JP2007303465A - 中間タービンフレーム、伸長可能な支持フレーム、および支持構造体 - Google Patents

中間タービンフレーム、伸長可能な支持フレーム、および支持構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】重量が低減され、それによりジェットタービンエンジンおよびジェット機自体の効率を向上させる中間タービンフレーム(12)を提供する。
【解決手段】中間タービンフレーム(12)は予圧設計とされ、第1のベアリング(18)からの第1の荷重と第2のベアリング(20)からの第2の荷重とを分散させるようにジェットタービンエンジンのエンジンケーシング(14)に連結される。中間タービンフレームは、少なくとも1つのトルクボックス、第1のベアリング、第2のベアリング、および少なくとも1つの支柱(208)を有する。トルクボックスは、第1および第2の荷重を吸収する。第1のベアリングコーン(200)は、第1のベアリングをトルクボックスに連結し、第2のベアリングコーン(202)は、第2のベアリングをトルクボックスに連結する。支柱はトルクボックスをエンジンケーシングに連結する。
【選択図】図6

Description

本発明は、主にガスタービンエンジンの分野に関する。特に、本発明は、ジェットタービンエンジン用の中間タービンフレームに関する。
ターボファンは、ジェット機などの航空機で一般的に使用されるガスタービンエンジンの一種である。ターボファンは通常、高圧および低圧コンプレッサ、高圧および低圧タービン、高圧回転シャフト、低圧回転シャフト、ファン、および燃焼室を有する。高圧コンプレッサ(HPC)は、高圧回転シャフトによって高圧タービン(HPT)に連結され、高圧システムとして連携して動作する。同様に、低圧コンプレッサ(LPC)は、低圧回転シャフトによって低圧タービン(LPT)に連結され、低圧システムとして連携して動作する。低圧回転シャフトは、HPC、HPT、LPC、LPT、ならびに高圧および低圧シャフトが同軸上に整列されるように高圧シャフト内に収容され、ファンに連結される。
外部空気がファンおよびHPCによってジェットタービンエンジンに引き込まれ、このHPCは、システムに引き込まれた空気の圧力を上げる。次いで、高圧空気は燃焼室に入り、燃焼室は燃料を燃焼させ、排気ガスを排出する。HPTは、燃料を使用して高圧シャフトを回転させることでHPCを直接駆動する。LPTは、燃焼室で発生する排出ガスを使用して低圧シャフトを回転させ、この低圧シャフトは、システム内に空気を連続的に取り入れるためにファンを駆動する。ファンによって取り入れられた空気はHPTおよびLPTを迂回し、ジェット機を前進させるエンジン推力を高めるように働く。
高圧および低圧システムを支持するために、ベアリングがジェットタービンエンジン内に配置されて、高圧および低圧システムによって発生した荷重の分散に寄与する。このベアリングは、例えば、ベアリングコーンなどのベアリング支持構造体によってHPTとLPTの間に配置された中間タービンフレームに連結される。中間タービンフレームは、ベアリング支持構造体からエンジンケーシングに荷重を伝達することにより、ベアリング支持構造体上の荷重を分散させるように働く。
中間タービンフレームの重量を低減することにより、ジェットタービンエンジンおよびジェット機自体の効率を大幅に向上させることができる。
中間タービンフレームは、予圧設計とされ、第1のベアリングからの第1の荷重と第2のベアリングからの第2の荷重とを分散させるように、ジェットタービンエンジンのエンジンケーシングに連結される。中間タービンフレームは、少なくとも1つのトルクボックス、第1のベアリング、第2のベアリング、および少なくとも1つの支柱を有する。トルクボックスは、第1および第2のベアリングからの第1および第2の荷重を吸収する。第1のベアリングコーンは、第1のベアリングをトルクボックスに連結し、第2のベアリングコーンは、第2のベアリングをトルクボックスに連結する。支柱は、トルクボックスをエンジンケーシングに連結する。
図1は、ガスタービンエンジン軸中心線を中心に設けられたガスタービンエンジン10の代表的な断面図を示している。ガスタービンエンジン10は通常、中間タービンフレーム12、エンジンケーシング14、取付台16、第1のベアリング18、および第2のベアリング20を有する。ガスタービンエンジン10の中間タービンフレーム12は、第1のベアリング18および第2のベアリング20に荷重がかかったときに中間タービンフレーム12が伸長できるようにするプレストレス(pre−stress)設計すなわち予圧設計とされる。
中間タービンフレーム12は、ガスタービンエンジン10のエンジンケーシング14内に収容されている。中間タービンフレーム12は、第1のベアリング18および第2のベアリング20に連結され、第1のベアリング18および第2のベアリング20からエンジンケーシング14に荷重を伝達する。エンジンケーシング14は、中間タービンフレーム12をその周囲環境から保護し、中間タービンフレーム12から取付台16に荷重を伝達する。中間タービンフレーム12は、第1のベアリング18および第2のベアリング20からの加荷重とは別のトルクを予めかけられるように設計されている。このプレトルク荷重は、中間タービンフレーム12の組立時に中間タービンフレーム12に加えられ、ガスタービンエンジン10の稼働中に、第1のベアリング18および第2のベアリング20からの荷重がかかったときに効果をもたらす。第1のベアリング18および第2のベアリング20からの加荷重は、この加荷重が中間タービンフレーム12にかかったときに、中間タービンフレーム12のプレトルク荷重によって相殺され、中間タービンフレーム12が平衡状態になる。
第1のベアリング18および第2のベアリング20は、それぞれガスタービンエンジン10の前端部および後端部で中間タービンフレーム12の下に配置されている。第1のベアリング18および第2のベアリング20は、ガスタービンエンジン10内に配置された高圧および低圧ロータからの振動荷重だけでなく、スラスト荷重、垂直方向張力、側部ジャイロ荷重を支持する。第1のベアリング18および第2のベアリング20によって支持された荷重はすべて、中間タービンフレーム12を通じてエンジンケーシング14および取付台16に伝達される。第2のベアリング20は通常、第1のベアリング18よりも大きな荷重を支持するように設計されており、そのため、中間タービンフレーム12は、第2のベアリング20に最大の荷重がかかっている状況を想定して、必要な剛性を有し、構造上適合できるように設計されている。
中間タービンフレーム12は、ガスタービンエンジン10内で複数のセグメントが円周方向に等間隔に離間している分割構造体である。各セグメントは、第1のベアリング18、第2のベアリング20、および中間タービンフレーム12からの荷重をエンジンケーシング14に垂直方向に伝達するように設計されたトルクボックス22を有する。1つの実施形態では、9つのセグメントが中間タービンフレーム12の周辺部に沿って互いに約40°離間して配置される。別の実施形態では、全体で12個のセグメントが中間タービンフレーム12の周辺部に沿って互いに約30°離間して配置される。
図2は、中間タービンフレーム12aの第1の実施形態の概略図を示している。説明を容易にするために、図2では、中間タービンフレーム12aの1つのセグメントに関して説明する。第1のベアリング18および第2のベアリング20は、第1のベアリングコーン24および第2のベアリングコーン26によってそれぞれ中間タービンフレーム12aに連結されている。第1のベアリングコーン24および第2のベアリングコーン26はそれぞれ、高圧ロータおよび低圧ロータとともに連続して回転する内側回転レースを有するベアリング装置に連結され、第1のベアリング18および第2のベアリング20から中間タービンフレーム12aに荷重を伝達する。
中間タービンフレーム12aの各トルクボックス22aは、第1および第2の垂直方向に予圧したロッド28a、28b、第1および第2の水平方向に予圧したロッド30a、30b、ならびに第1および第2の予圧したワイヤ32a、32bを有する。ロッド28a、28b、30a、30bは、約90°の角度をなして互いに連結されて、方形の主フレーム34を形成している。中間タービンフレーム12aは、主フレーム34の第1の水平ロッド30aでエンジンケーシング14および取付台16に連結されている。ロッド28a、28b、30a、30bは、組立時に特定の量のトルクをかけられているので、主フレーム34のロッド28a、28b、30a、30bは、第1のベアリングコーン24および第2のベアリングコーン26を介して第1のベアリング18および第2のベアリング20から中間タービンフレーム12aにかかる荷重の一部を相殺する。
第1の予圧ワイヤ32aおよび第2の予圧ワイヤ32bは、X字形状を形成するように主フレーム34内で連結されている。第1のワイヤ32aは、第1の端部36で第1の垂直ロッド28aと第1の水平ロッド30aの連結部に近接して連結され、第2の端部38で第2の垂直ロッド28bと第2の水平ロッド30bの連結部に近接して連結されている。第2のワイヤ32bは、第1の端部40で第1の垂直ロッド28aと第2の水平ロッド30bの連結部に近接して連結され、第2の端部42で第2の垂直ロッド28bと第1の水平ロッド30aの連結部に近接して連結されている。第1のワイヤ32aおよび第2のワイヤ32bは、荷重フロントすなわち荷重部材として働き、中間タービンフレーム12aにかかる剪断荷重を吸収する。ロッド28a、28b、30a、30bと同様に、ワイヤ32a、32bは組立時にある量のトルクをかけられているので、第1のベアリング18および第2のベアリング20から主フレーム34にかかるトルクの一部を相殺する。ロッド28a、28b、30a、30bならびに第1のワイヤ32aおよび第2のワイヤ32bは、協働して、中間タービンフレーム12aにかかるトルクを相殺し、中間タービンフレーム12aを平衡させる。1つの実施形態では、ワイヤ32a、32bはシャータイとされる。
図3は、中間タービンフレーム12bの第2の実施形態の概略図を示している。第1のベアリング18および第2のベアリング20からの荷重を平衡させるように、組立時に中間タービンフレーム12bに予めトルクがかけられており、このため、中間タービンフレーム12bは中間タービンフレーム12aと同様に機能する。図2と同様に、図3では、中間タービンフレーム12bの1つのセグメントに関して説明する。中間タービンフレーム12bの各トルクボックス22bは通常、第1および第2の垂直方向に予圧したロッド28a、28bと、第1、第2、第3、第4の水平方向に予圧したロッド30a、30b、30c、30dと、第1、第2、第3、第4、第5、第6の予圧したワイヤ44a、44b、44c、44d、44e、44fと、を有する。トルクボックス22bは、トルクボックス22aと同様の態様で、第1のベアリング18および第2のベアリング20、ならびにエンジンケーシング14と相互作用し、これらとともに機能する。中間タービンフレーム12bのロッド28a、28b、30a、30bは、主フレーム34を形成するために、中間タービンフレーム12aのロッド28a、28b、30a、30bと同様の態様で連結されるとともに機能する。第3の水平ロッド30cおよび第4の水平ロッド30dは、主フレーム34内でかつ第1の水平ロッド30aと第2の水平ロッド30bの間で第1の垂直ロッド28aおよび第2の垂直ロッド28bに連結されている。
第1のワイヤ44aおよび第2のワイヤ44bは、第1および第2の垂直ロッド28a、28bと第1および第3の水平ロッド30a、30cとの間にX字形状を形成するように連結されている。第1のワイヤ44aは、第1の端部46で第1の垂直ロッド28aと第1の水平ロッド30aの連結部に近接して連結され、第2の端部48で第2の垂直ロッド28bと第3の水平ロッド30cの連結部に近接して連結されている。第2のワイヤ44bは、第1の端部50で第1の垂直ロッド28aと第3の水平ロッド30cの連結部に近接して連結され、第2の端部52で第2の垂直ロッド28bと第1の水平ロッド30aの連結部に近接して連結されている。
第3のワイヤ44cおよび第4のワイヤ44dは、第1および第2の垂直ロッド28a、28bと第3および第4の水平ロッド30c、30dとの間にX字形状を形成するように連結されている。第3のワイヤ44cは、第1の端部54で第1の垂直ロッド28aと第3の水平ロッド30cの連結部に近接して連結され、第2の端部56で第2の垂直ロッド28bと第4の水平ロッド30dの連結部に近接して連結されている。第4のワイヤ44dは、第1の端部58で第1の垂直ロッド28aと第4の水平ロッド30dの連結部に近接して連結され、第2の端部60で第2の垂直ロッド28bと第3の水平ロッド30cの連結部に近接して連結されている。
第5のワイヤ44eおよび第6のワイヤ44fは、第1および第2の垂直ロッド28a、28bと第4および第2の水平ロッド30d、30bとの間にX字形状を形成するように連結されている。第5のワイヤ44eは、第1の端部62で第1の垂直ロッド28aと第4の水平ロッド30dの連結部に近接して連結され、第2の端部64で第2の垂直ロッド28bと第2の水平ロッド30bの連結部に近接して連結されている。第6のワイヤ44fは、第1の端部66で第1の垂直ロッド28aと第2の水平ロッド30bの連結部に近接して連結され、第2の端部68で第2の垂直ロッド28bと第4の水平ロッド30dの連結部に近接して連結されている。
図4は、中間タービンフレーム12cの第3の実施形態の概略図を示している。第1のベアリング18および第2のベアリング20からの荷重を平衡させるように、組立時に中間タービンフレーム12cに予めトルクがかけられており、このため、中間タービンフレーム12cは中間タービンフレーム12aと同様に機能する。図2と同様に、図4では、中間タービンフレーム12cの1つのセグメントに関して説明する。中間タービンフレーム12cの各トルクボックス22cは通常、第1、第2、第3、および第4の垂直予圧ロッド70a、70b、70c、70dと、第1、第2、第3、および第4の水平予圧ロッド30a、30b、30c、30dと、第1、第2、第3、第4、第5、および第6の予圧ワイヤ44a、44b、44c、44d、44e、44fと、を有する。トルクボックス22cは、トルクボックス22aと同様の態様で、第1のベアリング18および第2のベアリング20、ならびにエンジンケーシング14と相互作用し、これらとともに機能する。第1の垂直ロッド70aおよび第2の垂直ロッド70bと第1の水平ロッド30aおよび第3の水平ロッド30cとは互いに連結されて第1の方形フレーム72を形成し、第3の垂直ロッド70cおよび第4の垂直ロッド70dと第4の水平ロッド30dおよび第2の水平ロッド30bとは、互いに約90°の角度をなして連結されて第2の方形フレーム74を形成している。
第1のワイヤ44aおよび第2のワイヤ44bは、第1の方形フレーム72内でX形状を形成するように連結されている。第1のワイヤ44aは、第1の端部76で第1の垂直ロッド70aと第1の水平ロッド30aの連結部に近接して連結され、第2の端部78で第2の垂直ロッド70bと第3の水平ロッド30cの連結部に近接して連結されている。第2のワイヤ44bは、第1の端部80で第1の垂直ロッド70aと第3の水平ロッド30cの連結部に近接して連結され、第2の端部82で第2の垂直ロッド70bと第1の水平ロッド30aの連結部に近接して連結されている。
第3のワイヤ44cおよび第4のワイヤ44dは、第3の水平ロッド30cと第4の水平ロッド30dの間にX形状を形成するように連結されている。第3のワイヤ44cは、第1の端部84で第1の垂直ロッド70aと第3の水平ロッド30cの連結部に近接して連結され、第2の端部86で第4の垂直ロッド70dと第4の水平ロッド30dの連結部に近接して連結されている。第4のワイヤ44dは、第1の端部88で第3の垂直ロッド70cと第4の水平ロッド30dの連結部に近接して連結され、第2の端部90で第2の垂直ロッド70bと第3の水平ロッド30cの連結部に近接して連結されている。
第5のワイヤ44eおよび第6のワイヤ44fは、第2の方形フレーム74内でX字形状を形成するように連結されている。第5のワイヤ44eは、第1の端部92で第3の垂直ロッド70cと第4の水平ロッド30dの連結部に近接して連結され、第2の端部94で第4の垂直ロッド70dと第2の水平ロッド30bの連結部に近接して連結されている。第6のワイヤ44fは、第1の端部96で第3の垂直ロッド70cと第2の水平ロッド30bの連結部に近接して連結され、第2の端部98で第4の垂直ロッド70dと第4の水平ロッド30dの連結部に近接して連結されている。
図5は、中間タービンフレーム12dの第4の実施形態の概略図を示している。図2と同様に、図5では、中間タービンフレーム12dの1つのセグメントに関して説明する。中間タービンフレーム12dの各セグメントは通常、フレーム100、第1のベアリングコーン102、および第2のベアリングコーン104を有する。中間タービンフレーム12dのフレーム100は、主トルクボックス106として、第1のベアリングコーン102および第2のベアリングコーン104からの荷重を伝達するように機能する。中間タービンフレーム12dはまた、二重トルクボックスを追加した設計とされ、第1のベアリングコーン102および第2のベアリングコーン104が補助的なトルクボックスとして機能する。
補助的なトルクボックスは、第1のベアリング18から荷重を受ける第1のベアリングコーン102と第2のベアリング20から荷重を受ける第2のベアリングコーン104との2つの部分に分割されている。よって、第1のベアリング18からの荷重は、第1のベアリングコーンに102伝達され、第2のベアリング20からの荷重は、第2のベアリングコーン104に伝達される。第1のベアリングコーン102および第2のベアリングコーン104は、それぞれ第1のベアリング18および第2のベアリング20から荷重を受け、その荷重をトルクに変換し、次にそのトルクは、エンジンケーシング14に到達する前にフレーム100で相殺される。トルクボックス102、104、106は互いに相互作用して、第1のベアリング18および第2のベアリング20で生じた荷重の不平衡をバランスさせる。
図6は、中間タービンフレーム12eの第5の実施形態の概略図を示している。図2と同様に、図6では、中間タービンフレーム12eの1つのセグメントに関して説明する。中間タービンフレーム12eの各セグメントは通常、第1のベアリングコーン200、第2のベアリングコーン202、トルク変換器204、スプリング206、オレオ緩衝支柱208、およびフレーム210を有する。第1のベアリング18および第2のベアリング20は、トルク変換器204およびスプリング206に取り付けられた第1のベアリングコーン200および第2のベアリングコーン202にそれぞれ連結されている。第1のベアリング18および第2のベアリング20からの荷重は、トルク変換器204とスプリング206で釣り合いをとられ、次いでオレオ緩衝支柱208を通ってフレーム210に伝達される。フレーム210は、第1のベアリング18および第2のベアリング20をエンジンケーシング14および取付台16に連結している。
第1のベアリング18および第2のベアリング20からの荷重は、それぞれ第1のベアリングコーン200および第2のベアリングコーン202を通って伝達され、第1のベアリングコーン200、第2のベアリングコーン202、およびスプリング206の相互連結によって形成されたトルク変換器204に達する。トルク変換器204は、第1のベアリング18および第2のベアリング20からの荷重が不平衡状態のときに、緩んで第1のベアリングコーン200および第2のベアリングコーン202が動くことができるようにする。スプリング206により、第1のベアリングコーン200および第2のベアリングコーン202からのトルクがバランスされるので、トルクコンバータ204は、トルクがオレオ緩衝支柱208にかかる前に、すべてのトルクを相殺する。この機構により、偏心荷重または衝撃によって生じた荷重の不平衡を簡単に平衡状態にすることができるようになる。
第1のベアリングコーン200または第2のベアリングコーン202が動くと、オレオ緩衝支柱208は伸長してトルク変換器204からの荷重を平衡状態にする。オレオ緩衝支柱208は、弾性バンドと同様に機能するものであり、必要に応じて作動し、伸縮して第1のベアリング18および第2のベアリング20で生じた荷重の不平衡を平衡状態にするのに寄与する。次いで、トルク変換器204からの偏心トルクは、フレーム210に伝達され、このフレームは、第1のベアリング18および第2のベアリング20からエンジンケーシング14に荷重を伝達する。したがって、第1のベアリング18および第2のベアリング20からのトルクの伝達は、トルク変換器204、オレオ緩衝支柱208、およびフレーム210の相互作用によって行われ、トルク変換器204およびフレーム210が第1のベアリング18および第2のベアリング20からのトルクを相殺する。
図7は、中間タービンフレーム12fの第6の実施形態の概略図を示している。図2と同様に、図7では、中間タービンフレーム12fの1つのセグメントに関して説明する。中間タービンフレーム12fの各セグメントは通常、第1のベアリングコーン300、第2のベアリングコーン302、統合トルクボックス304、第1、第2、第3のオレオ緩衝支柱306a、306b、306c(まとめて、オレオ緩衝支柱306)、および補強支柱308を有する。第1のベアリング18および第2のベアリング20は、それぞれ第1のベアリングコーン300および第2のベアリングコーン302を介してエンジンケーシング14に連結されている。次に、第1のベアリングコーン300および第2のベアリングコーン302は、オレオ緩衝支柱306によって補強支柱308に連結されている。
統合トルクボックス304は、第1のベアリングコーン300および第2のベアリングコーン302とオレオ緩衝支柱306との連結部を有する。中間タービンフレーム12eのトルク変換器204と同様に、中間タービンフレーム12fの統合トルクボックス304は、第1のベアリングコーン300および第2のベアリングコーン302からの荷重を平衡状態にする。第1のベアリング18および第2のベアリング20からの荷重が不平衡な場合、統合トルクボックス304は、荷重が補強支柱308に伝達される前に、その荷重を平衡状態にする。
第1のベアリングコーン300および第2のベアリングコーン302は、オレオ緩衝支柱306によって補強支柱308に連結されている。第1のベアリングコーン300は、第1のオレオ緩衝支柱306aおよび第2のオレオ緩衝支柱306bに取り付けられ、第2のベアリングコーン302は、第1のオレオ緩衝支柱306aおよび第3のオレオ緩衝支柱306cに取り付けられている。中間タービンフレーム12fのオレオ緩衝支柱306は弾性バンドとして働き、第1のベアリングコーン300および第2のベアリングコーン302が偏心荷重または衝撃により動くことができるようにする。第1のベアリングコーン300または第2のベアリングコーン302が動くと、オレオ緩衝支柱306は伸長し、荷重の不平衡を補正して、荷重が補強支柱308に伝わる前に中間タービンフレーム12fを平衡状態に戻す。
補強支柱308は通常、第1の垂直予圧ロッド310aおよび第2の垂直予圧ロッド310bと、エンジンケーシング14に取り付けられた垂直ロッド312と、第1の予圧ワイヤ314aおよび第2の予圧ワイヤ314bと、を有する。第1の垂直ロッド310aおよび第2の垂直ロッド310bは、垂直ロッド312と第1のオレオ緩衝支柱306aの間に連結されてフレーム316を形成している。第1のワイヤ314aおよび第2のワイヤ314bは、X字形状を形成するようにフレーム316内に配置されている。第1のワイヤ314aおよび第2のワイヤ314bはフレーム316内に配置されて、補強支柱308の補強材として働き、第1のロッド310aおよび第2のロッド310bが互いの上に倒れ込むのを防止する。第1のワイヤ314aおよび第2のワイヤ314bはまた、第1のベアリング18および第2のベアリング20からの剪断荷重を、第1のロッド310aおよび第2のロッド310bに伝達し、第1のロッド310aおよび第2のロッド310bの上部または底部のいずれかでバランスさせることで剪断荷重を利用する。このように、第1のワイヤ314aおよび第2のワイヤ314bは、荷重伝達機能だけでなく構造上の機能も実行する。1つの実施形態では、第1のワイヤ314aおよび第2のワイヤ314bはシャータイとされる。
本発明の中間タービンフレームは、第1のベアリングおよび第2のベアリングから中間タービンフレームを囲むエンジンケーシングに荷重を伝達する。図2〜図4に示す第1の構成群では、中間タービンフレームは、複数の予圧ロッドおよび予圧ワイヤを含む予圧設計とされ、これらのロッドおよびワイヤは、第1および第2のベアリングからの加荷重を相殺する。中間タービンフレームの第1の実施形態の予めトルクを加える設計は、第1および第2のベアリングからの加荷重とは切り離したものとされ、ガスタービンエンジンの稼働時に、第1および第2のベアリングからの荷重が加えられたときに効果を及ぼす。第1および第2のベアリングからの加荷重は、加荷重が中間タービンフレームにかかったときに、中間タービンフレームに予め加えられたトルク荷重によって相殺されて、中間タービンフレームが平衡状態になる。
図5〜図7に示す第2の構成群では、中間タービンフレームは、各種トルクボックス設計を含む。トルクボックス設計には、二重トルクボックス設計、トルク変換器、および統合トルクボックスがある。中間タービンフレームの第2の実施形態では、第1のベアリングおよび第2のベアリングをトルクボックスに連結する第1のベアリングコーンおよび第2のベアリングコーンが伸長できる。トルクボックス設計は、第1および第2のベアリングで生じた荷重の不平衡を補正することで偏心荷重または衝撃を打ち消すために、中間タービンフレームが伸長するのを可能にする。
好ましい実施形態に関連させて本発明を説明したが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、基本形態および細部にわたって変更が可能であると当業者には分かるであろう。
ガスタービンエンジンの代表的な断面図である。 中間タービンフレームの第1の実施形態の概略図である。 中間タービンフレームの第2の実施形態の概略図である。 中間タービンフレームの第3の実施形態の概略図である。 中間タービンフレームの第4の実施形態の概略図である。 中間タービンフレームの第5の実施形態の概略図である。 中間タービンフレームの第6の実施形態の概略図である。
符号の説明
12e…中間タービンフレーム
14…エンジンケーシング
18…第1のベアリング
20…第2のベアリング
200…第1のベアリングコーン
202…第2のベアリングコーン
204…トルク変換器
206…スプリング
208…オレオ緩衝支柱
210…フレーム

Claims (20)

  1. 第1のベアリングからの第1の荷重と第2のベアリングからの第2の荷重とを平衡させるために、ジェットタービンエンジンのエンジンケーシングに連結された伸長可能な設計を有する中間タービンフレームであって、
    前記第1および第2の荷重を吸収する少なくとも1つのトルクボックスと、
    前記第1のベアリングを前記トルクボックスに連結する第1のベアリングコーンと、
    前記第2のベアリングを前記トルクボックスに連結する第2のベアリングコーンと、
    前記トルクボックスを前記エンジンケーシングに連結する少なくとも1つの支柱と、
    を有する中間タービンフレーム。
  2. さらに、複数のトルクボックスおよび複数の支柱を有する請求項1に記載の中間タービンフレーム。
  3. 前記トルクボックスは、
    複数の予圧した支持ロッドと、
    前記複数の予圧した支持ロッド内に配置された複数の予圧した支持ワイヤと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の中間タービンフレーム。
  4. 前記トルクボックスは、
    前記第1のベアリングコーンの一部と、
    前記第2のベアリングコーンの一部と、
    前記第1および第2のベアリングコーンに連結されたオレオ緩衝支柱と、
    前記第1および第2のベアリングコーン間に連結されたスプリングと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の中間タービンフレーム。
  5. 前記トルクボックスは、
    前記第1のベアリングコーンの一部と、
    前記第2のベアリングコーンの一部と、
    前記第1および第2のベアリングコーンに連結された複数のオレオ緩衝支柱と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の中間タービンフレーム。
  6. 第1のベアリングからの第1の荷重と第2のベアリングからの第2の荷重とをガスタービンエンジンの取付台に伝達するために、少なくとも1つの前記取付台に連結される伸長可能な支持フレームであって、
    前記第1および第2の荷重を平衡状態にする複数の予圧した支持体を有する伸長可能な支持フレーム。
  7. 前記予圧した支持体のそれぞれは、
    少なくとも1つのフレームを形成するように配置された複数の予圧したロッドと、
    前記フレーム内に配置された複数の予圧したワイヤと、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の支持フレーム。
  8. 前記予圧したワイヤはシャータイであることを特徴とする請求項7に記載の支持フレーム。
  9. 前記第1のベアリングからの前記第1の荷重は、第1のベアリングコーンを介して前記ガスタービンエンジンに伝達され、前記第2のベアリングからの前記第2の荷重は、第2のベアリングコーンを介して前記ガスタービンエンジンに伝達されることを特徴とする請求項6に記載の支持フレーム。
  10. さらに、前記第1および第2のベアリングコーンに連結された少なくとも1つのオレオ緩衝支柱を有する請求項9に記載の支持フレーム。
  11. さらに、前記第1および第2のベアリングコーンと前記エンジンケーシングの間に配置されたトルクボックスを有する請求項9に記載の支持フレーム。
  12. 前記複数の予圧した支持体は、前記第1および第2のベアリングで発生した荷重の不平衡を補正するために伸長することを特徴とする請求項6に記載の支持フレーム。
  13. 第1のベアリングからの第1の荷重と第2のベアリングからの第2の荷重とをガスタービンエンジンのエンジンケーシングに伝達するために前記ガスタービンエンジンに連結することができる支持構造体であって、
    前記第1および第2のベアリングを前記エンジンケーシングに連結するフレームと、
    前記第1および第2の荷重を吸収するために、前記フレームに連結された伸長手段と、
    を有する支持構造体。
  14. 前記フレームは、複数の予圧したロッドを含むことを特徴とする請求項13に記載の支持構造体。
  15. 前記伸長手段は、
    X字形状を形成するように前記複数の予圧したロッド間に配置された複数の予圧したワイヤを含むことを特徴とする請求項14に記載の支持構造体。
  16. 前記伸長手段は、少なくとも1つのオレオ緩衝支柱を含むことを特徴とする請求項13に記載の支持構造体。
  17. 前記オレオ緩衝支柱は、前記フレームと前記第1および第2のベアリングとの間に配置されていることを特徴とする請求項16に記載の支持構造体。
  18. さらにトルク変換器を有する支持構造体であって、このトルク変換器は、
    前記第1のベアリングと前記フレームの間に連結された第1のベアリングコーンと、
    前記第2のベアリングと前記フレームの間に連結された第2のベアリングコーンと、
    前記第1および第2のベアリングコーンに連結されたオレオ緩衝支柱と、
    前記第1および第2のベアリングコーン間に連結されたスプリングと、
    を有することを特徴とする請求項13に記載の支持構造体。
  19. さらに統合したトルクボックスを有する支持構造体であって、この統合したトルクボックスは、
    前記第1のベアリングと前記フレームの間に連結された第1のベアリングコーンと、
    前記第2のベアリングと前記フレームの間に連結された第2のベアリングコーンと、
    第1および第2のベアリングコーン間に連結された複数のオレオ緩衝支柱と、
    を有することを特徴とする請求項13に記載の支持構造体。
  20. さらに、前記第1および第2のベアリングで生じた荷重の不平衡を平衡状態にするトルクボックスを有する請求項13に記載の支持構造体。
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