JP2007322414A - 半導体集積回路、記録媒体、テストデータ生成装置およびlsi試験装置 - Google Patents

半導体集積回路、記録媒体、テストデータ生成装置およびlsi試験装置 Download PDF

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Abstract

【課題】試験の品質を維持してテストデータを削減すること。
【解決手段】複数のシフトレジスタ200と、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、マスク対象となったシフトレジスタ200の出力をマスクする不定マスク器220と、を備えたLSI105に、あらかじめ作成したLSI105用のテストデータを参照して、所定のテストパターンを入力する。このときのテストパターンに応じて、マスク対象とならなかったシフトレジスタ200が不定値を出力する場合に、テストデータから不定マスク器220に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を読み出して不定マスク器220を制御する。不定マスク器220から出力されるシフトレジスタ200の出力値をMISR230で圧縮し、この出力値と、テストデータの出力期待値とをテスタが比較することにより、LSI105の不良を検出する。
【選択図】図2−1

Description

この発明は、製造不良を検出するための試験容易化回路を備えた半導体集積回路(LSI)と、このLSIの設計データを記録した記録媒体と、上述したLSIを試験する際のテストデータを生成するテストデータ生成装置と、生成されたテストデータを利用してLSIを試験するLSI試験装置とに関する。
従来、半導体集積回路の製造不良の検出は、テスタ(ATE;Automatic Test Equipment)を用いて集積回路の入力ピンに適当な信号値を印加して、その出力ピンにあらわれる信号値を期待される結果と比較することでおこなわれる。この入力ピンの信号値と出力ピンの期待値を合わせてテストパターンと呼ばれ、集積回路が順序回路素子(フリップフロップ(以下、「F/F」という)、ラッチおよびRAM)を含む場合、このテストパターンの作成の複雑さは飛躍的に増大する。そこで、集積回路に対しては、DSPT(Deterministic Stored Pattern Test)と呼ばれるスキャン設計が広く採用されている。
図10は、DSPTを示す説明図である。DSPTでは、自動テストパターン生成(ATPG;Automatic Test Pattern Generator)により作成したテストパターンTP(入力パターンTPinおよび出力パターンTPout)を不図示のテスタに格納する。
そして、集積回路1000内部の順序回路素子(主にF/F)によりシフトレジスタを形成する。このシフトレジスタをスキャンパスSPと呼ぶ。図10では、便宜上、4本のスキャンパスSPが形成されている。試験時に所望の入力パターンTPinを入力ピン1001からシフトインし、クロック印加後にシフトレジスタの値を出力ピン1002から外部に読み出す。このように、DSPTでは、集積回路1000内部のスキャンパスSPを構成するすべての順序回路素子に対して、テストパターンTPごとに設定と読出しを繰り返す。
近年は、集積回路の集積度の増大に伴い、内部に含まれる順序回路素子が非常に多くなってきたため、上述したDSPTを適用することは、試験時間とテストデータ量の増大という点で問題が出てきた。そこで、組込み自己試験(BIST;Built−In Self−Test)がおこなわれるようになってきた。
図11は、上述したBISTを示す説明図である。BISTでは集積回路1100内部において、スキャンパスSPの入力側に擬似乱数パターン発生器1101を、出力側に出力検証器1102を備えている。BISTでは、入力ピン1111に所望の制御信号が与えられると、擬似乱数パターン発生器1101で発生されたパターンが集積回路1100のスキャンパスSPに印加され、スキャンパスSPからの出力結果が出力検証器1102で検証・格納される。出力検証器1102では、スキャンパスSPからの出力結果が圧縮されて出力ピン1112から出力される。すなわち、この出力が期待値と一致するかどうかを検証することとなる。
擬似乱数パターン発生器1101および出力検証器1102には、リニアフィードバックシフトレジスタ(LFSR;Linear Feedback Shift Register)が使われることが多く、特に出力検証器1102は、出力結果をシグネチャとして圧縮格納するため、マルチインプットシグネチャレジスタ(MISR;Multiple Input Signature Register)と呼ばれる。BISTでは、擬似乱数パターン発生器1101が集積回路1100内部に搭載されているため極めて大量のテストパターンを短時間で発生でき、出力検証器(MISR)1102により検査結果を圧縮するためテスタにロードするテストデータ量を圧倒的に削減できる。
BISTでは出力データの圧縮にMISRが用いられ、その構成上一度でも不定状態をあらわす値(以下、「不定値」という)を取り込むと、MISR内のすべてのレジスタが不定状態となって、試験不能となってしまう。一般に、集積回路内部のRAMを含む順序回路素子は電源投入時には不定状態である。また、テスト不能な回路部分の出力を不定値として扱うことで自動テストパターン生成(ATPG)の処理の簡単化がなされるなど、不定状態を扱う必要がある。しかも、大量の不定状態に応じて出力される不定値に対処する必要がある場合も少なくない。
不定値への対処方法の一つとして、不定値をマスクするマスク回路がある。一般的にマスク回路は、一括マスク、個別マスク、乱数マスクの3種類の回路のいずれかを利用する。いずれのマスク回路を利用した場合にも、各々のマスク回路の動作に応じて異なる問題が生じてしまう。
図12は、一括マスクの概要を示す回路図である。図12では、不定マスク器1202が一括マスク回路により構成されている。一括マスク回路は、テスタ1300から入力されるテストデータ(制御信号)に応じてすべてのスキャンパスSPを一括してマスクする。
また、図13は、個別マスクの概要を示す回路図である。図13では、不定マスク器1202が個別マスク回路により構成されている。個別マスク回路は、テスタ1300から入力されるテストデータ(制御信号)によって複数のスキャンパスSPのうちの1本のスキャンパスSPをマスクする。個別マスク回路の場合、故障値をマスクすることなく不定値のみをマスクすることができるという利点がある。しかしながら、1箇所の不定値をマスクするごとに、1パターン分のテストデータを入力する必要がある。なお、この方法でマスクを行う手法として、BAST(BIST Aided Scan Test)技術が提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
また、図14は、乱数マスクの概要を示す回路図である。図14では、不定マスク器1202が乱数マスク回路により構成されている。乱数マスク回路は、テスタ1300から出力されたテストデータ(制御信号)が、マスク信号生成部1500に入力される。マスク信号生成部1500は、擬似ランダムパターン発生器と、制御回路から構成されている。このマスク信号生成部1500では、擬似ランダムパターン発生器により発生させたパターンを制御回路により制御して、各スキャンパスSPに対するマスク信号を生成する。したがって、乱数マスクによって少ないテストデータ量でスキャンパスSPにマスクができる。
特開2002−236144号公報
しかしながら、一括マスクの場合、少ないテストデータ量でマスクができるという利点がある。しかしながら、不定値をマスクするために故障の影響が到達しているF/Fの値(以下、「故障値」という)までマスクしてしまう場合がある。このように故障値をマスクしてしまうと、試験の品質が劣化してしまうという問題があった。
また、個別マスクの場合、集積回路の回路規模の増大に伴い、スキャンパスSPの数が増加する。したがって、1本のスキャンパスを特定するための1回当たりのデータ量が増加し、なおかつマスクする必要のあるスキャンパスSPの数も増加するため、1本のスキャンパスを特定するための1回当たりのデータ量×不定値数のスキャンデータが必要となる。結果として、不定マスク器1202をマスクするための多量なテストデータが必要になるという問題があった。
また、乱数マスクの場合、マスクに用いる乱数は、ランダムに発生したパターンであるため、すべての不定値をマスクすることは保障されていない。すなわち、マスク信号生成部1500が生成したマスク信号によって不定値をマスクできなかった場合は、マスク信号のパターンを変える必要があるため、再度、あらたな乱数によりマスク信号を生成しなければならない。結果として、すべての不定値をマスクできるようなテストパターンを生成することは困難であり、品質の高い試験を提供できないという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、少ないテストデータで、高品質な試験を短時間で実行することのできる半導体集積回路、当該半導体集積回路の設計データを記録した記録媒体、テストデータ生成装置およびLSI試験装置を提供することを目的とする。
上述した従来技術による問題点を解消するため、本発明にかかる半導体集積回路は、ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、を備え、前記不定マスク器は、前記複数のシフトレジスタのうち前記マスクパターンによりマスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、制御信号に応じて個別に前記不定値をマスクすることを特徴とする。
この発明によれば、LSI試験をおこなう際に、マスクパターンと、制御信号とを用いて不定マスク器のマスク処理を制御することができる。したがって、少ない情報量でシフトレジシタから不定値が出力されないように不定マスク器を制御することができる。
また、上記発明において、前記不定マスク器は、前記マスク対象となったシフトレジスタのうち故障値を出力するシフトレジスタが存在する場合に、制御信号に応じて前記故障値のマスクを解除してもよい。
この発明によれば、マスクパターンによって故障値がマスクされてしまっていたシフトレジスタに対して、マスク処理を解除することができる。したがって、シフトデジスタから出力された故障値をLSI試験に反映させることができる。
また、本発明にかかる記録媒体は、請求項1または2に記載の半導体集積回路に関する設計データをコンピュータに読み取り可能に記録したことを特徴とする。
この発明によれば、ソフトウェア上で試験容易化回路を搭載した半導体集積回路のLSI試験に用いるテストデータを生成するための回路シミュレーションを実行することができる。
また、本発明にかかるテストデータ生成装置は、ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路に関する設計データを用いてテストデータを生成するテストデータ生成装置であって、前記半導体集積回路において前記マスクパターンによりマスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を生成する生成手段と、前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成手段によって生成された制御信号と前記出力検証器から出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納する格納手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、複数のシフトレジスタをマスクパターンによって複数のシフトレジスタのなかからランダムに選択されたシフトレジスタに対して一括してマスク処理を施す。そして、マスクパターンに基づいたマスク処理によって不定値を出力するシフトレジスタをマスクできなかった場合には、該当するシフトレジスタを個別にマスクするための制御信号を生成する。したがって、不定マスク器をLSI試験に適した状態に制御する制御信号を含んだテストデータを生成することができる。
また、上記発明において、前記生成手段は、前記複数のシフトレジスタのなかの前記マスク対象となったシフトレジスタのうち、故障値を出力するシフトレジスタが存在する場合に、当該故障値のマスクを解除する制御信号を生成してもよい。
この発明によれば、シフトレジスタから出力された故障値が不定マスク器によってマスクされてしまった場合であっても、故障値が出力されるようにシフトレジスタへのマスク処理を解除する制御信号を生成する。したがって、LSI試験の際、故障値を漏らすことなく出力検証器に出力させるように不定マスク器を制御する制御信号を含んだテストデータを生成することができる。
また、本発明にかかるLSI試験装置は、ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路と、前記半導体集積回路において前記マスクパターンによって制御された不定マスク器をさらに個別に制御するための制御信号を生成する生成手段と、前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成手段によって生成された制御信号と前記シフトレジスタから出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納する格納手段と、を備えるテストデータ生成装置と、を用いて、前記半導体集積回路の不良試験をおこなうLSI試験装置であって、前記テストパターンのシフトに応じて、前記マスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記テストデータ生成装置によって生成されたテストデータから前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を読み出し、前記不定マスク器に出力する制御手段と、前記制御手段によって前記制御信号が出力された結果、前記出力検証器から出力される出力値と、前記テストデータの出力期待値とを比較して前記半導体集積回路の不良を検出する検出手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、複数のシフトレジスタをマスクパターンによって複数のシフトレジスタのなかからランダムに選択されたシフトレジスタに対して一括してマスク処理を施す。そして、マスクパターンによって不定値を出力するシフトレジスタをマスクできなかった場合には、制御信号によって個別にマスクを施す。したがって、LSI試験の際、不定値の出力検証器への出力を防ぐことができる。
また、上記発明において、前記制御手段は、前記複数のシフトレジスタのなかの前記マスク対象となったシフトレジスタのうち、故障値を出力するシフトレジスタが存在する場合に、前記テストデータ生成装置によって生成されたテストデータから当該故障値のマスクを解除する制御信号を読み出し、前記不定マスク器に出力してもよい。
この発明によれば、シフトレジスタから出力された故障値が不定マスク器によってマスクされてしまった場合であっても、制御信号によって故障値が出力されるシフトレジスタへのマスク処理を解除する。したがって、LSI試験の際、故障値を漏らすことなく出力検証器に出力させることができる。
本発明にかかる半導体集積回路、記録媒体、テストデータ生成装置およびLSI試験装置によれば、不定値をマスクし、故障値をすべて出力させることで、出力検証器により複数のシフトレジスタからの伝搬信号の高圧縮化を図ることができるとともに、故障に関する信号のマスク化を防止することで、出力検証器からの出力結果の高品質化を図ることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体集積回路、記録媒体、テストデータ生成装置およびLSI試験装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(LSI試験システムの概要)
まず、LSI試験システムの概要について説明する。図1−1は、LSI試験システムの概要を示す概要図である。LSI試験システム100は、所定の仕様書101に沿って製造されたLSI105から不良品を検出するための試験をおこなうためのシステムである。LSI試験システム100は、情報処理装置110と、LSI製造装置120と、テスタ130とから構成されている。LSI試験システム100では、上述の各装置を用い、設計・製造・試験の三段階の工程を経てLSI105を試験する。
情報処理装置110は、LSI製造およびLSI試験のためのソフトウェアを実行させてLSI製造用データおよびLSI試験用のデータを生成する。すなわち、情報処理装置110は、LSI試験システム100における設計の工程を担う。具体的に説明すると、情報処理装置100には、LSI製造用ソフトウェアとして設計ツール111と、DFT(Design For Test)ツール112とが格納され、LSI試験用ソフトウェアとしてテストデータ生成ツール113が格納されている。
設計ツール111は、仕様書101に設定された要件に沿ったLSIを製造するための設計データ102を生成する。なお、設計ツール111によって生成される設計データ102は、仕様書101により設定された要件を満たす処理をおこなうLSIの設計データである。LSI試験では、正常に動作しないLSIを不良品として検出する。設計データ102を、特に「対象回路」の設計データとよぶ。
DFTツール112は、設計ツール111によって生成された設計データ102から、さらに試験容易化回路を含んだLSIの設計データ103を生成する。試験容易化回路とは、対象回路の試験効率向上を目的として付加される回路である。具体的には、対象回路に試験用の入力値を入力するための処理回路や、対象回路からの出力結果を検証するための処理回路などを含んで構成されている。
本発明にかかるLSI試験システム100の場合、LSIの試験容易化回路として、対象回路であるシフトレジスタへの入力値(テストパターン)を自動的に生成するパターン発生器と、シフトレジスタからの出力値を圧縮するMISRと、MISRに不定値が入力されるのを防ぐための不定マスク器とが配置されている(試験容易化回路の詳細については後述する)。このように、DFTツール112は、対象回路に試験容易化回路を配置したLSIを設計する。したがって、DFTツール112によって生成された設計データ103を、特に「対象回路+試験容易化回路」の設計データとよぶ。
テストデータ生成ツール113は、設計データ103からLSI試験に用いるテストデータ104を生成する。テストデータ生成ツール113では、対象回路+試験容易化回路の入出力シミュレーションが実行される。このシミュレーション結果から、設計データ103によって製造したLSIの試験に利用するテストデータ104が生成される。
ここで、テストデータ104について説明する。本発明のLSI試験システム100の場合、上述したように試験容易化回路には、自動的にテストパターンを生成させるパターン発生器が配置されている。また、シフトレジスタから不定値が出力される場合は、不定マスク器によって不定値がMISRに入力されないようにマスクされる。したがって、テストデータ104は、上述の構成を制御してLSI試験に適した出力値を得るための、テストパターンのパターンシフトおよび各パターン時の不定マスク器の制御信号と、LSI105からの出力値と比較するための出力期待値とにより構成されている。
LSI製造装置120は、DFTツール112により生成された設計データ(対象回路+試験容易化回路)103からLSI105を製造する。すなわち、LSI製造装置120は、LSI試験システム100において製造の工程を担う。DFTツール112の説明の際に述べたように、設計データ103は、対象回路と、この対象回路を試験するための試験容易化回路とを含んだLSIを製造するための設計データである。したがって、LSI製造装置120によって製造されたLSI105は、対象回路と試験容易化回路とを含んでいる。また、上述したテストテータ生成ツール113において実行される回路シミュレーションは、LSI製造装置120によって生成されたLSI105の処理が、ソフトウェア上で仮想的に実行されたこととなる。
テスタ130には、テストデータ生成ツール113によって生成されたテストデータ104が格納される。そして、テスタ130は、格納されたテストデータ104を参照してLSI105の不良試験をおこなう。すなわち、テスタ130は、LSI試験システム100において試験の工程を担う。
具体的に説明すると、テスタ130は、テストデータ104を参照して、LSI105のパターン発生器によって生成させるテストパターンのパターンシフト指示と、テストパターンに応じた不定マスク器の制御信号とを入力する。そして、LSI105では、パターン発生器から入力されたテストパターンと、不定マスク器のマスク処理に応じた出力値がMISRによって圧縮され、出力値としてテスタ130に出力される。テスタ130は、LSI105からの出力値と、テストデータ104の出力期待値とを比較した試験結果106を用いて、LSI105に良品/不良品の判断を下す。
ここで、上述したLSI試験システム100において、特にLSI105に対するLSI試験の手順について、シーケンス図を用いて説明する。図1−2は、LSI試験システムによるLSI試験の手順を示すシーケンス図である。図1−2のシーケンス図において、まず、情報処理装置110のテストデータ生成ツール113は、設計データ(対象回路+試験容易化回路)103を取得すると(ステップS201)、取得した設計データ103に基づいて、回路シミュレーションを実行する(ステップS202)。そして、ステップS202のシミュレーションからテストデータ104を生成する(ステップS203)。
テストデータ生成ツール113によって生成されたテストデータ104は、つぎに、テスタ130によってテストデータ104を用いてLSI105の試験をおこなう。まず、テストデータ生成ツール113によって生成されたテストデータを読み出す(ステップS204)。そして、テストデータ104を参照し、LSI105の乱数発生器にパターンシフトを指示し、不定マスク器にテストパターンに応じた制御信号を出力する(ステップS205)。
LSI105には、テスタ130から入力値として、パターンシフト指示と、制御信号とが入力される。これらの入力値に応答してLSI105のパターン発生器は、対象回路(シフトレジスタ)にテストパターンを入力するとともに、制御信号によって不定マスク器を制御する(ステップS206)。LSI105では、ステップS205の処理によるテストパターンに応じた値が出力され、この出力値を圧縮する(ステップS207)。圧縮された出力値は、テスタ130に読み出される。
テスタ130は、LSI105からの出力値を読み出して、テストデータ106に含まれている出力期待値と比較し、不良品検出をおこない(ステップS208)、一連のLSI試験の手順が終了する。
本発明のLSI試験システム100は、以上説明したような手順によってLSI105の試験をおこなう。したがって、テストデータ生成ツール113によってテストデータ104を生成する情報処理装置110は、テストデータ生成装置として機能し、生成されたテストデータ104を用いてLSI105の試験をおこなうテスタ130は、LSI試験装置として機能する。なお、テスタ130は、専用のハードウェアに限らず、テスタ130相当の処理を実行する専用のツールが格納された情報処理装置として実現されてもよい。
ここで、LSI試験と試験容易化回路の要件について説明する。一般的に、LSI試験装置のMISRで圧縮されるスキャンパスの値で重要なのは、ATPGのテストパターンで故障の影響が到達しているF/Fの値(以後、故障値と呼ぶ)である。ATPGでは、一度でも検出した故障は取り除かれていくため、後のテストパターンでは故障値の割合は極端に少なくなる。
また、故障の影響が到達していないF/Fの値(以後、期待値と呼ぶ)は、不定値と同様にマスクしても問題ない。そこで、専用のパターン発生器(擬似ランダム・パターン・ジェネレータ/PRPG;Pseudo Random Pattern Generator)を用いてMISRへの入力をマスクする回路を考える。この場合、確率的に半分のスキャンパスの値がマスクされるが、その中の不定値がマスクされ、故障値がマスクされないようにパターン発生器の値を修正する反転回路を付加する。反転回路内には各スキャンパスに対応したF/Fがあり、F/Fの値が1の場合にパターン発生器からのマスク状態を反転する。
このF/Fの設定は、外部入力から与えられる制御信号(コード)が用いられ、N本のスキャンパスの一つに対応したF/Fを設定するために、[log2N]ビットであらわされるkビットのコードを用いる。ただし、kは、log2Nを下回らない最小の整数とする。故障値と不定値の割合は少なく、パターン発生器でマスク/ノーマスクの変更が必要となる場合も少ないため、外部より入力するコードを少なくすることができる。
BISTの出力検証器(特にMISR)を用いた場合、不定値のMISRへの入力を防止することが重要であり、集積回路の構成によっては多量の不定状態に対処する必要がある。近年のBISTとATPGを組み合わせたテストデータ圧縮技術でも、不定状態のマスク機能が提案されているが、多量の不定状態を扱う場合にはその圧縮率が著しく悪くなることが分かっている。本発明の技術を用いることで、多量の不定状態でも圧縮率を損なうことなく不定値のマスクが可能となる。このような要件を考慮した試験容易化回路を配置した半導体集積回路LSI試験の実施の形態について説明する。
(実施の形態)
つぎに、上述した要件を満たすLSI試験を実現するため試験容易化回路の構成について説明する。図2−1は、試験容易化回路を含んだLSIの構成を示すブロック図である。図2−1のようにLSI105は、対象回路に該当するシフトレジスタのスキャンパス(SP)200と、試験容易化回路に相当するPRPG(パターン発生器)210と、不定マスク器220と、MISR230とを含んで構成される。
LSI105に配置された試験容易化回路において、PRPG210は、スキャンパス200に入力するテストパターンを生成する。また、不定マスク器220は、スキャンパス200からの出力のうち、マスク対象に指定されたスキャンパスの出力をマスクする。そして、MISR230は、スキャンパス200から出力された出力値を圧縮してテスタ130(図1参照)に出力する。なお、マスク対象となっているスキャンパス200からはシフトレジスタを透過した出力値ではなく、固定値(たとえば、「1」)が出力される。
ここで、不定マスク器220の構成について説明する。図2−2は、不定マスク器の詳細な構成を示す回路図である。図2−2のように、不定マスク器220は、PRPG221と、EXOR回路222と、OR回路223と、修正部224とから構成されている。
PRPG221は、ランダムパターンを生成する。生成されたパターンはEXOR回路222に出力される。通常時、修正部224からは「0」が出力されているため、PRPG221から「0」が出力されていれば、EXOR回路222からは、「0」が出力される。一方、PRPG221から「1」が出力されていれば、EXOR回路222からは、「1」が出力される。
OR回路223には、スキャンパス200からの出力値と、EXOR222からの出力値とが入力される。すなわち、EXOR222から「1」が入力されていれば、スキャンパスからの入力にかかわらず、MISR230には固定値「1」が出力され、マスクされた状態となる。また、修正部224には、テストパターンに応じて制御信号が入力される。
修正部224は、制御信号が入力されると、EXOR222に「1」が出力される。修正部224から「1」が入力された場合、EXOR222の出力は、修正部224から「0」が入力された場合の出力を反転させた値になる。すなわち、EXOR222からの出力「0→1」、「1→0」へ変化する。したがって、OR223への入力が反転することとなり、マスク状態のスキャンパス200は、マスク状態が解除され、マスクされていなかったスキャンパス200は、マスク状態となる。
本発明の実施の形態では、以上説明した構成の不定マスク器220を備えた試験容易化回路を用いてLSI試験を実行する。続いて、この発明の実施の形態にかかる試験容易化回路の具体的な動作例について説明する。図3−1は、本発明の実施の形態にかかる半導体集積回路の一部を示す回路図である。図3−1を用いて試験容易化回路の具体的な処理について説明する。図3−1に示したスキャンパス200、不定マスク器220、出力検証器(MISR)230は、それぞれ図1において説明した各構成を具体例である。
図3−1において、スキャンパスSP1は不定値「X」をあらわす伝搬信号を出力し、スキャンパスSP2は故障値「0/1」をあらわす伝搬信号を出力するとする。また、スキャンパスSP3,SP4は、それぞれ固定値をあらわす伝搬信号が出力されているとする。なお、SP4においては出力がマスクされているが、固定値は故障検出とは無関係なため、マスクされていても問題ない。したがって、LSI105では、スキャンパスSP1の伝搬信号「X」をマスクするとともに、スキャンパスSP2の伝搬信号「0/1」をマスクせずに、出力検証器230に出力する必要がある。
また、不定マスク器220は、専用のパターン発生器(PRPG)221と、PRPG221の出力値を反転する反転回路(EXOR、修正部)222、224と、スキャンパスSP1〜SP4の出力値と反転回路222からの出力値との論理和を出力するOR回路223と、から構成される。
そして、反転回路222、224は、外部(テスタ130)からの制御信号(コード)により値が設定されるF/F(初期状態は「0」)314と、当該F/F314からの出力値とPRPG221からの出力値を入力するXOR回路315を備える。OR回路223は、このXOR回路315からの出力値とスキャンパスSP1〜SP4からの出力値との論理和をとる。
このOR回路223により、出力検証器230への入力となるスキャンパスSP1〜SP4の出力は、PRPG221の出力値が1の場合マスクされる(図3−1中、ハッチング入りの矩形で表示)。PRPG221の出力値は擬似ランダムパターンなので、スキャンパスSP1〜SP4の約半分はマスクされることになる。図3−1では、一番上のスキャンパスSP1の伝搬信号「X(不定値)」はマスクされず、2番目のスキャンパスSP2の伝搬信号「0/1(故障値)」がマスクされている。この場合、この2本のスキャンパスSP1,SP2についてのマスク状態を反転させる必要があり、反転回路222、224内のF/F314を設定する制御信号が必要となる。
これらの制御信号は、テスタ130がテストデータ104を参照することによって入力される。図3−2は、修正後の不定マスク器220を示す回路図である。図3−2では、上述した2本のスキャンパスSP1、SP2についてのマスク状態を反転させるために、スキャンパスSP1,SP2についての反転回路222、224内のF/F314を「1」に設定する制御信号が入力されている。これにより、不定状態を確実にマスクし、故障の影響が伝搬している故障値をマスクせずに出力検証器230へ入力することができる。
図3−2のような修正をおこなうことにより、実施の形態にかかるLSI105は、不定値をマスクし、故障値をすべて出力させることができる。したがって、テスタ130を接続してLSI試験装置としてLSI試験をおこなう際には、出力検証器230により複数のシフトレジスタ200からの伝搬信号の高圧縮化を図ることができる。さらに、不定マスク器220を制御し、故障に関する信号のマスク化を防止することで、出力検証器230からの出力結果の高品質化を図ることができる。
<試験容易化回路の構成>
つぎに、LSI105に配置された試験容易化回路の構成について説明する。図4−1は、本実施の形態にかかるLSIに配置された試験容易化回路の構成を示すブロック図である。図4−1のように、LSI105は、スキャンパス200と、PRPG210と、不定マスク器220と、出力検証器(MISR)230と、マスク信号パターン発生器(PRPG)221とにより構成されている。
PRPG210は、試験回路であるスキャンパス200へ入力するテストパターンを生成する。PRPG210により生成されたテストパターンは、スキャンパス入力信号SInとしてスキャンパス(SP)200に入力される。なお、一度に生成されるテストパターンは、各スキャンパス(SP)200に1ビットずつ入力されるため、スキャンパス(SP)220の本数(ここではN本)と同数のビット数の値となる。したがってPRPG210からはNビットのスキャンパス入力信号SInが出力されている。
スキャンパス(SP)200に入力されたスキャンパス入力信号SInは、各スキャンパスSP(SP1〜SPN)の回路構成に応じた処理が施され、Nビットのスキャンパス出力信号SOutとして出力される。
不定マスク器220は、N個の修正部により構成され、スキャンパス(SP)200から入力されたスキャンパス出力信号SOutの1ビットごとに、そのまま透過させるか、スキャンパス出力信号SOutと無関係な固定値を出力させるかのいずれかの処理を施す。すなわち、不定マスク器220は、スキャンパス出力信号SOutへのマスク処理部として機能する。
不定マスク器220は、スキャンパス出力信号SOutへマスクをおこなう際、後述するマスク信号パターン発生器(PRPG)221から入力されたマスク信号Mに基づいて修正部を制御する。すなわち、マスク信号Mに基づいて、どの修正部がスキャンパス出力信号SOutをマスクするかが制御される。このようなマスク処理により、スキャンパス出力信号SOutとして不定値出力されていた場合に、この不定値が出力検証器230に出力されるのを防ぐことができる。したがって、不定マスク器220からは不定値がマスクされたNビットのパターン出力信号POutが出力される。
しかしながら、不定マスク器230は、初期状態では、ランダムに生成されたマスク信号Mに基づいて修正部のマスク処理が制御されているに過ぎない。マスク信号Mは、マスク信号発生器(PRPG)221によってランダムに発生させたパターンに過ぎず、そのままでは、不定値をマスクできなかったり、故障値をマスクしてしまったりと、精度の高いLSI試験をおこなうための出力結果を得ることができない場合がある。
そのために、不定マスク器220には、修正部の修正内容、すなわち、どこのパスをマスクし、どこのパスを透過させるかを調整する機能が備わっている。この機能を実現するのが、テスタ130から入力されるクロック信号CLKと制御信号CTLとである。クロック信号CLKは、所定の周期で同じ波形を繰り返す信号である。LSI105において実行される各処理は、このクロック信号CLKに基づいておこなわれる。
また、制御信号CTLは、N本のスキャンパス(SP)200のうちの指定したパスから出力されたスキャンパス出力信号SOutにマスクを施す、もしくはマスクを解除するかを指示する信号である。さらに、マスクを施す、あるいはマスクを解除する場合、スキャンパスのパターンシフト動作や、PRPG210、出力検証器(MISR)230およびマスク信号パターン発生器(PRPG)221のシフト動作を行わないようにする必要がある。制御信号CTLはこれらの機能も実現する。従って、制御信号CTLは、パターンシフトやシフトを制御する1ビットの信号と、不定マスク器220のなかの修正部のアドレスをあらわす[log2N]ビットの信号とから構成されたk(=1+[log2N])ビットの値から構成されている。
したがって、たとえばスキャンパス(SP)200が4本の場合、2ビットの信号で各スキャンパス(SP)200のアドレスをあらわせることから、制御信号CTLは、1+2で3ビットの信号(CTL0〜2)となる。また、スキャンパス(SP)200が8本の場合、3ビットの信号で各スキャンパス(SP)200のアドレスをあらわせることから、制御信号CTLは4ビットの信号(CTL0〜3)となる。
この制御信号CTLの後半のアドレス部分により、指定した修正部の処理を反転させることができる。具体的には、マスク信号Mにより、不定値を出力しているにもかかわらず、マスクできなかったパスにマスクを施したり、故障値を出力しているにもかかわらずマスクしてしまっていたパスのマスクを解除したりと、修正部を調整することができる。
修正部の調整が終了すると、パターンシフトのための制御信号CTLがテスタ130から入力される。この制御信号CTLにより、制御CLKが有効になる。この制御CLKは、入力パターン発生器(PRPG)210へ入力される。PRPG210では、制御CLKが入力されると、テストパターンをシフトさせ、あらたなスキャンパス入力信号SInとして、スキャンパス(SP)200へ入力される。また、制御CLKは、PRPG210の他に、出力検証器230と、マスク信号パターン発生器221とに入力され、各機能部の処理内容でシフト動作がおこなわれる。なお、修正部の調整を行っている間、この制御CLKは機能しない。
出力検証器230は、不定マスク器220から出力されたパターン出力信号POutを圧縮する。この圧縮の間隔は、上述した制御CLKの入力をトリガとする。圧縮されたデータはテスタ130に出力され、出力期待値と比較される。
マスク信号パターン発生器(PRPG)221は、不定マスク器220におけるマスクパターンをあらわすマスク信号Mを生成する。マスクパターンとは、N本のスキャンパスから出力されたスキャンパス出力信号SOutのうち、どのスキャンパス(SP)220の信号にマスクを施すかをあらわすパターンである。マスク信号パターン発生器(PRPG)221は、不定マスク器220からの制御CLKの入力をトリガに、マスク信号Mを生成して不定マスク器220に出力する。
ここで、マスク信号Mについて説明すると、マスク信号Mは、Nビットのバイナリーデータで構成されている。たとえば、スキャンパス(SP)200が4本の場合は、「1010」などの4ビットのバイナリーデータによって構成されている。「1010」のマスク信号Mが不定マスク器220に入力された場合、修正部1〜4のうち、修正部1と修正部3においてマスクが施される。
また、マスク信号パターン発生器(PRPG)221は、上述したような擬似ランダムパターンが生成される。したがって、スキャンパス(SP)200がN本の場合、初期状態では、マスク信号パターン発生器(PRPG)221からは、「101010…(Nビット)」が出力され、スキャンパス出力信号SOutの約半分はマスクされることになる。結果として、不定マスク器220において修正部の調整が必要となるパスは、従来の個別マスクと比較して格段に少なくなる。
<テストデータ生成の手順>
本実施の形態にかかるLSI105では、上述したように、パターンシフトを制御する制御信号と、不定マスク器220の修正箇所をあらわす制御信号と、によって構成されたテストデータ104がテスタ130から出力されている。このテストデータは、図1において説明したように、あらかじめテストデータ生成ツール113によって生成しておく必要がある。
したがって、つぎに、本実施の形態にかかるLSI105に対してテスタ130がLSI試験をおこなう際に利用するテストデータ104の生成の手順について説明する。テストデータ生成ツール113によってテストデータ104を生成するには、まず、ソフトウェア上に図4−1に示したLSI105を構成し、回路シミュレーションを実行する。
図4−2は、本実施の形態にかかるテストデータの生成手順を示すフローチャートである。テストデータ生成ツール113は、回路シミュレーションとして、図4−2フローチャートの各手順を実行する。図4−2のフローチャートにおいて、まず、入力パターン発生器(PRPG)210からスキャンパス(SP)220にPRPG210によって生成されたテストパターンを入力する(ステップS401)。
つぎに、マスク信号パターン発生器250により、不定マスク器220に生成されたマスク信号Mを入力する(ステップS402)。そして、ステップS401によって入力されたテストパターンによって得られたスキャンパス出力と、ステップS402によって入力されたマスク信号Mとを比較して、不定マスク器220から不定値が出力されているか否かを判断する(ステップS403)。
ステップS403において、不定値が出力されていた場合は(ステップS403:Yes)、不定値を出力しているスキャンパス(SP)200をマスクする制御信号を生成し(ステップS404)、ステップS405の処理に移行する。一方、不定値が出力されていない場合は(ステップS403:No)、そのままステップS405の処理に移行する。
つぎに、ステップS401によって入力されたテストパターンによって得られたスキャンパス出力と、ステップS402によって入力されたマスク信号Mとを比較して、故障値が不定マスク器220によりマスクされているか否かを判断する(ステップS405)。ここで、故障値がマスクされている場合は(ステップS405:Yes)、故障値を出力しているスキャンパス(SP)200のマスクを解除する制御信号を生成する(ステップS406)。一方、故障値がマスクされていない場合は(ステップS405:No)、そのままステップS407の処理に移行する。
最後に、ステップS404もしくは、S406によって生成された制御信号をテストデータとしてパターンシフトと関連付けて格納し(ステップS407)、一連の処理を終了する。以上説明した処理を実行することにより、テストデータ生成ツール113は、LSI105の試験容易化回路の構成に適用したテストデータ104を生成することができる。
生成された、テストデータ104は、上述したようにLSI試験の際に、図1−2にて説明したように、テスタ130に読み出され、LSI試験に利用される。テストデータ104を参照すると、試験容易化回路の不定マスク器220は、適切なパスにのみマスクを施すことができる。このようなマスク処理により、出力結果に不定値が含まれ圧縮データが不定値となってしまうような事態を防ぎ、高品質なLSI試験をおこなうことができる。
つぎに、図4−1において説明した各機能部の実装例について説明する。図4−3は、試験容易化回路を含んだLSIの実装例を示す回路図である。図4−3におけるLSI105は、128本の、スキャンパス(SP0〜SP127)200がLSI試験の対象回路となる場合の実装例を示している。
図4−3のように、入力パターン発生器(PRPG)210と、マスク信号パターン発生器(PRPG)221とは、LFSR(リニアフィードバックシフトレジスタ)と、フェイズシフタ(位相調整器)とによって構成される。また、出力検証器(MISR)230は、スペースコンパクタと、MISRとによって構成されている。
また、不定マスク器220は、F/Fと、OR回路と、2つのAND回路とから反転回路301を構成している。この反転回路301に制御信号CTLからの反転指示が入力されることにより、マスク信号Mの値が反転する。したがって、マスクが施されていた場合であれば、マスクが解除され、スキャンパス(SP)200から入力された値がそのまま出力される。反対に、マスクが施されていなければ、あらたにマスクが施され、固定値「1」が出力される。
<制御信号CTLのコード>
つぎに、テストデータ生成ツール113によって生成されたテストデータの制御信号CLTのコード内容について説明する。図5は、制御信号CTLのコード一覧である。図5の制御信号CTLは、図4−3に例示したような128本のスキャンパス(SP)200を備えたLSI105の適用した制御信号CTLである。したがって、パターンシフトをあらわすCTL0と、スキャンパスSPのへのマスクを調整するCTL1〜7とによって構成されている。
CTL0は、パターンシフト用の制御信号である。図5のようにCTL0の値が「0」の場合は、CTL1〜7の値にかかわらず、スキャンパス(SP)200のパターンシフトと、パターン発生器(PRPG)210、マスク信号パターン発生器221および出力検証器230のシフトがおこなわれる(511)。さらに、このパターンシフトにより、不定マスク器220内のすべてのF/Fの値が0にクリアされる。したがって、CTL0=0の制御信号CTLは、パターンシフトのタイミングに出力される。
一方、CTL1〜7は、マスク信号修正用の制御信号CTLであり、不定マスク器220の修正部0〜修正部127のうち、マスクを調整する修正部Nのアドレスをあらわす。具体的には、「0000000」は、スキャンパス0に対応する不定マスク器220内のF/Fを1にセットする(512)。このセットにより、修正部0のマスク処理が反転する。すなわち、該当するスキャンパス200にマスクが施されていればマスクを解除し、マスクが施されていなければ、あらたにマスクを施す。
同様に、スキャンパス1に対応する不定マスク器220のマスクを調整する場合には、制御信号CTLとして「0000001」を出力し(513)、スキャンパス127に対応する不定マスク器220のマスクを調整する場合には、制御信号CTLとして「1111111」を出力する(514)。当然のことながら、マスク信号修正用の制御信号CTLを有効にしたい場合は、CTL0の値を「1」に設定する。
<LSI試験における不定マスク器調整例>
つぎに、上述のように生成されたテストデータを用いてLSI試験をおこなう際に、具体的に制御信号CTLがどのように利用されるか、具体例を挙げて説明する。図6は、あるテストパターンが対象回路に入力された場合の試験容易化回路の初期状態を示す図表である。
図6の例では、PRPG210によって発生されたテストパターンがスキャンパス200に入力され、スキャンパス200を伝搬して出力されたスキャンパス出力信号SOutとして「0,X,X,1/0,0/1,…」の各信号が出力されている。また、このとき、マスク信号パターン発生器221からマスク信号Mとして「1,0,1,0,1,…」が出力されている。また、不定マスク器230内のF/F(修正部)は、初期状態であるため「0,0,0,0,0,…」となり無調整となっている。以上のような初期状態から、出力検証器230に出力されるパターン出力信号Poutは、「1,X,1,1/0,1,…」となっている。
図6において、マスク信号Mは、スキャンパスSP0,SP2,SP4をマスク対象と設定しているため、スキャンパスSP0,SP2,SP4に対応するパターン出力信号Poutがマスクされ固定値「1」を出力している。しかしながら、スキャンパス出力信号SOutのうち、スキャンパスSP2は、不定値「X」を出力しているため、パターン出力信号Poutとして「X」をMISR230に出力したくない。また、スキャンパスSP3は、期待値「0/1」を出力しているため、パターン出力信号Poutとして「0/1」をMISR230に出力して、LSI試験に反映させたい。
図7は、テストデータとして格納されている制御信号CTLの一例を示すデータ列である。上述のような場合、テスタ130は、スキャンパス200に入力されるテストパターンに応じて、図7のような制御信号(701、702)を読み出し不定マスク器220を制御する。
図6の初期状態から図7のようなテストデータ104を参照して、不定マスク器220を制御する手順を以下、図8、9を用いて順に説明する。
まず、図8は、制御信号CTLによる第1段階処理を示す図表である。第1段階では、図7に示した制御信号(701)を用いて、スキャンパスSP1のマスクを調整する。図6では、スキャンパスSP1は、マスク信号Mが「0」に設定されているため、スキャンパスSP1から出力された不定値をそのままパターン出力信号POutとして出力してしまっていた。
したがって、図7の1段目の制御信号CTL「10000001」が入力される(701)。この制御信号CTLにより、不定マスク器230のF/F1の設定は1にセットされ、修正部1の出力が反転し、マスクが施される。したがって、図8のように、パターン出力信号POutは、固定値(「1」)が出力される(810)。
図9は、制御信号CTLによる第2段階処理を示す図表である。第2段階では、図7に示した制御信号(702)を用いて、スキャンパスSP4のマスクの調整をおこなう。図6では、スキャンパスSP4から出力されたスキャンパス出力信号SOutとして故障値「0/1」が出力されている。しかし、スキャンパスSP4のパスには、マスク信号M「1」と設定され、したがって、図6のように初期状態では、故障値「0/1」がマスクされ、パターン出力信号POutからは、「1」が出力されてしまっていた。
そこで、故障値「0/1」をパターン出力信号POutとして出力させるための処理をおこなう。具体的には、図7の2段目の制御信号CTL「10000100」が入力される(702)。この制御信号CTLにより、不定マスク器230のF/F4の設定は1にセットされ、修正部4の出力が反転し、マスクが解除される。したがって、図9のようにパターン出力信号POutとして故障値(「0/1」)が出力される(820)。
以上説明した処理を、すべてのスキャンパスSP(図4−1のLSI105の例ではスキャンパスSP127)を対象に実行することにより、パターン出力信号POutは、不定値を含まない出力結果となる。また、故障値をもれなく出力させていることから高品質のLSI試験をおこなうことができる。
以上説明したように、本発明にかかる半導体集積回路、記録媒体、テストデータ生成装置およびLSI試験装置によれば、マスクパターンと、制御信号とによって、不定マスク器を制御することにより、試験の品質を保証しつつ、従来の個別マスク回路を使用する場合に比べて、テストデータ量のさらなる削減が期待できる。
(付記1)ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、
ランダムに生成したマスクパターンに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、を備え、
前記不定マスク器は、
前記複数のシフトレジスタのうち前記マスクパターンによりマスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、制御信号に応じて個別に前記不定値をマスクすることを特徴とする半導体集積回路。
(付記2)前記不定マスク器は、
前記マスク対象となったシフトレジスタのうち故障値を出力するシフトレジスタが存在する場合に、制御信号に応じて前記故障値のマスクを解除することを特徴とする付記1に記載の半導体集積回路。
(付記3)付記1または2に記載の半導体集積回路に関する設計データを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
(付記4)ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路に関する設計データを用いてテストデータを生成するテストデータ生成装置であって、
前記半導体集積回路において前記マスクパターンによりマスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を生成する生成手段と、
前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成手段によって生成された制御信号と前記出力検証器から出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納する格納手段と、
を備えることを特徴とするテストデータ生成装置。
(付記5)前記生成手段は、
前記複数のシフトレジスタのなかの前記マスク対象となったシフトレジスタのうち、故障値を出力するシフトレジスタが存在する場合に、当該故障値のマスクを解除する制御信号を生成することを特徴とする付記4に記載のテストデータ生成装置。
(付記6)ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路と、
前記半導体集積回路において前記マスクパターンによって制御された不定マスク器をさらに個別に制御するための制御信号を生成する生成手段と、前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成手段によって生成された制御信号と前記出力検証器から出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納する格納手段と、を備えるテストデータ生成装置と、を用いて、前記半導体集積回路の不良試験をおこなうLSI試験装置であって、
前記テストパターンのシフトに応じて、前記マスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記テストデータ生成装置によって生成されたテストデータから前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を読み出し、前記不定マスク器に出力する制御手段と、
前記制御手段によって前記制御信号が出力された結果、前記出力検証器から出力される出力値と、前記テストデータの出力期待値とを比較して前記半導体集積回路の不良を検出する検出手段と、
を備えることを特徴とするLSI試験装置。
(付記7)前記制御手段は、
前記複数のシフトレジスタのなかの前記マスク対象となったシフトレジスタのうち、故障値を出力するシフトレジスタが存在する場合に、前記テストデータ生成装置によって生成されたテストデータから当該故障値のマスクを解除する制御信号を読み出し、前記不定マスク器に出力することを特徴とする付記6に記載のLSI試験装置。
(付記8)試験対象となる集積回路内部の順序回路素子により構成された複数のシフトレジスタに対しランダムなテストパターンを与えるパターン発生器と、
前記パターン発生器により前記テストパターンが与えられた複数のシフトレジスタからの伝搬信号が入力された場合、外部からの制御信号により当該伝搬信号のうち不定状態に関する信号をマスクするとともに、前記外部からの制御信号により前記伝搬信号のうち故障に関する信号をマスクせずに出力する不定マスク器と、
前記不定マスク器から出力された信号を圧縮する出力検証器と、
を備えることを特徴とするLSI試験装置。
(付記9)ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路に関する設計データを用いてテストデータを生成するテストデータ生成方法であって、
前記半導体集積回路において前記マスクパターンによりマスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を生成する生成工程と、
前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成工程によって生成された制御信号と前記出力検証器から出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納する格納工程と、
を含むことを特徴とするテストデータ生成方法。
(付記10)ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路と、
前記半導体集積回路において前記マスクパターンによって制御された不定マスク器をさらに個別に制御するための制御信号を生成する生成手段と、前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成手段によって生成された制御信号と前記出力検証器から出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納する格納手段と、を備えるテストデータ生成装置と、を用いて、前記半導体集積回路の不良試験をおこなうLSI試験方法であって、
前記テストパターンのシフトに応じて、前記マスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記テストデータ生成装置によって生成されたテストデータから前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を読み出し、前記不定マスク器に出力する制御信号出力工程と、
前記制御信号出力工程の結果、前記出力検証器から出力される出力値と、前記テストデータの出力期待値とを比較して前記半導体集積回路の不良を検出する検出工程と、
を含むことを特徴とするLSI試験方法。
(付記11)ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路に関する設計データを用いてテストデータを生成するテストデータ生成プログラムであって、
前記半導体集積回路において前記マスクパターンによりマスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を生成させる生成工程と、
前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成工程によって生成させた制御信号と前記出力検証器から出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納させる格納工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするテストデータ生成プログラム。
(付記12)ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路と、
前記半導体集積回路において前記マスクパターンによって制御された不定マスク器をさらに個別に制御するための制御信号を生成する生成手段と、前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成手段によって生成された制御信号と前記出力検証器から出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納する格納手段と、を備えるテストデータ生成装置と、を用いて、前記半導体集積回路の不良試験をおこなうLSI試験プログラムであって、
前記テストパターンのシフトに応じて、前記マスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記テストデータ生成装置によって生成されたテストデータから前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を読み出し、前記不定マスク器に出力させる制御信号出力工程と、
前記制御信号出力工程の結果、前記出力検証器から出力される出力値と、前記テストデータの出力期待値とを比較して前記半導体集積回路の不良を検出させる検出工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするLSI試験プログラム。
以上のように、本発明にかかる半導体集積回、記録媒体、テストデータ生成装置およびLSI試験装置は、半導体集積回路の製造不良の検出に有用である。
本発明のLSI試験システムの概要を示す概要図である。 LSI試験システムによるLSI試験の手順を示すシーケンス図である。 本発明にかかるLSI試験装置の構成を示すブロック図である。 LSI試験装置の不定マスク器の構成を示す回路図である。 本実施の形態にかかる半導体集積回路の一部を示す回路図である。 修正後の不定マスク器220を示す回路図である。 本実施の形態にかかるLSIに配置された試験容易化回路の構成を示すブロック図である。 本実施の形態にかかるテストデータの生成手順を示すフローチャートである。 試験容易化回路を含んだLSIの実装例を示す回路図である。 制御信号CTLのコード一覧である。 あるテストパターンが対象回路に入力された場合の試験容易化回路の初期状態を示す図表である。 テストデータとして格納されている制御信号CTLの一例を示すデータ列である。 制御信号CTLによる第1段階処理を示す図表である。 制御信号CTLによる第2段階処理を示す図表である。 DSPTを示す説明図である。 BISTを示す説明図である。 一括マスクの概要を示す回路図である。 個別マスクの概要を示す回路図である。 乱数マスクの概要を示す回路図である。
符号の説明
100 LSI試験システム
110 情報処理装置
120 LSI製造装置
130 テスタ
105 LSI
200 シフトレジスタ(スキャンパス(SP))
210 パターン発生器(PRPG)
220 不定マスク器
230 出力検証器(MISR)
211 マスク信号パターン生成器(PRPG)

Claims (7)

  1. ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、
    ランダムに生成したマスクパターンに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、を備え、
    前記不定マスク器は、
    前記複数のシフトレジスタのうち前記マスクパターンによりマスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、制御信号に応じて個別に前記不定値をマスクすることを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記不定マスク器は、
    前記マスク対象となったシフトレジスタのうち故障値を出力するシフトレジスタが存在する場合に、制御信号に応じて前記故障値のマスクを解除することを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路。
  3. 請求項1または2に記載の半導体集積回路に関する設計データを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
  4. ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路に関する設計データを用いてテストデータを生成するテストデータ生成装置であって、
    前記半導体集積回路において前記マスクパターンによりマスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を生成する生成手段と、
    前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成手段によって生成された制御信号と前記出力検証器から出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納する格納手段と、
    を備えることを特徴とするテストデータ生成装置。
  5. 前記生成手段は、
    前記複数のシフトレジスタのなかの前記マスク対象となったシフトレジスタのうち、故障値を出力するシフトレジスタが存在する場合に、当該故障値のマスクを解除する制御信号を生成することを特徴とする請求項4に記載のテストデータ生成装置。
  6. ランダムに生成したテストパターンを入力する複数のシフトレジスタと、ランダムに生成したマスクパターンと制御信号とに基づいて、前記複数のシフトレジスタのうちマスク対象となったシフトレジスタの出力をマスクする不定マスク器と、当該不定マスク器によってマスクされた出力結果を検証する出力検証器と、を備えた半導体集積回路と、
    前記半導体集積回路において前記マスクパターンによって制御された不定マスク器をさらに個別に制御するための制御信号を生成する生成手段と、前記テストパターンのシフトに応じて、前記生成手段によって生成された制御信号と前記出力検証器から出力される出力期待値との組み合わせを、前記テストデータとして格納する格納手段と、を備えるテストデータ生成装置と、を用いて、前記半導体集積回路の不良試験をおこなうLSI試験装置であって、
    前記テストパターンのシフトに応じて、前記マスク対象とならなかったシフトレジスタが不定値を出力する場合に、前記テストデータ生成装置によって生成されたテストデータから前記不定マスク器に対して当該シフトレジスタの出力をマスク対象とする制御信号を読み出し、前記不定マスク器に出力する制御手段と、
    前記制御手段によって前記制御信号が出力された結果、前記出力検証器から出力される出力値と、前記テストデータの出力期待値とを比較して前記半導体集積回路の不良を検出する検出手段と、
    を備えることを特徴とするLSI試験装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記複数のシフトレジスタのなかの前記マスク対象となったシフトレジスタのうち、故障値を出力するシフトレジスタが存在する場合に、前記テストデータ生成装置によって生成されたテストデータから当該故障値のマスクを解除する制御信号を読み出し、前記不定マスク器に出力することを特徴とする請求項6に記載のLSI試験装置。
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