JP2007310642A - 影響度解析装置と方法とコンピュータプログラム - Google Patents

影響度解析装置と方法とコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 多数の種類の作業が2以上の部署によって分担して実施される環境について、その環境で実施される各作業間の影響度を含むDSMを作成することができる技術を提供すること。
【解決手段】
本発明のコンピュータ10は、マトリクスXI×マトリクスXO+マトリクスXWを演算することによってマトリクスXPを導出する。マトリクスXIは、情報が横方向に並ぶとともに作業が縦方向に並ぶパターンで、作業に対する情報の影響度が配列されたものである。マトリクスXOは、作業がマトリクスXIと同じ順序で横方向に並ぶとともに情報がマトリクスXIと同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報に対する作業の影響度が配列されたものである。マトリクスXWは、個々の部署内の作業間の影響度を示すマトリクスである。コンピュータ10は、マトリクスXPを表示する。
【選択図】 図18

Description

本発明は、多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で実施される各作業間の影響度を解析する技術に関する。また、その環境で作成される各情報間の影響度を解析する技術に関する。
本発明の背景となる事項を以下に列挙する。
(1)ある目的を達成するために多数の種類の作業が実施される環境が存在する。例えば、新製品の開発現場では、製品の設計図面を作成する作業、製品を試作する作業、設計図面の修正を要求する作業、製品を生産する作業等が実施される。
(2)一方の種類の作業が他方の種類の作業に影響を与えることがある。例えば、設計図面作成作業が実施された後でなければ製品試作作業を実施することができない場合、設計図面作成作業は製品試作作業に影響を与えることになる。
(3)多数の種類の作業が実施される環境では、各作業間の影響度をマトリクス形式で表現したDSM(Design Structure Matrix)が利用されることがある。例えば、下記の特許文献1や特許文献2には、DSMを利用することが開示されている。DSMを見れば、各作業間の影響度を容易に理解することができる。DSMは、作業が実施される環境を改善するための様々な活動に利用することができる。
特開2004−280249号公報 特開2005−135323号公報
例えば、企業では、多数の種類の作業が複数の部署によって分担して実施される。個々の部署の責任者は、自部署で実施される各作業間の影響度を把握することができる。従って、部署毎に、その部署で実施される作業間の影響度を示すDSMを作成することができる。しかしながら、個々の部署の責任者のレベルでは、自部署で実施される各作業間の影響度を把握することが限界であり、自部署で実施される作業と他部署で実施される作業の間の影響度を把握することは困難である。全部署を統括して管理する者であっても、膨大な数の作業の全ての作業間の影響度を把握するのは容易なことではない。現状では、多数の作業が複数の部署によって分担して実施される環境については、部署毎のDSMを作成することにとどまっており、異なる部署によって実施される作業間の影響度を示すDSMを作成するための方法論が存在しない。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、多数の種類の作業が2以上のグループ(上記の例では部署)によって分担して実施される環境について、その環境で実施される各作業間の影響度を含むDSMを作成することができる技術を提供することを目的とする。
図面を参照にしながら本発明の技術の内容を説明する。図1は、多数の種類の作業が3つのグループG1,G2,G3によって分担して実施される環境を説明するための図を示す。本発明者らは、以下の(1)〜(5)の各点に着目することによって本発明を創作するに至った。
(1)作業が実施されると情報が作成される。例えば、図1のグループG1は、作業T11〜T1nを実施することによって情報I11〜I1mを作成する。グループG2は、作業T21〜T2n’を実施することによって情報I21〜I2m’を作成する。グループG3は、作業T31〜T3n’’を実施することによって情報I31〜I3m’’を作成する。
なお、1種類の作業によって1種類の情報が必ず作成されるということではなく、1種類の作業によって2種類以上の情報が作成されることもあり得るし、2種類以上の作業によって1種類の情報が作成されることもあり得る。
また、個々のグループが複数の種類の作業を必ず実施しなければならないわけではなく、1種類の作業のみを実施するグループが存在していてもよい。また、個々のグループが複数の種類の情報を必ず作成しなければならないわけではなく、1種類の情報のみを作成するグループが存在していてもよい。
(2)ある種類の作業によって作成された情報が、他の種類の作業で必要とされることがある。換言すると、作業に対して情報が影響を与えることがある。個々のグループの責任者は、自分のグループの作業と他のグループの作業の間の影響度を把握するのは困難であるが、自分のグループのどの種類の作業に対して他のグループのどの種類の情報が影響を与えるのかを把握することができる。自分のグループの作業を実施するのに必要な情報を把握しておかなければ、その作業を実施することができないからである。例えば、グループG1の責任者は、作業T11を実施するのに情報I21が必要であることを把握することができる。従って、個々のグループの責任者は、自分のグループ(例えばG1)の各種類の作業(例えばT11,T12・・・T1n)に対して他のグループ(例えばG2やG3)の各種類の情報(I21〜I2m’,I31〜I3m’’)が与える影響を把握することができる。
作業に対して情報が与える影響は数値化することができる。例えば、作業T11を実施する際に情報I21が必要とされる場合、作業T11に対する情報I21の影響度を「1」で表現することができる。一方において、作業T11を実施する際に情報I22が必要とされない場合、作業T11に対する情報I22の影響度を「0」で表現することができる。
なお、作業に対する情報の影響度は、その影響の程度を数値化したものであってもよい。例えば、作業T11を実施するのに情報I21が必ず必要である場合、作業T11に対する情報I21の影響度を「2」で表現することができる。また、作業T11を実施するのに情報I23がある程度有用であるが必ずしも必要ではない場合、作業T11に対する情報I23の影響度を「1」で表現することができる。
(3)上記の(2)に鑑みると、図2に例示するマトリクスXIを作成することができる。なお、後で再び説明するが、本発明の技術は、マトリクスXIを必ず作成しなければならないものではない。技術の理解を容易にするために、マトリクスXIを用いて説明している。このマトリクスXIの各成分A11〜ANMは、作業に対する情報の影響度である。例えば、成分AN1は、作業T3n’’に対する情報I11の影響度である。マトリクスXIでは、各種類の情報が横方向に並ぶとともに各種類の作業が縦方向に並ぶパターンで、各「作業に対する情報の影響度」が配列されている。
なお、マトリクスXIでは、個々のグループの作業に対するそのグループの情報の実際の影響度が反映されていなくてもよい。即ち、あるグループの作業に対してそのグループの情報が影響を与える場合でも、影響がないことを示す数値(例えば「0」)を影響度として採用してもよい。例えば、グループG1の作業T11に対してグループG1の情報I11が影響を与える場合でも、成分A11に数値「0」を利用してもよい。この場合、マトリクスXIを用いて導出される後述のマトリクスXMには、同じグループで実施される作業間の実際の影響度が反映されないことになる。
一方において、マトリクスXIでは、個々のグループの作業に対するそのグループの情報の実際の影響度が反映されていてもよい。この場合、マトリクスXIを用いて導出される後述のマトリクスXMには、同じグループで実施される作業間の影響度が反映されることになる。
(4)個々のグループの責任者は、自分のグループにおいてどの種類の作業を実施すればどの種類の情報を作成することができるのかを把握することができる。即ち、個々のグループの責任者は、自分のグループの情報に対して自分のグループの作業が与える影響を把握することができる。例えば、図1のグループG1の責任者は、グループG1の各種類の情報I11〜I1mに対してグループG1の各種類の作業T11〜T1nが与える影響を把握することができる。
情報に対して作業が与える影響も、数値化することができる。例えば、情報I11を作成するのに作業T11が必要とされる場合、情報I11に対する作業T11の影響度を「1」とすることができる。また例えば、情報I21を作成するのに作業T11が必要とされない場合、情報I21に対する作業T11の影響度を「0」とすることができる。
これらのことに鑑みると、図3に例示するマトリクスXOを作成することができる。本発明の技術は、マトリクスXOを必ず作成しなければならないものではない。技術の理解を容易にするために、マトリクスXOを用いて説明している。マトリクスXOの各成分B11〜BNMは、情報に対する作業の影響度である。例えば、成分B11は、情報I11に対する作業T11の影響度である。
マトリクスXOでは、各種類の作業がマトリクスXIと同じ順序で横方向に並んでいる。例えば、図2のマトリクスXIでは、各種類の作業がT11,T12・・・T3n’’の順序で上から下に向かって並んでいる。この場合、マトリクスXOでは、各種類の作業がT11,T12・・・T3n’’の順序で左から右に向かって並んでいる。また、マトリクスXOでは、各種類の情報がマトリクスXIと同じ順序で縦方向に並んでいる。例えば、図2のマトリクスXIでは、各種類の情報がI11,I12・・・I3m’’の順序で左から右に向かって並んでいる。この場合、マトリクスXOでは、各種類の情報がI11,I12・・・I3m’’の順序で上から下に向かって並んでいる。
なお、個々のグループの情報に対する他のグループの作業の影響度はわからない。このために、マトリクスXOでは、個々のグループの情報に対する他のグループの作業の影響度については、影響がないことを示す数値(例えば「0」)が採用される。例えば、第3グループG3の情報I3m’’に対しては第1グループG1の作業T11が影響を与えないものとされるために、成分BM1には影響がないことを示す数値(例えば「0」)が採用される。
(5)上記したマトリクスXIとマトリクスXOの積XI・XOに相当するマトリクスXMの各成分は、異なるグループによって実施される作業間の影響を含むDSMとなる。このことを、単純な例を用いて説明する。図4(a)は、この例を説明するための図を示す。グループg1は、作業tを実施することによって情報iを作成するとともに、作業tと作業tを実施することによって情報iを作成する。グループg2は、作業tを実施することによって情報iを作成する。
図4(b)は、作業t〜tに対する情報i〜iの影響度が配列されたマトリクスxiを示す。マトリクスxiは、情報t〜tが横方向に並ぶととともに作業i〜iが縦方向に並ぶパターンで、各「作業に対する情報の影響度」が配列されている。マトリクスxiのtの行の各成分には、具体的な数値を例示している。
また、図4(b)は、情報i〜iに対する作業t〜tの影響度が配列されたマトリクスxoを示す。マトリクスxoは、作業t〜tがマトリクスxiと同じ順序で横方向に並ぶとともに情報i〜iがマトリクスxiと同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、各「情報に対する作業の影響度」が配列されている。マトリクスxoのtの列の各成分には、具体的な数値を例示している。なお、マトリクスxoにおいて、グループg1で作成される情報i,iに対するグループg2で実施される作業tの影響度はわからない。即ち、成分b13,b23には、影響がないことを示す数値(この例の場合はゼロ)が採用される。同様に、マトリクスxoにおいて、グループg2で作成される情報iに対するグループg1で実施される作業t,tの影響度はわからない。このために、情報iに対する作業tの影響度はゼロが採用されるとともに、成分b32にはゼロが採用される。
図4(c)は、マトリクスxiとマトリクスxoの積xi・xoに相当するマトリクスxmを示す。マトリクスxmの成分m31は、(1×2)+(2×1)+(0×0)を計算することによって得られる。
図4(b)のマトリクスxiによると、作業tに対して情報iが影響を与える(影響度が「1」である)。また、図4(b)のマトリクスxoによると、その情報iに対して作業tが影響を与える(影響度が「2」である)。従って、作業tに対しては、情報iを媒介として作業tが影響を与えることになる。上記の計算式の(1×2)は、このことを意味している。
また、マトリクスxiによると、作業tに対して情報iが影響を与える(影響度が「2」である)。また、マトリクスxoによると、その情報iに対して作業tが影響を与える(影響度が「1」である)。従って、作業tに対しては、情報iを媒介として作業tが影響を与える。上記の計算式の(2×1)は、このことを意味している。
また、マトリクスxiによると、作業tに対して情報iが影響を与えない。また、マトリクスxoによると、その情報iに対して作業tが影響を与えない。即ち、作業tに対しては、情報iを媒介として作業tが影響を与えない。上記の計算式の(0×0)は、このことを意味している。
上記の計算式によって得られる成分m31は、作業tに対して情報iを媒介として作業tが与える影響と、作業tに対して情報iを媒介として作業tが与える影響と、作業tに対して情報iを媒介として作業tが与える影響の和になる。即ち、成分m31は、作業tに対する作業tの影響度を示す。同様に、成分m13は作業tに対する作業tの影響度を示し、成分m23は作業tに対する作業tの影響度を示し、成分m32は作業tに対する作業tの影響度を示す。
上記の説明から明らかなように、マトリクスxiとマトリクスxoの積xi・xoに相当するマトリクスxmは、異なるグループによって実施される作業間の影響度が反映されたDSMとなる。
図5は、上記したマトリクスXI(図2参照)とマトリクスXO(図3参照)の積XI・XOに相当するマトリクスXMを例示している。マトリクスXMは、異なるグループによって実施される作業間の影響を含むDSMである。マトリクスXMの領域MG1,MG2,MG3の外部の各成分は、異なるグループによって実施される作業間の影響度を示す。例えば、成分M1Nは、グループG1の作業T11に対するグループG3の作業T3n’’の影響度を示す。
なお、マトリクスXMの領域MG1,MG2,MG3の内部の各成分は、同じグループ内の作業間の影響度を示す。マトリクスXIを作成する際に、個々のグループの作業に対するそのグループの情報の実際の影響度が反映されなかった場合には、領域MG1,MG2,MG3の内部の各成分は、作業間の影響がないことを示す数値になる。一方において、個々のグループの作業に対するそのグループの情報の実際の影響度が反映されたマトリクスXIが作成された場合には、領域MG1,MG2,MG3の内部の各成分は、作業間の実際の影響度を示す数値になる。
また、同じ作業間の影響度を示す各成分(例えばM11,M22・・・Mnn)は、影響がないことを示す数値(例えば「0」)になる。同じ作業間では、一方が他方に影響を与えることはないからである。
本発明者らは、上記の(1)〜(5)の各点に着目することによって次の装置を創作するに至った。この装置は、多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で実施される各作業間の影響度を解析する。この影響度解析装置は、作業−情報データファイルと情報−作業データファイルと第1導出装置と第1出力装置を備える。
作業−情報データファイルは、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶しているものである。作業−情報データファイルの記憶内容は、上記の(2)で述べたように、個々のグループの責任者のレベルで把握することができるものである。従って、本発明の影響度解析装置のユーザは、作業−情報データファイルとして記憶されるべき内容を影響度解析装置に入力することができる。これにより、影響度解析装置は、作業−情報データファイルを記憶することができる。
情報−作業データファイルは、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶しているものである。情報−作業データファイルの記憶内容は、上記の(4)で述べたように、個々のグループの責任者のレベルで把握することができるものである。従って、ユーザは、情報−作業データファイルとして記憶されるべき内容を影響度解析装置に入力することができる。これにより、影響度解析装置は、情報−作業データファイルを記憶することができる。
第1導出装置は、マトリクスXIとマトリクスXOの積XI・XOに相当するマトリクスXMの各成分を導出する。マトリクスXIは、各種類の情報が横方向に並ぶとともに各種類の作業が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものである(図2参照)。マトリクスXOは、各種類の作業がマトリクスXIと同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の情報がマトリクスXIと同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものである(図3参照)。
なお、第1導出装置は、マトリクスXIやマトリクスXOを必ず作成しなければならないわけではない。また、第1導出装置は、必ずしも、マトリクスXIとマトリクスXOを乗算することによってマトリクスXMを導出しなければならないわけではない。第1導出装置は、積XI・XOに相当するマトリクスXMの「各成分」を結果として導出すればよく、その導出過程ではどのような手法を利用してもよい。例えば、マトリクスXIとマトリクスXOの積XI・XOに相当するマトリクスXMの各成分を導出することは、マトリクスXO’とマトリクスXI’の積XO’・XI’に相当するマトリクスの各成分を導出することに等しい。マトリクスXI’は、マトリクスXIの転置マトリクスである。即ち、マトリクスXI’は、各種類の作業が横方向に並ぶとともに各種類の情報が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものである。マトリクスXO’は、マトリクスXOの転置マトリクスである。即ち、マトリクスXO’は、各種類の情報がマトリクスXI’と同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の作業がマトリクスXI’と同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものである。
なお、第1導出装置は、影響がないことを示す数値が得られることが明らかな成分(以下では「非影響成分」と呼ぶ)については、必ずしも導出する必要はない。例えば、同じ作業間では、一方が他方に影響を与えるということがない。このため、マトリクスXMの各対角成分(例えば図5のM11,M22・・・Mnn)は、影響がないことを示す数値になる。また例えば、個々のグループの作業に対するそのグループの情報の実際の影響度がマトリクスXIに反映されなかった場合には、同じグループ内によって実施される作業間の影響度を示す各成分(例えば図5の領域MG1,MG2,MG3の内部の各成分)も、影響がないことを示す数値になる。上記の「マトリクスXIとマトリクスXOの積XI・XOに相当するマトリクスXMの各成分を導出する」とは、これらの非影響成分をも必ず導出しなければならないことを意味するのではない。
第1出力装置は、第1導出装置によって導出された内容を出力する。ここでの「出力」とは、第1導出装置によって導出された内容をユーザが知覚することができるように出力することを意味する。例えば、ディスプレイに表示すること、印刷すること、他の表示端末にデータを出力すること等を意味する。
また、「第1導出装置によって導出された内容を出力する」とは、マトリクスXMの各成分を出力することに限られない。例えば、第1導出装置は、マトリクスXMの各成分を加工する処理や、マトリクスXMの各成分から新たな情報を導出する処理を実行してもよい。この場合、第1出力装置は、マトリクスXMの各成分を出力しないで、それらの処理によって得られた内容を出力してもよい。例えば、第1導出装置は、マトリクスXMの各成分を規格化する処理を実行することができる。また例えば、第1導出装置は、マトリクスXMの各成分の数値に上限が定められている場合に、その上限を超える数値になった成分をその上限の数値に変換する処理を実行することができる。また、第1導出装置は、マトリクスXMの各成分に基づいて、各種類の作業の最適な実施順序を導出する処理を実行することができる。
上記の影響度解析装置によると、異なるグループによって実施される作業間の影響度を含むDSMを作成することができる。ユーザは、そのDSM又はそのDSMから得られる情報を参照しながら、分担して作業が行なわれる環境を改善するための様々な活動を行なうことができる。例えば、その環境で実施される各種類の作業の最適な実施順序を立案することを行なうことができる。また例えば、その環境で実施される各種類の作業の中から不必要な作業を特定することを行なうことができる。本発明は、上記のような改善活動を行なう際に好適に利用することができ、その改善活動を強力に支援することができる。
なお、上記の作業−情報データファイルは、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対するそのグループによって作成される各種類の情報の影響度をさらに記憶していてもよい。この場合、マトリクスXIは、個々のグループの作業に対するそのグループの情報の実際の影響度を含むことになる。この場合、マトリクスXMは、同じグループ内で実施される作業間の影響度が反映されたものになる。
一方において、マトリクスXIが個々のグループの作業に対するそのグループの情報の実際の影響度を含まない場合、マトリクスXMには同じグループ内で実施される作業間の影響度が反映されない。即ち、図5を例にすると、領域MG1,MG2,MG3の内部の各成分は、作業間の影響がないことを示す数値になる。この場合、次の技術を採用することが好ましい。
即ち、上記の影響度解析装置は、作業−作業データファイルをさらに備えるものであってもよい。この作業−作業データファイルは、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対するそのグループによって実施される他の各種類の作業の影響度を記憶している。この場合、第1導出装置は、前記したマトリクスXMとマトリクスXWの和に相当するマトリクスXPの各成分を導出する。マトリクスXWは、影響を与える側の各種類の作業がマトリクスXIと同じ順序で横方向に並ぶとともに影響を受ける側の各種類の作業がマトリクスXIと同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、作業−作業データファイルに記憶されている各「作業に対する作業の影響度」が配列されたものである。
なお、第1導出装置は、マトリクスXPの各成分を結果として導出すればよく、その導出過程ではどのような手法を利用してもよい。また、第1導出装置は、影響がないことを示す数値が得られることが明らかな成分を必ずしも導出する必要はない。
マトリクスXMとマトリクスXWの和に相当するマトリクスXPは、同じグループ内で実施される作業間の実際の影響度が含まれている。即ち、図5を例にすると、領域MG1,MG2,MG3の内部の各成分には実際の影響度が反映されている。このDSMは、全種類の作業間の影響度を示すものであり、非常に有用である。
第1導出装置は、マトリクスXPから各種類の作業の最適な実施順序を導出するものであってもよい。例えば、いわゆるパーティショニング処理を実行することによって、最適な実施順序を得ることができる。
本発明者らは、異なるグループによって作成される情報間の影響度を含むDSMを作成することができる装置も創作した。この装置は、多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で作成される各情報間の影響度を解析する。この影響度解析装置は、作業−情報データファイルと情報−作業データファイルと第2導出装置と第2出力装置を備える。
作業−情報データファイルは、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶しているものである。また、情報−作業データファイルは、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶しているものである。
第2導出装置は、マトリクスXI’とマトリクスXO’の積XI’・XO’に相当するマトリクスXM’の各成分を導出する。マトリクスXI’は、各種類の作業が横方向に並ぶとともに各種類の情報が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものである。マトリクスXO’は、各種類の情報がマトリクスXI’と同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の作業がマトリクスXI’と同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものである。
なお、第2導出装置は、積XI’・XO’に相当するマトリクスXM’の各成分を結果として導出すればよく、その導出過程ではどのような手法を利用してもよい。例えば、マトリクスXI’とマトリクスXO’の積XI’・XO’に相当するマトリクスXM’の各成分を導出することは、上記したマトリクスXOと上記したマトリクスXIの積XO・XIに相当するマトリクスの各成分を導出することに等しい。なお、第2導出装置は、影響がないことを示す数値が得られることが明らかな成分を必ずしも導出する必要はない。
第2出力装置は、第2導出装置によって導出された内容を出力する。
上記の影響度解析装置は、異なるグループによって作成される情報間の影響度を含むDSMを作成することができる。ユーザは、そのDSM又はそのDSMから得られる情報を参照しながら、分担して作業が実施される環境を改善するための様々な活動を行なうことができる。本発明によると、その改善活動を強力に支援することができる。
上記の影響度解析装置は、情報−情報データファイルをさらに備えていてもよい。この情報−情報データファイルは、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって作成される他の各種類の情報の影響度を記憶しているものである。
この場合、第2導出装置は、上記のマトリクスXM’とマトリクスXDの和に相当するマトリクスXP’の各成分を導出する。マトリクスXDは、影響を受ける側の各種類の情報がマトリクスXI’と同じ順序で横方向に並ぶとともに影響を与える側の各種類の情報がマトリクスXI’と同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−情報データファイルに記憶されている各「情報に対する情報の影響度」が配列されたものである。
マトリクスXM’とマトリクスXDの和に相当するマトリクスXP’は、同じグループで作成される情報間の影響度も反映されたDSMである。このDSMは、環境で作成される全種類の情報間の影響度を示すものであり、非常に有用である。
本発明では、多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で実施される各作業間の影響度をコンピュータによって解析する方法も提供する。この方法では、コンピュータが作業−情報データファイル作成工程と情報−作業データファイル作成工程と第1導出工程と第1出力工程を実行する。
作業−情報データファイル作成工程では、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶している作業−情報データファイルを作成する。情報−作業データファイル作成工程では、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶している情報−作業データファイルを作成する。
第1導出工程では、マトリクスXIとマトリクスXOの積XI・XOに相当するマトリクスXMの各成分を導出する。マトリクスXIは、各種類の情報が横方向に並ぶとともに各種類の作業が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものである。マトリクスXOは、各種類の作業がマトリクスXIと同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の情報がマトリクスXIと同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものである。
第1出力工程では、第1導出工程で導出された内容を出力する。
上記の方法によると、異なるグループによって実施される作業間の影響度を示すDSMを作成することができる。ユーザは、そのDSM又はそのDSMから得られる情報を参照しながら、分担して作業が実施される環境を改善するための様々な活動を行なうことができる。本発明によると、その改善活動を強力に支援することができる。
なお、上記の方法の各工程をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムも本発明の創作物の1つである。
本発明の別の方法では、コンピュータが作業−情報データファイル作成工程と情報−作業データファイル作成工程と第2導出工程と第2出力工程を実行する。
作業−情報データファイル作成工程では、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶している作業−情報データファイルを作成する。情報−作業データファイル作成工程では、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶している情報−作業データファイルを作成する。
第2導出工程では、マトリクスXI’とマトリクスXO’の積XI’・XO’に相当するマトリクスXM’の各成分を導出する。マトリクスXI’は、各種類の作業が横方向に並ぶとともに各種類の情報が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものである。マトリクスXO’は、各種類の情報がマトリクスXI’と同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の作業がマトリクスXI’と同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものである。
第2出力工程では、第2導出工程で導出された内容を出力する。
上記の方法によると、異なるグループによって作成される情報間の影響度を示すDSMを作成することができる。ユーザは、そのDSM又はそのDSMから得られる情報を参照しながら、分担して作業が実施される環境を改善するための様々な活動を行なうことができる。本発明によると、その改善活動を強力に支援することができる。
なお、上記の方法の各工程をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムも本発明の創作物の1つである。
ここでは、以下の実施例に記載の技術の特徴を列挙する。
(形態1)各情報間の影響度を示すDSMが得られる場合、次の技術を採用することができる。まず、この技術が利用される環境について説明する。
複数のフェーズのそれぞれにおいて、多数の種類の作業が実施されることによって複数の種類の情報が作成される。例えば、第1フェーズにおいて多数の種類の作業が実施されて複数の種類の情報が作成され、第2フェーズにおいて同じ種類の作業が実施されて同じ種類の情報が作成される。各フェーズで実施される多数の種類の作業は、複数のグループによって分担して実施されてもよいし、1つのグループによって実施されてもよい。作成される情報の完成度(達成レベル)は、フェーズ毎にレベルアップしていく。例えば、第2フェーズで作成される設計図面情報は、第1フェーズで作成される設計図面情報よりも完成度が高い。
個々のフェーズについて、各情報間の影響度を示すDSMを作成することができる。例えば、第1フェーズのDSMと第2フェーズのDSMを作成することができる。個々のフェーズのDSMは、同じものになる。各フェーズでは同じ種類の作業が実施されて同じ種類の情報が作成されるからである。
本形態のコンピュータは、フェーズ毎に、そのフェーズで作成される各種類の情報の完成度(以下では「達成レベル」と呼ぶ)を入力する。また、コンピュータは、フェーズ毎に、そのフェーズで作成される各種類の情報について、その種類の情報を作成するのに必要な「他の各種類の情報の完成度(以下では「必要レベル」と呼ぶ)」を入力する。
コンピュータは、フェーズ毎のDSM(各情報間の影響度を示すDSM)を出力する。フェーズ毎のDSMには、入力された各達成レベルと各必要レベルが付加されている。
(形態2)形態1の変形例を説明する。本形態のコンピュータは、フェーズ毎に、そのフェーズで作成される各種類の情報の完成度(達成レベル)を入力する。また、コンピュータは、フェーズ毎に、そのフェーズで作成される各種類の情報について、その種類の情報を作成するのに必要な「他の各種類の情報の完成度(必要レベル)」を入力する。
コンピュータは、入力された各達成レベルと各必要レベルに基づいて、フェーズとそのフェーズで不必要な種類の情報を特定する。例えば、第2フェーズと設計図面情報の組合せを特定する。
コンピュータは、フェーズ毎のDSM(各情報間の影響度を示すDSM)を出力する。フェーズ毎のDSMでは、そのフェーズで不必要な種類の情報が削除されている。上記を例にすると、第2フェーズのDSMでは、設計図面情報が削除されている。
(第1実施例)
図面を参照して、本発明の第1実施例を説明する。本実施例では、自動車エンジンを開発する現場について、そこで実施される各作業間の影響度を解析するコンピュータについて説明する。
図6は、エンジン開発のための現場2を説明するための図を示す。本実施例のエンジン開発現場2には、エンジン設計部署G1とエンジン適合部署G2とミッション設計部署G3が存在する。個々の部署(例えばG1)は、他の部署(例えばG2,G3)と異なる複数の種類の作業を実施する。即ち、多数の種類の作業が部署G1,G2,G3によって分担して実施される。
エンジン設計部署G1は、E/G本体設計作業やE/G試作作業等を実施する。これらの作業が実施されることにより、E/G設計図面情報や試作E/G情報等が作成される。1種類の作業が実施された場合に、1種類の情報が作成される場合もあれば、2種類以上の情報が作成される場合もある。また、2種類以上の作業が実施された場合に、1種類の情報が作成される場合もある。
また、エンジン適合部署G2は、E/Gベンチ適合作業やE/G実車適合作業等を実施する。これらの作業が実施されることにより、E/G修正要求情報やE/G全負荷性能情報やE/G領域性能情報等が作成される。
また、ミッション設計部署G3は、M/Tハード設計作業やM/T試作作業等を実施する。これらの作業が実施されることにより、試作M/T情報やM/T設計図面情報等が作成される。
個々の部署で作成された情報は、他の部署で作業を実施する際に利用される。即ち、個々の部署は、他の部署によって作成された情報を入力し、その入力情報を利用して作業を実施する。例えば、エンジン設計部署G1は、エンジン適合部署G2で作成された情報(例えばE/G修正要求情報)を入力し、その入力情報を利用して作業(例えばE/G本体設計作業)を実施する。また例えば、エンジン適合部署G2は、エンジン設計部署G1で作成された情報(例えばE/G設計図面情報)を入力し、その入力情報を利用して作業(例えばE/Gベンチ適合作業)を実施する。
なお、本実施例では、エンジン設計部署G1は、E/G基礎設計図面情報を利用して作業を実施することができる。E/G基礎設計図面情報は、新しいエンジンを設計する際にベースとなる古いエンジンの設計図面情報である。
また、ミッション設計部署G3は、M/T基礎設計図面情報を利用して作業を実施することができる。M/T基礎設計図面情報は、新しいトランスミッションを設計する際にベースとなる古いトランスミッションの設計図面情報である。
図7は、本実施例のコンピュータ10が実現する機能を示す。このコンピュータ10は、上記したエンジン開発現場2を改善するための様々な活動を支援する。
コンピュータ10は、CPU、ROM、RAM等(図示省略)を備える。コンピュータ10には、図7に示される各機能を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。このコンピュータプログラムがCPU、ROM、RAM等と協働して機能することによって、図7に示される各機能が実現されている。
コンピュータ10は、入力装置12と各データファイル13a〜13fとマトリクス作成装置14と演算装置16と出力装置18を有する。
入力装置12は、キーボードやマウス等によって構成されている。ユーザは、入力装置12を利用して様々なデータを入力することができる。入力装置12に入力されるデータの詳細を次で説明する。
図8は、入力装置12に入力されるデータの一例を示す。このデータは、部署と作業と入力情報(他の部署で作成される情報)と影響度の組合せのデータである。図8の例は、部署G1とE/G本体設計作業とE/G修正要求情報と影響度「50」の組合せのデータを含んでいる。これは、部署G1で実施されるE/G本体設計作業に対して他の部署G2で作成されるE/G修正要求情報が「50」の影響を与えることを意味している。
ここでの影響度は、作業を実施するのに入力情報がどの程度必要であるのかを示す指標である。本実施例では、ゼロから100の範囲内で影響度が設定される。影響度の数値が大きくなればなるほど、影響が大きいことを示す。例えば、図8に示される範囲では、エンジン設計部署G1のE/G本体設計作業に対して最も大きい影響を与えるのはE/G全負荷性能情報(影響度「80」)であり、次に大きい影響を与えるのはE/G修正要求情報(影響度「50」)であり、最も小さい影響を与えるのはE/G領域性能情報(影響度「20」)である。また例えば、エンジン設計部署G1のE/G試作作業に対するE/G修正要求情報の影響度は「0」である。これは、E/G試作作業に対してE/G修正要求情報が全く影響しないことを意味している。即ち、E/G試作作業を実施するのにE/G修正要求情報は全く必要ないことを意味している。
ユーザは、入力装置12を利用して図8に例示するデータをコンピュータ10に入力する。各部署G1,G2,G3の責任者が、自部署のデータを入力するようにしてもよい。部署と作業と入力情報の対応関係は、コンピュータ10に予め記憶されていてもよいし、そうでなくてもよい。前者の場合、ユーザは、影響度のみを入力すればよい。後者の場合、ユーザは、部署と作業と入力情報と影響度の組合せのデータを入力する。なお、以下では、図8に例示するデータのことを「作業−入力情報データ」と呼ぶ。
なお、本実施例では、エンジン設計部署G1で利用されるE/G基礎設計図面情報(図6参照)を入力情報として採用していない。しかしながら、E/G基礎設計図面情報を入力情報として採用してもよい。また、本実施例では、ミッション設計部署G3で利用されるM/T基礎設計図面情報(図6参照)を入力情報として採用していない。しかしながら、M/T基礎設計図面情報を入力情報として採用してもよい。
図7の作業−入力情報データファイル13aは、入力装置12に入力された作業−入力情報データを記憶する。
図9は、入力装置12に入力される別のデータの一例を示す。このデータは、部署と出力情報(その部署で作成される情報)と作業と影響度の組合せのデータである。図9の例は、部署G1とE/G設計図面情報とE/G本体設計作業と影響度「100」の組合せのデータを含んでいる。この組合せは、部署G1で作成されるE/G設計図面情報に対して同じ部署G1で実施されるE/G本体設計作業が「100」の影響を与えることを意味している。
ここでの影響度は、出力情報を作成するのに作業がどの程度必要であるのかを示す指標である。この影響度も、ゼロから100の範囲内で設定され、数値が大きいと影響が大きい。例えば、図9に示される範囲では、エンジン設計部署G1のE/G設計図面情報に対して最も大きい影響を与えるのはE/G本体設計作業(影響度「100」)であり、最も小さい影響を与えるのはE/G試作作業(影響度「0」)である。
ユーザは、入力装置12を利用して図9に例示するデータをコンピュータ10に入力する。各部署G1,G2,G3の責任者が、自部署のデータを入力するようにしてもよい。部署と出力情報と作業の対応関係は、コンピュータ10に予め記憶されていてもよいし、そうでなくてもよい。前者の場合、ユーザは、影響度のみを入力すればよい。後者の場合、ユーザは、部署と出力情報と作業と影響度の組合せのデータを入力する。なお、以下では、図9に例示するデータのことを「出力情報−作業データ」と呼ぶ。
図7の出力情報−作業データファイル13bは、入力装置12に入力された出力情報−作業データを記憶する。
図10は、入力装置12に入力される別のデータの一例を示す。このデータは、部署と作業と作業と影響度の組合せのデータである。図10の例は、部署G1とE/G本体設計作業とE/G試作作業と影響度「100」の組合せのデータを含んでいる。これは、部署G1で実施されるE/G本体設計作業に対して同じ部署G1で実施されるE/G試作作業が「100」の影響を与えることを意味している。
ここでの影響度は、左側の欄の作業を実施するのに右側の欄の作業がどの程度必要であるのかを示す指標である。この影響度も、ゼロから100の範囲内で設定され、数値が大きいと影響が大きい。
ユーザは、入力装置12を利用して図10に例示するデータをコンピュータ10に入力する。各部署G1,G2,G3の責任者が、自部署のデータを入力するようにしてもよい。部署と影響を受ける側の作業(左側の欄の作業)と影響を与える側の作業(右側の欄の作業)の対応関係は、コンピュータ10に予め記憶されていてもよいし、そうでなくてもよい。前者の場合、ユーザは、影響度のみを入力すればよい。後者の場合、ユーザは、部署と影響を受ける作業と影響を与える作業と影響度の組合せのデータを入力する。なお、以下では、図10に例示するデータのことを「作業−作業データ」と呼ぶ。
図7の作業−作業データファイル13cは、入力装置12に入力された作業−作業データを記憶する。
なお、図7の他のデータファイル13d〜13fは、後述の第2実施例の以降で利用される。このため、本実施例では、データファイル13d〜13fについて説明しない。
各データファイル13a〜13cは、各入力データ(図8〜図10に例示したデータ)を任意の形式で記憶しておくことができる。ここでは、以下の説明の理解を容易にするために、マトリクス形式で表現された各入力データを図示しておく。図11は、図8の作業−入力情報データをマトリクス形式で表現したものを示す。
図11(a)は、エンジン設計部署G1の作業−入力情報データのマトリクスXIG1を示す。マトリクスXIG1は、入力情報が横方向に並ぶとともに作業が縦方向に並ぶパターンで、作業に対する入力情報の影響度が配列されている。例えば、図11(a)において、E/G本体設計作業に対するE/G修正要求情報の影響度は「50」である。なお、空欄の成分は、影響度が「0」であることを示す。このことは、以下の各マトリクスでも同様である。
図11(b)は、エンジン適合部署G2の作業−入力情報データのマトリクスXIG2を示す。図11(c)は、ミッション設計部署G3の作業−入力情報データのマトリクスXIG3を示す。マトリクスXIG2,XIG3でも、入力情報が横方向に並ぶとともに作業が縦方向に並ぶパターンで、作業に対する入力情報の影響度が配列されている。
図12は、図9の出力情報−作業データをマトリクス形式で表現したものを示す。
図12(a)は、エンジン設計部署G1の出力情報−作業データのマトリクスXOG1を示す。マトリクスXOG1は、作業が横方向に並ぶとともに出力情報が縦方向に並ぶパターンで、出力情報に対する作業の影響度が配列されている。例えば、図12(a)において、E/G設計図面情報に対するE/G本体設計作業の影響度は「100」である。
図12(b)は、エンジン適合部署G2の出力情報−作業データのマトリクスXOG2を示す。図12(c)は、ミッション設計部署G3の出力情報−作業データのマトリクスXOG3を示す。マトリクスXOG2,XOG3でも、作業が横方向に並ぶとともに出力情報が縦方向に並ぶパターンで、出力情報に対する作業の影響度が配列されている。
図13は、図10の作業−作業データをマトリクス形式で表現したものを示す。
図13(a)は、エンジン設計部署G1の作業−作業データのマトリクスXWG1を示す。マトリクスXWG1は、影響を与える側の作業(図10の右側の欄の作業)が横方向に並ぶとともに影響を受ける側の作業(図10の左側の欄の作業)が縦方向に並ぶパターンで、作業に対する作業の影響度が配列されている。例えば、図13(a)において、E/G試作作業に対するE/G本体設計作業の影響度は「100」である。
図13(b)は、エンジン適合部署G2の作業−作業データのマトリクスXWG2を示す。図13(c)は、ミッション設計部署G3の作業−作業データのマトリクスXWG3を示す。マトリクスXWG2,XWG3でも、影響を与える側の作業が横方向に並ぶとともに影響を受ける側の作業が縦方向に並ぶパターンで、作業に対する作業の影響度が配列されている。
図7に示すマトリクス作成装置14は、各データファイル13a,13bの記憶内容からマトリクスを作成する処理を実行する。マトリクス作成装置14は、作業−入力情報データファイル13aに記憶されている各部署G1,G2,G3の作業−入力情報データ(図8や図11参照)を結合し、1つのマトリクスXIを作成する。作成されたマトリクスXIは、作業−入力情報データファイル13aに記憶される。
図14は、マトリクスXIの一例を示す。マトリクスXIG1,XIG2,XIG3を結合させると、マトリクスXIを作成することができる。マトリクスXIは、入力情報が横方向に並ぶとともに作業が縦方向に並ぶパターンで、作業に対する入力情報の影響度が配列されている。マトリクス作成装置14は、同じ種類の入力情報が重複して並ばないようにしてマトリクスXIを作成する。例えば、図11(a)に示されるように、E/G本体設計作業に対するE/G全負荷性能情報の影響度は「80」である。また、図11(c)に示されるように、M/Tハード設計作業に対するE/G全負荷性能情報の影響度は「80」である。この場合、E/G全負荷性能情報のための列を2つ設け、一方の列にE/G本体設計作業に対する影響度「80」を保存し、他方の列にM/Tハード設計作業に対する影響度「80」を保存することができる。しかしながら、本実施例では、E/G全負荷性能情報のための列は1つだけであり、その列に各影響度(「80」と「80」)をまとめて保存している(図14参照)。
マトリクス作成装置14は、出力情報−作業データファイル13bに記憶されている各部署G1,G2,G3の出力情報−作業データ(図9や図12参照)を結合し、1つのマトリクスXOを作成する。作成されたマトリクスXOは、出力情報−作業データファイル13bに記憶される。
図15は、マトリクスXOの一例を示す。マトリクスXOG1,XOG2,XOG3を結合させると、マトリクスXOを作成することができる。マトリクスXOは、作業が横方向に並ぶとともに出力情報が縦方向に並ぶパターンで、出力情報に対する作業の影響度が配列されている。マトリクス作成装置14は、マトリクスXOの作業の順序をマトリクスXIの作業の順序と同じにする。例えば、図14のマトリクスXIでは、E/G本体設計作業、E/G試作作業・・・の順序で上から下に向かって作業が並んでいる。この場合、マトリクス作成装置14は、E/G本体設計作業、E/G試作作業・・・の順序で左から右に向かって作業が並ぶようにしてマトリクスXOを作成する。また、マトリクス作成装置14は、マトリクスXOの出力情報の順序をマトリクスXIの入力情報の順序と同じにする。例えば、図14では、E/G設計図面情報、E/G修正要求情報・・・の順序で左から右に向かって入力情報が並んでいる。この場合、マトリクス作成装置14は、E/G設計図面情報、E/G修正要求情報・・・の順序で上から下に向かって出力情報が並ぶようにしてマトリクスXOを作成する。
マトリクスXIの作業数(即ちマトリクスXIの行数)とマトリクスXOの作業数(即ちマトリクスXOの列数)は一致する。また、マトリクスXIの入力情報数(即ちマトリクスXIの列数)とマトリクスXOの出力情報数(即ちマトリクスXOの行数)は一致する。
図7に示す演算装置16は、マトリクス作成装置14によって作成されたマトリクスXI,XOとマトリクスXWG1,XWG2,XWG3(図13参照)を利用して以下の演算を実施する。図16は、演算装置16によって実行される演算式を示す。演算装置16は、マトリクスXPを導出する。
演算装置16は、マトリクスXIとマトリクスXOの積XI・XOを演算する。これにより、図17に例示するマトリクスXMが導出される。マトリクスXMは、影響を与える側の作業が横方向に並ぶとともに影響を受ける側の作業が縦方向に並ぶパターンで、作業に対する作業の影響度が配列されている。マトリクスXMは、異なる部署の作業間の影響度が反映されている。即ち、エンジン設計部署G1の各作業に対する部署G2,G3の各作業の影響度と、エンジン適合部署G2の各作業に対する部署G1,G3の各作業の影響度と、ミッション設計部署G3の各作業に対する部署G1,G2の各作業の影響度が反映されている。例えば、図17の例では、部署G2のE/Gベンチ適合作業に対する部署G1のE/G試作作業の影響度は「100」である。
なお、本実施例では、マトリクスXMの各成分の上限が「100」に設定されている。このため、演算の結果として「100」を超える値が得られた場合、その値は「100」に変換される。なお、「100」を超える値をそのまま採用してもよいし、「100」を超える最も大きい成分が「100」になるようにマトリクスXMの各成分を規格化してもよい。
マトリクスXMでは、同じ部署内で実施される作業間の影響度が反映されていない。例えば、部署G1のE/G試作作業に対する同じ部署G1のE/G本体設計作業の影響度が反映されていない。そこで、図16の演算式に示されるように、マトリクスXMにマトリクスXWG1,XWG2,XWG3が加算される。マトリクスXWG1,XWG2,XWG3を1つのマトリクスXWとした場合、そのマトリクスXWは、影響を与える側の作業がマトリクスXIと同じ順序(即ちマトリクスXMと同じ順序)で横方向に並ぶとともに、影響を受ける側の作業がマトリクスXIと同じ順序(即ちマトリクスXMと同じ順序)で縦方向に並ぶ。マトリクスXMとマトリクスXWの和を演算すると、同じ部署内で実施される作業間の影響度がマトリクスXMに加えられることになる。
図18は、マトリクスXMにマトリクスXWを加算して得られるマトリクスXPの一例を示す。図18を見るとわかるように、マトリクスXPには、同じ部署内で実施される作業間の影響度が反映されている。例えば、部署G1のE/G試作作業に対する同じ部署G1のE/G本体設計作業の影響度は「100」である。
なお、演算装置16は、同じ作業間の影響度を示す各成分(マトリクスXPの各対角成分)を導出しない。同じ作業間では、一方が他方に影響を与えるということがないからである。
演算装置16は、各作業の実施順序が最適になるように、マトリクスXPの各作業を並び替える処理(いわゆるパーティショニング処理)を実行する。DSM(Design Structure Matrix)の手法において、各作業の実施順序の最適解を求めることは公知である。このため、本実施例では、並び替え処理の詳しい説明を省略する。ここでは、並び替え処理を簡単に説明しておく。並び替え処理では、次の(1)〜(3)を目的として最適解が導出される。
(1)ゼロを超える影響度を持つ成分が対角線の左側に多く存在する。
(2)ゼロを超える影響度を持つ成分が対角線に近い位置に存在する。
(3)大きい影響度を持つ成分(例えば「100」を持つ成分)が、上記(1)と(2)の目的を優先的に満たすようにする。
並び替え処理後のマトリクスXPにおいて、各作業が左から右に向かって(即ち上から下に向かって)並ぶ順序が、最適な作業実施順序である。即ち、フィードバック(いわゆる手戻り)が最も少ない作業実施順序が得られることになる。
例えば、図16の演算式によって図19に示すマトリクスが得られたものとする。この図19のマトリクスは、ゼロを超える影響度を持つ成分が対角線の右側に多く存在する。このため、図19のマトリクスの各作業を左から右に向かって順に実施すると、フェードバックの回数が多くなる。本実施例の演算装置16は、図19のマトリクスの各作業を並び替えることができる。例えば、図19のマトリクスに比べると、図18のマトリクスXPの方が上記の目的(1)〜(3)を満足している。図18のマトリクスXPが最適解である場合、演算装置16は、図19のマトリクスの各作業を並び替える処理を実行することによって図18のマトリクスXPを導出する。
図7に示す出力装置18は、演算装置16によって導出されたマトリクス(例えば図18のマトリクスXP)をディスプレイに表示する。表示されるマトリクスは、エンジン開発現場2で実施される全ての作業間の影響度を示すDSMである。ユーザは、全ての作業間の影響度が反映されたDSMを見ながら、各作業の実施順序を立案することや、不必要な作業を特定すること等を行なうことができる。
本実施例のコンピュータ10によると、異なる部署によって実施される作業間の影響度を含むDSMを作成することができる。ユーザは、そのDSM又はそのDSMから得られる情報を参照しながら、エンジン開発現場2を改善するための様々な活動を行なうことができる。本実施例のコンピュータ10は、その改善活動を強力に支援することができる。
また、コンピュータ10は、最適な作業実施順序に並び替えられたマトリクスを出力する。ユーザは、最適な作業実施順序を知ることができる。
(第1実施例の変形例)
(変形例1)上記の第1実施例では、影響を与える側の作業が横方向に並んでいるとともに影響を受ける側の作業が縦方向に並んでいるマトリクスXP(図19参照)が表示される。しかしながら、出力装置18は、影響を受ける側の作業が横方向に並んでいるとともに影響を与える側の作業が縦方向に並んでいるマトリクス(以下では「転置マトリクス」と呼ぶ)を表示するようにしてもよい。
(変形例2)上記の転置マトリクスを次のようにして得るようにしてもよい。図20は、本変形例を説明するための図を示す。
マトリクス作成装置14(図7参照)は、マトリクスXI(図14参照)を作成する代わりにマトリクスXI’を作成してもよい。図20(a)は、マトリクスXI’を説明するための図を示す。マトリクスXIは、入力情報が横方向に並んでおり、作業が縦方向に並んでいる(図14参照)。これに対し、マトリクスXI’は、作業が横方向に並んでおり、入力情報が縦方向に並んでいる。
マトリクス作成装置14は、マトリクスXO(図15参照)を作成する代わりにマトリクスXO’を作成してもよい。図20(b)は、マトリクスXO’を説明するための図を示す。マトリクスXOは、作業が横方向に並んでおり、出力情報が縦方向に並んでいる(図15参照)。これに対し、マトリクスXO’は、出力情報がマトリクスXI’と同じ順序で横方向に並んでおり、作業がマトリクスXI’と同じ順序で縦方向に並んでいる。
演算装置16は、マトリクスXWG1〜XWG3(図13参照)の代わりに、マトリクスXWG1’〜XWG3’を利用してもよい。図20(c)は、マトリクスXWG1’〜XWG3’を説明するための図を示す。マトリクスXWG1〜XWG3は、影響を与える側の作業が横方向に並んでおり、影響を受ける側の作業が縦方向に並んでいる(図13参照)。これに対し、マトリクスXWG1’は、影響を受ける側の作業が横方向に並んでおり、影響を与える側の作業が縦方向に並んでいる。同様に、マトリクスXWG2’とマトリクスXWG3’でも、影響を受ける側の作業が横方向に並んでおり、影響を与える側の作業が縦方向に並んでいる。
図21(a)は、本変形例で利用される演算式を示す。図21(b)は、図21(a)の演算式によって導出されるマトリクスを説明するための図を示す。
演算装置16は、図21(a)の演算式に従って計算する。これにより、図21(b)のマトリクスが得られる。このマトリクスは、図18のマトリクスXPの転置マトリクスであり、影響を受ける側の作業が横方向に並んでおり、影響を与える側の作業が縦方向に並んでいる。この転置マトリクスが得られた場合、演算装置16は、次の目的に従って並び替え処理を実行する。
(1)ゼロを超える影響度を持つ成分が対角線の右側に多く存在する。
(2)ゼロを超える影響度を持つ成分が対角線に近い位置に存在する。
(3)大きい影響度を持つ成分(例えば「100」を持つ成分)が、上記(1)と(2)の目的を優先的に満たすようにする。
出力装置18は、本変形例によって得られたマトリクスを表示する。表示されるマトリクスは、エンジン開発現場2で実施される全ての作業間の影響度が反映されたDSMである。ユーザは、全ての作業間の影響度が反映されたDSMを見ながら、エンジン開発現場2を改善するための様々な活動を行なうことができる。本変形例でも、その改善活動を強力に支援することができる。
(第2実施例)
ここでは、第1実施例と異なる点を説明する。第1実施例は、エンジン開発現場2で実施される全ての作業間の影響度が反映されたDSMを得ることを目的としている。これに対し、本実施例では、エンジン開発現場2で作成される全ての情報間の影響度が反映されたDSMを得ることを目的としている。
作業−入力情報データ(図8参照)と出力情報−作業データ(図9参照)が入力装置12に入力される点は第1実施例と同じである。
本実施例では、作業−作業データ(図10参照)が入力装置12に入力されない。その代わりに、情報−情報データが入力装置12に入力される。図22は、情報−情報データをマトリクス形式で表現したものを示す。
図22(a)は、エンジン設計部署G1の情報−情報データのマトリクスXDG1を示す。マトリクスXDG1は、部署G1で作成される情報間の影響度が配列されたものである。マトリクスXDG1は、影響を与える側の情報が横方向に並ぶとともに影響を受ける側の情報が縦方向に並ぶパターンで、情報に対する情報の影響度が配列されている。例えば、図22(a)では、E/G設計図面情報に対する試作E/G情報の影響度は「0」である。また例えば、試作E/G情報に対するE/G設計図面情報の影響度は「100」である。ここでの影響度は、影響を受ける側の情報を作成するのに影響を与える側の情報がどの程度必要であるのかを示す指標である。この影響度も、ゼロから100の範囲内で設定され、数値が大きいと影響が大きい。
図22(b)は、エンジン適合部署G2の情報−情報データのマトリクスXDG2を示す。マトリクスXDG2は、部署G2で作成される情報間の影響度が配列されたものである。また、図22(c)は、ミッション設計部署G3の情報−情報データのマトリクスXDG3を示す。マトリクスXDG3は、部署G1で作成される情報間の影響度が配列されたものである。マトリクスXDG2とマトリクスXDG3は、マトリクスXDG1の場合と同様に、影響を与える側の情報が横方向に並ぶととともに影響を受ける側の情報が縦方向に並ぶパターンで、情報に対する情報の影響度が配列されている。
ユーザは、入力装置12(図7参照)を利用して各部署G1〜G3の情報−情報データをコンピュータ10に入力する。各部署G1,G2,G3の責任者が、自部署のデータを入力するようにしてもよい。
図7の情報−情報データファイル13dは、入力装置12に入力された情報−情報データを記憶する。
マトリクス作成装置14は、作業−入力情報データファイル13aに記憶されている作業−入力情報データ(図8参照)から、上記したマトリクスXI’(図20(a)参照)を作成する。また、マトリクス作成装置14は、出力情報−作業データファイル13bに記憶されている出力情報−作業データ(図9参照)から、上記したマトリクスXO’(図20(b)参照)を作成する。
図23(a)は、本実施例で利用される演算式を示す。演算装置16は、図23(a)の演算式を計算してマトリクスXP’を導出する。演算装置16は、まず、マトリクスXI’とマトリクスXO’の積XI’・XO’を演算してマトリクスXM’を導出する。次いで、マトリクスXM’にマトリクスXDを加算してマトリクスXP’を導出する。マトリクスXDは、情報−情報データファイル13dに記憶されているマトリクスXDG1〜マトリクスXDG3を結合したものであり、影響を与える側の情報がマトリクスXI’と同じ順序(即ちマトリクスXM’と同じ順序)で横方向に並ぶとともに、影響を受ける側の情報がマトリクスXI’と同じ順序(即ちマトリクスXM’と同じ順序)で縦方向に並ぶ。
図23(b)は、図23(a)の演算式によって導出されるマトリクスXP’の一例を示す。マトリクスXP’は、影響を与える側の情報が横方向に並んでおり、影響を受ける側の情報が縦方向に並んでいる。例えば、図23(b)では、E/G修正要求情報に対する試作E/G情報の影響度が「100」である。本実施例でも、マトリクスXP’の各成分の上限が「100」に設定されている。マトリクスXP’は、エンジン開発現場2で作成される全ての情報間の影響度が反映されたものである。
演算装置16は、マトリクスXP’に対して第1実施例の場合と同様に並び替え処理を実行することができる。これにより、各情報を得る順序の最適解が導出される。各情報を得る順序の最適解は、各作業の実施順序を立案する際に非常に有用である。
出力装置18は、並び替え処理後のマトリクス(本実施例では図23(b)のマトリクスXP’が得られたものとする)を表示する。表示されるマトリクスは、エンジン開発現場2で実施される全ての情報間の影響度が反映されたDSMである。ユーザは、全ての情報間の影響度が反映されたDSMを見ながら、エンジン開発現場2を改善するための様々な活動を行なうことができる。本実施例は、その改善作業を強力に支援することができる。
(第2実施例の変形例)
(変形例1)上記の第2実施例では、影響を与える側の情報が横方向に並んでいるとともに影響を受ける側の情報が縦方向に並んでいるマトリクスXP’(図23(b)参照)が表示される。しかしながら、出力装置18は、影響を受ける側の情報が横方向に並んでいるとともに影響を与える側の情報が縦方向に並んでいるマトリクス(以下では「転置マトリクス」と呼ぶ)を表示するようにしてもよい。
(変形例2)上記の転地マトリクスを次のようにして得るようにしてもよい。図24は、本変形例を説明するための図を示す。
演算装置16は、マトリクスXDG1〜XDG3(図13参照)の代わりに、マトリクスXDG1’〜XDG3’を利用してもよい。図24(a)は、マトリクスXDG1’〜XDG3’を説明するための図を示す。マトリクスXDG1〜XDG3は、影響を与える側の情報が横方向に並んでおり、影響を受ける側の情報が縦方向に並んでいる(図22参照)。これに対し、マトリクスXDG1’は、影響を受ける側の情報が横方向に並んでおり、影響を与える側の情報が縦方向に並んでいる。同様に、マトリクスXDG2’とマトリクスXDG3’でも、影響を受ける側の情報が横方向に並んでおり、影響を与える側の情報が縦方向に並んでいる。
図24(b)は、本変形例で利用される演算式を示す。演算装置16は、図24(b)の演算式を計算する。演算装置16は、マトリクスXO(図15参照)とマトリクスXI(図14参照)の積XO・XIを導出する。次いで、積XO・XIにマトリクスXDG1’〜XDG3’を加算する。
図24(c)は、図24(b)の演算式によって導出されるマトリクスを説明するための図を示す。このマトリクスは、マトリクスXP’の転置マトリクスであり、影響を受ける側の情報が横方向に並んでおり、影響を与える側の情報が縦方向に並んでいる。
出力装置18は、本変形例によって得られたマトリクス(並び替え処理後のマトリクス)を表示する。表示されるマトリクスは、エンジン開発現場2で実施される全ての情報間の影響度が反映されたDSMである。ユーザは、全ての情報間の影響度が反映されたDSMを見ながら、エンジン開発現場2を改善するための様々な活動を行なうことができる。本変形例でも、その改善活動を強力に支援することができる。
(第3実施例)
ここでは、第2実施例と異なる点を説明する。図25は、本実施例で利用されるフェーズという概念を説明するための図を示す。各部署G1,G2,G3は、第1フェーズと第2フェーズと第3フェーズを順に経由する。例えば、エンジン設計部署G1は、第1フェーズと第2フェーズと第3フェーズのそれぞれで同じ種類の作業(E/G本体設計作業、E/G試作作業等)を実施する。エンジン設計部署G1で作成される情報(E/G設計図面情報、試作E/G情報等)の完成度は、フェーズを重ねるにつれて上がっていく。同様に、エンジン適合部署G2は、各フェーズで同じ種類の作業(E/Gベンチ適合作業、E/G実車適合作業等)を実施する。エンジン適合部署G2で作成される情報(E/G修正要求情報、E/G全負荷性能情報、E/G領域性能情報等)の完成度は、フェーズを重ねるにつれて上がっていく。ミッション設計部署G3も、各フェーズで同じ作業(M/Tハード設計作業、M/T試作作業等)を実施する。ミッション設計部署G3で作成される情報(試作M/T情報、M/T設計図面情報等)の完成度は、フェーズを重ねるにつれて上がっていく。
本実施例の演算装置16は、フェーズ毎に、エンジン開発現場2で作成される全ての情報間の影響度が反映されたマトリクスXP’(図23(b)参照)を作成する。各部署G1,G2,G3が各フェーズで同じ種類で作業を実行するために、各フェーズのマトリクスXP’は、同じものになる。
以下の各処理は、マトリクスXP’(図23(b)参照)が出力装置18によって表示された後に実施される。
ユーザは、マトリクスXP’の内容を見た後に図26と図27に示すデータを入力装置12に入力する。
図26は、入力装置12に入力されるデータの一例を示す。このデータは、フェーズと影響を受ける側の情報と影響を与える側の情報と必要レベルの組合せのデータである。図26の例は、第1フェーズとE/G設計図面情報とE/G修正要求情報と必要レベル「0」の組合せのデータを含んでいる。これは、第1フェーズでE/G設計図面情報を作成するのにレベル「0」の完成度のE/G修正要求情報が必要であることを意味している。即ち、必要レベルは、影響を受ける側の情報を作成するのに必要とされる「影響を与える側の情報の完成度」を意味する。必要レベルが大きいほど高い完成度が必要とされることを意味する。
ユーザは、入力装置12(図7参照)を利用して図26に例示されるデータ(必要レベルデータ)をコンピュータ10に入力する。なお、この入力作業は、マトリクスXP’においてゼロより大きい影響度を持つ成分についてのみ実行される。例えば、図23(b)に示すマトリクスXP’では、E/G設計図面情報に対する試作E/G情報の影響度は「0」である。従って、E/G設計図面情報(影響を受ける側の情報)と試作E/G情報(影響を与える側の情報)の組合せに対応する必要レベルは入力されない。
図7の必要レベルデータファイル13eは、入力装置12に入力された必要レベルデータ(図26のデータ)を記憶する。
図27は、入力装置12に入力される別のデータの一例を示す。このデータは、フェーズとそのフェーズで作成される情報とその情報の達成レベル(その情報の完成度)の組合せのデータである。図27の例は、第1フェーズとE/G設計図面情報と達成レベル「1」の組合せのデータを含んでいる。これは、第1フェーズでは、レベル「1」の完成度のE/G設計図面情報が作成されることを意味している。
ユーザは、入力装置12(図7参照)を利用して図27に例示されるデータ(達成レベルデータ)をコンピュータ10に入力する。
図7の達成レベルデータファイル13fは、入力装置12に入力された達成レベルデータ(図27のデータ)を記憶する。
演算装置16(図7参照)は、入力装置12に入力された各必要レベルと各達成レベルをマトリクスXP’に付加したマトリクス(以下では「レベル付加マトリクス」と呼ぶ)を作成する。出力装置18は、レベル付加マトリクスを表示する。
図28は、レベル付加マトリクスの一例を示す。レベル付加マトリクスは、影響を与える側の情報が横方向に並んでおり、影響を受ける側の情報が縦方向に並んでいる。各フェーズのマトリクスの影響度は同じである。例えば、第1フェーズでは、試作E/G情報に対するE/G設計図面情報の影響度は「100」である。第2フェーズや第3フェーズでも、試作E/G情報に対するE/G設計図面情報の影響度は「100」である。
影響度がゼロより大きい各成分には、入力装置12に入力された各必要レベルが付加されている。例えば、第1フェーズでは、E/G修正要求情報に対する試作E/G情報の影響度は「100」であり、その「100」の下に必要レベル「1」が付加されている。これは、第1フェーズでは、E/G修正要求情報を作成するのにレベル「1」の完成度の試作E/G情報が必要であることを意味している。
各フェーズのマトリクスは、付加されている必要レベルが異なる。例えば、E/G修正要求情報に対する試作E/G情報の必要レベルは、第1フェーズでは「1」であり、第2フェーズでは「3」であり、第3フェーズでは「5」である。
影響を受ける側の各情報には、達成レベルが対応づけられている。例えば、第1フェーズのE/G全負荷性能情報には、達成レベル「3」が対応づけられている。これは、第1フェーズでは、レベル「3」の完成度のE/G全負荷性能情報が作成されることを意味している。
図28に示すレベル付加マトリクスから得られる情報を以下に例示する。
(1)作成しなくてもよい情報がわかる。
例えば、第1フェーズでは、レベル「3」の完成度のE/G全負荷性能情報が作成される。第2フェーズでは、レベル「3」の完成度のE/G全負荷性能情報は必要とされない。即ち、成分S1の必要レベルは「1」であるとともに、成分S2の必要レベルは「1」である。第3フェーズでは、レベル「3」の完成度のE/G全負荷性能情報が必要とされる。即ち、成分S3の必要レベルは「3」であるとともに、成分S4の必要レベルは「3」である。第2フェーズでは、レベル「4」の完成度のE/G全負荷性能情報が作成されるが、このレベルのE/G全負荷性能情報は第3フェーズで必要とされていない。即ち、第2フェーズでは、E/G全負荷性能情報を作成する必要がないことがわかる。
必要のない情報を作成するための作業は必要ない。本変形例の場合、第2フェーズにおいて、E/G全負荷性能情報を作成するための作業は必要ないことがわかる。ユーザは、不必要な情報を特定することによって、不必要な作業を特定することができる。
なお、出力装置18(図7参照)は、必要のない情報を削除したマトリクスを出力してもよい。また、必要のない情報を削除したマトリクスを用いて、並び替え処理を実行してもよい。例えば、上記の例であれば、第2フェーズからE/G全負荷性能情報を削除したマトリクスを作成することができる。このマトリクスを利用して、第2フェーズのマトリクスについて並び替え処理を実行することができる。出力装置18は、この並び替え処理後のマトリクスを出力することが好ましい。
(2)影響度がゼロより大きい成分であっても、個々のフェーズで並び替え処理を実行する際にその影響度をゼロとすることができる。
例えば、第1フェーズにおいて、E/G修正要求情報の達成レベルは「1」である。第2フェーズにおいて、E/G修正要求情報の必要レベルは「1」である。即ち、成分S5の必要レベルは「1」である。この場合、成分S5の影響度(「50」)をゼロとすることができる。レベル「1」のE/G修正要求情報は、第1フェーズで既に作成されており、第2フェーズで作成する必要がないからである。
影響度をゼロとすることができるのは成分S5だけではなく、実線の楕円で囲まれた各成分については影響度をゼロとすることができる。
上記の手法によって影響度をゼロとすることができる成分を特定し、その成分の影響度をゼロに変換し、その後にフェーズ毎に並び替え処理を実行することが好ましい。出力装置18(図7参照)は、この並び替え処理後のマトリクスを出力することが好ましい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、並び替え処理(パーティショニング処理)に加えて、作業間(もしくは情報間)の相互依存度を減らすためのテアリング処理や、連携を強化すべき作業群(もしくは情報群)を明確化するためのクラスタリング処理を実行してもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
3つのグループによって分担して作業が実施される環境を説明するための図を示す。 マトリクスXIの一例を示す。 マトリクスXOの一例を示す。 (a)単純な例を説明するための図を示す。(b)マトリクスxiとマトリクスxoの一例を示す。(c)マトリクスxmの一例を示す。 マトリクスXMの一例を示す。 エンジン開発現場を説明するための図を示す。 コンピュータが実現する機能を示す。 「作業−入力情報データ」の一例を示す。 「出力情報−作業データ」の一例を示す。 「作業−作業データ」の一例を示す。 (a)部署G1の「作業−入力情報データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。(b)部署G2の「作業−入力情報データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。(c)部署G3の「作業−入力情報データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。 (a)部署G1の「出力情報−作業データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。(b)部署G2の「出力情報−作業データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。(c)部署G3の「出力情報−作業データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。 (a)部署G1の「作業−作業データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。(b)部署G2の「作業−作業データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。(c)部署G3の「作業−作業データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。 実施例のマトリクスXIを示す。 実施例のマトリクスXOを示す。 演算式を示す。 実施例のマトリクスXMの一例を示す。 実施例のマトリクスXPの一例を示す。 マトリクスXPの別の例を示す。 (a)マトリクスXI’を説明するための図を示す。(b)マトリクスXO’を説明するための図を示す。(c)マトリクスXWG1’,XWG2’,XWG3’を説明するための図を示す。 (a)第1実施例の変形例の演算式を示す。(b)その演算式から得られるマトリクスを説明するための図を示す。 (a)部署G1の「情報−情報データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。(b)部署G2の「情報−情報データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。(c)部署G3の「情報−情報データ」をマトリクス形式で表現したものを示す。 (a)第2実施例の演算式を示す。(b)その演算式から得られるマトリクスXP’の一例を示す。 (a)マトリクスXDG1’,XDG2’,XDG3’を説明するための図を示す。(b)第2実施例の変形例の演算式を示す。(b)その演算式から得られるマトリクスを説明するための図を示す。 3つのフェーズを示す。 必要レベルデータの一例を示す。 達成レベルデータの一例を示す。 第3実施例で得られるマトリクスの一例を示す。
符号の説明
2:エンジン開発現場
10:コンピュータ
12:入力装置
13a:作業−入力情報データファイル
13b:出力情報−作業データファイル
13c:作業−作業データファイル
13d:情報−情報データファイル
13e:必要レベルデータファイル
13f:達成レベルデータファイル
14:マトリクス作成装置
16:演算装置
18:出力装置
G1:エンジン設計部署
G2:エンジン適合部署
G3:ミッション設計部署

Claims (9)

  1. 多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で実施される各作業間の影響度を解析する装置であり、
    作業−情報データファイルと情報−作業データファイルと第1導出装置と第1出力装置を備え、
    作業−情報データファイルは、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶するものであり、
    情報−作業データファイルは、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶するものであり、
    第1導出装置は、下記のマトリクスXIとマトリクスXOの積XI・XOに相当するマトリクスXMの各成分を導出するものであり、
    マトリクスXIは、各種類の情報が横方向に並ぶとともに各種類の作業が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものであり、
    マトリクスXOは、各種類の作業がマトリクスXIと同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の情報がマトリクスXIと同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものであり、
    第1出力装置は、第1導出装置によって導出された内容を出力するものである
    ことを特徴とする影響度解析装置。
  2. 作業−作業データファイルをさらに備え、
    作業−作業データファイルは、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対するそのグループによって実施される他の各種類の作業の影響度を記憶するものであり、
    第1導出装置は、前記のマトリクスXMと下記のマトリクスXWの和に相当するマトリクスXPの各成分を導出するものであり、
    マトリクスXWは、影響を与える側の各種類の作業が前記のマトリクスXIと同じ順序で横方向に並ぶとともに影響を受ける側の各種類の作業が前記のマトリクスXIと同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、作業−作業データファイルに記憶されている各「作業に対する作業の影響度」が配列されたものである
    ことを特徴とする請求項1の影響度解析装置。
  3. 第1導出装置は、前記のマトリクスXPから各種類の作業の最適な実施順序を導出するものであることを特徴とする請求項2の影響度解析装置。
  4. 多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で作成される各情報間の影響度を解析する装置であり、
    作業−情報データファイルと情報−作業データファイルと第2導出装置と第2出力装置を備え、
    作業−情報データファイルは、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶するものであり、
    情報−作業データファイルは、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶するものであり、
    第2導出装置は、下記のマトリクスXI’とマトリクスXO’の積XI’・XO’に相当するマトリクスXM’の各成分を導出するものであり、
    マトリクスXI’は、各種類の作業が横方向に並ぶとともに各種類の情報が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものであり、
    マトリクスXO’は、各種類の情報がマトリクスXI’と同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の作業がマトリクスXI’と同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものであり、
    第2出力装置は、第2導出装置によって導出された内容を出力するものである
    ことを特徴とする影響度解析装置。
  5. 情報−情報データファイルをさらに備え、
    情報−情報データファイルは、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって作成される他の各種類の情報の影響度を記憶するものであり、
    第2導出装置は、前記のマトリクスXM’と下記のマトリクスXDの和に相当するマトリクスXP’の各成分を導出するものであり、
    マトリクスXDは、影響を受ける側の各種類の情報が前記のマトリクスXI’と同じ順序で横方向に並ぶとともに影響を与える側の各種類の情報が前記のマトリクスXI’と同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−情報データファイルに記憶されている各「情報に対する情報の影響度」が配列されたものである
    ことを特徴とする請求項4の影響度解析装置。
  6. 多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で実施される各作業間の影響度をコンピュータによって解析する方法であり、
    そのコンピュータは、作業−情報データファイル作成工程と情報−作業データファイル作成工程と第1導出工程と第1出力工程を実行し、
    作業−情報データファイル作成工程では、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶している作業−情報データファイルを作成し、
    情報−作業データファイル作成工程では、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶している情報−作業データファイルを作成し、
    第1導出工程では、下記のマトリクスXIとマトリクスXOの積XI・XOに相当するマトリクスXMの各成分を導出し、
    マトリクスXIは、各種類の情報が横方向に並ぶとともに各種類の作業が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものであり、
    マトリクスXOは、各種類の作業がマトリクスXIと同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の情報がマトリクスXIと同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものであり、
    第1出力工程では、第1導出工程で導出された内容を出力する
    ことを特徴とする影響度解析方法。
  7. 多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で作成される各情報間の影響度をコンピュータによって解析する方法であり、
    そのコンピュータは、作業−情報データファイル作成工程と情報−作業データファイル作成工程と第2導出工程と第2出力工程を実行し、
    作業−情報データファイル作成工程では、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶している作業−情報データファイルを作成し、
    情報−作業データファイル作成工程では、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶している情報−作業データファイルを作成し、
    第2導出工程では、下記のマトリクスXI’とマトリクスXO’の積XI’・XO’に相当するマトリクスXM’の各成分を導出し、
    マトリクスXI’は、各種類の作業が横方向に並ぶとともに各種類の情報が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものであり、
    マトリクスXO’は、各種類の情報がマトリクスXI’と同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の作業がマトリクスXI’と同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものであり、
    第2出力工程では、第2導出工程で導出された内容を出力する
    ことを特徴とする影響度解析方法。
  8. 多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で実施される各作業間の影響度を解析するためのコンピュータプログラムであり、
    そのコンピュータプログラムは、作業−情報データファイル作成工程と情報−作業データファイル作成工程と第1導出工程と第1出力工程をコンピュータに実行させ、
    作業−情報データファイル作成工程では、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶している作業−情報データファイルを作成し、
    情報−作業データファイル作成工程では、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶している情報−作業データファイルを作成し、
    第1導出工程では、下記のマトリクスXIとマトリクスXOの積XI・XOに相当するマトリクスXMの各成分を導出し、
    マトリクスXIは、各種類の情報が横方向に並ぶとともに各種類の作業が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものであり、
    マトリクスXOは、各種類の作業がマトリクスXIと同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の情報がマトリクスXIと同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものであり、
    第1出力工程では、第1導出工程で導出された内容を出力する
    ことを特徴とする影響度解析プログラム。
  9. 多数の種類の作業が2以上のグループによって分担して実施されることによって複数の種類の情報が作成される環境について、その環境で作成される各情報間の影響度を解析するためのコンピュータプログラムであり、
    そのコンピュータプログラムは、作業−情報データファイル作成工程と情報−作業データファイル作成工程と第2導出工程と第2出力工程をコンピュータに実行させ、
    作業−情報データファイル作成工程では、個々のグループによって実施される各種類の作業について、その種類の作業に対する他のグループによって作成される各種類の情報の影響度を記憶している作業−情報データファイルを作成し、
    情報−作業データファイル作成工程では、個々のグループによって作成される各種類の情報について、その種類の情報に対するそのグループによって実施される各種類の作業の影響度を記憶している情報−作業データファイルを作成し、
    第2導出工程では、下記のマトリクスXI’とマトリクスXO’の積XI’・XO’に相当するマトリクスXM’の各成分を導出し、
    マトリクスXI’は、各種類の作業が横方向に並ぶとともに各種類の情報が縦方向に並ぶパターンで、作業−情報データファイルに記憶されている各「作業に対する情報の影響度」が配列されたものであり、
    マトリクスXO’は、各種類の情報がマトリクスXI’と同じ順序で横方向に並ぶとともに各種類の作業がマトリクスXI’と同じ順序で縦方向に並ぶパターンで、情報−作業データファイルに記憶されている各「情報に対する作業の影響度」が配列されたものであり、
    第2出力工程では、第2導出工程で導出された内容を出力する
    ことを特徴とする影響度解析プログラム。
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