がある。例えばSurelease(商標)ラテックス材料(これはカラルコン社(Colorcon,Inc.)から入手可能)、Kollicoat(商標)SRラテックス材料(これはBASFから入手可能)、Eudragit(商標)SR、および他のポリメチルアクリレートラテックス材料を使用して、親水性の液状活性製剤に実質的に不透過性の透過抵抗性被膜14を提供することができる。
所望により、透過抵抗性被膜14は所望する被膜特性を提供する材料のブレンドを使用して配合することができる。例えば所望する被膜特性を有する透過抵抗性被膜14を達成するために、フィルム形成材料のブレンドを使用して被膜材料を配合することが必要かもしれない。加えて、本発明による透過抵抗性被膜14は、フィルム形成材料またはフィルム形成材料のブレンドにより提供される被膜特性を改善する可塑剤のような物質を加えてもよい。特に、本発明による透過抵抗性エンジンに含まれる透過抵抗性被膜14を形成するためにHPMCが使用される場合、PEG8000のような可塑剤を使用してHPMC被膜を配合することが現在好適である。重要なことには、透過抵抗性被膜14は、透過抵抗性エンジン14が機能し、そして膨張可能な浸透性組成物12が膨張する時、透過抵抗性被膜14の抵張力が膨張可能な浸透性組成物12により発揮される力を克服できるように配合されることが好ましい。
図1から分かるように、膨張可能な浸透性組成物12上に提供される透過抵抗性被膜14が、親水性ポリマーまたは水溶性成分を含む被膜のように水の通過に対して透過性である場合、透過抵抗性被膜14は膨張可能な浸透性組成物12を完全に包むことができる。膨張可能な浸透性組成物12を包む透過抵抗性被膜14は、活性製剤の所望する放出速度を提供するために、透過抵抗性エンジン10が必要に応じて膨張できる速度で、水が膨張可能な浸透性組成物12に入ることを可能とするに十分な水透過性を現すために配合される。さらに所望により、膨張可能な浸透性組成物12を包む透過抵抗性被膜14の厚さおよび水透過性は、本発明により透過抵抗性エンジン10を包含する投薬剤形物の放出特性にわたりさらに制御の基準(measure)を提供するために調整することができる。例えば膨張可能な浸透性組成物12を包み、そして水に対して透過性の透過抵抗性被膜14を有する透過抵抗性エンジン10を包含する投薬剤形物からの液状活性剤の送達を遅らせるために、透過抵抗性被膜14の厚さは、所望する遅れが達成されるまで増すことができる。
しかし図2に示すように、本発明に従い透過抵抗性エンジン10に含まれる透過抵抗性被膜14は、膨張可能な浸透性組成物12を完全に包む必要はない。実際、本発明に従い透過抵抗性エンジン10に含まれる透過抵抗性被膜14が水に不透過性であるか、または水に対して十分に透過性ではなく、所望により透過抵抗性エンジン10を機能できるようにする場合、透過抵抗性被膜14は透過抵抗性被膜14が膨張可能な浸透性組成物12を包まないように形成される。その様式では、透過抵抗性エンジン10を所望するように機能させることができる速度で、水が膨張可能な浸透性組成物12により取り込まれ得る。
幾つかの場合では、本発明による透過抵抗性エンジン10の透過抵抗性は、透過抵抗性エンジン10にさらなるバリア層を含む必要を排除することができる。そのような場合、本発明の透過抵抗性エンジン10は、エンジンの機能性を保存するように働くだけでなく、投薬剤形物に含まれる液状活性製剤の量を通常はバリア層により占められる容量により増加させることができるので、エンジンを組み込む投薬剤形物の薬剤装填を上昇させるためにも働く。
これにもかかわらず、本発明による透過抵抗性エンジン10は、図3から図8にかけて示すようなバリア層16も含むことができる。透過抵抗性エンジン10が制御型放出投薬剤形物と連結する場合、バリア層16の使用は、特に投薬剤形物が操作環境に投与された後、そして透過抵抗性エンジン10が投薬剤形物中で機能する時に、投薬剤形物に含まれる活性剤と透過抵抗性エンジン10に含まれる膨張可能な浸透性組成物との混合を減らし、または防ぐことができる。したがってバリア層16は必要ではないかもしれないが、本発明による透過抵抗性エンジン10にバリア層16を使用することは、透過抵抗性エンジン10が機能を止めた後、または投薬剤形物に含まれるリザーバー内部を充填した後に、投薬剤形物内に残る残存活性剤の量をさらに減らすように働くことができる。バリア層16は、膨張可能な浸透性組成物12が投薬剤形物から送達されるべき活性製剤を移動させる駆動力の均一性を上げるためにも役立つ。
本発明による透過抵抗性浸透エンジン10に含まれるバリア層16は、液状組成物に実質的に不透過性である組成物に配合される。透過抵抗性エンジン10に有用なバリア層16を形成するために適する材料には、限定するわけではないがポリマー性組成物、高密度ポリエチレン、ロウ、ゴム、スチレンブタジエン、リン酸カルシウム、ポリシリコーン、ナイロン、Teflon(商標)、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ハロゲン化ポリマー、微結晶のブレンド、高アセチルセルロース、または高分子量流体不透過性ポリマーを含む。
本発明による透過抵抗性エンジン10がバリア層16および透過抵抗性被膜14を含む場合、バリア層16を図3および図4に示すように透過抵抗性被膜14内に提供することができ、あるいは図5および図6に示すように透過抵抗性被膜14の外側面上に提供する
ことができる。膨張可能な浸透性組成物12と直接接触し、そして透過抵抗性被膜14内に配置されたバリア層16を用いて本発明による透過抵抗性エンジン10を組み立てることにより、膨張可能な浸透性組成物12およびバリア層16を錠剤化された二層組成物として形成することができ、これは次いで透過抵抗性被膜14により被膜され得る。膨張可能な浸透性組成物12およびバリア層16を含む二層錠剤を作成するために適する材料および方法は、例えば国際公開第95/34285号パンフレット、US−2003−0232078A1およびUS−2003−0198619A1に教示され、各々の内容は全部、引用により本明細書に編入する。
ことができる。膨張可能な浸透性組成物12と直接接触し、そして透過抵抗性被膜14内に配置されたバリア層16を用いて本発明による透過抵抗性エンジン10を組み立てることにより、膨張可能な浸透性組成物12およびバリア層16を錠剤化された二層組成物として形成することができ、これは次いで透過抵抗性被膜14により被膜され得る。膨張可能な浸透性組成物12およびバリア層16を含む二層錠剤を作成するために適する材料および方法は、例えば国際公開第95/34285号パンフレット、US−2003−0232078A1およびUS−2003−0198619A1に教示され、各々の内容は全部、引用により本明細書に編入する。
透過抵抗性被膜14に含まれる透過抵抗性エンジン10の外側面上に含まれるバリア層16は、任意の適当な方法を使用して透過抵抗性被膜14の外側面上に配置することができる。例えばバリア層16は、適切な錠剤化技術によるように所望する通りに形成し、次いで任意の適切な接着材料または技術を使用して透過抵抗性被膜14の外側面上に接着することができる。あるいは透過抵抗性被膜14の外側に配置されたバリア外側16は、エンジンが投薬剤形物内に配置されるまで透過抵抗性エンジン10に接着するか、またはその一部を形成する必要はなく、エンジンが配置された時点で投薬剤形物は、透過抵抗性エンジン10がバリア層を透過抵抗性被膜14と接触して含み、そして製剤と透過抵抗性エンジン10に含まれる膨張可能な浸透性組成物との間に配置されるように集成され得る。
本発明による透過抵抗性エンジン10に含まれる透過抵抗性被膜14は、透過抵抗性エンジン10に含まれる膨張可能な浸透性組成物12上に所望の形状および厚さの透過抵抗性被膜を提供する任意の方法を使用して作成することができる。例えば透過抵抗性被膜14は、当該技術分野で知られている噴霧被膜または浸漬被膜技術を使用して膨張可能な浸透性組成物12上に提供することができる。あるいは透過抵抗性被膜14は、膨張可能な浸透性組成物を例えば形状記憶ポリマー材料内に被膜し、そしてポリマー材料が収縮して透過抵抗性被膜14にぴったりと合い、そしてそれを形成するように加工することを含む収縮包装法を使用して、膨張可能な浸透性組成物上に提供することができる。
また本発明は液状活性製剤の制御型放出を提供する投薬剤形物を含む。本発明による投薬剤形物は、リザーバー、リザーバー内に含まれる液状活性製剤、本発明の透過抵抗性エンジン、および出口開口部を含む。透過抵抗性エンジンは、エンジンが作動すると、透過抵抗性エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物がリザーバー中で膨張し、そしてリザーバー内の液状活性製剤を出口開口部を通して放出するように、投薬剤形物内に配置される。また本発明の投薬剤形物は、投薬剤形物の操作環境への投与で、透過抵抗性エンジン中に含まれる膨張可能な浸透性組成物により水が制御された速度で取り込まれ、透過抵抗性エンジンの制御された膨張を生じるように形成される。透過抵抗性エンジンの制御された膨張は、次いで投薬剤形物から液状活性製剤の制御された追放(expulsion)または放出をもたらす。
図1から図8は、本発明の投薬剤形物の様々な態様を具体的に説明する。図1から図8で具体的に説明する投薬剤形物20の各態様には、膨張可能な浸透性組成物12を透過抵抗性被膜14で被膜することにより液状活性製剤26による透過に対して抵抗性にされた透過抵抗性エンジン10を含む。図1から図7を通して分かるように、本発明の投薬剤形物20は好ましくは、透過抵抗性浸透エンジン10がリザーバー22内に一部のみ配置されるように形成される。この図で具体的に説明する態様では、投薬剤形物10は速度制御膜24も含み、これは操作では水が透過抵抗性エンジン10に含まれる膨張可能な浸透性組成物12に入る速度を制御するように働く。したがって図1から図8を通して具体的に説明する態様に含まれる速度制御膜24は、リザーバー22への透過抵抗性エンジン10の制御された膨張を促進し、これは制御された速度で出口開口部28を通る液状活性製剤26の追放を生じる。
本発明の投薬剤形物20に含まれるリザーバー22は、所望する量の液状活性製剤26を含むように形成され、そして所望により本発明の制御型放出投薬剤形物20の1もしくは複数の成分を収容するように形成することができる。例えばリザーバー22は、透過抵抗性エンジン10を収容するサイズおよび形状である開口40を含む第1末端32を用いて形成することができる。さらに本発明の投薬剤形物10のリザーバー22は一般に長円形に形成することができるが、本発明の投薬剤形物20はそのように限定されず、そして所望により特定の投薬剤形物または活性剤送達の応用に適するサイズおよび形状のリザーバー22を含むように製造することができる。
図8に示すように、リザーバーは透過抵抗性浸透エンジン10を完全に囲むカプセルとして形成することができるが、本発明の投薬剤形物20は透過抵抗性浸透エンジン10を完全に包まないリザーバー22を含むことが現在好適である。リザーバー22が透過抵抗性浸透エンジン10を完全に包まないように投薬剤形物20を設計することは投薬剤形物を単純化し、そして投薬剤形物の長期構造的安定性を改善するために働く。透過抵抗性浸透エンジンに有用な膨張可能な浸透性組成物の高レベルの浸透活性は、投与前に透過抵抗性浸透エンジンを包むカプセルまたはリザーバー形成材料を、カプセルまたはリザーバー形成材料がもろくなり、そして割れる程度まで、またはそうではなく構造的に欠陥を生じる(compromised)程度まで脱水することができる。図1から図7で具体的に説明するこの投薬剤形物の設計は、リザーバー形成材料と透過抵抗性エンジン10に含まれる膨張可能な浸透性組成物12との間の相互作用を最小にすることができるか、あるいは投薬剤形物が投与された後、作動始めるまで全く回避させる。この様式では、図1から図7で具体的に説明する設計が本発明による投薬剤形物20の設計を簡略化するだけでなく、経時的に投薬剤形物20の構造的安定性を改善するために役立つと考えられる。
また透過抵抗性浸透エンジン10を完全に包まないリザーバー22を含むように本発明による投薬剤形物20を設計することは、所望により水不透過性リザーバー材料の使用も容易にする。本発明による透過抵抗性浸透エンジン10の正しい機能は、操作環境からの水の流入に依存し、そしてリザーバー22が水不透過性材料で形成され、そしてリザーバー22が透過抵抗性エンジン10を完全に包むように形成されれば、透過抵抗性エンジン10は所望するような液状活性製剤の制御型放出を提供するために機能することはできない。
本発明の経口投薬剤形物10に含まれるリザーバー22は、種々の材料から形成することができる。所望する液状活性製剤と適合性があり、所望する形状およびサイズのリザーバーに形成することができ、経口投薬剤形物に使用するために適し、そして想定される貯蔵条件およびに作業応力(operational sterss)に耐えることができる任意の材料を使用して、本発明の投薬剤形物20に含まれるリザーバー22を提供することができる。投薬剤形物20に含まれる液状活性製剤26および投薬剤形物20の所望する性能特性に依存して、リザーバーは水透過性または水不透過性材料で形成することができる。本発明による投薬剤形物に有用なリザーバー22は、任意の適当な方法により組み立てることができる。適切な浸漬被膜および射出成形技術のような材料および方法の例は、例えば米国特許第6,183,466号、同第6,174,547号、同第6,153,678号、同第5,830,502号および同第5,614,578号明細書、国際公開第95/34285号パンフレット、US−2002−0071863A1、US2004 0058000A1、US−2003−0232078A1およびUS−2003−0198619A1に記載されており、その各内容は引用により全部、本明細書に編入する。
本発明の投薬剤形物20に含まれるリザーバー22を形成するために使用できる水透過
性材料には、経口で送達可能な液体充填カプセルを組み立てるために典型的に使用される材料を含む。例えば本発明の投薬剤形物20に含まれる水透過性リザーバー22は、経口で投与可能なカプセルを形成するために通常使用される親水性ゼラチン材料のような親水性のポリマー材料または親水性のゼラチン材料を使用して形成することができる。セルロース材料を含む親水性ポリマー材料は、本発明の投薬剤形物20に有用なリザーバー22を形成するために使用することができる好適な水透過性材料を提供する。投薬剤形物の組み立てに典型的に使用されるゼラチン材料に関して、水溶性ポリマー材料は水分損失に対して影響を受けにくく、しかも水分含量の変化に対して感受性が低い。その結果、親水性ポリマー材料を使用して形成されたリザーバー22は、典型的には液状活性製剤26および本発明の投薬剤形物20に含まれる透過抵抗性エンジン10に対する暴露で、その構造的完全性をより良く保持することができる。さらに親水性ポリマー材料は一般に水分損失に対して影響を受けにくいので、親水性ポリマー材料を使用して製造したリザーバー22は、リザーバー22自体を形成する材料内から液状活性製剤26へ引き出され得る水を少なくすることができる。
性材料には、経口で送達可能な液体充填カプセルを組み立てるために典型的に使用される材料を含む。例えば本発明の投薬剤形物20に含まれる水透過性リザーバー22は、経口で投与可能なカプセルを形成するために通常使用される親水性ゼラチン材料のような親水性のポリマー材料または親水性のゼラチン材料を使用して形成することができる。セルロース材料を含む親水性ポリマー材料は、本発明の投薬剤形物20に有用なリザーバー22を形成するために使用することができる好適な水透過性材料を提供する。投薬剤形物の組み立てに典型的に使用されるゼラチン材料に関して、水溶性ポリマー材料は水分損失に対して影響を受けにくく、しかも水分含量の変化に対して感受性が低い。その結果、親水性ポリマー材料を使用して形成されたリザーバー22は、典型的には液状活性製剤26および本発明の投薬剤形物20に含まれる透過抵抗性エンジン10に対する暴露で、その構造的完全性をより良く保持することができる。さらに親水性ポリマー材料は一般に水分損失に対して影響を受けにくいので、親水性ポリマー材料を使用して製造したリザーバー22は、リザーバー22自体を形成する材料内から液状活性製剤26へ引き出され得る水を少なくすることができる。
本発明の投薬剤形物20のリザーバー22が水透過性材料を使用して形成される場合、水透過性材料は親水性ポリマー材料から形成されることが現在好ましい。液状製剤の送達用のカプセルを作成するために典型的に使用されるゼラチン材料のようなゼラチン材料の構造的安定性は、水和の変化に対して感受性である。特に多くのゼラチン材料は水分含量が約8%を下回るともろくなり、そして割れる可能性があることが分かった。しかし多くのゼラチン材料の水分含量は約13%を越えれば、材料はリザーバーに1もしくは複数の所望する被膜またはサブコートを提供するために必要な加工工程のようなさらなる加工工程には柔軟すぎ、かつ接着性となり得る。水分含量に対するそのような感受性は、液状活性製剤26および透過抵抗性浸透エンジン10に含まれる膨張可能な浸透性組成物12が比較的高い浸透活性を現すことができ、これは材料がもろくなり、割れ、または材料を構造的に不適切にするほど水のゼラチン材料の外への移動を引き起こし得るので、問題が多い。したがって本発明の投薬剤形物20のリザーバー22を提供するためにゼラチン材料を使用することができるが、そのような材料は現在好ましくなく、特に投薬剤形物に含まれる液状活性製剤26が比較的高い浸透活性を現し、そして投薬剤形物に長期の使用期限が望まれる場合は好ましくない。
多層リザーバー22に含まれる水透過性材料として使用することができる親水性ポリマー材料には、限定するわけではないがヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)のような多糖材料、ポリ(ビニルアルコール−コ−エチレングリコール)および他の水溶性ポリマーを含む。本発明の投薬剤形物20のリザーバー22に含まれる水透過性材料は1つのポリマー材料を使用して製造することができるが、水透過性材料は1より多くのポリマーの混合物を使用して形成することもできる。現在、液状活性製剤の経口送達用のHPMCカプセルは市販されており、そしてHPMCで形成されたカプセル本体は、適切な性能特性を現すリザーバー22を提供するために使用できることが分かっているので、本発明の投薬剤形物20のリザーバー22に含まれる水透過性材料は、HPMC材料を使用して形成されることが好ましい。
リザーバー22が水に不透過性である材料で形成される場合、リザーバー22は1つの材料または材料の組み合わせを使用して作成することができる。本発明による投薬剤形物20に使用するために適し、そして本発明に従い水に不透過性であるリザーバー22を作成するために使用する材料は、水の通過に対して完全に不透過性である必要はない。本明細書で使用するように、用語「不透過性」とは約10−4(mil・cm/atm・hr)未満の水の流入(water flux)を現す材料で形成されたリザーバーを指す。本発明の投薬剤形物に含まれるリザーバー22が水不透過性材料を使用して形成される場
合、材料の水不透過性はリザーバーを通って外部環境からの、そして液状活性製剤への水の移動を減少させるか、または防止するために役立つ。
合、材料の水不透過性はリザーバーを通って外部環境からの、そして液状活性製剤への水の移動を減少させるか、または防止するために役立つ。
1つの態様では、本発明による投薬剤形物20に使用するために適する水不透過性リザーバー22は、水の通過に対して不透過性である材料の単層を使用して形成される。そのようなリザーバー22を形成するために適当な材料には、限定するわけではないが水不透過性ポリマー材料を含む。リザーバー22を形成するために水不透過性ポリマー材料の単層を使用する場合、ポリマーは好ましくは合成樹脂または合成樹脂の組み合わせである。リザーバー22を形成するために使用することができる水不透過性合成樹脂の例には、例えば線状重縮合樹脂、縮合重合樹脂、付加重合樹脂、無水フタル酸樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびそれらのコポリマーのようなポリビニル樹脂、メタアクリル酸エステルおよびアクリル酸エステルのポリマー樹脂、ポリカプロラクトンおよびポリカプロラクトンとジラクチド、ジクリコライド、バレロラクトンもしくはデカラクトンとのコポリマーを含む。種々の不透過性ポリマー材料および不透過性ポリマー材料の種々の組み合わせをリザーバー12を提供するために選択して、所望する透過性、適合性および安定性を提供することができる。水不透過性リザーバーは、例えば米国特許第6,183,466号、同第6,153,678号、同第5,830,502号および同第5,614,578号明細書、および米国特許公報第US−2004−0058000A1明細書のような、例えば当該技術分野で公知の被膜または成形技術を使用して形成することができる。
別の態様では、本発明による投薬剤形物20に含まれる不透過性リザーバー22は異なる材料の2以上の層を含むことができる。例えば図7で具体的に説明するように、本発明の投薬剤形物20のリザーバー22は、水不透過性サブコート52でコートされた水透過性材料50を含むことができる。水透過性材料50は、すでに本明細書に記載した親水性ポリマーおよびゼラチン材料のような親水性、またはそうではなく水の通過に対して透過性である物質から形成され得る。本発明による投薬剤形物20に含まれる不透過性リザーバー22に含まれる水透過性材料50は、水透過性および水不透過性材料の組み合わせから形成してもよい。そのようなリザーバー22に含まれる水透過性材料は、親水性ポリマーまたはゼラチン材料で形成された水透過性リザーバー22の形成に有用であると本明細書に記載した技術によるような、公知の方法により配合および形成することができる。本発明による投薬剤形物20のリザーバー22に含まれる水不透過性サブコート16は、上にコートすることができる適切な水不透過性材料を使用して形成するか、または水透過性材料50上に提供してもよい。しかしカラルコン社から販売されているSurelease(商標)ラテックス材料、BASFから販売されているKollicoat(商標)SRラテックス材料、Eudragit(商標)SR、および他のポリメチルアクリレートラテックス材料が、水不透過性サブコート16を形成するために現在好適である。水不透過性サブコート52は、本発明による投薬剤形物の水不透過性リザーバー22に含まれる水透過性材料50上に、適切な被膜または重層技術を使用して提供することができる。水不透過性サブコート52を提供するために適する被膜法は、例えば米国特許公報第US−2004−0058000A1号明細書に記載されている。
本発明の投薬剤形物20に含まれる速度制御膜24は、水または水性流体が制御された速度で透過抵抗性浸透エンジンに入り、これにより透過抵抗性エンジン10の制御された膨張を促進できるようにする。本発明による投薬剤形物20に含まれる速度制御膜24は、意図する操作環境で非毒性であり、そしてその物理的および化学的完全性を投薬剤形物20の操作中に維持する。速度制御膜24の厚さおよび化学的組成を調整することにより、投薬剤形物が投与された後、透過抵抗性エンジン10に含まれる膨張可能な浸透性組成物12が膨張する速度を制御することができる。したがって本発明の経口投薬剤形物10に含まれる速度制御膜24は、本発明による投薬剤形物20により達成される放出速度または放出速度プロファイルを制御するために役立つ。
本発明の経口投薬剤形物10に使用するための速度制御膜24は、水に透過性である任意の材料を使用して形成することができ、活性剤に対して実質的に不透過性であり、製薬学的許容され、そして本発明の投薬剤形物の他の成分と適合性がある。一般に速度制御膜は半透過性ポリマー、半透過性ホモポリマー、半透過性コポリマーおよび半透過性ターポリマーを含む材料を使用して半透過性膜として形成される。半透過性ポリマーは米国特許第4,077,407号明細書(これは引用により本明細書に編入する)により例示されるように当該技術分野で公知であり、そしてそれらはニューヨークのインターサイエンス出版社(Interscience Publishers,Inc.)により発行されたポリマー化学および技術の辞典(Encyclopedia of Polymer Science and Technology)、第3巻、第325〜354頁、1964年に記載される手順で作成することができる。本発明の投薬剤形物10に含まれる速度制御膜24は、速度制御膜24に柔軟性および伸びの特性(elongation property)を与えるための可塑剤、あるいは流体の透過性または速度制御膜24を通る流量の調節を補助するために流動強化剤または流動減少剤のような流動調節剤を含むことができる。
本発明の投薬剤形物20に含まれる速度制御膜24は、本発明の投薬剤形物20に含まれるリザーバー22または透過抵抗性エンジン10の少なくとも一部上に提供される。図8で具体的に説明するように、投薬剤形物が透過抵抗性エンジンを包むリザーバー22を含む場合、速度制御膜24は、投薬剤形物20の投与で透過抵抗性エンジン10の制御された水和を生じる様式でリザーバーの少なくとも一部上に提供される。本発明の投薬剤形物20が、透過抵抗性エンジン10がリザーバー22に部分的に挿入されるだけであり、そしてリザーバー22により完全に封入されないように形成される場合、投薬剤形物に含まれる速度制御膜24は、リザーバー22内には封入されない透過抵抗性エンジン10の少なくとも一部上に提供される。しかし図1から図7に示すように、本発明の投薬剤形物10に含まれる速度制御膜24は、リザーバー22および透過抵抗性エンジン10の露出部分の両方にも提供することができる。本発明による投薬剤形物20が水に透過性のリザーバー22を含む場合、投薬剤形物24に含まれる制御膜24は、リザーバー22および透過抵抗性浸透エンジン10の任意の露出部分の両方に延長することが好ましい。
本発明による投薬剤形物20で使用するために適する速度制御膜24を提供する方法は、当該技術分野では知られており、そして適切な浸漬被膜または噴霧被膜法のような任意の適切な被膜技術を含む。本発明の経口投薬剤形物20に使用するために適する速度制御膜を作成するために適する材料および方法を記載しているさらなる参考文献には、例えば米国特許第6,174,547号および同第6,245,357号明細書、および国際公開第95/34285号パンフレット、US−2002−0071863A1、US−2003−0232078A1およびUS−2003−0198619A1明細書があり、これらの内容は引用により全部、本明細書に編入する。
本発明の投薬剤形物20には、任意の所望する液状活性製剤26を提供することができる。本明細書で使用する「活性剤」という表現は、意図する個体に利益を提供するために送達され得る任意の薬剤、治療用化合物または組成物を包含する。「液状活性製剤」という表現は、本明細書では活性剤を含み、そして本発明の投薬剤形物20から使用環境に流動することができる製剤を指すために使用する。本発明の投薬剤形物に使用するために適する液状活性製剤26は、水で割らない(neat)液状活性剤または溶液、懸濁液、スラリー、乳液、自己乳化組成物、リポソーム組成物、または活性剤が存在する他の流動性製剤であることができる。液状活性製剤26は、所望する操作環境の温度(意図する動物またはヒト個体の体温のような)よりも低い温度で固体または非流動性であることができるが、そのような製剤は投薬剤形物が操作環境に導入された後には少なくとも流動性とな
るべきである。結合剤、酸化防止剤、製薬学的に許容され得る担体、透過強化剤等も液状活性製剤26中の活性剤に付随することができ、そして液状活性製剤26は表面活性剤または表面活性剤の混合物を含むことができる。引用により全部、本明細書に編入する米国特許第6,174,547号および同第6,245,357号明細書、および国際公開第95/34285号パンフレット、US−2002−0071863A1、US−2003−0232078A1およびUS−2003−0198619A1明細書は、本発明の投薬剤形物で使用するために適する液状活性製剤を形成するために使用することができる例示的な薬剤、担体および他の成分を詳細に記載する。
るべきである。結合剤、酸化防止剤、製薬学的に許容され得る担体、透過強化剤等も液状活性製剤26中の活性剤に付随することができ、そして液状活性製剤26は表面活性剤または表面活性剤の混合物を含むことができる。引用により全部、本明細書に編入する米国特許第6,174,547号および同第6,245,357号明細書、および国際公開第95/34285号パンフレット、US−2002−0071863A1、US−2003−0232078A1およびUS−2003−0198619A1明細書は、本発明の投薬剤形物で使用するために適する液状活性製剤を形成するために使用することができる例示的な薬剤、担体および他の成分を詳細に記載する。
本発明の投薬剤形物20に含まれる出口開口部28は、液状活性製剤26の放出を可能にするために適する種々の異なる構造の1つにより具現化され得る。例えば図面に示すように、本発明による投薬剤形物20に含まれる出口開口部28は、速度制御膜24を通って形成される開口30を単含むことができ、あるいは出口開口部は速度制御膜24を通って形成される開口30、および多材料層で形成されたリザーバー22を含む投薬剤形物10の水不透過性サブコート16を含むことができる。開口30で形成された出口開口部28は、適切な機械的もしくはレーザードリル技術によるような適切な手段により形成することができる。
図1から図8で具体的に説明する開口30は投薬剤形物20に含まれるリザーバー22を完全に通らないが、開口30は投薬剤形物が意図する操作環境に置かれるか、またはその中で作動し始めると出口開口部の形成を可能とする。特に本発明の投薬剤形物20が単一の水不透過性材料で形成されるリザーバー22を含む場合、速度制御膜24中に形成される開口30は破断点を作り、ここでリザーバー22を形成する材料は、投薬剤形物10に含まれる膨張可能な浸透性組成物18が機能し始め、そしてリザーバー22内に圧が形成されるので欠陥を生じる。あるいは本発明の投薬剤形物10が水透過性材料を含み、そして開口30がそのような材料を操作環境に露出する場合、操作環境に存在する水はリザーバー20の露出部分を弱め、または溶解するように働くことができ、透過抵抗性エンジン10が膨張し、そして液状活性製剤26に対して作用する時にリザーバー22に含まれる液状活性製剤26を放出させる。
これにもかかわらず、本発明の投薬剤形物は、開口30により形成される出口開口部28に限定されない。所望により、出口開口部は速度制御膜およびリザーバーを完全に通る開口を含むことができる。ここでも機械的またはレーザードリル技術を使用して、そのような出口開口部を作成することができる。しかし本発明の投薬剤形物に提供される出口開口部がリザーバーを通して形成される場合、出口開口部を密閉するクロージャーが必要である。そのようなクロージャーを提供するための幾つかの手段の1つを使用することができる。例えばクロージャーは、出口開口部を覆い、そして投薬剤形物の外面の一部上に配列される材料の層を含むことができ、あるいはクロージャーは出口開口部内に形成または配置される栓、コルク、または不透過性プラグのようなストッパー、あるいはゼラチンプラグもしくは圧縮グルコースプラグのような侵食性要素を含むことができる。具体的な形態にかかわらず、クロージャーは少なくとも投薬剤形物が投与された後まで、液状活性製剤の通過に対して不透過性の材料を含んでなる。これまでに挙げていない適当なクロージャー材料には、高密度ポリオレフィン、アルミニウム処理したポリエチレン、ゴム、シリコン、ナイロン、合成フッ素Teflon(商標)、塩化炭化水素ポリオレフィンおよび塩化ビニルポリマーがある。
本発明の投薬剤形物に含まれる出口開口部は、1より多くの単純な開口を含んでもよく、所望により出口開口部は例えば孔質要素、孔質の上張り(overlay)、孔質挿入物、中空ファイバー、毛細管、微孔質挿入物、または微孔質の上張りを含むことができる。さらに出口開口部を提供する特定の構造にかかわらず、本発明の制御型放出投薬剤形物は、操作中に活性製剤を送達するための2以上の出口開口部をもつように製造することができる。制御型放出投薬剤形物に使用するために適する出口開口部の説明は、例えば引用によりすでに本明細書に編入した特許明細書および特許公報、ならびに米国特許第3,845,770号、同第3,916,899号および同第4,200,098号明細書に開示されており、それらの内容は引用により全部、本明細書に編入する。
開口30で形成された出口開口部28は、本発明の投薬剤形物20に提供され得る種々の異なる出口開口部のただ1つであるが、具体的に説明する態様で示すように形成される出口開口部28は、投薬剤形物20が投与される前にリザーバー22の完全な貫通を必要としないので望ましい。そのような設計は投薬剤形物10が投与される前に投薬剤形物20から液状活性製剤26が漏出し得る恐れを減少するように働く。さらに図1から図8に示す出口開口部28に含まれる開口30は、公知の機械的またはレーザードリル技術を使用して単純に形成される。
本発明の投薬剤形物の正確な形状にかかわらず、本発明の投薬剤形物の設計は、液状活性製剤の制御型放出を提供するだけでなく、経時的に投薬剤形物に含まれる浸透エンジンの放出速度の機能性もより良く保存し、そして投与前に投薬剤形物のリザーバー内で起こるボイド容量の形成の見込みも減少する。そのような性能は本発明の投薬剤形物の設計に起因し、そして特に本発明による投薬剤形物に含まれる透過抵抗性エンジンに起因する。本発明による投薬剤形物は、本発明による透過抵抗性エンジンの任意の態様を包含するように設計することができ、そして各々の態様において、本発明の投薬剤形物は投薬剤形物に含まれる液状活性製剤が、透過抵抗性エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物と直接接触するようになる可能性を減ずるか、または排除するために形成される。
また本発明は液状活性製剤の制御型放出を提供する投薬剤形物の加工方法も含む。各態様において、制御型放出投薬剤形物を組み立てるための本発明の方法は、透過抵抗性エンジン、リザーバーおよび液状活性製剤を提供し、液状活性製剤をリザーバーに装填し、そして透過抵抗性エンジンが作動すると、液状活性製剤がリザーバーから放出されるように、透過抵抗性エンジン、リザーバーおよび液状活性製剤を操作可能に連結することを含む。本発明による透過抵抗性浸透エンジンの任意の態様を、制御型放出投薬剤形物の加工方法に使用することができる。
1つの態様では、本発明の投薬剤形物を組み立てる方法には、リザーバー、液状活性製剤、および透過抵抗性被膜でコートされた膨張可能な浸透性組成物を含む本発明による透過抵抗性エンジンを提供することを含む。リザーバーには液状活性製剤が装填され、そして透過抵抗性エンジンは、挿入深度の制御または挿入面の制御を提供する挿入物(inserter)のような任意の適切な手段を使用してリザーバー内に一部挿入することができる。液状活性製剤がリザーバーに装填された後、透過抵抗性エンジンがリザーバー内に配置される場合、挿入面の制御を備えた挿入物を使用して透過抵抗性エンジンをリザーバーに挿入することが現在好ましいが、液状活性製剤が中に装填される前に、透過抵抗性エンジンがリザーバー内に配置される場合は、挿入深度の制御を備えた挿入物が好適である。
本発明の他の態様では、投薬剤形物はリザーバー、液状活性製剤、および膨張可能な浸透性組成物およびバリア層で形成された二層組成物を含む本発明による透過抵抗性エンジンを提供することにより組み立てられる。そのような二層組成物は、二層錠剤化組成物として提供され得る。そのような透過抵抗性エンジンが本発明による方法で提供される場合、本発明の方法は、透過抵抗性エンジンに含まれるバリア層が、完成された投薬剤形物の中で液状活性製剤と膨張可能な浸透性組成物との間に配置されるように、透過抵抗性エンジンを方向付ける工程を含む。ここでも透過抵抗性エンジンは好ましくはリザーバーに部分的に挿入されるだけであり、そして透過抵抗性エンジンのリザーバーへの挿入は、挿入深度の制御または挿入面の制御を提供する挿入物のような適切な手段を使用して行うことができる。
本発明による投薬剤形物を組み立てる方法で提供するリザーバーは、本明細書にすでに提供した説明に従い水不透過性リザーバーまたは水透過性リザーバーであることができる。しかし本発明による方法が水不透過性サブコートでコートされた水透過性材料により形成される水不透過性リザーバーを提供することを含む場合、透過抵抗性エンジンは好ましくは水不透過性サブコートの形成後にリザーバー内に配置される。そのようにすると、典型的にはリザーバーに含まれる水透過性材料上への水不透過性サブコートの形成が容易になる。
また本発明の方法は、速度制御膜を形成することも含む。速度制御膜は、すでに記載した方法および材料を使用して形成することができ、そして本発明の方法では、速度制御膜は透過抵抗性エンジンおよびリザーバーが操作可能に連結された後に形成される。したがって1つの態様では、本発明による投薬剤形物の加工方法は、リザーバーを提供し、透過態様エンジンを提供し、透過抵抗性エンジンをリザーバー内に少なくとも部分的に挿入し、そして操作環境への投与で透過抵抗性エンジンが制御された速度で膨張するように、リザーバーの少なくとも一部上、または透過抵抗性エンジンの少なくとも一部上に速度制御膜を形成することを含む。本発明の方法により提供されるリザーバーが透過抵抗性浸透エンジンを完全に包む場合、速度制御膜を提供する工程は、リザーバーの少なくとも一部上に速度制御膜を提供することを含む。しかし本発明の方法が、透過抵抗性リザーバーの一部が露出したままとなるように、透過抵抗性エンジンを包まないリザーバーを提供し、そしてリザーバー内に透過抵抗性を挿入する場合、速度制御膜を提供する工程は、透過抵抗性エンジンの少なくとも露出した部分上に速度制御膜を提供することを含む。もちろん、投薬剤形物を組み立てるために本発明の方法に従い速度制御膜を提供することには、リザーバーの外面を実質的に覆うか、または透過抵抗性の露出部分ならびにリザーバーの外面の実質的に全部の両方を覆う速度制御膜を提供することも含むことができる。
また投薬剤形物を形成するための本発明による方法は、出口開口部を提供することも含む。出口開口部を提供する工程には開口を作成すること、または操作環境において透過抵抗性エンジンが機能する時、投薬剤形物に含まれるリザーバーから液状活性製剤の追放を促進する任意の他の適切なデバイスもしくは構造を提供することを含むことができる。形成される出口開口部の型に依存して、出口開口部を提供することはリザーバーに液状活性製剤を装填する前または後に行うことができる。例えば出口開口部がリザーバー、および開口を密閉するプラグもしくはカバーリングを通して形成される開口を含む場合、出口開口部は好ましくは出口開口部が形成された後に形成される。しかし出口開口部がリザーバーを完全に貫通しない開口を含む場合、出口開口部は好ましくはリザーバーに液状活性製剤が装填された後に形成される。
各態様において、制御型放出投薬剤形物を組み立てるための本発明による方法は、液状活性製剤の制御型放出を提供し、そして放出速度の機能性において改善された長期安定性を現し、しかも経時的にボイド容量を形成する傾向を減らす投薬剤形物の組み立てを容易にする。特に本発明による透過抵抗性エンジンを提供することは、制御型放出の液状活性製剤の組み立てを可能とし、ここで液状活性製剤の透過抵抗性浸透エンジンに含まれる膨張可能な浸透性組成物への移動は減少するか、または全く排除される。したがって投薬剤形物を組み立てるための本発明の方法は、投薬剤形物が本発明による透過抵抗性エンジンの使用を要しない方法により組み立てられる場合に、起こり得る潜在的な放出速度の不一致およびボイド容量の形成により受ける影響が比較的少ない制御型放出の液体活性製剤の組み立てを容易にする。
以下に提供する実施例は具体的説明を意図し、そして特許請求する本発明をどのようにも制限するものではない。
実施例1
本発明に従い例示的な透過抵抗性浸透エンジンを製造した。例示的な透過抵抗性浸透エンジンは、二層錠剤として一緒に形成される膨張可能な浸透性組成物およびバリア層を含んだ。膨張可能な浸透性組成物は、標準的なNaCMC組成物を使用して形成し、そしてバリア層はKollidon SRを使用して形成した。二層錠剤は280mgのNaCMCの膨張可能な浸透性組成物および80mgのKollidonバリア層組成物を含んだ。二層錠剤を疎水性の液状活性製剤に対して不透過性とし、そして例示の透過抵抗性エンジンの組み立てを完全にするために、膨張可能な浸透性組成物およびバリア層を含む二層錠剤を、HPMCで形成された透過抵抗性被膜でコートした。エアロマティック コーター(Aeromatic Coater)を使用してHPMC6cpsおよびPEG8000(90/10重量/重量比)の7%水性分散物を、表1に記載する被膜条件下で二層錠剤上に適用した。
実施例2
例示の透過抵抗性エンジンによる疎水性液状活性製剤の取り込みを定量するために、6つの例示的エンジンを、製剤を模する4種の異なる液状製剤(Cremaphor EL、Cremaphor EL/Myvacet50/50、Cremaphor EL/カプリン酸75/25およびCremaphor EL/カプリン酸50/50)に導入した。各エンジンの重量増加は液状製剤への導入から1時間および約50時間後に測定した。
実施例1
本発明に従い例示的な透過抵抗性浸透エンジンを製造した。例示的な透過抵抗性浸透エンジンは、二層錠剤として一緒に形成される膨張可能な浸透性組成物およびバリア層を含んだ。膨張可能な浸透性組成物は、標準的なNaCMC組成物を使用して形成し、そしてバリア層はKollidon SRを使用して形成した。二層錠剤は280mgのNaCMCの膨張可能な浸透性組成物および80mgのKollidonバリア層組成物を含んだ。二層錠剤を疎水性の液状活性製剤に対して不透過性とし、そして例示の透過抵抗性エンジンの組み立てを完全にするために、膨張可能な浸透性組成物およびバリア層を含む二層錠剤を、HPMCで形成された透過抵抗性被膜でコートした。エアロマティック コーター(Aeromatic Coater)を使用してHPMC6cpsおよびPEG8000(90/10重量/重量比)の7%水性分散物を、表1に記載する被膜条件下で二層錠剤上に適用した。
実施例2
例示の透過抵抗性エンジンによる疎水性液状活性製剤の取り込みを定量するために、6つの例示的エンジンを、製剤を模する4種の異なる液状製剤(Cremaphor EL、Cremaphor EL/Myvacet50/50、Cremaphor EL/カプリン酸75/25およびCremaphor EL/カプリン酸50/50)に導入した。各エンジンの重量増加は液状製剤への導入から1時間および約50時間後に測定した。
例示の透過抵抗性エンジンにより吸収された液状製剤の量は、4種の各製剤において浸漬前の各エンジンの重量を測定することにより決定した。エンジンは1時間で液状製剤から取り出し、2回目の測定を行って液状製剤の吸収からの重量増加の程度を測定し、次いで液状製剤に再度浸漬した。約50時間後、エンジンを再度、液状製剤から取り出し、そして3回目の重量測定を行って再び液状活性製剤の吸収から重量増加の程度を決定した。各時間で、エンジンは重量測定のために液状活性製剤から取り出し、エンジンを重量測定前にキムワイプ(Kimwipe)で完全に拭いた。1時間での重量増加は、エンジン表面で貫通よりはむしろ製剤の蓄積に寄与し得る表面の粗さのようなアーティファクトから生じる任意の重量増加に関するベースラインを提供した。
例示の透過抵抗性エンジンにより提供される透過性を評価するために、透過抵抗性被膜を含まない浸透エンジン(「非コートエンジン」)も調製し、そして同じ液状製剤に浸漬した。非コートエンジンは、非コートエンジンを形成する二層錠剤をHPMC透過抵抗性被膜でコートしなかった点を除いて、例示の透過抵抗性エンジンと全く同じように調製した。非コートエンジンは、例示の透過抵抗性エンジンに使用したプロトコールと同じプロトコールを使用して、4種の製剤に浸漬した。非コートエンジンに関する重量増加を対照とした。
重量増加実験により、例示の透過抵抗性エンジンまたは「コートエンジン」が液状製剤の有意に減少した取り込みを現すことが明らかとなった。図9では4種の各製剤において、1時間および50時間の浸漬後のコートおよび非コートエンジンに関する液状製剤の取り込みを具体的に説明する。図9では非コートエンジン(灰色および細長棒:striped bar)に比べてコートエンジン(白色および黒棒)による時間に関する薬剤層の取り込みを具体的に説明する。コートエンジンについて、1時間での重量増加パーセントはCremaphor EL、Cremaphor EL/Myvacet(1:1)、Cremaphor EL/カプリン酸(3:1)およびCremaphor EL/カプリン酸(1:1)について、それぞれ0.61%、0.6%、0.46%および0.59%である。50時間後の重量増加に、コートエンジンは液状製剤への暴露から生じるわずかな上昇を示し、それはそれぞれ0.56%、0.87%、0.68%および0.70%の取り込みであった。コートエンジンについて算出された液状製剤の取り込みは、4種の各液状製剤において1時間後の非コートエンジンで測定された3.12%、4.07%、2.16%および2.56%と比べて、比較的少ない。50時間後、各液状製剤に浸漬した非コートエンジンにより現された重量増加は、5.16%、5.12%、4.31%および3.83%に増加した。
各エンジンに関する液状製剤の相対的取り込みは、50時間後に測定された重量増加から1時間の重量増加を差し引くことにより算出した。さらに薬剤移動の阻害の指標を、取り込み阻害因子(“UIF”)として導入した。UIFは、例示の透過抵抗性エンジンまたは「コートエンジン」に関して、相対的重量増加により標準化または割算した、被膜の不存在下での相対的な重量増加の絶対値である。各エンジンの相対的取り込みおよびUIFは、表2に列挙する。高い取り込み阻害因子は、HPMC被膜の結果として薬剤層取り込みの一層顕著な減少を反映する。1パーセント未満のUIF値は、浸透エンジンへ薬剤の移動を促進する膜被膜を表す。表2に示すUIF値に基づき、浸透エンジン上のHPMC被膜の存在は、Cremaphor EL、Cremaphor EL/Myvacet(1:1)、Cremaphor EL/カプリン酸(3:1)およびCremaphor EL/カプリン酸(1:1)について、それぞれ42.21、3.78、9.82および11.64の因子で浸透エンジンへの液状製剤の移動を有意に減少することを示す。
実施例3
本発明による透過抵抗性エンジンの機能性を評価した。そのような評価を行うために、例示の透過抵抗性エンジンを組み立てた。エンジンは実施例1に記載するような二層錠剤化組成物を含み、そして透過抵抗性HPMC被膜でコートした。次いで例示のエンジンを使用して本発明による例示の財形を組み立てた。対照投薬剤形物も組み立て、そして例示投薬剤形物および対照投薬剤形物からの放出速度を評価した。
実施例3
本発明による透過抵抗性エンジンの機能性を評価した。そのような評価を行うために、例示の透過抵抗性エンジンを組み立てた。エンジンは実施例1に記載するような二層錠剤化組成物を含み、そして透過抵抗性HPMC被膜でコートした。次いで例示のエンジンを使用して本発明による例示の財形を組み立てた。対照投薬剤形物も組み立て、そして例示投薬剤形物および対照投薬剤形物からの放出速度を評価した。
4種の異なる型の投薬剤形物を組み立て、そして評価した。各投薬剤形物は、Cremaphor EL溶液中の5%アセトアミノフェンから形成された液状活性製剤を装填したリザーバーを含んだ。また各投薬剤形物に含まれる各リザーバーには、エンジン的ドリルにより形成された20milの出口開口部も含んだ。第1の例示投薬剤形物は、HPMCカプセル本体から形成されたリザーバー、およびリザーバー内に一部挿入された透過抵抗性浸透エンジンを含んだ。第1の例示投薬剤形物の透過抵抗性エンジンは、二層錠剤化組成物上に「高」HPMC被膜を含んだ。高HPMC被膜は、約18.6mgおよび3.4mil厚であった。第2の例示投薬剤形物は、第2の例示投薬剤形物に含まれる透過抵抗性エンジンが「低」HPMC被膜によりコートされた二層錠剤化組成物を含んだ点を除いて、第1の例示投薬剤形物のように製造した。低HPMC被膜は、約5.6mgおよび0.92mil厚であった。第1の対照投薬剤形物は、対照投薬剤形物に含まれる浸透エンジンが透過抵抗性被膜を含まない点を除いて、第1および第2の例示投薬剤形物が組み立てられた様式と全く同様に調製した。第2対照投薬剤形物は、第2対照投薬剤形物に使用されるリザーバーが水不透過性サブコートによりコートされるHPMCカプセル本体を使用して形成された点を除き、正に第1対照投薬剤形物のよう製造した。第2対照投薬剤形物のリザーバーに含まれる水不透過性サブコートは、リザーバーに含まれるHPMCカプセル本体を、Surelease被膜(約62mg)で被膜することによりコートした。評価したすべての投薬剤形物には、リザーバーにより露出させた浸透エンジンおよびリザーバー自体の両部分をコートした速度制御膜が提供された。表3は速度制御膜を投薬剤形物に提供するために使用した被膜条件を列挙する。評価した各投薬剤形物からの液状活性製剤の放出は、2時間間隔で24時間にわたり測定し、そして放出速度実験は3回行った。
4種の異なる投薬剤形物に関する放出速度の機能性を、図10および図11に示す。誤差棒は平均からの1標準偏差を示す。高および低HPMC−コートエンジンを包含する例示投薬剤形物間の放出速度を比較すると(灰色棒を白色棒と比較する)、高HPMCコートエンジンが最初の8時間にわたり、より遅い放出を現した。最初の8時間について、これら2つの標準化された放出速度間の平均差異は、2時間間隔あたり0.011mg/総mgであった。放出速度プロファイルにおけるこの差異は、本発明による透過抵抗性エンジンに含まれる透過抵抗性被膜の形状(例えば重量)が、薬剤に特異的な放出速度プロファイルの確立を可能とするさらなるパラメーターとして利用できることを示す。最初の8時間に続き、2種の異なる例示投薬剤形物により提供される放出速度は、2時間間隔あたりわずか0.001mg/総mgの差異に近付いた。両放出速度は、続いて減少する放出プロファイルとなった。
水不透過性リザーバーを含まない第1の対照投薬剤形物の放出速度の性能に比べて、例示の投薬剤形物は放出速度が下降する前、最初の1時間に、より安定なゼロ次元プロファイルを現した。第1の対照投薬剤形物に関する2時間後の初期放出は、低HPMC被膜を含む透過抵抗性エンジンを含む例示投薬剤形物により提供される放出速度に匹敵した。しかし第1対照投薬剤形物の放出速度は、次の時間間隔にかけて連続して減少し(図10、黒棒を参照されたい)、6から12の間隔において異なる例示投薬剤形物の両方により達成される放出速度に近付いた。第1対照投薬剤形物の放出速度の機能性および第1および第2の例示投薬剤形物により提供される放出速度の機能性の比較により、第1および第2の例示投薬剤形物に含まれる透過抵抗性浸透エンジンは、エンジンまたは投薬剤形物の性能を妨害しないことが示される。実際には、上に提示した結果に基づき、透過抵抗性エンジンは投薬剤形物の操作の初めに、ゼロ次元の放出速度を安定化するために役立つ。
第2の対照投薬剤形物は、16%から25%の範囲の相対的標準偏差により捕らえられる、より高い変動性にもかかわらず、2から9時間の間隔、または16時間を越えてゼロ次元の放出プロファイルを維持した(図10の細長棒に相当する誤差棒を参照にされたい)。第1対照投薬剤形物および例示投薬剤形物を比較して、第2対照投薬剤形物の開始時間は遅く、2時間の間隔あたり0.068mg/総mgの標準化放出速度であった。
Claims (19)
- 液状活性製剤の透過に抵抗性である透過抵抗性浸透エンジンを含んでなる、活性製剤の制御型送達を提供する投薬剤形物で使用するのに適する浸透エンジン。
- 透過抵抗性浸透エンジンが、膨張可能な浸透性組成物の少なくとも一部上に提供された透過抵抗性被膜を含む膨張可能な浸透性組成物を含んでなる、請求項1に記載の浸透エンジン。
- 透過抵抗性浸透エンジンが、透過抵抗性被膜により内包されている膨張可能な浸透性組成物を含んでなる、請求項2に記載の浸透エンジン。
- バリア層をさらに含んでなる請求項1に記載の浸透エンジン。
- 透過抵抗性被膜内または透過抵抗性被膜の外側に提供されたバリア層をさらに含んでなる、請求項1に記載の浸透エンジン。
- 透過抵抗性被膜が、水性または親水性の液状活性製剤による透過を低減するか、または防止するために配合された疎水性被膜を含んでなる、請求項2に記載の浸透エンジン。
- 透過抵抗性被膜が、疎水性の液状活性製剤による透過を低減するか、または防止するために配合された親水性被膜を含んでなる、請求項2に記載の浸透エンジン。
- 透過抵抗性被膜が、操作環境から膨張可能な浸透性組成物への水の通過を可能にするために配合または形成された透過抵抗性被膜を含んでなる、請求項2に記載の浸透エンジン。
- 膨張可能な浸透性組成物を提供し、
該膨張可能な浸透性組成物を、膨張可能な浸透性組成物の外側の少なくとも一部を覆う透過抵抗性被膜で被膜する、
ことを含んでなる透過抵抗性浸透エンジンの製造法。 - 膨張可能な浸透性組成物を透過抵抗性被膜に実質的に内包することをさらに含んでなる、請求項9に記載の方法。
- 膨張可能な浸透性組成物およびバリア層を提供し、
透過抵抗性被膜をバリア層の外側上、および膨張可能な浸透性組成物の外側の少なくとも一部上に提供する、
ことをさらに含んでなる請求項9に記載の方法。 - 膨張可能な浸透性組成物およびバリア層が二層の錠剤化組成物として提供される、請求項9に記載の方法。
- 膨張可能な浸透性組成物を提供し、
該組成物を、膨張可能な浸透性組成物の外側面を少なくとも一部覆う透過抵抗性被膜で被膜し、そして
バリア層を透過抵抗性被膜の外側面上に配置する、
ことを含んでなる透過抵抗性エンジンの加工方法。 - バリア層が透過抵抗性被膜に接着した、または接して配置されているバリア層を含んで
なる請求項13に記載の方法。 - 透過抵抗性浸透エンジン
リザーバー、および
リザーバー内に含まれる液状活性製剤
を含んでなる、液状活性製剤の制御型送達を提供する浸透性投薬剤形物。 - 透過抵抗性浸透エンジンが、透過抵抗性浸透エンジンを加工する膨張可能な浸透性組成物への液状活性製剤の移動を低減させるか、または防止するために形成されている、請求項15に記載の浸透性投薬剤形物。
- リザーバー、
リザーバー内の液状活性製剤、
膨張可能な浸透性組成物および透過抵抗性被膜を含んでなる透過抵抗性浸透エンジン、
速度制御膜、および
液状活性製剤を通して送達することができる出口開口部
を含んでなる浸透性投薬剤形物。 - 透過抵抗性エンジン、リザーバーおよび液状活性製剤を提供し、
液状活性製剤をリザーバーに装填し、そして
透過抵抗性エンジンが作動すると、液状活性製剤がリザーバーから放出されるように、透過抵抗性エンジン、リザーバーおよび液状活性製剤を操作可能に連結する、
ことを含んでなる、液状活性製剤の制御型放出を提供する投薬剤形物の加工方法。 - 投薬剤形物が操作環境に投与されると、透過抵抗性エンジンの制御された膨張が提供されるように配合され、そして形成された速度制御膜を提供し、そして
投薬剤形物が作動する時、液状活性製剤のリザーバー内からの放出を可能にする出口開口部を提供する、
ことをさらに含んでなる、請求項18に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US49200203P | 2003-07-31 | 2003-07-31 | |
PCT/US2004/024921 WO2005011630A2 (en) | 2003-07-31 | 2004-07-30 | Permeation-resistant osmotic engine and dosage form for controlled release of a liquid active agent formulation |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007500558A true JP2007500558A (ja) | 2007-01-18 |
Family
ID=34115583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006522127A Withdrawn JP2007500558A (ja) | 2003-07-31 | 2004-07-30 | 液状活性製剤の制御型放出のための透過抵抗性浸透エンジンおよび投薬剤形物 |
Country Status (12)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20050079220A1 (ja) |
EP (1) | EP1648409A2 (ja) |
JP (1) | JP2007500558A (ja) |
KR (1) | KR20060054396A (ja) |
CN (1) | CN1859897A (ja) |
AU (1) | AU2004261277A1 (ja) |
CA (1) | CA2546549A1 (ja) |
IL (1) | IL173414A0 (ja) |
NO (1) | NO20060986L (ja) |
TW (1) | TW200518790A (ja) |
WO (1) | WO2005011630A2 (ja) |
ZA (1) | ZA200601713B (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2540045A1 (en) * | 2003-09-26 | 2005-04-07 | Alza Corporation | Dosage form for controlled release of an active agent formulation |
KR20060092255A (ko) | 2003-09-26 | 2006-08-22 | 알자 코포레이션 | 고도의 약물적재를 제공하는 약물코팅제 및 그의 제조방법 |
US9572773B2 (en) * | 2010-04-26 | 2017-02-21 | Novartis A.G. | Layered drug delivery device |
Family Cites Families (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3845770A (en) * | 1972-06-05 | 1974-11-05 | Alza Corp | Osmatic dispensing device for releasing beneficial agent |
US3916899A (en) * | 1973-04-25 | 1975-11-04 | Alza Corp | Osmotic dispensing device with maximum and minimum sizes for the passageway |
US4111202A (en) * | 1976-11-22 | 1978-09-05 | Alza Corporation | Osmotic system for the controlled and delivery of agent over time |
US4200089A (en) * | 1978-04-13 | 1980-04-29 | Inoue Attachment Kabushiki Kaisha | Mouth corner spreader |
CA2098992A1 (en) * | 1991-01-30 | 1992-07-31 | Patrick S. L. Wong | Osmotic device for delayed delivery of agent |
US5614578A (en) * | 1994-10-28 | 1997-03-25 | Alza Corporation | Injection-molded dosage form |
US6153678A (en) * | 1997-10-06 | 2000-11-28 | Alza Corporation | Injection-moldable composition and article of manufacture comprising same |
US6245357B1 (en) * | 1998-03-06 | 2001-06-12 | Alza Corporation | Extended release dosage form |
US6183466B1 (en) * | 1998-08-21 | 2001-02-06 | Alza Corporation | Dosage form comprising a capsule |
US6551613B1 (en) * | 1998-09-08 | 2003-04-22 | Alza Corporation | Dosage form comprising therapeutic formulation |
US6174547B1 (en) * | 1999-07-14 | 2001-01-16 | Alza Corporation | Dosage form comprising liquid formulation |
CN1161101C (zh) * | 1998-12-17 | 2004-08-11 | 阿尔扎有限公司 | 用多层包衣将填充液体的明胶胶囊转变成控制释放的系统 |
CA2393601A1 (en) * | 1999-12-09 | 2001-06-14 | Alza Corporation | Antiviral medication |
EP1465592A2 (en) * | 2001-12-19 | 2004-10-13 | Alza Corporation | Formulation and dosage form for increasing oral bioavailability of hydrophilic macromolecules |
CA2471081A1 (en) * | 2001-12-19 | 2003-07-03 | Alza Corporation | Formulation & dosage form for the controlled delivery of therapeutic agents |
IL166023A0 (en) * | 2002-06-28 | 2006-01-15 | Alza Corp | Oral dosage from comprising a liquid active agent formulation and controlling release thereof by an expandable osmotic composition |
-
2004
- 2004-07-30 WO PCT/US2004/024921 patent/WO2005011630A2/en active Application Filing
- 2004-07-30 CN CNA2004800286037A patent/CN1859897A/zh active Pending
- 2004-07-30 JP JP2006522127A patent/JP2007500558A/ja not_active Withdrawn
- 2004-07-30 CA CA002546549A patent/CA2546549A1/en not_active Abandoned
- 2004-07-30 AU AU2004261277A patent/AU2004261277A1/en not_active Abandoned
- 2004-07-30 KR KR1020067002120A patent/KR20060054396A/ko not_active Application Discontinuation
- 2004-07-30 EP EP04779854A patent/EP1648409A2/en not_active Withdrawn
- 2004-07-30 US US10/902,912 patent/US20050079220A1/en not_active Abandoned
- 2004-07-30 TW TW093122802A patent/TW200518790A/zh unknown
-
2006
- 2006-01-29 IL IL173414A patent/IL173414A0/en unknown
- 2006-02-27 ZA ZA200601713A patent/ZA200601713B/en unknown
- 2006-02-28 NO NO20060986A patent/NO20060986L/no not_active Application Discontinuation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW200518790A (en) | 2005-06-16 |
IL173414A0 (en) | 2006-06-11 |
CN1859897A (zh) | 2006-11-08 |
EP1648409A2 (en) | 2006-04-26 |
ZA200601713B (en) | 2007-05-30 |
WO2005011630A3 (en) | 2005-03-10 |
US20050079220A1 (en) | 2005-04-14 |
AU2004261277A1 (en) | 2005-02-10 |
NO20060986L (no) | 2006-04-28 |
KR20060054396A (ko) | 2006-05-22 |
CA2546549A1 (en) | 2005-02-10 |
WO2005011630A2 (en) | 2005-02-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
FI111516B (fi) | Hyödyllisen aineen kontrolloiduksi annostelemiseksi tarkoitettu väline | |
Özdemir et al. | Design of a controlled release osmotic pump system of ibuprofen | |
PT612520E (pt) | Dispositivos de administracao por desintegracao osmotica desagregada pelo ph | |
CZ148396A3 (en) | Preparation intended for controllable release of active compounds and the use thereof | |
JP2007509703A (ja) | 自己保持性、迅速スタート膜プラグを有する浸透式ポンプ | |
ZA200500834B (en) | Oral dosage form comprising a liquid active agent formulation and controlling release thereof by an expandable osmotic composition | |
EP1667652B1 (en) | Improved controlled release dosage form including a banded engine | |
JP2007500558A (ja) | 液状活性製剤の制御型放出のための透過抵抗性浸透エンジンおよび投薬剤形物 | |
MXPA06001197A (en) | Osmotic engine and dosage form for controlled release of a liquid active agent formulation | |
KR20050083874A (ko) | 액상 제제의 방출을 증진시키는 제형 | |
Kumar et al. | An overview of recent patents on oral osmotic drug delivery systems | |
US20050112190A1 (en) | Dosage form for controlled release of an active agent formulation |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070730 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20080427 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080703 |