JP2007331552A - 船用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵部材と転舵部材とが機械的に連結されていない船において、操舵に違和感のない船用操舵装置を提供すること。
【解決手段】舵取り部材としての船外機4を転舵するための転舵機構5は、ステアリングホイール等の操舵部材3と機械的に連結されていない。検出されたヨーレートγおよび横加速度Gyが対応する閾値内にある状態が所定時間継続すると、船体状況検出部33が、船体2が直進状態にあると判断する。目標操舵反力算出部34は、そのときに検出されていた操舵角θが中立位置に相当するとして、その操舵角θをシフト値θSとして記憶する。目標操舵反力Fの操舵角相当成分F1を、式F=a(θ+θS)を用いて補正する。
【選択図】図2

Description

本発明は、船用操舵装置に関するものである。
船の推進装置として、船外機と船内機とがある。
船内機では、船体内部に、船に推進力を与える動力装置と舵取り装置が備えられている。動力装置と舵取り装置とは、一体に設けられる場合と、別体に設けられて、互いの間が動力伝達装置を介して連結される場合とがある。
船外機では、船体に対して外付けの船外機本体に、動力装置を備えている。モータボート等の小型船舶を例にとると、独立した舵は設けられておらず、船外機自体に、舵取り機構が備えられている。具体的には、船外機本体の向きを変えることにより、舵取りが行われる。
特に小型のモータボートの場合には、船外機本体に取り付けられたハンドルバーを介して、操縦者が直接、操舵するようになっている。
また、運転席に設けられたステアリングホイール等の操舵部材と船外機とを機械的に連結しない構成の船用操舵装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、操舵角検出手段からの舵角情報に基づいて得られた目標転舵角と舵取り部材の実際の転舵角との偏差に、所定の制御ゲインを与えて、舵取り部材の転舵角を制御するための制御信号を出力する船用操舵装置が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
また、スイベルシャフトの回動角を検出する回動角センサとして回転式の回動角センサを用い、その軸心とスイベルシャフトの回転中心を一致させるように構成した船用操舵装置が提案されている(例えば特許文献3を参照)。
特許第2959044号公報 特許第2510391号公報 特開2004−249791号公報
操舵部材と転舵部材とを機械的に連結しない船用操舵装置を装備した船では、船が直進状態で航行しているときでも、風や潮流の影響で、操舵部材(転舵部材)が、中立位置にない場合が多い。
この直進状態から操舵を開始した場合、操縦者が操縦に違和感を覚えることがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、操舵部材と転舵部材とを機械的に連結しない船において、操縦に違和感のない船用操舵装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、操舵部材(3)と、操舵部材と機械的に連結されていない転舵機構(5)と、操舵部材の操舵角(θ)を検出する操舵角検出手段(20)と、操舵角検出手段により検出された操舵角に応じて転舵機構の転舵角を制御する転舵角制御部(32)と、船体(2)が直進状態にあることを検出する船体状況検出手段(33,33A)と、目標操舵反力(F)に応じて操舵部材に反力を与えるための反力用アクチュエータ(18)と、目標操舵反力を算出する目標操舵反力算出手段(34)とを備え、目標操舵反力算出手段により算出された目標操舵反力は、操舵角検出手段により検出された操舵角に応じて算出された操舵角相当成分 (F1) を含み、目標操舵反力算出手段は、船体状況検出手段によって船が直進状態にあることが検出されたときに、操舵角検出手段により検出された操舵角が中立位置に相当するとして、操舵角相当成分を補正する機能を有することを特徴とするものである。
本発明では、風や潮流を受けた状態で直進状態を維持できる操舵部材の位置が、中立位置に相当するとして、目標操舵反力の操舵角相当成分を補正するので、この直進状態から操舵を開始するときに、操縦者が操舵反力による違和感を感じることがない。
また、本発明において、船体のヨーレートγを検出するヨーレート検出手段(23)と、船体の横加速度(Gy) を検出する横加速度検出手段(24)とを備え、上記船体状況検出手段は、ヨーレート検出手段および横加速度検出手段からの信号に基づいて、船体が直進状態にあると判断する場合がある。この場合、ヨーレートと横加速度という、船体挙動に関する2つのパラメータを用いて、船体が直進状態か否かを判断するので、直進状態を精度良く検出することができる。
例えば、ヨーレート検出手段により検出されたヨーレートが所定の閾値以下であって且つ横加速度検出手段により検出された横加速度が所定の閾値以下である状態が、所定時間以上継続した場合に、上記船体状況検出手段は、船体が直進状態にあると判断するようにしてもよい。この場合、ヨーレートと横加速度という、船体挙動に関する2つのパラメータが閾値以下となることが所定時間以上継続されることを条件としたので、風や波の動的な変動による外乱の影響を排除することができ、この点からも、直進状態を精度良く検出することができる。
また、本発明において、上記船体状況検出手段は、全方位測位システム(GPS36)から出力された船体の現在位置情報の履歴(P0,P1,P2,…)に基づいて、船体が直進状態にあると判断する場合がある。GPSであれば、波の影響で船体が傾いたりしていても、船体の位置を正確に把握することができるので、船体の直進状態を精度良く検出することができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る船用操舵装置1が適用された船の模式図である。図1を参照して、船体2の前部には、ステアリングホイール等の操舵部材3が取り付けられている。また、船体2の後部には、舵取り部材を兼用する推進ユニットとしての船外機4と、船外機4の向きを変えることにより、転舵を達成するための転舵機構5とが設けられている。船外機4は、プロペラ4aと、プロペラ4aを図示しないドライブシャフトを介して駆動するための内燃機関4bを内蔵した船外機本体4cとを備えている。
本実施の形態の船用操舵装置1では、操舵部材3と転舵機構5との機械的な結合をなくしている。転舵機構5は、操舵部材3の操作に応じて駆動される、例えば、ブラシレスモータ等の電動モータからなる転舵用アクチュエータ6を有している。転舵機構5は、転舵用アクチュエータ6の駆動力を用いて、船外機4の向きを変えることにより、転舵する。 船体2の幅方向W1(船体2の中心線C1と直交する方向に相当)に沿って延びる軸7の第1の端部7aおよび第2の端部7bが、それぞれ対応する第1の取付ブラケット8(第1の取付部材)および第2の取付ブラケット9(第2の取付部材)を介して、それぞれ船体2に固定されている。
軸7には、上記の転舵用アクチュエータ6を内蔵し、軸7の軸長方向(船体2の幅方向W1に相当)に沿って移動可能な移動体10が設けられている。この移動体10と軸7とは、例えばボールねじ機構からなる変換機構11を介して互いに連結されている。一方、船外機本体4cは、転舵中心軸12の回りに回動自在に船体2に取り付けられており、船外機本体4cと移動体10とは、伝達機構としてのリンク機構13を介して、互いに連結されている。
リンク機構13は、一端が移動体10に固定された第1ブラケット14と、船外機本体4cに固定された一端(図示せず)を有し、船外機本体4cとともに、転舵中心軸12の回りに回動自在な第2ブラケット15とを備えている。第1ブラケット14の他端と第2ブラケット15の他端とは、連結軸16を介して回動自在に連結されている。
転舵用アクチュエータ6が駆動されると、その転舵用アクチュエータ6の駆動力は、変換機構11を介して、軸7の軸長方向への、移動体10の直線運動に変換される。さらに、この移動体10の直線運動は、リンク機構13を介して、転舵中心軸12回りの船外機4の、転舵方向X1への回動に変換され、転舵が達成されるようになっている。
操舵部材3は、船体2に対して回転可能に支承された回転シャフト17の一端に連結されている。この回転シャフト17には、操舵部材3に操作反力を与えるための反力用アクチュエータ18が設けられている。反力用アクチュエータ18は、回転シャフト17と一体の出力シャフトを有するブラシレスモータ等の電動モータを含む。
回転シャフト17の他端と船体2との間には、渦巻きばね等からなる弾性部材19が介在しており、この弾性部材19は、回転シャフト17を介して操舵部材3を中立位置に付勢している。反力用アクチュエータ18が回転シャフト17にトルクを付加していないときに、弾性部材19の弾性力によって、操舵部材2が中立位置(直進操舵位置に相当)に復帰させられる。
操舵部材3の操作入力値を検出するために、回転シャフト17に関連して、操舵部材3の操舵角を検出するための操舵角検出手段としての操舵角センサ20が設けられている。 また、転舵機構5に含まれる、上記の軸7上の移動体10の位置に関連して、転舵角(船外機4の向き)を検出するための転舵角センサ22が設けられている。また、船体2のヨーレート(角速度。回頭速度)を検出するためのヨーレート検出手段としてのヨーレートセンサ23と、船体2の横加速度を検出する横加速度検出手段としての横加速度センサ24とが設けられている。また、船体2の航行速度(船速)を検出する船速センサ25が設けられている。
マイクロコンピュータ等を含む電子制御ユニット(ECU)により構成された制御部28には、操舵角センサ20、転舵角センサ22、ヨーレートセンサ23、横加速度センサ24、船速センサ25の出力信号が入力されており、これらの信号に基づいて、制御部28は、転舵用アクチュエータ6および反力用アクチュエータ18をそれぞれ対応する駆動回路29,30を介して適切に制御する。
図2は主たる制御の内容を説明するためのブロック図である。制御部28は、コンピュータが所定のプログラム処理を実行することによってソフトウエア的に実現される複数の機能処理部を有している。
すなわち、制御部28は、目標転舵角を算出する目標転舵角算出部31と、目標転舵角および実転舵角(転舵角センサ22により実際に検出された転舵角)に基づいて転舵用アクチュエータ6を制御するための転舵角制御部32と、船体2が直進状態にあることを検出するための船体状況検出手段としての船体状況検出部33と、目標操舵反力を算出する目標操舵反力算出手段としての目標操舵反力算出部34と、目標操舵反力に基づいて反力用アクチュエータ18を制御するための反力制御部35とを有している。
目標転舵角算出部31は、操舵角センサ20により検出された操舵角、および船速センサ25により検出された船速を入力し、取得した情報に基づいて目標転舵角を算出する。算出された目標転舵角は転舵角制御部32に与えられる。転舵角制御部32は、取得した情報に基づいて、転舵角センサ22による検出結果(実転舵角)を参照しながら、転舵用アクチュエータ6をフィードバック制御する。
船体状況検出部33は、ヨーレートセンサ23により検出されたヨーレート、および横加速度センサ24により検出された横加速度を入力し、取得した情報に基づいて、船体2が直進状態にあるか否かを検出する。具体的には、船体状況検出部33は、ヨーレートセンサ23により検出されたヨーレートγが所定の閾値γ1以下(γ≦γ1)であって且つ横加速度センサ24により検出された横加速度Gyが所定の閾値Gy1以下(Gy≦Gy1)である状態が、所定時間以上継続したときに、船体2が直進状態にあると判断し、目標操舵反力算出部34に、中立補正を実施するように指令する補正指令信号を出力する。
目標操舵反力算出部34は、例えば、操舵角センサ20により検出された操舵角θに応じた操舵角相当成分F1(F1=a・θ)、ヨーレートセンサ23により検出されたヨーレートγに応じたヨーレート相当成分F2(F2=b・γ)、および横加速度センサ24により検出された横加速度Gyに応じた横加速度相当成分F3(F3=c・Gy)を加算して、目標操舵反力F(F=F1+F2+F3)を算出し、算出した目標操舵反力Fに応じた反力指示信号を、反力制御部35に出力する。
ただし、目標操舵反力算出部34は、船体2が直進状態にあることを検出した船体状況検出部33から、補正指令信号を受けた場合には、そのときに操舵角センサ20により検出された信号値(検出電圧値)が信号の中立位置(すなわちゼロ点)であると見做して、以後の操舵角相当成分F1を算出する。
なお、各成分F1,F2,F3にそれぞれ対応する係数a,b,cは、不変の値であってもよいし、また、船速センサ25により検出された船速に応じて、予め定めるマップ、或いは関数式を用いて求められる値であってもよい。
反力制御部35は、反力用アクチュエータ18をフィードバック制御し、これにより、操舵部材3に、その操作方向と逆方向の力(反力)を付与する動作をなす。図示していないが、具体的には、反力制御部35は、目標操舵反力算出部34から出力される目標操舵反力値に応じて反力用アクチュエータ18に対する目標電流を決定する目標電流決定部と、その目標電流に応じて反力用アクチュエータ18に流す電流を制御する出力電流制御部とを含んでいる。出力電流制御部からの電流制御信号が、駆動回路30に入力され、駆動回路30は、反力用アクチュエータ18を例えばPWM制御によって駆動するようになっている。また、駆動回路30と出力電流制御部との間で出力電流のフィードバック制御が行われるようになっている。
次いで、図3のフローチャートを参照して、目標操舵反力の設定動作について説明する。
まず、ステップS1にて、全入力値がイニシャライズされた後、ステップS2にて、操舵角センサ20、ヨーレートセンサ23および横加速度センサ24の各検出結果(操舵角θ,ヨーレートγ,横加速度Gy)が読み込まれる。
次いで、ステップS3において、読み込まれたヨーレートγが所定の閾値γ1以下(γ≦γ1)であって且つ読み込まれた横加速度Gyが所定の閾値Gy1以下(Gy≦Gy1)である条件が満たされいるか否かが判断される。上記条件が満たされていないときには、船体2が直進状態にないと判断して、ステップS4に進む。
そのステップS4において、タイマーがカンウト中であると判断された場合には、カンウトをリセットした(ステップS5)後、ステップS6に進み、ステップS4において、カンウト中でないと判断された場合には、ステップS5を飛び越してステップS6に進む。
そのステップS6では、読み込まれた操舵角θを補正することなく、式F1=a・ θ(図4参照)を用いて、目標操舵反力Fの操舵角相当成分F1を算出する。次いで、算出された操舵角相当成分F1を用いて、上述した式F=F1+F2+F3により、目標操舵反力Fを算出し、その後、ステップS1に戻る。
一方、ステップS3において、読み込まれたヨーレートγが所定の閾値γ1以下(γ≦γ1)であって且つ読み込まれた横加速度Gyが所定の閾値Gy1以下(Gy≦Gy1)である条件が満たされていると判断された場合には、ステップS8に進む。
そのステップS8では、タイマーがカウント中か否かが判断される。ステップS8において、カンウト中でないと判断された場合には、カンウトをスタートした(ステップS9)後、ステップS6,S7に進み、読み込まれた操舵角θを補正することなく、操舵角相当成分F1および目標操舵反力Fを算出する。その後、ステップS1に戻る。
ステップS8において、カウント中であると判断された場合には、ステップS10において、カウントアップ(所定時間が経過)しているか否かが判断される。カウントアップしていない場合には、ステップS6,S7に進み、読み込まれた操舵角θを補正することなく、操舵角相当成分F1および目標操舵反力Fを算出する。その後、ステップS1に戻る。
ステップS10において、カウントアップ(所定時間が経過)していると判断された場合には、そのときに操舵角センサ20により検出されていた操舵角θをシフト値θSとして読み込む。次いで、ステップS12〜S15の補正モードに入る。
その補正モードでは、ステップS12において、各検出結果としての操舵角θ,ヨーレートトγ,横加速度Gyが読み込まれ、読み込まれたヨーレートγおよび横加速度Gyに基づいて、船体2が直進状態にあるか否かが監視される(ステップS13)。ステップS13において、直進状態にあると判断された場合には、ステップS14に進み、目標操舵反力Fの操舵角相当成分F1を式F1=a(θ+θS)を用いて、算出する(図4参照)。すなわち、操舵角θを、先に記憶したシフト値θSを用いて(θ+θS)と補正し、この補正値に基づいて、操舵角相当成分F1を算出する(図4参照。)。これにより、シフト値θSが、以後検出される操舵角θの中立位置に相当するとして、操舵角相当成分F1が補正されることになる。
このようにして算出された操舵角相当成分F1の値を用いて、ステップS15において、目標操舵反力Fを算出する。目標操舵反力Fの算出後、ステップS12に戻り、ステップS12〜S15の処理を繰り返す。
ステップS12〜S15の処理を繰り返している間に、ステップS13において、船体2が直進状態にないと判断された場合には、ステップS1に戻り、補正モードを終了することになる。
本実施の形態によれば、風や潮流を受けた状態で直進状態を維持できる操舵部材3の位置が中立位置に相当するとして、目標操舵反力Fの操舵角相当成分F1を補正するので、この直進状態から操舵を開始するときに、操縦者が操舵反力による違和感を感じることがない。
また、ヨーレートγと横加速度Gyという、船体挙動に関する2つのパラメータを用いて、船体2が直進状態か否かを判断するので、直進状態を精度良く検出することができる。特に、ヨーレートγと横加速度Gyの各パラメータが対応する閾値γ1,Gy1以下となることが所定時間以上継続されることを条件としたので、風や波の動的な変動による外乱の影響を排除することができ、この点からも、直進状態を精度良く検出することができる。
上述した図2の実施の形態では、船体状況検出部33が、ヨーレートγと横加速度Gyに基づいて、船体2が直進状態にあることを検出したが、これに限らない。例えば、図5に示すように、船体状況検出部33Aは、全方位測位システム(GPS)36から出力された船体2の現在位置情報を取得し、取得した現在位置情報の履歴に基づいて、船体2が直進状態にあると判断するようにしてもよい。
具体的には、船体状況検出部33Aは、模式図である図6に示すように、新たに取得した現在位置情報P1および前回取得して記憶されている現在位置情報P0に基づいて、船体2の進行方向V1を算出し、算出した進行方向V1を記憶しておく。そして、次に取得される現在位置情報P2を用いて算出される船体2の進行方向V2と、上記記憶された進行方向V1との差(角度差Qに相当)が、所定の閾値内(−Q1≦Q≦Q1)にあるという条件が、所定時間の間、継続的に満たされた場合、船体2が直進状態と判断する。
なお、図示していないが、GPS36は、方位センサ、GPS受信機、地図データ記憶部およびメモリ、並びにこれらと接続された制御部を含む公知の構成である。制御部は、船体2の位置を算出するための位置算出部を含んでいる。
本実施の形態においても、図2の実施の形態と同様に、直進状態から操舵を開始するときに、操縦者が操舵反力による違和感を感じることがない。また、GPS36を用いるので、波の影響で船体2が傾いたりしていても、船体2の位置を正確に把握することができるので、船体2の直進状態を精度良く検出することができる。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、操舵角相当成分部F1を算出するための式F1=a・θの係数aは、操舵角θの範囲毎に異なる複数の係数a1,a2,…を含むものであってもよい。
また、本発明の船用操舵装置を、いわゆる船内機によって推進力を得る船に適用するようにしてもよい。その他、請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
本発明の一実施の形態の船用操舵装置が適用された船の模式図である。 船用操舵装置の要部のブロック図である。 目標操舵反力を算出するためのフローチャートである。 操舵角と目標操舵反力の操舵角成分との関係を示すグラフ図である。 本発明の別の実施の形態の船用操舵装置の要部のブロック図である。 現在位置情報の履歴を用いて船体の直進状態を検出する態様を説明するための模式図である。
符号の説明
1…船用操舵装置、2…船体、3…操舵部材、4…船外機(舵取り部材)、5…転舵機構、6…転舵用アクチュエータ、18…反力用アクチュエータ、20…操舵角センサ、23…ヨーレートセンサ(ヨーレート検出手段)、24…横加速度センサ(横加速度検出手段)、28…制御部、32…転舵角制御部、33,33A…船体状況検出部(船体状況検出手段)、34…目標操舵反力算出部(目標操舵反力算出手段)、35…反力制御部、36…全方位測位システム(GPS)、θ…操舵角、γ…ヨーレート、Gy…横加速度、F…目標操舵反力、F1…目標操舵反力の操舵角相当成分、P0,P1,P2…現在位置情報の履歴

Claims (4)

  1. 操舵部材と、操舵部材と機械的に連結されていない転舵機構と、操舵部材の操舵角を検出する操舵角検出手段と、操舵角検出手段により検出された操舵角に応じて転舵機構の転舵角を制御する転舵角制御部と、船体が直進状態にあることを検出する船体状況検出手段と、目標操舵反力に応じて操舵部材に反力を与えるための反力用アクチュエータと、目標操舵反力を算出する目標操舵反力算出手段とを備え、
    目標操舵反力算出手段により算出された目標操舵反力は、操舵角検出手段により検出された操舵角に応じて算出された操舵角相当成分を含み、
    目標操舵反力算出手段は、船体状況検出手段によって船が直進状態にあることが検出されたときに、操舵角検出手段により検出された操舵角が中立位置に相当するとして、操舵角相当成分を補正する機能を有することを特徴とする船用操舵装置。
  2. 請求項1において、船体のヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、船体の横加速度を検出する横加速度検出手段とを備え、上記船体状況検出手段は、ヨーレート検出手段および横加速度検出手段からの信号に基づいて、船体が直進状態にあると判断することを特徴とする船用操舵装置。
  3. 請求項2において、ヨーレート検出手段により検出されたヨーレートが所定のしきい値以下であって且つ横加速度検出手段により検出された横加速度が所定の閾値以下である状態が、所定時間以上継続した場合に、上記船体状況検出手段は、船体が直進状態にあると判断することを特徴とする船用操舵装置。
  4. 請求項1において、上記船体状況検出手段は、全方位測位システム(GPS)から出力された船体の現在位置情報の履歴に基づいて、船体が直進状態にあると判断することを特徴とする船用操舵装置。
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