JP2007300552A - 音声信号送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクで収音した音声信号を送受信するとともに、音楽等の音声信号を高音質で送受信することのできる音声信号送受信装置を提供する。
【解決手段】マイクアレイ54で収音した音声信号(会話音声信号)は、スピーカアレイ53から放音する音声信号の帰還成分を除去するためにfs=16kHzに変換してエコーキャンセル部70を通過させる。一方、オーディオ入力端子62Aから入力された音声信号(楽音信号)は、fs=32kHzのまま、エコーキャンセル処理を行わずに出力する。一方、相手装置から受信した会話音声信号および楽音信号をエコーキャンセル部56に入力するが、この楽音信号のサンプリング周波数を16kHzにダウンコンバートして入力する。
【選択図】図3

Description

この発明は、相手装置との間で音声信号の送受信を行う音声信号送受信装置に関し、特に、マイクから収音されたマイク収音信号およびオーディオ入力端子から入力されたライン入力信号を並行して送受信する音声信号送受信装置に関する。
従来より、ネットワークを介して遠隔地間で音声信号を送受信することが提案されている。遠隔地間で音声信号を送受信することにより、電話のような音声通話や音声による遠隔会議を行うことができる。たとえば、特許文献1には、遠隔の音声会議を行うための装置が提案されている。
特許文献1の装置は、ネットワークを介して入力された音声信号を天面に配置されたスピーカから放音するとともに、側面に配置されたマイクで収音された音声信号をネットワークを介して相手装置に送信する装置であり、スピーカからマイクに回り込む音声信号の成分をエコーキャンセラで除去するものである。
特開平8−298696号公報
ところで、上記遠隔地間の音声信号の送受信において、音楽等の音声信号を高音質で送受信したい場合がある。たとえば、遠隔会議の資料として音楽等の音声信号が用いられる場合や、相手と通話しているときにBGMを流したい場合等である。
このような場合、上記従来の装置では、音楽等の音声信号もマイクを介して入力されていたため、室内の音響特性の影響を受けて音質が劣化し、また、会話音声の伝送用に最適化されたサンプリング周波数でデジタル化されると音楽等の周波数帯域の広い音声信号は劣化してしまう。また、マイクから収音した音声信号に対しては、スピーカからの回り込み音(帰還音)を除去するためのエコーキャンセル処理が行われるが、このエコーキャンセル処理によっても音声信号が劣化してしまう。
以上の理由により、従来の装置では、音楽等の音声信号を送信しても高音質で送信することができなかった。
この発明は、上記課題に鑑み、マイクで収音した音声信号を送受信するとともに、音楽等の音声信号を高音質で送受信することのできる音声信号送受信装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、相手装置に音声信号を送信するとともに、相手装置から音声信号を受信する通信制御部と、前記相手装置から受信した音声信号である受信音声信号をスピーカから放音する放音部と、前記相手装置に送信すべき第1の音声信号であるマイク収音信号をマイクを用いて収音するマイク収音部と、前記相手装置に送信すべき第2の音声信号であるライン入力信号をオーディオ入力端子を経由して入力する信号入力部と、前記マイク収音信号を第1のサンプリング周波数でデジタル信号に変換する第1の変換部と、前記マイク収音信号から前記スピーカおよび前記マイクを経由した前記受信音声信号の帰還成分を除去するエコーキャンセル部と、前記ライン入力信号を前記第1のサンプリング周波数と異なる第2のサンプリング周波数でデジタル信号に変換する第2の変換部と、を備えたことを特徴とする。
この発明において、マイク収音信号は、たとえば、この装置の利用者が発言した会話音声信号である。また、ライン入力信号は、会議の資料として用いられる音声信号やBGMとして用いられる楽音信号等である。したがって、マイク収音信号をデジタル化する場合、会話音声の周波数帯域をカバーできればよく、たとえば、16kHz程度のサンプリング周波数で十分である。一方、ライン入力信号をデジタル化する場合には、周波数帯域の広い音楽等をデジタル化するため、たとえば32kHz以上の高いサンプリング周波数が望ましい。したがって、この発明の装置では、マイクで収音した音声信号であるマイク収音信号のサンプリング周波数よりもオーディオ入力端子から入力されたライン入力信号のサンプリング周波数を高く設定している。
そして、マイク収音信号のみ、放音した音声(受信音声信号)の帰還信号成分を含むため、エコーキャンセル部でエコー(帰還信号成分)をキャンセルしている。すなわち、ライン入力信号に対しては、エコーキャンセル処理を行わなくてもよい。これにより、相手装置に対するエコーがキャンセルされるとともに、ライン入力信号の音質を劣化させることがない。
請求項2の発明は、前記通信制御部は、相手装置から前記第1のサンプリング周波数でデジタル化された第1受信音声信号および前記第2のサンプリング周波数でデジタル化された第2受信音声信号を受信し、前記エコーキャンセル部は、前記第1のサンプリング周波数で動作する適応型エコーキャンセラであり、さらに、前記第2受信音声信号を第1のサンプリング周波数のデジタル信号に変換して前記エコーキャンセル部に供給するサンプリング周波数変換部を備えたことを特徴とする。
この発明では、相手装置から2種類の音声信号を受信する。すなわち、通常のサンプリング周波数の第1受信音声信号(たとえば相手装置における会話音声信号)と高いサンプリング周波数の第2受信音声信号(たとえば相手装置におけるライン入力信号)とを受信する。ただし、エコーキャンセル部は、通常のサンプリング周波数である第1のサンプリング周波数で動作するため、第2受信音声信号のサンプリング周波数をダウンコンバートして、エコーキャンセル部に入力する。これにより、高いサンプリング周波数の信号を伝送しつつ、サンプリング周波数の低い簡略且つ廉価なエコーキャンセル部でエコーをキャンセルすることができる。
請求項3の発明は、前記通信制御部は、相手装置から、前記第2のサンプリング周波数でデジタル化された受信音声信号を受信し、前記エコーキャンセル部は、前記第1のサンプリング周波数で動作する適応型エコーキャンセラであり、さらに、前記受信音声信号を前記第1のサンプリング周波数のデジタル信号に変換して前記エコーキャンセル部に供給する受信側サンプリング周波数変換部と、前記エコーキャンセル部が処理したマイク収音信号を前記第2のサンプリング周波数に変換する送信側サンプリング周波数変換部と、を備えたことを特徴とする。
この発明では、マイク収音信号をライン入力信号と同じサンプリング周波数である第2のサンプリング周波数に変換して通信制御部に入力する。これにより、通信制御部は、マイク収音信号とライン入力信号を同じサンプリング周波数の信号として処理することができ、構成を簡略化することができる。また、相手装置も同様の構成の場合、全てのチャンネルの音声信号は第2のサンプリング周波数のデジタル信号として送信されてくる。ただし、エコーキャンセル部は、第1のサンプリング周波数で動作するものであるため、受信音声信号のサンプリング周波数を第1のサンプリング周波数に変換して、エコーキャンセル部に入力する。これにより、高いサンプリング周波数の信号を伝送しつつ、サンプリング周波数の低い簡略且つ廉価なエコーキャンセル部でエコーをキャンセルすることができる。
この発明によれば、利用者の会話音声等をマイクで収音するとともに、音楽等のオーディオソースをライン入力信号としてオーディオ入力端子等から入力し、このライン入力信号をマイク収音信号よりも高いサンプリング周波数である第2のサンプリング周波数でデジタル化して送信するようにしたことにより、ライン入力信号は、サンプリング周波数を高くすることができるとともに、エコーキャンセル処理がされないことにより、高音質で送信することができる。
また、この発明によれば、第1のサンプリング周波数でデジタル化された第1受信音声信号、および、第2のサンプリング周波数でデジタル化された第2受信音声信号を相手装置から受信した場合に、第2受信音声信号のサンプリング周波数を第1のサンプリング周波数にダウンコンバートすることにより、エコーキャンセル部を簡略化することができる。
図面を参照してこの発明の実施形態である音声信号送受信装置について説明する。この音声信号送受信装置1は、インターネットやLAN等のネットワークに接続されて使用される装置である。音声信号送受信装置1は、ネットワークを介して相手装置であるもう1台の音声信号送受信装置との間で音声信号の送受信を行う。利用者は、この音声信号送受信装置1の音声信号送受信機能を用いて、通話や音声会議等を行うことができるものである。
図1は音声信号送受信装置1の外観を表す斜視図である。以下の説明において、図中に示したX−X,Y−Yの方向軸において、音声信号送受信装置1のY方向側の面を正面、−Y方向側の面を背面、X方向側の面を右側面、−X方向側の面を左側面と呼ぶ。
音声信号送受信装置1は、長尺の略直方体形状の装置本体2が、その両側に外嵌する略ロ字状の脚部3によって設置面から所定の高さで支持された外観を呈している。装置本体2は、上面パネル20、下面グリル21、左右の側面パネル22で筐体を構成している。
上面パネル20および側面パネル22は、樹脂パネルで構成され、スピーカアレイ53(図3参照)、マイクアレイ54(図3参照)を含む内部構造部をカバーしている。上面パネル20は断面U字状の長尺の部材であり、側面パネル22は上面パネル20および下面グリル21に側面から外挿する平板状の部材である。また、下面グリル21は、装置本体の下面を覆う断面略U字状の樋形の鋼板であり、内部からの放音、内部への収音を妨げないようにパンチメッシュ状に開口している。
この下面グリル21の内部の底面側にスピーカアレイ53を備えるとともに、正面側と背面側にそれぞれマイクアレイ54を備えている。
スピーカアレイ53は、装置本体の下面に下向きに一列に設けられ、マイクアレイ54は、スピーカ装置の長手方向の両側面である正面と背面に、それぞれ正面向き,背面向きに一列ずつ設けられている。スピーカアレイ53は、相手装置から受信した音声信号を放音する。また、マイクアレイ54は、話者の会話音声信号を収音する。この会話音声信号がこの発明のマイク収音信号に対応する。この会話音声信号は相手装置に送信される。なお、この音声信号送受信装置1は、相手装置から受信した音声信号を、スピーカアレイ53を用いてビーム化して放音する。また、この音声信号送受信装置1は、マイクアレイ54を用いて特定方向の音声のみを(ビーム化して)収音する。この放音ビームおよび収音ビームについては、後述する。
上面パネル20の上面の右側端部には操作部4が埋め込まれている。操作部4は、設定状態等を表示するためのLCDディスプレイ、通信設定等に使用されるテンキー等のボタンスイッチ群を備えている。
右側面パネル22には、外部機器とのコネクタ群6が埋め込まれている。コネクタ群6は、イーサネット(登録商標)等のLANやインターネット等のネットワークに接続するためのモジュラージャック61、オーディオ機器に接続するためのオーディオ入力端子62Aおよびオーディオ出力端子62B、電源に接続するための電源端子63等を含んでいる。
モジュラージャック61にLANケーブルのプラグを挿入することにより、音声信号送受信装置1はネットワークに接続される。複数台の音声信号送受信装置1をネットワークに接続し、相互に通信可能な状態に設定することで通話や音声会議を行うことができる。
また、オーディオ入力端子62Aには、オーディオケーブルを介して外付けのオーディオ機器が接続される。このオーディオ機器で再生された音楽等の再生音信号である楽音信号は、前記マイクアレイ54を経由せずに装置に入力される。すなわち、マイクアレイ54が収音した音声信号とは別系統で、且つ、マイクアレイ54が収音したノイズとは完全に分離された状態で装置に入力される。このオーディオ入力端子62Aから入力された音声信号が、この発明のライン入力信号に対応する。
ここで、図2を参照して、スピーカアレイ53を用いた音声信号のビーム化処理(放音ビーム)、および、マイクアレイ54用いた収音信号のビーム化処理(収音ビーム)について説明する。
同図(A)は放音ビームを説明する図である。この放音ビームは、スピーカアレイ53の後方に焦点(仮想音源位置)を設定し、この仮想音源位置から音声信号が拡散して伝搬する形態をシミュレートしたものである。スピーカアレイ53を構成する各スピーカユニットSP1〜SPNに音声信号を供給する放音ビーム処理部52(図3参照)は、相手装置から受信した音声信号を、同図に示すような遅延時間DS1〜DSNだけ遅延させて各スピーカユニットSP1〜SPNに供給する。この図では、各スピーカは、仮想音源位置(焦点FS)に最も近いスピーカは遅延時間なしで音声を放音し、仮想音源位置に遠くなるほどその距離に応じた遅延時間を経て音声を放音するような遅延パターンが与えられる。この遅延パターンにより、各スピーカユニットSP1〜SPNから出力される音声は、同図の仮想音源から発せられた音声と同じような波面を形成して広がってゆき、ユーザである会議出席者に対して、あたかも相手側の話者が仮想音源の位置に居るかのように音声を聴かせることができる。
図1に示すように、音声信号送受信装置1では、装置本体の下面に下向きにスピーカアレイ53が設けられているため、各スピーカユニットから下向きに音声が放音されるが、装置の設置面(たとえば会議テーブルの天板)で音声が反射されるため、放音ビームは、音声信号送受信装置1の正面側および背面側に形成される。
実施形態の音声信号送受信装置1は、仮想音源位置を中央(C)および左右(L/R)の3点に設定し、そのそれぞれに別の音声信号を割り当てて、各仮想音源位置に異なる音源があるように並行して出力する。各仮想音源位置に割り当てられる音声信号は、中央(C)が相手装置のマイク(マイクアレイ)で収音された会話音声信号、左右(L/R)が相手装置のオーディオ入力端子から入力されたステレオの楽音信号である。
同図(B)は、マイクアレイ54で収音された音声信号で形成される収音ビームを説明する図である。収音ビーム処理部55(図3参照)は、マイクアレイ54の各マイクユニットMR1〜MRNに入力された音声信号を図示のようにそれぞれ遅延時間DM1〜DMNだけ遅延させたのち合成する。この図では、各マイクが収音した音声信号は、収音エリア(焦点FM)に最も遠いマイクが収音した音声は遅延時間なしで加算部に入力され、収音エリアから近くなるほどその近づいた距離に応じた時間遅延させたのち加算部に入力されるような遅延パターンが与えられる。この遅延パターンにより、各音声信号は、収音エリア(焦点FM)から音波伝搬において等距離になり、合成した各音声信号は、この収音エリアの音声信号を同位相で強調するとともに、他のエリアの音声信号を位相ずれで相殺したものになっている。このように、複数のマイクに入力された音声をある収音エリアから音波伝搬上等距離になるように遅延させて合成することにより、その収音エリアの音声のみを収音することができる。
この音声信号送受信装置1は、収音ビームの焦点を話者の位置に合わせることにより、その話者が発音した音声である会話音声信号を収音する。この会話音声信号は、16kHzのサンプリング周波数でデジタル化されて相手装置に送信される。また、オーディオ入力端子62Aから入力された2チャンネルステレオのオーディオ信号である楽音信号は、32kHzのサンプリング周波数でデジタル化されて相手装置に送信される。この会話音声信号の送信と楽音信号の送信は、同時に並行して行われる。
一方、この音声信号送受信装置1も、相手装置から3系統の音声信号を並行して受信する。その3系統の音声信号は、サンプリング周波数16kHzの会話音声信号、および、サンプリング周波数32kHzの2チャンネルの楽音信号である。上述したように、会話音声信号は、スピーカアレイ53の後方(図1の装置においては上方)中央に設定された仮想音源位置から拡散するような波面で放音される。また、楽音信号は、スピーカアレイ53の左右後方に設定された仮想音源位置から拡散するように波面で放音される。これにより、装置の正面側または背面側に座っている利用者(話者)に対して、聴感的に、正面から会話音声が聴こえ、左右前方からステレオの楽音信号が聴こえてくるようにこれらの音声信号を聴かせることができる。
ここで、スピーカアレイ53から放音された音声信号は、反射・屈折等してマイクアレイ54に回り込んで収音される。この回り込み信号(帰還信号)をそのまま相手装置に送信すると、相手装置にとって、自装置が送信した信号が遅れて返信されてくる信号成分であるエコーとなる。そこで、この音声信号送受信装置は、マイクアレイ54が収音した音声信号から帰還信号成分(スピーカアレイ53から放音されマイクアレイ54に回り込んだ信号成分)を除去するエコーキャンセル部70(図3参照)を備えている。このエコーキャンセル部70は、相手装置から受信する3系統の音声信号に合わせて3つのエコーキャンセラ71C,71L,71Rが直列に設けられている。ただし、各エコーキャンセラ71C,71L,71Rは、マイクアレイ54が収音した音声信号のサンプリング周波数(16kHz)で動作するため、エコーキャンセラ71L,71Rに入力されるリファレンス信号 (相手装置から受信した2チャンネルの楽音信号)は、32kHzから16kHzにダウンコンバートされたのち入力される。これにより、32kHzの高速で動作するエコーキャンセラを備える必要がなくなる。
一方、しかし、オーディオ入力端子62Aからの入力された楽音信号に対してエコーキャンセル処理は行わない。これは、オーディオ入力端子62Aには、スピーカアレイ53から放音された音声信号が回り込まないからである。これにより、楽音信号は、会話音声信号に比べて、サンプリング周波数が高く高音質であるとともに、エコーキャンセルにより音質が劣化することもない。
図3は、同音声信号送受信装置1のブロック図である。右側面に設けられているモジュラジャック61は、ネットワークインタフェース50に接続されている。ネットワークインタフェース50は、ネットワークを経由した相手装置との通信を制御する制御部である。ネットワークインタフェース50には、信号処理部51が接続されている。この信号処理部51は、相手装置から受信したパケットから音声信号をデコードするともに、この装置に入力された音声信号をパケット化してネットワークに送出する機能を有する。
この音声信号送受信装置1は、上述したように、相手装置から3チャンネルの音声信号を受信する。3チャンネルの音声信号は、上述したように、サンプリング周波数16kHzの1チャンネルの会話音声信号、サンプリング周波数32kHzの2チャンネルの楽音信号からなる。信号処理部51は、これらの音声信号をデコードしてビットストリームに変換し、放音ビーム処理部52に入力する。放音ビーム処理部52は、この3チャンネルの音声信号をそれぞれ所定の異なる位置に焦点を有する放音ビームとなるようにタイミング制御する。
なお、放音ビーム処理部52に、図2で説明したような、仮想焦点位置から拡散する波面を形成する放音ビーム制御のほかに、スピーカアレイ53前方の焦点に収束するスポットビームを形成するビーム制御を行わせてもよい。また、ビーム制御を行わずに、スピーカアレイ53の複数のスピーカユニットを3つのグループに分割し、各グループに会話音声信号および2チャンネルの楽音信号の放音をそれぞれ担当させるようにしてもよい。
このようにして、相手装置から受信した会話音声信号および楽音信号が、スピーカアレイ53から放音され、利用者100に聞き取られる。同時にマイクアレイ54の各マイクユニットにも回り込んで帰還信号として収音される。
収音ビーム処理部55は、図2(B)に示す遅延処理により、利用者100の位置に焦点を結ぶ収音ビームを形成し、この利用者100の発話音声を収音する。この収音信号は、会話音声信号としてローパスフィルタ56を介してエコーキャンセル部70に入力される。
ローパスフィルタは、楽音信号から8000Hzを超える周波数成分を除去して、折り返しが発生しないようにする。
エコーキャンセル部70は、マイクアレイ54に回り込んだ各チャンネルの信号成分を除去するため、3つのエコーキャンセラ71C、71L、71Rを直列に接続して構成されており、各エコーキャンセラ71C、71L、71Rで、それぞれ相手装置からの会話音声信号、Lチャンネルの楽音信号,Rチャンネルの楽音信号の帰還信号成分を除去する。 各エコーキャンセラは、適応型フィルタ72とポストプロセッサ73を備えた適応型エコーキャンセラである。適応型フィルタ72は、信号処理部51から入力されたリファレンス信号とポストプロセッサ73から入力された残差信号に基づいて、この残差信号からリファレンス信号成分を除去するようなフィルタ係数を自ら生成するものである。この適応型エコーキャンセラは、本出願人の先願である特開2005−318518号公報等に詳細が記載されている。
各エコーキャンセラ71C,L,Rには、スピーカアレイ53から放音される音声信号が、リファレンス信号として、信号処理部51から入力されるが、上述したように各エコーキャンセラは、16kHzのサンプリング周波数で動作するため、楽音信号の帰還信号成分を除去するエコーキャンセラ71L,Rには、信号処理部51が出力した32kHzの楽音信号をローパスフィルタ57L,R、および、サンプリングレートコンバータ58L,Rで処理した信号が入力される。ローパスフィルタ57L,Rは、楽音信号から8000Hzを超える周波数成分を除去して、折り返しが発生しないようにする。そして、サンプリングレートコンバータ58L,Rは、サンプリング周波数32kHzの信号をサンプリング周波数16kHzの信号にダウンコンバートする。
このエコーキャンセル部70でエコー成分を除去された会話音声信号が信号処理部51に入力される。
一方、オーディオ入力端子62Aには、外付けのオーディオ機器30が接続される。このオーディオ機器30が再生した2チャンネルステレオのオーディオ信号が、楽音信号としてオーディオ入力端子62Aから入力される。この楽音信号は、A/Dコンバータ60でデジタル信号に変換される。このA/D変換時のサンプリング周波数は、32kHzである。この楽音信号も会話音声信号と同様に信号処理部51に入力される。
信号処理部51は、入力されたこれらの信号を、それぞれそのサンプリング周波数に見合ったパケットに編集してネットワークインタフェース50を介して相手装置に向けて、ネットワークに送出する。
上記実施形態では、会話音声信号のサンプリング周波数を16kHz、楽音信号のサンプリング周波数を32kHzとしたが、サンプリング周波数はこれに限定されない。楽音信号のサンプリング周波数が会話音声信号のサンプリング周波数よりも高く高音質であればよい。
図4,図5を参照して、この発明の他の実施形態である音声信号送受信装置について説明する。
図4に示す音声信号送受信装置は、16kHzのサンプリング周波数でデジタル化された会話音声信号を、サンプリング周波数32kHzにアップコンバートしたのち、信号処理部51に入力する構成例である。このようにすることにより、信号処理部51では、2チャンネルの楽音信号および会話音声信号を同じサンプリング周波数(32KHz)の信号として、同じCODECで処理することができる。
図4のブロック図において、図3に示したブロック図と同一構成の部分は同一符号を付して説明を省略する。
エコーキャンセル部70は、図3の実施形態と同様3つのエコーキャンセラ71C,71L,71Rを備えており、それぞれ16kHzのサンプリング周波数で動作する。図3の説明でも述べたように、エコーキャンセラ71Cは、相手装置から受信した会話音声信号の帰還成分を除去する。エコーキャンセラ71Lは、相手装置から受信した楽音信号の左チャンネルの帰還成分を除去する。エコーキャンセラ71Rは、相手装置から受信した楽音信号の右チャンネルの帰還成分を除去する。受信した3チャンネルの音声信号の帰還成分が除去された会話音声信号は、サンプリングレートコンバータ74に入力される。サンプリングレートコンバータ74は、この会話音声信号を32kHzのサンプリング周波数にアップコンバートして信号処理部51に入力する。
信号処理部51は、この会話音声信号およびA/Dコンバータ60から入力された2チャンネルの楽音信号を同じサンプリング周波数32kHzとしてパケット化してネットワークインタフェース50に入力する。
一方、ネットワークインタフェース50は、相手装置から3チャンネルの音声信号を受信するが、この音声信号も3チャンネルとも同じ32kHzのサンプリング周波数の信号である。信号処理部51は、この信号をデコードして32kHzのストリーム信号として出力するが、上述したようにエコーキャンセル部70の各エコーキャンセラ71C,71L,71Rは、それぞれ16kHzのサンプリング周波数で動作する機能部であるため、図3に示したローパスフィルタ57L,R、サンプリングレートコンバータ58L,Rに加えて、Cチャンネル用のローパスフィルタ57C、サンプリングレートコンバータ58Cを備えている。ローパスフィルタ57C,L,Rは、サンプリング周波数32kHzの音声信号から8000Hzを超える周波数成分を除去して、折り返しが発生しないようにする。そして、サンプリングレートコンバータ58C,L,Rは、このサンプリング周波数32kHzの音声信号をサンプリング周波数16kHzの信号にダウンコンバートする。
次に、図5のブロック図を参照して第3の実施形態について説明する。この実施形態の音声信号送受信装置は、相手装置から受信した3チャンネルの音声信号をミキシングして1チャンネルの音声信号としたのち、スピーカアレイ53から出力することにより、スピーカアレイ53からマイクアレイ54への帰還経路を1つとし、エコーキャンセル部70が備えるエコーキャンセラを1系統とした構成である。
図5のブロック図において、図3に示したブロック図と同一構成の部分は同一番号を付して説明を省略する。
相手装置から受信した3チャンネルの音声信号(会話音声信号および2チャンネルの楽音信号)は、信号処理部51でストリーム信号に変換されたのちミキサ75に出力される。ミキサ75は、この3チャンネルの音声信号を加算合成して1チャンネルの音声信号に変換する。なお、この図では、3チャンネルの音声信号が全て32kHzである例を示しているが、各チャンネルのサンプリング周波数が異なる場合には、サンプリング周波数を変換して一致させたのち合成する。
ミキサ75で1チャンネル化された音声信号は、放音ビーム処理部52およびローパスフィルタ57に入力される。放音ビーム処理部52は、この1チャンネルの音声信号をビーム化して放音すべく、増幅および遅延処理をしてスピーカアレイ53に入力する。
マイクアレイ54が収音した音声信号から、スピーカアレイ53からマイクアレイ54への帰還成分を除去するエコーキャンセル部70は、上記1チャンネルの音声信号に対応して1つのエコーキャンセラ71を備えている。このエコーキャンセラ71は、16kHzのサンプリング周波数で動作するものであるため、ミキサ75から出力された音声信号は、ローパスフィルタ57およびサンプリングレートコンバータ58で処理されたのち、このエコーキャンセラ71に入力される。ローパスフィルタ57は、ミキシングされた音声信号から8000Hzを超える周波数成分を除去して、折り返しが発生しないようにする。そして、サンプリングレートコンバータ58は、このサンプリング周波数32kHzの音声信号をサンプリング周波数16kHzの信号にダウンコンバートする。
このように、この構成によれば、3チャンネルの音声信号を1チャンネルの音声信号にミキシングして放音しているため、エコーキャンセラも1系統のみでよくなる。
上記各実施形態において、楽音信号のチャンネル数は2チャンネルに限定されない。より多チャンネルであってもよく、モノラルであってもよい。
また、上記実施形態では、放音部をスピーカアレイ53で構成し、収音部をマイクアレイ54で構成しているが、この構成は必須ではない。すなわち、スピーカアレイ53に代えて、相手装置から受信した1乃至複数チャンネルの音声信号をそれぞれ別個のスピーカから出力するようにしてもよく、ミキシングしたのち単一のスピーカシステムから出力するようにしてもよい。また、マイクアレイ54に代えて、単一のマイクユニットを用いて話者の会話音声を収音してもよい。
また、エコーキャンセル部70の動作周波数が、マイクアレイ54で収音した音声信号のデジタル化サンプリング周波数、および、信号処理部51の動作周波数と異なる場合には、エコーキャンセル部70の入力側と出力側にサンプリングレートコンバータを挿入すればよい。
この発明の実施形態である音声信号送受信装置の外観斜視図 同音声信号送受信装置が形成する放音ビーム、収音ビームを説明する図 同音声信号送受信装置の処理部のブロック図 この発明の第2の実施形態の音声信号送受信装置の処理部のブロック図 この発明の第3の実施形態の音声信号送受信装置の処理部のブロック図
符号の説明
1…音声信号送受信装置
61…モジュラジャック
62A…オーディオ入力端子
53…スピーカアレイ
54…マイクアレイ
57(57C,57L,57R)…サンプリングレートコンバータ
70…エコーキャンセル部
71C,71L,71R…エコーキャンセラ

Claims (3)

  1. 相手装置に音声信号を送信するとともに、相手装置から音声信号を受信する通信制御部と、
    前記相手装置から受信した音声信号である受信音声信号をスピーカから放音する放音部と、
    前記相手装置に送信すべき第1の音声信号であるマイク収音信号を、マイクを用いて収音するマイク収音部と、
    前記相手装置に送信すべき第2の音声信号であるライン入力信号を、オーディオ入力端子を経由して入力する信号入力部と、
    前記マイク収音信号を第1のサンプリング周波数でデジタル信号に変換する第1の変換部と、
    前記マイク収音信号から、前記スピーカおよび前記マイクを経由した前記受信音声信号の帰還成分を除去するエコーキャンセル部と、
    前記ライン入力信号を前記第1のサンプリング周波数と異なる第2のサンプリング周波数でデジタル信号に変換する第2の変換部と、
    を備えた音声信号送受信装置。
  2. 前記通信制御部は、相手装置から、前記第1のサンプリング周波数でデジタル化された第1受信音声信号および前記第2のサンプリング周波数でデジタル化された第2受信音声信号を受信し、
    前記エコーキャンセル部は、前記第1のサンプリング周波数で動作する適応型エコーキャンセラであり、
    さらに、前記第2受信音声信号を第1のサンプリング周波数のデジタル信号に変換して前記エコーキャンセル部に供給するサンプリング周波数変換部を備えた請求項1に記載の音声信号送受信装置。
  3. 前記通信制御部は、相手装置から、前記第2のサンプリング周波数でデジタル化された受信音声信号を受信し、
    前記エコーキャンセル部は、前記第1のサンプリング周波数で動作する適応型エコーキャンセラであり、
    さらに、前記受信音声信号を前記第1のサンプリング周波数のデジタル信号に変換して前記エコーキャンセル部に供給する受信側サンプリング周波数変換部と、
    前記エコーキャンセル部が処理したマイク収音信号を前記第2のサンプリング周波数に変換する送信側サンプリング周波数変換部と、
    を備えた請求項1に記載の音声信号送受信装置。
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