JP2007301817A - 記録装置および処理液の塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理液の塗布環境の変化に拘らず、所定量の処理液を安定的に塗布することができる記録装置および処理液の塗布装置を提供すること。
【解決手段】温度センサ221によって、記録装置の周囲の温度を検出する。その検出温度に基づいて、塗布ローラ71Aの外周面に対する規制ブレード211の接触圧を調整することにより、塗布ローラ71Aの外周面上における塗布剤210の付着量を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像の記録性や耐候性などを向上させるための処理液を記録媒体に塗布する機能を有する記録装置、および記録媒体などの被塗布材に対して処理液を塗布するための処理液の塗布装置に関するものである。本発明の記録装置は、例えば、プリンター、複写機、ファクシミリ等の機能を有する画像形成装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出力機器として用いられる画像形成装置として、適用可能である。
従来から、記録装置において広く用いられている記録手段(若しくは記録部)は、その代表的な記録方式として、インクジェット方式、ワイヤドット方式、感熱方式、昇華・熱転写方式、電子写真方式、銀塩写真方式等がある。それらの内、インクジェット方式の記録装置は、比較的簡易な手段、構成によって、多様な記録媒体に対して高画質の画像を記録することができる。このようなインクジェット方式において、より高画質の画像を記録するためには、記録媒体に、インクを好適に吸収若しくは発色させるためのインクの受容適性が必要になる。
例えば、光透過型原稿を作成するために、非処理のポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と称す)のシート(記録媒体)を用い、そのシート上に、インクジェット方式によって画像を形成した場合には、インクが滲んで好適な画質が得られないことがある。また、記録媒体として、画用紙等のように凹凸の大きな紙を用い、その紙に、インクジェット方式によって画像を形成した場合には、インクが紙の中に浸透してしまい、好適な発色が得られないことがある。
記録媒体におけるインクの受容特性を向上させるための最も一般的な手法としては、予め記録媒体に、インク受容層を形成するための塗布剤を塗布しておくことが知られている。以下、このようにインク受容層が予め形成されたインクジェット方式専用の記録媒体を「コート紙」ともいう。このようなコート紙は、様々な記録装置や記録モードに対してなるべく多く対応できるように、塗布剤を必要以上に塗布して受容層を形成することがあり、その場合には、コート紙のコストが一般の紙よりもかなり高価になってしまう。また、記録画像に様々な風合いを表現したい場合には、それぞれの風合いに対応するコート紙を揃えなければならない。さらに、コート紙を保存する際には、吸湿による品質劣化を避ける必要がある。
一方、記録媒体に対して、インクを保持するための塗布剤を塗布するための機構(塗布処理部)を備えた記録装置も提案されている。この記録装置は、画像が記録される前の記録媒体に対して、インクを吸収若しくは発色させるための塗布剤(処理液)を好適な量だけ塗布することによって、コート紙のようにインク受容層が形成されていない記録媒体に対しても好適の画像の記録を可能とする。このように、画像の記録前の記録媒体に対して塗布剤を塗布するための処理を「前処理」ともいう。このような前処理の機能を有する記録装置として、例えば特許文献1には、ローラ対などを用いて記録媒体の全面に塗布剤(「前処理剤」ともいう)を塗布する構成が記載されている。また特許文献2には、インクによって画像が記録される記録媒体上の箇所だけに、塗布剤を塗布する構成が記載されている。
また、インクジェット方式において、コート紙に対して記録した記録物の堅牢性は、他の記録方式による記録物よりも劣ることがある。インクジェット方式においては、主に液体のインクを記録媒体に付与するため、そのインクが乾燥若しくは記録媒体に吸収されるまでの間は、インクの定着性が劣り、そのインクは転移しやすい状態になる。また、インクを記録媒体上にて乾燥および定着させた後に、水を付着させた場合には、インクが再溶解して滲んだり、流れ出たりして、耐水性が劣ることがある。さらに、記録媒体上にインクの色材が付着して露出した状態であるため、オゾン等の耐ガス性、蛍光灯や太陽光等の耐光性等、耐候性が劣る場合もある。また、耐ガス性や耐光性を向上させるために、色材として顔料を含むインクを用いた場合には、ブロンズ現象、および記録濃度やインク色によって光沢性が異なる現象が生じることがある。
このような不具合を解消するために、インクジェット方式によって画像を形成した後の記録媒体に対して、ラミネート処理を施したり、オーバーコート剤等の塗布を施したりするための機能を有する記録装置も提案されている。画像の記録後の記録媒体に対して塗布剤を塗布するための処理を「後処理」ともいう。このような後処理の機能を有する記録装置として、例えば特許文献3には、ローラ対等を用いて、画像の記録後の記録媒体の少なくとも記録面側の全面に、塗布剤(「後処理剤」ともいう)を塗布する構成が記載されている。
従来、記録媒体に塗布剤を塗布するための塗布手段として、特許文献1には、図7のようにコーティングローラ(塗布ローラ)69を用いて、記録媒体63にコーティング材料(処理液)65を塗布する構成が記載されている。61は、不図示のモータによって回転駆動されるプラテンローラであり、その周面には、押さえチャック62によって記録媒体63が巻き付けられる。コーティングユニット64内には、コーティング材65が収容さている。コーティング材65は、それを攪拌および供給するためのローラ66、それを輸送および薄膜化するためのローラ68,67によって、コーティングローラ69の周面に付着されて薄膜化される。プラテンローラ61は記録媒体61を巻き付けて回転し、コーティングローラ69は、その記録媒体63上に押し付けられながら回転することにより、記録媒体63の表面にコーティング材65を塗工する。同時に、インクジェット記録ヘッド70は、コーティング材65が塗工された記録媒体63の表面にインクを吐出して記録を行う。このように、画像が記録される前の記録領域にコーティング材65を塗布することにより、特殊な処理が施された専用紙を使用することなく、高品位の画像を記録することができる。
また、特許文献4には、画像の記録手段と塗布手段との間に、記録媒体を弛ませるための空間を設ける構成が記載され、また特許文献5には、画像の記録手段と後処理用の塗布手段との間に、記録媒体の切替パスを設ける構成が記載されている。
また、前処理用の塗布剤(前処理剤)としては、インクの受容層が形成されていない記録用紙や普通紙などの記録媒体に対して、インクと反応して発色を維持するものが用いられる。そのため、その前処理剤として、溶剤を含んだ水系のインク等が用いられることが多い。例えば、特許文献2には、前処理剤としてのカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等のポリマー溶液を記録媒体上に付着させた後、そのポリマー溶液が付着した部分にインクを付与して、画像を記録する方法が記載されている。また、特許文献6には、インク中の染料を不溶化する化合物を含む前処理剤(画像記録促進液)を記録媒体上に付着させた後、その前処理剤が付着した部分にインクを付与して、画像を記録する方法が記載されている。
一方、後処理用の塗布剤(後処理剤)としては、光沢感の改善および耐候性(撥水性や耐ガス性等)の向上を図るために、光沢紙などの記録媒体上に画像を記録した後に、インクの受容層へ吸収されることによってオーバーコート層を形成するものが用いられる。後処理剤は、前処理剤のように水系インクと反応しやすくする必要はなく、逆に、耐水性を持たせる場合には、油性のシリコーンオイル、ワックス、油脂等を用いることがある(特許文献3,7参照)。
また、特許文献8および9には、インク中の染料を不溶化する化合物を含む塗布剤(画像記録促進液)を記録媒体上にインクジェット方法により付着させた後に、その塗布剤が付着した部分にインクを噴射することにより、画像を記録する方法が記載されている。
特開平7−156538号公報 特開昭56−89595号公報 特開2003−93940号公報 特開2002−103583号公報 特開平10−230589号公報 特開昭64−63185号公報 特開2003−25559号公報 特開平8−20159号公報 特開平8−20161号公報
このような前処理または後処理の機能を有する記録装置は、塗布剤(前処理剤および後処理剤)の粘度変動や記録媒体の種類によって、記録媒体への塗布剤の塗布量が不安定になる場合があり、その場合には、画像に記録ムラが発生するおそれがある。
また、後処理剤として油性塗布剤を用いた場合には、それを記録媒体の表層を覆う程に塗布するためには、記録媒体の搬送速度を低くするか、または、その搬送速度を落とさずに後処理剤の粘度を下げる必要がある。一般に、記録媒体のインク受容層に対する塗布剤の吸収速度は、その塗布剤が高粘度液の場合には鈍化する。そのため、高粘度の塗布剤を適量記録媒体上に塗布したとしても、それがインク受容層に吸収されるまでは、記録媒体の表層が塗布剤によって濡れた状態のままとなる。一方、低粘度の塗布剤を用いた場合には、その分子量が小さくなるため、揮発傾向が強くなったり、粘度の変動特性が無視できなくなるおそれがある。
本発明の目的は、処理液の塗布環境の変化に拘らず、所定量の処理液を安定的に塗布することができる記録装置および処理液の塗布装置を提供することにある。
本発明の記録装置は、画像の記録前または記録後の記録媒体と相対移動可能な塗布ローラを用い、前記塗布ローラの外周面上に付着される処理液を前記記録媒体の表面上に塗布する記録装置において、前記塗布ローラの外周面に付着される前記処理液の付着量を規制可能な規制手段と、前記記録媒体に対する前記処理液の塗布環境に応じて、前記規制手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の処理液の塗布装置は、被塗布材と相対移動可能な塗布ローラを用い、前記塗布ローラの外周面上に付着される処理液を前記被塗布材の表面上に塗布する処理液の塗布装置において、前記塗布ローラの外周面に付着される前記処理液の付着量を規制可能な規制手段と、前記被塗布材に対する前記処理液の塗布環境に応じて、前記規制手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、処理液の物性や処理液の塗布対象物の種類によって変化する塗布環境に基づいて、塗布ローラに対する処理液の付着量を規制することにより、所定量の処理液を安定的に塗布することができる。この結果、例えば、記録媒体に所定量の処理液を安定的に塗布して、その記録媒体に対する画像の記録ムラを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の画像形成領域を示す斜視図である。105は、吐出口(不図示)を有するインクジェット記録ヘッド、104はキャリッジを示す。記録ヘッド105は、キャリッジ104に着脱可能に搭載される。記録ヘッド105は、ノズルからインクを吐出するための吐出エネルギ発生手段として、電気熱変換体やピエゾ素子などを有する。電気熱変換を用いた場合には、その電気熱変換体の発熱によってインクを発泡させ、その発泡エネルギを利用して吐出口からインクを吐出することができる。キャリッジ104は、ガイドシャフト103に沿って矢印Xの主走査方向に往復移動される。記録用紙、プラスチック薄板等の記録媒体102は、吐出口が形成される記録ヘッド105の吐出口面と対向する平坦な記録面を形成するように、プラテン106によってガイドされる。記録媒体102は、紙送りローラ101の回転により矢印Yの副走査方向に搬送される。
本例の記録装置は、いわゆるシリアルスキャンタイプの記録装置であり、記録ヘッド105がインクを吐出しつつ主走査方向に移動する動作と、記録媒体102を副走査方向に搬送させる動作と、を交互に繰り返すことにより、記録媒体102上に画像を記録する。また本発明は、いわゆるフルラインタイプの記録装置にも適用可能である。フルラインタイプの記録装置の場合には、記録媒体102の記録領域の幅方向の全域に渡って延在する記録ヘッドを用い、記録媒体102を副走査方向に連続的に搬送しつつ、記録ヘッド105からインクを吐出する。この場合には、記録ヘッド105の主走査を伴うことなく、記録媒体102上に連続的に画像を記録することになる。このように本発明は、シリアルスキャンタイプおよびフルラインタイプのいずれの記録装置にも適用可能である。
図2は、本例の記録装置に備わる塗布剤の塗布処理部(塗布機構)の説明図である。
処理液としての塗布剤210はタンク203に蓄えられており、供給ポンプ206により、供給路202および保持槽201を経由して、多孔質体200へ供給される。塗布処理部には、塗布ローラ対71A,71Bが回動可能に備えられている。また、塗布ローラ71Aの外周面には、多孔質体200と規制ブレード211が当接されている。制御部220のCPUは、画像の記録開始信号を受信したときに、塗布ローラ71A用の不図示の駆動モータを回転駆動させることにより、保持槽201内の塗布剤210は、多孔質体200の毛管力により汲み上げられて、塗布ローラ71Aの外周面に供給される。供給ポンプ206は、適切な量の塗布剤210が塗布ローラ71Aへ供給されるように、その塗布剤210の供給量を制御する。保持槽201内に供給された塗布剤210は、タンク203に備わる大気連通弁107は、タンク203から保持槽201に供給される塗布剤210の代わりに、タンク203内に外気を流入させるためのものである。
塗布ローラ71Aの外周面に対する塗布剤210の供給量(付着量)は、規制ブレード211によって規制される。規制ブレード211は、塗布ローラ71Aの外周面に対して近接離間する方向に変位可能に備えられている。塗布ローラ71Aの外周面に対する規制ブレード211の接触圧は、軸心212Aを中心とするカム212の回転位置に応じて調整可能である。カム212と規制ブレード211との間には、スプリング213が介在されている。カム212の回転位置は、後述するように温度センサ221の検出温度に基づいて制御部220により制御される。カム212は、例えば不図示のモータにより回転される。温度センサ221は、記録装置近傍の温度を検出する。制御部220は、温度センサ221の検出情報を所定時間間隔または所定のタイミングでモニタし、最新の温度情報に基づき規制ブレード211に必要な加圧力を決定して、カム212を制御する。
記録媒体102は、図示しない給紙カセット等から図2中の矢印L1方向へ搬送され、ローラ対71A,71Bのニップ部に進入することにより、図2中の下面に塗布剤210が塗布される。その後、記録媒体102は図2中の矢印L2、L3方向に搬送され、そして記録ヘッド105と対向する位置にて画像が記録される。画像が記録された後の記録媒体102は、図2中の左方に排出される。このように本例においては、画像の記録される前の記録媒体102に対して塗布剤210を塗布する。
このように本例においては、塗布剤210を含侵させた多孔質体200を塗布ローラ71Aに押圧することにより、塗布ローラ71Aの外周面に塗布剤210を供給し、その塗布剤210を記録媒体102に塗布する。保持槽201内に蓄積されている塗布剤210は、多孔質体201があるために直接外気と接触し難い。そのため、塗布剤210が蒸発し難く、また記録装置を傾けた場合にも塗布剤210が液漏れし難い。本例のように、画像の記録前の記録媒体102に塗布剤210を塗布(前処理)することにより、画像滲みやカラーブリードを低減して、記録画像の品質を向上させることができる。また、本例の塗布剤の塗布処理部によって、画像の記録後の記録媒体102に塗布剤210を塗布(後処理)することもできる。
ところで塗布剤210は、その温度によって粘度が変動したときに、記録媒体102に対する塗布量も変動することが確認できた。
図3は、温度センサ221の検出温度と、規制ブレード211の加圧力と、の関係の説明図である。第1象限では、規制ブレード211の加圧力が一定である場合の検出温度と塗布剤210の塗布量との関係を示している。検出温度が上昇すると、塗布剤210の粘度が低下するため、記録媒体102に対する塗布量が減少する。一方、検出温度が低下すると、塗布剤210の粘度が上昇するため、その塗布量が増加する。第2象限は、検出温度が一定である場合の塗布剤210の塗布量と、規制ブレード211の加圧力と、の関係を示している。規制ブレード211の加圧力が増大すると、記録媒体102に対する塗布剤210の塗布量が減少する。つまり、規制ブレード211の加圧力が増大するにつれて、塗布ローラ71Aの外周面に付着する塗布剤210の量が制限される。したがって、規制ブレード211の加圧力に応じて、塗布剤210の塗布量が一義的に決定されることになる。
第3象限では、第2象限における規制ブレード211の加圧力を第4象限における規制ブレード211の加圧力に変換する関係を示しており、両者の加圧力は反比例の関係にある。そして、第4象限では、塗布量が一定の場合の検出温度と規制ブレード211の加圧力との関係を示している。
以下、図3の第1象限における規制ブレード211の一定の加圧力をA3(=A4)、第2象限における一定の検出温度をA1、第4象限における一定の塗布量をA2として説明する。
検出温度がA1であるとき、規制ブレード211の加圧力が一定A3(=A4)の場合には、塗布量がA2となる(第1象限)。そして、一定の検出温度A1の下では、塗布量がA2であるときに、規制ブレード211の加圧力はA3となる(第2象限)。このときは、規制ブレード211の加圧力がA4(=A3)となり(第3象限)、検出温度A1のときに一定の塗布量A2を維持するための規制ブレード211の加圧力は、A4となる(第4象限)。
一方、検出温度がB1であるとき、規制ブレード211の加圧力が一定のA3(=A4)の場合には塗布量がB2となる(第1象限)。そして、一定の検出温度A1の下では、塗布量がB2であるときに、規制ブレード211の加圧力はB3となる(第2象限)。検出温度B1においても一定の塗布量A2を維持するためには、規制ブレード211の加圧力を増大させる必要がある。したがって、第3象限において、規制ブレード211の加圧力をB3からB4に変換する。よって、温度B1のときに一定の塗布量A2を維持するための規制ブレード211の加圧力は、B4となる(第4象限)。
また、検出温度がC1であるとき、規制ブレード211の加圧力が一定のA3(=A4)の場合には塗布量がC2となる(第1象限)。そして、一定の温度A1の下では塗布量がC2であるとき、規制ブレード211の加圧力はC3となる(第2象限)。温度C1においても一定の塗布量A2を維持するためには、規制ブレード211の加圧力を減少させる必要がある。したがって、第3象限において、規制ブレード211の加圧力をC3からC4に変換する。よって、温度C1のときに一定の塗布量A2を維持するための規制ブレード211の加圧力は、C4となる(第4象限)。
結果的に、第4象限における検出温度と規制ブレード211の加圧力との関係に基づいて、塗布量を一定に維持するための規制ブレード211の加圧力を決定する。制御部220は、このようにして決定した規制ブレード211の加圧力に基づいて、カム212を制御することにより、その決定した加圧力で規制ブレード211を塗布ローラ71Aに押し付ける。これにより、記録媒体には、一定量の塗布剤210が塗布され、塗布剤210の塗布量の変動による画像のムラを防止することができる。
(第2の実施形態)
塗布剤210の塗布量の変動を引き起こす要因としては、塗布剤210の温度変動の他に、塗布剤210からの水分の蒸発量の変動が考えられる。そこで本実施形態においては、記録装置の環境温度の変化と、大気中の水分量の変化つまり絶対水分量と、に応じて、塗布剤210の塗布量を制御する。
図4は、本例の記録装置に備わる塗布剤の塗布処理部(塗布機構)の説明図である。本例における制御部230は、温湿度センサ222を用いて、記録装置近傍の温度と湿度の情報を所定時間間隔または所定のタイミングでモニタし、後述するように、最新の温度と湿度の情報(温湿度情報)に基づいて規制ブレード211の加圧力を変更する。これにより、記録媒体に対する塗布剤の塗布量を常に安定させて、記録画像の画質を安定化させる。さらに、規制ブレード211の加圧力は、記録媒体の種類によって制御することも可能である。
図5は、塗布剤210の温度と水分量から求めた補正テーブルを模式的に表したものである。塗布剤210の温度(℃)と水分量(g)との関係から、便宜的に環境レベルという数値を求める。この環境レベルは、実験的に、塗布剤の温度による特性と、その水分量による特性と、の関係から求めた値であり、塗布量の変動しやすさを表しており、塗布剤の材料や塗布手段の構成等により異なる。環境レベルの数値が高い程、塗布量が増加する傾向にある。
図6は、図5の環境レベルを規制ブレード211の加圧力に換算するためのテーブルを示している。環境レベルを規制ブレード211の加圧力を換算することにより、記録装置の環境の変動を考慮して安定した塗布量を実現し、記録画像の画質のさらなる安定化を図る。つまり、環境レベルの数値が高くなって、塗布量が増加する傾向が高まるにつれて、規制ブレード211の加圧力を増加させることにより、塗布剤の塗布量を一定に保つことができる。
本例においては、温湿度センサ222を用いて、空気中に含まれる水蒸気の量、つまり絶対水分量を検出する。しかし、このような絶対水分量に代わって、空気中の相対湿度を検出しても同様の効果を得ることができる。
また、塗布剤の特性と記録媒体の表面性とに基づいて、規制ブレード211の加圧力を段階的に制御することにより、塗布剤の塗布量をより安定化させて、さらなる画質の安定化を図ることができる。記録媒体の特性は自動的に検知することも可能であり、またユーザによる指定も可能である。したがって、記録媒体の特性に応じて規制ブレード211の加圧力を調整する場合、その調整値は、ユーザモード等を用いてユーザが設定できるようにしてもよい。また、塗布剤の特性と記録媒体の種類との組み合わせに基づいて、規制ブレード211の加圧力を段階的に制御することにより、塗布剤の塗布量をより安定化させて、さらなる画質の安定化を図ることができる。
(他の実施形態)
上述した実施形態における塗布処理部(塗布機構)は、画像が記録される前の記録媒体に対して塗布剤(処理液)を塗布する。しかし、画像が記録された後の記録媒体の搬送路中に塗布処理部を備えることにより、画像が記録された後の記録媒体に対して塗布剤を塗布することもできる。また、このような塗布剤の塗布処理部を記録装置とは別の塗布装置として構成することもできる。その塗布装置は、記録装置の付属装置として構成してもよく、あるいは記録装置とは別に独立して用いられるものであってもよい。また、その塗布装置は、記録媒体以外の被塗布材に対して、種々の塗布剤(処理液)を塗布するものであってもよい。
記録媒体に画像を記録するための記録部は、上述したようにインクジェット記録ヘッドを用いたシリアルスキャン方式のみに特定されない。例えば、感熱式の記録ヘッドを用いる記録部であってもよく、また記録媒体を連続的に搬送するフルラインタイプであってもよい。フルラインタイプの場合には、記録媒体の記録領域における幅方向の全域に渡って延在する長尺な記録ヘッドを用い、記録媒体を連続搬送しつつ、画像を記録することになる。
また、塗布ローラに対する規制ブレードの加圧力を調整するための手段は、加圧カムを用いた構成のみに特定されず、種々のアクチュエータを用いた構成とすることもできる。また、塗布ローラにおける処理液の付着量を規制するための構成は、塗布ローラに対して近接離間可能な規制ブレードを用いる構成のみに特定されない。要は、塗布ローラの外周面上における処理液の付着量を規制できる構成であればよい。
また処理液としては、例えば、普通紙に対する画像の記録性を向上させるための液体、記録画像の堅牢性(耐水性、耐候性など)を向上させるための液体等、種々の液体を用いることができる。
さらに、処理液の塗布環境として、温度や湿度等の処理液の粘度(物性)に影響を与える環境条件や、記録媒体の種類などは、必ずしも自動的に検出する必要はない。つまり、それらの環境条件や記録媒体の種類などは、センサ等を用いて自動的に検出する他、ユーザが指定するようにしてもよい。また、上述した実施形態では、塗布環境として、温度や湿度、記録媒体の種類を例にして説明した。しかし、塗布環境はこれらに限定されず、処理液の塗布量を左右する環境であればよい。
本発明の第1の実施形態における記録装置の画像記録部の斜視図である。 図1の記録装置に備わる塗布処理部の概略構成図である。 図2の塗布処理部において用いられる補正テーブルの説明図である。 本発明の第2の実施形態の記録装置に備わる塗布処理部の概略構成図である。 図4の塗布処理部において用いられる環境レベルの設定テーブルの説明図である。 図4の塗布処理部において用いられる補正テーブルの説明図である。 従来の記録装置に備わる塗布処理部の概略構成図である。
符号の説明
105 記録ヘッド
71A 塗布ローラ
200 多孔質体
201 保持槽
210 塗布剤(処理液)
211 規制ブレード
212 加圧カム
220,230 制御部
221 温度センサ
222 温湿度センサ

Claims (7)

  1. 画像の記録前または記録後の記録媒体と相対移動可能な塗布ローラを用い、前記塗布ローラの外周面上に付着される処理液を前記記録媒体の表面上に塗布する記録装置において、
    前記塗布ローラの外周面に付着される前記処理液の付着量を規制可能な規制手段と、
    前記記録媒体に対する前記処理液の塗布環境に応じて、前記規制手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記規制手段は、前記塗布ローラの外周面に対して接離する方向に変位可能なブレードを含み、
    前記制御手段は、前記塗布環境に応じて前記ブレードを変位させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記塗布環境は、前記処理液および前記記録媒体の物性の少なくとも一方に応じて変化することを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記塗布環境は、前記処理液の粘性に影響を及ぼす環境温度および湿度の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。
  5. 前記塗布環境は、前記記録媒体の種類に応じて変化することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の記録装置。
  6. 前記処理液を前記塗布ローラの外周面に供給するための多孔質体を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の記録装置。
  7. 被塗布材と相対移動可能な塗布ローラを用い、前記塗布ローラの外周面上に付着される処理液を前記被塗布材の表面上に塗布する処理液の塗布装置において、
    前記塗布ローラの外周面に付着される前記処理液の付着量を規制可能な規制手段と、
    前記被塗布材に対する前記処理液の塗布環境に応じて、前記規制手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする処理液の塗布装置。
JP2006131868A 2006-05-10 2006-05-10 記録装置および処理液の塗布装置 Pending JP2007301817A (ja)

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