JP2007326939A - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および樹脂成形体 - Google Patents

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豊 西林
Hiromitsu Nagashima
広光 長島
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Abstract

【課題】日射透過率が低く十分な熱線遮蔽の機能を有し、かつ耐湿熱安定性に優れ、湿熱雰囲気下における耐加水分解性にも優れた、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、ランタノイド、Sr、Y及びCaから成る群より選択された1種以上の金属のホウ化物から成り且つ酸化ケイ素で表面処理された微粒子0.0001〜0.5重量部を含有する芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および樹脂成形体に関する。
芳香族ポリカーボネート樹脂は、その優れた透明性を活かし、窓部品(ガラス代替品など)、農業用フィルム等に広く使用されている。ところで、窓ガラスを透過して室内に進入する近赤外線は、室内の温度を過度に上昇させる原因になっている。これを防止するため、日射透過率が低く十分な熱線遮蔽の機能を有する芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が求められている。この様な要求に対し、熱線遮蔽成分として各種の金属ホウ化物微粒子が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、金属ホウ化物微粒子の耐水性を改良するため、シラン化合物、チタン化合物、ジルコニア化合物の群から選択される少なくとも1種によって表面処理することも提案されている(例えば特許文献2)。
特開2004−59875号公報 特開2004−162020号公報
本発明の目的は、日射透過率が低く十分な熱線遮蔽の機能を有し、かつ耐湿熱安定性に優れ、湿熱雰囲気下における耐加水分解性にも優れた、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および樹脂成形体を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、驚くべきことに、芳香族ポリカーボネート樹脂に酸化ケイ素で表面処理された金属ホウ化物微粒子を配合することにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の第1の要旨は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、ランタノイド、Sr、Y及びCaから成る群より選択された1種以上の金属のホウ化物から成り且つ酸化ケイ素で表面処理された微粒子0.0001〜0.5重量部を含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物に存し、第2の要旨は、第1の要旨に係る芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形して成ることを特徴とする樹脂成形体に存する。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、日射透過率が低く十分な熱線遮蔽の機能を有し、かつ耐湿熱安定性に優れ、湿熱雰囲気下における耐加水分解性にも優れるため、一般建築物や自動車の窓ガラス、アーケードやカーポート等の屋根材、赤外線カットフィルター等の光学材、農業用フィルム等として好適に使用できる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明における芳香族ポリカーボネート樹脂は、芳香族ヒドロキシ化合物とホスゲン又は炭酸のジエステルと反応させることによって得られる重合体である。芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されず、ホスゲン法(界面重合法)、溶融法(エステル交換法)等の従来法を任意に採用し得るが、エステル交換法が好ましい。
芳香族ポリカーボネート樹脂の原料の一つである芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は2種以上を併用することも出来る。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物の中では、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名ビスフェノールA)が好ましい。更に、分岐化剤として、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシルフェニル)エタン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン等の分子中に3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェノール等を少量併用することも出来る。
芳香族ポリカーボネート樹脂の他の原料の一つである炭酸ジエステルとしては、例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等のジアリールカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−tert−ブチルカーボネート等のジアルキルカーボネートが挙げられる。これらの炭酸ジエステルは2種以上を併用することも出来る。これらの中では、ジフェニルカーボネート又は置換ジフェニルカーボネートが好ましい。
また、上記の炭酸ジエステルの一部は、ジカルボン酸またはジカルボン酸エステルで置換してもよい。置換量は、通常50モル%以下、好ましくは30モル%以下である。代表的なジカルボン酸またはジカルボン酸エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニル等が挙げられる。この様なジカルボン酸またはジカルボン酸エステルで置換した場合には、ポリエステルカーボネートが得られる。
芳香族ポリカーボネート樹脂の末端水酸基濃度は、通常100〜1800ppm(重量基準)、好ましくは300〜1500ppm、更に好ましくは400〜1200ppmである。斯かる芳香族ポリカーボネート樹脂の使用により、特に、ヘイズが低く且つ透明性に優れた樹脂組成物を得ることが出来る。
上記の様な芳香族ポリカーボネート樹脂を得るためには、芳香族ジヒドロキシ化合物に対して炭酸ジエステル(上記の置換したジカルボン酸またはジカルボン酸のエステルを含む。以下同じ。)を過剰に使用する。具体的には、芳香族ジヒドロキシ化合物に対する炭酸ジエステルのモル比は、通常1.001〜1.3、好ましくは1.01〜1.2の範囲である。モル比が1.001より小さくなると、製造された芳香族ポリカーボネートの末端水酸基が増加する。そして、末端水酸基濃度が1800ppmを超えると、熱安定性および耐加水分解性が悪化する。また、モル比が1.3より大きくなると、芳香族ポリカーボネート樹脂の末端水酸基は減少するが、同一条件下ではエステル交換反応の速度が低下し、所望の分子量の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造が困難となる傾向がある。そして、末端水酸基濃度が100ppm未満では、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のヘイズが高くなり、透明性が低下する。なお、末端水酸基濃度の単位は、芳香族ポリカーボネート樹脂重量に対する、末端水酸基の重量をppmで表示したものである。末端水酸基の測定方法は、四塩化チタン/酢酸法(Macromol.Chem.88 215(1965)に記載の方法)が一般的である。
溶融状態で芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとをエステル交換反応させる際には、通常、エステル交換触媒が使用される。エステル交換触媒としては、通常、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、アミン系化合物などの塩基性化合物が使用される。これらは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。触媒の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対し、通常0.05〜200μモル、好ましくは0.08〜10μモル、更に好ましくは0.1〜2μモルである。触媒の使用量が余りに少ない場合は、所望の分子量の芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するのに必要な重合活性が得られず、触媒の使用量が余りに多い場合は、ポリマー色相が悪化する傾向がある。上記のエステル交換触媒は、通常、溶媒に溶解した触媒溶液の形態で使用される。溶媒としては、例えば、水、アセトン、アルコール、トルエン、フェノールの他、原料芳香族ジヒドロキシ化合物や炭酸ジエステル等を溶解する溶媒が挙げられる。これらの中では、水が好ましく、特にアルカリ金属化合物を触媒とする場合には水溶液の調製が容易である。
芳香族ポリカーボネート樹脂の重合反応(エステル交換反応)は、一般的には2以上の重合槽を使用し、2段階以上、通常3〜7段の多段工程で連続的に行う。反応温度は150〜320℃、反応圧力は常圧ないし2Pa、平均滞留時間は5〜150分である。各重合槽においては、反応の進行と共に副生するフェノールの排出を効果的に行うため、上記の反応条件内で、段階的により高温でより高真空に設定する。なお、得られる芳香族ポリカーボネート樹脂の色相などの品質低下を防止するためには、出来るだけ低温で短い滞留時間の設定が好ましい。
上記のエステル交換反応において使用する装置は、竪型、横型、管型または塔型の何れの形式であってもよい。通常、1以上の竪型重合槽に引き続き、円盤型、かご型などの横型一軸タイプの重合槽、または、横型二軸タイプの重合槽を使用することが出来る。
通常、上記の竪型重合槽には、タービン翼、パドル翼、アンカー翼、フルゾーン翼(神鋼パンテック(株)製)、サンメラー翼(三菱重工業(株)製)、マックスブレンド翼(住友重機械工業(株)製)、ヘリカルリボン翼、ねじり格子翼((株)日立製作所製)等が具備され、上記の横型一軸タイプの重合槽には、HVR、SCR、N−SCR(三菱重工業(株)製)、バイボラック(住友重機械工業(株)製)、メガネ翼、格子翼((株)日立製作所製)が具備され、上記の横型二軸タイプの重合槽には、メガネ翼の他に、ポリマーの送り機能を持たせた、例えば、ねじりやひねり等の入った翼および/または傾斜が付いている翼を組み合わせたものが具備されている。
エステル交換法で製造した芳香族ポリカーボネート樹脂中には、通常、原料モノマー、触媒、エステル交換反応で副生する芳香族ヒドロキシ化合物などの低分子量化合物が残存している。特に、原料モノマーと芳香族ヒドロキシ化合物の残留量が多く、耐熱老化性、耐加水分解性などの物性に悪影響を与えるため、これらを除去することが好ましい。芳香族ポリカーボネート樹脂中における芳香族ジヒドロキシ化合物の残存量は、通常150重量ppm以下、好ましくは100重量ppm以下、更に好ましくは重量50ppm以下であり、芳香族モノヒドロキシ化合物の残存量は、通常100ppm以下である。一方、炭酸ジエステルの残存量は、通常300重量ppm以下、好ましくは200重量ppm以下、更に好ましくは150重量ppm以下である。
上記の各成分の除去方法としては、例えば、ベント式の押出機により連続的に脱気する方法が挙げられる。その際、予め樹脂中に残留している塩基性エステル交換触媒を失活させておくことにより、脱気中の副反応を抑え、効率よく原料モノマー及び芳香族ヒドロキシ化合物を除去することが出来る。触媒失活剤としては塩基性エステル交換触媒を中和する効果のある化合物であれば、何れの化合物も使用できる。斯かる化合物としては各種の酸性化合物またその前駆体が挙げられる。具体的には、塩酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、亜硫酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、アゼライン酸、アデノシンリン酸、安息香酸、ギ酸、吉草酸、クエン酸、グリコール酸、グルタミン酸、グルタル酸、ケイ皮酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、シュウ酸、p−トルエンスルフィン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、ピクリン酸、ピコリン酸、フタル酸、テレフタル酸、プロピオン酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルホン酸、マロン酸、マレイン酸などのブレンステッド酸およびそのエステル類が挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。これらの中では、スルホン酸化合物またそのエステル化合物、例えば、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸ブチル等が好ましい。
上記の触媒失活剤の添加量は、重縮合反応に使用した塩基性エステル交換触媒の中和量に対し、通常0.1〜50倍モル、好ましくは0.5〜30倍モルである。触媒失活剤の添加時期としては、重縮合反応後であれば、何時でもよく、添加方法にも特別な制限はなく、触媒失活剤の性状や所望の条件に応じ、直接添加する方法、適当な溶媒に溶解して添加する方法、ペレットやフレーク状のマスターバッチを使用する方法などの何れの方法でもよい。
脱気に使用される押出機は単軸でも二軸でもよい。また、噛み合い型二軸押出機の場合、回転方向は同方向回転でも異方向回転でもよい。触媒失活剤の添加部の後にベント部を有するものが好ましい。ベント数は、通常、2段〜10段の多段ベントが使用される。また、押出機による脱気処理の際、必要に応じ、安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤などの添加剤を添加することも出来る。
本発明で使用される芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、25℃で測定された溶液粘度より換算した粘度平均分子量として、通常12,000〜50,000、好ましくは15,000〜40,000、更に好ましくは17,000〜32,000である。粘度平均分子量が12,000未満では機械的強度が低く、50,000を超えると成形性が低下する傾向にある。
また、後述の金属ホウ化物微粒子を混練する際、芳香族ポリカーボネート樹脂の含水率を500ppm以上に調節するならば、金属ホウ化物微粒子の分散性が向上し、ヘイズを低減させることが出来る。
通常、常温大気中での芳香族ポリカーボネート樹脂の含水率は、樹脂中の水分量として1,500〜2,000ppm(重量基準)程度である。しかしながら、含水率は大気中の湿度により変化するため、実際の含水率は、地域差や季節の影響を含む周囲温湿度環境の影響により決まる。例えば、芳香族ポリカーボネート樹脂では、常温下で相対湿度50%の時は約1,500ppmであるが、相対湿度が30%を下回る条件下では約500ppm程度まで含水率が低下する。
ところで、一般的に、加水分解による分子量低下を抑制するため、芳香族ポリカーボネート樹脂の成形時には含水率を200ppm以下まで低下させる必要があり、120℃で4時間以上の乾燥を行う。
そこで、相対湿度が30%以下の乾燥条件下で保管された芳香族ポリカーボネート樹脂を使用する場合は、含水率による上記の効果を得るため、芳香族ポリカーボネート樹脂の調湿を行う必要がある。芳香族ポリカーボネート樹脂の含水率を500ppm以上とするためには、常温で50%以上の相対湿度を保った環境下で保管すればよい。水への浸漬や水蒸気処理で調湿することも出来るが、必要以上の長時間における高温度での水との接触は、芳香族ポリカーボネート樹脂の加水分解による分子量低下の原因となるため好ましくない。通常、200時間を超える浸漬では、芳香族ポリカーボネート樹脂の含水率は飽和状態に達しているため、水への浸漬や水蒸気処理を行う場合の処理時間は200時間以下が好ましい。金属ホウ化物微粒子を混練する際の芳香族ポリカーボネート樹脂の含水率は、好ましくは1,000ppm以上、更に好ましくは1,500ppm以上であり、その上限は通常2,000ppmである。
本発明においては、熱線遮蔽成分として、ランタノイド、Sr、Y及びCaから成る群より選択された1種以上の金属のホウ化物から成り且つ酸化ケイ素で表面処理された粒子を使用する。上記のランタノイドとしては、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等が挙げられる。
金属ホウ化物微粒子は、表面が酸化されていないものが好ましいが、多少酸化されていても熱線遮蔽効果の有効性に変わりはない。金属ホウ化物は、灰黒色、茶黒色、緑黒色などの有色の粉末であるが、粒径を可視光波長に比べて十分小さくして樹脂成形体中に分散させた状態とすれば、可視光透過性が生じ、かつ、赤外光遮蔽能は十分強く保持できる。金属ホウ化物微粒子の粒径は、通常1000nm以下、好ましくは200nm以下である。粒子径が1000nmよりも大きい微粒子や微粒子が凝集した粗大粒子の存在する樹脂成形体は、ヘイズが高くなり透明性が低下する。
本発明において、金属ホウ化物微粒子は、耐水性を向上させる目的で、金属酸化物で表面処理(被覆処理)して使用されるが、特に酸化ケイ素で表面処理することにより金属ホウ化物微粒子の耐水性を著しく向上させることが可能となる。
酸化ケイ素による表面処理の方法としては、一般的には、金属ホウ化物微粒子の表面に酸化ケイ素の前駆体の被膜を形成した後に焼成処理により酸化物に変換する方法が採用される。金属ホウ化物微粒子の表面に酸化ケイ素の前駆体の被膜を形成する方法としては、例えば、ケイ酸塩化合物の水溶液中に金属ホウ化物微粒子を分散させ、pH調整によりケイ酸塩化合物を担時させる方法、金属ホウ化物微粒子の表面に真空蒸着法やスパッタリングにより表面処理する方法、Siアルコキシドを使用したゾルゲル法、シラン化処理により有機ケイ素化合物を担時させる方法などが挙げられる。
また、本発明において、金属ホウ化物微粒子は、均一な分散性と作業性を向上させるために、高分子系分散剤中に分散させて使用するのが好ましい。高分子系分散剤としては、透明性が高く可視光領域の光線透過率が高いものが好ましく、具体例としては、ポリアクリレート系分散剤、ポリウレタン系分散剤、ポリエーテル系分散剤、ポリエステル系分散剤、ポリエステルウレタン系分散剤などが挙げられる。これらの中では、ポリアクリレート系分散剤、ポリエーテル系分散剤またはポリエステル系分散剤が好ましい。高分子系分散剤の金属ホウ化物微粒子に対する配合割合は、金属ホウ化物微粒子1重量部に対し、通常0.3〜50重量部、好ましくは1〜15重量部である。
高分子系分散剤中に金属ホウ化物微粒子を分散させる方法は、例えば、金属ホウ化物微粒子、有機溶剤および高分子系分散剤を適量混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを使用して5時間ビーズミル混合し、金属ホウ化物微粒子分散液(金属ホウ化物微粒子濃度:6.5重量%)を調製する方法が挙げられる。更に、上記の分散液に高分子系分散剤を適量添加し、撹拌しながら60℃減圧下で有機溶剤を除去し、金属ホウ化物微粒子分散体(金属ホウ化物微粒子濃度:12.2重量%)を得ることが出来る。この様な方法で調製された酸化ケイ素処理6ホウ化ランタン微粒子分散物は、例えば、住友金属鉱山(株)より、商品名「KHDS−06S4」として市販されている。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し金属ホウ化物微粒子0.0001〜0.5重量部を含有する。金属ホウ化物微粒子の配合割合が0.0001重量部未満の場合は熱線遮蔽効果が小さく、0.5重量部を超える場合は、ヘイズが高くなって透明性が低下し、しかも、コスト的にも不利になる。金属ホウ化物微粒子の含有量は、好ましくは0.0005〜0.1重量部、更に好ましくは0.001〜0.05重量部である。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、耐候性改良剤、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、染顔料を配合することが出来る。これらの添加剤の使用により、成形時または使用時に、色相が安定する等の効果が得られる。
耐候性改良剤としては、酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛などの無機紫外線吸収剤の他、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、トリアジン化合物などの有機紫外線吸収剤が挙げられる。これらの中では、有機紫外線吸収剤が好ましく、特に、ベンゾトリアゾール化合物、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキシ)フェノール、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾキサジン−4−オン]、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−プロパンジオイックアシッド−ジメチルエステルの群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
ベンゾトリアゾール化合物としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕の他、メチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレングリコールとの縮合物などが挙げられる。
これらの中では、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕又はメチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレングリコールとの縮合物が好ましい。
紫外線吸収剤の配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、通常0.01〜5重量部である。5重量部を超える場合はモールドデボジット等の問題があり、0.01重量部未満の場合は耐候性の改良効果が不十分である。紫外線吸収剤は複数種併せて使用することも出来る。
熱安定剤としては、亜リン酸エステル化合物であり、分子中の少なくとも1つのエステル基がフェノール又は炭素数1〜25のアルキル基を少なくとも1つ有するフェノールとのエステル化反応で形成されている亜リン酸エステル化合物、亜リン酸またはテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイトが好ましい。
亜リン酸エステル化合物の具体例としては、トリオクチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリステアリルホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジノリルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(オクチルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジラウリルフェニルホスファイト、ジイソデシルフェニルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)フェニルホスファイト、ジイソオクチルフェニルホスファイオト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ジラウリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、(フェニル)(1,3−プロパンジオール)ホスファイト、(4−メチルフェニル)(1,3−プロパンジオール)ホスファイト、(2,6−ジメチルフェニル)(1,3−プロパンジオール)ホスファイト、(4−tert−ブチルフェニル)(1,3−プロパンジオール)ホスファイト、(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)(1,3−プロパンジオール)ホスファイト、(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(1,3−プロパンジオール)ホスファイト、(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)(1,3−プロパンジオール)ホスファイト、(フェニル)(1,2−エタンジオール)ホスファイト、(4−メチルフェニル)(1,2−エタンジオール)ホスファイト、(2,6−ジメチルフェニル)(1,2−エタンジオール)ホスファイト、(4−tert−ブチルフェニル)(1,2−エタンジオール)ホスファイト、(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)(1,2−エタンジオール)ホスファイト、(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(1,2−エタンジオール)ホスファイト、(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)(1,2−エタンジオール)ホスファイト、(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)(1,4−ブタンジオール)ホスファイト等、ジフェニルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(3−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジメチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジメチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,3,6−トリメチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(3−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ビフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジナフチルペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
本発明においては、熱安定剤としてホスフィン化合物も使用できる。ホスフィン化合物は、特に限定されず、ホスフィンの全ての有機誘導体およびその塩を含む。具体的には、各種ホスフィン化合物、ホスフィンオキサイドの他、ハロゲンイオン等のホスホニウム塩、ジホスフィン等が挙げられる。特に、脂肪族または芳香族ホスフィン化合物が好適である。1級、2級および3級の何れのホスフィン化合物も使用できるが、3級ホスフィン化合物が好ましく、3級芳香族ホスフィン化合物が更に好ましい。
3級ホスフィン化合物は、一般式RPで表される(式中、Rは、置換基を有していてもよい脂肪族または芳香族炭化水素基であり、互いに異なっていてもよい)。Rとしてはフェニル基が好ましい。置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基などが挙げられる。3級芳香族ホスフィン化合物の具体例としては、トリフェニルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリス−p−メトキシフェニルホスフィン等が挙げられる。これらの中ではトリフェニルホスフィンが好ましく、他のホスフィン化合物と併用してもよい。
更には、熱安定剤としてホスフェート化合物も使用することが出来る。具体的には、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジイソオクチルホスフェート、ジノニルホスフェート、ジイソノニルホスフェート、ジデシルホスフェート、ジイソデシルホスフェート、ジラウリルホスフェート、ジトリデシルホスフェート、ジメチルフェニルホスフェート、1,3−フェニレン−ビス(ジキシレニル)ホスフェート等が挙げられる。また、各種のホスホネート化合物も使用することが出来る。
熱安定剤の配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、通常0.001〜1重量部、好ましくは0.001〜0.4重量部である。熱安定剤の配合量が1重量部を超える場合は耐加水分解性が悪化する等の問題がある。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が挙げられる。具体例としては、ペンタエリスリト−ルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォエート、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレン−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン,2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール等が挙げられる。これらの中では、ペンタエリスリト−ルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好ましい。これら2つのフェノール系酸化防止剤は、チバ・スペシャリテイ・ケミカルズ社より「イルガノックス1010」及び「イルガノックス1076」の名称で市販されている。
フェノール系酸化防止剤の配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、通常0.01〜1重量部である。フェノール系酸化防止剤の配合量が0.01重量部未満の場合は抗酸化剤としての効果が不十分であり、1重量部を超える場合は、抗酸化剤として更なる効果が得られず、経済的ではない。
離型剤としては、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、数平均分子量200〜15000の脂肪族炭化水素化合物およびポリシロキサン系シリコーンオイルの群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
脂肪族カルボン酸としては、飽和または不飽和の脂肪族1価、2価もしくは3価カルボン酸が挙げられる。ここで、脂肪族カルボン酸とは、脂環式のカルボン酸も包含する。これらの中では、炭素数6〜36の1価または2価カルボン酸が好ましく、炭素数6〜36の脂肪族飽和1価カルボン酸が更に好ましい。この様な脂肪族カルボン酸の具体例としては、パルミチン酸、ステアリン酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テトラリアコンタン酸、モンタン酸、アジピン酸、アゼライン酸などが挙げられる。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルにおける脂肪族カルボン酸としては、上記と同様の脂肪族カルボン酸が使用できる。アルコールとしては、飽和または不飽和の1価アルコール、飽和または不飽和の多価アルコール等が挙げられる。これらのアルコールは、フッ素原子、アリール基などの置換基を有していてもよい。これらの中では、炭素数30以下の1価または多価の飽和アルコールが好ましく、炭素数30以下の脂肪族飽和1価アルコール又は多価アルコールが更に好ましい。ここで、脂肪族とは、脂環式化合物も含有する。これらのアルコールの具体例としては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、ネオペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル化合物は、不純物として脂肪族カルボン酸および/またはアルコールを含有していてもよく、複数の化合物の混合物であってもよい。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルの具体例としては、蜜ロウ(ミリシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸ステアリル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が挙げられる。
数平均分子量200〜15000の脂肪族炭化水素としては、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、炭素数3〜12のα−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。ここで、脂肪族炭化水素としては、脂環式炭化水素も含まれる。また、これらの炭化水素化合物は部分酸化されていてもよい。これらの中では、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリエチレンワックスの部分酸化物が好ましく、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスが更に好ましい。脂肪族炭化水素の好ましい数平均分子量は200〜5000である。これらの脂肪族炭化水素は、主成分が上記の範囲内であれば、単一物質であっても、構成成分や分子量が様々なものの混合物であってもよい。
また、ポリシロキサン系シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル、フッ素化アルキルシリコーン等が挙げられる。これらは二種以上を混合して使用してもよい。
離型剤の配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、通常0.01〜1重量部である。離型剤の配合量が1重量部を超える場合は、耐加水分解性の低下、射出成形時の金型汚染などの問題がある。離型剤は複数併用してもよい。
染顔料としては、無機顔料、有機顔料、有機染料などが挙げられる。無機顔料としては、例えば、カーボンブラック;カドミウムレッド、カドミウムイエロー等の硫化物系顔料;群青などの珪酸塩系顔料;酸化チタン、亜鉛華、弁柄、酸化クロム、鉄黒、チタンイエロー、亜鉛−鉄系ブラウン、チタンコバルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルトブルー、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック等の酸化物系顔料;黄鉛、モリブデートオレンジ等のクロム酸系顔料;紺青などのフェロシアン系顔料などが挙げられる。
有機顔料および有機染料としては、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系染顔料;ニッケルアゾイエロー等のアゾ系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系などの縮合多環染顔料;アンスラキノン系、複素環系、メチル系の染顔料などが挙げられる。これらの中では、熱安定性の点から、酸化チタン、カーボンブラック、シアニン系、キノリン系、アンスラキノン系、フタロシアニン系化合物などが好ましく、カーボンブラック、アンスラキノン系化合物、フタロシアニン系化合物が更に好ましい。これの具体例としては、「MACROLEX Blue RR」、「MACROLEX Violet 3R」、「MACROLEX Violet B」(バイエル社製)、「Sumiplast Violet RR」、「Sumiplast Violet B」、「Sumiplast Blue OR」(住友化学工業(株)製)、「Diaresin Violet D」、「Diaresin Blue G」、「Diaresin Blue N」(三菱化学(株)製)等が挙げられる。
染顔料の配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、通常1重量部以下であり、好ましくは0.3重量部以下、更に好ましくは0.1重量部以下である。染顔料は複数種併用することも出来る。
本発明において、染顔料の配合は、本来、透過光による視認性を調整する目的で行われる。すなわち、金属ホウ化物微粒子の配合量が増加すると、成形体の色相が変化して視認性が低下する傾向がある。具体的には、L値を低下させ、a値およびb値の絶対値を増大させる。そこで、配合する染顔料の種類および/または配合量を選定して適正な色相にすることにより、透過光による視認性を改善する。もちろん、成形体の用途によっては(例えばサンルーフ等)、熱線遮蔽性を損なわない範囲でカーボンブラック等の黒色顔料を配合することにより、意図的にL値を低下させることも出来る。
赤外線吸収剤は、熱線遮蔽性能を更に改善する目的で使用される。赤外線吸収剤としては、アンチモンドープ酸化錫微粒子、In、Ga、Al及びSbから成る群から選ばれた少なくとも1種の元素を含有する酸化亜鉛微粒子、錫ドープ酸化インジウム微粒子の他、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、硫化銅、銅イオン等の他の有機または無機系の赤外線吸収剤が挙げられる。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、ABS、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の他の熱可塑性樹脂;リン系、金属塩系、シリコン系などの難燃剤;耐衝撃性改良剤;帯電防止剤、スリップ剤;アンチブロッキング剤;滑剤;離型剤;防曇剤;天然油;合成油;ワックス;ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状強化材;マイカ、タルク、ガラスフレーク等の板状強化材;チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、ワラストナイト等のウィスカー等の添加剤を配合することが出来る。
本発明において、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物から熱線遮蔽能を備えた樹脂成形体を成形する方法は、特に限定されず、熱可塑性樹脂について一般的に使用されている成形法を採用することが出来る。射出成形または射出圧縮成形は、成形可能な形状の自由度が高い点で好ましい。この際、ホットランナーを使用することも出来る。
樹脂成形体の形状は、任意であるが、平面状または曲面状の板状部分を有する形状が好ましい。厚さは、通常0.2〜10mm、好ましくは1〜10mm、更に好ましくは3〜8mmである。厚さが0.2mm未満の場合は、十分な熱線遮蔽性能を得るために、金属ホウ化物微粒子を高濃度で配合する必要があり透明性が得にくい。また、厚さが10mmを超える場合は、ヘイズが高くなり透明性が損なわれる。ヘイズの値は、通常5%以下、好ましくは3%以下である。ヘイズが5%を超える場合は、透明性が低下し、一般建築用または車両用の窓もしくは窓部品として使用するには不適である。本発明の樹脂成形体は、必要に応じ、更にアニール処理などを行い、他部品と接着することも可能である。接着方法としては、溶剤による接着、振動溶着、レーザー溶着など公知の方法を使用することが出来る。
また、本発明の樹脂成形体の好ましい態様の1つとしては、厚さ0.2〜10mmであって、成形体中の板状部分(後記加飾が施された場合は、加飾が施される前の板状部分)における、日射透過率が通常70%以下、好ましくは60%以下である樹脂成形体が挙げられる。日射透過率が70%を超えると、一般建築用または車両用の窓もしくは窓部品として使用した場合、室内温度が過度に上昇することがある。
更に、樹脂成形体の板状部分(後記加飾が施された場合は、加飾が施される前の板状部分)における、全光線透過率と日射透過率の比(全光線透過率/日射透過率)は、通常1.1以上、さ好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.3以上である。全光線透過率と日射透過率の比が大きいことは、可視光に比べて熱線を選択的に吸収することを示し、この値が大きいことが好ましい。
本発明の樹脂成形体は、窓または窓部品として要求される性能を付与するため、板状部分の片面または両面に、ハードコート層および/または反射防止層を形成するのが好ましい。これらの機能層の形成方法としては、従来公知の種々の方法を使用し得る。
反射防止層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法などが挙げられる。更に、反射防止層は、ZrOゾル、TiOゾル、Sbゾル、WOゾルの様な高屈折率を有する金属酸化物ゾルをシリコン系ハードコート剤やプライマー中に分散させ、塗布・熱硬化させることによって形成することも出来る。
ハードコート層の形成方法としては、所望によりアンダーコート層を設け、その上にハードコート剤を塗布して硬化する方法が挙げられる。ハードコート剤としては、エポキシ系、アクリル系、アミノ樹脂系、ポリシロキサン系、コロイダルシリカ系、有機・無機ハイブリッド系のものが挙げられる。また、ハードコート層は次の方法によっても形成することが出来る。すなわち、ハードコート層を有するシート又はフィルムを金型内にセットし、そこへ芳香族ポリカーボネート組成物を射出成形し、ハードコート層を有する一体成形体を作成する。ハードコート層は2層以上設けることが出来る。例えば、ハードコート層の表面に、プラズマ重合などによりSiO等の無機化合物処理、防曇処理、反射防止膜塗布などの処理を行うことが可能である。
ハードコート層中には、諸種の添加剤、例えば、トリアゾール系、トリアジン系化合物などの紫外線吸収剤;金属ホウ化物、ITO、ATO,ZnO、アンチモン酸亜鉛などの金属・金属酸化物微粒子系熱線遮蔽剤;銅系化合物、有機錯体系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、ジイモニウム系、アンスラキノン系、アミニウム系、シアニン系、アゾ化合物系、キノン系、ポリメチン系、ジフェニルメタン系などの有機系熱線遮蔽剤などを含有させることも出来る。これらの添加剤は、ハードコート層および/またはアンダーコート層の何れに添加してもよい。
反射防止層やハードコート層の厚さは、通常1〜20μm、好ましくは2〜10μmである。1μm未満の場合は反射防止層やハードコート層の耐久性が不足し、20μmを超える場合は反射防止層やハードコート層にクラックが発生し易くなる。本発明の樹脂成形体の表面機能層は、窓または窓部品としての観点から、ハードコート層であることが好ましい。
本発明の樹脂成形体は、上記の機能層表面または樹脂表面に任意の部分加飾を施すことが可能であり、ブラックアウト、各種マーク、キャラクター等により意匠性を付与することが出来る。本発明の樹脂成形体の板状部分(上記加飾が施された場合は加飾が施される前の板状部分)の色相は、L値が92〜35、a値が5〜−15、b値が20〜−5であることが好ましい。L値が35未満の場合は、a値とb値が夫々5〜−15及び20〜−5の所定範囲内であっても、黒ずんで透明感が低下する。また、L値が92以上であっても、a値およびb値が、それぞれ、−15及び−5より小さいと緑〜青味の強い色になり、5及び20より大きいと赤〜黄味の強い色となり好ましくない。更に、L値、a値およびb値が、全て上記範囲から外れる場合には、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の色相熱安定性も低くなる傾向にある。なお、一般には、L値は大きいほど可視光透過性が良好であり(明るい)、a値およびb値はゼロに近いほど着色が少ない。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、使用した原材料の詳細は次の(1)〜(10)の通りである。
(1)界面法で製造された芳香族ポリカーボネート樹脂:
三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名「ノバレックス7022PJ」粘度平均分子量21,000、末端水酸基濃度50ppm、含水率1700ppm(以下「PC−1」と略記)
(2)エステル交換法で製造されたポリカーボネート樹脂:
粘度平均分子量21,000、末端水酸基濃度1000ppm、含水率1800ppm(以下「PC−2」と略記)
(3)酸化ケイ素処理6ホウ化ランタン微粒子分散物:
住友金属鉱山(株)製、商品名「KHDS−06S4」、6ホウ化ランタン微粒子含量12.2重量%、酸化ケイ素含量25.1重量%、酸化ジルコニウム含量10.7重量%、高分子系分散剤含量50.0重量%、粒子径20〜100nm(以下「ホウ化物1」と略記)
(4)6ホウ化ランタン微粒子分散物:
住友金属鉱山(株)製、商品名「KHDS−02」、6ホウ化ランタン微粒子含量10.5重量%、酸化ジルコニウム含量10.6重量%、高分子系分散剤含量78.9重量%、粒子径20〜100nm(以下「ホウ化物2」と略記)
(5)シリコーンレジン処理6ホウ化ランタン微粒子分散物:
上記の「ホウ化物2」0.048重量部とシリコーンレジン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製表面処理剤、商品名「SH556 OIL」)0.1重量部とを混合して調製(以下「ホウ化物3」と略記)
(6)紫外線吸収剤(耐候性改良剤):
2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール:(シプロ化成(株)製、商品名「シーソーブ709」)
(7)リン系安定剤(熱安定剤):
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(旭電化工業(株)製、商品名「アデカスタブAS2112」)
(8)フェノール系安定剤(酸化防止剤):
ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、商品名「イルガノックス1010」)
(9)離型剤:
ペンタエリスリトールテトラステアレート(日本油脂(株)製、商品名「ユニスターH476」)
実施例1及び2並びに比較例1及び2:
芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に、表1記載の各種添加剤を混合した後、40mm単軸押出機に供給し、280℃で混練してペレット化した。得られたペレットを、120℃で5時間乾燥した後、射出成形機(名機製作所製「M150AII−SJ型」)を使用し、シリンダー温度290℃、金型温度80℃、成形サイクル40秒の条件で50mm×90mmの3段プレート(1mm厚、2mm厚、3mm厚の部分の大きさがそれぞれ50mm×30mm)を成形した。この平板表面上に、アクリル系アンダーコート、シリコン系ハードコートの順にそれぞれ塗付した後にUV硬化を行い、10μm厚のアンダーコート層および5μm厚のハードコート層を形成し板状の樹脂成形体を得た。この樹脂成形体を試験片とし、以下の(i)〜(iv)の評価を行った。評価は試験片の3mm厚の部分を使用して行なった。表1に評価結果を示す。
(i)ヘイズ・全光線透過率:
JIS K−7105に準じ、日本電色工業(株)製の「NDH−2000型ヘイズメーター」で測定した。
(i i)日射透過率・光線透過率:
分光光度計として(株)島津製作所製の「U−3100PC型」を使用し、500・900・1300nmの光線透過率を測定した。また、波長域300〜2500nmの光線透過率の値からJIS R−3106に従って日射透過率を算出した。
(3)L値、a値、b値、YI値:
分光式色彩計として日本電色工業(株)製の「SE2000型」を使用し、JIS K−7105に準じ、透過法により測定した。
(4)耐湿熱試験:
恒温恒湿器として、エスペック(株)製「LHL−113」を使用し、温度80℃・湿度95%で試験片を500時間処理した。そして、処理前後における、ΔE、ヘイズ値、全光線透過率、日射透過率および500nm・900nm・1300nmの透過率の変化量を算出し、耐湿熱性の指標とした。
上記の表1において、実施例1及び2は比較例1及び2と比較し、△ヘイズ、△E(色差)、△YIが小さく、また、金属ホウ化物の加水分解による熱線遮蔽性能の低下(全光線透過率、日射透過率、500、900、1300nmの光線透過率の上昇で表される)も少ない。従って、酸化ケイ素で表面処理された金属ホウ化物微粒子の使用により、耐湿熱性が改善されること分かる。よって、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、一般建築物用の窓ガラス;アーケードやカーポート等の屋根材;車両用のサンルーフ、リアーガラス、リアークォーターガラス;窓部品;農業用フィルム等として有用である。

Claims (4)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、ランタノイド、Sr、Y及びCaから成る群より選択された1種以上の金属のホウ化物から成り且つ酸化ケイ素で表面処理された微粒子0.0001〜0.5重量部を含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 芳香族ポリカーボネート樹脂の末端水酸基濃度が100〜1800ppmである請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形して成ることを特徴とする樹脂成形体。
  4. 片面または両面にハードコート層および/または反射防止層を形成して成る請求項3に記載の樹脂成形体。
JP2006158516A 2006-06-07 2006-06-07 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および樹脂成形体 Withdrawn JP2007326939A (ja)

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