JP2007325542A - 分化制御剤及び自己再生制御剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 細胞の分化制御や自己再生の制御を行うための新規な薬剤を得る。
【解決手段】 グルクロン酸及びN−アセチルグルコサミンを糖鎖に対して転移する活性を有する酵素(例えばEXT1、EXT2など)をコードする遺伝子の発現を制御する核酸を有効成分とする細胞の分化制御剤及び自己再生制御剤、及びグルクロン酸及びN−アセチルグルコサミンを糖鎖に対して転移する活性を有する酵素(例えばEXT1、EXT2など)をコードする遺伝子の発現を制御する核酸の細胞分化制御剤又は自己再生制御剤としての使用。
【選択図】 なし

Description

本発明は、細胞の分化制御及び自己再生制御に関する。
ヘパラン硫酸は、極めて多くの種類の細胞の表面に存在する多糖であり、グリコサミノグリカンの一種である。かかる多糖は、ヘキスロン酸(HexA)残基(D-グルクロン酸(GlcA)又はL-イズロン酸(IdoA)残基)とN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)残基の二糖の繰り返し構造(4GlcAβ1/IdoAα1→4GlcNAcα1→)を基本骨格(ヘパリン骨格)とし、基本的にはそのヘキスロン酸残基の2位水酸基の一部及びN-アセチルグルコサミン残基の2位アミノ基又は6位水酸基の一部に硫酸基が置換しているグリコサミノグリカンである。
ヘパラン硫酸の合成に関係する酵素としては、EXT1、EXT2などが存在することが従来知られており(非特許文献1、非特許文献2)、これらをコードする遺伝子も解明されていた(EXT1:非特許文献3、EXT2:非特許文献4)。
ヘパラン硫酸は、細胞表面で信号伝達に関与していることは知られていたが(非特許文献5など)、かかる信号が、細胞の分化を制御することは知られておらず、従って、ヘパラン硫酸の発現制御が、細胞の分化制御に役立つことは知られておらず、またそのようなことを示唆する事実も存在しない。
また、ヘパラン硫酸が細胞や組織の自己再生に関与していることは、知られておらず、ヘパラン硫酸の発現制御が自己再生の制御につながることを示唆する事実も存在しない。
Lind,T. et al, J. Biol. Chem., 1998, 273,26265-26268 McCormick,C et al, Proc Natl Acad Sci USA, 1998, 97, 668-673 Ahn, J. et al, Nat. Genet. 1995, 11, 137-143 Stickens, D. et al, Nat. Genet. 1996, 14, 25-32 Bernfield,M. et al, Annu Rev Biochem., 1999, 68, 729-777
細胞の分化を制御することができれば、例えば胚性幹細胞(Embryonic Stem Cell:以下「ES細胞」と略記する)の分化制御により再生医療のための材料を効率よく提供することが可能になると考えられるが、かかる分化制御を効率的に且つ効果的に行うための薬剤はこれまでに存在していなかった。
すなわち、ES細胞を再生医療に使用するためには通常の発生段階を経ることが必要と考えられ、倫理上の問題からES細胞を再生医療に使用すること自体の道が閉ざされつつあった。
ES細胞の分化を制御する薬剤が得られれば、かかる懸念は払拭され、ES細胞を特定の組織へ分化させることを検討することが可能となり、ES細胞を再生医療へ応用することが可能となると考えられる。
本発明者らは、上記課題の解決のために鋭意検討をした結果、驚くべきことに糖転移酵素の発現を制御することで、細胞の分化、自己再生を制御することができることを見いだし、本発明を完成した。
本発明の要旨は以下の通りである。
1.糖転移酵素をコードする遺伝子の発現を制御する核酸を、有効成分として含有する分化制御剤。
2.糖転移酵素が、グルクロン酸及びN−アセチルグルコサミンを糖鎖に対して転移する活性を有する酵素であることを特徴とする、1記載の分化制御剤。
3.糖転移酵素が、EXT1であることを特徴とする1記載の分化制御剤。
4.下記(a)〜(c)の核酸を有効成分として含有する分化制御剤。
(a)配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1775〜1795からなる塩基配列
(b)配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1954〜1974からなる塩基配列
(c)(a)又は(b)の配列に1又は数個の塩基の置換、欠失、挿入又は転位を有する塩基配列
5.核酸がデオキシリボ核酸であることを特徴とする1乃至4何れか記載の分化制御剤。
6.糖転移酵素をコードする核酸の発現を制御する核酸を、有効成分として含有する自己再生制御剤。
7.糖転移酵素が、グルクロン酸及びN−アセチルグルコサミンを糖鎖に対して転移する活性を有する酵素であることを特徴とする、6記載の自己再生制御剤。
8.糖転移酵素が、EXT1であることを特徴とする7記載の自己再生制御剤。
9.下記(a)〜(c)の核酸を有効成分として含有する自己再生制御剤。
(a)配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1775〜1795からなる塩基配列
(b)配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1954〜1974からなる塩基配列
(c)(a)又は(b)の配列に1又は数個の塩基の置換、欠失、挿入又は転位を有する塩基配列
10.核酸がデオキシリボ核酸であることを特徴とする6乃至9何れか記載の自己再生制御剤。
11.糖転移酵素をコードする遺伝子の発現を制御する核酸の、分化制御剤としての使用。
12.糖転移酵素をコードする遺伝子の発現を制御する核酸の、自己再生制御剤としての使用。
13.対象となる細胞に対して糖転移酵素の遺伝子の発現を制御する核酸を導入し、対象となる細胞の分化の進行度を制御する方法。
14.対象となる細胞に対して糖転移酵素の遺伝子の発現を制御する核酸を導入し、対象となる細胞の自己再生の進行度を制御する方法。
本発明により新規な分化制御剤及び自己再生制御剤が提供される。
以下、発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳説する。
1.本発明分化制御剤
本発明分化制御剤は、糖転移酵素をコードする遺伝子の発現を制御する核酸を、有効成分として含有することを特徴とする。
かかる糖転移酵素としては、グリコサミノグリカンの合成に関与する糖転移酵素であることが好ましい。そのような糖転移酵素としては、例えばXylT-I(Gotting, C. et al, J.Mol.Biol., 2000, 304, 517-528)、GalT-I(Okajima, T. et al, J.Biol.Chem., 1999, 274, 22915-22918)、GalT-II(Bai, X. et al, J.Biol.Chem., 2001, 276, 48189-48195)、GlcAT-I(Kitagawa, H. et al., J.Biol.Chem.,1998, 273, 6615-6618)等が例示される。
かかる糖転移酵素の中でも、特にヘパラン硫酸の合成に関与していること酵素、すなわち、グルクロン酸及びN-アセチルグルコサミンを糖に転移する酵素が好ましく、殊にEXT1及びEXT2が挙げられ、EXT1がもっとも好ましい。
本発明分化制御剤の有効成分である核酸は、特に上述の酵素の発現を抑制し、ヘパラン硫酸の合成を抑制する働きを有する核酸であることが好ましい。
このようなEXT1の発現を制御する核酸としては、配列番号記載の塩基配列中、塩基番号1775〜1795からなる塩基配列からなる核酸、塩基番号1954〜1974からなる塩基配列からなる核酸が例示され、更にこれらの塩基配列に1又は数個の塩基の置換、欠失、挿入又は転位を有する塩基配列も例示される。また、これらの核酸に相補的な塩基配列からなる核酸でも本発明分化制御剤に使用することができる。なお、本発明分化制御剤における「数個」とは、構成する塩基全数の20%未満(つまり21個の塩基からなる核酸であれば4個以下)、より好ましくは10%未満(つまり21個の塩基からなる核酸であれば2個以下)の整数を表す。
また、上述の核酸に相補的な塩基配列からなる核酸に、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸も、本発明分化制御剤に使用することができる。なお、「ストリンジェントな条件下」とは、50%ホルムアミド、5×SSPE(塩化ナトリウム/リン酸ナトリウム/EDTA(エチレンジアミン四酢酸)緩衝液)、5×デンハルト溶液(Denhardt's solution)、0.5% SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、変性サケ精子DNA100μg/ml存在下、42℃の条件下及びこれと実質的に同一の条件下などが例示される。すなわちストリンジェントな条件とは、通常の遺伝子のハイブリダイゼーションに用いられる条件であり、ノザンブロット、サザンブロット、ハイブリダイゼーションを用いたスクリーニング等に使用される条件であれば、ここにいう「ストリンジェントな条件下」に包含される。
なお、本発明における「核酸」とは、デオキシリボ核酸、リボ核酸の両者を含む語として使用し、かかる核酸は1本鎖であると2本鎖であるとを問わず、いずれも包含するものとする。
本発明分化制御剤の有効成分となる核酸は好ましくは、配列番号1の塩基配列の塩基番号1954乃至1974の塩基配列に対し、遺伝子解析用コンピュータプログラムGENETYX-MAC(ソフトウェア開発社製)を用いて算出して85%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上の相同性を有する塩基配列を有する。
かかる本発明分化制御剤の有効成分となる核酸の合成は、当業者であれば、本明細書注で開示された配列の情報に基づいて、適宜既存技術を用いて行うことができる。
2.本発明分化制御方法
本発明分化制御方法は、対象となる細胞に対して糖転移酵素の遺伝子の発現を制御する核酸を導入し、対象となる細胞の分化の進行度を制御する方法である。
本発明分化制御方法における「対象となる細胞」とは、未分化な細胞又は脱分化した細胞であって、分化を制御したい細胞であればいずれでも使用することが可能である。かかる細胞の例としては胚性幹細胞、造血幹細胞、神経幹細胞等が例示されるが、その中でも特に胚性幹細胞が好ましい。かかる細胞の由来としては、哺乳動物であればいずれでもよく、その中でも特にヒト、イヌ、ネコ、サル、ネズミ、ラット、ウシ、ウマ、ブタ、ヤギ、ヒツジが好ましい。
本発明分化制御方法における糖転移酵素とは、グリコサミノグリカンの合成に関与する糖転移酵素であることが好ましい。そのような糖転移酵素としては、例えばXylT-I(Gotting, C. et al, J.Mol.Biol., 2000, 304, 517-528)、GalT-I(Okajima, T. et al, J.Biol.Chem., 1999, 274, 22915-22918)、GalT-II(Bai, X. et al, J.Biol.Chem., 2001, 276, 48189-48195)、GlcAT-I(Kitagawa, H. et al., J.Biol.Chem.,1998, 273, 6615-6618)等が例示される。
かかる糖転移酵素の中でも、特にヘパラン硫酸の合成に関与していること酵素、すなわち、グルクロン酸及びN-アセチルグルコサミンを糖に転移する酵素が好ましく、殊にEXT1及びEXT2が挙げられ、EXT1がもっとも好ましい。
かかる糖転移酵素の遺伝子の発現を制御する核酸とは、特に上述の酵素の発現を抑制し、ヘパラン硫酸の合成を抑制する働きを有する核酸であることが好ましい。
このようなEXT1の発現を制御する核酸としては、配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1775〜1795からなる塩基配列からなる核酸、塩基番号1954〜1974からなる塩基配列からなる核酸が例示され、更にこれらの塩基配列に1又は数個の塩基の置換、欠失、挿入又は転位を有する塩基配列も例示される。また、これらの核酸に相補的な塩基配列からなる核酸でも本発明分化制御方法に使用することができる。なお、本発明分化制御方法における「数個」とは、構成する塩基全数の20%未満(つまり21個の塩基からなる核酸であれば4個以下)、より好ましくは10%未満(つまり21個の塩基からなる核酸であれば2個以下)の整数を表す。
また、上述の核酸に相補的な塩基配列からなる核酸に、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸も、本発明分化制御方法に使用することができる。なお、「ストリンジェントな条件下」とは、50%ホルムアミド、5×SSPE(塩化ナトリウム/リン酸ナトリウム/EDTA(エチレンジアミン四酢酸)緩衝液)、5×デンハルト溶液(Denhardt's solution)、0.5% SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、変性サケ精子DNA100μg/ml存在下、42℃の条件下及びこれと実質的に同一の条件下などが例示される。すなわちストリンジェントな条件とは、通常の遺伝子のハイブリダイゼーションに用いられる条件であり、ノザンブロット、サザンブロット、ハイブリダイゼーションを用いたスクリーニング等に使用される条件であれば、ここにいう「ストリンジェントな条件下」に包含される。
なお、本発明における「核酸」とは、デオキシリボ核酸、リボ核酸の両者を含む語として使用し、かかる核酸は1本鎖であると2本鎖であるとを問わず、いずれも包含するものとする。
本発明分化制御方法に使用する核酸は好ましくは、配列番号1の塩基配列の塩基番号1954乃至1974の塩基配列に対し、遺伝子解析用コンピュータプログラムGENETYX-MAC(ソフトウェア開発社製)を用いて算出して95%以上の相同性を有する塩基配列を有する。
このような核酸の対象となる細胞への導入は、適宜ベクターに核酸を結合して行うことができる。なお、ベクターへの導入に際して、核酸の機能を損なわない限りにおいて、例えば制限酵素断片を連結したり、又は核酸の末端領域の一部を切断してベクターへの導入を行ったとしても、当業者であれば本発明分化制御方法の目的が達成されることは容易である。
かかるベクターとしては、本発明分化制御方法を適用する対象の細胞で発現するベクターである限りにおいて特に限定はされず、当業者であれば目的の細胞に合わせて適宜選択して使用することが容易である。
3.本発明自己再生制御剤
本発明自己再生制御剤は、糖転移酵素をコードする核酸の発現を制御する核酸を、有効成分として含有することを特徴とする。
本発明自己再生制御剤の有効成分となる核酸は、上述した本発明分化制御剤の有効成分となる核酸と同じである。
かかる糖転移酵素としては、グリコサミノグリカンの合成に関与する糖転移酵素であることが好ましい。そのような糖転移酵素としては、例えばXylT-I(Gotting, C. et al, J.Mol.Biol., 2000, 304, 517-528)、GalT-I(Okajima, T. et al, J.Biol.Chem., 1999, 274, 22915-22918)、GalT-II(Bai, X. et al, J.Biol.Chem., 2001, 276, 48189-48195)、GlcAT-I(Kitagawa, H. et al., J.Biol.Chem.,1998, 273, 6615-6618)等が例示される。
かかる糖転移酵素の中でも、特にヘパラン硫酸の合成に関与していること酵素、すなわち、グルクロン酸及びN-アセチルグルコサミンを糖に転移する酵素が好ましく、殊にEXT1及びEXT2が挙げられ、EXT1がもっとも好ましい。
本発明自己再生制御剤の有効成分である核酸は、特に上述の酵素の発現を抑制し、ヘパラン硫酸の合成を抑制する働きを有する核酸であることが好ましい。
このようなEXT1の発現を制御する核酸としては、配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1775〜1795からなる塩基配列からなる核酸、塩基番号1954〜1974からなる塩基配列からなる核酸が例示され、更にこれらの塩基配列に1又は数個の塩基の置換、欠失、挿入又は転位を有する塩基配列も例示される。また、これらの核酸に相補的な塩基配列からなる核酸でも本発明自己再生制御剤に使用することができる。なお、本発明自己再生制御剤における「数個」とは、構成する塩基全数の20%未満(つまり21個の塩基からなる核酸であれば4個以下)、より好ましくは10%未満(つまり21個の塩基からなる核酸であれば2個以下)の整数を表す。
また、上述の核酸に相補的な塩基配列からなる核酸に、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸も、本発明分化制御剤に使用することができる。なお、「ストリンジェントな条件下」とは、50%ホルムアミド、5×SSPE(塩化ナトリウム/リン酸ナトリウム/EDTA(エチレンジアミン四酢酸)緩衝液)、5×デンハルト溶液(Denhardt's solution)、0.5% SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、変性サケ精子DNA100μg/ml存在下、42℃の条件下及びこれと実質的に同一の条件下などが例示される。すなわちストリンジェントな条件とは、通常の遺伝子のハイブリダイゼーションに用いられる条件であり、ノザンブロット、サザンブロット、ハイブリダイゼーションを用いたスクリーニング等に使用される条件であれば、ここにいう「ストリンジェントな条件下」に包含される。
なお、本発明における「核酸」とは、デオキシリボ核酸、リボ核酸の両者を含む語として使用し、かかる核酸は1本鎖であると2本鎖であるとを問わず、いずれも包含するものとする。
本発明分化制御剤の有効成分となる核酸は好ましくは、配列番号1の塩基配列の塩基番号1954乃至1974の塩基配列に対し、遺伝子解析用コンピュータプログラムGENETYX-MAC(ソフトウェア開発社製)を用いて算出して85%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上の相同性を有する塩基配列を有する。
かかる本発明自己再生制御剤の有効成分となる核酸の合成は、当業者であれば、本明細書注で開示された配列の情報に基づいて、適宜既存技術を用いて行うことができる。
4.本発明自己再生制御方法
本発明自己再生制御方法は、対象となる細胞に対して糖転移酵素の遺伝子の発現を制御する核酸を導入し、対象となる細胞の自己再生の進行度を制御する方法である。
本発明自己再生制御方法は、対象となる細胞に対して糖転移酵素の遺伝子の発現を制御する核酸を導入し、対象となる細胞の分化の進行度を制御する方法である。
本発明自己再生制御方法における「対象となる細胞」とは、未分化な細胞又は脱分化した細胞であって、分化を制御したい細胞であればいずれでも使用することが可能である。かかる細胞の例としては胚性幹細胞、造血幹細胞、神経幹細胞等が例示されるが、その中でも特に胚性幹細胞が好ましい。かかる細胞の由来としては、哺乳動物であればいずれでもよく、その中でも特にヒト、イヌ、ネコ、サル、ネズミ、ラット、ウシ、ウマ、ブタ、ヤギ、ヒツジが好ましい。
本発明自己再生制御方法における糖転移酵素とは、グリコサミノグリカンの合成に関与する糖転移酵素であることが好ましい。そのような糖転移酵素としては、例えばXylT-I(Gotting, C. et al, J.Mol.Biol., 2000, 304, 517-528)、GalT-I(Okajima, T. et al, J.Biol.Chem., 1999, 274, 22915-22918)、GalT-II(Bai, X. et al, J.Biol.Chem., 2001, 276, 48189-48195)、GlcAT-I(Kitagawa) H. et al., J.Biol.Chem.,1998, 273, 6615-6618)等が例示される。
かかる糖転移酵素の中でも、特にヘパラン硫酸の合成に関与していること酵素、すなわち、グルクロン酸及びN-アセチルグルコサミンを糖に転移する酵素が好ましく、殊にEXT1及びEXT2が挙げられ、EXT1がもっとも好ましい。
かかる糖転移酵素の遺伝子の発現を制御する核酸とは、特に上述の酵素の発現を抑制し、ヘパラン硫酸の合成を抑制する働きを有する核酸であることが好ましい。
このようなEXT1の発現を制御する核酸としては、配列番号記載の塩基配列中、塩基番号1775〜1795からなる塩基配列からなる核酸、塩基番号1954〜1974からなる塩基配列からなる核酸が例示され、更にこれらの塩基配列に1又は数個の塩基の置換、欠失、挿入又は転位を有する塩基配列も例示される。また、これらの核酸に相補的な塩基配列からなる核酸でも本発明自己再生制御方法に使用することができる。なお、本発明制御方法における「数個」とは、構成する塩基全数の20%未満(つまり21個の塩基からなる核酸であれば4個以下)、より好ましくは10%未満(つまり21個の塩基からなる核酸であれば2個以下)の整数を表す。
また、上述の核酸に相補的な塩基配列からなる核酸に、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸も、本発明自己再生制御方法に使用することができる。なお、「ストリンジェントな条件下」とは、50%ホルムアミド、5×SSPE(塩化ナトリウム/リン酸ナトリウム/EDTA(エチレンジアミン四酢酸)緩衝液)、5×デンハルト溶液(Denhardt's solution)、0.5% SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、変性サケ精子DNA100μg/ml存在下、42℃の条件下及びこれと実質的に同一の条件下などが例示される。すなわちストリンジェントな条件とは、通常の遺伝子のハイブリダイゼーションに用いられる条件であり、ノザンブロット、サザンブロット、ハイブリダイゼーションを用いたスクリーニング等に使用される条件であれば、ここにいう「ストリンジェントな条件下」に包含される。
なお、本発明における「核酸」とは、デオキシリボ核酸、リボ核酸の両者を含む語として使用し、かかる核酸は1本鎖であると2本鎖であるとを問わず、いずれも包含するものとする。
本発明自己再生制御方法に使用する核酸は好ましくは、配列番号1の塩基配列の塩基番号1954乃至1974の塩基配列に対し、遺伝子解析用コンピュータプログラムGENETYX-MAC(ソフトウェア開発社製)を用いて算出して95%以上の相同性を有する塩基配列を有する。
このような核酸の対象となる細胞への導入は、適宜ベクターに核酸を結合して行うことができる。なお、ベクターへの導入に際して、核酸の機能を損なわない限りにおいて、例えば制限酵素断片を連結したり、又は核酸の末端領域の一部を切断してベクターへの導入を行ったとしても、当業者であれば本発明自己再生制御方法の目的が達成されることは容易である。
かかるベクターとしては、本発明自己再生制御方法を適用する対象の細胞で発現するベクターである限りにおいて特に限定はされず、当業者であれば目的の細胞に合わせて適宜選択して使用することが容易である。
本発明分化制御剤による細胞表面へのヘパラン硫酸発現の抑制
マウスのES細胞(R1:生理学研究所 等 誠司 博士より恵与、E14TG2a:東京大学 程 久美子 博士より恵与)に対して、siRNA発現プラスミド(pSilencer(Ambion社製)のBamHI-HindIII領域に配列番号2に記載された配列(本発明分化抑制剤及び本発明自己再生制御剤の有効成分である核酸)を常法により連結して構築した)を導入した。陰性対象として配列番号2に記載された配列に代えて、EGFP配列(配列番号3に記載された塩基配列からなる)を連結したプラスミドを使用した。
導入2日後にReal Time PCR法(細胞よりインビトロジェン社製のTRIZOL試薬により全RNAを抽出し、インビトロジェン社製のオリゴ-dTプライマーとSuperscriptII first strand合成キットを使用し、アプライドバイオシステムズ社製のABI PRISM 7700により行った。使用したプライマーとマーカーのセットは下記表1に示す。)によりEXT1遺伝子の発現を確認したところ、いずれの細胞においても約80%の発現量の低下が確認された(図1)。
Figure 2007325542
また、導入2日後に、抗ヘパラン硫酸抗体を用いてFACS分析を行った(図2)。
すなわち細胞を0.02%EDTAで回収し、氷冷下でFACS緩衝液(0.5%牛血清アルブミン、0.1%アジ化ナトリウムを含むPBS)中で、標準化のためのマウスIgM抗体(ケミコン社製)又は抗ヘパラン硫酸抗体10E4(生化学工業株式会社製)で30分間処理をした。反応度、細胞をFACS緩衝液で洗浄した後、氷冷下で30分間、FACS緩衝液に懸濁させた二次抗体(FITC結合:シグマ社製)と結合させた。セルソートと分析はベクトンディッキンソン社製のFACS Aria Cell Sorterを使用した。
その結果、R1細胞、E14TG2a細胞、いずれも配列番号記載の塩基配列からなる核酸により、細胞表面のヘパラン硫酸の量が著しく低下していることが明らかとなった。
自己再生及びES細胞の生存とヘパラン硫酸との関係
実施例1の方法で核酸を導入した細胞(以下、配列番号記載の塩基配列からなる核酸を導入した細胞を「実験群の細胞」という)を、トリプシンにより回収し、1000U/mlで白血病抑制因子(leukemia inhibitory factor:以下「LIF」と略記する)を含むES細胞培養培地のゼラチンコートを施した60mmディッシュ上に1×104個ずつ播種した。未分化細胞の識別のためにはケミコン社製のALP detection kitで播種した5日経過後に固定して染色した。そして顕微鏡下で染色されたコロニー数をカウントした。その結果、ALP陽性率と全コロニー数が実験群の細胞では、対象と比して少なく、ヘパラン硫酸が細胞の自己再生と増殖を制御していることを示唆する結果が得られた(図3)。
また、実施例1の方法で調製した実験群の細胞を、トリプシンにより回収し、1000U/mlで白血病抑制因子(leukemia inhibitory factor:以下「LIF」と略記する)を含むES細胞培養培地のゼラチンコートを施した96穴マルチプレートに0.8×104個ずつ播種した(図4)。その結果、核酸の導入により、細胞の増殖が低下した。
ヘパラン硫酸の減少によるES細胞の分化
実施例1の方法で配列番号記載の塩基配列からなる核酸を導入した実験群の細胞を、LIF存在下で5日間培養し、顕微鏡観察した。
血清とLIFのみを添加した栄養欠乏状態での培養では、対象細胞は未分化細胞と分化した細胞の混合状態となっていることが観察されたが、実験群の細胞は、プレートに張り付き平たく変形し、遠位内胚葉様への形態変化が観察された(図5)。
LIFを除去した分化誘導環境における培養では、対象の細胞は多分化性を維持した数種の平たい細胞への形態変化が認められたが、実験群の細胞ではLIF存在下のときと同様に、遠位内胚葉様への形態変化が観察された。
60%以上の対象細胞は、巨大な胚様体を形成していたが、実験群の細胞は対象の比べて小さな胚様体しか形成していなかった(図6)。胚様体は、外層が胚体外内胚葉(ExE系へ分化)、内層が原始外胚葉(外胚葉、中胚葉、内胚葉へと分化)からなり、内層の分化が抑制されれば外層のみで形成される小さな胚様体となる。従って、この結果は、本発明分化制御剤が、分化を抑制していることを示している。
培養5日目のES細胞の形態学的特徴を把握するために、胚性細胞のマーカー遺伝子によるRT-PCRを行った。すなわち、細胞よりインビトロジェン社製のTRIZOL試薬により全RNAを抽出し、インビトロジェン社製のオリゴ-dTプライマーとSuperscriptII first strand合成キットを使用し、アプライドバイオシステムズ社製のGene Amp(商標名) PCR System 9700 により行った。使用したプライマーとマーカーのセットは下記表2に示す。
Figure 2007325542
LIFの存在下では、栄養外胚葉マーカー(cdx2)、原始内胚葉マーカー(GATA4、GATA6)、遠位内胚葉マーカー(Dab2、LamininB1)、近位内胚葉マーカー(Bmp2、Ihh)、胚盤葉上層マーカー(Fgf5)、外胚葉マーカー(Isl1)、中胚葉マーカー(brachyury)が対照細胞で観察された(図7)。このことは図5で観察される細胞の混合した状態と矛盾しない結果である。
一方、未分化マーカー(Oct3/4、Nanog)が実験群の細胞では対照の細胞よりも減少し、胚体外内胚葉(Extraembryonic endoderm:以下「ExE」と略記する)系マーカー(GATA4,GATA6,Dab2,LamininB1,Bmp2,Ihh)以外のマーカー遺伝子の発現が若干観察された。
LIFを含まない分化条件下で培養をした場合には、対照の細胞ではOct3/4とNanogの発現が低下し、数種の分化マーカーの発現が亢進していた。実験群の細胞では、ExE系マーカー以外のマーカー遺伝子の発現がほとんど確認できなかった。
これらの結果から、本発明分化制御剤がExE系列以外への分化を抑制していることが明らかとなった。
本発明により新規な分化制御剤、自己再生制御剤が提供され、再生医療分野における移植片の調製に利用できる。
本発明分化制御剤を作用させたES細胞E14TG2aにおける各糖転移酵素のmRNA量の対照での発現量を100%とした場合の割合を示す図である。左のカラムより順に、対照、EXT1、EXT2、GlcAT-I、ChGn-2、LFringeのmRNA量の割合を示す。 本発明分化制御剤を作用させたES細胞のFACS分析結果を示す図である。(A)はR1細胞の結果を示し、(B)はE14TG2a細胞の結果を示す。左側の図は抗ヘパラン硫酸抗体で反応させた場合の結果を示し、右側の図は抗コンドロイチン硫酸A抗体で反応させた場合の結果を示す。 ヘパラン硫酸量が自己再生に与える影響を示す図である。上の図はR1細胞を示し、下の図はE14TG2a細胞を示す。左の図は対照を示し、右の図は実験群を示す。図中の上部にはALP陽性率を、下部には全コロニー数を示す。 ヘパラン硫酸量が細胞増殖に与える影響を示す図である。左の図はR1細胞を示し、右の図はE14TG2a細胞を示す。横軸は時間経過を示し、縦軸は染色度合い(吸光の強さ)を示す。 非分化条件下において、ヘパラン硫酸量がES細胞の分化に与える影響を示す図である。上の図はR1細胞を示し、下の図はE14TG2a細胞を示す。左の図は対照を示し、右の図は実験群を示す。 分化誘導条件(胚様体形成)下において、ヘパラン硫酸量がES細胞(R1細胞)の分化に与える影響を示す図である。左の図は対照を示し、右の図は実験群を示す。 LIFの存在下、非存在下における各種遺伝子マーカーの発現状況を示す図である。上の図はR1細胞を示し、下の図はE14TG2a細胞を示す。左の図はLIF存在下での結果を示し、右の図はLIF非存在下での結果を示す。

Claims (14)

  1. 糖転移酵素をコードする遺伝子の発現を制御する核酸を、有効成分として含有する分化制御剤。
  2. 糖転移酵素が、グルクロン酸及びN−アセチルグルコサミンを糖鎖に対して転移する活性を有する酵素であることを特徴とする、請求項1記載の分化制御剤。
  3. 糖転移酵素が、EXT1であることを特徴とする請求項1記載の分化制御剤。
  4. 下記(a)〜(c)の塩基配列からなる核酸を有効成分として含有する分化制御剤。
    (a)配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1775〜1795からなる塩基配列
    (b)配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1954〜1974からなる塩基配列
    (c)(a)又は(b)の配列に1又は数個の塩基の置換、欠失、挿入又は転位を有する塩基配列
  5. 核酸がデオキシリボ核酸であることを特徴とする請求項1乃至4何れか一項記載の分化制御剤。
  6. 糖転移酵素をコードする遺伝子の発現を制御する核酸を、有効成分として含有する自己再生制御剤。
  7. 糖転移酵素が、グルクロン酸及びN−アセチルグルコサミンを糖鎖に対して転移する活性を有する酵素であることを特徴とする、請求項6記載の自己再生制御剤。
  8. 糖転移酵素が、EXT1であることを特徴とする請求項7記載の自己再生制御剤。
  9. 下記(a)〜(c)の塩基配列からなる核酸を有効成分として含有する自己再生制御剤。
    (a)配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1775〜1795からなる塩基配列
    (b)配列番号1記載の塩基配列中、塩基番号1954〜1974からなる塩基配列
    (c)(a)又は(b)の配列に1又は数個の塩基の置換、欠失、挿入又は転位を有する塩基配列
  10. 核酸がデオキシリボ核酸であることを特徴とする請求項6乃至9何れか一項記載の自己再生制御剤。
  11. 糖転移酵素をコードする遺伝子の発現を制御する核酸の、分化制御剤としての使用。
  12. 糖転移酵素をコードする遺伝子の発現を制御する核酸の、自己再生制御剤としての使用。
  13. 対象となる細胞に対して糖転移酵素の遺伝子の発現を制御する核酸を導入し、対象となる細胞の分化の進行度を制御する方法。
  14. 対象となる細胞に対して糖転移酵素の遺伝子の発現を制御する核酸を導入し、対象となる細胞の自己再生の進行度を制御する方法。
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