JP2007330262A - アミラーゼ変異体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】親酵素と比べて改良された洗浄及び/又は皿洗い性能をもつその親α−アミラーゼ酵素の変異体であって、その親酵素の1以上のアミノ酸残基が異なるアミノ酸残基により置換されており、そして/又は、その親α−アミラーゼの1以上のアミノ酸残基が欠失されており、そして/又は1以上のアミノ酸残基がその親α−アミラーゼ酵素に付加されているような変異体。但し、その変異体は、親バチルス・リケニフォルミス(B. Licheniformis)α−アミラーゼの197 位におけるメチオニン残基が、その修飾だけが行われるとき、アラニン又はトレオニンにより置換されているものとは異なる。本変異体は、洗浄及び皿洗いに有用であることができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、改良された洗浄及び/又は皿洗い性能をもつアミラーゼ変異体(variants)に、その変異体をコードする DNA構築物に、そしてその DNA構築物を宿すベクターと細胞に関する。さらに、本発明は、そのアミラーゼ変異体の生産方法及びそのアミラーゼ変異体を含んで成る洗剤添加物と洗剤組成物に関する。最後に、本発明は、繊維糊抜き(desizing)のためのそのアミラーゼ変異体の使用に関する。
長年にわたりα−アミラーゼ酵素はさまざまな異なる目的のために使用されてきたが、その中で最も重要なのは、デンプン液化、繊維糊抜き、製紙及びパルプ産業におけるデンプン修飾、及び醸造及びベーキングである。益々重要になっているα−アミラーゼのさらなる使用は、洗浄又は皿洗いの間のデンプンのよごれ(starchy stains)の除去である。
本発明者らは、驚ろくべきことに、その1以上のアミノ酸残基を修飾することによりα−アミラーゼの洗浄及び/又は皿洗い性能を改良することができることを発見した。本発明はこの発見に基づく。
a)その親α−アミラーゼの変異体をコードする遺伝子を含む細胞集団を構築し、
b)少なくとも1の洗浄及び/又は皿洗い条件を刺激する条件下でα−アミラーゼ活性についてその細胞集団をスクリーニングし、
c)段階b)において選択された条件下でその親α−アミラーゼと比べて改良された活性をもつその親α−アミラーゼの変異体をコードする遺伝子を含む細胞を上記集団から単離し、
d)適当な培養基中で好適な条件下、段階c)において単離された細胞を培養し、そして
e)段階d)において得られたカルチャーから上記α−アミラーゼ変異体を回収する、を含んで成る方法に関する。
a)親α−アミラーゼの中の1のα−アミラーゼ遺伝子又は対応cDNAのN−末端コーディング領域と他の親α−アミラーゼのα−アミラーゼ遺伝子又は対応cDNAのC−末端コーディング領域とをインビボ又はインビトロにおいて組換えて、組換え体を作り、
b)その親α−アミラーゼのいずれかに比べて改良された洗浄及び/又は皿洗い性能をもつハイブリッドα−アミラーゼを作り出す組換え体を選択し、
c)適当な培養基中好適な条件下段階b)において選択された組換え体を培養し、そして
d)段階c)において得られたカルチャーから上記ハイブリッドα−アミラーゼを回収すること、を含んで成る方法に関する。
最後の態様においては、本発明は、特に洗浄又は皿洗いにおける、洗剤酵素としての本発明に係るα−アミラーゼ変異体の使用、そのα−アミラーゼ変異体を含んで成る洗剤添加物及び洗剤組成物、並びに繊維糊抜きのための本発明に係るα−アミラーゼ変異体の使用に関する。
命名法
本説明とクレームにおいては、アミノ酸残基のための慣用の1文字及び3文字コードを使用する。訳を容易にするために、本発明に係るα−アミラーゼ変異体を以下の命名法の使用により記載する:元のアミノ酸:位置:置換アミノ酸。
Ala30Asn又はA30N
のように示され、同じ位置におけるアラニンの欠失は:
Ala30* 又はA30*
のように示され、そして追加のアミノ酸残基、例えばリシンの挿入は:
Ala30AlaLys又はA30AK
のように示される。
特定のアミラーゼが他のα−アミラーゼと比較して“欠失(deletion)”を含み、そして挿入がこのような位置において行われる場合、これは、36位におけるアスパラギン酸の挿入については:
*36Asp 又は *36D
のように示される。
多数の突然変異は+の印により分けられる、すなわち:
Ala30Asp+Glu34Ser又はA30N+E34S
は、30と34位において突然変異があり、それぞれ、アラニンとグルタミン酸がアスパラギンとセリンに置換されていることを示す。
A30N,E又は
A30N又はA30E
のように示される。
R,N,D,A,C,Q,E,G,H,I,L,K,M,F,P,S,T,W,Y,Vの中の1のいずれかの代わりに置換されることができると理解されるべきである。
本発明に係るα−アミラーゼ変異体は、好ましくは、微生物起源の親α−アミラーゼに基づいて調製される。従って、親α−アミラーゼは、バクテリア起源を有することも又は糸状菌若しくは酵母を含む真菌由来であることもできる。この親α−アミラーゼは、洗剤酵素として慣用されるものであることも、又はその用途が未だ示唆されていないものであることもできる。
従って、本発明に従って、改良された洗浄及び/又は皿洗い性能をもつα−アミラーゼ変異体を製造するために、バチルス種、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・アミロリクエファシエンス及びバチルス・ステアロサーモフィラスによる生産されるα−アミラーゼの間に観察される高程度のアミノ酸配列相同性を使用することができることが驚ろくべきことに発見された。さらに、特に、本変異体は、他の相同α−アミラーゼの対応又は相同位置内に存在する1以上のアミノ酸残基への1以上の特定アミノ酸残基の修飾に基づいて調製される。
i)配列番号:2に示す配列と少なくとも60%の相同性をもち、そして/又は
ii)そのα−アミラーゼに対して生じた抗体と免疫交差反応性を示し、そして/又は
III)そのα−アミラーゼをコードする DNA配列であってその DNA配列が配列番号:1に示されるものと同一のプローブとバイブリダイズするDNA 配列によりコードされる、α−アミラーゼを示すことを意図される。
N17,R23,S29,A30,Y31,A33,E34,H35。
R23K,T
S29A
A30E,N
Y31H,N
A33S
E34D,S
H35I,L
又はこれらの突然変異のいずれかの組合せ。
a)1,2,3及び/又は15位にあるアミノ酸残基の修飾;従って、着目のバチルス・リケニフォルミスα−アミラーゼ変異体は、親α−アミラーゼのA1,N2,L3又はM15位における突然変異、好ましくは突然変異A1V,M15T,L N2* ,L3V又はA1* +N2* の中の1以上を含んで成るものである;
c)アミノ酸残基H68の修飾、特に以下の突然変異:H68N,Qの中の1;
d)85及び/又は88位にあるアミノ酸残基の修飾、特に突然変異S85Q,K88Qの中の少なくとも1;
e)94−104 領域内にあるアミノ酸残基、特にその94,95,96,99,103 及び/又は104 位にあるアミノ酸残基の修飾、例えば以下の突然変異:N96Q,G99Q,I 103F,N 104Dの中の少なくとも1;
g)140, 142,148 及び/又は 152位にあるアミノ酸残基の修飾、例えば以下の突然変異:H 140K,H 142D,D 152S,S 148Nの中の少なくとも1;
i)172 −178 領域内にあるアミノ酸残基、特に172, 175,177及び/又は 178位にあるアミノ酸残基の修飾、例えば以下の突然変異:N 172S,F177FRG,Q178IE の中の少なくとも1;
j)アミノ酸残基S187 ,A209 及び/又はT217 の修飾、特に突然変異S 187D,A 209V及び/又はT 217K;
k)アミノ酸残基R242 の修飾、特に突然変異R 242P;
m)アミノ酸残基E255 の修飾、特に突然変異E 255P;
n)260 −269 領域内にあるアミノ酸残基、特に260, 264,265, 267,268 及び/又は 269にあるアミノ酸残基の修飾、例えば以下の突然変異:A 260G,N 265Y,A 269Kの中の少なくとも1;
p)314 −320 領域内にあるアミノ酸残基、特に315, 318及び/又は 320位にあるアミノ酸残基の修飾、例えば以下の突然変異:K 315D,L 318T及び/又はS 320A;
q)アミノ酸残基T341 及び/又はQ360 の修飾、特に突然変異T 341P及び/又はQ 360C;
r)369 −383 領域内にあるアミノ酸残基、特に370, 371,372, 373,374, 375,376, 379及び/又は 382位にあるアミノ酸残基の修飾、例えば以下の突然変異: 370* , 371* , 372* ,(370 −372)* ,S 373P,Q 374P,R 375Y,A 379S,H 382Sの中の少なくとも1;
t)416 −421 領域内にあるアミノ酸残基、特に419, 420及び/又は 421位にあるアミノ酸残基の修飾、例えば以下の突然変異:V 419K,A 420P,N 421Gの中の少なくとも1;
u)アミノ酸残基A435 及び/又はH450 の修飾、特に突然変異A 435S及び/又はH 450Y;
v)458 −465 領域内にあるアミノ酸残基、特に458, 459及び/又は 461位にあるアミノ酸残基の修飾、例えば少なくとも1の以下の突然変異:P 459T,V46K,Tの中の少なくとも1;
w)そのアミノ酸配列の追加のアミノ酸残基の欠失又は置換並びに/又はその配列内、又はそのアミノ酸配列のC−末端及び/又はN−末端における少なくとも1のアミノ酸残基の付加を含む少なくとも1のさらなる突然変異との組合せにおけるアミノ酸残基M197の修飾。
先に言及したバチルス・リケニフォルミスα−アミラーゼの空間モデルに基づき、上記h)中に述べた欠失は、その活性部位への改良された接近可能性をもたらし、それによりいずれかの実質的な程度にその熱活性化を変更せずにその基質特異性を改良することができるということも現在企図されている。
親α−アミラーゼがバチルス・リケニフォルミスα−アミラーゼであるとき、プロリンにより置換されるべき非−プロリン・アミノ酸残基は、好ましくは、他のα−アミラーゼ、例えばバチルス・アミロリクエファシエンス又はバチルス・ステアロサーモフィラスα−アミラーゼにおいて、プロリンにより占有される位置に位置する。
R 242P,E 255P,T 341P,S 373P,Q 374P,A 420P,Q 482Pを含む。
R23E,D,K 106E,D, I 135E,D, K 156E,D, V 186E,D, Y 198E,D, Y 193E,D, Q 178E,D, K 234E,D, K 237E,D及び/又はQ 360E,D。
i)それぞれ、配列番号4と6に示す配列と、少なくとも60%の相同性、例えば少なくとも70%,75%,80%,85%,90%又は95%の相同性をもつアミノ酸配列をもち、そして/又は
ii)上記のα−アミラーゼに対して作られた抗体と免疫学的交差反応性を示し、そして/又は
iii)上記のα−アミラーゼをコードする DNA配列であってそれぞれ、配列番号3と5に示すものと同一のプローブとハイブリダイズする DNA配列によりコードされているもの、のアナログを含むと意図される。
遺伝子に突然変異を導入するいくつかの方法が本分野において公知である。(例えば、本明細書中に開示するバチルスα−アミラーゼの機能的アナログをコードする)α−アミラーゼ−コーディングDNA 配列のクローニングの簡単な討議の後、このα−アミラーゼ−コーディング配列内の特定部位における突然変異生成方法を討議する。
親α−アミラーゼをコードする DNA配列を、本分野においてよく知られたさまざまな方法を使用して、着目のα−アミラーゼを作り出すいずれかの細胞又は微生物から単離することができる。まず、調査すべきα−アミラーゼを生産する生物から染色体 DNA又はメッセンジャー RNAを使用して、ゲノム DNA及び/又はcDNAライブラリーを構築しなければならない。次に、α−アミラーゼのアミノ酸配列が既知である場合、相同な、標識されたオリゴヌクレオチド・プローブを合成し、そして着目の生物から調製されたゲノム・ライブラリーからα−アミラーゼ−コーディング・クローンを同定するために使用する。あるいは、既知のα−アミラーゼ遺伝子に相同な配列を含む標識されたオリゴヌクレオチド・プローブを、低緊縮ハイブリダイゼーション及び洗浄条件を使用して、α−アミラーゼ−コーディング・クローンを同定するためのブローブとして使用することができるであろう。
一旦、α−アミラーゼ−コーディング DNA配列が単離され、そして突然変異の所望の部位が同定されれば、突然変異を合成オリゴヌクレオチドを使用して導入することができる。これらのオリゴヌクレオチドは、所望の突然変異部位に隣接するヌクレオチド配列を含み;突然変異体ヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド合成の間に挿入される。特定の方法においては、α−アミラーゼ−コーディング配列を橋かけするDNA の一本鎖ギャップがそのα−アミラーゼ遺伝子を担持するベクター内で作られる。次に、所望の突然変異を担持する合成オリゴヌクレオチドが、一本鎖 DNAの相同部分にアニールされる。次にその残りのギャップが、 DNAポリメラーゼIによりフィル・インされ、そしてその構築物がT4リガーゼを使用してライゲートされる。この方法の特定の例は、Morinaga et al. (1984)中に記載されている。 US, 4,760,025はそのカセットの僅かな変更を行うことにより多突然変異をコードするオリゴヌクレオチドの導入について記載している。しかしながら、さらに多様な突然変異がMorinaga法によりいずれか1回で導入されることができる。なぜなら、多数の、さまざまな長さのオリゴヌクレオチドが導入されることができるからである。
ランダム突然変異を、好適な物理的又は化学的突然変異誘発剤、例えばUV照射、メタンスルホン酸エチル(EMS)、重亜硫酸ナトリウム又は本分野において公知のいずれかの他の突然変異誘発剤にその DNA配列を供し、又は特定領域内への突然変異の導入のために縮重オリゴヌクレオチドを使用した PCRの使用による指定ランダム突然変異誘発にその DNA配列を供することにより、親α−アミラーゼをコードする DNA配列内に導入することができる。
部位特異的突然変異誘発の変法として、親α−アミラーゼの中の少なくとも2のハイブリッドであるα−アミラーゼ変異体と着目の対応遺伝子の関連部分を併合することにより調製することができる。
本発明に係る(ハイブリッドを含む)変異体についてのスクリーニング又は選択は、好適には、その変異体のデンプン分解活性を測定し、例えばデンプン含有寒天プレート上で変異体をコードする DNA配列により形質転換された宿主細胞を増殖させ、そしてデンプン分解宿主細胞を同定することにより、行われることができる。さらに、その選択又はスクリーニングは、好適には、洗浄及び/又は皿洗い性能に関して重要な1以上のパラメーターをテストすることを含むことができる。このようなパラメーターは、例えば、比活性、基質特異性、熱活性化、最適pH、最適温度、慣用の洗剤組成物の構成成分に対する抵抗性(例えば以下にさらに述べるタイプのもの)並びに洗浄及び/又は皿洗い性能のために重要であると考えられるいずれかの他のパラメーターを含む。これらのパラメーターの全ては、よく知られた原理に従って測定されることができる。最後に、この変異体の性能を、例えば以下の物質及び方法セクション中に記載するように、好適な洗浄及び/又は皿洗い検定の使用によりテストすることができる。
本発明に従って、上記方法又は本分野において知られたいずれかの他の方法により作られた突然変異α−アミラーゼ−コーディングDNA 配列は、典型的には、プロモーター、オペレーター、リボソーム結合部位、翻訳開始シグナル、及び場合によりリプレッサー遺伝子又は各種アクチベーター遺伝子をコードする調節配列を含む発現ベクターを使用して、酵素形態において発現されることができる。
それらの改良された洗浄及び/又は皿洗い性能のために、本発明に係る(ハイブリッドを含む)α−アミラーゼ変異体は、特に、洗剤組成物、例えばpH7−13のレンジ、特にpH8−11のレンジ内での性能を意図された洗剤組成物中への取り込みに十分に好適なものである。
特定の態様においては、本発明は洗剤添加物を提供する。酵素は、1以上の酵素を含む別個の添加物を添加し、又はこれらの酵素の全てを含んで成る併用添加物を添加することにより、洗剤組成物中に含まれることができる。本発明に係る洗剤添加物、すなわち、別個の添加物又は併合添加物は、例えば、粒状物、液体、スラリーその他として配合されることができる。好ましい洗剤添加物は、粒状物(特に非発塵性粒状物)、液体(特に安定化液体)、スラリー又は保護酵素である。
本発明に係る洗剤組成物は、いずれかの便利な形態において、例えば粉末、粒状物又は液体として存在することができる。液体洗剤は、典型的には、例えばEP特許 120,659中に開示するように90%までの水と0−20%の有機溶媒を含む水性であることができる。
洗浄洗剤組成物(すなわち、洗濯洗浄に有用な組成物)は、アニオン、非イオン、カチオン、両性又はこれらのタイプの混合物であることができる界面活性剤を含む。洗剤は、通常0−50%のアニオン界面活性剤、例えば直鎖アルキルベンゼン・スルホネート、α−オレフィンスルホネート、アルキル・スルフェート、アルコール・エトキシ・スルフェート又は石けんを含むであろう。それは、0−40%の非イオン界面活性剤、例えば非フェノール・エトキシレート又はアルコール・エトキシレートを含むこともできる。さらに、それは、(例えば、WO92/06154 中に記載されるように)N−(ポリヒドロキシアルキル)−脂肪酸アミド界面活性剤を含むことができる。
a)ホスフェート・ビルダー、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、シリケート、使用における所望のpHに調整するためのアルカリ、及び中性無機塩を含む洗剤粉末として配合された洗剤組成物。
b)ゼオライト・ビルダー、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、アクリル又は当量ポリマー、シリケート、使用において所望のpHに調整するためのアルカリ、及び中性無機塩を含む洗剤粉末として配合された洗剤組成物。
d)線形アルコキシレート第1アルコール、ホスフェート・ビルダー、アルカリから本質的に成る液体非イオン界面活性剤を含んで成り、7と11の間の値に調整された使用におけるpHをもつ、非水性洗剤液体として配合された洗剤組成物。
g)アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、アクリル・ポリマー、脂肪酸石けん、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、粘土粒子、及び珪酸ナトリウムを含む洗剤粉末として配合された洗剤組成物。
i)線形アルキル・ベンゼン・スルホネート、牛脂アルキル・スルフェート、C4-5 アルキル・スルフェート、C4-5 アルコール7回エトキシル化(7 times ethoxylated)、牛脂アルコール11回エトキシル化、分散剤、シリコーン液、クエン酸ナトリウム、クエン酸、ゼオラクト、マレイン酸アクリル酸コポリマー、DETMPA、セルラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、デンプン分解酵素、珪酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、PVP 、過ホウ酸及び促進剤を含んで成るコンパクト粒状洗剤。
k)C12-14 アルケニル・コハク酸、クエン酸モノヒドレート、ナトリウムC12-15 アルキル・スルフェート、C12-15 アルコール2回エトキシル化のナトリウム・スルフェート、C12-15 アルコール7回エトキシル化、C12-15 アルコール5回エトキシル化、ジエチレン・トリアミン・ペンタ(メチレン・ホスホン酸)、オレイン酸、エタノール、プロパンジオール、プロテアーゼ、セルラーゼ、PVP 、石けん泡抑制剤(suds supressor)、NaOH、過ホウ酸塩及び促進剤を含んで成る洗体洗剤。
皿洗い洗剤組成物は、アニオン、非イオン、カチオン、両性又はこれらのタイプの混合物であることができる界面活性剤を含んで成る。この洗剤は、0−90%の非イオン界面活性剤、例えば低−〜非発泡エトキシル化プロポキシル化直鎖アルコールを含むであろう。
この洗剤組成物は、無機及び/又は有機タイプの洗剤ビルダー塩を含むことができる。この洗剤ビルダーは、リン含有及び非リン含有タイプに亜分割されることができる。洗浄組成物は通常1〜90%の洗剤ビルダーを含む。
EP 551670,EP 533239,WO 9303129,EP 507404,US 5141664,
GB 2247025,EP 414285,GB 2234980,EP 408278,GB 2228945,
GB 2228944,EP 387063,EP 385521,EP 373851,EP 364260,
EP 349314,EP 331370,EP 318279,EP 318204,GP 2204319,
EP 266904,US 5213706,EP 530870,CA 2006687,EP 481547,
EP 337760,WO 93/14183,US 5223179,WO 93/06202,WO 93/05132,WO
92/19707,WO 92/09680,WO 92/08777,WO 92/06161,
WO 92/06157,WO 92/06156,WO 91/13959,EP 399752,US 4941988,US
4908148。
繊維加工産業においては、α−アミラーゼは伝統的に、織る間に横糸ヤーン上の保護コーティングとして役立つデンプン含有糊の除去を容易にするために糊抜き工程における補助剤として使用されている。
加工費用を減少し、そして工場処理量を増加させるために、この糊抜き工程はしばしば洗浄及び漂白段階と併合される。このような場合、非酵素的補助剤、例えばアルカリ又は酸化剤は、典型的にはそのデンプンを破壊するために使用される。なぜなら伝統的なα−アミラーゼは高pHレベル及び漂白剤とあまり適合しない。このデンプン糊の非酵素的破壊は、使用されるより過激な化学物質のためにいくつかの繊維ダメージを導く。
本発明に係るα−アミラーゼ変異体が酸化剤に対する改良された抵抗性をもつことが発見される:そしてそれ故、特に今日使用される非酵素的アルカリ又は酸化剤の置換のために、先に記載されたような糊抜き工程において有用であることができることも企図される。
α−アミラーゼ活性の測定
α−アミラーゼ活性をNovo Units(NU)に換算して本明細書中に与える。1000NU〔すなわち、1キロ・ノボα−アミラーゼ・ユニット(kNU)〕は、1時間当り標準条件(3)±0.05℃;Ca含量0.0003M;pH5.6)下、5.26グラムのデンプン乾燥物質(Merck Amylum可溶性、Erg. B. 6バッチNo.9947275)をデキストリン化する酵素量である。NUの定義に関するさらなる細目は、Novo Nordisk A/S, Novo Alle′, DK-2880 Bagsvaerd, Denmarkから入手可能である小冊子(“AF9/6”)中に与えられる。
α−アミラーゼ活性の測定を、Phadebas錠剤(Pharmacia Diagnostics により供給されたPhadebas(登録商標)Amylase Test)を基質として使用する−Termamyl(登録商標)活性の測定のためにNovo Nordisk A/S により開発された−方法により行う。この基質は、ウシ血清アルブミンとバッファー物質と混合され、そして錠剤にされた架橋不溶性青色デンプン・ポリマーである。水への懸濁後、デンプンをα−アミラーゼにより加水分解して可溶性の青色断片を得る。620nm において測定された得られた青色溶液の吸収は、α−アミラーゼ活性の関数であり;この酵素活性は酵素標準のものと比較される。この方法のための標準条件は:
温度:37℃
pH:7.3
反応時間:15分間
カルシウム:0.15nM
本法は、糖が銅(II)イオンを酸化銅(I)であってモリブデン酸ヒ素と反応して分光光度計により測定される青色を作り出すものに還元するとい原理に基づく。検査されるべき溶液は、リッター当り50と 600mgの間のグルコースを含まなければならない。
領域0−2においては、吸光度は糖の量に比例する。従ってこれを以下のように計算することができる:
1 Somogyi's 銅試薬
35.1gの Na2HPO4・2H2O と40.0gの酒石酸カリウムナトリウム(KNaC4H4O2 ・4H2O)を 700mlの脱イオン水に溶解する。 100mlの1N水酸化ナトリウムと80mlの10%硫酸銅(II)(CuSO4・5H2O)を添加し、 180gの無水硫酸ナトリウムを上記混合物中に溶解し、そしてその容量を脱イオン水により1lにもっていく。
50gのモリブデン酸アンモニウムを 900mlの脱イオン水に溶解する。次に42mlの濃硫酸(Merck)を添加し、次に6gのヒ素酸水素2ナトリウムm7水和物を50mlの脱イオン水に溶解し、そしてその容量を脱イオン水により1lにもっていく。
溶液を使用前37℃において24−28時間静置しなければならない。ガラス栓を備えた褐色ガラス瓶内に暗所においてそれを保存しなければならない。
100mgのグルコース(May & Baker 、無水)を1lの脱イオン水に溶解する。
文献:J. Biol. Chem. 153, 375 (1944)。
様々な基質濃度におけるアミラーゼによる触媒される加水分解の速度を、基質として可溶性デンプン(Merck 1252、)を用いるSomogyi-Nelson法を使用して測定した。この加水分解測定を、異なる基質濃度(1%, 0.5%,0.3 %,0.25%及び 0.2%デンプン溶液)下で測定した。還元糖の数をSomogyi-Nelson法を使用して測定し、そして作られたグルコース当量/アミラーゼmg×時間として測定してその加水分解速度を得た。データを、ミカエリス−メンテンとラインウェーバー−バーク式に従ってプロットした。これらの式からVmax とkmを容易に計算することができる。
洗剤:商業的な欧州強力液体コンパクト洗剤(HDL)
洗剤投与量:5g/l
よごれ: Cibacron Blue 3GA着色ポテト・デンプン
水硬度:18゜dH
時間:20分間
pH(洗浄時):約7.8
評価: 660nmにおける反射
1)洗浄条件
アミラーゼ:バチルス・リケニフォルミス(B. licheniformis)α−アミラーゼ(配列番号:2)
M 197T
QL37
アミラーゼ投与量:0−0.72mg酵素タンパク質/洗浄液l
洗剤:標準欧州タイプ自動皿洗い洗剤
洗剤投与量: 4.2g/洗浄液l
よごれ:プレートとガラス上のコーン・デンプン
皿洗い:55℃プログラム、Bancknecht GS 1272
pH:皿洗浄の間10.3
プレートとガラスからのデンプン・フィルムの除去(RSF )を0〜6の以下のスケールに基づいてヨウ素により着色した後に評価する:
デンプン材料の懸濁液を煮沸し、そして20℃に冷却する。冷却デンプン懸濁物を小さな個々に同定されたガラスプレート(約2×2cm)上に適用し、そして乾燥キャビネット内で60−140 ℃のレンジ内での温度において乾燥させる。検定目的のために、55℃の温度をもつ標準欧州タイプ自動皿洗い洗剤の溶液(5g/l)を調製する。洗剤を1分間の溶解時間に供し、その後、着目のアミラーゼ変異体を、0.5mg /mlの酵素濃度を与えるように(マグネチック・スターラーを備えたビーカー内に入れられた)洗剤溶液に添加する。同時に、小さな支持クランプに保持された計量されたガラス・プレートを上記アミラーゼ/洗剤溶液中に実質的に垂直位置に浸漬し、これを次に55℃において15分間撹拌する。このガラス・プレートを次にアミラーゼ/洗剤溶液から取り出し、蒸留水で濯ぎ、乾燥キャビネット内で60℃において乾燥させ、そして再計量する。〔Termamyl(登録商標)(係数100)に対する係数として表される〕着目のアミラーゼ変異体の性能を次に、以下のように、処理の前後におけるこのガラス・プレートの重量における差異から測定する:
実施例1
本実施例において、多数の異なるバチルス・リケニフォルミス(B. licheniformis)変異体をコードするDNA の構築について記載する。各変異体を、その親バチルス・リケニフォルミスα−アミラーゼに比較したそのアミノ酸修飾により言及する。
残基1と2の欠失、及びバリンによるロイシン3の置換を、テンプレートとして(プラスミド pDN1528上にある)amy L遺伝子とプライマーとして2つのオリゴヌクレオチドを使用して DNAの断片の PCR増幅によりamy L内に同時に導入した。この5′プライマー #6079は、残基1−3の領域とユニークPst I制限部位をカバーする。このプライマーの配列を表1に与える:
他のプライマー1C(表1)を上記突然変異誘発プライマーに対し3′に位置し、そしてamy L上と同一配列をもつ。
増幅された DNA断片を精製し、そして制限酵素Pst IとSac IIにより消化した。得られたPst I−Sac II DNA断片を、同一ユニーク制限酵素により消化されたプラスミド pDN1528とライゲートした。得られたプラスミドは、所望の突然変異をもつ変異体amy L遺伝子を担持し、そしてその変異体タンパク質はこの構築物から発現されることができる。
トレオニンによるメチオニン15の置換を、テンプレートとしてamy L変異体((1−2)* +L3V)及び表1中に列記する突然変異誘発プライマー#6164 と#6173 を使用して重複・伸長突然変異誘発(Higuchi et al., 1988)により行った。従って、得られた遺伝子は残基1と2の欠失、L3V及びM15Tを含む。
A)部位特異的突然変異誘発によるもの
上述のように構築したamy L変異体II((1−2)* +L3V+M15T)をコードする DNA配列において、以下のアミノ酸置換を先に記載したような重複伸長法により同時導入した:R23K,S29A,A30E,Y31H,A33S,E34D,及びH35I。
B)α−アミラーゼ遺伝子融合によるamy L変異体III の調製
遺伝子融合を行うために使用なプラスミドはひじょうに類似しており、そして全てがバチルス発現ベクター、 pDN1380に基づく(図1A参照)。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を、プライマーQBとpUB110 oriの間にある pDN1681(amy Q95′−末端)の断片を増幅するために使用することができる(反応A)。別のPCR(反応B)において、amy Lの3′−末端を pDN1700内のプライマーQAとプライマーcat 1の間の断片として増幅することができる。この2つの精製断片を、上記全領域に隣接するプライマー、すなわちpUB110 oriとcat 1の存在中、第3 PCR(反応C)において使用することができる。
ポリメラーゼ連鎖反応を、Higuchi et al. 1988 により記載されたように標準的な条件下で行うことができる。
上記実施例1中のA)又はB)に記載したように調製したamy L変異体III と部位特異的突然変異M 197Tを、上記のamy L変異体III ((1−2)* +L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I)をコードする DNA配列内にM197 Tを含むKpn I−Sal I断片をサブクローニングすることにより併合した。
5′−CGGCATACGT CAAATAATCATAGTTGC−3′
(上記下線ヌクレオチドが突然変異M 197Tを導く。)。
多数の他の突然変異を、以下の表1に列記するオリゴヌクレオチドを使用して、類似の方法によりバチルス・リケニフォルミスα−アミラーゼをコードする配列番号:1に示す DNA配列内に導入した。突然変異の組合せを、可能であればサブクローニングにより、又はTermamyl(登録商標)変異体テンプレート上で行われる突然変異誘発により行った。
テンプレート:pDN1528 内のamy L
PCR A:プライマーE255P,A及び2C。標準条件:25サイクルの(94℃において30秒間、50℃において30秒間、及び73℃において60秒間)その後73℃において600 秒間。
PCR B:プライマーE 255P,B及び2B。標準条件。
PCR C:標準C反応:20サイクル(94℃において30秒間、50℃において30秒間、及び73℃において60秒間)その後73℃において 600秒間。
T 341Pをamy L変異体Iと同様に構築した。1の PCR反応をプライマーT 341Pと3Cの使用によりamy L変異体III の上で行った。 210塩基対Sal I−Tth111I断片を pDN1528内にサブクローン化した。
テンプレート: pDN1528内のamy L。
PCR A:プライマーS37P,A及び3C。標準条件:25サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における 600秒間。
PCR B:プライマーS 373P,B及び3B。標準条件。
PCR C:標準C反応:20サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における 600秒間。突然変異を 210塩基対Sal I−Tth111I断片として pDN1528内にサブクローン化した。
テンプレート: pDN1528内のamy L。
PCR A:プライマーS374 P,A及び3C。標準条件:25サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における 600秒間。
PCR B:プライマーQ374 P,B及び3B。標準条件。
PCR C:標準C反応:20サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における 600秒間。突然変異を 210塩基対Sal I−Tth111I断片として pDN1528内にサブクローン化した。
PCR A:プライマーS148N,A及び2C。標準条件:25サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における600 秒間。
PCR B:プライマーS 148N,B及び1B。上記の標準条件。
PCR C:標準C反応:20サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における 600秒間。突然変異を 120塩基対Kpn I−Sac II断片として pDN1528内にサブクローン化した。
テンプレート: pDN1528内のamy L。
PCR A:プライマーL230 I+V 233A,A及び2C。標準条件:
25サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における 600秒間。
PCR B:プライマーL230 I+V233 A,B及び2B。上記の標準条件。PCR C:標準C反応:20サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における 600秒間。突然変異を 330塩基対Kpn I−BssHII断片として pDN1528内にサブクローン化した。
テンプレート:pDN1528 内のamy L。
PCR A:プライマーA 209V,A及び2C。標準条件:25サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における 600秒間。
PCR B:プライマーA209 V,B及び1B。条件:25サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後73℃における600 秒間。
PCR C:フランキング・プライマーだけによる標準C反応:20サイクルの(94℃における30秒間、50℃における30秒間、及び73℃における60秒間)その後の73℃における 600秒間。突然変異を330 塩基対Kpn I−BssHII断片として pDN1528内にサブクローン化した。
以下のプライマーを上記のような各種変異体の構築のために使用した。これらのプライマーの3′末端は pDN1528の部分と同一配列をもち、そしてそれらは全て50℃を上廻る溶融温度をもつ。
5′ GGT ACT ATC GTA ACA ATG GCC GAT TGC TGA CGC TGT TAT TTG C3′
2B:アミノ酸:149 −155 に対応する。
5′ GGG GTA CTA GTA ACC CGG GCC ATA CAG CGA TTT TAA ATG G3′
3B:アミノ酸:320 −326 に対応する。
5′ GGG GTA CTA GTA ACC CGG GCC GGT TAC ATT TGT CGA TAA CC 3′
1C:アミノ酸:167 −161 に対応する。
5′CTC GTC CCA ATC GGT TCC GTC 3′
2C:アミノ酸:345 −339 に対応する。
5′GGC TTA AAC CAT GTT TGG AC 3′
3C(=pUB110ori):3′to amyLに対し3′にアニールする。
5′CAC TTC AAC GCA CCT TTC AGC 3′
#6079
5′CCT CAT TCT GCA GCA GCG GCG GTT AAT GGG ACG CTG ATG CAG 3′
#6164 :5′GAA TGG TAC ACG CCC AAT GAC GG 3′
#6173 :5′CC GTC ATT GGG CGT GTA CCA TTC 3′
Reg 1A:5′GCG GAA CAT TTA TCG GAT ATC GGT ATT ACT GCC GT
C TGG ATT C 3′
Reg1B:5′ATT ACC GAT ATC CGA TAA ATG TTC CGC GTC GTT TT
G CAA ACG TTT CCA ATG TTG 3′
A:GAA AAA ACG GGG AAG CCA ATG TTT ACG GTA GC
B:GC TAC CGT AAA CAT TGG CTT CCC CGT TTT TTC
CG CTT GAG TCG ACT GTC CAA CCA TGG TTT AAG CCG CTT GC
A:GG ACG AAA GGA GAC CCC CAG CGC GAA ATT C
B:G AAT TTC GCG CTG GGG GTC TCC TTT CGT CCC G
A:CG AAA GGA GAC TCC CCT CGC GAA ATT CCT GCC TTG
B:CAA GGC AGG AAT TTC GCG AGG GGA GTC TCC TTT CG
A:5′GGG CGC GGC AAC ACA TAC AGC 3′
B:5′GCT GTA TGT GTT GCC GCG CCC 3′
A:5′C CGG ATT GAT GCT GCG AAA CAC ATT AAA TTT TCT TTT TT
G 3′
B:5′T GTG TTT CGC AGC ATC AAT CCG GAA ACC GTC CAA TTG C
3′
A:5′GAC CAT CCT GAC GTC GTA GCA GAA ATT AAG 3′
B:5′TTC TGC TAC GAC GTC AGG ATG GTC ATA ATC 3′
DNA融合によるハイブリッドα−アミラーゼSL68の調製
使用するプラスミドを上記amy L変異体III 実施例1B)について記載したものと同様の方法で構築する。但し:
1)反応AはプラスミドpDN1750 、プライマーSB及び pUB110oriを含み、
2)反応Bはプラスミド pDN1700、プライマーSA及びプライマーcat 1を含み、
3)反応Aと反応Bは15Hイクルの(93℃において60秒間、50℃において60秒間、及び73℃において90秒間)その後73℃において 600秒間である。反応Cは上述のようである(実施例1B)参照)。
4)PCR Cから精製された断片をSphIにより連続的に、そして EcoRIにより部分的に消化し、そしてその精製された 3.3kb断片を上記同一制限エンドヌクレアーゼにより完全に消化された pDN1380内にサブクローン化する。
α−アミラーゼ変異体の発酵と精製
上記実施例1−4中に記載されたように構築されたDNA 配列によりコードされたα−アミラーゼ変異体を以下のように製造した:
上記発現プラスミドを宿すバチルス・サブチリス株を−80℃ストックから25mg/mlクロラムフェニコールを含むLB寒天プレート上に画線し、そして37℃において一夜増殖させる。
100 −200ml の上記発酵ブロスを濾過助剤と共に圧力フィルターを使用して濾過する。濾過後、アミラーゼを80%飽和硫酸アンモニウムを使用して沈殿させる。この沈殿物を洗浄し、そして可溶化し、そしてAmicon限界濾過ユニット及び25mM Tris pH5.6 を使用し脱塩する。この脱塩サンプルをS−セファロースF.F.を使用してイオン変換に供する。このアミラーゼを0〜200mM のNaClの線形グランジエントを使用して溶出する。この溶出液をAmiconユニットを使用して脱塩し、そして25mM Tris バッファー中pH9においてQ−セファロースF.F.上に適用する。アミラーゼの溶出を0−200mM NaClのグラジエントを使用して行う。
実施例1と2にそれぞれ記載したように構築されたamy L変異体III とamy L変異体+M 197Tの特性
酸化安定性の測定
amy L変異体III とamy L変異体III +M 197Tを含む原濾過培養ブロスを、 pH9.0における50mMの Britton−Robinsonバッファー中(上記材料及び方法セッション中に記載されたα−アミラーゼ活性検定により測定された)100NU/mlのアミラーゼ活性に希釈し、そして40℃においてインキュベートした。その後H2O2を 200mMの濃度まで添加し、そしてそのpH値を 9.0に再調整した。その活性を15秒後、及び5,15,及び30分後に測定した。上記amy L変異体III +M 197T突然変異体はamy L変異体III に比べて200mM H2O2,pH9.0 に対して改良された抵抗性を示すことが判明した。
Termamyl(登録商標),amy L変異体III とamy L変異体III +M 197Tの比活性を上記材料及び方法セクション中に記載したように測定した。amy L変異体III +M 197Tの比活性はamy L変異体III のものと比べて20%程改良されたことが見出された。amy L変異体III はTermamyl(登録商標)と比べて40%高い比活性を示すことが見出された。
amy L変異体III とamy L変異体III +M 197TのpH/活性特性を上記材料及び方法セクション中に記載したように測定し、そのインキュベーションが60℃において、かつ上記関連pH値において行われたというだけの差異がある。これらの結果は、その活性が1mg酵素当りの活性として与えられる図5から明らかである。
α−アミラーゼ変異体amy L変異体III +M 197Tの保存安定性と、その変異体とその親α−アミラーゼのそれぞれを、各洗浄における12gの洗剤(1.5mg酵素タンパク質)と一緒に1リッターの洗液(主洗浄において3リッター)当り 0.5mg酵素タンパク質の投与量に対応する量においてその洗剤に、添加することにより測定した。この混合物を、0,1,2,3,4,及び6週間30℃/60%相対湿度(r.h.)において保存した。保存後、それらのサンプルの分析的活性をその性能と同様に測定した。その性能を、各洗浄中(酵素と洗剤を含む)各保存ブラスの全内容物を使用することによりテストした。そのよごれは、プレート及びガラス上のコーン・スターチであり、そしてその皿洗いを Cylindaククロマシンを使用して55℃において行った。この保存安定性を図10と11に示す。amy L変異体III +M 197Tはその親酵素よりも有意により安定であった。
自動皿洗い
それらの親α−アミラーゼのものと比較した本発明に係るα−アミラーゼ変異体皿洗い性能を自動皿洗いテストにおいて評価した。 このα−アミラーゼ変異体は、その調製について上記実施例1に記載するamy L変異体III 及び(WO94/02597 中に記載されたようなトレオニン残基によりバチルス・リケニフォルミスα−アミラーゼの 197位にあるメチオニン残基を置換することにより調製された(配列番号:2))α−アミラーゼ変異体M 197Tであった。
得られた結果を図2に示す、これから、amy L変異体III とそのα−アミラーゼ突然変異体M 197Tが実質的に改良されたデンプン除去を示し、そしてそれ故の、その親α−アミラーゼのものに対して皿洗い性能を示すことが明らかである。
洗濯洗浄
実施例1に記載したように調製したamy L変異体III 及びその親α−アミラーゼの洗浄性能を、以下のアミラーゼ投与量:0/0.21/0.43/0.86mg酵素タンパク質/l を使用して上記材料及び方法セクション中に記載した条件下で測定した。
図4から、本発明に係るα−アミラーゼ変異体がその親α−アミラーゼに対してかなり改良されたデンプン除去を発揮する。換言すれば、このα−アミラーゼ変異体がその親α−アミラーゼのものと比べて改良された洗浄性能をもつことが明らかである。
実施例1〜5に記載した多数のバチルス・リケニフォルミスα−アミラーゼ変異体の皿洗い性能を、上記材料及び方法中に記載したミニ皿洗い検定において検定した。
変異体のいくつかを、さまざまな経過日においてテストし、そしてこれ故、上記各種α−アミラーゼ変異体について得られた結果は直接的には比較されることができない。しかしながら、各変異体をその親α−アミラーゼに対しテストし、そしてその親α−アミラーゼ(Termamyl(登録商標)、係数100)に対する性能係数をこれ故実験的に立証した。
全変異体がそれらの親α−アミラーゼに比較したとき(デンプンのしみを除去するそれらの能力により計測されるような)改良された皿洗い性能をもつことが明らかである。
実施例1−5に記載した多数のバチルス・リケニフォルミスα−アミラーゼ変異体の皿洗い性能を、以下の表に掲げるさまざまな商業的に入手可能な洗剤を使用して、上記材料及び方法セクション中に記載される洗濯洗浄検定によりテストした。
Vmax , KmとVの測定
それぞれ、アミノ酸配列番号:2,4と6を含んで成るα−アミラーゼ、並びにα−アミラーゼ変異体III 及びそれぞれ実施例1−4中に記載されたハイブリッドα−アミラーゼSL68のKmとVmax を、上記材料及び方法セクション中に記載されたように測定した。
V=Vmax ×[S]/[S]+Km
{[S]<<Kmのとき、これをV=Vmax ×[S]/Kmに近似することができる。}に基づき測定されることができる。
洗浄の間、基質濃度はKmよりもかなり低いということを仮定するのが妥当であり、そしてそれ故、上述のKmとVmax についての値に基づき、先に列記した各々の変異体の加水分解速度を測定することができる。以下の値を見い出した:
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以下の配列番号:1,3,5において、上記関連α−アミラーゼ遺伝子の5′コーディング配列及び3′配列を図示する。この5′配列は、小文字で置かれた配列の最初の分割部分であり、そのコーディング配列は、その配列の中間部分であり、ここで、そのシグナル配列は、小文字で書かれており、そしてその成熟α−アミラーゼをコードする配列は、大文字で書かれており、そしてその3′配列は、小文字で書かれた配列の第3分割部分である。
Claims (26)
- 親酵素と比べて改良された洗浄及び/又は皿洗い性能をもつその親バチルス・リケニフォルミス(B. licheniformis)α−アミラーゼ酵素の変異体であって、当該変異体は、以下の:
a)(1+2) * +L3V
(1+2) * +L3V+M15T
(1+2) * +L3V+M15T+R23K+S29A+Y31H+A33S+E34D+H35I;
b)148位に位置するアミノ酸残基;
c)アミノ酸残基L230,V233又はR242の内の少なくとも1つ;
d)アミノ酸残基255;
e)アミノ酸残基T341;
f)373及び374位に位置するアミノ酸残基の内の少なくとも1つ;
から成る群から選ばれる、配列番号2に対応する位置における当該親の修飾、置換又は欠失を含む、前記変異体。 - 以下の突然変異:L230I,V233A,R242P,E255P,T341P,S373P,Q374Pの内の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の変異体。
- M197及びA209位における突然変異をさらに含む、請求項1又は2に記載の変異体。
- 以下の突然変異:M197T,G,I,A,L,S,N,C又はA209Vの内の1つを含む、請求項3に記載の変異体。
- バチルス・リケニフォルミス(B. Licheniformis)の株由来のα−アミラーゼのC−末端部分及びバチルス・アミロリクエファシエンス(B. amyloliquefaciens)の株又はバチルス・ステアロサーモフィラス(B. stearothermophilus )の株由来のα−アミラーゼのN−末端部分を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の変異体。
- バチルス・リケニフォルミス(B. licheniformis)α−アミラーゼのC−末端部分の少なくとも 430アミノ酸残基を含む、請求項5に記載の変異体。
- −配列番号4に示すアミノ酸配列をもつバチルス・アミロリクエファシエンス(B. amyloliquefaciens)α−アミラーゼの37N−末端アミノ酸残基に対応するアミノ酸セグメント及び配列番号2に示すアミノ酸配列をもつバチルス・リケニフォルミス(B. licheniformis)α−アミラーゼの445 C−末端アミノ酸残基に対応するアミノ酸セグメント、又は
−配列番号6に示すアミノ酸配列をもつバチルス・ステアロサーモフィラス(B. stearothermophilus )α−アミラーゼの68N−末端アミノ酸残基に対応するアミノ酸セグメント及び配列番号2に示すアミノ酸配列をもつバチルス・リケニフォルミス(B. licheniformis)α−アミラーゼ415 C−末端アミノ酸残基に対応するアミノ酸セグメント、
を含む、請求項6に記載の変異体。 - 以下の突然変異:
T231P+Q374P;
A1*+N2*+L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I+E255P;
A1*+N2*+L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I+M197T;
A1*+N2*+L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I+E255P+
Q374P;
A1*+N2*+L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I+E255P+
Q374P+T341P;
A1*+N2*+L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I+E255P+
M197I;
A1*+N2*+L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I+E255P+
M197N;
A1*+N2*+L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I+E255P+
M197S;
A1*+N2*+L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I+E255P+
Q374P+T341P+M197I;
A1*+N2*+L3V+M15T+R23K+S29A+A30E+Y31H+A33S+E34D+H35I+E255P+
M197T
の内の1つを含む、請求項1に記載の変異体。 - その親α−アミラーゼのものよりも高い加水分解速度を示す、請求項1〜8のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ変異体。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ変異体をコードする DNA配列を含む DNA構築物。
- 請求項10に記載の DNA構築物を担持する組換え発現ベクター。
- 請求項10に記載の DNA構築物又は請求項11に記載のベクターにより形質転換された細胞。
- 微生物である、請求項12に記載の細胞。
- バクテリア又は真菌(fungus)である、請求項13に記載の細胞。
- グラム陽性バクテリア、例えばバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis )、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・アルカロフィラス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens )、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans )、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans )、バチルス・ラウタス(Bacillus lautus)、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis )、又はストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)又はストレプトミセス・ムリナス(Streptomyces murinus )、又はグラム陰性バクテリア、例えば大腸菌(E. coli )である、請求項14に記載の細胞。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ変異体の製造方法であって、請求項12〜15のいずれか1項に記載の細胞を、そのα−アミラーゼ変異体の生産を誘導する条件下で培養し、そしてそのα−アミラーゼ変異体をその後に培養物から回収する前記方法。
- 繊維糊抜き、洗浄及び/又は皿洗いのための、請求項1〜9のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ変異体の使用。
- 場合により非発塵性粒状物、安定化された液体又は保護された酵素の形態にある、請求項1〜9のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ変異体を含む洗剤添加物。
- 0.02〜 200mgの酵素タンパク質/添加物1gを含む、請求項18に記載の洗剤添加物。
- 他の酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、ペルオキシダーゼ、他のデンプン分解酵素及び/又はセルラーゼをさらに含む、請求項18又は19に記載の洗剤添加物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ変異体を含む洗剤組成物。
- 他の酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、ペルオキシダーゼ、他のデンプン分解酵素及び/又はセルラーゼをさらに含む、請求項21に記載の洗剤組成物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ変異体を含む手洗い又は自動皿洗い用洗剤組成物。
- 他の酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、ペルオキシダーゼ、他のデンプン分解酵素及び/又はセルラーゼをさらに含む、請求項23に記載の皿洗い用洗剤組成物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ変異体を含む手洗い又は自動洗濯用洗浄組成物。
- 他の酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、ペルオキシダーゼ、デンプン分解酵素及び/又はセルラーゼをさらに含む、請求項25に記載の洗濯用洗浄組成物。
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