JP2007329216A - 近接場露光方法、近接場露光装置 - Google Patents

近接場露光方法、近接場露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】密着露光に際し、マスクと基板間に気泡を閉じ込めることを抑制する一方、マスクと基板間に発生する静電気を抑制することが可能となる近接場露光方法、近接場露光装置を提供する。
【解決手段】基板上にフォトレジスト層を形成し、該フォトレジスト層に露光光の波長サイズ以下の微小開口を備えた遮光膜を有する露光用マスクを密着させ、露光光源から光を照射し露光する近接場露光方法において、
前記フォトレジスト層上に液体による膜を形成する工程と、前記遮光膜が前記液体による膜を排除し、前記フォトレジスト層に直接接触するまで該遮光膜と該フォトレジスト層とを接近させる工程と、を有する構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、近接場露光方法、近接場露光装置に関するものである。特に、露光用マスクを被露光基板に近接させ、該露光用マスクの微小開口から滲み出る近接場光を用いて前記被露光基板を露光する近接場露光方法、近接場露光装置に関するものである。
半導体メモリの大容量化やCPUの高速化や集積化の進展とともに、光リソグラフィーのさらなる微細化は必要不可欠となっている。
一般に、光リソグラフィー装置における微細加工限界は、光源の波長程度である。このため、光リソグラフィー装置の光源に近紫外線レーザーを用いるなど短波長化がはかられ、0.1μm程度の微細加工が可能となっている。
このように微細化が進む光リソグラフィーであるが、0.1μm以下の微細加工を行なうためには、光源のさらなる短波長化、その波長域でのレンズの開発等解決すべき課題も多い。
近年において、これらを解決する一つの方法として、近接場露光方法が提案されている。
例えば、特許文献1では、光マスクに対してプリズムを設け、全反射の角度で光を入射させ、全反射面から滲み出るエバネッセント光を用いて光マスクのパターンをレジストに対して一括して転写するという提案がなされている。
また、特許文献2では、クロム膜と上層レジストとの間に純水膜を介した近接場露光の方法が提案されている。
また、特許文献3では、投影露光装置において、基板上の静電気を抑制する液浸法による露光装置が提案されている。
特開平08−179493号公報 特開2004−297032号公報 特開2005−183693号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3等の従来例のものは、つぎのような問題を有している。
すなわち、非平坦な基板に対してレジスト膜を形成し近接場露光を行う際に、レジスト膜表面が、完全には平坦にならない場合があり、露光状態のばらつきを抑制することが困難な場合を生じる。特に気泡の閉じ込めにより露光状態のばらつきが生じる。
また、密着露光による近接場露光においては、密着剥離に伴って静電気が生じることがあり、マスクと基板の間に吸着力を生じさせ、あるいはマスク表面に微細なゴミの粒子を吸着させる不都合を生じる。また、このような静電気は基板上のデバイスに不良を発生させてしまう恐れがある。
本発明は、上記課題に鑑み、密着露光に際し、マスクと基板間に気泡を閉じ込めることを抑制する一方、マスクと基板間に発生する静電気を抑制し、露光状態のばらつきの低減化を図ることが可能となる近接場露光方法、近接場露光装置の提供を目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、次のように構成した近接場露光方法、近接場露光装置を提供するものである。
本発明の近接場露光方法は、基板上にフォトレジスト層を形成し、該フォトレジスト層に露光光の波長サイズ以下の微小開口を備えた遮光膜を有する露光用マスクを密着させ、露光光源から光を照射し、
前記露光用マスクの微小開口から滲み出る近接場光を用いて露光を行う近接場露光方法において、
前記フォトレジスト層上に液体による膜を形成する工程と、
前記遮光膜が前記液体による膜を排除し、前記フォトレジスト層に直接接触するまで該遮光膜と該フォトレジスト層とを接近させる工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の近接場露光方法は、前記液体が、透明であることを特徴とする。また、本発明の近接場露光方法は、前記フォトレジスト層が、前記液体に対して撥液性であることを特徴とする。
また、本発明の近接場露光方法は、前記遮光膜が、前記液体に対して撥液性であることを特徴とする。
また、本発明の近接場露光方法は、前記液体の二酸化炭素の濃度が、0.02ppm以上であることを特徴とする。
また、本発明の近接場露光方法は、前記液体の二酸化炭素の濃度が0.06ppm以上であることを特徴とする。
また、本発明は、素子の製造方法において、上記したいずれかに記載の近接場露光方法を用いる露光工程と、
前記露光工程によって感光されたレジスト層を現像して転写マスクを形成する工程と、
前記レジスト層を現像して形成された転写マスクを用い、基板の加工を行う工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の近接場露光装置は、遮光膜を有するマスクを保持するステージと、フォトレジスト層を形成した基板を保持するステージと、前記マスクとフォトレジストを密着させる駆動手段を有する近接場露光装置であって、
前記基板と前記マスクの間に液体を供給する液体供給装置を有することを特徴とする。
また、本発明の近接場露光装置は、前記液体供給装置が、前記液体に二酸化炭素を注入する注入装置を有することを特徴とする。
また、本発明の近接場露光装置は、前記液体供給装置が、前記注入装置の上流側に前記液体を脱気する脱気装置を有することを特徴とする。
また、本発明の近接場露光装置は、露光装置が、ステップアンドリピート方式で露光する手段を有することを特徴とする。
また、本発明の近接場露光装置は、前記マスクが、弾性変形可能なメンブレンマスクによって構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、密着露光に際し、マスクと基板間に気泡を閉じ込めることを抑制する一方、マスクと基板間に発生する静電気を抑制し、露光状態のばらつきの低減化を図ることが可能となる。
つぎに、本発明の実施の形態における近接場露光方法ついて説明する。
図1に、本実施の形態の近接場露光方法を説明するための図を示す。
図1(a)に示されるように、101は被加工基板であり、露光に際し、この上にフォトレジスト層102を形成する。
光潜像が形成される深さに限りがある近接場露光に対しては、2層、3層などの多層レジスト法が好適である。
すなわち、基板上に塗布されたドライエッチングにより除去可能な下層レジスト層の上に、酸素ドライエッチング耐性を有する上層レジストが塗布された構成による2層レジスト法を用いることができる。
また、基板上に塗布されたドライエッチングにより除去可能な下層レジスト層、その上に酸素プラズマエッチング耐性層、さらにその上に感光レジスト層が塗布された構成による3層レジスト法を用いることが好ましい。
次に、図1(b)に示されるように、フォトレジスト膜102上に、液体膜103を形成する。
液体は、フォトレジスト膜を溶かさず、またマスクを腐食させないことが必要である。
例えば、純水、液浸投影露光に用いられる高屈折率液体などが適用可能である。特に、純水に二酸化炭素を添加することで、液体の導電率を制御することができ、静電気の発生を抑圧することが可能となる。
以下に、最適な二酸化炭素の濃度について説明する。
図5に、純水をノズルから噴出してウエハを洗浄した時の、ウエハ上の電位と水の比抵抗の関係を示す(このことについては「純水・超純水の噴霧・接触・流動帯電とその制御」、浅野、電気学会論文誌108巻、1988年、pp.362−366に詳しい。)。
同図から、水の比抵抗が10MΩ・cmを超えるとウエハ上に大きな電位が発生し易くなることがわかる。
一方、水の比抵抗が5MΩ・cm以下であれば、静電気は問題となりにくい。図6に、純水における二酸化炭素の濃度と比抵抗の関係を示す。
二酸化炭素の濃度が高いほど比抵抗が低くなり、比抵抗の10MΩ・cm、5MΩ・cmに対応する二酸化炭素濃度はそれぞれ0.02ppm、0.06ppmである。
このことから、ウエハ上の静電気およびマスク上の静電気を抑制するために、水中の二酸化炭素濃度は0.02ppm以上とすることが望ましく、0.06ppm以上とすれば、なお良いことがわかる。
この液体膜の塗布には、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータなどのような公知の塗布装置、方法を使用して行うことができる。
また、露光装置に設けた吐出装置から、液体をフォトレジスト膜上に供給してもよい。
また、このとき、液体膜103とフォトレジスト層102の間の表面エネルギーの差が大きくなるように、液体膜に合わせてフォトレジスト層102の表面エネルギーを調整しておく。
その際、液体膜とフォトレジストとの接触角が大きくなるよう、フォトレジスト層表面が疎水性であることが望ましい。
例えば、液体膜として純水による膜を用い、フォトレジスト膜102として、アルカリ現像のポジレジスト、あるいは溶剤現像タイプのフォトレジストを用いることができる。
次に、以上のようにフォトレジスト膜上に形成された液体膜103に対して、近接場露光マスク104を近づけて行く。
図1(c)に示される近接場露光マスク104は、少なくとも透明な母材106とその下面に形成された遮光膜105により構成されている。
遮光膜105には、所望のパターン形状に応じた露光波長以下のサイズの微小開口が形成されている。
次に、近接場露光マスク104を液体膜103に接触させる。さらに、近接場露光マスク104とフォトレジスト膜102の距離を小さくしていき、近接場露光マスク104の下面の大半の部分においては、液体膜103が排出されてマスクとフォトレジスト膜とが直接接触するまで近づける(図1(d))。
以上の近接場露光マスク104の液体膜103への近接は、例えば、近接場露光マスク104を取り付けた圧力容器内の圧力を増大させることによって行われる。あるいは、被加工基板101を載せたステージをz方向(基板面に垂直方向)へ駆動することによって行われる。
ここで、マスクとフォトレジストの直接接触とは、この後で行われる露光において、液体膜103を介在することによる影響を無視できるような光学的な接触状態のことを指す。
例えば、光学的な膜厚および屈折率の測定法である分光エリプソメトリーによって、測定の困難な2nm以下の薄膜状の液体層については、マスクとフォトレジストの間に残っていてもかまわない。
また、マスク表面の平坦性とフォトレジスト表面の平坦性の違いから接触領域のうちのおよそ10%以下の領域に局所的に生じる10nm以下のギャップの中に、上記液体膜の一部が残存していても実質的なパターニングは達成されるので影響はない。
このようにして、マスク104とフォトレジスト102を接触させると、両者の間に液滴が形成されて閉じ込められるということが起きにくい。これは先にマスクの下から押し出されてマスクの外部に形成された液滴部分108から、近接場マスク104とフォトレジスト膜102の間に挟まれている液体部分107に対して、表面張力によって外に吸い出す力が作用するためである。
この表面張力は、マスク104とフォトレジスト102を気体中で接触させるときには作用しないものであり、一旦液体膜を介在させたことの効果である。
この状態で、光源からの光を近接場露光マスク104に照射し、フォトレジスト膜102に光潜像を形成する。
その後、露光された感光層をTMAH 2.38%の水溶液にてディップ現像しパターンを形成する。単層・多層のフォトレジスト層構成に応じた公知のエッチングプロセスによって基板にパターンを転写する。
全域にわたって良好な密着状態で露光を行うので、所望のパターンを全面に均一に形成することができる。
また特に、遮光膜下面の表面エネルギーと、液体膜の表面エネルギーの差が大きくなるように、遮光膜に表面処理を施しておくことで、液体膜103の排出が容易になる。
例えば、遮光材にシリコン遮光層を用いた場合には、以下のような表面処理を適用できる。
撥水、撥油化処理はフッ素系シランカップリング剤を用いて行なうことができる。
まず、液相または気相条件下でシリコン遮光層にフッ素系シランカップリング剤を付着させる。
液相条件下での付着は、フッ素系シランカップリング剤を含有する溶液中に上記マスク基板を数分から数十分浸漬することにより行なう。
また、気相条件下での付着は、フッ素系シランカップリング剤の蒸気雰囲気中に前記マスク基板を数分から数十分置くことにより行なう。
ここで、フッ素系シランカップリング剤は、一般式がRfSiX4−m−nで表される化合物が、特に好ましく用いることができる。
但し、上記一般式におけるRfは、一部または全ての水素がフッ素置換されたアルキル基、Rはアルキル基、Siはシリコン、Xはアルコキシル基、ハロゲン基あるいはアミノ基であり、1≦m≦3、0≦n≦2である。
フッ素系シランカップリング剤を付着させた後、温度20〜60℃、湿度40〜100%の環境下で前記マスク基板を1時間以上放置する。そして、シリコン遮光層上の自然酸化膜の水酸基と、フッ素系シランカップリング剤のアルコキシル基またはハロゲン基とを縮合反応させる。
その後、有機溶剤液中に数分浸漬し、未反応の余剰のフッ素系シランカップリング剤を除去する。
遮光層の撥水、撥油化処理の他の方法として、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子を含むプラズマへの曝露による表面のハロゲン化も用いることができる。
近接場露光マスクないしマスクの元となる基板をドライエッチング装置の真空チャンバー内に設置し、CF4、C26、C38、CCl22、CCl4、CBrF3、BCl3 、PCl3、SF6、Cl2 、HCl、HBrなどのプラズマに曝露する。これにより、遮光層の表面をハロゲン化することができる。
また、フッ素系のコーティング材をマスク表面に薄く塗布することによってもマスク遮光膜の撥水・發油化処理を行うことができる。
このように作製したレジストパタンを様々な材料の基板に転写することにより、100nm以下のサイズの種々の形状の構造を形成することが可能である。
このような100nm以下のサイズの構造の製造技術を、例えば、つぎのような(1)〜(5)の具体的素子製造に応用することができる。
(1)50nmサイズのGaAs量子ドットを50nm間隔で2次元で並べた構造製造に用いることによる量子ドットレーザ素子。
(2)50nmサイズの円錐状SiO2構造をSiO2基板上に50nm間隔で2次元に並べた構造製造に用いることによる光反射防止機能を有するサブ波長素子(SWS)構造。
(3)GaNや金属からなる100nmサイズの構造を100nm間隔で2次元に周期的に並べた構造製造に用いることによるフォトニック結晶光学デバイス、プラズモン光学デバイス。
(4)50nmサイズのAu微粒子をプラスティック基板上50nm間隔で2次元に並べた構造製造に用いることによる局在プラズモン共鳴(LPR)や表面増強ラマン分光(SERS)を利用したバイオセンサやマイクロトータル解析システム(μTAS)。
(5)トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡、近接場光学顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡(SPM)に用いられる50nm以下のサイズの尖鋭な構造製造に用いることによるSPMプローブ等のナノエレクトロメカニカルシステム(NEMS)素子。
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1においては、本発明を適用した近接場露光方法について説明する。
図2に、本実施例に用いられる露光装置の構成を示す。
図2において、207は照明装置である。またマスク212は、z方向に可動のマスクステージ208に固定される。
フォトレジストを塗布した基板209はウェハステージ210に固定され、位置調整される。
201、202は液体の供給回収装置であり、脱気装置203、204を介して、ノズル205、206からウェハ上への液体の供給と回収とを行う。
ノズルから供給された液体が、ウェハ上に液体膜220を形成する。
液体として純水を用いる場合の脱気装置203、204は、例えば公知の膜モジュールと真空ポンプによって構成される。
さらに、脱気装置において水を脱気した後で所定の濃度の二酸化炭素を溶解させる注入装置を有していてもよい。
この注入装置は、以下のように構成される。水の入り口と出口の間に膜モジュールを設ける。
膜モジュールはバルブを介して二酸化炭素の供給源(例えば炭酸ガスボンベ)に接続されており、このバルブは二酸化炭素濃度制御装置からの信号によって電気的に制御される。
上記構成によれば、二酸化炭素濃度制御装置によって膜モジュールへの二酸化炭素の流量を変化させることにより、水中の二酸化炭素濃度を制御することができる。
また、二酸化炭素の注入装置の下流側に比抵抗計を設け、この比抵抗計の出力を二酸化炭素制御装置への入力とすることで、二酸化炭素の濃度を所定の範囲にフィードバック制御するようにしても良い。
本実施例によれば、本発明の実施形態で説明したように、液体を介してマスクとウェハを近接させる。その際、液体を排除しながらこのマスクとウェハを密着させて行く途中で、液体供給回収装置によって、排出された液体を回収することで、マスクとウェハの間隙の液体の排出を支援することができる。
この装置を用いて、上記近接場露光工程を行うことで、密着露光に際し、マスクと基板間に気泡を閉じ込めることを抑制する一方、マスクと基板間に発生する静電気を抑制し、全域に渡って良好な密着状態で露光を行うことができる。
これにより、所望のパターンを全面に均一に形成することが可能となる。
[実施例2]
実施例2においては、ステップアンドリピート方式でウェハに密着露光を繰り返す露光装置による近接場露光方法について説明する。
図3に、本実施例に用いられる露光装置の構成を示す。
図3において、301は被加工基板であるレジストを塗布したウェハである。302はウェハステージである。ウェハステージの外周部に壁を設けて、その中に液体を閉じ込める容器となっている。
また、ウェハステージ内に、液体供給装置303からの液体注入口312と、液体回収装置304への液体排出口313とが設けられている。
マスク305は、マスクステージ306に固定される。307は照明装置である。1回の密着露光でパターニングされる領域を310で示す。
また、液体供給装置303は、実施例1と同様に、脱気装置308と二酸化炭素注入装置309とを内蔵している。
本実施例においては、ウェハをステージに固定した後で、液体供給装置303からウェハステージの液体注入口を介して液体をウェハ上に供給し、ウェハ全面を液体膜311で覆う。
本発明の実施形態で説明したように、液体を介してマスクとウェハを近接させる。そして、液体を排除しながらこのマスクとウェハを密着させる。
その際、実施例1とは異なり、密着途上において液体の回収は行わない。
本実施例では、ステップアンドリピート方式で全面に露光を行った後、ウェハステージの液体回収口313から、液体回収装置304へ液体を回収する。
この装置を用いて、上記近接場露光工程を行うことで、密着露光に際し、マスクと基板間に気泡を閉じ込めることを抑制する一方、マスクと基板間に発生する静電気を抑制し、全域に渡って良好な密着状態で露光を行うことができる。
これにより、所望のパターンを全面に均一に形成することが可能となる。
[実施例3]
実施例3においては、弾性変形可能なメンブレンマスクを用いた近接場露光方法について説明する。
図4に、本実施例におけるメンブレンマスクを用いた構成を示す。
図4において、401、402は液体の供給回収装置であり、脱気装置403、404を介して、ノズル405、406からウェハ上への液体の供給と回収とを行う。
ノズルから供給された液体が、ウェハ上に液体膜412を形成する。
液体として純水を用いる場合の脱気装置403、404は、例えば公知の膜モジュールと真空ポンプによって構成される。
さらに、脱気装置において水を脱気した後で所定の濃度の二酸化炭素を溶解させる注入装置を有していてもよい。
これらの脱気装置、注入装置等については実施例1と同様であるから説明を省略する。
また、408は露光マスクであり、この露光マスク408はマスク支持体411、マスク母材409、遮光膜410により構成されている。
遮光膜410は、マスク母材409の上に成膜されており、その遮光膜410に微小開口が所望のパターンに形成されている。また、マスク母材409は弾性体で構成されており、薄膜として存在している。
本実施例における露光マスクの変形量は、例えば、メンブレンマスクを支持している不図示の圧力調整容器内の圧力を調整する等の構成を用いることができる。
次に、上記弾性変形可能なメンブレンマスクを用いた近接場露光方法について説明する。
ステージ415上の基板414の表面にレジスト413を形成する。次に、このレジスト413の表面に液体による膜412を形成する(図4(a))。
次に、ステージ415を駆動することにより、露光マスク408に対する基板414のマスク面内2次元方向の相対位置合わせを行う。
次に、マスク面法線方向にステージ415を駆動し、露光マスク408と基板414上のレジスト413面との間隔が全面にわたって100nm以下になるように両者を密着させる。その際、マスクの下から押し出された液滴部分416がマスクの外部に形成される(図4(b))。
この後、照明装置407から出射される露光光を露光マスク408に照射し、露光マスク408のおもて面のマスク母材409上の遮光膜410に形成された微小開口パターンから滲み出す近接場でレジスト413の露光を行う。
その際、露光マスク408と基板414上のレジスト413面がともに完全に平坦であれば、全面にわたって両者を密着させることが可能である。しかしながら、実際には、基板面等に凹凸やうねりが存在するので、両者を近づけ接触させただけでは、良好な密着露光を行うことは困難である。
そこで、本実施例では前述したように、メンブレンマスクを支持している圧力調整容器内の圧力を調整する等の構成により、露光マスク408に弾性変形による撓みを生じさせる。
そして、レジスト413/基板414へ押し付けるようにすることにより、薄膜部が全面にわたって密着させた状態で露光する。
以上のように、本実施例では、露光マスクに弾性変形可能なメンブレンマスクを用いたことにより、被露光面のうねりなどに対しても露光マスクを撓ませることにより、露光マスクを基板に対して倣らわせることができる。
これにより、密着露光に際し、マスクと基板間に気泡を閉じ込めることを抑制する一方、マスクと基板間に発生する静電気を抑制し、全域に渡って良好な密着状態で露光を行うことができる。
これにより、所望のパターンを全面に均一に形成することが可能となる。
本実施の形態の近接場露光方法を説明するための図。 本発明の実施例1の露光装置による近接場露光方法を説明する図。 本発明の実施例2のステップアンドリピート方式でウェハに密着露光を繰り返す露光装置による近接場露光方法を説明する図。 本発明の実施例3の弾性変形可能なメンブレンマスクを用いた近接場露光方法を説明する図。 ウェハの洗浄工程におけるウェハ上の電位と純水の比抵抗の関係を示す図。 純水の比抵抗と二酸化炭素の濃度の関係を説明するための図。
符号の説明
101:被加工基板
102:フォトレジスト層
103、311、220:液体による膜
104、212、305:近接場露光マスク
105:遮光膜
106:透明な母材
201、202、401、402:液体の供給回収装置
203、204、308、403、404:脱気装置
205、206、405、406:ノズル
207、307、407:照明装置
208、306:マスクステージ
209、301:フォトレジストを塗布した基板
210、302:ウェハステージ
303:液体供給装置
304:液体回収装置
309:二酸化炭素注入装置
312:液体注入口
313:液体排出口
408:露光マスク
409:マスク母材
410:遮光膜
411:マスク支持体
412:液体による膜
413:レジスト
414:基板
415:ステージ
416:マスクの下から押し出された液滴部分

Claims (12)

  1. 基板上にフォトレジスト層を形成し、該フォトレジスト層に露光光の波長サイズ以下の微小開口を備えた遮光膜を有する露光用マスクを密着させ、露光光源から光を照射し、
    前記露光用マスクの微小開口から滲み出る近接場光を用いて露光を行う近接場露光方法において、
    前記フォトレジスト層上に液体による膜を形成する工程と、
    前記遮光膜が前記液体による膜を排除し、前記フォトレジスト層に直接接触するまで該遮光膜と該フォトレジスト層とを接近させる工程と、
    を有することを特徴とする近接場露光方法。
  2. 前記液体が、透明であることを特徴とする請求項1に記載の近接場露光方法。
  3. 前記フォトレジスト層が、前記液体に対して撥液性であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の近接場露光方法。
  4. 前記遮光膜が、前記液体に対して撥液性であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の近接場露光方法。
  5. 前記液体の二酸化炭素の濃度が、0.02ppm以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の近接場露光方法。
  6. 前記液体の二酸化炭素の濃度が0.06ppm以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の近接場露光方法。
  7. 素子の製造方法において、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の近接場露光方法を用いる露光工程と、
    前記露光工程によって感光されたレジスト層を現像して転写マスクを形成する工程と、
    前記レジスト層を現像して形成された転写マスクを用い、基板の加工を行う工程と、
    を有することを特徴とする素子の製造方法。
  8. 遮光膜を有するマスクを保持するステージと、フォトレジスト層を形成した基板を保持するステージと、前記マスクとフォトレジストを密着させる駆動手段を有する近接場露光装置であって、
    前記基板と前記マスクの間に液体を供給する液体供給装置を有することを特徴とする近接場露光装置。
  9. 前記液体供給装置は、前記液体に二酸化炭素を注入する注入装置を有することを特徴とする請求項8に記載の近接場露光装置。
  10. 前記液体供給装置は、前記注入装置の上流側に前記液体を脱気する脱気装置を有することを特徴とする請求項9に記載の近接場露光装置。
  11. 露光装置が、ステップアンドリピート方式で露光する手段を有することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の近接場露光装置。
  12. 前記マスクが、弾性変形可能なメンブレンマスクによって構成されていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の近接場露光装置。
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