JP2007324120A - 多孔質ニッケル皮膜を形成する方法、ならびに関連の物品および成分 - Google Patents

多孔質ニッケル皮膜を形成する方法、ならびに関連の物品および成分 Download PDF

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Abstract

【課題】 多孔質ニッケル皮膜を形成する方法(10)が提供される。
【解決手段】 この方法(10)は、ワイヤアーク溶射装置において、選択された成分の2つの消耗電極ワイヤを溶解し噴霧して、溶解され噴霧された材料を形成するとともに材料を基板に向けて皮膜堆積を形成することによって基板に皮膜を堆積させるステップ(12)であって、選択された成分がニッケルおよび犠牲金属を含むステップと、アルカリ電解質中に陽電位を加えることにより、皮膜堆積から犠牲金属の少なくとも一部を分解して(14)多孔質ニッケル皮膜を得るステップとを含む。多孔質ニッケル皮膜を含む電極を有する電解セル(40)が提供される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ニッケル皮膜を形成する方法に関する。より詳細には、本発明は、多孔質ニッケル皮膜、例えばラネーニッケルを有する皮膜を作成するワイヤアーク溶射被覆方法に関する。本発明は、多孔質ニッケル皮膜を有する電極にも関する。
電気触媒は、代替燃料製造(例えば水素)、すなわち、非従来的な源(例えばタールサンドや重油貯留層)からの原油およびガスの生産、合成燃料(例えば石炭液化/ガス化、頁岩油)の生産において広範囲に利用されている。電気触媒は、油の再生利用およびその他の新生のエネルギー技術、例えば燃料電池や光起電力セルにも有益である。これらの電気触媒は、その他の種々の化学工程においても採用されている。電気触媒は、自動車排気規制システムから工場廃棄物および一般廃棄物処理まで多くの種類の環境修復にとって不可欠である。電気触媒は、例えば、排出の少ない燃料(水素製造)により、また、置き換えられる物質より汚染の少ない生成物(例えば冷却剤)を生成することにより、汚染およびその他の環境悪影響を低減するのにも間接的に貢献する。
米国特許第4,024,044号明細書 米国特許第4,169,025号明細書 米国特許第4,342,792号明細書 米国特許第4,396,473号明細書 米国特許第6,238,530号明細書 米国特許第6,398,125号明細書 「水電解(Water Electrolysis)」、Industrial Electrochemistry、第2版、D.Pletcher and F.C.Walsh、Chapman and Hall(1990)、256〜269ページ。 J.Fournier et al.;"Wire−arc sprayed nickel based coating for hydrogen evolution reaction in alkaline solutions";International Journal of Hydrogen Energy 24,1999,pp.519−528.
これらの応用例の多くでは、電気触媒として白金を主材料とする材料が広範囲に使用されている。ところが、これらの材料は高コストであるので、研究者は白金を主材料とする電気触媒の効率に匹敵する効率を有する代替の電気触媒を見出すことが促進されている。これらの応用例の多くにとって、触媒材料は、高い触媒活性および低コストであることに加えて、強アルカリ性溶液において耐食性でなければならない。このような電気触媒には、環境から有害廃棄物を除去する吸収材として、有機合成のための触媒として、燃料電池およびセンサにおける触媒としての付加的用途があろう。このような電気触媒の開発に大きな研究努力が集中されているにもかかわらず、高効率である新規の電気触媒の必要性が存在する。
再生可能なエネルギー資源から作られる水素は、将来の高エネルギー需要のほとんどを満足できる、きれいで豊富なエネルギー源を提供する。燃料電池内でエネルギー源として水素が使用されるとき唯一の排出は水であり、この水を電解してさらに多くの水素を作ることができる。つまり廃棄物がさらに多くの燃料を供給する。この連続的なエネルギー生産サイクルは、あらゆる態様において伝統的なエネルギー源に取って代わる可能性を有する。水素を主材料とする燃料の唯一の欠点とは、水素がその他のエネルギー源、例えば石炭、油、天然ガスよりもさらに高価であるということである。研究者らは、この天然資源を活用し、伝統的なエネルギー源に対抗するため水素をより安価に大量に発生させる技術の開発に協力している。
水は、豊富で安価な水素源である。水素は、水電解、光電気分解、光生物学的生産、および高温水分解を含む様々な工程による水の分裂から製造することができる。水電解は、電気エネルギーを加えることにより水が分裂して水素と酸素になる工程である。水素発生には3種類の水電解工程、すなわちアルカリ電解、PEM(プロトン交換膜)電解、およびSOEC(固体酸化物形電解セル)工程が検討されている。アルカリ水電解は、無人の遠隔操作を可能にする完全に発達した技術であり、したがって大量生産に適している。アルカリ電解による水素製造の費用を低減することに関与する大きな課題とは、工程に必要な電気エネルギーの量を低減し、システムの効率を増加させることである。これらの要件は、実利的な水素発生を達成するのに高電流密度および低過電圧でのシステムの運転を必要とする。電極で電気触媒を利用することにより、高電流密度および/または低セル電圧を達成することができる。当技術分野は白金が主材料ではない様々な電気触媒を提案してきたが、それらのほとんどはセル電圧が十分には低くないことと機械的脆弱性とに苦慮している。公知の電気触媒材料の性能の改良、ならびにそれらを準備するための安価な方法の開発は、当技術分野で歓迎されるものとなろう。
本発明は、政府支援により、DOEによって認められた契約番号第DE‐FC36‐04GO14223号のもとで行われた。政府は本発明において一定の権利を有する。
本発明は、高性能の多孔質ニッケル電気触媒を製造するための効率的な方法を提供することにより、これらの必要性およびその他の必要性を満たす。
本発明の1実施形態は、多孔質ニッケル皮膜を形成する方法であって、ワイヤアーク溶射装置において、選択された成分の2つの消耗電極ワイヤを溶解し噴霧して、溶解され噴霧された材料を形成するとともに材料を基板に向けて皮膜堆積を形成することによって基板に皮膜を堆積させるステップであって、選択された成分がニッケルおよび亜鉛を有するステップと、アルカリ電解質中に陽電位を加えることにより、皮膜堆積から亜鉛の少なくとも一部を分解して多孔質ニッケル皮膜を得るステップとを含む方法である。
別の実施形態は電解セルであり、この電解セルは、多孔質ニッケル皮膜を含む少なくとも1つの電極を有する。多孔質ニッケル皮膜は、ワイヤアーク溶射装置において、選択された成分の2つの消耗電極ワイヤを溶解し噴霧して、溶解され噴霧された材料を形成するとともに材料を基板に向けて皮膜堆積を形成することによって基板に皮膜を堆積させるステップであって、選択された成分がニッケルおよび亜鉛を有するステップと、アルカリ電解質中に陽電位を加えることにより、皮膜堆積から亜鉛の少なくとも一部を分解して多孔質ニッケル皮膜を得るステップとを含む工程により形成される。
本発明のこれらおよびその他の特徴、態様、利点は、以下の詳細な説明を添付の図面を参照して読めばより良く理解されるであろう。図面では、図面全体を通して同様の特徴が同様の部分を表している。
本発明が満足する種々の需要の実現について、本発明の種々の実施形態が説明されている。これらの実施形態は、本発明の種々の実施形態の原理の例証にすぎないということが理解されるべきである。当業者には本発明の精神および範囲から逸脱しないその多数の修正および調節が明らかとなろう。したがって、本発明は適当な全ての修正および変更を網羅し、それらが添付の請求項およびそれらの等価物の範囲内に収まることが目的とされる。
例えばエネルギー変換(電池、燃料電池)、電子機器、通信技術、ナノテクノロジー、生体適合性等の分野における進歩および新規性は、かなりの程度、新規のおよび改良された電気触媒材料に関連している。熱心な研究努力が、白金が主材料ではない高効率の触媒の開発に集中している。これらの応用例にはニッケルを主材料とする皮膜が研究されている。多孔質ニッケル皮膜は有望な結果を示している。一方で、高効率で低コストの電気触媒を得ることは非常に難しい仕事であることがわかっている。当技術分野では、多くの方法、例えば、ニッケルおよびアルミニウムの電着、焼結、その後のアルミニウムの選択的除去、およびプラズマ溶射が記載されてきた。これらの努力のほとんどは、アルミニウムを用いたニッケルの皮膜の形成およびその後のアルミニウムの選択的浸出に集中している。幾つかの事例において(全てではないが)、アルミニウムを主材料とする皮膜は、高価であり処理上の問題を呈することがあるので望ましくない。さらに、アルミニウム堆積は時として堆積チャンバを汚染することがある。その上、これらの皮膜のほとんどは、セル電圧が十分には低くないこと、短い寿命、機械的脆弱性に苦慮している。このような努力にもかかわらず、工学的な多孔質構造および高い触媒活性を有する多孔質ニッケル皮膜を工業規模で製造する簡単な方法が存在しない。さらに、水素製造用に低過電圧の可能な多孔質ニッケル皮膜を加工する方法が必要である。
本明細書で開示するのは、制御された多孔性と優れた触媒特性とを備えた多孔質ニッケル皮膜を作成するための、用途の広い方法である。本発明の態様によれば、ニッケルの皮膜を亜鉛と共にワイヤアーク溶射し、次に選択的に亜鉛を浸出して高多孔質で堅牢なニッケル皮膜を得ることができると判断された。工程の詳細は後続の実施形態で説明する。本発明の実施形態のニッケル‐亜鉛を主材料とする皮膜の性能は、当技術分野で知られているニッケル‐アルミニウムを主材料とする皮膜よりも優れているということがわかった。
本明細書で使用するように、用語「ワイヤ」は、例えば数ミクロン(細いワイヤまたは繊維)から数センチメートル(太い棒)までの実際的な任意の直径のワイヤを意味する。本発明を理解する目的で、「皮膜堆積」は皮膜、堆積、およびフィルムと置き替え可能である。本明細書で使用するように、「ニッケル皮膜」は、主にニッケルを有し(少なくとも約70重量パーセント)、その他の要素を少量有することもできる。本明細書で使用するように、「ラネーニッケル」は、多孔質ニッケル材料を説明することを意味する。多孔質ニッケルは、主にニッケルを有することができ、あるいは、ニッケルに加えてその他の任意の要素、例えばアルミニウムまたはその他の金属を有することもできる。
ツインワイヤアーク溶射工程を介して多孔質ニッケル皮膜を形成するための、1つの例示的な非限定的処理手段を開示する。図1に方法10の流れ図を示す。この方法は、ワイヤアーク溶射装置において、ニッケルおよび亜鉛を有する、選択された成分の2つの消耗電極ワイヤを溶解し噴霧して、溶解され噴霧された材料を形成するとともに材料を基板に向けて皮膜堆積を形成することによって基板に皮膜を堆積させるステップ(ステップ12)と、アルカリ電解質中に陽電位を加えることにより、皮膜堆積から亜鉛の少なくとも一部を分解して(ステップ14)多孔質ニッケル皮膜を得るステップを包含している。
ツインワイヤアーク溶射工程は、当技術分野では良く知られている。ワイヤアーク溶射工程は、大量の皮膜を製造する最も経済的なやり方のうちの1つである。図2に、ワイヤアーク溶射装置の略図を示す。ワイヤアーク溶射工程では、DC電流が利用されて2つの消耗電極ワイヤ22、24が直接溶解される。したがって、ワイヤアーク溶射工程の熱効率は、粒子が噴射ガスを介して間接的に加熱される熱溶射工程の熱効率よりも高い。ワイヤアーク溶射では、2つの消耗ワイヤにより電流が運ばれる。2つのワイヤが連続的に収束している間隙のワイヤ先端間に、電気アーク26が形成される。高速のガス噴射28が2つのワイヤ越しに吹き、電気アークによりワイヤが溶解されるのと同時に連続的に形成される溶解された金属を噴霧する。次に、噴霧ガスが、粒子を電極先端から離れるように基板表面30へと加速し、皮膜32を形成する。
通常、ワイヤ22、24は、電動ローラ34、36により毎秒約1インチから約10インチ(約2.54cm〜約25.4cm)の速度で前方へ運ばれる。ワイヤ22、24は実際的な任意の直径とすることができる。本明細書において以下でより完全に説明するように、ワイヤは有心とすることができる。この場合、有心ワイヤは、金属(Mo、Al、Co等)または合金の任意の混合物の粉末で満たされたニッケルのスリーブから成ることができる。
ワイヤアーク工程中に生じる電気アークは、ワイヤが有心であっても中実であっても材料を全て溶解するのに十分である。これは概ね約3キロワット〜約24キロワット、すなわち、約20ボルト・150アンペア〜約40ボルト・600アンペアである。このようにして、ニッケルと亜鉛の両方を溶解して金属(合金およびその金属間成分を含む)を溶解した状態で維持するのに十分高温のアーク温度が提供される。これらの条件は、基板30へ所望の成分を形成するのを可能にするであろう。
溶解された金属は、微細な溶射としてアークから基板へと圧縮空気を用いて運ぶことができる。幾つかの実施形態において、不活性ガスまたは還元ガスが選択されて金属の酸化が防止される。適当なガスの例としては、窒素、アルゴン、クリプトン、キセノン、ヘリウム、ネオンを含むがこれに限定されない。
消耗電極ワイヤの選択された成分全体は、少なくとも約40重量パーセントの亜鉛を有する。1例証によれば、少なくとも1つの消耗電極ワイヤである第1消耗電極ワイヤ22は亜鉛を有し、第2消耗電極24はニッケルを有する。或る実施形態において、第1消耗電極ワイヤは実質亜鉛から成る。別の実施形態において、第1消耗電極ワイヤは、ワイヤの総重量を基準にして少なくとも約90重量パーセントの亜鉛を有する。別の実施形態において、第1消耗電極ワイヤは、ワイヤの総重量を基準にして少なくとも約75重量パーセントの亜鉛を有する。1実施形態において、消耗電極ワイヤ22、24のうち少なくとも1つは、ニッケルと亜鉛の両方を有する。1実施形態によれば、消耗電極ワイヤ22、24の両方が、ニッケルと亜鉛の両方を有する。
或る実施形態において、第2消耗電極は実質ニッケルから成る。その他の実施形態において、第2消耗電極ワイヤは少なくとも1つの合金添加剤を有する。合金添加剤の幾つかの適当な例は、Al、Mo、Co、およびそれらの組み合わせを含むがこれに限定されない。合金添加剤は、セルの過電圧をさらに低下させることによって多孔質ニッケル皮膜の性能を有利に改良することがわかっている。通常は、第2消耗電極ワイヤは、ワイヤの総重量を基準にして約30%未満の合金添加剤を有する。その他の実施形態において、第2消耗電極ワイヤは、ワイヤの総重量を基準にして約0.05重量パーセント〜約30重量パーセントの範囲の合金添加剤を有する。
或る実施形態において、粉末を満たした心と中実の金属シェルとを有するワイヤを提供することにより、2つの金属の合金の予形成は回避される。このような実施形態において、消耗電極ワイヤのうちの少なくとも1つは、粉末を満たした心と中実の金属シェルとを有する。このようにして、アークへワイヤを容易に供給することができる。
一般に、基板30は導電性である。基板は、有孔シート、有孔板、メタルメッシュ、エキスパンデッドメタルメッシュ、金属棒または同等のものとすることができる。1実施形態において、基板は鉄または鉄合金を有する。このような合金の例として、マンガン、リン、コバルト、ニッケル、クロム、モリブデン、バナジウム、パラジウム、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、タングステン、グラファイト、炭素、またはそれらの種々の組み合わせを有する炭素鋼または鉄の合金を含む。選択的に、基板は、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、その他の耐アルカリ金属水酸化物の金属、あるいは以上の任意の組み合わせとすることができる。例示的な実施形態において、基板はステンレススチールを有する。
被覆する前に、被覆すべき基板の表面を清浄し、基板への皮膜の付着力を損ないかねない任意の汚染物質を除去する。例示的な清浄技術には、蒸気脱脂、化学エッチング、サンドブラストまたはグリットブラスト、および同類のもの、あるいはこのような技術の組み合わせがある。鋼基板を用いた良好な付着力および低い水素過電圧がグリットブラストおよびサンドブラストにより得られており、これが一般に使用されている。
皮膜を使用すべき電解セルの種類によっては基板表面の全てまたは一部のみを被覆してもよい。例えば、カソードのアノードを向く側に直接隔膜が堆積されたハロアルカリセル内で皮膜を使用するとき、普通はアノードを向いていない側のみが電解で活性となるので、これを被覆する必要がある。逆に、隔膜または膜がカソードから離間しているハロアルカリセル内でカソードを使用するときは基板の両側を被覆してもよい。水電解用のカソードとして、または双極電極として使用するとき、通常は基板の両側を被覆することができる。被覆すべきカソード表面の接近しやすさ、金属溶射設備の種類、溶射および浸出の手法によって、皮膜は、所望のカソード配置が形成される前または後のいずれに適用してもよい。
本明細書で意図しているように、層または皮膜32は導電性基板30に付着する。皮膜厚さは通常、約50ミクロン厚〜約250ミクロン厚である。1実施形態において、皮膜厚さは、約100ミクロン〜約230ミクロンであり、別の実施形態では、約100ミクロン厚〜約175ミクロン厚である。
本明細書で検討する実施形態において、ニッケルは触媒金属として働き、亜鉛は犠牲金属として働く。「犠牲金属」とは、触媒金属を残しつつ金属化した堆積から除去できる金属を意味する。本明細書において意図される金属化条件下で、ニッケルおよび亜鉛は、合金、例えばNiZn、NiZn、NiZnを形成することができる。これらの合金系は、容易に浸出可能な、高活性を有する堆積を提供する。亜鉛およびニッケルは、合金にせずに個々の純元素として堆積させることもできる。皮膜を堆積させた後、亜鉛の少なくとも一部が皮膜から浸出して、高活性の多孔質ニッケル皮膜が得られる。浸出または除去される亜鉛の量は、要求される多孔性および活性によって決まる。或る実施形態において、亜鉛の少なくとも一部を分解するステップは、堆積中で存在した亜鉛の総量と比べて約70重量パーセント〜約100重量パーセントの範囲内の或る量の亜鉛を分解するステップを有する。その他の実施形態において、亜鉛の少なくとも一部を分解するステップは、約50重量パーセント〜約100重量パーセントの範囲内の或る量の亜鉛を分解するステップを有する。
皮膜が形成された後に亜鉛の少なくとも一部が堆積から除去されると多孔質ニッケル皮膜が得られる。皮膜から亜鉛を除去する際、従来どおり単独で使用される化学浸出はさほど効率的ではない。陽極酸化処理を用いて亜鉛を除去すれば、高活性の多孔質ニッケル皮膜を得ることができるということを本発明者らは発見した。カソード陽極酸化では、皮膜に陽電位が加えられてアルカリ電解質に浸される。アルカリ電解質、例えばKOHまたはNaOH中の陽極酸化は、皮膜から亜鉛量を分解するのに際して非常に効率的であるということが発見された。従って、この工程により高活性の多孔質ニッケル皮膜を製造することができる。電解質の通常の濃度は約20〜約35wt%であり、通常の電解質温度は、ほぼ室温〜約90℃である。陽極酸化時間は、加えられる電流密度および所望の亜鉛除去レベルにより決定される。通常、加えられる陽電位は、選択された電解質中で亜鉛を分解するのに十分である。一般に、印加される正の電圧は、選択された電解質中の亜鉛の電気化学ポテンシャルよりも高い。したがって、亜鉛を分解するのに必要な正確なポテンシャルは、電解質の種類および温度によって決まる。1実施形態において、陽電位は、標準水素電極(SHE)で少なくとも約1.2Vである。別の実施形態では、陽電位は、標準水素電極(SHE)で少なくとも約1.5Vである。
或る実施形態において、亜鉛の少なくとも一部を分解するステップは、陽極酸化ステップの前に、皮膜堆積の付加的な化学浸出を任意で含むことができる。浸出ステップでは強塩基(幾つかの事例では酸)を使用することができる。例示的な実施形態では強塩基により亜鉛が除去される。電解質は、犠牲金属を浸出または分解できる任意の強塩基水溶液(または塩基性溶液)とすることができる。非限定的な例として、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムがある。塩基性溶液の濃度は概ね約1〜約50重量パーセントとすることができる。浸出は、室温(低温浸出)または約50〜90℃の高い温度(高温浸出)で行うことができる。亜鉛の浸出は、当技術分野で良く知られた手段により、すなわち、セル接合前に堆積をアルカリ媒体に浸すことにより、隔膜堆積中に堆積をアルカリ媒体に浸すことにより、セル接合後、電解を開始する前に隔膜をアルカリ媒体に浸すことにより、電解中、堆積をアルカリ電解質に接触させることにより、あるいは、上記のステップの任意の組み合わせにより実行される。浸出条件および継続時間は、所望の多孔性および活性が得られるように最適化される。
堆積から亜鉛を浸出した後、活性の多孔質ニッケル皮膜、すなわち活性の多孔質表面を有する皮膜が得られる。本明細書で使用するように、用語「活性の多孔質ニッケル皮膜」は、基板と比べて高い電気化学活性を有する皮膜を参照する。つまり皮膜は、基板と比べて低い過電圧を有する。結果として生じる多孔質皮膜は、約35〜約80パーセントの多孔性、ふつう約50〜約75パーセントの多孔性を有する。結果として生じる皮膜は、自燃性の性質を呈することがある。つまり、空気に暴露されると、皮膜の温度が上昇することがある。従って、活性化した皮膜は電解質に含浸して不活性ガス下に維持するか、あるいは、電解セル内でないときは保護フィルム、すなわち蝋または高分子フィルムで被覆してもよい。
本発明の実施形態の多孔質ニッケル皮膜は、電気化学セルで使用するのに適当である。電気化学セルとは、少なくとも1つのアノードおよびカソードと、電解質とを有する装置である。セルは、電解セルの場合のように電気エネルギーを使用して、化学反応、例えば化合物の酸化または還元を達成することができる。選択的に、セルは、燃料電池の場合のように、従来の燃料に存在する特有の化学エネルギーを、低電圧の直流電気エネルギーに変換することができる。
本発明の多孔質ニッケル皮膜は、カソードにとって、特に、塩水、水、または同様のものの電解を目的としたセルの水素発生カソードとして適当である。多孔質ニッケル皮膜は、隔膜または膜セパレータのいずれを有するハロアルカリセルにとっても適当である。これらのセルを使用し、当技術分野で知られている従来の手法に従って、ハロゲン化アルカリ金属水溶液を電解すると、対応するアルカリ金属水酸化物とハロゲンになる。これらのハロゲン化アルカリ金属水溶液は、任意のハロゲン化アルカリ金属にとって有益であると同時に、実際的な問題として、通常は、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムの電解で使用されることになる。また、多孔質ニッケル皮膜は、単極の水電解槽においてカソードおよび/またはアノードとして使用するのに、あるいは、双極の水電解槽において双極電極として使用するのに良好に適合される。このような装置は、有利なことに、電解質としてアルカリ金属水酸化物を使用する。というのも、低下した水素過電圧および/または低い酸素過電圧の装置はサービス期間が長いからである。このような水電解槽および工程はその他の点では従来どおりであり、当技術分野では知られている。例えば非特許文献1を参照されたい。
水素ガスを製造するためのアルカリ電解質中での水の電気分解は長い間実施されてきた。図3に、少なくとも1つの電極を有する例示的な電解セルを示す。この電極は、本発明の実施形態の多孔質ニッケル皮膜を有する。このセルはアノード42とカソード44とを含み、これらは電解液46に接触している。セル内の隔膜または膜セパレータ48は、アノードおよびカソードとそれらの反応生成物とを分離する。例示的なセルはヒドロキシルイオン伝導性膜を使用して、電解質抵抗の低下を達成する。作動中、選択された電解質、例えばNaOHまたはKOHがセルに継続的に供給され、アノードとカソードとを渡して電圧が印加される。この電圧がアノードとカソードとで起きる電気化学反応をもたらし、それぞれ酸素と水素ガスとを形成する。
アノードおよびカソードに利用される特定の材料は、それらが各側で起きる反応に必要な触媒を提供することから重要である。例えば、触媒は、電極で酸素/水素が放出される際に重大な役目を果たす。所望の反応を起こすことができるのに加えて、効率的な触媒材料はセルの動作エネルギー要求を低減することから、触媒材料の触媒効率は非常に重要な検討事項である。電解セル内でアノードおよびカソード反応をもたらすのに必要な印加電圧は、電解されている電解質中の化合物の分解電圧(熱力学的ポテンシャル)と、電解質とセルの電気コネクタとの抵抗を克服するのに必要な電圧と、アノードおよびカソードの表面での電流の通過に対する抵抗(電荷移動抵抗)を克服するのに必要な電圧との和である。電荷移動抵抗は「過電圧」と称される。過電圧は望ましくないエネルギー損失を呈し、このエネルギー損失が電解セルの運転費を増大させる。本発明の実施形態の多孔質ニッケル皮膜は、その高い触媒活性により、アノードおよびカソードとして使用するのが魅力的になる。これらの皮膜は、当技術分野で知られている多孔質ニッケル皮膜と比べて低い過電圧をもたらすということがわかっている。これを以下でより詳細に検討する。
このような実施形態では、最終用途に応じて任意の適当な基板に皮膜を堆積させることができる。多孔質ニッケル皮膜を塩水電解隔膜セルで使用することを意図しているとき、隔膜は皮膜の多孔質ニッケル表面に直接適用することができる。幾つかの事例(ゼロギャップ配置)において、電極皮膜は隔膜に直接適用される。例えば、皮膜は管状網の形状に作成することができ、ポリテトラフルオロエチレン繊維およびアスベスト繊維の水分散液に含浸することができる。繊維は網の外面へ引っ張られ、所望の厚さの隔膜が形成される。当技術分野で知られているように、このような隔膜の満足できる作動寿命は、塩水電解セルのカソードの作動寿命より全く短い。経済的にするためには隔膜をカソードの作動寿命の間に数回交換しなければならないと決まっている。本発明のニッケル皮膜を用いれば、隔膜は容易に多孔質ニッケル表面から取り外し、電極の電気化学活性または機械的特性をほとんど損わずに何度も交換することができる。
或る実施形態において、上記の工程は、電解セルで使用される電解質に応じて、クロル‐アルカリ工程、過マンガン酸カリウム製造、過塩素酸カリウム製造、重クロム酸カリウム製造、あるいは有機化合物の酸化を含むことができる。これらの電気化学工程は当技術分野では良く知られているので本明細書で詳細に説明する必要はない。これらの工程では、対象となる生成物が通常アノードで生成される一方、主なカソードの工程とは水素発生である。従って、これらの工程は、本発明により提供される水素過電圧の低減からの利益を享受することができる。
本発明の実施形態の多孔質ニッケル皮膜は、燃料電池の一部を形成することができ、燃料電池内で電極(アノード/カソード)として使用するのに適当である。燃料電池とは、燃料の化学エネルギーを変換することによって電気および熱を発生する電気化学エネルギー変換装置である。燃料電池は、天然ガス、石炭ガス、バイオマス(植物性材料および動物性廃棄物)からのガス燃料、液体燃料(ガソリン、ディーゼル)を含むあらゆる種類の燃料をほとんど受け入れることができる。ただし、幾つかの燃料は前処理および精製を要することがある。いったん燃料供給に接続されると、燃料電池は、その燃料供給が除去または消耗されるまで電気を生成することになる。
例示的な1実施形態において、燃料電池はダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC)であり、これは多孔質ニッケル皮膜を利用することができる。DMFCは液体メタノールを直接燃料として使用してエネルギーを発生する。メタノールは高エネルギー密度を有し、取扱いが容易であり、比較的安価で購入できるので、DMFCは携帯電源の有望な候補である。メタノール酸化の活性を増大するために、改良型触媒材料の開発に熱心な研究努力が向けられている。
電流を与えると、メタノールはアノード電気触媒で電気化学的に酸化して電子を生成し、これらの電子が外部回路内をカソード電気触媒へと移動し、そこで電子は還元反応において酸素と共に消費される。回路はセル内で、電解質中のプロトンの伝導により維持される。最新のセルでは、ポリマー電解質膜を伝導するプロトンを基にした電解質がしばしば使用されている。というのも、これらが、都合の良いセルの製造と、高い温度・圧力運転を可能にするからである。図4に、ダイレクトメタノール型セル50の要素の概略的な説明を示す。通常の全体の反応は以下の通りである。
2CHOH+3O−−>2CO+4HO (1)
ダイレクトメタノール型燃料電池の心臓部はプロトン交換膜52であり、両側では薄膜が触媒皮膜54で覆われている。例示的な実施形態において、皮膜54は、2つの電極56、58の間で挟み込まれた、既に説明した多孔質ニッケル皮膜である。負に帯電した電極56にメタノール/水の溶液が導入され、メタノール分子が壊れることにより電極が自然に反応する。いったんばらばらになると、炭素原子は負極56のメタノールおよび水からの酸素原子と結合して二酸化炭素を形成する。
水素原子がさらに分離する一方で、プロトンが膜を、正に帯電した電極58へと通過する。それと同時に、電子が膜を周回させられて電流を形成する。2の割合の水素原子が正極で再結合されて酸素と結合し、水を生成する。メタノールは、容易にその水素を解放して燃料電池内で反応するので理想的な水素担体である。
1実施形態において、燃料電池は固体酸化物形燃料電池(SOFC)である。SOFCは固体の材料製、つまりセラミック酸化物製である。SOFCは3つの要素、すなわち、カソード、アノード、およびこれら2つの間に挟み込まれた電解質から成る。空気からの酸素がカソードで還元され、負に帯電した酸素イオンに変換される。これらのイオンは電解質中をアノードへと移動し、アノードへ送られた燃料とそこで反応する。燃料は酸素イオンにより酸化されて電子を外部回路へ解放し、これによって電気を生成する。次に、電子はカソードへと移動してそこで空気から酸素を還元し、したがって電気発生サイクルが継続する。本発明の実施形態の多孔質ニッケル皮膜は、高多孔性と高い触媒活性とを特徴としており、固体の燃料電池内でアノードとして使用することができる。
水素化反応および脱水素化反応、例えば、ハロゲン‐水素交換、またはニトロ基、ニトリル基、およびオキソ基の還元には、ニッケル触媒を使用することもできる。これらの皮膜を、重油のガソリンまたは灯油への水素化、あるいはタールの液体への水素化を伴う石油の熱分解反応に使用して、さらなる応用例にとってより適当なものにすることができる。さらに、ニッケル触媒を利用する水素化を使用して、不飽和炭化水素を、対応する飽和炭化水素に変換することができる。具体的には、炭素‐炭素二重結合を還元する際に、多孔質ニッケル触媒を使用することができる。代表的な例は、シクロヘキサンの接触水素化である。水素化すべき物質は、無機化合物であっても有機化合物であってもよい。特に限定されない任意の無機化合物または有機化合物が、液体であろうと気体であろうと本発明による水素還元を受けることができる。したがって、支持電解質は不要である。
或る実施形態において、有機合成中の触媒または試薬として多孔質ニッケルが使用される。例えば、ニッケルは、多数の炭素‐炭素結合、例えばアルキン、アルケン、ジエン、および水素をもつ芳香族炭化水素を有する化合物の水素化の際の触媒として使用することができる。その上、ニッケル触媒を、炭素‐ヘテロ原子結合(例えば亜硝酸化合物およびカルボニル)の還元、ヘテロ原子‐ヘテロ原子結合(例えばニトロ基)の還元に使用することができる。本発明の実施形態のニッケル触媒は、アミンの還元的アルキル化およびアルコールのアミノ化に使用することができる。選択的に、ニッケル触媒は、有機化合物を脱硫する試薬として働くことができる。
本発明の方法は、多孔質ニッケル皮膜を作成するために使用される従来の方法に適用されるものとは根本的に異なる設計要件を満たすように設計されている。多孔質ニッケル皮膜を作成するのに通常使用される方法、例えばニッケルおよびアルミニウムの焼結とその後のアルミニウムの選択的浸出、またはプラズマ溶射工程は、大量生産および望ましい過電圧にとって適当な皮膜を提供するという点で成功していない。ニッケル‐アルミニウム堆積/フィルムから多孔質ニッケル皮膜を作成する従来使用されている工程は多数の欠点に苦慮している。アルミニウムは亜鉛よりも高価であり、微粒子粉塵として存在すると、時として爆発の危険があることがある。ニッケル‐亜鉛を主材料とする皮膜は、皮膜から亜鉛を浸出することに関連する問題のため、さほど頻繁には研究されていない。亜鉛の塩基との反応(浸出)速度は、そのアルミニウムとの反応よりもはるかに緩慢であり、亜鉛量がさらに高い(約25%)場合、反応は停止する。従って、ニッケル‐亜鉛皮膜を主材料とする多孔質皮膜は弱い活性を示した。一方で、本発明者らは亜鉛の皮膜からの効率的な浸出方法を発見した。さらに、本発明の方法は、優れた触媒活性を有する多孔質ニッケル皮膜を提供する。
以下の実施例は、本発明の或る実施形態をさらに説明するために提示される。これらの実施例は、決して本発明を限定するために読むべきではない。
試料の準備:ツインアーク溶射工程による、Niを主材料とする多孔質皮膜
Sulzer Metco社により製造されたSmartArc(R)‐350PP電気アーク溶射システムにより、厚さ約1.6ミリメートルのステンレススチール304シートから切断したMicrocell社のカソード上にNiを主材料とする合金のワイヤアーク皮膜が形成された。NiおよびNiを主材料とする合金と共に亜鉛が、これらの材料製の2つのワイヤを溶射システムに供給することにより同時溶射された。比較のために、ニッケルをアルミニウムと共に同時溶射することにより1組の試料が準備された。皮膜厚さは、3回通した後は約114ミクロン〜約228ミクロンであった。
亜鉛浸出:
浸出の最適な条件を決定するために、様々な手法が試験された:高温浸出は80℃での浸出を含み、低温浸出は25℃での浸出を含んだ。セル外浸出は、30%のKOHを入れたビーカーに一晩浸出することを含む一方、低温のセル内浸出は、接合セルを25℃で一晩浸出することを含み、高温のセル内浸出は、接合セル内で80℃で4〜5時間浸出することを含んだ。最初の皮膜からの亜鉛除去を改良するために、試料に電気化学的酸化(陽極酸化)が使用された。亜鉛を主材料とするワイヤアーク皮膜では陽極酸化は電極性能を著しく改良するものであり、最良のカソード準備の手法とは、低温のセル内浸出に約110mA/cmの電流密度の陽極酸化を継続時間30分で続けることであるとわかった。これらの条件下で全ての陽極酸化が実行された。
電気化学的測定:
バッチ実験において、未分割電気化学セルとして、電極用に2つまたは3つのドリル穴(3電極実験用)を、また、試料採取およびガス放出用に1つまたは2つのドリル穴を有するテフロン(登録商標)(R)キャップを装備した標準4ドラムガラス瓶が使用された。ハイスループット実験において、2つの電極および1つのサンプリングホールを有する同じバッチセルが使用された。基準電極として、6モルのKOH中でHg/HgO電極(CH Instruments社)が使用された。バッチセル用電極として、直径が約6ミリメートルの金属棒および約5ミリメートルのグラファイト棒が使用された。これらの電極の動作表面積は2.1cm〜2.5cmの範囲内であった。公正に比較するために、電荷蓄積および電流は6000秒で測定された。
フローセル実験において、動作電極表面が8.8cmであるElectrolytica Inc社による金属電極およびPTFEガスケットを有するElectroCell AB社の市販されているMicroflow(R)セルが使用された。セルは未分割の形状で使用され、あるいは多孔質隔膜で分割された。電解質は、高温実験用凝縮器を装備した2つのガラス製容器または丸底フラスコに設置され、MasterFlex L/S(R)の蠕動ポンプにより再循環されていた。ホースおよびコネクタは全てPTFE製であった。電解質の温度は、調節器を有する加熱テープにより維持された。Varian社のMicro‐GCによりガス分析が行われた。
サイクリックボルタンメトリー実験用に、また電量分析作動を伴うバルク電解用に、強力なポテンショスタット(CHI1100)が使用された。電源は、フローセル実験の制御電流条件でバルク電解用に、Sorensen社製DCS40‐13EおよびHP6296Aが使用された。これらの実験は、プログラムDesignExpert(R)6.0.1により設計され分析された。
攪拌子を装備したバッチガラスセルを、30wt%KOH溶液(通常21g)で荷電させた。定電位でバルク電解を実施した。カソードで生成した水素とアノードで生成した酸素とがサンプリングホールから放出された。通常の実験時間は2時間であった。その後、各組の電極についてI‐V曲線が得られた。
通常のフロー実験では、2つのガラス保存/ガス‐液体分離容器が、蠕動ポンプと、直径約6ミリメートルのPTFE管を有するMicroflowセルとに接続されて閉ループを形成した。各実験の前に、全ての接続およびフローセルは漏れのないよう点検され、セルおよび電気的接続は電気的短絡のないよう点検された。容器には500〜600mLのKOH電解質が満たされた。セルには、プライミング条件により電解質が満たされ、再度漏れのないよう点検された。電解の間、定電流が印加された。電解質の温度はシリコン加熱テープにより維持され、温度計により制御された。ガス‐液体分離器の電解質レベルは同一レベルで維持された。生成された水素の量は、Cole‐Parmer社の残高総量記録装置付きディジタル流量計により測定された。
水素発生と酸素発生では反応の過電圧が異なるが、いずれも単純化された形式においてターフェル式(2)で記述することができる。h=0での切片は、交換電流密度iを表す。
η=a+b*logi (2)
cell=Urev+b*log(i/i)+i*Rcell (3)
この場合、方程式3はセル電位を記述している。ふつうターフェル勾配は温度と共に増加する。一方で、例外も知られている。水素発生反応(HER)について、I‐V曲線はしばしば、反応機構の変化に起因して2つの異なるターフェル勾配によってより良く記述されるということが観察された。低電流密度では勾配はふつう、高電流密度の勾配よりも小さかった。ターフェル式(2、3)によれば、過電圧は、電流密度に伴って対数的に増加する。一方で、高電流密度(通常0.3〜1A/cm)については、これらの値は非常に良好に線形化して方程式7を表すことができる。
cell=Urev+DU+iR+iRcell (7a)
cell=Uh+i(R+Rcell) (7b)
異なる皮膜についてパラメータa、bが計算された。電流密度270mA/cm、80℃(9cmフローセルおよびSS304アノード)の異なる条件下で浸出した試料についてセル電圧が測定され、図5のデータがプロットされた。グラフ60は、セル外の高温KOHで浸出した試料上で測定されたセル電圧を示し、グラフ62は、セル内の高温KOHで浸出した試料上で測定されたセル電圧を示し、グラフ64は、セル外の低温KOHで浸出した試料上で測定されたセル電圧を示し、グラフ66は、セル内の低温KOHで浸出した試料上で測定されたセル電圧を示し、グラフ68は、低温KOHで浸出し、陽極酸化を後に続けた試料上で測定されたセル電圧を示す。カソード性能は、高温・セル外<低温・セル外>低温セル内<高温セル内、の順序で増加するということがわかった。陽極酸化の後に低温浸出を続けると、過電圧が約150〜170mVとなり著しく改良された。最良のカソード準備の手法は、セル外またはセル内のいずれかでのKOH溶液により低温(室温)処理し、これに接合セル内での陽極酸化を続けることであった。
図6は、20℃および80℃でのニッケル‐亜鉛試料およびニッケル‐アルミニウム試料の電流密度に対するセル電圧のグラフを示す。グラフ70(Ni‐Al、20℃)、グラフ72(Ni‐Zn、20℃)、グラフ74(Ni‐Zn、80℃)、およびグラフ76(Ni‐Al、80℃)は、ニッケル‐亜鉛を主材料とする皮膜のセル電圧が、ニッケル‐アルミニウムを主材料とする皮膜のセル電圧よりも概ね小さいということを示す。差異は特に80℃で著しく、ニッケル‐亜鉛を主材料とする皮膜の性能が、ニッケル‐アルミニウムを主材料とする皮膜よりも実質良好であるということを意味する。
図7は、80℃でのニッケル‐亜鉛試料およびニッケル合金‐亜鉛試料の電流密度に対するセル電圧のグラフを示す。グラフ82はNi‐Al‐Moに関連しており、グラフ84はNi‐Al‐2Moに関連しており、グラフ85はNiに関連しており、グラフ86はNi‐Coに関連している。Ni‐Al‐2Mo試料は最良のカソード性能を示した。Ni‐5Al‐15Mo合金および亜鉛のワイヤから作られた最も活性で新鮮な浸出・被検ワイヤアーク皮膜のマイクロ写真(図示せず)は、新鮮な試料中に2相(亜鉛、およびニッケルを主材料とする合金)の存在を示しており、被検試料には浸出の間に形成された空間がはっきりと見られ、浸出後に多孔質皮膜が形成されたことを意味した。
例示的な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更を行うことができ、等価物はその要素を代用することができるということが当業者には理解されよう。さらに、その本質的な範囲から逸脱することなく多くの修正を行って特定の状況または材料を本発明の教示に適合させることができる。従って、本発明は、本発明を実行することを意図した最良の形態として開示された特定の実施形態に限定するのではなく、本発明は添付の請求項の範囲内にある全ての実施形態を含むことを目的としている。
本発明の1実施形態による方法の流れ図である。 本発明の1実施形態によるツインアーク溶射装置の略図である。 本発明の1実施形態による多孔質ニッケル皮膜を有する電解セルの略図である。 本発明の1実施形態による多孔質ニッケル皮膜を有するダイレクトメタノール型燃料電池の略図である。 本発明の1実施形態による、浸出がセル性能に与える影響を示すグラフである。 本発明の1実施形態による、ニッケル‐亜鉛皮膜およびニッケル‐アルミニウム皮膜のセル電圧(縦軸)と電流密度(横軸)のグラフである。 本発明の幾つかの実施形態による、異なる合金添加剤によるニッケル‐亜鉛皮膜のセル電圧(縦軸)と電流密度(横軸)のグラフである。

Claims (15)

  1. 多孔質ニッケル皮膜を形成する方法(10)であって、
    ワイヤアーク溶射装置において、選択された成分の2つの消耗電極ワイヤを溶解し噴霧して、溶解され噴霧された材料を形成するとともに前記材料を前記基板に向けて皮膜堆積を形成することによって基板に皮膜を堆積させるステップ(12)を含み、
    前記選択された成分がニッケルおよび亜鉛を有し、
    更に、アルカリ電解質中に陽電位を加えることにより、前記皮膜堆積から前記亜鉛の少なくとも一部を分解して(14)多孔質ニッケル皮膜を得るステップを含む、方法。
  2. 前記消耗電極ワイヤの選択された成分全体が、少なくとも50重量パーセントの亜鉛を有する、請求項1記載の方法(10)。
  3. 第1消耗電極ワイヤが亜鉛を有する、請求項1記載の方法(10)。
  4. 第2消耗電極ワイヤがニッケルを有する、請求項1記載の方法(10)。
  5. 前記第2消耗電極ワイヤが、Al、Mo、Co、およびそれらの組み合わせから成る群から選択された少なくとも1つの合金添加剤を有する、請求項4記載の方法(10)。
  6. 前記亜鉛の少なくとも一部を分解するステップでは、亜鉛の70重量パーセント〜100重量パーセントの範囲内の量の亜鉛を分解する、請求項1記載の方法(10)。
  7. 前記陽電位が、標準水素電極(SHE)で少なくとも1.2Vである、請求項1記載の方法(10)。
  8. ワイヤアーク溶射装置において、ニッケルおよび亜鉛を有する選択された成分の2つの消耗電極ワイヤを溶解し噴霧して、溶解され噴霧された材料を形成するとともに前記材料を前記基板に向けて皮膜堆積を形成することによって基板に皮膜を堆積させるステップと、
    アルカリ電解質中に陽電位を加えることにより、前記皮膜堆積から前記亜鉛の少なくとも一部を分解して多孔質ニッケル皮膜を得るステップと
    からなる工程により形成される、多孔質ニッケル皮膜。
  9. 少なくとも1つの電極を有する電解セル(40)であって、電極自体が、請求項1記載の方法(10)により得られた多孔質ニッケル皮膜を有する電解セル。
  10. 少なくとも1つの電極を有するダイレクトメタノール型燃料電池(50)であって、電極自体が、請求項1記載の方法(10)により得られた多孔質ニッケル皮膜を有するダイレクトメタノール型燃料電池。
  11. 電解セル内で、アノードとカソードとの間に電流を通すことにより前記カソードから水素を発生させる方法であって、
    前記カソードが、
    ワイヤアーク溶射装置において、ニッケルおよび亜鉛を有する選択された成分の2つの消耗電極ワイヤを溶解し噴霧して、溶解され噴霧された材料を形成するとともに前記材料を前記基板に向けて皮膜堆積を形成することによって基板に皮膜を堆積させるステップと、
    アルカリ電解質中に陽電位を加えることにより、前記皮膜堆積から前記亜鉛の少なくとも一部を分解して多孔質ニッケル皮膜を得るステップと
    により形成される多孔質ニッケル皮膜を有する、方法。
  12. 請求項9記載の電解セルを用いた電気化学工程であって、
    前記電気化学工程が、クロル‐アルカリ工程、過マンガン酸カリウム製造、過塩素酸カリウム製造、重クロム酸カリウム製造、および有機化合物の酸化から成る群から選択された少なくとも1つを有する、電気化学工程。
  13. 多孔質ニッケル触媒を作成する方法であって、
    ワイヤアーク溶射装置において、選択された成分の2つの消耗電極ワイヤを溶解し噴霧して、溶解され噴霧された材料を形成するとともに前記材料を前記基板に向けて皮膜堆積を形成することによって基板に皮膜を堆積させるステップを含み、
    前記選択された成分がニッケルおよび亜鉛を有し、
    更に、アルカリ電解質中に陽電位を加えることにより、前記皮膜堆積から前記亜鉛の少なくとも一部を分解して多孔質ニッケル皮膜を得るステップを含む、方法。
  14. 不飽和化学結合を水素化する化学工程であって、請求項13において形成された多孔質ニッケル触媒が使用されて、前記工程の少なくとも1つのステップが触媒される化学工程。
  15. 前記多孔質ニッケル触媒が炭素‐炭素二重結合を還元する、請求項14記載の化学工程。
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