JP2007327795A - 電磁波漏洩試験システム及び試験方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁波漏洩箇所の形状に依らず一定の漏洩電波が生じるようにする。また、受信した漏洩電波と雑音電波とのS/N比を改善する。
【解決手段】電磁波に係る偏波方向と漏洩箇所形状との依存関係を絶つため、円偏波アンテナ39で試験電波Dを発生するとともに、漏洩電波Eを円偏波アンテナ41で受信することにより、電磁波に係る偏波方向と漏洩箇所形状との依存関係を絶つ。また、S/N比改善のため、試験信号AをM系列符号B等の疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調するとともに、受信信号FをAM検波し、検波信号Gを周波数領域でパルス圧縮し、パルス圧縮波形データHのピーク値から受信レベルIを求める。
【選択図】 図1
【解決手段】電磁波に係る偏波方向と漏洩箇所形状との依存関係を絶つため、円偏波アンテナ39で試験電波Dを発生するとともに、漏洩電波Eを円偏波アンテナ41で受信することにより、電磁波に係る偏波方向と漏洩箇所形状との依存関係を絶つ。また、S/N比改善のため、試験信号AをM系列符号B等の疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調するとともに、受信信号FをAM検波し、検波信号Gを周波数領域でパルス圧縮し、パルス圧縮波形データHのピーク値から受信レベルIを求める。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電磁波遮蔽空間のシールド効果を試験するための電磁波漏洩試験システム及びその装置ならびに電磁波漏洩試験方法に関し、詳しくは、電磁波遮蔽空間の中の試験電波発信機を作動させるとともに電磁波遮蔽空間の外で漏洩電波受信機を作動させて漏洩電波のレベル検出を行う技術に関する。
本明細書において、電磁波遮蔽空間は、電波暗室や,電波暗箱,シールドボックス,シールドルーム,電磁シールド室,電磁波シールド室などを意味する。
本明細書において、電磁波遮蔽空間は、電波暗室や,電波暗箱,シールドボックス,シールドルーム,電磁シールド室,電磁波シールド室などを意味する。
送信側と受信側とで掃引周波数に大差を付けることにより、スペクトラムアナライザの同期をとらなくても電磁シールドの性能を測定できるようになったものが知られている(例えば特許文献1参照)。
また、内外の電磁波を遮断する電磁波遮蔽空間の例として、電波暗室や(例えば特許文献2参照)、電磁波シールドボックスが知られている(例えば特許文献3参照)。
さらに、電磁波シールドボックス内で使用できるアンテナとして、直線偏波アンテナや(例えば特許文献3図3〜図6参照)、円偏波アンテナが知られている(例えば特許文献3図7〜図8参照)。
また、内外の電磁波を遮断する電磁波遮蔽空間の例として、電波暗室や(例えば特許文献2参照)、電磁波シールドボックスが知られている(例えば特許文献3参照)。
さらに、電磁波シールドボックス内で使用できるアンテナとして、直線偏波アンテナや(例えば特許文献3図3〜図6参照)、円偏波アンテナが知られている(例えば特許文献3図7〜図8参照)。
ところで、電磁波遮蔽空間の中で試験電波を発生し電磁波遮蔽空間の外で漏洩電波を測定する電磁波漏洩試験では、従来、試験電波に直線偏波が用いられていた。
しかしながら、直線偏波の電磁波は、狭い隙間を通るとき、偏波の向きと隙間の向きとが直交していれば良く通るが、直交していないときには、ほとんど通過しない。
このため、合せ目や割れ目といった隙間状の電磁波漏洩箇所の存在している電磁波遮蔽空間について電磁波漏洩試験を行ったとき、直線偏波の向きが隙間状漏洩箇所の向きと直交していないと、電磁波漏洩箇所が存在していても、電磁波漏洩が発生しないので、漏洩電波を検出することができない。
そこで、試験電波の発生と漏洩電波の受信とに工夫を加えることにより、電磁波漏洩箇所の形状に依らず一定強度の漏洩電波が生じるとともに、偏波の向きに依らず的確に受信できるようにして、電磁波に係る偏波方向と漏洩箇所形状との依存関係を絶つことが第1技術課題となる。
しかしながら、直線偏波の電磁波は、狭い隙間を通るとき、偏波の向きと隙間の向きとが直交していれば良く通るが、直交していないときには、ほとんど通過しない。
このため、合せ目や割れ目といった隙間状の電磁波漏洩箇所の存在している電磁波遮蔽空間について電磁波漏洩試験を行ったとき、直線偏波の向きが隙間状漏洩箇所の向きと直交していないと、電磁波漏洩箇所が存在していても、電磁波漏洩が発生しないので、漏洩電波を検出することができない。
そこで、試験電波の発生と漏洩電波の受信とに工夫を加えることにより、電磁波漏洩箇所の形状に依らず一定強度の漏洩電波が生じるとともに、偏波の向きに依らず的確に受信できるようにして、電磁波に係る偏波方向と漏洩箇所形状との依存関係を絶つことが第1技術課題となる。
また、従来の電磁波漏洩試験では、漏洩電波の測定にスペクトラムアナライザが用いられていた。このため、電磁波遮蔽空間の中で試験電波を発生し電磁波遮蔽空間の外で漏洩電波を測定すると、漏洩電波だけでなく外界の雑音電波も重畳して一緒に測定される。
しかしながら、電磁波遮蔽空間のシールド効果の試験では、外で測定しうる漏洩電波が微弱であり、携帯電話の電波や放送の電波などが存在している環境では、漏洩電波が外界の雑音電波より弱くなることもしばしば起こりうる。そうすると、混信のため、スペクトラムアナライザでは、漏洩電波を測定できなくなってしまうか、例え測定したとしても、信頼できる測定結果は期待できない。
そこで、試験電波の変調と漏洩電波の処理とに工夫を凝らすことにより、漏洩電波と雑音電波とのS/N比(シグナル対ノイズ比)を改善することが、第2技術課題となる。
しかしながら、電磁波遮蔽空間のシールド効果の試験では、外で測定しうる漏洩電波が微弱であり、携帯電話の電波や放送の電波などが存在している環境では、漏洩電波が外界の雑音電波より弱くなることもしばしば起こりうる。そうすると、混信のため、スペクトラムアナライザでは、漏洩電波を測定できなくなってしまうか、例え測定したとしても、信頼できる測定結果は期待できない。
そこで、試験電波の変調と漏洩電波の処理とに工夫を凝らすことにより、漏洩電波と雑音電波とのS/N比(シグナル対ノイズ比)を改善することが、第2技術課題となる。
本発明の電磁波漏洩試験システム及び試験方法は(解決手段1)、このような第1技術課題および第2技術課題を共に解決するために創案されたものであり、次の試験電波発信機と漏洩電波受信機とを組み合わせたシステム(出願当初請求項1)、及びそのシステムを用いてそのうち試験電波発信機を電磁波遮蔽空間の中で作動させるとともに該システムのうち漏洩電波受信機を前記電磁波遮蔽空間の外で作動させて前記電磁波遮蔽空間の遮蔽効果を試験する電磁波漏洩試験方法である(出願当初請求項4)。
上記試験電波発信機は(出願当初請求項2)、電磁波遮蔽空間の中で作動可能であり作動時に試験電波を発生する試験電波発信機において、一定振幅の試験信号を発生する試験信号発生回路と、前記試験信号に対して疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調を施す試験信号変調回路と、この変調後の試験信号を円偏波アンテナにて前記試験電波として放射する送信部とを具えたことを特徴とする。
上記漏洩電波受信機は(出願当初請求項3)、疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調された試験電波が電磁波遮蔽空間から外へ漏れて来た漏洩電波に係るレベル検出を行う漏洩電波受信機において、前記漏洩電波を円偏波アンテナ又は相当アンテナにて受信する受信部と、その受信信号から試験信号成分を抽出し更にAM検波を施して検波信号を生成する試験信号復調回路と、フーリエ変換と前記疑似ランダム雑音コードのフーリエ変換済み複素共役の掛算と逆フーリエ変換とをその順に行って前記検波信号からパルス圧縮波形データを得るパルス圧縮手段と、このパルス圧縮波形データからピーク検出にて受信レベルを求めるレベル検出手段とを具えたことを特徴とする。
なお、「円偏波アンテナ」の典型例はスパイラルアンテナであるが(例えば特許文献3図8参照)、スパイラルでない円偏波アンテナもある(例えば特許文献3図7参照)。
「相当アンテナ」は、そのような円偏波アンテナに相当するアンテナの意味であり、具体的には、円偏波の電磁波でも直線偏波の電磁波でも偏波の向きに拘わらず強度を適切に検出できれば良い。「相当アンテナ」は、例えば、電界感応型の直線偏波アンテナ(例えば特許文献3図3〜図6参照)や磁界感応型のコイルアンテナ(後述する実施例2を参照)を複数用いて更に異方向配置や出力合成も行うことで具現化される。
「相当アンテナ」は、そのような円偏波アンテナに相当するアンテナの意味であり、具体的には、円偏波の電磁波でも直線偏波の電磁波でも偏波の向きに拘わらず強度を適切に検出できれば良い。「相当アンテナ」は、例えば、電界感応型の直線偏波アンテナ(例えば特許文献3図3〜図6参照)や磁界感応型のコイルアンテナ(後述する実施例2を参照)を複数用いて更に異方向配置や出力合成も行うことで具現化される。
また、本発明の電磁波漏洩試験システム及び試験方法は(解決手段2)、上記解決手段1の電磁波漏洩試験システム及び試験方法から、第1技術課題を解決するのに必要な要件を抽出したものである。
すなわち、電磁波漏洩試験システムは(出願当初請求項5)、電磁波遮蔽空間の中で作動可能であり作動時に試験電波を発生する試験電波発信機と、前記試験電波のうち前記電磁波遮蔽空間から外へ漏れた漏洩電波のレベル検出を行う漏洩電波受信機とを備えた電磁波漏洩試験システムにおいて、前記試験電波発信機が前記試験電波を円偏波で放射するものであり、前記漏洩電波受信機が前記漏洩電波を円偏波アンテナ又は相当アンテナで受信するものであることを特徴とする。
また、電磁波漏洩試験方法は(出願当初請求項6)、電磁波遮蔽空間の中で円偏波の試験電波を発生させながら前記電磁波遮蔽空間の外で漏洩電波のレベル検出を行うことを特徴とする。
すなわち、電磁波漏洩試験システムは(出願当初請求項5)、電磁波遮蔽空間の中で作動可能であり作動時に試験電波を発生する試験電波発信機と、前記試験電波のうち前記電磁波遮蔽空間から外へ漏れた漏洩電波のレベル検出を行う漏洩電波受信機とを備えた電磁波漏洩試験システムにおいて、前記試験電波発信機が前記試験電波を円偏波で放射するものであり、前記漏洩電波受信機が前記漏洩電波を円偏波アンテナ又は相当アンテナで受信するものであることを特徴とする。
また、電磁波漏洩試験方法は(出願当初請求項6)、電磁波遮蔽空間の中で円偏波の試験電波を発生させながら前記電磁波遮蔽空間の外で漏洩電波のレベル検出を行うことを特徴とする。
さらに、本発明の電磁波漏洩試験システム及び試験方法は(解決手段3)、上記解決手段1の電磁波漏洩試験システム及び試験方法から、第2技術課題を解決するのに必要な要件を抽出したものであり、次の試験電波発信機と漏洩電波受信機とを組み合わせたシステム(出願当初請求項7)、及びそのシステムを用いてそのうち試験電波発信機を電磁波遮蔽空間の中で作動させるとともに該システムのうち漏洩電波受信機を前記電磁波遮蔽空間の外で作動させて前記電磁波遮蔽空間の遮蔽効果を試験する電磁波漏洩試験方法である(出願当初請求項10)。
上記試験電波発信機は(出願当初請求項8)、電磁波遮蔽空間の中で作動可能であり作動時に試験電波を発生する試験電波発信機において、一定振幅の試験信号を発生する試験信号発生回路と、前記試験信号に対して疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調を施す試験信号変調回路と、この変調後の試験信号をアンテナにて前記試験電波として放射する送信部とを具えたことを特徴とする。
上記漏洩電波受信機は(出願当初請求項9)、疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調された試験電波が電磁波遮蔽空間から外へ漏れて来た漏洩電波に係るレベル検出を行う漏洩電波受信機において、前記漏洩電波をアンテナにて受信する受信部と、その受信信号から試験信号成分を抽出し更にAM検波を施して検波信号を生成する試験信号復調回路と、フーリエ変換と前記疑似ランダム雑音コードのフーリエ変換済み複素共役の掛算と逆フーリエ変換とをその順に行って前記検波信号からパルス圧縮波形データを得るパルス圧縮手段と、このパルス圧縮波形データからピーク検出にて受信レベルを求めるレベル検出手段とを具えたことを特徴とする。
また、本発明の電磁波漏洩試験システムは(解決手段4)、上記解決手段1〜3の電磁波漏洩試験システムであって、前記試験信号の周波数を切り替える周波数切替回路が前記試験信号発生回路に設けられており(出願当初請求項11,12)、前記試験信号成分に係る周波数を切り替える周波数切替回路が前記試験信号復調回路に設けられている(出願当初請求項11,13)、というものである。
このような本発明の電磁波漏洩試験システム及び試験方法にあっては(解決手段1)、試験電波の放射に円偏波アンテナが用いられて、試験電波が円偏波になる。
このように試験電波に円偏波を用いることにより、電磁波漏洩箇所がどこを向いていようと、試験電波の一回転についてみると、電磁波漏洩箇所の向きと試験電波の向きとに係る一致/不一致(即ち直交しているか否か)の程度が同じになるので、電磁波漏洩箇所の形状に依らず一定強度の漏洩電波が生じることとなる。
このように試験電波に円偏波を用いることにより、電磁波漏洩箇所がどこを向いていようと、試験電波の一回転についてみると、電磁波漏洩箇所の向きと試験電波の向きとに係る一致/不一致(即ち直交しているか否か)の程度が同じになるので、電磁波漏洩箇所の形状に依らず一定強度の漏洩電波が生じることとなる。
しかも、漏洩電波の受信にも円偏波アンテナか相当アンテナが用いられているので、漏洩電波がどの方向に偏波されていようと回転していようと、偏波の向きに拘わらず漏洩電波が有れば、それを受信して強度を計測することができる。
これにより、電磁波に係る偏波方向と漏洩箇所形状との依存関係が、計測結果に影響しなくなるので、見かけ上、絶たれたも同然となる。
したがって、この発明によれば第1技術課題を解決することができる。
これにより、電磁波に係る偏波方向と漏洩箇所形状との依存関係が、計測結果に影響しなくなるので、見かけ上、絶たれたも同然となる。
したがって、この発明によれば第1技術課題を解決することができる。
また、この解決手段1の電磁波漏洩試験システム及び試験方法にあっては更に、試験電波の変調に疑似ランダム雑音コード利用のパルス振幅変調が用いられて、漏洩電波と雑音電波との区別化が強化される。さらに、漏洩電波の処理では符号化変調信号を周波数領域でパルス圧縮することにより、試験電波発信機と漏洩電波受信機とで有線接続しなくても(非接続)さらには同期を明確に採らなくても(非同期,個別同期)、試験信号成分に係るパルスだけが積み重なってピークを形成し、他の雑音成分は一様に散らばるので、漏洩電波と雑音電波とのS/N比が改善される。
したがって、この発明によれば第2技術課題も解決することができる。
したがって、この発明によれば第2技術課題も解決することができる。
また、本発明の電磁波漏洩試験システム及び試験方法にあっては(解決手段2)、円偏波を用いて、電磁波漏洩箇所の形状に依らず一定の漏洩電波が生じるようにした等のことにより、第1技術課題が解決される。
さらに、本発明の電磁波漏洩試験システム及び試験方法にあっては(解決手段3)、疑似ランダム雑音コードでのパルス振幅変調と周波数領域でのパルス圧縮とを併用して、漏洩電波と雑音電波とのS/N比が高まるようにしたことにより、第2技術課題が解決される。
さらに、本発明の電磁波漏洩試験システム及び試験方法にあっては(解決手段3)、疑似ランダム雑音コードでのパルス振幅変調と周波数領域でのパルス圧縮とを併用して、漏洩電波と雑音電波とのS/N比が高まるようにしたことにより、第2技術課題が解決される。
また、本発明の電磁波漏洩試験システムにあっては(解決手段4)、試験信号に係る周波数が切り替えられるようにしたことにより、電磁波漏洩の周波数依存特性を調べることができる。
このような本発明の電磁波漏洩試験システム及びそれを用いた電磁波遮蔽空間の電磁波漏洩試験方法について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜2により説明する。
図1〜4に示した実施例1は、上述した解決手段1〜4を「円偏波アンテナ」にて具現化したものであり、図5に示した実施例2は、円偏波アンテナ相当の「相当アンテナ」を具現化した変形例である。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、電源回路や詳細回路は図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものをブロック図などで示した。
図1〜4に示した実施例1は、上述した解決手段1〜4を「円偏波アンテナ」にて具現化したものであり、図5に示した実施例2は、円偏波アンテナ相当の「相当アンテナ」を具現化した変形例である。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、電源回路や詳細回路は図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものをブロック図などで示した。
本発明の電磁波漏洩試験システムの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が電磁波漏洩試験システム20全体の概要構成図、(b)が試験電波発信機30のブロック図、(c)が漏洩電波受信機40の概要ブロック図である。また、図2は、(a)が試験信号復調回路45のブロック図、(b)がパルス圧縮手段46とレベル検出手段47のブロック図、(c)がパルス圧縮手段46の詳細ブロック図である。
この電磁波漏洩試験システム20は(図1(a)参照)、電磁波遮蔽空間10の電磁シールド効果・電磁波遮蔽性能を試験するため、電磁波遮蔽空間10の中に収容可能なサイズに纏められた試験電波発信機30と、それとは別体に纏められており電磁波遮蔽空間10の外に置かれる漏洩電波受信機40とを具えたものである。これらの試験電波発信機30と漏洩電波受信機40は独立している。すなわち、試験電波発信機30と漏洩電波受信機40は、信号ケーブル等で有線接続する必要がなく、同期を採る必要もない。
試験電波発信機30は(図1(a),(b)参照)、試験電波Dを発生するために電磁波遮蔽空間10の中で作動するものであり、送信アンテナ39を外装した発信機筐体31の中に、図示しない電源や次に述べる電子回路が実装されている。具体的には、正弦波状の変調前試験信号Aを発生する試験信号発生回路32と、変調前試験信号Aに対してM系列符号B(疑似ランダム雑音コード)でパルス振幅変調を施して変調後試験信号Cを生成する試験信号変調回路34と、この変調後試験信号Cを試験電波Dとして放射する送信部37とを具えている。
試験信号発生回路32は、例えば0.1GHzの周波数f1の発振信号を発生する発振回路と、例えば1GHzの周波数f2の発振信号を発生する発振回路と、例えば2GHzの周波数f3の発振信号を発生する発振回路と、例えば3入力1出力の切替スイッチSWからなり周波数f1,f2,f3の各発振信号を順に一つずつ例えば数秒〜数十秒毎に切り替えて入力しそれを変調前試験信号Aとして出力することにより変調前試験信号Aの周波数を切り替える周波数切替回路33とを具えている。その周波数切替を別にすれば、変調前試験信号Aは、波形が正弦波状で周波数成分が単一のものとなり、周波数も振幅も一定になる。
試験信号変調回路34は、疑似ランダム雑音コードの一種であるM系列符号Bを発生するM系列符号発生器35と、例えば変調前試験信号Aの増幅率を切り替えたり或いは変調前試験信号Aに掛ける係数を切り替えたりして変調前試験信号Aの振幅をM系列符号Bの値で変えることによりパルス振幅変調を行うパルス振幅変調回路36(PAM)とを具えている。M系列符号は、公知の一符号で良く、例えば15ビットであれば「+1,+1,+1,−1,+1,−1,+1,+1,−1,−1,+1,−1,−1,−1,+1」が知られているが、なるべく長い符号を用いた方がパルス圧縮の効果が大きい。
M系列符号発生器35は、そのようなM系列符号を変調前試験信号Aの正弦波周期よりは長時間で且つ周波数切替よりは速く例えば1ミリ秒あたり1ビットの速度すなわち1bit/msの速度で生成し、全ビット一巡したら同じことを繰り返すことで、M系列符号Bの発生を継続するようになっている。
送信部37は、スパイラルアンテナ等の円偏波アンテナからなる送信アンテナ39に加えて、変調後試験信号Cを所要レベルまで増幅する増幅器38(Amp)を具えており、変調後試験信号Cを増幅してから試験電波Dとして放射するようになっている。
送信部37は、スパイラルアンテナ等の円偏波アンテナからなる送信アンテナ39に加えて、変調後試験信号Cを所要レベルまで増幅する増幅器38(Amp)を具えており、変調後試験信号Cを増幅してから試験電波Dとして放射するようになっている。
漏洩電波受信機40は(図1(a)参照)、試験電波Dのうち電磁波遮蔽空間10から漏れて外へ出た漏洩電波Eのレベル検出(強度計測)を行うために、電磁波遮蔽空間10の外で作動するものであり、受信アンテナ41を外装した受信機筐体42の中に、図示しない電源や次に述べる電子回路が実装されている。計測結果を表示する表示器48は、ケーブル接続した外付けタイプのものを図示したが、受信機筐体42に対して画面等の表示部を視認可能に嵌め込んだものでも良い。
漏洩電波受信機40の具体的な構成は(図1(c)参照)、漏洩電波Eを受信アンテナ41にて受信しそれを増幅器44(Amp)にて増幅して受信信号Fを生成する受信部43と、その受信信号Fから試験信号成分を抽出し(SW,BPF)更にAM検波を施して検波信号Gを生成する試験信号復調回路45と、フーリエ変換(FFT)と上記M系列符号のフーリエ変換済み複素共役M*の掛算(M×M*)と逆フーリエ変換(IFFT)とをその順に行って検波信号Gからパルス圧縮波形データHを得るパルス圧縮手段46と、このパルス圧縮波形データHからピーク検出にて受信レベルIを求めこれを表示対象の計測結果として表示器48に引き渡すレベル検出手段47とを具えている、というものである。
受信部43は、受信アンテナ41にスパイラルアンテナ等の円偏波アンテナが採用されているので、漏洩電波Eが円偏波であっても直線偏波になっていても更には偏波の向きがどうなっていても、漏洩電波Eが届けばこれを逃さず受信するものとなっている。
試験信号復調回路45は(図2(a)参照)、スーパーヘテロダイン検波にて、例えば1MHzの中間周波数fiを経てから上述したM系列符号Bの主成分1kHzに基づく低周波の検波信号Gを得るとともに、試験信号A,Cに係る周波数ひいては受信信号Fから抽出する試験信号成分の周波数を切り替えるために、周波数切替回路51とミキサ52(混合器)とバンドパスフィルタ53(BPF)と増幅器54(Amp)とAM検波器55とを具えている。
試験信号復調回路45は(図2(a)参照)、スーパーヘテロダイン検波にて、例えば1MHzの中間周波数fiを経てから上述したM系列符号Bの主成分1kHzに基づく低周波の検波信号Gを得るとともに、試験信号A,Cに係る周波数ひいては受信信号Fから抽出する試験信号成分の周波数を切り替えるために、周波数切替回路51とミキサ52(混合器)とバンドパスフィルタ53(BPF)と増幅器54(Amp)とAM検波器55とを具えている。
周波数切替回路51は、それぞれ周波数f1,f2,f3より中間周波数fiだけ高い周波数f1+fi,f2+fi,f3+fiの発振信号を発生する3個の発振回路と、周波数f1+fi,f2+fi,f3+fiの各発振信号を順に一つずつ選択して入力しそれを局部発振信号としてミキサ52へ送出する例えば3入力1出力の切替スイッチSWとを具えている。周波数切替回路51の発振信号選択切替は例えば数秒〜数十秒毎に行われるが、送受信の同期を採らなくても何れかのタイミングで必ず局部発振信号の周波数f1+fi,f2+fi,f3+fiが試験信号A,Cの周波数f1,f2,f3と同時期になるよう、周波数切替回路51の発振信号選択切替と上述した周波数切替回路33の発振信号選択切替には明確な速度差が付けられており、例えば、何れか一方が他方に比べて3倍(発振信号の個数)以上速く切り替わるようになっている。
ミキサ52は、受信信号Fと周波数切替回路51の発振信号とを掛け合わせる等のことにより混合するものであり、バンドパスフィルタ53は、中間周波数fiを中心にしてM系列符号Bの周波数だけ上下に拡げた周波数範囲を通過させるものであり、それらによって、変調前試験信号Aが周波数f1であり且つ周波数切替回路51の発振信号が周波数f1+fiであるときに受信信号Fが周波数fiの中間周波信号に変換され、変調前試験信号Aが周波数f2であり且つ周波数切替回路51の発振信号が周波数f2+fiであるときに受信信号Fが周波数fiの中間周波信号に変換され、変調前試験信号Aが周波数f3であり且つ周波数切替回路51の発振信号が周波数f3+fiであるときに受信信号Fが周波数fiの中間周波信号に変換されるようになっている。増幅器54はその中間周波信号を増幅するものであり、AM検波器55は、例えばダイオード検波回路からなり、増幅後の中間周波信号から包絡線検波にて検波信号Gを生成するようになっている。この検波信号Gは変調後試験信号Cを再生したものとなる。
パルス圧縮手段46は(図2(b)参照)、検波信号Gを周波数領域に変換するためにA/D変換回路61と高速フーリエ変換手段62(FFT)とを具えている。
A/D変換回路61は、例えば10ビットや12ビット程度のデジタル値を出力するものであり、高速で例えば100kHzで動作して10μs毎に受信信号Fをサンプリングしてアナログからデジタルに変換するようになっている。
高速フーリエ変換手段62は、公知の演算を具現化したもので良く、上述したM系列符号が一巡する時間(上記数値例の下では15ms)に亘って蓄積された受信信号Fのデジタルデータ列(上記数値例の下では1500個のデジタル値)を入力して、それに高速フーリエ変換を施した周波数分布データ(上記数値例の下では1500個の複素数)を出力するようになっている。
A/D変換回路61は、例えば10ビットや12ビット程度のデジタル値を出力するものであり、高速で例えば100kHzで動作して10μs毎に受信信号Fをサンプリングしてアナログからデジタルに変換するようになっている。
高速フーリエ変換手段62は、公知の演算を具現化したもので良く、上述したM系列符号が一巡する時間(上記数値例の下では15ms)に亘って蓄積された受信信号Fのデジタルデータ列(上記数値例の下では1500個のデジタル値)を入力して、それに高速フーリエ変換を施した周波数分布データ(上記数値例の下では1500個の複素数)を出力するようになっている。
また、パルス圧縮手段46は、上述した複素数の周波数分布データと次に詳述する複素共役M*とを掛け合わせて実数の周波数分布データ(上記数値例の下では1500個のデジタル値)を算出する掛算手段63と、その実数の周波数分布データを時間領域に戻してパルス圧縮波形データH(上記数値例の下では1500個のデジタル値)を算出する逆高速フーリエ変換手段64とを具えている。
複素共役M*は、M系列符号Bが一つ採択されると、それに対応して一意に決まる複素数列(上記数値例の下では1500個の複素数)なので、予め算出されて、パルス圧縮手段46に保持されている。具体的には、M系列符号Bの波形を時間tの関数m(t)とし、そのフーリエ変換F[m(t)]を周波数fの関数M(f)=a(f)+j・b(f)としたとき、その複素共役M*は関数M*(f)=a(f)−j・b(f)になる。
複素共役M*は、M系列符号Bが一つ採択されると、それに対応して一意に決まる複素数列(上記数値例の下では1500個の複素数)なので、予め算出されて、パルス圧縮手段46に保持されている。具体的には、M系列符号Bの波形を時間tの関数m(t)とし、そのフーリエ変換F[m(t)]を周波数fの関数M(f)=a(f)+j・b(f)としたとき、その複素共役M*は関数M*(f)=a(f)−j・b(f)になる。
伝搬遅延時間を無視して漏洩電波Eの強度をnとすると、検波信号Gの波形はn・m(t)になり、それをフーリエ変換した周波数分布データはn・M(f)になり、それと複素共役M*とを各周波数毎に掛けたn・M(f)・M*(f)=n・{a(f)+j・b(f)}×{a(f)−j・b(f)}=n・(a(f)2+b(f)2)は実数の周波数分布データになる。それを逆フーリエ変換にて時間領域のパルス圧縮波形データHにすると、疑似ランダム雑音コードの性質より、パルス圧縮波形データHの何処か一カ所に鋭いピーク波形が発現しそれ以外のデータ値は総て微小値になる。そのピーク値pは、概ね、強度nにM系列符号Bの符号長(上記数値例の下では“15”)を掛けた値15・nになる。このピーク値pは一個のデジタル値であり、雑音は√15倍にしかならないので、S/N比は√15倍に向上している。
このような高速フーリエ変換手段62や,掛算手段63,逆高速フーリエ変換手段64は、それぞれ専用のデジタル演算回路で具現化しても良く(図2(c)参照)、その場合、例えば、A/D変換回路61の出力を蓄積保持するRAM81(Random Access Memory)と、高速フーリエ変換手段62の出力を保持するRAM82と、掛算手段63の出力を保持するRAM83と、逆高速フーリエ変換手段64の出力するパルス圧縮波形データHを保持するRAM84と、掛算手段63に逐次送出される複素共役M*を保持するROM85(Read Only Memory)を設けると、各手段62,63,64を並列動作または並行動作させることができる。特にRAM81等を2組設けて入出力で交互使用することにより、並列度や並行度を高めることができる。逆に逐次演算で良ければRAM81〜84を一つに集約しても良い。RAM81〜84及びROM85は何れも記憶容量が1500ワード以上のものである。また、図示は割愛したが、各手段62,63,64はマイクロプロセッサやデジタルシグナルプロセッサのプログラムで具現化しても良い。
レベル検出手段47は(図2(b)参照)、パルス圧縮波形データHからピーク値pを検出するピーク検出手段71と、ピーク値pを受信レベルI(計測結果)に換算する強度換算手段72とを具えている。強度換算手段72の換算式は、例えば多項式や折線グラフ等の近似式で表され、装置の特性差なども適切に反映するよう、既知の環境下の計測値に基づいて初期設定されている。
この実施例1の電磁波漏洩試験システム20を用いた電磁波漏洩試験方法について、図面を引用して説明する。図1(a)はシステム設置状況の模式図である。また、図3は、(a)が電磁波漏洩状況の模式図であり、(b)が直線偏波に関するベクトル図、(c)が円偏波に関するベクトル図である。さらに、図4(a)〜(f)は、何れも、電磁波漏洩試験時の信号波形例である。
電磁波漏洩の試験開始に先立ち(図1(a)参照)、電磁波遮蔽空間10の中に試験電波発信機30を入れて作動させ、電磁波遮蔽空間10の開閉部たとえば扉や蓋を閉めてから、電磁波遮蔽空間10の外で漏洩電波受信機40を作動させる。これだけで試験準備が完了して漏洩電波の受信レベルの計測が始まる。試験電波発信機30と漏洩電波受信機40とのケーブル接続や、作動開始のタイミング合わせ等は、不要である。
試験電波発信機30が動作しているとき(図3(a)参照)、電磁波遮蔽空間10の中で試験電波Dが送信アンテナ39から放射されるが、この試験電波Dは円偏波になっている。電磁波遮蔽空間10の壁等に隙間11が有ると、その隙間11から電磁波遮蔽空間10の外へ漏れ出る。そして、これが漏洩電波Eとなって漏洩電波受信機40の受信アンテナ41で受信される。
そのとき(図3(b)参照)、対比のため、仮に試験電波Dが従来の直線偏波であるとすると、試験電波Dの偏波方向と隙間11の長手方向とが直交していないときには漏洩電波Eの強度が射影成分だけに減衰するので、見かけ上、隙間11の遮蔽性能が過大評価されてしまう。
そのとき(図3(b)参照)、対比のため、仮に試験電波Dが従来の直線偏波であるとすると、試験電波Dの偏波方向と隙間11の長手方向とが直交していないときには漏洩電波Eの強度が射影成分だけに減衰するので、見かけ上、隙間11の遮蔽性能が過大評価されてしまう。
これに対し(図3(c)参照)、漏洩電波受信機40で電磁波漏洩試験を行った場合には、試験電波Dが円偏波になっているので、各回転中に2回ずつ試験電波Dの偏波方向と隙間11の長手方向とが直交するのでそのときには漏洩電波Eが減衰せず、各回転に亘って見れば隙間11の向きや形状に拘わらず漏洩電波Eの強度が一定になる。
そして、このような漏洩電波Eが、やはり方向依存性のない円偏波アンテナからなる受信アンテナ41によって受信されるので、漏洩電波受信機40による漏洩電波のレベル検出は、隙間11の向きや形状に影響されることなく適切に行われる。
そして、このような漏洩電波Eが、やはり方向依存性のない円偏波アンテナからなる受信アンテナ41によって受信されるので、漏洩電波受信機40による漏洩電波のレベル検出は、隙間11の向きや形状に影響されることなく適切に行われる。
また(図1,図4参照)、試験電波発信機30では、試験信号発生回路32の発生する変調前試験信号Aの周波数が周波数切替回路33によって切り替えられ、これに対応して、送信部37の送信アンテナ39から放射される試験電波Dも、周波数が一定周期で順に周波数f1,f2,f3と切り替わる。
漏洩電波受信機40では、漏洩電波Eが受信部43の受信アンテナ41で受信され、その受信信号Fから試験信号復調回路45によって検波信号Gが生成されるが、その際、ミキサ52とバンドパスフィルタ53にて受信信号Fから抽出される試験信号成分に係る周波数も、周波数切替回路51によって一定周期で順に周波数f1,f2,f3と切り替えられる。
漏洩電波受信機40では、漏洩電波Eが受信部43の受信アンテナ41で受信され、その受信信号Fから試験信号復調回路45によって検波信号Gが生成されるが、その際、ミキサ52とバンドパスフィルタ53にて受信信号Fから抽出される試験信号成分に係る周波数も、周波数切替回路51によって一定周期で順に周波数f1,f2,f3と切り替えられる。
そして、周波数切替回路33と周波数切替回路51との切替速度に大差が付けられているので、間欠的に即ち定期的に一定期間ずつ、両回路33,51の選択周波数が一致する。両回路33,51の選択周波数が一致していなければ漏洩電波受信機40では検波信号Gが無信号状態になってレベル検出が行われないが、両回路32,51の選択周波数が一致している間は、次のようにして、レベル検出が適切に行われる。
以下、両回路33,51の選択周波数が例えば周波数f1で一致している場合について詳述する。
以下、両回路33,51の選択周波数が例えば周波数f1で一致している場合について詳述する。
試験電波発信機30では、試験信号発生回路32によって周波数f1の正弦波状発振信号が変調前試験信号Aにされ(図4(a)参照)、これと並行して試験信号変調回路34のM系列符号発生器35によってM系列符号Bが生成される(図4(b)参照)。そして、試験信号変調回路34のパルス振幅変調回路36によって変調前試験信号Aに対するM系列符号Bでのパルス振幅変調が行われて変調後試験信号Cが生成される(図4(c)参照)。この変調後試験信号Cは、周波数f1の搬送波でM系列符号Bの波形関数m(t)を担持するものであり、送信部37で試験電波Dになって放射される。
漏洩電波受信機40では、試験電波Dの漏洩電波Eが受信部43によって受信されて受信信号Fが生成される(図4(d)参照)。この受信信号Fは、伝搬遅延時間を無視して周波数f1の漏洩電波Eの強度をn1とすると、波形が変調後試験信号Cにn1を掛けたものとなる。そして、試験信号復調回路45によって、受信信号Fから試験信号成分である周波数f1の信号が抽出されると同時に中間周波数fiに周波数変換され、それからAM検波もなされて、受信信号Fに含まれていた試験信号成分の包絡線の波形を持った検波信号Gが生成される(図4(e)参照)。この検波信号Gは、やはり伝搬遅延時間を無視すれば、波形がほぼn1・m(t)になる。
さらに、漏洩電波受信機40では、パルス圧縮手段46によって、検波信号Gが1500回サンプリングされ、この受信信号Fのデジタルデータ列に高速フーリエ変換がほどこされて周波数分布データn1・M(f)が得られ、それにm(t)の複素共役M*(f)が各周波数毎に掛けられて実数の周波数分布データn1・(a(f)2+b(f)2)が得られ、それに逆フーリエ変換が施されて、1500個のデータ列からなる時間領域のパルス圧縮波形データHが得られる(図4(f)参照)。その波形において、M系列符号Bで変調された信号成分は重なり合って一つのピークを形成するが、それ以外の信号成分たとえば放送の電波や携帯電話の電波などは、M系列符号Bで変調されていないので、ほぼ一様に分散して、ピーク値pに影響を及ぼすことがほとんどない。そのため、ピーク値pは漏洩電波Eの強度n1をM系列符号Bの符号長“15”倍したものとなり、それだけS/N比が向上する。
漏洩電波受信機40では(図4(f)参照)、レベル検出手段47によってパルス圧縮波形データHにおけるピーク値pが検出されて更に受信レベルIに変換される。
こうして周波数f1での受信レベルIが求められ、時刻は異なるが同様にして、周波数f2での受信レベルIも、周波数f3での受信レベルIも、求められる。
そして、それらの受信レベルIが有効な計測結果として表示器48に例えば表やグラフで表示される。なお、ピーク値pが明確に発現しないときの受信レベルIは無効な計測結果として無視され、例えば直前の有効な計測結果が継続表示される。
こうして周波数f1での受信レベルIが求められ、時刻は異なるが同様にして、周波数f2での受信レベルIも、周波数f3での受信レベルIも、求められる。
そして、それらの受信レベルIが有効な計測結果として表示器48に例えば表やグラフで表示される。なお、ピーク値pが明確に発現しないときの受信レベルIは無効な計測結果として無視され、例えば直前の有効な計測結果が継続表示される。
図5に別構成の受信部90の回路図を示した本発明の電磁波漏洩試験システムが上述した実施例1のものと相違するのは、漏洩電波受信機40の受信部43が磁界感応型の受信部90になった点である。他の構成部分や電磁波漏洩試験方法は同じである。
円偏波アンテナの受信アンテナ41に代えて 何れも磁界感応型のコイルアンテナからなり直交配置された鉛直コイル91と水平コイル92との組み合わせが相当アンテナとして導入されている。また、増幅器44に代えて又はそれに前置して、水平コイル92の磁界感応状態を電気信号E1として出力するバラン93(Balun,平衡−不平衡変換器)と、水平コイル91の磁界感応状態を電気信号E2として出力するバラン94と、電気信号E2の位相を90゜ずらして電気信号E3を生成する90゜位相器95と、電気信号E1と電気信号E3とを加えて電気信号E4を生成する電力結合器96とが導入されている。
この場合、漏洩電波Eに代わって漏洩磁界Emが相当アンテナ即ちコイル91,92によって受信されるが、漏洩磁界Emの強度をqとおき、隙間11と鉛直コイル91との傾斜角をθとすると、電気信号E1はq・cosθになり、電気信号E2はq・sinθになる。さらに、試験電波Dの周期をωとして、時間tの経過に伴う波形変化も考慮すると、漏洩磁界Emの波形はq・cosωtとなる。そのため、
水平コイル92の出力は、 E1=q・cosθ・cosωt となり、
鉛直コイル91の出力は、 E2=q・sinθ・cosωt となる。
水平コイル92の出力は、 E1=q・cosθ・cosωt となり、
鉛直コイル91の出力は、 E2=q・sinθ・cosωt となる。
そして、90゜位相器95の出力は、E2の位相を90゜=π/2radずらして、
E3=q・sinθ・cos(ωt−π/2)
=q・sinθ・sinωt となる。
さらに、電力結合器96の出力は、上記のE1とE3を加算して得られ、
E4=E1+E3
=q・cosθ・cosωt+q・sinθ・sinωt
=q・cos(ωt−θ) となる。
E3=q・sinθ・cos(ωt−π/2)
=q・sinθ・sinωt となる。
さらに、電力結合器96の出力は、上記のE1とE3を加算して得られ、
E4=E1+E3
=q・cosθ・cosωt+q・sinθ・sinωt
=q・cos(ωt−θ) となる。
この場合、コイルアンテナ毎の出力の大きさは、鉛直コイル91では電気信号E1のゲイン部分q・cosθになり、水平コイル92では電気信号E2のゲイン部分q・sinθになり、何れも傾斜角θに依存するが、両コイル91,92の出力を組み合わせた電力結合器96の出力の大きさは、電気信号E4のゲイン部分qになるので、傾斜角θに依存しない。
したがって、この受信部90は、円偏波アンテナを持たないが、その代わりに鉛直コイル91と水平コイル92とを組み合わせた相当アンテナを具えており、漏洩電波を相当アンテナにて受信することができる。
したがって、この受信部90は、円偏波アンテナを持たないが、その代わりに鉛直コイル91と水平コイル92とを組み合わせた相当アンテナを具えており、漏洩電波を相当アンテナにて受信することができる。
[その他]
なお、上記実施例では、変調前試験信号Aの周波数の切替が3段階になっていたが、変調前試験信号Aの周波数の切替は、上述した3段階に限定される訳でなく、2段階でも良く、4段階以上でも良い。
また、上記実施例では、周波数切替回路33と周波数切替回路51との切替速度に大差を付けることで、試験電波発信機30と漏洩電波受信機40とが同期をとらなくても協動するようになっていたが、試験電波発信機30と漏洩電波受信機40との協動態様は、そのような非同期方式に限られる訳でない。その方式では、レベル検出が間欠的に行われるため、周波数切替の段階数や疑似ランダム雑音コードの符号長が増えると、測定能率が低下しがちなので、例えば次のような個別同期方式を採用するのも良い。
なお、上記実施例では、変調前試験信号Aの周波数の切替が3段階になっていたが、変調前試験信号Aの周波数の切替は、上述した3段階に限定される訳でなく、2段階でも良く、4段階以上でも良い。
また、上記実施例では、周波数切替回路33と周波数切替回路51との切替速度に大差を付けることで、試験電波発信機30と漏洩電波受信機40とが同期をとらなくても協動するようになっていたが、試験電波発信機30と漏洩電波受信機40との協動態様は、そのような非同期方式に限られる訳でない。その方式では、レベル検出が間欠的に行われるため、周波数切替の段階数や疑似ランダム雑音コードの符号長が増えると、測定能率が低下しがちなので、例えば次のような個別同期方式を採用するのも良い。
すなわち、製造段階では、試験電波発信機30と漏洩電波受信機40それぞれに正確な時計を組み込むとともに、周波数切替回路33も周波数切替回路51も指定時刻に揃って同じ周波数に移行するという切替が行われるようにプログラムしておく。また、準備段階では、試験電波発信機30と漏洩電波受信機40それぞれに同じ切替時刻を設定するとともに、両時計の時刻合わせを行う。そうすると、試験段階では、切替時のほんの僅かな時間を除く大部分の時間において、周波数切替回路33の選択周波数と周波数切替回路51の選択周波数とが一致するので、繰り返しとなる詳細な説明は割愛するが上例で述べたのと同様にして、漏洩電波のレベル検出が適切に行われる。
10…電磁波遮蔽空間、11…隙間、20…電磁波漏洩試験システム、
30…試験電波発信機、31…発信機筐体、32…試験信号発生回路、
33…周波数切替回路、34…試験信号変調回路、35…M系列符号発生器、
36…パルス振幅変調回路(PAM)、37…送信部、
38…増幅器(Amp)、39…送信アンテナ(円偏波)、
40…漏洩電波受信機、41…受信アンテナ(円偏波)、42…受信機筐体、
43…受信部、44…増幅器(Amp)、45…試験信号復調回路、
46…パルス圧縮手段、47…レベル検出手段、48…表示器、
51…周波数切替回路、52…ミキサ、53…バンドパスフィルタ(BPF)、
54…増幅器(Amp)、55…AM検波器、
61…A/D変換回路、62…高速フーリエ変換手段(FFT)、
63…掛算手段、64…逆高速フーリエ変換手段(IFFT)、
71…ピーク検出手段、72…強度換算手段、
81,82,83,84…RAM、85…ROM、
90…受信部、91…鉛直コイル、92…水平コイル、
93,94…バラン(Balun,平衡−不平衡変換器)、
95…90゜位相器、96…電力結合器、
A…変調前試験信号、B…M系列符号(疑似ランダム雑音コード)、
C…変調後試験信号、D…試験電波、E…漏洩電波、F…受信信号、
G…検波信号、H…パルス圧縮波形データ、I…受信レベル、p…ピーク値
30…試験電波発信機、31…発信機筐体、32…試験信号発生回路、
33…周波数切替回路、34…試験信号変調回路、35…M系列符号発生器、
36…パルス振幅変調回路(PAM)、37…送信部、
38…増幅器(Amp)、39…送信アンテナ(円偏波)、
40…漏洩電波受信機、41…受信アンテナ(円偏波)、42…受信機筐体、
43…受信部、44…増幅器(Amp)、45…試験信号復調回路、
46…パルス圧縮手段、47…レベル検出手段、48…表示器、
51…周波数切替回路、52…ミキサ、53…バンドパスフィルタ(BPF)、
54…増幅器(Amp)、55…AM検波器、
61…A/D変換回路、62…高速フーリエ変換手段(FFT)、
63…掛算手段、64…逆高速フーリエ変換手段(IFFT)、
71…ピーク検出手段、72…強度換算手段、
81,82,83,84…RAM、85…ROM、
90…受信部、91…鉛直コイル、92…水平コイル、
93,94…バラン(Balun,平衡−不平衡変換器)、
95…90゜位相器、96…電力結合器、
A…変調前試験信号、B…M系列符号(疑似ランダム雑音コード)、
C…変調後試験信号、D…試験電波、E…漏洩電波、F…受信信号、
G…検波信号、H…パルス圧縮波形データ、I…受信レベル、p…ピーク値
Claims (13)
- 電磁波遮蔽空間の中で作動可能であり作動時に試験電波を発生する試験電波発信機と、前記試験電波のうち前記電磁波遮蔽空間から外へ漏れた漏洩電波のレベル検出を行う漏洩電波受信機とを備えた電磁波漏洩試験システムにおいて、
前記試験電波発信機は、一定振幅の試験信号を発生する試験信号発生回路と、前記試験信号に対して疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調を施す試験信号変調回路と、この変調後の試験信号を円偏波アンテナにて前記試験電波として放射する送信部とを具えたものであり、
前記漏洩電波受信機は、前記漏洩電波を円偏波アンテナ又は相当アンテナにて受信する受信部と、その受信信号から試験信号成分を抽出し更にAM検波を施して検波信号を生成する試験信号復調回路と、フーリエ変換と前記疑似ランダム雑音コードのフーリエ変換済み複素共役の掛算と逆フーリエ変換とをその順に行って前記検波信号からパルス圧縮波形データを得るパルス圧縮手段と、このパルス圧縮波形データからピーク検出にて受信レベルを求めるレベル検出手段とを具えたものである
ことを特徴とする電磁波漏洩試験システム。 - 電磁波遮蔽空間の中で作動可能であり作動時に試験電波を発生する試験電波発信機において、一定振幅の試験信号を発生する試験信号発生回路と、前記試験信号に対して疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調を施す試験信号変調回路と、この変調後の試験信号を円偏波アンテナにて前記試験電波として放射する送信部とを具えたことを特徴とする試験電波発信機。
- 疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調された試験電波が電磁波遮蔽空間から外へ漏れて来た漏洩電波に係るレベル検出を行う漏洩電波受信機において、前記漏洩電波を円偏波アンテナ又は相当アンテナにて受信する受信部と、その受信信号から試験信号成分を抽出し更にAM検波を施して検波信号を生成する試験信号復調回路と、フーリエ変換と前記疑似ランダム雑音コードのフーリエ変換済み複素共役の掛算と逆フーリエ変換とをその順に行って前記検波信号からパルス圧縮波形データを得るパルス圧縮手段と、このパルス圧縮波形データからピーク検出にて受信レベルを求めるレベル検出手段とを具えたことを特徴とする漏洩電波受信機。
- 一定振幅の試験信号を発生する試験信号発生回路と、前記試験信号に対して疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調を施す試験信号変調回路と、この変調後の試験信号を円偏波アンテナにて試験電波として放射する送信部とを具えた試験電波発信機を電磁波遮蔽空間の中で作動させるとともに、
前記試験電波のうち前記電磁波遮蔽空間から外へ漏れて来た漏洩電波を円偏波アンテナ又は相当アンテナにて受信する受信部と、その受信信号から試験信号成分を抽出し更にAM検波を施して検波信号を生成する試験信号復調回路と、フーリエ変換と前記疑似ランダム雑音コードのフーリエ変換済み複素共役の掛算と逆フーリエ変換とをその順に行って前記検波信号からパルス圧縮波形データを得るパルス圧縮手段と、このパルス圧縮波形データからピーク検出にて受信レベルを求めるレベル検出手段とを具えた漏洩電波受信機を前記電磁波遮蔽空間の外で作動させて、
前記電磁波遮蔽空間の遮蔽効果を試験することを特徴とする電磁波漏洩試験方法。 - 電磁波遮蔽空間の中で作動可能であり作動時に試験電波を発生する試験電波発信機と、前記試験電波のうち前記電磁波遮蔽空間から外へ漏れた漏洩電波のレベル検出を行う漏洩電波受信機とを備えた電磁波漏洩試験システムにおいて、前記試験電波発信機が前記試験電波を円偏波で放射するものであり、前記漏洩電波受信機が前記漏洩電波を円偏波アンテナ又は相当アンテナで受信するものであることを特徴とする電磁波漏洩試験システム。
- 電磁波遮蔽空間の中で円偏波の試験電波を発生させながら前記電磁波遮蔽空間の外で漏洩電波のレベル検出を行うことを特徴とする電磁波漏洩試験方法。
- 電磁波遮蔽空間の中で作動可能であり作動時に試験電波を発生する試験電波発信機と、前記試験電波のうち前記電磁波遮蔽空間から外へ漏れた漏洩電波のレベル検出を行う漏洩電波受信機とを備えた電磁波漏洩試験システムにおいて、
前記試験電波発信機は、一定振幅の試験信号を発生する試験信号発生回路と、前記試験信号に対して疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調を施す試験信号変調回路と、この変調後の試験信号をアンテナにて前記試験電波として放射する送信部とを具えたものであり、
前記漏洩電波受信機は、前記漏洩電波をアンテナにて受信する受信部と、その受信信号から試験信号成分を抽出し更にAM検波を施して検波信号を生成する試験信号復調回路と、フーリエ変換と前記疑似ランダム雑音コードのフーリエ変換済み複素共役の掛算と逆フーリエ変換とをその順に行って前記検波信号からパルス圧縮波形データを得るパルス圧縮手段と、このパルス圧縮波形データからピーク検出にて受信レベルを求めるレベル検出手段とを具えたものである
ことを特徴とする電磁波漏洩試験システム。 - 電磁波遮蔽空間の中で作動可能であり作動時に試験電波を発生する試験電波発信機において、一定振幅の試験信号を発生する試験信号発生回路と、前記試験信号に対して疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調を施す試験信号変調回路と、この変調後の試験信号をアンテナにて前記試験電波として放射する送信部とを具えたことを特徴とする試験電波発信機。
- 疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調された試験電波が電磁波遮蔽空間から外へ漏れて来た漏洩電波に係るレベル検出を行う漏洩電波受信機において、前記漏洩電波をアンテナにて受信する受信部と、その受信信号から試験信号成分を抽出し更にAM検波を施して検波信号を生成する試験信号復調回路と、フーリエ変換と前記疑似ランダム雑音コードのフーリエ変換済み複素共役の掛算と逆フーリエ変換とをその順に行って前記検波信号からパルス圧縮波形データを得るパルス圧縮手段と、このパルス圧縮波形データからピーク検出にて受信レベルを求めるレベル検出手段とを具えたことを特徴とする漏洩電波受信機。
- 一定振幅の試験信号を発生する試験信号発生回路と、前記試験信号に対して疑似ランダム雑音コードでパルス振幅変調を施す試験信号変調回路と、この変調後の試験信号をアンテナにて試験電波として放射する送信部とを具えた試験電波発信機を電磁波遮蔽空間の中で作動させるとともに、
前記試験電波のうち前記電磁波遮蔽空間から外へ漏れて来た漏洩電波をアンテナにて受信する受信部と、その受信信号から試験信号成分を抽出し更にAM検波を施して検波信号を生成する試験信号復調回路と、フーリエ変換と前記疑似ランダム雑音コードのフーリエ変換済み複素共役の掛算と逆フーリエ変換とをその順に行って前記検波信号からパルス圧縮波形データを得るパルス圧縮手段と、このパルス圧縮波形データからピーク検出にて受信レベルを求めるレベル検出手段とを具えた漏洩電波受信機を前記電磁波遮蔽空間の外で作動させて、
前記電磁波遮蔽空間の遮蔽効果を試験することを特徴とする電磁波漏洩試験方法。 - 前記試験信号に係る周波数を切り替える周波数切替回路が前記試験電波発信機の前記試験信号発生回路および前記漏洩電波受信機の前記試験信号復調回路の双方に設けられていることを特徴とする請求項1,請求項5,及び請求項7のうち何れか一項に記載された電磁波漏洩試験システム。
- 前記試験信号の周波数を切り替える周波数切替回路が前記試験信号発生回路に設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項8に記載された試験電波発信機。
- 前記試験信号成分に係る周波数を切り替える周波数切替回路が前記試験信号復調回路に設けられていることを特徴とする請求項3又は請求項9に記載された漏洩電波受信機。
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