JP2007307686A - ロボットアームおよびロボット - Google Patents

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Juichi Kawashima
壽一 河嶋
Hiroyasu Ishida
博康 石田
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Abstract

【課題】従来の関節部の構成とは異なる関節部を有した新たなロボットアームおよびロボットを提供することにある。
【解決手段】本発明のロボットアーム1は、一対の第1リンク部材10および第2リンク部材9間を連結することによって構成されるロボットアームであって、ボールねじ軸2aおよびナット2bからなり、第1リンク部材10に設けられたボールねじ2と、一端が第1リンク部材10に接続され、他端がナット2bに接続され、ボールねじ2の軸方向に力を作用させる圧縮コイルばね3と、ボールねじ軸2aを回転させることによるナット2bのボールねじ軸2aの軸方向への移動に伴い、第2リンク部材9を第1リンク部材10に対して回動させる第3リンク部材5とを備えている。
【選択図】図1

Description

生物型ロボットおよび産業用ロボットのロボットの関節部に用いられるロボットアームおよびロボットに関るものである。
近年、生物と類似した形態を有した生物型ロボット(歩行ロボット)および人間の変わりに作業を行う産業用ロボットの研究開発が進展している。
複数の脚を備えた生物型ロボットにおいては、各脚は、上体から複数のリンク部材を複数の関節を介して順次連接することにより構成されている。例えば、人と同様の二本の脚を備えた二足歩行ロボットでは、各脚は、大腿部、下腿部、足平部に相当するリンク部材をロボットの上体からそれぞれ股関節、膝関節、足首関節を介して順次連接して構成されている。また、産業用ロボットにおいても、生物型ロボットと同様に、複数のリンク部材が複数の関節を介して順次連接して構成されているものがある。
すなわち、各リンク部材を連結させる関節部は、生物型ロボットおよび産業用ロボットにおいて、ロボットの動作に係る重要な部分である。そのため、ロボットの関節部について、様々な研究が行われている。
従来のロボットの関節部に係る技術が、特許文献1および特許文献2に記載されている。まず、特許文献1に記載された技術について図7(a)および図7(b)を参照して説明する。図7(a)は従来の指関節駆動機構101の概略構成を示す平面図であり、図7(b)は指関節部分の構成を示す断面図である。
特許文献1には、手の指関節を駆動させる指関節駆動機構101が記載されている。図7(a)に示すように、指関節駆動機構101は、駆動用モータ102から供給された動力により、ボールねじ103が第1動滑車ユニット104および第2動滑車ユニット105を往復移動させ、第1可撓部材106および第2可撓部材107を牽引する。第1可撓部材106および第2可撓部材107が牽引されると、図7(b)に示すように、第2関節滑車108を中心に第2指骨109が反時計回りに回転し、第1関節滑車110を中心に第1指骨111が反時計回りに回転することにより、指関節が屈曲する。指関節を進展させる際には、第1ねじりばね112および第2ねじりばね113の復元力により、第2指骨109および第1指骨111を時計回りに回転させている。
次に、特許文献2に記載された技術について図8を参照して説明する。図8は、従来の脚体関節アシスト装置201の概略構成を示す断面図である。
生物型ロボットは、各脚が地面に着いている状態では、各脚の関節に対して床から比較的大きな力が作用する。脚の関節に対して作用する力に対抗するために、関節アクチュエータに発生させるべき駆動力が大きくなり、該関節アクチュエータに負担がかかる。
特許文献2に記載された脚体関節アシスト装置201は、関節アクチュエータ207にかかる負担を低減させるためのものであり、図8に示すように、関節部208に作用する補助駆動力を発生するばね手段204を備えている。ばね手段204は、シリンダ205およびピストン206からなる気体ばねであり、関節部208における大腿部202と下腿部203との間の屈伸運動がリンクアーム209を介してばね手段204に伝達される。ばね手段204は、大腿部202と下腿部203との屈曲角度が所定の角度に達するまでは、該屈曲角度の増加に伴いばね手段204に生じる補助駆動力を増加させ、該屈曲角度が所定角度を越えた後は、ばね手段204に生じる補助駆動力が該所定角度における補助駆動力以下になるように設けられている。
特開2003−145474号公報(平成15年5月20日公開) 特開2003−145477号公報(平成15年5月20日公開)
本発明の目的は、上述した従来の関節部の構成とは異なる関節部を有した新たなロボットアームおよびロボットを提供することにある。
本発明のロボットアームは、一対の第1リンク部材および第2リンク部材間を連結することによって構成されるロボットアームであって、ねじ軸およびナットからなり、前記第1リンク部材に設けられたボールねじと、一端が前記第1リンク部材に接続され、他端が前記ナットに接続され、前記ボールねじの軸方向に力を作用させる弾性部材と、前記ねじ軸を回転させることによる前記ナットの該ねじ軸の軸方向への移動に伴い、前記第2リンク部材を前記第1リンク部材に対して回動させる力伝達機構とを備えることを特徴としている。
上記構成により、ボールねじのねじ軸を回転させることにより、該ねじ軸上をナットが軸方向に移動する。そして、前記ナットの前記ねじ軸上の移動に伴い、力伝達機構が第2リンク部材を第1リンク部材に対して回動させる。また、弾性部材の一端が第1リンク部材に接続され、他端がナットに接続されていることにより、該ナットが該ねじ軸上を軸方向に移動した場合、該弾性部材に圧縮力または引っ張り力が発生する。
すなわち、前記ナットが前記ねじ軸上を移動することにより、前記弾性部材には弾性歪みエネルギーが蓄積される。そして、前記弾性部材に蓄積された弾性歪みエネルギーを運動エネルギーに変換することにより、前記ナットの移動が補助されるため、前記ねじ軸を回転させる力を小さくすることが可能となる。また、前記ナットが反転して移動する際に、ねじ軸の正転方向に対する慣性力を小さくすることができるため、該ナットは安定した正逆運動を行うことができる。
さらに、前記ねじ軸に与えられた動力を高い効率で第2リンク部材の回動に変換することができ、かつ、安定した正逆運動を行うことができるため、脚に対する床からの反作用が大きな生物型ロボット、重いものを持ち上げるための産業用ロボットや、激しい正逆運動を行う生物型ロボットおよび産業用ロボット等に好適に用いることが可能である。
また、本発明のロボットアームでは、前記ボールねじは、該ねじ軸の両端において、第1支持部材および第2支持部材に回転自在に保持されており、前記弾性部材は、前記ナットと前記第1支持部材および第2支持部材の少なくとも一方との間に前記ねじ軸に対して平行に設けられており、その一端が前記ナットに接続され、他端が前記第1支持部材または前記第2支持部材に接続されていてもよい。
上記構成のように、ナットと第1支持部材および第2支持部材の少なくとも一方との間に弾性部材が設けられており、該弾性部材の一端が該ナットに接続され、他端が該第1支持部材または該第2支持部材に接続されていることにより、該ナットが該ねじ軸上を軸方向に移動した場合、該弾性部材に圧縮力または引っ張り力が発生する。すなわち、前記ナットが前記ねじ軸上を移動することにより、前記弾性部材には弾性歪みエネルギーが蓄積される。そして、前記弾性部材に蓄積された弾性歪みエネルギーを運動エネルギーに変換することにより、前記ナットの移動が補助されるため、前記ねじ軸を回転させる力を小さくすることが可能となる。
このように、前記ねじ軸に与えられた動力を高い効率で第2リンク部材の回動に変換することができるため、脚に対する床からの反作用が大きな生物型ロボットにも、重いものを持ち上げるための産業用ロボットにも好適に用いることが可能である。
また、本発明のロボットアームでは、前記弾性部材は、内側に前記ねじ軸が配置されたコイルばねであってもよい。
上記構成により、コイルばねのために第1リンク部材に別のスペースを設ける必要が無く、ロボットアームの小型化が可能となる。
また、本発明のロボットアームでは、前記第2リンク部材は、前記回動のための支点及び作用点を有しており、前記力伝達機構は、前記ナットと前記作用点とを連結する第3リンク部材からなってもよい。
上記構成により、ねじ軸を回転させることにより、ナットが該ねじ軸の軸方向に移動すると、該ナットの移動に伴い第3リンク部材も該ねじ軸の軸方向に移動する。第2リンク部材は、該第2リンク部材が回動するための支点および作用点を有しており、前記第3リンク部材が前記第2リンク部材の作用点に接続されている。そのため、前記第3リンク部材を前記ねじ軸の軸方向に移動させると、前記第2リンク部材は前記支点を中心として回動する。
このように、力伝達機構として第3リンク部材を用い、回動するための支点および作用点を有した第2リンク部材の該作用点に該第3リンク部材を接続することにより、ボールねじの直線運動を第2リンク部材の回転運動へと変換することができる。
また、本発明のロボットアームでは、前記力伝達機構は、前記ナットに設けられたラックと、前記第2リンク部材の一端に設けられたピニオンとからなってもよい。
上記構成により、ねじ軸の回転によるナットの該ねじ軸の軸方向に対する移動に伴い、ラックは該ねじ軸の軸方向に移動する。そして、前記ラックと係合したピニオンは、該ラックの前記ねじ軸の軸方向への移動に伴い回転する。前記ピニオンは、第2リンク部材の一端に設けられているために、該第2リンク部材が該ピニオンの回転中心を中心として、回動する。
このように、力伝達機構としてラック・ピニオンを用いることにより、ボールねじの直線運動を第2リンク部材の回転運動へと変換することができる。
本発明のロボットアームは、一対の第1リンク部材および第2リンク部材間を連結することによって構成されるロボットアームであって、ねじ軸およびナットからなり、前記第1リンク部材に設けられたボールねじと、前記ナットと前記第2リンク部材とを連結する第4リンク部材とを備え、前記第4リンク部材は、前記ねじ軸を回転させることによる前記ナットの該ねじ軸の軸方向への移動に伴い、前記第2リンク部材を前記第1リンク部材に対して回動させることを特徴としている。
上記構成により、ボールねじのねじ軸を回転させることにより、ナットが該ねじ軸の軸方向に移動すると、該ナットの移動に伴い第4リンク部材も該ねじ軸の軸方向に移動する。前記第4リンク部材は、前記第2リンク部材に接続されており、該第4リンク部材を前記ねじ軸の軸方向に移動させることにより、該第2リンク部材が第1リンク部材に対して回動する。
このように、第4リンク部材を第2リンク部材に接続することにより、ボールねじの直線運動を第2リンク部材の回転運動へと変換することができる。また、直線運動にボールねじを用いていると、バックラッシュが抑制されるため、精度の高い作業をすることができる。したがって、前記構成は、精密作業を行う産業用ロボットのアームに好適に用いることが可能である。
本発明のロボットは、上述したロボットアームを有することを特徴としている。
上記構成により、上述したロボットアームの作用効果を有したロボットを得ることができる。
本発明のロボットアームは、一対の第1リンク部材および第2リンク部材間を連結することによって構成されるロボットアームであって、ねじ軸およびナットからなり、前記第1リンク部材に設けられたボールねじと、一端が前記第1リンク部材に接続され、他端が前記ナットに接続され、前記ボールねじの軸方向に力を作用させる弾性部材と、前記ねじ軸を回転させることによる前記ナットの該ねじ軸の軸方向への移動に伴い、前記第2リンク部材を前記第1リンク部材に対して回動させる力伝達機構とを備えることを特徴としている。
このように、第1リンク部材に力伝達機構が設けられていることにより、ボールねじのねじ軸上におけるナットの直線運動を、第2リンク部材の該第1リンク部材に対する回転運動に変換することができる。直線運動にボールねじを用いていると、バックラッシュが抑制されるため、精度の高い作業をすることができる。したがって、前記構成は、精密作業を行う産業用ロボットのアームに好適に用いることが可能である。
さらに、前記ねじ軸に与えられた動力を高い効率で第2リンク部材の回動に変換することができ、かつ、安定した正逆運動を行うことができるため、脚に対する床からの反作用が大きな生物型ロボット、重いものを持ち上げるための産業用ロボットや、激しい正逆運動を行う生物型ロボットおよび産業用ロボット等に好適に用いることが可能である。
本発明の一実施形態について図1〜図5に基づいて説明すると以下の通りである。
本発明のロボットアームは、一対の第1リンク部材および第2リンク部材間を連結するものである。前記ロボットアームは、前記第1リンク部材内に設けられており、該第1リンク部材に対して前記第2リンク部材を回動させる。
本実施形態のロボットアーム1について図1および図2を参照して説明する。図1(a)は本発明のロボットアームの一実施形態を側部から見た断面図であり、図1(b)は本発明のロボットアームの一実施形態を上部から見た断面図である。
本実施形態のロボットアーム1は、図1(a)および図1(b)に示すように、ボールねじ2と、圧縮コイルばね(コイルばね)3と、モータ4と、第3リンク部材(力伝達機構、第4リンク部材)5と、軸継手6と、第1支持部材7と、第2支持部材8と、第2リンク部材9とから構成されている。なお、第2リンク部材9以外のロボットアーム1の構成要素は、直方体の第1リンク部材10に備えられた構成である。
ロボットアーム1は、生物型ロボットおよび産業用ロボットの関節に好適に用いることができる。
ボールねじ2は、ボールねじ軸(ねじ軸)2aおよびナット2bから構成されており、ボールねじ軸2aを回転させることにより、ナット2bをボールねじ軸2a上の任意の位置に高速で位置決めするためのものである。ボールねじ2は、ボールねじ軸2aとナット2bの間にボールを挟み込んだ構造をしている。これにより、ボールねじ軸2aを回転させると、ボールがボールねじ軸2aとナット2bの間を転がりながら移動し、ナット2bを移動させる。このように、ボールねじ軸2a上におけるナット2bの移動は、ボールの転がりを利用するため、ボールねじ軸2aとナット2bとの間に生じる摩擦が小さくなる。そのため、ナット2bをボールねじ軸2a上で往復移動させた場合に、バックラッシュを抑制することができる。
圧縮コイルばね3は、ナット2bと第1支持部材7および第2支持部材8との間において、ボールねじ軸2aが内側にくるように配置されている。圧縮コイルばね3は、その一端がナット2bに接続されており、他端が第1支持部材7または第2支持部材8に接続されている。このため、ナット2bがボールねじ軸2a上を軸方向に移動した場合、圧縮コイルばね3に圧縮力または引っ張り力が発生する。すなわち、ナット2bがボールねじ軸2a上を移動することにより、圧縮コイルばね3には弾性歪みエネルギーが蓄積される。そして、圧縮コイルばね3に蓄積された弾性歪みエネルギーを運動エネルギーへと変換することにより、ナット2bの移動が補助されるため、ボールねじ軸2aを回転させる力を小さくすることが可能となる。なお、圧縮コイルばね3は、ナット2bと第1支持部材7および第2支持部材8の少なくとも一方との間に設けられていればよい。
本実施形態のロボットアーム1は、圧縮コイルばね3が設けられていることにより、ボールねじ軸2aに与えられた動力を高い効率で第2リンク部材9の回動に変換することができるため、脚に対する床からの反作用が大きな生物型ロボットにも、重いものを持ち上げるための産業用ロボットにも好適に用いることが可能である。また、圧縮コイルばね3は、ボールねじ軸2aが内側に位置するように配置された構成であるために、圧縮コイルばね3のためにスペースを別に設ける必要がなく、ロボットアーム1の小型化が可能となる。
なお、本実施形態では、圧縮コイルばね3は、ボールねじ軸2aが内側に位置するように配置された構成であるが、本発明はこれに限られない。つまり、気体ばねや板ばね等がボールねじ軸2aと並列に設けられている構成であってもよく、ボールねじ2の軸方向に力を作用させる構成であればかまわない。また、本発明では、圧縮コイルばね3が設けられていない構成であってもかまわない。
モータ4は、ボールねじ軸2aを回転させるためのものである。モータ4は、第1支持部材7において、軸継手6を用いてボールねじ軸2aと接続されている。モータ4は、図示しない制御装置から送られた制御信号により、回転角度の調節や正逆運動の制御等を行う。
第2リンク部材9は、棒状の部材であり、前記第1リンク部材10に対して回動するものである。第2リンク部材9は、その一端が約90度屈曲しており、屈曲された側の第2リンク部材9に第3リンク部材5が接続されている。
第3リンク部材5は、ボールねじ2のナット2bと屈曲された側の第2リンク部材9とを連結させるための細い棒状の部材である。モータ4がボールねじ軸2aを正逆回転させることにより、ナット2bはボールねじ軸2a上を軸方向に往復移動する。ナット2bの移動に応じて、第3リンク部材5もボールねじ軸2aの軸方向に往復移動する。その結果、第3リンク部材5に接続された第2リンク部材9が、第2リンク部材9の屈曲部を中心として回動する。なお、第2リンク部材9は、上述した構成に限られず、ナット2bの直線運動を回転運動に変換することができる構成であればよく、用途に応じて必要な形状にすればよい。
なお、第3リンク部材5は上述した構成に限られず、ラック・ピニオンを用いてもよい。ラック・ピニオンを用いる場合は、ラックの一端がボールねじ軸2aと平行になるようにナット2bに接続されており、ナット2bのボールねじ軸2aの軸方向への往復移動に伴い、ラックもボールねじ軸2aの軸方向へ往復移動する。ラックと係合するピニオンは、第2リンク部材9の一端に設けられているために、前記ラックの往復移動に伴い、第2リンク部材9がピニオンの回転中心を中心として、回動する。また、ナット2bの移動を、第2リンク部材9に磁力等により伝達し、第2リンク部材9を回動させてもよい。
軸継手6は、図2に示すように、ボールねじ軸2aを回転自在に第1支持部材7に固定するためのものであり、中間ばめまたはしまりばめである。図2は、軸継手6の要部を示す断面図である。軸継手6は、ボールねじ2のスラスト荷重を逃がし、モータ4に伝えないようにするために段差が設けられている。
第1支持部材7および第2支持部材8は、ボールねじ軸2aの両端に設けられており、ボールねじ軸2aを回転自在に保持するためのものである。第1支持部材7および第2支持部材8は、板状をしており、それぞれにベアリングが設けられており、それによりボールねじ軸2aの両端を保持している。また、第1支持部材7および第2支持部材8は、互いの中心がずれないようにボールねじ軸2aを保持している。
以上のように、一対の第1リンク部材10および第2リンク部材9間を連結することによって構成される本実施形態のロボットアーム1であって、ボールねじ軸2aおよびナット2bからなり、第1リンク部材10に設けられたボールねじ2と、一端が第1リンク部材10に接続され、他端がナット2bに接続され、ボールねじ2の軸方向に力を作用させる圧縮コイルばね3と、ボールねじ軸2aを回転させることによるナット2bの該ねじ軸の軸方向への移動に伴い、第2リンク部材9を第1リンク部材10に対して回動させる第3リンク部材5とを備えることを特徴としている。
上記構成により、ボールねじ2のボールねじ軸2aを回転させることにより、ボールねじ軸2a上をナット2bが軸方向に移動する。そして、ナット2bのボールねじ軸2a上の移動に伴い、第3リンク部材5が第2リンク部材9を第1リンク部材10に対して回動させる。また、圧縮コイルばね3の一端が第1リンク部材10に接続され、他端がナット2bに接続されていることにより、ナット2bがボールねじ軸2a上を軸方向に移動した場合、圧縮コイルばね3に圧縮力または引っ張り力が発生する。
すなわち、ナット2bがボールねじ軸2a上を移動することにより、圧縮コイルばね3には弾性歪みエネルギーが蓄積される。そして、圧縮コイルばね3に蓄積された弾性歪みエネルギーを運動エネルギーに変換することにより、ナット2bの移動が補助されるため、ボールねじ軸2aを回転させる力を小さくすることが可能となる。また、ナット2bが反転して移動する際に、慣性力を小さくすることができるため、ナット2bは安定した正逆運動を行うことができる。
このように、第1リンク部材10に第3リンク部材5が設けられていることにより、ボールねじ2のねじ軸上におけるナット2bの直線運動を、第2リンク部材9の第1リンク部材10に対する回転運動に変換することができる。直線運動にボールねじ2を用いていると、バックラッシュが抑制されるため、精度の高い作業をすることができる。したがって、前記構成は、精密作業を行う産業用ロボットのアームに好適に用いることが可能である。
さらに、ボールねじ軸2aに与えられた動力を高い効率で第2リンク部材9の回動に変換することができ、かつ、安定した正逆運動を行うことができるため、脚に対する床からの反作用が大きな生物型ロボット、重いものを持ち上げるための産業用ロボットや、激しい正逆運動を行う生物型ロボットおよび産業用ロボット等に好適に用いることが可能である。
ここで、本実施形態のロボットアーム1を適用したロボットを作成し、ロボットアーム1の性能を検討する。ロボットアーム1の性能を観察するために、魚型ロボット20を作成した。魚型ロボット20の構成について図3を参照して説明する。図3は、ロボットアーム1を用いた魚型ロボット20の概略構成を上部から見た断面図である。
魚型ロボット20は、第1リンク部材10の一部に浮力を生じるためのフロート11を設けている。また、第2リンク部材9の第3リンク部材5と接続されている側とは反対側の端部には、プラスチック製の尾翼が設けられている。
魚型ロボット20に生物と類似した動作を行わせるためには、定常振動数および定常振幅で第2リンク部材9を動かすことが好ましい。ここでは、第2リンク部材9の振動数を制御するために、図示しない制御装置からモータ4にsin波が出力される。また、第2リンク部材9の振幅の制御は、モータ4の最大出力値に対する出力値の比であるデューティー比を変化させることにより行われており、前記制御装置からモータ4に所定のデューティー比に応じたパルス信号を出力することによりモータ4を流れる電流が制御される。
次に、圧縮コイルばね3を設けた魚型ロボット20および圧縮コイルばね3を設けていない魚型ロボット20を作成し、それぞれの第2リンク部材9の動作を比較した。比較は、魚型ロボット20の尾翼を水中に沈めた状態で、前記制御装置からモータ4に1Hz、2Hz、3Hz、4Hz、5Hzの5段階の周波数のsin波を出力することによって行った。
圧縮コイルばね3を設けた場合と設けていない場合とにおける魚型ロボット20の第2リンク部材9の動作について図4〜6を参照して説明する。図4(a)〜(e)は、圧縮コイルばね3を備えていない場合の魚型ロボット20における第2リンク部材9の動作を示すグラフである。図5(a)〜(e)は、圧縮コイルばね3を備えている場合の魚型ロボット20における第2リンク部材9の動作を示すグラフである。なお、実線は図示しない制御装置から出力された出力信号の波形を示し、ドットをつないだ線はボールねじ軸2aの回転角度を示している。
図4(a)〜(e)に示すように、圧縮コイルばね3が設けられていない魚型ロボット20では、第2リンク部材9の振幅の中心が時間の経過とともにずれている。それに対して、図5(a)〜(e)に示すように、圧縮コイルばね3が設けられた魚型ロボット20では、時間が経過しても第2リンク部材9の振幅の中心はほとんどずれない。これは、ナット2bの両端において、ボールねじ軸2aと平行に圧縮コイルばね3が設けられているためである。ナット2bがボールねじ軸2a上を往復移動した場合、圧縮コイルばね3には弾性歪みエネルギーが蓄積される。そして、圧縮コイルばね3に蓄積された弾性歪みエネルギーを運動エネルギーに変換することにより、第2リンク部材9が反転する際の慣性力を小さくすることができる。この結果、第2リンク部材9の振幅が安定する。
図4および図5に示したデータをまとめたデータについて図6を参照して説明する。図6は、魚型ロボット20に圧縮コイルばね3が設けられている場合および設けられていない場合において、sin波の周波数とボールねじ軸2aの回転角度幅との関係およびsin波の周波数と第2リンク部材9の振幅との関係を示したグラフである。
なお、図6において、ひし形のドットをつないだ線は圧縮コイルばね3が設けられていない魚型ロボット20の周波数とボールねじ軸2aの回転角度幅との関係を示している。四角のドットをつないだ線は、圧縮コイルばね3が設けられている魚型ロボット20の周波数とボールねじ軸2aの回転角度幅との関係を示している。三角のドットをつないだ線は、圧縮コイルばね3が設けられていない魚型ロボット20の第2リンク部材9の振幅に対する圧縮コイルばね3が設けられている魚型ロボット20の第2リンク部材9の振幅の割合を示している。
図4〜図6に示すように、魚型ロボット20に圧縮コイルばね3が設けられている場合においても、設けられていない場合においても、前記制御装置からモータ4に出力されるsin波の周波数が増加するとボールねじ軸2aの回転角度の変化が減少する。これは、第2リンク部材9の移動速度が、sin波の周波数が増加とともに上昇するためである。第2リンク部材9の移動速度が上昇すると、第2リンク部材9の尾翼へかかる流体力が増加し、かつ、第2リンク部材9の加速時間が減少するために、ボールねじ軸2aの回転角度の変化が減少する。
また、図6に示すように、圧縮コイルばね3が設けられている魚型ロボット20の第2リンク部材9の振幅は、圧縮コイルばね3が設けられていない場合と比較して、約1.7%〜約41.2%増加している。これは、ナット2bの両端において、ボールねじ軸2aと平行に圧縮コイルばね3が設けられているためである。ナット2bがボールねじ軸2a上を往復移動した場合、圧縮コイルばね3には弾性歪みエネルギーが蓄積される。そして、圧縮コイルばね3に蓄積された弾性歪みエネルギーを運動エネルギーに変換することにより、ナット2bの移動を補助するため、より小さい動力でボールねじ軸2aを回転させることが可能となる。
このように、本実施形態のロボットアーム1は、圧縮コイルばね3が設けられていることにより、安定した正逆運動を行うことができ、かつ、より小さい動力で第2リンク部材9を回動させることが可能となる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、歩行・走行ロボット、高速遊泳を行う魚型ロボット、鳥型ロボット等の激しい正逆運動を行うロボットの関節に好適に用いることができる。また、自動車等への能動的サスペンションを行う産業用ロボットの関節としても好適に用いることができる。
(a)は本発明のロボットアームの一実施形態を側部から見た断面図であり、(b)は本発明のロボットアームの一実施形態を上部から見た断面図である。 ボールねじ軸と支持部材とをつなげるための軸継手の要部を示す断面図である。 本発明のロボットアームの一実施形態を用いた魚型ロボットを上部から見た断面図である。 (a)〜(e)は、圧縮コイルばねを備えていない場合の関節の応答を示すグラフである。 (a)〜(e)は、圧縮コイルばねを備えている場合の関節の応答を示すグラフである。 魚型ロボットに圧縮コイルばねが設けられている場合および設けられていない場合において、出力信号の周波数とボールねじ軸の回転角度幅との関係および出力信号の周波数と第2リンク部材の振幅との関係を示したグラフである。 (a)は従来の指関節駆動機構の概略構成を示す平面図であり、(b)は指関節部分の構成を示す断面図である。 従来の脚体関節アシスト装置の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 ロボットアーム
2 ボールねじ
2a ボールねじ軸(ねじ軸)
2b ナット
3 圧縮コイルばね(弾性部材)
4 モータ
5 第3リンク部材(力伝達機構、第4リンク部材)
6 軸継手
7 第1支持部材
8 第2支持部材
9 第2リンク部材
10 第1リンク部材
11 フロート
20 魚型ロボット

Claims (7)

  1. 一対の第1リンク部材および第2リンク部材間を連結することによって構成されるロボットアームにおいて、
    ねじ軸およびナットからなり、前記第1リンク部材に設けられたボールねじと、
    一端が前記第1リンク部材に接続され、他端が前記ナットに接続され、前記ボールねじの軸方向に力を作用させる弾性部材と、
    前記ねじ軸を回転させることによる前記ナットの該ねじ軸の軸方向への移動に伴い、前記第2リンク部材を前記第1リンク部材に対して回動させる力伝達機構とを備えることを特徴とするロボットアーム。
  2. 前記ボールねじは、該ねじ軸の両端において、第1支持部材および第2支持部材に回転自在に保持されており、
    前記弾性部材は、前記ナットと前記第1支持部材および第2支持部材の少なくとも一方との間に前記ねじ軸に対して平行に設けられており、その一端が前記ナットに接続され、他端が前記第1支持部材または前記第2支持部材に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のロボットアーム。
  3. 前記弾性部材は、内側に前記ねじ軸が配置されたコイルばねであることを特徴とする請求項2に記載のロボットアーム。
  4. 前記第2リンク部材は、前記回動のための支点及び作用点を有しており、
    前記力伝達機構は、前記ナットと前記作用点とを連結する第3リンク部材からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロボットアーム。
  5. 前記力伝達機構は、前記ナットに設けられたラックと、前記第2リンク部材の一端に設けられたピニオンとからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロボットアーム。
  6. 一対の第1リンク部材および第2リンク部材間を連結することによって構成されるロボットアームにおいて、
    ねじ軸およびナットからなり、前記第1リンク部材に設けられたボールねじと、
    前記ナットと前記第2リンク部材とを連結する第4リンク部材とを備え、
    前記第4リンク部材は、前記ねじ軸を回転させることによる前記ナットの該ねじ軸の軸方向への移動に伴い、前記第2リンク部材を前記第1リンク部材に対して回動させることを特徴とするロボットアーム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のロボットアームを有することを特徴とするロボット。
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