JP2007334513A - データ保存システム、データ記録装置、データ再現装置及びデータ保存媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間に亘って安定してデータを記憶することができ、情報の改竄を抑制して、原本性を維持することができるデータ保存システム、データ記録装置、データ再現装置及びデータ保存媒体を提供する。
【解決手段】データ記録装置20のバイナリコード変換手段212は、各種デジタルデータを、バイナリ単位に分解して、連鎖データを生成する。そして、データグループ生成手段213は、連鎖データを所定のデータ容量毎に分割して、連続したデータグループを生成する。2次元コードイメージ生成手段214は、各データグループを2次元コードのイメージに変換し、予め定められたフォームを適用して配置したフレームイメージを生成する。マイクロフィルムプロッタ30は、分解能:2μのレーザーヘッドを用いて実像を1/30に縮小してフレームイメージを順次マイクロフィルムにプロットする。
【選択図】図1

Description

本発明は、データの保存技術に係り、詳しくはマイクロフィルムを利用して長期保存を実現するための技術に関する。
今日、多様な情報が企業等の活動の中でも利用されており、これからの長期保存技術が模索されている。例えば、各種情報を電子データとしてハードディスク装置など磁気記憶媒体に記録させる場合がある。さらに、光ディスクなど大容量の情報記憶媒体も登場している。
一方、マイクロフィルムの寿命は可視像保存媒体の中で、最も永く100年以上とされている。このことは100年以上情報を破壊や喪失から守り、保存しておかなければならない場合は最適な情報保存媒体であることを示している。このマイクロフィルム技術では、イメージデータを縮小し、保存用フィルムに焼き付けることによって、永年保存を実現していた。更に、マイクロフィルム用バーコードの符号化方法に関する技術も開示されている(例えば、特許文献1を参照)。この文献記載の技術では、ロール状のマイクロフィルムに写し込む黒の符号の長さによって情報を表す。またこの場合に黒の符号の次にこの黒の符号と同一長さの透明空白部分を設けた。
更に、長期保存に適するマイクロフィルムを用い、マイクロフィルムの読込及び書込に適した形式で記録する記録装置に関する技術も開示されている(例えば、特許文献2を参照)。この文献記載の技術では、情報変換手段が情報を2次元バーコードに変換し、ライタが2次元バーコードをマイクロフィルムに焼き付ける。マイクロフィルムにより、情報の長期保存を実現する。
特開平7−36111号公報(第1頁) 特開2006−127054号公報(第1頁)
しかしながら、磁気記憶媒体を利用する場合、大容量化を容易に実現することができるが、その耐用年数は、マイクロフィルムに比べて短い。一方、マイクロフィルムの場合、画像をそのまま焼き付けたのでは、焼付け可能な情報量に制限がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、長期間に亘って安定してデータを記憶することができ、情報の改竄を抑制して、原本性を維持することができるデータ保存システム、データ記録装置、データ再現装置及びデータ保存媒体を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、保存対象のデータを取得し、連鎖データを生成する連鎖生成手段と、前記連鎖データを、所定のデータ容量で分割してデータグループを生成するグループ生成手段と、前記データグループ毎に2次元コードイメージを生成するコード生成手段と、前記2次元コードイメージを縮小して、レーザビームによりマイクロフィルムに直接描画するプロッタとから構成されたデータ記録装置と、マイクロフィルムからフィルム画像を取得するマイクロフィルムスキャナと、前記フィルム画像から、2次元コードイメージを抽出し、デコードする解読フィルタと、前記デコー
ドされたデータグループを結合して保存対象のデータを取得する復元フィルタとから構成されたデータ再現装置とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、保存対象のデータを取得し、連鎖データを生成する連鎖生成手段と、前記連鎖データを、所定のデータ容量で分割してデータグループを生成するグループ生成手段と、前記データグループ毎に2次元コードイメージを生成するコード生成手段と、前記2次元コードイメージを縮小して、レーザビームによりマイクロフィルムに直接描画するプロッタとを備えたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のデータ記録装置において、前記グループ生成手段は、連続するデータグループを特定するための結合子を含めたデータグループを生成することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、マイクロフィルムからフィルム画像を取得するマイクロフィルムスキャナと、前記フィルム画像から、2次元コードイメージを抽出し、デコードする解読フィルタと、デコードされたデータグループを結合して保存対象のデータを取得する復元フィルタとを備えたことを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のデータ再現装置において、前記復元フィルタは、データグループに含まれる結合子を特定し、この結合子を用いてデータグループを結合することを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、保存対象のデータから連鎖データを生成し、前記連鎖データを、所定のデータ容量で分割してデータグループを生成し、前記データグループ毎に2次元コードイメージを生成し、前記2次元コードイメージを縮小して、レーザビームによりマイクロフィルムに直接描画したことを要旨とする。
(作用)
請求項1、2、4又は6によれば、保存対象のデータを取得し、連鎖データを生成し、所定のデータ容量で分割してデータグループを生成する。そして、データグループ毎に2次元コードイメージを生成し、2次元コードイメージを縮小して、レーザビームによりマイクロフィルムに直接描画する。そして、フィルム画像を取得し、2次元コードイメージを抽出し、デコードしてデータグループを結合して保存対象のデータを取得することができる。これにより、マイクロフィルムを用いて大容量のデータを長期間に亘って保存することができる。
請求項3、5によれば、連続するデータグループを特定するための結合子を含めたデータグループを生成する。これにより、データグループの連続性を担保して、オリジナルのデータの復元を図ることができる。
本発明によれば、長期間に亘って安定して高密度にデータを記憶することができ、情報の改竄を抑制して、原本性を維持することができる。
以下、本発明を具体化したデータ保存システム、データ記録装置、データ再現装置及びデータ保存媒体の一実施形態を図1〜図4に従って説明する。本実施形態では、保存対象のデジタルデータは、ネットワークを介して取得可能なアプリケーションデータの他、記録媒体等に保存されたデータについても適用可能である。このデータをマイクロフィルムに保存し、再び元のデジタルデータに復元する。本実施形態では、(a)デジタルデータを可視像化する技術、(b)可視像データから1/30圧縮マイクロ写真を生成する技術
、(c)マイクロフィルムの長期保存技術、(d)マイクロ写真イメージからデータへの復元技術を用いる。
本実施形態のデータ保存システムは、データ記録装置20、マイクロフィルムプロッタ30、フィルム現像装置40、データ再現装置70から構成される。データを保存する場合には、図1に示すようにデータ記録装置20を用いる。一方、データを復元する場合には、図4に示すデータ再現装置70を用いる。
(データ保存工程)
図1に示すように、データ記録装置20は、CPU(Central Processing Unit)、R
AM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)から構成されている制御部21及びデータ記憶部22を備える。
この制御部21は、データ取得手段211、バイナリコード変換手段212、データグループ生成手段213、2次元コードイメージ生成手段214として機能する。
制御部21のデータ取得手段211は、データソース10から各種デジタルデータを取得する。本実施形態では、画像データ、電子文書データ、3次元CADデータ等、すべての種類のデータが保存対象となる。例えば、保存対象には、TIFF(Tagged Image File Format)形式、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式等のようにOS(Operating System)上のラスターイメージデータが含まれる。更に、プリントドライバによってラスターイメージ化できるアプリケーションデータ、その他のバイナリコードで表現されるデータも対象とする。そして、データ取得手段211は、取得したデータをデータ記憶部22に記録する。
制御部21のバイナリコード変換手段212は、データソース10から取得したデータを、バイナリ単位に分解して、連鎖データを生成する。
制御部21のデータグループ生成手段213は、連鎖データを所定のデータ容量毎に分割して、連続したデータグループを生成する。本実施形態では、連鎖データを9kB毎に分割する。そして、この分割データに対して接合子を付与してデータグループを構成する。ここでは、接合子として、分割した順番に連続した番号を設定したコードを用いる。これらのデータグループは、2次元バーコードに変換するためのデータとなる。そして、生成したデータグループをデータ記憶部22に記録する。
制御部21の2次元コードイメージ生成手段214はコード生成手段として機能し、生成された各データグループを、2次元コードのイメージに変換する。本実施形態では、2次元コードとして、公知のQRコード(登録商標)を利用する。具体的には、一つの2次元コードは、20mm四方のコードイメージと周囲を取り巻く1mm幅の余白(マージン)から構成する。2次元コードの所定のバージョンを用いることにより、1コード当り9kBのデータをシンボルイメージで表現することができる。そして、2次元コードイメージ生成手段214は、各シンボルイメージを、予め定められたフォームを適用して、A0版(1189mm×841mm)上に配置したフレームイメージを生成する。本実施形態では、フレームイメージはTIFFにより作成し、データ記憶部22に記録する。
そして、データ記録装置20は、生成したフレームイメージを、マイクロフィルムプロッタ30に供給する。
マイクロフィルムプロッタ30は、データ記録装置20から取得したフレームイメージを順次マイクロフィルムにプロットしてマイクロ写真を作成する。このマイクロフィルムプロッタ30では、JISマイクロ写真規格に準拠した撮影方式を用いる。本実施形態では分解能:2μのレーザーヘッドを用いて実像を1/30に縮小して未使用マイクロフィルム(35mmポジフィルム)の感光面に直接的に描画する。ここでは、図2に示すよう
に、2次元コードイメージ100がマイクロフィルム50のイメージエリア510に順次記録される。
2次元コード1単位をマイクロフィルム1フレームに羅列すると1872個の2次元コードを配列できる。1単位9kBの2次元コードの場合、フィルムの1フレームに約16.85MBのデータを収容できる。35mm、100Ftのマイクロフィルムには最大700フレームがイメージエリアとして使用できる。なお、100Ftのフィルムに10GBの情報を描き終わるためには約6時間を要するが、この間は無人で稼動する。この結果、図3に示すように、2次元コードイメージ100が、順次配置される。
そして、プロット済みのフィルムを、フィルム現像装置40を用いて現像する。現像を終えたフィルムはイメージの目視検査(JISマイクロ写真検査基準に準拠)を行ない、保管庫へ収容する。
ここでも、保存中のマイクロフィルムはマイクロフィルム検査規格(JIS)に準拠して保存状態を管理することで長期間の保存を実現できる。また、物理的な外部応力による損傷が発見された場合、損傷が拡大する前にフィルムを複製して被害を阻止する。
(データの再現)
次に、マイクロフィルムからデータを再現するための処理について説明する。
マイクロフィルムに保存された情報が必要になった場合、フィルムを保管庫から取り出し、マイクロフィルムスキャナ60に通してスキャニングを行なう。マイクロフィルムスキャナ60で読み取ったデータはデータ再現装置70に提供される。
データ再現装置70は、CPU、RAM、ROMから構成されている制御部71とデータ記憶部72を備える。この制御部71は、2次元コードデータ取得手段711、2次元コード解読フィルタ712、アプリケーション復元フィルタ713として機能する。
2次元コードデータ取得手段711は、マイクロフィルムスキャナ60から画像データを取得し、データ記憶部72に記録する。
2次元コード解読フィルタ712は、予め定められたフォームを適用して、画像データ上の各2次元コードイメージを読み取り、デコードを行なう。
そして、デコードされたデータの中に含まれる結合子を検知した場合には、この結合子を用いてデータの配列を決定する。そして、結合子を除いた残りのデータを、この配列に従って結合してデータを再現する。そして、ネットワークを介してクライアント端末80に提供される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、データ記録装置20の制御部21が、データソース10から各種デジタルデータを取得し、バイナリ単位に分解して、連鎖データを生成し、連鎖データを所定のデータ容量毎に分割して、連続したデータグループを生成する。生成された各データグループを、2次元コードのイメージに変換する。マイクロフィルムプロッタ30において、2次元コードイメージを配置したマイクロフィルムを作成する。電子媒体等とは異なり、マイクロフィルムによりデジタルデータを長期間、保存することができる。
20mm角の2次元コードは約9kBのデータを格納することができる。これを、2μのレーザを用いたプロッタにより、1/30縮小でマイクロフィルムにプロットした場合、1巻(35mm、100Ft)に収容できるデータは約10GBとなる。これにより、DVD(Digital Versatile Disk)を超えるデータ収容力を実現することができる。
・ 上記実施形態では、マイクロフィルムにおいてデジタルデータをマイクロ写真として保存する。このため、マイクロフィルムは、耐久性に優れ保存媒体として最適であると同時に、イメージフィルムであるため情報の改ざんを防止することができる。
・ 上記実施形態では、コード化したシンボル(ここでは、2次元コードイメージ)を用いる。これにより、バイナリコード化できるデータであれば、2次元表現の難しい3次元CADデータや退色等のおそれがあるカラー写真イメージのようなイメージ情報を、デジタル化によって正確に表現することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態では、2次元コードとして、公知のQRコード(登録商標)を利用したが、これに限定されるものではない。
○ 上記実施形態では、データ記録装置20の制御部21の2次元コードイメージ生成手段214が、各イメージを、予め定められたフォームを適用して、A0版上に配置したフレームイメージを生成した。そして、マイクロフィルムプロッタ30は、データ記録装置20から取得したフレームイメージを順次マイクロフィルムにプロットする。これに代えて、2次元コードイメージ生成手段214は、データグループから生成した2次元コードイメージデータを、順次、マイクロフィルムプロッタ30に提供するように構成してもよい。そして、マイクロフィルムプロッタ30が逐次、2次元コードイメージ100をイメージエリア510にプロットする。これにより、データ処理と並行して、プロットを行なうことができる。
○ 上記実施形態では、連鎖データを9kB毎に分割したが、分割のデータ容量はこれに限定されるものではない。保存対象のデータ容量、2次元コードの大きさ(セル数)、誤り訂正レベルに基づいて、フレームの大きさ、配置に基づいて、分割するデータ容量の最適化を図ることができる。
○ 上記実施形態では、接合子として、分割した順番に連続した番号を設定したコードを用いた。この接合子は、データを復元するために、データグループの順番を特定できるものであれば、連続した番号に限定されるものではない。
データ記録装置の機能ブロックの説明図。 マイクロフィルムにおいて2次元コードが配置されたフレームの説明図。 2次元コードの配置の説明図。 データ再現装置の機能ブロックの説明図。
符号の説明
20…データ記録装置、21…制御部、211…データ取得手段、212…バイナリコード変換手段、213…データグループ生成手段、214…2次元コードイメージ生成手段、30…マイクロフィルムプロッタ、40…フィルム現像装置、50…マイクロフィルム、70…データ再現装置、71…制御部、711…2次元コードデータ取得手段、712…2次元コード解読フィルタ、713…アプリケーション復元フィルタ。

Claims (6)

  1. 保存対象のデータを取得し、連鎖データを生成する連鎖生成手段と、前記連鎖データを、所定のデータ容量で分割してデータグループを生成するグループ生成手段と、前記データグループ毎に2次元コードイメージを生成するコード生成手段と、前記2次元コードイメージを縮小して、レーザビームによりマイクロフィルムに直接描画するプロッタとから構成されたデータ記録装置と、
    マイクロフィルムからフィルム画像を取得するマイクロフィルムスキャナと、前記フィルム画像から、2次元コードイメージを抽出し、デコードする解読フィルタと、前記デコードされたデータグループを結合して保存対象のデータを取得する復元フィルタとから構成されたデータ再現装置と
    を備えたことを特徴とするデータ保存システム。
  2. 保存対象のデータを取得し、連鎖データを生成する連鎖生成手段と、
    前記連鎖データを、所定のデータ容量で分割してデータグループを生成するグループ生成手段と、
    前記データグループ毎に2次元コードイメージを生成するコード生成手段と、
    前記2次元コードイメージを縮小して、レーザビームによりマイクロフィルムに直接描画するプロッタと
    を備えたことを特徴とするデータ記録装置。
  3. 前記グループ生成手段は、連続するデータグループを特定するための結合子を含めたデータグループを生成することを特徴とする請求項2に記載のデータ記録装置。
  4. マイクロフィルムからフィルム画像を取得するマイクロフィルムスキャナと、
    前記フィルム画像から、2次元コードイメージを抽出し、デコードする解読フィルタと、
    デコードされたデータグループを結合して保存対象のデータを取得する復元フィルタとを備えたことを特徴とするデータ再現装置。
  5. 前記復元フィルタは、データグループに含まれる結合子を特定し、この結合子を用いてデータグループを結合することを特徴とする請求項4に記載のデータ再現装置。
  6. 保存対象のデータから連鎖データを生成し、
    前記連鎖データを、所定のデータ容量で分割してデータグループを生成し、
    前記データグループ毎に2次元コードイメージを生成し、
    前記2次元コードイメージを縮小して、レーザビームによりマイクロフィルムに直接描画したデータ保存媒体。

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