JP2010093815A - 時空間符号化方法、無線信号の送信、受信・復号方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】時空間符号化方法、無線信号の送信、受信・復号方法及び装置を提供する。
【解決手段】本発明の時空間符号化方法において、送信側では、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得て、上記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成する。上記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、上記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返す。本発明によれば、より高いスペクトル効率に達することができ、より優れた伝送信頼性を取得することができる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の時空間符号化方法において、送信側では、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得て、上記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成する。上記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、上記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返す。本発明によれば、より高いスペクトル効率に達することができ、より優れた伝送信頼性を取得することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線マルチアンテナ通信技術分野に関し、特に、時空間符号化方法、無線信号の送信、受信・復号方法及び装置に関する。
イーサネット(Ethernet(登録商標))とマルチメディアサービスの普及につれて、ますます多くのアプリケーションに高速の無線アクセスが必要とされる。無線伝送は信号減衰と干渉の影響を受けるため、高いデータレートと高いサービス品質を実現するために、新しい技術を採用することでスペクトル効率を向上しリンクの信頼性を改善することが要求される。送信機と受信機において複数のアンテナを用いてデータ伝送を行なう多入力多出力(MIMO:Multiple Input Multiple Output)技術によれば、帯域幅とアンテナの送信電力を増やさない前提では、スペクトル利用率を倍増させ、更に無線チャネル容量を倍増させることができる。
時空間符号化(STC:Space‐Time Coding)は、空間領域と時間領域の二次元に信号を符号化することであり、現在、主に時空間トレリス符号(STTC:Space Time Trellis Coding)、時空間ブロック符号(STBC:Space Time Block Coding)及びBLAST(Bell Labs Layered Space‐Time、ベル研究所階層化時空間)符号などがある。BLAST符号は主にD‐BLAST符号(Diagonal‐BLAST Coding)とV‐BLAST符号(Vertical‐BLAST Coding)がある。D‐BLASTシステムに対して、V‐BLASTシステムのほうがより簡単である。
V‐BLASTは、空間分割多重(SDM:Spatial Dimension Multiplexing)方式で無線通信システムの容量を向上でき、多重化ゲインを提供できるが、ダイバーシティゲインを提供できない。一方、STBCとSTTCのほうが主にダイバーシティゲインに着目し、ダイバーシティゲインと符号化ゲインを取得できる。STBC符号化は、高い符号化ゲイン(フルダイバーシティ)の場合においてそのコードレートが一般的に1より小さい。
複数の送信アンテナを用いて無線チャネルを複数の並列した狭い帯域チャネルに分割でき、チャネルビット伝送テートを向上できる見込みがあることが理論的に証明されており、しかも、チャネル容量はアンテナ数の増加につれてリニア増加することも研究で知られている。しかし、送信機でも受信機でもアンテナ数には限度があるので、ダイバーシティゲインの向上と多重化ゲインの向上とは常に矛盾している。現在まで、STBCでもSTTCでも、数の多い送信アンテナの符号化に関する設計は依然として難しい問題である。従って、ダイバーシティゲインと多重化ゲインのバランスを保つことができ、より高いスペクトル効率に達し、より優れた伝送信頼性を取得することができる時空間符号化は、現在のSTC研究分野の重要な課題となっている。
本発明は、時空間符号化過程においてダイバーシティゲインと多重化ゲインを折衷的に考慮することで、MIMO通信システムにはより高いスペクトル効率に達し、より優れた伝送信頼性を取得することができる時空間符号化方法、無線信号の送信、受信・復号方法及び装置を提供することを目的とする。
上記技術課題を実現するには、本発明は、下記技術案を提供している。
時空間符号化方法であって、送信側では、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得るステップAと、前記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成し、前記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応し、前記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、前記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返すステップBとを含む。
好ましくは、上記方法のステップAにおいて、第i個の並列符号ストリームの第n個のシンボルは、上記直列符号ストリームの第(m×(n−1)+i)個のシンボルである。
好ましくは、上記方法において、Nt=2、上記m個のシンボルがそれぞれ第1個の並列符号ストリームのシンボルS1、第2個の並列符号ストリームのシンボルS2、第3個の並列符号ストリームのシンボルS3のときに、上記符号化行列は、
となる。
好ましくは、上記方法において、Nt=3、上記m個のシンボルがそれぞれ第1個の並列符号ストリームのシンボルS1、第2個の並列符号ストリームのシンボルS2、第3個の並列符号ストリームのシンボルS3、第4個の並列符号ストリームのシンボルS4、第5個の並列符号ストリームのシンボルS5のときに、上記符号化行列は、
となる。
本発明の無線信号の送信方法において、送信側が送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行なって符号化行列を得て、時空間符号化して得た符号化行列を複数のアンテナを介して受信側に送信し、前記時空間符号化は、送信側が前記送信側と受信側との間の無線チャネルのSNRを取得し、前記SNRが第1の所定値より大きいときに、V‐BLAST符号化アルゴリズムで前記直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、前記SNRが第2の所定値以下のときに、STBC符号化アルゴリズムで前記直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、前記SNRが第2の所定値より大きく且つ第1の所定値以下のときに、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得て、前記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成するように前記直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、前記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応し、前記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、前記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返す。
好ましくは、上記方法において、送信側が更に、上記SNRに基づき、送信しようとする二進法ビットストリームを適応変調符号化方式で符号化変調して上記送信待ちの直列符号ストリームを得る。
好ましくは、シミュレーションによって、異なる時空間符号化アルゴリズムの上記送信側と受信側の間の無線チャネル環境におけるSNR‐スペクトル効率曲線を取得し、すべてのスペクトル効率曲線から最高スペクトル効率を持つ曲線線分を選択し、各曲線線分のエンドポイントに対応するSNRから上記第1の所定値と第2の所定値が特定される。
本発明の時空間符号化装置は、直列並列変換ユニットと時空間符号化ユニットとを含み、直列並列変換ユニットは、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得て、時空間符号化ユニットは、前記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成し、前記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応し、前記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、前記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返す。
本発明の送信機は、V‐BLAST符号化アルゴリズムに基づく第1の時空間符号化装置と、STBC符号化アルゴリズムに基づく第2の時空間符号化装置と、符号化待ちの直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得る直列並列変換ユニットと、前記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成する時空間符号化ユニットとを含む第3の時空間符号化装置であって、前記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応し、前記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、前記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返す第3の時空間符号化装置と、前記第1の時空間符号化装置、第2の時空間符号化装置又は第3の時空間符号化装置で符号化して得た符号化行列を送信アンテナを介して送信する送信ユニットと、受信側からフィードバックされた前記送信側と受信側との間の無線チャネルのSNRが第1の所定値より大きいときに、前記第1の時空間符号化装置を選択して、送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、前記SNRが第2の所定値より大きく且つ第1の所定値以下のときに、前記第3の時空間符号化装置を選択して、送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、前記SNRが第2の所定値以下のときに、前記第2の時空間符号化装置を選択して、送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行なう時空間符号化選択ユニットとを含む。
好ましくは、上記送信機には、上記SNRに基づき、送信しようとする二進法ビットストリームを適応変調符号化方式で符号化変調して上記送信待ちの直列符号ストリームを得る適応符号化変調ユニットを更に含む。
送信側が複数の送信アンテナを介して送信した、図1に記載の時空間符号化方法で得た符号化行列を、受信・復号することに応用する無線信号受信・復号方法であって、受信側では、受信したm個の並列符号ストリームを、Nr×Ntの受信シンボル行列(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntは送信アンテナの数、Nr≧2、Nrは受信アンテナの数)に変換し、該受信シンボル行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各受信アンテナがNt個のシンボル周期内の受信したシンボルに対応するステップCと、前記Nr×Ntの受信シンボル行列に基づき、送信側の符号化シンボルを推定するステップDとを含む。
好ましくは、上記方法のステップDにおいて、さらに、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて、送信側の符号化シンボルを推定する。
好ましくは、前記ステップDは、受信側のNr×Ntの受信シンボル行列を、Nr×Ntのチャネル行列と送信側のNt×Ntの符号化行列との積にNr×Ntのノイズ行列を加算する形式に示すステップD1と、受信側のNr×Ntの受信シンボル行列を、(Nr×Nt,m)のチャネル行列と(m,1)の符号化ベクトルとの積に(Nr×Nt,1)のノイズベクトルを加算した(Nr×Nt,1)の受信シンボルベクトルにベクトル化し、前記(Nr×Nt,m)のチャネル行列が前記Nr×Ntのチャネル行列から変化して得たものであり、前記(m,1)の符号化ベクトルが前記送信側のNt×Ntの符号化行列からベクトル化して得たものであり、前記(Nr×Nt,1)のノイズベクトルが前記Nr×Ntのノイズ行列をベクトル化して得たものであるステップD2と、前記(Nr×Nt,1)の受信シンボルベクトルを、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて検出して送信側の符号化シンボルを推定するステップD3とを含む。
送信側がNt本の送信アンテナを介して送信した、図1に記載の時空間符号化方法で得た符号化行列を、受信・復号することに応用する時空間符号化の復号装置において、並列符号ストリーム変換ユニットと推定ユニットとを含み、並列符号ストリーム変換ユニットは、受信したm個の並列符号ストリームを、Nr×Ntの受信シンボル行列(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntは送信アンテナの数、Nr≧2、Nrは受信アンテナの数)に変換し、該受信シンボル行列の各行のNt個のシンボル(即ち、該受信シンボル行列の各行のNt個の元素)は、それぞれ各受信アンテナがNt個のシンボル周期内の受信したシンボルに対応し、推定ユニットは、前記Nr×Ntの受信シンボル行列に基づき、送信側の符号化シンボルを推定する。
好ましくは、上記時空間符号化の復号装置の上記推定ユニットは、さらに、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて、送信側の符号化シンボルを推定する。
好ましくは、上記時空間符号化の復号装置の上記推定ユニットは、さらに、上記Nr×Ntの受信シンボル行列から(Nr×Nt,1)の受信シンボルベクトルを得て、該受信シンボルベクトルに基づき、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて、送信側の符号化シンボルを推定する。
上記記述から分かるように、本発明による時空間符号化方法及び装置では、一組でm個のシンボルのうちの一つのシンボルが異なるアンテナによって異なる時間ユニットにNt回繰り返して送信されたことで、該シンボルが受信側において正しく復調される確率は大幅に増大し、受信側が直列干渉除去技術で受信データを正しく復調することに役立ち、エラーの伝播を減少でき、伝送システムのロバスト性を増加できる。また、本発明による時空間符号化方法は、ダイバーシティゲインと多重化ゲインのバランスをとっており、即ち一定のダイバーシティゲインを有すると共に一定の多重化ゲインもあるため、高いスペクトル効率に達しており、より優れた伝送信頼性を取得している。しかも、本発明による時空間符号化と従来技術の時空間符号化とを組み合わせて使用する無線信号の送信方法も提供されている。受信側からフィードバックされたチャネルSNRに基づき、現在の適切な時空間アルゴリズムを選択して、ひいては送信側の符号化変調方式を適応的に調節することで、無線チャネル環境の変化に応じて、より優れた伝送性能を達することができる。さらに、本発明による時空間符号化に対する受信方法及び装置も提供されている。
本発明は、特殊な時空間符号化の構造を提供している。該時空間符号化は、ダイバーシティゲインと多重化ゲインとの間に優れたバランスを取ることができ、受信側が正しく復号・受信することに役立つ。従って、MIMO通信システムがより高いスペクトル効率に達することができ、より優れた伝送信頼性を取得することができる。以下、図面を参照しながら具体的な実施形態を通して本発明を詳細に説明する。
本発明は、時空間符号化方法を提供している。図1に示すように、該方法は下記ステップを含む。
ステップ10において、送信側では、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得る。
上記ステップにおいて、直列符号ストリームは、送信待ちのデータを符号化変調して得たシンボルからなるものであってもよい。具体的な変調方式は、位相偏移変調(例えば、QPSK)や直交振幅変調(例えば、16QAM)などがある。上記ステップにおいて、送信アンテナは、送信側が該直列符号ストリームを送信するためのアンテナである。上記ステップにおいて、第i個の並列符号ストリームの第n個のシンボルは、上記直列符号ストリームの第(m×(n−1)+i)個のシンボルである。ここでは、1≦i≦Nt。
Nt=2(このとき、m=3)を例とする。上記直列符号ストリームのシンボルは、順にS1、S2、S3、S4、S5、S6、S7、S8、S9…とする。上記直列符号ストリームを3つの並列符号ストリームに直列並列変換できる。S1、S2、S3が一組となり、S4、S5、S6が一組となり、S7、S8、S9が一組となり、最終的には下記のような3つの並列符号ストリームを得る。
並列符号ストリーム1:S1、S4、S7、S10…
並列符号ストリーム2:S2、S5、S8、S11…
並列符号ストリーム3:S3、S6、S9、S12…
並列符号ストリーム2:S2、S5、S8、S11…
並列符号ストリーム3:S3、S6、S9、S12…
ステップ11において、各組のm個のシンボルに対して、一定の原則に従い、Nt×Ntの符号化行列を構成する。該符号化行列の各行のNt個のシンボル(該符号化行列の各行のNt個の元素)は、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応する。上記構造の符号化行列の原則として、上記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、上記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返すことである。
上述Nt=2(このとき、m=3)の例について、ここではS1、S2、S3の組のシンボルを用いて説明をする。S1、S2、S3に基づき、2×2の符号化行列を構成する。S1は、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt=2回繰り返し、S2、S3はそれぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)=1回繰り返す。そこで、下記のありうる符号化行列を得ることができる。
同様に、Nt=3、上記m個のシンボルがそれぞれ第1個の並列符号ストリームのシンボルS1、第2個の並列符号ストリームのシンボルS2、第3個の並列符号ストリームのシンボルS3、第4個の並列符号ストリームのシンボルS4、第5個の並列符号ストリームのシンボルS5のときに、取得可能なありうる符号化行列は、
上記は、Nt=3のときに使用可能な符号化行列の一部に過ぎない。Nt=3のときに、上記符号化行列の原則に従う他の類似な符号化行列も含まれるが、逐一に列挙しない。Nt>3の場合でも、上記原則で符号化行列を得ることができる。
上述符号化行列では、各行がそれぞれ一つの送信アンテナに対応し、各列が送信する時間ユニット(シンボル周期)にそれぞれ対応する。従って、第1の時間ユニットから第Ntの時間ユニットまでの時間帯内に、並列符号ストリームのうち第1個の並列符号ストリームのシンボルは、異なるアンテナと異なる時間ユニットにNt回繰り返して伝送し、第2、3個の並列符号ストリームのシンボルは、異なるアンテナと異なる時間ユニットに(Nt−1)回繰り返して伝送する。類推すると、最後の並列符号ストリームまで、第2a、(2a+1)個の並列符号ストリームのシンボルは、異なるアンテナと異なる時間ユニットに(Nt−a)回伝送する。
上述符号化行列の構造から分かるように、本実施例の時空間符号化によって得られた符号化行列は、一つの対角線上の元素(シンボル)が同じであり、一定の対称性を持つ。従って、本実施例では、上記時空間符号化方法を歪対称(skew‐symmetric)時空間符号化方法と言い、上述符号化行列を歪対称符号化行列という。
時空間符号の符号化レートは、各アンテナが各スロットにおいて伝送したシンボル数で示されてもよいし、チャネル利用率(PCU:Per Channel Use)と示されてもよい。Nt=2の場合、2つのスロットに合計三つのデータシンボルを伝送したため、PCU=3/2=(2×Nt−1)/Nt=1.5となる。Nt=3の場合、三つのスロットに合計五つのデータシンボルを伝送したため、PCU=5/3=(2×Nt−1)/Nt=1.67となる。上記から分かるように、PCU=(2×Nt−1)/Ntについて、Ntの増加につれて、チャネル利用率が向上されることとなる。一方、STBC符号化の場合、Nt=2の時にはPCU=1となり、Nt=3、4の時にはPCU=0.5となる。明らかに、STBC符号化に対して、本実施例の歪対称符号化方法のほうが、より高いチャネル利用率が実現され、一定の多重化ゲインを取得している。
歪対称符号化行列を分析して分かるように、各組のシンボルのうち、異なるアンテナによって異なる時間ユニットにおいて繰り返してNt回送信されるシンボル(第1個の並列符号ストリームのシンボルであり、例えば上述例のシンボルS1)があり、該シンボルの送信回数が最多である。従って、各組のすべてのm個のシンボルのうち、該シンボルには、最高の空間と時間ダイバーシティ特性を有するので、該シンボルが受信側において正しく復調される確率は大幅に増加することになる。特に受信側において逐次干渉除去(SIC,Successive Interference Cancellation)技術を用いて受信データを復調するときに、本実施例による時空間符号化方法では、エラーの伝播を減少でき、伝送システムのロバスト性を増加できる。その理由として、逐次検出方法により、SICの復調性能が第一階の検出結果に大きく依頼するが、本実施例の符号化方法によれば、第1個のシンボルが正しく検出される確率を明らかに向上できるので、エラーの伝播を減少でき、受信側の復調性能を向上できる。
上記時空間符号化に基づき、本実施例では、時空間符号化装置を提供している。図2に示すように、該装置は、直列並列変換ユニットと時空間符号化ユニットとを含む。
直列並列変換ユニットは、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得る。
時空間符号化ユニットは、上記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成する。上記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応する。上記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、上記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返す。
本実施例による時空間符号化装置は、ダイバーシティゲインと多重化ゲインのバランスをとることができ、より高いスペクトル効率に達することができ、より優れた伝送信頼性を取得することができる。異なる送信アンテナ数の場合、チャネル利用率(PCU)が(2×Nt−1)/Ntであり、基本的に一定となるため、優れた適用性を持つ。
本実施例は、無線信号の送信方法を更に提供している。該方法は、上述歪対称時空間符号化方法と従来技術の他の時空間符号化をあわせて使用する。
該方法では、送信側が送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行なって符号化行列を得て、時空間符号化して得た符号化行列を複数のアンテナを介して受信側に送信する。
上記時空間符号化は、下記のように行われる。送信側が受信側との間の無線チャネルのSNRを取得する。上記SNRが第1の所定値より大きいときに、V‐BLAST符号化アルゴリズムで上記直列符号ストリームに対して時空間符号化を行なう。
上記SNRが第2の所定値以下のとき、STBC符号化アルゴリズムで上記直列符号ストリームに対して時空間符号化を行なう。
上記SNRが第2の所定値より大きく且つ第1の所定値以下のときに、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得て、上記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成するように上記直列符号ストリームに対して時空間符号化を行なう。上記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応する。上記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、上記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返す。
上述送信方法では、シミュレーションによって、異なる時空間符号化アルゴリズムの、上記送信側と受信側の間の無線チャネル環境におけるSNR‐スペクトル効率曲線を取得し、すべてのスペクトル効率曲線から最高スペクトル効率を持つ曲線線分を選択し、各曲線線分のエンドポイントに対応するSNRから上記第1の所定値と第2の所定値が特定される。具体的には、歪対称時空間符号化を含む複数の時空間符号化について、SNRが異なる無線チャネル環境におけるスペクトル効率をシミュレーションする。シミュレーションして得たスペクトル効率曲線に基づき、現在の無線チャネルの実際のSNRにおいて最高のスペクトル効率を有する時空間符号化アルゴリズムを送信側現在の時空間符号化アルゴリズムとする。上記実際のSNRは、受信側で測定して得た後上記送信側に送信するものであってもよい。
図3は、ある特定した無線チャネル環境においてシミュレーションして得た複数の時空間符号化のスペクトル効率‐SNRの曲線であり、本実施例の歪対称時空間符号化(SS‐MIMO)、V‐BLAST及びSTBCの三種類の時空間符号化曲線が示され、且つ、時空間符号化の対象が、QPSKシンボルからなる直列シンボル外リームである。図3から分かるように、ある特定したSNR区間内に、他と比べてスペクトル効率が優れたある時空間符号化が存在する。そこで、上記SNR区間に基づき、時空間符号化アルゴリズムの切り替えポイント(第1の所定値と第2の所定値)を特定し、現在のチャネルの実際のSNRに基づき、最適な時空間符号化方式を選択して直列符号ストリームを時空間符号化する。具体的には、図3では、SNR(signal‐noise-ratio)が比較的に低いときに(0<SNR≦6.5)、ダイバーシティ作用が支配的となるため、STBC曲線には最高のスペクトル効率を持ち、このときSTBCを利用する(即ち、第2の所定値が6.5である)。SNRが増加するとき(6.5<SNR≦12)、多重化が次第に重要な役割を果たし、SS‐MIMO曲線には最高のスペクトル効率を持ち、このときSS‐MIMOを利用する。SNRが更に大きくなるときに(12<SNR)、V‐BLAST曲線には最高のスペクトル効率を持ち、このときV‐BLASTを利用する(即ち、第1の所定値が12である)。具体的な切り替えポイントは、表1を参照すること。
上述から分かるように、SNRの相違により、時空間符号の符号化方式も適応して変化している。例えば、SNRが低いときに低いチャネル利用率(PCU)を有する時空間符号を選択して優れたコードエラーレート性能を取得する。SNRが比較的に大きいときに時空間符号のチャネル利用率を次第に大きくすることで、一定の信号伝送品質を保証する前提では、システムのスペクトル利用率を向上して、高いスペクトル効率及び優れた伝送信頼性を取得する。
上述送信方法では、送信側が更に、受信側からフィードバックされた上記SNRに基づき、送信しようとする二進法ビットストリームを適応変調符号化(AMC:Adaptive Modulation and Coding)方式で符号化変調して上記送信待ちの直列符号ストリームを得て、送信待ちの直列符号ストリームを時空間符号化アルゴリズムで時空間符号化を行ない、送信アンテナを介して送信する。図4は、ある特定した無線チャネル環境においてシミュレーションして得た異なる符号化変調方式における複数の時空間符号化のスペクトル効率‐SNRの曲線である。図4における変調方式には、QPSK、16QAM、64QAMがある。SS‐MIMO曲線の場合、SNRが4〜10の区間に16QAM変調方式が採用される。V‐BLAST曲線の場合、SNRが10以上のときに64QAM変調方式が採用される。STBC曲線の場合、SNRが−10〜4の区間にQPSK変調方式が採用される。
図4から分かるように、SNRが比較的に大きいときに64QAM変調方式が採用されることで、より多くの情報量を伝送できると共に、V‐BLASTを用いて時空間符号化を行なうことで多重化ゲインを取得し、スペクトル効率が大幅に向上されることになる。SNRが比較的に小さいときに(例えば図4のSNRが4〜10の区間)、情報伝送量が比較的に少ない16QAM変調方式を採用し、歪対称時空間符号化方法SS‐MIMOを用いて時空間符号化を行なうことで、多重化ゲインとダイバーシティゲインを折衷的に考慮する。SNRがさらに小さいときに(SNRが4以下)、情報伝送量が更に少ないQPSK変調とSTBC時空間符号化を用いて比較的に悪い通信環境においてより優れた伝送信頼性を取得するには有利となる。このように、異なるSNR条件では、送信側において異なる変調方式(例えばQPSK、16QAM、64QAM)、チャネル符号化方式及び時空間符号化アルゴリズムを切り替えて利用できることで、変調方式と時空間符号の符号化方式も適応的に変化し、より理想的な伝送性能を取得できる。
上述送信方法に基づき、本実施例は、送信機を提供している。
該送信機は、第1の時空間符号化装置、第2の時空間符号化装置、第3の時空間符号化装置、送信ユニット及び時空間符号化選択ユニットを含む。
第1の時空間符号化装置は、V‐BLAST符号化アルゴリズムに基づくものである。
第2の時空間符号化装置は、STBC符号化アルゴリズムに基づくものである。
第3の時空間符号化装置は、符号化待ちの直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得る直列並列変換ユニットと、上記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成する時空間符号化ユニットとを含む。上記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応する。上記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、上記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返す。
送信ユニットは、上記第1の時空間符号化装置、第2の時空間符号化装置又は第3の時空間符号化装置で符号化して得た符号化行列を送信アンテナを介して送信する。
時空間符号化選択ユニットは、受信側からフィードバックされた上記送信側と受信側との間の無線チャネルのSNRが第1の所定値より大きいときに、上記第1の時空間符号化装置を選択して、送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、上記SNRが第2の所定値より大きく且つ第1の所定値以下のときに、上記第3の時空間符号化装置を選択して、送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、上記SNRが第2の所定値以下のときに、上記第2の時空間符号化装置を選択して、送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行なう。
本実施例の送信機には、上記SNRに基づき、送信しようとする二進法ビットストリームを適応変調符号化方式で符号化変調して上記送信待ちの直列符号ストリームを得る適応符号化変調ユニットを更に含む。
また、本実施例は、送信側が複数の送信アンテナを介して送信した、図1に記載の時空間符号化方法で得た符号化行列を、受信・復号することに応用する無線信号受信・復号方法を提供する。図5に示すように、該無線信号受信・復号方法は、具体的に下記ステップを含む。
ステップ12において、受信側では、受信したm個の並列符号ストリームを、Nr×Ntの受信シンボル行列(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntは送信アンテナの数、Nr≧2、Nrは受信アンテナの数)に変換する。該受信シンボル行列の各行のNt個のシンボル(該受信シンボル行列の各行のNt個の元素)は、それぞれ各受信アンテナがNt個のシンボル周期内の受信したシンボルに対応する。
ステップ13において、上記Nr×Ntの受信シンボル行列に基づき、送信側の符号化シンボルを推定する。
上記ステップ13において、受信側が受信シンボル行列を受信した後、SIC(Successive Interference Cancellation)検出受信機又はML(Maximum Likelyhood)検出受信機を用いて、送信側の符号化シンボルを推定する。
上記ステップ13において、受信側の復号を便利にするため、上記Nr×Ntの受信シンボル行列を更に処理して受信シンボルベクトルを得てもよい。そして、該受信シンボルベクトルに基づき、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて送信側の符号化シンボルを推定する。下記方式に従い、Nr×Ntの受信シンボル行列を処理して受信シンボルベクトルを得ることができる。
(1)受信側のNr×Ntの受信シンボル行列を、Nr×Ntのチャネル行列と送信側のNt×Ntの符号化行列との積にNr×Ntのノイズ行列を加算する形式に示す。
(2)受信側のNr×Ntの受信シンボル行列を、(Nr×Nt,m)のチャネル行列と(m,1)の符号化ベクトルとの積に(Nr×Nt,1)のノイズベクトルを加算した(Nr×Nt,1)の受信シンボルベクトルにベクトル化する。上記(Nr×Nt,m)のチャネル行列が上記Nr×Ntのチャネル行列から変化して得たものであり、上記(m,1)の符号化ベクトルが上記送信側のNt×Ntの符号化行列からベクトル化して得たものであり、上記(Nr×Nt,1)のノイズベクトルが上記Nr×Ntのノイズ行列をベクトル化して得たものである。上述のうち、m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数である。
Nt=2(このときm=3)、Nr=2を例として説明する。
受信側では、三つの並列符号ストリームを2×2の受信シンボル行列
に変換する。該受信シンボル行列の各行の2つのシンボルは、それぞれ各受信アンテナが2つのシンボル周期内に受信したシンボルに対応する。例えば、r1とr3は、受信アンテナ1が2つのシンボル周期内に受信したシンボルにそれぞれ対応し、r2とr4は、受信アンテナ2が2つのシンボル周期内に受信したシンボルにそれぞれ対応する。
受信側の2×2の受信シンボル行列は、(4,1)の受信シンボルベクトルにベクトル化できる。該ベクトルは、下記のように、変換後の(4,3)のチャネル行列と送信側の(3,1)の符号化ベクトルとの積に(4,1)のノイズベクトルを加算する形式に示すことができる。
本実施例は、送信側がNt本の送信アンテナを介して送信した、図1に記載の時空間符号化方法で得た符号化行列を、受信・復号することに応用する時空間符号化の復号装置を提供している。該復号装置は、並列符号ストリーム変換ユニットと推定ユニットとを含む。
並列符号ストリーム変換ユニットは、受信したm個の並列符号ストリームを、Nr×Ntの受信シンボル行列(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntは送信アンテナの数、Nr≧2、Nrは受信アンテナの数)に変換する。該受信シンボル行列の各行のNt個のシンボル(即ち、該受信シンボル行列の各行のNt個の元素)は、それぞれ各受信アンテナがNt個のシンボル周期内の受信したシンボルに対応する。
推定ユニットは、上記Nr×Ntの受信シンボル行列に基づき、送信側の符号化シンボルを推定する。
具体的には、上記推定ユニットは、さらに、SIC(Successive Interference Cancellation)検出受信機又はML(Maximum Likelyhood)検出受信機を用いて、送信側の符号化シンボルを推定する。
また、受信側の復号を便利にするため、上記推定ユニットは、さらに、上記Nr×Ntの受信シンボル行列から(Nr×Nt,1)の受信シンボルベクトルを得て、該受信シンボルベクトルに基づき、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて、送信側の符号化シンボルを推定する。
上記をまとめると、本発明の実施例による時空間符号化方法及び装置、無線信号の送信、受信方法及び装置は、ダイバーシティゲインと多重化ゲインの間にバランスを取ることにより、より高いスペクトル効率に達し、より優れた伝送信頼性を取得している。
なお、上述実施例は、本発明の技術案を説明するためのものであり、限定をするものではない。当該分野の一般技術者にとって、本発明の技術案に対して補正又は同等の差し替えが実施可能だが、本発明の技術案の旨を逸脱しなければ、本発明の保護範囲にあることが理解されよう。
Claims (16)
- 時空間符号化方法であって、
送信側では、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得るステップAと、
前記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成し、前記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応し、前記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、前記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返すステップBとを含むことを特徴とする時空間符号化方法。 - 前記ステップAにおいて、第i個の並列符号ストリームの第n個のシンボルは、前記直列符号ストリームの第(m×(n−1)+i)個のシンボルであることを特徴とする請求項1に記載の時空間符号化方法。
- 無線信号の送信方法であって、
送信側が送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行なって符号化行列を得て、時空間符号化して得た符号化行列を複数のアンテナを介して受信側に送信し、
前記時空間符号化は、
送信側が前記送信側と受信側との間の無線チャネルのSNRを取得し、
前記SNRが第1の所定値より大きいときに、V‐BLAST符号化アルゴリズムで前記直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、
前記SNRが第2の所定値以下のときに、STBC符号化アルゴリズムで前記直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、
前記SNRが第2の所定値より大きく且つ第1の所定値以下のときに、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得て、前記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成するように前記直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、前記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応し、前記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、前記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返すことを特徴とする無線信号の送信方法。 - 送信側が更に、前記SNRに基づき、送信しようとする二進法ビットストリームを適応変調符号化方式で符号化変調して前記送信待ちの直列符号ストリームを得ることを特徴とする請求項5に記載の無線信号の送信方法。
- シミュレーションによって、異なる時空間符号化アルゴリズムの前記送信側と受信側の間の無線チャネル環境におけるSNR‐スペクトル効率曲線を取得し、すべてのスペクトル効率曲線から最高スペクトル効率を持つ曲線線分を選択し、各曲線線分のエンドポイントに対応するSNRから前記第1の所定値と第2の所定値を特定することを特徴とする請求項5に記載の無線信号の送信方法。
- 直列並列変換ユニットと時空間符号化ユニットとを含む時空間符号化装置において、
前記直列並列変換ユニットは、直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得て、
前記時空間符号化ユニットは、前記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成し、前記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応し、前記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、前記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返すことを特徴とする時空間符号化装置。 - V‐BLAST符号化アルゴリズムに基づく第1の時空間符号化装置と、
STBC符号化アルゴリズムに基づく第2の時空間符号化装置と、
符号化待ちの直列符号ストリームのシンボルを、m個(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntが送信アンテナ数)を一組として直列並列変換してm個の並列符号ストリームを得る直列並列変換ユニットと、前記m個のシンボルに基づき、Nt×Ntの符号化行列を構成する時空間符号化ユニットとを含む第3の時空間符号化装置であって、前記符号化行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各送信アンテナがNt個のシンボル周期内に送信したシンボルに対応し、前記m個のシンボルのうち第1の並列符号ストリームに属するシンボルは、該符号化行列の異なる行と異なる列にNt回繰り返し、前記m個のシンボルのうち第2a、(2a+1)個(1≦a≦Nt−1)の並列符号ストリームに属するシンボルは、それぞれ該符号化行列の異なる行と異なる列に(Nt−a)回繰り返す第3の時空間符号化装置と、
前記第1の時空間符号化装置、第2の時空間符号化装置又は第3の時空間符号化装置で符号化して得た符号化行列を送信アンテナを介して送信する送信ユニットと、
受信側からフィードバックされた前記送信側と受信側との間の無線チャネルのSNRが第1の所定値より大きいときに、前記第1の時空間符号化装置を選択して、送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、前記SNRが第2の所定値より大きく且つ第1の所定値以下のときに、前記第3の時空間符号化装置を選択して、送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行ない、前記SNRが第2の所定値以下のときに、前記第2の時空間符号化装置を選択して、送信待ちの直列符号ストリームに対して時空間符号化を行なう時空間符号化選択ユニットとを含むことを特徴とする送信機。 - 前記SNRに基づき、送信しようとする二進法ビットストリームを適応変調符号化方式で符号化変調して前記送信待ちの直列符号ストリームを得る適応符号化変調ユニットを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の送信機。
- 送信側が複数の送信アンテナを介して送信した、請求項1に記載の時空間符号化方法で得た符号化行列を、受信・復号することに応用する無線信号受信・復号方法であって、
受信側では、受信したm個の並列符号ストリームを、Nr×Ntの受信シンボル行列(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntは送信アンテナの数、Nr≧2、Nrは受信アンテナの数)に変換し、該受信シンボル行列の各行のNt個のシンボルは、それぞれ各受信アンテナがNt個のシンボル周期内の受信したシンボルに対応するステップCと、
前記Nr×Ntの受信シンボル行列に基づき、送信側の符号化シンボルを推定するステップDとを含むことを特徴とする無線信号受信・復号方法。 - 前記ステップDにおいて、さらに、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて、送信側の符号化シンボルを推定することを特徴とする請求項11に記載の無線信号受信・復号方法。
- 前記ステップDは、
受信側のNr×Ntの受信シンボル行列を、Nr×Ntのチャネル行列と送信側のNt×Ntの符号化行列との積にNr×Ntのノイズ行列を加算する形式に示すステップD1と、
受信側のNr×Ntの受信シンボル行列を、(Nr×Nt,m)のチャネル行列と(m,1)の符号化ベクトルとの積に(Nr×Nt,1)のノイズベクトルを加算した(Nr×Nt,1)の受信シンボルベクトルにベクトル化し、前記(Nr×Nt,m)のチャネル行列が前記Nr×Ntのチャネル行列から変化して得たものであり、前記(m,1)の符号化ベクトルが前記送信側のNt×Ntの符号化行列からベクトル化して得たものであり、前記(Nr×Nt,1)のノイズベクトルが前記Nr×Ntのノイズ行列をベクトル化して得たものであるステップD2と、
前記(Nr×Nt,1)の受信シンボルベクトルを、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて検出して送信側の符号化シンボルを推定するステップD3とを含むことを特徴とする請求項11に記載の無線信号受信・復号方法。 - 送信側がNt本の送信アンテナを介して送信した、請求項1に記載の時空間符号化方法で得た符号化行列を、受信・復号することに応用する時空間符号化の復号装置において、並列符号ストリーム変換ユニットと推定ユニットとを含み、
前記並列符号ストリーム変換ユニットは、受信したm個の並列符号ストリームを、Nr×Ntの受信シンボル行列(m=(2×Nt−1)、Nt≧2、Ntは送信アンテナの数、Nr≧2、Nrは受信アンテナの数)に変換し、該受信シンボル行列の各行のNt個のシンボル(即ち、該受信シンボル行列の各行のNt個の元素)は、それぞれ各受信アンテナがNt個のシンボル周期内の受信したシンボルに対応し、
前記推定ユニットは、前記Nr×Ntの受信シンボル行列に基づき、送信側の符号化シンボルを推定することを特徴とする時空間符号化の復号装置。 - 前記推定ユニットは、さらに、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて、送信側の符号化シンボルを推定することを特徴とする請求項14に記載の時空間符号化の復号装置。
- 前記推定ユニットは、さらに、前記Nr×Ntの受信シンボル行列から(Nr×Nt,1)の受信シンボルベクトルを得て、該受信シンボルベクトルに基づき、SIC検出受信機又はML検出受信機を用いて、送信側の符号化シンボルを推定することを特徴とする請求項14に記載の時空間符号化の復号装置。
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