JP2007306804A - 動物の健康管理を行うシステムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】人間と動物とのより緊密な関係を築く動物管理システム及び方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、その具体的態様の一つに、次のようなシステムを含む。このシステムは、1匹又は2匹以上の動物の健康管理を行うシステムであって、管理を行う動物に装着せしめられて所定の物理量の測定を行うと共に前記測定の結果をデータとして無線送信するように構成されたセンサと、前記センサに搭載され前記センサに電力を供給するバッテリと、1又は複数の前記測定結果データに基づいて所定の頻度で所定の判定を行うと共に、前記判定結果に報告先が関連付けられているか否かを調べ、関連付けられている場合には、該関連付けられた報告先へ前記判定結果を所定の方法で伝える判定コンピュータと、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、牧場や鶏舎で飼育されている家畜や自然に生息する野生動物等の動物の健康管理を行うシステムおよび方法に関する。
我が国におけるBSE発生や鳥インフルエンザ流行などを契機に、最近「食の安全」に対する関心が急速に高まっている。しかし、これらの問題は、「人間にとっての安全」という観点からの個々の感染症などに対する対症療法的な対策だけでは根本的には解決できず、改めて、食とは何か、人間と自然(動植物)との関わりはどうあるべきかというような大局的な観点から問題を捉えなおす必要性に迫られている。
動物の生態を調べる従来の方法としては、GPS端末による渡り鳥の位置探査や、牛の歩行頻度から発情期を検出する試みが知られている。また、従来の動物健康管理センシングには、オフラインのバイオ的検査手法が主に開発されてきた。しかしこれらの方法では、検査を迅速に行うことができず、且つ高コストであり、一般に普及させることができるものではなかった。
本発明は、人間と動物とのより緊密な関係を築く動物管理システム及び方法を提供することを目的とする。
本発明は、その具体的態様の一つに、次のようなシステムを含む。このシステムは、1匹又は2匹以上の動物の健康管理を行うシステムであって、
・ 管理を行う動物に装着せしめられて所定の物理量の測定を行うと共に前記測定の結果をデータとして無線送信するように構成されたセンサと、
・ 前記センサに搭載され前記センサに電力を供給するバッテリと、
・ 1又は複数の前記測定結果データに基づいて所定の頻度で所定の判定を行うと共に、前記判定結果に報告先が関連付けられているか否かを調べ、関連付けられている場合には、該関連付けられた報告先へ前記判定結果を所定の方法で伝える判定コンピュータと、
を備えることを特徴とする。
現在は、最先端の超高密度実装技術およびMEMS加工技術を駆使することにより、物理センサや通信装置、電源装置を超小型のチップに収めることができる。このようなチップを多数の管理動物に装着してデータを逐次的に収集し、コンピュータを用いて当該データを解析して、解析結果を適宜報告させることにより、多数の管理動物を一括して管理することが可能になる。もちろん、管理する動物の数は特に制限があるわけではなく、1匹や数匹であってもよい。また、チップを取り付ける動物は、集団の中の一部の個体だけでもよい。
上記の健康管理システムが有するセンサは、電源を搭載して自らの電力で通信を行うアクティブセンサであるため、RF−IDのようにリーダによるスキャンを必要とせず、その行動を制御することが決して容易ではない動物の管理に適している。この手法では、従来のバイオ的検査手法に比して遙かに迅速な健康管理を行うことが可能となる。
判定コンピュータがセンサの通信範囲外に設置される場合は、センサからの無線信号を判定コンピュータへ中継しうる中継装置を設けてもよい。中継装置は1つでも良いし、複数でも良い。また、上記の動物健康管理システムは、センサからの無線信号が多段階の中継を経て判定コンピュータに送られるように構成してもよい。例えば、第一段目の中継装置はセンサからの無線信号を受信し、第二段目の中継装置は複数の第一段中継装置からの信号をまとめる役目を有し、第三段目の中継装置はインターネットを介して第二段中継装置からの信号を遠隔地の判定コンピュータへ送信するように構成しても良い。
上記の動物管理システムが判定結果を報告する報告先は、一つに限らず、例えば牧場主や養鶏場主などのほか、家畜が病気であると判定した場合には、獣医にも連絡してもよい。また、判定結果が鳥インフルエンザの発生など社会的な影響が大きい病気の発生を示している場合などには、管轄役所などへ報告するように構成することもでき、伝染病などの発生にも迅速に対応することが可能となる。報告の方法は、コンピュータが自動で報告文を送信可能な、電子メール、インスタントメッセージング、SMS、FAXなどを用いることができる。もちろん、これら以外の電子的な方法を用いても良い。
判定後の判定コンピュータによる動作は報告に限らない。判定後にさらに詳細な判定を行ったり、管理を行う動物が生息する区域(例えば畜舎や鶏舎など)の温度や湿度、飼料の量や種類、飲料水や餌に混入する薬品の量や種類の調節を行ったりするように構成しても良い。
かかる動物管理システムは、牧場や養鶏場などで飼育される家畜の管理に適用できるのみならず、動物園に飼育される動物や、自然公園等の管理区域に生息する渡り鳥やサルなどの野生動物にも適用しうる。
このような本願発明による動物管理システムの特徴により、鳥・牛などの畜産動物の健康管理が容易となるので、食肉の安全性の向上を期待することができる。さらに、野生動物の健康状態の調査にも本願発明による動物管理システムを利用することにより、自然環境に対する理解が深まり、もって食の安全性を間接的に向上させることも期待しうる。
上記の動物管理システムにおいて、判定コンピュータは、管理区域に隣接して設置されていても良いが、遠隔地に設置されてもよい。ある実施態様において、判定コンピュータは、動物の行動や病気を研究する専門の研究所に設置される。かかる実施態様においては、専門研究所の最新の研究成果を適用したアルゴリズムによって動物の健康状態の判定を行われることが期待できるため、伝染病等の発生に対しても、より迅速且つ的確な対応を行うことが期待できる。高度な判定を行うことが可能な研究所や企業と、各動物舎とをネットワークで結ぶことにより、かかる判定業務をオンラインサービスとして提供することも可能となり、新たな産業の創出にも寄与しうる。
従って、本発明は、その具体的態様の一つに次のような方法を含む。この方法は、1匹又は2匹以上の動物の健康管理を行う方法であって、
・ 所定の物理量測定を行うと共に前記測定の結果をデータとして無線送信するように構成されたセンサを管理を行う動物に装着して、該測定結果データを中継装置によって受信するステップと、
・ 前記中継装置を介して得られた前記測定結果データを判定コンピュータへ所定のネットワークを介して送信するステップと、
・ 前記判定コンピュータによって、1又は複数の前記測定結果データに基づいて所定の頻度で所定の判定を行うステップと、
・ 前記判定結果に報告先が関連付けられているか否かを調べ、関連付けられている場合には、前記コンピュータによって該関連付けられた報告先へ所定の方法で前記判定結果を伝えるステップと、
を備えることを特徴とする。
さらに本発明は、その具体的態様の一つに次のようなシステムを含む。このシステムは、1匹又は2匹以上の動物の健康管理を行うシステムであって、
・ 管理を行う動物に装着せしめられて所定の物理量を測定すると共に該測定の結果をデータとして無線送信するように構成されたセンサと、
・ 前記センサに搭載され前記センサに電力を供給するバッテリと、
・ 1又は複数の前記測定データに基づいて所定の頻度で所定の判定を行うと共に、前記判定結果に応じて、温度・湿度・飼料の量又は種類・飲料水又は前記飼料に混入する薬品の量又は種類、のいずれかの1つ以上の制御を行う判定コンピュータと、
を備えることを特徴とする。
さらに本発明は、その具体的態様の一つに次のような方法を含む。この方法は、1匹又は2匹以上の動物の健康管理を行う方法であって、
・ 所定の物理量の測定を行うと共に前記測定の結果をデータとして無線送信するように構成されたセンサを管理を行う動物に装着して、該測定データを中継装置によって受信するステップと、
・ 前記中継装置を介して得られた前記測定結果データを判定コンピュータへ所定のネットワークを介して送信するステップと、
・ 前記判定コンピュータによって、1又は複数の前記測定結果データに基づいて所定の頻度で所定の判定を行うステップと、
・ 前記判定結果に応じて、前記コンピュータが、温度・湿度・飼料の量又は種類・飲料水又は前記飼料に混入する薬品の量又は種類、のいずれかの1つ以上の制御を行うステップと、
を備えることを特徴とする。
以下、本発明の実施形態の例を、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明による動物健康管理システムを概念的に描いた図である。動物健康管理システム100は、管理区域110内で管理される動物に装着されるセンサ120及び122,管理区域110内をカバーするように1つ又は複数個設置される中継局130,管理区域110内に設置される全ての中継局130を集中制御する中継局コントローラ140,送受信装置150,判定装置160などから構成される。管理区域110は、牧場などのような屋外区域である場合もあれば、鶏舎などの屋内区域である場合もあるが、中継局130がセンサ120・122からの信号を直接又は間接に取得し得る領域である。センサ120・122が装着される動物は、牛や馬・豚・羊・ニワトリ等の家畜であったり、自然公園内の野生動物であったりすることができる。
センサ120・122は、動物の姿勢や行動、バイタルサインなどを検出するセンサ群と、検出処理回路,通信回路、電池およびパワーマネージメントデバイスを高密度集積化した、動物の健康状態をモニタするためのシステムインパッケージチップである。測定データは無線により送信される。送信された測定データは中継局130によって受信され、さらに、中継局コントローラ140を介して送受信装置150へと送られる。中継局コントローラ140は、管理区域110に設置される中継局のみならず、他の管理区域112や114の中継局も制御し、これらの中継局で受信されたセンサ120・122のデータを集めて送受信装置150へと転送する。送受信装置150は、イーサネット(登録商標)・インターネット・電話回線・無線電話ネットワーク・などを通じて、センサ120の測定データを判定装置160へと送信する。
判定装置160は、1又は複数の測定データを用いて所定の解析・判定を行い、その判定結果に応じて所定の報告および制御を行う。判定装置160は、判定結果に応じて、管理区域110の管理者端末171や管轄役所の端末172へ電子メール・FAXなどで判定結果を報告したり、管理区域110の温度を制御する温度制御装置173や管理区域の湿度を制御する湿度制御装置174、管理区域110に供給される飼料を制御する飼料制御装置175、同じく管理区域110に供給される薬品を制御する薬品制御装置176などの制御を行う。判定装置160は管理区域110の近辺に設置されていてもよいが、全く離れた遠隔地に設置されていても良い。
管理動物にセンサを装着して無線で監視することにより、動物の行動を妨げることなく、多数の動物の行動を低コスト且つオンラインでモニタリングすることが可能となる。これによって管理動物の健康状態を容易に把握し、感染症の発生などの非常事態も迅速に発見することができる。
管理区域110は、牧場などの屋外区域でもよいし、鶏舎などの屋内区域であってもよい。或いは動物園内の各動物舎としたり、自然公園全体などとすることもできる。従って、管理する動物も、牧場内の牛や馬や鶏舎に飼育されるニワトリなどの家畜であったり、動物園に飼育される動物であったり、サルや渡り鳥などの野生動物であったりすることができる。動物健康管理システム100の管理領域は、中継局130がセンサ120・122からの電波を受信することができる領域によって定まる。従って、管理区域を広くする場合には、センサ120・122の無線通信の出力を上げるか、中継局130の数を増やせばよい。1つの中継局によって、半径数10mの領域をカバーできることが好ましい。このような通信方式として、IEEE802.11xの無線LAN、PHS(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、UWB等の規格があるが、消費電力と通信距離のバランスを考えると、現在ではZigBee(登録商標)が好適な方式といえる。むろん、他の方式を用いても構わない。
中継局130によって受信されたセンサ情報は、中継局コントローラ140へと集められる。中継局130と中継局コントローラ140とは、無線又は有線のイーサネット(登録商標)で接続されることができる。中継局コントローラ140には、中継局130からのデータを集めることの他に、管理区域110に設置される全ての中継局130へIPアドレス等の識別標識を付与したり、判定装置160から個々のセンサに与えられる命令の伝達を媒介したりする機能を付加することができる。別の実施態様において、複数の中継局130によってメッシュネットワークを形成する場合には、中継局コントローラ140は、中継局130間のハンドオーバの制御も行うように構成されることができる。
次に、図2を用いてセンサ120及び122の構成について説明する。図2(a)はセンサ120の構成を示し、図2(b)はセンサ122の構成を示す。どちらのセンサとも、バッテリ210,パワースイッチ220,物理量センサ230,通信機240及びアンテナ250を内蔵した超小型ネットワークセンサチップである。センサ230は、加速度・傾斜・温度・血流・血圧・脈拍・又はこれらのいずれか1つ以上を測定するような物理量センシングチップである。センサ122はさらに、判定回路260を備え、単純な測定のみならず、測定データの解析機能をも備えており、病変パターンを内蔵して、異常検出機能を有するインテリジェントセンサである。センサ120や122は、養鶏用・牧畜用・野生動物用等、その用途に応じて大きさ・バッテリ容量・センサの種類・通信機の出力等を専用設計されてもよい。
物理量センサ230は、管理を行う動物の特定の状態を検知するように構成されることもできる。具体的には、ある閾値よりも高い脈拍数や、ある閾値よりも高い体温を検知したときのみ、信号を出力するように構成されることができる。このような閾値は、例えば管理動物の体調や病気に関連して定められることができる。センサをこのように構成することで、何らの判定回路を用いることなく、センサ単体で管理動物の体調悪化を表す信号を出力することができる。
いずれのセンサチップとも、最先端の超高密度実装技術およびMEMS加工技術を駆使すると共に、センサ機能絞り込むことにより、超小型なものとする。一つの例では、3cm角アンテナFPC上の真ん中1cm角領域に3次元積層チップ(5mm以下)を搭載したシステムインパッケージにより超小型センサチップを製造する。
バッテリ210としては、薄膜のリチウムイオン電池を用いることができる。さらに薄膜のリチウムイオン電池を積層して用いることにより、大容量かつ超小型のバッテリを実現することができる。さらにバッテリ210には、中継局130を通じて無線供給された電力を用いて充電できるような、遠隔充電機能に対応できるように構成してもよい。センサ120及び122が電源を搭載して自らの電力で通信を行うアクティブセンサであるため、RF−IDのようにリーダによるスキャンを必要とせず、その行動を制御することが決して容易ではない動物の管理に適している。パワースイッチ220は、センサの電源をオンオフするためのスイッチであるが、これは、バッテリを節約するため、必要時のみセンサの電源をオンにできるように構成することが好ましい。このようなセンサとして、例えば、特願2005−141348に開示されるような、動物の運動により電源をオンオフ制御できる機能を持つ加速度スイッチを使用することができる。かかるスイッチを用いれば、動物が動いたときのみセンサシステムに電源が供給されるだけでなく、スイッチを動作させるために電力を必要としないため、バッテリの寿命を大幅に伸ばすことができる。また、中継局130を通じてセンサ120及び122に電力を無線供給できるような、遠隔補助電源に対応できるように構成してもよい。
通信機240は、物理量センサ230による測定データを送信するための超小型の無線通信機である。送信機能だけではなく、受信機能も備えていても良い。通信機240は、図1の符号125で示されるように、中継器130と無線通信しうるほか、図1の符号126で示されるように、センサ間でも通信できるように構成されることが好ましい。センサ120及び122でセンサネットワークを構築できるように構成することで、中継器130の数を減らすことが可能となり、コスト削減に寄与することができる。通信方式に特に制限はないが、数10mの通信距離を有しつつ省電力に優れた方式を採用することが好ましく、その点でZigBee(登録商標)は良い選択肢である。通信機240は、独自の識別子を持つように構成され、物理量センサ230による測定データを送信する際には、当該識別子を共に送信するように構成される。センサ120及び122は、判定装置160からの命令によって、測定動作や送信動作の振る舞いを変更できるように構成されてもよい。
次に、図3を用いて判定装置160の構成及び機能について説明する。判定装置160は、ハードウエア的にはコンピュータ装置であり、必要な機能を備えたソフトウエアを汎用のコンピュータにインストールすることで、製造することができる。このため判定装置160の多くの機能は、一般的なコンピュータが備えている、CPUやメモリ,ネットワークアダプタ,モデム等のハードウエアと、ソフトウエアとの協働によって実現されている。このため図3には、判定装置160が備える機能が模式的に描かれている。
判定装置160は、測定データ受信部302,測定データ格納部304,判定ジョブ306,報告文作成部308,制御命令作成部310,電子メール送信部312,FAX送信部314,制御命令送信部316などを備えている。測定データ受信部302は、送受信装置150から送られてきた、センサ測定データを受信する部分である。送受信装置150と判定装置160とがどのような通信方式で接続されているかによって、測定データ受信部302は、インターネット経由、イーサネット(登録商標)経由、PHS(登録商標)などの携帯電話ネットワーク、固定電話ネットワーク経由などの、様々な方法によって、センサの測定データを受信することができる。受信したセンサ測定データは、測定データ格納部304に格納される。測定データ格納部304はより具体的にはメモリ装置である。
判定装置160は、複数の判定ジョブ306を備えている。各判定ジョブ306は、判定ジョブを行なう頻度、判定ジョブを行うための計算アルゴリズム、計算結果について判定を行うための判定データベースが関連づけられている。すなわち判定装置160は、複数種の判定を行うことができ、例えば通常の健康管理検査は6時間に1回実行し、重大な伝染病検査は3日に1回実行するなどのように動作することができる。各判定ジョブを実行する際に、判定装置160は、測定データ格納部304からセンサデータを読み出し、その判定ジョブに関連づけられた計算アルゴリズムによって計算を行う。計算結果は判定データベースに照合させられ、そのデータベースに示された報告および制御が行われる。
図4は判定データベースの一例である。この例では、計算値が25から60のとき判定結果が正常とされる。判定結果が正常であるときは、報告先は特に指定されていないため、報告は行われない。計算値が11から25または60から75のときには、管理動物の状態が栄養不足や疲労気味であると判定され、このときには、報告先として、管理者の電子メールが指定されている。そこで判定装置160は、報告文作成部308によって、管理動物が栄養不足または疲労気味であるとの報告文を作成し、これを電子メールとして、管理者の電子メールアドレスへ送信する。計算値がゼロから10または75から90のときは、管理動物の状態が異常または風邪であると判定される。このときは報告先として、管理者の電子メールのみならず、獣医の電子メールも指定されている。そこで判定装置160は、管理動物が異常又は風邪であるとのメッセージを、管理者のみならず、獣医にも電子メールで送信する。計算値が90以上であるときは、管理動物にインフルエンザが発生したと判定される。この場合は報告先として管理者の電子メールのみならず、管轄役所の電子メールアドレスおよび管轄役所のFAX番号も指定されている。そこで判定装置160は、インフルエンザの発生を報告する報告文を報告文作成部308によって作成し、電子メール送信部312およびFAX送信部314から、電子メールおよびFAXによって、当該報告文を送信する。
実施態様によって、判定装置160は、管理区域の温度や湿度、餌の種類や量、薬品の種類や量などをも制御するように構成されることができる。たとえば図4に示されるように、管理動物の健康状態が悪くなった場合には、管理区域の温度や湿度を上昇させたり、餌の量を増やしたり、飲料水に抗生物質を投入したりするように構成することができる。管理区域が鶏舎などの屋内施設である場合には、温度や湿度の管理は容易である。温度や湿度、餌、薬品など制御は、制御命令作成部310において作成される制御命令を、インターネットやイーサネット(登録商標)を通じて、それらの制御装置へ送信することにより行われる。
最後に、図5を用いて、動物健康管理システム100による健康管理の流れをまとめておく。まず、管理動物に装着されたセンサ120や122によって所定のデータが収集され、収集されたデータは、中継局130、中継局コントローラ140及び送受信装置150を介して判定装置160へと送られる(ステップ502,504)。判定装置160へと送信されたデータは、測定データ格納部304に格納される。ステップ508において、あらかじめ設定された時間になると、判定ジョブが開始する。判定装置160は、測定データ格納部304から、センサの測定データを読み出し(ステップ510)、所定の計算アルゴリズムによって計算を行う(ステップ512)。続いて判定データベースによって計算結果の判定を行う(ステップ514)。ステップ516においては、判定結果に報告先が関連づけられているか否かが調べられ、報告先が関連づけられている場合には、報告文の作成(ステップ518)および電子メールまたはFAXの送信(ステップ520)が行われる。さらにステップ522においては、判定結果に制御が関連づけられているか否かが調べられ、関連づけられている場合には制御命令の作成および送信が行われる(ステップ524)。報告および制御が終わると次回の判定ジョブ開始時刻を設定し(ステップ526)、判定ジョブを終了する(ステップ528)。
以上、本願発明の好適な実施態様を例を挙げて説明してきたが、本願発明は、その範囲を逸脱することなく、ここで説明した実施態様の他にも様々な実施態様を取りうることは言うまでもない。例えば、上に説明した実施例では、動物の健康状態の判定結果に対して、報告と制御の両方が関連付けられていたが、もちろん、報告のみが関連付けられる実施態様や、制御のみが関連付けられる実施態様も可能である。本願発明は、牧畜業や養鶏業に応用できるのみならず、野生動物の健康状態モニタリングにも応用が可能であり、野生動物を経由した感染症の伝搬を防止する大規模なネットワークの構築などのためにも利用が可能である。
本願発明による動物管理システム100の概念図 動物管理システム100に用いられるセンサの概略図 動物管理システム100に用いられる判定装置160の概念図 判定装置160が用いる判定データベースの一例 動物管理システム100による判定動作のフロー
符号の説明
100 動物健康管理システム
110 管理区域
120 センサ
122 センサ
130 中継局130
140 中継局コントローラ140
150 送受信装置
160 判定装置
210 バッテリ
220 パワースイッチ220
230 物理量センサ230
240 通信機240
250 アンテナ250
260 判定回路
302 測定データ受信部
304 測定データ格納部
306 判定ジョブ
308 報告文作成部
310 制御命令作成部
312 電子メール送信部
314 FAX送信部
316 制御命令送信部

Claims (8)

  1. 1匹又は2匹以上の動物の健康管理を行うシステムであって、
    ・ 管理を行う動物に装着せしめられて所定の物理量を測定すると共に該測定の結果をデータとして無線送信するように構成された1又は2以上のセンサと、
    ・ 前記センサに搭載され前記センサに電力を供給するバッテリと、
    ・ 1又は複数の前記測定データに基づいて所定の頻度で所定の判定を行うと共に、前記判定結果に報告先が関連付けられているか否かを調べ、関連付けられている場合には、該関連付けられた報告先へ前記判定結果を電子的方法によって伝える判定コンピュータと、
    を備える、動物の健康管理システム。
  2. 前記所定の物理量は、加速度・傾斜・温度・脈拍・血流・血圧のいずれか1つ以上である、請求項1に記載の健康管理システム。
  3. 前記1又は2以上のセンサの少なくとも1つは、前記所定の物理量が所定の閾値以上又は以下である場合のみ、信号を無線送信するように構成される、請求項1又は2に記載の健康管理システム。
  4. 前記バッテリは、無線供給された電力を用いて充電を行う遠隔充電機能を備える、請求項1から3のいずれかに記載の健康管理システム。
  5. 前記判定コンピュータは、前記判定結果に応じて、温度・湿度・飼料の量又は種類・飲料水又は前記飼料に混入する薬品の量又は種類、のいずれかの1つ以上の制御を行うように構成される、請求項1又は2に記載の健康管理システム。
  6. 1匹又は2匹以上の動物の健康管理を行うシステムであって、
    ・ 管理を行う動物に装着せしめられて所定の物理量を測定すると共に該測定の結果をデータとして無線送信するように構成されたセンサと、
    ・ 前記センサに搭載され前記センサに電力を供給するバッテリと、
    ・ 1又は複数の前記測定データに基づいて所定の頻度で所定の判定を行うと共に、前記判定結果に応じて、温度・湿度・飼料の量又は種類・飲料水又は前記飼料に混入する薬品の量又は種類、のいずれかの1つ以上の制御を行う判定コンピュータと、
    を備える、動物の健康管理システム。
  7. 1匹又は2匹以上の動物の健康管理を行う方法であって、
    ・ 所定の物理量の測定を行うと共に前記測定の結果をデータとして無線送信するように構成されたセンサを管理を行う動物に装着して、該測定データを中継装置によって受信するステップと、
    ・ 前記中継装置を介して得られた前記測定結果データを判定コンピュータへ所定のネットワークを介して送信するステップと、
    ・ 前記判定コンピュータによって、1又は複数の前記測定結果データに基づいて所定の頻度で所定の判定を行うステップと、
    ・ 前記コンピュータによって、前記判定結果に報告先が関連付けられているか否かを調べ、関連付けられている場合には、前記コンピュータによって該関連付けられた報告先へ電子的方法で前記判定結果を伝えるステップと、
    を備える、動物の健康方法。
  8. 1匹又は2匹以上の動物の健康管理を行う方法であって、
    ・ 所定の物理量の測定を行うと共に前記測定の結果をデータとして無線送信するように構成されたセンサを管理を行う動物に装着して、該測定データを中継装置によって受信するステップと、
    ・ 前記中継装置を介して得られた前記測定結果データを判定コンピュータへ所定のネットワークを介して送信するステップと、
    ・ 前記判定コンピュータによって、1又は複数の前記測定結果データに基づいて所定の頻度で所定の判定を行うステップと、
    ・ 前記判定結果に応じて、前記コンピュータが、温度・湿度・飼料の量又は種類・飲料水又は前記飼料に混入する薬品の量又は種類、のいずれかの1つ以上の制御を行うステップと、
    を備える、動物の健康方法。
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