JP2007307488A - ガス溶液製造装置及びガス溶液製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、溶液が貯留されたタンク内にガスを入れ、該溶液にガスを溶解させてガス溶液を製造するガス溶液製造装置1において、溶液及びガスが入れられる密閉タンク11と、密閉タンク11内の溶液を吸い込む吸込み口122a及び吸い込んだ溶液を吐出する吐出口124aを有するポンプ12と、溶解させるガスを注入するガス注入部14と、吐出口124aとガス注入部14とが接続され且つガス注入部14から注入されるガスと吐出口124aから吐出される溶液とを混合する混合室15と、混合室15において混合された気液混合物を、密閉タンク11内の液面上のガス充満空間に導いて噴射する噴射部16と、を備えたことを特徴とするガス溶液製造装置1。
【選択図】 図1
Description
密閉タンク内に噴霧された溶媒は、ガスを溶解して密閉タンクに貯まり、必要量貯まった時点で、ガス溶液として密閉タンクから取り出される。
また、気液混合物の状態で噴射された溶液は、その後密閉タンク内に貯留し、再び、ガスとの混合、及びガス充満空間での噴射が行われる。このように、ガスとの混合、及びガス充満空間での噴射が繰り返し行われることによって、溶液へのガスの溶解がさらに促進される。従って、本発明のガス溶液製造装置は、ガスの溶解を早く且つ効率良く行うことができる。
また、密閉タンク内へのガスの注入は、例えばガス注入部とガスボンベとを接続し、ガスボンベの内圧を利用して行えば、ポンプなどを使用せずに行うことができる。よって、本発明のガス溶液製造装置によれば、ガスの溶解を省エネルギーで行うことができる。
ガス充満空間に気液混合物を拡散させることで、溶液とガスとの接触面積が増大し、ガスが溶解し易くなる。
拡散手段として、気液混合物が流通する孔が複数設けられたノズルや、気液混合物が衝突することで、気液混合物が放射状又は傘状に広がる衝突板などを用いれば、エネルギーを使用することなく溶液を拡散させることができる。
吸込み口が密閉タンクの底面部に位置すると、密閉タンクの底面部に貯まった溶液がガス充満空間に噴射されて液面側に移動することになり、溶液全体において、ガスとの混合及びガス充満空間での噴射が均等に行われ易い。
また、駆動装置は、ポンプ室と水密に仕切られているため、密閉タンク内の溶液が流れ込まない。そのため、駆動装置を密閉タンクの外部に設けると、駆動装置の内側及び外側において受ける圧力が大気圧となり、駆動装置も耐圧性を有する構造としなくてもよい。
さらに、駆動装置が密閉タンクの外部に設けられることで、ポンプ室と駆動装置とを水密に仕切ることを除いて、駆動装置を水密に形成する必要がなく、本発明のガス溶液製造装置に比較的安価なポンプを用いることができる。
また、送り羽根を駆動して溶液を送ると、駆動音が発生するが、ポンプ室を密閉タンクに設けると、ポンプ室が溶液内にある場合、溶液によって駆動音が外部に伝達し難く、密閉タンク外部に漏れる騒音を小さくすることができる。
混合室が、流通孔の形成されたディスク形エレメントを複数有すると、当該流通孔に吐出口から吐出された溶液とガス注入部から注入されたガスとが流通することで、溶液とガスとを良好に混合することが可能となる。
ガスとの混合及びガス充満空間での噴射は、密閉タンク内において溶液を循環させて行うため、省エネルギーで行え、さらに、タンク内へのガスの注入は、ガスボンベの内圧を利用して行うため、ガスの注入をポンプなどを使用すること無く行うことができる。
よって、この方法によれば、ガスの溶解を効率良く且つ省エネルギーで行うことができる。
図1に示すように、本実施形態に係るガス溶液製造装置1は、ガスボンベ3と共に基台2に載置されて、当該基台2に固定されている。
尚、溶液とは、溶解させるガスがある程度溶媒に溶け込んだ液を言い、ガス溶液とは、所望のガスが溶媒に溶け込んだ製品としての液をいう。
排出弁112は、排出孔112aと連接してタンク本体110の下方に設けられ、開くと、タンク本体110内部から溶液を抜き取ることができる。
空気抜き弁は、空気抜き孔と連接してタンク本体110の上方に設けられ、開くと、タンク本体110内とタンク本体110外部とを連通させ、タンク本体110外部にタンク本体110内部の空気を抜き出すことができる。
尚、吸込み口122aと液面との距離が近いと吸い込み口122aから溶液と共に溶液の液面上に貯留されたガスも吸い込まれるので、吸込み口122aから溶液のみを吸い込むことを可能とするためには、液面は、吸込み口122aより5cm以上高い位置、特に10cm以上高い位置に維持するのが好ましい。
このリアケーシング128は、取付孔121aを水密に閉塞するように外壁部材110aの取付孔121aの周囲に固定され、取付孔121aの周囲に固定されることでタンク本体110の外壁部材110aの一部として機能する。駆動装置127は、タンク本体110内部に設けられるポンプ室121に対してリアケーシング128を挟んで設けられており、従って、駆動装置127は、タンク本体110外部に設けられている。
かかるガスボンベ3は、図示しない減圧弁が備えられ、減圧弁の調整によって、ガスボンベ3から混合室15に注入されるガスの送圧をガスボンベの内圧より低くすることができる。このガスの送圧の調整により、タンク本体110に注入されるガスの量が調整されてタンク本体110の内圧を調整することができる。具体的には、ガスの送圧を高めれば高めるほど、ガスが多量にタンク本体110に注入され、タンク本体110の内圧を高めることができる。
タンク本体110の内圧は、製造するガス溶液によって異なり、例えば、炭酸水を製造する場合は、タンク本体111の内圧は、例えば、0.1MPa〜1MPaが例示される。
尚、本発明のガス溶液製造装置及びガス溶液製造方法では、溶解させるガスは、特に限定されず、例えば、二酸化炭素、アンモニア、オゾンなどを用いることができる。
一方、溶媒は、ガスの種類に応じて適宜設定でき、例えば、二酸化炭素の場合は水、果実ジュースなどを、アンモニアやオゾンの場合は水などを用いることができる。
混合室15において、図4(b)に示すように、吐出口124aと配管143の開口143aとが対向して配置されている。吐出口124aと配管143の開口143aとが対向して配置されることで、吐出口124aから吐出された溶液と配管143から注入されたガスとが衝突して混合される。
さらに、混合室15は、ガス及び溶液が流通可能な流通孔152の形成されたディスク形エレメント151(図4(a)参照)を複数有している。ディスク形エレメントは、ディスク状に形成され、流通孔152が厚み方向に複数形成されている。図4(b)に示すように、混合室15には、吐出口124a及び配管143の開口が形成された部分から噴射部16側に所定の間隔を置いて複数のディスク形エレメント151が配置されている。衝突により混合された溶液とガスとが、流通孔152を流通して噴射部16側に流通するように、各ディスク形エレメント151と混合室15を形成する外壁部材151aとの間は、パッキン等が詰められて気密状に保たれ、溶液とガスとが流通孔152のみによってディスク形エレメント151を通過することが可能とされている。
尚、各ディスク形エレメント151において、流通孔152の数、位置、形状は、同じにする必要はなく、溶液とガスとを効率良く混合できる数、位置、形状とすることができる。尚、この種のディスク形エレメントについては、必要に応じて、特開2000−254469号公報などに開示されているものを用いることもできる。
噴射部16は、一方の開口が混合室15内に設けられ、他方の開口となる噴射口161aを上方に向けて配置された金属製又は合成樹脂製の配管161で形成されている。混合室15で混合された気液混合物は、この配管161を通じて上昇して、ガス充満空間において上方に向けて噴射される。
尚、溶液が吸い込み口122aから吸い込まれて、気液混合物の状態で、当該溶液の液面上方のガス充満空間に噴射されるように、噴射口161aは、少なくとも吸込み口122aより高い位置に設けられている。
本実施形態における拡散手段は、図5(a)に示すように、空円錐状に形成された衝突板162が用いられている。この衝突板162は、下方が大径となる向きに、タンク本体内110の外壁部材110aの噴射口161aの上方に設けられている。この衝突板162に、気液混合物が下方から衝突すると、気液混合物は、傘状に広がる。このように傘状に広がることで、気液混合物の溶液とガスとの接触面積が増大する。
もちろん、衝突板162の形状は、空円錐状に限定されるものでなく、例えば、図5(b)に示すように、気液混合物が衝突すれば放射状に広がる平板状とすることもできる。
尚、拡散手段として、衝突板やノズルを用いれば、衝突板やノズルを動かすことなく拡散できるので、省エネルギーで気液混合物を拡散させることができる。
まず、溶媒注入弁111と空気抜き弁とを開き、タンク本体110内の空気を抜きながら、溶媒タンクからタンク本体110内に溶媒を注入する。タンク本体110内が溶媒で満タンとなり、タンク本体110内から空気が完全に抜けた時点で、溶媒注入弁111と空気抜き弁とを閉じる。
減圧弁を調整すると、排出弁112とガス注入部14の開閉弁142とを開き、タンク本体110内部から溶媒を抜き取りながら、ガスボンベ3からガス注入部14を介してタンク本体110内部にガスボンベ3の内圧を利用してガスを注入する。これにより、タンク本体110内部の溶媒が徐々に減り、溶媒の上方にガスが充満するガス充満空間が形成される。
タンク本体110の内圧は、減圧弁で調整されたガスの送圧以上とならず、従って、減圧弁の調整によって、溶液のガスの濃度を制御することができる。よって、減圧弁の調整によって、ガスの送圧を余り下げず、ガスの送圧を高くすれば、ガス濃度の高いガス溶液を製造することができ、また、減圧弁の調整によって、ガスの送圧を低くすれば、ガス濃度の低いガス溶液を製造することができる。
従って、タンク本体110の内圧を測定する圧力計が示す内圧が減圧弁で調整されたガスの送圧と対応した値となると、ガス溶液が完成し、その後、排出弁112を開いて、ガス溶液を取り出す。
尚、このように製造されたガス溶液は、タンク本体110内に貯蔵することができる。従って、例えば、ガス溶液を大量に製造してタンク本体110内に貯蔵しておき、必要時に必要な量だけタンク本体110から取り出すことができる。
また、タンク本体110内部へのガスの注入は、ガスボンベ3の内圧を利用して行うので、省エネルギーで行うことができる。よって、本実施形態に係るガス溶液製造装置1は、省エネルギーで、ガスの溶解を効率良く行うことができる。
また、駆動装置127は、ポンプ室121と水密に仕切られているため、タンク本体110の溶液が流れ込まない。そのため、駆動装置127を密閉タンク11外部に設けると、駆動装置127の内側及び外側において受ける圧力が大気圧であり、駆動装置127も耐圧性の有する構造にする必要がない。
また、送り羽根123を駆動して溶液を送ると、駆動音が発生するが、ポンプ室121を密閉タンク11内部に設けると、ポンプ室121が溶液に浸かっている場合、溶液によって駆動音が外部に伝達し難く、密閉タンク11外部に漏れる騒音を小さくすることができる。このように、大きな騒音が漏れることが防止されるので、本実施形態に係るガス溶液製造装置1は、静音性が要求されるエステサロンなどにも、美容の目的で使用する炭酸水を製造する装置として設置することができる。
11 密閉タンク
12 ポンプ
14 ガス注入部
15 混合室
16 噴射部
Claims (6)
- 溶液が貯留されたタンク内にガスを入れ、該溶液にガスを溶解させてガス溶液を製造するガス溶液製造装置において、
溶液及びガスが入れられる密閉タンクと、
密閉タンク内の溶液を吸い込む吸込み口及び吸い込んだ溶液を吐出する吐出口を有するポンプと、
溶解させるガスを注入するガス注入部と、
吐出口とガス注入部とが接続され且つガス注入部から注入されるガスと吐出口から吐出される溶液とを混合する混合室と、
混合室において混合された気液混合物を、密閉タンク内の液面上のガス充満空間に導いて噴射する噴射部と、を備えたことを特徴とするガス溶液製造装置。 - 前記噴射部は、気液混合物をガス充満空間に拡散させる拡散手段を有する請求項1に記載のガス溶液製造装置。
- 前記吸込み口が、密閉タンク内の底面部に位置する請求項1又は2に記載のガス溶液製造装置。
- 前記ポンプは、吸込み口から吐出口へ溶液を送る送り羽根が設けられたポンプ室と、前記送り羽根を駆動させる駆動装置とを有し、
ポンプ室が密閉タンク内部に設けられ且つ駆動装置が密閉タンク外部に設けられていると共に、ポンプ室と駆動装置とが水密に仕切られている請求項1〜3の何れか1項に記載のガス溶液製造装置。 - 前記混合室は、ガス及び溶液が流通可能な流通孔の形成されたディスク形エレメントを複数有する請求項1〜4の何れか1項に記載のガス溶液製造装置。
- 密閉タンクに溶液及び当該溶液に溶解させるガスを入れ、密閉タンク内の液面上にガス充満空間を形成し、
密閉タンク内の溶液を混合室に注入すると共に、ガスボンベの内圧を利用して当該ガスボンベからガスを混合室に注入して、溶液とガスとを混合し、
混合室において混合された気液混合物を、密閉タンク内の液面上のガス充満空間に導いて噴射して、ガス溶液を製造することを特徴とするガス溶液製造方法。
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