JP2007306454A - 位置検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な処理を行うことなく位置検知処理を行い、携帯端末の所有者が建物内のどの階に居るかを確実に検知することができる位置検知システムを提供する。
【解決手段】位置検知システムは、携帯端末31〜31と無線信号を送受信する複数の無線アクセスポイント11〜13を建物1内の複数階に備える。そして、建物1内の所定の位置の縦方向に沿って、複数の無線アクセスポイント11〜13を複数階にほぼ直線状に配置し、携帯端末から携帯端末が位置する階の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失に比べて、携帯端末から他の階の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失が大きくなるように、複数階の間に形成された仕切り部分1A、2Aによる電波の伝搬損失を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線の携帯端末を所有する所有者の位置を検知する位置検知システムに関する。
位置検知システムは各種の施設で用いられている。例えば、介護施設では入所者が何処に居るかを調べる際に位置検知システムが用いられる。この位置検知システムには、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を用いたものなど各種のものがあるが、その中に無線の携帯端末とデータを送受信する無線アクセスポイントを、1つの建物に多数配置するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。このシステムでは、最初に低精度の位置検知処理を行い、その結果から位置検知のための適切な無線アクセスポイントを選択する。この後、選択された無線アクセスポイントのID(Identifier)により、無線の携帯端末の所有者が建物内の何処に居るかを高精度で検知する。
特開2006−13577号公報
しかしながら、前述した特許文献1では、無線の携帯端末の所有者が建物内の何処に居るかを高精度で検知するために、低精度の位置検知処理および高精度の位置検知処理の2回の位置検知処理が必要となり処理が複雑化してしまうという問題点があった。また、無線アクセスポイントが建物内の複数の階に設置されている場合には、無線アクセスポイントからのデータを受信する受信レベルの強弱によって無線アクセスポイントが設置されている階を特定することができないので、無線の携帯端末が存在する階の無線アクセスポイントからのデータと、他の階の無線アクセスポイントからのデータとの区別が困難となってしまうという問題点があった。
本発明の目的は、前記の課題を解決し、複雑な処理を行うことなく位置検知処理を行い、携帯端末の所有者が建物内のどの階に居るかを確実に検知することができる位置検知システムを提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、携帯端末と無線信号を送受信する複数の無線アクセスポイントを建物内の複数階に備える位置検知システムにおいて、前記建物内の所定の位置の縦方向に沿って、前記複数の無線アクセスポイントを前記複数階にほぼ直線状に配置したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の位置検知システムにおいて、前記携帯端末から前記携帯端末が位置する階の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失に比べて、前記携帯端末から他の階の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失が大きくなるように、前記複数階の間に形成された仕切り部分による電波の伝搬損失を調整することを特徴とする位置検知システムである。
請求項1、2の発明では、位置検知システムは、携帯端末と無線信号を送受信する複数の無線アクセスポイントを建物内の複数階に備える。また、建物内の所定の位置の縦方向に沿って、複数の無線アクセスポイントを複数階にほぼ直線状に配置する。さらに、携帯端末から携帯端末が位置する階の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失に比べて、携帯端末から他の階の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失が大きくなるように、複数階の間に形成された仕切り部分による電波の伝搬損失を調整する。
請求項3の発明は、請求項1に記載の位置検知システムにおいて、前記仕切り部分は、電波の伝搬損失を調整する損失調整部を備えることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の位置検知システムにおいて、前記損失調整部は導電性板状体および導電性網状体の少なくとも一方であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の位置検知システムにおいて、前記携帯端末を特定するための識別情報を含み前記携帯端末の位置を問い合わせるための問合わせ信号を、前記無線アクセスポイントから出力させると共に、前記問い合わせ信号に対する応答信号の電波強度が最大となる無線アクセスポイントを調べ、この無線アクセスポイントを備える階に前記携帯端末が位置すると判断する位置検知装置を備え、前記携帯端末は、前記携帯端末を特定するための識別情報を持ち、前記問い合わせ信号を受信した場合に、前記問い合わせ信号に含まれる識別情報と同じ識別情報を持つか否かを判定して持つと判定したときに応答信号を送信することを特徴とする。
本発明は、前述した構成により、階下の無線アクセスポイントの電波強度よりも携帯端末が位置する階の無線アクセスポイントの電波強度が強くなるように各無線アクセスポイントが配置されるので、複雑な処理を行うことなく、携帯端末の所有者が建物内のどの階に居るかを確実に検知することができる。従って、携帯端末の所有者が被介護者や病人である場合に、安全を確保することができる。
また、損失調整部として導電性板状体や導電性網状体を利用し、さらに、導電性板状体として鉄板を用い、導電性網状体として金網を用いることにより、導電性板状体や導電性網状体が電波の通過を調整するので、電波の伝搬損失の調整を簡単に行うことを可能にする。特に、損失調整部が金網のような導電性網状体である場合には、この導電性網状体の網目を変えることにより、一層簡単に、しかも、広い範囲の伝搬損失の調整を可能にする。
さらに、携帯端末が位置する階では携帯端末からの応答信号が損失調整部による調整を受けない。このために、携帯端末からの応答信号を最大の電波強度で受信する無線アクセスポイントを探す位置検知装置の処理も、各無線アクセスポイントによる受信状態を調べるだけでよいので、複雑な処理を不要にすることができる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
(実施の形態1)
この実施の形態による位置検知システムを建物に設置した状態を図1に示す。この位置検知システムは、建物1の1階1F〜3階3Fの壁面に設定されている無線アクセスポイント11〜13と、位置検知装置21と、n個の携帯端末31〜31と、各階の仕切り部分1A、2Aに設けられた損失調整部41、42とを備えている。この実施の形態では建物1が介護施設である場合を例としている。なお、図1では図面の複雑化を避けるために、n個の携帯端末31〜31として携帯端末31と携帯端末31とを例示している。
携帯端末31〜31は介護施設の入所者に携帯されるものであり、携帯端末31〜31にはそれぞれ異なる識別番号があらかじめ記憶されている。この携帯端末31〜31は識別機能のみを有し、通話機能を含まないので、安価ですむ。携帯端末31〜31は、無線アクセスポイント11〜13からの無線信号(電波による問い合わせ信号)を受信する。この問い合わせ信号に含まれている識別番号と携帯端末31〜31が記憶している識別番号とが一致したときに、携帯端末31〜31は、応答信号を電波で送信する。問い合わせ信号は、携帯端末31〜31を特定するための識別情報を含み、携帯端末31〜31の位置を問い合わせるための信号であり、無線アクセスポイント11〜13から出力される。応答信号は、問い合わせ信号を受信した携帯端末31〜31の中で識別情報が一致した携帯端末により出力される信号である。
位置検知装置21は、介護施設の職員によって操作される。位置検知装置21は、携帯端末31〜31の識別番号を入所者の氏名に関連付けて記憶している。
無線アクセスポイント11〜13は、位置検知装置21と携帯端末31〜31とを無線により接続するためのものである。そして、1つの携帯端末の居場所を調べるために、職員は、位置検知装置21によって検知操作を行う。ここで、検知操作として入居者の氏名を入力したり一覧から選択したりする。位置検知装置21は、検知操作で入力された入所者の氏名に対応する識別番号を調べ、この識別番号を含む問い合わせ信号を出力するように、無線アクセスポイント11〜13に指示する。無線アクセスポイント11〜13は、位置検知装置21から問い合わせ信号の出力指示を受け取ると、識別番号を含む問い合わせ信号を電波で送信し、応答信号の受信を待つ。この後、無線アクセスポイント11〜13は、問い合わせ信号の識別番号に対応する携帯端末として例えば携帯端末31からの応答信号をそれぞれ受信すると、この応答信号を受信したことを位置検知装置21に通知する。位置検知装置21は、無線アクセスポイント11〜13における応答信号の受信状態を調べて、呼び出した携帯端末31が建物1のどの階に居るかを検知する。縦方向に沿って配置された各無線アクセスポイント11〜13は、それぞれIDの一部に共通の部分を持つ。このようにするとIDの一部が共通化されているので、各無線アクセスポイント11〜13の識別を容易に行うことができる。なお、以下では携帯端末31〜31を代表して携帯端末31を用いる。
この実施の形態では、無線アクセスポイント11〜13が次のように配置されている。つまり、無線アクセスポイント11〜13は建物1内の所定に位置にて縦方向の軸Aに沿ってほぼ直線状に配置されており、1階1F〜3階3Fにそれぞれ設置されている。さらに、この実施の形態では、携帯端末31が2階2Fに位置する場合、無線アクセスポイント12が携帯端末31からの応答信号を受信したとき、2階2Fと1階1Fとの仕切り部分1Aの電波の伝搬損失は、応答信号を受信した際の電波強度が階下である1階1Fの無線アクセスポイント11の受信した電波強度に比べて大きくなるように調整されている。また、2階2Fと3階3Fとの仕切り部分2Aの電波の伝搬損失も同様である。
ここで、電波の伝搬損失は仕切り部分1A、2A自体で発生するが、伝搬損失の調整は、主に損失調整部41、42により行われる。損失調整部41、42は、鉄板(導電性板状体)や金網(導電性網状体)などを用いて作られ、鉄板や金網は接地されている。特に、損失調整部41として金網を用いる場合、電波の伝搬損失は金網の網目の細かさによって調整される。この実施の形態では、電波の伝搬損失を次のようにして調整する。つまり、1階1Fおよび2階2Fを例にすると、図2に示すように、
1階1Fの天井から無線アクセスポイント11までの距離:0m
2階2Fの床から無線アクセスポイント12までの距離:L
1階1Fの天井から2階2Fの床までの距離:L
2階2Fの床から携帯端末31までの距離:0m
自由空間での電波の伝搬損失:C
仕切り部分1Aと損失調整部41とによる電波の伝搬損失:C
とする。なお、図2では、図1の無線アクセスポイント11〜13の図示を簡略化し、位置検知装置21の図示を省略している。以下の図も同様である。
1階1Fの無線アクセスポイント11に対して2階2Fに位置する携帯端末31が最短位置となるとき、つまり、建物1の縦方向の軸Aであり、かつ、2階2Fの床に携帯端末31があるとき、この実施の形態では、次の関係を満たすように、仕切り部分1Aと損失調整部41とによる電波の伝搬損失Cを調整する。まず、携帯端末31が送信した電波が1階1Fの無線アクセスポイント11に到達するまでの伝搬損失は、距離の2乗に比例するので、
・L
となる。次に、携帯端末31が送信した電波が2階2Fの無線アクセスポイント12に到達するまでの伝搬損失は、
・L
となる。そして、この実施の形態では、
>C …(1)
となるように、仕切り部分1Aと損失調整部41とによる電波の伝搬損失Cを調整する。つまり、電波の伝搬損失Cが、
>C(L/L …(2)
の関係を満たすように、電波の伝搬損失Cを損失調整部41で調整する。通常、建物1では、
>L …(3)
であるので、
>C …(4)
である。2階2Fと3階3Fとの間にある仕切り部分2Aと損失調整部42とによる電波の伝搬損失も同様に調整する。
こうした状態のときに、例えば携帯端末31を所有する入所者が建物1のどの階に居るかを検知する方法について述べる。携帯端末31を所有する入所者の居る階を調べるために、職員は、位置検知装置21に対して検知操作を行う。すると、位置検知装置21は、無線アクセスポイント11〜13に問い合わせ信号を送信するように指示する。これにより、無線アクセスポイント11〜13は、問い合わせ信号を送信する。携帯端末31が問い合わせ信号を受信すると、携帯端末31は、記憶している識別番号と問い合わせ信号の識別番号とが一致するので、携帯端末31が応答信号を送信する。
このとき、もし、図3に示すように、入所者が伏した状態で、つまり、
床から携帯端末31までの距離:0m
の状態で、1階1Fに居るとき、
携帯端末31から無線アクセスポイント11までの距離:L11
携帯端末31から無線アクセスポイント12までの距離:L12
携帯端末31から無線アクセスポイント13までの距離:L13
とすると、L13、L12、L11の関係は、
13>L12>L11
となる。このときの無線アクセスポイント11〜13での受信状態を比較すると、電波の伝搬損失が距離の2乗に比例するので、携帯端末31から無線アクセスポイント13までの伝搬損失、携帯端末31から無線アクセスポイント12までの伝搬損失、携帯端末31から無線アクセスポイント11までの伝搬損失の順で、電波の伝搬損失が大きくなる。この結果、無線アクセスポイント11〜13の中で無線アクセスポイント11が最大の電波強度で応答信号を受信する。
位置検知装置21は、無線アクセスポイント11〜13が応答信号を受信したとき、無線アクセスポイント11〜13の応答信号の受信状態から最大の電波強度で受信する無線アクセスポイントを解析する。無線アクセスポイント11〜13の中では無線アクセスポイント11が最大の電波強度で応答信号を受信するので、無線アクセスポイント11が設置されている1階1Fに携帯端末31が位置していると位置検知装置21が判断して、携帯端末31の位置を検知する。
図4に示すように、入所者が伏した状態で2階2Fに居る場合に、建物1の縦方向の軸Aから外れた位置に居るとき、
携帯端末31から無線アクセスポイント11までの距離:L21
携帯端末31から無線アクセスポイント12までの距離:L22
携帯端末31から無線アクセスポイント13までの距離:L23
携帯端末31から建物1の縦方向の軸Aまで至る横方向の距離:L24
とする。このときの無線アクセスポイント11での受信状態と、無線アクセスポイント12での受信状態とを電波の伝搬損失により比較すると、
21 −C22
=C(L +L24 )−C(L +L24
=(C・L −C・L )+L24 (C−C
である。ここで、(1)式により、
(C・L −C・L )>0
また、(4)式により、
24 (C−C)>0
である。従って、
21 −C22 >0
となり、携帯端末31の電波が1階1Fの無線アクセスポイント11に到達するまでの伝搬損失の方が携帯端末31の電波が2階2Fの無線アクセスポイント12に到達するまでの伝搬損失よりも大きい。従って、無線アクセスポイント11に比べて無線アクセスポイント12が大きな電波強度で応答信号を受信することになる。
一方、無線アクセスポイント12での受信状態と、無線アクセスポイント13での受信状態とを比較すると、
23>L22
であるので、携帯端末31の電波が3階3Fの無線アクセスポイント13に到達するまでの伝搬損失の方が携帯端末31の電波が2階2Fの無線アクセスポイント12に到達するまでの伝搬損失よりも大きい。従って、無線アクセスポイント13に比べて無線アクセスポイント12が大きな電波強度で応答信号を受信することになる。
つまり、無線アクセスポイント11〜13の中では無線アクセスポイント12が最大の電波強度で応答信号を受信する。位置検知装置21は、無線アクセスポイント11〜13が応答信号を受信したとき、無線アクセスポイント11〜13の応答信号の受信状態から最大の電波強度で電波を受信する無線アクセスポイントを解析する。これにより、無線アクセスポイント11〜13の中で2階2Fの無線アクセスポイント12が最大の電波強度で応答信号を受信することが解析されるので、位置検知装置21は、無線アクセスポイント12が設置されている2階2Fに携帯端末31が位置していることを検知する。
ここで、建物1などの各値を次のようにしたケースで具体例を説明する。
距離L=3m
距離L=0.2m
自由空間での電波の伝搬損失C=1/m
距離L24=10m
この場合に、
電波の伝搬損失C=250/m
とするとき、携帯端末31から無線アクセスポイント11に至るまでの電波の伝搬損失は、
250×((0.2+101/2=25010
である。また、携帯端末31から無線アクセスポイント12に至るまでの電波の伝搬損失は、
1×((3+101/2=109
であり、明らかに無線アクセスポイント12の電波強度が無線アクセスポイント11の電波強度より大きくなる。また、このケースを図2に当てはめると、つまり、携帯端末31と無線アクセスポイント11との距離が最短であるとき、携帯端末31から無線アクセスポイント11に至るまでの電波の伝搬損失は、
250×0.2=10
である。また、携帯端末31から無線アクセスポイント12に至るまでの電波の伝搬損失は、
1×3=9
であり、携帯端末31から無線アクセスポイント11に至るまでの電波の伝搬損失が携帯端末31から無線アクセスポイント12に至るまでの電波の伝搬損失より大きくなるので、無線アクセスポイント12の電波強度が無線アクセスポイント11の電波強度より大きくなる。
また、図5に示すように、入所者が立った状態で2階2Fに、かつ、建物1内の縦方向の軸Aの位置に居るとき、
携帯端末31の床からの高さ:h
とする。このときの無線アクセスポイント11での応答信号の受信状態と、無線アクセスポイント12での応答信号の受信状態とを電波の伝搬損失で比較すると、
(C +C )−C(L−h
=C −C +2C
である。先に述べた(1)式により、
−C >0
である。また、
2C>0
であるので、
(C +C )−C(L−h>0
となり、携帯端末31の電波が携帯端末31から1階1Fの無線アクセスポイント11に到達するまでの伝搬損失が携帯端末31から無線アクセスポイント12に至るまでの電波の伝搬損失より大きい。従って、無線アクセスポイント11に比べて無線アクセスポイント12が大きな電波強度で応答信号を受信する。
一方、無線アクセスポイント12での受信状態と、無線アクセスポイント13での受信状態とを比較すると、携帯端末31からの距離は無線アクセスポイント13の方が長いので、携帯端末31から無線アクセスポイント13に至るまでの電波の伝搬損失が携帯端末31から無線アクセスポイント12に至るまでの電波の伝搬損失より大きくなる。従って、無線アクセスポイント12が無線アクセスポイント13に比べて大きな電波強度で電波を受信する。
つまり、無線アクセスポイント11〜13の中で無線アクセスポイント12が最大の電波強度で応答信号を受信する。無線アクセスポイント11〜13が応答信号を受信したとき、位置検知装置21は、無線アクセスポイント11〜13の応答信号の受信状態から最大の電波強度で電波を受信する無線アクセスポイントを解析する。これにより、無線アクセスポイント11〜13の中で2階2Fの無線アクセスポイント12が最大の電波強度で応答信号を受信することが解析されるので、位置検知装置21は、無線アクセスポイント12が設置されている2階2Fに携帯端末31が位置していることを検知する。
また、図6に示すように、入所者が立った状態で2階2Fに居る場合に、建物1内の縦方向の軸Aから外れた位置に居るとき、
携帯端末31から無線アクセスポイント11までの距離:L31
携帯端末31から無線アクセスポイント12までの距離:L32
携帯端末31から無線アクセスポイント13までの距離:L33
とする。このときの無線アクセスポイント11での応答信号の受信状態と、無線アクセスポイント12での応答信号の受信状態とを、図4の場合を参照して比較すると、以下のようになる。携帯端末31が床に位置している場合に比べて、高さhの位置に携帯端末31がある場合の方が、携帯端末31から無線アクセスポイント11までの距離が長くなり、かつ、携帯端末31から無線アクセスポイント12までの距離L32が短くなっている。この結果、図4の場合と比較すると、無線アクセスポイント12が無線アクセスポイント11に比べて大きな電波強度で応答信号を受信する。
一方、無線アクセスポイント12での応答信号の受信状態と、無線アクセスポイント13での応答信号の受信状態とを比較すると、携帯端末31からの距離は無線アクセスポイント13の方が長く、無線アクセスポイント13に至るまでの電波の伝搬損失が大きくなる。従って、無線アクセスポイント12が無線アクセスポイント13に比べて大きな電波強度で応答信号を受信する。
つまり、無線アクセスポイント11〜13の中では無線アクセスポイント12が最大の電波強度で応答信号を受信する。無線アクセスポイント11〜13が応答信号を受信したとき、位置検知装置21は、無線アクセスポイント11〜13の応答信号の受信状態から最大の電波強度で電波を受信する無線アクセスポイントを解析する。これにより、無線アクセスポイント11〜13の中で2階2Fの無線アクセスポイント12が最大の電波強度で応答信号を受信することが解析されるので、位置検知装置21は、無線アクセスポイント12が設置されている2階2Fに携帯端末31が位置していることを検知する。
こうして、この実施の形態により、無線アクセスポイント11〜13が建物1内の縦方向の軸Aに沿ってほぼ直線状に配置され、また、携帯端末から携帯端末が位置する階の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失に比べて、携帯端末から階下の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失が大きくなるように、損失調整部41、41による電波の伝搬損失が調整される。これにより、携帯端末31〜31が床に対してどのような位置関係にあっても、建物1の中で携帯端末31〜31が位置する階の無線アクセスポイントが最大の電波強度でこの携帯端末からの応答信号を受信するようになる。従って、複雑な処理を不要にし、携帯端末31〜31が建物内の何処の階にあるかを確実に検知することができる。また、損失調整部41として金網を用いることにより、この金網の網目の細かさを選ぶだけで、広い範囲の伝搬損失の調整を容易に行うことができる。さらに、無線アクセスポイント11〜13が応答信号を受信する場合に、無線アクセスポイント11〜13の受信状態を基にして位置検知装置21により電波強度を解析するだけで、最大の電波強度で受信する無線アクセスポイントを探すことができ、複雑な処理が不要となる。
(実施の形態2)
この実施の形態では、位置検知装置21(図1)は、次のような位置検知を行う。例えば、携帯端末31が建物1内の2階2Fの縦方向の軸A上に位置している場合に、つまり、無線アクセスポイント12の真下に携帯端末31が位置している場合に、位置検知装置21は、無線アクセスポイント12が応答信号を受信するときの電波強度をあらかじめ記憶しておく。そして、携帯端末31が無線アクセスポイント12の真下から外れた位置にいるときに、位置検知装置21は、無線アクセスポイント12が携帯端末31から受信した電波強度と、あらかじめ記憶している電波強度とを比較する。電波の伝搬損失が携帯端末31からの距離の2乗に比例するので、位置検知装置21は、2つの電波強度を比較することにより、携帯端末31から建物1内の縦方向の軸Aまでの距離を検知することができる。
上述の各実施例において、携帯端末31〜31と無線アクセスポイント11〜13との送受信を複数回繰り返すことにより、携帯端末31〜31が1階1F〜3階3Fのどの階に位置するかのフロア識別の精度を向上させることができる。なお、建物1は3階建てに限られるものではない。
以上、本発明の実施の形態1、2を詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、本発明に含まれる。例えば、各実施の形態では、損失調整部41、42をあらかじめ建物1の仕切り部分1A、1B内に設けたが、特にこれに限定されることはない。例えば、導電性繊維、導電性塗料や導電性ゴムマットなど各種の導電性材料を用いた床材や敷物を損失調整部41、42として利用することも可能である。
なお、位置検知装置21は、建物1内の管理室などに設けられていても良いし、建物1外の監視センター(図示せず)に設置されていても良い。また、携帯端末に設けられていても良い。この場合、携帯端末の所有者は自分の位置を確認することができる。
なお、本発明の位置検知システムとしては、2.4GHz帯を使ったZigBee(ジグビー)などのデジタル無線通信システムを適用しても良い。これにより、携帯端末を省電力化し、バッテリーの保ちを良くすることができる。
また、携帯端末に通話機能を付加すれば、生存可否の連絡や緊急連絡などにも応用することができる。
また、本発明の実施の形態では、無線アクセスポイントを天井に設置し、階下の無線アクセスポイントを選択しないようにしているが、これに限定されない。例えば、無線アクセスポイントを床上に設置したり、床に埋め込んだりして、階上の無線アクセスポイントを選択しないようにしても良い。
本発明の実施の形態1による位置検知システムを建物に設置した状態を示す構成図である。 電波の伝搬損失の調整を説明する説明図である。 携帯端末の検知方法を説明する説明図である。 携帯端末の検知方法を説明する説明図である。 携帯端末の検知方法を説明する説明図である。 携帯端末の検知方法を説明する説明図である。
符号の説明
1 建物
1A、2A 仕切り部分
11〜13 無線アクセスポイント
21 位置検知装置
31〜31 携帯端末
41、42 損失調整部

Claims (5)

  1. 携帯端末と無線信号を送受信する複数の無線アクセスポイントを建物内の複数階に備える位置検知システムにおいて、
    前記建物内の所定の位置の縦方向に沿って、前記複数の無線アクセスポイントを前記複数階にほぼ直線状に配置することを特徴とする位置検知システム。
  2. 前記携帯端末から前記携帯端末が位置する階の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失に比べて、前記携帯端末から他の階の無線アクセスポイントまでの電波の伝搬損失が大きくなるように、前記複数階の間に形成された仕切り部分による電波の伝搬損失を調整することを特徴とする請求項1記載の位置検知システム。
  3. 前記仕切り部分は、電波の伝搬損失を調整する損失調整部を備えることを特徴とする請求項1に記載の位置検知システム。
  4. 前記損失調整部は導電性板状体および導電性網状体の少なくとも一方であることを特徴とする請求項3に記載の位置検知システム。
  5. 前記携帯端末を特定するための識別情報を含み前記携帯端末の位置を問い合わせるための問合わせ信号を、前記無線アクセスポイントから出力させると共に、前記問い合わせ信号に対する応答信号の電波強度が最大となる無線アクセスポイントを調べ、この無線アクセスポイントを備える階に前記携帯端末が位置すると判断する位置検知装置を備え、
    前記携帯端末は、前記携帯端末を特定するための識別情報を持ち、前記問い合わせ信号を受信した場合に、前記問い合わせ信号に含まれる識別情報と同じ識別情報を持つか否かを判定して持つと判定したときに応答信号を送信することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の位置検知システム。
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