JP2007311310A - プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法 - Google Patents

プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007311310A
JP2007311310A JP2006141823A JP2006141823A JP2007311310A JP 2007311310 A JP2007311310 A JP 2007311310A JP 2006141823 A JP2006141823 A JP 2006141823A JP 2006141823 A JP2006141823 A JP 2006141823A JP 2007311310 A JP2007311310 A JP 2007311310A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyte membrane
conductive composite
proton
proton conductive
inorganic porous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006141823A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5183886B2 (ja
Inventor
Tomokazu Yamane
友和 山根
Hiroshi Ogawa
弘志 小川
Toshihiro Takegawa
寿弘 竹川
Hiroyuki Ono
弘幸 大野
Ko Ogiwara
航 荻原
Kiyoshi Kanemura
聖志 金村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Tokyo University of Agriculture and Technology NUC
Tokyo University of Agriculture
Tokyo Metropolitan Public University Corp
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Tokyo University of Agriculture and Technology NUC
Tokyo University of Agriculture
Tokyo Metropolitan Public University Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Tokyo University of Agriculture and Technology NUC, Tokyo University of Agriculture, Tokyo Metropolitan Public University Corp filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2006141823A priority Critical patent/JP5183886B2/ja
Publication of JP2007311310A publication Critical patent/JP2007311310A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5183886B2 publication Critical patent/JP5183886B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】イオン液体単独であるときに比べてイオン伝導度が向上し、耐熱性が高く、含水時の膨潤を抑制でき、安価に製造できるプロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】無機多孔体1が有する複数の球状孔内に電解質材料2を配設して成り、無機多孔質体1は球状孔内の表面にプロトン供与性官能基を有し、電解質材料2はイミダゾリウム系カチオンと多価アニオンを含み、該イミダゾリウム系カチオンのイミダゾリウム環の窒素の少なくとも一方がプロトンを有するプロトン伝導性コンポジット型電解質膜である。 混合工程、濾過製膜工程、水分除去・乾燥工程、加熱焼成工程、化学修飾工程、定着工程、電解質材料含浸工程、を行いプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を製造する。 プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用したエネルギーデバイス及び燃料電池セルである。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロトン伝導性コンポジット型電解質膜、その製造方法、プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を用いたエネルギーデバイス及び燃料電池セルに係り、更に詳細には、電解質材料がイオン液体単独であるときに比べてイオン伝導度が向上し得るプロトン伝導性コンポジット型電解質膜、その製造方法、プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を用いたエネルギーデバイス及び燃料電池セルに関する。
燃料電池は、発電効率が高く、環境負荷抑制に優れており、エネルギーを多大に消費している国々において現在の大きな課題となっている環境問題、エネルギー問題の解決に貢献が期待されている次世代型エネルギー供給デバイスである。
また、燃料電池は、電解質の種類により分類されるが、中でも固体高分子形燃料電池は、小型で且つ高出力を得ることができるため、小規模の定置型用、移動体用、携帯端末用のエネルギー供給源としての適用について研究・開発が進められている。
かかる固体高分子電解質膜は、高分子鎖中にスルホン酸基やリン酸基などの親水性官能基を有する固体高分子材料であり、特定のイオンと強固に結合しており、陽イオン又は陰イオンを選択的に透過する性質を有していることから、粒子、繊維又は膜状に成形し、電気透析、拡散透析、電池隔膜などの各種用途に利用されている。
また、固体高分子型燃料電池は、高い総合エネルギー効率が得られる発電手段として現在改良が盛んに進められている。その主要な構成要素は、アノード、カソードの両電極と、ガス流路を形成するセパレータ板と、両極間を隔てる固体高分子電解質膜である。アノードの触媒上で生成したプロトンは、固体高分子電解質膜中を移動してカソードの触媒上に達し、酸素と反応する。従って、両極間のイオン伝導抵抗は、電池性能に大きく影響する。
上述の固体高分子電解質膜を用いて燃料電池を形成するには、両電極の触媒と固体高分子電解質膜をイオン伝導パスで接合する必要がある。そのために、高分子電解質の溶液と触媒粒子とを混合し、塗布・乾燥して両者を結合させた触媒層を電極に用い、電極の触媒と固体高分子電解質膜とを加熱下でプレスするという手法が一般的に用いられていた。
イオン伝導を担う高分子電解質には、一般に、パーフルオロカーボン系主鎖にスルホン酸基が導入されたポリマーが使用される。具体的な商品としては、デュポン(DuPont)社製のナフィオン(Nafion)、旭硝子(株)製のフレミオン(Flemion)、旭化成(株)製のアシプレックス(Aciplex)などが使用される。パーフルオロスルホン酸系の高分子電解質は、パーフルオロカーボン系主鎖とスルホン酸基をもつ側鎖からなり、高分子電解質は、スルホン酸基を主体とする領域とパーフルオロカーボン主鎖を主体とする領域とにミクロ相分離して、スルホン酸基の相はクラスターを形成すると考えられている。このパーフルオロカーボン系主鎖が凝集している部位がパーフルオロスルホン酸系電解質膜の化学的安定性に寄与しており、イオン伝導に寄与するのはスルホン酸基が集まってクラスターを形成している部分である。
このように、優れた化学的安定性とイオン伝導性を兼ね備えるパーフルオロスルホン酸系電解質膜の製造は困難であり、非常に高価となる欠点がある。そのため、パーフルオロスルホン酸系の用途は限定されており、移動体用の動力源と期待される固体高分子型燃料電池への適用が非常に困難を極めている。
また、現状の固体高分子型燃料電池は、室温から80℃程度の比較的低い温度領域で運転される。この運転温度の制限は、用いられているフッ素系膜が120〜130℃近辺にガラス転移点を有し、これよりも高温領域ではプロトン伝導に寄与しているイオンチャネル構造の維持が困難となるため、実質的には100℃以下での使用が望ましいこと、及び水をプロトン伝導媒体として使用するため、水の沸点である100℃を超えると加圧が必要となり、装置が大がかりとなることによる。運転温度が低いことは、燃料電池にとっては発電効率が低くなると共に、触媒のCOによる被毒が顕著に起こる。運転温度が100℃以上になると発電効率は向上し、更に廃熱利用が可能となるためにより効率的にエネルギーを活用できる。また、燃料電池自動車への適用を考えると、運転温度を120℃まで上昇させることができれば、効率の向上だけではなく、排熱に必要なラジエター負荷を下げることとなり、現行の移動体に使用されているラジエターと同等仕様のものを適用できるため、システムをコンパクト化できる。
このように、より高い温度での運転を実現させるため、今まで種々の検討が行われている。代表的には、先の電解質膜のコスト低減も視野に入れたアクションとして、フッ素膜の代わりに、安価でかつ耐熱性に優れた芳香族炭化水素系高分子材料の固体高分子電解質への適用が検討されている。例えば、固体高分子電解質として、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、ポリベンズイミダゾールといった種々の芳香族系炭化水素系固体高分子電解質が検討されている。
しかし、上記高分子電解質も水をプロトン伝導媒体として使用するため、水の沸点である100℃を超えると加圧が必要となり、装置が大がかりとなる。更に、耐熱性が高く、水をプロトン伝導媒体として使用しない電解質としては、「イオン液体を浸透した、カチオン伝導性/プロトン伝導性のセラミック膜」が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この電解質膜は、特許文献2に記載された多孔質で柔軟なセラミック膜を基礎として、イオン伝導性を示すように改質し、その後イオン液体で処理して得られる。
また、この電解質膜は、イオン液体の使用により、100℃より高い温度で極めて良好なプロトン伝導性又はカチオン伝導性を有する。更に、柔軟性を維持し、燃料電池の電解質膜として使用できるというものである。
特表2004−515351号公報 PCT/EP98/05939号
しかし、上述のセラミック膜とイオン液体を組み合わせた電解質膜は、イオン伝導性のないセラミックス膜にイオン液体を含浸させるため、イオン液体単独に比べイオン伝導度は低下してしまう。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、イオン液体単独であるときに比べてイオン伝導度が向上し、耐熱性が高く、含水時の膨潤を抑制でき、安価に製造できるプロトン伝導性コンポジット型電解質膜、その製造方法、プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を用いたエネルギーデバイス及び燃料電池セルを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、無機多孔体の球状孔内の表面をプロトン供与性官能基で化学修飾し、特定のイオン液体を含浸させることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜は、無機多孔体が有する複数の球状孔内に電解質材料を配設して成るプロトン伝導性コンポジット型電解質膜であって、
上記無機多孔体は、球状孔内の表面にプロトン供与性官能基を有し、
上記電解質材料は、カチオンと多価アニオンを含む、ことを特徴とする。
また、本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法は、上記プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を製造するに当たり、次の工程
(1)溶媒に無機ゾルと球状有機樹脂を混合して混合溶液とする工程
(2)該混合溶液を攪拌し、濾過により製膜する工程
(3)濾過成形膜の余剰水分を除去し、乾燥させる工程
(4)濾過成形膜を加熱焼成し多孔膜とする工程
(5)該多孔膜の球状孔内へプロトン供与性官能基を導入する化学修飾工程
(6)導入官能基を球状孔内に定着させて無機多孔体とする工程
(7)得られた無機多孔体へ電解質材料を含浸させる工程
を行うことを特徴とする。
更に、本発明のエネルギーデバイス及び燃料電池セルは、上記プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用したことを特徴とする。
本発明によれば、無機多孔体の球状孔内の表面をプロトン供与性官能基で化学修飾し、特定のイオン液体を含浸させることとしたため、イオン液体単独であるときに比べてイオン伝導度が向上し、耐熱性が高く、含水時の膨潤を抑制でき、安価に製造できる。
以下、本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を示す。
本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜は、無機多孔体と電解質材料と一対の電極材料とから構成される。
ここで、上記無機多孔体は、複数の細孔を有し、その孔内に電解質材料を保持している。
また、上記電解質材料は、イミダゾリウム系カチオンと多価アニオンとを少なくとも含んで成る。更に、該イミダゾリウム系カチオンのイミダゾリウム環の窒素の少なくとも一方はプロトンを有している。
本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の一実施形態の断面概略及び写真を図1に示す。このプロトン伝導性コンポジット型電解質膜は、電解質材料2とこれを保持する無機多孔体1から構成されており、この電解質膜は両面から電極材料3で挟持され導電体を形成している。
このように、イミダゾリウム系カチオンと多価アニオンを含む電解質材料を、球状孔内の表面にプロトン供与性官能基を有する無機多孔体へ含浸させることで、電解質材料の固定化と、活性化エネルギーの低下、イオン伝導度の向上が一挙に達成される。即ち、固定化された電解質材料と無機多孔体との界面に働く相互作用により新たなイオン伝導パスが形成されるので、イオン伝導の活性化エネルギーが低下する。
また、フッ素系電解質などを用いた従来品に比べて、安価な材料で構成できるため、より安価で普及に適したプロトン伝導性コンポジット型電解質膜が得られる。
ここで、上記イミダゾリウム系カチオンと多価アニオンを含む電解質材料としては、
1.優れた熱安定性(不揮発性、蒸気圧が極めて低い、広い温度域で液体である)、
2.高イオン密度、
3.大熱容量、
などの観点から、イオン液体を使用することが好適である。
代表的なイミダゾリウム系カチオンとしては、例えば、化学式1で表されるものが挙げられる。
Figure 2007311310
(式中のRは同一でも異なっていてもよく、1価の有機基、好ましくは1価の炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基又はアリールアルキル基を示す。)
で表される一置換イミダゾリウム誘導体カチオン(Monosubstituted Imidazolium Derivatives Cation)。
一方、多価アニオンとしては、例えば、SO 2−、PO 3−又はHPO 2−、及びこれらの任意の組合わせに係るものが挙げられる。
このときは、他のイオン液体に対し、高いプロトン伝導度が得られる。
なお、これらのイミダゾリウム系カチオンと多価アニオンは、1種又は2種以上を適宜組合わせて使用できる。
上述の電解質材料は、イオン伝導の活性化エネルギーが5〜15kJ/molであることが好適である。
このときは、活性化エネルギーが低く、プロトンホッピングのような伝導メカニズムを発揮させ得る。
他方、上記無機多孔体は、金属酸化物であることが好適であり、例えば、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)又はジルコニア(ZrO)、及びこれらの任意の組合わせに係るものが挙げられる。
これらの無機多孔体は、安定性が高く、安価に入手可能なものが多いため有効である。
更に、上記無機多孔体の有する複数の細孔が球状孔であること、該球状孔は、内径がほぼ均一で、隣接する球状孔同士が連通していることが好適である。
換言すれば、無機多孔体内部に球状孔が3次元的に存在し、隣接する球状孔と連通口を介して連通していることが良い。
例えば、図1に示すような球状孔を有する無機多孔体1に電解質材料2を充填できる。この無機多孔体の球状孔の内壁面にはプロトン供与性官能基が存在するように処理される。また、電解質材料は、球状孔の連通口を介して充填できる。
このときは、球状孔の大きさを変化させることで電解質材料の含浸状態を制御することができる。
また、無機多孔体の内部に電解質材料が規則的に保持されることで、両材料がコンポジット化され、全体的にイオン伝導度を高めることができる。
更に、湿潤状態においては、無機多孔体が電解質材料の膨潤を抑制する。特に、多孔体内部に存在する球状孔がほぼ均一な径で構成されることで、電解質材料の含水時における膨潤に対して、多孔体は均質且つ分散された膨潤力を受けるので、プロトン伝導性コンポジット型電解質膜の局所的な破損が抑制できる。換言すれば、無機多孔体の球状孔が3次元規則配列構造をとることで、電解質材料の膨潤圧が無機多孔体に均等にかかるよう支持され得る。
また、上記無機多孔体の気孔率は70〜90%であることが好適である。
このときは、無機多孔体への電解質材料の充填率を高めることで、イオン伝導度を向上できる。
更に、上記無機多孔体は、無機ゾルを形成する材料より成ることが好適である。
このときは、安価な無機ゾルを利用することで、コストメリットが見込まれる。また、簡易な無機材形成技術であるゾルゲル法が適用できるので有効である。
また、上記無機ゾル形成材料は、無機コロイドであることが好適である。
無機コロイドは、ポリマー粒子を鋳型に用いた無機多孔体の形成に適しており、3次元規則配列状態が保持された球状孔を形成できる。
更に、上記無機多孔体は、ポリマー微粒子と無機多孔体の構成材料を混合して作製することができる。
例えば、ポリマー微粒子と無機材料を混合した懸濁液を調製して得ることができる。
かかる懸濁液を適用することで、高い空孔率(70%以上)が実現できるため、電解質材料を多量に保持させることができ、高いイオン伝導性が期待できる。
また、ポリマー微粒子が積み重なることで形成される3次元規則配列構造を鋳型(テンプレート)として、無機多孔体が得らえれる。
更に、ポリマー微粒子の粒径サイズ、積層状態を制御することで、任意の空間を有する無機多孔体を設計できる。
なお、細孔内のポリマー微粒子は熱処理などにより除去することで、電解質材料の入るスペースが確保される。
更にまた、上記無機多孔体において、球状孔の内径は20〜1000nmであることが好適である。1000nm超では、無機多孔体単位重量あたりに固定化されるプロトン供与性官能基の量が少ないため、効果が不十分となり易い。20nm未満では、球状樹脂をテンプレートとして利用した多孔体の形成が困難となり易い。また、ナノスケール無機多孔質ガラスとの技術的な差別がつきにくくなる。
また、球状孔の内径は50〜500nmであることがより好適である。500nm以下では、無機多孔体単位重量あたりに固定化されるプロトン供与性官能基の量が急激に多くなり、十分な効果が発揮できる。50nm以上では、球状樹脂をテンプレートとして利用した多孔質の形成がより容易と成り、安定した多孔体の形成が可能となる。また、ナノスケール無機多孔質ガラスとの技術的領域の差別がより明確となる。
また、上記プロトン供与性官能基は、球状孔の所望の大きさに対して電解質材料を良好に固定化してプロトン伝導性を向上させる観点から、無機多孔体の単位重量あたり0.01〜2.8mmol/gの濃度で含有されていることが好適である。0.01mmol/g未満では化学修飾によるプロトン伝導性の向上効果が得られにくい。また、2.8mmol/gは球状孔の内径が20nmのときの官能基修飾量の理論値であり、これを超えると球状樹脂をテンプレートとして利用した多孔体の形成が困難となる。
より好ましくは、0.03〜1.2mmol/gの濃度で含有されていることが良い。
0.03mmol/gより大きいと、無機多孔体表面のプロトン供与性官能基の濃度が高く、無機多孔体表面でのプロトン伝導が促進され好ましい。また、1.2mmol/gより小さいと、表面にプロトン供与性官能基を安定的に導入できるため好ましい。
更に、上記無機多孔体において、球状孔内の表面を修飾するプロトン供与性官能基は、ブレンステッド酸型官能基であることが好適である。
上記ブレンステッド酸型官能基としては、例えば、スルホン酸基、リン酸基又はカルボン酸基、及びこれらの任意の組合せに係る官能基が挙げられる。
更にまた、上記無機多孔体自体のEquivalent Weight(EW)値は、多孔体表面でのプロトン伝導性の促進効果と、安定したプロトン供与性官能基の導入の観点から、350〜90000g/molであることが好適である。より好ましくは、890〜33000g/molであることが良い。
次に、本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法では、次の工程
(1)溶媒に無機ゾルと球状有機樹脂を混合して混合溶液とする工程
(2)該混合溶液を攪拌し、濾過により製膜する工程
(3)濾過成形膜の余剰水分を除去し、乾燥させる工程
(4)濾過成形膜を加熱焼成し多孔膜とする工程
(5)該多孔膜の球状孔内へプロトン供与性官能基を導入する化学修飾工程
(6)導入官能基を球状孔内に定着させて無機多孔体とする工程
(7)得られた無機多孔体へ電解質材料を含浸させる工程
を行い、上述したプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を製造する。図2に作製手順の流れを示す。
工程(1)及び工程(2)では、無機ゾルと球状有機樹脂を均質な状態に分散できる。
また、工程(2)の濾過は、球状有機樹脂のテンプレートの隙間に無機ゾルを充填する方法として適している。
更に、工程(3)では、濾過成形膜を予め乾燥させることで、焼成工程等での膜のハンドリングを容易にする。次いで、工程(4)では、濾過成形膜を加温焼成することで、無機ゾルによる無機支持体を焼成形成すると共に、テンプレート樹脂を焼成除去することで多孔膜を形成できる。
工程(5)及び工程(6)では、多孔膜の球状孔内を化学修飾することで電解質材料が固定され易くなり、工程(7)で、容易に目的とするプロトン伝導性コンポジット型電解質膜が得られる。
また、工程(5)では、無機多孔体の球状孔内の表面に水酸基を付加する又は表面に存在する水酸基を増加させることができる。
例えば、図3(上図)に示すように、無機多孔体の球状孔内の表面に水熱処理によりシラノール基を増加させ、更にシランカップリング剤によりメルカプト基を導入した後、過酸化水素水溶液中でメルカプト基を酸化処理して、プロトン供与性官能基を導入することができる。
また、図3(下図)に示すように、無機多孔体の球状孔内の表面に水熱処理によりシラノール基を増加させ、更に1,3−プロパンスルトンとトルエン溶液中で反応させることにより、プロトン供与性官能基を導入することができる。
上記工程(1)〜(4)を経ることで、有機樹脂材料をテンプレートとして、3次元規則配列された無機多孔体が得られる。
球状有機樹脂としては、例えば20nm〜1000nm程度のポリエチレンを代表とするポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、メチルメタクリレート樹脂、ポリアミド樹脂などが適宜選択できる。20nmより小さくなると粒径の分布が均質に整った粒子を安価に入手することが困難となる。また、1000nmより大きくなると無機支持体を構成する支持構造の均質性に乱れが発生して好ましくない。
また、濾過は無機多孔体の球状孔の大きさ、細孔密度などから、適宜10〜60kPa程度減圧して行うことができる。
更に、工程(4)においては、濾過膜中の有機樹脂材料を除去するための仮焼成を行い、その後無機多孔体を焼結させることが良い。仮焼成は、例えば、1〜10℃/min、好ましくは2〜5℃/minの昇温速度で400〜500℃、より好ましくは430〜470℃まで昇温させ、30分以上熱処理を行うことができる。また、焼成は、例えば800〜900℃以上で30〜100分間程度の熱処理を行うことができる。更に、本焼成は複数回繰り返して行っても良い。
次に、本発明のエネルギーデバイス、燃料電池セルについて説明する。
本発明のエネルギーデバイスは、上述のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用して構成される。
これより、各種エネルギーデバイス、例えば、燃料電池(セル又はスタック)、水電解、ハロゲン化水素酸電解、食塩電解、酸素濃縮器、湿度センサー、ガスセンサーなどに適用することで、高いイオン伝導度が得られ、性能が向上する。
また、温度に対するイオン伝導度の変化が小さいため、温度に依らず安定したイオン伝導度が得られる。
特に、上述のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用を燃料電池セルに適用するときは、中温域(120℃程度)の運転を可能とし、ラジエーター負荷を従来のPEM型燃料電池に対して低下できるので、ラジエーターサイズを低減できる。その結果、システム容積の低減、システム重量の軽量化が可能となる。
また、低温域(室温程度、例えば25℃)でのイオン伝導度が向上するため、低温運転時の性能向上が可能となる。即ち、システム始動時等の低温状態で高いイオン伝導度が得られる。
なお、エネルギーデバイス、燃料電池セルは、他の制御手段と組合わせて適宜システム化することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
シリカ多孔質膜をマトリックスとして、その孔中に電解質材料としてイオン液体を導入することにより、無機・有機コンポジット型電解質膜を作製した。
1)無機多孔体の作製
無機多孔体の孔径制御を目的に平均直径約500nmのポリスチレン球状粒子を使用した。
この直径約500nmのポリスチレン球状粒子及び直径70〜100nmのコロイダルシリカを、サスペンション溶液中に含まれる溶質体積が所定の膜厚になるよう混合することでサスペンションの調製を行った。
手順としては、まずポリスチレンの所定量を秤量し、水に添加した後に、ポリスチレン球形微粒子を含有溶液にコロイダルシリカ含有容器を加えた。それらの粒子を均一に分散させるため、超音波攪拌した。
次いで、サスペンションの濾過によって無機多孔質の形成を行った。メンブレンフィルターをフィルターホルダーにセットし、手動式真空ポンプを用いて、大気圧に対して大きくても10kPa以下の圧力となるように減圧し、サスペンションを濾過した。
サスペンションがすべて濾過された後、濾過成形された膜に含まれる余剰の溶剤を、濾紙を吸水材として用いて余剰水の除去を行い、室温で十分乾燥させた。その後にメンブレンフィルターから剥離することでポリスチレン及びシリカの混合物からなる膜が得られた。
得られたポリスチレン及びシリカの混合物からなる膜の熱処理は次のようにして行った。
ポリスチレンを取り除くため仮焼成を行った。2℃/minで昇温を行い、その温度にて30分以上熱処理を行った。また、シリカの焼結を行なうため、仮焼成後少なくとも800℃以上で約60分間熱処理を行った。更に、機械的強度を向上させるため、900℃以上の温度にて15分間熱処理を行い、ゆっくりと室温に戻すことで、目的とする無機多孔体を得た。
2)無機多孔体の球状孔内の表面への化学修飾
まず、得られたシリカ多孔質膜に対して、オートクレーブを用いて170℃で24hr水熱処理を行った。シラノール基の増加はFT−IRにより確認した。
次に、シリカ多孔質膜へメルカプト基を導入した。γ−Mercaptopropyltrimethoxysilaneをシランカップリング剤として用いた。
0.01mol/lのシランカップリング剤を含有するトルエン溶液にシリカ多孔質膜を所定の時間(100℃、20hr)浸漬させ、その後100℃で10分間真空乾燥させた。
球状孔内の表面のメルカプト基の吸収はFT−IRで観察した。その後、10%の過酸化水素水を用いて、70℃で2hrメルカプト基を酸化させ、スルホン酸基とした。
表面のスルホン酸基の存在はESCAで観察することで確認した。
SiOH基の導入の確認は、FT−IRを用いて計測を行った。その測定例を図4に示す。約3,500〜3,700cm−1に見られるSiOH基に由来するピークを検出することで、SiOH基の導入を確認した。
また、導入されたSOH基は、図5に例示すようにEDSスペクトルを測定することで得られるSiに対するSの元素比にて確認した。
なお、他の化学修飾方法としては、例えば、オートクレーブを用いて熱水処理した多孔体を5%濃度となるように調製した1,3−propanesultoneのトルエン溶液中に含浸を行い、120℃で24hr還流を行うことで、1段反応でSOH基を無機多孔体の細孔表面に導入できる。表面のスルホン酸基の存在は同様にESCAで観察することができる。
このように単位面積あたりに導入されるSOH基を増加させることで、無機・有機コンポジット型電解質膜に含まれる官能基量を増大できる。
また、図6のグラフに示すように、単位膜重量あたりに含まれる細孔表面積を高めることでも、無機・有機コンポジット型電解質膜に含まれる官能基量を増大できる。
3)電解質材料(イオン液体)の含浸
イオン液体(EI−HSO)をスルホン酸基で表面修飾したシリカ多孔質膜に含浸させ、本例のコンポジット電解質膜を得た。この膜の断面のSEM写真を図7に示す。
(比較例1)
実施例1と同様のイオン液体のみを電解質材料として用意した。
(イオン伝導性評価)
実施例1で得られたコンポジット型電解質膜と、比較例1の電解質材料について、所定面積の金電極を用いて両面から挟み、10Hz〜100kHzの交流波をかけて計測したインピーダンスにて評価した。
なお、ここでのイオン導電率は多孔度を考慮せず、金電極と接触する面積を元に算出を行った。また、計測では、連続的に温度を変えてイオン伝導度を測定した。
この結果、実施例1のコンポジット型電解質膜では、イオン液体単独よりも良好なイオン伝導度が得られていることを確認した。
図8に示すように、実施例1で得られたプロトン伝導性コンポジット型電解質膜は、液体状態に対し、イオン伝導度の向上が見られた。
また、EI−HSOの液体状態のイオン伝導の活性化エネルギーと、イオン液体(EI−HSO)をスルホン酸基で表面修飾したシリカ多孔質膜に含浸させた電解質膜から成るコンポジット電解質膜の伝導の活性化エネルギーとを比較した。その結果を図9に示す。このグラフから分かるように、イオン液体のみに対し、実施例1のコンポジット型電解質膜では、イオン伝導の活性化エネルギーが1/4程度減少していた。
本発明の電解質膜の構造を模式的に示す概略図である。 プロトン伝導性コンポジット型電解質膜の作製手順を示すフロー図である。 無機多孔体の球状孔内の表面修飾手順の具体例を示す概念図である。 スルトン処理前後のIRスペクトルの計測例を示すグラフである。 EDSスペクトルの計測例を示すグラフである。 細孔径と官能基量(濃度)の関係を示すグラフである。 コンポジット型電解質膜の断面SEM像を示す写真である。 実施例1及び比較例1で得られた電解質膜のイオン伝導度を示すグラフである。 イオン伝導の活性化エネルギーを比較したグラフである。
符号の説明
1 無機多孔体
2 電解質材料
3 電極材料

Claims (23)

  1. 無機多孔体が有する複数の球状孔内に電解質材料を配設して成るプロトン伝導性コンポジット型電解質膜であって、
    上記無機多孔質体は、球状孔内の表面にプロトン供与性官能基を有し、
    上記電解質材料は、イミダゾリウム系カチオンと多価アニオンを含み、該イミダゾリウム系カチオンのイミダゾリウム環の窒素の少なくとも一方がプロトンを有する、ことを特徴とするプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  2. 上記電解質材料がイオン液体であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  3. 上記イミダゾリウム系カチオンがエチルイミダゾリウムカチオンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  4. 上記多価アニオンが、SO 2−、PO 3−及びHPO 2−から成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  5. 上記電解質材料のイオン伝導の活性化エネルギーが5〜15kJ/molであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  6. 上記無機多孔体が、アルミナ、シリカ、チタニア及びジルコニアから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属酸化物で形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  7. 上記無機多孔体は、内径がほぼ均一な球状孔を有し、該球状孔は多孔体内部に3次元的に存在し、隣接する球状孔同士は連通しており、該球状孔内に電解質材料を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  8. 上記無機多孔体の気孔率が70〜90%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  9. 上記無機多孔体が、無機ゾルを形成する材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  10. 上記無機ゾル形成材料が、無機コロイドであることを特徴とする請求項9に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  11. 上記無機多孔体が、ポリマー微粒子と無機材料を混合した懸濁液より形成されたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  12. 上記無機多孔体において、球状孔の内径が20〜1000nmであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  13. 上記無機多孔体において、球状孔の内径が50〜500nmであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  14. 上記無機多孔体において、球状孔内の表面を修飾するプロトン供与性官能基がブレンステッド酸型官能基であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  15. 上記ブレンステッド酸型官能基が、スルホン酸基、リン酸基及びカルボン酸基から成る群より選ばれた少なくとも1種の官能基であることを特徴とする請求項14に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  16. 上記プロトン供与性官能基が、無機多孔体の単位重量あたり0.01〜2.8mmol/gの濃度で含有されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  17. 上記無機多孔体自体のEquivalent Weight(EW)値が、350〜90000g/molであることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  18. 請求項1〜17のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を製造するに当たり、次の工程
    (1)溶媒に無機ゾルと球状有機樹脂を混合して混合溶液とする工程
    (2)該混合溶液を攪拌し、濾過により製膜する工程
    (3)濾過成形膜の余剰水分を除去し、乾燥させる工程
    (4)濾過成形膜を加熱焼成し多孔膜とする工程
    (5)該多孔膜の球状孔内へプロトン供与性官能基を導入する化学修飾工程
    (6)導入官能基を球状孔内に定着させて無機多孔体とする工程
    (7)得られた無機多孔体へ電解質材料を含浸させる工程
    を行うことを特徴とするプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法。
  19. 上記工程(5)において、無機多孔体の球状孔内の表面に水酸基を付加する又は表面に存在する水酸基を増加させることを特徴とする請求項18に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法。
  20. 上記工程(5)において、無機多孔体の球状孔内の表面に水熱処理によりシラノール基を増加させ、更にシランカップリング剤によりメルカプト基を導入した後、過酸化水素水溶液中でメルカプト基を酸化処理して、プロトン供与性官能基を導入することを特徴とする請求項18又は19に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法。
  21. 上記工程(5)において、無機多孔体の球状孔内の表面に水熱処理によりシラノール基を増加させ、更に1,3−プロパンスルトンとトルエン溶液中で反応させることにより、プロトン供与性官能基を導入することを特徴とする請求項18又は19に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法。
  22. 請求項1〜17のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用したことを特徴とするエネルギーデバイス。
  23. 請求項1〜17のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用したことを特徴とする燃料電池セル。
JP2006141823A 2006-05-22 2006-05-22 プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法 Expired - Fee Related JP5183886B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006141823A JP5183886B2 (ja) 2006-05-22 2006-05-22 プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006141823A JP5183886B2 (ja) 2006-05-22 2006-05-22 プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007311310A true JP2007311310A (ja) 2007-11-29
JP5183886B2 JP5183886B2 (ja) 2013-04-17

Family

ID=38843964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006141823A Expired - Fee Related JP5183886B2 (ja) 2006-05-22 2006-05-22 プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5183886B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110416611A (zh) * 2019-07-17 2019-11-05 珠海市赛纬电子材料股份有限公司 一种锂离子电池非水电解液及使用该电解液的锂离子电池

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004099452A (ja) * 2002-09-04 2004-04-02 Yuasa Corp イオン性化合物、並びに、これを用いた電解質及び電気化学デバイス
JP2004515351A (ja) * 2000-12-13 2004-05-27 クレアヴィス ゲゼルシャフト フュア テヒノロギー ウント イノヴェイション ミット ベシュレンクテル ハフツング イオン性液体を浸透した、カチオン伝導性/プロトン伝導性のセラミック膜、その製造方法および膜の使用
JP2005044550A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Toyota Motor Corp プロトン交換体、プロトン交換膜及びそれを用いた燃料電池
US20060083962A1 (en) * 2004-10-20 2006-04-20 Nissan Motor Co., Ltd. Proton-conductive composite electrolyte membrane and producing method thereof
WO2006051772A1 (ja) * 2004-11-09 2006-05-18 Ube Industries, Ltd. 液体電解質
JP4813254B2 (ja) * 2006-05-22 2011-11-09 日産自動車株式会社 イオン伝導体の製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004515351A (ja) * 2000-12-13 2004-05-27 クレアヴィス ゲゼルシャフト フュア テヒノロギー ウント イノヴェイション ミット ベシュレンクテル ハフツング イオン性液体を浸透した、カチオン伝導性/プロトン伝導性のセラミック膜、その製造方法および膜の使用
JP2004099452A (ja) * 2002-09-04 2004-04-02 Yuasa Corp イオン性化合物、並びに、これを用いた電解質及び電気化学デバイス
JP2005044550A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Toyota Motor Corp プロトン交換体、プロトン交換膜及びそれを用いた燃料電池
US20060083962A1 (en) * 2004-10-20 2006-04-20 Nissan Motor Co., Ltd. Proton-conductive composite electrolyte membrane and producing method thereof
WO2006051772A1 (ja) * 2004-11-09 2006-05-18 Ube Industries, Ltd. 液体電解質
JP4813254B2 (ja) * 2006-05-22 2011-11-09 日産自動車株式会社 イオン伝導体の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110416611A (zh) * 2019-07-17 2019-11-05 珠海市赛纬电子材料股份有限公司 一种锂离子电池非水电解液及使用该电解液的锂离子电池
CN110416611B (zh) * 2019-07-17 2022-02-11 珠海市赛纬电子材料股份有限公司 一种锂离子电池非水电解液及使用该电解液的锂离子电池

Also Published As

Publication number Publication date
JP5183886B2 (ja) 2013-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5145602B2 (ja) 導電体、及びこれを用いたエネルギーデバイス、燃料電池セル
Laberty-Robert et al. Design and properties of functional hybrid organic–inorganic membranes for fuel cells
Jones et al. Advances in the development of inorganic–organic membranes for fuel cell applications
Amirinejad et al. Cesium hydrogen salt of heteropolyacids/Nafion nanocomposite membranes for proton exchange membrane fuel cells
Jiang Functionalized mesoporous structured inorganic materials as high temperature proton exchange membranes for fuel cells
Hogarth et al. Solid acid membranes for high temperature (¿ 140 C) proton exchange membrane fuel cells
Tang et al. Synthesis and characterization of a self-assembled nafion/silica nanocomposite membrane for polymer electrolyte membrane fuel cells
AU2004207665B2 (en) Organic-inorganic hybrid material containing a mineral mesoporous phase and an organic phase, a membrane and fuel cell
US20080213646A1 (en) Proton-conductive composite electrolyte membrane and producing method thereof
JP2003263999A (ja) 膜電極接合体並びにこれを備える燃料電池及び電気分解セル
JP2008004533A (ja) イオン伝導体
KR102036766B1 (ko) 바나듐 이온 저투과를 목적으로 하는 세공충진형 양쪽성막 및 이의 제조방법
WO2011156933A1 (zh) 一种具有离子交换功能的复合材料及其制备方法和用途
JP4813254B2 (ja) イオン伝導体の製造方法
JP4963956B2 (ja) メソポーラス相を含む導電性有機−無機ハイブリッド材料、膜、電極および燃料電池
Sahu et al. Co‐assembly of a Nafion–Mesoporous Zirconium Phosphate Composite Membrane for PEM Fuel Cells
Liang et al. Approaching high temperature performance for proton exchange membrane fuel cells with 3D ordered silica/Cs 2.5 H 0.5 PW electrolytes
JP2008034212A (ja) イオン伝導体、エネルギーデバイス及び燃料電池
Tang et al. Self-Assembled Pt/Mesoporous Silica− Carbon Electrocatalysts for Elevated-Temperature Polymer Electrolyte Membrane Fuel Cells
JP4925091B2 (ja) プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法
JP4716706B2 (ja) プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法
JP5183886B2 (ja) プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法
JP5229931B2 (ja) プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法
JP5196765B2 (ja) プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法
JP4974324B2 (ja) イオン伝導体及びこれを用いた燃料電池セル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120516

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160125

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees