JP2007306463A - トリミング支援方法および装置ならびにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ユーザーの意図するトリミング画像の取得を簡便で効率的に行うことができるように支援する。
【解決手段】 被写体検出手段10において全体画像Pから顔画像FP1、FP2が検出される。そして、選択手段20において、初期トリミング枠TGrefに含む顔画像FP1〜FP4が選択され、トリミング枠設定手段30において、検出された顔画像FP1〜FP4に合わせてトリミング枠TGが設定される。その後、画像表示手段50において、トリミング枠設定手段30により設定されたトリミング枠TGが描かれた全体画像P、被写体検出手段10により検出された顔画像FP1〜FP4の情報31、選択手段20により選択された顔画像FP1〜FP4の情報が表示される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ユーザーがデジタルカメラ等により取得した全体画像からトリミングを行うときにトリミング作業を支援するトリミング支援方法および装置ならびにプログラムに関するものである。
デジタルカメラ等により取得された画像データを印刷するとき、通常は標準的な処理条件を用いて処理される。そのため、トリミングすれば良い構図になる画像であってもユーザーは様々な条件でトリミングが施された画像を確認することなく、印刷が行われている。そこで、画像処理条件を変更した複数の画像をディスプレイ上に表示、あるいは1枚の要旨に印刷することにより、確認する技術が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
特許文献1において、ユーザーがトリミング枠(構図)を決定するのは困難であることを考慮し、人物モードや風景モードに応じて画像を解析し、良好な構図になるようにクロップ領域の大きさおよび位置を設定するようになっている。具体的には、人物モードが設定されているときには人物領域を抽出し、風景モードが設定されているときにはテクスチャ解析を行うことにより、空や海といった構成要素毎の領域を抽出し、良好な構図を決定するようになっている。
特開平2005−175684号公報
しかし、特許文献1において、画像解析によって人物や空といった被写体を抽出しても、実際にその被写体が撮影者にとって重要であるのか否かを自動的に判断することはできない。たとえばたまたま画像の端部に写ってしまった通行人や、ピンぼけして写っている人物は重要な人物ではなく、トリミングにより切り取ってしまう方が好ましい。しかし、コンピュータが自動的にトリミング枠を設定した場合これらの人物を含むものになってしまう場合があり、トリミング画像を生成する際に、ユーザーが重要な被写体がトリミング枠に含まれているか否かを最終的に判断する必要がある。一方で、主要被写体の位置・大きさに基づく最適なトリミング枠の設定は、ユーザーにとって困難なものであるという問題がある。
そこで、本発明は、ユーザーの意図するトリミング画像の取得を簡便で効率的に行うことができるように支援するトリミング支援装置ならびにプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明のトリミング支援方法は、全体画像から複数の主要被写体を検出し、検出した複数の主要被写体からトリミング枠内に収める該主要被写体を選択し、選択した主要被写体を含むように全体画像上にトリミング枠を自動的に設定し、設定したトリミング枠が描かれた全体画像と、被写体検出手段により検出されたすべての主要被写体の情報と、トリミング枠内に含まれる主要被写体の情報とを表示装置に表示することを特徴とするものである。
本発明のトリミング支援装置は、全体画像から複数の主要被写体を検出する被写体検出手段と、被写体検出手段により検出された複数の主要被写体からトリミング枠内に収める該主要被写体を選択する選択手段と、選択手段により選択された主要被写体を含むように全体画像上にトリミング枠を自動的に設定するトリミング枠設定手段と、トリミング枠設定手段により設定されたトリミング枠が描かれた全体画像と、被写体検出手段により検出されたすべての主要被写体に関する情報と、トリミング枠内に含まれる主要被写体の情報とを表示装置に表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明のトリミング支援プログラムは、コンピュータに、全体画像から複数の主要被写体を検出し、検出した複数の主要被写体からトリミング枠内に収める該主要被写体を選択し、選択した主要被写体を含むように全体画像上にトリミング枠を自動的に設定し、設定したトリミング枠が描かれた全体画像と、被写体検出手段により検出されたすべての主要被写体の情報と、トリミング枠内に含まれる主要被写体の情報とを表示装置に表示することを実行させることを特徴とするものである。
ここで、主要被写体は撮影者が撮影したい被写体であればなんでもよく、たとえば人物もしくは人物の顔、動物、建物等であってもよい。特に、主要被写体が人物である場合、被写体検出手段は全体画像から顔画像を検出することになる。なお、被写体検出手段は、マウス等の入力手段からの入力により指定された全体画像上の任意の領域の周辺から主要被写体を検出する機能を有するものであってもよい。
また、選択手段は、トリミング枠に含める主要被写体を選択するものであればその手法は問わず、たとえばマウス等による入力手段からの入力に基づいて主要被写体を選択してもよいし、所定の主要被写体を自動的に選択するものであってもよい。このとき、主要被写体の状態により該主要被写体がトリミング枠に含まれるべきかの指標となる重要度を算出する重要度算出手段をさらに有していてもよい。そして、選択手段は重要度算出手段により算出された重要度を用いてトリミング枠に含める主要被写体を選択するようにしてもよい。
なお、選択手段は全体画像から1つの主要被写体を選択するものであっても良いし、複数の主要被写体を選択するものであっても良い。主要被写体が複数選択された場合、トリミング手段は複数の主要被写体の位置に合わせて自動的にトリミング枠を設定する。
さらに、特定の主要被写体が登録されたデータベースと、被写体検出手段により検出された主要被写体がデータベースに登録された主要被写体であるかを認識する被写体認識手段をさらに有していてもよい。このとき、被写体認識手段において主要被写体が特定の人物の顔であると認識したとき、重要度算出手段が認識された主要被写体の重要度を高く算出するようにしてもよい。ここで、データベースには予め特定の主要被写体が登録されたものであっても良いし、選択手段が複数の全体画像に対しそれぞれトリミング画像の選択を行ったとき、被写体認識手段が選択された複数のトリミング画像のうち設定枚数以上あるいは設定割合以上のトリミング画像内に登場する主要被写体をデータベースに登録するようにしてもよい。あるいは、被写体検出手段が複数の全体画像に対しそれぞれ主要被写体の検出を行ったとき、複数の全体画像のうち設定枚数以上あるいは設定割合以上に登場する主要被写体をデータベースに登録するものであってもよい。
本発明のトリミング支援方法および装置ならびにプログラムによれば、全体画像から複数の主要被写体を検出し、検出した複数の主要被写体からトリミング枠内に収める該主要被写体を選択し、選択した主要被写体を含むように全体画像上にトリミング枠を自動的に設定し、設定したトリミング枠が描かれた全体画像と、被写体検出手段により検出されたすべての主要被写体の情報と、トリミング枠内に含まれる主要被写体の情報とを表示装置に表示することにより、ユーザーはどの主要被写体をトリミング枠に含めたいのか、もしくはどの主要被写体を除外したいのかの選択を簡便に確実に行うことができるため、自動的に設定されたトリミング枠は常にユーザーの意図を反映したものとなり、さらにトリミング枠の設定は選択された主要被写体に合わせて自動的に行われるため、最適な構図のトリミング画像を効率的に取得することができる。
また、各主要被写体の重要度を各主要被写体の状態により算出する重要度算出手段をさらに有し、トリミング枠設定手段が重要度算出手段により算出された重要度の高い主要被写体を用いて初期トリミング枠を設定するものであるとき、お勧めのトリミング枠をユーザーに提供することができる。
また、特定の主要被写体が登録されたデータベースと、被写体検出手段により検出された主要被写体がデータベースに登録された主要被写体であるかを認識する被写体認識手段をさらに有し、被写体認識手段において主要被写体が特定の人物の顔であると認識したとき、重要度算出手段が認識された主要被写体を含むトリミング画像の重要度を高く算出するものであるとき、撮影者が注目している主要被写体を中心としてトリミング画像を優先的に提供することができる。また、この特定の主要被写体を優先的にユーザーに提示することができるため、表示装置に提示された複数の主要被写体の中から重要な被写体を見つけやすく、トリミング枠に含めたい主要被写体の取捨選択が効率的に行うことができる。
さらに、選択手段が複数の全体画像に対しそれぞれトリミング画像の選択を行ったとき、被写体認識手段が選択された複数のトリミング画像のうち設定枚数以上あるいは設定割合以上のトリミング画像内に登場する主要被写体をデータベースに登録するものであるとき、トリミング画像に複数回登場する主要被写体はユーザーが注目している人物であるとの推測の下、この特定の主要被写体を優先的にユーザーに提示することができるため、表示装置に提示された複数の主要被写体の中から重要と思われる主要被写体を見つけやすくすることができ、トリミング枠に含めたい主要被写体の取捨選択を効率的に行うことができる。
また、被写体検出手段が複数の全体画像に対しそれぞれ主要被写体の検出を行ったとき、被写体認識手段が複数の全体画像のうち設定枚数以上あるいは設定割合以上に登場する主要被写体をデータベースに登録するものであれば、全体画像に複数回登場する主要被写体はユーザーが注目している人物であるとの推測の下、この特定の主要被写体を優先的にユーザーに提示することができるため、表示装置に提示された複数の主要被写体の中から重要と思われる主要被写体を見つけやすくすることができ、トリミング枠に含めたい主要被写体の取捨選択を効率的に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明のトリミング支援装置の好ましい実施の形態を詳細に説明する。なお、図1のようなトリミング支援装置1の構成は、補助記憶装置に読み込まれたトリミング表示プログラムをコンピュータ(たとえばパーソナルコンピュータ等)上で実行することにより実現される。このとき、このトリミング支援プログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に記憶され、もしくはインターネット等のネットワークを介して配布され、コンピュータにインストールされることになる。
図1のトリミング支援装置1は、ユーザーが全体画像Pからのトリミング画像の生成する際の作業を支援するものであって、全体画像Pから主要被写体である複数の顔画像FPを検出する被写体検出手段10と、検出された複数の顔画像FPからトリミング枠TG内に収める顔画像FPを選択する選択手段20と、選択された顔画像FPを含むように全体画像P上にトリミング枠TGを自動的に設定するトリミング枠設定手段30と、トリミング枠TGが描かれた全体画像Pと全体画像Pの顔画像の情報と、トリミング枠TGと顔画像FPの情報とを表示装置2に表示する画像表示手段50とを備えている。
被写体検出手段10は、全体画像P内の主要な被写体を検出するものであって、この主要被写体として人物の顔を検出する機能を有している。被写体検出手段10は、たとえば特開平8−122944号公報、特開平5−100328号公報に開示された手法により全体画像P内の顔画像FPを検出するものであって、たとえば図2に示すように全体画像Pに4つの顔画像が存在するとき、この4つの顔画像FP1〜FP4を検出するようになっている。なお、顔を検出する際の手法として、Shihong LAO等、「高速全方向顔検出」、画像の識別・理解シンポジウム(MIRU2004)、2004年7月等に開示されたアダブースティングアルゴリズムを用いた顔検出、SVM(Support Vector Machine)アルゴリズム、Ming-Hsuan Yang, David J. Kriegman, Narendra Ahuja: “Detecting faces in images: a survey”, IEEE transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, vol. 24, no. 1, pp. 34-58, 2002に記載された顔検出方法等の公知の顔検出アルゴリズムを用いて顔を検出するものであってもよい。
選択手段20は、被写体検出手段10により検出された複数の顔画像FP1〜FP4のうち、トリミング枠TG(トリミング画像TP)に収める顔画像FPを選択するものであって、ユーザーが操作するマウスやキーボード等の入力手段からの入力に従い顔画像FPを選択するようになっている。ここで、選択手段20は、最初に表示装置2に表示する初期トリミング枠TGref内に収める顔画像FPとして、被写体検出手段10により検出されたすべての顔画像FP1〜FP4を選択するようになっている。
トリミング枠設定手段30は、選択手段20により選択された顔画像FPの位置に合わせてトリミング枠TGを設定するものであり、トリミング手段40はトリミング枠設定手段30により設定されたトリミング枠TG内の領域を切り出すことによりトリミング画像TPを生成するようになっている。ここで、トリミング枠設定手段30は、顔画像FPを囲む矩形の領域を拡張した所定の範囲をトリミング枠TGとして設定し、もしくはいわゆる三分割法によりトリミング枠TGを設定する等の公知の技術を用いてトリミング枠TGを設定する。たとえば初期状態において選択手段20が4つの顔画像FP1〜FP4を選択したとき、図3に示すように4つの顔画像FP1〜FP4を収めたトリミング枠TGが設定される。
画像表示手段50は、表示装置2の画面上に図3に示すようなウィンドウ画面Wを表示させるものである。ここで、このウィンドウ画面Wには、トリミング枠TGが描かれた全体画像Pと、被写体検出手段10により検出された顔画像FP1〜FP4の情報31と、選択手段20により選択された顔画像FP1〜FP4の選択情報32とが表示されている。なお、顔画像FP1〜FP4の情報31と全体画像P上の顔画像FP1〜FP4との対応付けを判別するために、全体画像P上には各顔画像FP1〜FP4毎に対応する番号1〜4が付されている。
そして、ウィンドウ画面上Wにおいて、ユーザーがマウスやキーボード等の入力手段を操作することにより、顔画像の選択、もしくは選択されている顔画像の解除が可能になっている。このとき、選択手段20は、入力手段からの入力に従い顔画像FPの選択/解除を行うようになっている。たとえば、図3のように顔画像FP1〜FP4のすべてが選択されている状態から図4のように顔画像FP3、FP4の選択を解除する入力がなされたとき、選択手段20は顔画像FP3、FP4の選択を解除し、トリミング枠設定手段30が顔画像FP1、FP2に合わせたトリミング枠TGを再設定し、画像表示手段50が顔画像FP1、FP2に合わせて設定されたトリミング枠TGが描かれた全体画像Pを表示することになる。なお、選択情報32の右側には一括選択ボタン33が用意されており、この一括選択ボタン33が選択されたとき、選択手段20は一括選択ボタン33よりも上にあるすべての顔画像FPを選択するようになっている。さらに、ウィンドウ画面Wには一括解除ボタン34が設けられており、一括解除ボタン34が選択されたとき、選択手段20は選択されているすべての顔画像FP1〜FP4が解除する。
さらに、ウィンドウ画面Wには設定されたトリミング枠TGを用いてトリミング画像TPを生成させるためのトリミング実行コマンド61が儲けられており、このトリミング実行コマンド61が選択されることにより、トリミング手段40がトリミング画像TPを生成し、画像出力手段70がトリミング画像TPをたとえば半導体メモリやハードディスク装置等に記憶し、もしくはプリンタ装置による印刷を行うためにトリミング画像TPを出力するようになっている。
このように、ユーザーは全体画像Pと設定されたトリミング枠TGおよび検出された顔画像FP1〜FP4の情報31を見ながら、顔画像FP1〜FP4の取捨選択を行うことができるため、トリミング画像TPに含める顔画像FP1〜FP4の選択を簡便に行うことができる。また、ユーザーにより顔画像FP1〜FP4の選択が行われるため、ユーザの意図に反した顔画像を考慮したトリミング枠TGの設定が行われることがないため、ユーザーの意図を反映したトリミング画像TPの取得を行うことができる。さらに、ユーザーが顔画像FP1〜FP4を選択すれば、トリミング枠TGの設定は自動的に行われるため、ユーザーにとって困難な最適な構図となるトリミング枠TGの設定を自動的に行うことができる。
さらに、図1のトリミング支援装置1は、各顔画像FP1〜FP4の全体画像Pにおける重要度を各顔画像FP1〜FP4の状態を用いて算出する重要度算出手段60を備えている。この顔画像FPの状態として、たとえば顔画像FP1、FP2の全体画像P上の位置、顔画像FP1、FP2の面積、ピンぼけ度合い、視線の方向、目つむりの有無等が用いられる。
たとえば顔画像の状態として全体画像P上の顔画像FPの位置、ピンぼけ(ブレ)、顔画像FPの大きさを用いた場合、重要度算出手段60は、顔画像が全体画像Pの中央に位置するほど重要度を高くし、端部に位置するほど低くなるように算出する。また、顔画像がピンぼけしていない画像ほど重要度を高くし、ぼけているほど低くなるように算出する。すると、図5に示すように、各顔画像FP1〜FP4についてそれぞれ重要度が算出される。そして、たとえば図2の全体画像Pにおいて、顔画像FP1、FP2、FP4、FP3の順に重要度が高い場合、画像表示手段50は、重要度算出手段60により算出された重要度の高い順に上から顔画像FP1〜FP4の情報31を表示するようになっている(図3、図4参照)。このように、重要度の高い順に顔画像FP1〜FP4の情報31を配列することにより、重要と思われる顔画像FPをユーザーが見つけやすいように配列することができる。
なお、重要度算出手段60により算出された重要度は、顔画像FP1〜FP4の情報31を表示するときのソートに用いる場合について例示しているが、初期トリミング枠TGrefに収める顔画像FPを選択するときに用いても良い。すなわち、最初にユーザーに推奨するトリミング枠TGrefを提示するときに、選択手段20が重要度が設定しきい値(たとえば重要度=250)よりも大きい顔画像FP2、FP3を選択し、トリミング枠設定手段30が顔画像FP2、FP3に合わせた初期トリミング枠TGrefを設定するようにしても良い。すると、ユーザーには図4に示すような初期トリミング枠TGrefが設定されたウィンドウ画面Wを提供することができる。
また、被写体検出手段10はユーザーからの指示された領域付近から顔を検出する機能を有していてもよい。たとえば、図6に示すように、全体画像Pにおいて顔画像FP1〜FP3は検出できたが、顔画像FP4が検出することができなかったものとする。このとき、ウィンドウ画面Wには検出された顔画像FP1〜FP3に基づいたトリミング枠TGrefおよび顔画像FP1〜FP3の情報31が表示される。このとき、ユーザーがマウスカーソルを顔画像FP4上に合わせてクリックすることにより、入力手段から指定した点(領域)付近からの顔検出指示が被写体検出手段10になされる。すると、被写体検出手段10は指定された点から所定の領域を指定し顔検出を行うようになっている。なお、通常の顔検出では検出することができなかった顔を検出するものであるため、通常の顔検出よりも誤検出率が高くなってしまっても検出率を上げるような被写体検出手段10における検出性能の設定がなされる。
そして、図7に示すように、被写体検出手段10がユーザーにより指定された点(領域)から顔画像FP4を検出したとき、画像表示手段50は顔画像FP1〜FP4の情報31を顔画像FP4についてトリミング枠TG内に収める顔画像として選択するか否かを選択可能に表示する。これにより、被写体検出手段10において最初に検出することができなかった顔画像FP4についてもトリミング枠TGに含める顔画像として選択することができ、顔画像FP4を考慮したトリミング枠TGの自動設定を行うことができるようにすることができる。
なお、被写体検出手段10が指定された点(領域)から顔画像を検出する場合について例示しているが、指定された領域をそのまま主要被写体として検出するようにしてもよい。これにより、被写体検出手段10では検出しきれない顔画像についてもトリミング枠TGに含めるか否かの選択を行い、トリミング枠TGの自動設定を行うことができる。
図8は本発明のトリミング支援方法の好ましい実施の形態を示すフローチャートであり、図1から図8を参照してトリミング支援方法について説明する。まず、被写体検出手段10において全体画像Pから顔画像(主要被写体)FP1〜FP4が検出される(ステップST1)。次に、重要度算出手段60において、顔画像FP1〜FP4の状態に基づいて各顔画像FP1〜FP4の重要度が算出される(図5参照)。そして、選択手段20において、初期トリミング枠TGrefに含む顔画像FP1〜FP4が選択され、トリミング枠設定手段30において、検出された顔画像FP1〜FP4に合わせてトリミング枠TGrefが設定される(ステップST3)。
その後、画像表示手段50において、トリミング枠設定手段30により設定されたトリミング枠TGrefが描かれた全体画像P、被写体検出手段10により検出された顔画像FP1〜FP4の情報31、選択手段20により選択された顔画像FP1〜FP4の選択情報32が表示される(ステップST3、図3参照)。このとき、顔画像FP1〜FP4の情報31は重要度の高い順に表示される。そして、ユーザーはウィンドウ画面Wを見ながら、意図したトリミング枠TGの設定が行われているか否かを判断する(ステップST4)。たとえばトリミング枠TGに含める必要のない顔画像FP1、FP4が含まれている場合、ユーザーはマウス等の入力手段を操作し、不必要な顔画像FP1、FP4の選択を解除する。すると、入力手段からの入力に従い選択手段20において顔画像FP1、FP4の選択が解除され、トリミング枠設定手段30において、選択されている顔画像FP2、FP3に合わせたトリミング枠TGの設定が行われ、画像表示手段50により表示される(ステップST2〜4、図4参照)。
同時に、ユーザーはウィンドウ画面Wを見ながら、被写体検出手段10による検出結果を確認する(ステップST5)。そして、被写体検出手段10において検出されなかった顔画像FP4がありこの顔をトリミング枠TG内に含めたい場合(図6参照)、ユーザーはウィンドウ画面Wの全体画像P上において、顔画像FP4が存在する領域もしくは領域内の任意の点Mを指定する。すると、被写体検出手段10により指定された領域周辺に対し顔画像FPの検出が行われ、新たな顔画像FPが検出されトリミング枠TG内に収める顔画像FP4として選択可能な状態になる(図7参照)。
その後、トリミング枠設定手段30によりユーザーの意図を反映するようにトリミング枠TGが設定されたとき、ウィンドウ画面Wのトリミング実行コマンドが押される(ステップST6)。すると、トリミング手段40によりトリミング枠TGを用いてトリミング画像TPが生成され、画像出力手段70により半導体メモリやハードディスク装置、もしくはプリンタ装置に出力される。
このように、ウィンドウ画面W内に顔画像の取捨選択をユーザーが決定することができるため、ユーザーは全体画像Pと設定されたトリミング枠TGおよび検出された顔画像FP1〜FP4の情報を見ながら、顔画像FP1〜FP4の取捨選択を行うことができるため、トリミング画像TPに含める顔画像FP1〜FP4の選択を簡便に行うことができる。さらに、トリミング画像TP内に収めたい顔画像を選択すれば、トリミング枠設定手段30が最適なトリミング枠TGを自動的に設定するため、最適な構図のトリミング画像TPを簡便に取得することができる。
なお、上記実施の形態において、画像表示手段50は顔画像の情報として文字情報を表示するようにしているが、顔画像そのものを縮小表示するようにしてもよい。
図9は本発明のトリミング支援装置の別の実施の形態を示すブロック図であり、図9を参照してトリミング支援装置100について説明する。なお、図9のトリミング支援装置100において図1のトリミング支援装置1と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。
図9のトリミング支援装置100が図1のトリミング支援装置1と異なる点は、重要度を算出する際に被写体認識手段110における認識結果を用いる点である。データベース120に予め特定の人物の顔画像が登録されており、被写体認識手段110は被写体検出手段10により検出された顔画像FPがデータベース120内に登録されている否かを認識するようになっている。ここで、顔の認識には種々の手法を用いることができる。たとえば顔画像の局所特徴量を用いて顔認識する方法、Adaboostアルゴリズムを用いて顔認識する方法、グラフマッチング法、テンプレートマッチング法等の公知の顔認識技術を用いることができ、詳細については、W. Y. Zhao, R. Chellappa, A.Rosenfeld, P. J. Phillips: “Face recognition: A literature survey”, UMD CfAR Technical Report CAR-TR-948,2000.,労世紅、山口修、平山高嗣、“画像処理による顔検出と顔認識“、CVIM2005年5月(第149回)研究会、坂野鋭、“パターン認識における主成分分析“、統計数理、vol. 49, no. 1, pp. 23-42,2001等の文献に記載されている。
重要度算出手段160は、上述した顔画像FPの位置・大きさ等の顔画像の状態に加え、被写体認識手段110における認識結果に基づいて重要度を算出する。たとえば、図2の顔画像FP1がデータベース120に登録されている場合、重要度算出手段160は認識された顔画像FP1に対し重要度100を加算するというように、顔画像FP2の重要度を高く設定する。これにより、撮影者が注目している主要被写体を中心としてトリミング画像を優先的に提供することができる。また、この特定の主要被写体を優先的にユーザーに提示することができるため、表示装置に提示された複数の主要被写体の中から重要な被写体を見つけやすく、トリミング枠に含めたい主要被写体の取捨選択が効率的に行うことができる。
なお、図9において、データベース120に予め特定の人物の顔画像FPが登録されている場合について例示しているが、複数の全体画像Pについてトリミング処理を行ったときに、被写体認識手段110が設定枚数(たとえば5枚)以上あるいは設定割合(たとえば8割(5枚中4枚))以上の全体画像Pに登場する顔画像FPをデータベース120に記憶するようにしても良い。あるいは、被写体検出手段10において複数の全体画像Pに対しそれぞれ顔検出を行ったとき、設定枚数(たとえば5枚)以上あるいは設定割合(たとえば8割(5枚中4枚))の全体画像Pに登場する顔画像FPを特定の人物の顔としてデータベース120に記憶するようにしてもよい。また、複数枚の全体画像Pについて複数回のトリミング画像TPの選択が行われたとき、選択されたトリミング画像TPに多く含まれている顔画像FPについては重要度をさらに高く設定するようにしても良い。これは、複数の全体画像に多く写っている顔画像FP、あるいは、ユーザーが選択したトリミング画像TPに写っている顔画像FPはユーザーが注目している顔画像FPであると推測できるからである。
上記各実施の形態によれば、全体画像Pから複数の顔画像FPを検出する被写体検出手段10と、被写体検出手段10により検出された複数の顔画像FPからトリミング枠TG内に収める顔画像FPを選択する選択手段20と、選択手段20により選択された顔画像FPを含むように全体画像P上にトリミング枠TGを自動的に設定するトリミング枠設定手段30と、トリミング枠設定手段30により設定されたトリミング枠TGが描かれた全体画像Pと、被写体検出手段10により検出されたすべての顔画像FPに関する情報31と、トリミング枠TG内に含まれる顔画像FPの情報とを表示装置に表示する画像表示手段50とを備えたことにより、ユーザーはどの顔画像FPをトリミング枠TGに含めたいのか、もしくはどの顔画像FPを除外したいのかの選択を簡便に確実に行うことができるため、自動的に設定されたトリミング枠TGは常にユーザーの意図を反映したものとなり、さらにトリミング枠TGの設定は選択された顔画像FPに合わせて自動的に行われるため、最適な構図のトリミング画像TPを効率的に取得することができる。
また、画像表示手段50がトリミング枠設定手段30により設定されたトリミング枠TGが表示された全体画像Pを表示するため、ユーザーは顔画像FPを選択したときにトリミング枠TGが全体画像P上にどのように設定されるかを確認することができ、トリミング画像をより簡便かつ効率的に取得することができる。
さらに、図1のように、顔画像FPの状態により顔画像FPがトリミング枠TGに含まれるべきかの指標となる重要度を算出する重要度算出手段60をさらに有し、トリミング枠設定手段30が重要度算出手段60により算出された重要度の高い顔画像FPを用いて初期のトリミング枠TGを設定するものであるとき、お勧めのトリミング枠TGをユーザーに提供することができる。
また、図9のように、特定の人物の顔画像FPが登録されたデータベース120と、被写体検出手段10により検出された顔画像FPがデータベース120に登録された顔画像FPであるかを認識する被写体認識手段110をさらに有し、被写体認識手段110において顔画像FPが特定の人物の顔であると認識したとき、重要度算出手段60が認識した顔画像FPの重要度を高く算出するものであるとき、この特定の人物の顔画像FPを優先的に提示することができるため、表示装置に提示された複数の顔画像FPの中から重要な顔画像を見つけやすくなる。また、一括選択や一括解除等を使ってトリミング枠TGに含めたい主要被写体の取捨選択が効率的に行うことができる。
さらに、選択手段20が複数の全体画像Pに対しそれぞれトリミング画像TPの選択を行ったとき、被写体認識手段110が選択された複数のトリミング画像のうち設定枚数以上あるいは設定割合以上のトリミング画像内に登場する顔画像FPを特定の人物の顔画像FPとしてデータベースに登録するものであるとき、トリミング画像に複数回登場する顔画像FPはユーザーが注目している人物であるとの推測の下、この特定の人物の顔画像FPを優先的にユーザーに提示することができるため、表示装置に提示された複数の顔画像FPの中から重要と思われる顔画像FPを見つけやすくすることができる。
また、被写体検出手段10が複数の全体画像Pに対しそれぞれ主要被写体の検出を行ったとき、被写体認識手段110が複数の全体画像のうち設定枚数以上あるいは設定割合以上に登場する主要被写体をデータベース120に登録するものであれば、トリミング画像TPに複数回登場する顔画像FPはユーザーが注目している人物であるとの推測の下、この特定の人物の顔画像FPを優先的にユーザーに提示することができるため、表示装置に提示された複数の顔画像FPの中から重要と思われる顔画像FPを見つけやすくすることができる。
本発明の実施の形態は、上記各実施の形態に限定されない。たとえば、上記実施の形態において、被写体検出手段10が顔画像を検出する場合について例示しているが、たとえばネコ、犬等の動物や城、建造物などのランドマーク等の顔画像以外の主要被写体を検出するものであってもよい。
本発明のトリミング支援装置の好ましい実施の形態を示すブロック図 図1の被写体検出手段により全体画像から顔画像が検出された様子を示す模式図 図1の画像表示手段により表示装置にウィンドウ画面Wが表示された様子を示す模式図 図1の画像表示手段により表示装置にウィンドウ画面Wが表示された様子を示す模式図 図1の重要度算出手段により算出される各顔画像の重要度の一例を示す表 図1の画像表示手段により表示装置にウィンドウ画面Wが表示された様子を示す模式図 図1の画像表示手段により表示装置にウィンドウ画面Wが表示された様子を示す模式図 本発明のトリミング支援方法の好ましい実施の形態を示すフローチャート 本発明のトリミング支援装置の別の実施の形態を示すブロック図
符号の説明
1、100 トリミング支援装置
2 表示装置
10 被写体検出手段
20 選択手段
30 トリミング枠設定手段
40 トリミング手段
50 画像表示手段
60、160 重要度算出手段
70 画像出力手段
100 重要度
110 被写体認識手段
120 データベース
FP、FP1〜FP5 顔画像(主要被写体)
P 全体画像
TG トリミング枠
TP トリミング画像

Claims (9)

  1. 全体画像から複数の主要被写体を検出し、
    検出した前記複数の主要被写体からトリミング枠内に収める該主要被写体を選択し、
    選択した前記主要被写体を含むように前記全体画像上にトリミング枠を自動的に設定し、
    設定した前記トリミング枠が描かれた前記全体画像と、前記被写体検出手段により検出されたすべての前記主要被写体の情報と、前記トリミング枠内に含まれる前記主要被写体の情報とを表示装置に表示する
    ことを特徴とするトリミング支援方法。
  2. 全体画像から複数の主要被写体を検出する被写体検出手段と、
    該被写体検出手段により検出された前記複数の主要被写体からトリミング枠内に収める該主要被写体を選択する選択手段と、
    該選択手段により選択された前記主要被写体を含むように前記全体画像上にトリミング枠を自動的に設定するトリミング枠設定手段と、
    該トリミング枠設定手段により設定された前記トリミング枠が描かれた前記全体画像と、前記被写体検出手段により検出されたすべての前記主要被写体に関する情報と、前記トリミング枠内に含まれる前記主要被写体の情報とを表示装置に表示する画像表示手段と
    を備えたことを特徴とするトリミング支援装置。
  3. 前記全体画像における前記各主要被写体の重要度を該各主要被写体の状態からそれぞれ算出する重要度算出手段をさらに有し、前記選択手段が該重要度算出手段により算出された前記重要度の高い前記主要被写体が収まるように初期トリミング枠を自動的に設定するものであることを特徴とする請求項2記載のトリミング支援装置。
  4. 前記選択手段が、入力手段からの入力に従い前記主要被写体を選択するものであることを特徴とする請求項2または3項記載のトリミング支援装置。
  5. 前記被写体検出手段が、入力手段を用いて指定された前記全体画像上の任意の点もしくは領域の周辺から前記主要被写体を検出する機能を有するものであることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載のトリミング支援装置。
  6. 特定の主要被写体が登録されたデータベースと、前記被写体検出手段により検出された前記主要被写体が前記データベースに登録された主要被写体であるかを認識する被写体認識手段をさらに有し、該被写体認識手段において前記主要被写体が前記データベースに登録された主要被写体であると認識したとき、前記重要度算出手段が認識された前記主要被写体の重要度を高く算出するものであることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項記載のトリミング支援装置。
  7. 前記選択手段が複数の前記トリミング画像の選択を行ったとき、前記被写体認識手段が選択された複数の前記トリミング画像のうち設定枚数以上あるいは設定割合以上の前記トリミング画像内に登場する前記主要被写体を前記データベースに登録するものであることを特徴とする請求項6記載のトリミング支援装置。
  8. 前記被写体検出手段が複数の前記全体画像に対しそれぞれ前記主要被写体の検出を行ったとき、前記複数の全体画像のうち設定枚数以上あるいは設定割合以上に登場する前記主要被写体を前記データベースに登録するものであることを特徴とする請求項6または7記載のトリミング支援装置。
  9. コンピュータに、
    全体画像から複数の主要被写体を検出し、
    検出した前記複数の主要被写体からトリミング枠内に収める該主要被写体を選択し、
    選択した前記主要被写体を含むように前記全体画像上にトリミング枠を自動的に設定し、
    設定した前記トリミング枠が描かれた前記全体画像と、前記被写体検出手段により検出されたすべての前記主要被写体の情報と、前記トリミング枠内に含まれる前記主要被写体の情報とを表示装置に表示する
    ことを実行させるためのトリミング支援プログラム。
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