JP2007325259A - マルチユーザ送信ダイバーシティ及び中継方法並びにシステム - Google Patents

マルチユーザ送信ダイバーシティ及び中継方法並びにシステム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のユーザが送信した信号を信号集合点に集合し、マルチユーザ信号を線形変換して、変換された信号を複数のチャネルに入れて伝送することを目的とする。
【解決手段】無線通信システムにおけるマルチ通信端末送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継方法であって、前記複数の通信端末が、それぞれのアクセスチャネルを使用して信号を送信するステップと、信号集合点が、前記複数の通信端末を介して送信された信号を受信し、前記複数の通信端末が送信した信号を線形変換するステップと、複数のチャネルを使用して線形変換された信号を転送し、前記複数のチャネルのうち各チャネルのそれぞれが、複数の通信端末が送信した信号の一つの線形組合せを転送するステップと、受信側にて信号集合点で転送された信号を復調するステップとを含む方法。
【選択図】図7

Description

本発明は、マルチユーザ送信ダイバーシティ及び中継の方法並びにシステムに関し、具体的には、マルチユーザ・マルチチャネルの無線通信システムにおいて、信号集合送信点で符号を連合して送信ダイバーシティ及び中継を実現し、無線通信システムの有効性及び信頼性を向上させる方法及びシステムに関する。
無線移動通信システムにおいて、移動局又は基地局からアンテナを介して発信された信号は、無線移動チャネルを通じ、複雑な伝送環境を介して受信側の受信アンテナに到着する。伝送環境によって、受信アンテナが受信した信号は、各反射、回折や分散の分量及びチャネル雑音の複合であるので、大きい歪みが発生してしまう。また、移動チャネルにおいて、移動局の運動又はチャネル環境の変更によってチャネル特性は時間につれて変化し、受信した信号には、ドップラー効果によってより大きい歪みが発生してしまう。このように、無線移動チャネルは、実際には時間変動の周波数選択性フェージングチャネルとなる。この場合に、無線移動チャネルを使用して高速マルチメディア業務のアクセスを実現することは、巨大なチャレンジに直面することとなる。また、マルチパス伝送及び時間変動の特徴以外に、無線移動チャネルのパスロスは、伝送距離の増加につれて指数的に増加されてしまう。
従来は、無線中継及びダイバーシティの方法によって無線チャネルの信号フェージングに対処している。無線セルラー通信ネットワーク、無線自己組織ネットワーク、及び無線センサーネットワークでは、ネットワークの作用範囲内に幾つかの無線中継局を設置することで、ネットワークのスループットや伝送信頼性を顕著に高めることができる。Aria Nosratinna, Todd E. Hunter及びAhmadreza Hedayatが発表した題目を「Coopertive communication in wireless networks」とする論文は、これに関して説明している(具体的には、非特許文献1を参照)。
図1(A)及び1(B)は、両ユーザ間で中継によってデュプレックス通信を実現する手順模式図をそれぞれ示している。図1(A)に示すように、双方向通信に参加する両ユーザを、それぞれ番号U及びUで表す。まず、ユーザUは、送信しようとするデータシンボルSを無線チャネルを介して送信し、中継局Rは当該信号を受信して検出した後、一つの中継チャネルを使用して当該シンボルを受信ユーザUに伝送する。そして、ユーザUはデータシンボルSを送信し、中継局は当該データシンボルSを検出してユーザUに転送する。このようにして、時間分割方式を採用すると、一回の双方向データ伝送の完成には、4つのタイムスロットが必要である。周波数分割や符号分割方式を採用するシステムでは、それぞれ4つの周波数帯域と4つの符号チャネルが必要である。
図2は、典型的な無線中継のブロック図を示している。ここで、ユーザUとユーザUとは、それぞれアクセスチャネル1及び2を介して該当するデータシンボルS及びSを送信する。中継局における単一ユーザ検出器3,4は、ユーザU及びユーザUが送信したデータシンボルS及びSを受信し、中継チャネル5,6を介してデータシンボルS、Sをそれぞれ受信側に転送する。実際の無線移動通信システムにおいては、時間分割、周波数分割、符号分割方式及びこれらの方式の組合せを採用してもよい。Peter Larsson(ピーター・ラルソン)などが発表した題目を「Coded b-directional relaying」(具体的には、非特許文献2を参照)とする論文は、典型的な中継方式に対して改良を行っている。
図1(B)に示す手順模式図において、ユーザU及びユーザUは、それぞれの送信しようとする信号S及びSを中継局に送信し、中継局が両信号S及びSを検出し、信号SとSを重ね合わせて、一つの中継チャネルによって転送する。無線チャネル自分のブロードキャスト特性によって、該当受信側ユーザU及びUは、いずれも当該複合信号を受信することができる。また、ユーザU及びユーザUは、何れも自分が送信した信号を正確に把握しているため、受信側で複合信号から自分が送信した信号を減算することによって相手が自分に伝送した信号を抽出することができる。図3は、ラルソン等が提示した方法を採用した無線中継のブロック図を示す。ここで、ユーザU及びユーザUは、それぞれアクセスチャネル1及び2を介して該当するデータシンボルS及びSを送信する。中継局における単一ユーザ検出器3,4は、ユーザU及びユーザUが送信したデータシンボルS及びSを受信し、モジュロ2加算器5によって受信したデータシンボルS及びSを加算して複合信号を取得し、一つの中継チャネル6を介してデータシンボルS及びSを該当する受信側に転送する。受信側は、受信した複合信号から自分が送信した信号を減算することで相手が自分に伝送した信号を抽出することができる。図1において、S及びSは有限域で定義された情報を表し、図面における両シンボルの加算は有限域GF(q)において定義された加算であり、qは変調多値数である。
これによれば、ラルソンなどが提示した方法によって双方向通信を完成するには三個のチャネルだけで済むことが分かる。伝送誤りによるトラフィック損失を考慮しない場合、ラルソンなどが提示した方法は典型的な方法と比べて、その帯域幅効率が1/3向上する。言い換えれば、同じ伝送帯域幅の条件では、そのネットワークスループットが1/3向上する。
実際の無線システムでは、システムの伝送信頼性に対する要求がシステムの伝送有効性に対する要求より高い場合がある。無線通信の応用において、伝送信頼性を向上させるために多く用いられる方法は、ダイバーシティ技術を採用することである。マルチアンテナシステムを含む多種類のダイバーシティ技術が研究されてきた。マルチアンテナシステムは、無線通信システムの有効性及び信頼性を有効に向上させ得るが、当該方法は、送信機及び受信機により多くのアンテナを配置する必要があり、ハードウェアのコストが増加するとともに、移動デバイスの小型化及び微型化には不利である。
また、マルチユーザ・マルチチャネルの無線通信システムにおいて、典型的な送信及び中継方式は、ユーザ毎にチャネルを独立に分配して、各ユーザは、それぞれの独立のチャネルを使用してその信号を伝送し、チャネルのフェージングに対抗しにくくなるので、その伝送信頼性がよくない。ラルソンなどが提示した符号双方向中継方法は、中継局にて両ユーザの送信した信号をモジュロ−2加算の方法によって重ね合わせ、一つの中継チャネルを介して伝送することとなり、典型的な中継と比べて、両ユーザ毎に一つのチャネルを節約でき、伝送の有効性が向上する。しかしながら、ラルソンなどが提示した中継方法は、伝送の信頼性を考慮していない。
IEEE Communications magazine, Oct. 2005, pp.74-80 The 5th Scandianvian WS on wireless AD-hoc networks (AdHoc’05), Stockholm, Sweden, May 2005
前記の課題に鑑みて、本発明は、複数のユーザが送信した信号を信号集合点に集合し、マルチユーザ信号を線形変換して、変換された信号を複数のチャネルに入れて伝送する、無線通信システムにおけるマルチユーザ送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継の方法及びシステムを提供することを目的とする。
本発明の一アスペクトによると、複数の通信端末と中継局からなる無線通信システムにおける複数通信端末の送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継方法であって、前記複数の通信端末がそれぞれのアクセスチャネルを使用して信号を送信するステップと、前記中継局が前記複数の通信端末から送信された信号ベクトルを受信し、前記信号ベクトルを線形変換するステップと、前記中継局は複数の中継チャネルを使用して前記線形変換された信号を転送し、前記複数の中継チャネルのうち各中継チャネルのそれぞれは、前記線形変換された信号の一つを転送するステップと、受信側において前記中継局から転送された信号を復調するステップとを含む方法を提供する。
本発明の他のアスペクトによると、複数の通信端末と中継局からなる無線通信システムにおける複数通信端末の送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継システムであって、それぞれのアクセスチャネルを使用して信号を送信する複数の送信機と、前記複数の通信端末から送信された信号ベクトルを受信し、前記受信した信号ベクトルを線形変換し、前記線形変換された信号を転送する中継局と、中継局が転送した信号を復調する複数の受信機とを備えるシステムを提供する。
本発明は、マルチユーザ信号を信号集合送信サイトにて連合符号化して、複数の送信チャネルを利用して連合符号化された信号を送信する。信号集合送信サイトの各送信チャネルの信号は、いずれも複数のユーザ信号を含むので、送信ダイバーシティを実現し、無線フェージングチャネルの伝送信頼性を有効に向上することができる。同時に、ユーザの数及び信号集合送信サイトの送信チャネルの数を選択することで、システムの帯域幅効率を柔軟に変更し、伝送有効性を保証することができる。このようにして、本発明の送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継は、伝送有効性及び信頼性の両方併せて考慮している。同時に、受信側について、本発明の送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継は、トレリス復号化方法を採用して受信信号を最尤検出することができるので、復調複雑度が低い。
本発明の前記並びにその他の目的、特徴、及び利点は、以下に示す実施形態の説明を、添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかとなるであろう。
以下、本発明の実施例である無線通信システムにおけるマルチユーザ送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継の方法及びシステムについて図面を参照して説明するが、本発明への理解に対する混淆を防止するために、説明において、本発明にとって不必要と思われる細部及び機能を省略する。
本発明の一実施例として、まず、無線通信システムにおける両ユーザが一つの中継局を介して双方向通信を実現する場合を考えみる。図4は、両ユーザの場合における、本実施例に係る送信ダイバーシティ中継プロセスの模式図を示している。
無線通信システムの伝送信頼性を向上するためには、4つのチャネルを使用することが考えられる。典型的な方法と異なる点は、中継局が二つの中継チャネルによって両ユーザの信号を独立に送信するのではなく、両信号を線形に組合わせて、それぞれのチャネルが一つの線形組合せ結果を伝送することである。具体的には、図4に示すように、第0の中継チャネルは、両ユーザU及びUが送信する信号SとSとの和(S+S)を伝送し、第1の中継チャネルは、両ユーザU及びユーザUが送信する信号SとSとの差(S−S)を伝送する。注意すべき処は、ここでの加減法は複素数域に定義されるものであり、ラルソンなどが提示した方法では、有限域演算を使用していることである。つまり、図4に示すプロセスにおいて、S及びSは有限域GF(q)に定義される情報を代表し、x及びxは、S及びSがq進法コンステレーションマッピングされた複素数信号点を代表している。現在、各アクセスチャネルは、何れも二つのユーザの信号を含むので、送信ダイバーシティを実現する。
しかしながら、本発明は二つのユーザに限定されるものではなく、Nユーザに直接拡張することができる。本発明の他の実施例によると、まず、Nユーザ、N個のソース側送信チャネル及びN個の中継チャネルの場合を考える。N個のユーザは、総計2N個のチャネルを使用し、各ユーザは平均して2つのチャネルを使用する。二つのユーザの場合、両ユーザが送信した信号に対して両者の送信する信号の和及び両者が送信する信号の差を中継局にてそれぞれ計算する。実際には、このような計算を2点フーリエ変換又は2点アダマール変換と見なすことができる。通信システム中においてN個のユーザが通信しているとき、N>2の場合、N点フーリエ変換又はN点アダマール変換を採用してもよい。N>2の場合、N点アダマール変換は、Nが4の整数倍の時しか使用できないが、フーリエ変換は任意の自然数Nに対して採用してもよく且つ直交される。そこで、フリーエ変換を送信ダイバーシティ行列として使用することができる。つまり、中継局は、N個の情報ソースが送信した信号シンボルを検出した後、フーリエ行列を使用してこのN点の信号シンボルを線形変換し、取得したN個の結果をN個の中継チャネルを通じて送信する。この時、アクセスチャネル毎に送信された信号は、何れもN個のユーザの信号シンボルの線形組合せであり、複数のユーザの信号を含むので、送信ダイバーシティを実現する。Nユーザ、Nアクセスチャネル、N中継チャネルの送信ダイバーシティ中継は、図5に示すようになる。図5において、zはx,x,…,xN−1の線形組合せの結果である。但し、xはユーザの送信した信号sがq進法コンステレーションマッピングされた複素数信号点であり、i,j=0,1,…,N−1となる。
実際の無線通信の応用では、伝送の有効性及び信頼性の両方を併せて考慮すべき場合がある。この時、図6に示すNユーザ、Nアクセスチャネル、M中継チャネル送信ダイバーシティ方式を採用してもよい。当該システムのブロック図は、図7に示すようになる(後述する)。N<Mの時、図5の方法を採用して符号化するが、図5に示す前M個の線形組合結果のみを送信する。N>Mであれば、コンステレーションマッピングされた複素数信号点x,x,…,xN−1及びその共役を取り、そして一つの2N目の線形変換行列を使用してそれを線形変換する(ここで、仮にMが2N以下であるとする)。そして、変換して取得されたシーケンス中の前M個のエレメントを、M個の中継チャネルに対応して送入して送信する。総計のチャネル数が(M+N)であるので、平均して各ユーザが使用しているチャネル数は、(M+N)/Nとなる。これは、NとMの値を変更することでシステムの帯域幅効率を柔軟に配置できることを説明している。同時に、各チャネルのそれぞれが伝送している信号は、何れも複数のユーザの信号を含むので、送信ダイバーシティを実現するとともに、信号伝送の信頼性を保証できる。
図7は、本発明に基づくマルチユーザ送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継システムのブロック図を示している。当該システムは、送信側となる複数のユーザU,U2,…,Uと、中継局71と、受信側となる複数のユーザU,U2,…,Uとを含む。中継局71には、単一ユーザ検出器711,712,…,71nと、マルチユーザ連合エンコーダ72とを含む。例えば、送信側と受信側は、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、携帯式コンピュータなどのような移動通信端末であってもよい。また、ユーザ端末(移動通信端末)U,U2,…,Uには、復調器731,732,…,73nを含む。実例としては、トレリス符号復調器の採用が挙げられる。本発明はこれに限定されるものではなく、他のタイプの復調器を採用してもよいことは勿論である。
以下に、本発明の実施例のユーザ送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継システムの操作を説明する。送信側となる複数のユーザU,U2,…,Uは、アクセスチャネル1,2,…,Nを介してそれぞれの信号を中継局71に送信する。中継局71における単一ユーザ検出器711,712,…,71nは、それぞれ複数のユーザU,U2,…,Uがアクセスチャネル1,2,…,Nを介して送信した信号を検出する。その後、検出したユーザ信号をマルチユーザ連合エンコーダ72に提供し、マルチユーザ連合エンコーダ72は、フーリエ行列を採用してこのN点の信号シンボルを線形変換し、取得したN個の結果をM個の中継チャネルに送入して送信する。この時、各アクセスチャネル毎に送信された信号は、いずれもN個のユーザの信号シンボルの線形組合せであり、複数のユーザの信号を含むので、送信ダイバーシティを実現する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、他の線形変換方法、例えばアダマール変換を採用してもよい。マルチユーザ連合エンコーダ72の処理において、中継チャネルの数がM<Nとなる場合、zはx,x,…,xN−1の線形組合せの結果となる。M>Nとなる場合、zはx,x,…,xN−1及びその共役の線形組合せの結果となる。xはsがq進法コンステレーションマッピングされた複素数信号点i=0,1,…,N−1、j=0,1,…,M−1となる。そして、変換して取得されたシーケンスにおける前M個のエレメントを、対応してM個の中継チャネルに送入して送信する。総計のチャネル数が(M+N)であるので、平均して各ユーザが使用しているチャネル数が(M+N)/Nとなる。受信側となるU,U2,…,Uにおけるトレリス符号復調器731,732,…,73nは、受信した送信ダイバーシティ中継信号を復調し、最終的に送信側が送信した原始信号を回復する。
E.Viterbo及びJ.Boutrosが発表した題目を「A universal lattice code decoder for fading channel」とする論文(具体的には、IEEE Trans. Inform. Theory, vol.45, July 1999, pp.1639-1642を参照)、O.Damen, A.Chkeif及びJ.C.Belfioreが発表した題目を「Lattice code decoder for space-time codes」とする論文(具体的には、 IEEE Communication Letters, vol.4(5), May 2001, pp.161-163を参照)、A.M.Chan及びI.Leeが発表した題目を「A new reduced-complexity sphere decoder for multiple antenna systems」とする論文(具体的には、In ICC02,vol.1,,May 2002, pp.460-464)、及びX.Li及びX.Cuiが発表した題目を「Application of lattice code decoder to SC-CP for short block length」とする論文(具体的には、IEE Electronics letters, vol.40(15), July 2004,pp. 954-955を参照)には、トレリス符号について説明されている。本発明への理解に対する混淆を防止するために、これに対する説明は省略する。
マルチユーザ送信ダイバーシティは、一つの移動端末が複数のチャネルを使用して複数の移動端末と通信する場合に適用している。典型的な例は、セルラーシステムにおける基地局がN個の独立の無線チャネルを介してM個の移動端末と通信する(M<Nとしてもよい)ことである。ダウンリンク通信を考えると、基地局はまずN個のユーザ信号に対してN点線形変換を行い、変換された前M個の信号をM個のチャネルによって送信する。これによって、マルチユーザ直接送信ダイバーシティを実現する。
実際には、マルチユーザ無線通信システムにおいて、若干のユーザ信号がある点に集合される場合があれば、即ち信号集合送信サイトがあれば、本発明に係る送信ダイバーシティ方法を応用して伝送信頼性を向上することができる。
マルチユーザ送信ダイバーシティを使用すると、受信信号は、複数のユーザ信号が線形変換符号化行列及びチャネル行列を経た作用の結果であり、各受信チャネルが取得するのは、いずれもマルチユーザ複合信号である。最も優れた検出性能を得るために、最尤検出方法を使用してもよい。ユーザ数及び変調多値数がいずれも非常に小さい場合、全ての送信可能な信号シーケンスを全列挙して最尤検出を行うことができる。ユーザ数又は変調多値数が高い場合、全列挙法(exhaustion method)の複雑度が高すぎるので、実際のシステムでは受けることがあり得ない。そこで、本発明の一実施例では、マルチユーザ送信ダイバーシティ信号が受信側にてトレリス符号の形式として表示可能であり、それ故に、トレリス復号化アルゴリズムによって送信ダイバーシティ信号を最尤検出することを提示する。これによれば、送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継をトレリス符号アルゴリズムに転換して処理することができる。本発明はこれに限定されるものではなく、他の復号化アルゴリズムを採用してもよいことは勿論である。
本発明を更によく理解するために、以下に、本発明のマルチユーザ送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継並びにそのトレリス符号数学表現を記述する。
複数のユーザ端末が直接通信し又は中継を介して通信する無線システムを考える。マルチユーザグループにおいてどの二つ或いはそれ以上のユーザが通信を行うかを考える必要がない、それは当該作業が上位層に任せることができるからである。N個のユーザ端末が送信した信号がある一つのサイトに集合して、当該集合点にてターゲットユーザ端末に伝送することにしてもよい。一つのユーザ端末が複数のユーザ端末と直接に通信するシステムでは、無線セルラーシステムにおける基地局と複数の移動局との通信を例とすれば、ソース側ユーザ即ち基地局をユーザ集合点としてもよい。複数のユーザが中継局を介して転送するシステムでは、中継局をユーザ信号の集合点としてもよい。集合点が複数のユーザ端末に信号を送信する方式が同じであるので、以下、中継方式を例として記述する。本発明はこれに限定されるものではないことは勿論である。
普遍性が失われないようにするため、図5に示すように、N個のユーザ端末が中継局を介してN個のアクセスチャネル及びN個の中継チャネルによって通信することとしてもよい。まず、各ユーザ端末のそれぞれは、一つの独立したアクセスチャネルを使用して信号を中継局に伝送する。中継局は、N個の情報ソースが送信してきた信号を検出して転送する。各ユーザのそれぞれは一つのアクセスチャネルを使用するので、中継局にて単一ユーザ検出器を使用して各ユーザの信号を独立的に検出することとなり、当該検出方法は簡単且つ複雑度が低い。そこで以下に、中継局の信号送信及び最終受信局の信号検出を記述する。
中継局が検出したN個のユーザから送信されてきた信号ベクトルを
Figure 2007325259
とする。ここで、
Figure 2007325259
は、検出された第i番のユーザ信号である。ここで、上付き文字Tは、行列の転置を表す。異なるユーザは、異なる変調方式を使用してもよく、異なる送信電力を使用してもよい。簡単にするとともに普遍性が失われないようにするため、ここで、全てのユーザ端末が同じ変調方式及び送信電力を使用することとする。送信ダイバーシティを実現するために、中継局において下記の式(1)で与えられる行列を使用してユーザが送信した信号
Figure 2007325259
に対して線形変換を行う。
Figure 2007325259
ここで、wは
Figure 2007325259
を満足する、線形変換行列である。N段階のアダマール行列又はフリーエ変換行列を使用してもよい。例えば、フーリエ変換行列を採用するとき、
Figure 2007325259
となる。普遍性が失われないようにするため、ユーザUが受信信号を検出することとしてもよい。ユーザUが第i番の中継チャネルのパスロスが
Figure 2007325259
であり、受信者がチャネル情報を正確に推定したとを仮定する。そして、ユーザUが受信した信号ベクトルは下記の式(2)で表すことができる。
Figure 2007325259
式において、
Figure 2007325259
は受信信号ベクトルであり、
Figure 2007325259
はガウス雑音ベクトルを表している。ここで、
Figure 2007325259
は、分布が
Figure 2007325259
となる独立複素ガウス雑音である。ユーザ端末Uは、自分が送信した信号を完全に把握しており、当該既知信号を受信信号から削除することで、下記の式(3)を導出することができることに注意されたい。
Figure 2007325259
前記の式(3)において、簡単化するため、
Figure 2007325259
とし、それはユーザ端末Uが受信した他の端末の信号及び雑音を表し、
Figure 2007325259
として、式(3)を書き直して下記の式(4)で表す受信信号を得る。
Figure 2007325259
複素ベクトル又は複素行列
Figure 2007325259
に対して、標記
Figure 2007325259
を導入してもよく、ここで、
Figure 2007325259
は、それぞれその実部及び虚部を表す。このようにして、式(4)は更に式(5)として表される。
Figure 2007325259
ここで、
Figure 2007325259
とし、
Figure 2007325259
とし、
Figure 2007325259
とし、及び
Figure 2007325259
としてもよい。そして、式(5)は下記の式(6)として表される。
Figure 2007325259
このようにして、マルチユーザ送信ダイバーシティ信号は、受信側にて標準のトレリス符号形式として表される。前記の式(6)において、Aは一つの2(N−1)×2Nのトレリス符号生成行列に相当し、uはトレリス符号の1×2(N−1)座標ベクトルに相当する。そうして、受信機側にてトレリス符号アルゴリズムを採用してマルチユーザ送信ダイバーシティ信号を最尤検出することができる。
以下に、トレリス符号のアルゴリズムを説明する。ここで、前記の2(N−1)×2N階生成行列のトレリス符号の課題を例としてトレリス復号化アルゴリズムを説明する。
Figure 2007325259
としてもよい。これによって、マルチユーザ送信ダイバーシティ受信信号の最尤シーケンスをサーチする問題は、下記のような問題、即ち、全ての可能な送信シーケンスにおいてベクトル
Figure 2007325259
を選択して
Figure 2007325259
を極小化することに転換される。ここで、シンボル
Figure 2007325259
は、ユークリッド・ノルムを表す。つまり、式(7)で表される問題に転換される。
Figure 2007325259
簡単にするため、
Figure 2007325259
としてもよい。行列Aは正確に把握されているので、
Figure 2007325259
とすることができ、
Figure 2007325259
となる。ここで、上付き文字+は、行列の擬似逆行列を求めることを表す。
Figure 2007325259
とすると、
Figure 2007325259
となる。このように、
Figure 2007325259
を極小化することは、
Figure 2007325259
を極小化することと等価である。
Figure 2007325259
は、式(8)として表される。
Figure 2007325259
Figure 2007325259
としてもよい。Gは対称正値定符号行列であるので、Cholesky分解によってこれを
Figure 2007325259
として分解することができ、式(8)におけるRは、下記の式(9)に与える上三角行列として表される。
Figure 2007325259
このように、
Figure 2007325259
は、下記の式(10)に与える形式として表される。
Figure 2007325259
定数Cを予め決めることができ、そして、当該プロセスを
Figure 2007325259
が成立つベクトル
Figure 2007325259
をサーチすることに転換する。つまり、
Figure 2007325259
をサーチして、下記の不等式(11)が成立させる
Figure 2007325259
不等式(11)を成立させるにすると、下記の式(12)となる。
Figure 2007325259
Figure 2007325259
の何れに対しても成立すべきである。そして、
Figure 2007325259
としてもよい。これらのシンボルを応用して式(12)を書き直すと、下記の不等式(13)を導出し得る。
Figure 2007325259
Figure 2007325259
から逆方向繰り返しを行う。
Figure 2007325259
とし、不等式(13)から
Figure 2007325259
分量の範囲を解き、式(14)で表す。
Figure 2007325259
不等式(14)におけるシンボル
Figure 2007325259
は、それぞれaを下回らない整数,及びaを越えない整数を表す。不等式(14)を満足する
Figure 2007325259
毎に対して、不等式(15)で表す
Figure 2007325259
に対応する範囲を取得し得る。
Figure 2007325259
Figure 2007325259
としていれば、
Figure 2007325259
となり、不等式(13)を応用して下記の式(16)を導出する。
Figure 2007325259
Figure 2007325259
としてもよい。また、
Figure 2007325259
としてもよい。
Figure 2007325259
となる場合、取得したベクトル
Figure 2007325259
は、超球
Figure 2007325259
内の一点となるべきである。また、下記の式(17)
Figure 2007325259
は、点uと実際の受信信号点との超球
Figure 2007325259
内の距離を表す。当該距離がCより小ければ、
Figure 2007325259
を使用してCの値を更新し,再度繰り返しを行う。
Figure 2007325259
を成立させる一つの新しいuがサーチできなくなるなったら、繰り返しを停止させるとともに、前回取得した
Figure 2007325259
を満足するベクトルuを検出器として出力する。
前記プロセスに基づき、図8にトレリス復号化アルゴリズムのフローチャートを示す。図8において、
Figure 2007325259
はベクトルuの分量
Figure 2007325259
の値の集合を表している。例えば、QPSK及び16QAMコンステレーションを使用するなら、
Figure 2007325259
はそれぞれ{-1,1}及び{-3,-1,1,3}(図9図示の通り)となる。また、
Figure 2007325259
は、
Figure 2007325259
との間において集合
Figure 2007325259
から取得できるエレメントの数を表し、
Figure 2007325259
は、これらの全てのエレメントを列挙することを表し、
Figure 2007325259
は、
Figure 2007325259
エレメントを
Figure 2007325259
に対して距離を求めることを表し、これらのエレメントを距離の小さい順に従って順序付ける。パラメータ
Figure 2007325259
となり、
Figure 2007325259
となることに注意すること。復号化アルゴリズムは下記の通りである。まず、ステップS801において、受信した信号、本端末が送信した信号及びチャネルパラメータ、並びに送信符号化行列に基づいて、ベクトルr、及びトレリス符号生成行列Aを算出し、初期球の半径
Figure 2007325259
(アルバート・銭(A.M.Chan)の仕事により、本アルゴリズムの収束性は初期値の選択に依存せず、収束速度も初期値にほとんど関係ないので、選び取る初期球内に信号点があればいい)を設定する。
送信信号コンステレーションに基づいて信号集合
Figure 2007325259
を確定する。確定された
Figure 2007325259
を復号化アルゴリズムの入力とする。その後,ステップS802において、対称正値定符号行列
Figure 2007325259
を算出し、Cholesky分解を使用して行列Gを
Figure 2007325259
に分解する。ここでRは上三角行列である。行列Rのエレメントに基づいて、
Figure 2007325259
を計算する。行列Aの擬似逆行列
Figure 2007325259
を計算し、これによって
Figure 2007325259
を得る。続いて、ステップS803において、初期球の半径Cを、繰り返しプロセスに使用される距離度量
Figure 2007325259
と、後向繰り返しパラメータ
Figure 2007325259
に代入する。計数値iを採用して後向繰り返しのステップ位置を記録する。ステップS804において、繰り返し開始時の計数値を
Figure 2007325259
に設定する。
そして、ステップS805において、当該繰り返し計数値は、繰り返しの進行につれてステップS814にて変更される。第
Figure 2007325259
について、まず、先の式(14)に従って受信点の取り得る値の
Figure 2007325259
を計算し、信号の値の集合
Figure 2007325259
に基づいて取り得る信号点数
Figure 2007325259
を算出し、これらの信号点を列挙して列挙ベクトル
Figure 2007325259
を取得し、そしてこれらの信号点と
Figure 2007325259
との距離の小さい順に順序付けてベクトル
Figure 2007325259
を得る。iステップ目の繰り返しについて、
Figure 2007325259
をiステップ目の信号点計数器とし、トライされた信号点数を記録する。例えば、
Figure 2007325259
ステップ目について、取り得る信号点数は
Figure 2007325259
であるので、最大のトライ可能な信号点数が
Figure 2007325259
となる。
ステップS806において、信号点計数器
Figure 2007325259
は1インクリメントされ、iステップ目にトライしようとする信号点を指向する。ステップS807において、iステップ目の全ての信号点が既にトライされたか否かを検出する。
Figure 2007325259
となれば、全てトライされたことが分かり、iステップ目からi−1ステップ目まで通行可能な通路がないことを表明している。この時、ステップS808に移行し、ステップS808において計数器iを検出し、当該計数値が
Figure 2007325259
であれば、現在の球半径
Figure 2007325259
では、サーチしている球にいかなる信号点も含まれていないことが分かる。この場合、ステップS810に移行し、前回の通過でき且つ記録された信号点
Figure 2007325259
の球度量パラメータ
Figure 2007325259
を出力してプログラムを終了する。ステップS808にて計数値iが
Figure 2007325259
より小さいことが見出されれば、ステップS809に移行し、計数器iを1インクリメントし、一ステップ後退して、S806に移行して先のステップにてまだトライされていない信号点にトライする。ステップS807において、
Figure 2007325259
となれば、ステップS811に移行して第
Figure 2007325259
の信号点に対するトライを行う。ステップS811では、計数器iを検出する。i=1であれば、一つの通路はトライに成功していることが分かる。この時、ステップS815に移行し、当該通路の度量(当該通路の信号点から受信点までの距離)を計算する。ステップS816において、新たに取得した度量が既存の記録された度量より小さいか否かを判断する。新たな度量が小であれば、新たに取得した信号点は記録された信号点より優れていることが分かる。この時、ステップS817に移行し、新たな信号点度量を採用して度量
Figure 2007325259
及び他のパラメータを更新し、ステップS806に移行して次回の繰り返しを行う。ステップS816では、新たに取得した度量値が記録された記録度量より大であれば、当該信号点を破棄し、フローはステップS806に移行して本ステップの次の信号点にトライする。ステップS811において、i>1が成立するのであれば、フローはまだ中間ステップにあることが分かり、この時ステップS812に移行する。ステップS812において繰り返しパラメータ
Figure 2007325259
を計算し、次いでステップS813にて
Figure 2007325259
を計算し、ステップS814にて計数器iを変更し、次いでステップS805に移行して次回の繰り返しを開始する。
図10乃至図14は、本発明に係るマルチユーザ送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継、従来の送信及び中継、並びにラルソンの符号化双方向中継のビット誤り性能の比較結果をそれぞれ示している。比較に際して使用するチャネルは、レイリー・フェージングチャネルであり、ユーザ、チャネル、情報ソースシンボルグループによって、そのチャネルは独立してランダムに変化する、即ち使用するチャネルは高速フェージングチャネルである。与えられた実例において、中継局がある場合には、各送信シンボルエネルギーは平均して情報ソース局及び中継局に分配される。全てのユーザが使用する変調方式は同じである。信号集合点では、送信ダイバーシティ方式がフーリエ変換行列を使用してマルチユーザ信号を符号化することで、送信ダイバーシティの目的を達する。中継方法については、中継局は情報ソース局が送信してきた信号を受信して転送する。マルチユーザ送信ダイバーシティについて、最終の受信ユーザはトレリス復号化方法を使用して信号を最尤検出する。
図10及び図11は、それぞれ本発明に係るマルチユーザ送信ダイバーシティ中継と従来中継方法のQPSK変調を使用するときのビット誤り性能の比較結果を示している。ここで、図10は、各チャネルの帯域幅が1ヘルツで、帯域幅効率が1ビット/秒/ヘルツの場合における比較結果を示している。図11は、16QAMで変調し、帯域幅効率が2ビット/秒/ヘルツの場合における比較結果を表している。これによれば、ビット誤り率性能は連合符号化のユーザ数の増加につれて向上し、ユーザ数が極めて大きくなる場合、QPSK及び16QAMのいずれかに対して、マルチユーザ送信ダイバーシティは約3デシベルの性能利得(図面では16個のユーザを無窮ユーザ数の参考としている)。ユーザ数が小の場合、ユーザ数の増加は、ビット誤り性能を顕著に改善することができる。しかし、ユーザ数が大きい場合には、ユーザ数を増加することは顕著な性能改善をもたらし得ない。例えば、QPSKについては、2個のユーザによる連合ダイバーシティ送信は2.1dBの利得を提供でき、6個のユーザの場合は2.6dBの利得を提供する。16QAMに対しては、2個のユーザによる連合ダイバーシティ送信は1.7dBの利得を提供でき、6個のユーザの場合には2.1dBの利得を提供する。実際の応用に際して、性能及び複雑度の要求に応じて、連合ダイバーシティ送信のユーザ数を適当に選択し、大きすぎる値の設定は不必要である。
図12は、ラルソン符号化双方向中継がQPSK変調(帯域幅効率が1.33ビット/秒/ヘルツ)を使用した時及び2個のユーザ送信ダイバーシティ中継が8PSK変調(帯域幅効率が1.5ビット/秒/ヘルツ)を使用した時における、異なる帯域幅効率の時のビット誤り率性能の比較結果を示している。図12から分かるように、両者のビット誤り率性能はほぼ同じである。2個のユーザ送信ダイバーシティ中継の帯域幅効率はラルソン中継の帯域幅効率より高いので、伝送誤りによるトラフィック損失を除いて、2個のユーザ送信ダイバーシティ中継はより高いネットワーク正味スループットを実現する。
図13は、ラルソン符号化双方向中継が8PSK変調を使用し、そして2個のユーザ送信ダイバーシティ中継が16QAM変調を使用し、帯域幅効率が同じで2ビット/秒/ヘルツの場合のビット誤り率性能の比較結果を示している。図13から分かるように、本発明の方案に基づいて、2個のユーザ送信ダイバーシティ中継のビット誤り率性能はラルソン中継の性能より優れている。例えば、ビット誤り率が10-4である時に、2個のユーザ送信ダイバーシティ中継は、ラルソン中継より約1.7dB優れていた。同様に、伝送誤りによるトラフィック損失を除いて、2個のユーザ送信ダイバーシティ中継はより高いネットワーク正味スループットを実現する。
図14は、一つのユーザが複数のユーザと直接通信する、例えば無線セルラー通信システムにおける基地局と複数の移動局との通信について、マルチユーザ送信ダイバーシティの使用及び不使用に際して、QPSK変調(帯域幅効率が2ビット/秒/ヘルツ)を応用したときのビット誤り性能の比較結果を示している。図14から分かるように、本発明に係るマルチユーザ送信ダイバーシティは、ダイバーシティしない時のビット誤り性能より明らかに優れている。連合符号化のユーザ数を増加するの性能改善に対する作用が明らかである。同時に、マルチユーザ送信ダイバーシティの性能に対する改善は、中継があるときの改善よりもっと顕著である。これは、マルチユーザシステムでは、情報ソース局から中継局までの伝送が伝送誤りを引き起こす場合があり、当該誤りは、送信ダイバーシティの性能に対する改善を大きく制限するからである。これより、実際のマルチユーザ送信ダイバーシティ中継システムについては、初段の伝送性能を向上させることが、システム全体の伝送性能の向上に対して重要であることが分かる。初段の伝送性能を向上させる方法は数多くある、例えば、適当なチャネル符号を使用すること、ソース局に中継局より大きい電力を分配することなどがある。
本発明では、マルチユーザ信号を信号集合送信サイトにて連合符号化して、複数の送信チャネルによって連合符号化された信号を送信する。また、本発明の送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継は、伝送有効性及び信頼性を併せて考慮している。同時に、受信側において、本発明の送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継は、トレリス復号化などのような方法を採用して受信信号を最尤検出するので、復調の複雑度が低い。
ここまで、本発明について好ましい実施例を基にして説明してきた。本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、様々な変更、交換及び追加を行ってもよいことが、当業者にとって理解し得るであろう。そこで、本発明の範囲は前記特定の実施例に限定されるものと理解してはならず、添付した請求の範囲によって限定されるものである。
図1(A)及び1(B)は、従来技術において両ユーザ間に中継によってデュプレックス通信を実現する手順模式図をそれぞれ示したものである。 図2は、従来の無線中継のブロック図を示したものである。 図3は、従来技術においてラルソン等が提示した方法を採用した無線中継のブロック図を示したものである。 図4は、本発明の一実施例に係るユーザ送信ダイバーシティ中継プロセスの模式図を示しており、ここでは、両ユーザの場合での送信ダイバーシティ中継のプロセスを与えている。 図5は、本発明の他の実施例に係るN個のユーザ、N個のアクセスチャネル、N個の中継チャネルでの送信ダイバーシティ中継プロセスを示す模式図である。 図6は、本発明の更なる他の実施例に係るN個のユーザ、N個のアクセスチャネル、M個の中継チャネルでの送信ダイバーシティ中継プロセスを示す模式図である。 本発明の実施例に係るNユーザ、Nアクセスチャネル、M中継チャネルでの送信ダイバーシティ中継システムを示すブロック図である。 図8は本発明の実施例に係るトレリス復号化アルゴリズムを採用したフローチャートを示したものである。 図9は本発明に係るQPSK及び16QAMを実例とする送信信号コンステレーション模式図及びグレーマッピングを示したものである。 図10は、それぞれ本発明に係るマルチユーザ送信ダイバーシティ中継と従来中継方法のQPSK変調及び16QAM変調を使用した場合でのビット誤り性能の比較結果を示した模式図である。 図11は、それぞれ本発明に係るマルチユーザ送信ダイバーシティ中継と従来中継方法のQPSK変調及び16QAM変調を使用した場合でのビット誤り性能の比較結果を示した模式図である。 図12は、ラルソン符号化双方向中継がQPSK変調を使用した時及び本発明の2個のユーザ送信ダイバーシティ中継が8PSK変調を使用した時における、異なる帯域幅効率の場合でのビット誤り率性能の比較結果を示した模式図である。 図13は、ラルソン符号化双方向中継及び本発明のマルチユーザ送信ダイバーシティ中継の同じ帯域幅効率の場合におけるのビット誤り率性能の比較結果を示した模式図である。 図14は、無線セルラーシステムのダウンリンク方向の基地局のマルチユーザ送信ダイバーシティの使用及び不使用の場合におけるビット誤り性能の比較結果を示した模式図である。
符号の説明
-Un…ユーザ、3,4…単一ユーザ検出器、5…モジュロ2加算器、71…中継局、72…マルチユーザ連合エンコーダ、711,712,…単一ユーザ検出器、731,732,…トレリス符号復調器

Claims (16)

  1. 複数の通信端末と中継局からなる無線通信システムにおける複数通信端末の送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継方法であって、
    前記複数の通信端末がそれぞれのアクセスチャネルを使用して信号を送信するステップと、
    前記中継局が前記複数の通信端末から送信された信号ベクトルを受信し、前記信号ベクトルを線形変換するステップと、
    前記中継局は複数の中継チャネルを使用して前記線形変換された信号を転送し、前記複数の中継チャネルのうち各中継チャネルのそれぞれは、前記線形変換された信号の一つを転送するステップと、
    受信側において前記中継局から転送された信号を復調するステップとを含む方法。
  2. 前記複数の通信端末が送信した信号ベクトルを線形変換するステップは、フーリエ変換によって受信した信号ベクトルを変換することを含むことを特徴とする請求項1に記載する方法。
  3. 前記複数の通信端末が送信したベクトル信号を線形変換するステップは、アダマール変換によって受信した信号ベクトルを変換することを含むことを特徴とする請求項1に記載する方法。
  4. 受信側にて中継局で転送された信号を復調するステップは、トレリス復号化方法によって受信した信号を最尤検出するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載する方法。
  5. 前記中継局は通信端末であることを特徴とする請求項1に記載する方法。
  6. 前記中継局は基地局であることを特徴とする請求項1に記載する方法。
  7. N個の独立のアクセスチャネルとM個の中継チャネルを有し、且つM<Nとなる場合、前記中継局は、N個のアクセスチャネルより信号ベクトルを受信し、前記信号ベクトルを線形変換し、そして前記M個の中継チャネルを用いて前記線形変換されたN個の信号の内、M個の信号を転送することを特徴とする請求項1に記載する方法。
  8. 使用する前記中継チャネルは、時間分割システムのタイムスロットを含むことを特徴とする請求項1に記載する方法。
  9. 使用する前記中継チャネルは、符号分割システムの符号チャネルを含むことを特徴とする請求項1に記載する方法。
  10. 使用する前記中継チャネルは、周波数分割システムの周波数帯域を含むことを特徴とする請求項1に記載する方法。
  11. 使用する前記チャネルは、時間分割システムのタイムスロット、符号分割システムの符号チャネル、及び周波数分割システムの周波数帯域による組合せを含むことを特徴とする請求項1に記載する方法。
  12. 複数の通信端末と中継局からなる無線通信システムにおける複数通信端末の送信ダイバーシティ及び送信ダイバーシティ中継システムであって、
    それぞれのアクセスチャネルを使用して信号を送信する複数の送信機と、
    前記複数の通信端末から送信された信号ベクトルを受信し、前記受信した信号ベクトルを線形変換し、前記線形変換された信号を転送する中継局と、
    中継局が転送した信号を復調する複数の受信機とを備えるシステム。
  13. 前記中継局は、前記複数の通信端末が送信した信号ベクトルを線形変換し、各中継チャネルを使用して、前記線形変換された個々の信号を転送する手段をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載するシステム。
  14. 前記線形変換は、フーリエ変換によって受信した信号ベクトルを変換することを特徴とする請求項12に記載するシステム。
  15. 前記線形変換は、アダマール変換によって受信した信号ベクトルを変換することを特徴とする請求項12に記載するシステム。
  16. 前記受信機は、受信した前記線形変換信号に対してトレリス復号化演算を行うことで、複数送信機の信号が合成された信号から、所望の受信信号を最尤検出するトレリス符号復調器を備えることを特徴とする請求項12に記載するシステム。
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