JP2007301035A - 超音波断層画像による生体組織評価システム - Google Patents

超音波断層画像による生体組織評価システム Download PDF

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Abstract

【課題】量的指標である組織の厚さと質的指標であるテクスチャの特徴パラメータの両方を利用して、正確で適切な生体組織性状の評価を行う。
【解決手段】生体組織の超音波断層画像を撮影する超音波画像撮影部3と、超音波断層画像から皮下脂肪組織と筋組織の厚さを計測する組織厚計測部4と、超音波断層画像の画像データからテクスチャの特徴パラメータを演算する特徴演算部5と、皮下脂肪組織と筋組織の厚さおよび特徴パラメータの値から超音波断層画像が複数に分類されたどのグループに所属するかを判定する画像分類部6と、各グループに対応した皮下脂肪組織および筋組織の組織性状を記録した組織性状データベース10と、組織性状に基づいた皮下脂肪組織および筋組織の評価を記録した評価データベース11と、組織性状データベースおよび評価データベースから情報を抽出するデータ処理部7と、データ処理部で抽出された情報を表示する表示部8とを有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、超音波探蝕子を介した超音波の送受信によって撮影された超音波断層画像に基づいて、皮下脂肪組織および筋組織の組織性状を評価するシステムに関するものであり、さらに詳しくは、量的な指標としての組織の厚さと質的な指標としてのテクスチャの特徴パラメータの両方を利用して、適切な評価を可能とした超音波断層画像による生体組織評価システムに関するものである。
従来、超音波探触子から出力される超音波を利用して超音波断層画像を生成し、その画像から皮下脂肪組織や筋組織の厚さを計測する超音波画像計測装置が開発されている。また、このような超音波断層画像において、画像のテクスチャ情報を用いて診断の補助や、組織領域の境界を検出する技術がある。
下記の特許文献1には、超音波断層画像によって皮下脂肪の皮脂厚測定にあたり、所望の要素を抽出して表示するようにして測定を容易とすることが記載されている。また、特許文献2には、超音波断層画像のテクスチャ情報に基づいて肝疾患の診断支援を行うことが記載されている。特許文献3には、同じく超音波断層画像のテクスチャ情報に基づいて、臓器や腫瘍などの注目組織の境界を検出することが記載されている。
特開2005−218676号公報 特開2002−163635号公報 特開平9−84793号公報
一方、超音波断層画像を利用して生体組織の性質や状態の評価を行い、健康状態の把握、疾病の発見や予防に利用しようという方向が考えられる。このような生体組織の性状評価は、生活習慣病の予防や高齢者の介護予防などにも効果的に利用することができる。
特許文献1の技術は、皮脂厚測定を容易にするための画像処理ではあるが、生体組織の性状を扱うために必要なテクスチャ情報を利用しておらず、上記のような生体組織の性状評価を行うことは困難である。
特許文献2の技術は、超音波画像のテクスチャ情報を利用して、肝疾患の診断支援を行っている。しかしながら、特許文献2の技術は、肝臓画像のテクスチャ情報のみを扱ったものであり、長さや面積などの量的な指標は考慮されていない。したがって、脂肪や筋のようにその量に大きな個人差があり、また運動やダイエットなどによりその量が大きく変化する対象にそのまま適用することはできない。
特許文献3の技術は、超音波画像のテクスチャ情報を利用して注目組織の境界検出を行っているが、生体組織の性状評価については考慮されていない。以上のように、超音波断層画像を利用して生体組織の性質や状態の評価を行うためには、従来の技術では不十分であった。
そこで、本発明は、量的指標である組織の厚さと質的指標であるテクスチャの特徴パラメータの両方を利用して、正確で適切な生体組織性状の評価を行うことができる超音波断層画像による生体組織評価システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の超音波断層画像による生体組織評価システムは、超音波探蝕子を介した超音波の送受信によって生体組織の超音波断層画像を撮影する超音波画像撮影部と、前記超音波断層画像から皮下脂肪組織の厚さと筋組織の厚さを計測する組織厚計測部と、前記超音波断層画像の皮下脂肪組織および筋組織に対応する画像領域の画像データから、各画像領域のテクスチャの特徴を表す特徴パラメータを演算する特徴演算部と、前記皮下脂肪組織の厚さ、前記筋組織の厚さ、および前記特徴パラメータの値から前記超音波断層画像が複数に分類されたグループのいずれに所属するかを判定する画像分類部と、前記各グループに対応した皮下脂肪組織および筋組織の組織性状を記録した組織性状データベースと、前記組織性状に基づいた皮下脂肪組織および筋組織の評価を記録した評価データベースと、前記組織性状データベースおよび前記評価データベースから情報を抽出するデータ処理部と、前記データ処理部で抽出された情報を表示する表示部とを有するものである。
また、上記の超音波断層画像による生体組織評価システムにおいて、前記組織厚計測部は、前記超音波断層画像に基づいて入力された皮下脂肪組織および筋組織の境界の位置から、各組織の厚さを計測するものであることが好ましい。
また、上記の超音波断層画像による生体組織評価システムにおいて、前記特徴演算部は、前記特徴パラメータとして、前記超音波断層画像上に設定された演算領域における、画素の濃度の頻度分布、濃度の平均値、濃度の分散を演算するものであり、さらに、前記特徴演算部は、前記特徴パラメータとして、前記演算領域における濃度共起行列から求められるテクスチャ特徴量としてのエネルギー、慣性、エントロピーおよび相関を演算するものであることが好ましい。
また、上記の超音波断層画像による生体組織評価システムにおいて、前記画像分類部は、前記皮下脂肪組織の厚さ、前記筋組織の厚さおよび前記特徴パラメータからなる多次元空間における各グループ間の境界情報を予め記憶しておき、その境界情報から対象の超音波断層画像が所属するグループを判定するものであることが好ましい。
また、上記の超音波断層画像による生体組織評価システムにおいて、前記組織性状データベースは、前記各グループに対して皮下脂肪組織および筋組織が如何なる組織性状を有するかが記録されており、前記各グループと前記組織性状とを対応付けるものであることが好ましい。
また、上記の超音波断層画像による生体組織評価システムにおいて、前記評価データベースは、前記組織性状とそれに対応する評価情報との関係が記録されており、前記組織性状データベースから抽出された前記組織性状に基づいて前記評価情報を抽出可能なものとすることができる。
また、上記の超音波断層画像による生体組織評価システムにおいて、識別情報と身体計測情報を記録した身体計測データベースと、識別情報と生活習慣情報を記録した生活習慣データベースとを有し、前記評価データベースは、前記組織性状、前記身体計測情報および前記生活習慣情報とそれらに対応する評価情報との関係が記録されており、前記組織性状、前記身体計測情報および前記生活習慣情報に基づいて前記評価情報を抽出可能なものとすることができる。
また、上記の超音波断層画像による生体組織評価システムにおいて、前記表示部は、前記超音波画像撮影部で撮影された前記超音波断層画像、前記組織厚計測部で計測された前記皮下脂肪組織の厚さおよび前記筋組織の厚さ、前記特徴演算部で求められた前記特徴パラメータ、前記画像分類部で判定された所属グループ、前記組織性状データベースから抽出された前記組織性状、および、前記評価データベースから抽出された前記評価情報を表示可能なものであることが好ましい。
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
生体組織の超音波断層画像から、量的指標である組織の厚さと質的指標であるテクスチャの特徴パラメータの両方を求めて利用することにより、正確で適切な生体組織性状の評価を行うことができる。これによって、健康状態の把握、疾病の発見や予防を的確に行うことができ、生活習慣病の予防や高齢者の介護予防などにも効果的に利用することができる。
テクスチャの特徴パラメータとして、画素の濃度の頻度分布、濃度の平均値、濃度の分散、ならびに濃度共起行列から求められるエネルギー、慣性、エントロピーおよび相関を利用することにより、テクスチャの特徴点を的確に評価することができる。
組織性状データベースに加えて身体計測データベースと生活習慣データベースとを参照して評価情報を取得することにより、より的確な生体組織性状の評価を行うことができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の超音波断層画像による生体組織評価システム1の全体構成を示すブロック図である。超音波探蝕子2と超音波画像撮影部3は、超音波の送受信によって生体組織の超音波断層画像を撮影するためのものである。超音波探蝕子2の内部には、超音波の送受信を行う多数の超音波振動子が配置されており、生体組織から反射される超音波を検出する。超音波画像撮影部3は超音波の検出信号から、生体組織の超音波断層画像を生成し、その断層画像を出力する。
断層画像の各画素は、画像の濃度(濃淡度または輝度と呼ばれる場合もある。)の値を保持している。断層画像は生体の組織の種類や性状に応じて、特有の濃淡パターンを呈する。このような濃淡パターンをテクスチャと呼ぶ。皮下脂肪組織、筋組織、骨組織などの組織の種類によって断層画像のテクスチャは異なるものとなり、また、同じ生体組織であっても生体組織の性状(性質や状態)によって異なるテクスチャを示すものである。例えば、筋組織では、霜降り状の模様の有無、層状模様の有無などのいろいろな種類のテクスチャが認められる。
超音波画像撮影部3から出力された評価対象の超音波断層画像は、組織厚計測部4に送られ、皮下脂肪組織および筋組織の厚さが計測され求められる。皮下脂肪組織および筋組織の境界は、生体組織評価システム1の操作者により判断されて、それらの境界位置が入力され、データ処理部7から組織厚計測部4に送られる。
すなわち、超音波画像撮影部3から出力された超音波断層画像は、データ処理部7にも送られて表示部8に表示されている。操作者は、表示部8に表示された超音波断層画像から皮下脂肪組織および筋組織の境界位置を判断して、それらの境界位置を入力部9から入力する。入力部9は、マウス、ペンタブレット等の位置入力機器を含み、境界位置を表示部8の表示画面上で確認しながら入力できるようになっている。
組織厚計測部4で求められた皮下脂肪組織の厚さと筋組織の厚さは、画像分類部6に送られる。これらの組織の厚さの情報は、各組織の量を示す量的指標である。画像分類部6は、評価対象の超音波断層画像が予め分類分けされた複数のグループのいずれに所属するのかを判定する。
また、評価対象の超音波断層画像は、超音波画像撮影部3から特徴演算部5に送られ、皮下脂肪組織および筋組織のテクスチャから、それらのテクスチャの特徴パラメータを抽出する。特徴パラメータとは、テクスチャの特徴を表すために所定の画像領域の画素の値から演算される数値である。特徴パラメータには、テクスチャの種々の特徴を定量的に把握するために適した複数種類のパラメータがある。特徴パラメータを抽出する領域は皮下脂肪組織および筋組織のそれぞれに設定される。
皮下脂肪組織および筋組織のそれぞれについて演算された、種々の特徴パラメータの情報は各組織の質を示す質的指標である。各組織における霜降り状構造の有無、層状構造の有無などが定量的に判定できる。これらの特徴パラメータの情報は画像分類部6に送られる。画像分類部6は、組織厚計測部4からの各組織の厚さの情報と、各組織のテクスチャの特徴パラメータの情報から、評価対象の超音波断層画像が予め分類分けされた複数のグループのいずれに所属するのかを判定する。
超音波断層画像がどのグループに所属するかを判定した所属グループ情報は、画像分類部6からデータ処理部7に送られる。データ処理部7ではこの所属グループ情報によって組織性状データベース10に問い合わせを行い、所属グループに対応する組織性状の情報を取得する。組織性状データベース10は、超音波断層画像の所属グループと組織性状のタイプとを対応付けて記録したものである。例えば、所属グループがグループnの超音波断層画像に対して、組織性状のタイプn(皮下脂肪:厚め,筋:薄め,霜降り模様:中,層状模様:強い,…)が対応付けられている。
さらに、データ処理部7は、超音波断層画像に付加されている識別情報(識別番号や氏名など個人特定情報)により、身体計測データベース12から身体計測情報(身長,体重,体脂肪率,筋力,…)を取得する。また、データ処理部7は、識別情報により生活習慣データベース13から生活習慣情報(酒量,喫煙の有無,睡眠時間,運動経験,運動習慣,…)を取得する。身体計測データベース12には識別情報と身体計測情報とが関連付けられて記録されており、生活習慣データベース13には識別情報と生活習慣情報とが関連付けられて記録されている。
そして、データ処理部7は、組織性状データベース10から取得した組織性状のタイプ情報、身体計測データベース12から取得した身体計測情報、および、生活習慣データベース13から取得した生活習慣情報によって評価データベース11に問い合わせを行い、これらの情報によって判定された評価情報を取得する。評価情報は、組織性状のタイプ情報、身体計測情報、生活習慣情報を総合して判定された情報であり、例えば、評価m(脂肪率:高め,筋力:標準,軽い有酸素運動とレジスタンス運動を推奨,…)というような内容である。
なお、ここではデータ処理部7が、組織性状データベース10から取得した組織性状のタイプ情報に加えて、身体計測データベース12から取得した身体計測情報と生活習慣データベース13から取得した生活習慣情報とを利用するようにしているが、身体計測情報と生活習慣情報を省略して組織性状のタイプ情報のみから評価情報を取得するようにすることもできる。この場合、身体計測データベース12と生活習慣データベース13は省略することができる。ただし、身体計測データベース12と生活習慣データベース13を参照した方がより的確な評価情報を得ることができる。
データ処理部7は、超音波断層画像からこのような評価情報を取得して、その評価情報を他の情報とともに表示部8に表示する。表示部8には、評価対象の超音波断層画像、各組織の厚さ情報、各組織のテクスチャの特徴パラメータ情報、所属グループ情報、組織性状のタイプ情報、身体計測情報、生活習慣情報、評価情報を任意に選択して表示できる。また、これらの情報を任意に組み合わせて表示することもできる。さらに、これらの情報をプリンタ等により印字出力できるようになっている。
評価情報に加えて、さらに具体的な生活や運動の改善提案を提示することもできる。例えば、酒量を50%減、煙草を20本減、糖分は控える、ウォーキング20分、筋力トレーニング30分などのような具体的な提案を提示する。
図2は、超音波画像撮影部3で撮影した超音波断層画像20の例を模式的に示した図である。超音波断層画像20は、皮下脂肪組織を示す領域21と筋組織を示す領域22を含んでいる。各組織の境界は操作者が判断する。このような超音波断層画像20を表示部8に表示させながら、操作者が各組織の境界位置を入力部9から入力する。入力された境界位置によって、組織厚計測部4が皮下脂肪組織の厚さD1と筋組織の厚さD2を求める。
皮下脂肪組織を示す領域21と、筋組織を示す領域22には、それぞれテクスチャの特徴パラメータを抽出するための演算対象となる演算領域23,24が設定される。これらの演算領域23,24は、操作者が任意に設定するようにしてもよいし、領域21,22のそれぞれの中央部に自動的に設定するようにしてもよい。
図3は、生体組織の超音波断層画像の分類分けを示す図である。予め、超音波断層画像の多数のサンプルを複数のグループに分類し、それぞれのグループの境界が求められている。各グループの分類分けは、皮下脂肪組織の厚さ、筋組織の厚さ、および各組織のテクスチャの特徴パラメータを利用する。テクスチャの特徴パラメータには複数の種類のパラメータがある。量的指標である組織の厚さと質的指標であるテクスチャの特徴パラメータの両方を利用することにより、的確な分類分けを行うことができ、正確で適切な生体組織性状の評価を行うことができる。
各組織の厚さと各組織のテクスチャの特徴パラメータにより、全部でM個のパラメータを利用する場合、グループ1〜Nの各グループはM次元の多次元空間の中でそれぞれのグループに分類分けされる。図3では、パラメータm、パラメータnの2つのパラメータのみが示されている。多数のサンプルからそれらを複数のグループに分類分けして、グループ間の境界を求める手法としては、公知のクラスタ解析などが用いられる。例えば、パラメータ1〜Mによって計算されるサンプル間の距離によって複数グループに分類分けされ、グループ間の境界が求められる。
このようにして予め求められているグループ1〜Nの境界情報により、画像分類部6は評価対象の超音波断層画像がどのグループに所属するのかを判定するのである。画像分類部6にはM次元の多次元空間における各グループ間の境界情報が記憶されている。すなわち、所属グループの判定にも各組織の厚さと各組織のテクスチャの特徴パラメータの両方(パラメータ1〜M)が利用される。量的指標である組織の厚さと質的指標であるテクスチャの特徴パラメータの両方を利用することにより、正確で的確な所属グループの判定を行うことができる。
次に、テクスチャの特徴パラメータについて説明する。特徴パラメータとしては、まず、図2に示す演算領域23,24における個々の画素の濃度の頻度分布を示す濃度ヒストグラムと、その濃度ヒストグラムから求められる濃度の平均値、分散などの統計量がある。これらは単独の画素に対する統計量であり、1次統計量と呼ばれる。
次に、演算領域23,24における2つの画素の組に対する濃度の配置を示す特徴パラメータがある。このような特徴パラメータは2次統計量と呼ばれ、代表的なものとしては濃度共起行列に基づく種々のパラメータがある。濃度共起行列は、濃度iの点に対して一定の位置関係δだけ離れた点の濃度がjである頻度(または確率)Pδ(i,j)を要素とする行列である。この濃度共起行列は、濃度iと濃度jの2つの画素が位置関係δにある頻度を示す行列となる。
この濃度共起行列から求められるテクスチャの特徴量として、エネルギー、慣性、エントロピーおよび相関と呼ばれるパラメータがある。それぞれ、以下に示すような数式によって計算される特徴量である。
まず、エネルギーqは、次式によって計算される。
=ΣΣ{Pδ(i,j)}
慣性qは、次式によって計算される。
=ΣΣ(i−j)δ(i,j)
エントロピーqは、次式によって計算される。
=ΣΣδ(i,j)logPδ(i,j)
相関qは、次式によって計算される。
={ΣΣi・jPδ(i,j)−μμ}/σσ
ただし、上式において、
μ=Σ{i・Σδ(i,j)}
μ=Σ{j・Σδ(i,j)}
σ =Σ{(i−μΣδ(i,j)}
σ =Σ{(j−μΣδ(i,j)}
である。
なお、濃度i,jの階調をkとすると、i,jの取り得る値は0〜k−1となる。以上の式中のΣはi=0〜k−1の和を表し、Σはj=0〜k−1の和を表すものとする。また、以上の特徴量において、頻度Pδ(i,j)は確率として正規化されているものとする。すなわち、
ΣΣδ(i,j)=1
である。また、2画素間の位置関係δとしては、角度が0度,45度,90度,135度方向に隣接する2点間の位置関係がよく利用される。
以上のような、濃度の頻度分布(濃度ヒストグラム)、濃度の平均値、濃度の分散、ならびに濃度共起行列から求められるエネルギー、慣性、エントロピーおよび相関をテクスチャの特徴パラメータとして利用することにより、テクスチャの特徴点を的確に評価できるようになる。なお、濃度の平均値、分散以外の統計量を特徴パラメータとして利用してもよいし、濃度共起行列から求められる特徴パラメータとしても上記以外の種類のパラメータを利用してもよい。
以上のように、生体組織の超音波断層画像から、量的指標である組織の厚さと質的指標であるテクスチャの特徴パラメータの両方を求めて利用することにより、正確で適切な生体組織性状の評価を行うことができる。これによって、健康状態の把握、疾病の発見や予防を的確に行うことができ、生活習慣病の予防や高齢者の介護予防などにも効果的に利用することができる。
本発明の超音波断層画像による生体組織評価システムによれば、正確で適切な生体組織性状の評価を行うことができ、これによって、健康状態の把握、疾病の発見や予防を的確に行うことができ、生活習慣病の予防や高齢者の介護予防などにも効果的に利用することができる。
本発明の超音波断層画像による生体組織評価システム1の全体構成を示すブロック図である。 超音波断層画像20の例を示す図である。 超音波断層画像の分類分けを示す図である。
符号の説明
1 生体組織評価システム
2 超音波探蝕子
3 超音波画像撮影部
4 組織厚計測部
5 特徴演算部
6 画像分類部
7 データ処理部
8 表示部
9 入力部
10 組織性状データベース
11 評価データベース
12 身体計測データベース
13 生活習慣データベース
20 超音波断層画像
23,24 演算領域

Claims (8)

  1. 超音波探蝕子(2)を介した超音波の送受信によって生体組織の超音波断層画像を撮影する超音波画像撮影部(3)と、
    前記超音波断層画像から皮下脂肪組織の厚さと筋組織の厚さを計測する組織厚計測部(4)と、
    前記超音波断層画像の皮下脂肪組織および筋組織に対応する画像領域の画像データから、各画像領域のテクスチャの特徴を表す特徴パラメータを演算する特徴演算部(5)と、
    前記皮下脂肪組織の厚さ、前記筋組織の厚さ、および前記特徴パラメータの値から前記超音波断層画像が複数に分類されたグループのいずれに所属するかを判定する画像分類部(6)と、
    前記各グループに対応した皮下脂肪組織および筋組織の組織性状を記録した組織性状データベース(10)と、
    前記組織性状に基づいた皮下脂肪組織および筋組織の評価を記録した評価データベース(11)と、
    前記組織性状データベース(10)および前記評価データベース(11)から情報を抽出するデータ処理部(7)と、
    前記データ処理部(7)で抽出された情報を表示する表示部(8)とを有する超音波断層画像による生体組織評価システム。
  2. 請求項1に記載した超音波断層画像による生体組織評価システムであって、
    前記組織厚計測部(4)は、前記超音波断層画像に基づいて入力された皮下脂肪組織および筋組織の境界の位置から、各組織の厚さを計測するものである超音波断層画像による生体組織評価システム。
  3. 請求項1,2のいずれか1項に記載した超音波断層画像による生体組織評価システムであって、
    前記特徴演算部(5)は、前記特徴パラメータとして、前記超音波断層画像上に設定された演算領域(23,24)における、画素の濃度の頻度分布、濃度の平均値、濃度の分散を演算するものであり、さらに、
    前記特徴演算部(5)は、前記特徴パラメータとして、前記演算領域(23,24)における濃度共起行列から求められるテクスチャ特徴量としてのエネルギー、慣性、エントロピーおよび相関を演算するものである超音波断層画像による生体組織評価システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載した超音波断層画像による生体組織評価システムであって、
    前記画像分類部(6)は、前記皮下脂肪組織の厚さ、前記筋組織の厚さおよび前記特徴パラメータからなる多次元空間における各グループ間の境界情報を予め記憶しておき、その境界情報から対象の超音波断層画像が所属するグループを判定するものである超音波断層画像による生体組織評価システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載した超音波断層画像による生体組織評価システムであって、
    前記組織性状データベース(10)は、前記各グループに対して皮下脂肪組織および筋組織が如何なる組織性状を有するかが記録されており、前記各グループと前記組織性状とを対応付けるものである超音波断層画像による生体組織評価システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載した超音波断層画像による生体組織評価システムであって、
    前記評価データベース(11)は、前記組織性状とそれに対応する評価情報との関係が記録されており、前記組織性状データベース(10)から抽出された前記組織性状に基づいて前記評価情報を抽出可能なものである超音波断層画像による生体組織評価システム。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載した超音波断層画像による生体組織評価システムであって、
    識別情報と身体計測情報を記録した身体計測データベース(12)と、
    識別情報と生活習慣情報を記録した生活習慣データベース(13)とを有し、
    前記評価データベース(11)は、前記組織性状、前記身体計測情報および前記生活習慣情報とそれらに対応する評価情報との関係が記録されており、前記組織性状、前記身体計測情報および前記生活習慣情報に基づいて前記評価情報を抽出可能なものである超音波断層画像による生体組織評価システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載した超音波断層画像による生体組織評価システムであって、
    前記表示部(8)は、前記超音波画像撮影部(3)で撮影された前記超音波断層画像、前記組織厚計測部(4)で計測された前記皮下脂肪組織の厚さおよび前記筋組織の厚さ、前記特徴演算部(5)で求められた前記特徴パラメータ、前記画像分類部(6)で判定された所属グループ、前記組織性状データベース(10)から抽出された前記組織性状、および、前記評価データベース(11)から抽出された前記評価情報を表示可能なものである超音波断層画像による生体組織評価システム。
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