JP2007311297A - プロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオン液体単独であるときに比べてイオン伝導度が向上し、耐熱性が高く、含水時の膨潤を抑制でき、安価に製造できるプロトン伝導性コンポジット型電解質膜及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】無機多孔体が有する複数の球状孔内に電解質材料を配設して成り、無機多孔質体は球状孔内の表面にプロトン供与性官能基を有し、電解質材料はカチオンと多価アニオンを含むプロトン伝導性コンポジット型電解質膜である。
混合工程、濾過製膜工程、水分除去・乾燥工程、加熱焼成工程、化学修飾工程、定着工程、電解質材料含浸工程、を行いプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を製造する。
プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用したエネルギーデバイス及び燃料電池セルである。
【選択図】なし

Description

本発明は、プロトン伝導性コンポジット型電解質膜、その製造方法、プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を用いたエネルギーデバイス及び燃料電池セルに係り、更に詳細には、電解質材料がイオン液体単独であるときに比べてイオン伝導度が向上し得るプロトン伝導性コンポジット型電解質膜、その製造方法、プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を用いたエネルギーデバイス及び燃料電池セルに関する。
燃料電池は、発電効率が高く、環境負荷抑制に優れており、エネルギーを多大に消費している国々において現在の大きな課題となっている環境問題、エネルギー問題の解決に貢献が期待されている次世代型エネルギー供給デバイスである。
また、燃料電池は、電解質の種類により分類されるが、中でも固体高分子形燃料電池は、小型で且つ高出力を得ることができるため、小規模の定置型用、移動体用、携帯端末用のエネルギー供給源としての適用について研究・開発が進められている。
かかる固体高分子電解質膜は、高分子鎖中にスルホン酸基やリン酸基などの親水性官能基を有する固体高分子材料であり、特定のイオンと強固に結合しており、陽イオン又は陰イオンを選択的に透過する性質を有していることから、粒子、繊維又は膜状に成形し、電気透析、拡散透析、電池隔膜などの各種用途に利用されている。
また、固体高分子型燃料電池は、高い総合エネルギー効率が得られる発電手段として現在改良が盛んに進められている。その主要な構成要素は、アノード、カソードの両電極と、ガス流路を形成するセパレータ板と、両極間を隔てる固体高分子電解質膜である。アノードの触媒上で生成したプロトンは、固体高分子電解質膜中を移動してカソードの触媒上に達し、酸素と反応する。従って、両極間のイオン伝導抵抗は、電池性能に大きく影響する。
上述の固体高分子電解質膜を用いて燃料電池を形成するには、両電極の触媒と固体高分子電解質膜をイオン伝導パスで接合する必要がある。そのために、高分子電解質の溶液と触媒粒子とを混合し、塗布・乾燥して両者を結合させた触媒層を電極に用い、電極の触媒と固体高分子電解質膜とを加熱下でプレスするという手法が一般的に用いられていた。
イオン伝導を担う高分子電解質には、一般に、パーフルオロカーボン系主鎖にスルホン酸基が導入されたポリマーが使用される。具体的な商品としては、デュポン(DuPont)社製のナフィオン(Nafion)、旭硝子(株)製のフレミオン(Flemion)、旭化成(株)製のアシプレックス(Aciplex)などが使用される。パーフルオロスルホン酸系の高分子電解質は、パーフルオロカーボン系主鎖とスルホン酸基をもつ側鎖からなり、高分子電解質は、スルホン酸基を主体とする領域とパーフルオロカーボン主鎖を主体とする領域とにミクロ相分離して、スルホン酸基の相はクラスターを形成すると考えられている。このパーフルオロカーボン系主鎖が凝集している部位がパーフルオロスルホン酸系電解質膜の化学的安定性に寄与しており、イオン伝導に寄与するのはスルホン酸基が集まってクラスターを形成している部分である。
このように、優れた化学的安定性とイオン伝導性を兼ね備えるパーフルオロスルホン酸系電解質膜の製造は困難であり、非常に高価となる欠点がある。そのため、パーフルオロスルホン酸系の用途は限定されており、移動体用の動力源と期待される固体高分子型燃料電池への適用が非常に困難を極めている。
また、現状の固体高分子型燃料電池は、室温から80℃程度の比較的低い温度領域で運転される。この運転温度の制限は、用いられているフッ素系膜が120〜130℃近辺にガラス転移点を有し、これよりも高温領域ではプロトン伝導に寄与しているイオンチャネル構造の維持が困難となるため、実質的には100℃以下での使用が望ましいこと、及び水をプロトン伝導媒体として使用するため、水の沸点である100℃を超えると加圧が必要となり、装置が大がかりとなることによる。運転温度が低いことは、燃料電池にとっては発電効率が低くなると共に、触媒のCOによる被毒が顕著に起こる。運転温度が100℃以上になると発電効率は向上し、更に廃熱利用が可能となるためにより効率的にエネルギーを活用できる。また、燃料電池自動車への適用を考えると、運転温度を120℃まで上昇させることができれば、効率の向上だけではなく、排熱に必要なラジエター負荷を下げることとなり、現行の移動体に使用されているラジエターと同等仕様のものを適用できるため、システムをコンパクト化できる。
このように、より高い温度での運転を実現させるため、今まで種々の検討が行われている。代表的には、先の電解質膜のコスト低減も視野に入れたアクションとして、フッ素膜の代わりに、安価でかつ耐熱性に優れた芳香族炭化水素系高分子材料の固体高分子電解質への適用が検討されている。例えば、固体高分子電解質として、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、ポリベンズイミダゾールといった種々の芳香族系炭化水素系固体高分子電解質が検討されている。
しかし、上記高分子電解質も水をプロトン伝導媒体として使用するため、水の沸点である100℃を超えると加圧が必要となり、装置が大がかりとなる。更に、耐熱性が高く、水をプロトン伝導媒体として使用しない電解質としては、「イオン液体を浸透した、カチオン伝導性/プロトン伝導性のセラミック膜」が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この電解質膜は、特許文献2に記載された多孔質で柔軟なセラミック膜を基礎として、イオン伝導性を示すように改質し、その後イオン液体で処理して得られる。
また、この電解質膜は、イオン液体の使用により、100℃より高い温度で極めて良好なプロトン伝導性又はカチオン伝導性を有する。更に、柔軟性を維持し、燃料電池の電解質膜として使用できるというものである。
特表2004−515351号公報 PCT/EP98/05939号
しかし、上述のセラミック膜とイオン液体を組み合わせた電解質膜は、イオン伝導性のないセラミックス膜にイオン液体を含浸させるため、イオン液体単独に比べイオン伝導度は低下してしまう。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、イオン液体単独であるときに比べてイオン伝導度が向上し、耐熱性が高く、含水時の膨潤を抑制でき、安価に製造できるプロトン伝導性コンポジット型電解質膜、その製造方法、プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を用いたエネルギーデバイス及び燃料電池セルを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、無機多孔体の球状孔内の表面をプロトン供与性官能基で化学修飾し、特定のイオン液体を含浸させることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜は、無機多孔体が有する複数の球状孔内に電解質材料を配設して成るプロトン伝導性コンポジット型電解質膜であって、
上記無機多孔体は、球状孔内の表面にプロトン供与性官能基を有し、
上記電解質材料は、カチオンと多価アニオンを含む、ことを特徴とする。
また、本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法は、上記プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を製造するに当たり、次の工程
(1)溶媒に無機ゾルと球状有機樹脂を混合して混合溶液とする工程
(2)該混合溶液を攪拌し、濾過により製膜する工程
(3)濾過成形膜の余剰水分を除去し、乾燥させる工程
(4)濾過成形膜を加熱焼成し多孔膜とする工程
(5)該多孔膜の球状孔内へプロトン供与性官能基を導入する化学修飾工程
(6)導入官能基を球状孔内に定着させて無機多孔体とする工程
(7)得られた無機多孔体へ電解質材料を含浸させる工程
を行うことを特徴とする。
更に、本発明のエネルギーデバイス及び燃料電池セルは、上記プロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用したことを特徴とする。
本発明によれば、無機多孔体の球状孔内の表面をプロトン供与性官能基で化学修飾し、特定のイオン液体を含浸させることとしたため、イオン液体単独であるときに比べてイオン伝導度が向上し、耐熱性が高く、含水時の膨潤を抑制でき、安価に製造できる。
以下、本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を示す。
本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜は、無機多孔体が有する複数の球状孔内に、電解質材料を配設して成る。
無機多孔体は、球状孔内の表面にプロトン供与性官能基を有する。また、電解質材料は、カチオンと多価アニオンを含んでおり、プロトン伝導性を示すように球状孔内に配設(充填)されている。
図1に電極材料3で挟持された本電解質膜(無機多孔体1及び電解質材料2)の模式的構造及び写真を示す。
このように、カチオンと多価アニオンを含む電解質材料を、プロトン供与性官能基で球状孔内の表面を化学修飾した無機多孔体へ含浸させることで、その界面に働く相互作用の効果により、固定化イオン伝導体のイオン伝導度が液体状態より高くなる。
また、電解質材料の固定化と、イオン伝導度の向上が一挙に達成できる。
更に、フッ素系電解質より安価な材料で構成されるため、より安価で普及に適した電解質膜が得られる。
更にまた、無機多孔体を保持体として用い、内部に耐熱性に優れる電解質材料を配設できるので、耐熱性に優れた電解質膜が得られる。
また、湿潤状態においては、無機多孔体が電解質材料の膨潤を抑制する。特に、多孔体内部に存在する球状孔をほぼ均等な径で構成することで、電解質材料の含水時における膨潤に対して、多孔体は均質且つ分散された膨潤力を受けるので、局所的な電解質の破損が抑制される。換言すれば、無機多孔体の球状孔が3次元規則配列構造をとることで、電解質材料の膨潤圧が均質に無機多孔体にかかるため、含水により膨潤する電解質膜の支持体として適している。
更に、多孔体の球状孔をほぼ均等に制御することで、電解質材料の含浸状態が良好となり、従来から使用されているパーフルオロスルホン酸系電解質材料を同じコンポジット型電解質膜に適用したケースに比べて、高いプロトン伝導性を発現する。
ここで、上記カチオンと多価アニオンを含む電解質材料は、1.優れた熱安定性(不揮発性、蒸気圧が極めて低い、広い温度域で液体である)、2.高イオン密度、3.大熱容量などの観点から、イオン液体を使用することが好適である。
代表的なイオン液体としては、カチオンには、例えば、以下の化学式1〜3に示すイミダゾリウム誘導体(Imidazolium Derivatives、1〜3置換体)、化学式4に示すピリジニウム誘導体(Pyridinium Derivatives)、化学式5に示すピロリジニウム誘導体(Pyrrolidinium Derivatives)、化学式6に示すアンモニウム誘導体(Ammonium Derivatives)、化学式7に示すホスフォニウム誘導体(Phosphonium Derivatives)、化学式8〜12に示すグアニジニウム誘導体(Guanidinium Derivatives)、化学式13〜15に示すイソウロニウム誘導体(Isouronium Derivatives)、などが挙げられる。
Figure 2007311297
化学式1中のRは、1価の有機基、好ましくは1価の炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基又はアリールアルキル基を有する。
そして、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、γ−フェニルプロピル基などを挙げることができる。
Figure 2007311297
化学式2中のR1、R2は同一でも異なっていてもよく、1価の有機基、好ましくは1価の炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基又はアリールアルキル基を有する。
そして、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、γ−フェニルプロピル基などを挙げることができる。
Figure 2007311297
化学式3中のR1、R2、R3は同一でも異なっていてもよく、1価の有機基、好ましくは1価の炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基又はアリールアルキル基を有する。
そして、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、γ−フェニルプロピル基などを挙げることができる。
Figure 2007311297
化学式4中のR1、R2は同一でも異なっていてもよく、水素又は1価の有機基、好ましくは1価の炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基又はアリールアルキル基を有する。
そして、具体例としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、γ−フェニルプロピル基などを挙げることができる。
Figure 2007311297
化学式5中のR1、R2は同一でも異なっていてもよく、水素又は1価の有機基、好ましくは1価の炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基又はアリールアルキル基を有する。
そして、具体例としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、γ−フェニルプロピル基などを挙げることができる。
Figure 2007311297
化学式6中のR1、R2、R3、R4は同一でも異なっていてもよく、水素又は1価の有機基、好ましくは1価の炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基又はアリールアルキル基を有する。
そして、具体例としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、γ−フェニルプロピル基などを挙げることができる。
Figure 2007311297
化学式7中のR1、R2、R3、R4は同一でも異なっていてもよく、水素又は1価の有機基、好ましくは1価の炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基又はアリールアルキル基を有する。
そして、具体例としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、γ−フェニルプロピル基などを挙げることができる。
Figure 2007311297
Figure 2007311297
Figure 2007311297
Figure 2007311297
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また、多価アニオンには、例えば、SO 2−、PO 3−又はHPO 2−、及びこれらの任意の組合せに係るものなどが好適に使用できる。このときは、他のイオン液体に対し、高いプロトン伝導度が得られる。
なお、これらのカチオン又は多価アニオンは、1種又は2種以上を適宜組合わせて使用できる。
一方、上記無機多孔体は、電解質材料を安定に保持する観点からは、例えば、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)又はジルコニア(ZrO)、及びこれらの任意の組合わせに係るものを含むことが好適である。
金属酸化物は安定で且つ安価に入手が可能なものが多いため、それらから適宜選択することで、より安価で最適な電解質膜を得ることが可能となる。
また、上記無機多孔体は、内径がほぼ均一な球状孔を有し、該球状孔は多孔体内部に3次元的に存在し、隣接する球状孔同士は連通しており、該球状孔内に電解質材料を備えていることが好適である。
このときは、球状孔は無機多孔体内に3次元且つ規則的に配列されるので、この球状孔の大きさを変化させることで電解質材料の含浸状態を制御することができる。
更に、上記無機多孔体の気孔率は70〜90%であることが好適である。このときは、無機多孔体への電解質材料の充填率を高めることができ、高いイオン伝導性が得られる。
更にまた、上記無機多孔体は、無機ゾルを形成する材料で形成されていることが好適である。これにより、安価な無機ゾルを利用することができ、コストメリットが見込まれる。また、簡易な多孔質膜形成技術であるゾルゲル法が利用できる。
上記無機ゾルを形成する材料は、無機コロイドであることが好適である。無機コロイドは、3次元規則配列状態を保持した多孔質膜形成に適しており、例えば、ポリマー粒子を鋳型に用いて、規則配列形状を有する無機多孔体を形成できる。
また、上記無機多孔体は、例えば、ポリマー微粒子と無機材料を混合した懸濁液(エマルション)から得られる。このような懸濁液を適用することで、ポリマー微粒子が積み重なることで形成される3次元規則配列構造を鋳型とした、無機多孔体を得ることができる。特に、ポリマー微粒子の粒径サイズ、積層状態を制御することで、任意の細孔径構造を有する無機多孔体を設計できる。なお、細孔内のポリマー微粒子は熱処理などにより除去することで、電解質材料の入るスペースが確保される。
更に、上記無機多孔体において、球状孔の内径は20〜1000nmであることが好適である。1000nm超では、無機多孔体単位重量あたりに固定化されるプロトン供与性官能基の量が少ないため、効果が不十分となり易い。20nm未満では、球状樹脂をテンプレートとして利用した多孔体の形成が困難となり易い。また、ナノスケール無機多孔質ガラスとの技術的な差別がつきにくくなる。
また、球状孔の内径は50〜500nmであることがより好適である。500nm以下では、無機多孔体単位重量あたりに固定化されるプロトン供与性官能基の量が急激に多くなり、十分な効果が発揮できる。50nm以上では、球状樹脂をテンプレートとして利用した多孔質の形成がより容易と成り、安定した多孔体の形成が可能となる。また、ナノスケール無機多孔質ガラスとの技術的領域の差別がより明確となる。
更にまた、上記プロトン供与性官能基は、球状孔の所望の大きさに対して電解質材料を良好に固定化してプロトン伝導性を向上させる観点から、無機多孔体の単位重量あたり0.01〜2.8mmol/gの濃度で含有されていることが好適である。0.01mmol/g未満では化学修飾によるプロトン伝導性の向上効果が得られにくい。また、2.8mmol/gは球状孔の内径が20nmのときの官能基修飾量の理論値であり、これを超えると球状樹脂をテンプレートとして利用した多孔体の形成が困難となる。
より好ましくは、0.03〜1.2mmol/gの濃度で含有されていることが良い。0.03mmol/gより大きいと、無機多孔体表面のプロトン供与性官能基の濃度が高く、無機多孔体表面でのプロトン伝導が促進され好ましい。また、1.2mmol/gより小さいと、表面にプロトン供与性官能基を安定的に導入できるため好ましい。
また、上記無機多孔体において、球状孔内の表面を修飾するプロトン供与性官能基は、ブレンステッド酸型官能基であることが好適である。
上記ブレンステッド酸型官能基としては、例えば、スルホン酸基、リン酸基又はカルボン酸基、及びこれらの任意の組合せに係る官能基が挙げられる。
更に、上記無機多孔体自体のEquivalent Weight(EW)値は、多孔体表面でのプロトン伝導性の促進効果と、安定したプロトン供与性官能基の導入の観点から、350〜90000g/molであることが好適である。より好ましくは、890〜33000g/molであることが良い。
次に、本発明のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法では、次の工程
(1)溶媒に無機ゾルと球状有機樹脂を混合して混合溶液とする工程
(2)該混合溶液を攪拌し、濾過により製膜する工程
(3)濾過成形膜の余剰水分を除去し、乾燥させる工程
(4)濾過成形膜を加熱焼成し多孔膜とする工程
(5)該多孔膜の球状孔内へプロトン供与性官能基を導入する化学修飾工程
(6)導入官能基を球状孔内に定着させて無機多孔体とする工程
(7)得られた無機多孔体へ電解質材料を含浸させる工程
を行い、上述したプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を製造する。図2に作製手順の流れを示す。
工程(1)及び工程(2)では、無機ゾルと球状有機樹脂を均質な状態に分散できる。
また、工程(2)の濾過は、球状有機樹脂のテンプレートの隙間に無機ゾルを充填する方法として適している。
更に、工程(3)では、濾過成形膜を予め乾燥させることで、焼成工程等での膜のハンドリングを容易にする。次いで、工程(4)では、濾過成形膜を加温焼成することで、無機ゾルによる無機支持体を焼成形成すると共に、テンプレート樹脂を焼成除去することで多孔膜を形成できる。
工程(5)及び工程(6)では、多孔膜の球状孔内を化学修飾することで電解質材料が固定され易くなり、工程(7)で、容易に目的とするプロトン伝導性コンポジット型電解質膜が得られる。
また、工程(5)では、無機多孔体の球状孔内の表面に水酸基を付加する又は表面に存在する水酸基を増加させることができる。
例えば、図3(上図)に示すように、無機多孔体の球状孔内の表面に水熱処理によりシラノール基を増加させ、更にシランカップリング剤によりメルカプト基を導入した後、過酸化水素水溶液中でメルカプト基を酸化処理して、プロトン供与性官能基を導入することができる。
また、図3(下図)に示すように、無機多孔体の球状孔内の表面に水熱処理によりシラノール基を増加させ、更に1,3−プロパンスルトンとトルエン溶液中で反応させることにより、プロトン供与性官能基を導入することができる。
上記工程(1)〜(4)を経ることで、有機樹脂材料をテンプレートとして、3次元規則配列された無機多孔体が得られる。
球状有機樹脂としては、例えば20nm〜1000nm程度のポリエチレンを代表とするポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、メチルメタクリレート樹脂、ポリアミド樹脂などが適宜選択できる。20nmより小さくなると粒径の分布が均質に整った粒子を安価に入手することが困難となる。また、1000nmより大きくなると無機支持体を構成する支持構造の均質性に乱れが発生して好ましくない。
また、濾過は無機多孔体の球状孔の大きさ、細孔密度などから、適宜10〜60kPa程度減圧して行うことができる。
更に、工程(4)においては、濾過膜中の有機樹脂材料を除去するための仮焼成を行い、その後無機多孔体を焼結させることが良い。仮焼成は、例えば、1〜10℃/min、好ましくは2〜5℃/minの昇温速度で400〜500℃、より好ましくは430〜470℃まで昇温させ、30分以上熱処理を行うことができる。また、焼成は、例えば800〜900℃以上で30〜100分間程度の熱処理を行うことができる。更に、本焼成は複数回繰り返して行っても良い。
次に、本発明のエネルギーデバイスについて説明する。
本発明のエネルギーデバイスは、上述のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用して構成される。このときは、他の制御手段と組合わせて適宜システム化することもできる。
代表的には、燃料電池(セル又はスタック)、水電解、ハロゲン化水素酸電解、食塩電解、酸素濃縮器、湿度センサー、ガスセンサーなどが挙げられる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
シリカ多孔質膜をマトリックスとして、その孔中に電解質材料としてイオン液体を導入することにより、無機・有機コンポジット型電解質膜を作製した。
1)無機多孔体の作製
無機多孔体の孔径制御を目的に平均直径約500nmのポリスチレン球状粒子を使用した。
この直径約500nmのポリスチレン球状粒子及び直径70〜100nmのコロイダルシリカを、サスペンション溶液中に含まれる溶質体積が所定の膜厚になるよう混合することでサスペンションの調製を行った。
手順としては、まずポリスチレンの所定量を秤量し、水に添加した後に、ポリスチレン球形微粒子を含有溶液にコロイダルシリカ含有容器を加えた。それらの粒子を均一に分散させるため、超音波攪拌した。
次いで、サスペンションの濾過によって無機多孔質の形成を行った。メンブレンフィルターをフィルターホルダーにセットし、手動式真空ポンプを用いて、大気圧に対して大きくても10kPa以下の圧力となるように減圧し、サスペンションを濾過した。
サスペンションがすべて濾過された後、濾過成形された膜に含まれる余剰の溶剤を、濾紙を吸水材として用いて余剰水の除去を行い、室温で十分乾燥させた。その後にメンブレンフィルターから剥離することでポリスチレン及びシリカの混合物からなる膜が得られた。
得られたポリスチレン及びシリカの混合物からなる膜の熱処理は次のようにして行った。
ポリスチレンを取り除くため仮焼成を行った。2℃/minで昇温を行い、その温度にて30分以上熱処理を行った。また、シリカの焼結を行なうため、仮焼成後少なくとも800℃以上で約60分間熱処理を行った。更に、機械的強度を向上させるため、900℃以上の温度にて15分間熱処理を行い、ゆっくりと室温に戻すことで、目的とする無機多孔体を得た。
2)無機多孔体の球状孔内の表面への化学修飾
まず、得られたシリカ多孔質膜に対して、オートクレーブを用いて170℃で24hr水熱処理を行った。シラノール基の増加はFT−IRにより確認した。
次に、シリカ多孔質膜へメルカプト基を導入した。γ−Mercaptopropyltrimethoxysilaneをシランカップリング剤として用いた。
0.01mol/lのシランカップリング剤を含有するトルエンにシリカ多孔質膜を所定の時間(100℃、20hr)浸漬させ、その後100℃で10分間真空乾燥させた。
球状孔内の表面のメルカプト基の吸収はFT−IRで観察した。その後、10%の過酸化水素水を用いて、70℃で2hrメルカプト基を酸化させ、スルホン酸基とした。
表面のスルホン酸基の存在はESCAで観察することで確認した。
SiOH基の導入の確認は、FT−IRを用いて計測を行った。その測定例を図4に示す。約3,500〜3,700cm−1に見られるSiOH基に由来するピークを検出することで、SiOH基の導入を確認した。
また、導入されたSOH基は、図5に例示すようにEDSスペクトルを測定することで得られるSiに対するSの元素比にて確認した。
なお、他の化学修飾方法としては、例えば、オートクレーブを用いて熱水処理した多孔体を5%濃度となるように調製した1,3−propanesultoneのトルエン溶液中に含浸を行い、120℃で24hr還流を行うことで、1段反応でSOH基を無機多孔体の細孔表面に導入できる。表面のスルホン酸基の存在は同様にESCAで観察することができる。
このように単位面積あたりに導入されるSOH基を増加させることで、無機・有機コンポジット型電解質膜に含まれる官能基量を増大できる。
また、図6のグラフに示すように、単位膜重量あたりに含まれる細孔表面積を高めることでも、無機・有機コンポジット型電解質膜に含まれる官能基量を増大できる。
3)電解質材料(イオン液体)の含浸
イオン液体(EMIHSO)をスルホン酸基で表面修飾したシリカ多孔質膜に含浸させ、本例のコンポジット電解質膜を得た。この膜の断面のSEM写真を図7に示す。
(比較例1)
実施例1と同様のイオン液体のみを電解質材料として用意した。
(イオン伝導性評価)
実施例1で得られたコンポジット型電解質膜と、比較例1の電解質材料について、所定面積の金電極を用いて両面から挟み、10Hz〜100kHzの交流波をかけて計測したインピーダンスにて評価した。
なお、ここでのイオン導電率は多孔度を考慮せず、金電極と接触する面積を元に算出を行った。また、計測では、連続的に温度を変えてイオン伝導度を測定した。
この結果、実施例1のコンポジット型電解質膜では、イオン液体単独よりも良好なイオン伝導度が得られていることを確認した。
図8に示すように、実施例1で得られたプロトン伝導性コンポジット型電解質膜は、液体状態に対し、イオン伝導度の大幅な向上が見られた。
また、EMIHSOの、液体状態のイオン伝導度を1とし、イオン液体(EMIHSO)をスルホン酸基で表面修飾したシリカ多孔質膜に含浸させた電解質膜から成るコンポジット電解質膜の伝導度を比較した。その結果を図9に示す。このグラフから分かるように、イオン液体(EMIHSO)を含浸させたシリカ多孔質体から成る電解質膜は、液体状態に対しイオン伝導度が5.5倍向上していた。
本発明の電解質膜の構造を模式的に示す概略図である。 プロトン伝導性コンポジット型電解質膜の作製手順を示すフロー図である。 無機多孔体の球状孔内の表面修飾手順の具体例を示す概念図である。 スルトン処理前後のIRスペクトルの計測例を示すグラフである。 EDSスペクトルの計測例を示すグラフである。 細孔径と官能基量(濃度)の関係を示すグラフである。 コンポジット型電解質膜の断面SEM像を示す写真である。 実施例1及び比較例1で得られた電解質膜のイオン伝導度を示すグラフである。 イオン伝導度を比較したグラフである。
符号の説明
1 無機多孔体
2 電解質材料
3 電極材料

Claims (21)

  1. 無機多孔体が有する複数の球状孔内に電解質材料を配設して成るプロトン伝導性コンポジット型電解質膜であって、
    上記無機多孔質体は、球状孔内の表面にプロトン供与性官能基を有し、
    上記電解質材料は、カチオンと多価アニオンを含む、ことを特徴とするプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  2. 上記電解質材料がイオン液体であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  3. 上記多価アニオンが、SO 2−、PO 3−及びHPO 2−から成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  4. 上記無機多孔体が、アルミナ、シリカ、チタニア及びジルコニアから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属酸化物で形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  5. 上記無機多孔体は、内径がほぼ均一な球状孔を有し、該球状孔は多孔体内部に3次元的に存在し、隣接する球状孔同士は連通しており、該球状孔内に電解質材料を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  6. 上記無機多孔体の気孔率が70〜90%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  7. 上記無機多孔体が、無機ゾルを形成する材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  8. 上記無機ゾル形成材料が、無機コロイドであることを特徴とする請求項7に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  9. 上記無機多孔体が、ポリマー微粒子と無機材料を混合した懸濁液より形成されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  10. 上記無機多孔体において、球状孔の内径が20〜1000nmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  11. 上記無機多孔体において、球状孔の内径が50〜500nmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  12. 上記無機多孔体において、球状孔内の表面を修飾するプロトン供与性官能基がブレンステッド酸型官能基であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  13. 上記ブレンステッド酸型官能基が、スルホン酸基、リン酸基及びカルボン酸基から成る群より選ばれた少なくとも1種の官能基であることを特徴とする請求項12に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  14. 上記プロトン供与性官能基が、無機多孔体の単位重量あたり0.01〜2.8mmol/gの濃度で含有されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  15. 上記無機多孔体自体のEquivalent Weight(EW)値が、350〜90000g/molであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜。
  16. 請求項1〜15のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を製造するに当たり、次の工程
    (1)溶媒に無機ゾルと球状有機樹脂を混合して混合溶液とする工程
    (2)該混合溶液を攪拌し、濾過により製膜する工程
    (3)濾過成形膜の余剰水分を除去し、乾燥させる工程
    (4)濾過成形膜を加熱焼成し多孔膜とする工程
    (5)該多孔膜の球状孔内へプロトン供与性官能基を導入する化学修飾工程
    (6)導入官能基を球状孔内に定着させて無機多孔体とする工程
    (7)得られた無機多孔体へ電解質材料を含浸させる工程
    を行うことを特徴とするプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法。
  17. 上記工程(5)において、無機多孔体の球状孔内の表面に水酸基を付加する又は表面に存在する水酸基を増加させることを特徴とする請求項16に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法。
  18. 上記工程(5)において、無機多孔体の球状孔内の表面に水熱処理によりシラノール基を増加させ、更にシランカップリング剤によりメルカプト基を導入した後、過酸化水素水溶液中でメルカプト基を酸化処理して、プロトン供与性官能基を導入することを特徴とする請求項16又は17に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法。
  19. 上記工程(5)において、無機多孔体の球状孔内の表面に水熱処理によりシラノール基を増加させ、更に1,3−プロパンスルトンとトルエン溶液中で反応させることにより、プロトン供与性官能基を導入することを特徴とする請求項16又は17に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜の製造方法。
  20. 請求項1〜15のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用したことを特徴とするエネルギーデバイス。
  21. 請求項1〜15のいずれか1つの項に記載のプロトン伝導性コンポジット型電解質膜を適用したことを特徴とする燃料電池セル。
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