JP2007325379A - ループコントローラの設置方法およびループコントローラの設置位置決定プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力系統におけるループコントローラの設置費用を最小化する。
【解決手段】電力系統での種々の運用制約や電力品質要求を満たすことを条件とし、かつ、設置の際に要する固定費と必要な容量に比例して増加する変動費からなるループコントローラの設置費用が最小となるように、ループコントローラを電力系統のどの位置に、どの容量で、合計何台設置すればよいかを求める。この際、設置費用の最小化を目的関数とし、発電所や変電所などの電気設備での潮流及び電圧の上下限制約、当該電気設備の間の変圧器や送電線での電流の上限制約等の種々の制約を制約条件とするループコントローラの設置位置に関する数理計画問題を、線形近似法に適用し、最適解を求める。
【選択図】図3

Description

本発明は、ループコントローラの設置方法および設置位置決定プログラムに関する。さらに詳述すると、本発明は、ループコントローラの設置費用を最小化するループコントローラの設置位置及び容量を決定する方法およびプログラムに関する。
需要地系統の適用に際し、分散型電源の導入量、連携位置およびループコントローラで分離される各回線間の負荷アンバランス量からループコントローラの個々の必要容量を求める技術が存在する(非特許文献1)。
上村敏 他「需要地系統の構成のための基礎検討−対象区域とループコントローラの必要容量と適用−」電力中央研究所報告 研究報告:T00057,2001
しかしながら、非特許文献1に記載の技術は、ループコントローラの個々の必要容量を求める技術であり、個々の必要容量を求めたとしても、同時に設置位置の最適化を行わない限り、コストの最小化に直接繋がるものではない。ここで、コストの最小化を目的としたループコントローラの設置計画を効率的に実施するためには、数理的な最適化を行うことが必須である。しかしながら、利用可能な実用的方法、プログラム等は存在しなかった。
ループコントローラの導入に際しては、分散型電源の出力、負荷のパターンに対し、既存の配電ネットワークの運用制約違反が生じないようにループコントローラの設置位置を決定することが必要である。
また、配電系統の運用制約の違反を解消するためには、ループコントローラを多数設置すればよいが、ループコントローラは1台当たりの単価も高く、設置可能な場所にすべてループコントローラを設置したのでは、コスト(固定費)高となる。また、設置するループコントローラの必要容量が大きければコスト(変動費)高となる。そのため、コストを低減するためには、ループコントローラの設置台数と容量を最小化を行う必要がある。即ち、ループコントローラの設置位置と容量の最適化が必要となる。
そこで本発明は、既存の配電系統の運用制約を満たし、かつループコントローラの設置費用を最小化する設置位置及び容量を決定するループコントローラの設置方法及び設置位置決定プログラムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載のループコントローラの設置方法は、電力系統において予め設定される制約を満たし、かつ、設置に際して必要となる固定費及び必要となる容量により変動する変動費からなるループコントローラの設置費用を最小化するループコントローラの設置位置及び容量を、線形近似法により固定費及び変動費を有する本来のループコントローラの設置費用を変動費のみにより表して、当該設置費用の最小化を目的関数とし、少なくとも電力系統での潮流制約、電圧の上下限制約及び電流の上限制約を制約条件とするループコントローラの設置位置の決定についての数理計画問題を解き、当該数理計画問題の解に基づいて設置費用の更新を行う処理を繰り返すことにより決定するようにしている。
また、請求項3に記載のループコントローラの設置位置決定プログラムは、少なくとも電力系統内の電気設備数、該電気設備間の接続関係、ループコントローラの設置可能場所と設置費用、電気設備における発電有効・無効電力、負荷有効・無効電力、電圧の上下限及び電気設備間での電流の上限を記憶装置に記憶させることにより対象とする電力系統を設定して、該電力系統において予め設定される制約を満たし、かつ、設置に際して必要となる固定費及び必要となる容量により変動する変動費からなるループコントローラの設置費用を最小化するループコントローラの設置位置及び容量を、線形近似法により固定費及び変動費を有する本来の設置費用を変動費のみにより表して、該設置費用の最小化を目的関数と、また、少なくとも電力系統での潮流制約、電圧の上下限制約及び電流の上限制約を制約条件して記憶させた数理計画問題を解き、得られた解に基づいて、設置費用の更新を行う処理をコンピュータに繰り返し実行させて求めるものである。
したがって、電力系統での種々の運用制約や電力品質要求を満たすことを条件とし、かつ、設置の際に要する固定費と必要な容量に比例して増加する変動費からなるループコントローラの設置費用が最小となるように、ループコントローラを電力系統のどの位置に、どの容量で、合計何台設置すればよいかを求めている。この際に、設置費用の最小化を目的関数とし、少なくとも発電所や変電所などの電気設備での潮流及び電圧の上下限制約、当該電気設備の間の変圧器や送電線での電流の上限制約等の種々の制約を制約条件とするループコントローラの設置位置に関する数理計画問題を、線形近似法に適用することで、最適解を求めている、即ち、ループコントローラの設置費用が最小となる設置位置及び容量の決定を行っている。尚、本明細書における最適解とは、すべての制約条件を満たし、かつ設置費用の最も低いループコントローラの設置位置及び容量を指す。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のループコントローラの設置方法において、制約条件に、複数の断面での潮流制約を加えている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のループコントローラの設置位置決定プログラムにおいて、制約条件として、複数の断面での潮流制約を記憶装置に記憶させるものである。
したがって、電力系統において、複数の運用断面を同時に考慮し、かつ、設置の際に要する固定費と必要な容量に比例して増加する変動費からなるループコントローラの設置費用が最小となる設置位置及び容量を決定している。
以上説明したように、本発明にかかるループコントローラの設置方法および設置位置決定プログラムによれば、電力系統におけるループコントローラの設置位置の決定に際して、最もコストが低減される設置箇所と容量を求めることができる。
また、線形近似法によりループコントローラの設置位置の決定についての数理計画問題を解くことにより、設置位置の組合せ探索を行う必要がなく、常に実行可能な解を求めることができるため、解を短時間で迅速に求めることができる。
また、請求項2に記載のループコントローラの設置方法、請求項4に記載のループコントローラの設置位置決定プログラムによれば、電力系統に多断面の潮流制約が存在する場合においても、当該電力系統でのループコントローラの最適な設置位置を求めることができる。また、設置位置の組合せ探索を行う必要がなく、常に実行可能な解を求めることができるため、解を短時間で迅速に求めることができる。
さらに、複数の断面について別々に最適な設置位置を求めた場合に比して、設置台数及び設置費用の最小化を図ることができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。本実施形態においては、需要地系統等の電力系統におけるループコントローラ(以下、LPCともいう)の設置費用(以下、設置コストともいう)を最小化する設置位置と容量を決定するループコントローラの設置方法及び設置位置決定プログラムについて述べる。
本発明のループコントローラの設置方法は、電力系統での種々の運用制約や電力品質要求を満たすことを条件とし、かつ、設置の際に要する固定費と必要な容量に比例して増加する変動費からなるループコントローラの設置費用が最小となるように、ループコントローラを電力系統のどの位置に、どの容量で、合計何台設置すればよいかを求めるものである。この際に、設置費用の最小化を目的関数とし、少なくとも発電所や変電所などの電気設備での潮流及び電圧の上下限制約、当該電気設備の間の変圧器や送電線での電流の上限制約等の種々の制約を制約条件とするループコントローラの設置位置に関する数理計画問題を、線形近似法に適用することで、最適解を求めている、即ち、ループコントローラの設置費用が最小となる設置位置及び容量の決定を行うものである。
先ず、ループコントローラの最適設置問題(以下、最適設置問題ともいう)について説明する。
ループコントローラの設置対象とする需要地系統等の電力系統をネットワークΝ=(ν,E)で表す。ここで、νは点集合であり、ν={1,・・・,N}とする。また、Eは枝集合であり、点i,jを両端とする枝が存在するとき、(i,j)∈Eと表す。
尚、電力系統においては、発電所や変電所などの母線と呼ばれる電気設備がグラフ上の点に相当し、変圧器や送電線などが枝に対応する。このネットワークを構成する各流通設備を流れる電力を潮流といい、当該ネットワークにおける潮流方程式を満たすという条件の下で、電力系統の最適な運用を求める問題を最適潮流計算(Optimal Power Flow、以下、OPFともいう)という。尚、最適潮流計算とは、計画、運用上の各種制約を考慮し、ある目的関数を最も良くする潮流断面を決定するものである。
ネットワークにおける電圧の大きさを適正に維持するためには、ループコントローラの設置場所とその容量とを決定することが必要となる。まず、ループコントローラを設置することのできる設置点の組 (i,j),(i,j∈ν)の集合Αを数式1で表す。
Figure 2007325379
ただし、集合ΑについてΑとEとの共通集合は無いものとする(Α∩E≠0)。即ち、ネットワークにおける既存の枝上にはループコントローラの設置は行われず、枝が存在しない2点間の中でループコントローラ設置が行われる候補となる点の組をΑとするものとする。
ここで、ループコントローラの設置を考える際、ループコントローラに流入する電力だけでなく、同時にループコントローラから流出する電力を考慮しなければならない。このため、(i,j)∈Αに向きを考えなくてはならない。尚、ここでいう電力とは、有効電力と無効電力の双方を指す。
点iより電力がループコントローラへ流入する時、点iを設置点の組における始点とし、逆に電力がループコントローラから点jへ流入する時、点jを設置点の組 (i,j) における終点とする。また、ループコントローラの設置点の組における始点集合νを数式2、終点集合νを数式3で表す。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
集合Aに属する点の組における始点集合νと終点集合νに属する点の集合を集合νより除去した点集合をν’とし、数式4で表す。即ち、集合ν’に属する点にはループコントローラが接続することはないこととなる。
<数4>
ν’=ν\{ν∪ν
各母線に流入出する電流や、有効・無効電圧の値は、変数である電圧の値により計算することができる。尚、集合ν’は、例外的に一つのスラック母線N∈ν’を含み、スラック母線においては、電圧の値が与えられており、有効・無効電力の値が変数となるものとする。尚、スラック母線は、潮流計算において独立変数の数と潮流方程式の数を合わせるために、一般的に用いられるものである。
次に、ループコントローラの設置に関する変数(0−1変数)を以下のように定める。2点間(i,j)∈Αにループコントローラが設置されるときは、xij=1とし、ループコントローラが設置されないときは、xij=0とする。また、2点間(i,j)∈Αに設置されるループコントローラの容量を変数yijとする。
本実施形態のループコントローラの最適設置問題における目的関数はループコントローラの設置費用である。目的関数を、数式5で示す。尚、αは、ループコントローラ設置に要する固定費、βは、ループコントローラの容量あたりの変動費であり、αij、βijは、それぞれの設置点(i,j)における固定費、変動費である。
Figure 2007325379
次に、最適設置問題の制約条件について述べる。母線i∈Vの有効・無効電力をそれぞれ変数P,Qと定義する。また、母線iにおける発電有効電力PG、発電無効電力QG、負荷有効電力PL、負荷無効電力QLは、パラメータとして予め与えられているものとする。
この場合に、スラック母線Nを除く、LPCが接続しない各母線i∈ν’\{N}においては、数式6の制約式を満たさなければならない。尚、jは虚数単位である。
Figure 2007325379
また、スラック母線N∈ν’においては、負荷有効・無効電力を有することはなく、数式7の制約式を満たさなければならない。尚、スラック母線においては、有効・無効電力PN0,QN0の値が与えられており、代わりに発電有効・無効電力PGN0,QGN0が変数になるものとする。
Figure 2007325379
更に、ループコントローラ設置候補となる2点間(i,j)∈Αにおいて、LPCへ流入する有効電力をP LPC、無効電力をQ LPCと表す。また、逆に、ループコントローラから母線jへ流入する有効電力をP LPC、無効電力をQ LPCと表す。
また、ループコントローラ設置候補となる2点の組(i,j)∈Αにおける始点i∈νにおいては、数式8を満たさなければならない。また、ループコントローラ設置候補となる2点の組(i,j)∈Αにおける終点i∈νにおいては、数式9を満たさなければならない。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
また、ループコントローラに流入する有効電力P LPCと、ループコントローラから流出する有効電力P LPCの値は等しい(数式10)。尚、LPCに流入出する無効電力Q LPC,Q LPCには、制約がない。
Figure 2007325379
次に、母線iにおける電圧を表す変数Vを直交座標表示で数式11で表す。尚、数式11中のei ,fiはそれぞれ電圧の実数部と虚数部に対応する変数である。また、枝(i,j)のアドミタンスGij+jBijが与えられているものとする。
<数11>
V=e+jf
また、母線iからネットワークΝに流入する電流Iは、数式12により表すことができる。
Figure 2007325379
以上より、各母線i∈ν’における、有効電力Pと無効電力Qの関係を数式13により表すことができる。但し、I’は、Iの共役複素数を表す。
Figure 2007325379
数式13の実数、虚数成分をとることにより、有効電力Pは数式14により、無効電力Qは、数式15で表される。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
数式14及び15により、数式6は、数式16及び数式17で表すことができる。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
また、数式14及び15により、数式7は、数式18及び数式19で表すことができる。但し、これらのスラック母線におけるeN0及びfN0の値は電圧の実数部と虚数部に対応する定数値として予め与えられているものとし、発電有効・無効電力PGN0及びQGN0を変数であるものと定義する。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
ループコントローラ設置候補となる2点の組(i,j)∈Αにおける始点i∈νにおいては、数式14及び15を用いて、数式8を数式20及び数式21で表すことができる。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
また、ループコントローラ設置候補となる2点の組(i,j)∈Αにおける終点i∈νにおいては、数式14及び15を用いて、数式9を数式22及び数式23と表すことができる。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
以上が、電流潮流に関する制約である。
その他の制約条件としては、各母線iの電圧は、数式24の不等式を満たさなければならない。尚、Vmax,Vminは予め与えられる定数である。
Figure 2007325379
また、各枝(i,j)∈Eを流れる電流には、数式25に示すように上限が与えられている。尚、Imaxは予め与えられる定数である。
Figure 2007325379
また、ループコントローラ設置候補枝においては、数式26、27の不等式を満たすように容量yijが決定されていなければならない。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
以上、説明した目的関数、制約条件により、数式28に示すように、ループコントローラの最適設置問題である数理計画問題(LPC-location)が定式化できる。
Figure 2007325379
尚、最適設置問題での各制約式は、上述の例に限られものではなく、対象とする電力系統により、本発明の趣旨を変更しない範囲で、適宜変更を加えても良いのは勿論である。
ここで、非線形計画問題において、目的関数が凸関数であり、かつ制約集合も凸集合であれば、当該非線形計画問題は凸計画問題と呼ばれる。凸計画問題に対しては、大規模な問題であっても効率的に解く解法が存在する。しかし、非線形計画問題において問題が凸計画問題とならない場合、当該問題の解を求めるのは非常に難しい。本実施形態における数理計画問題により表されるループコントローラの最適設置問題は、最適潮流計算に加えて、ループコントローラの設置を表す組合せ条件を有する最適化問題となる。
ループコントローラの設置は、組合せ最適化問題として定式化されるが、最適潮流計算は、非線形の等式制約として記述されるため、非凸型の非線形計画問題となる。このような組合せ的な条件と、非線形性の条件を同時に考慮して解くことは困難である。このような場合において、当該問題を直接非線形計画法を用いて解を求めようとしても、実行可能解が求まらない場合がある。
本願発明者は、ループコントローラの最適設置問題を定式化し、これをループコントローラの設置点の探索と容量の決定を2段階で行うことにより、組合せの最適化と非線形最適化の組合せ最適化問題を解く方法を発明した。
当該局所探索によるループコントローラの設置方法(以下、局所探索法という)は、従来では、不可能であったコストが最小となるループコントローラの必要容量及び設置位置を同時に求めることができる点で、画期的な手法である。
局所探索法では、LPCの設置という離散的な変数の決定と、非線形な潮流方程式を満たす連続変数の決定という2つの異なる性質を有する数理計画問題であるループコントローラの最適設置問題を、離散的な変数を決定した後に潮流方程式を解くという操作を繰り返して解くものである。しかしながら、離散的な変数を多く含むということは、多数の解の候補を列挙しなければならず、解を求めるのに長時間を要することとなる。
この局所探索法による設置方法により、最適解を求めることは可能であるが、局所探索法では、実行可能な潮流が存在しない設置が得られることが多かった。このため、実行不可能な解の探索に時間をとられ、結果として、最適解を求めるまでに時間がかかった。
そこで、本発明のループコントローラの設置方法は、局所探索によらずループコントローラの設置費用を線形近似することにより最適設置問題の離散変数を除去し、常に実行可能解を求め、最適解を迅速に求めるものである。
本実施形態でのループコントローラの設置方法について以下、説明する。ループコントローラの設置方法は、上述のループコントローラの最適設置問題を線形近似法(slope scaling method)に適用し、ループコントローラの設置コストの最小化を図るものである。
先ず、図2に示すグラフを用いて、線形近似法について説明する。まず、固有費を有するネットワークデザイン問題を考える。対象とするネットワークΝをΝ(ν,E)と表す。尚、集合ν,EはそれぞれネットワークΝの点および辺集合を表すものとする。
集合νに含まれる各点i∈νにおける需要をbとし、第i成分をbとする列ベクトルをb∈R|ν|とする。また、集合Eに含まれる各辺(i,j)∈E,i,j∈νにおけるフローの上限をuijとする。また、ネットワークの接続行列をΑ∈R|ν|×|E|とする。
ここで、変数は辺(i,j)を流れる流量xij≧0と、辺(i,j)にフローが流れるか否かを表すyij∈{0,1}である。また、目的関数は、各辺の流量に比例する費用と流量が正となる場合の固定費の総和とする。辺(i,j)の流量当たりの費用cij、流量xijが正の値をとる場合に、固定費fijがかかるものとすると、当該ネットワークデザイン問題は、数式29で表すことができる。尚、数式29の問題を以下、問題(FCNFP)という。
Figure 2007325379
問題(FCNFP)は、0−1変数を含んでいるために、いわゆる混合整数計画問題となる。しかし、この問題が0−1変数を含まなければ、問題は、線形計画問題となり、解を効率的に求めることが可能となる。
線形近似法は、このように固定費を有する混合整数計画問題の費用を修繕することにより得られる近似的な線形計画問題を解くものである。変数x,yを含む問題(FCNFP)から、変数xのみを含む近似線形計画問題(以下、問題(FCNFP−LP)という)を考える。
問題(FCNFP)での、ある実行可能解を(x,y)とすると、問題(FCNFP−LP)の実行可能解xにおける目的関数値が問題(FCNFP)の目的関数値と一致する。
先ず、反復回数k=0のとき、c=cとして、数式30に示す問題(FCNFP−LP)を解く。
Figure 2007325379
問題(FCNFP−LP)の最適解xにおいて、x ij>0であるような(i,j)についてy ij=1とし、x ij=0であるような(i,j)についてy ij=0とすると、(x,y)は問題(FCNFP)の実行可能解となる。
問題(FCNFP−LP)のx=xにおける目的関数値と、問題(FCNFP)の(x,y)=(x,y)における目的関数値が一致するように、反復回数k+1の時、数式31のように定める。
Figure 2007325379
このとき、数式32に示すように、問題(FCNFP−LP)の解x=xにおける目的関数値問題(FCNFP)の(x,y)=(x,y)における目的関数値と一致する。
Figure 2007325379
以上、固定費を有するネットワークデザイン問題に対する線形近似法の適用について、説明した。本発明のループコントローラの設置方法では、最適設置問題(数式28:LPC−location)において、全てのxij=1,(i,j)∈Αと固定し、目的関数の費用を修整した数式33で示される最適設置問題(LPC−location−slope)を線形近似法に適用する。
Figure 2007325379
本実施形態でのループコントローラの設置方法を、図1のフローチャート及び図3のグラフを用いて説明する。尚、図3の縦軸はループコントローラの設置費用、横軸はループコントローラ1台の容量を示している。
(a)は、ループコントローラの本来の費用関数である。αは、1台のループコントローラを設置する固定費を示しており、すべてのループコントローラで共通である。また、容量が増加するにつれ変動費が増加することを示している。
まず、変動費のみの費用関数(b)を用いて、最適潮流計算を行い、ループコントローラの容量S1を決定する(反復回数k=0でのS3)。尚、最適潮流計算を行うとあるのは、数式33の数理計画問題(LPC-location−slope)を解くことを意味する。次に、容量S1において、本来の費用関数(a)と容量が等しくなるように、原点を通る線形近似費用関数(c)を設定する(反復回数k=0でのS4)。
更に、線形近似費用関数(c)を用いた最適潮流計算により、容量S2を決定する(反復回数k=1でのS3)。また、容量S2において、本来の費用関数(a)と容量が等しくなるように、原点を通る線形近似費用関数(d)を設定する(反復回数k=1でのS4)。これを繰り返すことにより、線形近似費用関数と本来の費用関数(a)を近似させていき、最適解を求めることができる。
更に、本発明のループコントローラの設置位置決定プログラムが実行する処理の一例を図1に示すフローチャートを用いて説明する。本実施形態のループコントローラの設置方法では、先ず、初期設定を行う(S1)。初期設定では、反復回数kを0に設定し、尚、反復回数k回目での変動費βをβとする。
次に、終了条件の判定を行う(S2)。終了条件の判定は、数式34を満たすかどうかにより判断する。
Figure 2007325379
ここで、εは、予め与えられるパラメータであり、0に近似する値である。本実施形態では、例えば、ε=10−3としているが、これに限られるものではない。数式34では、反復回数k回目と、1回前のk−1回目での容量を判定する。すべての設置点での前回の反復との差の総和が、ε以下の場合は、これ以上の反復をしても、容量の減少が得られない、即ち、解は収束し、最適解が求められたことになるので(S2:Yes)、どの設置点にLPCの設置を行うかの解、即ち、設置位置の決定を行う(S6)。尚、反復回数k=0の場合は、前回の反復での解yij k−1が存在せず、差を求めることができないので、終了条件の判定は行わず、そのままS3に移る。
数式34を満たさない場合、即ち、当該反復回数でのループ処理では、収束しない場合(S2:No)は、最適潮流計算を実行し、当該反復回数k回目での解yを求める。
次に、求めた解yにより設置費用の更新を行う(S4)。設置費用の更新は、数式35により求める。
Figure 2007325379
数式35では、ループコントローラの容量が0の設置点であるyij =0の場合は、費用の更新は行わず、容量が0でない設置点であるyij >0の場合は、βijにαij/yij を加えて、反復回数k+1回目での変動費βij k+1とし、費用の更新を行う。
次に、反復回数kに1を加え、終了条件判定(S2)へ戻る(S5)。
終了条件を満たした場合(S2:Yes)、ループコントローラの容量が0でない設置点、即ち、yij >0であれば、当該設置点には、ループコントローラを設置する。即ち、xij=1とする。これに対し、ループコントローラの容量が0の場合、当該設置点には、ループコントローラを設置しない。即ち、xij=0としている。これにより、全ての制約条件を満たした設置位置を決定することができる(S6)。
このように、本発明のループコントローラの設置位置決定プログラムによれば、設置点毎にLPCを設置するか否かの0−1変数を用いることなく、最適解を求めることができるので、常に実行可能解を得ることができる。また、ループコントローラの設置位置の組合せを考えることなく、各設置点でのコストを求めるので、設置位置の探索に時間を要さず、高速に最適解を求めることができる。
尚、ループコントローラの設置についての問題に限らず、目的関数及び種々の制約条件を有する固定費を有するネットワークデザイン問題等の数理計画問題に対し、本発明のループコントローラの設置位置決定プログラムによれば、線形近似法を用いて、少ない計算量で求めることが可能となる。
また、本発明のループコントローラの設置位置決定プログラムは、例えば、次のループコントローラの設置位置決定装置1により実行される。図4にループコントローラの設置位置決定装置1の構成の一例を示す。ループコントローラの設置位置決定装置1は、ディスプレイ等の出力装置2と、キーボード、マウス等の入力装置3と、演算処理を行う中央処理演算装置(CPU)4と、計算中のデータ、パラメータ等が記憶される主記憶装置(RAM)5と、計算結果等が記録される補助記憶装置としてのハードディスク6、外部との通信を行う入出力I/F7等を備えている。上記のハードウェア資源は例えばバス8を通じて電気的に接続されている。
また、補助記憶装置6には本発明のループコントローラの設置位置決定プログラムが記録されており、当該プログラムがCPU4に読み込まれ実行されることによって、コンピュータがループコントローラの設置位置決定装置1として機能する。その実行の際に必要なデータは、RAM5にロードされる。
本実施形態においては、ループコントローラの設置位置の決定を行う電力系統の設定に際し、以下に挙げるパラメータを予め、補助記憶装置6等に記憶させておくことものとしている。
電力系統の設定に際し設定するパラメータは、上述のようにループコントローラの設置最適化を行う電力系統におけるノード番号、枝番号、ループコントローラ設置可能場所、ノード間の枝の有無、各枝の端点(ノード番号)、ループコントローラ設置可能場所の両端点、各枝間のアドミタンスG、B、各母線における発電有効・無効電力、負荷有効・無効電力、各母線の電圧の上下限、各枝を流れる電流の上限、設置費用である変動費αと固定費β等である。これにより、対象となる電力系統の設定を行う(実施例参照)。尚、設定を行うパラメータは、一例であり、上記に限られるものではない。
更に、本発明のループコントローラ設置方法によれば、電力系統での複数の断面を考慮した設置位置の最適化が可能となる。
数式33に示した問題(LPC−location−slope)は、一つの潮流断面にのみ対応するものであるので、多断面が存在する場合には、問題の制約条件を変更する必要がある。具体的には、数式36に示すように、数式10及び数式16〜27での制約式において、新たに断面を示す上付添え字1、2を与える。具体的には、電圧の実数部と虚数部に対応する変数e ,f、発電有効電力PG、発電無効電力QG、負荷有効電力PL、負荷無効電力QL及びLPCへ流入する有効電力をPLPC、無効電力をQLPCに新たに断面に応じた添え字を与えるものである。尚、電圧の上下限Vmin,Vmax及び電流の上限値Imaxは、断面毎に値は変わらない。このように、2つの断面で異なる値をとることができるようにすることで、多断面が存在した場合でも最適解を求めることが可能となる。数式36に多断面(本実施形態では、2断面)を考慮した場合の、問題(LPC−location−slope(多断面考慮))を示す。
Figure 2007325379
また、例えば、電圧制約(数式24)の上限Vmaxのみにペナルティを与え、目的関数に組み込むようにして、電圧の高め解のみを得るようにしても良い。
尚、断面は、2つに限られるものではなく、3つ以上でも同様に制約式を追加することで対応することができる。
このように、本発明のループコントローラ設置方法によれば、多断面の潮流制約を考慮した最適な設置位置の決定を行うことができる。
以上述べたように、本発明の目的は、ループコントローラの設置位置の決定に際して、必要となる設置費用の最小化を図る手法を提供することにある。本発明によれば、電力系統の種々の運用制約を解消するためのループコントローラ設置をコスト最小で実現する設置と容量を決定することができる。その際、ネットワーク運用制約として、電圧運用幅、線路熱容量を考慮可能とするものである。
現在、国内外で提案されている将来の電力供給システム構想の主目的としては、分散型電源(工場やビルなどの自家用発電設備)の活用によるエネルギー有効利用と最適なエネルギーマネジメント、および需要家要求に合致した高信頼度電力供給や品質別電力供給等がある。これらの目的で需要地系統(分散型電源のアクセスを可能とする電力ネットワーク)を構築する際に、重要な構成要素となる系統制御機器がループコントローラである。即ち、ループコントローラは、多機能性を有する電力品質調整装置であり、分散型電源の目標量の導入と需要家便の益の最大化を実現するうえで不可欠なものであるといえる。
また、ループコントローラを用いることにより、従来は放射状の構成をとっていた配電系統を適切な地点でループ化し、分散型電源連系時の電圧上昇抑制とネットワーク潮流均等化、および瞬時電圧低下補償などの多様な電力品質調整を可能とすることができる。なお、分散型電源の導入目標量として、政策目標である2010年時点で約2500万kWが想定されているが、ループコントローラを用いない既存の配電ネットワークを前提とした場合においては、導入目標量に達する前に電圧上昇等の運用制約を違反することが予想されるためループコントローラの導入が不可欠である。また、ループコントローラの最適設置計画は、分散型電源導入対策としての中長期的な設備投資計画の最適化、最適化目的は、増分便益対コスト比率あるいは増分回収率とのリンクにより、既設ループコントローラとの協調も考慮しつつ実施する必要がある。
また、ループコントローラの機器構成には、BTB方式、UPFC方式などの複数の構成があるが、需要地系統では、系統事故時の短絡電流増大の回避、系統条件に依存しない潮流制御機能の実現、といった観点からBTB方式を採用している。このため、本実施形態におけるループコントローラはBTB方式を用いているが、これに限られるものではない。
また、上記述べた実施形態においては、対象となる系統制御機器をループコントローラに限定したが、系統制御機器はこれに限られるものではない。例えば、ループコントローラの設置候補点をノード(i,j)間とした場合、すべての設置候補点において有効電力のP、Pを0にするという条件を設定することにより無効電力補償装置(STATCOM)を対象機器としても良い。
加えて、上述の局所探索法について以下に説明する。
局所探索法では、ループコントローラをすべての候補箇所に設置した場合を仮定して初期設置位置の決定をし、次に、ループコントローラが設置されたという条件をもとに、最適潮流計算(数式66)と、ループコントローラの設置を局所探索により改善を繰り返すものである。
まず、局所探索法での最適潮流計算をおこなうための、ループコントローラの設置最適化問題の数学的定式化について説明する。対象とする電力系統をグラフG=(V,E)で表す。尚、Vは点集合であり、V={1,・・・,N}とする。また、Eは枝集合であり、点i,jを両端とする枝が存在するとき、(i,j)∈Eと表す。また、ループコントローラを設置することのできる設置点の組 (i,j),(i,j∈V)の集合Aが数式37のように与えられているものとする。
Figure 2007325379
ただし、集合AについてAとEとの共通集合は無いものとする(A∩E≠0)。また、点iより電力がループコントローラへ流入する時、点iを設置点の組における始点とし、逆に電力がループコントローラから点jへ流入する時、点jを設置点の組(i,j)における終点とする。ループコントローラの設置点の組における始点集合Vを数式38、終点集合Vを数式39のように定義する。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
集合Aに属する点の組における始点集合Vと終点集合Vに属する点の集合を集合Vより除去した点集合をV’とし、数式40により表す。
Figure 2007325379
ループコントローラ設置に関する変数(0−1変数)は、2点間(i,j)∈Aにループコントローラを設置するときは、xij=1とし、ループコントローラを設置しないときは、xij=0とすることとする。また、2点間(i,j)∈Aに設置されるループコントローラの容量を変数yijとする。
目的関数はループコントローラの設置費用であり、数式41のように示される。尚、αは、ループコントローラ設置に要する固定費、βは、ループコントローラの容量あたりの変動費とする。
Figure 2007325379
点iにおける電圧を表す変数を、直交座標表示でe+Jfと表す。ただし、Jは虚数単位であり、e,fはそれぞれ電圧の実数部と虚数部に対応する変数である。ループコントローラ設置候補となる2点間(i,j)∈Aにおいて、ループコントローラへ流入する有効電力を変数P、無効電力を変数Qi 、逆にループコントローラから母線jへ流入する有効電力を変数P、無効電力を変数Qと表す。また、枝のアドミタンスをGij+JBijとし、、母線iにおける発電有効電力をPG、発電無効電力QGi とし、負荷有効電力をPL、負荷無効電力をQLとする。
制約条件は以下のようになる。ループコントローラ設置候補となる2点の組(i,j)∈Aにおける始点i∈Vにおいては、以下の数式42と数式43の潮流方程式を満たす必要がある。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
また、ループコントローラ設置候補となる2点の組(i,j)∈Aにおける終点j∈Vにおいては、以下の数式44と数式45の潮流方程式を満たす必要がある。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
ただし、数式46に示すようにループコントローラに流入する有効電力と、ループコントローラから流出する有効電力の値は等しい。
Figure 2007325379
さらに、ループコントローラが接続されない点i∈V’においては、数式47と数式48の潮流方程式を満たす必要がある。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
潮流計算においては、次のスウィング母線Nを設け、数式49と数式50の潮流方程式を満たす必要がある。尚、スウィング母線は、一般に潮流計算において独立変数の数と潮流方程式の数を合わせるために設けるものである。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
ただし、このスウィング母線NにおけるeN0およびfN0の値は定数値として与えられているものとし、PGN0および、QGN0を変数であるものと定義する。
各母線iの電圧は、数式51の不等式を満たさなければならない。
Figure 2007325379
また、各枝(i,j)∈Eを流れる電流には、数式52のように上限が与えられている。
Figure 2007325379
また、ループコントローラ設置候補枝においては、数式53と数式54の不等式を満たすように容量が設定されなければならない。但し、P=Pである。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
以上のように、ループコントローラの設置最適化問題をまとめると、数式55のような数理計画問題(LPC−location)が定式化できる。
Figure 2007325379
以下に、数式55の数理計画問題(LPC−location)に対する解法を示す。解法においては、初めにループコントローラの初期設置位置を求めることが必要である。そのためには、数理計画問題(LPC−location)において、ループコントローラのすべての設置可能位置にループコントローラを設置する場合の解を初期解とする。即ち、xij=1,(i,j)∈Aとおく。
次に、ループコントローラの設置を表す整数変数xij∈{0,1},(i,j)∈Aが固定されている状況を考える。即ち、制約式である数式42から45までに含まれる整数変数が固定されているという状況である。ここで、ループコントローラの設置を表す整数変数が固定された時の問題(LPC−location)は最適潮流計算問題となるが、これらの制約を満たす実行可能解の集合は、凸集合ではない。即ち、非凸関数の等号制約を含むという問題自身の条件が悪く数値的に解くのは困難である。
そこで、局所探索法では、ループコントローラ設置を表す整数変数が固定された時の最適潮流計算問題において実行可能解を効率的に得るためにスラック変数を加えることとしている。凸でない集合に含まれる解を見いだすことは困難であるので、余分な変数であるスラック変数を加えることにより解を見つけることを容易にしている。具体的には、数式55(LPC−location)に含まれる制約条件(数式42〜45)にスラック変数sp,tq,sq,tq,sp,tp,sq,tq≧0,i∈V,j∈V,(i,j)∈Aを加えることによって、数式56から数式59までのように変形する。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
Figure 2007325379
Figure 2007325379
同様に、ループコントローラの接続されない点i∈V’においても、数式47、数式48の潮流方程式を数式60と数式61のようにスラック変数を加えた形に変形する。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
同様に、スウィング母線N∈V’においても、数式49、数式50の潮流方程式を数式62と数式63のようにスラック変数を加えた形に変形する。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
尚、スラック変数sp,tq,sq,tq,i∈Vは、数式64と数式65のような関係を満たしていなければならない。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
数式55(LPC−location)の実行可能解は、全てのスラック変数sp,tq,sq,tq,i∈Vが0にならなければならない。そのため、数式64、数式65の値が正になるような場合、潮流方程式が侵されているといえる。したがって、数64および数65の左辺の値を、潮流方程式に対する違反量へのペナルティと考えるものとする。ここで、ラグランジュ乗数λ,μ≧0を用いたラグランジュ関数に、2次の外点ペナルティ関数を加えた拡張ラグランジュ関数を目的関数とする数理計画問題(LPC−location(xij:fixed))を考える。数式55の数理計画問題(LPC−location)の制約式にスラック変数を加え、かつ2次の外点ペナルティ関数を加えた拡張ラグランジュ関数を目的関数とする数理計画問題(LPC−location(xij:fixed))を数式66に示す。尚、2次のペナルティ項に含まれるパラメータは、r,r≧0を満たすものとし、また、ラグランジュ乗数λ,μの第k反復における値をλ ,μ とすると、乗数の更新は数式67と数式68のように行う。
Figure 2007325379
Figure 2007325379
Figure 2007325379
図5のフローチャートに局所探索法の処理の一例を示す。まず、ループコントローラをすべての設置可能位置に設置した場合を仮定して、初期設置位置を決定する(S101)。
初期設置位置の決定は、まず、反復回数kをk=0とし、パラメータεをε>0とする。尚、εは、ループコントローラの容量が0に近似する値となるかどうかを判定するパラメータである。尚、局所探索法では、計算の結果、ループコントローラの容量が0または0に近似する値となったものを、設置位置から外すこととしている。
さらに、ループコントローラの設置に関わる変数xij=1,(i,j)∈Aとして、即ち、すべての設置可能箇所にループコントローラが設置されたと仮定して、数式66の数理計画問題(LPC−location(xij:fixed))を拡張ラグランジュ乗数法により解き、解(x,y,P,Q)および目的関数の最適値optを得る。ここで、暫定解を(x’,y’,P’,Q’)=(x,y,P,Q)とし、目的関数の暫定値をopt’=optとして主記憶装置に記憶する。以下、処理時点での暫定解、暫定値を(x’,y’,P’,Q’),opt’で表し、当該ループ処理での計算結果を(x,y,P,Q),optで表す。
次に、解候補をすべて探索したかどうかの判断する(S102)。解候補の探索がすべて終了していれば(S102:Yes)、最適解が求められたものとして処理を終了する(S107)。また、終了していなければ(S102:No)、S103以降の処理を行うものである。
解候補の探索がすべて終了したかどうかは、以下の2つの条件のいずれかを満たすかどうかにより判断するものとする。一つは、反復回数kをk+1として、予め記憶された反復回数の上限値であるパラメータKに対しk≧Kであれば、解候補の探索をすべて終了したものとするものである。尚、パラメータKは、最適解を求めるに十分なように大きく取っておくことが好ましい。もう一つは、固定リストに入っておらず、かつ暫定解 xij’=1となる変数xijをすべて一度はxij=0としているならば、解候補の探索をすべて終了したものとするものである。
尚、固定リストとは、最適潮流計算において設置コストが改善した場合のループコントローラの設置を表す変数xijを記憶しておくものであり、主記憶装置に記憶され処理の間更新されるものである。具体的には、ループコントローラの設置を表す変数xijが0または1に固定された変数の集合を表すものである。即ち、固定リストは、{xij=0となるijの集合}と{xij=1となるijの集合}との和集合であるといえる。
また、変数xijは全て初期値を1として計算をおこなうが、各変数xijの値が1から0に変更されて計算を行ったかどうか、即ち、対応するijが走査されたかどうかを判定するために、フラグを用いることとしている。具体的には、変数xijが1から0へと変更された場合に、フラグの値(初期値は0とする)を0から1にすることとしている。尚、該フラグ値は主記憶装置に記憶される。また、該フラグ値が変更されるのは、この場合に限る。これにより、変数xijのフラグの値が1であれば、一度はxij=0として計算していることがわかる。即ち、変数xijの値が変わることは、実行可能解が得られた、または実行可能解が得られなかったのどちらかを意味している。尚、この場合、どちらであるかは問題とはならず、対応するijが走査されたかどうかが問題となるので、走査されたかどうかが判断可能であれば足りる。
次に、非線形最適化による設備コストの最小解の計算を行う(S103)。具体的には、数式66の数理計画問題(LPC−location(xij’:fixed)、x=x’)を拡張ラグランジュ乗数法により解き、解(x,y,P,Q)および目的関数の最適値optを得る。尚、実行可能解が得られた場合はS104へ移るが、実行可能解が得られなければS106へ移り、直前のループ処理の中で除去したループコントローラとは別のループコントローラを除去するようにして、固定リストに入っていない変数xijをすべてxij=1とするものとする。
さらに、S104での計算の結果、ループコントローラの容量が0、または0に近似する箇所をすべて外したうえで、コスト最小解の計算を行う(S105)。
具体的には、ループコントローラの容量yij <εとなる(i,j)に対する変数をxij’=0とする。即ち、ループコントローラの容量が0または0に近似する値となったすべての設置箇所には、ループコントローラを設置しないものとしたうえで、数式66の数理計画問題(LPC−location(xij’:fixed)、x=x’)を拡張ラグランジュ乗数法により解き、解(x,y,P,Q)および目的関数の最適値optを得る。尚、実行可能解が得られた場合はS105へ移るが、実行可能解が得られなければS106へ移り、直前のループ処理の中で除去したループコントローラとは別のループコントローラを除去するようにして、固定リストに入っていない変数xijをすべてxij=1とするものとする。
数式66の数理計画問題(LPC−location(xij’:fixed)、x=x’)を解いた後に、ループコントローラの設置を示す変数の局所探索を行う(S105〜S106)。局所探索は、コストが改善された場合に、除去、または新たに設置されるループコントローラに対応する変数xijを固定リストにいれて(S105)、固定リストに入っていない変数xijのうちxij=1であるループコントローラを一台除去し、固定リストに入っていない残りの変数xijをすべてxij=1とするものである(S106)。
具体的には、コストが改善された場合、即ち、opt<opt’ならば暫定解を(x’,y’,P’,Q’)=(x,y,P,Q)とし、目的関数の暫定値をopt’=optとする。さらに、これまで固定リストに入っていない暫定解の変数のうちでxij=0であるものが、新たに求めた暫定解でxij =1となるか、または、これまで固定リストに入っていない暫定解の変数のうちxij=1であったものが、新たな暫定解でxij =0となるijの組合せを固定リストに追加する(S105)。即ち、ループコントローラの設置費用が減少した場合は、その時点での最小の費用のループコントローラ設置に対して、新たに設置、または、除去されるループコントローラ設置に対応する変数xijを固定リストに入れることとしている。尚、いったん固定リストに入った変数は、固定リストから除かれることはないものとしている。
さらに、当該設置で、固定リストに入っていないループコントローラのうち最も容量の大きいループコントローラから順番に1つ除去することとしている(S106)。尚、順番に1つ除去というのは、例えばS103やS104で実行可能解が得られずに、S105を経由せずに、S106へきた場合は、2回目の処理として2番目に容量の多いループコントローラを外すこととしているからである。したがって、通常(S105からS106に移った場合)は、最も容量の大きいループコントローラを1つ除去することとしている。ループコントローラを1台除去したあとは、固定リストに入っておらず、かつS106で除去した1台の設置箇所以外に対応する変数をすべてxij=1として、S102へ戻ることとしている。以上で、局所探索法によるループコントローラの設置方法は終了する。
(実施例1)
本発明のループコントローラの設置方法を図6に示す配電系統モデルを対象に行った。図6に示す配電系統モデルは、二次変電所(154/66kV)1箇所あたりの標準的な需要規模250MWに対し、7箇所の配電変電所からの供給している6.6kV系統のモデルである。
更に、配電系統モデルは、都市近郊を想定し、各フィーダーに設定したインピーダンス値から、供給エリアとしては約15km×15kmの面積を持つ。また、6.6kVフィーダー構成や負荷に関し、本実施例では、モデルに次のような条件を設定した。
1)1配電変電所は、3つの変圧器バンク(20MVA×3)構成で、それぞれの変圧器バンクより各々4フィーダー出ている。
2)隣接フィーダーには同じ変圧器バンクからは供給しない。
3)1フィーダーは2本の分枝を持つ6ノード回路として表現する。配電線インダクタンスは1.2mH/kmとする。
4)フィーダー途中に柱上変圧器のタップ変更点が1箇所有るものとする。
5)各フィーダー端点(1フィーダー当たり3ノード)は、隣接フィーダーとのループ化が可能なものとする。
6)以上のフィーダー構成は、7配電変電所ですべて共通とする。
したがって、総ノード数は525となる((6×4フィーダー×3バンク+3バンク)×7配電用変電所)。また、ループコントローラの設置候補箇所は108カ所となる。
分散型電源連系により、電圧上昇による運用制約違反(分散型電源連系による軽負荷帯での電圧運用上限超過)が、フィーダー端末の複数ノード(違反発生ノード数44)で同時に発生した状態を初期条件とし、ループコントローラ最適設置箇所と容量を求めた。
本実施例においては、上記配電系統モデルを次のようにループコントローラの設置位置決定プログラムに設定して実験を行った。
(1)N=1...526;
ノード番号1から526までを表す。
(2)A=1...525;
アーク(枝、辺)番号1から525までを表す。
(3)Aloc=1...108;
ループコントローラ設置可能場所を表す。
(4)na=[1,1]1[1,5]1
[2,2]1[2,6]1...,
naは、ノード(1,1)と(1,5)の間にアーク(枝)があることを表す。尚、ノード1とノード1は同じなので、実際には枝は存在しないが、Gii及びBiiの値が0とはならないため、仮に1としている。
(5)an1=[1] 525 [2] 504 [3] 503 [4] 502 [5] 504...,
an2=[1] 504 [2] 503 [3] 502 [4] 501 [5] 500...
an1とan2は各枝の端点を表す。即ち、枝1はノード525と504を結んでいることを表す。
(6)ln1=[1] 476 [2] 451 [3] 452 [4] 469 [5] 446.... ,
ln2=[1] 500 [2] 475 [3] 494 [4] 493 [5] 470...
ln1とln2はループコントローラ設置可能場所両端点を表す。即ち、設置可能場所1はノード476と500の間であることを表す。
(7)g=[1,1]6.284960 [1,5]−6.284960
[2,2]8.591530[2,6]−8.591530...,
b=[1,1]−8.287100 [1,5]8.287100
[2,2]−14.702580 [2,6]14.702580...,
G、Bは、各枝間のアドミタンスを表す。
(8)pg=[1]0.000000[2]0.000000[3]0.000000...,
qg=[1]0.000000[2]0.000000[3]0.000000...,
pl=[1]0.042290[2]0.024100[3]0.041470...,
ql=[1]0.000000[2]0.000000[3]0.000000...,
PG,QG,PL,QLに各母線における発電有効・無効電力、負荷有効・無効電力を表す。
(9)vmin=0.983766;vmax=1.042208;
各母線の電圧の上下限を表す。
(10)imax=0.34295;
各枝を流れる電流の上限を表す。
(11)alpha=1;beta=10;
変動費α及び固定費βを表す。
以上の設定を行い、配電系統モデルを記憶させたうえで、本発明のループコントローラの設置位置決定プログラムを実行した。実行結果を表1に示す。
Figure 2007325379
本発明のループコントローラの設置方法によれば、反復回数5回で最適解を求めることができた。即ち、最適潮流計算(数式33)を5回解き、設置費用が最小となる設置位置の組合せを求めることができた。尚、この際のループコントローラの必要設置台数は11台、設置費用は13.75となった。計算時間は、1402秒であった。尚、本実施例では、ループコントローラの1台当たりの価格を2000万円と仮定しているため、設置費用は、13.75×2000万円となる。
(比較例1)
局所探索法での、計算結果を表2に示す。尚、各パラメータの値は同一のものを用いた。表2に示すように、局所探索法で求めたループコントローラの必要設置台数は11台、設置費用は13.75で、本発明のループコントローラの設置方法と同じ結果を得た。これにより、いずれの方法でも最適解を求めることが可能であることが確認できる。しかしながら、最適潮流計算(数式66)を84回解く必要があり、計算時間は15070秒となった。尚、計算機は、同一性能のものを用いた。
Figure 2007325379
以上より、本発明のループコントローラ設置位置決定プログラムにより、最適解を計算時間を1/10以下に大幅に短縮して求めることが可能となることが確認できた。
(実施例2)
次に、実施例1と同じモデル系統を用いて、需要パターンを変化させた2つの運用断面を同時に考慮した最適化を行うことで、多断面最適化への適用実験を行った。想定した2断面は図7〜図9に示すように計4ノードのうちの2ノードの需要増加量(第1断面増加量、第2断面増加量)を(2MW,3MW)の組み合わせとし、残りの2ノードを(3MW,2MW)の組み合わせとしたものである。
本実施例では、分散型電源を考慮せず、需要増加による電圧制約違反がフィーダー末端の複数ノード(違反発生ノード数40)で発生し、同時に電流容量制約に対する制約違反が10線路で発生した状態を初期条件としてLPC最適設置箇所と容量を求めた。まず、個別の断面毎にLPCの最適設置を求めた。即ち、実施例2では、数式36の最適潮流計算を行った。
尚、実施例2では、実施例1で設定したパラメータに加え、次のパラメータを加えた。
1)T=1...2;
断面1と2が存在することを表す。
2)断面毎に異なる値(数式36参照)については、異なるパラメータを与える。
例えば、
pl=[1,1]0.042290[2,1]0.024100[3,1]0.041470...
[1,2]0.042290[2,2]0.024100[3,2]0.041470...,
のように、[ノード番号、断面番号]と添字を与え、断面ごとに異なる値を与える。
このように設定し、本発明のループコントローラの設置位置決定プログラムを実行した。
まず、断面1、断面2について個別に数式33及び数式66の最適潮流計算により、解を求めた場合の結果を表3に示す。
Figure 2007325379
ここで、断面1、断面2を個別に解いた場合、図7及び図8に示すように、LPCの設置台数は合わせて14台となった。
次に、両断面を同時に考慮した場合(数式36)の設置台数は、図9に示すように12台となった。このように断面毎にLPCの設置が異なる場合、同時に複数の断面を考慮することでLPCの設置台数を減らすことが可能であることが確認できた。計算結果の詳細を表4に示す。
Figure 2007325379
(比較例2)
実施例2と同条件で、局所探索法により、設置最適化を行った。詳細を表5に示す。
Figure 2007325379
局所探索法に比して、本発明のループコントローラ設置位置決定プログラムでは、計算時間は、10分の1以下となった。これにより、多断面を考慮したLPCの設置位置の最適化についても、格段に短い計算時間で効率的に解を求めることが可能であることを確認できた。
ループコントローラの設置位置決定プログラムが実行する処理の一例を示すフローチャートである。 線形近似法の説明のためのグラフである。 本発明のループコントローラの設置方法の一例を説明するためのグラフである。 ループコントローラの設置位置決定装置のハードウェア構成図の一例である。 局所探索法の処理の一例を示すフローチャートである。 実施例1での電力系統モデルの一例を示す図である。 実施例2での電力系統モデルの一例を示す図である。 実施例2での電力系統モデルの他の例を示す図である。 実施例2での電力系統モデルの他の例を示す図である。

Claims (4)

  1. 電力系統において予め設定される制約を満たし、かつ、設置に際して必要となる固定費及び必要となる容量により変動する変動費からなるループコントローラの設置費用を最小化する前記ループコントローラの設置位置及び容量を、線形近似法により前記固定費及び前記変動費を有する本来の前記ループコントローラの設置費用を前記変動費のみにより表して、該設置費用の最小化を目的関数とし、少なくとも前記電力系統での潮流制約、電圧の上下限制約及び電流の上限制約を制約条件とするループコントローラの設置位置の決定についての数理計画問題を解き、該数理計画問題の解に基づいて前記設置費用の更新を行う処理を繰り返すことにより決定することを特徴とするループコントローラの設置方法。
  2. 前記制約条件に、複数の断面での潮流制約を加えたことを特徴とする請求項1に記載のループコントローラの設置方法。
  3. 少なくとも電力系統内の電気設備数、該電気設備間の接続関係、ループコントローラの設置可能場所と設置費用、前記電気設備における発電有効・無効電力、負荷有効・無効電力、電圧の上下限及び前記電気設備間での電流の上限を記憶装置に記憶させることにより対象とする電力系統を設定して、該電力系統において予め設定される制約を満たし、かつ、設置に際して必要となる固定費及び必要となる容量により変動する変動費からなる前記ループコントローラの設置費用を最小化する前記ループコントローラの設置位置及び容量を、線形近似法により前記固定費及び変動費を有する本来の前記設置費用を変動費のみにより表して、該設置費用の最小化を目的関数と、また、少なくとも前記電力系統での潮流制約、電圧の上下限制約及び電流の上限制約を制約条件して記憶させた数理計画問題を解き、得られた解に基づいて、前記設置費用の更新を行う処理をコンピュータに繰り返し実行させて求めることを特徴とするループコントローラの設置位置決定プログラム。
  4. 前記制約条件として、複数の断面での潮流制約を記憶装置に記憶させることを特徴とする請求項3に記載のループコントローラの設置位置決定プログラム。
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