JP2007333570A - 細胞電気生理センサおよびそれを用いた細胞電気生理現象の測定方法 - Google Patents

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将也 中谷
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浩司 牛尾
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聡一郎 平岡
Akiyoshi Oshima
章義 大島
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Abstract

【課題】平板の内部に形成した穴に細胞を確実に保持密着させるため、平板の下方側より吸引する手段が用いられるが、吸引される密閉空間に気泡が存在していると、吸引によって下方空間を減圧しても気泡が膨張してしまい、高精度な減圧制御に支障をきたすという課題を有していた。
【解決手段】曲面または平面からなる壁面によって囲まれたウエル1と、第二の貫通孔6を有した保持プレート2と、第三の貫通孔7を有した薄板4を備えたセンサチップと、第一の溝13を有した流路プレート3とからなる被検体細胞の電気生理現象を測定する細胞電気生理センサであって、前記保持プレート2の前記第二の貫通孔6に連通して第一の突起8を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、細胞の活動によって発生する物理化学的変化を測定するために用いられる細胞内電位あるいは細胞外電位等の細胞電気生理現象を測定するための細胞電気生理センサおよびそれを用いた細胞電気生理現象の測定方法に関するものである。
従来、電気生理学におけるパッチクランプ法は、細胞膜に存在するイオンチャンネル機能を測定する方法として知られており、このパッチクランプ法によってイオンチャンネルの様々な機能が解明されてきた。そして、イオンチャンネルの働きは細胞学において重要な関心ごとであり、これは薬剤の開発にも応用されている。
しかしながら、一方でパッチクランプ法は測定技術に微細なマイクロピペットを1個の細胞に高い精度で挿入するという極めて高い能力を必要としているため、熟練作業者が必要であり、高いスループットで測定を必要とする場合には適切な方法でない。
このため、微細加工技術を利用した平板型プローブの開発がなされており、これらは個々の細胞についてマイクロピペットの挿入を必要としない自動化システムに適している。
例えば、2つの領域を分離するキャリアに穴を有し、このキャリアの上下に設置した電極によって電界を発生させることで細胞を穴に効率よく保持し、上下の電極間で電気的測定を行うことで細胞の電気生理的測定を行う方法について開示している(例えば、特許文献1参照)。
また、一つのチャネルが貫通している表面に、細胞の下面から吸引して位置決めした後、圧力差を増大させて細胞の下面一部を破裂させることにより、液体中に含まれる細胞の測定を行う方法について開示している(例えば、特許文献2参照)。
これらに開示しているように、平板に作製された貫通孔はガラスピペットにおける先端穴と同様の役割を果たし、高精度な細胞の電気生理現象を記録できるとともに、平板の裏面側からの吸引などの方法により細胞が自動的に引きつけられ、細胞を容易に保持できるという利点を有している。
特表2002−508516号公報 特表2003−511699号公報
前記従来の構成における細胞電気生理センサの主な目的は細胞の電気生理現象を従来のパッチクランプ法で使われる微細プローブを用いることなく簡便に計測することであり、そのためには確実に平板の一部に形成した貫通孔(穴)に細胞を保持密着させることが必要である。
しかしながら、平板の下方を吸引するためには、平板の下方において液体が密閉された空間に閉じこめられている必要があるが、この密閉空間に気泡が存在していると、吸引によって下方空間を減圧しても気泡が膨張することによって高精度な減圧制御に支障をきたすことがある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、密閉空間を減圧する際に内部に気泡の残留を少なくし、高精度に減圧制御することが可能な細胞電気生理センサおよびそれを用いた細胞電気生理現象の測定方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、第一の貫通孔を有するウエルと、このウエルの下方に当接した第二の貫通孔を有した保持プレートと、この保持プレートの下方に液体の流入口と流出口を両端に備えた第一の溝を有した流路プレートを当接し、前記第二の貫通孔の内部に第三の貫通孔を有した薄板を当接した細胞電気生理センサであって、前記第二の貫通孔に連通し、第二の貫通孔と流出口との間の前記保持プレートの一部に第一の突起部を設けるとともに、この第一の突起部の一部に第二の溝を設けた構成とするものである。
本発明の細胞電気生理センサおよびそれを用いた細胞電気生理現象の測定方法は、細胞を保持するために薄板の下方を減圧する際、密閉空間における気泡の残留を少なくすることができることによって高精度な減圧制御を可能とする細胞電気生理センサを実現することができることから、細胞の電気生理現象を高精度に測定することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における細胞電気生理センサおよびそれを用いた細胞電気生理現象の測定方法について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1における細胞電気生理センサの断面図であり、図2は保持プレート2の下面図である。図1および図2において、1は樹脂よりなるウエルであり、このウエル1に細胞内液あるいは細胞外液を貯留しておくための第一の貫通孔5を形成している。
この第一の貫通孔5は少なくとも一つを形成していれば良く、複数を設けることも可能である。
また、前記ウエル1の下方には第二の貫通孔6を有した保持プレート2を当接しており、この保持プレート2の前記第二の貫通孔6の内部には、少なくとも一つの第三の貫通孔7を有した平面を持つ薄板4を備えたセンサチップをセットしている。このセンサチップの形状としては、シリコン基板を加工することによって容易に作製することができる。 そして、その寸法形状としては、厚み;20μm、第三の貫通孔7の開口径を1〜3μmφの寸法形状で加工している。
そして、この第三の貫通孔7の開口径は細胞の大きさによって適宜選択することができる。
さらに、前記保持プレート2の下方には、その両端に液体を流出入させるための流入口9と流出口10を備えた少なくとも一つの第一の溝13を有した流路プレート3を当接して細胞電気生理センサを構成しており、前記第三の貫通孔7の上面に被検体細胞を密着保持し、この被検体細胞の電気生理現象を測定することができるようになっている。
そして、本実施の形態1における細胞電気生理センサにおいて、前記保持プレート2の第二の貫通孔6に連通した位置に第一の突起部8を形成し、この第一の突起部8の表層には第二の溝14を形成している。この第一の突起部8と第二の溝14からなる高さは第一の溝13の深さよりも小さくしている。
このような構成とすることによって、第一の突起部8と第二の溝14を設けた部分は流路プレート3に形成した第一の溝13の深さが浅くなり、第一の溝13の内部の流体が流れる流路が狭くなるように形成している。
その結果、液体を流入口9から投入して流出口10から排出する場合、第一の突起部8と第二の溝14による流路断面面積の制限によって、圧力は第一の溝13の内部において流入口9側が流出口10側より相対的に高くなる。
また、流入口9を塞いで第一の溝13の内部を密閉空間としたとき、流出口10側を減圧すると、第一の突起部8と第二の溝14による流路断面面積の制限によって、圧力は流出口10側が相対的に低くなる。このように、薄板4および第二の貫通孔6を形成している領域が、流出口10の領域よりも常に相対的に圧力が高くなることによって、流入口9側、特に第二の貫通孔6付近における気泡の存在を抑制することができる。
また、図1および図2に示した細胞電気生理センサは、第一の突起部8の表面に第二の溝14を第二の貫通孔6から流出口10に沿って複数本形成しており、その端面は第二の貫通孔6と連通するように構成している。この第二の溝14の作用について詳細に説明する。
通常、測定前の細胞電気生理センサは乾燥した状態で保存、あるいは包装されている。この細胞電気生理センサを用いて細胞の電気生理現象を測定するとき、測定に入る前段階として、液体を流路の内部を液体で満たすことが必要である。このとき、純水などの液体は、複数の第二の溝14の谷間に当初は侵入しにくくなっており、第二の溝14の隙間に気相流体が通りやすい空間を形成している。これによって、流入口9から流出口10に向かって液体を流す際、発生した気相流体である気泡は形成した第二の溝14の隙間を通り、液体は第二の溝14の上部付近を容易に通ることが分かった。
その結果、液体および気泡が滞ることなく速やかに流入口9から流出口10に向かって流れることができることから、第一の溝11の内部の気泡をすべて流出口10側へ追い出すことが可能となる。その後、測定に必要な薬液などの液体を純水に変えて充填することによって、第一の溝11の内部に気泡を残すことなく薬液などの液体で満たすことが可能となる。
以上説明してきたように、第一の突起部8と第二の溝14の相乗効果によって、第二の貫通孔6の近傍に気泡がない状態で第一の貫通孔5より細胞を投入し、流出口10より真空ポンプなどを用いて吸引することによって第一の貫通孔5から投入した細胞は徐々に自重で落下し、その後第三の貫通孔7を塞ぐように保持することができるとともに、その後安定した圧力で吸引することによって、安定したギガシールド状態(被検体細胞が第三の貫通孔7を塞ぐことによって、薄板4の上下において絶縁状態を維持すること)を保持することができる。
例えば、第二の貫通孔6を50μmφの形状で形成している場合、第二の溝14の幅および深さを50μmとし、その第二の溝12の断面形状を三角形となるようにエッチング加工などによって一本の第二の溝14を形成しておくことによって、その効果を発揮することができる。さらに、第二の貫通孔6が200〜1000μmφとなるような寸法形状とした場合には、前記寸法からなる三角形状の溝を並列に複数本並べた形状からなる第二の溝14を形成しておくことによって、同様の効果を発揮することができる。
このように、第二の貫通孔6の開口径の寸法形状によって第二の溝14の形状と本数を適宜選択することによって柔軟に対応することができる。そして、これらの仕様を決めるのは最も気泡の発生を抑制できる条件から決定することが重要である。
なお、前記の現象は第二の溝14の間隔が狭く、突起の谷が鋭角に切れ込んでいるほど顕著にその効果を発揮することが分かった。従って、鋭角に切れ込んだ小さな寸法形状を有する第二の溝14を複数並列に配置することがより好ましい。
これによって、より高精度な減圧制御を実現できることによって高精度に測定することができる細胞電気生理センサおよびそれを用いた細胞電気生理現象の測定方法を提供することができる。
また、図1および図2において、第一の突起部8と第二の溝14を第二の貫通孔6の後方(流出口10側)に設けているが、少なくとも第二の貫通孔6と流出口10の間に形成しておくことによってその効果を発揮することができる。
また、この第一の突起部8と第二の溝14の幅は少なくとも第二の貫通孔6の外形よりも広く形成しておくことがより効果的である。
また、第一の突起部8と第二の溝14を第二の貫通孔6と流出口10との間に複数配置することによって、より高精度な減圧制御を実現することができる。
そして、第一の突起部8と第二の溝14を形成した先端部を平坦形状にすることによって、より流路の液体の流れをより層流に近い状態を実現できることから気泡の発生のより少ない、高精度な減圧制御を実現できる。
なお、当初の準備段階として純水を用いるのは薬液などの液体を節約するためであり、直接、薬液などの液体を用いるときも同様の効果を発揮することができる。
このように、第一の突起部8と第二の溝14を設けることによって、流出口10側から吸引ポンプなどを用いて吸引することによって減圧状態としたとき、薄板4の近傍における気泡の発生を抑制することができる。これによって、高精度な減圧制御を実現できる細胞電気生理センサを提供することができる。
また、このような第一の突起部8と第二の溝14を第二の貫通孔6に隣接して設けることによって気泡の発生をより抑制できることが分かった。これは、より大きな減圧力を瞬間的に発生させることによって発生した気泡の除去能力が大きくなっているものと考えられる。
また、このような第一の突起部8と第二の溝14を流出口10側に複数設けることによって微細な減圧制御を可能とすることができる。
次に、本実施の形態1における細胞電気生理センサを用いた細胞の電気生理現象の測定方法について簡単に述べる。
まず、ウエル1に細胞内液あるいは細胞外液を充填する。ここで、細胞内液とは例えば、ほ乳類筋細胞の場合、代表的には、K+イオンが155mM、Na+イオンが12mM程度、C1-イオンが4.2mM程度添加された電解液であり、細胞外液とは、K+イオンが4mM程度、Na+イオンが145mM程度、C1-イオンが123mM程度添加された電解液である。この状態で、ウエル1の内部に設置した第一の電極(図示せず)と第一の溝13の適当な場所に設置した塩化銀などからなる第二の電極(図示せず)との間で、100kΩ〜10MΩ程度の抵抗値を観測することができる。これは細胞電気生理センサの薄板4の内部に設けられた第三の貫通孔7に電解液である細胞内液あるいは細胞外液が浸透し、前記電極間で電気回路が形成されるからである。
次に、マイクロピペットなどを用いて、第一の貫通孔5の内部へ細胞を投入する。このとき、第一の貫通孔5の内壁面をテーパ形状とすることが好ましい。これによって、細胞はセンサチップである薄板4に形成した第三の貫通孔7の近傍まで到達しやすい構造を実現している。
次に、例えば流入口9を塞いで流出口10から吸引すると、細胞は第三の貫通孔7へ引きつけられ、ついにはこの第三の貫通孔7を塞ぐように保持することができる。その結果、ウエル1と第一の溝13との間の電気抵抗は十分に高くなる(このような状態をギガシールと呼ぶ)。
この状態において、薬液などを投入したときの細胞の電気生理活動によって細胞の内外の電位が変化した場合に、わずかな電位差あるいは電流であっても前記第一の電極と第二の電極との間における電流あるいは電圧の変化を測定することによって細胞の電気生理現象の高精度な測定方法を実現することができる。
ここで、迅速、且つ高精度に測定するためには、細胞を速やかに第三の貫通孔7の上に移動させた後、第三の貫通孔7の上に一定の高いシール性を維持しながら保持することが重要である。この保持状態を一定にするためには、吸引圧力を微細に制御しながら、細胞を速やかに移動させた後、第三の貫通孔7の上に安定して保持することが重要である。
これに対して、気泡などが第二の貫通孔6の付近に存在すると吸引の圧力が不安定となり、測定に必要な安定した高いシール性を維持することが困難となってくる。
従って、高精度な測定を実現するためには第二の貫通孔6の付近に気泡の発生しにくい細胞電気生理センサを用いることが非常に重要なことである。
また、図1および図2に示すように第一の突起部8と第二の溝14の表面を平坦形状とし、その平坦形状の長さを個々のデバイスの形状に応じて最適な寸法に制御することによって最適な吸引条件を実現することができるとともに、液体の流れを容易に層流に制御できることからより高精度に測定することができる細胞電気生理センサを実現することができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における細胞電気生理センサについて、図面を参照しながら説明する。図3は本実施の形態2における細胞電気生理センサの断面図である。
本実施の形態2における細胞電気生理センサの構成は、図3に示すように第一の貫通孔5を有したウエル1と、ウエル1の下方には第二の貫通孔6を有した保持プレート2を当接しており、前記第二の貫通孔6の内部には、少なくとも一つの第三の貫通孔7を有した平面を持つ薄板4からなるセンサチップを固着保持している。基本的な構成は実施の形態1とほぼ同様の構成をしており、実施の形態1と同じ構成の部分における詳細な説明は省略する。
ここでは、特に本実施の形態2における細胞電気生理センサの特徴的な構成について詳細に説明する。
本実施の形態2における細胞電気生理センサにおいて、前記保持プレート2の下方には、その両端に液体の流入口9と流出口10を備えた少なくとも一つの第一の溝13を有した流路プレート3を当接している。そして、この流路プレート3の底面には、第二の突起部11を第二の貫通孔6の下方より流出口10側になるように形成しているとともに、この第二の突起部11の表層には第二の溝14を実施の形態1とほぼ同様の形状に形成している。このような構成を有する細胞電気生理センサの第三の貫通孔7の上面に被検体細胞を密着保持し、この保持された被検体細胞の電気生理現象を測定する細胞電気生理センサを構成している。
このように、流路プレート3の上面に第二の突起部11と第二の溝14を形成することによって、第二の突起部11と第二の溝14を形成した部分における流路プレート3の内部の流体が流れる流路が狭くなるようになっていることを特徴としている。
このような構成とすることによって、液体を流入口9から投入して流出口10から排出する場合、第二の突起部11と第二の溝14による流路断面面積の制限によって、流路の圧力は第一の溝13の内部において流入口9側が流出口10側より相対的に高くなる。
また、流入口9を塞いで第一の溝13の内部を密閉空間としたとき、流出口10側を減圧すると、第二の突起部11と第二の溝14による流路幅の制限によって、圧力は流出口10側の方が相対的に低くなる。このように、薄板4および第二の貫通孔6がある側が常に相対的に圧力が高くなることによって、流入口9側においては気泡の発生が少なくなることが分かった。さらに、第二の溝14の作用については実施の形態1で説明した効果と同じであり、その詳細な説明は省略する。
以上説明してきたように、この第二の突起部11と第二の溝14を形成することによって、流出口10側を大きく減圧したとしても、第二の貫通孔6あるいは薄板4の近傍における気泡の除去と気泡の発生の抑制を実現できることから、高精度に減圧制御できる細胞電気生理センサを実現することができる。
また、図3に示したように流路プレート3に第二の突起部11と第二の溝14を設けた構成とすることによって、細胞電気生理センサを効率よく作製することができる。その理由について簡単に説明する。
本実施の形態2における細胞電気生理センサの通常の作製方法としては、始めに、ウエル1と保持プレート2とを熱可塑性樹脂などを用いて融着接合し、さらにその後、流路プレート3を積層して融着接合することによって一体化し、所望の形状を有する細胞電気センサを作製すると効率が良い。ここで、第一の突起部8と第二の溝14を保持プレート2の下面に形成していると、この融着接合のときに接合不良などの不都合が発生する場合がある。
そのような場合において、本実施の形態2に示したように流路プレート3に第二の突起部11と第二の溝14を形成しておくことによって、接合などの組み立て時における作業効率の低下を防止することができる。
以上説明してきたように、このような構成とすることによって流入口9側の圧力を相対的に流出口10側に比べて高く設計することができ、薄板4を保持した第二の貫通孔6の付近に気泡の発生を少なくすることができる細胞電気生理センサを提供することができる。このような構成を有する細胞電気生理センサを用いて細胞の電気生理現象を測定するとき、効率よく高精度に測定することができる。
以上のように、本発明にかかる細胞電気生理センサおよびそれを用いた細胞電気生理現象の測定方法は高精度な測定を可能にすることから、高速で薬理判定を行う薬品スクリーニング等の測定器に有用である。
本発明の実施の形態1における細胞電気生理センサの断面図 同保持プレートの下面図 本発明の実施の形態2における細胞電気生理センサの断面図
符号の説明
1 ウエル
2 保持プレート
3 流路プレート
4 薄板
5 第一の貫通孔
6 第二の貫通孔
7 第三の貫通孔
8 第一の突起部
9 流入口
10 流出口
11 第二の突起部
13 第一の溝
14 第二の溝

Claims (15)

  1. 第一の貫通孔を有するウエルと、このウエルの下方に当接した第二の貫通孔を有した保持プレートと、この保持プレートの下方に液体の流入口と流出口を両端に備えた第一の溝を有した流路プレートを当接し、前記第二の貫通孔の内部に第三の貫通孔を有した薄板を当接した細胞電気生理センサであって、前記第二の貫通孔に連通し、第二の貫通孔と流出口との間の前記保持プレートの一部に第一の突起部を設けるとともに、この第一の突起部の一部に第二の溝を設けた細胞電気生理センサ。
  2. 第一の突起部および第二の溝を第二の貫通孔に隣接して設けた請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
  3. 第一の突起部および第二の溝を複数形成した請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
  4. 第一の突起部および第二の溝の先端部を平坦形状とした請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
  5. 第一の突起部および第二の溝の幅を第二の貫通孔の幅よりも大きくした請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
  6. 第二の溝を複数形成した請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
  7. 複数の第二の溝の幅を第二の貫通孔の幅よりも大きくした請求項6に記載の細胞電気生理センサ。
  8. 第一の貫通孔を有するウエルと、前記ウエルの下方には第二の貫通孔を有する保持プレートが当接されており、前記保持プレートの前記第二の貫通孔の内部に、少なくとも一つの第三の貫通孔を有した平面を持つ薄板を備えたセンサチップを設け、前記保持プレートの下方には、その両端に液体の流入口と流出口を備えた少なくとも一つの第一の溝を有した流路プレートが当接されており、前記第三の貫通孔に被験体細胞を密着保持してこの被検体細胞の電気生理現象を測定する細胞電気生理センサであって、前記第二の貫通孔に連通し、第二の貫通孔と流出口との間の前記流路プレートの一部に第二の突起部を設けるとともに、この第二の突起部の一部に第二の溝を設けた細胞電気生理センサ。
  9. 第二の突起部および第二の溝を第二の貫通孔に隣接して設けた請求項8に記載の細胞電気生理センサ。
  10. 第二の突起部および第二の溝を複数形成した請求項8に記載の細胞電気生理センサ。
  11. 第二の突起部および第二の溝の先端部を平坦形状とした請求項8に記載の細胞電気生理センサ。
  12. 第二の突起部および第二の溝の幅を第二の貫通孔の幅よりも大きくした請求項8に記載の細胞電気生理センサ。
  13. 第二の溝を複数形成した請求項8に記載の細胞電気生理センサ。
  14. 複数の第二の溝の幅を第二の貫通孔の幅よりも大きくした請求項8に記載の細胞電気生理センサ。
  15. 第一の貫通孔を有したウエルと、このウエルの下方に当接した第二の貫通孔を有した保持プレートと、この保持プレートの下方に液体の流入口と流出口を両端に備えた第一の溝を有した流路プレートを当接し、前記第二の貫通孔の内部に第三の貫通孔を有した薄板を当接し、前記第二の貫通孔に連通し、第二の貫通孔と流出口との間の前記保持プレートまたは流路プレートの一部に第一の突起部を設けるとともに、前記第一の突起部の一部に第二の溝を設けた細胞電気生理センサを用いて細胞の電気生理現象を測定する細胞電気生理現象の測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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